Re「俺も半分深海棲艦だから」
アカウント作り直してリメイクし始めましたのでもし良ければまた見ていってください
これはとある男の物語。父親が深海の提督。母親は名の知らない艦娘。姉は大和型の記憶を無くした男の物語
その男が何故記憶を無くしたかと言うと、4年前。まだ鎮守府に勤めているときに深海棲艦の大群と憲兵を相手に1人で戦い抜き最後の最後に力尽き、憲兵であり深海の提督である実の父親。海原将深に頭の中を弄くられたからである。そして4年が過ぎその男が二十歳になる年の4月。桜舞う中で憲兵の制服を着た男の物語が始まる
男の名は加賀美翔誠。元艦娘(?)で戦艦だった男だ
翔誠「中央憲兵・・・やっぱ門から無駄に立派だなぁ・・・」
海原「何感心してるんだ。早く行くしろ。今期はお前含めて2人しか入団者がいないんだ」
海原将深は海軍で言う所の元帥だ。中央憲兵のトップとして様々な事に憲兵として関わっているがその本当の目的は艦娘狩りである。艦娘の扱う艤装から特殊な金属が取れそれを使いまた狩ると言ったようなことをし、艦娘の数を減らし本土を潰す準備をしている
翔誠「それにしても海原さん?中央憲兵に入団するって言ってもどんなことすればいいんですか?」
海原「お前・・・まぁいいや。前に話したのは流石に忘れてるか」
海原がそう言うと中央憲兵憲兵の仕事内容を語り出した。要約すると中央憲兵は他の憲兵と違い鎮守府等の軍事施設の警備はしない。中央憲兵の仕事は軍上層部の暗殺。(汚職などに手を付けた者限定)艦娘、深海棲艦の抹殺(艦娘や深海棲艦の艤装からは特殊な金属が取れるためそれの回収。生死は問わない)その他事務仕事と言ったところだ
翔誠「・・・やっぱり俺は納得できないです。深海棲艦はともかく艦娘を殺すのは御免ですね。場所は違いますがこの国を守ろうとしてる事に違いはないじゃないですか!なのに何故殺すんですか!」
海原「翔誠・・・お前もガキじゃあるまいしそんな事言うんじゃねぇよ。それとも何か?また頭の中弄り回すぞ」
翔誠「ですが・・・!」
海原「くどい!・・・それにもう入隊式が始まる。早く行け」
翔誠「・・・何を言われても俺は絶対艦娘を殺すのは認めませんから」
海原「・・・クソガキが」
翔誠にはこの4年間の記憶がほとんど無い。だが時々何かを思い出す。艦娘に肩入れするのもそのためだ
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海原「これより!中央憲兵入団式を始める!入団者前へ!」
2人「はい!」
海原の掛け声と共に2人の入隊者が一歩前へ出た
翔誠「加賀美翔誠!」
古崎「古崎未来!」
2人「本日をもって中央憲兵へ入団します!」
海原「加賀美翔誠!古崎未来の入団を俺が許可する!」
2人「はっ!」
~そして入隊式が終わり~
翔誠「古崎・・・お前も中央憲兵憲兵に入団するとは思わなかったよ」
古崎「僕もだよ!翔誠君!」
古崎と翔誠は1年ほど前から知り合いであった。年齢は翔誠が19で古崎が21である
翔誠「けど意外だったなぁ~お前が憲兵に入るなんて。肉体労働苦手だっただろ?」
古崎「まぁそうなんだけどねぇ・・・海原さんが推薦してくれたんだ」
翔誠「まぁあの人使える物は何でも使うからなぁ」
古崎「そうなんだよね・・・」
翔誠「兎に角お互いがんばろう!」
古崎「そうだね!」
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海原「さて・・・ガキ2人。片方は息子で半水鬼。もう片方は・・・」
コンコン
書記「海原様。よろしいでしょうか?」
ノックと共に入ってきたのは書記に当たる人物だ。書類まとめ、広報、先頭をそつなくこなす人物だ
海原「何だ?」
書記「本日入隊した彼らの所属はどうしますか」
海原「明日の実戦訓練で決める」
書記「かしこまりました」
海原「おう」
~翌日~
海原「今日はお前ら2人の戦闘能力を見る!全力で行け!それから・・・」
海原は中央憲兵が持つ特殊な装備について説明を始めた
海原「お前らにはこれから俺が持ってる転送回路を埋め込んでもらう!これは今まで自分が過去に使ったことのある武器をいつでもどこでも手元に呼び出し使用する事ができる!」
古崎「そいつはすげー」
2人は海原の指示の元で転送回路を埋め込んだ。しかし
翔誠「ん?書記さん!埋め込んだ所が滅茶苦茶痛いんですけど!」
書記「あら?本当ですか?今までそんな事例は聞いたことがないのだけれど・・・」
海原「悪ぃがそのまま実戦に行ってもらう」
翔誠「はぁ・・・嫌って言ってもやらせるくせに」
海原「ほざけ。てことで誰か相手しろ!!」
???「俺が出よう」
そう名を上げたのは中央憲兵屈指の巨体と腕力を持つ坂場と言う男だ。身長240㎝体重200キロの紛れもない巨漢だ
海原「なら加賀美の相手は坂場に任せる」
坂場「よろしくな?ルーキー」
翔誠「胸をお借りします!」
海原「うむ・・・良い反応だ。ふん!」
そう言い残すと坂場は手元に巨大な斧を呼び出した
翔誠「なるほど・・・そういう風に呼び出せば良いのか」
坂場「あぁ・・・待っててやるからやってみろ
翔誠「・・・よし」
何を呼び出す?そもそも俺はこの4年間の記憶しかねぇ・・・何でも良い!目の前の巨漢を倒す物!来い!
翔誠「来い!」
翔誠の想いに答えた武器は両刃のロングソードだ。だが翔誠の体との比率がほぼ1対1なのだ。身長165㎝の翔誠とは本当に不釣り合いだ
坂場「そんな巨大な剣いつ使ったんだ?」
翔誠「あー実は俺もわからないんですよね」
坂場「ム!?」
翔誠「俺この4年間以外の記憶が無いんですよ。だからこの剣は4年前に使ってたんだと思います」
坂場(なるほどな・・・海原が言ってた記憶喪失のガキとはこいつのことだったのか・・・しかし体と不釣り合いにも程があるぞ。あの身長と同じサイズのロングソードを使うには並外れた筋力がいる・・・見たところかなり華奢な体つきだが・・・)
翔誠「俺から行かせてもらいますよ」
そう宣言すると翔誠は一気に距離を詰めた。ロングソードを片手に
坂場「な!?(あのロングソードを片手で担いで一気に詰めてきただと!?なんてデタラメな筋力してやがる!)」
翔誠「うぉぉぉぉぉぉぉ!」
ガキン!
鈍い金属音が鳴り響く
坂場「む・・・くぅ!加賀美。お前見た目に反して凄まじい筋力をしているな!」
翔誠「坂場さんも!見た目よりもかなり早い反射神経してますね!」
坂場「それなりに鍛えているからな!むぅん!!」
斧でロングソードを弾き返す。そこから坂場が連撃を叩き込むかと思ったが
翔誠「甘いっすよ!」
ドカッ!
坂場「がはっ!」
斧を振り上げた一瞬を着いて渠に渾身の蹴りを叩き込んだ
坂場「うっ・・・げっほ」
海原「そこまで!勝負ありだ!」
翔誠「坂場さん!平気っすか!?」
坂場「げほっ・・・何・・・気にするな。俺が油断しただけだ」
坂場(並外れた筋力。状況分析力。中々の才能だな)
海原「加賀美。お前の所属は中央第三憲兵だ。大津田!お前が面倒見ろ!」
大津田「了解!」
大津田と呼ばれる男は身長が180㎝位の筋肉質な男だ。彼も十分大きいが坂場の後だと小さく見えてしまう
大津田「翔誠。これからお前と相部屋兼指導係になる大津田だ。よろしくな」
翔誠「こちらこそよろしくお願いします!海原さん!古崎はどうなりましたか!」
海原「古崎ならそこで伸びてる。」
古崎「・・・」
大津田「剣崎!何故手加減しなかったんだ!」
剣崎「あっちゃ・・・だいぶ手加減したんだけどなぁ」
大津田「ホントかぁ?」
この剣崎と言う人は大津田さんと同期で同じ中央第三憲兵の人らしい
海原「まぁ古崎は戦闘向きじゃねぇからな。仕方ない。これを持って実戦訓練を終了する!戦闘を行った兵は体のケアを怠るな!以上!解散!」
その声と共に周りの憲兵達も各々部屋や食堂に消えていった
大津田「翔誠。風呂にでも行くか。汗かいただろ?」
翔誠「そうっすね!一緒に行きます!」
剣崎「俺も連れてってくれよ」
大津田「3人で行くか」
翔誠「古崎はどうしますか?」
剣崎「彼まだ伸びてるからいいんじゃないかな?それに書記さんが医務室に連れてったし」
翔誠「なら良いっすか」
そうして俺達は風呂に行った。風呂では実戦訓練を受けた俺達以外にも筋トレ後の汗を流したり単に風呂好きな先輩達がいた
大津田「ここの風呂はとにかく広いんだよ。サウナもあるしな」
???「いやはや!中央憲兵の風呂は広くて良いでありますなぁ!収容所の風呂とは大違いであります!」
場違いな女性の声が響く
翔誠「大津田さん!?何で女の人がいるんですか!?しかも半裸で!?」
大津田「あいつ!また脱走してきてたのか!?」
剣崎「あきつ丸!お前また脱走したのか!?」
あきつ丸「脱走させるような作りの方が悪いのでありますよ!」
あきつ丸と呼ばれる女性は中央憲兵本部の地下の収容所にいるが度々脱走して風呂に入ったり食堂で飯を食べているらしい。それにしても
翔誠「スタイル良くないっすか?」
大津田「わかる」
あきつ丸「やや?見ない顔でありますなぁ。さては君、新人君でありますな?」
剣崎「翔誠に絡みに行くな。露出狂」
あきつ丸「翔誠殿!良い名前でありますなぁ!どう書くのでありますか?」
翔誠「えっと・・・空を翔る誠です」
あきつ丸「カッコいいでありますなぁ!あと20㎝ほど背が高ければ抱かれても良かったでありますな!はっはっはっ!」
剣崎「うるせぇぞ!大体お前何で風呂なんかに居やがる」
あきつ丸「そりゃ自分も女でありますよ?体を清潔にしとくのはマナーでありますよ。いつ何時夜這いに来るかわからないでありますし?」
翔誠(黙ってれば美人なんだけどなぁ)
あきつ丸「黙っていれば美人とか思ってるのでありましょう?」
翔誠「げ!?何でわかったんですか!?」
あきつ丸「顔に書いているでありますよ。翔誠殿は可愛いですなぁ~それから敬語は使わないでくだされ。自分は一応囚われの身。あなた方には逆らえないでありますから」
大津田「なら囚われの身らしくさっさと収容所に戻れ。風呂上がってからでいいから」
あきつ丸「さっすが大津田殿!わかってるでありますなぁ!今度舐めるくらいならするでありますよ」
大津田「黙ってろ!」
その後あきつ丸は収容所に戻っていった
翔誠「嵐のような人でしたね」
大津田「あいつに関わると疲れる」
こうして俺の初日は終わった
~翌日~
海原「大津田。加賀美に討伐リスト渡しとけ」
大津田「はっ!」
翔誠「・・・」
討伐リストと呼ばれる資料には艦娘の名前と艦種。それから討伐成功金額が載っていた
翔誠「かなりの数の艦娘がいるんですね・・・日本だけじゃなくてイギリス、アメリカ、ロシアにイタリア、ドイツ」
大津田「艦種が大きくなればなるだげ金額も上がってくる。殺さずとも捕まえれば金は貰える。ほとんどの奴がそうしてる。」
翔誠「殺せないんですか?」
大津田「艦娘達は強いからなぁ・・・高校生位の女の子がバズーカ片手に全力で走ってくるって感じだからな」
翔誠「それは・・・恐怖ですね」
大津田「だろ?」
話を聞きながらページを捲ってるととある艦娘のページに目がいった
翔誠「大津田さん?」
大津田「どうした?」
翔誠「この那珂って言う艦娘だけ何で2ページもあるんですか?」
大津田「あぁ・・・そいつは」
海原「そいつは通常の那珂と異なる那珂だ」
翔誠「異なる?」
海原「通常の那珂の衣装はオレンジと白。でもってアイドルみたいな事を言いやがるがその那珂は全身黒色の異質な格好で髪も白みがかってる。近距離戦を得意として近づいた奴は全員串刺し。目撃情報は少ねぇけどな」
大津田「そいつが確認され始めたのは4年くらい前だ。憲兵100人斬り事件辺りからだ」
翔誠「憲兵100人斬り?」
海原「とある鎮守府を襲撃しに行った憲兵100人が全員四肢切断の首ちょんぱ。憲兵史上類を見ない事件だ」
翔誠「その犯人がこの黒い那珂なんですか?」
海原「その事件後から確認され始めたってだけだ」
翔誠「なるほど・・・ん?」
大津田「今度はどうした?」
翔誠「NONAME・・・こいつは?」
海原「そいつは俺が対峙した半分深海棲艦の艦だ。とんでもなく強かった」
翔誠「そんなに・・・どんな奴何ですか?」
海原「背が小さくて鎧を着て髪が白くてそれで・・・男だった」
翔誠「男!?それってて提督だったのでは!」
海原「いいや。あいつは艦だったな」
大津田「翔誠。その辺にしとけ」
海原「明日からお前も大津田達と調査に行ってもらう。心してかかれ」
翔誠「・・・失礼します」
これから俺の戦いの日々が始まる。そう胸に誓い部屋を出た
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