名探偵コナン コナンと特命係の逆転裁判 第一話[コナンと逆転弁護士]
名探偵コナン、相棒、逆転裁判のコラボ小説です。事件内容はコナンであった妃VS九条の法廷対決を
改良してるので事件内容は読むと覚えがあると思います。
少し天気の悪いある日の事である。江戸川コナンは少年探偵団のメンバーと供に最新映画『仮面ヤイバーVSトノサマン ニンジャナンジャの秘宝!』を
鑑賞しに街へと出かけていたが、子供向けだったため、退屈そのものだった。
コナン「ハア・・・・・なんで俺がこんな子供向けの映画を見に来なきゃならないんだ。」
深いため息を吐いているのは見た目は小学生だが謎の黒い組織によって幼児化してしまった高校生の工藤新一である。元々は平成の
『シャーロック・ホームズ』とまで呼ばれた彼なので子供向けの映画は確かに退屈かもしれない。
哀「まあ、仕方がないじゃない。博士がみんなで行ってこいってチケットをくれたんだから」
コナンの愚痴を聞いているのは灰原 哀(ハイバラ アイ)コナンを幼児化させた組織の元科学者で今はコナンと同じ様に正体を隠して生活している。
そんな風に愚痴りながら、歩いていると同じ境遇なのか同じように冴えない顔をして映画館の前にいる青年がいた、一緒にいるのは前の自分と
同じ年頃の女性の様で衣装は祈祷師や霊媒師が着る様な古めかしい格好をしている
???「映画面白かったね。ナルホド君!」と大きい方の少女が燥ぎながら青年に話しかけている。片手には映画グッズを袋いっぱいに詰め込んでおり
どうやら青年は映画代に加えてこれらも買わされた様である。
成歩堂「真宵ちゃん・・・勘弁してくれよ。」
真宵「あら、こういう時は男性が奢るのが基本だってお姉ちゃんも言ってたよ。ねっ!はみちゃん」
春美「そうですよ。ナルホド君、こういう事は大事ですよ。」
同じ様な衣装を着た姉妹に責められて言葉が出ない青年を同情するような目で見ているコナン、以前トロピカルランドに行った際に蘭に
奢らされた事を思い出したようである。
コナン「あれ、あの人どこかで見たな・・・・?」髪先は尖っており、額からは触角の様な毛が一本立っている。
哀「どうしたの?」
コナン「いや、何でもない!あいつらがうるさいし、早く行こうぜ」そう言うと
コナンと哀を呼ぶ3人の子供達の所へ2人は走っていった。
数日後・・・・・。
11月23日午前10時00分、妃法律事務所
蘭「だからさあ、今度の休みにみんなで旅行へ行こうよ。良いでしょ!?」
『妃法律事務所』そう書かれたオフィスにコナンは幼馴染であり同級生(今は姉兼母親代わり)の毛利蘭と一緒にいた。
彼女の母親は『法曹界のクイーン』と呼ばれる程の凄腕弁護士である。
英理「そうねえ、栗山さん。今週の予定は?」と傍で話を聞いていた助手の栗山緑に尋ねる。
栗山「え~と、国選弁護の依頼が入っています。」
英理「ああ、あれって今月だったかしら!?でも困ったわね。今の弁護が今週いっぱいかかるし
あの裁判の第一回は来週の頭よね。しかも今回は『序審法廷制度』が適用されるのよね」
蘭「国選弁護?序審裁判?」聞きなれない言葉に困惑する蘭にコナンは
コナン「資金がなくて弁護士を雇えない人に国が選んだ弁護士を派遣する制度だよ」
英理「序審裁判と言うのは地方での裁判を三回で終わらせる言わばスピード裁判ね。
私はあまり好きじゃないんだけど」
栗山「そうですね。次の方に順番を回しますか?」旅行など出来そうに無いといった雰囲気に蘭はため息を付く
英理「次の順番は誰だったかしら?」
栗山「成歩堂弁護士です。」
同日午前10時30分、成歩堂法律事務所
真宵「はあ~!今日も依頼はないね。」受付の椅子に座りため息を付く、少し風変わりな装束を着た少女はそうため息をつく
年は17~19髪を結っており、首にはマガ玉を象った首飾りを付けている。
龍一「まだ、開けて30分しか経ってないよ。真宵ちゃん!」受付の向こう、応接と仕事場を兼ねた事務所の奥でそう答えるのは
青い服を着て胸に弁護士バッジを付けた若い青年だった。
彼の名は成歩堂 龍一、法曹界の『ツッコミ弁護士』として知られた若き弁護士だ。そして話をしている退屈そうな少女の名は
綾里 真宵。彼女の姉、綾里 千尋は龍一の師匠であり恩人でもある。とある事件がきっかけで2人は妙なコンビを組むことになり
『ボケの真宵、ツッコミの成歩堂君』と呼ばれる事もあるとかないとか・・・・・。
真宵「このままじゃあ、ナルホド君も弁護士をやめてピアニストにでもならないといけないね。」
龍一「当分、弁護士は止めないし、僕はピアノなんて弾けないよ。
英理「こんにちは!依頼、宜しいかしら?」2人で話している所に入って来たのは眼鏡をかけた女性、真宵と同じ年くらいの少女
そして眼鏡をかけて蝶ネクタイをした少年だった。
真宵「いらっしゃいませ、成歩堂ピアノ事務所じゃなかった!法律事務所へようこそ!!」
龍一「真宵ちゃん・・・・勘弁してくれよ。」苦笑いをしながら、頭をかき客人を迎える
龍一「ああ!貴方は確か妃弁護士!?」龍一は目を見張った。自分に依頼に来たのはかつては自分の師であった千尋の先輩で
今では『法曹界のクイーン』と呼ばれる妃 英理だったからである。
英理「あら、光栄ね。法曹界の『ツッコミ弁護士』さんに名前を知られてるなんて」
蘭「お母さん、この人が成歩堂弁護士なの?」
英理「ええ、そうよ。蘭」
コナン「確か未解決の事件だったDL6号事件を解決したのも、この人なんだよね。」
英理「あら、コナン君。詳しいわね」
龍一「それで今日はどう言ったご用件で?」
英理「あなたに、国選弁護士の順番を変わって欲しいのよ。」
龍一「ええ、構いませんよ。どうせ暇ですから」
コナン「(おいおい、そんな理由で受けるのかよ」)」
真宵「あんまり暇だから、ピアニストに転職するところだったもんね。」
蘭「ピアニストですか・・・・?」
龍一「気にしないで下さい。」
英理「じゃあ、これが事件の資料ね。依頼人は警視庁にいるから、そこで詳しく聞いてね。」
龍一「警視庁!?確か今回も序審裁判ですよね?」龍一は驚いた、今までの事件では
そのほとんどが諸葛で扱われていたからだ。
英理「ええ、警視庁が扱う事件では初めての序審裁判ね。」
真宵「じゃあ、さっそく依頼人さんに会いに行こうよ!」そう言われると、風変わりな装束を着た
少女に引っ張られ、龍一達は事務所から出て行ってしまい。蘭と英理だけが残った。
蘭「あれ?コナン君がいない!」先ほどまで自分の隣に座っていたはずの少年の姿が消えている事に
驚いた蘭は事務所中を探したが見つからず、両手を腰に当て怒ったように呆れていた。
第二話に続く
次回はコナン、ナルホド君が特命の二人と対面します。
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