幸せを呼ぶ生徒会【生徒会の一存】
生徒会の一存のssです。
ゆったり更新します。
久々の小説執筆で文がおかしくないか心配……。
真儀瑠先生とかリリシアとか出そうかな……。
前作:http://sstokosokuho.com/ss/read/111
【遊び尽くす生徒会】
「幸せは来ない、連れてくるものなのよ!」
会長がいつものように小さな胸を張ってなにかの本の受け売りを偉そうに語っていた。
幸せは連れてくるもの。
まぁ、分からなくもない。
俺だって、ハーレム王という幸せを掴む為に努力してここまで来た。
会長にしては珍しく、心に染みる名言だ。
「という訳で、今日は幸運を引き寄せる事を色々やってみるわよ!」
……俺の心に慰謝料を払って欲しい。
てっきり努力をするとかそういう話かと……。
節分でもないのに豆と鬼のお面を鞄から取り出した会長を見て俺はガックリと肩を落とす。
「じゃあまずは豆まきをしましょう!」
「アカちゃん……節分にはまだ早いと思うのだけれど」
「いいのよ、福を呼び寄せる事をするのに時期なんて関係ないの!」
「……けっこうあると思うのだけれど」
完全に豆まきモードに入った会長に、真冬ちゃんがおずおずと話し掛ける。
「あのぅ……会長さん」
「ん? どうしたの真冬ちゃん」
「鬼のお面があるということは、鬼役が居るんですよね……? 一体誰が……」
「決まってるじゃない! 勿論杉崎よ!」
なんということだ、俺が鬼というのは決まっていたそうだ。
まぁ、生徒会唯一の男メンバーということもあり、正直このくらいは許容範囲なのだが、一応反論しておく。
「待ってください会長、何で俺が鬼なんですか」
「生徒会最低地位の杉崎にはピッタリでしょ」
「酷いじゃないですか! 生徒会メンバーの心を鷲掴みにしているこの俺が最低地位だなんて!」
「さぁ、始めるわよ!」
スルーされた。
しかも何故か会長以外も若干乗り気味になった。
深夏なんか豆を投げる素振りとかしてるし。
やめろよお前の全力とか、例え豆でもシャレになんねぇよ。
「じゃあ杉崎、お面被って」
「はいはい、分かりましたよ……」
もう諦めよう。
これは俺が鬼をやるしかないんだ。
そんな風に俺が心を決めている間に、会長が既に豆を振りかぶっていた。
「鬼はぁぁぁぁ……」
「待ってください会長まだ俺お面つけ……」
「外ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「まだ杉崎なんですけどぉぉぉ!!」
自分でもよくわからないツッコミをした俺に、容赦なく豆が降り注ぐ。
だが、このくらいなら大して痛くもない。
そう……このくらいなら、だ。
俺は深夏と知弦さんにチラリと目を向ける。
深夏は豆を投げる素振りを、知弦さんはムチをっておいそこのドS。
「知弦さん……何でムチなんか」
「おい鍵、知弦さんは集中してんだ。邪魔すんなよ」
「落ち着け深夏、お前も何故素振りをしている」
「そんなもん鍵を殺……鬼を生徒会から出して、皆幸せになるために決まってんだろうが」
「本音が擁護できないレベルで漏れてんだけど!?」
ゆったり更新します。
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