2017-10-27 20:20:27 更新

概要

はい雑文


前書き

カチッ シュボッ

フゥー・・・

いつもの朝日といつもの煙草で、今日も陽の光を一身に受ける。

朝日とピースの香りはいつになっても良い

絵里「というか」

絵里「腰が死ぬ」

肺と腰の悲鳴は良く聞こえる

絵里「面倒な仕事だったわ」

絵里「朝日と煙が目に染みる」

癒しを求めた各部は

もとい、右の手は

絵里「・・・ピッピッ」プルル・・・

絵里「あ、海未?」

海の声を求めていた


喫茶店


海未「いきなり電話を掛けてきたと思ったら・・・」


絵里「」ニコニコ


海未「デートは良いのですが、せめて前日に言っておくとかしませんか?」


絵里「仕事明けの海未は良いわね」


海未「まるで聞いちゃいませんね・・・」


海未「何にしても、お疲れ様です。夜勤か何かですか?」


絵里「予期せず溜まった仕事を家で消化してたのよ」


海未「予期せずが引っ掛かりますが・・・まあ御苦労様です。ささやかながら珈琲でも如何ですか?」


絵里「普段だったら遠慮するけど、今日は遠慮なく頂くわ。カフェラテでお願いします」


海未「了解です」





海未「お仕事も忙しいのですね」


絵里「そりゃね。そこそこ大きいプロジェクトを任されちゃって。」


海未「UTX商事会社の本社務めですもんね」


絵里「でも報酬が海未に会える、だもん。」


海未「臆面も無く・・・」


海未「この後の予定は?」


絵里「今日は一日お休みよ」


海未「それでは、何処かに行きますか?」


絵里「あら本格的なデートね。勿論」


海未「そうと決まれば、行きましょう。」






何処かのゲームセンター


絵里「あ、このぬいぐるみ可愛い・・・」


海未「本当ですね。やってみましょう」


絵里「・・・あ無理だわこれ」


海未「絵里は意外とこういうのは下手ですもんね。貸して下さい」


絵里「誰が下手よ誰が・・・。あっ、取った」


海未「はい、差し上げます」


絵里「えっ、悪いわよ」


海未「良いんです。どうせ100円ですし」


絵里「何か腑に落ちないけど・・・ありがと」


海未「さて、次はどうします?」


絵里「そうね、あの車のレースゲームしてみましょ」


海未「うっ、私の苦手なタイプですね」


絵里「ふふふ、秋葉のシューマッハやでうちは」


海未「何を言ってるんですかこの人は」ブォンブォン・・・




絵里「うそ、負けちゃった」


海未「絵里は運転が危なっかし過ぎます。ゲームとは言え何度玉突き事故を起こしましたか」


絵里「海未があまりにも安全運転だからつい・・・」


海未「ふふ、次は何処へ行きましょうか?」


絵里「そうね・・・」






路地裏の服屋


絵里「あっ、カッコイイこのジャケット」


海未「試着室はあちらです」


絵里「貴女は店員か・・・」



絵里「どうこれ。似合うでしょ」


海未「・・・」


絵里「待って、当てる・・・。「カッコよすぎます。絵里」でしょ?」


海未「・・・はい」


絵里「ふふ、素直になったわね。買っちゃいましょ」


海未「・・・ふふ。あ、このピアス良いですね」


絵里「試着は出来ないけど、分かるわ」


絵里「これは海未に絶対似合う」


海未「私も何か確信しました。そんな気がします」


絵里「買ったげる」


海未「えっ、悪いです」


絵里「いいの、珈琲とぬいぐるみのお礼。買わせて」


海未「ありがとうございます、絵里。遠慮なく」






夕暮れ時のレストラン


絵里「遊んだわね」


海未「ええ、私も久しぶりです。こんなに羽を伸ばしたのは」


絵里「何だかんだOLも辛いもんね」


海未「はい、でも絵里程では無いです。私なんてずっと書類整理とお茶汲みで・・・ごめんなさい、こんな楽しい日に湿っぽい話で」


絵里「あのね、人間て辛いの。でもそれが楽しいの。辛いのはみんな一緒。だから今日が楽しいの。海未だけじゃないのよ、辛いを楽しめてるのは」


海未「何だか深いですね。意味は分からないけど」


絵里「私も。人生に意味は無いわ。意味は作らなきゃ」


絵里「だからこのハンバーグ御膳が美味しいのよ」


海未「成程。私の鯖の味噌煮和膳が美味しい理由が分かりました」


絵里・海未「あははは・・・」


絵里「海未、この後時間ある?」


海未「あまり遅い時間は駄目ですが、こんな良い日にたまには良いですよね」


絵里「それでこそ海未よ」






裏路地のBAR


海未「BARなんて初めてかも知れません」


絵里「ここ、私の行きつけ。仕事で疲れた時にふっと立ち寄るの」


海未「お洒落で派手過ぎず、私の好みストライクです」


絵里「ふふ、じゃあ乾杯」


海未「乾杯、です」チンッ


絵里「マスター、お任せしたこのカクテル、何ていうの?」


「絢瀬さんのカクテルは、スカイ ダイヴィング カクテル。少し甘口で深めの青が特徴的なカクテルです」


「対してお連れの方のカクテルは、ブルーラグーンカクテル。こちらは甘口で秘境の海の様に綺麗な色のカクテルです。どちらのカクテルも、度数は26です」


「どちらもブルーキュラソーを使わないと出ない青ですね」


絵里「ありがとう。私達にぴったりのカクテルね。特に海未は」


海未「マスター、ありがとうございます。でも何故青色・・・?私達のイメージカラーでは無いですか」


「ラブライブ、最高でした」


絵里「あら、サインでも書いた方が良いかしら」


海未「示し合わせた訳じゃ無いですよね・・・?」


「はは、ごゆっくり」






カチッ シュボッ

フゥー・・・


いつもの煙草といつもと違う海の光を一身に受ける


海未「もしかして我慢してました?」


絵里「そりゃね。可愛い私の彼女さんがいるのに吸えないわ」


海未「遠慮しなくても大丈夫ですよ」


海未「だって、私の彼女なんですから」


髪の香りとピースの香りはいつになっても良い


絵里「ふふ、本当に言う様になったわね」


小粋なジャズと私達の声だけが聞こえる


私は海との距離をゼロにした


私の海は、夕日を浴びた


海未「こればっかりは慣れません・・・」


潤った唇は

もとい、私は


絵里「私の勝ちね。海未」


海未を求めていた


絵里「愛してる」


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