2016-02-24 20:03:20 更新

※この世界線はα世界線でもβ世界線でもγ世界線でもSG世界線でもない、オリジナル世界線です。 この世界線では、まゆりは死なないし、鈴羽の苗字は阿万音です。 苦手な人は閲覧注意でお願いします。




紅莉栖「そうよ」


岡部「待て待て……なぜマッドサイエンティストである、この鳳凰院凶真が……しーかーもー、このHETAI天才少女であるザ・ゾンビの『カ・レ・シ』役なのだ!」


紅莉栖「何よ! 童貞の分際でエラソーに!」


岡部「貴様だって同じようなものではないか」


紅莉栖「なっ!…処女で悪いか!」


岡部「それに、このマッドサイエンティストは『恋愛』などといった、スイーツ(笑)なことにうつつをぬかさない」


紅莉栖「仕方ないじゃないの……最近…妙なストーカーがいるのよ」


岡部「自意識過剰女めッ!」


紅莉栖「本当よ!」


岡部「実験のしすぎで遂に自分が被体験者になったか……」


岡部「あぁ…俺だ。 遂に内部から数人の犠牲者が出たようだ……わかってる。 どうやら機関もこれを狙っていたようだ……だがまだ作戦が変わることはないさ。 あぁ、そっちは任せたぞ……エル・プサイ・コングルー」スッ


紅莉栖「何よ! 人が勇気を振り絞って打ち明けたのに」


岡部「ならば証拠はあるのか? 証拠は〜」


紅莉栖「…これを見なさい」ピラ


岡部「手紙か?」


紅莉栖「昨日…私のホテルの部屋の扉に貼り付けられてたの」


岡部「なになに…『牧瀬紅莉栖へ。 君は僕からは逃げられないよ。 いつも君を監視してるからね。 君に相手がいないのは知ってるよ。 そろそろ迎えに行くから待っててね。 胡瓜も買え』 だと」


紅莉栖「そしてこれもついてたの…」ピラ


岡部「これは…助手の写真……しかも隠し撮りのような」


紅莉栖「ね。 これでわかったでしょ」


岡部「まあ、状況は理解した」


岡部「警察に頼ったらどうなのだ」


紅莉栖「駄目…警察はこの段階では協力的に対応してくれないわ。 それに、警察に言ったことがバレたら、ストーカーがどう出るか…」


紅莉栖「で、ストーカーの文から推測した結果、彼氏がいたら諦めてくれると思うのよ」


岡部「まあ、胡瓜も買えは不可解だが、わかった」


岡部「警察に頼ったらどうなのだ」


紅莉栖「それで、ストーカーに彼氏がいると思わせるために、一芝居うって欲しいのよ」


岡部「そこだよ! なぜ役だとしても、この俺なんだ? ダルやルカ子、Mr.ブラウンがいるではないか!」


紅莉栖「普通に考えなさいよ。 橋田だとカップルじゃなく、単なる現金目当ての付き合いにみえるじゃない」


岡部「ダルが聞いたら泣くぞ」


紅莉栖「それに漆原さんは見た目がアレだから、単なる女友達。 店長さんだともう親子関係にしか見えなくなるわ」


岡部「……確かに」


紅莉栖「そ、それに……ほら! 私って、日本に来て少ししか経ってないでしょ」


紅莉栖「だから、男性の知人がこっちにはすくないのよ!」


岡部「悲しい奴め」


紅莉栖「なっ! アンタだってどうt……」


紅莉栖「ハァ……今回ばっかりはどうしようもないの。 お願い…岡部」ウワメッカイ


岡部「うっ///……しょうがないな…」


岡部「ラボメンの問題はラボの長である、この俺が早急に解決してやろう!フゥーハハハ」


紅莉栖「感謝するわ」


岡部「で、いつカップル(偽)を決行するんだ?」


紅莉栖「今日よ」


岡部「へ?」


紅莉栖「今日よ」


岡部「なぜそんなに早いのだ!?」


紅莉栖「仕方ないじゃない! ストーカーがいつ手を出してくるかわからないから、早くキリをつけなきゃ恐いじゃない」


岡部「……た、確かにな」


紅莉栖「じゃあ、今日は外でデートという事で」


岡部「なぜそんなスイーツ(笑)な事を」


紅莉栖「さっき『ラボメンの問題はラボの長である、この俺が早急に解決してやろう!フゥーハハハ』って言ってたのは誰よ」


岡部「ぐっ……そうだった」


紅莉栖「じゃあ、これ。 今日のプランね」ドサ


岡部「用意周到すぎないか?」


紅莉栖「き、昨日一生懸命考えたのよ! 別に深い理由はないのよ!」


岡部「まあいい…えーと、最初はメイクイーンで昼食。 その後、街を少し歩き回る。そして映画館。神社に参拝……なんでこんな…」


紅莉栖「映画はあんたが好きなロボット映画にしてあげるから」


岡部「なら…仕方ないな」


紅莉栖「それから、厨二病はできるだけ控えてね」


岡部「厨二病ではない! マッドサイエンティストだ!」


紅莉栖「そ、それと……お互い付き合ってる設定だから、変な名でなく下の名で呼ぶように」


岡部「助手の分際で」


紅莉栖「ラボメンの問題はラボの長である、この俺が早急に解決してやろう!フゥーハハハ」


岡部「くそッ…これも機関の陰謀か…」


紅莉栖「ふふ…」



〜メイクイーン〜



カランコロ-ン


フェイリス「いらっしゃいませニャン♪ ご主人さm…って、ニャフフ〜♪

これはこれはお似合いなカップルだニャ♪」


岡部「フェイリス。 俺たちは別にカッp」


紅莉栖「岡部〜、早く座りましょ」


岡部「は、はい」


フェイリス「ニャフフ〜♪ こちらへどうぞニャン♪」


客達「チッ」




岡&紅「「ふー」」ガタ


フェイリス「ごゆっくりしていくニャン♪」ニヤニヤ


紅莉栖「ちょっと岡部! カップルである設定を忘れないでよ」ヒソヒソ


岡部「だからといって、ラボメンの前では……」ヒソヒソ


紅莉栖「多分、ストーカーはもう監視を始めてるわ。 だから少しでも怪しまれたら駄目なの」ヒソヒソ


岡部「むー…」


フェイリス「お待たせしたニャン♪」


フェイリス「カップル限定のスペシャルセットだニャ♪」


客達「チッ」


岡部「フェイリス! お前これ…」


フェイリス「どうしたニャン?」


岡部「どうしたも何も! ご飯はハートマーク! スプーンは一つ! ジュースは二人で吸わないの飲めないタイプのやつではないか!」


フェイリス「そうだニャン♪ だってカップルなんだニャン♪ できて当然だニャ♪」


岡部「できるかー!」


フェイリス「しょうがないニャー……じゃあ、フェイリスがキョーマにアーンしてあげるニャン♪」


客達「チッ」ガタッ


岡部「やめーい! もう一つお膳を」


紅莉栖「岡部! 怪しまれる」ヒソヒソ


岡部「ぐっ…やっぱりなんでもない……いただこう」


フェイリス「どうぞニャン♪ 用があったら呼ぶといいニャン♪」


紅莉栖「腹くくりなさい」


岡部「ハァ……」


紅莉栖「ほ、ほら……アーン…しなさい」


岡部「お前一人で食べればいいじゃないか」


紅莉栖「無理よ。 量は少な目だけど、一応二人前だし、何より怪しまれるじゃない」


岡部「……わかった…」


紅莉栖「ほら、アーン」


岡部「…ア、アーン」


紅莉栖「ほい」


岡部「あむ…」モグモグ


紅莉栖「ど、どう…/// おいしい?///」


岡部「お、美味しいぞ…///」


紅莉栖「ほ、ほらジュースも飲みましょ」


岡部「お、おう」


紅莉栖「……」チュ-


岡部「……」チュ-


紅莉栖(岡部の顔が…)


岡部(助手の顔が…)


岡&紅((近くて恥ずかしい///))


フェイリス「ニヤニヤだニャ♪」


客達「チッ」ドン




カランカラ-ン


フェイリス「また来てくださいニャ〜♪」



岡部「…///」


紅莉栖「…///」


岡部「つ、次に行くか…」スタスタ


紅莉栖「え、えぇ…」スタスマ




フェイリス「……」


フェイリス「……キョーマ…」


客「フェイリスちゃ〜ん」


フェイリス「はいだニャ♪ すぐ行くニャン♪」



〜街中〜



岡部「秋葉は変わらず、萌の文化が広がってる街だな」


紅莉栖「そうね」


岡部「……」


岡部(本当にストーカーはいるのだろうか)チラ


岡部(!?)


岡部(今俺が振り向いた瞬間、何かが物陰に隠れた…)


紅莉栖「岡部どうしたの? ストーカー?」ヒソヒソ


岡部「ストーカー……もしくは機関のエージェントだ」ヒソヒソ


岡部「俺が行ってケリをつけて」ヒソヒソ


紅莉栖「相手は何を持ってるかわからないわよ。 まあ、ナイフにも対応できる鳳凰院凶真さんなら大丈夫でしょうけど」ヒソヒソ


岡部「ま、まあ…確かにそうだがー、この街を血で汚すような野蛮なことは控えたい……」ヒソヒソ


紅莉栖「びびったんですねわかります」ヒソヒソ


岡部「なんだと!」


紅莉栖「ちょっと! 声!」


〜♪〜♪


岡部「ん? メールか?」


岡部「シャイニングフィンガーからか。 なになに? 『やっほー岡部君☆ 横を見てごらん』だと」


萌郁「トゥッ…トゥルー……」


岡部「おわっ! 桐生萌郁! 脅かすな!」


紅莉栖「桐生さん!?」


萌郁「これ…受けて…ほしい…の……」ピラ


岡部「これは…アンケート?」


萌郁「そう……今…雑誌に載せる…アンケート…調査…。 …協力…して……ほしい」


岡部「まあ、それは構わないが……シャイニングフィンガーよ……ここに『カップルへのアンケート』って書いているんだが」


萌郁「ラブラブ…度……チェー…ク…」


萌郁「二人は…付き合って…るの……でしょ?」


岡部「紅莉栖!なんか言ってやれ」


紅莉栖「喜んで受けるわ」


岡部「なっ! お前!」


紅莉栖「岡部…奴は見てるのよ」ヒソヒソ


岡部「だが……わかった」


萌郁「じゃあ……質問…する…から…答えて……ほしい」


岡部「うむ」


紅莉栖「いいわよ」


萌郁「質問…一…付き合って…どのくらい?」


岡部「昨日かr」


紅莉栖「3ヶ月ほど前からずっとよ」


岡部「……」


紅莉栖「こっちに合わせなさい」ヒソヒソ


岡部(ラボメンへの言い訳を考えておこう)


萌郁「質問…二…もう……キス…した?」


岡部「ブッ!?」


紅莉栖「えぇ。 したわ」


岡部「お前!」ヒソヒソ


紅莉栖「いいから…こっちだって我慢して言ってるのよ」ヒソヒソ


萌郁「質問…三…もう……した?」


岡部「萌郁よ……もはや質問の内容がわからないのだが…」


紅莉栖「し、したわ///」


岡部「(´Д` )」


萌郁「次…彼氏……さん…への…質問…」


萌郁「彼女…さんの…こと……好き?」


岡部「俺がコイツのことが好きなわk」


紅莉栖「好きよねー岡部ー」ニッコリ


岡部「ハイスキデス」


岡部(あの笑顔がものすごく恐ろしい…)


萌郁「次…、他の…人と……付き合う…なら……年上の…メガネが…いい?」


岡部「他の人!?」


萌郁「ツン…デレ……より……無口…キャラ?」


岡部「ツンデレ!? 無口!?」


萌郁「ギャップ…萌え…アリ……ナシ…?」


岡部「ギャップ!?」


萌郁「次…に」


紅莉栖「あー! もういいでしょ!」


萌郁「……じゃあ…最後に……キス…写真……撮らせ…て」


岡&紅「え?」


萌花「愛の……証…拠」


岡部「も、もう結構だ! いくぞ」スタスタ


紅莉栖「ちょっと! 待ちなさいよ」スタスタ


萌郁「ご協力……ありが…とう…ございまし…た」



〜街中〜



岡部「シャイニングフィンガーめ…」


紅莉栖「……」


岡部「まったく…お前もよくあんなにペラペラと言えたものだ」


紅莉栖「ま、まあ…最後のはあれだったけど」


岡部「で、次はどこだ?」


紅莉栖「えーと…映画館ね。 少し距離があるわ」


岡部「やっと唯一の楽しみがやってきた。 とりあえず、駅まで行くか」


紅莉栖「そうね」


岡部「相変わらず、後ろから視線のようなものを感じる……ん? あれは?」


紅莉栖「あれ? あ!」


綯「グス…グス……お父さん…」


岡部「小動物ではないか」


紅莉栖「店長さんが近くにいないし、泣いてるとこを見ると…迷子かしら?」


紅莉栖「早くたすk」


岡部「フゥーハハハ! 小動物よ!」


綯「ふぇ!? 怖いおじさん…」


岡部「俺はおじさんじゃない! 狂気のマッドサイエンティスト! 鳳凰院凶真だ!」


綯「ひっ……ご、ごめんなさい……グス」


紅莉栖「バカ岡部! 怖がってるじゃない!」


岡部「な! 俺は助けようと来たのに、この小動物は俺をおじさんなどと」


綯「あ! 助手のおねーちゃん!」


紅莉栖「あはは…『助手のおねーちゃん』じゃなくて、『紅莉栖おねーちゃん』でしょ」


岡部「ぷぷぷ……助手のおねーちゃん…ぷぷぷ」


紅莉栖「コラ! からかうな!」


綯「助手のおねーちゃん達、デートしてるの?」


岡部「俺がそんなスイーツ(」


紅莉栖「ええ、そうよ」キッパリ


岡部「……くっ」チラ


岡部(やはり誰かいる…)


紅莉栖「綯ちゃんはどうしたの?」


綯「…実は、散歩してたら、知らないとこまで来てしまって……帰り道がわからなくて…」


紅莉栖「迷子なのね」


岡部「まったく…世話のかかる小動物だ…」


紅莉栖(送ってあげたいけど、岡部は映画を…)


岡部「ブラウン工房まで送ってやるとするか」


紅莉栖「……」


岡部「ほらついて来い。 小動物よ」


綯「あり…がとうございます…えーと……オカリン…おじさん」


岡部「鳳凰院凶真だ!」


綯「ひっ…ごめんなさい」


紅莉栖「コラ岡部! 綯ちゃん、手を繋ぎましょう」


綯「うん! ありがとう! 助手のおねーちゃん」


紅莉栖「…助手の……」


岡部「…温度差……」



〜ブラウン管工房〜



紅莉栖「さ! 着いたわよ」


綯「ありがとう! 助手のおねーちゃん! オカリンおじさん!」


岡部「別に構わん。 がしかし! Mr.ブラウンには、これを言い家賃の値下げを…」


紅莉栖「別に気にしなくていいのよ」


岡部「…」


鈴羽「あれー? 三人で店の前でどうしたの」


岡部「この小動物が迷子になってたから、連れてきてやったのだ」


鈴羽「へ〜♪ いいとかあんじゃん。 岡部倫太郎は」ウィンク


紅莉栖「む……」


鈴羽「とりあえず、私からも礼を言うよ。 ありがとう」


紅莉栖「…いいのよ」


綯「じゃあ、二人とも。 デート楽しんでね」


鈴羽「デート? ふ〜ん♪」


岡部「違っ!これは!」


紅莉栖「ありがとう綯ちゃん」


鈴羽「ニヤニヤ」


岡部「ニヤニヤするな!」


岡部「ほら行くぞ!」スタスタ


紅莉栖「ちょ、待ってよ!」スタスタ


鈴羽「楽しんで〜」




鈴羽「綯と並んで立つ姿はまるで親子だね〜…くやしいや」


綯「どうしたの? バイトのおねーちゃん」


鈴羽「ん? あー、なんでもない。 さ、バイトバイト!」



〜街中〜



紅莉栖「岡部…映画は良かったの?」


岡部「ん? あー、そんな予定もあったな」


紅莉栖「…まったくて素直じゃないんだから…」ボソ


岡部「もう夕焼けになろうとしてるが、まだ行くとこがある…次に行くぞ」


紅莉栖「…そうね」


岡部「……」チラ


岡部(まだいるな…)



〜柳林神社〜



るか「にじゅう…くッ……さん…じゅうッ……」ブンブン


るか「ふー…今日の素振りはこれにて終わり」


岡部「おーい。 ルカ子よ」


るか「岡部さn…じゃなかった、凶真さん!」


紅莉栖「ハロー。 漆原さん」


るか「牧瀬さんも」


岡部「今日も妖刀・五月雨を使っての素振りはやったようだな」


るか「はい!」


岡部「エライぞ〜ルカ子よ」


るか「えへへ/// ありがとうございます」


紅莉栖「……」


るか「ところで、お二人はデートか何かですか?」


紅莉栖「そうよ。 デート中なの」


るか「わ〜…さすが大人ですね」


岡部「もう何も言うまい」


るか「あ! そういえば、ここには恋みくじがありますけど、引いていきませんか」


紅莉栖「是非お願いするわ」


るか「はい!」




るか「持ってきました」ドン


岡部「この円筒の中におみくじが入っているのか」


るか「はい。 お二人で一緒に振って、出てきたのが、お二人の恋愛運をしめします」


紅莉栖「へー…じゃあ、早速。 岡部、そっち持って」


岡部「こうか」


岡&紅「せーの……」フルフル...ポト


紅莉栖「出てきた」


岡部「箱を返すぞルカ子」


るか「あっはい」ガシッ


岡部「そんなに乱暴に持つとおみくじが…」ポト


岡部「…落ちてく……遅かったか」


るか「い、いけない。 けど、一度引いたものを戻すのはバチあたりですし、せっかくなので」


紅莉栖「……」


岡部「ルカ子よ…わざと乱暴に持ったか?」


るか「そ、そんな! 違いますよ!」


岡部「で、二人とも結果はどうなのだ?」


紅莉栖「…小吉」


るか「わー! 大吉です!」


紅莉栖「え?」


岡部「ほう…俺とルカ子の方が恋愛運がいいのか」


るか「えへへ/// なんか照れますね///」


岡部(だが…男だ…)


紅莉栖「男の人に…負けた…」


岡部「内容は?」


るか「えーとですね『異性同性関係なく、二人は強い運命によって結ばれるでしょう。 周りに流されず、己の道をすあうむべし』って…」


岡部「同性って、誰がこんなの使ったのだ!」


るか「あはは…///」


紅莉栖「ぐっ…」


岡部「お前はどうなんだ?」


紅莉栖「へ? 私? えーと…『二人の間に衝突多く、周りの敵は多し…』……」


紅莉栖「はあ…」


岡部「まあ、所詮は占いだ。 気にするな」


紅莉栖「でも……」


岡部「普段のお前だったら『非科学的ですね。 ワロスワロス』 とかいうだろ」


紅莉栖「なっ! そんあネラーみたいな言い方はせんわ!」


岡部「ぬるぽ」


紅莉栖「ガッ!」


岡部「フフッ…」


紅莉栖「しまった…」


岡部「とりあえず、結んで次行くぞ!」


紅莉栖「わかってるわよ!」ムスビムスビ


岡部「ルカ子よ邪魔したな」


紅莉栖「じゃあ、これで失礼するわ」


るか「はい。 是非またいらしてください」




るか「行っちゃった……」


るか「『二人の間に衝突多く、周りの敵は多し…』……」


るか「『だが、二人の仲はいかなる運命にも打ち勝つものとなるだろう』……」


るか「……敵わないな…」



〜街中〜



岡部「で、次はどこに行くのだ?」


紅莉栖「えーと…次は」ドン


4°C「イテッ」


紅莉栖「キャ!」


4°C「あん?」


紅莉栖「す、すみません。 よそ見してました」


4°C「よそ見だと〜?」


取り巻き「あーあ、4°Cさん怒っちゃってるよ」


4°C「しかも、ぶつかって『すみません』だけか〜?」


岡部「おい! こっちは誠意を示して謝ったのだぞ。 それに、前方からぶつかったという事は、お前の不注意でもあるだろ。 お前にも非はある」


紅莉栖「岡部…」


取り巻き「おーと、彼氏さんですか〜?」


岡部「下衆な輩め…」


4°C「お前…この俺が黒の貴公子と知っての行動か?」


岡部「このマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真からしたら、お前らなど三下にしか」


4°C「伊達ワルの頂点に君臨するこの俺、4°C様が…お前らをエレガントに沈めてやる。 身も心も凍らされる覚悟をしろ」


岡部「チッ…話を聞く気はないのか」


4°C「お前ら、やるぞ」


取り巻き「は〜い」


岡部「くっ…数の差が…」


紅莉栖「やめて! 全部私が悪かった! 私が全て代償を払います……だから! 手は出さないでください!」


岡部「んなっ! お前」


4°C「こっちの女の方は、なかなか利口なようだな。 よく見ると、エレガントな顔じゃねーか」


取り巻き「4°Cさん、貰っちゃいましょいよ。 この女」


岡部「下衆な…」


紅莉栖「岡部! …いいの、あなたの傷つくとこ見たくないから」


岡部「!」


紅莉栖「さあ、さっさと済ませましょ」


取り巻き「たっぷりと可愛がってやるよ」


岡部「何をしている俺…」ボソボソ


岡部(何って、じっとしているんだよ)


岡部「なぜ動かない俺…」ボソボソ


岡部(動いたらやつらに酷いことされるからだよ)


岡部「ラボメンが連れて行かれてるのだぞ…」ボソボソ


岡部(所詮は自分がお遊びで作った、なんちゃってサークルのメンバーだろ)


岡部「紅莉栖が…」ボソボソ


岡部(今日はあいつのせいで、散々だったな。 もう帰れるぞ)


岡部「紅莉栖は…」ボソボソ


岡部(ん? まだなんかあるのか? 俺?)


岡部「紅莉栖は…」ボソボソ


岡部(だから、なんだよ! あいつはラボメンNo.004であって、それ以上でも、それ以下でもないだろ)


岡部「紅莉栖は…」ボソボソ


岡部(なにかあるなら、はっきり言えよ! 鳳凰院凶真やオカリンやマッドサイエンティストでなく、岡部倫太郎で)


岡部「紅莉栖は……紅莉栖は! 俺の彼女だー!!! 手をだすなー!!!」


紅莉栖「岡部!」


取り巻き「あん? うぜんだよ」ドン


岡部「うっぐ……」ヨロヨロ


紅莉栖「岡部!」


4°C「せっかくの伊達ワルの俺様が与えたチャンスを」


紅莉栖「岡部! 岡部! 大丈夫!?」


岡部「紅莉栖……お前だけでも逃げろ」


紅莉栖「でも…」


岡部「いいから!」


取り巻き「ヒューヒュー。 感動するね〜」


4°C「……気が変わった…エレガントにやっちまおう」


4°C「やれ、お前ら」


取り巻き「へい!」


天王寺「誰をやるって? ああん?」


岡部「み、Mr.ブラウン!?」


紅莉栖「店長さん!?」


天王寺「様子を見る限り、ずいぶん俺の住人が随分と世話になったな」ボキボキ


取り巻き「で、でけぇ…」


取り巻き「そしてゴツい…」


4°C「チッ…もういい! 行くぞ」


取り巻き「は、はい!」



天王寺「大丈夫か岡部?」


岡部「大丈夫です。 ただ一発殴られただけです」


天王寺「そうだろうな。 外傷が見えねぇから大丈夫だ」


紅莉栖「良かった…」


岡部「Mr.ブラウン……なぜ…あなたがここに?」


天王寺「うちのバイトから話を聞いてよ。 迷子の綯を助けてくれたんだろ。 その礼をしようとして、街中を探してたら、お前の…そのー…なんだ、熱烈な声がして行ってみたら、アレだったんだ」


岡部「とりあえず、助けていただき、ありがとうございます」


紅莉栖「私からも、ありがとうございます」


天王寺「いいって! こっちだって、礼を言いにきたんだ。 お互い様だ」


天王寺「じゃ、綯が待ってるからもう行くぜ」


岡部「わかりました」


天王寺「若いうちのデートだ。 楽しみな」




岡部「鈴羽め…余計なことを…」


紅莉栖「はあ…本当によかった……グズ…」


岡部「すまない。 心配かけたりして」


紅莉栖「いいの……グズ…グズ…」


岡部「ラボに戻るか」


紅莉栖「……えぇ」



〜未来ガジェット研究所〜



岡部「とりあえず、座って落ち着くか」


紅莉栖「…そうね」


岡部「……」


紅莉栖「……」


岡部(帰りはあれから終始無言だった。 今もソファに二人で座ってるが、一人分のスペースが空いている)


紅莉栖「ねえ……岡部…」


岡部「な、なんだ」


紅莉栖「詰めて…座っていい?」


岡部「…お、おう…いいぞ」


紅莉栖「……」スッ


岡部「……」


紅莉栖「…ねえ、岡部」


岡部「なんだ?」


紅莉栖「さっきはありがとう」


岡部「気にするな…ラボの長として当たり前のことだ」


紅莉栖「ねえ…まだ落ち着かないの」


岡部「大丈夫か?」


紅莉栖「寄り添っても…いい…かな?」


岡部「……」


紅莉栖「駄目…かな……」


岡部「か、構わんぞ」


紅莉栖「……」スッ


岡部(紅莉栖の軽い身体が触れてる……良かった…やつらに汚されずに……本当に良かった)


紅莉栖「……」


岡部「……」


紅莉栖「…ねえ、岡部」


岡部「なんだ?」


紅莉栖「さっき言った言葉は……本当のこと…それとも…演技」


岡部「さっき…のとは?」


紅莉栖「言わせないでよ……バカ…私を初めて…下の名で呼んだ時よ」


岡部「あぁ…あれか……あれは…その…」


岡部「フゥーハハハ! この鳳凰院凶真にかかれば、やつらの心理をゆさぶr」


紅莉栖「鳳凰院は禁止…」


紅莉栖「お願い…真面目に話して…」


岡部「あれは…本当だ」


紅莉栖「どこから…どこまで?


岡部「…全…部……だ」


紅莉栖「……」


岡部「……」


紅莉栖「…ねえ、岡部」


岡部「…なんだ」


紅莉栖「伝えても…いいかな?」


岡部「……」


紅莉栖「…駄目…かな?」


岡部「……」


紅莉栖「……」


岡部「…駄目だ」


紅莉栖「……」


岡部「……」


紅莉栖「…ごめんね」


岡部「…牧瀬紅莉栖!」


紅莉栖「ふぇ?」ビク


岡部「俺は…」




岡部「俺は…」




岡部「俺は…牧瀬紅莉栖! お前のことが好きだ!」




紅莉栖「…もう聞いたわよ」




岡部「しかし…しっかりと俺の想いを」




紅莉栖「聞いた。 聞き飽きた。 もう聞かなくていい」





紅莉栖「…行動で教えて」




岡部「…ああ」






チュ...





END









おまけ



次の日



〜未来ガジェット研究所〜



岡部「今来たぞ」ガチャ


紅莉栖「ハロー」ガチャ


ダル「お二人さんで朝帰りとか、オカリンの裏切り者ー!」


まゆり「二人ともトゥットゥルー♪」


岡部「二人ともパソコンの前で何を見てるのだ?」


ダル「いやーこれはちょっと…どうなん? 牧瀬氏?」


紅莉栖「もういいわよ」


岡部「助手よ。 お前は知ってるのか?」


ダル「どうせならここを見せますか」


萌郁「トゥッ…トゥ…ルー……」ガチャ


るか「お邪魔します」ガチャ


フェイリス「フェイリス参上だニャン♪」ガチャ


鈴羽「遊びに来たよー」ガチャ


ダル「再生っと」カチ


<紅莉栖は……紅莉栖は! 俺の彼女だー!!! 手をだすなー!!!


岡部「な!?」


まゆり「えへへー」


ダル「ほうほう」


紅莉栖「…///」


萌郁「熱…烈……」


るか「はわわ」


フェイリス「ニャフフ♪」


鈴羽「やるね〜♪」


岡部「どういうことだ! ダル!」


ダル「牧瀬氏〜説明! 説明!」


紅莉栖「盗撮よ」


岡部「ほう…ダル…話がある…」


ダル「それだけじゃ、誤解されるっつーの!」


まゆり「あのね〜オカリン。 紅莉栖ちゃんのストーカーさんは、まゆしぃとダル君なのです」


岡部「は?」


ダル「そうだお。 牧瀬氏に頼まれてストーカー役として、後をつけたんだお」


まゆり「ついでにカメラも回してね〜」


ダル「バッチリ撮れてる件について」


萌郁「ちなみ…に…」


るか「僕たちも」


フェイリス「グルだったニャン♪」


鈴羽「ごめんね〜岡部倫太郎♪」


岡部「じゃあ、脅迫の手紙は」


紅莉栖「最後を思い出しなさい」


岡部「最後? 確か『胡瓜も買え』か」


岡部「胡瓜も買え」


岡部「きゅうりもかえ」


岡部「き ゅ う り も か え」


岡部「き り ゅ う も え か」


岡部「きりゅうもえか」


岡部「桐生萌郁……」


萌郁「ブ…イ……」


岡部「……」


まゆり「わわっ! 灰になってる…」




岡部「ダ〜ル〜! 今すぐデーターを消せー!」


ダル「ちょ! もうラボメンの皆にデータを送ったから、全てを消すのは無理だお」


岡部「……」



紅莉栖「まゆり以外のラボメン女子集合」


萌郁「……」


るか「僕は男なんですが…」


フェイリス「どうかしたニャン?」


鈴羽「どうしたの? 牧瀬紅莉栖?」


紅莉栖「どうしたも何も…みんな計画どうりに動いてないじゃない!」


萌郁「…それは……」


るか「やっぱり」


フェイリス「ニャン♪」


鈴羽「だって」


萌&る&フ&鈴「「「「私(僕)たちもチャンスが欲しいから」」」ニャン♪」



岡部「ダルー! 今すぐデータを回収しろ!」


ダル「無理言うなし」



紅莉栖「岡部は私のものなの!」


ラボメンガールズ「ブーブー」



<紅莉栖は……紅莉栖は! 俺の彼女だー!!! 手をだすなー!!!



まゆり「今日も賑やかだね〜♪」





本当にEND


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