特に根拠も理由もないけれど
仕事で失敗した時、誰かとケンカした時、訳もなく不安になった時......
そんな時、艦娘たちが寄り添ってくれたら...きっと元気になれる、かも!?
ぶっちゃけ艦これ自体は初心者だから、おかしな点があっても暖かい目で見守ってください。
登場させる艦娘は完全に自分の好みで選んでます。
仕事の片手間だから更新はあまり早くない予定。
提督「はぁ・・・・・・」
提督(先日行われた深海棲艦に対する大規模な反抗作戦)
提督(俺はその作戦の指揮を執っていた)
提督(作戦は無事に終了し、日本近海のシーレーンは大きく回復。深海棲艦の脅威も落ち着きを見せ始めた)
提督(結果だけ見れば、文句なしの大勝利だ......だけど)
提督(俺はその作戦中に些細なミスを犯してしまった)
提督(別に、そのミスによって艦隊の誰かが轟沈したわけじゃない。元帥からも気にするような規模の失敗じゃない、と励ましの言葉を頂いた)
提督(でも、そうじゃないんだ......)
提督「俺は、俺は......」
?「もうっ!手が止まってるじゃない!何ぼーっとしてるのよクズ司令官!」
提督「あ、あぁ霞か、すまんちょっと考え事をしててな......」
霞「まだ処理しなきゃいけない書類だって山ほどあるんだから!考え事する暇があるんだったらまず手を動かしなさいな!」
提督「そうだな、まだこんなに仕事が残ってるもんな」
提督「ごめん、今からちゃんとやるよ」
霞「ふん、最初からそうしなさいよ......」
提督(しっかりしないと......)
○
霞「 ねぇ、ねぇったら」
提督「ん?どうした霞?」
霞「どうした?じゃないわよ!」
霞「もう1430時なのよ?いつ昼食を取る気なのよ、クズ司令官」
提督「俺は......まだやらなきゃいけない書類があるから、終わったら行くことにするよ」
提督「霞は俺のことは気にしないで先に食べに行ってていいよ。霞もまだ食べてないんでしょ?」
霞(そう言うと、クズ司令官はすぐに執務を再開した)
霞(ただ真面目に効率よく正確に)
霞(そうやって執務をこなす姿は、傍から見れば真面目でとても仕事熱心な人に見える)
霞(でも、今まで一緒に戦ってきた私たちが......私が見れば、その姿はとても危うく感じた)
霞(どこが?とか、何が?とか、具体的のことはうまく言えない。でも今のクズ司令官のことを放っておくことが、どうしても出来なかった)
霞「ねぇ、ちょっといいかしら?」
提督「なんだい?まだなんかあるのか?」
霞「あるから呼んでるのよ。いいから、一回手を止めて私の言うとうりにしなさい」
提督「えぇ......でも書類が」
霞「言っとくけど、クズ司令官に拒否権はないわよ!わかったら早く言う通りにする!」
提督「は、はいっ!」
○
提督「それで、霞の言った通りにしたんだけど......」
提督「なんで俺は膝枕されてるの?」
霞「それはアンタが一番わかってるんじゃないの?今日だってあまり寝れてないんじゃない?」
提督「......なんだ、気づかれてたのか」
霞「気付くも何も、目の下にそんな大きなクマができてれば誰だってすぐわかるわよ」
霞「・・・・・・ねぇクズ司令官、まだこの前の作戦のこと気にしてるの?」
提督「っ・・・・・・ああ」
霞「はぁ、呆れた・・・・・・まったく、ひとつの失敗のことでいつまでイジイジしてるのよ」
霞「クズ司令官が今後悔したところで、あの時の結果が変わる訳じゃないのよ」
霞「それとも何?落ち込んでる姿見せれば誰かが励ましてくれるとでも思った?甘えてるんじゃないわよ!」
霞「もっとしゃんとしなさいな!私たちの司令官なんでしょ?」
提督「そう、だよな......いつまでもウジウジ悩んで、女々しいよな......」
提督「でも、怖いんだよ......日に日に戦闘は激しくなっていって、傷だらけになって帰ってくる娘が増えていって......」
提督「いつも間宮さんの食堂で楽しそうに飯食ってるアイツらが!俺のことを『提督』って慕ってくれてるアイツらが!」
提督「俺の一つの指揮で、俺の一声で、消えてしまうんじゃないかって思うと......もう疲れたんだよ......」
霞「......」
提督「ぁ......す、すまん!ちょっと弱気になってたみたいだ!」
霞「ねぇ、クズ......ううん、司令官」
提督「……なんだ?」
霞「大丈夫よ」
提督「え?」
霞「私たちは絶対に帰ってくるから」
霞「どんなに傷ついても、ボロボロになったって絶対にこの場所に戻るから」
提督「っ、それは……」
霞「甘い考えだって言いたいんでしょ?そんなの戦場に出てる私たちが一番わかってるわよ」
霞「でもね、どんなに甘い考えだって言われてもね、私は絶対にそれを諦めない。他の娘もきっと同じ考えなはずよ」
提督「どうして……」
霞「……根拠とか理由なんてないわよ」
霞「でもね、自分が指輪を送った女の言葉くらい信じてみなさいな」
提督「そう、だな……ありがとう霞」
霞「わかったらさっさと寝なさい、まだ処理しなきゃいけない書類も残ってるんでしょ」
提督「そうするよ...膝、借りるな」
提督「......なあ霞」
霞「なにかしら?」
提督「......辛いときには...また、甘えてしまってもいいか?」
霞「それは......司令の官努力次第かしら」
提督「そっか、なら頑張らなくちゃな」
霞「ふん、勝手に言ってなさい......ほら早く寝る」
提督「ああ......おやすみ霞」
霞「おやすみなさい......司令官」
霞
『体調及び精神の安定を保つのも大切な仕事です。義務を果たして下さい。』