2019-10-22 13:45:48 更新

概要

【ある事】をキッカケに、ピザ屋でバイトをする事になった【提督】と【天龍】。
だが、そのピザ屋には恐怖が待ち構えていた…


前書き

これは、Five Nights at Freddy'sのパロディです。

知っている方も多いのでは……?

原作とズレるかもしれませんが、お許しください!

誹謗中傷コメはお控えください……





ジジジジジジ………




ミーンミンミンミンミーー……





一体何やってんですか!!??




ジジッ!




大淀の怒鳴り声が執務室に響き渡る。

季節は夏真っ盛り。勿論、この執務室には

冷房器具がある…が、今は使えない。

なぜって?それは……




「あなた達、どんだけ電気使い込んだんですか!?」




「いや、だって暑いだろ?」




「そうだぜ!提督の言う通りだ!!暑すぎるんだよ!!」




今の気温は37.5度。

さっきまで鳴いていた蝉は既におらず、

執務室には蒸し暑い空気が流れる…




「俺達を叱る前に、他の奴を注意したらどうだ?」




「俺も提督と同意見だ!」




「そうですか……!では自分達の周りを見てください!」




「俺達の……」キョロキョロ




「周り?」キョロキョロ




エアコン



扇風機



テレビ



冷蔵庫



照明



「それが?」




「それが?ってなんですか!?ここだけですよ、電気の消費量が激しいのは!!」クワッ




「まぁまぁー、大淀。そうかっかすんなって!ほら、こっちに来て涼もうぜー」




冷蔵庫の扉を全開にし、天龍がその前でくつろいでいる。




「何で冷蔵庫全開なんですか!?1番勿体ないですよ!!」




「えー…、1番これが涼しいだろ?」




「そうですか……そんなに暑いですか。なら罰として2人共、1日だけバイトしてきてください!それと、これはバイト先の説明書になります。」スッ




取り敢えず、【説明書】を受け取っておく

後で見ておこう……




「バックれてどっか行くか!」




「それいいな!提督、どk……




「あ?」ギロッ




「「すんませんでした………」」




コツコツ…




誰か来る……足音からして、3人だな

ん?3人?あっ……




コンコン




執務室のドアが鳴る

いやまさか?




「失礼します。執務室はここであっていますか?」




「ここが執務室か、随分暑いんだな。」




「暑い……サウナみたいな部屋ね。」




「あ、あの…あなた達は?」




「大和型戦艦、1番艦、【大和】。推して参ります!」




「フッ、随分待たせたようだな……。大和型戦艦二番艦、【武蔵】。参る!」




「そう…私が【大鳳】。提督…貴方と機動部隊に勝利を!」




「え?えっ!?大型建造限定のレア艦が何故ここに……!?」




わ、忘れてた……昨日天龍とノリで大型建造回したんだった!!




「え、皆さんここに着任したんですか!?」




「そうですよ!」




「じゃあ今の資材は………」




燃500 弾460 鉄340 ボ50




あ、絶対大淀キレてるな……

とにかく外に出ないと。




「…………提督、天龍さん。」




「「………ハイ?」」




「5日間バイトしてきてください!!!」バンッ




「「わ、分かりましたぁー!!」」バッ!




ピザ屋(本編)




「……提督よぉ。凄く暑い……。」




「……こっちも暑いんだよ!」




俺と天龍は鎮守府を飛び出し、街に来ていた。

周りには買い物客で賑わっている…

あ、そういや大淀から説明書貰ってたな。




「さてと……」ペラッ




「ん?提督、なんだそりゃ?」




「大淀から貰ったバイトの説明書だ。」




「バイト?どれどれ……」




求人情報


・深夜0時から朝6時までの夜勤警備員を募集中


・仕事内容

監視カメラのチェック

備品、動物ロボットの安全確認




「これだけか?」




「そうみたいだ……ん?」




説明書を読むうちに、ある事に気がついた。

ここに書かれている店にもう着いていたらしい…




「ここが、ピザ屋か?結構広いな!」




「そうみたいだな。取り敢えず中に入るか。」




ウィーン…




『いらっしゃいませ!』




入ってすぐ近くの柱に案内板があった。

おぉ!結構広いな…奥にホールもあるのか!




『おーい!提督、見てみろよこれ!』




天龍がホールから呼びかけている…

流石園長。行動力が凄いな!




「どうしたんだ天龍、何か見つけたのか?」




「これだよ!コレコレ!」




「これは……機械人形か!」




そこには、舞台の上にいる3体の人形があった。


左には、赤い蝶ネクタイを着用した人型で紫色のウサギが。……エレキベースを持っているな。


右には、ボクタイ(蝶結び)とシルクハットを着用した人型のクマが。……マイクを持っているのか…。


そして真ん中。首元に、【Let'sEAT!】と書かれたよだれかけを着用した、黄色で人型のヒヨコが。……ん?この人形だけ左手にケーキを持っている…。




『お客様。ご注文はお決まりですか?』




後ろから声をかけられたので振り返ると、

そこには制服を着た、60代の男性が立っていた。あ、よく見ると老けているな…




「あぁ、すいません。ここでバイトをさせて頂く事になった者達ですが……」




『………失礼。少し拝見させて頂けますか?』




手に持っていた説明書を手渡すと、

胸ポケットから取り出した判子で判を押した。




『はい。では、今日の深夜0時からお願いします。』




「分かりました。ありがとうございます!」




「なぁー提督。オレ、腹減ったんだけど…」




3体の人形を眺めていた天龍がこちらに戻って来た。考えてみたら、俺達は朝から何も食べていなかったな……




『………もし良ければ、ピザをご馳走しましょうか?』




「え!いいんですか?」




『今日から働いて貰うのですから、【私からのお礼】として受け取っておいてください。』




「いいのかオッサン!!ありがとな!!」




「おい天龍。失礼だろ、早く謝れ!」




『いえ、いいんですよ。元気の良いお嬢さんですね。』




「フフフ、怖いか?提督!先に行ってるぜ!」タタタ




「あっ、おい!……ウチの天龍がホントにご迷惑を……」




『まぁまぁ、元気が1番ですから。』




「それでは、私もホールに行きますね」スタスタ




天龍の後を追いかける事にした。

腹が減ってはバイトは出来ない……

あぁ、ピザが待ち遠しい!







『……その元気が【何日】続くか楽しみですよ』フフフッ




後ろで何か聞こえた気がする……

まぁ、気のせいか!

そんな事よりピザだな!






『お待たせしました。当店自慢のピザで御座います。』




「「うおぉー!いっただきまーす!!」」パン




気になる味は……う、美味い!

特にこの【ケチャップピザ】は絶品だ…!




「提督!この【ケチャップピザ】美味いな!」モグモグ




「分かるぞ天龍!手が止まらなくなるよな!」モグモグ




『お口にあって何よりです。当店の食材は【厳選】してお客様にご提供させて頂いていおります。』




なるほど。それなら美味くて当然だな!

鎮守府の皆にも食べさせてあげたいくらいだ…












『おや、もう23時50分ですね。それでは、警備員室へご案内致します。』




「あ、はい。おい!行くぞ天龍!」




「ん?おう、分かった!」ガタッ




辺りはすっかり暗くなっており、

俺達3人の足跡が響き渡る……




『こちらが警備員室です。』ガチャ




そこには机があり、上には扇風機などが置かれていた。ホントにここは飲食店なのか?……壁に張ってあるポスターには、あの3体の人形が映っている。




「………なぁ、オッサン。なんで【キッチン】の所だけ映像が映らないんだ?」




『………はい。それはカメラが壊れており、【音だけ】しか聞こえないんです。』




そうなのか…。まぁ、別に問題ないな。

それと…




「…ずっと気になってたんですけど、この左右対称に備え付けられている【Door】と【Lite】って、何ですか?」




『【Door】は扉の開閉が出来ます。【Lite】はすぐそこの電気を付けることが出来ますよ。』




今更だけど、警備が頑丈すぎやしないか…?

一応質問しておくか……




「あの、すいません。警備が頑丈すぎませんか?頻繁に強盗されるわけじゃあるまいし…」






『…………その内分かりますよ』ボソッ






「どうしたんだ、オッサン?」




『いえ、何でもありません。それではよろしくお願いします。』




「おう!この天龍様に任せとけ!」ドン!




この警備員のバイト…何も怒らなければいいんだが……








『さぁ、あなた達は【彼ら】からの侵入を防げるでしょうか……?』




現在の時刻 23時59分





1night 恐怖の始まり





現在の時刻 0:00




プルルル………




「ん?提督、電話がなってるぞ。」




「誰だこんな時間に……」




ポケットから携帯を取り出し確認する。

なんだ。大淀からか…




「はい、もしもし……」




『提督!今どちらに!?』




やけに焦っている大淀の声が聞こえる。

何かあったのだろうか?




「どこって……バイト先だけど?」




『……え?変な事言ってないで早く帰ってきてください!』




「は……?」




いや、説明書渡した奴が何言ってんだ?

暑さで頭がやられたのか?




「大淀が説明書を渡したんだろ?そこに書いてあった場所で今バイトしてるんだが。あ、天龍も一緒だぞ。」




『説明書…?あれに書かれた場所は架空の場所ですよ?』




は?ピザもその場で食べたし、定員さんも

居たんだぞ?架空の場所なワケないだろ!

大淀のイタズラか、全く……




「はいはい。冗談はいいって。俺達これからバイトだから切るぞ……」




『ちょっと!提督、待っ………』




ピッ




電話を切ると、ずっと監視カメラを見ていた天龍に目を向けた。




「どうだ天龍?何か変化はあったか?」




「今んところは特にないな。」




当たり前だが、辺りは静まりかえっている。




「しっかしよぉ提督。どうせ強盗は起こらねぇのに何でこんな厳重なんだろうな?」




「さぁ?俺が知るわけないだろ。」




「それもそうか………おっ、もう1時だな!」




現在の時刻 1:00




まだそんなに経っていない気がするが……




タタタタ……




なんだ?今何かの足跡が聞こえた……!!

強盗か?




「アレ?おっかしーな……【舞台】の映像が映らねぇ!」




「……ホントだ。ど




どうせ故障だろ?と、言おうとした瞬間。

監視カメラが元に戻る。




パッ




「お、おい……嘘……だろ…?」




そこには本来なら【ある物】が無く……




「マジか……。」




舞台には、【クマ】と【ウサギ】だけが佇んでいた。




「多分盗まれたんだ!天龍、監視カメラの確認を!」




「お、おう!待ってろ……」スッ




初日から強盗だと?

いや、そんな…




「天龍!見つかったか!?」




「あ、………あ……」ガタガタ




監視カメラを見たまま天龍が震えている。

何だ?どうしたんだ?




「ちょっと見せてみろ!」バッ




天龍から受け取った監視カメラの映像には

【ダイニングエリア】が映し出されていた。




「いや、そんな……こんなことってありえるのか!?」




そこには【舞台】に居た筈の……




「なんでここに居るんだ……!」




【ヒヨコ】が、こちらを睨みつけていた。




「て、提督…な、何だよあれは!?」ガタガタ




「分からねぇよ!誰かが動かしたんだろ!?」




「オレだってそう信じてぇよ!だけど、監視カメラを見る限り、人影は無かった!」




確かに監視カメラに人影は映らなかった。

……待てよ、さっきの足音は

ひょっとして…【ヒヨコ】の足跡なのか!?




タタタタ…




「「っ!?」」




今度はハッキリ聞こえた……!!

まさか!




スッスッ




「………間違いない」




今度は【倉庫】に紫色の【ウサギ】が潜んでいた……




「この人形達……独りでに動いてるのか!?」




「提督!オレ達はどうしたらいい!?」




この人形達に近づくと嫌な予感がする…!

だが、この店の警備はどうなる?




「今は様子を見るしかない……」




「はぁ!?何言ってんだ!絶対逃げた方がいいって!」




天龍………。

今は逃げた方が良さそうだな。




「よし、逃げるぞ天龍!」




天龍を連れて裏口に向かう。

早く、早くここから……!




「ついた…!早く逃げ……!!」




ガチャガチャ!!




!?………オイオイ嘘だろ!




「お、おい!提督早く開けろよ!」




「今やってるけど、開かないんだよ!!」




ガチャガチャ!!




「ダメだ………開かない。鍵が掛かってる!」




「なんで内側に鍵が掛かってんだよ!?」




「そんな事知るわけないだろ!」




タタタタ!




「ヒッ!?ま、またかよ!」




ここにいたら何が起こるか分からない。

……取り敢えず警備室に戻った方が良さそうだな!




「天龍……警備室に戻るぞ。」




「わ、分かった……」




裏口を後にし、警備室に戻る……

いつの間にか時計の針は

【午前2時】を指していた。




現在の時刻 2:00




「天龍、お前は監視カメラを見てろ。」




「提督はどうすんだよ!?」




確かめるだけなら大丈夫なハズ……




「………見回りをしてくる。」




「正気か!?何かあってからだと遅いんだぞ!?」




「その為に天龍が監視カメラで俺の事を確認するんだ。」




そうすれば、何処に行っても問題ない。

……ホントに動いているのか確かめなければ!




「……分かった。気をつけろよ。」




「それと念の為、扉は閉めとけ。……それじゃ、行ってくるぞ。」




「あぁ。ここは任せとけ!」




ガシャン!




「……さて、【ヒヨコ】から確認するか。」




俺は【西廊下】を歩き始めた。

……壁には、ポスターや子供が書いた絵が貼り付けられている。




「よし、【ダイニングエリア】まで来たぞ。」




貼り紙を見ているうちに【ダイニングエリア】に着いていた。

……同じ位置に【ヒヨコ】が立っている。




「【ヒヨコ】は確認出来た。あの奥の【舞台】は……っ!?」




奥の【舞台】を確認しようと、目を凝らす。

が、そこには【何も】無かった。




さっきの足跡は【クマ】のか!?

そうだとしたら天龍が危険だ!!




「早く戻らなきゃ……!」バッ




【ダイニングエリア】を後にしようと、振り向いた………




「…………は?」




【最後】に俺の目に映ったのは、丁度こちらに

エレキベースを振り下ろした紫色の【ウサギ】だった。




ゴスッ!





……ズルズル





……ズルズル












「提督……無茶すんなよ……」




天龍は両サイドの扉を閉め、監視カメラで提督を見ていた。




「提督が【ダイニングルーム】に着いたな。……っ!!でも【ヒヨコ】はまだいるのか…。」




【ヒヨコ】は、今もこちらを睨みつけている。




「へ、へっ!もうビビらねぇよ!」




ザザザザ…




暫く見ていると、また監視カメラが暗くなった。




「またかよ!……おっ、直った。」




再び【ダイニングエリア】が映し出される。

しかし、提督の姿は無かった。




「アレ?提督どこ行ったんだ……?しゃーねぇな、切り替…」




ドンドン!




カメラを切り替える寸前に扉が叩かれる。提督が戻って来たのか!




「待ってろ提督!今開けるからな!」




【Door】と書かれたボタンに手を伸ばし…




ガシャン!




「大丈夫だったか?提督……」




ギャアアアアアアアアアアアアアア !!!!




扉から出てきたのは提督では無く、紫色の【ウサギ】だった。




「うわあぁぁあ!!!……。」




オレはそこで気を失った……











「………はっ!」ガバッ!




「ここは、【楽屋】か…?」




周りを見渡すと、人形の被り物が沢山置いてあり、異臭を放っている。テーブルには【クマ】の人形が座っているが、何故か眼球が飛び出ている。




「何だこれ…!うっ…」




あまりの匂いと光景に目を凝らす。が、その先には【提督】の軍帽が落ちていた。




「これは提督の……っ!じゃあ、この【クマ】は……!!」




ガチャ




その時、扉が開き、【ヒヨコ】が入って来た。

手には【中身がない人形】を持っている。




「お、オイ!まさか……!」




恐らく、提督はこの【クマ】の人形の中に【詰め込まれた】のだろう。

そうだとすれば、今から起こることは1つしかない。




「や、やめろ…!」




【ヒヨコ】が近づいてくる…




「やめろおぉぉぉお!!!」ジタバタ




【ヒヨコ】がオレの手を掴んで……ーー











「………ゅう!……………龍!天龍!!」




「……はっ!?や、やめろおぉぉ!!!」バッ




「落ち着け天龍!!俺だ!!」




パニックになっている天龍を落ち着かせる。

……天龍の気持ちはよく分かる。




「あ………提督……生きて……るのか?」




「あぁ。………言いたい事は分かる。【奴ら】の事だろ?」




「【ヒヨコ】が……オレを……人形の中に……詰め込んで……」ガタガタ




「………天龍もか。」




「なんでオレ達は生きてんだ?死んだハズじゃ……」




俺も【ウサギ】に詰め込まれたハズ。

取り敢えず、今何時だ?

近くにある時計を見てみる……

今の時間は……0:00!?




「そんな!?時間が戻っている……」




プルルル……




「提督、電話が……」




「あ、あぁ。………はい、提督です。」




『提督!今どちらに!?』




大淀……?また掛けてきたのか?




「どこって…大淀。同じ事をまた聞くのか?」




『……え?今初めて聞いたんですが…。それより、早く帰ってきてください!』




「ち、ちょっと待ってくれ……」




大淀が今初めて掛けてきたと言うのが確かなら…

試してみるか。




「今、説明書に書いてあった所でバイトしてる。」




『説明書…?あれ……』




よし!ここで…




「『あれに書いてある場所は架空の場所』か?」




「え!?何で私が言おうとした事を……」




やっぱりそうか…1日目の夜に戻っている。

俺と天龍の記憶は引き継いだまま…!




「大淀、頼みがある!その架空のピザ屋に俺達はいる!!だが裏口が開かず、オマケに人形が動いて俺達を襲いに来る!!」




「え、え??」




「困惑すると思うがホントの事なんだ!!帰れたら執務でも何でもする!ここから助けてくれ!!」




いきなり訳の分からない事を言ったけど大丈夫か…?




「わ、分かりました!!調べてみま……」




ピッ




!?勝手に切れた……!!

電源がつかない!!携帯は使えないな……




現在の時刻 1:00




「ここで警備しよう。」




「あぁ。下手して死ぬよりマシだしな……」




だが、警備しようと【奴ら】が襲って来るのに変わりはない。多分【ドア】と【ライト】、【監視カメラ】でやり過ごすんだな…




「やるか……。天龍、監視カメラは任せた!」




「おう!それで、提督はどうすんだ?」




「俺は【ドア】と【ライト】をやる。」




左右対称にあるが、真ん中に居ればなんとか対応出来るだろう。




「分かった。頼んたぜ!」




「あぁ!!さぁ、リベンジ開始だ!」




現在の時刻 2:00




数分後…




タタタタ…




「……っ!提督!【ウサギ】が【倉庫】に!」




「早速攻めてきたか…!天龍、他に動きはあるか?」




「………いや、ないな。【ウサギ】だけだ!」スッスッ




「分かった。引き続き頼む!」




天龍が再び監視カメラを見る。

仕掛けてきたか…。【ウサギ】だけなら何とかなりそうだ!!……おっと、今何時だ?




3:00




「時間の流れが早くないか……?やっぱ気のせ…」




「提督!!【ウサギ】が【西廊下】まで来てるぞ!」ガタッ




「!?カメラAとBどっちだ!」




「Aの方だ!!」




【西廊下(左)】と【東廊下(右)】のみ、カメラが【A、B】と分かれていて、Aの方が警備室から遠く、逆にBの方が近い。




「まだ大丈夫だ!他の人形は?」




「あっ!【ヒヨコ】が【ダイニングエリア】に居るぜ!!」スッスッ




【ダイニングエリア】か…まだいけるハズ!

……それにしても眠い…な……

少し……だけなら……











「提督!【ヒヨコ】が【トイレ】に……って、オイ!提督!!」ユサユサ




「……!!スマン!寝てた!!」ガバッ!




「しっかりしろよ提督、命掛かってんだぞ!」




「スマン!」




取り敢えず、立たなきゃ……おっと!!




グラッ!




カチッ




間違えて【Lite】のボタンを押してしまった。




「何やってんだよ提督、大丈夫か……」クルッ




「あぁ、大丈夫だ。」




体勢を直し、天龍を見る。

ん?天龍の顔が青い……それに視線が【ドア】に向いている…。




「後ろに何か……!?」クルッ




その【ドア】には、【ライト】に照らされた







【ウサギ】が佇んでいた。




「てっ、提督!!早く【Door】のボタンを押せ!!」




「あ、あぁ!!頼む、間に合え……!!」バッ!




カチッ




ガシャン!




「………危なかったな。」




「そうだな……。今【ウサギ】は何処に居る?」




「すぐそこの【西廊下B】にいるぜ…」スッスッ




……しばらく左は開けない方がいいな。

今の時間は…




4:00




「……やっぱり時間の流れが早すぎる。」




現在の時刻 4:00




「………なぁ、天龍。今何時だと思う?」




「あー、ずっと監視カメラ見てたからな…。多分2時辺りか?」




「………もう4時だ。」




「もうそんな時間なのか!?」




時間が経つのが早すぎる……一体何故?

大淀に調べて貰うか…。




タタタタ…




「来た!天龍!」バッ




「おう!…って、【ウサギ】が【倉庫】に行っただけだぞ。」スッスッ




違う……今のは【右】からだった!!

まさか!?




「天龍!【東廊下】は!?」




「えっ。あ、あぁ………っ!?提督!今すぐに【ドア】を閉めてくれ!!」




「分かった!」バッ!




カチッ




ガシャン!




「提督。これ……」




そこには【東廊下B】に佇む【ヒヨコ】の姿があった。




「危なかったな…。もし足音に気付いてなかったら…。」




「………また【詰め込まれてたかもな】。」




「取り敢えず、【ウサギ】が離れたから【左】の【ドア】は開けておこう。【右】は閉めたままで。」




「そうだな。」




現在の時刻 5:00




「………」




「………」




ガチャンガチャガチャ!




「!?」




「うおっ!?何の音だ?」




「これは……【キッチン】からだ!」スッスッ




「そういえば、【音だけ】しか聞こえない所があったな……」




こういう事だったのか…確かに【音】がハッキリ聞こえるな。




「あっ、提督!【ウサギ】が【西廊下B】に!!」




「!?早く閉めないと…」バッ!












キーンコーンカーンコーン!

5:00

ーーーーーーーーーーー↓ーーーーーーーーーー

6:00




「えっ……!お、終わった!!」




時計の針は6時を指していた。




「やったな!提督!!」




「あぁ!早く帰ろ……う……」




何だ…?意識が………天…龍…




「……提……督……」




バタッ




『残念。これからが始まりですよ?』




1night CLEAR!




2night 盗塁王




「っ!!」バッ!




今まで寝てたか……

状況確認の為、辺りを見回す。




「………そんな…戻ってる。今は…」




時計を見ると(深夜)12:00をさしていた。




「………っ!天龍、おい!!起きろ!!」




「ん……何だよ、提督。」




「また戻ってるんだよ!!」




「は?そんな馬鹿な……ホントだ、戻ってる…。」




プルルル……




ガチャ




「………大淀か?」




『提督!何故帰ってこないんですか!?まさか……5日間働く気で!?』




「そんな訳無いだろ!疲れて寝ていただけだ。……それより、何か分かったか?」




『はい。どうやら、その【ピザ屋】は実際にあったのですが、今はもうないそうです。管理局に問い合せた所、この周辺にそんな【ピザ屋】は存在しないと……。』




「………そうか。所で、【人形達】の名前は分かるか?」




『はい。まず【ヒヨコ】の【チカ】。そして【ウサギ】の【ボニー】、【クマ】の【フレディ】、最後に【キツネ】の【フォクシー】です。』




「ちょっと待て!?【人形】は全部で3体のハズだぞ!?」




『そんな事言われま………』




ガチャ!




嘘だろ!?勝手に切れた…

…携帯はもう使えないな。




「…どうやら2日目らしいな。」




「……あぁ。」




現在の時刻 1:00




タタタタ…




「天龍!」




「待ってろ!………提督、【クマ】が動いたぜ!」




【フレディ】か!行動パターンは分からないが、何とかなるか…?




「分かった!今居る場所は?」




「あぁ……あ、あれ?おっかしいな…」スッスッ




タブレットの映像見ていた天龍が慌てて監視カメラを確認している。




「提督!【クマ】が何処にも居ないぞ!!」




「それは無いな……ちょっと貸してくれ」スッ




天龍から受け取ったタブレットで監視カメラの映像を確認する……。やっぱりそこか…!




「いた。【ダイニングエリア】にいる!」




「???何も居ないじゃねぇか!」




「よく見てみろ!ほら、後ろの暗闇に【目】が…」




「っ!?ホントだ!確かに【目】が見える!」




【フレディ】は確認しにくい…。よく探さないと分からない感じか…




「天龍、引き続き監視頼んだぞ。」




「任せとけ!」




現在の時刻 2:00




「な、何だコイツ……!!」




監視カメラを見ていた天龍が声を上げる。

何だ、何かあったのか!?




「どうした!?」




「か、【海賊の入江】に何か居るんだよ!!」




すかさずタブレットを覗き込む。

まさか……【4体目】の【機械人形】か!?




「コイツが…」




そこには星模様の紫のカーテンからこちらを見ている…




「【フォクシー】…」




眼帯を付けた【キツネ】が居た。





後書き

1night目CLEARです!
まだ続きます!
これ長編になりそうですね…

もしかしたらFNAF2も書くかもしれません。

【注意】
提督達は【ウサギ】、【ヒヨコ】、【クマ】と呼んでいますが、
これは提督達がまだ【彼ら】の名前を知らないからです。後々から明るみになってきます!

因みに…【彼ら】の名前は

【キツネ】→【フォクシー】

【ウサギ】→【ボニー】

【ヒヨコ】→【チカ】

【クマ】 →【フレディ ファズ ベアー】
です。

※このSSでは【フレディ】と略します。


このSSへの評価

9件評価されています


2019-08-17 17:11:54

sasanekoさんから
2019-08-12 03:40:20

SS好きの名無しさんから
2019-08-03 19:56:40

SS好きの名無しさんから
2019-08-03 06:31:10

安部鬼さんから
2019-08-02 20:55:27

Newtonさんから
2019-08-02 16:16:40

DELTA ONEさんから
2019-08-07 10:15:07

大鳳可愛いぃさんから
2019-08-01 21:18:22

ニンニク2さんから
2019-08-01 19:35:18

このSSへの応援

7件応援されています


sasanekoさんから
2019-08-12 03:40:21

SS好きの名無しさんから
2019-08-03 06:31:11

安部鬼さんから
2019-08-02 20:55:29

Newtonさんから
2019-08-02 16:16:37

DELTA ONEさんから
2019-08-02 11:05:33

大鳳可愛いぃさんから
2019-08-01 21:18:23

ニンニク2さんから
2019-08-01 19:35:19

このSSへのコメント

5件コメントされています

1: 大鳳可愛いぃ 2019-08-01 21:18:55 ID: S:1YOfjg

提督と天龍…死なないように冥福を祈っとくよ(矛盾)

2: DELTA ONE 2019-08-02 11:06:21 ID: S:rkwaS7

ピザ屋と聞いて最初エミリーウォントゥープレイが浮かびましたww

3: 缶ジュース 2019-08-02 14:36:57 ID: S:cqkfKt

>1さん
あっ…(察し)

>2さん
確か、それもピザ屋でしたね!

4: DELTA ONE 2019-08-02 22:08:45 ID: S:Ulqf-L

ですね!しかも続編サンドイッチ屋ですしww

5: SS好きの名無しさん 2019-08-07 01:15:04 ID: S:4waFBs

クリアしてピザ屋の出入り口でたら違う場所なんてオチか?(やったぜ)


このSSへのオススメ

1件オススメされています

1: 大鳳可愛いぃ 2019-08-01 21:19:08 ID: S:qGHWOS

これからが楽しみだゾ


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