鎮守府再建記
現在は放棄された鎮守府に着任させられた提督は鎮守府を再建できるのか?
ー注意事項ー
この作品は素人の書いた何番煎じか分からない作品となります。そういうのが嫌いな方は見るのを控えていただいた方がいいと思います。
800PVありがとうございます!!
1000PVありがとうございます!!
初めて書く処女作となりますので、どうか生暖かい目で見てやってください...!!
ようやっと古戦場が終わりました...
主人公→白澤 颯(しらさわ はやて)
20歳 男 階級:中佐
村雨→日下部 朱音(くさかべ あかね)
16歳 女
ー神奈川県某所ー
ー季節は春ー
ー現在時刻07:00ー
白澤「うーん、ここら辺のはずなんだがなぁー」
ハロハロー。絶賛迷子中の新任提督の白澤でーす!元帥に「ちっと辺鄙なとこにあるけど、まぁ平気じゃろ」とか言われてきてみれば
道は整備されてないし山の中じゃないか。携帯の電波が通じるのが不思議なくらいだぞ。
っと森が開けてきてなぁってあったわ鎮守府...
白澤「これが鎮守府...?ふざけるなよ。これじゃあ廃墟じゃないか」
そこにあるのはボロボロの塀、錆びて崩れてる門、廃墟と見間違えるほどに朽ちた建物、工廠らしき建物は綺麗なままだけど。
白澤「これでどうやって艦隊運営しろってぇんだよ。あのおいぼれ共がよ。と、嘆いていても仕方ないか...とりあえず行くかぁ」
とりあえず歩いて鎮守府に到着する。
白澤「もうここに着任しちまったんだから文句言ってもしゃあなしか!」
ー鎮守府敷地内、執務室及び艦娘寮棟ー
扉を開けて中に入ってみてまず感じたのは、もの凄く埃っぽい&カビ臭い。臭いで分かるがこりゃ建物を支える木が腐ってるのもあるな。
白澤「しっかし外観もそうだったけど中身も相当ぼろいなこりゃ。気を付けないと床踏み抜くなこりゃ」
と言いながらとりあえず歩を進めると割とすぐに執務室は見つかった。執務室周辺は腐っているところも少なく比較的綺麗だった門で分かりやすかったからだ。
白澤「これでとりあえず荷物を置くところは見つかったな。ひとまず荷物を置いて鎮守府内の探索とでも行くか。」
ー現在時刻17:30ー
白澤「とりあえず一通り見終わったか...やっぱり見た目通りほとんどはボロかったな。」
見回ってみていくつか分かったことはある。一つは入渠施設は半壊状態で使用が不可能であること、工廠は綺麗に残っていて使用することは可能であること。そして、倉庫には開発資材や高速修復材などはないが多少の資材が残っていること。その他分かったことや問題点はいろいろあるが、一番の問題はやっぱりあれだなぁ
「妖精さんも艦娘もひとりもいねぇぇぇぇ!!!!」
と、無人の鎮守府に一人の男の声が響き渡った。
白澤「はぁ、とりあえずご飯食べて寝よう...」
その日は持ってきた戦闘糧食などを食べて幸いにもきれいに残っていた執務室横の仮眠室で一晩を明かした。
ー翌日ー
ー現在時刻07:00-
白澤「はぁ、提督一人の鎮守府とか何しろっていうんだよ...とりあえずは鎮守府周りの整備と宿舎の修復だな。とまぁ、これからの方針が決まったところでさっそく行動を起こそうか」
ここから本来の提督業と関係ない日々が始まった。
まずは、最寄りの町からこの鎮守府までの道の整備から始まり門の修繕執務室までの床の整備、あちらこちらから生えている雑草の除去。
白澤「倉庫に資源やら道具やらがあってよかったわぁ。なかったらここまでいろいろできなかっただろうな」
ー2週間後ー
そんなこんなで建物の補修と門の修理と鎮守府敷地内の整備が終わったので町から鎮守府までの道の整備を行っている途中である。
白澤「ようやくここまで来たか...さて、そろそろ2週間と少しが経過するわけだが大本営はまだ艦娘を送ってくれないのか?」
一人で呟く。着任する前に書類をもらってたことを思い出し2日ほど前に読んだ書類の内容を思い出す。内容は以下の通りである。
・第335鎮守府に着任する旨を示した命令書
・艦娘については目処が立ち次第そちらに送るとのこと
・まともに運営できるまでは業務のほとんどを近隣鎮守府が請け負うこと
・その他俺に対する悪口など
といった具合だ。最後の悪口は俺のことを嫌う老害どもの仕業だろうな。そんなことしてる暇があればもっと深海棲艦をぶっ殺して来いってんだよ。まぁ、あまり関係のないものだからいいけど。
白澤「目処が立ち次第とか言ってるけどいつまで待たせるつもりだよ...この付近の老害野郎の鎮守府からはまだ運営できてないのかって
いう催促状みたいなもんが連日届くし。そろそろ限界だぞ...」
なんて愚痴りながらだいぶ進んだ道の整備の作業をさらに進めていると二人の人影がどんどんこちらに近づいてくることに気付いた。
?「あー、そこの方。第335鎮守府はこの先でよろしいかな?」
なんて聞かれたので顔を上げて対応する。
白澤「ええ、この道をまっすぐ行くと第335鎮守府ですy...って元帥閣下!?なぜこんなところに!?」
元帥「おや?君は白澤中佐ではないかね。こんなところで何しているんだ?」
白澤「いえ、艦娘もおらず艦隊運営ができないので艦娘が送られるまで鎮守府の整備でもと思ったので作業していたところです」
元帥「まだ艦娘が着任していない?そんなことがあるのか?にわかに信じがたいが...」
白澤「と言われましても現にそうなっているわけですので...」
元帥「ふむ。それは後で確認し早急に対処させていただくとしよう。」
白澤「それはありがとうございます。それで、元帥閣下自らこんな辺鄙なところにお越しくださるとは一体何用でしょうか?」
元帥「いや、一応視察のつもりで来たのだがこの状況では視察も何もないな。ということでこれで失礼しようと思う。」
白澤「左様ですか。わざわざ足を運んでくださったのに申し訳ないです。」
元帥「失礼する前に一ついいかな?」
白澤「何でしょうか?」
元帥「ここ2週間で深海棲艦の襲撃はあったかね?」
白澤「ええ、ありましたよ。すべて皆殺しにしましたが」
元帥「そうか...その分ならすぐに問題は出なさそうじゃの」
白澤「それでも早々に艦娘着任の件はお願いしますね」
元帥「わかっておるよ。それではな」
ㇷ゚ルル.....
ここで元帥のそばにいた女の子の携帯電話が鳴りだす。あの子は確か...大淀型軽巡大淀の適性を持つ艦娘か。おそらくは秘書兼護衛薬ってと
ころだろうか
大淀「白澤中佐殿。明日の09:00に貴官の鎮守府に一人艦娘が着任するようですよ」
白澤「そうなんですか?わざわざすいません」
大淀「いえ、着任についての書類は後日送りますのでそちらで詳しいことは確認してくださいね」
白澤「わかりました。それでは気を付けてお帰りください」
元帥「うむ。そちらの武運長久を祈っているぞ」
白澤「ありがとうございます。それでは」
元帥たちが帰った後しばらく作業してその日を終えた。
ー翌日ー
ー現在時刻09:00-
そろそろ艦娘が着任する時間だな。身なりも整えたししっかりお迎えするとしようか。と思っていると
コンコン...
お、さっそく来たか!
白澤「どうぞ入ってくれー」
「失礼します」
と言って遠慮がちに入ってくる。
村雨「白露型駆逐艦三番艦 ”村雨” です。どうぞよろしくお願いします」
白澤「ああ、よろしく!君は記念すべき当鎮守府の初めての艦娘となる。書類で確認したが君は艦娘になって間もないんだろう?私も新米
だからな。君に失望されないようにしていこうと思う。」
村雨「書類を見たならわかると思いますが、私は才能もない無能艦娘ですので何なりとお使いください」
白澤「おいおい...そうやって自分を卑下するもんじゃないぞ?何もできないなら努力して身に着けるしかないさ。」
村雨「いえ、事実ですので気にしないでください。早速ですが命令はありますか?」
この娘...いったい今までに何があったっていうんだ?ハイライトさんは職務放棄しているうえに吸い込まれそうなほど暗い目してる...
まったく、当面は村雨のメンタルケアが最優先だろうな。
白澤「いや、遠路はるばる来てくれたからな、荷解きなどもあるだろうし今日は1日は休んでいてくれ18:00になったら夕食にするから食堂に来てくれ、歓迎の意味も込めて腕によりをかけるから楽しみにしていてくれ」
村雨「わかりました。では、私はこれで失礼いたします」
白澤「ああ...」
そういうと村雨はそそくさと行ってしまった。こりゃあ前途多難だなぁ
ー現在時刻18:00-
私は、白露型駆逐艦三番艦 ”村雨” この度第335鎮守府に着任した艦娘だ。ここの提督は人は良さそうだと思う。でも、裏があると思うと怖くて”信頼というものを持てない”———
白澤「おっ、来たねー、ちょうど支度もできたところなんだ。こっちにおいで一緒に食べよう」
そう言って彼...提督は手招きしている。この人は大丈夫なんだろうか...信用できるのだろうか...そういう疑念が頭から離れない...そうは思いつつ提督の正面の席に座る
白澤「ん、じゃあ村雨も来てくれたことだし食べるとしようか!二人だけだけど村雨の着任を祝してカンパーイ!」
村雨「カ、カンパーイ...」
そう言ってグラスに入ったジュースを一口飲んで料理を食べる。おいしい... あたたかい... 提督がいろいろ優しくこちらを気遣って話しかけてくれる。この男は何を考えているのだろう。
そう思っていると目から何かが頬を伝う。嗚呼、久しぶりに涙なんて流したなぁ。この人は信用できるのかなぁ。でも、まだ信用してはいけない...こういう人はたくさんいる。最初優しくして気を許したところで豹変する。
村雨「そんなに動揺しないでください提督。料理がおいしくて涙が出ただけですのでどうか落ち着いてください」
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ご飯を食べながら村雨に話しかけていると村雨の目から涙が見えた
村雨「グスッ」ポロポロ
白澤「えっ!?どうしたの?何か泣かせるようなことしちゃったかな?料理口に合わなかったかい?」オロオロ
村雨「そんなに動揺しないでください提督。料理がおいしくて涙が出ただけですのでどうか落ち着いてください」
白澤「そっそうか?それなら作った甲斐があるってものだが...」
うーむ、暗い顔は相変わらず変わらんなぁ。
白澤「ところでこれからの鎮守府運営の方針のことを話し合いたいと思うので食事のあとで悪いが19:30に執務室に来てくれ。」
村雨「了解しました。その間にやっておくことなどはありますか?」
白澤「特にはないからゆっくり休んでいてくれ。」
村雨「わかりました」
ふーむ、やはりそうそう簡単に心を開いてくれるわけないよなぁ。まぁ、初日だしこれからゆっくりやっていけばいいだろう。
ー現在時刻19:30ー
コンコン
白澤「どうぞー」
村雨「失礼します」
白澤「こんな時間からすまないね。手短に済ませるから勘弁してくれ」
村雨「いえ、気にしないでください。それで、今後はどのような運営方針で運営していくのですか?」
白澤「さっそく明日から出撃する...と言いたいところだけどまだ入渠施設が半壊状態のままで使えないから出撃はできない」
村雨「半壊で使えないとはいえ駆逐艦などいくらでも替えが利くので出撃するべきでは?」
白澤「冗談でもそういうことは言うな。俺が知っている村雨はお前だけであり替えなどこの世に存在しない」
村雨「私は間違ったことを言った覚えはありませんが?」
白澤「それでも俺の前でそういうことは言うな」
村雨「了解しました」
白澤「それに俺は元帥を除いた大本営の老害どもに嫌われていてね。君を失えば次が来るかもわからんしな。なので明日は案内がてら鎮守府
内を見て回ろうと思う。10:00に執務室に来てくれ」
村雨「了解しました。それで私はどの部屋を使えばいいでしょうか?」
白澤「それなぁ。建物の補修は終わったけど部屋までは手が回らなかったからとりあえずはこの部屋の隣の仮眠室で寝てくれ」
村雨「それでは提督はどこで寝るのですか?」
白澤「俺は執務室のソファーで寝る。俺なんか気にせずベッドを使ってくれ」
村雨「そうはいきません。私はほかの部屋を使うので提督が布団をお使いください」
白澤「まいったな...この手は使いたくなかったが提督命令だ。戦うのは君なんだからより良い環境で過ごしなさい」
村雨「そうですか...不本意ではありますが命令であれば仕方ありませんので従います」
白澤「ちなみに荷物も部屋が用意できるまでは執務室に置いておいてくれ。風呂も仮眠室にあるから使ってくれ」
村雨「わかりました。お話は以上でしょうか?」
白澤「そうだな。もっと詳しいことは明日話すよ」
村雨「了解です。それでは失礼します」
ガチャ...パタン
白澤「ふぅー。それにしてもこりゃ村雨の履歴書に書かれていること以外にも何か彼女の心を壊すようなことがあったな。胸糞悪いことばか
りしやがって」
そう独り言を言いまたため息をつく。課題は山積みだなぁ。一つずつ解決していくしかないか...明日から大変になるなぁ。
そうしてソファーに寝そべり意識を手放した...
ー翌日ー
ー現在時刻10:00ー
朝は通常どおりに起きて朝食を食べて書類仕事を片付けてちょうど終わったところだ。後は村雨を待つだけだな。
コンコン
村雨「村雨です。入ってもよろしいでしょうか」
白澤「入ってくれー」
村雨「失礼します」
白澤「さっそくで悪いが鎮守府内を回りに行こうか。とりあえず最初は入渠施設のほうに行こうか」
村雨「了解しました」
そうして村雨と一緒に執務室を後にする。
ー入渠場前ー
白澤「来たのは良いけど、入渠施設はあまり補修も進んでないから倒壊の危険もあるし近づかないようにね」
村雨「了解しました。提督は中を見たりしたのですか?」
白澤「一応入渠施設のほうはな。併設されてる大浴場に関しては確認してないんだが建物自体の腐食がひどくて素人では修復しきれなくてで見ることもできなかったんだよ」
村雨「そうなのですか。妖精さんに直してもらえばいいのではないですか?」
白澤「私もできればそうしたかったんだがね...」
村雨「何かあったのですか?」
白澤「この鎮守府妖精さんが一人もいないんだよね...」
村雨「確かに見かけませんね」
白澤「だよなぁ。これで私が見えてないだけという可能性はなくなったな。言ってなかったけど艦娘がいれば妖精さんが出てきてくれるかも
しれないから一緒に回ってもらうのも目的の一つだったんだよね」
村雨「そうだったんですね。では次は工廠に行くのですか?」
白澤「察しが早くて助かるよ。では工廠に行こうか」
ー工廠ー
白澤「ついたな。この建物の隣にあるのが倉庫だ。君の艤装もこの倉庫にあるよ」
村雨「この付近は昨日少し見回りましたので多少はわかります」
白澤「ならこの付近は平気か。それなら案内は終わりだな。じゃあ次は妖精さん探しに行きますか」
村雨「ほかのところは回りましたし工廠の中に行きますか?」
白澤「そうだな。そこが一番可能性高そうだしな」
ー工廠内部ー
白澤「初日にも一度入ったけどやはり誰もいないな」
村雨「提督、よく見てください。あちらの溶鉱炉のほうに妖精さんがいますよ。こちらの様子をうかがってます」
|д゚)チラァ...
白澤「えっ、本当に?あっ、本当にいたよ。小さくて全く気付かなかった...おーい妖精さーん」
|三 サッ
白澤「」ガーン
村雨「驚かせてごめんなさいね...良ければこっちに来てくれないかしら?」
妖精's「カンムスノヒトダー」「コレデアンゼンダー」「モウアンナニコクシサレルコトハナイー」
白澤「こんなにたくさんいたのか...酷使されなくて済むって前任は一体どんな働かせ方したっていうんだよ」
村雨「この鎮守府は放棄される前は相当に過酷な労働環境な鎮守府、所謂ブラック鎮守府だったそうです」
白澤「そうだったのか...今までつらい思いをさせて悪かったな妖精さんたち」
そう言って頭を下げると何やら妖精さんや村雨が驚いていることに気付いた
村雨「なぜ提督が頭を下げているんですか?」
妖精's「テイトクサンニアヤマラレタノハジメテダー」「コヒトハイイヒトナノカモネー」
白澤「これからは働きに応じた報酬と休暇を取らせるから力を貸してくれるとありがたい」
妖精's「ソレナライイヨー」「ヤッタルゾー」「ホウシュウヨコセー」
白澤「なら前払いで金平糖一袋(カントリーマァムぐらいの大きさ)で鎮守府の建物および部屋の修繕でどう?」
妖精's『イイヨー!!!』
白澤「さらに入渠場の修復でもう一袋、町から鎮守府までの道の整備で羊羹を一人一本でどうだ!」
妖精's「ガゼンヤルキガデテキマシタ」「ヤスミハー?」「ヒャッホー!!」
白澤「休みに関しては妖精さんたちで各グループ分けして班長、副主任、主任を選任してくれ、そこから総長と相談して休みをローテーショ
ンさせていくから」
妖精's『リョウカイシマシタ!!!』ビシッ
白澤「それじゃあよろしくね」
村雨「それで早々に目的を達成してしまいましたがこの後はいかがいたしますか?」
白澤「とりあえず執務室に戻るか」
ー執務室ー
執務室に戻るために宿舎に戻ってきてみたらもう建物がきれいになってた。妖精さんたち仕事はっやいなぁ(驚愕)
白澤「そういえば忙しすぎてあまり読んでなかったけど後から送られた書類がいくつかあるんだよな。どれどれ」
ー第335鎮守府の運営方針についてー
ここ最近各地の鎮守府戦闘状況を鑑みて試験的に当鎮守府は戦闘スタイルを近接戦闘をメインとした艦隊を編成し出撃してもらう。
艦娘の育成については貴官に一任するものとする。この運営方針の利点としては弾薬の消費が格段に減るところにある。
近接戦闘に特化したような艤装の開発などは大本営で行い、試作品をそちらに送る。第335鎮守府の業務は大きく分けて二つある。
一つ目は、近接戦闘の有用性の実証。二つ目は、新たに開発された武器の試験運用。である。
第335鎮守府にはこれらの業務を担当してもらうので早々に戦力を整えられたし。
白澤「艦娘を送ってくれもしないくせに整えろってふざけんなっつーの!」
白澤「なんて言ってても仕方のないことか...あのジジイどもに何も言われないように村雨には悪いがさっそく明日から訓練を始めようかな」
妖精「オーイテイトクーヤスミニカンシテソウダンニキタゾイ」
白澤「おっ、ということは君が主任の妖精さんか。これからよろしくな」
主任妖精「ヨロシクナーテイトクー」
白澤「あっそうだ、入渠場の隣にある空き地に訓練場を作ってくれない?申し訳ないけどこれは早急にお願いしたい」
主任妖精「イイゾータダシ...」
白澤「もちろん、それにみあった報酬は用意するよー」
主任妖精「ソレナライイケドヨー。ソレデヤスミノローテハドウスルンダー?」
白澤「それなら今シフト表出すから意見があったらあとで教えてくれ。はいこれ」
主任妖精「ワカッタミンナニツタエテオク。クンレンジョウハイツマデニヨウイスレバイインダー?」
白澤「できれば明日。別にそんな無理しなくていいからそっちのペースで良いぞー」
主任妖精「ワカッタマカセテオケー」
白澤「うん。よろしくお願いします」
白澤「さて、当面のやることは固まってきたな。明日からは村雨の訓練だな」
ー翌日ー
白澤「さて、今日から本格的に鎮守府運営に向けて動いていくことになる。昨日の夕飯の際に説明した通りこの鎮守府は近接戦闘を行う艦娘
の育成及び運用を行うのでこれから訓練を行う」
村雨「昨日もらった紙を見て思いましたけど大本営は何を考えているのでしょうか」
白澤「さあな。近頃各鎮守府で近接戦闘を行う艦娘が増えていたり鋼材が不足しているっていうのがあるらしい。上の考えることはよくわか
らん」
村雨「不要な艦の最終処分ってことなんですかね」
白澤「私が指導するんだからそう簡単には死なせないさ。だから安心してほしい」
村雨「戦場に出る以上死の危険は拭いきれません。そう簡単に安心はできませんよ」
白澤「まあまあ、それで村雨は何を使うかなんだが村雨はなにか得意な武器なんかはあるか?」
村雨「特にはありませんね」
白澤「そういえば村雨って錨を持ってたよな。それを武器に転用してみたらいいんじゃないか?」
村雨「では、そうしてみます」
白澤「それじゃあ早速訓練開始だな。と言っても訓練場はまだできてないから村雨の実力を測りがてら軽くやっていこうか」
村雨「了解しました!」
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白澤「うーん。一通りやってみた感じ体がものすごく柔らかいからしなやかさを生かした体術中心がよさそうだな」
村雨「なら、この錨を武器として使えないでしょうか」
白澤「ん?ああ、それなら鎖鎌の応用で何とかなるんじゃないのか?」
言い忘れていたが村雨の改装状況は現在第一次改装だ。
村雨「提督は鎖鎌を扱う技能はあるのですか?」
白澤「モチのロンだ、俺の信条は武芸百般だからな。戦場において無駄になる技能は何一つない武芸に限らずな」
村雨「それではこの錨と体術でお願いします」
白澤「了解だ。だがまぁ艦娘は君しかいないからできる限りの事は教えるつもりだったけどな」
村雨「そういえば気になっていたのですが私が来るまでの2週間は艦娘が居ないはずなのですが深海棲艦の襲撃はなかったのですか?」
白澤「あったよ?そこまで多くはないけど」
村雨「では、どのように深海棲艦を退けていたのですか?」
白澤「どのようにってそりゃ俺が出向いて殺していっただけだが?」
村雨「信じられません。いくらなんでも非現実的です」
白澤「そう言うと思ったけど事実だしなぁ。まぁ、そのうちわかるさ」
村雨「にわかには信じられませんが...ご指導お願いします」
白澤「任せてくれ。少なくとも体術だけで深海棲艦の首を折れるくらいまでには鍛えてやる」
村雨「そんなことできるんですかね...」
白澤「俺よりパワーがあって加護もある君たち艦娘ならできる。ということで準備運動やってから早速訓練を始めよう」
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——
ー17:00時ー
あれからしばらく訓練をした結果...村雨は恐ろしい速度で体術を習得していった。アルェ?おかしいな。マジでポルナレフ状態だよこれ。
白澤「村雨君は何か武道をやっていたのか?」
村雨「いえ?私は何もやったことはありませんが?」
白澤「だとしたらものすごい才能だな。正直嫉妬を覚えるくらいだ」
村雨「提督だってその年齢でそこまでの腕前であれば天才と呼ばれるものなのではないでしょうか?」
白澤「私のは才能ではないよ。まぁ、そのうち説明するさ。それより今日はもういい時間だからやめにして明日にしよう」
村雨「わかりました」
白澤「それじゃあ今日は疲れただろうから十分に体を休ませてくれ」
ー1週間後ー
ー09:00ー
ー執務室ー
近接格闘訓練を始めてから一週間がたった。圧倒的成長速度でもう深海棲艦とも十分戦えると思ったので近海警備に出てもらうことにした。
白澤「朝から呼び出してすまない。いつまでも他の鎮守府のお世話になってられないので近海警備に出てもらうことにする」
村雨「了解しました」
白澤「近海だし他の鎮守府からは異常等の報告はないから危険なことはないと思うが単艦での出撃となるので十分に注意して出撃してくれ」
村雨「了解です」
白澤「この後ヒトマルサンマルより抜錨する。それまでは自室で待機しておくこと。わかっているとは思うが常時無線をつなげておいて異常
があればすぐに報告すること。定時連絡は忘れるなよ」
村雨「はっ!それでは失礼します」ガチャバタン
白澤「行ったか。何か嫌な予感がする何もなければいいが...」
ガチャプルル...
白澤「あ、主任さんか?すまないこれから出撃があるから村雨の艤装の最終整備を頼む」
<ワッカタマカセトケー!
<ありがとうよろしくね
ガチャ
白澤「駆逐艦村雨適正者”日下部 朱音(くさかべ あかね)”過去最前線におり、ある時を境に戦闘成績が急に悪くなっている。大本営医療課の診
断では心因性の疾患によって砲撃の命中精度が著しく低下したことによって最前線より下げられる...か...」
白澤「さらに別紙の特記事項には、本人は出撃の際の命令違反し轟沈寸前まで戦ったことによって最前線から下げられたとある。何があった
かは知らないが今後は精神面のケアが必要だな」
ー10:30-
ー出撃ゲートー
白澤「これより第一艦隊には鎮守府近海警備のために出撃してもらう。しつこいとは思うが報告は欠かさず油断せず任務を遂行してほしい」
村雨「はっ!了解しました!」
白澤「いい返事だ!それじゃあ、第一艦隊抜錨せよ!」
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———
ー執務室ー
白澤「ふむ、作戦が始まって大分経つが定時連絡では特に異常はないな。このまま何事もなければいいがな...」
主任妖精「まぁまぁ提督殿落ち着きなよ。あの村雨を信用してやんなって」
白澤「そうだよなって主任さんなんか喋り方が流暢になってないか?」
主任妖精「まぁな。主任として提督殿とコミュニケーション取らなきゃいけないから努力したんだぜ」
努力でどうにかなるのかそれ...
村雨『こちら第一艦隊旗艦村雨です。提督、敵艦隊を発見しました』
白澤「こちら提督!敵艦隊の詳細を報告せよ」
村雨『駆逐艦3隻、軽巡2隻、重巡1隻です。進行方向は第335鎮守府を目指しているものと思われます』
白澤「了解。それではこれより戦闘体制に移行ある程度打撃を与えて離脱するようにくれぐれも無茶をするなよ」
村雨『了解しました。駆逐艦村雨これより戦闘に入ります』
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村雨「大丈夫...大丈夫...私はやれる。砲撃が当たらなくてももう敵を殺す手段はある」
「戦闘行動を開始します」
村雨「はあぁぁぁぁぁぁ!!!」
主機を全開で動かして最大戦速で敵艦隊に突っ込む。敵艦隊は突然現れた私に驚いて態勢を崩している。まずは錨を投げて駆逐艦の頭を潰すそのまま薙ぎ払ってもう一隻の駆逐艦に錨をぶつける。
村雨「ちっ!潰しきれなかったか!」
敵は大破でとどまったようね。まぁいいわ、錨を一回手元に戻してそのまま投擲し鎖を絡めて駆逐艦2隻をまとめるそしてそのまま接近して零距離で砲撃をぶち込んで二隻同時にハチの巣にする。これで駆逐は全部潰した。が、不意打ちで態勢を崩していたやつらが立て直してきた。厄介ね。私は駆逐艦だから奴らの砲撃は当たれば中破や大破しかねない。おっと撃ってきたわね。だけど流石にこんなブレブレなもの当たらないわよ。
村雨「こんなブレブレな軌道で当たると思っているなら舐められたものね」
「ふざけるな!!!!!!!」
苛立つ。この苛立ちを増幅させてあいつらを殺しましょう。主機を臨界駆動。敵が弾を撃ってきているがそんなの構わない関係なく突っ込んでいく。今...敵の砲撃が頬を掠めた関係ないそのまま軽巡へ級に近づいてそのまま頭に組み付いて敵の首を体重を使ってそのまま首をへし折る。そしてそのまま仕込んでた魚雷をぶち込んで起爆させる。なんとか被害なく離脱できた。離脱して水面に着地した時に敵重巡の魚雷が足元に来ていた。体をひねって回避する。回避しきれなかった。損害は...小破か。まだ戦えるわ
村雨「やってくれたわね。お返しに殺してあげるわ!」
怒りに任せて錨を投げて軽巡ホ級に鎖を巻き付けてぶん投げて重巡リ級にぶつけて魚雷を発射する。運よく当たったけど仕留めきれなかった。敵は想像以上に損害を受けたのか撤退しようとしている。
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戦闘が始まってからしばらく経った現在駆逐イ級2隻、駆逐ロ級1隻、軽巡へ級1隻撃沈。軽巡ホ級中破。重巡リ級小破だ。一方村雨は現在小破している。
白澤「敵が撤退しはじめているな。村雨そこまでだ退却しろ損害があるから至急鎮守府に帰投するんだ」
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白澤『敵が撤退しはじめているな。村雨そこまでだ退却しろ損害があるから至急鎮守府に帰投するんだ』
五月蠅いなぁ。もう少しで殺せるんだから邪魔しないでくださいよ。
白澤『おい!?村雨!撤退しろ!命令を守れ!深追いの必要はない!』
そんなの知りません。私の目的は深海棲艦を殺すことなので深追いの必要はあります。
村雨「逃がさないわよ。くそ蟲共私の仲間を散々殺してくれたあなたたちをそう簡単に逃がすわけないじゃない!」
逃げる相手に突っ込んでいく確実に殺すために。跡形も残さないために。復讐を果たすために。
村雨「逃げるなぁぁぁぁ!」
雄叫びを上げながら突っ込んでいき錨でホ級の頭を粉砕する。そしてそのままリ級の頭も粉砕しようとするが自棄になったリ級が機銃と砲を斉射してくる。もうかなり接近しているから避けきれない。砲撃で左腕が吹き飛ぶ機銃で腹に穴が開くそれでも関係ない。そのまま突っ込んでリ級の頭を鷲掴みにする。力を籠める。リ級の頭からミシミシと音がする。
リ級「————!!!!!」
甲高いノイズのような声で喚き散らす。黙れ。五月蠅い。お前たちの声は耳に障る。
村雨「さっさと死ねぇ!!!!」
リ級「——————————!!!!!!」
グシャッ!!!
最後に一際大きな声をで鳴いた後、頭を握りつぶす。握りつぶされたリ級の身体は力なく倒れて海に沈んでいく。辺りは静まり返っている、もう敵はいなさそうだ。鎮守府に帰ろう。
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白澤「主任さんすぐに入渠場の準備をしてくれ!高速修復材の使用を許可する!俺がすぐに村雨を迎えに行ってくる!」
主任妖精「わかった!気を付けて行って来いよ!」
現在満身創痍の村雨はこちらに向かっているようだがあのバイタル状態ではここまでもつわけない。妖精さんたちに依頼して密かに作ってもらっていた船に数名の医療妖精さんたちや工廠妖精さんについてきてもらって村雨の救助に向かう。
白澤「頼む!こんな時にしか拝まねぇが神様どうか村雨を助けてくれ!」
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結果から言うと、村雨の救助は間一髪間に合った。船上では各妖精さんたちの尽力によって無事入渠場につき高速修復材で傷の修復が済んだ
ー11:00-
白澤「駆逐艦村雨、なぜ呼び出されたかはわかっているな?」
村雨「はい。命令違反の件ですね」
白澤「違う。まぁそれもなくはないがそれはさほど問題ではない。今回呼び出したのはわざわざ死にに行くようなことをしたからだ」
村雨「そのようなことで呼び出したのですか」
白澤「そのようなことで済むことではない。君の行動は自分の命を軽く扱っている。いや、軽すぎる。そんなことをしていてはいくらこちら
は最前線に比べて敵の質も量も大分マシではあろうが早死にする。」
村雨「早死にするように動いているので当然です。一匹でも多く深海棲艦を殺してみんなのもとに行くことが目的なので」
白澤「私は直接君の仲間を見てきていないから詳しくは言えないが、君の仲間たちはそんなことを望むような仲間なのか?資料は読ませても
らったよ。報告書にあらかたの君の過去と仲間と出来事をね」
村雨「であれば、ほかにどのように生きていけばいいのでしょうか?無様に皆に助けられて皆を犠牲にして無駄に生き永らえたこの命。一
体...どうやって生きていけというのですか!?」
白澤「そんなことは一人で悩むことではない。一人で悩んだって答えなんか出るものか」
村雨「なら誰が一緒になって考えてくれるっていうんですか!」
白澤「俺がいる。最前線を退いてから渡ってきた鎮守府相当ひどい状況で周りもそんな余裕はなかったかもしれんがここは違う。俺はお前の
生き方を一緒に考えてやる。少なくとも君の仲間は命を粗末にしてもらうために生かしたのではない。彼女たちは君に託したんだよ。
自分たちの未来をね」
村雨「そんなこと言われてすぐにはいそうですかとはなりませんよ...」
白澤「それはそうだがな。まぁ暫くは懲罰という名の自室謹慎になる。ここ最近休みがなかったからな休暇もかねて少し頭を冷やせ」
村雨「わかり...ました...」
白澤「飯時には呼びに行く。謹慎とは言ったが散歩がてら鎮守府内の散策や図書室に行って本を読むくらいは許す。ゆっくりと休みなさい」
村雨「はい...失礼します....」
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村雨が自室に戻ってからしばらくたった。報告書を読む限りあいつ...村雨は相当に難儀な人生であった。
白澤「姉貴が前線基地を退いてから着任するとはなぁ...野郎が前線基地司令官になってから解任までは大体3ヶ月程か。そしてそのあと移動し
た先々の鎮守府が所謂ブラック鎮守府とはなぁ。そりゃぁ性格も歪むってものだよな」
提督業初めての艦娘がここまで闇を抱えているとはね。まぁ、元帥からの”あの子を頼んだぞ。お前ならなんとかできるはずだ”っていう言葉をもらっちまったからなぁ。姉貴のメンツをつぶすわけにもいかねぇし元帥の爺さんの期待には応えたいし久々に本気出しますかねぇ!
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白澤「おーい村雨―飯の時間だぞー。一緒に食堂まで行こうぜー」
ガチャ
村雨「わかりました。今向かいます」
白澤「うーい」
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ー食堂ー
村雨「あの...提督...?」
白澤「ん~なんだ?」
村雨「あの...ずいぶんご飯が豪華な気がするんですが...」
白澤「ああ、それは君が生きて帰ってきたからだよ。君の左腕は吹っ飛んで腹には機銃でいくつも風穴があいたし駆逐艦なのに重巡リ級のし
かも君の気迫におされてelite級に進化したやつの頭無理やり砕いて右腕はボロボロ、無理な急加速で足の筋肉はほぼ全壊。そんな状態
でも生きて帰ってきてくれたんだからさ」
村雨「
クロスオーバータグに関してはまだ出ないとは思いますがそのうち出ますので気にしないでくれぇ...
この作品を面白いと言ってくれる方ありがとうございます!励みになります!
見てるぞぉ.....
応援するぞぉ...
昌一さんコメントあざっす!更新できるときにしますんで待っててくだせぇ!
このコメントは削除されました
S.L.KⅡさんコメントあざっした!それと誤ってコメント削除してしまいました申し訳ない...
誤字の多さ、改行がおかしくて見づらい
それにキャラの喜怒哀楽の変貌ぶりが唐突過ぎて入り込めない
説明文多すぎ
流行りにのっかって勢いで書いた感じが伺える
もうさすがにブラ鎮は飽きた
5番さんご意見ありがとうございます!誤字・改行などは治すように努力させていただきます!
勢いで書いているのは否定できませんな。まぁ、暇つぶし程度に書いているものですのでそこらへんはご容赦ください( ;∀;)
見てるぞお....
面白く読んでるぞお....
昌一さんコメントあざます!これからも面白いと言ってもらえるように頑張りますね!
見てますよー。頑張ってください。
9番さん応援あざます!これからも頑張りまっす!
見ました!!(/ω・\)チラッ
面白い!
択捉さんコメントあざます!嬉しいです!
読んでますよ...
面白いなァって思いながら...
応援してMASSE!
S.L.KⅡさんコメントあざます!そのお言葉非常に励みになりますぅ!
これからも生暖かい目で見ていただけるとありがたいです!