2020-03-18 23:18:27 更新

概要

刀使ノ巫女の日常系SSです。
よろしくお願いします。


前書き

刀使ノ巫女見て。


とじとも小咄〜刀使の日常〜


ーーー

CASE01

真希「ホワイトデー……か」

寿々花「ZZZ……」

ーーー



真希「3月に入ってから、任務が一段とハードになってきたな……荒魂も暖かくなると活発になるのか?」


寿々花「まさか。変なこと言ってないで次の現場に行きますわよ」


真希「ああ……」



〜〜〜

@渋谷区



寿々花「こんなところで暴れられたらひとたまりもありませんわ!真希さん!」


真希「分かってる!ここから先へは行かせん!!」





真希「はぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」



ずばー





寿々花「お見事ですわ真希さん」


真希「いや、寿々花が追い込んでくれたおかげだよ」




寿々花「ここでの任務は完了です。引き上げましょう」


真希「ああ」





真希「……ん?」


寿々花「どうかしました?」


真希「いや、なんでもない」


真希(デパートの特設売り場……ホワイトデーのお返しか。僕も寿々花にお返しを買わなくては」


寿々花「あら、お返しをくださいますの?」


真希「口に出てた」


真希「いや何でもないよ」


寿々花「あら。『デパートの特設売り場……ホワイトデーのお返しか。僕も寿々花にお返しを買わなくては。』って」


真希「いくらなんでも口滑りすぎじゃないか?」


寿々花「今から楽しみにしておきますわね」


真希「ぐっ……」








真希(ハードルが上がってしまった……)







〜〜〜〜



舞衣「えっお菓子作りを教えてほしい……ですか?」


真希「頼めるかな……この通り」


舞衣「ちょ、頭を上げてくださいっ。分かりました。私で宜しければ……」


真希「本当かい?」


舞衣「はい。どんな事情かは知りませんが、皆んなでやるのがお菓子作りは1番楽しいですから♪」


真希(なんていい子なんだ……」ジ-ン


舞衣「獅童さん?」


真希「口に出てた。忘れてくれ」


〜〜〜〜


後日



舞衣「はい、ということで、今日から獅童も一緒にお菓子作りをする事になりました!みんなで仲良く頑張っていきましょう!」


美炎「はーい!」


姫和「獅童真希、意外だな」


智恵「頑張りましょう♪」


沙耶香「……」コクコク


つぐみ「大型新人ですね」


結芽「あ、真希おねーさんだ」



真希(顔見知りが多すぎる)ウッ......







舞衣「はい、じゃあみんな座って〜。あ、獅童さんの席はそこになります」


真希「ああ……」


美炎「舞衣せんせー今日は何を作るんですかー?」


真希「……」


舞衣「美炎ちゃん慌てないの、今日はみんなでチョコレートクッキーを作ります!」


美炎「いぇーい!」


沙耶香「チョコレートクッキー……楽しみ」


真希「……」







真希(調理実習かな)





「おい」



真希「…?」


姫和「どうした?」


真希「?何が?」


姫和「こんなところに出入りするガラじゃないだろう」


真希「フッそれは君もだろう。どうしてお菓子作りを?」


姫和「いや、実は……」




〜〜〜〜




可奈美「姫和ちゃーん3月と言えばホワイトデーだね!」


姫和「えっ。あ、ああ、そうだな」


可奈美「どんなお返しくれるか今から楽しみだよー!手作り?手作りかな?」ワクワク


姫和「……」ダラダラ




〜〜〜〜



姫和「というわけなんだ」


真希「…………」






真希「お互い頑張ろう」


姫和「?」




真希「ちなみに他の子たちはどうしてお菓子作りを?」


姫和「ああ……沙耶香は舞衣のクッキーを食べられるから一緒にいたらいつのまにか一緒に作ることになってたらしい」


真希「えぇ……」


姫和「安桜は面白そうだから通い始めたとか」


真希「まぁそれはなんとなくわかる」


姫和「瀬戸内はもともと料理が出来るが、お菓子作りを勉強したいと」


真希「真っ当だ」


姫和「播はいつもよく分からんものを食わせていたら耐えきれなくなった七之里に嵌められここに通わされているらしい」


つぐみ「私としたことが迂闊でした」


真希「……」


姫和「そして燕は」


結芽「夜見おねーさんにお返し作るんだー」


真希「そうなのか」


結芽「うん、真希おねーさんは寿々花おねーさん用でしょ」


真希「よく分かったな」


結芽「やっぱりー」


舞衣「ちゃんと分量を間違えないようにして作れば、誰でも美味しく作れますよ。喜んでもらえるように頑張りましょう!」


真希「そうなのか、よろしく頼むよ」


結芽「早くはじめようよー」



その後



舞衣「……?なんか焦臭い…って獅童さん!?!?」


真希「え」


舞衣「何やってるんですか!?」


真希「いや、チョコレートを溶かそうかと」


舞衣「直接コンロの火に当てないでください!」




美炎「あっ!!!!これ砂糖じゃなくて塩だったぁぁぁぁぁ!!」


智恵「えっ嘘!?……ん?」


舞衣「いや美炎ちゃんあってるよ!大丈夫だよ!?」




つぐみ「美味しくできそうですけど、タンパク質と各種ビタミンが不足してますね。ちょい足ししますかね」スッ...


舞衣「させませんよ」ガシッ






姫和・沙耶香・結芽「…………」







舞衣「任務より疲れた……」


真希「ありがとう柳瀬。おかげでいいものが作れたよ」


舞衣「はい……あ、いえ。お役に立てたのであれば……」




結芽「真希おねーさん出来た?」


真希「ああ。あとは渡すだけだな」


結芽「そうだね、どんな風に渡そうかなー?やっぱりサプライズがいいよね!」


真希「いいね、サプライズか……」




〜〜〜〜


3/14 2:30AM

@折神家親衛隊寮、真希の部屋


真希「……色々悩んだ挙句、よく分からなくなってしまった」


真希「サプライズってなんだ……?」


真希「まぁいい、こういう時は初心に戻るのが一番だ。サプライズと言えばそう。なんと言ってもクリスマスだ!」


真希「小さかった頃、クリスマスプレゼントで小さなぬいぐるみが枕元にあった時は嬉しかったな……」←今でも大事にしている


真希「僕が嬉しかったことを寿々花が嬉しがらないはずがない。プレゼント選びで悩んだ時、自分が欲しいと思うものから当たってみるのと同じだ」ウンウン


真希「そうと決まれば、去年のクリスマスに結芽に着させられたこのサンタコス衣装を着て寿々花の寝室に潜入するぞ」ゴソゴソ


真希「準備万端。寿々花の部屋は僕がいるこの部屋の隣だ。早速いくぞ!」


ガチャ


結芽「え?」


真希「あ」









結芽「……えぇ……何してんの、真希おねーさん……」


真希「あいや!これはその!ち、違うぞ!!」アセアセ


結芽「うん、違うと思うよ。3月にサンタコスは違うでしょ」


真希「……え?」





真希「…………」


結芽「…………」







真希「……?」






真希「…………」







真希「ぐうの音も出ないな」フッ


結芽「ほんとになにやってんの」





真希「そういう結芽はどうした?こんな時間に……」


結芽「え!?あ……ぅぅ……」


真希「??」


結芽「この寮、畳で古いじゃん」


真希「そうだね」


結芽「トイレ部屋にないじゃん。廊下にしか」


真希「そうだね」


結芽「夜中にトイレ行きたくなっちゃって……でも…その…お化けとか出たら困るし」


真希「いつもは平気じゃないか」


結芽「昨日夜見おねーさんから鎌倉に出る幽霊の話とか聞かされたらなんか……」


真希「ああ、怖いのか」ナルホド


結芽「こ、怖くなんてないもん!!で、でも御刀で斬れなかったら困るってだけ」


真希「なるほど」




ガチャ




二人「「!?」」ビクッ


真希「しまった夜見だ、結芽!これかぶれ!」バサッ


*親衛隊の方々はみな隣同士の部屋に住んでます。


結芽「え!?何!?」バサッ






夜見「……何かありましt」


なまはげお面結芽「……わ、悪い子はいねーかー……なんちゃっ」


バタン


結芽「え?」


夜見「きゅ〜……」




結芽「夜見おねーさん!?」





真希「まさかこれほどとは……」


結芽「関心してる場合じゃないよ!気絶してるよ!?」


真希「悪いことをしたな。結芽、手伝ってくれ。夜見をベッドまで運ぶ」


結芽「えっ」


真希「トイレついてってやるから」


結芽「しょうがないなー」




ヨッコイセッ

ワ-ヨミオネ-サンヤワラカ-

ヘンナトコサワルナ...




結芽「というかなんで真希おねーさんこんなの持ってたの」


真希「夜見と遭遇したときのために用意したのさ」ドヤ


結芽「へー」





結芽「……ん?」


真希「どうした?」





結芽「寿々花おねーさんへのサプライズなんだよね」


真希「ああ」


結芽「じゃあ夜見おねーさんなら見つかっても別に良かったんじゃないの?」






真希「……」


結芽「……」





真希「ほんとに悪いことしたな……夜見……」


結芽「後で謝んないとだね……」





結芽「……っ……」モジッ


真希「ん?どうした結芽」


結芽「……ねぇ、約束通りトイレ」


真希「ああ、分かってるって」





ギシッ


結芽「ひっ」ビクッ


真希「廊下の軋む音だよ」


結芽「わ、分かってるよ!」





真希「着いたぞ」


パチッ


真希「あれ?」


結芽「まさか電気付かないの?」


真希「つかないな」


結芽「なんで!?!?」


真希「電球がダメになったみたいだ。替えを持ってくる。ちょっと待ってろ」


結芽「……り」


真希「え?」


結芽「もうむり……漏れちゃいそう」モジモジ


真希「なんだと……」






真希「………」


結芽「………」






結芽「ねー、いる?ほんとにいる?」


真希「いるいる。扉の前にいるよ……」


結芽「あ!!耳塞いでてよね!なんか恥ずかしいからっ!」


真希「はいはい……」


真希(なんか眠くなってきたな……)






ぱちっ






真希「あれ?」


結芽「わ!!!電気ついた!?なんで!?」








寿々花「…………何してますの?」



真希「」


結芽「え?寿々花おねーさんの声?」





真希「どうして電気が……?」


寿々花「電気……?」


真希「さっきは付かなかったんだが……」


寿々花「そんなはずは……って、このスイッチは換気扇ですわよ?」


真希「えっ」


寿々花「電気のスイッチはこっち」パチッ



ぱちっ



結芽「わっ!!!ちょっとー!!電気消さないでよー!」


寿々花「あ、ごめんなさいね」パチッ



ぱちっ



寿々花「……それで」


真希「…………」


寿々花「……なんでサンタ衣装を?」


真希「寿々花……これ」スッ


寿々花「は、はい……?」後退り





スッ



真希「バレンタインデーの、お返しだよ」


寿々花「…………」







寿々花「えっ……」








寿々花「えぇ…………」










〜〜〜〜




寿々花「ということがあったのです」


紫「それはない。」


真希「……」ズ-ン





薫「アッハッハッハッwwwww!!!!」


エレン「失礼デスヨ薫〜」


真希「うぅ……」




ガチャ



真庭学長「おっ、薫とエレンいるなー?お前らにご褒美だ」


エレン「え!何デスカ何デスカー?」


真庭学長「ケーキと大量の角砂糖だ」


薫「角砂糖はいらねえよ」





〜〜〜〜





結芽「夜見おねーさん、あーん」


夜見「いえ、私は……」


結芽「いいから!あーん!」


夜見「……あーん…」


結芽「おいしい?」


夜見「……ゴクン……おいしいです」


結芽「やったね!」






舞衣「沙耶香ちゃん美味しい?」


沙耶香「うん。舞衣のクッキーが一番美味しい」


舞衣「沙耶香ちゃん♡」ナデナデ





美炎「ちい姉のクッキー美味しい!」


智恵「美炎ちゃんのも美味しいわ♪」


美炎「ほんと?良かったあ!」






姫和「ほら、お返しだ」


可奈美「え!やったぁ!え?ほんとに手作り?」


姫和「本当だ、全く……」


可奈美「えーありがと〜!大事に食べるよ!お腹空かせるために、立合いしないとだね!!」


姫和「は?」


可奈美「いっくよー!!」






つぐみ「何故逃げるのですか七之里さん」ダダダダダダ


呼吹「逃げるわそんなわけわからん色味のクッキー見せられたら!!!何味なんだよ手に持ってるそれは!!」ダダダダダ








真希「はぁ……僕としたことが……完全にから回ってしまったな……」トボトボ


寿々花「まーきさんっ」ドン


真希「うわっ!……なんだ寿々花か」


寿々花「うふふ、ホワイトデー、ありがとうございました」


真希「ごめんよ……ほんとはもっと」


寿々花「まさか深夜のトイレでサンタ衣装の真希さんからもらうなんて、予想不可能なサプライズでしたわ」


真希「うぅ……こんなはずでは……」


寿々花「でも、美味しかったですわよ」ニコッ


真希「!!」


寿々花「次はもっと成形に工夫を凝らすことができると尚良いですわね」


真希「……頑張るよ」


寿々花「うふふ、今から来年のホワイトデーが楽しみですわね。次はどんなサプライズをして下さるのかしら」


真希「そっその話はもういいだろ!?」





〜Thanks for the valentine's day gift〜





後書き

刀使ノ巫女見て。


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