やはり一色いろはは比企谷八幡を攻略している7
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」のシリーズものです、原作10.5巻の続きのイメージでいろはの八幡攻略を書いていきます。
キャラ視点ではなく、イベント毎の客観的な会話で物語を進めていきます。シリーズ7作目はホワイトデーです。
ホワイトデーの話です
暖かい目で見守ってください。
いろは好きの方に気に入っていただけると幸いです。
前回:卒業式
小町「ねぇお兄ちゃん、今日何日か知ってる?」
八幡「3月11日だな、小町の誕生日からもう一週間経っちまったか、ほんと光陰矢のごとしだな」
小町「コホン さて、問題です、今週末には何があるでしょう?」
八幡「んっ?もう卒業式も終わったし・・・中学でなんかあんのか?卒業パーティーとかか?」
小町「やっぱりだめかー、お兄ちゃん、今週末はホワイトデーだよ、準備してないの?」
八幡「おお、そういえばそうだな、いつも通りキャンディーでいいか?、明日にでも買いにいってくるわ」
小町「小町はそれでいいけど、肝心なこと忘れてない?」
八幡「あと、なんかあったか?」
小町「・・・いろはさんには何をお返しするつもりなの?」
八幡「それもあったな、小町と同じものだと扱いが丁寧すぎるな、義理チョコなんだし」
小町「何いってるのごみいちゃん、あれはどう見たって・・・いろはさんが義理チョコっていってたの?」
八幡「・・・明言はしてないな、でも、あいつは葉山のことが好きなんだから、当然義理チョコだろ」
小町「えっいろはさん葉山さんのこと好きなの?なんで知ってるの?」
八幡「あいつにいろいろ相談されたんだよ、それに俺は何度もあいつに振られているしな」
小町「えっ、どういうこと?」
八幡「ことあるごとに『何口説こうとしてるんですか気持ち悪い』とか言われるんだよ」
小町「ふーん、アノチョコガホンメイジャナイナンテアルノダロウカ」
八幡「何ブツブツ言ってるんだ?」
小町「でもお兄ちゃん!万が一だよ、万が一義理チョコだとしても、あんなに手作りで凝ってるのは普通の義理チョコじゃないよ、お礼の気持ちか何か知らないけどお兄ちゃんへの思いがつまったチョコだよきっと」
八幡「そうかあ?もらったときはチョコもらえなくて仕方がないからやるみたいな感じだったけどな、恩着せがましくお返し期待してるともいってたぞ」
小町「まあ、お兄ちゃんにはわかんないかー、でも、貰ったからにはそれ相応のものを返さないとね、どんなチョコもらったか覚えてるよね?」
八幡「ああ覚えてる、あれはうまかったな、うん」
小町「手作りで、凝ったチョコで、しかも8個も!じゃあお兄ちゃんは何をお返しするの?」
八幡「そうだな多少は考えないとな」
小町「そうそう、そうだよお兄ちゃん」
八幡「えっと、ポチポチ、お断りはマシュマロか、じゃあちょっとリッチなマシュマロでも買ってくるか」
小町「お兄ちゃん何考えているのっ!、マシュマロなんてだめだよ」
八幡「なんでだよ、気持ちがこもってるからそれのお返しに俺の気持ちを伝えるのがいいんだろ?」
小町「お兄ちゃんはいろはさんを嫌いなの?そうじゃないよね?」
八幡「そうだな、ちょっと苦手かしら・・・これって女子言葉では嫌いって由比ヶ浜がいってたぞ」
小町「苦手なのはいろはさんがいろいろいってくるから面倒とかそんなことじゃないの?」
八幡「そうだな、あざといしな」
小町「それは嫌いじゃないよ、お兄ちゃんこの前いろはさんに頼まれたらいやとはいえないっていってたじゃん」
八幡「それはあいつの言い方がうまいんだよ」
小町「お兄ちゃんは小町に頼まれてもいやとはいわないよね」
八幡「俺は小町を愛してるからな」
小町「程度の差はあってもそれは同じことだよ、小町がお兄ちゃんに対して面倒な人だなー仕方ない人だなーって思うのと同じだよ、唯一慕ってくれる後輩にそんなもの送っちゃだめだよ」
八幡「じゃあ、何、やっぱクッキーとかか?あいつは何かアクセサリでもいいとかいってたな」
小町「アクセサリか、それでもいいんじゃない?じゃあ小町選ぶの手伝ってあげる」
八幡「でも義理チョコにアクセサリ返すのって普通なのか?ちょっと違うんでない?」
小町「普通の義理チョコじゃないんだから、それでもいいんだよ、その方がいろいろ捗るって!」
八幡「何が捗るのか知らんけど、そういうもんか?」
小町「うーんアクセサリはまだちょっと早いか、お兄ちゃんはいろはさんの好きなものとか知らないの?」
八幡「知らん、好きなやつは知ってるけどな」
小町「使えない人だなー、じゃあいろはさんとの話の中で出てきた言葉とか教えてよ、何回かデートもしたんでしょう?」
八幡「デートなんかじゃない、デートコースの下見だ」
小町「ほんと面倒くさい人だ、まあそれならそれでいいから教えてよ」
八幡「そうだな・・・例えば・・・あいつは記念というか思い出に残したいとかで写真とったり、勝負好きで、昼飯をかけて卓球とかやったり」
小町「それからそれから?」
八幡「あいつの写真を撮ってやったことがあるんだが、なんというか、撮られなれているというか、自分の見せ方を心得ているというか」
小町「ほうほう」
八幡「お菓子作りだけでなく料理とかも得意みたいだ」
小町「なるほどー」
八幡「後は紅茶が好きとかかな、そうそう、ネットで動物診断かなんかして豹ってでたっていってたな」
小町「ふーん、まあほとんど使えないけど、何個かはあったのでそれをベースに考えてみよっか」
八幡「どれが使えそうだ?」
小町「写真、紅茶、料理、かな」
八幡「紅茶だとティーセットとかか?ちょっと買えそうにないが」
小町「可愛らしくパッケージされた紅茶葉とかもあるよ、値段も手頃だし、料理でエプロンとかは?」
八幡「料理するくらいだから何枚も持ってるだろう」
小町「いやーいろはさんだったら気分によっていろいろ変えたりしてるよ、きっと、それにチョコのお礼にエプロン・・・ありだと思うよ」
八幡「どうだろうな、写真だとどうだ?カメラとかは持ってたからメモリーカードとか?」
小町「あの手作りのチョコのお礼にメモリーカード?いろはさんでなくても怒るよ!」
八幡「実用的だとは思うんだけどな」
小町「思い出を大切にする人だったら実用的なものより記念になるものの方がいいと思うよ、写真立てとかは?」
八幡「『なんですか自分の写真をこれにいれてかざってくれとかですかキモいです』とか言われそうだ」
小町「確かに写真立てをお兄ちゃんからもらってもあれかー」
八幡「えっちょっと小町ちゃん、なにげに酷いこといってない?お兄ちゃん泣いちゃうよ」
小町「紅茶関係でなにか小物とセットになったものとかどう?」
八幡「まっそんなもんでいいか、わかった、ありがとな小町、探してくるわ」
小町「どういたしまして、お兄ちゃん、ちゃんと可愛くラッピングしてもらうんだよ」
八幡「文句言われたくないからな」
小町「ほんとめんどくさい人だ」
***
ガラッ
八幡「おーい一色はいるか?」
副会長「君がここ来るなんて珍しいな、会長はまだ来てないよ」
八幡「そうか邪魔したな、来たら俺が探してたっていっといてくれるか?」
副会長「ああ、君はこれから奉仕部?」
八幡「ああ、じゃあ頼むな」
副会長「了解、伝えとくよ」
・・・
ガラッ
八幡「うっす」
雪乃「こんにちは、比企谷君」
いろは「先輩遅いですよー、もう何してたんですかー?わたしずっと待ってたんですからー」
八幡「なっ一色、ここにいたのか!」
いろは「あれーもしかして先輩も私のこと探してましたー?」
八幡「ああ、まあ、てっきり生徒会室だと思ってな」
いろは「じゃあ私そっちで待ってればよかった、で、何でした?先輩の用事?」
八幡「お前の用事から先に聞こうか」
いろは「はいっ」
八幡「いきなりだな、なんだよ、この手」
いろは「あれーもしかしてお返しもらえないんですかー?」
八幡「・・・ここじゃなんだから、後でな」
いろは「そんなーもったいぶらなくてもいいじゃないですかーわたしもう生徒会室戻りたいんですけどー」
八幡「わかったわかったじゃそこまで一緒に」
いろは「はい、じゃあいきましょうか」
八幡「ちょっといってくる」
結衣「・・・」
雪乃「・・・」
ガラッ
八幡「じゃこれな」
いろは「ありがとうございまーす、へー可愛らしいラッピングですねー先輩のことだからてっきり
コンビニで売ってるのとかが貰えると思ってました。もしかして狙ってますかごめんなさいもうちょっとだけ無理です。」
八幡「あーわかったわかった。じゃもう渡したからな。俺、戻るから」
いろは「はい、わたしも生徒会室行きます、先輩これありがとうございました」
八幡「じゃあな」
いろは「あっ、先輩の用事はなんだったんですかー?」
八幡「まあ、これ渡すだけだから」
いろは「そうですか、一応催促しなくても渡してくれる気あったんですね」
八幡「なんだよ」
いろは「先輩のことだから、催促しなければくれないかなと思ってたので」
八幡「小町がお返ししろってうるさかったんでな」
いろは「そっか小町ちゃんが・・・これ、選んだのも小町ちゃんですか?」
八幡「アドバイスはもらったがな、俺が選んだ、だから気に入るかどうかわからんぞ」
いろは「ならいいです、ありがとうございました、小町ちゃんにもありがとうっていっておいてください」
八幡「ああ、わかった、じゃあな」
いろは「はい、さよならです」
ガラッ
八幡「ふーっ」
結衣「えっと、ヒッキーいろはちゃんなんだったの?」
八幡「いや、その、ちょっとな、特に用事ってほどのことでも」
雪乃「そう、何もなければいいけど、紅茶淹れましょうか」
八幡「ああ、今日はお菓子持ってきた、皿だしてくれるか」
結衣「へっヒッキーが?」
雪乃「珍しいわね」
八幡「いつももらってばかりだと悪いからな、ほれ」
結衣「クッキー!」
雪乃「いっいただくわ」
結衣「・・・あたし、もらっていいのかな?」
八幡「なにいってんだ、食べてくれ」
結衣「だって・・・」
雪乃「由比ヶ浜さん遠慮することないわ、この男が気を使うなんてこと滅多にないんだから、今日を逃すと2度とないかもしれないわよ」
結衣「うん、そっか、ありがとヒッキー」
八幡「たいしたことじゃないから」
雪乃「じゃあいただきましょうか」
八幡「おう」
・・・
結衣「もうあと一週間で終業式かー、ねぇねぇヒッキーは春休みどうするの?」
八幡「予備校の春期講座とかだな」
結衣「頭よさそうな言葉出た」
雪乃「由比ヶ浜さん、もうすぐ私たち3年生なのよ、そんなこといってると心配だわ」
結衣「えっじゃあゆきのんも予備校とかいくの」
雪乃「ええ、私も2講座受けることにしてるわ」
結衣「そうなんだー、じゃあ春休みも遊びにいったりできないね」
八幡「まあ受験が終わるまでは仕方ないんじゃないの、というかお前は大丈夫なのか?」
結衣「えっ、うーんまあ大丈夫というかー」
雪乃「由比ヶ浜さんもそろそろ考えておいいた方がいいわ、」
結衣「そうだよねー、わかってはいるんだけど」
ガラッ
いろは「どーもです、」
雪乃「一色さんどうしたの?忘れ物?」
いろは「いえ、ちょっと紅茶が飲みたくて」
八幡「わざわざ紅茶飲みに来るなよ」
雪乃「さっきの紙コップ捨ててしまったわ、新しいの出すわね」
いろは「いえ、コップもってきましたから大丈夫です」
結衣「へぇーピンクの?ライオン?」
雪乃「ピンクパンサーといって映画などのキャラクタね、同じネコ科ヒョウ属だけどライオンではなくて豹よ」
いろは「えっ豹だったんですか、私もライオンのメスかなんかだと思ってました」
結衣「いろはちゃんも知らなかったの?」
いろは「実はこれ今日もらったばかりでしてー、でも豹ってヒョウ柄とかの豹ですよねー、これ模様とかないんですけどー」
雪乃「劣性遺伝で模様が出ない場合もあるのよ、その場合に地の色は黒だから黒豹と呼ばれるわ、これはキャラクターとしてピンクとしているのだろうけど」
いろは「そうですか、豹ですか、いやこっち来てよかったです、いろいろ教えてもらってー」
結衣「ゆきのんはネコ大好きだから当然として、ヒッキーも動物好きだから詳しいんじゃないの」
八幡「まあな大概の動物は好きだしな、ライオンもヒョウ属とは知らなかったから、ネコに関しては雪ノ下には負けるわ」
雪乃「一色さんどうぞ」
いろは「あっありがとうございます、あっクッキーもいただきます、パクッ、んっこれおいしいですねー」
結衣「今日のクッキーはヒッキーが持ってきたんだよ」
いろは「えっそうなんですか、ふーん」
八幡「なんだよ」
いろは「いえ、なんでもないです、パクパクパク」
結衣「・・・」
雪乃「・・・」
八幡「お前ちょっとは遠慮して食えよ、そんなパクパク・・・」
いろは「だってずるいじゃないですか私帰ってからみんなで食べるなんて」
八幡「お前が生徒会室に戻るっていったんだろう」
結衣「まあまあヒッキー、いろはちゃんもそんなに急いで食べなくても」
いろは「まあそうですけどーパクパク」
雪乃「おいしいから仕方ないわよね・・・パクパク」
結衣「あっあたしも・・・パクパク」
八幡「・・・なんだよみんなして」
・・・
結衣「あっ最後のっ」
いろは「いただきまーす、パクッ」
雪乃「・・・」
八幡「あっという間だったな、結局一色が一番食べたんじゃないの」
いろは「ふっふーん、ごちそうさまでした、おいしかったですよ先輩」
雪乃「どうして後から来てあんなに・・・」
結衣「あははーいろはちゃんすごかったねー、でもあんなに食べて大丈夫?」
いろは「夜ご飯抜かないとですー」
八幡「みんななんでそこまで無理して食べるんだよ、豚が餌食ってるかと思ったぞ」
いろは「豚とはなんですとー、」
結衣「そうだよ、ヒッキー、そんな言い方はないよ」
雪乃「そうね、それはちょっと受け入れられないわね」
八幡「そっそうか、すまん」
いろは「すみません、もう一杯紅茶お願いします、喉乾いちゃって」
雪乃「一色さんも頑張りすぎよ」
結衣「あたしも結構食べる方だけど、今日は負けちゃったなー」
八幡「えっ何?さっきの勝負だったの?」
いろは&雪乃&結衣「・・・」
雪乃「はい、一色さん」
いろは「あっありがとうございます、フーフー、いやー雪ノ下先輩が淹れる紅茶もおいしいですよねー」
結衣「あたしもおかわりっ」
雪乃「はい、どうぞ」
八幡「・・・なんだっていうんだよ」
***
小町「お兄ちゃんお帰りー」
八幡「おうただいま小町」
小町「どうだった?いろはさん喜んでくれた?」
八幡「どうだろうな、一応使ってくれてたからよかったんじゃねぇの、知らんけど」
小町「ほんと?よかったねーお兄ちゃん」
八幡「あと、小町にもありがとうって伝えてくれと」
小町「まさかお兄ちゃん小町が選んだとかいってないよね」
八幡「いや、それな、聞かれたんで俺が選んだとはいったけど」
小町「じゃあなんで・・・そっか、お兄ちゃん小町にお返しするように言われたからっていったんじゃないの?」
八幡「えっなんでわかるの、お前エスパーなの?」
小町「なるほど、なるほど、それならやっぱりもらえて嬉しかったってことだよ」
八幡「そうか、まあとりあえず終わってひと安心だわ」
小町「うん、お兄ちゃんにしてはがんばったね、えらいえらい、小町お兄ちゃんの成長ぶりをみて感激だよ」
八幡「なにいってんだよ、まったく、じゃあ、飯にするか」
小町「うん」
つづく
次回:いろは比企谷家に行く
続け!
いろはす可愛い!
短くて気軽に読めて楽しいですっ♪