提督「〜〜〜♪」ｶﾘｶﾘ

ドタドタドタ…

バァン！

ドア（痛えよ姉ちゃん……）

明石「提督！ついに完成しましたよぉ！！」

提督「ドアは静かに開けような、明石」

提督「それで完成した、というのはそのスイッチのことか」

明石「ええ！このスイッチを押すとですねぇ、なんと男女の性に対する観念がひっくり返ってしまうんです！」

提督「またおm …変なものを……。まあいい、それを押せばいいんだろう？」

明石「あれ、今日は随分と素直ですね。いつもだったらもっと……」

提督「どうせ嫌だと言ってもお前は退かないだろう。ほら、貸してみな」

明石「えへへ、話が早くて助かります！」

提督（まあ、部下の趣味に付き合ってやるのも上司の勤めの一つだしな）ﾎﾟﾁｰ

明石　ﾜｸﾜｸ

シーーン……

提督「……特に何も起きないが」

明石「あ、あっれぇ〜？そんなはずは……」

提督「どうやら失敗作だったらしいな」

明石「えぇ、そんなぁ〜……」

コンコンコン

提督「どうぞ」

吹雪「失礼します！って明石さん、どうしたんですか」

提督「こいつが作ったやつがまた失敗してな。それより何か用か」

吹雪「はい！報告書をお持ちしましたよ」

提督「ああ、お疲れ様、ありがと……」ｽｸｯ

提督「うっ！？」ｶﾞｸｯ

明石「！？」

提督（な、なんだ……！？急に足に力が、入らなっ……！）

吹雪「司令官！大丈夫ですか！？」

提督「明石……貴様、謀ったな……！」ﾊﾞﾀｯ

明石「ええそんな！言いがかりですよぉ！？」

吹雪「しっかりしてください！司令官！」

提督「………」

提督「……」

「…」

ーーーーーーー

ーーーーー

ーーー

ー

ﾁｭﾝﾁｭﾝ…

提督「……はっ！？」ﾊﾞｯ

提督「あ、朝？そうか、あれから寝てしまっていたのか……」

提督「マルロクマルマル……。なんか変な汗かいたな、シャワーでも浴びるか」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

吹雪「司令官！おはようございます！」

提督「あっ」

吹雪「えっ……」

吹雪「………」ｼﾞｰｰｯ

吹雪「ーーーっ！！」ｶｱｱｧｧ

提督「ああおはよう、どうした？顔が赤いが具合でも悪いのか？」

吹雪「あっ、あのわわ私、その……」

吹雪「しっ、失礼しましたああぁぁぁっっ！！」ﾀﾞｯ

提督「……あんなに取り乱して、どうしたんだ？」

ー食堂ー

ｶﾞﾔｶﾞﾔ ﾜｲﾜｲ

吹雪「はあぁ……」ｽﾞｰﾝ

白雪「ため息なんて、吹雪ちゃんらしくないね。どうしたの？」

吹雪「私、見ちゃったんだ、司令官が着替えてるところ。偶然なんだけどね」

白雪「えっ！そ、それって/////」

白雪（吹雪ちゃん、いいなぁ……。って、そうじゃなくて！）

白雪「それで、司令官には何も言われなかったの？」

吹雪「それげ私、逃げてきちゃったんだよね。どんな顔していいか分かんなくて……」

提督「おー、やっぱこの時間は混んでるなぁ」

白雪「あっ、司令官」

吹雪「！」ﾋﾞｸｯ

提督「悪いな吹雪、隣いいか？」

白雪「」

吹雪「ｱｯ､ﾊｲ｡ﾄﾞｳｿﾞ……」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

提督「なぁ吹雪。お前本当に大丈夫か？汗もすごいぞ」ﾉｿﾞｷ

白雪（司令官、その姿勢だと胸元が見えっ……！）

ﾊﾞｯｼｬｰﾝ

提督「うおおっ！？」

五月雨「いたた……て、提督！？ごめんなさい！」

提督「おぉう、気にすんな。怪我はなかったか？」ﾋﾞｯｼｮﾘ

提督（うへぇ、シャツが張り付いて気持ち悪いな）

五月雨「すみません！今タオルをお持ちしますので！」

提督「ああいいよ、濡れてないとこで拭けば」ﾌｷﾌｷ

五月雨「提督……！その、あうぅ……」ｶｵﾏｯｶ

『続いてのニュースです。先日、電車内で男性の尻や胸を触ったとして39歳の女性が……』

提督(な、なんだ？今日のみんなの態度といい、今のニュースといい……まさか！)

提督(これが……貞操が『逆転』した世界なのかっ！？)

提督(つまり、性の観念が男女で逆になってるということ！)ﾓﾝﾓﾝ

提督(俺が脱ぐということはすなわち、元の世界で女性が簡単に脱いでしまうことと同じ！)

提督(……変態じゃねーか！！)

提督「あぁ、悪い！お、俺用事思い出したから！もう行くわ！じゃあな！」ﾀﾞｯ

五月雨「あっ！？提督！？」

白雪「ふ、吹雪ちゃん？」

吹雪　ﾁ-ﾝ

白雪「き、気絶してる……！」

ー執務室ー

提督（ここが元の世界とは違った世界というのはわかった）

提督（つまり世界の艦娘は元の世界の男性ということになり、俺が女性の立場ということになる）

提督（ということは……！！）ｺﾞｸﾘ

由良「提督さん、報告書持ってきましたよ」ｶﾞﾁｬ

提督「あっ、ああ！ありがとう……」ｻｯ ｶﾘｶﾘ

提督「………」ｼﾞｯ

提督（よし、それとなーく聞くんだ。遠回しに……）

由良「あの、提督さん？由良の胸、そんなに見つめてどうしたんですか？」

提督（しまった！それを考えるあまり凝視してた！）

提督「い、いや！その、大きいから、鍛えてるのかなーって！思った！だけ！だ……」ｱﾀﾌﾀ

提督（ああ落ち着け俺！！何食わぬ顔で言うんだ！言え！）

提督「その、よかったらもっと触らせてもらえないだろうか……？」

提督（セクハラ発言いったァーーーッ！！）

由良「提督さんにですか？はい、いいですよ」

提督（いよっしゃァァーーッ！OKもらったァーーーッ！！）

提督「じゃあ、いくぞ」

由良「はい、んっ……」

提督(なんだこれ、すげぇ柔らかい……)

由良「んうっ……///ふぅっ……///」

提督(うおぉ、手の中でこんなに形変わるものなのか)

由良「あ、あの提督さん？その、手つきが……」

提督「え？ああ、すまない！初めて触ったものなんでつい……痛くなかったか？」

由良「はい、由良は大丈夫ですよ？///」

由良(軽く触られただけで感じちゃったの、ばれちゃってないよね……？///」

由良「それより提督さん聞きましたよ？今日はずいぶんと薄着だったらしいですね」

提督「今日はいつにも増して暑かったからな」

由良「もう、気持ちは分かりますけど提督さんは男の方なんですから、気をつけないとダメ、ですよ？ね？」

提督「ああ、今度からは気をつけるよ。それより何に気をつけるんだ？夏だし、薄着になってもいいと思うんだが」

由良「えっ……そ、それは、ですね。あの、シャツが透けて…ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ……うぅ……///」

提督「え？なんだって？」

由良「あ、あぁ！もうこんな時間！長居しすぎましたね！それじゃあ、由良は戻りますね！」ｱﾀﾌﾀ

提督「おう、じゃあな」

由良「し、失礼しました！」

提督(かわいいかよ……)

ー長良型 自室ー

由良(なんだか今日の提督さん、積極的だったなぁ、今まであんなことなかったのに……)

由良(変じゃなかったかなぁ、由良の……)ｻﾜｯ

鬼怒「およ？どしたの、自分の胸なんか揉んで」

由良「ひゃっ！？ううん！なんでもないよ！」

提督（まだ手の感触残ってる……）

提督「はあぁぁぁ……」

提督「はしゃぎすぎて疲れたな、早いけどもう風呂入るか」

ー大浴場ー

提督「はひぃ〜、やっぱ風呂はデカいほうがいいよなぁ」

ﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀ…ｶﾞﾗﾗｯ!

夕立「ぽいーーーっ！」ﾋﾟｮｰﾝ

提督「ぐおおおおぉぉっっ！！」ｻﾞﾊﾞｰﾝ

夕立「ぷはぁっ！さっぱりっぽい！」

提督「おまっ、夕立！掛札に使用中って書いてあっただろ！？」

時雨「ちょっと夕立！まだ提督が入って……」

提督「あっ」ﾊﾀﾞｶ

時雨「えっ……」

夕立「……ぽい？」

提督(んん！デジャヴ！)

提督「ええと、もしかして掛け忘れてた……？」ｶｵﾏｯｶ

時雨「あっ、え、その、僕……そんなつもりじゃ……」ｶｧｧｧ

時雨「きゅうぅぅ……」ﾊﾞﾀﾘ

提督「あ、おい！時雨！？時雨ぇぇ！！」

時雨「ん……ここは……？」

提督「目が覚めたか」

時雨「て、提督！？僕はいったい……？」

時雨「………」ｵﾓｲﾀﾞｼ

時雨「〜〜っ！！」ﾎﾞﾝｯ!

提督(あ、爆発した)

時雨「ご、ごめんなさい！！僕、お風呂に入ろうとした夕立を止めて、それで！！」

提督「大丈夫だ、気にしてない」

提督「それより、いきなりぶっ倒れた時は心配したぞ？頭とか打ってないか？」

時雨「ううん、心配ないよ。それより夕立はどうしたんだい」

提督「あいつは自室で反省中だ。今回は元はといえば夕立のせいだしな。あまり気に病むなよ」

時雨「う、うん。ありがとう、提督」

ー白露型 部屋ー

時雨「まったく、今日は君のせいで酷い目にあったよ」

夕立「うぅ、ごめんなさいっぼいぃ……」

時雨「僕たちの提督だから許してくれたけど、他のところでこんなこと起きたりしたら、間違いなく解体処分ものだよ？」

夕立「ううぅ……」

時雨「まぁ、夕立も反省してるみたいだからあまり言わないけど、今度からは気をつけてね？」

夕立「わ、わかったっぽい」

時雨「まあ、この話は置いておいて……」

ｽﾞｲｯ

時雨「それで、触ったんでしょ？提督の肌。どんな感じだったんだい……？」

夕立「え？えぇっと、なんだかゴツゴツしてたっぽい///筋肉もすごかった、ぽい……///」

時雨「へ、へぇ…そうだったんだ……///」

時雨「夕立、これは僕たち二人の秘密だよ」

夕立「えへへ、分かったっぽい！」