Obsession
初投稿です。AIのべりすとと二人三脚で書きました。
楽しんで頂ければ幸いです。
(安価は)ないです
ヤンデレな鳥海と摩耶の百合のようなsomethingです。摩耶が鳥海の部屋に軟禁されます。
ある日のこと。
摩耶は目覚めると、自分が知らない部屋にいることに気づいた。
慌ててベッドから飛び起きようとすると部屋の扉が開かれ、鳥海が現れた。
「あ、摩耶!起きたのね」
「……鳥、海? ここはどこだ?」
「私の部屋よ。これからずっと一緒だから安心して♡」
鳥海はそう言って微笑む。だけどその目には光が宿っていなかった。
「はぁ…」
尤も、摩耶にとっては予想外の事ではなかった。摩耶は鳥海が彼女に愛情を向けていること、その愛がどんなものかも知っていた。いずれはこうなると思っていたのだ。
「一応聞くけどさ…あたし、出られねーのか?」
「…なんで?」
「…」
「なんで出さないといけないの?そんなことしたら…摩耶が逃げちゃうじゃない!」
鳥海は狂気じみた笑みを浮かべる。
そしてゆっくりと近づいてくる。分かっていたとはいえ、やはり怖い。
「ちょ、鳥海?ちょっと落ち着けよ!」
「どうして逃げようとするの?私達姉妹なのに……。もう大丈夫よ。私が全部面倒見てあげるからね」
「やめろ!!あたしは―」
「摩耶には私だけいれば十分なのよ?他の子なんて見なくていいわよね?そうよね?ねえ、摩耶?」
鳥海は摩耶の上に馬乗りになる。そして…思い切り摩耶の首筋に噛み付いた。甘噛みなどではなく、肉を切り裂き、食い千切るような噛み方。
血が流れ出すも気にせずに噛むのをやめない。やがて摩耶の血塗れになった首元を見て鳥海は不敵に笑う。そして再び口を大きく開く。今度狙っているのは摩耶の右肩。
摩耶「あああああああああああっ!!!!!」
激痛に身をよじる。歯がますます深く突き刺さり出血の量も増えていくが鳥海は構わず噛んでいる。このままじゃ肩の血管を食い千切られる。その時だった。突然鳥海が口を離した。…が。
摩耶「ぐぅ!?」
突然首元に強い痛みを感じた。見ると鳥海が再び首に齧りついていた。まるで獣のように荒々しく、しかしどこか愛おしげに食べ続けている。
摩耶(まさか……こいつ)
そこで気づいた。これは彼女なりの愛情表現なんだと。
摩耶(ああ……そっか。やっぱりお前は…)
私は摩耶が好き。大好き。愛している。
でも摩耶の一番好きな人はあの人。…………司令官さん。
摩耶はいつも笑顔で楽しそうだ。あんな人と付き合えて幸せだろうと思う。
でも…摩耶を諦めるなんて、私には絶対に出来ない。
だから摩耶を監禁した。これからゆっくり時間をかけてじっくりと教えてあげればいいと思ったから。
もう誰にも渡さない…例え司令官さんが相手でも…!
…それにしても…摩耶は美味しい。もっと食べたいなぁ……。でも…あんまり激しく噛み付いたら摩耶を壊してしまうかもしれない。それは嫌だもの。だから少しずつ食べることにした。まずはどこを食べようかな?きっと美味しく食べられるはずだから。
翌日。
摩耶は自分の境遇を嘆いていた。昨日の出来事のせいで体中がズキズキする。食事は全部口移しで食べさせられた。一体これがいつまで続くんだ…
摩耶が嘆いているとドアが開けられた。
鳥海「おはよう、摩耶♡」
鳥海が現れた。手には朝食を持っている。
「鳥海……」
「どうしたの?元気がないみたいだけど」
「こんなこと止めてくれ!あたし達は姉妹じゃねーか!」
「ふーん……。まだそんなことを言っているのね」
鳥海が摩耶に近づく。そして耳元で囁いた。
「私の言うことが聞けないなら……分かってるわよね?」
鳥海は摩耶の耳に軽く歯を立てた。
「くっ……」
「可愛い声ね……。本当にあなたは私を煽ってくるのね」
「やめろ……。あたしは……あたしは―」
「もう我慢できないわ……。いただきます」
鳥海は摩耶の首筋に噛み付いた。そしてそのまま血を吸う。
「うううううう……ああっ!!」
摩耶は悲鳴を上げる。その反応を楽しむように鳥海は何度も噛み続ける。やがて満足すると今度は傷口に舌を当てた。溢れ出す鮮血を優しく舐める。後には無残な傷跡が残されていた。
「ごちそうさま。やっぱり摩耶の血が一番ね」
「鳥海……もうやめろよ」
「あら?どうしてやめないといけないのかしら?」
「あたし達が姉妹だからだよ!」
「姉妹?そんなの関係あるかしら?姉妹だって恋人同士になれるのよ?現にこうして一緒にいるじゃない」
「言いたいのはそれじゃねえ!!あたしは―」
摩耶の言葉は続かなかった。鳥海にキスされたからだ。
摩耶は必死に抵抗するが、鳥海の力には敵わない。
しばらくして鳥海は摩耶から離れると、摩耶に朝食を食べさせ始めた―口移しで。
「あたし達の関係は……間違ってるんだよ」
「間違い?何それ?」
「好きな相手を傷つけるのはおかしいって言ってんだ!!」
「どうしてそう思うのよ?」
「普通は好きな相手にこんなことしたりしない!!だから……今のあたし達の関係は異常だ!!」
「……そうね、確かに普通じゃないかもしれないわ。でも……それが何か問題なの?」
「えっ?」
「私は摩耶が好き。大好き。愛してる。他の子なんて見なくていい。私だけを見ていればいいの。他の子なんていらない。摩耶だけがいればいいの。摩耶の全ては私のもの。摩耶の全てを愛してあげる。摩耶も私だけを愛してくれればいいの。他の子なんて必要ない。摩耶の全てが欲しいの。摩耶の何もかもが愛おしいの。ねえ、摩耶……。お願い、摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……」
鳥海が摩耶に抱きつく。そして首に噛み付いた。
「ああっ!!」
摩耶の口から苦痛の声が上がる。しかし鳥海は全く気にせず噛むのをやめない。血が流れ出し摩耶の首を赤く染めていく。それでもなお鳥海は噛んでいる。
「ぐぅ!?」
首に更なる強い痛みを感じた。見ると鳥海が再び首を齧っている。甘噛みなどではなく、肉を切り裂き、食い千切るような強い力で噛み付いている。
摩耶(こいつ……また)
昨日と同じ状況だった。鳥海が噛み付いてくるタイミングも全く同じだ。
摩耶は今ベッドの上に寝転がっていた。鳥海はその上に覆い被さるように乗っかっていて、摩耶の首に噛み付いていた。
「う……ああ……」
摩耶が苦しげな声を出す。その様子を見て鳥海は嬉しそうな笑みを浮かべていた。
「摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……」
呟きながら首を齧る。やがて他の部分も食べ始めた。摩耶の体中から血が流れる。顔は真っ赤に染まり、目は虚ろになっていた。
鳥海はそんな摩耶の様子に気づかず、欲望の赴くまま、ひたすら食い散らかし続けていた……。
「ふー……。美味しかったぁ♡」
鳥海は摩耶の上から降りると、満足そうに言った。摩耶の体は至る所が傷だらけになっている。
鳥海は摩耶の隣に横になると、摩耶を抱き寄せた。摩耶は何も言わずにされるがままだ。
鳥海は摩耶を抱きしめると、耳元で囁いた。
「大丈夫よ摩耶。私がずっと側にいて守ってあげる」
「鳥海……」
「だから安心して私に身を委ねて……」
鳥海は摩耶にキスをした。そしてそのまま舌を絡ませ合う。
鳥海と摩耶は恋人同士である。二人は姉妹だが、お互いに愛し合っていた。
「ん……ふ……ちゅ……くちゃ……あ……ぷはっ」
鳥海は唇を離すと摩耶を見つめた。
「摩耶……好き……大好き……愛してる」
「あたしも……鳥海のこと……好きだぜ」
摩耶が鳥海を傷だらけの体で優しく抱擁する。
「嬉しい……ありがとう、摩耶」
鳥海の頬を涙が伝う。そして摩耶の体にまた歯が突き刺さった。
その日の夜。
「摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……摩耶……」
鳥海は摩耶の体に舌を当て、舐め回していた。
「どうしたんだ?急に……」
「ううん、なんでもないわよ?」
「嘘つけ。なんかあるなら言えっていつも言ってるじゃねえか」
「別に大したことじゃないの。ただ……摩耶の血が飲みたいなって思っただけ」
「血ぃ?なんでだよ?」
「それは……秘密よ。でもとにかく血が欲しいの」
「そっか……。まあ、いいけどさ」
「ありがと。摩耶は優しいわね。大好きよ、摩耶」
「あたしも鳥海のことが大好きだ。愛してるぜ?」
「私も摩耶のことが愛おしくて仕方がないわ。だから……もっと血をちょうだい♪」
ガブッ。グシャ…グシャ……ブチッ。
「はあっ……はあっ……」
「摩耶……大丈夫?耐えられそうになくなったら言っていいのよ?」
食い千切った摩耶の上腕の肉を咀嚼しながら、鳥海が心配そうな表情で言う。しかし摩耶は首を横に振った。
「いや……まだ平気だ……」
「無理しない方がいいと思うわ。我慢してるんでしょう?」
「うるせえな。問題ないって言ってんだよ」
「もう、強情なんだから。そういうところも可愛いんだけどね」
鳥海が微笑む。
「ごちそうさま。美味しかったわ」
鳥海が満足げに言う。口の周りは血まみれになっていた。
「そりゃ良かった。ところで……いつまで噛むつもりなんだ?」
「あら、嫌だったかしら?」
「……いやまあ、全然構わないっちゃ構わねーんだけど……」
「それなら良いじゃない」
「……そうだな」
「さて、次はどこを食べようかなぁ〜」
「おい、あんまり食い過ぎるんじゃねぇぞ」
「わかってるわ。お腹いっぱいになるまで食べるなんて勿体無いもの」
「……そっか」
「というわけで、いただきます♡」
「ぐっ……」
鳥海は摩耶の首筋に思い切りかぶりついた。鋭い痛みが走る。
「痛いかしら?でもすぐに気持ち良くなるから安心して……」
鳥海は摩耶の血を吸った。
「う……」
血を飲み終えると、鳥海は満足そうに笑った。
「ふぅ……。やっぱり美味しい……」
「……鳥海」
摩耶が声をかける。
「何?摩耶」
「今更だけどさ、お前……最近おかしくないか?」
「おかしいって、どういう風に?」
鳥海が不思議そうに訊き返す。
「なんつーかさ……。あたしのこと食い過ぎじゃないかと思って……」
「そう?」
「ああ。前はこんなに食わなかったろ。ていうか、あんまりあたしの腕とかを噛み千切ったりしなかったよな。そんなことなかったと思うけど……」
鳥海は少し考え込むような仕草をして言った。
「でも、確かに最近はよく食べてるかも……」
「だろ?なんか理由があるのか?」
「う〜ん……。特に理由はないわ。強いて言えば、摩耶の血を飲むと凄く幸せな気分になれるのよね。それでどんどん依存しちゃうのよ」
「幸せって……あたしは別に何も感じねーけど……」
「摩耶にはわからないかもしれないけれど、私にとってはとても重要なことなのよ?」
「ふーん……」
「だから、これからもたくさん飲ませてもらうわよ?」
「……わかったよ」
摩耶はため息をつくと、諦めたように呟いた。
「じゃあ私は寝るわね。摩耶はどうするの?」
「あたしも一緒に寝るよ」
「うん。そうして……」
鳥海は摩耶の布団に入った。摩耶の体に鳥海が抱きつく。
「摩耶……」
「どうしたんだ?鳥海……」
「摩耶……」
「だからどうしたんだ?鳥海」
「摩耶……摩耶……摩耶……」
鳥海は摩耶の胸に顔を埋めていた。摩耶が頭を撫でる。
「よしよし……」
摩耶が優しく囁くと、鳥海は嬉しさのあまり摩耶の胸元に強く歯を立てた。
「ぐあっ!」
摩耶が苦痛の声を上げるが鳥海は気にせず摩耶の体に舌を這わせる。
「鳥海!やめてくれ……頼むから……痛い……」
摩耶が懇願するが鳥海は聞く耳を持たない。
「摩耶が悪いのよ?そうやって私のことを誘惑するから……」
鳥海はそう言いながら摩耶の左腕に齧り付いた。
「……っ!!」
腕から血が流れ出す。それを鳥海は夢中で舐めた。
「摩耶ぁ……」
鳥海が蕩けた表情で言う。その瞳からは涙が溢れ出していた。
「なんだよ……泣いてるのか?鳥海」
「分からないの……分からないけど、涙が……うぅ……」
摩耶がそっと抱きしめると、鳥海は摩耶にしがみついて泣き続けた。
「落ち着いたか?」
「えぇ……」
しばらくして、ようやく鳥海が落ち着く。
「ごめんね……取り乱しちゃって」
「いいってことよ」
「ありがとう」
鳥海は微笑むと、再び摩耶に抱きついた。そして今度は首筋ではなく、摩耶の唇にキスをした。
「摩耶……」
鳥海は何度も摩耶の名前を呼んだ。
「好きよ、摩耶……」
鳥海はそう言うと、摩耶の首筋に再びかぶりつき血を飲み始めた。
「美味しい……。やっぱり摩耶が一番美味しい……」
鳥海がそう言って摩耶の首筋から口を離す。摩耶の首筋には大きく深い傷跡が残っていた。
「鳥海……。もう十分だろ?早く治してくれよ……」
「まだ足りない……。もっと欲しい……。もっともっとぉ……」
そう言って鳥海は再び摩耶の首筋に歯を突き立てた。
「うぐっ……。痛てーよ……。痛いってば……」
摩耶は鳥海に訴えるが、鳥海は全く意に介さず血を飲み続ける。
「……摩耶」
しばらくすると、鳥海は満足げに摩耶から離れた。摩耶の首筋にはいくつもの大きな傷が残っている。
「なんだよ?」
「今日はこれくらいにしてあげる。お休みなさい、摩耶」
「ああ……。お休み……」
そう言うと、鳥海はすぐに眠りについた。
「やっと終わったぜ……。全く、毎晩これじゃ体が持たねえよ……」
摩耶は小さくため息を吐いた。
「まあでも、鳥海のことは嫌いじゃないけどな……。あいつのこと……」
摩耶も目を閉じる。
次の日、摩耶は鳥海と一緒に朝食を食べていた。…正確に言えば、鳥海が食べ物を口に含み、半分は摩耶に口移しで食べさせ、もう半分は自ら飲み込んでいた。
「摩耶、今日のご飯も美味しいわね♪」
「ああ、そうだな」
「それにしても、摩耶の血は本当に美味しいわね。毎日飲んでも飽きないわよ」
「そりゃどうも」
「ふぅ……。これで食事は終わりね。さあ、摩耶。次は何をして欲しい?」
「ん〜、じゃあ膝枕でもしてくれねーか?最近疲れてるみたいだし、少し寝たい気分なんだ」
「わかったわ。はい、どうぞ」
鳥海が摩耶の頭を持ち上げて自分の太ももの上に乗せる。
「ありがとよ」
摩耶が礼を言うと、鳥海が優しく頭を撫でてきた。
「摩耶の髪、綺麗よね。ずっと触っていたくなるわ」
「そうか?あたしは別に普通だと思うけどな。ていうか、お前の髪の方がずっと綺麗に見えるぜ」
「あら、嬉しいこと言ってくれるのね?ありがとう、摩耶」
「どういたしまして」
「ふふ、摩耶ったら可愛いんだから。そんなところが好きよ、摩耶……」
鳥海は摩耶の頭を撫でる。摩耶は目を閉じてそれを受け入れた。
「鳥海……」
「何かしら?」
「いや……なんでもない……」
「変な摩耶。いつもなら『うるせー』とか言いそうなものだけれど」
鳥海はクスリと笑う。
「そういえば摩耶、昨日の夜中に何をしていたの?私が寝た後だったけど」
「ん?ちょっとな……」
摩耶は言葉を濁した。
「そう……。まあいいわ。今はこうして私達二人っきりだもの。ゆっくり楽しみましょう?摩耶……」
鳥海は摩耶の頬をそっと手で包み込む。
「そうだな、鳥海……」
摩耶が微笑むと、鳥海の顔がゆっくりと近づいてきた。そして二人の唇が重なる。そのまま二人は互いの舌を絡ませ合い、唾液を交換し合った。
「ちゅぱ……れろ……」
しばらくして、鳥海は顔を離す。そして摩耶の耳元で囁いた。
「ねえ、摩耶」
「なんだ?」
「大好きよ、摩耶。愛してるわ」
「おう、あたしもだよ」
「ふふ、嬉しい」
鳥海はそう言うと、再び摩耶にキスをした。今度は摩耶もそれを受け入れる。
「んっ……。ぷはぁ……」
鳥海が唇を離す。摩耶は鳥海を抱き寄せて言った。
「鳥海……」
「摩耶……」
二人は見つめ合う。そしてもう一度口づけを交わした。摩耶は鳥海を押し倒す。鳥海はそれを受け入れ、摩耶に身を委ねた。「んっ……」
鳥海が小さく声を上げる。摩耶は唇を離すと、鳥海を見下ろして言った。
「いいよな?」
「えぇ……。来て……」
鳥海は服を脱ぎ始める。摩耶はその様子を見ながら自分も制服の上着を放り投げた。
「んっ……」
鳥海がブラジャーを外す。白い肌と大きな胸が現れた。摩耶はゴクリと唾を飲む。
「鳥海……」
摩耶はスカートを脱いだ。
「摩耶……」
鳥海もパンツだけの姿になる。
「鳥海……」
「摩耶……」
摩耶は鳥海の上に覆い被さると、その大きな胸に顔を埋めた。
「ああん……。もう、摩耶ったら甘えん坊さんね……」
鳥海が妖艶に笑みを浮かべる。摩耶は鳥海に抱きついて、彼女の首筋に何度も吸い付いていた。
「摩耶ったら、本当に私のことが好きなのね……」
「当たり前だろ。あたしは鳥海が大好きだ。世界でたった一人の家族だからな」
「ふふ……嬉しいわ」
鳥海が摩耶の頭を撫でる。摩耶は鳥海の首筋から口を離し、彼女に抱きついたまま尋ねた。
「鳥海……。一つ聞いてもいいか?」
「何かしら?答えられることなら何でも答えるわ」
「なんでお前はあたしのことを噛むんだ?」
「だって、摩耶の血が一番美味しいもの♪」
「それだけか?本当にそれだけなのか?」
「……そうね。確かに他にも理由があるわ」
「教えてくれないか?頼む」
「摩耶のことを心の底から愛してるからよ」
「あたしの事を?」
「そう。私はあなたが大好き。この世で一番あなたのことを愛しているわ。血を吸うのもその証」
「鳥海……」
「でも、摩耶が嫌ならやめるわ。無理強いはしたくないもの」
「い、嫌ってわけじゃねーけどよ」
「ふふ、よかったわ。ねえ、摩耶。今日も…あなたの血、いっぱい飲ませて?」
鳥海が上目遣いで摩耶を見る。
「ああ、わかったよ」
摩耶は力を抜いた。
鳥海は摩耶を強く抱きしめる。同時に摩耶の肩口に思い切り歯を立てた。
「ぐあっ!」
摩耶が悲鳴を上げる。鳥海は構わず摩耶の身体に歯を食い込ませた。ブチッという音と共に鮮血が流れ出す。鳥海はそれを飲み始めた。
「んっ……。んっ……。んっ……。ごくっ……」
鳥海が摩耶の血液を飲み続ける。やがて摩耶は気を失ったのか、動かなくなった。だが鳥海は気にせず摩耶の血を飲み続けた。
「んっ……。んっ……んっ……」
しばらくして、鳥海が口を離す。彼女は満足げな表情で摩耶を見下ろしていた。
「ふう……ごちそうさま、摩耶。いつもありがとう……」
鳥海が立ち上がる。服を着て、部屋のドアに手をかけたところで振り返った。
「摩耶……」
気を失っている摩耶。鳥海の最愛の人。彼女を抱きかかえてベッドに運ぶと、鳥海はその隣に横になった。
「摩耶……。愛してるわ」
鳥海が摩耶を優しく抱擁する。二人はそのまま眠りについた。
「……ん」
朝になり、摩耶は目を覚ました。
「ここは……」
辺りを見回す。見慣れた部屋。鳥海の自室だ。どうやら気絶している間に朝になったらしい。
「鳥海……」
起き上がって隣のベッドを見ると、鳥海はまだ眠っていた。
「ったく……」
摩耶はため息をつくと体中の痛みをこらえながら立ち上がり、洗面所に向かった。
鏡を見る。肩に大きな傷跡ができており、そこからまだ出血していた。さすがに血が止まっていると思っていた彼女にとっては、少々の驚きとなった。
「マジかよ……」
摩耶は思わず顔をしかめた。とりあえず応急処置として絆創膏を貼ることにする。
「はぁ……」
提督に傷のことがばれたらなんと言われるだろうか。心配されるのは間違いないだろうけど、傷のある場所が場所だし、提督に見られでもしたら…
「……まあ、別にいいけどさ…」
鳥海が摩耶に向ける愛の形ははっきり言って歪んでいる。しかし、それを承知の上で摩耶は鳥海を受け入れているのだ。今更文句を言うつもりはない。
「さて……」
摩耶は身支度を整えることにした。
摩耶は制服に着替えると、朝食を食べるために食堂へと向かおうとして―
「摩耶…?どこ行くの…?」
鳥海にしがみつかれた。いつのまにやら起きていたらしい。
「…摩耶はここから出なくていいのよ?私達二人だけでずっと一緒に暮らしましょう?」
「……そーいやそうだったっけな。でもあたしには帰るところがあるんだよ。まあ、こんな生活も悪くねーけどさ」
「そう……。なら、また捕まえればいいだけね」
「……やってみろよ」
「ええ」
鳥海が笑う。摩耶も笑みを浮かべた。次の瞬間、鳥海が摩耶に飛び掛かった。
「がっ!?」
押し倒される。摩耶の上に鳥海が馬乗りになっていた。
「鳥海……」
「もう逃さないわ」
鳥海が微笑む。その目は妖しく輝いていた。
「覚悟してね、摩耶?」
「……好きにしろよ」
「うん♪」
鳥海が摩耶の首筋に口をつける。
「いっつ……」
「痛かった?ごめんね」
「いや、大丈夫だよ」
「じゃあ遠慮なく……」
鳥海が今度は摩耶の肩口に歯を立てる。ブチッという音と共に鮮血が流れた。
「ぐあっ!」
摩耶が悲鳴を上げる。鳥海はそのまま摩耶の血を飲み始めた。
「んっ……。んっ……んっ……」
がむしゃらに血液を飲み続ける。やがて摩耶の体から力が抜け四肢が力なく垂れ下がったが、それすら気にも留められない程に熱中していた。
「んっ……。んっ……んっ……」
しばらくして、鳥海が口を離す。口の中に残る最愛の姉の味の余韻に浸りながら、気を失った摩耶に言う。
「ふう……ごちそうさま、摩耶♡今日も美味しかったわ」
鳥海は朝食を作りに部屋を出た。その顔は心の底から満たされていた笑顔だった。
食堂のキッチンに向かうと、そこには先客がいた。
「おはようございます、赤城さん。早いですね」
赤城は笑顔で振り返った。
「あら、お早う、鳥海ちゃん。昨日は…お楽しみだったみたいね」
「知ってたんですか……」
「ええ、もちろん」
鳥海と赤城は互いに苦笑いした。摩耶と鳥海の関係はこの鎮守府では周知の事実なのだ。
「あなた達は本当に仲が良いわよね」
「そうでしょうか……」
鳥海が首を傾げる。
「……でも、摩耶の血って他の人より少し甘いんですよね」
「そうなのかしら?」
「はい」
鳥海が冷蔵庫を開ける。そして中から小さなビンを取り出した。
「それは?」
「秘密です」
鳥海が微笑んだ。
「ところで赤城さん、その弁当は誰かに作っているのですか?」
「ええ、加賀さんの分だけど……」
「そうですか。仲がいいのですね」
「ええ。あなた達には敵わないかもしれないけれど……」
「ふふっ、そうかもしれませんね」
二人は笑い合った。それからしばらく雑談をして、鳥海は調理に取り掛かることにした。
「あの……」
「はい?」
赤城が話しかけてくる。
「鳥海ちゃんはどうして料理をしようと思ったの?」
「そ、それは~…」
言葉が詰まる。まさか自室に摩耶を軟禁しているから、なんて言えない。
「……やっぱりいいわ。忘れて頂戴」
「あ、はい……。すみません……」
「いえいえ、謝ることじゃないのよ。ただちょっと興味があっただけだもの」
「はぁ……」
「じゃあ弁当もできたし、私はこれで失礼するわね」
「はい、ありがとうございました。助かります」
「いいのよ、これくらい。それじゃあね」
「はい、また後ほど……」
赤城がキッチンを出ていく。鳥海はため息をついた。
「さて、早くしないと……」
摩耶が部屋で待っている。鳥海は朝食を作り終え、すぐに自室へ向かおうとし―
「いけない、忘れるところだったわ…」
調理中に冷蔵庫から出しておいたビンを手に取る。中身は赤い液体だ。
「これは……私だけのモノなんだからね……。誰にも渡さないわ」
そう呟いて鳥海はそれを自分の口の中に流し込んだ。
朝食を作り終えた鳥海は部屋へと戻った。ドアノブに手をかけようとして、思い留まった。
(鍵、かけてたっけ)
鳥海がポケットから南京錠のついた鎖の鍵を出す。摩耶に気付かれないようにこっそり隠し持っていたのだ。これで摩耶は出られない、というわけだ。
鳥海はその南京錠を外すと、扉を開いた。
「ただいま、摩耶♡」
返事はない。どうやら摩耶はまだ気を失っているらしい。
「仕方ないわね……」
鳥海はベッドに腰掛けると、摩耶の耳を甘噛みした。
「ん……?」
「摩耶?起きた?」
「ああ、おはよう……」
摩耶が目を覚ます。鳥海は微笑むと摩耶の頭を撫でた。
「よく眠れたかしら?」
「まあまあな……」
「それはよかったわ」
鳥海が摩耶を抱き寄せる。
「ちょっ!?おい!」
「摩耶……。好きよ……」
「やめろって!朝っぱらから……」
「いいじゃない、別に♡」
「よくねえ!」
「もう……。摩耶ったらわがままなんだから……♪」
鳥海が摩耶の首筋を噛む。
「いっつ……」
「痛かった?ごめんなさいね」
「いや、大丈夫だよ」
「良かった…それなら朝ごはんにしましょう?おなか減ったでしょ」
「そうだな……」
朝食を食べ始めた。無論、鳥海から摩耶への口移し。
「はい、摩耶。あーんして」
「あー……」
鳥海が卵焼きを咀嚼し、唾液と混ざり合ったそれを舌で摩耶の口に注ぎ込む。そして摩耶の喉が鳴るまでじっくり味わわせる。
「美味しい?」
「うん……」
摩耶が顔を赤らめる。鳥海は満足げに笑う。
「摩耶は可愛いわね……♡」
鳥海が摩耶を押し倒す。
「うおっ!?いきなり何すんだよ!!」
「摩耶が悪いのよ。こんなに魅力的なんだもの……」
鳥海が摩耶の胸に顔を埋める。そして摩耶の服をはだけ、胸の先端を口に含んだ。
「あっ……くっ……」
「ふふっ、気持ちいい?」
「ちがっ……そんなこと……」
「嘘つきさんにはこうしちゃいます」
鳥海が摩耶の乳首を摘み上げる。
「ひゃぅっ……」
「ほら、やっぱり感じてるじゃない」
「うるせえよ……」
「素直になればいいのに……」
鳥海が摩耶に覆いかぶさる。そして首筋を舐めた。
「っ……はぁ……。お前だって……」
「ふふっ……。じゃあ、もっと仲良くなる?」
「ああ……。いいぜ」
「ありがとう……。じゃあ、いただきます」
二人の唇が重なる。舌を絡ませあいながら、二人は互いの身体に触れあった。
「摩耶……」
「鳥海……」
二人の声は次第に大きくなっていく。それはやがて部屋中に響き渡るような大きさになった。
「摩耶ぁぁぁ!!!」
「鳥海ぃぃぃ!!!」
「愛しているわ!!私の摩耶ぁぁぁ!!!」
「あたしもだ!鳥海ぃぃぃ!!!」
「ずっと一緒にいようね!」
「もちろんだ!いつまでも一緒だぜ!」
「嬉しいわ!摩耶ぁぁ!!」
「あはははははは!そうかそうか!」
「大好き!」
「ああ、知ってる!」
「愛してるわ!」
「あたしもだ!」
理性をかなぐり捨て、獣のように互いの身体を求めあう二人。その行為は誰が見ても狂ったものとして映るだろう。しかし、彼女たちにとっては至上の幸福だった。
「摩耶、今日は何をして遊ぶ?」
「そうだな……。ゲームでもするか」
「そうね!私、負けないわ!」
「望むところだ」
二人が笑顔になる。この瞬間が永遠に続けば良いと心の底から思った。
「あはは……♡」「へへっ……♡」
二人は完全に互いに依存しあっていた。もはや離れることなど不可能であった。
(摩耶、好きよ)(鳥海、好きだぜ)
だがそれでも構わない。二人は幸せだから。例えそれが歪んだ形であろうと、彼女達にとっての最高のハッピーエンドなのだから。
~艦~
もっといろんな子がヤンデレになっていいと思うんだ
鳥海が攻めてるのはあまり見たことなかったからちょっと新鮮
ありがとうございます!
いろいろ怖ぇ
>>3 まあ最終的に二人ともぶっ壊れてますし……