NTRを許さない男の話
ムシャクシャして書いた。反省も後悔もしていない。
閑静な住宅街、そのとある家に長く、そして大きな鞄を提げた男が向かっていた。男の顔には深く切りつけられた跡が痛々しく残っていた。だが当の本人は気にする様子はない。時折鞄の中に目をやり、一目見てわかるほど顔に怒りを浮かべ、ブツブツとつぶやいている。傍から見れば不審者か、あるいはそれ以上の人物に見えるだろう。
男が足を止めた。目的の家にたどり着いたのか、家を一瞥し、そのまま中へと入っていった。
男が家に入る、だが家主は出てこない。その代わり、出て行けと言わんばかりの軋み音と男女の喘ぎ声がが2階から響いている。男はニヤリと笑みを浮かべた。「この家だな。」男は囁くような声で呟いた。
男は土足のままリビングへと入り、静かに鞄を下ろす。ジャっとファスナーを開き、中から長い筒状の物を取り出した。散弾銃だった。さらに中から何かを取り出した。「スラグ弾、コレでイチコロだな」男が笑みを浮かべて呟く。
チャンバーに一発ほり込み、シャキッシャキッと玉を込める。6発、「二人、いや3人か。まあ殺すには十分な量だ。」そして男は鞄からプレートキャリアを取り出し、装着した。「備えあれば憂いなし。か。よく言ったもんだ。」
男は静かに腰を上げ、階段へと足を運んだ。キシリ、キシリと階段は軋むが、2階の軋みは止まらない。男が音の発信源である部屋へとたどり着いた。まだ軋む音は続いている。
男は2歩、下がり、そのまま片足を突き出しドアノブの真横を全体重で蹴りぬいた。
木の割れる音と共に男は乗り込んだ。
合体する二人は目を丸くしている、状況が理解できていないようだ。合体していた男は年13にも満たないガキだった。女は16程か。
先に動いたのは合体していたガキだった。
ガキ「誰だテメェ!」間合いを詰め殴りかかってくる、男は一切の容赦を見せずにガキの醜い顔を蹴り上げた。骨の砕ける感覚が足を伝わる。気持ちがいい。
女「はえっ、えっ、だっ誰よ?!」取り乱した女は裸を隠すことさえ忘れている。
伸びたガキを尻目に男は女にヤクザがするような蹴りを叩き込んだ。
女「うゲッ、ゲボウェ」女が布団の上に吐瀉物を巻きちらし、男の靴にも撒き散らした。
男「テメエはガキの顔すら見分けがつかねえのか?ア"ァ"?!」
男は怒鳴りつけ、ベッドの向かいのクローゼットに手をかける。そこにはガキと同い年くらいの少年がいた。
女「えっ、勇人、どうしてそこに...じゃあ私がしていた相手は...?」
男はガキの髪を引きちぎらんばかりの勢いで引っ張り上げる。
男「こいつは義人、双子の兄だ。てめえも知ってんだろう。」
女「そんな、私は勇人と...」
男「馬鹿野郎!てめえは騙されたんだ!入れ替わってたんだ!」男は怒鳴りつける。
男「可愛そうな坊主だ、兄に好きな人を寝取られるだなんてなぁ...」男は喋りつつ、散弾銃の照準ををガキに合わせ、引き金を引いた。
スラグ弾は真っ直ぐと、ガキの頭を粉々に砕いた。鮮血が飛び散るが男は気にしていない。
女の顔が青ざめた。
女「うそっ嫌ァァァっオゥエッ」また吐瀉物を撒き散らした。
男「だが騙されたんだバカ女も同罪だ。」男は次弾を装填し、女に照準を合わせた。
女「ウソッ何でもするからやめ」言い終わる前に女に銃弾を叩き込んだ。
男「坊主。」男はクローゼットの方を向く。
少年「」少年は失禁し、顔は恐怖に歪んでいた。
男「冥土の土産だ、いいことを教えてやろう。寝盗られはな、寝取る方も寝取られる女も、寝取られる男もみんな悪いんや」男はニッコリと笑みを浮かべ、少年に散弾銃を向け、無情にも引き金を引いた。
すべてが終わった部屋は惨劇そのものだった。
精子と脳漿を撒き散らしたガキと、吐瀉物とまた脳漿を撒き散らした女と、小便と脳漿をぶちまけた少年と散弾銃を構えた男が一人、それらを静寂が包んでいた。
男はそのまま一回に降り、鞄を回収し表へ出る。
表には1台、セダンが止まっていた。セダンの窓が開き、運転手が顔を出す。
運転手「任務は?」
男「すべて終わった。」
運転手「じゃあ乗れ、ズラかるぞ」
男は後部座席に乗り込む。
セダンはそのまま、街の方へと走り去っていった...
後にこの殺人劇は大々的に報道され、犯人の情報を提供したものには1000万円の報奨金を出すと警察が発表したが、それでも犯人は捕まらず、やがて迷宮入り事件として扱われるようになったのであった...
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