提督「左遷先の鎮守府で俺は孤立を深めている」
意地の悪い中将閣下に嵌められ、最前線送りとなった提督。
大本営へ返り咲くことを目指し、また中将への憎悪を燃やし、周囲を警戒しまくるもやしメンタルなペシミスト提督と、そんな提督をニヒルなクールガイだと勘違いして心奪われる艦娘達の物語。
艦隊これくしょん2次創作です。
苦手な方はブラウザバック推奨です。
推敲がガバガバなため、この文章おかしいやろってところがございます。作者は几帳面()な性格故、そういったところはおいおい修正されていくと思いますので、どうか変なところは各々方脳内で適切な文言に変換して読み進めて頂けると助かります。
p.s.親潮の親潮は親潮の名に恥じず潮流のように流れ出て親になる準備が出来てるんだなって。by司令官、閨房にて
元帥『君を、第二鎮守府司令に任命する』
提督『……謹んで、お受け致します』
提督『……』
『若い癖に出過ぎたな』
『第二鎮守府へ異動だとよ』
『表向きは中将の推薦ってことだが、気の毒だな』
『中将に目を付けられたらしいな』
『第二って今度新設される最前線の?生きて帰って来られるかねぇ?』
『www無理無理、だってあいつずっと中央にいた温室育ちだぜ?ww』
『少し優秀だからって』
『可哀想になぁwww』
提督『どいつもこいつも馬鹿にしやがって……』ぶつぶつ
提督『この怨み……500倍にして返してやる……』ぶつぶつ
提督『机の引き出しに生のイカを……』ぶつぶつ
加賀『…………』
提督『中将の机の上で、一平ちゃんの湯切り…』ぶつぶつぶつ
提督『中将の机でクロマグロをさばいて……』ぶつぶつぶつ
提督『……とか……』ぶつぶつぶつぶつ
加賀『……』
提督『中将の机で火を焚いてそれを囲んで談笑とか…………』
提督『はっ!』
加賀『』ビクッ
提督『…………』ぶつぶつぶつぶつぶつぶつ
加賀((さっきからこの人、一体何を言っているのかしら……?))
提督『ぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつ』
加賀『……』
ミーンミンミンミンミー
ミーンミンミンミンミー
加賀『……』
提督『ぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつ』
加賀『あの……』
加賀『第二鎮守府に何か御用かしら?』
提督『ぶつぶつぶつぶつぶつぶつ』
加賀『…………あ、あの!』肩ポン
提督『 ッ!?!?!??!』
加賀『ひぃっ!?』ビクッ
提督『…………』
加賀『…………』
加賀『…………あ、あなたが私の提督なの?』
提督『……………………誰』
鎮守府勤務の1
@執務室
提督「今日の演習、比叡がMVPか」
比叡「はい!頑張りました!」
提督「最近よく頑張ってるな」
比叡「はい!」ズイッ
提督「よーしよしよしよしよし」なでなでなで
比叡「えへへへへへ……♪」
比叡「失礼しました!」
ガチャ バタン
@廊下
比叡「司令に褒められた……えへへ」
比叡「もっともっと頑張ろう……そうすればいつか……」キャ-
比叡「あぁ!でもそしたらお姉さまが!」
比叡「うーーーーんどうしよう……お姉さまにも幸せになってもらいたい……」
比叡「私は一体どうしたら……!」
霧島「そろそろティータイムなのに、比叡お姉さまは一体どこに……って」
ア-デモド-シヨ-
シレイ...オネエサマ...シレイ...
霧島「…………うわっめんどくさそう」
比叡「うあーどうしよう、司令が私と……でもそしたらお姉さまが……あーーーどうしよどうしよ……」
ぶつぶつぶつぶつ
霧島「…………ふぅ」
霧島「……逃げるか」
比叡「霧島!!!」
霧島「」ビクゥッ!!
ダダダダダダダダダダ
比叡「私、どうじだらいいかな"ー?霧島ぁぁぁぁ」(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)ダダダダダダ
霧島「」
霧島「ひ……」
霧島「ひぇぇ……」
@執務室
提督「よし……南西諸島海域の制海権奪取……これでこの辺りも盤石となる」
大本営に返り咲く方法はただ一つ……
戦果を上げて栄転すること……
すなわち、既存のどこの泊地、鎮守府よりも戦果を上げ、なおかつ損害は最小限に。
貴重な艦娘を海に沈めるなんて以ての外だ。
だが俺は他所の司令官のように艦娘に入れ込んだりしない。
他所の司令官は自分の所の艦娘に、沈めたりしない、守るだなどと、世迷言を垂れ流しているらしい。
そんなことを言うのなら、彼女たちを戦いになど投入するべきではないのだ。
そんなものは無責任という。
俺が元々いた大本営作戦課では、艦娘は艤装を操る言わばCPUで、パーツに過ぎないという認識が当然だった。
少女を装備と見なすことに初めこそ疑問はあったが、彼女らが戦う絡繰であるならば、俺は作戦を考える絡繰なのだと直感的に納得してからというもの、俺は考えるのをやめた。
コンコンコン
提督「ここらで一度資材確保を優先しないと……」
コンコンコン
提督「?はい」
龍田『龍田です』
提督「ヒッ!ど、どうぞ……」
ガチャ バタん
龍田「失礼するわぁ〜」
龍田「はいこれ、遠征の報告書。大成功よ?」上目遣い
提督「さすがだな……この調子でg「ねぇ私頑張ったのよ〜?////」……」
提督「……」
そんな俺が艦娘と接して思うことがある。
それは……
龍田「……/////」ズイッ
提督「ぇ、いやえっと……そうだ!これをやろう」
龍田「え?」
提督「ま、まま間宮の食事券だ、好きなの食べると良い」
提督「遠征お疲れ様、下がっていいぞ……」
龍田「ぇ……は、はい……」シュン
ガチャ バタン
提督「……」
艦娘は個性が強い。
絡繰が、俺なんかよりよっぽど生き生きしている。
だからこそ艦娘と関わるのは恐ろしい。
提督「……」
艦娘って何考えてるのかよく分からない……
なんでこんな距離が近いんだ……
何が目的なんだ……
考えれば考えるほど恐ろしい……
駆逐艦とか……なぜ会った初日からあんなに懐くのか本当に不思議だ……
刷り込みみたいで、アヒルの親の気分だ。
その実、少し大人っぽい駆逐艦はセクハラに敏感なお年頃。
扱いが難しい。
最近悩み過ぎて不眠症気味だ……
胃が荒れてコーヒー飲むとすぐ胸焼けする……
提督「……だはぁ……怖かったぁ……だが、なんとか乗り切ったな」フッ
加賀「何を乗り切ったんですか?」
提督「…………いつからいたんだ」
加賀「ずっといました」
加賀「龍田さん、そんなに怖いかしら?」
加賀「遠征だって(あなたのために)いつも頑張ってるし、この前も寒いからって(あなたのために)トムヤムクン作ってきてくれたじゃない」
提督「あぁ……辛かったな、あれ……俺が甘党だと知ってたんだろう……一体どこで気付いたんだ……」
加賀(裏目に出ている……)
提督「それに龍田からは、無言の圧力というものを感じる」
提督「さっきもそうだが、いつも彼女は俺に何かを強いようとしているが、
その衝動を必死に自制しつつ平静を装っているように見える……」
加賀(あら、意外とよく見てるわね)
提督「あの視線……間違いない……あの子はとんでもないサディストだ……機嫌を損ねたりなんてしたら俺は………………」
提督「……死ぬ」
加賀「違ったわ」
加賀「提督は艦娘と距離を置き過ぎです」
提督「だってお前……相手は女の子だぞ……セクハラなんて言われたら俺は……」
加賀「俺は?」
提督「その日のうちに死ぬ」
加賀「大げさな」
提督「お前には憲兵さんに引き摺られる羞恥が分からんのか!」
提督「俺は昔、悪ガキに罪をなすりつけられ、それを信じた先生に濡れ衣を着せられて職員室まで引きずられた時……そのあまりの羞恥、傷心、憎悪に、吐いたことが……ある……うぇぇ」ウップ...
加賀「いきなりトラウマ暴露しないで頂戴」
加賀「その割に比叡さんには触れるのね」
提督「あ、あぁ比叡はなんというか……あれはああいう可愛い生き物だろ?」
加賀「……なんというか、気の毒だわ」
@廊下
比叡「どうしたらいいかな!?霧島!」ぐいぐい
霧島「…………」
霧島「……比叡お姉さま」肩ポン
霧島「もしもそうなった時は、金剛お姉さまと拳で語り合えばいいんですよ」
比叡「え?拳?……な、なるほどぉ……練度が上がれば、拳で会話なんてできるのね!流石霧島!」
霧島「…………ふぅ」
霧島「いえ、それほどでも(諦観)」
@執務室
加賀「はぁ……提督は神経質過ぎます」
提督「そんなことはない」
提督「おかしいのはここの子たち……特に駆逐艦……何もしてないのにあっちから懐いてくるなんて……」
提督「本当は俺の事嫌っているに決まって……」
提督「!?……これはまさか……大本営によるハニートラップ……?俺をロリコンに仕立て上げるという……くそっ抜かった……ッ!奴らめ……一体どこまで俺を陥れるつもりなんだ……ッ!」ぶつぶつ
加賀「…………はぁ」
コンコンコン
提督「!?」
加賀「どうぞ」
提督「ちょっ!?」
ガチャ
最上「失礼しまーす」
提督「おお!最上〜!!」
最上「て、提督……テンション高いね……」
提督「なぁ最上……最上だけだよ……男の俺の苦労をわかってくれるのは……最上はセクハラ対策とか、どうしてる?」
加賀(うわぁ……)
最上「え、セクハラ……?」
最上「そ、そ〜だなぁ……極力触らないとかじゃないかな……?」
最上「あ!あとは前に言ったけど……体を見てると思われないように、視線を下に向けないで目を見て話すとかかな……?」
提督「そうか……やっぱり気を使うよな……ほんとすごいよ最上は」
最上「あ、あはは……」
最上(……いい加減気付いて欲しい……僕の胸の膨らみに……僕が男ではないということに)
加賀(体を見ていると思われないように……そのアドバイスが、提督の誤解が解けない要因になっているのに気付いているのかしら?)
加賀(なんというか、気の毒ね……)
最上(加賀さん……助けて!)チラッ
加賀「……提督、最上さんは用があって来たんですよ」
提督「あ、あぁ、そうだったな」
最上(助かった……)
最上「えっと、装備改修の話でね」
最上「じゃ、じゃあそんな感じでやっとくね……」
提督「頼んだぞ最上!」
最上「あははは……」ノシ
ガチャ バタン
加賀「……もしかして提督ってホm「違う」……」
提督「違う……違うが……」
提督「なんだろう……最上って……可愛いよな」ポッ
加賀「……そうですか」
提督「……まさか俺……いやそんなはずは……」
加賀「大変ですね(棒)」
加賀(最上さん、女の子ですけどね)
加賀「着任してもうかなり経ちますし、そろそろ艦娘にも慣れて欲しいのですが」
提督「そんな……俺は……ホモだったのか……?ぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつ」
加賀「また何か変な病気に」
ガチャ
最上「ごめん、さっきここに資料置いてかなかった?」
提督「!?」
提督「最上……!」
提督(最上は男……なのに、なんなんだ……可愛い気がする……いや可愛い……!?)
最上「ぇ……」
最上(何……この熱い視線……まさか)
最上(提督……そっか……)
最上(やっと僕が女の子だって)ジ-ン
最上「気付いて……くれたんだね」ウルッ
提督「!?!?!!!!?」ドキッ
提督「な、な、なな……」パクパク
最上「……提督」ウルウル
提督「〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」ダッ
最上「え?」
ばびゅんっ
提督「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ダダダダダ
最上「ちょっ提督!?どこ行くのさ!!」
提督「ちがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁう!!!!!」
提督「俺は!!俺はぁぁぁぁぁぁ!!ホモなんかじゃないんだからぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ウワ-----ン
最上「…………えっ」
加賀「……」ガサガサ
加賀「資料ってこれかしら」つ資料
最上「………………あ、はい」
→鎮守府勤務の2
司令は大本営で、元帥閣下の補佐官をしたこともあるエリート
キリッとしてて、あたしの憧れ
女性にみだりに近寄らないのも汚らわしくなくて素敵……
遠征の報告の時も……
提督『確認した、お疲れ様』
司令……いつも
いつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつも
貴方のことを見ています。
@執務室
提督「…………」カキカキ
提督「…………」カキカキ
加賀「お茶です」
提督「ありがとう」
提督「……なんでいる」
加賀「秘書艦ですから」
提督「知らないんだけど」
提督「秘書艦は置かないって、最初に言っただろ」
加賀「1人にしたらそのまま一生執務室から出てこないと思ったので」
提督「……」
提督(監視は怠らないということか……)じー
提督(加賀……ここで1番最初に会った艦娘)じー
加賀「……あの、あまり見られると困るのだけれど」
提督(なんだかんだと俺の後をついてくる……)じー
加賀「…………//」
提督(ん?こいつひょっとして……)
加賀「………………//」モジッ
提督(大本営からの差し金……ッ!?)ガ-ン
提督(疑わしきは罰せよ精神のもと、また俺に濡れ衣を着せるための刺客……)
提督(なんてことだ……!俺はもう……袋のネズミじゃないか……)
提督「くっ……」
加賀「……よくわからないけど、見当違いなこと考えてるのは察したわ」
提督「……そんなに俺のそばにいたいか」
加賀「は!?ばば、馬鹿言わないで頂戴……///」カァァ
提督「ならば、秘書艦加賀にちょっと頼みたい仕事がある」
加賀「(!?提督が私に頼み事!)わ、分かったわ……何でも言って」
提督「そこの書類のチェックを頼みたい」
加賀「これかしら?分かったわ」キビキビ
提督「ありがとう」
提督(え、なんかすごいすんなり従ってくれた……)
提督(いや、これは見せかけだ……ああやって警戒心を解くつもりなんだ)
提督「俺、ちょっと工廠へ行ってくる」
加賀「行ってらっしゃい。外は寒いから、外套を着て行って下さいね」
提督「え、あ、はい」
@廊下
提督「……執務室から出たの久しぶりだな」
提督(優しさが怖い)
提督(ああやって仕事を手伝っているうちに実権を握り、お飾り司令官にしてその現状を職務怠慢として中将に報告する気か……だがその手には乗らないぞ……)
??「……」〈・〉 〈・〉ジ-----
提督「……え?」クルッ
サッ
提督「……な」
提督(なにこれ……猛烈な視線を感じる)
提督(早歩きで行こう)
トコトコトコトコ
スーーーーーーーーーーーーーーーー
トコトコトコトコトコトコ
スーーーーーーーーーーーーーーーー
トコトコトコトコトコトコトコトコ
スーーーーーーーーーーーーーーーー
提督「……」
提督(なにこれ、ナニコレェ!!)
提督(足音は全くしないが……確かにいる!後ろから誰か付いて来てる!?)
??「……」〈・〉 〈・〉
提督(加えてこの視線……バカなの?見過ぎだろ!!分かってんだよ!!むしろ気付いて!バレてるってこと気付いて!!)
提督(くそっこうなったら……)
クルッ
トコトコトコトコトコトコ
提督「……そ、そこにいるんだろ?」バッ
しーーーーん
提督「……ぁ、あれ」
??「司令」
提督「ひぃッ」ビクッ
親潮「何ですか?その反応」クスクス
提督「ぁ、あはははは。実は昨日ホラー映画見ちゃってさ……それで」
親潮「え?司令は昨日ホラーなんて見てないですよね?」
提督「…………え」
親潮「あ」
親潮「な、なんでもないです」
提督(何でもなくないんだよなぁ……)
提督「な、なんで知ってるの?」
親潮「何をですか?」
提督「いや、俺が昨日ホラー映画を見ていなかったことをさ」
親潮「えっと、昨日は司令はお風呂から出たらすぐにお休みなられていたので、見てないと思ったんですけど……」
親潮「あの後見たんですか?」
親潮「あ」
提督「…………」ゾワワワ
提督「なんですぐ寝たこと知ってるの?」
親潮「だ、ダメですか……?」シュン
提督(……何からつっこめばいいんだ)
提督(嘘だろ……完全に昨日の行動把握されている……?)
提督(はっ!?ま、まさか……)
提督(加賀がさっきすんなり俺を監視下から解放したのは……)チラッ
親潮「司令ってホラー映画苦手でしたよね私あまり怖くないやつ知ってるので良かったら今度一緒に見ませんか?見ながら食べられるお菓子とか作っておきますね司令はマカロン食べて見たいって言ってましたよね偶然にも私マカロン得意なんですほんと偶然あははは甘いもの大好きですもんね司令うふふっ♪
提督(ひぃぃぃ次から次へと自分も知らないような自分の情報が羅列されていくぅぅううう).
提督(俺を探っていることをあえて知らせるというのか……一体どれほどの知恵者なんだこの子は……)ゴクリ
提督(しょうもないプライベート情報を喋り情報収集能力の高さを示しつつ有用な情報は決して口に出さない……)
提督(親潮…………恐ろしい子ッ……!)
親潮「それから〜、?司令?」
提督「ぃ、いや……何でもないよ……」
加賀「提督」
提督「!?!?か、加賀」
親潮「……!」
提督(2対1か……)
加賀「こんなところで何をしているの?」
提督(……いや、待てよ?加賀と親潮が仲間なら何かしら情報を共有しているはず)
提督(加賀がわざわざここに来たということはこの2人はグルではない)
提督(!第三者が介入している可能性がある……!)
提督(どちらかは俺を大本営から鎮守府へ追いやった中将の手の者……では、第三者とは一体……)
提督(俺の失態を上に報告することで、表向きは新設鎮守府の司令に俺を推薦したことになっている中将の面子を潰そうとする派閥か……?)
提督(無理だ……中将は閻魔大王も舌を巻くほどのクソ野郎だ……どの派閥が中将の失脚を狙っていてもおかしくない……!)
加賀「提督」
提督「!ぁ、ああ。すまない加賀……工廠へはこれから行くところなんだ」
親潮「………………」ギリッ
提督「……?親潮……?」
親潮「加賀さんと仲良いんですか?」
提督「……え?」
加賀「え?」
親潮「答えて」
提督「ヒッ!いや、全然」ブンブン
加賀「」ガ-ン
親潮「……そうですか」ホッ
親潮「すみません司令、忙しいところお邪魔してしまって」
親潮「これで失礼します」ペコリ
提督「……なんだったんだ……じゃあ行こうか加賀」
加賀「」石化
提督「加賀?」
提督「…………加賀、どうかしたか?」
加賀「……はぁ……なんでもありません」
提督(何か思い詰めた顔をしているが、大丈夫だろうか)
加賀「……随分、懐かれているのね」
提督「え」
加賀「親潮よ」
提督「いや、ほとんど話したことはないはずだけど」
加賀「そう。それより早く工廠へ行きましょう」
提督「え、あ、はい……」
親潮「……いつも見ています、司令♡」
提督「」ブルッ
提督(寒気がする……風邪引いたかな)
【親潮さんの一日】
@親潮私室
時刻0830
親潮「今日は一日非番かぁ……」
親潮「……」ポチッ
パソコンON
カメラ操作中
提督『今日は出撃はないので、遠征だけ回すか』カキカキ
提督『親潮は今日は非番だから……』ボソボソ
親潮「ぁぁぁ司令があたしの名前を……♡」キュン
親潮「1人の時独り言が多い司令可愛い……」モジモジ
だき枕ぎゅううううう
時刻1153
加賀『提督、お昼どうしますか?』
親潮「…………」ギリギリギリギリ
1630
比叡『今日も頑張りました!』
提督『よくやったな〜』なでなで
親潮「ユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ」ぶつぶつぶつぶつ
時刻1845
親潮「ふぅ……」
親潮「今日は1845に残業も終わりっと……」日記にメモ
親潮「あれ、お風呂場のカメラ曇ってよく見えない……今度曇らないようにしないと……」
時刻2324
提督『今日は寝よう……』
親潮「ふふっ♪おやすみなさい、司令」モニターにチュー♡
@提督私室
時刻0257
提督「……」ムクリ
提督(この時間ならリアタイ監視はないはず……)
提督(よし……カメラ探すか)
提督(暗視ゴーグル装着)
提督(…………えぇ、あった)
提督(あっさり見つかり過ぎてなんというか……さすがにこれは戸惑いを隠せない)
提督(…………しかしどうしよ、外したら向こうにこちらが気付いているのがバレてしまう)
提督(むしろ気付かないふりをして過ごした方がこちらにとって有利になるかもしれない……)
提督(……うーむ……よし、しばらくこのままにしておこう)
加賀「……眠そうね」
提督「そういうお前もな……」
提督(カメラがあると思うとどうも寝付けなかった)
加賀(提督に嫌われている……そう考えだしたら全然眠れなかったわ……)
「「はぁ…………」」
→鎮守府勤務の3
某日
@執務室
山城「ちょっと!どうして私と姉様が別々の艦隊なのよ!」
提督「……なんだ。不満か?」ジッ...
山城「……っ……ぃ、いえ」
提督「まぁ聞いてくれ山城。たしかに扶桑と山城は息もあってるし、同じ艦隊にいた方が力を発揮できるだろう」
山城「な、なら!」
提督「しかしその環境に甘んじていてはならん。もし別の戦艦と組むことになって力を発揮できないようでは困るから」
提督「そういうことで、わかってくれ山城」
山城「……」
扶桑「もういいでしょう山城、命令なのよ?」
山城「姉様……わかりました」
提督「…………はぁ……」
後日
扶桑「もう……提督にあんなこと言ったらダメよ山城」
山城「……ごめんなさい……姉様」
扶桑「提督にも謝りに行きましょう」
山城「あっ姉様」
山城「……それは、私だけで行きます」
扶桑「そう?大丈夫?」
山城「はい……大丈夫です。流石に今回は私が悪いですから……」
扶桑「ふふふ、偉いわね山城。頑張って」
山城「姉様……はい!」
@中庭
山城「って全く……どこにいるのよ提督は……」
山城「執務室にいないし……」
山城「あ、いたいた。……って……」
提督「…………」ズ-ン
山城(中庭で黄昏てる……)
提督「…………はぁ…………」
山城「…………」じー
『あいつ鎮守府勤務だってよ』
『ずーっと大本営勤務のエリート様に、現場の指揮なんぞ務まるかね』
『どうせすぐ解任されてもっと下のポストに落ち着くんじゃね?』
『下手したら俺らの部下になって戻ってくるかも知れねーぜ』
『その前に生きて戻ってこれるかねw』
『違いねえww』
提督『…………』
提督「……」
提督「…………はぁ……不幸だ……」
山城「…………!」
その時山城に電気が走った!!!
そう……
本当は、ここへ着任した時からずっと思っていた……
この人……私と同じ匂いがするって……
おそらく提督は私と同類……ネガティブ思考に囚われ、日々を楽しく生きられない損な人種だわ……
この前はあんなこと言って困らせてしまったけれど……
この人となら……私……
……不幸を共感し合えるかも…………っ
提督「…………」
提督(親潮のカメラの位置は完全に把握した……これで奴に探られるリスクは下がる……)
提督(とりあえずこのまま次の出方を伺う……)
山城「…………」ドキドキ
じりじり
……私はずっと、この暗い性格とそれに由来するどんよりしたオーラからみんなに敬遠され、友達もあまりできず、普通に話せるのは扶桑姉様や西村艦隊の子達くらい……
自分で言うのもなんだけど、人に話しかけたことなんて片手で数えるくらいしかない超弩級コミュ障よ……
ましてや男性に話しかけるなんてハードル高過ぎて吐きそう……
…………
や、やっぱりやめようかしら……
……!ダメダメ!私は変わるの!この人と共感し、励まし合うことで……
私は変わるのッ!
山城「あ、あの……提督……」
提督(加賀は相変わらず俺の背後から離れようとしない……こちらも手を打たなければ……)
提督「ぶつぶつ……」
山城「…………ぇ……」
え…………
む、無視……?
気付いてないのかしら……
ええい曲げるな山城……
も、もう一回話しかけてみよ……
山城「て、提督……」
提督「?……え、山城?」
山城「!!……は、はい!」
提督「……」
山城「……」
提督「……?」
提督「や、山城さん?」.
山城「……」アタフタ
ど、どどどどうしよう……何話すか考えてなかったわ……っ
山城「え、えと……あの……」
提督「……?…………!?」
提督(まさかこいつ、加賀の仲間か!?)
提督(だとすると不味い……聞かれたか……?)
山城「え……えっと……い、いい天気ね!」
提督「………………え?」
山城「」
…………あー不幸だわ……
空はあんなに青いのに……
提督「……あ……うん……」
提督(この当たり障りのない会話……隙をうかがっている……?一体どういうつもりなんだ……?)
提督「でも、午後からは雨が降るらしい。今日の演習は山城も出るだろ?」
山城「え、ええ……」
返してくれた……これは大いなる一歩よ……!
提督「演習終わったら、みんな冷えるだろうから、浴場の準備しておかないと……」
提督「そういうわけなんで、またな。演習での活躍期待してるよ」スタスタ
山城「あ……はい……」
…………なんなのよ
この間あんな無理を言って迷惑かけたのに……
こんな欠陥戦艦に……期待だなんて
いや……あんなの口からでまかせよ……騙されちゃダメ……
山城「……あーもう!」
ほんと……なんなのよ……
山城「…………あっ」
山城「つーか、謝るの忘れたぁぁぁあああ」
提督「……」スタスタ
提督「…………」ピタ
提督(山城が話しかけてきた……)
提督(いつも扶桑の後ろにいて目すら合わせてこないあの山城が……)
提督(これは裏がないと考える方が無理だろ……)
提督(もしかしてこの間のことで日を改めて復讐に来たのか……!?)ブルッ
提督「……艦娘……こわい」
親潮「はっ!」
黒潮「!?……ど、どうしたん?」
親潮「あ、いえ……司令にまた変な虫が付きそうな気がして」ボソッ
黒潮「え?なんて?」
親潮「なんでもないです」
黒潮「お、おー……」
比叡「司令!今日のMVPは比叡でした!」ズイっ
提督「おぉ……よく頑張ったね比叡」ナデナデ
比叡「えへへ……」
加賀「……」ギリッ
龍田「……」メリメリメリメリ....
親潮「ユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ」ブツブツブツブツ
最上「……」
最上(隣怖すぎワロタ)
山城「…………っ…………」中破判定
山城(被弾したのは私だけか……)
山城(情けない、早く退がりたい……)ウルッ
提督「山城もよく頑張ったな」
山城「…………えっ?……」ウルウル
提督「え?って……山城が引きつけてくれたから、皆んなが攻撃に集中出来たんだろ」
提督「それに、今回集中砲火を食らったのは相手が火力の高い艦を先に潰そうと動いたからだ」
提督「その場合比叡は高速艦だから狙われるのは足の遅い山城からになる」
提督「でも山城は砲火を食らいながらも耐え抜き、他の艦が敵を倒し切るまでの時間を稼いだ」
提督「山城は今回はもう1人のMVPといっても過言ではないと、私なんかは思うがね」
山城「……てい……とく…………」ウルウル
提督「とにかくみんなもお疲れ様。ゆっくり休め」
提督「冷えるとアレなので風呂を沸かしておいた、入って来なさい」
「「「はーい」」」
イヤ-ツヨカッタデスネ
アノテイドノテキ.タイシタコトナイワ
マンシンシテルトアブナイデスヨ-?
エ-.カガサンスゴイナ-
ガチャ バタン
提督「……」
山城「……」
提督「……あの……風呂、行かないの?」
山城「いえあの……」
山城「も」
提督「藻?」
山城「申し訳ありませんでした!!」
提督「え……き、急にどうした?」
山城「この間のことです、編成に我が儘を言って困らせて……私……」
提督「……あ、あぁ……いいんだ、気にするな」
山城「……!」
提督「君がなぜあそこまで扶桑にベッタリなのか、俺はよく知らない」
提督「でも扶桑型は欠陥戦艦とか、色々言われてそうなってた部分もあるんだろうなって、俺は勝手に解釈した」
山城「……」
提督「でもな」
提督「山城も扶桑も、ちゃんと結果を出してるじゃないか」
提督(あれ……俺……)
提督「それなのに、何を恥じることがある」
山城「提督……」
提督「2人とも頑張ってる……頑張ってるのに……それをどうして責められる」
山城「…っ…」ツ-
加賀『提督は大本営勤務で、若いのにかなり優秀で、真面目で、人一倍頑張ってたみたいよ。だけど中将に目を付けられてほどなくして前線に飛ばされて来たらしいわ』
山城「……ぐすっ……」
提督(なんで……こんな気分に……)
提督「……泣くな泣くな。よし……分かったら、もう行け」
ガチャ バタン
山城「うぅ……ぐすっ……うぇぇ……」
あんなこと、初めて言われた……
提督……いい人だったな
提督『山城も扶桑も、ちゃんと結果を出してるじゃないか』
山城「……姉様にも教えてあげよう」
提督(変だな……なんで俺……山城にあんなことを……)
…
……
………
参謀長『こんな作戦、容認できるか!!』バサッ!
主任参謀『何故ですか?』
参謀長『貴様らはこの作戦で払われる犠牲を、何とも思わんのか!!』
主任参謀『……』
参謀1『……』
参謀2『……』
提督『何とも思わないものではありません』
参謀長『……!!ならば、なぜ!こんな作戦を立てられる!!』
提督『これは敵に撃滅するのために必要な陽動なのです。この陽動によって敵は我々の思惑通りに』
参謀長『そんな話を聞いているのではない!!』
提督『これは勝つためです』
参謀長『なんだと……!』
提督『勝つための作戦なのです』
参謀長『たわけ!!!こんなもの、作戦ではないわ!!』
………
……
…
提督(将棋の駒を指すようなものだ)
提督(大本営という頭さえ失わなければ、手足は幾らでも再生する)
提督(そう教え込まれていた)
提督(いつのまに狂ってしまったんだろう)
提督(将棋の駒にあんな言葉をかけるなど)
提督(いや)
提督(狂っていたのは……昔の俺か)
提督「はぁー……」
提督「でも、まさか、謝られるとは……」
加賀「丸く収まってよかったですね」
提督「ああ……てっきり恨まれているかと……」
提督「……いつからいた」
加賀「ずっといました」
提督「はぁ……お風呂入ってきなさい……」
加賀「はい」
提督「………………はぁ……ふふ」
●REC
提督『はぁ…………』
親潮「うひひひひひひひ……溜息をつきながら物思いに耽る司令も素敵……////」
親潮「じゅるり……あぁ〜司令……好きぃ……♡」
提督『……今度出撃する海域の下調べでもしておくか……』
親潮「〜〜〜〜っ!!……はぁ……はぁ……////」
親潮「お風呂行こ……////」
提督「……寒気が」
@浴場
かぽーん
比叡「加賀さんと山城さんと親潮ちゃんは?」
最上「さあ?」
龍田「そのうち来るんじゃなぁい?」
ガラガラ
山城「……」
最上「あ、遅かったね」
山城「ええ……」
最上「提督と仲直り出来たー?」
山城「え?……ええ……まぁ……//」
比叡(た、龍田さん……ッ)キュピ-ン
龍田(ええ……まさか……)キュピ-ン
最上「……え?どしたの2人とも」
加賀「何この空気」
比叡「ぁ、いたんですか加賀さん」
加賀「……ずっといました」
@脱衣所
親潮(……山城さんが…………デレた……だと……)キュピ-ン
→鎮守府勤務の4
提督「今日の演習相手は第7泊地所属艦隊だ。練度が高めなので用心するように」
「「「「「「はい!」」」」」」
提督「さて、と……」
放送〈加賀〉『演習艦隊、抜錨せよ。演習艦隊、抜錨せよ。』
『訓練。訓練。演習艦隊、抜錨せよ』
提督(相手の指揮官の下調べは済んでいる。得意の形には持って行かせない)
最上「あ、提督ー」
提督「ん、おう最上、演習見るか?」
最上「見る見る」
最上「あ!日向さんだ!」
提督「日向さん?」
最上「日向さんは第7泊地所属で、僕の師匠なんだ」
日向「ん、最上か、ちゃんとやっているか?」
最上「もちろん!」
提督「!!!!……ず」
最上「ず?」
提督「瑞雲さん!!瑞雲さんじゃないか!!」
最上「瑞雲……」
………………
●REC
親潮「……瑞雲さん……?」
………………
提督「瑞雲さん、お久しぶりです」
日向「?」
最上「提督?瑞雲さんって?」
提督「ああ!あれは、俺が大本営の作戦課にいた頃……」
提督『あぁ……どうすれば……』
日向『む、どうした、浮かない顔をして』ギシッ
提督『え』
日向『フッ』
な、なんだこいつ……何食わぬ顔で隣座ってきた……
それにこのオーラ……何者なんだ……
提督『ぁ、あなたは……?』
日向『何を悩んでる?話してみろ』
提督『え、いや……守秘義務があるので……それは……』
日向『そうか……残念だ』
日向『そうだ。いいものをあげよう』
提督『いいもの……?』
日向『ほら、瑞雲だ』つ瑞雲<ブ-ン
提督『ず、瑞雲……ですか』
日向『辛いことがあった時は、この瑞雲を綺麗に磨け……そうすれば道は開く』
提督『瑞雲を……磨く……』
提督『…………あ、あの!』
提督『ありがとうござい……ってあれ、いない』
提督『……瑞雲……さん』
提督「ということがあってな。その後、瑞雲を磨いてる時にふと思い付いた作戦で俺は元帥から表彰を受けたんだ」
最上「夜間戦闘で敵を騙して同士討ちさせて、混乱してるところを叩く……か……こんなの本当に上手くいったの?」
提督「ああ。計算に計算を重ねた作戦だ。だが、敵が本当に乗るかどうかは運だった……まさにあれは瑞雲のご加護」
日向「なんだ、あの時の少年か」
提督「ええ、あの時は本当にありがとうございました……」
提督「そして、そこから出世が始まったと言っても過言ではない」
提督「そして!俺が日々磨き上げてきた瑞雲が、今!最上が載せてるその瑞雲なのだ!」
最上「え、これ?」つ瑞雲
瑞雲<ツヤッツヤノピッカピカ
日向「うむ、よく磨き上げられている」
最上「あぁ……やけにピッカピカだと思ったよ……」
最上「こいつだけやたらピッカピカだから、飛んでてもキラッキラして目立って毎回真っ先に堕ちるこの瑞雲が……提督を出世させたんだね」
提督「堕ちまくってたのか……お前……」
日向「まぁ、そうなるな」
………………
●REC
親潮「……あたしも……提督の磨いた瑞雲欲しいな……」ボソッ
………………
最上「」ゾクゾク
最上(な、なんか寒気が)
日向「とにかく今日はよろしく頼む」
最上「日向さんは出るの?」
日向「出る」
ドォンドォン
提督「いやもう始まってんぞ」
日向「ふっ」
日向「まだ慌てるような時間じゃない」
提督「あぁ……そう……」
日向「それより見ろ」
日向「あれが最近弟子入りしたやつだ」
最上「弟子入り?」
@演習場
ドォン ドォン
ドカーーーーン
夕張『だーーかーーらーーー!!!弟子入りしてませんし!!!!瑞雲積めないって言ってるでしょーが!!!」
伊勢『ていうかなにあんた傍観してんのよ!!日向ーーーーー!!!』
ドォンドォン
榛名「……?あの、お姉さま、相手の軽巡が……ブツリ……あれ、無線が調子悪い……」ぽんぽん
榛名「あのー!おねーさまー!相手の軽巡が何か言ってますけどー!!」ドォン ドォン
金剛「はー!?何ですカー!?」ドォン ドォン
榛名「あいてのー!!軽巡がー!!何かーー!!言ってますけどー!!」ドォン
金剛「あーー!??聞こえませン!ファイヤーーーーー!!!!」ドォンドォンドォン
最上「うちが押してるね」
提督「戦術は研究してきたからな……つーか1隻少ないし向こうは……」
日向「やれやれ……」スタスタ
ドォン
ドォンドォン
ー演習終了ー
金剛「うぅ……なんなんデスか……あの航空戦艦……」大破判定
榛名「いきなり現れて蹂躙して行きましたね……」大破判定
全艦大破判定 敗北
提督「」
最上「えぇ……あ」
提督「……」
最上「て、提督……」
提督「……」
最上(やっぱり怒ってるよねぇ……?こんな大敗初めてだし……)
提督「執務室に戻る」
最上「あ……うん……」
@執務室
提督「……負けたか」
提督(正直凄く悔しい……)
提督(でも悔しいのが、俺の作戦が破られたから……だけじゃない気がするのが不思議だ)
提督(というかその前にさっきの演習は色々突っ込みたい気持ちはあるが、まぁ、負けは負けだ。実戦なら予想もしてないことが起こるなんてこと、いくらでもある)
提督(何はともあれ演習に出た子達をフォローしてあげないと……流石にショックでかいだろうからな……)ウンウン
提督(出来るだけ明るい雰囲気で……そう。笑って迎えよう)グッ
提督(最近変だ)
提督(あの子達が今まで以上に表情豊かに見える気がする)
提督「あれ……」
提督「楽しんでる…………俺」
金剛「はぁ……」
榛名「金剛お姉さま……」
金剛「テートク、怒ってマスよね……」
榛名「うっ……それは……」
金剛「怒ってないはずないデース」
金剛「それまで優勢だったのに、いきなり横から出てきた1隻の戦艦にボコボコにされたのデスカラ……」
榛名「そもそもこの第二鎮守府が設立してから今日まで負けなしでしたからね……」
金剛「うっ……吐きそう……」
コンコンコン
@執務室
提督(笑顔笑顔……)ニ.ニコォ...
提督(完璧だな……)
提督(俺は今までこの笑顔でみんなから信頼を手に入れてきたんだ)
提督(ふっ……敗北を知りたい)
コンコンコン
提督(来たか!)
提督「どうz……」
加賀「どうぞ」
提督「!??!!?!?」ビクッ
提督(い、いたのか……)
加賀(ええ、ずっと)
提督(……俺は突っ込まないぞ……)ビクビク
ガチャ
「失礼します」
しーん
金剛「……」
榛名「……」
提督「……すぅ」
艦娘 身構え
提督「はぁ……」
「「!?」」ビクッ
提督「はぁーーぁ負けた負けた」
提督「あははははははは」チラッ
金剛「」
榛名「」
金剛(ひぃぃぃぃぃぃぃ)
榛名(わ、笑ってる……あの、あの無感情の化身が、笑っておられるぅぅぅうう)
金剛(解体される……いや、消される……)
榛名(は、榛名は大丈夫じゃないです……)
提督「……あれ?」ニコォ……
金剛(あっ死ぬと思ったら急に卵かけ御飯が食べたくなって来たデース)
榛名(死ぬ前に一度でいいから、比叡お姉さまのように提督に撫でてもらいたかった……)
金剛「」ガクガクガクガク
榛名「」ブワッ
「ぅ……ぅぁぁぁ……(泣)」
「嫌だよぉ……」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
「……うぇぇ……ひぐっ……ぅぁぁぁ」
提督「……」(´・Д・)
加賀「……くくっ……ふww」クククッ
提督「……」(´Д` )
提督「……」(´・ω・)
提督「………………えっ」
提督「よしよし……もう泣くな……」
金剛「消されるかと思ったデース」
提督「えぇ……」
榛名「命があるって……素晴らしいです!」
提督「榛名の意識が遠いところに行ってしまっている」
提督「と、兎に角、今回はあれだ、前半押していたし」
提督「今回は瑞雲さん……もとい戦艦日向の武力介入によって我々は動揺し、ほぼ一方的に蹂躙された」
提督「だが実戦ではそういう不測の事態はいつだって起こり得るものだ」
提督「よって我々のこれからの課題は、こういう事態にどう対処するか、それを学んで行くことだ」
提督「今日の負けは明日の我らを強くする」
提督「だから顔を上げなさい」
金剛「……テートク」ジ-ン
榛名「……」ウルウル
「ぐすっ提督……」
「なんてお優しい方……」
「若いのに立派ね……」
「ひぐっ……一生ついていきます……」
加賀(また冷血漢と思われがちな普段とのギャップに感化される子達が……)
●REC
親潮「…………私の司令なのに……」メリメリメリ
親潮「あとで修正しておかなきゃ……うふふふ」
提督「はぁ……疲れた」
最上「あっ提督!……どうしたの?」
提督「……最上ぃ〜」肩組み
……………………
●REC
親潮「!!」ガタッ
……………………
最上「ちょっ///提督、近いって//」
提督「男同士なら肩組むくらい普通だろ?」
最上「……そ、それは…………」
最上(だから!男じゃないんだってば!)
提督「しかしあれだな」
提督「最上はその辺の女の子よりも断然可愛いよ」
……………………
●REC
親潮「!!!??!!」ガ-----ン
……………………
最上「ええー?そーぉー?」
最上(……なんだこれ……複雑な気分……)
最上「あ、聞いたよ、演習の子達に優しくしてあげたんだって?」
提督「ああ……うん」
提督「彼女たちも全力でぶつかったのに、あれは凹むだろうなと思って」
最上「提督ってそういうとこ気が効くというか、優しいよね」
提督「頑張ってる人に厳しく言えないだけだよ」
最上「ふーん……」
提督「そうだ」
最上「なに?」
提督「瑞雲さん、いや、日向がな、去り際に俺にこう言ったんだ……」
提督『馬鹿な……全艦大破だと……』ガックリ
日向『あ、君、まだいたんだ』
提督『瑞雲……さん……』
日向『ふっ……そう気を落とすな』
提督『しかし……』
日向『そんな時こそ、瑞雲を思い出せ』
提督『瑞雲……』
日向『そうだ。』
日向『私たちが、瑞雲だ』
最上「……うん、全然わかんない」
提督「だよな……」
最上「深く考えなくていいと思う」
提督「俺もそう思ってた」
最上「うん……ふふ」
提督「やれやれだな瑞雲さん」
提督(最近変だ)
提督(こんなくだらないこと……艦娘と話したり)
最上「あ、そうだ!提督、キャッチボールしよ?」
提督「へえー面白いな。やろう」
提督(遊んだりして……楽しくて……でも胸が痛む)
最上(実は提督と遊びたくて練習してたんだ、なんて言えないよね)
いっくよー!
こーい!
ダダダダダダダダダダダ
ガチャバタン!!
黒潮「なんやなんや……って親潮?」
親潮「黒潮さん……男装って、どうやるんでしょうか?」
黒潮「……どしたん?急に……」
親潮「司令は男装女子が好みらしいので!」
黒潮「えぇ……絶対違うやろ……面倒いなぁもう」
陽炎「そう言いつつも手伝ってあげる黒潮まじ天使」
黒潮「止めるだけや!あんたらも手伝ってーな!!」
不知火「陽炎、雪風にリモコン取ってやってください」
陽炎「はいはーい」つリモコン
雪風「谢谢」
黒潮「」
黒潮「雪風っつーか、丹陽じゃねーーーか!!!!」
陽炎「黒潮口調口調」
雪風「我想吃糖果!」
黒潮「なんて!??」
陽炎「はい」
黒潮「なんで通じとんねん!!って殻付きの胡桃!?せめて割ったやつやれや!!」
雪風「谢谢」ガリガリガリガリ
黒潮「えええええええええええええええええ」
不知火「雪風は前歯が丈夫ですからね」
黒潮「丈夫どころやないやろ!」
黒潮「あかんで雪風!そのまま食べるなんて無理やって!!」
陽炎「よく噛んで食べるのよ丹陽」
黒潮「丹陽って言うてもうてるやん!!」
雪風「」ガリガリガリガリガリガリガリガリ
黒潮「ぁぁぁぁああああああ」
黒潮「もう嫌やぁぁ元に戻ってぇ雪風ぇぇぇぇえええええ」
黒潮「……………………はっ!!」パチクリ
黒潮「ゆ……夢……」
黒潮「うち……いつのまに寝とったんやろ」
ガチャ
親潮「あ、黒潮さん、目が覚めたんですね」
黒潮「……うち、いつから寝とった?」
親潮「さあ……でも結構寝てましたよ」
黒潮「そ、そうかぁ……」
親潮「寝汗すごいですよ?タオルどうぞ」
黒潮「ぁぁ……ありがとう」
黒潮「今な、すごい夢見たんよ」
親潮「どんなです?」
黒潮「…………」
黒潮「……あれ、なんやったっけ?」
親潮「うふふ、ありますよね、そういうこと」
黒潮「それで、どうかしたん?」
親潮「ええ……あのですね」
親潮「男装って、どうやるんでしょうか?」
黒潮「………ぇ……………」サ-ッ
親潮「黒潮さん?」
黒潮「」
@廊下
山城「……」
雪風「……」
雪風「我想吃糖果!」(訳:お菓子食べたいです!)
山城「な、なに……?」
雪風「我想吃糖果!」(訳:お菓子食べたいです!)ピョンピョン
雪風「我想吃糖果!」(訳:お菓子食べたいです!)ピョンピョン
山城「な、なんて言ってるの……?」
山城「あぁ………………不幸だわ……」
→鎮守府勤務の5
時刻1240
提督「…………」カキカキ
提督「……あー……お腹空いた……」
提督「…………どうしよ」
提督(まだ食堂混んでる時間だ……)
提督(食事が自由な時間に取れるって嫌だな……一斉なら気兼ねなく食堂行けるのに……)
提督(艦娘は年齢層バラバラだし、女所帯だし……何より大本営的には兵というより装備だし……)
提督(まぁ実際は艤装適性が認められただけの人間だけど)
提督(艤装のパーツ扱いだから……返って軍人より自由なんだよな……)
提督(パーツ……か……)
提督(仮に艦娘が艤装のパーツ扱いだから言ってあの子達を軽んじることは俺には出来ない……俺だって、所詮は組織のパーツだし)
提督「って、何考えてんだ俺は……」
提督「駄目だ、お腹空いた、観念して食堂行こ」
ガチャ バタン
提督「……廊下はやっぱり冷えるな」
とことこ
提督「ん」
親潮「……」ヒョコ
親潮「わ、わーこんにちは司令、偶然ですね廊下でバッタリ会うなんて。ほんと偶然」
提督「そ、そうだね」
提督(早速捕まったか……)
提督(まだ俺のことを調べて何者かに情報をリークしているようだ)
提督(バックが何者なのかは未だ不明だが、ここらで一度親潮とは決着を付けてもいいかもしれない)
提督「親潮、良かったらこれから一緒にお昼でもどうかな」
親潮「!!!???」ドッキ--ン!
親潮(え!え!何!?司令から誘われるなんて……これは夢?いや、馬鹿なこと言ってる場合じゃないわ!すぐ返事しないと!!)
提督(混乱してるな……)
提督(当然だ。いきなりターゲットから逆に食事に誘われたんだ。今までの監視がバレてるのかとか不安に思うのも無理はない)
提督「まぁ無理には
親潮「ぜひ!!ご一緒させて頂きます!」
提督「あ……そ、そうか」
提督(食い気味で承諾してきた……強気だな……よほど自信があると見た)
提督「じゃあ行こうか」
提督「車の鍵持ってくるから待ってて」
親潮「え?で、でもあたし外出許可……」
提督「そんなもん俺がOKすればいいだろ」
親潮「は、はぁ……」
提督「じゃ、駐車場で待っててくれ」タッタッタ
親潮「了解しました……」
親潮「…………やった!やったやった!」(小声)
親潮(これ!司令とランチってことよね!?やだ……どうしよ……//嬉しい…………)カァァ
提督「お待たせ、どうぞどうぞ」
親潮「し、失礼します」
親潮(司令の車……の助手席に座れる日が来るなんて……ドライブデード的な!?幸せすぎる……)
親潮「うへ、うへへへへへ♡」
提督「ど、どうした親潮」
提督(なんだこの余裕……恐ろしい子だ……)
提督「助手席でいいの?」
親潮「はい!」
提督「そっか、じゃあ行こうか」バタン
親潮「はい♡」じー
提督「…………」
提督(すんごい横から見られてる……気になる……)ピ-ピ-ピ-
親潮(バックの時モニター見ないで振り返って目視でやる時に、助手席の背もたれに左手を乗せるこの仕草……あぁもう…………好き♡)じー
提督(いかん気にするな……運転に集中しよう……)
提督「お昼は、最近見つけた少し洒落た洋食屋とかどうかな」
親潮「いいですね洋食、楽しみです」ニコッ
提督「……よし、決まりだ」
ぶーん
提督「……」チラッ
親潮「〜〜〜♪」ルンルン
提督(本当に普通の女の子みたいだ……」
親潮「司令?」
提督「あ……いや……」
提督「いい笑顔だなって思って……とても戦いに身を投じる者とは」
提督「思えないような……可憐な」
親潮「……」
提督(やばっ!引かれた……か?)タラ-リ
提督「……ごめん、忘れてくれ」
親潮「ありがとうございます、心配して下さって……」
親潮「でも、私は今の暮らしが嫌ではありません」
提督「…………それはまた……なぜ?」
親潮「もちろん戦は早く終わって欲しいとは思いますが」
親潮「私は、駆逐艦として深海棲艦と戦うことが私の使命だと思っています」
親潮「司令は自分が後方で指示だけ出して、子供や女性に戦わせることに罪悪感を感じていませんか?」
提督「…………それは」
親潮「でも艦娘は、司令の指示があるから戦えます。それは司令が命令する立場だからというだけではありません。司令を信頼しているんです」
親潮「だから艦娘もそんな司令に勝利を届けるために果敢に海を行くのです」
親潮「あたし……いえ、親潮は司令を信じています」
親潮「……司令から見てあたしは、司令のご期待にちゃんと……応えられていますか……?」
提督「……親潮……」
提督「……それはもちろん。いつも頼りにしている」
提督「素直で賢いし、なんというか器用だしな。戦術理解力も高い。期待以上の活躍をいつもしてくれる」
提督「本当に感謝に絶えないよ」
親潮「……司令……」ウルウル
提督「え!あ、泣く程……?」
親潮「……嬉しいです……ぐすっ」
提督「あははは……」
親潮「…………////」チラッ
提督「少し落ち着いたか?」
親潮「は、はい……」
提督「ありがとな親潮」
親潮「!…………いえ」
親潮(司令表情柔らかい……オフの時はこんななんだ……尊い……)
親潮「……」
提督「……」
提督(少し変な空気になったな……話題変えよ)
提督「そういえば俺の部屋にちっこいカメラがあったんだが……」
親潮「!!!!??!??!」ビックゥ!!
提督「」
親潮「………………」ビクビク
提督(ち……)
提督(ちょっとぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおお)
提督(話題転換ってお前!!バカなの!??!?ほんと何やってんだよ俺!!)
提督(急げ!話題を変えろ!全速転進!!!!ヘアピンカーブ!!あー見せてやりてーよマジ!東郷元帥も唸る栗田ターンってやつをさぁ!!(錯乱))
提督「あれって親潮のだよね」
親潮「ヒッ…………!」顔面蒼白+涙目
提督「」
提督(いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!)
提督「…………」チラッ
親潮「………………」プルプルプルプル
提督(いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!)
提督(も、も、もうダメだぁぁ!焦れば焦るほど望まない方向へ進んでく!)
提督(ヤバイヤバイ……どうするんだ……どうしよう……)
親潮「…………」ぼそぼそ
提督(……な、な、なんか小声でぶつぶつ…………?)
親潮「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏」ぶつぶつ
提督「」
提督(ちょちちちちちょちょっと待って下さい)
提督(いやぁ……覚悟決まってんなぁ……恐ろしいわぁこの子……)
提督(とと、とりあえずフォローせねば……)
提督「あ、あのさ……俺は別に気にしてないから……」
提督(そう……俺は親潮をどうにかするつもりはない……ただ親潮のバックにいる奴を聞き出したいだけなんだ)
親潮「ご……ごめんなさい……あたし……ぁ、謝っても許されないことは分かってます……ヒグッ」ぐすっ
親潮「で……でもっ……ぐすっ…………本当に……ごめんなさい……」絶望顔
提督「べべべべ別に、懲罰を課すつもりはないよ。うん。き、気付いているのは俺だけだしな」
親潮「ぇ…………」
提督「でも一つ教えてくれないかな」
親潮「!……は、はい……」
提督「その……ズバリ誰に情報を流してたんだ?」
親潮「?誰に……?」
提督「そう。誰かに流してたんだろ?俺の弱みになるような情報を」
親潮「…………え?」
提督「……え?」
提督「あのカメラは?」
親潮「あたしのです」
提督「何を撮ってたの?」
親潮「…………司令です」
提督「誰の為に?」
親潮「……自分のためにです」
提督「え?」
親潮「え?」
提督「自分のため?」
親潮「……は、はぃぃ……///」
提督「……」
提督「…………ン-----」
提督「???」
提督「俺の更なる失脚を狙う誰かに……とかってことは?」
親潮「いや、全然そういうのではないです……」
提督「…………えーっと……」
提督「つまり親潮は誰かの命令で俺を探っていたわけではない?」
親潮「…………////」コクコク
親潮(流石にバレたよね……司令のこと好きだって……)
親潮(っていうか嫌われるよね……絶対……当然だけど……)ウルッ
提督「よ……」
提督「良かったぁぁぁぁ……」
親潮「え……?」
提督「なんだ……俺はてっきり……」
提督「そうだ、とりあえずカメラは返すな」
提督「後で取りに来てくれ」
親潮「え、あ、は、はい……」
親潮「あの……」
提督「ん?」
親潮「懲罰を課すつもりは……」
提督「いやぁないない」
親潮「何故ですか!?」
提督「これは俺と親潮しか知らないことだし」
提督「問題ないでしょ」
親潮「で、でもあたし、最低なことを……」
提督(親潮にバックがいると思ってずっと身構えてたんだけど杞憂だったみたいだな)
提督「まぁ監視カメラとかあるとちょっと怖いので、これからはやらないで欲しい」
提督「厳重注意ってことで」
親潮「司令……」
提督「着いたよー。さ、ご飯食べよう」
親潮「え、は、はい……」
親潮「…………」
提督「まぁなんて言ったらいいかわからないけど……」
提督「親潮が勝手にやってたって分かってほっとしたよ……」
親潮「は、はぁ……」
提督「ほんと良かったぁ、もうしないでくれればいいから……そのくらいの歳だと色々好奇心旺盛になるのも分かるし」
親潮「すみません……」
提督「はぁ〜〜〜安心したわぁ」
親潮(変な人……)
親潮(ずっと見てきたけど、ほんとはもっともっとあったかくて優しいんだ……)
親潮(全然知らなかった……)
親潮(不思議……一緒にいると、どんどん好きになっちゃうな……////)
提督「メニュー決まった?」
親潮「あ!はい!えーっと……」
アリガト-ゴザイマシタ-
マタオコシクダサイマセ-
提督「どうだった?」
親潮「とっても美味しかったです!」
親潮「それに、司令の好みも分かりましたし……」ボソッ
提督「好み?」
親潮「あっ、そういうのは聞こえてるんですね」
提督「帰りは海沿い走って帰ろうか」
親潮「はい!」
提督「ほら親潮窓の外見てみろ」
親潮「わぁぁ〜〜綺麗〜〜」
親潮「〜〜〜〜♪」
提督「…………」
提督(はぁ……大事じゃなくて安心したのもあるが……つい素になってしまった)
提督(威厳がないと思われただろうか……)
提督(……人前でこんな自然な振る舞いをしたのは、久しぶり過ぎて変な感じするな)
親潮「風が気持ちいい〜〜」
提督「…………」
提督「ま、たまにはこういうのもいいよね」
親潮「??司令?」
提督「こっちの話だよ。……見えてきたな」
提督「俺たちの鎮守府だ」
@廊下
親潮「それでは、司令。今日はありがとうございました」
提督「うん、また」
親潮は見た感じだいぶ落ち着いてたがあれはしばらく引きずるだろうな。
ちょくちょくこっちから声かけて気にしてないよ大丈夫アピールを継続してケアせねば……
龍田「あらー提督〜」
提督「んに?」
おうふ……龍田か……
提督「龍田か、どうしたの?」
龍田「どこへ行ってたの?」
提督「少し外に……」
龍田「…………」
私には大きな懸念がある。
それは……
私だけなぜか異様に怖がられていること。
提督のビクビクした顔はそれはそれで可愛くて好きだけど
避けられるのは正直辛い……
って避けられてるのは私だけじゃない……って思ってたのに……!!
龍田「…………ふーん?」
提督が親潮ちゃんと外出してたなんて……
提督(こわいお)
提督(つーかなんでこの子常に槍携帯してるんだろう……)
提督(そんなの一つだよな……気に入らない上司を……はう!あぁ……こわい……)
龍田「ねえ?」
提督「?」
龍田「親潮ちゃんとどこへ行ったのかしら?」
提督「バレてたか……ちょっとお昼飯おごってやったんだ」
提督「たまにはいいかなと思って」
龍田「ふーん……」
この人に限って思いつきでお昼誘うなんてありえないわ〜
でも艦娘に手を出すなんてもっとありえないし……
龍田「まぁいいです」
提督「」ホッ
龍田「今ホッとしましたね〜?」
提督「いや全然」
龍田「嘘がお上手なのね」
提督「……」
龍田「うふふ、ごめんなさいね?」
提督「敵わないな……でも彼女のためにも言うわけにはいかないんだ。とにかくやましいこととかじゃないから……」
龍田「そうなら最初からそう言えばいいのに」
提督「うぅ……」
龍田「……」
龍田「……優しいのね〜あなたって」
提督「……そんなんじゃないよ」
龍田「そうかしら」
提督「それで、何か用か?」
龍田「え?……えーっと……」
龍田「あ、そういえば最近、私の出番少なくないですか〜?」
提督「最近実力が認められて大本営からの補給が増えたんだよ」
提督「んで、今まで遠征艦隊はブラックだったので負担を軽減させたのさ」
龍田「へぇ〜?」
提督「暇過ぎて退屈かい?」
龍田「まぁそんなところ?」
提督「任務以外に楽しみを見出せるものを見つけてのも大切だと思うよ」
龍田「趣味とかってこと?」
提督「そう。何か興味引かれることとかないのか?」
龍田「そうね〜……山……とか?」
提督「山?」
龍田「なんとなく普段海にいるから……山ってどんなところなの?」
提督「そうだな……緑がいっぱいあるな。滝とかあるところもある」
龍田「滝……本でしか見たことないかも」
提督「…………そう」
提督「あのさ」
龍田「なぁに?」
提督「艦娘は外の世界には興味ないのか?」
龍田「どうして?」
提督「外出許可もらいに来たやつ見たことないから」
龍田「……ふーん?」
龍田「みんな外の世界を知らないし、別に出なくても困らないじゃない?」
提督「そう……か」
龍田「今度は私を連れ出してくれるの?」
提督「含みのある言い方すんなよ……」
提督「つまらないこと聞いて悪かった、じゃあ俺はこれで」
龍田「はぁい♪」
提督(平和も家族も知らない少女たちだ)
提督(あの子達は、知らないことが多過ぎる)
提督(……今更、それも知らなくていいことか)
龍田『優しいのね〜あなたって』
提督(任務遂行の為、艦娘には常にポテンシャルを発揮できる状態にするのは上に立つ者の仕事だ)
提督(仕事だからやってるだけなんだ俺は……)
提督(戦いしか知らない)
提督(知って不幸と分かるより幸せか?)
提督「はぁ……」
提督(でも……)
提督(知らない方が幸せと分かってても俺は……)
提督「なんで……気付かなきゃいいものを……」
提督「仕事が増えるじゃねぇか……」
後日
加賀「提督」
提督「おう、今日もいるね。うん」
加賀「この予算、環境整備費?多過ぎじゃないかしら」
提督「いいのいいの。必要なもんだから」
加賀「必要?」
提督「そうそう」
さらに後日
加賀「…………」じー
最上「へーあれがテレビかぁ」
比叡「はぇ〜テレビ……すごい……」
扶桑「初めて見るわね」
山城「ちょっと緊張しますね姉様……というか野次馬がすごいわね」
最上「いいじゃんちょっとくらいさ」
山城「後で全員の部屋につくんだから待ってればいいじゃない」
扶桑「うふふ、みんな興味津々なのよ」
親潮「でも、どうして急に艦娘寮にテレビを?」
提督「うん?思い付き思い付き」
がちゃがちゃ
がちゃこん
提督「よし、設置完了」
提督「はい山城」つリモコン
山城「へ?私?」
提督「赤いおっきいボタンで映るはず」
山城「は、はぁ……」チラッチラッ
艦娘「「うずうず」」
山城「うぅ……緊張する」
提督「さぁ押せ……押すんだ山城……」ジリジリ
山城「提督まで悪ノリしないで……」
山城「…………えいっ」ぽち
山城「…………あれ?」
提督「あ電池入んの忘れてた」
山城「…………」
提督「……」
山城「……」
提督「……」
提督「てへぺろ」
山城「……」ブン
ドスッ
提督「かっは……ッ!!」
かっは……かっは……*エコーです。
扶桑「山城、テレビつけてもらえるかしら?」
山城「はい、姉様」ピッ
TV<タカキモガンバッテタシ
扶桑「故障じゃなくてよかったわね山城」
山城「どこがですか……みんなの笑い者ですよ私」
扶桑「でも……テレビがあると部屋が賑やかね」
TV<ダカラヨォ......
山城「そうですね」
扶桑「提督に感謝しなきゃね」
山城「ええ……」
TV<止まるんじゃねえぞ……
扶桑「ふふふ、本当は提督のこと結構気に入ってるんじゃないの?」
山城「ぇ……そんなんじゃ……ないです」ムスッ
TV<キボウノハナ-
扶桑「ほんとかしら?」
山城「本当です、何ですか?姉様」
扶桑「可愛いわねぇ山城は」
山城「むぅ〜〜」
提督「日も沈んで流石に冷えるな……」
提督「あー……疲れた」
提督「でもなんとか、全部の部屋に設置できた……良かった」
龍田「テレビってすごいのね〜」
提督「……急に出て来んな」
龍田「ありがとね?」
提督「少しは暇潰しに役立つと思う」
提督「そうして興味が湧くものと出会えれば置いたかいもあるというもの」
龍田「うふふふ」
提督「なにわろてんねん」
提督(ふふ怖)
龍田「別に〜?」
後日
提督(テレビの効果は表れ始めているみたいだ。艦娘も外に興味を持ち出して、外出許可をねだる子も増えてきた)
提督(本当に、これで良かったのか……ん?)
コノマエテレビデサ-
ドウブツトクシュウッテヤツデ-
エ-ホント-?
提督(……それ)
提督(俺も見てました)
提督「……」ウズウズ
提督(混ざって語り合いたい)
提督(って何考えてんだ俺は……!自分から用もないのに話しかけたりして露骨に嫌がられたりなんかしたら俺は……)
提督(……死ぬ)
提督「はぁ……」
じゃんじゃかじゃんじゃか
イッェーーーーーーイ!!!
ずんっちゃずんっちゃ
提督「なんか中庭の方が猛烈にうるさいんだが」
@中庭
じゃんじゃかじゃんじゃか
ずんっちゃずんっちゃ
ジャカジャカジャカジャカ
提督「なんだなんだ?」
川内「あっ提督」
提督「なにこれ……どうしたん?」
川内「あ!?きーこーえーなーいー!!」
提督「なにこれ!どうした!?」
神通「……じ、実は」
提督「え!?聞こえん!」
「艦隊のアイドル!!那っ珂ちゃんでーーーっす!!!!」
提督「」
神通「テレビでアイドルを見てからというもの、ずっとあの調子でして……」
提督「だいたい察した」
川内「やっぱやめさせた方がいい?」
神通「姉妹としては、那珂ちゃんがあんなに何かに夢中になっているのを見るのは初めてなので」
神通「可能な限り応援したいのですが……」
提督「なるほど……まさかこんなことになるとは……」
提督「うーん……とりあえずちょっと那珂ちゃん呼んできて」
@執務室
那珂「…………」
川内「えっと……」
提督「許可はまぁ……取って欲しかったけど」
提督「アイドルに興味が湧いたのか?」
那珂「……はい」
提督「そっか……」
提督「ふふ……」
神通「……提督?」
提督「さすが川内型末っ子、一度夢中になったら止まらないのは川内そっくりだねえ」
提督「いいよ、好きにやるといい」
川内「そうだよねーやっぱダmいいの!?!?」
那珂「……!」
神通「本当にいいんですか……?」
提督「ただ正直今の音量だとデカすぎるからそこだけ制限はさせてもらいたい」
提督「中庭に一番近い寮の部屋、扶桑型の部屋なんだけど……うるさ過ぎて山城がノイローゼになりかかってる」
那珂「」
神通「」
提督「まぁそれは後でなんとかするとして」
川内「なんとかなんのかよ……」
提督「これからは、ライブ?をやるときは場所は中庭の先の運動場でやること。あと、やる3日前くらいに俺に教えてほしい」
提督「あと音量は注意すること。この3つ守ってくれるならやってもいいよ」
那珂「あ……ありがとうございます」
提督「お礼は那珂ちゃんスマイルで」
那珂「え?」
提督「あっ」
提督(やべっ調子に乗って口走ってしまった)
那珂「……!」パァァァ
那珂「はいっ!」ニコッ
提督「…………可愛い」
提督(っておい!口滑りスギィ!!!!」
那珂「??」
川内「どうしたん提督」
提督「あ、いやゴホンなんでもない」
那珂「……ほんとに可愛い?」
提督「え?うん、可愛いよ」
提督「那珂ちゃんのファンになります」
提督(もういいや)
那珂「…………!」
川内「……冗談……なの?」
神通「よくわかりません……」
那珂「じゃあ提督は那珂ちゃんファンクラブNo.3!」
提督「いぇぇぇぇぇぇえええい」ヤケクソ
那珂「那珂ちゃんスマイル〜〜!!」
提督「うぉぉぉぉおおおおおおお!!!」
川内「う、うおおおおおおおお!!」
神通「ぅ……うおーー」
提督「神通まだまだ!!腹から声出せぇぇぇえええええ!!」
川内「そうだ!!本気の声援を見せてみろ!!!!」
神通「え、えぇ……ぅ、うおおおおーーーーー!!」
ナニナニ?
アノテイトクガメッチャタノシソウニシテル
オモシロソウ!
イッテミヨッカ!!
那珂「艦隊のアイドル!!那っ珂ちゃんでーーーーす!!!!」キャピ-ン
那珂「歌います!『フリージア』」
「「「なかちゃーーーーーーーん!!!!!いぇぇぇええええええええいぃぃ!!!!」」」
キボウノハナ-
@扶桑型私室
扶桑「随分賑やかな鎮守府になったわね山城」
山城「……あぁもう……うるさい…………うるさいうるさいうるさい……あぁ……不幸だわ……」
→鎮守府勤務の6
提督「……眠い」
眠すぎる……昨日の夜遅くまで仕事してたら目が冴えて眠れなかった……
提督「うぅ……」
加賀「眠そうね」
提督「……いたのか……」
加賀「ええ、ずっと」
加賀「今日の会議の準備、私がやりましょうか?」
提督「いや、悪いから……」
加賀「一人でなんでもかんでもやらなくてもいいの」
加賀「貴方が頑張っているのは、私もみんなも知っている」
加賀「だから、任せられるところは私たちに手伝わせて」
提督「…………すまないね」
加賀「…………気にしないで」
加賀「会議の準備は整いました」
提督「ありがとう……」
うちの鎮守府では、艦娘たちの戦術理解力を高めるために、図上演習や作戦会議を艦娘と共に行う
会議に参加するのは各艦種の代表で、
代表はしょっちゅう変わることもあれば、ずっと同じってこともある
その辺は彼女らに任せている
加賀「定刻ね。会議を始めます」
龍驤「…………」
扶桑「…………」
最上「…………」
神通「…………」
親潮「…………」
提督「………………」ジッ
龍驤(なんや?今日提督機嫌悪いんか?)
扶桑(さぁ……?)
最上(すっごい目つき悪いんだけど)
神通(か、会議に集中しましょう……)
加賀「南西諸島海域を叩いたことで、ここら一帯の制海権は盤石となりました」
加賀「我々はこのまま西方海域まで一気に進出すべきか、それともより本土に近い北方海域の安全確保を優先すべきかについて、皆さんの意見を聞かせてください」
神通「はい」
神通「西方へ打って出るべきです」
神通「この機を逃して、また西方海域から敵の増援が送られれば、せっかく取り戻した南西諸島海域が再び危険に晒されます」
龍驤「神通の言うこともわかるがなぁ……優先度からしたら本土に近い北方の安全確保やろ」
最上「本土がやられたら戦線を押し戻した意味もなくなっちゃうからね」
扶桑「提督はどっちが優先とお思いかしら?」
提督「…………」ウツラウツラ
一同「……?」
加賀「提督」
提督「…………ハッ!!」ダンッ
一同「!!」びくっ
提督(寝てない……俺は寝てないぞ……)
提督(司令官が指揮下の艦娘に舐められるなど……あってはならない)
提督「…………ねむ……」
龍驤「は?なんて?」
扶桑「攻め……?攻めと仰いましたね」
神通「えっ?そうですか?」
加賀「……フフッ……」
最上「どうかした加賀さん?」
加賀「いえ別に」キリッ
龍驤「となると西方かいな?しかし……」
神通「たしかに北方のリスクは看過しがたいのは一理あります」
龍驤「うちは不安要素を抱えたまま外へ外へ行くのはちょっち嫌やなぁ……」
親潮「北方の不安が看過できないという考えが一致している以上、たとえ西方への進出が決定したとしても、北方を完全に無視は出来ません」
龍驤「親潮の言う通りやねん」
扶桑「でも、北方も割と距離があるわ」
最上「たしかに。備蓄は増えているとは言え、北方をガッツリどうにかするには心許ないよ」
扶桑「一度西方の戦線を押し進めて、資源地帯を押さえて北方に使うというのはどうかしら」
親潮「可能なら良いですが、実現できるでしょうか……」
龍驤「無傷で補給路構築して無事に資源を持ち帰ってくるのは厳しいやろなぁ……」
扶桑「やっぱりそうよね……」
提督「………zzz」
提督「………………!!!」ビクッ
一同「!!!」ビクッ
加賀「…………フフッ……」
神通「ど、どうしました提督」
提督(だめだ……眠過ぎる……)
提督(会議はそこそこ進んでるみたいだし、一気に畳み掛けて終わらせよう……)
提督「……よし」
親潮「し、司令……?」
提督「…………会議などしてはならない」
提督「結論は、話し合う前から既に決まっている」
「「「!!!?!?」」」
最上「へ?つまり?」
神通「仮に西方進出とした時」
龍驤「リスクマネジメントを考えれば」
扶桑「西方海域には主力を展開させながら」
神通「北方海域には駆逐隊や水雷戦隊による哨戒……」
加賀「それらを同時にやる必要があるわ」
最上「え?これ、北方の敵からしたら僕たちが、西方に展開してるのって絶好のチャンスだよね」
神通「そうですね、主力の留守を狙って北方の敵が動くのは目に見えています……」
加賀「では……」
龍驤「決まりやな」
神通「そうですね」
親潮「北方海域の安全確保を優先、ですね。司令?どう思われますか?」
提督「…………」コクリ...
加賀「いいそうです」
加賀「後日今日の話し合いを元に今後の作戦大網が作られると思います」
加賀「お疲れ様でした」
神通「流石提督ですね」
親潮「はい、優れた戦術眼です……司令……いっぱいちゅきぃ……///」トロ-ン
最上(親潮ちゃんは会うたびにヤバくなってる気がする)
扶桑「長引きそうな空気を断ち切ってみんなが納得するような道を教えるなんて……」
龍驤「ありゃさすがに知恵者やで……」ウンウン
提督「よし、寝るか」
加賀「……コントかしら?」
☆最上くんは女の子
提督「よ、最上」背中ぽん
最上「てててて提督!?」ビクッ!!!!
提督「!?ど、どうした?」
最上「な、なんでもないよ……」
最上(背中ポンって……ブラには気づかなかったか……セーフ……)
最上(っていうか提督いつまで僕のこと男だと思ってるんだろ……いい加減気づいてよ……)
最上(僕ってそんなに女らしくないのかな……)
提督「最上元気ないな」
最上「え?そ、そうかな?」
提督「何かあったのか?」
最上「う、うん……まぁね」
提督「ふむ…………っ!?!?」
提督(ま、まさか……!!)
最上(!?気づいた!?ブラしてるの気づいた!?ってか気づいて!僕が女だって気づいて!!)
提督(まさか……)
提督(艦娘に告られたとかか!?)ガーン
提督「ぁ、ありえる……」
最上「ど、どうしたの?」
提督「い、いや……なんでもない」
提督「あれだ、最上」
最上「な、なに?」
提督「その娘のことをどれだけおもってやれるか、それが問題だ」
提督「上手く言えないが、頑張れよ」肩ポン
最上「……うん。僕も上手く言えないけど、提督がなんか勘違いしてるのは分かったよ」
♡親潮のとくせいはものひろい
@廊下
親潮「…………今日こそ、司令に差し入れする……ッ」
親潮「大丈夫……ちゃんと味見したし…………あら?」
提督「………………」とことこ
ぽとっ
親潮「あっ……しれ……!!」
親潮「こ……これは……」
親潮(ハンカチ……)
親潮(さっきまで司令の右ポッケに入ってたハンカチ……!)ハァハァ
親潮「…………」キョロキョロ
親潮「…………」スンスン
親潮「……ん……しれい……♡」くんかくんか
くんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんか
親潮「……はぁ……はぁ……////」
親潮「…………ト、トイレ……/////」
加賀(今日は休日……)
加賀(今日こそ……)
こんこんこん
提督「はーい?」ガチャ
加賀「あの……提督」
提督「加賀……?」
加賀「これ……作り過ぎちゃったから……良かったら食べて」
提督「あ、ありがとう……」
提督(加賀って家庭的でいい子だな……)キュン
加賀(……加賀は家庭的で嫁に欲しい作戦を実行する……ッ)
提督私室前
加賀(今夜の勝負は……引くに引けない)
加賀(譲れはしない!)
コンコンコン
加賀「…………あら」
コンコンコン
加賀「いないのかしら……?」
ガチャリ……
加賀「鍵が……開いてる……?」
加賀(まさか……!提督に何か……)
加賀「っ!!」ダッ!
加賀「提督!!だいじょ……」
親潮「ひっ」ビックゥ!!
加賀「…………え」
親潮「…………え」
加賀「…………」
親潮「…………」
デデン!!
デデデデ-デデ-デ-(♪戦闘bgm〜「加賀岬」〜)
加賀「……何をしてるのかしら?」
親潮「え、いや、あ、あたしは晩御飯のお裾分けに……」つシチュー
親潮「加賀さんこそ何を……?」
加賀「私もよ……」つ筑前煮
親潮「そんな……」
加賀(馬鹿な……今時おすそ分けしようなんて考えてる子がいたとは)
親潮(私以外にも手料理(意味深)を食べられて興奮する人がいたなんて……)
加賀(人のこと言えないけど……この子もおバカなのね……)
親潮(人のこと言えないけど……この人ちょっと特殊(意味深)なのかも……)
提督「…………はぁ〜あ」
提督「有意義な休日だったな……早く風呂入りた……ん?」
提督(俺の部屋の扉が開いている……?)
提督「ま、まさか……」
提督(大本営のスパイか……!?)
提督(どんだけ俺に恨みがあるんだ中将は……俺何かしたか……?はっ!もしかしてあれかな……)
提督(中将がズラだって気づいてたことバレてたのか……?だから口封じに鎮守府に飛ばしたのか……?ふざけんな中将!)
提督(もぅまぢヤダ……次大本営に行くことがあったら中将の机の上で脱糞しょ)
提督「ん?」
やんややんや
提督「……2人いる?」
提督(しかもなんか揉めてる……?)
提督(念のため、今のうちに執務室から拳銃持ってきておくか)ダッ
加賀「じゃ、じゃあおすそ分け置いて帰りましょうか……」
親潮「え、えぇ……そうですね」
加賀「……それじゃまた明日」イソイソ
親潮「……はい……おやすみなさい」イソイソ
加賀(親潮……負けられないわ)
親潮(加賀さんかぁ……一体どんな調理法(意味深)を……?)
提督「はぁ……はぁ……」スチャ
提督「ってあれ……誰も……いない?」
提督「ん?これは……」
シチュー&筑前煮
提督「えぇ……」
提督「流石にミスマッチすぎない?」
提督「犯人たちが置いてったのか……?」
提督「控えめに言って超怖いんだけど……」
提督「何の罠だ……?」
提督(だが隠密のプロである犯人がこんな分かりやすい罠使うか?)
提督(いや、そうやって油断を誘う罠という可能性も……)
提督「…………」オソルオソル
提督「……タッパーには仕掛けはないみたいだ」
ペロッ
提督「…………うっ!!!」
提督「…………美味い」
提督「…………」
パクっもぐもぐ……
加賀「あっ」
親潮「あっ」
加賀「書き置き残してくれば良かったわ……」
親潮「下着忘れて来ちゃった……////」モジッ
もぐもぐごっくん
提督「……わぁぁ……うまぁい!(宮川並感)」ウマイ!
提督「…………ん?」
つ黒ショーツ
提督「………………えっ」
→鎮守府勤務の7
【前回までのあらすじ】
有意義な休日を過ごした提督は満足気に自室に帰投。そこで発見したのは女性物の下着……
果たして提督に明日はくるのか?
提督「こぉぉぉぉぉぉ…………」
つ黒下着
提督「…………!」
提督「まだ暖かい」
そしてクロッチ部分が少し湿っている……
提督「……って違う」
提督「どうする?これ……ってか誰の下着……?」
提督「……さっきの連中か……」
提督「ッ!」
提督(これは……なんて周到な罠……俺の注意をタッパーの飯で逸らしこの黒下着の発見を遅らせたというのか……)
提督(だが……黒下着発見を遅らせるその狙いは一体……?)
提督「ま、まさか!!」バッ!!
提督「スキャンダルを演出するための別働隊がいる……?」
提督「ちぃッ!こうしちゃいられない、すぐに手を打たないと!!」ダッ
提督(まずこの下着を……ッ!!)
ガチャ
提督「部屋から出…………
青葉「あ、司令か……ん」ピタッ
提督「……………………す?」つ黒下着
青葉「」カシャッ
提督「…………」
青葉「…………」
提督「…………青葉……」
青葉「……………………」スッ
提督「その写真……1万で買った!!」
青葉「…………」
青葉「……」ダッ!!
提督「あっ逃げるな!!!!」ダッ!!
タッタッタッタッ
タッタッタッタッ
提督「違うんだ青葉!!そのカメラは……そのカメラは……!」
提督「爆発するんだぁぁ!!」
青葉「…………!」
青葉「………………ふっ!!」ばびゅんっ
提督「青葉ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
提督「………………無理だ…………逃げ足の速い青葉を捕まえるなんて……」
提督「終わる……俺の人生が……」
提督「ありがとう……我が人生……」
提督「今まで楽しかった……ちょっぴり……いや、だいぶ嫌なこともあったけど……」
提督「総じて……幸せな人生だった……」
提督「でも終わり……俺の人生は終わる……」
提督「垢抜けた……黒下着とともに……」
提督「終わり……」
提督「……に!!」
提督「する!!」
提督「わけ!!」
提督「には!!いかない……!!」ゴゴゴゴゴ
提督「……いのちをぉぉぉぉ……」ゴゴゴゴゴ....
提督「燃やせぇぇえええええええええええええええ!!!!!」
ダッ!!!
【present by GN合唱団】
( ゜Д゜)ア-アア-( ゜Д゜)ア-アア-
( ゜Д゜)ア-アア-( ゜Д゜)ア-アア-
青葉「……!!!」
提督「…………ッ!!」
ダダダダダダダダダダダダ
陽炎「それでさ〜……きゃっ」
バビュンッ
陽炎「な、なに?」
不知火「ほう、薄いオレンジ、ですか……」
不知火「たいしたものですね……」
( ゜Д゜)ア-アア-( ゜Д゜)ア-アア-
( ゜Д゜)ア-アア-( ゜Д゜)ア-アア-
陽炎「ちょっ解説しようとすんな!」
黒潮「スパッツ履いとんのによう見えたな」
ダダダダダダダ
扶桑「?何かしら?」
山城「騒がしいですね、ちょっと外見て来ます」
青葉(なんてスピードッ……このままでは……)
提督(………………ッ!)
青葉「はぁ……はぁ……はぁ……」
提督「はぁ……はぁ…………青葉ァ!」
ガシッ
青葉「ひっ」
提督「はぁ……はぁ……青葉ァ……」
青葉「ひぇぇぇぇ……」
ガッチリ
提督「さぁ……覚悟はいいか……」
山城「………………」|ω・`)コソ
山城(ぁ、ぁぁ……)
山城(提督が……提督が……)
山城(青葉に執拗に迫ってるッ!?)
チョット...ヤメテェェ
コラ.カンネンシロ
山城(2人って……どんな関係……?)
山城(まさか……破局した元恋人同士とか……!?ってことは、提督が青葉を諦めきれずに……?……そんな……)
青葉「はい、消しましたよ」
提督「……」
提督(青葉はパパラッチと称してその実中将のスパイである可能性は非常に高い)
提督(ここは徹底的にいこう……)
提督「……まだだ」
青葉「え?」
提督「今消したのがダミーである疑いがある」
提督「予備のSDカードも調べさせてもらうぞ……」
青葉「そ、そんなの持ってませんよ!」
提督「…………」ジ-
青葉「ほ、本当ですよ……?」
提督「調べさせてもらう」
ずぼっ
青葉「ひゃんっ!?」
青葉「い、いきなりポケットに手突っ込むのはダメです!」
提督「これは何か答えよ」つSDカード
青葉「え、あ……それは……えへへ」
提督「…………」
ずぼっ
青葉「ひぃんっ!」
提督「……こっちには何も入ってないか」チラッ
青葉「!?だ、ダメです!後ろのポッケは……」
提督「…………」ジ-
山城(提督が青葉の体を……!?暗くてよく見えないけど……さっきから青葉の声がなんか……エロい)ごくり
山城(提督……)
山城「……はぁ……」
山城(…………おかしいわ……なんで私がショック受けてるのかしら……)
山城(…………帰ろ……)トボトボ
青葉「うぅ……本当に後ろは何も入ってないのに」ウルウル
提督「お前のその涙は偽物だ、古事記にもそう書いてある」
ズボッ
青葉「んんっ……ポッケの中で手もぞもぞさせないで……」
提督「ほい見っけ」
青葉「あうっ!!」
青葉「すみませんでした……」
提督「まぁ……誤解が解けてよかったよ」
提督「まぁ青葉はそんなことしないってわかってるけど……変な記事にしたら……」
提督「その時は工廠の金槌が唸るだけだがなァ」ニコォ...
青葉「ひっ、は、はい……」
@扶桑型私室
ガチャ
扶桑「あら、おかえりなさい山城」
山城「……姉様」
扶桑「山城……?」
扶桑「どうして泣いているの?」
山城「……え?……あれ……なんで……ですかね……っ……っ」ツ-
扶桑「……こっちへいらっしゃい」
山城「……はい…………グスッ」
扶桑「それで?どうしたの?」
山城「実は……」グスッ
扶桑「そう……提督が……」
山城「はい……」
扶桑「提督に限ってありえるの?そんなこと」
山城「それはたしかに……でも確かに私は聞いたんです」
扶桑「青葉さんの嬌声を?」
山城「……はい」
扶桑「気になるなら直接聞いてみたら?」
山城「えぇ!直接……ですか?」
扶桑「女は度胸よ山城」
山城「姉様……面白がってませんよね」
扶桑「そんなことないわ山城」
山城「……まぁ、姉様がそこまで言うなら……今度頑張って聞いてみます」
扶桑「うふふ、頑張って山城」
#一方その頃
@廊下
親潮(下着……どこに置いたっけ……あれ〜?テンション上がってて思い出せない……)
加賀(やっぱり書き置き残しておかないと……誰からかわからない料理なんて普通怖くて食べられないわよね)
親潮(下着……)
加賀(書き置き……)
親潮(下着……)
加賀(書き置き……)
親潮(下着……)
加賀(書き置き……)
@提督私室前
親潮&加賀「「あっ」」バッタリ
→鎮守府勤務の8
山城「……直接聞けと姉様には言われたけど、少し前まで天下無双のコミュ障であった私にはハードルが高すぎるわ……」
山城「とりあえず、青葉と提督の関係を探ってみることにしましょう……」
@工廠
提督「こんにちは……」
明石「??……ぇ!提督!?ど、どうしたんですかわざわざ!?」
提督「あぁ……いや、たまには顔出そうと思って……改修の方はどうだ?」
明石「順調ですよ!見ていきます?」
提督「ああ」
山城「…………」|ω・`)ジ-
山城(明石さんか……てっきり工廠裏とかでまた青葉と密会とかしてると思ったけど……違ったみたいね)
山城(とりあえずこのまま監視を続行しましょう……)
青葉「…………」|ω・`)ジ-
青葉(山城さんが提督のストーカーだったとは……これはスクープです!!)
青葉(このまま尾行しましょう……)
提督「改修工廠は久しぶりに来たな……」
明石「普段艦娘に任せっきりですもんね」
提督「うっ……面目無い……」
明石「え、あ、ちがいます!皮肉ったわけではなくて……」
明石「こうして提督に来ていただけると、私も頑張れますよ!」
明石「みんなの役に立ててるって実感が湧くので!」
提督「そうか……これからはもう少し頻繁に顔出せるようにするよ」
提督「そうだ、何か手伝うよ」
明石「え!ほんとですか?助かります!」
山城「……なによ、いい感じになっちゃって……」|ω・`)ジ-
カシャ
青葉「……提督と明石さん……これもスクープに出来そうですね……」|ω・`)ゲス顔
提督「あぁ!!明石!確実化するの忘れてるぅぅぁぁぁあああああ!!」
明石「そんな初歩的なミスしませんよwってぁぁぁぁぁぁぁああああ」
改!修!失!敗!<NDK?
提督「とりあえず改修の件は良し(良くない)…………執務室戻って演習の準備しないと……」早歩き
山城「…………」|ω・`)コソッ<デデドン
青葉「…………」|ω・`)コソッ<デデドン
比叡「…………」|ω・`)コソッ<デデドン
比叡(いた!司令いた!)
比叡は最近、気付いてしまったのである。
それは、あるよく晴れた日の昼下がりのことであった……
……
…………
提督「行くぞー夕立ー!!」つボール
提督「取ってこーーい!」ポ-イ
夕立「ぽーーいっ」ダダダダ
時津風「しれー!しれー!」
提督「よしよし……時津風も行ってこーい!」ボ-ルポイ-
時津風「しれー!しれー!」ダダダダ
雪風「しれぇ!」
提督「おお、雪風」
雪風「我也想做!!」クワッ
訳:私もやりたいです!
提督「」
提督「雪風っつーか、丹陽じゃねーか!!」
比叡「あ、提督……駆逐艦の子達と遊んであげてる……」
『我也想做!!』
『すまねえロシア語はさっぱりなんだ』
『中国語ですしれぇ……』
比叡(以外と面倒見いいんだなぁ……)
比叡(パパになったら、案外育メンだったりして)テレッ
比叡(って!なに考えてるの私……まだそういうのは早いってば……//)モジモジ
夕立「ぽいぽい!」
時津風「しれー!しれー!」
提督「あっはっはっはっはっよーしよしよしよしよしよし」
提督(犬かよ)
提督(まぁいいや、可愛いし。それに……)
提督(軍令部の中将やら謎の第三勢力やらの息のかかった艦娘たちとしのぎを削る日々からの束の間の解放も悪くない……)
比叡「……//」モンモン
提督(ん?あれは比叡……)
提督(なんかウズウズしている様子)
提督「比叡、どうした?」
比叡「え!?い、いや……な、なんでもないです!」
提督「??」
比叡(しまったぁ……もしかして変なこと考えてるの顔に出てた……?)
提督「……!」
提督「わかったぞ比叡!」
比叡「」ビクッ!
提督「お前もやりたかったんだな!?」つボール
比叡「……え?」
提督「よし……取ってこーーい」
比叡「え、えと……」
比叡「ひ、ひえーーーー!!」ヤケクソ
…………
……
……そう、比叡は提督からの扱いが犬よりになって来ていることに、深刻な懸念を抱いていた。
そもそも比叡は長きにわたって、金剛への愛と、提督に対して抱いた恋心のジレンマに苦しんでいた。
そんな折、妹の霧島の助言と長い長い自問自答の末、いつしか金剛との仲は維持しつつ、いかにその金剛を出し抜き提督に愛されるかを計略する計算高い女になっていた。
されども、計算高くなったとは言え、所詮比叡は比叡であった。
ここで、比叡は提督の比叡に対する姿勢について致命的な読み違いを起こす。
比叡は、すでに提督のペットに成り果てた駆逐艦共と男だと勘違いされている最上を除けば、提督から最もスキンシップを受けていた。
これを比叡は、自分は他の艦娘とは違い警戒されていない、特別な信頼関係があると踏み、大いに優越感を覚えた。
しかし、これこそ比叡が犯した決定的な見誤りであった。
提督にとって、比叡は自らが提督の嫁争いで最も勝者と縁遠い木っ端艦娘と位置付けたあのペットちゃん達と同類だったのである。
この軽慮浅謀が、比叡の理想と現実の食い違いを一層加速させて行くのだっ
た。
もはやこの食い違いは、比叡も看過しがたいものとなっていた、そして先の出来事で比叡は確信した。
そう、自分が犬扱いされているという認めがたい事実をである。
比叡(そう、それでも私は諦めるわけにはいかない……)
比叡(まだ間に合う……なってやるもん……魅力的な女性になってやるもん……)
比叡(いざ!)ダッ
山城「」ビクッ
青葉「」ビクッ
提督「!」
提督「んに?比叡?」
比叡「……」
提督「……?」
比叡「し、司令……」
比叡「司令!!こっ今夜部屋に、遊びに行っても良いですか!?」////
提督「ぇ」
提督「まぁいいけど」
山城「」
青葉「」
カメラ「カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ」
親潮「ふんふんふーん♪」
親潮(下着も回収出来たし……書き置きも残したから、司令に会ったらシチューの感想聞かなきゃ……)
親潮(…………美味しいって言ってくれるかな……あたしの…………////)ブルッ
親潮「ん?」
青葉「…………」コソコソ
親潮「青葉さん……?……!?」
親潮(青葉さんまさか……司令の盗撮!?許せない!!)←
親潮「……?」
山城「…………」コソコソ
親潮「え?」
ーーーー
@廊下
比叡コソコソ
【曲がり角】
提督
山城コソコソ
青葉コソコソ
親潮
ーーーー
親潮「」
親潮(なんなのこれ……)ヒキッ
親潮「何なんですかみんなして……」ボソッ
親潮(あたしの司令に近づかないでよ)
ーーーー
@廊下
比叡コソコソ
【曲がり角】
提督
山城コソコソ
青葉コソコソ
親潮コソコソ←NEW!!
ーーーー
親潮「…………」コソコソ
親潮(もしあたしの司令に何かしたら許さないから……)ハイライトオフ
比叡「ひぇ?ほ、ほんとにいいんですか?」
提督「いいよ、今夜俺の部屋な」
提督「2000くらいに来てくれればいいから」
比叡「ぇ、は、はい……」
提督「んじゃ」
比叡「こんなあっさり……ひ、ひぇぇ……」
山城「」真っ白
青葉「」仰天→石化
親潮「」
親潮「…………」
親潮「……あはっ♡」ハイライトオフ
@金剛型私室
比叡「……」zzz
比叡「……!」パチクリ
金剛「!比叡!大丈夫デスか!?」
比叡「お姉様……?……大丈夫……です」
金剛「ほっ……良かったデース……」
比叡「……あれ?」
比叡「なにかすごい嬉しいことがあった気がしたんだけど……何だっけ……?」
@扶桑型私室
山城「…………」zzz
山城「……ん……あれ?」
扶桑「あら、山城……大丈夫?」
山城「……姉様……?ここは?」
扶桑「私たちの部屋よ?あなた倒れたんですって。覚えてる?」
山城「え?……覚えて……ないです……うぅ、頭いたっ……」
@古鷹型私室
青葉「ンンー!!んー!!!!」亀甲縛り+ガムテ
加古「うわぁ……」
古鷹「加古?」
加古「ッス……なんでもないっす……」
古鷹「……衣笠ちゃん」
衣笠「はい……」
ガムテープ剥がし
青葉「ぷはっ……ひっ酷いです古鷹さん!解いてくださいよー!」
古鷹「……しょうがないなぁ」ニコニコ
青葉「古鷹さん……」パァァ
古鷹「だーめっ♪」
衣笠「…………」ロープぐいぃ
青葉「あぁ!!……く、食い込む……//」
古鷹「くねくねしないの青葉」
青葉「は、はい……ん//」
古鷹「頼んだのは提督の写真だよ青葉?なんで提督と明石さんとか提督と山城さんとか提督と比叡さんとかばっかりなの?」
青葉「ごめんなさいぃぃ……ひゃん////」
青葉「な、なにも覚えてないんです……っ許してぇぇ……//」
古鷹「……」目配せ
加古「はいはい」縄解く
古鷹「もう……今回だけだからね?」
青葉「は、はい……//」
古鷹「おいで?青葉」
青葉「…………///」
ぎゅっ
古鷹「いい子いい子」なでなで
青葉「古鷹さぁん……//」ハイライトオフ
古鷹「次はちゃんと提督の写真撮ってきてね青葉……約束だよ?」なでなで
青葉「約束……します……///」ハイライトオフ
時刻2114
@提督私室
提督「……」zzz
??「…………♡」ぎゅううう
??「…………司令……♡」
ちゅっ♡
??「っぷはぁ////……ん♡」
ぺろっ
ちゅっちゅぱっ♡
??「っ♡……はぁ……はぁ……////」
ちゅ〜〜〜♡♡♡
??「……っはぁ/////……うふふ……司令♡」
〜〜♡
チュプ....
レロ...
提督「…………ぅ……」モゾッ
??「!!」ササッ
提督「……ん……」
提督「……ぅ…………んん……ここは……」
提督「俺の部屋か……?」
親潮「……あ、司令……目が覚めたんですね……」
提督「あれ……どうしてここに……」
親潮「司令、廊下で倒れていらっしゃったんですよ?覚えてないですか?」
提督「んー……?覚えて……ないな……」
親潮「そうですか……今日私を部屋にお招きして下さったこともですか……?」シュン
提督「え!?……そう、だったのか……それは悪いことをした」
親潮「いえ、いいんです……それより、お腹空いてませんか?ご飯ご用意しました」
提督「ぁ、ありがとう……いただくよ……」
提督「……?」唇ペタペタ
親潮「どうしました司令?」
提督「!!あぁ……今行く」
親潮「……うふふ」
親潮「司令……♡」
親潮は艶めかしく人差し指で唇をひと撫でしながら優しく微笑んだ。
【プロフィール公開】
*比叡
比叡はですね、
基本的に艦娘寮で、金剛たちと過ごしていまして。
若干ゃ草が、生えているところなので、そういったところで歩きやすいように比叡、あの、細長い個体で。
であと電探も付けてありますので、遠くのものが分かるように。
調理法ぅ……ですかねぇ(唐突)
高いところに、スッと、意識を飛ばせる料理でして、
結構強烈なものを作るので、
軽々と1日、2日は、食べると余裕で逝かせてくれますのん。
(しんざきていとく)
【2018.1.31.スーパーブルーブラッドムーン記念】*皆既月食
@執務室
提督「へー今日、皆既月食なのか……」
加賀「なんですか?」
提督「……はぁ……いたのか……」
親潮「はい、ずっと」すっ
提督「っておい増えんな。収拾つかなくなる。あと近い」
加賀「……皆既……」
親潮「月食ですか?」
提督「ああ。しかも今回のそれはかなり好条件で、天気さえ良ければそれはそれは美しい紅い月が見られるそうだ」
提督「その名もスーパーブルーブラッドムーン」
ガチャ
山城「……それって青いの?赤いの?」
提督「だから急に出てくんな、読者様方が追いつけなくなる」
扶桑「うふふ……でもブルーブラッドってわかりづらいわよね」
提督「まぁ……たしかに」
提督「ってかなんで急に集まってくるんだよお前ら……やかましいなぁ……」
加賀「まぁ今日月食と知って急ごしらえで作ったエピソードですから、多少雑でも皆さん許してくれますよきっと」
提督「申し訳ないがメタ的な発言はNG」
如月「月食?楽しみー♪」
如月「ねえ司令官、一緒に見ましょ?」
提督「俺と?」
親潮「!」
加賀「!」
山城「ちょっと待って」
山城「……誰?」
提督「誰ってお前……如月だよ」
山城「いや知ってるわよそんなこと」
提督「??」
扶桑「あの、如月ちゃんって今までに出てきたことありましたか?」
提督「ないぞーそれが何か」
山城「読者の皆様を混乱させないようにって言ったのはあなたでしょ」
山城「なんでこのタイミングで新キャラなのよ」
提督「皆まで言うな……このタイミングでの如月実装にはな、作者の煩悶懊悩とした葛藤があったんだよ……」グッ...
親潮「と、とにかくダメです如月さん!」
親潮「し、司令は……お、おや……親潮と……////」ボソボソ
山城「え?」
加賀「親潮の言うとおりよ。そんなの認められないわ。だって提督はわ、私と一緒に……モニョモニョ////」
山城「あ……」
如月(ヘタレだわ)
扶桑(ヘタレね)
山城(あぁ……出遅れた……不幸だわ)
「あ、いたいたー提督ー」
提督「んに?」
最上「月食始まったっぽいよ?」
提督「始まったか」
最上「うん!ねえ提督、一緒に見よ!」
「「「「!?」」」」
如月(……なん……だと……!?)
親潮(これは良くない展開……)
加賀(提督目線では最上は男友達……提督は夜異性と一緒にいる状況なんて作りたがるはずがないわ)
山城(つまり普段はノーチャンの最上が、この状況では打って変わって断然有利……)
「「「「………………」」」」
提督(一体何を見せられているんだ…………)
扶桑(高度なようで比類ない低レベルな心理戦を見せられているみたいだわ)
最上「ねえみんなそろってなんか失礼なこと考えてるでしょ」
ガヤガヤ
ザワザワ
最上「ほらほらみんな集まってるよ」
提督「結構みんな関心あるのな」
龍田「テレビのニュースとかでもやってたからね〜」
提督「そういうことか」
龍田「これも提督がテレビを付けたお・か・げ♪」
提督「……そうか。良かった」
龍田「…………えいっ//」ぎゅっ
提督「のわっ!」
龍田「………………////」ぎゅー
提督「…………」
龍田「………………////」
龍田「…………な、何か言ってよ……//」
提督「…………」真っ青
龍田「あ、あれ?」
提督「腕、切り落とされるのかと思った」ガクブル
龍田「…………しゅん」シュン
龍田(期待してたのと違う……うぅ……)ズ-ン
最上(龍田さん……かわいそうに……南無……)
提督「…………月……だいぶ赤くなったな……」
比叡「あっ司令!来てたんですね!」
提督「比叡……金剛たちも。見に来たの?」
金剛「イェース!珍しいと聞いて一目見て見たくなったのデース!!」
提督「そっか……」
提督「ってお前……寒そうだな」
提督「…………ほい」ポフッ
金剛「What?」
提督「……カイロ。さっき開けたばっかのやつ。風邪、引かないようにしろよ」
提督「ほら、比叡も」
比叡「いいんですか?ありがとうございます!」
提督「おう」
金剛「…………提督…………」
金剛「~~~~♡バーニングラァブ!!」ガバッ
提督「ゴフッ!!」ゴチン!
比叡「あ」
提督「い、痛い……月見に来ただけなのになんでこんなボロボロに……」ズキズキ
「提督」
提督「……加賀、いたのか」
加賀「ええ、ずっと」
提督「……」
加賀「……」
加賀「それで、あ、あの……」
加賀「つ、月が……綺麗ね……?」カオマッカ
提督「うん」
提督「でも」
提督「加賀の方が綺麗だよ」
加賀「…………え」
提督「なーんつってなー……ってあれ」
加賀「」カチンコチン
提督(あれ…………)
提督「加賀?」
加賀「……」ボーゼン
提督「加賀は自分の世界に行ってしまったようだ……」
「司令!」
提督「……親潮。どうした?」
親潮「あっあの……つ、つ……///」
提督(……ああ、そういうことか)
提督(みんなで俺に気があるそぶりを見せて俺をおもちゃにする気だな……)
提督(ふっ……ならば)
提督「親潮、月が綺麗だな」
親潮「つ…………へ?」
提督「月が綺麗だ……」
提督「なぁ親潮?」
提督(先手を打たせてもらうぜッ)
親潮「……」( ゚д゚)ポカーン
提督「…………あっ」
提督(って駆逐艦相手じゃ普通にアウトやんけ!)
提督(さすが親潮……完全に乗せられた……)ガクッ
提督(見事な駆け引きだ親潮……もはやこれまで)←自爆
親潮「…………」
提督『親潮……オヤシオ……おやしお……(ねっとり)』*エコーです
親潮「」ズッキュ------ン
提督「??おい……親潮……?」
親潮「ぁぁ……///もう…………ちゅき……/////」フラッ
パタリ
提督「ファ!?親潮!!?」
提督「親潮ぶっ倒れるって……どういうことなの……もうなんかめちゃくちゃ疲れた……」
「司令官、お疲れね」
提督「如月か……ああ……」
提督「月見に来ただけなのに……」
提督「如月は寒くないか?」
如月「ええ、大丈夫ですわ」
提督「そうか」
如月「月が綺麗ですね……司令官?」チラッ
提督「お前もか……」
如月「え?」
提督「あ、いや……綺麗だよな」
如月「え、ええ……」
如月(あら?意味分かってないのかしら……?)
提督(どいつもこいつも……俺を揶揄うつもりか……)
提督(だがその程度の悪戯……すでに学生時代にされ飽きた)
提督(すこし遊んでやるか)←深夜テンション突入
提督「.........如月」
如月「.........?」
提督「そういうイタズラは……」スッ
如月「!!???」
如月(ち……近い……///)
提督「気軽にするもんじゃない……」スッ
如月「っ……」ビクッ
さらっ
如月「…………んんっ...…///」
提督「髪なんてこんないい匂いさせて……」サラッ
如月「あっ……///」
提督「……本気にしちゃうよ?」
如月「し……しれいかぁん……/////」トローン
青葉「あっしれい……か……ん」
提督「あ」
青葉「……」
パシャッ
提督「...…」
青葉「……」
青葉「……」ダッ
提督「......」ダッ
ガシィッ
青葉「ひいぃ!!速すぎますよ提督!」
提督「落ち着いて青葉……これがなんだかわかるかい?」つ古鷹のエンジェルスマイル画像
青葉「!??い、いったいどこでこんなものを……」
提督「今回はこれで手を打ってもらえないかなぁ……」写真ペラペラ
青葉(な、なぜ提督がこんな写真を……)
青葉(いや……それどころか……)
青葉(なぜ提督に青葉の古鷹さんへの感情が筒抜けに…………!?)
提督「情報収集能力を自分だけのものと思ってもらっては困るな」ニヤァ…
青葉「」
青葉(あ、この人マジモンだわ)
スッ
青葉「弟子にしてください」
提督「...…...…歓迎するよ青葉。さあ...…」つ古鷹のエンジェルスマイル画像
青葉「…………」ゴクリ
川内「うおおおおおおおおおおおおお」
神通「…………綺麗ね那珂ちゃん」
那珂「…………こういうのもたまにはいいよね」
川内「やーせーnゴハッ……!」ドスッ
神通「うるさいですよ姉さん」
那珂「お月様綺麗ダナー(棒)」
衣笠「わああ……神秘的ね」
古鷹「結構寒いね……加古寝ちゃだめだよ?」
加古「わかってるって……」zzz
衣笠「ダメみたいだね」
古鷹「…………」
衣笠「古鷹?」
古鷹「話しかけないでッ!!今提督が風邪をひいたときのイメージトレーニングしてるの!」
衣笠「さ、左様か……」
古鷹「……うへへ~提督~……」テレッ
加古「古鷹の妄想癖は今に始まったことじゃないからほっといてやんな」zzz
衣笠「そういうあんたは絶対起きてるでしょ」
霧島「本当に綺麗だわ……赤くて」
榛名「ええ。…………でも……」ブルルッ
全員「「「いつ終わるの?これ」」」*2時間経過
青葉「うへへへへへへへ…古鷹さぁん……////」スリスリ
提督「へっくしゅん!!……はぁ……さむ…」
→鎮守府勤務の9
@執務室
提督「うぅ……頭痛い……」ズキズキ
加賀「大丈夫?とりあえず熱計ったら?」
提督「…………いたのか」
加賀「ええ、ずっと」
ピピピピ
体温計<39.2℃
加賀「今日はもう休みなさい」
提督「しかし、仕事が……」
加賀「出来るものだけは私がやっておいてあげる」
提督「……そうか、ありがとう」
加賀「とりあえず着替えて寝てなさい」
@提督私室
提督「はぁ……情けない」ゲホゲホ
コンコンコン
ガチャ
提督「?誰だ……?」ゴホッ
古鷹「提督?大丈夫ですか?」
提督「古鷹……?どうして……」
古鷹「加賀さんに頼まれたんです、看病するようにと」
古鷹「あっ、起き上がらなくていいですよ」
提督「あ、ああ……」
古鷹「今濡れタオル用意しますから、待っててください」
提督「ありがとう……」
古鷹(ふふっ……計画通り……)
古鷹(私はずっとこの時を待ってたの……)
古鷹(長かった……今まで)
古鷹『古鷹と言います。重巡洋艦のいいところ、たくさん知ってもらえると嬉しいです』
提督『ああ。よろしく』
提督『あれ……君、眼が……』
古鷹『あっ……これは……』
提督『へえー綺麗だね』
古鷹『え……?』
古鷹『……き……れい?』
古鷹(あんな風に言われたの……初めてだったから……)
古鷹(嬉しくて……いつのまにか私は……この人が……)
古鷹(だから私はまずライバルになりそうな艦娘を洗い出し来たるべき決戦に向け準備をし続けた)デデドン
古鷹(そして好意が表に出ないように耐え続け)
古鷹(やがてライバル達の私への警戒心は解かれていき……)
古鷹(ついにこの日を迎えた……)
古鷹(そう……これはノーマークで提督と2人きりになれる権利……)
古鷹(つまり最高のチャンスが巡って来たということ……)
古鷹「はい、提督、濡れタオルおでこにのせますよ?」
提督「ああ……」
ぴとっ
提督「……う……冷たくて気持ちいい……」
古鷹「……うふふっ」
なでなで
提督「……!」
提督(あぁ……なんだこれ……すごくいい…………)
提督(この母性……まさに聖母だ……)
提督(これほどの母性を兼ね備えながらもその手は紛れもなくぴちぴちのうら若き乙女のもの……)
提督(なんだろう……この……若い女の子の母性……)
提督(ぐっと来る……)ジ-ン
提督「……ぁぁ……」
古鷹「寝られたら寝ちゃった方がいいですよ?」
古鷹「あっそうだ」
提督「……?」
古鷹「提督、ちょっと失礼しますね」立ち上がり
提督「ちょっ……」
提督(急に立ち上がるんじゃない……この角度じゃ……)
古鷹「…………♡」
ふりっ
ちらっ♡
提督「」
提督(見ちゃった)
提督(インナー越しの……)
提督「……白……」ボソッ
古鷹「??どうしました?」
提督「?!?!あ、いや……なんでもないよ……」口パクパク
古鷹「うふふふ、変なの♪」
古鷹(…………なんて)
古鷹(……気付いてないわけないでしょ?)
古鷹(うふっ必死にとぼける提督可愛い……♡)
古鷹(私みたいなタイプは黒とか大人びたのよりもむしろ白とか清楚な方がウケがいい)
古鷹(全部計算通り……)うふふふふ
提督(時折見せる黒い笑みが気になる……)
古鷹「……よいしょっ」膝枕
提督「わわ……」
古鷹「どうですか?」なでなで
提督「あ……ああー…………」
提督(あぁ^~~ダメになるんじゃぁ~~)
提督(スベスベだぁ……太もも……撫で回したい)
提督(ってダメだ……気をしっかり持て……)
提督(仏になるんだ……俺……)
提督「あぁ~~……」
古鷹(うふふふ耐えてる耐えてる……♪)
古鷹(無意識に頭動かしてスリスリしちゃってるの可愛い……♡)
古鷹(もうひと押し……)
古鷹「…………」スッ
さわさわスリスリ
古鷹「んっ……はぁ~~っ♡」
古鷹「どうですか……?気持ちいい?」
提督「……!?!?!?」
提督(あ……ありのまま今起こったことを話すぜ!)
提督(古鷹が不意に俺の手を取ったかと思うと、そのまま俺の手をスカートの裾の下へ引きずり込ませ、強制的に太ももを触らせてきた……)
提督(な……何を言ってるのかわからねーと思うが俺も何をされたのかわからなかった……)
提督の提督「うぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおお」ギンギン
提督(!?バカ!静まれ!静まるんだ……!艦娘相手に欲情したなんて知れたらこれまでの全てが……)
古鷹(堕ちろ堕ちろっ♪)さわさわ
古鷹「…………んっ////……はぁ……//」スリスリ
提督の提督「いよっしゃぁあああああ」ギンギン
提督(仰角上げスギィ!!)
提督「………なななな、なにしてんの……?」
古鷹「うふふっ……もっと甘えてもいいですよ……?」すっ
古鷹「何でも……やりますから……」耳元でボソボソ
提督「…………!!」
提督の提督「いよっしゃぁあああああああああああああ」ギンギン
提督(ダメだ……もう……)
提督(くっ……斯くなる上は……)
提督(あれを使うしかないのか……)
提督(ッ!!背に腹はかえられぬ!)
提督(秘技ッ!『追憶のブラックドット』!!)
提督(説明しよう!『追憶のブラックドット』とは、記憶の奥底に眠る中将の顔のほくろを数えることで、精神の昂りを強制的に沈静化する最終奥義であるッ)
提督(ほくろはブラックドットとは訳さないとかそういうことは置いといて)
提督(いざっ!)カッ!
提督(……えっと……鼻と額に一つずつ……それから……)
提督の提督「……あっ……」しゅん……
古鷹「……!?」
古鷹(そんな……どうして……!?)
古鷹(さっきまでオスになりかけてた提督が一瞬で御仏のような御顔に……!?)
古鷹(こ、ここまでやってダメだなんて……)
古鷹(なんて理性の持ち主……!)
古鷹(有史以来これほど紳士的なオスが果たしていたかしら……)
古鷹(……ダメ!私は飽くまで清楚系……!これ以上のお色気作戦は寧ろ不利になるかも……)
古鷹(……ここまで……か……)
古鷹「ってあれ……?」
提督「中将のほくろが……6312個……zzz……」zzz
古鷹「……ね」
古鷹「寝ちゃってるよ…………」
古鷹「…………青葉」
青葉「はい」シュタッ
古鷹「提督の寝顔撮っといて」
青葉「了解です!」カシャカシャ
古鷹「うふっいい子いい子」なでなで
青葉「あへぇ~~///」デロ-ン
古鷹「後で現像しておいて?」
青葉「はい!」シュバッ
古鷹「…………うふふ」
提督「…………んん……」パチクリ
提督「あれ……」
古鷹「……すぅ……すぅ……」zzz
古鷹「……はっ」ぱちっ
提督「おはよ古鷹」
古鷹「あ!おはようございます」
提督「……だいぶ楽になったよ。ありがとう」
古鷹「あ!いえ……」
提督「って、ずっと膝枕してくれてたのか……」
古鷹「えへへ……大丈夫で……す!?!」ビリビリビリビリ
古鷹「ぅあいたたた……」ヘナヘナ
提督「だろうな……」
提督「よっこいっせ」
古鷹「わ!」姫抱っこ
古鷹「て、提督……熱があるんですから無理は……」
提督「大丈夫……楽になったから……厚着もしてるし……部屋まで運んでやるって」
古鷹「で、でも私が看病に来たのに……」
提督「いいからいいからー」
提督「古鷹、危ないから首に手回して」
古鷹「え……こ、こう……ですか?」ぎゅっ
提督「そうそう……じゃあ行きますか」
古鷹「…………♡」ぎゅーーー
古鷹(ちょっと計算外だっだけど……これは大勝利だよねっ♪)
コンコンコン
衣笠「はーい……って提督!?」
提督「ふーついたー……」
古鷹「えへへへ……」
@提督私室
提督「無事送り届けられて良かった」
提督「ってなにやってんだ俺は……!!」
提督「判断力が鈍ってるな……完全にセクハラ案件だろうが……」
提督「これ以上墓穴を掘らんよう今日はもう大人しくしてよ……」
コンコンコン
ガチャ
提督(って言ってるそばからもう……)
如月「司令官?大丈夫?」
如月「りんご剥いて来たわよ?」
提督「おお……かたじけない……」
如月「はい♡あーん……」
提督「……!」
提督(ダメだ……なんなの?みんな優しすぎるよ……ダメになる……ダメになってしまうよ……)
提督「あ……あーん……」
提督「……甘いね、このりんご」シャクシャ
ク
如月「良かった♪はい、あーん♡」
提督「あー……ん」
提督(甘い声のせいかな……頭がくらくらする……)
如月「司令官汗すごいわね……」
提督「え、まあ……」
如月「あ、そうだ!」
如月「如月が拭いてあげますね♪」
提督「!?!?!?」
拭いてあげますね♪……ふいてあげますね……フイテアゲマスネ……フイテアゲマスネ……
提督「……!!」ダッ!!!
如月「ちょっ司令官!?」
ダダダダダダダダダ
提督「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!」
提督「俺はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
提督「ダメになんてなりたくなぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃ!!!!!」
如月「司令官!走ったりしたら……!」
グラッ
提督「うっ……がぁ……」
バタッ
如月「し……」
如月「司令官ーーーー!!」
加賀「で?なにがあったの?」
如月「看病してたら急に走り出して……」
如月「司令官……(お体)大丈夫でしょうか?」
加賀「多分駄目ね(頭が)」
如月「そ、そんな……っ!」
加賀「まぁでも元々変な人だったし、大して変わらないと思うわ」
如月「え……は、はあ……」
如月(謎の信頼感……)
ぐつぐつぐつぐつ
提督(鍋……の音……?)
提督「……んん……」
提督「……あれ……ここは……?(n回目)」
親潮「あ、起きました?司令」
提督「あ、ああ……」
提督(なんかデジャヴ……)
親潮「今たまご粥作ってますから、良かったら食べてください」ハート柄のエプロン姿
提督「ああ……ありがとう……」
提督(なんだ……なんでみんな……こんなに尽くしてくれるんだ……)
提督(嬉しいような……怖いような……)
提督(今まで何があるたび裏を探しがちだったけど……)
提督(実はみんな下心とか私欲無しでやってくれてたのか……?)
親潮(いっぱいお世話して……司令に女子力を見せつければきっと……うへへへへへ)←私欲
親潮「出来ましたよ司令」
親潮「起きられますか?」
提督「ああ……んっしょ……」
親潮「ふー……ふー……」
親潮「はい、司令、あーん」
提督「あ、あー……む……」
もぐもぐ……
親潮「ど、どうですか……?」どきどき
ごくん
提督「わぁぁ……うまい!(宮川並感)」ウマイ!
親潮「ほっ……」
提督「もっともらえるか?」
親潮「はい!ふー……ふー……」
親潮「はい、あーん……」
提督「あー……ん」
提督「ご馳走さまでした」
親潮「たくさん食べられてよかったです」
提督「美味しかったよ……ありがとう」
親潮「……い、いえ……」テレッ
ピピピピピ
親潮「……38.9℃……ですか」
親潮「まだまだ高いですね……」
提督「寝てれば治るよ……ありがとう」
親潮「すみません……なにもできなくて……」
提督「…………」
ぎゅっ
親潮「!!?!?!」
親潮「し、しししし司令!?!?」
提督「ごめんなぁ……俺が風邪なんか引いたから……迷惑かけて……」ギュ-
提督「要らぬ仕事まで増やしてしまった……」ギュ-
提督「なのにみんな献身的に看病してくれて……申し訳ない……」ギュ-
親潮「司令……」キュン
提督「本当はダメだと分かってるのに甘えてしまった……」ギュ-
提督「俺はダメなやつだ……許してくれ……親潮……」ギュ-
親潮「……………………」ゾクゾクゾクゾク
親潮「…………はぁ……」ゾクゾクゾクゾク
ぎゅっ
提督「っ……」
親潮「……大丈夫ですよ……」
親潮「親潮が……ず~~っと……そばにいますから……」ゾクゾク
親潮の提督に対する愛がより一層歪んだ瞬間であった。
後日……
ピピピピピピ
親潮「36.8℃……もう大丈夫そうですね」
提督「ああ、看病してくれてありがとう……親潮」
親潮「いえ……」
親潮「風邪は治りかけが危険ですから、しっかり休んでてくださいね?」
提督「……どこへ行くの?」シュン
親潮「……」ゾクゾク
親潮「ぜ、ゼリーとか買ってきます」ゾクゾク
親潮「ちょっと行って来ますね」
ガチャ バタン
ガチャ バタン
比叡「司令?あ、良かった……元気そうですね」
提督「比叡か……どうした?」
比叡「いえ……風邪も良くなってきたって聞いて……司令には力を付けてもらいたくて!」
比叡「特製の比叡カレーをご用意しました!」
提督「」
比叡「さぁどうぞ!」キラキラ
提督「…………是非に……及ばず……」
ぱくっ
提督「…………うっ」
比叡「う??」
提督「…………ッ!!」
ガツガツガツガツガツガツ
完食!!
提督「……」フッ......
比叡「……司令……」パァァ
提督「くぁwせdrftgyふじこlp」ブクブクブクブク
比叡「」
比叡「し…………」
比叡「しれーーーーーー!!!!」
加賀「……で?なにがあったの?」
比叡「私のカレーを食べた途端逝ってしまって……」
加賀「まったく……病人に劇物を与えてはダメよ」
比叡「うう……」
金剛「Hey加賀!劇物とは聞き捨てなりまセン!!」
比叡「お姉さま……」ジ-ン
金剛「比叡のカレーは立派なC兵器デース!」
比叡「」
榛名「弁護する余地がありません……」
霧島「側から見れば毒殺未遂です……」
比叡「そ、そんなぁ……」
比叡「うえぇぇぇえん……」
加賀「あなたの涙を、提督は望んでいないわ」
加賀「提督はその身を賭してあなたを傷つけまいとあのC兵器を完食したのよ」
比叡「C兵器……」グサッ
加賀「だとすれば、あなたがやらなきゃならないことは何かしら?」
比叡「…………!」
比叡「……私は……!」
身を呈して比叡のプライドを守った提督。
果たして、比叡の料理は改善されるのか?
そして提督の葬儀費用は如何に……!?
次回!提督死す!
___さようならが、あたたかい。
→鎮守府勤務の10
提督「明石、泊地修理をお願いしたい」
明石「了解しました!」
提督「うむ」
加賀「では明石さんを第一艦隊旗艦にしないとですね」
明石「」ビクッ
提督「ああ、わかってる」
提督「…………いたのか」クルッ
加賀「ええ、ずっと」
提督「……はぁ、まぁいい」
提督「明石、これより貴艦を第一艦隊旗艦に任命す。泊地修理、出来るだけ短い期間で頼む」
明石「しかと承りました!」
加賀「貴艦……旗艦だけに……ブフッ」ククッ
提督「どうした加賀」
加賀「いえ別に」キリッ
明石「……?」
明石「失礼しました!」
ガチャバタン
提督「ふう……」
提督「明石がいて本当に助かった」
加賀「この前の会議で、西方海域攻略よりも北方海域の安全確保を優先する方針にしてからは連日北方へ反復出撃……」
提督「そろそろ潮時だと考えている」
加賀「ということは西方海域に?」
提督「ああ……北方海域は十分叩いた。だからもし本土がやられてもそれは本土守備隊の責任だからね」
提督「仕方ないね。なぁ加賀?」
加賀「は?」
提督「そらそうよ……うん。これでようやく安心して資源が回復次第西方海域を潰せる……」ニヤァ...
加賀「…………」
加賀(顔がヤバイ)
提督「…………」
提督(しまった喋り過ぎた……最近彼女達への警戒心が薄れてきてるな……)
提督(気を引き締めねば……)
加賀(とか考えてるんでしょうね……知将()は……)
加賀(……ん?)
加賀「……まさか貴方……北方に攻め入ったのは安全確保に託けた大本営の言いがかり対策のための保険……?」
提督「…………」
加賀「…………」
提督「ちがうヨ」
加賀(そうみたいね……)
加賀「はぁ……」
提督「な、なんだ?ち、違うから!ほんとにほんとに、違うんだからねっ!」
加賀「…………はぁ」
加賀「平気です。私は大本営の……中将のスパイなどではありません」
加賀「……私は、あなたに付いていきます」
提督「…………ふん」
提督「……信じているぞ」
加賀「……!……ええ、ありがとう」
提督「…………へえ、いい顔しやがる」
加賀「……////コホン……それにしても、最近明石さんの負担が大きくなりがちね」
提督「……それは確かに」
@工廠
明石「さて、準備始めますか!」
ウーーーーーーーー!!!
明石「!?!?敵襲!?」
@執務室
提督「何事だ」
加賀「哨戒していた第三艦隊旗艦龍田より報告。敵、鎮守府近海航路をこちらへ急速に侵攻中。艦種特定、空母ヲ級1、軽空母ヌ級1、重巡リ級1、駆逐艦イ級3」
加賀「間も無く南西諸島警戒線突破とのこと」
提督(なぜこのタイミングで攻めてきた?何かあるな……)
提督「まさか……」
加賀「……提督?」
提督「いや、なんでもない」
提督(とりあえずこちらも出さねば)
提督「よし、第一艦隊を出せ」
加賀「了解」
放送〈加賀〉『総員、第二種戦闘配置。繰り返す、第二種戦闘配置』
『第一艦隊抜錨せよ。繰り返す。第一艦隊抜錨せよ。』
『敵、鎮守府近海航路をこちらへ急速に侵攻中。数6。空母ヲ級1、軽空母ヌ級1、重巡リ級1、駆逐艦イ級3』
『第一艦隊抜錨せよ』
金剛「Shit!ティータイムに邪魔が入ったデース!」
金剛「??……What?今日第一艦隊って誰デース?」
比叡「さあ?」
榛名「じ、実は比叡お姉さまだったりするのでは……?」
霧島「榛名、いくらなんでも失礼よ」
榛名「あ!すみませんお姉様!」
比叡「え、あ、うん……」
霧島「いくら比叡お姉さまの頭が残念でも、流石に自分がどこ所属かは忘れたりしませんよ、ねぇ比叡お姉さま?」
比叡「そうそう、いくら私の頭が残念だからって……ん?」
金剛「Hey霧島!比叡をイジるのはそこまでデース!」
比叡「お姉様……」
金剛「馬鹿なところも、比叡のチャームポイントデース!」ドヤァ
比叡「」グサッ
榛名「あぁ……おいたわしや比叡お姉さま」
霧島「金剛お姉様も悪気があって言ってるのではないのですよ比叡お姉さま」
比叡「ひえぇ……尚更ひどいよ……」涙目
扶桑「急ぐわよ山城」
山城「はい、姉様」
『第一艦隊抜錨せよ。第一艦隊抜錨せよ』
山城「!?もう出撃命令が……」
扶桑「っていうか第一艦隊って今誰だったかしら?」
@工廠
明石「第一艦隊……?…………って」
提督『明石、これより貴艦を第一艦隊旗艦に任命す。泊地修理、出来るだけ短い期間で頼む』
明石『しかと承りました!』
明石「えっ……私?」
@執務室
提督「龍田たち第三艦隊が敵艦隊を追撃中。敵は間違いなく攻撃主眼の編成……」
提督「第一艦隊で、頭を抑え、挟撃して殲滅する」
提督「南西諸島は渡さない……」
提督「あれ……そういや第一艦隊って誰だっけ……」
加賀「提督!!大変です!!」
提督「なんだどうした?」
加賀「明石さんが…………」
加賀「明石さんが!単艦で出撃しました!!」
提督「は?」
提督『明石、これより貴艦を第一艦隊旗艦に任命す。泊地修理、出来るだけ短い期間で頼む』
明石『しかと承りました!』
提督「………………あっ」
つづく
→鎮守府勤務の11
ある日、第二鎮守府に敵艦隊が侵攻中との急報が……
提督は直ちに第一艦隊の出撃を命令。
しかし、第一艦隊に主力艦の姿はなかった。
そこにいたのは、たまたま泊地修理中の工作艦明石、そのただ一隻のみであった……
提督「あああああああああ忘れてたああああああああああああ」
@南西諸島海域
明石「こんな外まで出るのは初めてでどうしたらいいかわかんないよ……」
明石「…………でも、これもあの若き策士と謳われた提督のご指示……」
明石「何か策があるに違いないわ!」グッ
@執務室
提督「…………」プルプルプルプル
加賀「どうします?」
提督「どうするってお前……いやっこれはっ……マジで……」
提督「アーッ嫌イヤイヤイヤイヤーッ!ちょー許さん!待ってってば!(突然興奮する患者)」
加賀「落ち着いて提督」
加賀「それで……」
加賀「ど、どどどどうするの提督?」オロオロ
提督「落ち着け加賀!!」
提督「ええい!金剛型全部出せ!それに龍驤……それから足の速い島風もだ!」
提督「島風は慣れないだろうが、乙装備だ!龍驤とともに先行し制空権を奪い取らせろ!!すっ飛ばして可能なら明石と合流!!」
*乙装備=対空兵装。島風は元々重雷装駆逐艦(丙型と呼ばれる)。
加賀「りょ、了解!」
『龍城、島風、スタンバイ』
『島風は装備を乙に換装せよ』
龍驤「島風に乙装備やと?どうやら思ったより事態は悪く進んでるっちゅうこっちゃ……」
龍驤「これは気合入れて行かな……!」
ガチャン!
島風「換装完了!」
龍驤「換装完了了解!出撃するで!」
『龍驤、島風、抜錨』
『続いて、第三戦隊金剛、比叡、榛名、霧島、抜錨せよ』
金剛「さぁ!出番デスヨー!準備はいいデスカ!?」
榛名「行けます!」
霧島「比叡お姉さま、砲塔が……よし!これで大丈夫です!」
比叡「ありがと霧島!お姉様!準備万端です!」
金剛「OK!いざ抜錨デース!!」
@南西諸島海域
明石「…………!!敵発見……!」
明石「単艦でも……やります!」
敵艦隊
ピ-ピピ-ピ-
ヌ級「……ウン?……前方ニ敵艦1。デスガコレハ……戦闘艦ニ非ズ……特務艦ノ模様」
旗艦:ヲ級「特務艦ダト……?」
ヌ級「真ッ直グコチラヘ向カッテイマス」
ヲ級「ドウイウツモリダ……?」
敵艦隊追跡中の第三艦隊
親潮「……!」
親潮「敵艦隊の前方に、友軍確認」
龍田「ふふっ流石提督。打つ手が早いわね」
親潮「え、あれ……?た、龍田さん」
龍田「どうしたの?」
親潮「それが、あの……友軍なんですが、明石さんしか見当たりません」
龍田「え?」
@執務室
加賀「明石、間も無く会敵!島風たちは間に合いません!」
提督「くぅッ…………明石単艦では……戦闘艦じゃないんだぞ明石は……」
加賀「て、提督……」オロオロ
提督「戦闘になったら終わる……どうすれば……」
提督「…………!」バッ
加賀「!?」ビクッ
海図と編成表、敵情報を暫し見つめる提督
提督「……………………よし……」
@南西諸島海域
龍驤「はぁ……はぁ……島風……速すぎや……」
島風「ぉう!」
ブーーン
島風「うわっはっやーい!」
龍驤「水偵?鎮守府から?……なるほど伝書鳩みたいやな」
敵艦隊
ヌ級「敵特務艦、間モ無ク射程圏内。尚、敵ノ砲ハ射程圏外ト思ワレマス」
ヲ級「フン、撃チ放題デハナイカ……艦載機発艦準備」
明石「…………ッ」
ブーン
明石「……あら?」
スー…………チャプン……
明石「なんでこんなところに水偵が着水……?……!これは……!」
明石「な、なるほど……」
明石「よーし……」
明石「やってやろうじゃない……!」
敵艦隊
ヌ級「!?敵特務艦発砲!」
ヲ級「リ級、ヤレ」
リ級「……!」ドォンドォン
明石「ぐっ!」
明石「もう夾叉された……ッ」
明石「やっぱりまともにやりあっても無理ね……よーし……」
明石「……!!…………今!」
ドォンドォン
バ-ン
もくもくもく
ヌ級「敵特務艦、黒煙ヲ上ゲ始メマシタ」
ヲ級「被弾シタカ。トドメヲサセ」
ヲ級「フン……他愛モナイ」
ヌ級「敵、急速転進!」
ヲ級「…………ナニ?」
もくもくもくもくもくもく
ヌ級「視界不良範囲拡大中!」
ヲ級「…………」
ヲ級「…………コレハ……」
旗艦金剛の率いる、以下、支援艦隊。
もくもくもくもくもくもく
霧島「お姉様、前方に黒煙。視界不良範囲は尚も拡大中」
金剛「オーケー、作戦通りデース……龍驤!お願いシマース!」
龍驤「了解や!戦闘機隊、発艦!」ブ-ン
龍驤「続いて攻撃隊もや!」ブ-ン
敵艦隊
もくもくもくもく
ブーン
ブーン
ズバババ
ヌ級「黒煙カラ敵ノ艦載機ガ現レマシタ!」
ヲ級「何ダト……!!」
ドカーーーーン!
ヲ級「クッ!!」
ヌ級「今度ハ後方カラ砲撃……!?」
第三艦隊
龍田「…………」ニヤッ
親潮「…………」カチャッ
ドォンドォン
ヲ級「クッ……追跡シテ来タ奴等カ……マズイナ……」
ヲ級「……仕方ナイ……退却路ヲ確保スル。追撃シテキタ艦隊ヲ先ンジテ航空攻撃デ潰ス!」ブ-ン
ヌ級「了解!」ブ-ン
親潮「ッ!!敵艦載機接近!」
龍田「来るわよぉ~」
敵艦載機<ブーーン 急降下
「させないよ!!」
龍田「!?」
親潮「!?」
ザッ
島風「島風!防空戦入りますッ!」
島風「対空砲火、いっけーーーー!!」ズバババ
ズババババババ
ドカーン
ヌ級「……!?」
ヲ級「……バカナ」
親潮「島風さん!?」
龍田「ど、どうして島風ちゃんが?」
島風「黒煙の中を突っ切って来たの。速きこと、島風の如し!です!」
パシュー
ポンッ
ヲ級「?ナンダ?」
親潮「信号弾?あれは……?」
島風「あ!金剛さん達が明石さんと合流した合図だよ!」
龍田「それじゃあ、もう好きにやっていいってことね?」
親潮「やるなら支援艦隊の一斉射が済んでからです」
島風「一緒に吹き飛ばされますよ?」
龍田「うふふ、分かってるわよ~」
金剛「これでフィニッシュデース!全砲門…………」ガチャン
比叡「…………あれ?」ギシっ
比叡「……よし!」がちょん
榛名「……比叡お姉様……」ガチャン
霧島「後で艤装チェックしておかないと……」ガチャン
金剛「ファイヤーーーー!!」ドォン
ドォン
ドォン
ドォン
ヒュゥゥゥゥ
ドカーーーーーーン!!!
加賀「明石と第三艦隊、無事に帰投しました」
提督「…………あー」
提督「……ふひぃ……危なかったぜぇ……」
加賀「…………提督」
提督「ん?」
加賀「…………見事な戦術でした」
提督「良かったなぁ、あの時閃いて」
加賀「…………なぜ、どうやってこんな奇策を?」
提督「奇策なんかじゃないだろう……きっともうどっかで誰かやってるよ……」
提督「それに運も良かった……役者も揃っていたから」
加賀「…………」
提督「……どうやって思いついたかって?」
加賀「!」コクコク
提督「……ふむ……」
提督「……敵はすでに龍田達の追撃を受けていた。そんな時に前方の相手が工作艦一隻と分かって、慢心すると読んだ」
提督「まず明石が敵砲弾の着弾に合わせて缶を不完全燃焼させ、黒煙で敵の前方の視界を奪う。これで金剛たちが接近する時間を作り、さらに明石はその隙に離脱する。」
提督「次に龍驤が黒煙の向こう側から航空戦を仕掛け、敵がそれに対処しているうちに後ろから追跡中だった龍田たち第三艦隊に突撃させる。」
提督「だが、龍驤の搭載数ではヲ級ヌ級2隻相手には不十分と分かっていた。」
提督「敵は数にものを言わせ龍驤の航空隊を退けた後、退却路確保のために背後の第三艦隊、龍田たちに、残りの航空兵力を集中させてくる踏んでいた。第三艦隊には防空艦はおらん。だから先手を打って、島風に黒煙の中を突っ切らせた」
加賀「……なぜそうだと思ったの?敵は黒煙の向こう側にいる龍驤や金剛たちを狙ってくる可能性もあったわ」
提督「そうだな」
加賀「じゃあなぜ?」
提督「なに……アレだな、勘だよ」
加賀「勘?」
提督「奴らは黒煙の中でどう考えたと思う……?黒煙の向こうからの航空攻撃……数で押して退けたが、艦載機の数も残り少ない」
提督「視界も悪く、相手の戦力も不透明……黒煙から飛び出せば、総攻撃を受ける可能性もある……」
提督「果たしてこの状況で、打って出られるか……?お前ならどうする?」
加賀「……私なら……退くと思います」
提督「そうだろう?だから退くとかけたのよ」
提督「まぁもし敵の大将が剛毅なお方なら、その時は容赦なく艦砲射撃を浴びせたのち、第三艦隊と挟撃させて終いよ」
加賀「…………」
提督「まぁ後はコソ泥を片付けて終いだ」
加賀「コソ泥……?」
提督「加賀……日も暮れてだいぶ経ったな……」
加賀「……」
加賀「!……入電です」
加賀「支援艦隊旗艦金剛、製油所地帯沿岸にて、大規模な敵輸送船団を発見。これを夜戦にて撃滅せり。これより帰投するとのことです」
提督「……やはり、コソ泥がいたか」
加賀「…………なぜお分かりに?」
提督「そもそも南西諸島は完全に我らの勢力圏。いきなりあんな艦隊で来るわけないだろう」
加賀「不意をついたつもりということは」
提督「ない」
提督「不意を突くなら潜水艦でよろしい」
加賀「…………」
提督「目立つ必要があったのよ……だから裏があると思った」
提督「最初金剛達を出したのは……明石は島風たちが保護して、その後で支援艦隊と第三艦隊で敵を討った後、第三艦隊は夜戦で製油所地帯狙いで来た輸送船団を殲滅できれば……いいなぁと思って」
提督「まぁ今冷静に考えれば島風が実際に明石と会敵前に合流するには武装を捨てた缶ガン積み最速島風でないと無理だったけどな」アハハハ
提督「さて、行くか……」
加賀「提督?どちらへ?」
提督「……する……」
加賀「は?」
提督「明石に土下座する」
その後、明石は土下座したまま事の顛末を打ち明けた提督を許したが、代わりに1日1大型建造制度を1週間の期限付きで承認させた。
→鎮守府勤務の12
提督「でもまぁ自分でも驚きだ」
加賀「何が?」
提督「俺はもともと作戦課の参謀だ。兵を率いる将とは違う。臨機応変に動ける自信は正直なかった」
提督「今回上手く閃いたのは奇跡だな」
提督「さて、工廠行ってくる」
加賀「ご武運を」
1日目 4000/6000/6000/2000
→隼鷹の艤装
提督「…………つらみ」
2日目4000/6000/6000/2000
→陸奥の艤装
提督「…………あっふーん……?」
提督「陸奥って大本営直轄第一鎮守府所属艦だっけ?」
加賀「そうです」
提督「スペア艤装ってことで送っておけ」
加賀「分かったわ」
3日目4000/6000/6000/2000
→陸奥の艤装
提督「ファッ!?」
提督「……第一鎮守府に送れ……着払いで」
加賀「えっ」
4日目4000/6000/6000/2000
→陸奥の艤装
提督「ゔぉぉぉお"お"ぇぇぇぇ……」
提督「……第一n
加賀「着払い?」
提督「もち」
加賀「……」
5日目4000/6000/6000/2000
→陸奥の艤装
提督「あっあっあっ……」
6日目4000/6000/6000/2000
→陸奥の艤装
提督「あへぇ…………」アヘエ
加賀「提督」
提督「なに」
加賀「これを」つ書状
提督「第一鎮守府から?」ペラッ
『お前……許さんからな…………?by第一鎮守府司令長官』(血文字)
提督「…………」
加賀「4日連続で陸奥の艤装が頼んでもないのに、しかも着払いで送られて来るのが相当堪えたみたいね」
提督「………………やばいやんけ」
7日目4000/6000/6000/2000
→陸奥の艤装
提督「………………」
提督「あびゃぁぁぁああああああああああああ」プッツン
提督「なんでだぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああ!!!!」
提督「なんでだ!?なんで!?なんでなんだ!!」
提督「なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで!!!」
提督「回しても回しても吸い込まれるように陸奥が出来上がるよ!!」
提督「アラアッラーが荒ぶっておられる、アラアッラーだけに」
加賀「…………フフ」
提督「加賀?」
加賀「なんでもないわ」キリッ
加賀「それはともかく第一鎮守府はどうするの?」
提督「え?」
加賀「すごい怒ってるわよ。早めに手を打たないと……」
提督「それならすでに策を巡らせてある」
加賀「!?と、いうと?」
提督「近日中に土下座参りする」
提督「手土産に陸奥の艤装を持っていく」
加賀「それ控えめに言って馬鹿」
提督「ふっ……それはどうかな?」
加賀「……?」
その後、陸奥の艤装で怒られたのに手土産に陸奥の艤装を提げて謝罪に訪れた提督を見た第一鎮守府司令長官は、
『血文字の手紙まで送ってあれだけ脅したのにこの男……
きっと天下に轟く大物に違いない……』
と明後日の方向の深読みで提督を高く評価。
見事に第一鎮守府司令長官も一目置く存在となるのだが、それはまた別のお話……
某日
提督「最近、皆んなとの距離が近い……」
加賀「……何を今更」
提督「……いたのかよ」
加賀「ずっといました」
@執務室
提督「大丈夫かな?セクハラとか、訴えられたら俺は……」
加賀「いちいち死なないで」
提督「!?……こいつ俺の思考を……」
加賀「はぁ……どれだけ秘書艦やってると思ってるの?それくらい分かるわ」
提督「秘書艦に任命した覚えはないが、まぁいい」
提督「……ふぅ……あーー」のびー
加賀「休憩ね、お茶淹れたわ」
提督「え、あ、ありがとう……」
提督「……」スクッ
加賀「工廠に行くの?今日は徹甲弾の改修よ」
提督「あっ……うん」
提督「……あれ」
加賀「遠征の報告書ならここよ」
提督「えっ……あ、ありがとう」
提督「…………」スクッ
加賀「トイレなら今掃除中よ?」
提督「ちょっと待て」
加賀「……?」
提督「怖いわ!おめえには何が見えてやがんだ」
加賀「……!」
加賀「ごめんなさい……迷惑だった……?」
提督「……え、」
加賀「……」くすん
提督「うっ……いや……」
提督(なにこれ……なんで俺が泣かせたみたいになってんの?)
提督「と、とにかくなんでも言い当てなくて良いから」
加賀「……」
加賀「……ちょろ、チュロスかよ」
提督「煽ってんじゃねえ」
提督「あとチュロスかよってなんだよ」
提督「…………」
加賀「……くすん」
提督(こいつ……!)
提督「……ま、まぁ?優秀な部下を持てて俺も嬉しいですよ」
加賀「……!」バッ
提督「!…………」
提督「…………ふん!」
加賀「……」
加賀「つ」
加賀「ツンデレ……」
親潮「尊いですね」
加賀「ええ、まったくn……」クルッ
親潮「……」
加賀「……」
加賀「……いたのね」
親潮「はい、ずっと」
@廊下
提督「…………」
曲がり角
比叡「…………!」
比叡(提督来たっ……)
比叡(よ、よーし……)
比叡はある策を巡らせていた。
それは比叡は提督の自らに対する犬扱いからの脱却、そして再び人権をその手に収めるための非常に重要な意味をもつものであった。
曲がり角でのぶつかり稽古である。
ヒロインなら誰しもが通るありがちな道を比叡は、あえて通ると決めた。
それから比叡はこの曲がり角でかれこれ6時間、待機し続け、とうとう機は訪れた。
比叡「…………!」
比叡(…………いざっ!)
ダッ!
比叡「あー遅刻遅刻ー!」*pm5:08
提督「!?!?」
比叡「きゃっ」
ドゴオォ!!
提督「あァァァァァァァァべしィィィイッッッ!!」
ドッシャァァァ!
提督「きゅ~~~」チ-ン
比叡「いてて……やーん、大丈夫ですかしれ……」
提督「」ブクブク
比叡「し、しれーーー!!」
霧島「まったく……比叡お姉様は司令に何か恨みでもあるのですか?」
比叡「な!ないよそんなの!」
霧島「でもこれ、完全に殺る気満々だとしか……」
比叡「なんでよ!」
霧島「……比叡お姉様。これはラグビーでもレスリングでもないんですよ?」
比叡「わかってるよ!」
霧島「……もう……いいですか?もっと優しくぶつかるんです」
比叡「難しいよ……例えばどれくらい?」
霧島「そうですね……ワールドカップの日本代表のディフェンスのように優しく当たって下さい」
比叡「え!そんなに優しく!?」
霧島「そうです。あれはきっと相手選手に怪我をさせないように細心の注意を払っているんです」
比叡「そうかぁ……」
霧島「その思いやり精神を見習ってください」
比叡「うんわかった(わかってない)」
提督「おう日本代表disりやめーや」
比叡「あっ提督!無事でしたか!?」
霧島「……どこから聞いてました?」
提督「え?日本代表くらいから」
提督「それより比叡……怪我ないか?」
比叡「私は全然……司令こそ……」
提督「大丈夫だよ。比叡は一応明石に診てもらえ。霧島、比叡を連れてって」
霧島「かしこまりました」
比叡「司令……」
霧島「優しい方ですね」
比叡「そうでしょ?」
霧島「……さ!行きますよ?」
比叡「え?どこに?」
霧島「話聞いてた?」
@廊下
提督「…………」
ひょこっ
提督「ん?」
親潮「ぁ、し、司令!偶然ですねこんな廊下で!」
提督「え?あ、うん……」
親潮「あ、あの!どちらへ?」
提督「艤装の入渠施設の点検」
親潮「お手伝いします!」
提督「いいの?」
親潮「喜んで!」
提督「ありがとう親潮」
@ドック
提督「……特に異常はないようだ」
親潮「……ふむふむ……」メモメモ
提督「メモ取れた?」
親潮「はい、次どうぞ」
提督「わかった」ガチャガチャ
親潮「…………」じー
提督(すごい熱のこもった視線……)
親潮「……えへへー」じー
提督「!?」
提督(ま、まさか親潮……)
提督(俺のこと好きなのか!?)デデドン!
提督「……」チラッ
親潮「…………//」じー
親潮(はぁ……司令かっこいい……普段と風邪で弱気だった時とのギャップが最高なのよね……)
親潮(あ~好き好き好き!)
親潮「……////」モンモン
提督「…………」
提督(なーんつってな!!なーんつってな!!)
提督(なわけないか!あはははははは)
提督「よし終わり。ありがと親潮」
提督「……親潮?」
親潮「……うへへへへ////」
提督「……?」
提督(何が可笑しい……?)
提督(まさか……ッ)
提督(見透かされている!?)
提督(俺が勘違いしているのを見て愉しんでいるのか……?)
提督(親潮......恐ろしい子……!!)
親潮(指令が何か思慮にふけってる……あたしのこと考えてたりして……きゃーきゃー♥)
提督「ふぅ……さてと」
親潮「遠征艦隊なら、あと15分程で帰投すると思いますよ?」
提督「え、そうか、ありがとう」
提督「よし……」
親潮「あ、工廠の艤装建造にはもう少し時間がいると思います」
提督「え?あ、そ、そうだな……」
提督「…………」スクッ
親潮「トイレはまだ掃除中だと思いますよ?」
提督「待たんかい」
親潮「??」
提督「「??」じゃない……なんで察知出来るんだよ君たち……」
親潮「いやですか?」
提督「……そうきたか」
提督「もし俺が親潮が今考えてることとか、例えばトイレ行きたいのが分かったりしたら嫌だろ?」
親潮「それは……」
親潮(それはそれでちょっと興奮する)
親潮(あたしの尿意を悟った司令はわざとあたしをトイレに行かせないようにしたりして……あたしはトイレを我慢させられてそれでそれで……司令はあたしの……////)モンモン
親潮「でへへへへ……」デロ-ン
提督「なにわろてんねん」
提督「というかそもそもなぜ思考が読まれるんだ」
親潮「んー」
親潮「なんとなくですね」
提督「えぇ……」
親潮「例えばずっと飼ってるわんちゃんとか、言葉は通じないけど気持ちがわかったりするじゃないですか」
親潮「そんな感じじゃないですかね……」
親潮「あ!決して司令のことをペットみたいに見下してるとかそういうのではなくてですね……すみません」
提督「え、あぁ……わかってる」
親潮「むしろあたしが首輪で繋がれて飼われたい」ボソッ
提督「え?なんて?」
親潮「なにも言ってませんよ?」
親潮(あ!)
親潮(でも待って……私が飼われる側だと……看病シチュが成立しない……)
親潮(あの時の支配欲を満たされた感覚……)ゾクッ
親潮(あぁ……司令にあたしの全部を支配されたいでも司令にはあたしなしでは生きていけないくらい依存されたい……)
親潮(どうしたらいいの……)
親潮「………………」
提督「おぉ……」
提督(深い思考を巡らせている様子だ……偏見だが、親潮は哲学的思考に秀でていそう……)
親潮(身も心も司令のもの……あーでもでも!風邪引いてた時のダメダメな司令も一生お世話してあげたい……)
提督(あぁ!!俺が浅はかな男だってバレてたらどうしよう!!)
提督(裏ではクソ提督とか言ってんのかな…………あっ…………吐きそう……)ウェェ...
親潮「あ!!」
提督「!?!?」
親潮(どうして気付かなかったのかしら……)
親潮(そうよ……!共依存……共依存だわ……あたしの全部は司令のモノ……そして……司令の全部も……あたしの……でへへへへへへへ)
親潮「……ふひ、ふひひひひ……」
提督「」
提督(怖すぎワロタ)
提督「お、親潮さん?」
親潮「は!?」
提督「大丈夫?意識が哲学の森に行っちゃってたからさ……」
親潮「哲学の森?」
親潮「……」
親潮(共依存……)
親潮「司令は、ペットとか興味あります?」
提督「ペット?」
提督「あぁ……まぁ、可愛いよな」
親潮「!」
提督「……でも、俺はペットは飼えないよ」
親潮「え?どうしてですか?」
提督「…………だって俺は……」
親潮(まさか……昔何か悲しいことが……?)
提督「ペットが死んだら……俺悲しくて後を追っちゃいそうだからさ」
親潮「」
親潮(思ってたより愛が重い)←
親潮(今すごい人の子じゃないような顔見ちゃった……夢に出てきそうだよぉ……)
親潮(不意打ちで司令の心の闇見ちゃった……というか思いのほか超が付くほどの依存体質だった……)
親潮(……ん?)
親潮(ってことは……あたしがペットになったら……)
親潮(あたしが死んだら後を追うほど愛してくれる……ってこと?)ゾワッ
提督「……親潮?」
親潮「……」ゾクゾク
親潮(やばっ……いい……//)ゾクゾク
提督「……親潮さん?」
親潮「あ!!……すみません……//」
親潮「と、ところで……あの、司令は犬派ですか?それとも猫派ですか?」
提督「むー……猫もいいけど……従順な犬も捨てがたい……」
親潮「ちなみに私は従順(意味深)ですしネコ(意味深)ですよ?」ズイッ
提督「なに言ってんの?」
提督「あ、そろそろ戻らないと……点検手伝ってくれてありがとう」
提督「またな」
親潮「あ、はい。お疲れ様でした」ペコッ
提督「……あー」
提督「そんなに動物が好きなら、今度ペットショップでも見にいくか?」
親潮「え!?いいんですか?」
提督「もちろん。時間が空けばね。じゃあねー」ノシ
親潮「…………よし!よし!よし!よ~~~~~しっ!」ぶつぶつ
親潮(デート!デート!デートデートデートデートデートデートデートデートデートデートデート!!!!!)
黒潮「どないしたん?」
親潮「わひゃあ!!」
提督「……はぁ」
提督「……って何ちょっと期待してんだ俺は!馬鹿か!」
提督(最近艦娘に情が移り過ぎ……)
提督「…………まぁもういいか……認めよう」
「なにを?」
提督「……!ぁ、ああ……最上か」
最上「なにを認めるの?」
提督「…………」
提督「いやなんでもない」
最上「ふーん……」
最上「ところでヤバ潮ちゃんと何話してたの?」
提督「ヤバ潮?親潮のことか?」
最上「うん」
提督「さっきまでドックの点検手伝ってもらってて。というか、なんでヤバ潮?」
最上「あー……まぁ、分からないならいいや……」
最上「あ!悪口ではないからね?」
提督「あ、うん……それはわかってるけど……」
最上「じゃあ僕、これから訓練だから!じゃあねー」
提督「ああ……」
提督「…………さてと」
最上「あ、そうだ提督!工廠の建造なら今し方終わったみたいだよー!」
提督「」
提督「え?なんなんマジで」
@工廠
明石「比叡さんの艤装です。どうします?」
提督「比叡の艤装は不具合が見られるって霧島から報告を受けている。新しいのが出来たなら好都合だ。交換しておいてやれ」
明石「了解です」
提督「なぁ明石……」
明石「はい?」
明石「思考が読まれる?」
明石「えー?そんな超能力みたいなのはありませんよー艦娘には」
提督「でも、現に3人もだぞ……完璧に俺の考えが悟られてるようにしか……」
明石「ありえませんって……笑」
提督「そうかなぁ……」
提督「……」
提督(考え過ぎか……)
提督(神経使って無駄に疲れたな……とびきり甘いミルクティー飲みたい)
明石「ミルクティーはないですけど、レモンティーならありますよ?」つレモンティー
提督「さてはわざとだなおめー」
提督「なぁ……勘弁してくれ……思考が読まれてることのプレッシャー、お前らにわかるか……?」
明石「あははは……いや、ほんとになんとなくわかっただけですよ……」
提督「なんでなんとなく『あ、こいつ今ミルクティー飲みたそう』って思うんだよ!!」
提督「完全に読み切ってただろうが!!ひふみんでもできない芸当だよ!」
明石「それだけみんな、あなたのこと気になってるんですよ」
提督「見られてるってこと?」
明石「はい」
提督「...…」
明石「...…?」
提督「……ウッ」
明石「う?」
提督「吐きそう」
明石(メンタルが……)
明石「これは仮説ですけど、提督、行動がワンパターンじゃないですか?」
提督「まぁ……毎日基本同じことしかしてないけど」
明石「だからみんななんとなくわかるんじゃないかなぁ」
提督「なるほど……」
提督(じゃあ普段考えないようなこと……)
提督(……明石きゃっわいい~キラリーン☆)
提督「……俺が今考えてたことを述べよ」
明石「……ふっ……実に面白い挑戦だ」
提督「急にどうした」
明石「……」
提督「……」
明石「!!!!」カッ
明石「明石きゃっわいい~キラリーン☆」キラリ-ン
提督「バッチリ読まれてんじゃねーーか!!!!!」
提督「ってお前!!凄まじい速さで自分の仮説粉砕すんのやめろ!!」
提督「あと変な振り付けやめろ」
提督「え?なに?俺の思考筒抜けなの?」
提督「んん?これはもう死にたいんだが?」
明石「あははは、冗談ですよ提督」
提督「なにがやねん」
明石「これですよ、これ」つイヤホン
提督「……イヤホン?これがなにか?」
明石「提督の心や声が聞こえます」
提督「え?」
明石「いやぁ~趣味が高じてできた発明品でして~」
提督「…………」
提督「…………」グシャァッ
明石「あぁぁぁぁああああああああ!!!!」
提督「…………」ダッ!
明石「って、ちょ!提督!どこに行くんですか!!?」
提督(なんだ……機械によるものだったか……)
提督(ならそれらを没収し封印すればいいだけのこと……)
提督(ふっ……容易い)
提督「奴らもこれで俺の考えを読んでいたわけだ」
提督(スペアのイヤホンを用意した。これで嘘をつかれてもみやぶれる……)
提督(パパッと片付けて日常にもどるぞ!)
親潮「え?」
加賀「そんなの知らないけど?」
最上「ってか明石さんすごいね!そんなの作れるんだー」
親潮(今度もらいにいこう)
加賀(今度もらいに行きましょう)
最上(今度もらいにいこ)
提督「………………」
提督「………………」
提督「………………ジ-ザス」
明石「ま、そんなイヤホンありませんけどねー」
→鎮守府勤務の13
山城「あぁ……不幸だわ……」
提督「どうした急に」
山城「……昨日の演習ですよ」
提督「だろうな」
山城「どうして私ばかり……」
提督「でも勝てたじゃん」
山城「それは他の皆さんが頑張ったからで……」
提督「それが出来たのも、山城の瑞雲が航空戦に加勢してこちらに制空権があったからさ」
山城「…………」
提督「もっと、自分に自信を持て」肩ポン
山城「…………!」カァァ
提督「これからもあてにしている」
提督「ではこれで」
山城「…………かっこいい」
「よかったわね山城」
山城「!?」
山城「ね、姉様……」
扶桑「提督に気にかけていただけて、最近あなた楽しそうだもの」
山城「そ、そんなこと……」ウジウジ
提督「…………」
龍田「…………」ソロ-リ
龍田「わぁっ!!」
提督「ぅわぁぁ!」ビクッ!
龍田「」ビクッ!
龍田「び、びっくりした……」
提督「いやこっちのセリフです」
@執務室、ソファー
龍田「提督は山城さんに優しいのね~」
提督「そんなことはない」
龍田「……好きなの?」
提督「え?いや、そういうんじゃないよ」
龍田「……ふーん……」
龍田「さっき山城さんに触ってたわよね?」
提督「あ!え!やっぱり不味かったですかね……」ビクビク
龍田「えぇ……」
龍田「いやいいんじゃない?スキンシップでしょ」
提督「セクハラと言われたら俺はハラキリするしかなくなる……」
龍田「な、なんで……?」
提督「セクハラで罷免されるくらいなら名誉を守るために死ぬ」
龍田「そ、そうなの……」
龍田「……誰もセクハラなんて言わないわよ」
提督「なんでそう言い切れる……表向きは俺を慕っていても素ぶりだけってことは十分ありえるんだぞ……」
龍田「……そんなんじゃないのに」ボソッ
提督「そうとも限らん」
龍田「…………」
龍田「聞こえてても聞こえないふりしてよ」プイッ
提督「……すみません」ボッコボコ
龍田「……じゃあ」
龍田「試してみる?」スッ
提督「……は?」
龍田「…………//」寄りかかり
提督「お、おい…………」
提督(いい匂いする……)
龍田「…………/////」
龍田(うわぁ……提督が近いよぅ……///)
ガチャ
「「!?!?」」ビックゥ!!
最上「提督ー」ヒョコッ
提督「うわぁぁぁ!!」バッ!
龍田「!?」
最上「!?」
ガン!!←すね+ソファ前のテーブル=イタイ
提督「ァア…………」プルプル
龍田「て、提督、大丈夫!?」
最上「何やってんの提督……」
提督「ふっ……」
提督「…………なんだよ……結構……痛えじゃねえか……」ジンジン
龍田「提督……あ、あぁ……」
提督「なんて声、出してやがる……龍田ァ……」ジンジン
龍田「だって……だってぇ……」
提督「俺は……!第二鎮守府司令官……提督だぞ……!こんぐれえなんてことはねえ……」ジンジン
龍田「そんな……」
提督「艦娘を守んのは提督の仕事だ……」ジンジン
龍田「で、でもぉ……」
提督「いいから行くぞ!!……皆が、待ってんだ……」ヌッチャア...
提督(それに、加賀……やっとわかったんだ……俺たちには辿り着く場所なんていらねえ……ただ進み続けるだけでいい……!)
提督『……いたのか』
加賀『ええ、ずっと』
提督『ああ、わかってる(わかってない)』
キボウノハナ-
提督「俺は止まんねえからよ……お前らが止まらねえ限り……その先に俺はいるぞォ!」
フラッ
龍田「……!?」
最上「……」アキレ
提督「だからよ……!」
提督「……止まるんじゃねぇぞ……」
親潮「……司令?」
キボウノハナ-ツナイダキヅ-ナ-
明石「打撲ですねこれ」
提督「(心配かけて)すみませんでした」
某日
加賀「提督、今日中将閣下がお見えになるそうです」
提督「そうか」
提督「……は?」
提督「今なんつった?」
加賀「中将が今日来ます」
提督「どこに」
加賀「ここに」
提督「なんで」
加賀「抜き打ちで視察だそうよ」
提督「」
提督「え、うそ?うそだよね?」
加賀「嘘じゃない早く支度しろ馬鹿」
親潮(中将が今日来る……)
親潮(中将……)
親潮(司令が大本営にいた頃よく司令に嫌がらせを働いたというあの中将ね)
親潮(司令に意地悪なんて……)
親潮(ユルセナイ……)
親潮(……ふふふ……)
中将「元気にしていたかね?ん?提督よ」
提督「……それはもう、元気にやっていますよ」ニヤァ...
中将「そうかそうか!なーっはっはっはっは」
提督(……)プルプル
加賀(提督、顔、顔!)
提督「ではまず施設をご案内いたします」
@廊下
ピッカピカ
提督「…………」
提督「……加賀」
加賀「はい」
提督「なにこれ」
加賀「ワックスです」
提督「は?」
加賀「ワックスです」
提督「」
提督「なァにやってんだミカァ!」
加賀「加賀です」
提督「すまんつい」
加賀「昨日龍田さんが傘下の駆逐艦たちとすべての廊下にワックス掛けを」
提督「お前……だってこれ」
提督「こおりタイプのポケモンジムみたいになってんぞ」
加賀「ええ」
提督「どうする」
加賀「……大丈夫でしょ多分」
提督「……」
提督「中将、どうぞこちらへ」
中将「うむ」
提督(俺はこいつが嫌いだ……)
提督(だが今こいつをぶっとばしてもこちらに正義はない……ここは耐えるんだ)
中将「ピカピカだな」
提督(おめえの頭ほどじゃないがな)
提督「ええ、すみません。艦娘たちが張り切りすぎたもので」
中将「なるほど?」
親潮「…………」コソッ
親潮(抜き打ちで視察……そんなものにこの親潮が遅れをとるとでも?)
親潮(全て知っていましたとも……そして龍田さんに頼んで水雷戦隊総出でワックスがけ……)
親潮(さぁ中将……)
親潮(転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ転べ)
中将「おおっと!!」つるっガシッぐいっ
提督「は?」つるっ
加賀「あっ」
ドサッ
提督「いっっった!!」
親潮(し、
しれーーーーーーーーー!!!)
親潮(おのれェェェェ中将!!許すまじ!!!)
提督「あいたたた……」
提督「し、失礼いたしました……」
中将「なーはっはっは!気をつけたまえ!」
提督「…………はい……」イライラ
@工廠
中将「ほう……これはなかなか」
提督「…………」
明石「あ!提督!」
提督「明石、ご説明して差し上げろ」
明石「はい!ご覧頂いているのは、一式徹甲弾の改修です」
明石「そしてこちらが、35.6センチ砲です」
明石「どうぞ触ってみてください!」
中将「ふむ」スッ
提督「……ん?」
提督(待て……あの砲塔……)
親潮「……」コソッ
親潮(あの砲塔は先程まで改修後の機能チェックしたばかり!そう!連射速度計測に使われた砲……)
親潮(その砲身はアッツアツ……)
親潮(ふふ……中将)
親潮(火傷しろ火傷しろ火傷しろ火傷しろ火傷しろ火傷しろ火傷しろ火傷しろ火傷しろ火傷しろ火傷しろ火傷しろ火傷しろ)
提督「中将待っ……!?」
加賀(あっ躓いた)
中将「あ」
じゅっ
提督「アッッッッッーーーーーー!!!!」アツイ
親潮「」
親潮(しれぇええええええええええ!!!!!)
中将「腹が減ったな」
提督「左様でございますか……」ボロっ
加賀(なんか知らないけどボッコボコで草)
親潮(来た……ッ!)
@食堂
提督「昼食はカレーをご用意しております」
中将「それは楽しみだ」
しーん……
加賀「なんか静かですね……」
加賀「食堂には艦娘もいないし……普段とはえらい違いね」
提督「ああ……駆逐艦たちは軒並みワックス塗りに回してんのかもな」
加賀「まぁ。そんなのもう関係ないけれどね」
提督「上機嫌だな」
加賀「それはそうですよ。今のところ順調ですし、タカキも頑張ってたし、私も頑張らないと」
提督「誰だよタカキ」
提督(そうだ。俺たちが今まで積み上げてきたもんは全部無駄じゃなかった。これからも俺たちが立ち止まらないかぎり、道は続く)
比叡「どうもどうも!」
提督「?」
比叡「今日は御召艦でもあったこの比叡特製のライスカレーです!」つ比叡カレー
提督「」
加賀「」
提督「止まったな」
加賀「これは止まった」
→鎮守府勤務の14
中将が抜き打ち検査にやってきた!
焦る提督!
罠を張り巡らせ待ち構える親潮!
しかし中将が辱めを受ければ、提督の首は平将門のそれを凌ぐ勢いで飛んで行くことになる。
果たして提督の首は京都から関東までたどり着けるのか!?
加賀「新皇は関係ないから」
提督「首が飛ぶの意味違うしな」
加賀「飛ぶとしても蘇我入鹿の絵くらいじゃないかしら」
提督「え……意味違う……よね……??」
加賀「とっとと本編行くわよ」
提督「」
親潮(中将が召し上がると言って作らせた比叡カレー……比叡カレーは比叡さんのモチベーションが上がれば上がるほど殺傷力が高まる(当社比))
親潮(死に去らせ中将!!引導を渡してくれるわ!!)
比叡「どうぞ!」
比叡カレー「ぶくぶく……コポォ……」
中将「おお……これは……」
提督(いつもより数段ヤバそうなカレーだな……加賀モザイクかけとけ!(無修正は)まずいですよ!)
加賀(う、うぇぇぇ……)
比叡「さあ!召し上がって下さい!」
比叡カレー「ジュプッ……コポォ……」
提督(比叡!!!!正面切って毒殺しようとすんなボケェ!!)
加賀(カレーじゃないわよね……何なのコポォって……何の音なの……)
中将「いただきます」
提督「」
加賀「」
提督(ええええええええええええええ!!!!!!)
提督(なんで平然としてんだ!!馬鹿だろ!!いや、ひょっとして天才なのか!?)
提督(ハッ!!!まさか…………!?)
加賀(!?どうしたの提督)
提督(比叡カレーを目の前にして全く物怖じしないなんてありえない……)
提督(つまり中将は……中将は……)
加賀(…………)ゴクリ
提督(中将は比叡だった!!!???)
加賀(落ち着け)
提督(いやしかし……そうでなければ説明が……)
加賀(!!!やばいやばい!!中将食べちゃうわよ!!止めないと死ぬわよ!!)バシバシ!
提督「!!?!?」
提督(くっそおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!)
提督「中将!!!御免!!!」
バッ!!!
親潮「!?」
中将「!?!?何をする!?」
目にも留まらぬ速さで中将からカレーを取り上げる提督。
そして……
提督「あぐ……うぐ……」ガツガツ
加賀「」
親潮「」
なんと提督は山盛りの比叡カレーをガツガツと瞬く間に食らい尽くしてしまったのである。
提督「……かはっ……」
比叡「司令!何やってるんですか!?」
提督「ご馳走さま…………中将……無礼を……お許しください……毒味が必要だと急に思い至りまして……」
提督「すぐに……代わりの食事をご用意いたします……しばらく……お待ち、ぐふっ……あれ……」
ふらっ
親潮(しれえええええええええええええええええええええええええええええ)
加賀「馬鹿!どうしてこんな……」
提督「許せ……加賀……中将を生かし……比叡を傷つけないためには……こうするより他はなかった……ふっ……ゔゔ……」
加賀「すぐに治療室に!!」
提督「もう……いい……」
加賀「でも!!」
提督「いいんだ……」
加賀「提督……」
提督「お前らが止まらない……限り……その…………に……はいる……ぞ……」
提督「だから……よぉ……」
提督「いや…………俺は……」
提督「あっ……無理……止まるぞォ……」
加賀「やばい死ぬ死ぬ死ぬ」
比叡「……何の演劇です?」
中将「腹減ったナー」
親潮(あぁ……なんてこと……図らずも司令を……愛する人を毒殺未遂してしまうなんて……)
親潮(もう生きてはいられない……)つ包丁
中将「そんなことより汗をかいたから風呂に入れさせろ」
親潮「……!!」
親潮(あんのクソジジィィいいいいいいいい!!!!!!)
親潮(どこまで図々しいの……?……許せない……司令が困ってるじゃない……)
提督「」ブクブク
提督「脱衣所はこちらになります。ごゆっくりどうぞ」
加賀「復活早いわね」
提督「割り切らなかったらヤバかった」
加賀「何を言ってるのかわからないわ」
提督「割り切れよ……でないと……死ぬぞ?」
加賀「ハイネェェェェェェエエエエ!!!」
中将「タオルはこれか?」
加賀「あっはい」
提督「はぁ……もう帰れよ……」
親潮「司令」
提督「親潮か、どうしたの?」
親潮「親潮、中将のお背中を流して差し上げようかと」
提督「え!?なにもそこまですることはない!無理するな!」
親潮「司令の評価が少しでも上がるなら……親潮はこんなに嬉しいことはないんです」
親潮「やらせてください!」
提督「……分かった」
提督「そのかわり制服でだぞ?それと俺と加賀も一緒にその様子を見る」
提督「俺の親潮になにかされたら困る」
親潮「」
親潮(俺の親潮……俺の親潮……俺の親潮……)ネットリボイス
親潮「あ……///」ゾワゾワ
提督「親潮?」
親潮「はい!好きです!」
提督「え?」
親潮「あああいや!!なんでもないです!よろしくお願いします!」
提督「うん」
「失礼します」
中将「??」
親潮「お背中お流しします」
中将「おお……悪いね、今髪を洗っているから待ちたまえ」
親潮「はい」
ポトっ
親潮「……?」
提督「……ぁ」
加賀「Oh……」
加賀&提督((ズラだこれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ))
親潮「…………」
ひょいっ
親潮「……」
そーっ……
ぴとっ
中将「…………ふぅ……さっぱりした」
加賀「ば、バレなかったの……?」
提督「みたいだな……」
提督「さすが親潮……なんて冷静なんだ……」
親潮「…………」ニヤリ
提督(……何か嫌な予感がする)
中将「それじゃあお願いしようかねぇ……」
提督(鼻の下伸ばしやがって……そうはさせんぞ)
親潮「……ふふふっ」
親潮「それではお背中お流ししm」
ガシィっ
親潮「きゃっ」
提督「…………」ぐいっ
親潮「!?……し、司令……?」
提督「やっぱり許可出来ん……」ササヤキ
親潮「!!」
親潮(み、耳元で囁かないれ……////)ゾクゾク
提督「すまない……でもやっぱり親潮が汚れるようで見ていられない」ボソボソ
親潮「~~~~っ//////」
親潮(ぁ……きちゃう…………っ♡)
親潮「~~~~~~あっ♡」ビクビクッ
提督「お、おい親潮?」
親潮「はぁ……はぁ……すみません司令……力が……入らなくてぇ……♡」トロ-ン
提督「…………」
提督「…………」チラッ
加賀「……」じー
提督「…………」
提督「俺は何もしてないよ?」
加賀「…………ケッ」
提督「」
提督「と、とりあえず私が流します、かゆいところがあったらおっしゃってください」
提督(親潮の色気を一刻も早く忘却の彼方に葬らねば……)
中将「んん?ああ……」
提督(無心だ……無心……)
提督(忘れるんだ……親潮……)
ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ
中将「痛い痛い痛い背中から火が出るわ!!!!」
提督「あぁ、ごめんあそばせ」
提督(親潮の……親潮……親潮……)
提督(あれ……なんか忘れようとすると余計に鮮明に……やばいやばい)
提督(親潮……親潮……じゃない!!忘れろ!!忘れるんだ!!)
ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ
中将「ウギャアァァァァァァ!!!」
提督「ありがとうございました」
中将「ああ……なんだか今日は疲れたわい……失礼する……」ピッカピカ
加賀「すごい磨いたのね」
提督「ああ。磨製石器みたいだろ?」
加賀「例えが意味不明だけど、とりあえずスポンジで磨きまくったってことはわかったわ」
提督「あー……疲れた……よし!今日は残業なし!寝る」
加賀「お疲れ様でした」
その後、提督は大本営に呼び出されめちゃくちゃ怒られた。
話によると、中将のカツラが何者かに接着剤でつけられて頭皮がnice boat.したらしい。
提督はすぐ犯人が親潮だと分かったが、大本営の尋問に知らぬの一点張りを貫いた。
提督「ただいま……」
加賀「おかえりなさい」
提督「今日は疲れたから終わり。親潮呼んだらお前も下がれってかいつものことだがそもそも来なくていいからどこからともなく現れやがって……」
加賀「知らないの一点張りだったそうね」
提督「耳が早いな」
加賀「もやしメンタルのくせに、やるじゃない」
提督「…………部下を守れずして何が提督だ」
加賀「……それでこそ我らが司令官ね」
提督「もういい、行け」
加賀「失礼します」
ガチャ
バタン
コンコンコン
「入れ」
ガチャ
親潮「失礼します」
提督「親潮お前……」
親潮「うっ……すみません……」
親潮「司令が大本営にいた頃にあの方からぞんざいな扱いを受けていたと聞いて……許せなくて……」
提督「よくやった!!」
親潮「如何なる処分も……えっ?」
提督「ザマァないぜ中将!親潮、俺の代わりに奴に嫌がらせ働いてくれたんだろ?いやぁいい部下を持ったもんだ!」
親潮「ええ……」
@執務室の外
加賀「…………」聞き耳
「気になるの?」
加賀「!?」
加賀「最上……」
最上「大丈夫だって。提督は親潮ちゃんに甘いから」
加賀「ええ……」
加賀「やっぱり貴女もそう思う?」
最上「何が?」
加賀「私も提督は親潮には特別甘い気がするのよ」
加賀「もちろん最近は慣れてきたこともあって割とみんなに優しいけど」
最上「まぁ昔の引きこもりっぷりからは見ても目覚しい成長を遂げたよね」
加賀「…………」
最上「妬いてるんでしょ」
加賀「ちちち違うわ」
最上「えーほんとにー?」
加賀「……」
加賀「貴女は早く提督から見て女の子になれるといいわね」
最上「うっ……」グサッ
加賀「あっ……ごめんなさい」
最上「ううん……」
加賀「…………」ズ-ン
最上「…………」ズ-ン
加賀「……飲みに行きましょうか」
最上「……うん」
提督「親潮の知っての通り……俺は大本営にいた頃からあいつに目をつけられて……」
提督「俺は奴が大嫌いだったが……軍では上官に何かしたりなんかしたら……ぅぇぇ……」
親潮「ちょっ大丈夫ですか……」
提督「そういうわけで歯がゆい思いをしていたのだ……」
親潮「でも最初は中将閣下をかばってましたよね?」
提督「ああ……最初は何か中将が怒るようなことがあれば一大事と思ってたんだけど」
提督「だんだんムカついてきてどうでもよくなってしまった」
親潮「そうでしたか……」
提督「器の小さい男で悪いな」
親潮「いえ!そんな……誰にだって嫌いな人くらいいますよ」
親潮「司令があた……じゃなくて、親潮を気遣ってくれた時は、すごく嬉しかったです」
提督「ああ……風呂場のか」
提督「いや……親潮があのじじいに触れるのが許せなかっ……」
親潮「……?司令?」
提督「…………」
提督(…………ん?)
提督(なぜ許せない……?)
提督(…………おいおい……)
提督(え?嘘だろ?いやいやいやいやいや犯罪ですよ!?)
提督(いや…………)
提督(親潮は合法……?)
提督「って何言ってんだ!バカ!」ビシッ
親潮「」ビクッ
親潮「し、司令?」
提督「なんでもないよ……とにかくそれだけだ、今回も懲罰とかはなし。だけどあんまり勝手に偉い人相手に危ないことすんなよー」
親潮「は、はい……失礼します」
ガチャ
バタン
提督「…………ヤバイよ……これェ……」
提督「飲んで忘れよ……」
提督の苦難は続く。
某日
TV「最近、格安温泉が話題になっているんですよね~」
提督「格安……温泉……」
@執務室
最上「提督ー改修終わったよー」
提督「ああ、御苦労~」
提督「最上……」
最上「んー?」
提督「今度の休み温泉行かないか?」
最上「温泉ー?いいねー」
最上「…………」
最上「ん?」
提督「よし、決まりだな」
最上「いやよくないね」
提督「え?」
最上「全然よくないね、うん」
最上(ぁ……)
最上(危なかったぁぁぁぁあ!!気安くOKするところだった……)
最上「そ、そもそもさ、なんで僕?」
提督「いやなんでって……異性を温泉には誘えないだろ普通」
最上(やっぱりか)
最上(提督と温泉!?無理無理無理無理!!)
最上(だって……)
提督『じゃあ早速温泉入りに行くか』
最上『そうだね』
提督『えっ?』男湯
最上『えっ?』女湯
最上(という!!最悪の状況になるのは必至!僕が女だってバレてしまう!!)
最上(……ん?)
最上(いや……それでいいのでは?)
最上(誤解が解けた方がこの先色々楽になるし……)
最上(何より……僕にもひょっとしたらチャンスが来るかも……!)
最上(いやでも待てよ……)
最上(僕が女だと分かれば提督は今まで同性だと思ってしてきたスキンシップが一気にセクハラに……?)
最上(メンタルがもやし……いや、納豆の糸のように儚く脆い提督がその衝撃に耐えられるとは思えない……!!)
最上「うわぁぁぁあ僕はどうしたらぁぁぁあああ!!!」
提督「どうした最上」
最上「とりあえず保留にしました」
加賀「それがいいと思うわ」
@桟橋1730
ザザーン
提督「夕陽がぁ……綺麗だなぁ……」
提督「…………はぁ……」
提督「疲れた……」
気付けば左遷されて大分経った……
……正直、もう今更中央に戻るのも面倒になって来た。
こうしてここでずっと……
提督「ここが俺の…………居場所、か……」
山城「………………」
山城(せ……
山城(先客がいたわ……)from物陰
山城(はぁ……不幸だわ……仕方ない)
山城(…………)チラッ
提督「…………」ボ-
山城「…………」ジ-
山城「…………?」
トカゲ「よっ!」シュルシュル
山城「」
ギャァァァァァァァァァァァァァァ
ギャァア---
ギャァア---
提督「」ビックゥ!!!
提督「…………?」
山城「び……びっくりしたぁ……もう……うぅ……」涙目
「……や、山城……」
山城「は!はひ!」涙目
提督「…………」
山城「…………」涙目
提督「……はぁ……大丈夫か?」
山城「……すみません、思案の邪魔をして」目ゴシゴシ
提督「ん」つハンカチ
山城「……どうも」
山城「…………提督って、絶対モテますよね」
提督「なんで?」
山城「気が効くし……優しいし……」
提督「モテないよ」
提督「昔な……学生の頃俺は……女の子に放課後呼び出されてそれで……うっ……思い出したら吐き気が……」
山城「えぇ……ちょっと、大丈夫……?」
提督「交際を断ったら次の日から女子の友達からの誹謗中傷で俺は……」
提督「ストレスのあまり3日間断食することになって……うぅ……」
山城「ご、ごめんなさい……もう話さなくていいです……」
提督「うぇぇ……」
山城「ていうかやっぱりモテてるじゃないですか」
提督「いや……そんなことは……もっと人気の奴いたし」
山城「そうですか……」
提督「でもなんでいきなりそんなことを?」
山城「……!いや……なんとなく、です……」
山城「ここへはよく来るの?」
提督「ああ……」
提督「俺は楽しいことを考えるのが苦手なんだ」
提督「不幸な生き方だと思う」
山城「…………」
提督「なのに……わかっててもやめられないんだ……」
提督「悪い方にばかり思考が行ってしまう」
山城「…………」
提督「俺は何かをしようとするとき……成功させよう、ではなくて」
提督「失敗しないようにしなきゃと思う」
提督「すると、何をしても無難に収まってしまう」
提督「その分失敗は人より少ない自信はあるよ」
提督「でもこれで……本当にいいのだろうか……」
提督「俺はつまらない人間なんじゃないのか?」
山城「提督……」
提督「お前は俺に似ているからな、分かるんじゃない?」
山城「……!」
提督「ふふっ……実はずっと、こうして話してみたかったのだ……」
提督「 山城なら、共感してくれるんじゃないかと」
提督「さてと、お前の話も聞かせておくれよ」
山城「…………」
山城「………………」
山城「………………っ……」ツ-
提督「!?!?」
提督「え!?あれ……ごめん俺……」
山城「違うの……これは……」グスッ
山城「はぁ……グスッ……実は私も……貴方と……こうやって話してみたいと……」
提督「……!そ、そうか……」
山城「提督、不幸そうだもの」
提督「お前ほどじゃないだろ」
山城「いや私だって貴方ほど落ち込みませんし」
提督「は?」
山城「は?」
提督「…………」
山城「…………」
提督「……っく、あっはっは!」
山城「……ふ、ふふ……」クスクス
提督「はぁー……なんだ……幸せそうじゃん」
山城「……!」///
提督「そうそう、笑った方が可愛いぞ。これからはもっと、お前の笑った顔が見たいものだ」
山城「~~~~~~っ/////」
べしべし
提督「痛い痛い痛いいたいいたいいたいいたい!」
山城「……不幸だわ……」
提督「ほんとそれな」ボロッ
山城「でも……ちょっとだけ楽しい」ボソッ
提督「それは何より」
山城「そういうのは聞こえてても聞こえないフリして」ドスッ
提督「すみませんっ!」グハァッ
山城「ふんっ……!」
提督「ぐふっ……でも良かった……俺に心を開いてくれて……」
山城「は?そ、そんなんじゃないですから、私の心を開く相手は姉様だけですから」めっちゃ早口
提督「そんなぁ……」
提督「頼れる人が扶桑だけなのは心配なんだよ……」
提督「でもこういうのは俺が口を出すべきことじゃないのかな」
提督「どう思う?」
山城「それ私に聞く?」
山城「はぁ……」
提督「……」
山城「……」
((気まずい))
山城(やっぱりこんな陰気でめんどくさそうな女の相手なんてしたく無いわよね……)ズーン
提督(ああっ!めっちゃいやそうな顔してんじゃん!!)
提督(こんなん絶対嫌われてるだろ……)
提督(……!だめだ……嫌われてるのは俺に問題があるから……)
提督(ならここで!遠回しにでも聞き出そう……そして少しでも山城とわかり合う努力をしよう……)
提督(俺は……提督なんだからな……!)
提督「山城ってさ……」
山城「は、はい……?」
提督「俺のこと嫌い?」
山城「」
山城「……えっ?」
提督「……あっ」
提督(いつもながら直球スギィ!!)
提督(やらかした……またやってしまった……)
提督(これではますます苦手意識を持たれてしまう……)
提督(オワタ)ズーン
山城「…………」
山城(嘘でしょ……)
山城(まさか嫌われてると思ってるとは思わなかったわ)
山城(うわぁぁぁめっちゃ【しょぼーん(´・ω・`)】みたいな顔してる……)
山城(そんなに態度悪かったかしら……いや……悪かったかも……)
山城(でも私結構提督と会って……)
山城(…………)
山城(ないじゃん!!!)
山城(そうだった……基本陰から見てるだけで、話しかけようとしてもこっちから突然現れて不幸なこと話し出したら引かれるだろうしとか言って)
山城(いっつも逃げてたんだった……)
山城「…………」ギュッ袖掴み
提督「……?山城?」
山城「…………来て」
グイッ
提督「?……なんだ?どこへ行く?」
グイグイ
ガサガサ
山城「……もうちょっと」
山城「この先よ」
提督「……?」
提督「……!」
提督「おお……いい眺めだな」
山城「ここ、丘なんだけど、海に突き出してて景色がいいの」
提督「ここ登れたんだな……知らなかった」
提督「山城が見つけたのか?」
山城「ええ……戦果が出せない時は、そこの切り株に座って……」
提督「…………」
山城「私の秘密の場所なの、扶桑姉様も知らないわ」
提督「……どうして俺に」
ぎゅううう
提督「や、山城……?」
山城「……っ……//」
山城「嫌いな人には……教えないわ」プイッ
提督「…………ぇ」
山城「感謝してるの……欠陥品の私たちを……」
提督「……技術者の意見がなんぼのもんじゃい」
提督「山城も扶桑も己の力で戦果をあげたのだ……胸を張り、その功を誇れ」なでなで
山城「……!……はいっ……」ぎゅうう
提督「……なぁ」
山城「……もう少し……このままで//」寄りかかり
提督「…………はい」なでなで
提督(……知ってたけど)
提督(山城は間違いなく恋人に依存するタイプだな……)
提督(……まぁ、いいか)
山城「…………///」ツ-ン
提督「もうちょい顔の緊張緩めたらどうだ?超不機嫌づらしてるぞ」なでなで
山城「私はもともとこういう顔ですから」
提督「はぁ……」
提督「……日も沈んだし、暗くなる前に戻るか」
山城「……ん」
提督「え?」
山城「立たせて」手伸ばし
提督「はいはい」グイッ
山城「よっ……と」
提督「また来ようか」
山城「誰かにここ教えたらブチ殺しますから」
提督「……肝に銘じておきます」
→鎮守府勤務の15
元帥『これが次の指令書だ、すぐに任務についてくれたまえ』
??『はっ。了解致しました』
ぺらり
??『第二……鎮守府』
数日後
@執務室
提督「あーーー」右往左往
提督「あーーーー」右往左往
加賀「うるさい」
提督「……いたのかよ」
加賀「ずっといました」
加賀「少しは落ち着いたらどうなの?」
提督「落ち着けるかよ……」
提督「大本営から直々の人員補充だぞ……」
提督「嫌でも警戒するだろ……」
加賀「あなたは何と戦ってるのよ」
提督「いやだって此間中将の頭皮を瞬間接着剤でオルガらせたばっかなんだよ?」
加賀「オルガらせるって何」
コンコンコン
提督「ぴっ」
加賀「来たわね……」
加賀「どうぞ」
ガチャ
「失礼します」
「本日より第二鎮守府勤務となります大淀です。よろしくお願い致します」ビシッ
提督「…………」ゲンドウポ-ズ
大淀「…………?あ、あのぅ……」
提督「…………」
提督「ボソボソ」
加賀「は?」
提督「ボソボソ」
加賀「第二鎮守府司令の提督です。よろしくお願いしますだそうです」
大淀「は、はい……」
提督「ボソボソボソボソ」
大淀「??」
加賀「ようこそお出で下さいました、どうぞごゆるりとお過ごし下さい」
加賀「だそうです」
大淀「え?……あ、あの、私は客人では……」
提督「親潮」
親潮「はいっ」
大淀(い、いつのまに……)
提督「…………」チョイチョイ
親潮「……??」
提督「ボソボソ」
親潮「ん……////」
大淀「」
大淀(ちょっ何が始まるんです!?)
親潮「はぁ……//……んんっ」
提督「ボソボソ」
親潮「~~~っ///ふぅ……了解しました」
親潮「というわけでこれよりこの親潮が、大淀さんの警護として鎮守府を案内致します」
大淀「よ、よろしくお願いします……」
大淀(なんかとんでもないところに来ちゃった気がする……)
ガチャ
バタン
提督「……乗り切ったな」
加賀「超不審でしたよ」
提督「またまた」
加賀「冗談じゃねえよ」
加賀(大淀さんビビりまくってたわね)
親潮「こちらが食堂になります。今は混雑していませんが、お昼時には結構賑わうんです」
大淀「そうなんですか」
大淀(あれ……?)
親潮「ここはメニューも豊富で……ペラペラ」
大淀(案外普通の人だ……それどころか説明も丁寧だし……)
大淀(てっきりヤバい子なのかと思ったけど……思い違いだったみたいね)
親潮「……どうかされました?」
大淀「ぁ、ああいえ!丁寧に説明していただいて助かります」
親潮「いえそんなっ……」
親潮「次行きましょう」
大淀「お願いします」
親潮「ところで……大淀さんは以前は大本営に?」
大淀「ええ」
親潮「何をしていらしたんですか?」
大淀「主に任務関係の事務方ですよ?」
親潮「艦娘なのにですか?」
大淀「ええ、まぁそうですね」
親潮「そうなんですか……」
親潮「……」
大淀「……」
大淀「お、」
大淀「親潮さんは提督と随分親しいんですね?」
親潮「えっそう見えますか?」
大淀「え、ええ、すごく仲が良さそうだなぁと……」
親潮「ふ、ふへへへへへ……」ニマニマ
大淀(あー……)
大淀(なんかこの子のこと、理解出来た気がする)
大淀「提督はどんなお方なんですか?」
親潮「そうですね……一見無愛想な感じですけど根は優しいんです」
親潮「気が優し過ぎて神経質になりがちなんですけど……」
親潮「そこがまた可愛くて……なんというかそそるんですよね……」ムラムラ
大淀(おっふ……)
大淀(この子は提督のことになるとちょっとアレなのね)
親潮「あっここです」
大淀「ここ?」
親潮「はい、浴場です」
山城「あぁ……不幸だわ……」ズ-ン
大淀「!?」
大淀(なんか世界のあらゆる不幸を一身に背負っていそうな人来たぁ!)
親潮「山城さん?」
山城「親潮ちゃん聞いて……今お風呂に入ってたんだけど……」
山城「私が使ったシャワーのところ……石鹸の類……ほら普通はシャンプーとボディーソープとコンディショナーでセットじゃない……」
親潮「は、はい」
山城「それが何故か私が使ったところだけ3つともコンディショナーだったのよ……」
親潮「えぇ……」
山城「気付かずに使ったら全然泡立たないし……床と全身ぬるぬるになって転ぶし……」
山城「そしたらね……音で気付いたのか、男湯にいた提督から壁越しに『山城?大丈夫かー?』なんて声をかけられる始末……」
山城「あぁ……不幸だわ……」
大淀(不幸ですね……」
親潮「えっ司令今お風呂入ってるんですか?」
山城「ええ……工廠で汚れたとか言ってたわ……」
提督「およ?なにしとん?」湯上り
山城「あ……」
提督「おう山城、大丈夫?」
山城「うぅ……はい……それにしても、昼から風呂に入れるなんていいご身分ね」
提督「嫌味なことを言うだろ?」
提督「違うんだよ、工廠でオイルが飛んじゃってさ……」
親潮「あはははは……」
大淀「…………」
大淀(提督、思ってたより気さくな人っぽい)
大淀(私警戒されてたのかな?)
提督「まだオイルの匂いする?大丈夫だよね?」スンスン
親潮「確かめましょうか?」ズイッ
山城「あ!わ、私も……嗅覚には自信があります……」
提督「お、おう……」
親潮「しっかり匂いを調べるために、全身を司令に包まれる必要があります。そこで司令はあたし……じゃなくて親潮を抱きしめてみて下さい」
山城「ち、ちょっと待って私も……」
親潮「あ、じゃあ1人ずつ順番にしましょう」
山城「そ、そうね、どっちから行く?」
親潮「どうします?」
山城「言い出しっぺの親潮ちゃんからでいいわよ」
親潮「いいんですか?」
山城「ちょっと私は……心の準備が……」
親潮「わかりました、じゃああたしからで」スッ
提督「ちょちょちょいまち」
親潮「待ったなしですよ司令♡」ハァハァ
提督「え?マジか……」
提督「……セクハラとか言わない?」
親潮「言いません♡」ハァハァ
提督「本当か?信じていいか?」
親潮「言いませんから、あんまり焦らさないで下さい……♡」ハァハァ
親潮「早く……早くぎゅってして……?/////」ハァハァ
提督「」
大淀(うわぁ……//)チラッチラッ
提督「……行くぞ親潮」
親潮「…………♡」両手広げて待機
ぎゅっ
親潮「ぁ……♡」
親潮(ぁ……あったかい……幸せぇ……)ぎゅううう
親潮(司令の匂いがする……//)すんすん
提督(なんだ……この感じ……)
提督(柔らかくて……しかし華奢なような感じもする……まるで割れ物を扱っているようだ……)
提督(『追憶のブラックドット』発動!)
提督(説明しよう!『追憶のブラックドット』とは、中将の顔のホクロの数を思い出して数えることで、性や精神の昂りを鎮める荒技である!!)
提督(ホクロはブラックドットとは訳さないとかは置いといて)
提督(ええっと……顎に一個……それから……)
親潮「あの……もうちょっとキツく抱きしめて……//」
提督「……うん(鼻の上に一つ……あとは……)」
ぎゅうううう
親潮「~~~~~♡」
親潮(あぁぁぁ苦しい……でもこの苦しさが最高にいい……まるで司令の愛に雁字搦めにされてるみたい……♡)
大淀(愛が重い……)
山城(け、結構攻めるわね……羨ま……じゃなかった……って次私の番……どうしよう……)
提督(だめだ強く抱きしめてるから色々感触が……あと女の子特有のいい匂いが……)
提督(追憶のブラックドットで相殺しきれないなんて……)
提督(親潮……恐ろしい子ッ……!!)チラッ
親潮「…………//////」スリスリ
提督(……くっそ親潮可愛いな)
提督「…………」スッ
なでなで
親潮「!?」ピクン
親潮(ぁ……♡)ゾクゾクゾクゾク
山城「……?」
提督「……親潮髪サラサラだなー」ナデナデ
親潮「~~~~~~っ♡」ビクビクビク
山城「す、ストップ!!」
パッ
提督「ふぅ……どうした山城」
親潮「んんっ……ふぅ//……はぁ♡」
山城「なんか危ない感じだったので止めました」
大淀(山城さん……中々の洞察力ですね)
親潮「はぁ……はぁ……」
親潮(あとちょっとだったのに……)
提督「大丈夫か親潮」
親潮「は、はぃぃ……」
山城「つ、次は……私ですね……」ジリジリ
提督「お前も本当にやるのか?」
山城「無論です」
山城「……なに?私とは嫌なの?なんなの?親潮は良くて私はダメなの?」
グイグイ
提督「いやいやいやいやそんなことないよ……」ブンブン
大淀(この人も苦労してるんだなー)ボケ-
山城「行きますよ……」ジリジリ
提督「はい……」
山城「…………」ジリジリ
提督「ち、ちょっとストップ」
山城「??な、なによ?」
提督「格闘技みたいな間合いの詰め方やめてくんない?」
提督「怖いよ」
山城「ぇ、あ……ご、ごめんなさい……」
山城「じゃ、じゃあ失礼します……」
ぎゅっ
提督「……はい」
ぎゅうう
山城「ふぁ……///」
提督「」
提督(や……やわらかっ!!なにこれ!?ふわっふわ!ふわっふわなんですけど!!)
提督(親潮とはまた違う、少女ではない……女性を抱きしめている感触だ……)
提督(これはマジでやばい……)
提督(『追憶のブラックドット』!!)カッ
山城「…………/////」モゾモゾ
提督(!!モゾモゾしないで!!)
山城「…………/////」カオマッカ
山城(お、思ってたより筋肉質ね……意外だわ……)
山城(腕とかも結構がっちりしてるし……やば……なんか意識しちゃう……)ドキドキドキドキ
山城(うぅ……心臓がうるさい……)ドキドキドキドキ
山城(聞かれてたら恥ずかしい……///)ドキドキドキドキ
山城(あぁもう無理……//好き……♡)
山城(認めます……今幸せだわ///)
山城「~~~♡」ギュ-----
大淀(あ、堕ちたな)
大淀(それにしても提督はこんな状況でも全然表情変わらないのね……)
大淀(なんという理性の持ち主……)
提督(ホクロ……あとどこにある……?いや、全部で19個あったんだよな……今何個出たっけ)
提督(……山城も撫でてみよ)
なでなで
山城「!?!?」ビクン
山城「……っ……////」クネクネ
提督(あーダメダメえっち過ぎます)
提督(つーかなんでこんなことになってんだっけ)
ぱっ
山城「あっ……」
提督「そうだ、オイルの匂いした?」
親潮「オイル?」
提督「いやほら、それでこうなったんじゃん」
親潮「……あっ」
親潮「してませんでしたよ?」
親潮(危なかった、忘れてた)
提督「そっか。あ、大淀……さん」
大淀「え、あ!はい」
提督「親潮、案内は?」
親潮「もう済みました」
親潮「司令、大淀さんはとても良い方ですよ?」
提督「そうか……わかった。じゃあ、今日はとりあえずもういい」
提督「明日から演習に出てもらうからそのつもりで」
提督「よろしく大淀……さん」
大淀「は、はい!」
提督「それじゃ俺執務室戻るな。仕事加賀に押し付けたままなんだ」
大淀「は、はい」
親潮「それでは、一応お部屋までまた案内しますね?」
大淀「あ、ありがとうございます」
山城「……//」ポケ-
提督「山城どうした」
山城「あ、えっと……」
山城「じ、じゃあ……ついでに私も……大淀さんに付き添います……」
提督「……ふふっ、じゃあな」
大淀「思ってたより気さくな感じだった……」
親潮「司令が慣れるまでの辛抱ですよ」
大淀「あっ声に出てました?すみません」
山城「私たちの時も最初はもっと話しかけないで下さいオーラがすごかったわよ」
山城「廊下で肩が掠っただけでセクハラになるリスクがあるとか言って壁際をカニ歩きで移動するくらいの警戒ぶりだったんだから」
大淀「えぇ……」
親潮「あまりにメンタルがアレなので、結果的にアレな人に見えてしまいますが」
親潮「しばらくしてお互い理解し合えば、案外普通の人ですよ」
大淀「へ、へぇ~……そうなんですね……」
大淀(それでも総合的に大分アレな人なのでは……)
提督「はっくしゅん!」
加賀「風邪?」
提督「大丈夫、たぶん」
→鎮守府勤務の16
@執務室
提督「……ヌァ------------------」
提督「ヌァ-------------------------」
大淀「…………えぇ……」
大淀「提督どうしたんですか?FXで有り金全部溶かした人みたいになってますけど」ヒソヒソ
加賀「FXで有り金全部溶かしたのよ」ヒソヒソ
大淀「ほんとにFXで有り金全部溶かしてた!」
提督「ヌァ----------」デロ-ン
大淀「ええと……提督……」
提督「ヌァ--------.……」ピクッ
大淀「ひっ」
提督「………………なまこ」
大淀「……は?」
加賀「相手にしてはダメよ。提督は既に錯乱している」
大淀「えぇ……」
大淀「しばらく使い物になりませんねアレは」
加賀「ええ。」
大淀「ここぞとばかりに提督に貢ごうとする艦娘が多くて大変ですよ」
加賀「」ピクッ
加賀「ええ……そうね」
大淀「……」ジト-
私は大淀。ここへ来る前は大本営勤務でした。
任務は主に各地の鎮守府の風紀取り締まり。
艦娘に淫らな行為を迫るクソ提督を成敗するのが私のお役目でした。
そうですね、最近だと、『おっぱいぷるんぷるーん!』と叫ぶと何故か任務完了SEが流れるチョビヒゲとかを12日間かけて成敗しました。ベルリンで。
今度はどんなクソ提督かと意気込んできてみれば……
提督「ヌァ------…………」ブクブク
加賀「あぁっ!?泡吹いてる!」
親潮「司令!しっかりして下さい!!」
加賀「あら、いたの?」
親潮「ずっといましたよ?」
大淀「…………」
大淀「………………はぁ」
#大淀さんはお人好し
@執務室前廊下
私は大淀。風紀を守るのが、私の使命。
先日第二鎮守府に着任したのですが……
大淀「ええと……たしか資料室はここですよね」
ガチャ
親潮「でへへへへへへしれぇえへへへへじゅるり」
大淀「…………」
バタン
そっ閉じ
大淀「…………ふぅ」
大淀「戻るか」
「大淀さん」
大淀「は、はい!?」
提督「どうかした?」
大淀「あ……いやその……」
大淀「なんでもないです」
大淀「これから執務室へ参ろうかと思っていたところで」
提督「俺に何か用か?」
大淀「はい……あの」
大淀「もう立ち直れたんですね」
提督「なにが?」
大淀「いやあの……え」
提督「え?」
大淀「え……えふ……?えふえっ……」
提督「うっ……急に頭痛が……」クラッ
大淀「提督!?」
提督「頭の中で何かが……」
大淀(無かったことになってるのか……)
ここの提督はいたって人畜無害でした。
こんな提督は初めてです。
色目を使う輩が多い中、稀に見る清廉潔白で理性的な男性のようです。
むしろここの場合、艦娘の方にヤバいのがチラホラ……
提督「……あれ、山城だ」
大淀「え?」
山城「ブツブツ」
大淀「うわ……負のオーラが……」
提督「アレはヤバいな。あんなになってんの久しぶりに見た。」
提督「放っといたら自殺しそうだから声かけてくるわ」ノシ
大淀「えっ……あの!」
このように、艦娘のケアもしっかりしててコミュニケーション能力も高いですし、本当に理想的な提督なのではと密かに私もこの方を気に入っています。
提督「山城」
山城「……!?……ぁ、ぁぁ……提督……」
提督「どうかしたか?なんか元気ないじゃないですか」
山城「……えっと……じ、実は……FXで有り金全部溶かしまして……」
提督「」
ドサッ
提督「」ブクブク
山城「……ぇ」
希望の花~
山城「提督ーーーーーーーーー!!」
加賀「なにがあったの?」
山城「私がFXで有り金全部溶かしたって言ったら急に泡を吹いて倒れてしまって……」
大淀「FXで有り金全部溶かしてる人多過ぎません?」
加賀「それで思い出してしまったのね……」
加賀「あの悲劇を……」
大淀「ということはまた提督は廃人に……」
大淀「というか山城さんは落ち着いていますね?」
山城「不幸だわ……まぁでもFXで有り金全部溶かすのはいつものことだし……」
大淀「どういうことなの……」
加賀「じゃあどうしてそんなに落ち込んでたのよ」
山城「そ、それは……」
大淀「かんざし?」
加賀「提督に買ってもらった簪を落とした……?」
山城「ぐすっ……」
加賀「いつそんなもの買ってもらったの!?」ガシッユッサユッサ
山城「うぇぇ……酔う……」ウップ
大淀「加賀さん落ち着いて下さい」
あの提督が艦娘に贈り物……?
大淀「そのかんざし、いつ落としたんです?」
山城「浜辺を散策して帰ってきたら無くなってたの……」
山城「急に大雨が降ってきて急いでたから落としたのに気付かなくて……」
加賀「いつ買ってもらったのよ」
大淀「浜辺ですか……」
加賀「いつ買ってもらったのよ山城」
大淀「加賀さんちょっと黙って」
山城「改二になったお祝いにもらったのよ……」
加賀「!?……なぜ私には改二が来ないの!?」ガシッ
大淀「ぐえぇ……加賀さん落ち着いて下さい……私が知るわけないじゃないですか……」
加賀「……ごめんなさい、取り乱したわ」
大淀(第二鎮守府の艦娘……怖い……)涙目
提督「なに?山城が浜辺で落し物?」
大淀「もう立ち直ったんですか?」
提督「??何のことだ?」
大淀「あっ(察し)」
提督「ふむ……探し物、ね」
提督「雪風に潮干狩りさせよう」
大淀「アサリとかとれるんですか?」
提督「いや知らん」
大淀「えぇ……」
提督「まぁやらせてみ?」
大淀「はあ……」
提督「ところでなにを落としたんだ?」
大淀「さぁ……私にもよく分かりません……」
提督「ふーん……」
提督「言いたくないならいいや」
大淀(わっ鋭い)
@浜辺
山城「潮干狩り?」
山城「なんで……今そんな気分じゃ……」
大淀「いいからやってみてください!」
大淀「さぁ、雪風さんも」
雪風「我明白!」(訳:わかりました)
大淀「」ポカーン
雪風「~~♪」ザクッ
雪風「……?」つかんざし
大淀「あっ」
山城「あっ」
雪風「这是谁的?」(訳:これ誰のですか?)
山城「あ……」
山城「あったーーーーー!!」
山城「ありがとう雪風!」ナデナデ
雪風「えへへ……」
大淀「錆びたりしてないですか?」
山城「これ銀製だから大丈夫よ」
大淀「え!?銀製!?それって高いんじゃ……」
山城「ええ……だからどうしても見つけたかったの……もし見つけられなかったら……」
大淀「良かったですね……」
山城「貴女もありがとう……一緒に探してくれて……優しいのね」
大淀「いえ、そんな……見つかって良かったです」
提督「事務の人って基本的に我関せず的なイメージなんだけど、存外お人好しの世話焼きお姉さんだったな」
加賀「かんざし見つかってよかったわね。見て、山城すごく嬉しそう」
提督「罪悪感あったんだろうな、結構いい値段するやつだったから」
加賀「それもそうだけど……もう、鈍感」
提督「あっ!!」
加賀「!?どうしたの?」
提督「今俺に対して誰かから悪意を向けられた気がする!」
加賀「鈍感じゃなかった」
「山城~」
山城「!……て、提督……」
提督「かんざし落としちゃったんだって?」
山城「え、あ、えーと……」
提督「見つかって良かったな」
山城「!?……全部知ってたんですか」
提督「さっき聞いたんだよ」
山城「誰から?」
提督「それは内緒。でも必死に探してくれたんだって?」
山城「だって、これ高いものだし……そ、それに……それにせっかく貴方が私のために……ゴニョゴニョ」
提督「ほんと見つかってよかったよ」
提督「でもま、もし見つからなくても別に怒ったりしないからそんなビクビクしなくていいからな」
山城「そんなの無理よ……」
提督「また付けて見せてよ、じゃあねー」
山城「……!」キュ--ン
提督「……うまくフォロー出来たかな……」
親潮「女たらし」
提督「!?!?!?!?!」ビクゥ!!
提督「ぃ、ぃ、いつからそこに?」
親潮「ずっといました」
提督「えーー……」
親潮「随分女性の扱い方うまくなりましたね」
提督「そんなこと……あるけど」
提督「いや……上手くやっていくためだ」
提督「いつまでもコミュ障じゃいられない」
親潮「……そうですか」
提督「!?も、もしかして俺、何か間違ってるか?どっかおかしいとこあった?なんかやらかしてたかな俺ブツブツ」
親潮「中身変わってなくて安心しました」
親潮「司令はそのままでいいんですよ」
提督「え?」
親潮「気張らない方がいいです」
親潮「そのままの司令が好きですから」
提督「親潮……」
親潮「って!!!みんな思ってます!!!!」
提督「あ、うん」
親潮「あっあたし!!用事があるんでしたっ!じゃあこれで!!」ダッ
提督「えー……」
親潮(危なかったーーーーー!!なんか告白してたーーー!!無意識って怖い)
ピタッ
親潮(ドキドキ……どうしよう……口に出しちゃったから……なんかもう止まらない)ドキドキドキドキ
親潮(好きが止まらなくなってきちゃった……)ドキドキドキドキ
親潮「司令…………」
提督「」ゾワゾワゾワゾワ
提督「またどこかで俺への悪意が……」
→鎮守府勤務の17
@執務室
提督「最近、みんなとの距離が近い」
加賀「何を今更」
加賀「というかもうこのやり取り飽きました」
提督「辛辣だな」
提督「だがもし俺がこのまま警戒心を完全に解いてみろ……」
提督「気を許したその瞬間、一斉に裏切られたりなんかして……」
加賀「その生き方楽しいですか?」
コンコンコン
ガチャ
龍田「失礼するわ~」
提督「龍田か……遠征お疲れ様」
龍田「ありがと。はいこれ」
加賀「確かに受領しました」
龍田「それじゃあねー」
提督「あ、ちょっと待て」
龍田「?なぁに?」
提督「これな、駆逐艦の子達と食べ……あっ!?!」つ間宮羊羹
龍田「へ?」
加賀「あ」
ドサッ
提督「いってー……カーペットに引っかかった……すまない龍田……ん?」フニフニ
龍田「…………提督……//」
提督「…………」π-touch
龍田「…………//」
加賀「……提督」
提督「…………」
提督「おさらば……」つ短刀
加賀「ちょ!」
龍田「待って待って!!」
@廊下
大淀「ふんふんふーん♪」
大淀「後はこの書類を提出したらお昼休み~って……あら」
執務室<ギャーギャー
大淀「…………うわぁ……行きたくないなぁ……」
ガチャ
大淀「あの~……何かあったんですか~?」ソロリ
うるさい!!俺は腹を切る!!
馬鹿言わないで!!
邪魔するなぁぁぁぁ
大淀「……」
バタン
大淀「……お昼休みにしよっと」
#最上さんは女の子。最上さんは女の子(大事なことなので2回言いました)
最上(今日はエイプリルフール!)
最上(ふふっ、かますよ!!飛びっきりの嘘をね!)
最上「提督!!」
提督「なんだ最上、テンション高いな」
最上「あのね?僕、実は……」
最上「女なんだ!!」
最上「……ん?」
最上(あれ、なんかとんでもない間違いをしているような……)チラッ
提督「……!?」口パクパク
最上(僕が女だって聞いてびっくりしてる、そんなの嘘に決まっ……)
最上(……んん??)
最上(ちょっと待て、落ち着け僕。)
最上(そもそも僕は女だよ。うん。おK、生えてない)
最上(…………)
最上(嘘になってないやん!!)
最上(僕が女だなんてみんな先刻承知だよ!紛れも無い事実だよ!)
提督「……?…………!!!???」
最上(お前はいつまで驚いてんだ!!)
最上(なんてことだ……!エイプリルフールにうつつを抜かし過ぎて、嘘をつきそびれるとは……)
最上(いや、まだ間に合う!言うんだ!飛びっきりの嘘を!今!ここで!!)
最上「間違えた!僕本当は男だったよ!!」
提督「!!!!!」
最上(どうだっ!!)
提督「あっ!」
提督「なんだ今日エイプリルフールか、あーびっくりした!そうだよな、最上が女の子なわけないよなー」アハハハハ
最上(なんで種明かししたみたいになってんだ!!)
最上「ち、違うよ提督!」
提督「あー驚いたー。最上に一杯食わされたわ」
最上(いや、むしろこっちの台詞というか)
提督「んじゃまたな。そうか、今日エイプリルフールか……警戒しておかなければ……」
最上「あれぇ……どうしてこうなった」
敗北D
#大淀のお悩み相談室
大淀「ふぅ、次の方、どうぞー」
大淀です。
ここの提督は、至って人畜無害です。
人畜無害過ぎて、私の出番がありません。
なので悩める艦娘のため、空き部屋を使って誰でも利用できるお悩み相談室を開きました。
なんというか、ここの艦娘は色々拗らせている人が多い気がしますね……
??「失礼します」
大淀「あ、どうぞ、そこの椅子に座って下さい」
大淀「それで、今日はどんなお悩みですか?」
??「はい……あの、実は……恥ずかしいことなので、大きい声では言えないんですけど……」
??「最近、すごい、何というか……ムズムズするというか……あの……」
??「司令のことが好き過ぎて!なんかもう色々たまらないんです!!」
大淀「声がでかいわ!」
??「はぁ……はぁ……」
大淀(うん、あの……あの人ですよね、陽炎型のやばい人、ヤバ潮さんですよね)
親潮「??どうかしましたか?」
大淀「い、いえ……その、えー……っと……」
大淀「その、提督のどんなところが好きなんですか?」
親潮「え……そうですね……話すと長くなりますが、全部好きです」
大淀(甘ーーーーーーーい)
大淀「え、えぇと……じゃあ、提督と何かして見たいこととかは?」
親潮「バキュ-ン!したいです」
大淀「ブフッ!!」
大淀「そ、そうですか……」
大淀(随分進んでんなー最近の子は!)
大淀「なんか色々ツッコミたいんですが……まぁいいです」
親潮「??突っ込むのは司令ですよ?」
大淀(そういう意味じゃねーーよ!!)
親潮「それで、今日相談したいのはですね……」
大淀「は、はい……」
大淀(もうなんか疲れた……)
親潮「し、司令とLINE交換したいんですけど、どうしたらいいですか?」
大淀「」ズコ-
親潮「ど、どうしました?」
大淀「い、いえ……」
大淀(中学生か!!)
大淀(いや、中学生ぐらいか……)
大淀(ちょっと性の目覚めが早かった中学生みたいな感じですかね)
大淀(知識が先を行き過ぎて、まず連絡先を交換できないとか……)
大淀(なんかきゅんとしますね……)ムフフ
大淀「司令と普通に話せる間柄なら、その流れで聞けばいいんじゃないですか?」
親潮「でも、もし断られたりしたら……」
大淀「新参者の私から見ても、親潮さんは提督からの信頼も厚いようですし、大丈夫だと思いますよ」
親潮「は、はい……」
後日
親潮「あ、あの!司令!」
提督「親潮?どうした?」
親潮「もしよければ、そ、その……LINE交換して下さい!」
提督「LINE?」つガラケー
親潮「」
親潮「司令にガラケーからスマホに買い換えてもらうためにはどうしたらいいでしょうか?」
大淀(不屈の乙女心や……)ホロリ
→鎮守府勤務の17
大淀「これより、鎮守府裁判を始めます」
大淀「なお、この裁判は大淀が裁判官として取り仕切ります」
大淀「被告人、前へ」
被告人:提督「………………」チ-ン
大淀「では、まず検察から起訴内容を」
検察官:龍田「はーい」
龍田「被告人は、部屋のタンスに大変なものを隠し持っていました」
龍田「まず女性物の黒下着」
??「」ピクッ
龍田「あとは~~使用済みの歯ブラシ」
??「」ギクッ
龍田「あとは~~可愛いボールペンとか♪」
??「」ビクビク
龍田「その全てが艦娘の物であることも判明していまぁす」
龍田「以上のことから、窃盗の疑いが持たれています」
弁護人1:加賀「…………」
弁護人2:親潮「…………」
弁護人3:山城「…………」
加賀、親潮、山城(((ど、どどど、どうしよう……)))ダラダラダラダラ
加賀(あの歯ブラシ、完全に私のね。この前一緒に鍋をして提督の部屋で歯磨きまでして置き忘れたんだわ……ま、まま、まさかこんなことになるなんて……これは不味いわ……)
親潮(どうしよう……この前お菓子作って届けた時に置いて来ちゃったやつだ……司令、あたしの下着使ってくれたのかな……?////)モンモン
山城(うぅ……ごめんなさい提督……出来心だったの……提督の誕生日に万年筆を贈ろうと思って、提督が普段使ってるペンを調べようと思って自分のペンとすり替えたまま返すタイミングが見つからなくて……)つ提督のペン
加賀、親潮、山城(((とにかくあれが自分のだなんて、死んでも言えない……!!)))
加賀(そんな事をしていたことが露見すればコンマ001秒で変態認定よ……)
親潮(司令に嫌われたらあたしの人生はそこで終わり……)思い詰めた顔
山城(あぁ……不幸だわ。今回ばかりは本当に……特に提督が)
提督「………………」死んだ目
提督(これは夢か?)
提督(……なんで俺は裁判にかけられているんだ?)
提督(は?下着?知らねーよ……タンスなんて衣替えの時以外開けないし……)チラッ
弁護人s「「「…………」」」ビクビク
提督(…………)
提督(なんであいつらが動揺してんの?)
提督(……まさか、まさか嵌められたのか俺は……)
提督(……そんな……俺は、俺はお前たちのことを信頼出来ると思っていたのに……)
提督(やっぱり他者の微笑みになど……)
提督(でもここは俺以外艦娘しかいない……つまり女性絶対優位の空間……)
提督(あぁ……さよなら。もう終わったな、俺の人生……)
提督(私刑で海に捨てられるのか……はたまた実弾演習の標的か……はは……もうどうにでもなーれ☆)
提督「…………へへ……」ハイライトオフ
大淀「!?」
提督「……ははははは」カラカラ
大淀(な、なに!?この猟奇的な目は……!?や、野蛮だわ……!)
山城(なんか死にそうな顔してるんですけど!!この世の者とは思えない形相なんですけど!)
加賀(完全に自暴自棄になってるわね……無理もないわ、覚えもない罪でこんなところまで……)
親潮(あぁ……おいたわしや司令……)
親潮(……!?待って)
親潮(今ここで、私物すり替えの事実を伏せつつあたしが司令の無実を証明することが出来れば、司令にとってあたしは提督生命の恩人……)
親潮(つまり……)
提督『親潮……君のおかげで助かったよ……』
親潮『いえ、親潮は当然のことをしたまでです。』
提督『これからも俺を守ってくれるか?』
親潮『もちろんです!』
提督『あー……そうじゃなくて……その……これからは、俺の隣で……』
親潮『えっ……それって……?』
提督『ケッコンしてくれ、親潮』つ指輪
親潮『しれぇ……』ジュンッ//
親潮「でへへへへへへへ……じゅるり」
加賀(大丈夫かしらこの子)
山城(前々から思ってたけどこの子ヤバくない?)
加賀(!?……ま、待って)ガタッ
山城「!?」
加賀(こ、この展開……!)
加賀(ここで私が歯ブラシの真相を伏せつつ提督を救い出せば……提督は……)
提督『加賀、ありがとう。やっぱり持つべきものは加賀だな!』
加賀『ふふっ、褒めても何もでないわよ?』
提督『鋭いな……実は今日、フレンチのお店を予約していてね。良かったらどうだい?今夜食事でも』
加賀『あら、いいの?』
提督『来てくれるのかい?』
加賀『……それで今日はやけに煽てるのね』
提督『はっはっは』
加賀『……いいわ、行ってあげる』
提督『本当か!?』
イラッシャイマセ
加賀『……いいお店ね』
提督『あ、ああ……』
加賀『?……どうしたの?挙動不審だけれど』
提督『じ、実は……』
加賀『……?』
提督『……ゴクリ』
加賀『……どうしたの?』
提督『…………すぅ、はぁ』
提督『お、お前が好きだ』
加賀『……ぇ?』
提督『俺の妻になってくれ』つ指輪
加賀『て、ていとく……』ウルウル
加賀(………………)ニマニマ
山城「……だ、大丈夫ですか?顔緩みまくってますけど」
加賀「問題ないわ」キリッ
親潮「……!!」
親潮(加賀さんも何か企てているようね……)
親潮(でもあたしは負けない……司令はあたしのものです)ギリッ
大淀(この人たち検察の話聞いてんのかな……)チラチラ
龍田「検察側からは以上です」
大淀「では弁護人、何かありますか?」
親潮「はい!い、異議あり!です!」
加賀「!?」
山城「!?」
親潮「司令の部屋から押収された女性用の物ですが、それは盗んだ証拠にはなり得ません」
龍田「どういうこと?」
親潮「つまり……」
親潮「買った可能性もあります!!」
提督「」
ザワザワ
「女性下着を買った……?」
「変態……」
ザワザワ
提督「……」ウルウル
山城(もう見ていられないんですけど……)
大淀「静粛に!!」
龍田「話が見えないわ?」
親潮「司令が下着売り場で普通に女性用の下着を買った可能性を否定できません」
親潮「つまりその黒下着の入手ルートは窃盗とは言い切れないということになります」
龍田「へぇ~~?」ニヤニヤ
龍田「何のために買うのかしら?」
親潮「それはもちろん」
親潮「使う(意味深)ためです!!」
提督「」
ざわざわざわざわ
提督「……うぅ……」ウルウル
親潮(そもそも下着が盗まれた等の被害報告も出ていない、ここをつけばいける!!)
加賀(ここは提督に変態のレッテルが貼られるのは必要な犠牲にするべきだわ)
山城(そ、それは流石に気の毒なのでは……?)
提督「もう、死にたい……」
大淀「被告人は口を慎みなさい」
提督「……ふぁい」ウルウル
山城(ぁぁぁああ提督の心のヒットポイントがゴリゴリ削られてますけど!!!)
親潮「どうですか!!」
龍田「ふーん……でも、証拠品の下着のタグにはほらココ」
親潮「へ?」
黒下着のタグ「親潮」
龍田「って、貴女の名前が書いてあるけど?」
親潮「…………」
親潮「………………」
親潮「……………………あっ」
加賀(あっ、じゃねえ)
山城(あっ、じゃねえ)
提督(あっ、じゃねえ)
親潮「…………以上です」
加賀(諦めた……)
大淀「被告人に問います」
大淀「検察の話は事実ですか?」
提督「え」
提督「いえ、どれにも覚えがありません」
親潮、加賀、山城(((だろうな)))
龍田「早く認めた方が楽になるわよ~~?」
提督「~~っ」ジワァ
山城(提督泣きそう……可哀想すぎる……)
親潮(うぅ~~どうしたらいいの……??)
加賀「異議ありです」
親潮「!?」
大淀「どうぞ」
加賀「それらの押収物は全て、落し物だった可能性があります」
龍田「……」
提督「……?」
加賀「下着はタンスに畳んでしまってあった」
加賀「つまり洗濯してあったのです」
加賀「考えてみてください」
加賀「仮に提督が変態だったなら、洗濯済みの下着に興味など持つでしょうか?」
大淀「一体何を言ってるんです?」
親潮「異議あり!!司令は下着単体に欲情するような陰湿な変態ではありません!!」
大淀「弁護人が弁護人に異議を唱えるな!!」
提督(何言ってんだこいつらは)
龍田(何を言ってるのかしら?)
加賀「つまり!!提督は盗みなど働いていない!!たまたま落し物を収容したいただけです!!そうですね提督?」
提督「え」
提督(え、これ頷いてけばいいの……?)
加賀「……」コクコク
提督「あー……えーっと……」
??「あ、あの!!」
提督「……?」
大淀「鳳翔さん?」
鳳翔「あの、その下着、洗濯済みなんですか?」
大淀「ええ」
鳳翔「もしかしたら、私が間違えて提督の洗濯物の中に紛れてしまったのかも……」
提督「……あぁ、それはあり得るわ」
大淀「被告人、何か心当たりが?」
提督「話してもいいんですか?」
大淀「どうぞ」
大淀(弁護人よりまともに進みそうだし)
提督「あの、実は俺、服装とかに無頓着で……」
大淀「そうなんですか?」
ざわざわ
「そうね、休みも制服のズボンにTシャツとかだし」
「わかるわー」
大淀「……そうみたいですね」
提督「なのであの……衣替えとか以外タンス開けないもので……」
提督「鳳翔さんに任せっきりだから、紛れてても気付かないかも……」
龍田「ふぅん……じゃあこれは?」
提督「?」
龍田「この歯ブラシは?明らかに女性物よ?」
提督「それは加賀のだよ」
加賀「!」
提督「この前縁があって一緒に鍋したんだ。で、遅くまで飲み食いしてたからたまたま懸賞で当たった新品の歯ブラシあげたんだ。加賀がそれ使って忘れて帰ったんだろう」
加賀「……!」
龍田「そうなの?いつの間に加賀さんとそんなに仲良くなったのね?」ゴゴゴ
親潮「司令とお鍋司令とお鍋司令とお鍋司令とお鍋司令とお鍋司令とお鍋司令とお鍋司令とお鍋」ブツブツ
山城(提督と鍋……私にはまだまだ遠いわ……)
加賀(なんか結果オーライね)
提督「えっ何この空気」
龍田「まぁいいわ~。じゃあこのペンは?」
山城「」ビクッ
提督「ペン?」
山城「そ、それは!!」
龍田「?」
大淀「どうしました山城さん?」
提督「……山城?」
山城「……そ、そのペンは……」
山城「そのペンは……」
山城「わ……」
山城「私のです……」
ざわざわざわ
大淀「静粛に!!」
提督「山城……」
山城「……その……」
山城「実は、えっと……提督の誕生日に、いつもお世話になってるお礼に万年筆をプレゼントしようと思って……」
山城「それで今使ってるペンがどんなのか気になって、調べようと思ったんですけど……」
山城「提督に気付かれるのが嫌で、自分のとすり替えておいたんですけど……」
山城「返すタイミングがなかなか来なくて……」
山城「ご、ごめんなさい……」つ提督のペン
提督「…………ははははは」
山城「」ビクッ
提督「……なんだ……嵌められたのかと思ったよ」
山城「嵌め……?」
親潮「ハメ……!?」
加賀「違うわよ親潮」
大淀「……」チラッ
龍田「……」コクリ
大淀「どうやら、ここまでのようね」
大淀「主文、被告人は無罪」
「良かった……変態じゃなかったのね!」
「まぁ私は提督のこと信じてたけどね!」
「よかった~~」
提督「…………はぁ……なんだったんだよ……」
こうして、鎮守府裁判は幕を閉じた。
提督「はぁ……不幸だ……」
親潮「し、司令……親潮の下着……」
提督「ああ……ごめんな、変なことになっちゃって……」
親潮「いえ……親潮も……ごめんなさい……」
親潮「そ、それで!!使ってくれました!?」♥︎ハァハァ
提督「は?」
無罪となった提督に対して艦娘達は優しかったが、
提督は自分が艦娘達に中傷されることを恐れ疑心暗鬼になり、
しばらくの間、再び勝手に孤立した日常を過ごすことになる。
提督「えぇ……何なんホント……」
→鎮守府勤務の18
TV「今日の特集は大人の女性!男性にとって~~」
親潮「…………」
親潮「大人な……女性……」
黒潮「おーい親潮、遠征行くで~」
親潮「あ、はい!今行きます!」
@執務室
提督「今日は親潮遠征か」
加賀「そうなんですか、通りで現れないわけです」
加賀「よくああも飽きずに毎日来ますよね、あの子」フッ
提督「おめーも大概だけどな」
提督「まぁ何にせよ今日も一日通常通り……」
書類<パラ-
提督「……ん?」
提督「…………ほぇ?」
@洋上
陽炎「さーて帰るかー」
黒潮「燃料に弾薬、こんだけ積めば十分やろ」
神通「まだです、まだイケます」ニッコリ
神通「安全な輸送航路ですから限界ギリギリ超えるまで積んで下さい」
神通「万一戦闘になっても、投棄すればいいのですから」
陽炎「ひっ……」
黒潮「えぇ……」
親潮「……大人……」
神通「どうしました?」
親潮「あ、いえ……」
神通「……?」
陽炎「っていうか、神通さんが遠征なんて珍しいですよね?」
黒潮「せやね」
神通「ええ、天龍さん達が休息中なので」
黒潮「なんというか、また懐かしいメンバーやなぁ……」
神通「そういえば、第15駆逐隊ですね」
陽炎「そうねぇー」
黒潮「機雷には注意せんといかんな!あはははは」
神通「縁起でもないですよ……」
陽炎「私と親潮は最期は航空攻撃だったけど……って親潮?」
親潮「……大人な女性……」物資積み込み
黒潮「まーた変なこと考えとるな……」
親潮「……準備完了です」
神通「積み込みましたね。さすがです」
親潮「いえ。これも全て司令のため……」
黒潮「相変わらず妄信的やなー。あの人のどこがええねん。いい人やとは思うけどそこまで入れ込むか?」
親潮「どこって、全てに決まってるじゃないですか」ナニイッテルンデス?
親潮「あぁ……司令、今何してるのかな……気になる……」ソワソワ
黒潮「もうこれ何かの病気やな」
親潮「え?」
親潮「恋の病……ですかね……」フッ
黒潮「なにわろてんねん」
神通「??何の話ですか?」
陽炎「神通さん」コソコソ
神通「……?」
陽炎「親潮ったら、司令の事が好き過ぎて、色々拗らせちゃってるんです」ボソボソ
神通「そうなんですか……?」
陽炎「え、気付いてなかったんですか!?」
神通「すみません、普段姉妹の事ばかり気にしてるもので……」
陽炎「あぁ……」
~~
川内「へっぶしっ!!……zzz」
那珂「びぃええええええっくしょん!!!!!!」
川内「うるせえ!!」ドゴォ!
那珂「がふっ!」
~~
親潮「神通さんは、普段お淑やかですごい大人っぽいですよね!!」
神通「えっ……そ、そうですかね」
親潮「それでいて清楚で、憧れます。どうしたらそんな風になれますか?」
神通「え、えっと……あ、相手に迷惑をかけないように気を配る……ですかね」
陽炎・黒潮((それで姉妹の尻拭いか……))
親潮「神通さんの言葉、胸に刻みました。アドバイスありがとうございます」
神通「ふふっ……いえ、じゃあ帰りましょうか。遠征だからって気を抜かないで下さいね。大切な任務ですから」
「「「はい!」」」
@執務室
提督「ファーーーーーーーーー!!」
加賀「落ち着いてください」
提督「バッカお前、これが!落ち着いていられるかよ!」
提督「元帥が直々に視察って……この前中将が遊びに来たばっかじゃねえか!ほかにすることねえのか大本営は!!」
加賀「次は前回のような失態は許されませんよ」
提督「来るのはいつだ」
加賀「明後日です」
提督「は?」
加賀「明後日」
提督「……」
提督「あへえ」ダブルピ-ス
加賀「落ち着いて提督」
コンコンコン
「神通です。帰投しました」
提督「あ、入っt」
加賀「入ってどうぞ」
提督「ぐぬぬ……」
神通「二水戦、帰投しました」
提督「ああ、ご苦労だった」
提督「下がって休んでいいぞ」
陽炎「大成功だったのよ?何かないのー?」
黒潮「せやなー」
神通「あ、あまり提督を困らせては……」
提督「仕方ないなぁ……ほい」
陽炎「やったぁ!間宮券!」
黒潮「さすが太っ腹やな!」
提督「親潮と神通も、はい」
神通「あ、ありがとうございます」
親潮「……!!ありがとうございます、一生大事にしますね!」
提督「いや使いなよ……」
陽炎「じゃあねー!」
神通「失礼します」
バタン
黒潮「じゃあ早速行こかー、神通さんも一緒にどうです?」
神通「いいんですか?」
陽炎「もちろんよ!ね?」
親潮「はい、一緒に行きませんか?」
神通「……じゃあ、お言葉に甘えて」ニコッ
提督「……ふぅ」
加賀「随分慣れたわね」
提督「流石にな」
提督「……さて」
提督「あああああああどうしようううううううああああああああ」しどろもどろ
加賀「……はぁ……」
提督「まぁ一旦腹を切って落ち着こう」つ短刀
加賀「ぼっしゅーと」ひょいっ
提督「あんっ!何すんのよ!」(錯乱)
加賀「キモい」
加賀「落ち着いて下さい、元帥閣下が来るくらいで……味方ですよ?なんでそんな警戒するのよ」
提督「ハァァァァア(クソデカため息)」
提督「味方だから大丈夫だって?これだからゆとりは」
加賀「その言葉そっくりそのまま返すわ」
加賀「いい加減そのクソ雑魚メンタルなんとかして下さい」
提督「治ってたら苦労しないんだよなぁ」
提督「はぁー仕方ない。対元帥の構えを取るとするか……」
加賀「はい」
提督「まずは前回の中将訪問の失敗点を改善する」
加賀「それがいいですね」
提督「先ずは中将の頭皮をnice boat.した親潮からだ」
@甘味処 間宮
陽炎「あんた本当に司令にお熱よね。いっそ告白しちゃえば?」
親潮「ぅえ!?いや、それは……//」
黒潮「せやせや、というか一々回りくどいねん。最近は意味がようわからんことばっかり言っとるし心配になるわ」お茶ズズ-
親潮「黒潮さん!?」
神通「うふふふ……応援しちゃいます」
親潮「神通さんまで……いや、でもぉ……」モジモジ
陽炎「何ウジウジしてんの。司令の事好きなんでしょ?」
親潮「それは……す……好きですよ「親潮いるか?」ガラガラ何なら愛してま……」クルッ
提督「あ、いた親潮」
親潮「す……」
提督「…………?」
親潮「…………」
提督「……ん?何の話をしてたんだ?」
親潮「…………/////////」プルプル
提督「……?親潮?どうしたん?」
神通「あ、あの……提督……」
親潮「…………ぅ」ジワァ
提督「?」
親潮「うわぁぁぁぁぁぁぁん」(号泣)
提督「え!!え!!なんで!?」
提督「どど、どうした親潮」肩ガシっ
親潮「!?~~~~~~っっ」目グルグル
提督『親潮……おやしお……オヤシオ……(ネットリボイス』
親潮「~~~~~~~~っっぁぁああああああああああ!!」
提督「えっ」
ドゴシャア
提督「アイッターーー!!!!!」ドシャァ
神通「え!?」
陽炎「凄まじいコークスクリューが入ったわね……」
黒潮「痛そう(小並感)」お茶ズズ-
親潮「ぁぁ……あぁ……恥ずかしい……」フラフラ
親潮「……はっ!!ぁ、あたし、一体なにを……って」
提督「」アイッタ-...アイッタ-...
親潮「」
親潮「え?え?し、司令!?司令!!しっかりしてください!!」ユッサユッサ
提督「……ぅ」
提督「……な、なんで殴んの……」ヨロヨロ
黒潮「あれ食らって立てるんか……」
神通「流石です」
陽炎「すごいしぶとさ……まるでゴキブリね」
提督「口撃で追い打ちかけんといて」
親潮「ごめんなさいっ!!あたし……なんてことを……ぃ、今氷嚢持ってきますから!」
提督「ははは……大丈夫大丈夫……」ヨロヨロ
神通「親潮さん、羞恥心で完全に我を忘れてましたね……」
陽炎「親潮……恐ろしい子ッ……!」
@執務室
ガチャ
加賀「……あ、お帰りなさい」
提督「ただいま」ボッコボコ
加賀「なにがあった」
提督「いや……なんでもないよ……それより、親潮は後に回して次行こう……」
加賀「明らかにボコボコなんですがそれは」
加賀「で次はどうしますか?」
提督「うん。次は比叡だ」
加賀「でしょうね。それで?」
提督「比叡は明日一日身柄を拘束しておく」
加賀「そこまでしますか」
提督「当然だ」
提督「万一あのカレーが何かの間違いで元帥閣下の口に入ったらどうする?」
提督「想像しただけで……ぅええ」
加賀「一理あります」
加賀「しかし、拘束するには何かしら理由がいりますね」
提督「そうだな、あのカレーだ。テキトーに環境法違反容疑で拘束しておけ」
加賀「わかりました」
@金剛型私室
ドアバーーーン!!
金剛「!?」
金剛「ゲホッゲホッ!!紅茶が気道に入ったデース!」
榛名「お、お姉様大丈夫ですか……?」サスリサスリ
霧島「一体どうしたんですか加賀さん?」
加賀「比叡はいますか?」
比叡「はい?私に何かご用ですか?」
加賀「……」ジト-
加賀「……その鍋は何かしら?」
比叡「あっこれですか?これはですね……じゃーーん!比叡カレー改です!」
金剛「ひ……」
榛名「比叡カレー……」
霧島「改……だと……」
加賀「…………」ガシッ
比叡「へ?」
比叡「ひえーーー!なんでですか!?なんで拘束されなきゃならないんですか!!」
加賀「現行犯よ。問答無用でしょっ引かせてもらうわ」
比叡「現行犯って何の!?ち、ちょっとお姉様!!何か言ってやってください!」
金剛「…………」スッ(目逸らし)
比叡「は、榛名ぁ!!」
榛名「……え、えっと……」
比叡「ひぇぇ!霧島ぁ!!私たちずっと一緒だったよね!!ね!!」
霧島「流石にこれは……」チラッ
比叡カレー改「アアアア....ァ....アアアアアアア....」
比叡カレー改「エッ?ヤダッ!アタシ?」
榛名「……なんで鍋から人の声みたいな音が聞こえるんですか……?榛名は大丈夫じゃないです……」
金剛「あの鍋の声をずっと聞いていると……自分がどこの誰だか分からなくなる時があるんデース」
加賀「それは老朽化によるボケでは?金剛おばあちゃん」
金剛「お姉さんデース!!」
霧島「比叡お姉様がカレーを作るだけで何故か鍋にフラスコの中の小人、ホムンクルスが誕生する……」
霧島「これはもうパラケルススも腰を抜かすある種の才能なのでは……」
比叡カレー改「ジゴクハアルトオモウヨ....」
霧島「というかこれ、もう中身ほぼ阿武熊さんなんじゃ……」
榛名「阿部隈さん……南無三……」
~~
阿武隈「それじゃ"アベクマ"だよ!!」
五十鈴「なによ急に?どうしたの?」
阿武隈「誰かがアタシの名前の漢字を間違えてる気がして……」
五十鈴「別にどうだっていいじゃないそんなこと」
阿武隈「じゃあアタシの名前書いてみてよ」
五十鈴「ほい」つ『危熊』
阿武隈「なんかクマ出るから危ないみたいになってる!!!せめて3文字の範疇でボケて!!暗黙の了解だよ!?」
龍驤「こうやろ?」つ『阿武隈』
阿武隈「流石龍驤さん!ほら、覚えてよねアタシの漢字!」
五十鈴「はいはい」
阿武隈「まったくもー……どう思います?名前の漢字覚えないなんてありえないですよね?」
龍驤「せやなー」
龍驤「ところで阿武隈ウチの漢字書ける?」
阿武隈「えっ?」
阿武隈「……」
龍驤「……」
阿武隈「……あ」
阿武隈「アタシ1-5行かなきゃだから……」
龍驤「今月はウチとやで阿武隈」
阿武隈「」
~~~~
加賀「とにかく明日一日は大人しくしていて下さい」ガシッ
比叡「そんなぁ!!」
加賀「提督の一生のお願いだそうです」
比叡「ぃぃ一生!?えぇ……そ、そこまで言うなら……わかりました」
加賀「そういえば提督が比叡を傷つける事になるのは申し訳ないから、何か代わりに出来ることがあるならさせてもらうと言ってましたよ(言ったとは言ってない)」
比叡「え!ほんとですか??」
加賀「明日一日は何をお願いするか考えたりしてじっとしててくださいね」
比叡「えへへ……何をお願いしようかなー」
加賀「上手くいきました」
提督「でかした」
提督「間宮さんには元帥の食事の話はしておいたし」
提督「あとは床がツルツルになってないのを確認したら準備万端だ」
加賀「上々ね」
元帥訪問日は目前。
果たして恙無く終わるのだろうか?
→鎮守府勤務の19
時刻0800
加賀「いよいよ今日ね」
提督「ああ……ん?」つ海軍新聞
提督「海軍大臣が変わるのか?」
加賀「ええ」
提督「誰になったんだ?」
加賀「そこまではまだ知らされてないわ。公式の任命はまだのようだし」
提督「そうか」
加賀「それと今日こんな通知が」
提督「なんだ?」
提督「元帥の到着予定変更?午後からになったのか」
加賀「時間に余裕が出来たわね」
提督「……はぁ……やだなぁ」
加賀「ほいキンクリ」
時刻1300
加賀「……とうとうこの時が来てしまったわね」
提督「間を繋ぐ話考えるのメンドイからって無理やり過ぎて草ァ!!」
加賀「提督、そろそろです。お出迎えの準備を」
提督「……ああ」
@鎮守府勤務棟正面玄関
提督「…………」ゴクリ
加賀「…………」
加賀「あの車ですね」
提督「うぐ……胃が……」
車<ドアバタン
従者「海軍大臣の到着である!!」
提督「え」
加賀「え」
(bgm:水戸黄門)デッデデデデッデデデデ
ジンセイラクアリャクモアルサ-
海軍大臣(♂)「やっほー!提督クンお久しぶり~♡」
提督「」
加賀「」
提督「……」
提督(アイエエエエエエ!?海軍大臣!!??)
加賀(どういうこと!?)
提督(というかそれ以前に……)
大臣「いつも通りクールね~!ス・テ・キ♡」
提督(な……
提督(なんだこのバケモノは……」
加賀「声に出てるわよ」
提督「ハッは、はじめまして……大臣閣下……第2鎮守府司令です……」
大臣「何言ってるの~何度も会ってるじゃなーい」バシバシ
提督「痛い痛い!!」
提督、加賀((え?))
提督「え、あ、そ、そーですよね!!すみません!閣下の後光でその御尊顔を凝視できず、つい勘違いしてしまいましたっ!」
提督(な、なな、何度も会ってる?マジ?)挙動不審
加賀(全然心当たりなさそうなんですが)
提督(し、知らねーぞ俺は!俺の知り合いにこんなオネエはいないは……ず……)
元帥『君を、第2鎮守府司令長官に任命する』キリッ
提督(…………)
提督「」クルッ
大臣「あら、なぁにぃ?そんな顔ジロジロ見て」
提督「」
提督「はぇ~」
提督(え、嘘。嘘だよね。でも元帥閣下って確かこんな顔……)
大臣「いいのよ~そんな畏まらなくても~」
提督「あは、あはははは」
提督(あの堅物元帥閣下がなんでこんなことになっている……)
提督「げ、元帥閣下がこの度新たな海軍大臣に御成あそばすのですね……」
大臣「そうなのよ。どう?驚いた?」
提督「ええ、それはもう……」
提督(色んな意味で)
加賀(て、提督……)
提督(どうした加賀)
加賀(私の顔、大丈夫ですか。顔に出てない?引きつってないかしら?)
提督(だ、大丈夫だ問題な……)
加賀「……」ヒキッ
提督(ってめっっっっちゃ顔に出てんじゃねーか!!)
加賀(えっ嘘!)
提督(やばいよこれ!!加賀、真顔だ真顔!一航戦の誇りを見せろ!)
加賀(ちょっ余計なこと言わないで!!意識したら余計に……っ)
加賀「フ.フフフフ……」俯き
提督「!?」
大臣「?どうしたの?」
提督「なっなんでもないです!加賀の奴、生大臣を目の当たりにして感極まって涙ぐんでしまったんですよ!」
大臣「あらそぉ?」
提督(馬鹿お前!)
加賀(し、仕方ないでしょ!だって見て、あのメイク……いくらなんでもキツすぎ……フ.フフフフ)
提督(ば、バッカお前、アレはほら、アレだよ!歌舞伎役者さんとかが本番顔に施す白粉的な奴だよ!!)
加賀「ブフォッ!!」
提督(加賀ァーーーーーー!!)
提督(堪えろ!堪えるんだ加賀!)
加賀(あ、貴方が余計な事言うからよ!)キッ
大臣「ちょっと大丈夫?」
提督「大丈夫ですよ!そんなことより、どうぞ!こちらは応接室です!しばらくお待ちください!今お茶をご用意いたしますので!!」
提督(大臣閣下の容姿の情報量がヤバイ)チラッ
加賀「フ...フフフ...」プルプル
提督(こいつの笑いの沸点がよくわからないんだが)
提督(くそっどうすれば……ん?あれは!)
大淀「ふんふふーんこれが終わったらお昼~」通り掛かり
提督「大淀!!」ガシィッ
大淀「!?は、はい?」
提督「俺は少し(心の)準備があるから応接室の大臣閣下の相手をしておいてくれ。大丈夫すぐ行くから」
大淀「えっ」
提督「~~~~~っ」必死の形相
大淀「は、はあ……分かりました」
提督「では閣下、どうぞごゆるりと」
大臣「ありがと♡」
提督「じゃあ大淀頼むぞ」ソソクサ
加賀「お願いね」ソソクサ
大淀「え?あっちょ」
ガチャ
バタン
大淀「……」
大淀「あ、あの……」
大臣「貴女が大淀?よろしくね?」ウッフ-ン
大淀「」
大淀(がが、顔面の暴力!!)
大淀(オネエとしてやっていくには無理ありすぎるんですけど!)
提督(許せ……大淀)
大淀(ち、直接脳内に……!?じゃない提督!!提督!!ふたりっきりにしないで!!助けて!!助けて提督ぅ!!嫌!いやぁ!!ていとくーーー!!!)ウルウル
加賀「…………」敬礼
提督「…………」敬礼
@提督執務室
ガチャ
バタン
提督「…………」渋い顔
加賀「…………」渋い顔
提督「草草&草ァ!!」
加賀「落ち着いて提督」
提督「意味わからん……あれ以上あそこにいたら精神が崩壊していた」
加賀「……大淀」
提督「言うな馬鹿」
提督「あいつは進んでこの役目を引き受けたんだッ……!」ギリッ
加賀「酷過ぎでは」
提督「というかなんなんだアレは。バケモノが来るなんて聞いてないぞ」
加賀「あんな人が上にいたなんて……大本営は魔境ね」
提督「否定できない」
加賀「それで?どうするの?」
提督「……くっ……大淀を救出するぞ」
@応接室
大臣「あら^~綺麗な部屋ね~」
大淀「あ、ありがとうございます……」
大淀(な、なんで私がこんな目に……)グスッ
大淀(これってもしかして新人いびり?私が1番新参だから捨て駒にされたのかな……)グスッ
大淀(酷すぎるよぉ……提督……良い人だと思ってたのに……)
コンコンコンコン
ガチャ
加賀「失礼します。お茶をご用意しました」
大臣「あらありがと」
加賀「……」チラッ
大淀「……」ウルウルウルウル
加賀「……」
加賀「……」b
大淀「……」
大淀(どう捉えればいいんだろう……)
加賀「これでよし」
提督「何がだ?」
提督「何も伝わってねーだろ!大淀の奴(・Д・)みたいな顔してたぞ!」
提督「くそっ……こうなったら仕方ない……」
提督「加賀、応接室を除く全ての回線ひらけ。X1警報だ……」
加賀「!?え、X1……!?」
提督「やむを得ない……鎮守府の存亡がかかっている」
加賀「ゴクリ……わ、分かったわ……」ガチャリ
ウーーーーー
ん?何!?
どうしたの!?
放送(加賀)《X1警報発令。繰り返す、X1警報発令。》
@応接室
大臣「何やら外が騒がしいわね~?」
大淀「……?」ミミスマセ
エックスワンケイホウハツレイチュウ
大淀(X1警報!!??あ、あの……鎮守府で極秘裏に設定された、鎮守府にとって最大のピンチの際に発令されるという……)
大淀(海軍大臣がいるときに限ってこんな……)
大淀(今大臣の側にいるのは私しかいない……)
大淀(守らねば……命に代えても、大臣を守らねば……!)グッ
@執務室
親潮「海軍大臣がいらっしゃっているんですか?」
提督「ああ……」
親潮「それでX1警報を」
提督「そういうことだ」
親潮(つまりどういうことだってばよ)
親潮「司令がテンパりまくってるのは理解しました」
親潮「X1警報なんて出したらみんな敵襲かと思ってビックリしますよ」
提督「せやな、すまん」
加賀「ありえない判断ミスだわ」
提督「おめーノリノリで放送しまくってただろうが」
提督「だがそれは、あの顔を見ていないから言えるのだ……」
提督「軟弱な精神の持ち主では2秒間笑いをこらえることもできないだろう……」
親潮「えぇ……」
提督「顔面カラミティ閣下にはこの第二鎮守府の為、そしてご自身のプライドのためにも速やかにお帰りいただく」
提督「だいたいな親潮。これまでの経験から言って、間違いなくトラブルは起こる。それを避けるためにもだ」
提督「手を貸してくれるな、親潮」
親潮「うっ」
親潮「司令の仰せのままに」
親潮(司令に頼られてる……幸せ……)ゾクゾク
加賀(大した忠誠心ね……)
親潮「フ、フヒヒヒヒ……」ハァハァ
加賀(この顔じゃなければ)
提督「ではまずは……」
ドアバーーン
「大変です提督!!」
提督「?榛名?どうした?」
榛名「比叡お姉様が……」
榛名「比叡お姉様が、脱走しました!!」
提督「ダニィッ!!!」ガタッ
→鎮守府勤務の20
~~~~~~
加賀「更新遅いよなにやってんの」腕組み
提督「はい。謹んでお詫び申し上げます……」正座
加賀「思い上がらないで。誰も待ってなんていないから」
提督「はい……」
加賀「私が咎めているのは、貴方のやっていることが中途半端になってることよ」
提督「はい……」
加賀「それで?一体なにをしていたのかしら?」
提督「はい……ネタに詰まって精神と時の部屋にて修行して参りましてございます。おかげでいいネタ思い付きました」
加賀「言ってみ」
提督「はい……七夕、サッカーワールドカップ、転がるネイマール、龍田改二などなど」
加賀「……」
提督「あの」
加賀「はぁ~~(クソデカため息)」
提督「えっ」
加賀「龍田改二っていつの話よ。時代は天龍改二でしょ」
提督「天龍改二!?えっ天龍改二!?天龍改二!?」
加賀「うるさい」
加賀「今挙げたネタでギリ使えそうなのはネイマールくらいよ」
提督「まじか……」
加賀「さっさと本題入るわよ」ゲシッ
提督「あぁぁぁぁぁぁあ!!痛いンゴ!!痛いンゴォォォオオオオ」ゴロゴロゴロゴロ
加賀「ネイマールはンゴなんて言わないわ」
提督「面白過ぎるんだよなァ、おむすびころりんかよ」
加賀「私はネイマール選手は素晴らしいサッカー選手だと思いますが」
提督「分かってるよ、俺が弄るのは愛故にだよ」
加賀「ふーーーーーーーーん?」
ハ-トビ-ト...ハ-トビ-ト...
加賀「ところでこの曲どうなのかしら?」
提督「……ちょっと改めて聴いてみようぜ」つイヤホン
ハ-トビ-ト...ハ-トビ-ト...
加賀「……これはこれで」
提督「ギターカッコいい(小並感」
~~~~~~
榛名「比叡お姉様が、脱走しました!」
提督「ど、どどどどういうことだ榛名!?」
榛名「そ、それが……み、見張りの子達によると、X1警報の発令を耳にした比叡お姉様が……
比叡『司令とお姉様を救わなきゃ!!』
榛名「と言って軟禁していた部屋の扉を破壊して脱走したと……」
提督「……!!」
提督「いい子じゃん……」ホンワカ
榛名「えっ」
提督「まぁ、大臣閣下にカレーが行かなきゃそれでいいんだよ、比叡には今回悪いことをしたな」アハハ
加賀「そうですね、カレーさえ作らなければ良いんですよ」
榛名「…………」
提督「……榛名?」
榛名「…………」プルプル
榛名「…………そ、それが……」プルプル
提督「…………」
提督「ま、ま、まさか……」
榛名「か……か……はぁ……はぁ……」汗ダラダラ
榛名「か、か……カレーも、持って行ったようでして……」涙目
提督「」
@鎮守府敷地内
比叡「はぁ……はぁ……」
比叡「X1警報は……解除されたみたいね……」
比叡カレー改「コンニチワ、コンニチワ、オネエサマ!オネエサマ!……ムカシムカシアルトコロニオジイサントオバアサンガ」
@応接室
大淀「……」
大臣「……」
大淀(なんだかすごい長い時が経ったような気がする……)虚ろ
大臣「ちょっと大丈夫?疲れてるんじゃなぁい?」
大淀「だ、大丈夫です……」
大淀「!!、?!?!?」
大淀(汗で化粧が崩れてるッ!!)
大淀「ぐッ……はぁ……はぁ……」
大臣「ちょ、ちょっと大丈夫?」
大淀(やばいやばい、笑っちゃう所だった……でも、これ……)チラッ
大臣「?」
大淀(下手な芸人よりずっと面白い感じに仕上がっちゃってるよぅ……)
ガチャ
提督「お待たせしました。施設のご案内を致します」
大淀(て、提督……よかっ……た)フラッ
提督「大淀!」
ガシッ
大淀「あっ……」
提督「よく頑張った。お前は最高だ」ボソボソ
大淀「て、提督……」キュン
加賀(うーんこれは畜生提督)
提督「それではまず工廠から……」
大臣「その前に少しお腹が空いたわ」
提督「え、あっ。そ、そうですね。気が回らなくてすみません。では先にお食事に致しましょう。食堂へご案内致します」
提督(わかっているな、加賀)
加賀(ええ、任せて)
提督(我々がなんとしても避けるべき最悪の事態それは……海軍大臣閣下が、艦娘と接触することである)
提督(いつもの廊下にあんな気が触れた化粧の爺いが突然現れたら艦娘たちは爆笑必至……)
??「おっ提督、何してんだ?」
提督「!?」
天龍「ん?誰だそrr
提督「チェェェェェェェストォォォォォォォォオオオオ!!!!!!!」背負い投げ
ドサァッ
天龍「ガッ」
天龍「」チ-ン
加賀「……」合掌
大淀「」
大淀(容赦ねええええええ)
天龍「」ピクピク
提督「すまぬ天龍……改二おめでとう」
大淀「今言うことですかそれ」
大臣「ど、どうしたの?大丈夫?」
提督「なんでもありません。足を滑らせたみたいで……」
大臣「あらそう?やーねー」
大淀(えっ気付いてないの!?結構な音だったよ!?聴覚までおばさん化してるってこと!?)
一方その頃。
@鎮守府敷地内
比叡「司令は一体どこに……?」
??「見つけましたよ!!」
比叡「!?誰!?」
親潮「司令にそんなものを食べさせようだなんて……見過ごせません!!」
比叡「そんなもの!?これはカレーよ!」
比叡カレー改「オジイサンハヤマへシバカリニ」
親潮「うわぁぁなんか喋ってる!?もはや貴女のそれは料理ではありません!アレです!等価交換的な奴です!」
比叡カレー改「コイヨ!ドサンリュウ!カクノチガイヲミセテヤル!」
親潮「ほらやっぱり!絶対手と足持ってかれてますよね!!」
比叡「ちょっ」
親潮「司令に害を成す危険物は排除します!」
比叡「そんなぁ!もう名前だって付けてるのに!殺させるもんですか!」
親潮「何言ってるんですか!?処分です!断固処分です!」ガシッ
比叡「離して!!ぴーちゃんに何する気!?」
親潮「インコか何かですか!?無駄な抵抗はよして下さい!」
比叡「いやぁ!!ぴーちゃん!!」
比叡カレー改「オ……オヤシオ……」ドロッ
親潮「ハッ……その声……司令……?」ピタッ
比叡「え?」
比叡カレー改「オヤシオ……」ヌポォ...
親潮「だ、だ、騙されませんよ!そんな声真似……!?」
比叡「え」
比叡カレー改「オヤシオ……オヤシオ……オ、ォォオオオオ、オヤシオ……」グジョグジョ
親潮「ぅ……そんな……声真似……し、司令……」ハァ...ハァ...
比叡「えっ」
比叡カレー改「オヤシオ!オヤシオ!オヤシオ!」ヌッポヌッポ
親潮「司令!司令!しれぇ~~~~~ッッッあっ♡んんっ♡」ビクビクッ
比叡「えぇ……」
親潮「はぁ……はぁ……司令……好きぃ♡」ドサッ
比叡「」
比叡「うわぁ……」
比叡「なんて高度なんだ……」
@鎮守府廊下
??「あっ提督」
提督「新手か!?」
扶桑「デイリーの建造が終わったので、ご報告に参りました。陸奥さんの艤装が出来ましたよ」
提督「そ、そうか、ご苦労様」
山城「ねえ、何かあったの?さっきの誤報といい……」
山城「ってか誰そのキモいn
提督(許せ)スイッチポチ!
扶桑「あら?」
山城「?」
陸奥の艤装「ん……?第三砲塔 の ようす が……?」ピカーーーーー
ドカーーーーーーーーーーーーン
ボロボロ
提督「……」
提督「……」
提督「……ケホッ」
加賀「……提督」
提督「必要な犠牲だ」
提督「大臣閣下は?」
加賀「無事です」
大臣「何今の?ちょっと大丈夫?」
提督「強い……」
大淀(この方目の前で起こっていること把握していなさすぎでは)
@食堂
大淀「……」
加賀「や……」
提督(やっと着いた……)
提督「ど、どうぞこちらのお席に……」
??「見つけた!司令!」
提督「なっ!ここまで来て!?」
比叡「司令!カレーをお持ちしました!!」
提督「」
提督「ひぇぇぇ……」
大臣「あらカレー?いいじゃなぁい?」
提督「!?!、!?!?」
大臣「早速用意してもらえるかしら?」
比叡「え、あ、はい!」
提督(なんでこうなるんだぁぁァァァ)
提督(おい!!てめぇら!緊急事態だッ!!)チラッ
大淀(今日仕事終わったら、部屋の掃除しよ)
加賀(おうどん食べたい)
提督(ちょおぉぉい!!現実逃避すんな!!)
提督「うわっなんかもうキッチンの方から異臭が!!」
提督「くっ……」
提督「もう背に腹は変えられない!!」ダッ
加賀「!?提督!!何するつもり!?」
提督「大臣閣下ッ!!」
大臣「?」
提督(フフフフ……アハハハハッッッ!!)
提督(そうだ……そうだよ……ッ!)
提督(元はと言えば、全部コイツが悪いんだッ、急にオネエになったりして……)
提督「私はこれから、大臣閣下を殴りますッ!」
大臣「えっ」
加賀.大淀「「ファッ!?」」
提督「閣下はッ、なぜ殴られたのかッ!御自分の胸に聞いて欲しいッ!!」
ガシィッ
大臣「えっちょっ」
提督「これは昔の硬派な人格を失った貴方の分!!」ドゴォッ
大臣「ガハッ」
提督「これは今日一日すり減らした私の精神の分!!」ドゴォッ
大臣「ガッ」
提督「そしてこれがァ!!クリリンの分だァァァァ!!!」
比叡「お待たせしました比叡カレー改を改め、ぴーちゃんカレーであっ」つるっ
大淀「」
加賀「」
加賀(その時、私は痛感したのだ。歴史は……
張り紙『ワックス塗りたて注意!! 間宮』
繰り返すのだと)
提督「ん?」
ぴーちゃん「カレー汁ブッシャァァァァア!!」ベチャァァァァ
提督「」
鎮守府<んギャァァァァァァァァァァァァァ
かくして、鎮守府での海軍大臣訪問は恙無く進行し、無事に終わった。
海軍大臣が訪問先の鎮守府で暴行を受けたという前代未聞の事件は、海軍軍令部を震撼させた。
大臣は苛烈な暴行を受けたため記憶の一部を無くしており、また何が起こったか、オネエから元の聡明剛毅な彼に戻っていた。
この騒動の裏に、自らのキャリアに計り知れない傷を付けながらも、1人の上官の面子と人格を救った豪傑がいたことは、あまり知られていない。
@第二鎮守府司令室
コンコンコンコン
ガチャ
大淀「提督代理、軍令部からです」
加賀「ありがとう」
【辞令】
宛 第二鎮守府司令官
毒物の除去並びに治療が終わり次第謹慎を命ず。
軍令部
加賀「……知ってた」
→鎮守府勤務の21
比叡「久しぶりのメイン回来たぁぁぁ!!」
霧島「やりましたね」
比叡「うん!よーし……」
比叡「…………」
比叡「……何する?」
霧島「…………」
比叡「…………」
霧島「…………」
比叡「……トランプする?」
霧島「メイン回なんですよね?」
@執務室
提督「うん、うん、あー。じゃあもう演習組は各自自由にしていいよ。うんはいー」つ電話ガチャ
提督「あぁぁぁぁぁ……」
提督「ぁぁぁぁぁぁ……」
提督「加賀ぁ…………」
……
……
提督「海軍工廠?」
加賀「はい、新型艦載機のテストとすると」
加賀「そういうわけでしばらく留守にするから」
提督「えー、加賀がいないと調子狂うな……」
加賀「……」
提督「……?何」
加賀「……変わりましたね」
提督「…………そう、だな」
提督「…………」しんみり
加賀「…………」しんみり
「加賀さん!!」
提督「」ビクゥッ
加賀「何かしら親潮」
親潮「留守の間も心配いりません!この親潮がしっかりと司令をお守りします!」
親潮「司令!!ご安心ください!この親潮が付いていますから!」
提督「憑かなくていいから」
親潮「……くすん」
提督「いや!あの……!やっぱ近くに親潮がいないと……ッ落ち着かないッ……かなぁッ!」
親潮「!!」パァァ
加賀(自分から沼にハマりに行くスタイル)
……
……
提督「親潮ー」
親潮「何ですか?」ギィィ...
提督「…………なんでクローゼットん中にいるん?」
親潮「ここが1番司令の香りがするかr……」
親潮「待ってください違うんです!!」アワワワワ
提督「落ち着いて?」
提督(本当は他に普段どこに隠れているのか聞き出したい気持ちもあった。)
提督(……だが、真実を知るのが怖かったので見逃した。)
@金剛型私室
比叡「また私の勝ちー!」
霧島「ぐぬぬぬぬ……」
比叡「霧島ババ抜き弱いね~すごい顔に出てるよ?」
霧島「えっ嘘!?」
ガチャ
金剛「ただいまデース!」
榛名「戻りました」
比叡「あっお帰りなさい!榛名、お姉様!」
霧島「演習お疲れ様でした」
金剛「ふっふーん、完勝デシタ!」
比叡「さすがお姉様です!」
金剛「MVPは榛名に取られちゃったケドネー」
霧島「やるじゃない榛名」
榛名「えへへ……」
提督「手伝ってくれてありがとう、ほんと助かるよ」
親潮「いえいえ!お役に立てて嬉しいです!」
提督「ずっと加賀が仕事を分担してくれてたから、これを1人でと思うと」
親潮「たしかにこの量……正しく激務ですね」
提督「アニメ提督みたいに影だけで務まると思ったら大間違いなんだからな」
親潮「アニメの司令は大鳳を建造するというファインプレーを見せてくれたから……」
提督「空襲で戦死疑惑は不覚にもワロタ」
親潮「そういえば劇場版で司令出てきてませんでしたけど、吹雪さんとはどうなったんでしょうか?」
提督「確かに、劇場版たくさん艦娘いたけど、提督のことを口にした者が一人としていただろうか」
親潮「……」
提督「……」
提督「はっ!!」
親潮「何ですか司令!?」ビクッ
提督「……まさか」
提督「まさかまさか、実は夢を見ていたのは吹雪の方で、提督なんて者は最初からいなかったのでは……」
親潮「ヒェッ……」
提督「……」
親潮「……」
提督「……」
親潮「……」
提督「な……」
提督「なんてな!!あはっあはははは!!そんなわけないよな!!」
親潮「でっですよねー!!あーもう!司令ってば!あははは!!!」
コンコンコン
提督「ん?はーい、誰だ?」
「大淀です。開けてください提督」
それから2週間、提督と親潮は忽然と姿を消した。
発見された2人は無事だったが、失踪前後の記憶が抜け落ちていた。
尚、第一発見者は大淀であった。
比叡「あれ、メイン回は?」
→鎮守府勤務の22
通信<提督>『聯合艦隊、作戦行動を開始せよ。陣形は第四警戒航行序列。以後、指示は暗号、九七式印字機二型によって伝達される。全艦、深海棲艦共の細胞を地中海にぶちまけてやれ。』
「全速前進!!敵艦隊の頭を押さえる!!」
「陣形乱すな!右舷砲戦用意!」
「っ……主砲照準、駆逐ナ級、砲撃始め!!」ド-ン
「第二次攻撃の要を認めます!」
「残弾は十分よ。撃ちまくれ!」
「バエルの元へ集え!!」
「バエルだ!」
「アグニカ・カイエルの魂ッ!」
9月上旬より開始した中規模(?)作戦。
バカンスに欧州へ来ていたオフ深海棲艦を皆殺しにするという外道極まりない作戦
有効な作戦であった。(検閲済)
集積地棲姫「ぎゃぁぁぁぁぁぁああああ!!!!!」2331ダメージ
秋津洲「おいおい瞬殺だよ」
ビスマルク「用意はいいわね?」
ウォースパイト「誰に向かって物を言っているのかしら?」
アイオワ「HEROに抜かりはないわ!」
リシュリュー「ふぅ、また任務なの?」
ローマ「なんで私まで……」
ガングート「全くやかましい連中だな」
ビスマルク「行くわよ!我ら!」
「「「大 日 本 帝 国 海 軍 聯 合 艦 隊!!」」」
ビスマルク「抜錨!!」
加賀「内部紛争しそう」
提督「欧州情勢は複雑怪奇だからね、仕方ないね」
我が艦隊は大勝利を収めた。
しかし、提督の心はそれだけでは晴れなかった。
提督「あ"ーーーーーー」
提督「ゴトランド出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない出ない」
提督「んあーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
親潮「……」ニコニコ
親潮(最近司令があのゴトなんとかにご執心です)
親潮(正直……)
親潮(正直穏やかではありません)ゴゴゴゴゴゴ
提督「……」チラッ
親潮「……」ゴゴゴゴゴゴ
提督「……」
提督(最近親潮がこわい)
提督(きっと俺のせいだ)
提督(ゴトランドの捜索もまともに出来ない俺にイライラしているに違いない)
提督(頼むゴトランド、早く出てきてくれ……!!)
親潮「司令官、お茶をお持ち……!」
提督「ゴトランド……ゴトランド……」ブツブツ
親潮「…………ッ」ギリッ
親潮(またその名を……)
親潮(……許せない、あたしの司令を……ゴトランド……)ギリギリ
湯呑み「止まんねえ限り、道は続く……」ピシィッ
親潮「あら?」
提督「ん?」
親潮「……すみません、湯呑みにヒビが入ってしまいました。お茶淹れ直しますね」スタスタ
提督「…………」
提督「……ぁ……ああ……」ガタガタガタガタ
湯呑み「なんて声……出してやがる……」ポロッ
加賀「親潮がこわい?」
提督「うん」
加賀「なぜですか?」
提督「掘りもまともに出来ない俺に腹が立って仕方ないんだよきっともうヤダリスカしょ……」
加賀「やめて、私グロテスクなのは苦手なの。やるなら他所でやって」
提督「……」グスッ
加賀「……はぁ……」
加賀「親潮がなんで不機嫌なのか私分かるわよ」
提督「本当ですか!?」
加賀「教えないけど」
提督「なんで!?」
加賀「嫌だから」
提督「なぜ……」
加賀「……」
提督「……」
提督「……まみy」
加賀「私に任せなさい」
加賀「どうせ貴方、最近ゴトランドの事ばかり考えているんでしょ」
提督「うん」
加賀「それよ」
提督「うん?」
加賀「親潮とゴトランド捜索の事しか話してないんでしょ」
提督「うん」
加賀「それよ」
提督「うん?」
加賀「……」
提督「……」
提督「……ヤキモチ?」
加賀「……」
提督「……いやまさか、だって親潮だぞ?」
加賀「だからこそよ」
提督「親潮は真面目で良い子だし、そんな子供みたいなこと」
加賀「でも変態じゃない」
提督「そんなことは……」
提督「……」
親潮『うへへへへ……じゅるり』
親潮『ぁぁ~~~~/////』
提督「……親潮ってさ」
加賀「??」
提督「エッチなこと考えてる時すぐ顔に出るよな」
加賀「そうね」
提督「俄かには信じ難いが、確認してみるか」
加賀「どうやって?」
提督「うーん……」
親潮「秘蔵の録画、ですか?」
加賀「ええ」
親潮「私が見てもいいのでしょうか……?」
加賀「親潮には死んでも見せないでくれって言われてたけど、提督には内緒で見せてあげるわ」
親潮「はぁ……」
加賀「行くわよ、ポチッとな」
……
……
提督『うがぁぁぁぁぁあああああんんんんんんんんんんんんぬぬてゆこむこゃのむかな』
加賀『うるせえ』
親潮「こ、これは一体……」
加賀「…………」
提督『一体どこにいるんだ……一向に見つからん……もう86周はしているのに……未だに保護出来ないとは……』
加賀『そろそろ寝たいんですが』
提督『くそぉぉぉ……』
加賀『提督、艦娘達の疲労もピークに達しています。今日はここまでにしましょう』
提督『……そうだな……艦隊反転、帰投せよ』
提督『どこにいるんだよぉ……親潮……』
親潮「えっ……」
4日後
提督『194周……』
提督『親潮……どこ……ここ……?』
朝潮『司令官……大丈夫ですか?』
提督『親潮……親潮……』
潮『ひっ……こ、怖い……』
~銚子沖~
漁師『兄ちゃん、その服海軍さんだろ?こんなとこまで何しに漁船に乗って来たんだい??』
提督『親潮……親潮……どこ……』
漁師『親潮?千島海流ならもう5kmくらい行ったとこぐらいじゃねか?』
提督『親潮……』脱ぎ脱ぎ
漁師『ファッ!?』
提督『親潮……今……会いに逝くからにぇ……』飛び込み準備
漁師『おおおおお落ち着け兄ちゃんよ!!』
親潮「えっ怖い」
提督『親潮……』
霧島『資材ももうないですし、今回は諦めた方が……』
提督『……霧島の言っていることは最もだ。しかし、まだ終わっていない』
提督『海軍一不甲斐ないへっぽこ司令官だが、俺にも意地がある』
提督『見せてやるさ……俺の大和魂をな』
親潮「……」
加賀『110周、失敗です』
提督『おぇぇええええええええ』
加賀『ちょっ大丈夫ですか!?』
提督『う"う"……大丈夫大丈夫……』
提督『諦めないぞ……』ギリッ
提督『俺は……諦めんぞ……ッ』
親潮「………………」
2日後
提督『214周目……』
『親潮発見!!』
提督『!!!!!?!?!?!、!』ガタッ
提督『よっしゃぁぁぁぁぁぁああああああああああああああ』
…………
……
親潮「……」
加賀「……どうだった?」
親潮「……司令……」
親潮「……あたし間違ってました」
親潮「司令はあんなにボロボロになっても諦めずにあたしを捜してくれた……なら今度は……」
親潮「親潮が司令のために尽くす番です!」
加賀「……そう。なら、行ってあげなさい。今頃死にそうな顔してるわよきっと」
親潮「今何周って言ってました?」
加賀「83周」
親潮「…………」
加賀「……掘りは100周超えてからが本番だから」
親潮「それ完全に毒されてますよ……」
親潮「加賀さんは行かないんですか?」
加賀「今回は貴女に任せるわ」
親潮「??」
親潮「分かりました、じゃあ、行ってきます!!」ダッ
加賀「……」ノシ
加賀「…………」
加賀「……私も掘りは嫌いなのよ」
……
……
提督『親潮!!親潮ーーー!!!どこーーーー!!』
加賀『提督』
提督『一体どこにいるんだ親潮……!!!』
加賀『…………』ムスッ
加賀『……親潮親潮って……』ボソッ
提督『?加賀、どうした?』
加賀『……』
加賀『……はいお茶』
提督『あぁ……ありがとう加賀ってモーレツに指入ってるーーー!!!!』
提督『流石俺が秘書艦に選んだ艦娘……露骨に地味な嫌がらせしやがる……』
提督『加賀ーーーーー!!!!』
加賀『うるさい、何ですk……!?』ギュッ
提督『ありがとう加賀……お前のおかげだ……お前が居なければ掘り214周なんて、とても正気を保っていられなかった!!』
提督『お前のおかげだ加賀……本当に、ありがとう!』
加賀『…………っ……っ』
提督『あれっ、加賀!?どうした!?』
加賀『……ぃや……顔……見ないで……もう……っ』
加賀『もう……貴方という人は本当に……』
……
……
加賀「本当に……ふふっ」
続く
読者の皆様の記憶から跡形もなく消えた頃になってひっそりと再開。
フッ……待たせたな。
なーんつってな!なーんつってな!
(駄文失礼しました。)
比叡君は頭が硬いなあw
柔軟に常識に捕らわれずに。
サンドイッチにしちゃえばいいのさw
金剛君と比叡君に挟まされて堕ちぬ者は居るまいよw
最上「フラグなんてなかったんや」
山城くんはメイン盾。
本能的に強者タイプ
唐突な丹陽に草生え散らかした
コメントありがとうございます。
>>1さん
提督は戦艦2隻の集中砲火程度難なく凌ぐ不沈漢なのだ
>>2さん
山城=ダイソン(鎮守府仕様)
>>3さん
黒潮のツッコミが光るその裏で、密かに自分の立場が侵されるのを懸念するまな板の姿が……
瑞雲は凄いな。
正に万能の機体でハズレなし。
主砲など外して瑞雲を積むのだ‼
さあ次はリモコンに向かって喋って見るんだ!
Google先生の本気を見るのですw
腹筋がw
提督!?
続きはまだですか!?
by親潮
コメントありがとうございます。
>>6 瑞雲が世に平和をもたらさんことを……
>>7 リモコンをめぐるジハードが始まる……
>>8 つワンダーコア
>>9 親潮、下着履いてなくてフ.フヒッ...スースーするだろう?僕のフヒヒ...主砲で蓋してあっためてあげよう……(ボロン
>>2さん
最上さん、下脱げば一発ですよ……
なぜに何回もブックマークしても
エラーになるんですか…??泣
加賀岬が流れ終わった後に加賀さんがドロップしたでござるw
お前さんw何処で歌ってるねんw
更新待ってましたー!!
読み直しまくってます!!
比叡の解説で吹きましたw
てか青葉…
うん…もうで何も言うまい…
親潮美味しいとこ持ってきましたねw
愛宕・如月・大和・蒼龍・飛龍好きなんで
差し支えなければ着任してほしいー!!
忙しいと思いますが
更新待ってます!!
頑張ってください!!
古鷹くんは天使やw
コメントありがとうございます。
>>12さん
ブックマークのことは私には対応しかねます。何度か試してみて下さい。読んでいただいてありがとうございます。
>>13さん
あれ?声が……遅れて……聴こえて……来るよ?
>>14さん
おおおおおおおおなんと!
応援感謝に絶えません。ご希望の5人の艦娘については、可能な限り話に絡ませて行ければと思っています。
>>15さん
古鷹のみたいな優しい純粋に見える子が実は腹黒で計算高いとか大好きなんですよ(ゲス顔)
ありがとうございます!!
今はただ、こうやってネタで書いているだけでもね・・・いつの日か改二が来た時、いきなり雪風が雪風じゃなくなっちゃったりするんだZE・・・・・・
コメントありがとうございます。
>>18さん
大鯨「せやな」
U-511「まったくもってその通り」
如月着任ありがとうございます!!
嬉しいです!!
これらかも如月頑張って!!
ちゅき
百合は要らないんだよなぁ
コメントありがとうございます。
>20さん
如月は合法。はっきりわかんだね。
>21さん
いっぱい……ちゅきぃ……
>22さん
これは失礼いたしました……
ヤバイョヤバイョ
誤出撃しちゃった
提督です。
おもしろe
コメントありがとうございます。
>>24さん
龍田懲罰房行きだッ!連れて行けッ!!
>>25さん
ありがとナス!
すばらっ!! &オモロー!!
続編が楽しみです!!
あぁもうこんなの続きが読みたくなるに決まってるじゃないですかもう全裸待機するんで続きお願いします何でもしm(ry
ぽわぽわしてる振りした計算高い雲龍とか出てくれると嬉しいなー
壁|ω・`)チラッ
∧__∧
(´∀`)
(⊃⌒*⌒⊂)
/_ノωヽ_)
∧∧
(д`* )
(⊃⌒*⌒⊂)
/_ノωヽ_)
∧∧ 親潮警察コイヤァァァァ!!
(д´*)
(⊃⌒*⌒⊂)
/_ノωヽ_)
(あっ、親潮警察に掘られると思ったら急に卵掛けご飯が食べたくなってきたデース・・・)
艦これ以外のネタも程々に混ぜられていてとても面白い
続きオナシャス!
コメントありがとうございます。
27さん
応援感謝です。
28さん
雲龍……考えてみます
29さん
やっぱりホモじゃないか(歓喜)
30さん
英国生まれ()の嗜み
31さん
諸葛孔明直伝パロディ小出し小出しの罠にござる
旬のネタを混ぜて行くスタイル、いいゾ~これ
コメントありがとうございます。
33さん
筆者独自ネタは引き出しが少ないからね、仕方ないね。
提督が・・・秋葉に居そうな白衣のオッサンみたいw
ええSSやこれは...(恍惚)
不審者A「よし・・・2か月も経てば流石に親潮警察もいなくなっただろ・・・」
不審者B「俺・・・親潮警察から逃げきったら、親潮を思う存分クンカクンカするんだ・・・!」
A「折角だから俺は親潮を存分にふにふにするぜェェッ!!」
B「ィヤッハァァァッ!!」
コメントありがとうございます。
36さん
フハハハハハハハ
37さん
嬉しいですね、ね?
38さん
親潮警察「貴様ァ!観念して尻を出せ尻を!」ビンビン
A「ご立派ァ!」
B「アッーー!」
親潮警察「汚物は消毒ダァァァ!」ビンビン
面白い!
続き待ってます!
こんな面白いSS書いちゃってさぁ、誇らしくないの?(賞賛)
あく続き書いてくれよな~頼むよ~(懇願)
コメントありがとうございます。
39さん
励みになります。ありがとうございます^ ^
40さん
(賞賛されて気分が)あぁ^〜いいっすね〜
ボチボチ更新します^ ^
親潮 「もう気が狂うほど気持ちええんじゃ」
やをらさん書く文章すきやわぁ〜
コメントありがとうございます。
>>42さん
うっ……ふぅ
>>43さん
うれちいでち、でち
社会人になってこのssの提督状態だった私にも楽しみができた…無理のないペースで更新がんばってくだちい
なっ!
更新されてるだと!
よ、読まなきゃ!
続きはよ
人を笑顔にしている+1145141919810931点
いや冗談抜きで、このssで何人か救ってそう
コメントありがとうございます。
45さん
励みになります、感謝です^ ^
46さん
亀ペースで申し訳ねえです
47さん
お ま た せ
48さん
ヒーローは遅れてやってくる(投稿遅延の正当化)
読売新聞(9月28日(金))7面
💀韓◆国💀
文大統領、国連総会で『慰安婦問題』に基づき日本🇯🇵🎌🗾を非難する演説実施
これは『慰安婦問題』で相互に非難応酬する事の自粛を約した『慰安婦問題における日韓合意』の明確な違反であり、💀韓◆国💀は『慰安婦問題』を蒸し返す事を国家として宣言した。と、思料
加賀『頭に来ました。』
コメントありがとうございます。
50さん
申し訳ないが皆様の娯楽に政治的なコメントは控えていただきたい:(;゙゚'ω゚'):
親潮の変態化が・・・止まらない・・・ッ!
そして、親潮警察の目を盗み続ける俺も止まらない・・・ッ!
こんな変態に目をつけられたからだろうか・・・ヤバ潮さんは未だ我が艦隊に加わってくれない・・・
コメントありがとうございます。
52さん
んんっ親潮堀りは200周がデフォですぞ(あくまでも個人の感想です)
やっぱり、この鎮守府の親潮が1番かわいい
行きとったかワレェ!
待っとったで!(迫真)
おぉ、凄い方々がいらっしゃっている…
続きwktk
とんでもねぇ、待ってたんだよ