2015-12-14 00:57:03 更新

男「俺には友達がいない…」


男「いるっちゃいるんだが、100%信用できるかって言われたら無理だ」


男「つまり表面上の友ってやつだ」


男「こんな友達ははっきり言っていらない」


男「しかし、ぼっちだと周りからの目が痛い…」


男「こんな生活もうやだ……」


謎の少年「やぁ、お困りのようだね」


男「うわっ!なんだお前!!」


男「ここは俺の部屋だぞ!どうやって入ったんだ」


謎の少年「まーまー、謎は色々おありのようだがとりあえず僕の話をお聞きなさい」


男「お前は一体何者なんだ!急に目の前に現れるなんて人間なんかではないだろ!!」


謎の少年「僕の話を聞きなさいって言ってるでしょ!」


男「だいたい、おま…………」ンーンー


謎の少年「ちょっとうるさいから君が話せない世界だったらと仮定して世界を改変したよ」


男「………」ジタバタ



謎の少年「色々謎があるのは分かるけど、全部説明するのはメンドくさいからなんで僕がここに来たかだけ言うね」


謎の少年「君の好きなように世界の仮定を変えてあげるためだけに来たんだ」


謎の少年「簡単に言うと『もしもこの世界が〇〇な世界だったら』って思ったことはないかい?」


謎の少年「その『もしもの世界』に世界を変えてあげるのが僕の役目だ」


謎の少年「さぁ、君はどんな世界にこの世界を変えたい?」


謎の少年「どんな『もしもの世界』を望むの?」



男(こいつ、急に現れて何を言ってるんだ…)


男(急に現れたことを考えると常人なんかではない)


謎の少年「なんか、色々考えてる見たいだけど制限時間あるから」


謎の少年「リミットはあと30秒!!」


謎の少年「僕だって暇じゃないんだから」


男(30秒…。もしこいつの言ってことが本当なら…もしもの世界を作れるなら……)




謎の少年「あと20秒だよー」


男(俺の望む世界…。)


謎の少年「あと10秒!ハリアハリアー」キャッキャッ


男(俺の望む世界…。よし、決めた…!!)


謎の少年「はい、時間だよー!!」


謎の少年「さー、どんな『もしもの世界』を望むか聞こうか」


男「俺は、俺は…………な世界を望む!!」



〜朝〜

男「あれ?いつの間にか俺は寝ていたのか…」


男「なんか、昨日すごい大事な事があったような…」ウーン


男「あ!そんな事よりももう学校行く時間だ!!」ガチャッ


男(やばい、遅刻してしまう)ダッダッダッ


男「ん?あれは?なんだ」


サラリーマン「ウホッウホッウホウホッ」ジタバタ



男(朝っぱらからうるさいリーマンだな)


男(鉄骨布団にして寝言言いやがって)


サラリーマン「ウホーーー!!ウホウホ……」バタッ


男(あ、静かになったな)


男(そんな事よりも早く学校に行かなくちゃ!)ダダダッ


男(ん?あれこのリーマン何か血で書いてる)


「help me」


男(まー、いっか)ダダダッ



〜駅のホーム〜

男(でんしゃー、早く来てくれー)


女子校生「ニャー!!!にゃーにゃーにゃーにゃーーーーー!!!!」ピョンピョン


男(あの女子高生なに線路の上で飛び跳ねてんだ)


電車「プーーーーーー」


女子高生「にゃーーーーーーーーーー!!!!!!」ピョンピョンピョン


電車「プーーーーーーーー」グシャッ


男(あれ、どっかにあの女子高生跳んで行ったな)


男(まー、うるさいのがどっかいったからいいか)



〜高校〜

男「ふぅ、なんとか間に合った」


クラスの生徒ら「「「キャッキャッギャーギャー」」」


男「いつもの事だが相変わらず騒がしいクラスだな」


キーコーンカーンコーん


男「1時間目は共通字の授業か」


先生「ヒヒーンヒヒーン」ガラガラ



先生「ヒヒーンヒヒヒーン」カキカキ


男(なるほど、なるほどhelp meで助けを乞う共通字の意味を成すのか)


男(なるほど、なるほど……ん?なんかデジャブだな)


男(あー、なんだっけなー)


男(そんなことよりも、もう眠くなってきやがった)


男(俺席の後ろだから寝てもバレないよな)


男(……)グー



………

クラスの生徒ら「「「キャッキャッギャーギャー」」」ドタバタ


男(ん?やけにうるさいな。そして、熱い…)


男(わ!!教室が火に包まれてる…)


男「大変だー!!」


男「でも、こういう時どうしたらいいんだ!!」


男「熱い!死ぬー!!生きたいーー!!」ドタバタ


クラスの生徒ら「「「キャッキャッギャーギャー」」」ドタバタ


男「もうダメだ……これが最後のあがきだ…」カキカキ

「help me」

男「これで誰か助けてく…」バタッ



モニター「男「ワンワンワンワーーーーン」バタッ」


謎の少年「いやー、実に滑稽滑稽コケコッコー」キャハハハッ


謎の少年「男くんは誰とも口でコミュニケーションが取れない世界で楽しんでくれたかな?」


謎の少年「人はコミュニケーションがないと生きていけない」


謎の少年「それを男くんは分かってくれたかな」


謎の少年「いや、もう死んだから分かっても遅いか」ハハハッ



謎の少年「そして、コミュニケーションが取れない故に人の気持ちが分からない」


謎の少年「帳尻合わせで共通字なんてこの世界に生まれたけど結局感情持たざる者には意味がなかったね」


謎の少年「コミュニケーションがあるからこそ感情が生まれ感情があるからこそコミュニケーションが生まれる」


謎の少年「つまり君が望んだ口でコミュニケーションが取れない世界には並行して感情もないんだよ」


謎の少年「そして、死ぬ前に気付いただろうね…」


謎の少年「みんなが助けを求めていたことに」



謎の少年「さて今回の『もしもの世界』はこれでお終い」


謎の少年「また、会う時までグッバイ!」


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