夏夢
とある方からリクエストです。
2人に増えた海未ちゃんのガールズラブです。
夜言えど、その日の夜は28℃で熱帯夜である。弓道場で一人だけ黙々と弓を引く女性がいた。園田海未。音ノ木学院の高校2年生。大和撫子の彼女はスクールアイドルの傍ら、弓道部で汗を流していたが、今の彼女はアイドルよりも弓道に力を入れていた。それもそのはず、今度の大会で上位に入賞すれば地区大会へ出場できる。また、彼女自身も、最近は思うような成績が残せず、今度の大会は絶対に負けれらないのだ。それ故に、夜遅くまで練習しているのだ。
「・・・はあ・・・はあ・・・はあ・・」
時計の針はとっくに0時を過ぎていても、彼女は弓を引く。かれこれ7時間もこうして練習してきたが、さすがに疲れが見えてきたのか、先ほどよりも弓を引く力が入りにくくなってきた。それに、的にも当たらなくなってきた。これでは、何の意味がなくなってきたので、海未は練習はここまでにすることにした。
「少し長引きましたね。そろそろ帰りましょう」
場内に一例して海未は着替えをしに更衣室へ向かう。電気をつけて着替えると、長時間、練習したので下着まで汗で濡れていた、べとべとしていた。ふと、横にある等身大の鏡を見ると、上半身がブラジャーのみ海未が映っていて、少しだけ赤面していた。
「・・・」
暑い日の夜に更衣室に女性一人だけという環境に、自分の着替え姿を見て彼女の鼓動が少し早くなってきた。大和撫子言えど、アイドルの自分もいてアイドルの海未はやや妄想が好きな高校生になってしまう。変なことは考えずに彼女は着替えようとした、その時、不思議なことが起こった。
”自分”しかいないはずの更衣室に誰かが入ってきたのだ。海未は慌てて更衣室のドアの方を見ると、驚いてしまたった。いや、驚くことしかできなかった。だって、そこにいたのは、もう1人の園田海未だからだ。しかも、その海未は弓道着を着たままで、今、練習を終えたような雰囲気をしていた。
「あ、あなたは誰ですか⁉」
先にいた海未は後から入ってきた海未に指さして尋ねると、後から入ってきた海未も、先にいた海未のように驚いて、同様に指を指してきて尋ねたのだ。
「あ、あなたこそ誰ですか⁉」
「「私は園田海未です!!・・・って、ええ!?」」
一体、どうなっているのか理解できなかった。更衣室で着替えていたら、突然、もう1人の自分が出てきたなんて・・・。海未と海未はお互いに自分が本物と激しく、主張してきて口論なってきた。
「私は園田海未!私が本物の海未です!」
「何を言っているんですか!!海未は私です!偽物は黙ってもらってもいいですか⁉」
「そちらが偽物でしょう!」
「偽物はあなたです!」
「何であなたが本物で私が偽物なんですか⁉」
「私が本物だからです!」
見た目以上に頑固な性格でもある海未と海未。こうなるとお互いに一歩も引かなくなり、口論は長引くだけになりそうだ。そこで片方の海未がある提案をしてきた。そう、ここは弓道場である。弓道で白黒はっきり決めようとすることにした。
さっきまでの練習に加えて、口論もあり、体力的・精神的にも限界に近づいてはいるが、いきなり現れたもう1人の自分に偽物と呼ばれたくはないので、最後の力を振り絞って弓道をする。
「では、私からお先に弓を引きますね」
「はい」
全神経を指に集中させる。横で見ているはもう1人の自分で、その自分に負けたくない。スポーツでよく耳にするのが「己に勝て」まさにそれが実現しようとしている。弓を引いて。見事に的のど真ん中に弓が刺さる。そして、後攻の海未も同様に弓を引いて的のど真ん中に弓が刺さる。
「どうやら、長期戦になるかもしれませんね?」
「そうですね」
気温は依然として28℃。しかも、対戦相手がいるし、自分と互角であるので海未の武士魂に火が付いた。それからというものの、何度も対戦しても、結果は全部引き分けになってしまう。
「・・・また、引き分けですね・・・」
「そうですね・・・。今日はこのあたりにしましょうか?」
勝負もそうだが、さすがに疲れが出てきて歩くのもやっとなくらいな状況になってきた。このまま弓を引いても、ずっと延長戦になると確信した海未たちは家に帰ることした。
更衣室に着替える海未と海未。まだ警戒心があるので、一定の距離を保ってお互いに着替えを始めたが、お互いにチラチラと海未の着替えを見ているのだ。もしかしたら、何か違いがあるのかもしれないと期待して観たが、全く同じ体型で着替えの順番から片付けまで一緒だった。
帰り道も当然だが、行先は一緒ではあるが、歩き方と速度も一緒で海未と海未は少しづつではあるが、警戒心も溶けてきたようで、軽く会話をしながら帰ることにした。家には幸運なのか、両親は旅行でだれもいない。広い屋敷にいるのは海未とうみみだけであった。帰宅して海未と海未は早速、お風呂に入ることにした。
「ど、どうしましょうか?せ、せっかくですし・・・」
「い、一緒に入りましょうか?」
お互いに赤面にして上目遣いで誘ってくる。そんなもう1人の自分の仕草に海未はドキッとしてきた。
「「もう、私ったら・・・」」
今まで鏡の前で投げキスして、自分が可愛くなっているのか確認したことはあるが、いざ、自分の前で自分にされたら、こうも愛おしくなる。海未は拒否することなく、一緒にお風呂に入る事にした。
脱衣所では普段の海未なら絶対に発言しないような発言をした。それは・・・
「海未・・・。私が服を脱がせましょうか?」
もちろん、自分でもなんて発言しているのか驚いたが、もう1人の海未はされるがままになっていた。上着を脱がせて、下着も脱がせると、自分の小さな胸を客観的に見た。やはり穂乃果やことりに比べれば小さいが、なぜかかわいく見えきた。そして、ズボンなども脱がせると、汗だくの下着についていた汗のにおいが海未の変なスイッチにONにした。
「きれいですよ、私・・・」
「そ、そんなこと言わないでくださいよ・・・。は、恥ずかしいです・・・」
そう言いつつも、脱がされた海未の鼓動は加速して、さっきよりも顔が赤くなっていた。そして相手の海未から自分の名前を呼ばれたので視線を合わせようとしたら、相手の海未からいきなりキスをされた。初めてのキスは好きな人と決めてたが、その相手が自分で、いきなりキスされたから、海未は何が起きているのか分からなくなたが、数cm程の距離に自分の顔があり、キスされてようやく理解した。心のどこかでもう一人の海未とこのようなことをしたいと思ってたようで、海未も海未のキスを受け入れたようで、お互いに腕を握って自分同士のキスを楽しんだ。
「「んっ、んん…んふぅ…」」
脱衣所で自分同士でキスするなんておかしな光景だが、海未たちはひたすらキスを楽しんでいる。そして、同じタイミングで舌まで入れてきて驚いたが、海未たちはすぐに理解して舌と舌を絡ませていた。同じ舌が同じように動いて重なりあう。海未は海未の舌を一心不乱で舐め、もう一人の海未も海未の舌を求めて舌を動かした。舌を動かす内に唾液が口から溢れてきて、2人の海未の口からだらだらと唾液が出てきても、海未たちはキスを止めようとしない。それどころか、片方の海未は片方の海未の乳首を指で弄って刺激を与えた。固くなった乳首の触感が気に入ったようでクリクリと両方の乳首を弄っていた。もう一人の海未はもう一人の海未のお尻を触っていた。プリプリとしたお尻。普段は自分のお尻を触ることはないから、もう一人の海未のお尻をむにゅむにゅと触りまくって刺激していた。
「「んっ‼んん‼んふぅ‼んんっ‼」」
「「ぷはっ…!はぁ…はぁ…」」
「すみません…調子に乗り…」
「い、いえ…。私も…つい…」
普通にお風呂に入るつもりが、ここまでで10分近く時間を費やしてしまった。改めて、浴室に入る。いつものようにかけ湯をしてから、髪を洗う。海未と海未は普段と同じように髪を洗っていたが、隣の海未の髪を洗う姿が美しい。正に大和撫子。海未は先ほどのこともあり、気分はいつもの自分ではないような、ナルシストに近い気分になった。髪を洗い終えて、体を洗う際に普段は海未では絶対にありえない発言をした。
「海未・・・。私が体を洗ってあげましょうか?」
どちらの海未かは定かではないが、海未は海未の言葉を聞いてさらに顔を赤くして海未を見た。髪や体を濡らして近づいていく海未。それを見た海未はもうおかしくなって、自分からいきなりキスした。しかも、舌を入れてさっきとはまた違うように、ライトな感じと言えばよいのか?キスを終えて大きな瞳はトローンとしていた。
「じゃあ、一緒に洗いませんか?」
数分後、お風呂場では2人の少女が泡まみれになりながら、肌と肌を密着させていた。もう、洗身とは言えないように、ヌルヌルした感触と肌と肌が重なりあって、海未と海未はただ体を離したくなかった。
「海未♡そんなに・・・くっつかなくても」
「海未こそ、体を密着しすぎです」
2人一緒に横になり、足と足を絡ませ、腕はお互いの背中に回してがっつりとホールドさせて、再びキスを何度も何度も繰り返していた。
お風呂を終えて2人は体を拭いて、そのまま自分の部屋のベッドにきた。そして、2人でベッドに腰かけて片方の手を握りながら、お互いに相手の海未の顔を見ていた。
「「海未。好きです。大好きです」」
そして、2人の海未はそっとキスをした。もう何度めなのか分からないが、舌を入れてきた。さっきまでとは違って、片方の海未がリードしようとするも、もう片方の海未も同じ舌の動きをして、片方の海未が逆にリードしようとするが、もう片方の海未が同じ方へ舌を動かしている。つまり、どちらも全く同じ考えをして、同じことをしようとしているのだ。
「「うふふ♡やっぱり海未は私なんですね♡」」
今度は唾液を相手の海未の口の中に流し込もうとするが、これも相手の海未も考えており、流そうとしたら相手の海未も唾液を流し込んできた。でも、相手の海未の唾液は温かく、むしろ欲しくなってきたようで、舌と舌。唾液と唾液で呼吸するのが、困難になってきても、海未と海未は止めない。どんどん激しさを増してきた。
「「んん・・・れろっ・・・んんふうう・・・れろれろ・・・」」
そのまま2人はベッドに横になっていた。この部屋は海未と海未と甘い香りと汗の匂いでいっぱいになっており、ぴちゃぴちゃとした音が2人を刺激した。時計の針は3時を過ぎても2人の行為は止められない。キスしながら、片方の手で乳首を弄っては、片方の手で大事な部分に指を入れてグチュグチュとわざと音を出させて、口・胸・陰部を徹底的に責める。凛とした海未はどこにいったのか。海未と海未は大好きな海未にこのまま続けていたいと思って、ただひたすらに、この行為を続けてきた。しかし、陰部がうずうずし始めた。
「「海未・・・もう、イキそうです!一緒にイキましょう!」」
一度、キスをやめて、2人は大きく足を広げて陰部と陰部をくっつけさせて、貝合わせ状態になった。陰部同士の密着は初めてで、それまでとは違った感触に海未と海未はついに理性が壊れた。そのまま腰を振って陰部同士を合わせ続けた。
「「ああん!海未!気持ちいいです!もっと!もっとしてえええええええええええええ!」」
そして、そのままこれでもかって思うくらいの愛液が2人の体中に飛び散り、2人はぐったりと並んで横になり、部活の疲れもあって、初めて全裸状態で眠りについた。
海未が目が覚めたのは、お昼12時。目を開けるとそこには海未がいない。もしかして、夢を見ていたのか?そう思うと大和撫子の自分なのに、なんという破廉恥な夢を見たんだと、顔を赤くしながらふと、ベッドの横を見ると、片方の海未が寝た場所が、まだ少しだけ温かいのだ。そして、決定的なのは、その海未のお尻の部分がまだ濡れていたのだ・・・。
おわり
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