古畑任三郎「んーー白糸台高校・・・」
高校麻雀大会の会場から近くで放火殺人事件が発生。それにより大会は延期に…………。
鉄壁のアリバイと幻惑なトリック、困惑する状況を利用した巧妙な策略を使い完全犯罪を目論む犯人を相手に、類いまれな推理力と状況に振り回されない冷静さ、鋭い観察眼と巧みな話術そして、絶妙な駆け引きを駆使して古畑任三郎が完璧な完全犯罪を崩壊させ犯人を追い詰める・・・
前回は相棒と咲のクロスの作品を作りましたがふと古畑任三郎のこと思いだしついDVDも借りて観賞して今度は咲とクロスにしたら面白いかもと思い作りました。少々痛々しい表現がありますので注意して下さい
古畑任三郎のOP
チャンチャン チャンチャン
チャアラン
チャンチャン チャンチャン
チャアラン
古畑「えー皆さんたいへんご無沙汰しております。古畑任三郎で す」
古畑「このたびは作者さんのご配慮によりご出演させていただいたことを深く感謝いたします」
古畑「え?あんた誰……んっふふふ分からない方は以後お見知りおき下さい・・・・・」
古畑「さて今回の舞台は全国高校麻雀大会です。いろんな県から可愛らしい女子高生が強い思いを持って東京に来ています。ロリコンの今泉君にはたまらないでしょう」
古畑「んーー所でそこのあなた……もし東京で道に迷われましたらどうしますか?」
古畑「地図を見ますか?それともスマホを使いますか?もしくは手当たり次第歩きますか?」
古畑「えーー実は簡単にしかも分かりやすく確実な方法がございますそれは近くにいる人に聞くことです」
古畑「しかし、これには問題があります」
チャンチャンチャンチャン
チャラララ
チャンチャンチャンチャン
チャラララ
古畑「その人が東京の人でないこと、まず案内が出来ない」
古畑「忙しかったり無愛想な人、これは困ります」
古畑「そしてーーー」
古畑「方向音痴の人」
高校麻雀大会会場内
菫「いよいよ決勝戦だな」
誠子「そうですね、気を引き締めましょう」
淡「今度こそ一位とって高鴨穏乃を倒す」
尭深「別ブロックの準決勝戦は始まったばかりですね」
照「……」パクパク
菫「……相変わらずお菓子を食べてるな、緊張感がないのか」
照「……あるよ」
菫「本当か?」
照「ごめん少し抜ける」紙袋持つ
菫「早く帰ってこいよ」
照「わかった」
スタスタスタス バタン
誠子「迷子ならないといいのですが……」
菫「その時はその時だ」
スタスタスタスタスタスタ
照「………………」
スタスタスタスタスタスタ
女子トイレ
ガサガサガサガサガサガサ
照「服と帽子とメガネ………………よし」紙袋持つ
ガチッ
スタスタスタスタ
会場外のすぐ脇
キョロキョロキョロキョロ
照「誰も見ていない」
照「今のうちに自転車に乗ろう」
ガチャン キュルキュルキュルキュル
照「何度か来たかいあって迷わずに行けそう」
キュルキュルキュルキュルキュルキュル
会場から少し離れた所にある空き家
照「着いた」
キョロキョロキョロキョロ
照「誰もいない…………自転車は庭に置いて…………」
ビリィ パクパク ポイ
照「…………よし」
ガチャ バタン
空き屋内
照「お父さん久しぶり」
父「照元気にしていたか?」
照「うん、わたしは大丈夫だよ東京観光してきた?」
父「ああ、色々みたけど長野と違って面白いものがたくさんあるな」
父「所でなんで空き家に来るようにしたんだ?勝手に入って大丈夫か?」
照「大事な話があるからここにした」
父「そうか……それで大事な話ってなんだ?それにお前の服装ずいぶんとガッチリだなー花粉対策か?」
照「大事な話は後で…………後私これでも少しは名が知れているから…………」
界「それもそうか、嬉しい限りだ」
照「ちょっと待っていてすぐに戻る」
トタトタトタトタ
父「話ってなんだろうな?」
タッタッタッタッタッタッ
父「照どうしたそんなに急い」そ
ガッツン ドタン
父「て……照……何しているんだ」
照「雨具は便利だよね返り血浴びても服は汚れない」
照「私知っているんだよお父さんが咲やあかねちゃんに対してどれだけひどいことしたのか」
父「なんのことだ……」
照「とぼけるつもりなの……」
父「どうゆうつも……!!」
グッサ
父「グァ」
照「絶対許さない……」
父「ま……まさか!」
照「………知っているよすべて」
父「いつ知ったんだ?」
照「今年の春に長野に行った。誰にも言わずにね」
回想
キョロキョロキョロキョロ テクテクテクテクテク
照「やっと着いた。前に咲が来たときは喋らず黙っていたくせに今さら私が咲に会いに行くなんて…………」
照「虫がいい話だよね……怖いけど許してくれるかな……」
ガチャ
照「ただいま・・誰かいないの?」
?「止めて…………もういやだ…………」
?「いいだろう親子なんだからそれとも逆らうつもりか?」
照「え?」
?「そ……そんなつもりは……」
?「だったら素直に言うこと聞け!!」
バッシ
照「!!!」
照「何……何が起きているの……」 ビクビク
照「この部屋からだ」
トビラスコシアケル
父「もっと腰を振れ!」
咲「うう…………」 ポロポロポロ
照「さ………………咲………………」 アオザメ
咲「お姉ちゃん…………お姉ちゃん…………」ポロポロポロ
父「また言ってるな、照はどうせおまえのことヘドが出るくらい嫌っているよ、プライドの高いあいつに麻雀でプラマイ0ばっかりしたからな」
父「しかし、照を守る為にプラマイ0したのになー」
照「どういうこと…………」
父「あかねのやつ勝手に交通事故で死にやがって車イスしか取り柄がないだからせっかく咲と一緒に可愛いがってあげてたのに、案外自殺だったりしてな、せっかく替え玉に照にするつもりだったのにあの女別居しやがって」
父「咲が余計なことしたせいで照はあの女と一緒に東京にいくし最悪だ。お前がこっそり東京に行ったときには焦ったけどお前に携帯電話持たせて良かった、今度から照にも楽しませるってメールを送っただけでノコノコ帰ってくるだもんな」
咲「メールの約束は守ったよ…………お姉ちゃんには何も言ってないだから…………」
父「今度上手く誘って姉妹丼も良いかもな」
咲「お願い……お姉ちゃんだけは止めて……」
父「だったらしっかり働け、明日またツテを使って裏DVD撮影だからな」 アハハハ
界「これ終わったら麻雀で稼いでこいよ稼げなかったまた説教だからなわかったか!!」
バシン!!
咲「ゴメンナサイ…………ゴメンナサイ…………」ビクビクビクビク
界「この前みたいに死にたいなんて言って自殺するなよ色々面倒だからな」
咲「…………………………」ビクビクビクビク
照「…………」
スタスタスタスタ
とある草原
スタスタスタスタ
照「………………………………」
照「…………………………」
照「……………………」
照「…………」
照「ごめんね咲」 ポロリ
照「本当にごめんね……私を守る為にあんな辛い思いしてたなんてそんなこと知らずに咲にひどいことした」ポロリポロリポロリポロリ
照「本当にごめんなさい」ウワーーーーーーーーーン
照「どうしたらいいの?下手に言えば映像をばらすと言われる…………」 グッスグッス
照「警察に言っても映像のことがばれて咲が傷付く…………どうしたら…………」
照「………………」
照「…………」
照「!!!」
照「そうだ殺せばいいんだ……」 ボソッ
照「あいつを殺せばいいんだ…………」
照「そうだ……咲やあかねをたくさん苦しめたからその分苦しめながら殺せばいいんだ」
照「咲が私のこと必死に守ってくれたんだから、この手が血塗れになっても必ず咲を守る」
照「絶対に許さない!!」ギリィ
現在 空き家
照「あの時すべて分かったよ咲がどんな思いをして私のことを守っていたか」
父「今さらどうするつもりだ!」
照「咲とあかねと同じ苦しみを味わってもらう」
照「まずはこれ食べて」ガッチググググ
界「グブフッググ・・ケッホケッホ」
照「美味しいでしょお父さんに食べてもらいたくて頑張って山の中探したんだ……カエンタケって言うのたくさん食べて欲しいから粉末にしたの」ニコリ
界「カエンタケ?」
照「あっ!そんなに怖がらなくても大丈夫だよ・・猛毒でとても苦しく死ねるから」ニコリ
界「なんだと!おい照どうゆうつ」
照「……うるさい」ギロリ ホウチョウテニモツ
グッサグッサ
父「ぐうぅ…………」
照「今肺に穴を開けた…………とても苦しいはずだよ…………今度は急所外して刺さないと…………」
グッサグッサグッサ
照「あっ、そうだった手足切らないと…………」
父「グァ……許して……くれ」
照「ふざけないで!!おまえは苦しんでいる咲とあかねに対して止めることなく続けた!!」
グッサ
父「グゥ……」
照「まだまだだよ、咲とあかねの苦しみはこんなものじゃない…………」
グッサグッサグッサグッサグッサグッサ
父「うぅ……」
照「応急措置したからすぐには死なないね」
照「でも、そうじゃなきゃ困る…………」
カラダシバリアゲル
照「これで動けないでしょう……」
父「な……に……する……」
ジャバジャバジャバジャバ
父「これは……灯油か……」
照「このまま呼吸困難で殺すのもいいけど……」
界「…………」ガクブルガクブル
照「やっぱり最後は火あぶりにして殺した方が苦しいよね……」ニヤリ
キンギョバチヲオク カミヲタクサンオク
照「私はこれで帰るから」
父「止めてくれ照……」
照「…………」ニコリ
照「さよなら」
スタスタスタスタ バッタン
照「取った手足は庭に置いてペンキで陣形を作ってこれで猟奇的殺人に思わせられる」
照「このトリックで死体が誰なのか分からないと思うし証拠もすべて燃やせる」 スタスタスタスタ
ガチャ キュルキュルキュルキュルキュルキュルキュルキュル
麻雀大会会場のそば
照「自転車を置いて」
スタスタスタスタスタスタ
麻雀大会会場のトイレ
照「……急いで着替えないと」
麻雀大会会場内
スタスタスタスタ ゴミ箱
照「…………」
スタスタスタスタ
ガシャン
スタスタスタスタ
白糸台高校控え室
ガチャ
照「遅れてごめん」
菫「遅い、どこに行って……いやいいか……」
照「今ひどいこと考えているね菫」ポリポリ
菫「分かっているなら直せよ。てっかお菓子を食うなー」
照「無理私は疲れたから補給」
誠子「即答ですね」
尭深「仕方ないよ」
淡「照の迷子はどうしようもないね」
菫「はぁーしかし良いことあったのか」
照「どうして?」
菫「何か嬉しそうな顔をしているから」
淡「そう言われてみれば何があったの?」
照「すごく良いことあったよ」
淡「何?」キラキラキラキラ
照「秘密」
淡「照のケチ、ケチケチケチ」
しばらくして
父「く・・苦しい苦しい、助けて……助けてくれ………」
チリチリチリチリ ボゥ
父「うわぁーーーーーーー!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
古畑「だから何度も言ってるじゃないか!」
店員「ですから……」
今泉「古畑さんもうやめましょう……」
古畑「こう言うこときちんとしないと気がすまないんだよ」
今泉「でも古畑さん……」
古畑「いいから黙っていなさい!」ペッシ
今泉「いたい」
古畑「あのね僕はね今日スタミナ酢豚弁当が期間限定で販売されると聞いてわざわざ来たんだよ。なのに明日からというのはどうゆうこと?」
店員「ですから入荷の手続きで不具合があり仕方なく延期したもので……」
古畑「普通はねきちんと日付を守って販売するもんでしょ」
店員「そう言われましてもチラシにはその場合があると書いてあるのですが……」
古畑「それは君達がしっかりしていればこんなことにはならなかったはずだよ」
店員「しかし…………やむ得ないことなので……」
古畑「君じゃーらちが明かない、店長呼んできて」
今泉「ふ・・古畑さん後ろ行列が出来ていますよ早くしないと……」
古畑「もうそれどころじゃないよ」
プルプル プルプル
古畑「もしもし、古畑です。そうですか、はいわかりました」
ピッ
古畑「事件だよ今泉君」
今泉「事件ですか?」
古畑「そうだよここはいいから早く現場に行くよ」
今泉「古畑さんもしかしてまた僕走るんですか?」
古畑「何当たり前のこと言っているの」
今泉「そんな……」
古畑「ほら、行くよ早く」
今泉「いつもコキ使いやがって、今日はとても楽しみにしていたのに…………」ボソ
古畑「なんか言った?」
今泉「いいえ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
キュルキュルキュルキュルキー
向島「あ、古畑さんお疲れ様です」
古畑「いやー参ったよ自転車で2時間かかっちゃったよ」
向島「車で来ればいいのでは?」
古畑「自転車の方が体にいいしエコなんだよ。自転車庭に置くからちゃんと見てね良い自転車なんだから」
向島「わかりました」
古畑「頼んだよえーと…………えーと…………」
向島「…………向島です」
古畑「思い出したよ向島ねちゃんと覚えたよ」
古畑「ん?この跡?それに……」
殺人現場
西園寺「古畑さんお疲れ様です。あれ?今泉さんは?」
古畑「ああ、彼はね走りすぎてバテちゃったから後からパトカーに乗ってくるよ」
西園寺「そうですか」
古畑「しかし、凄い死体だねー鑑識さんに聞いたよめった刺しにした上で手足を切って火やぶりにするなんて」
西園寺「そうですね、刑事をやってここまで酷い殺され方された人は見たことないです……」
古畑「たしかに…………身元は?」
西園寺「わかりません所持品はすべて燃えてしまっています。死体の損傷がとても激しいので指紋や顔の特定はできません」
西園寺「歯形を元に都内の歯科病院をしらみ潰しに探します」
古畑「誰か犯人か被害者らしい人の目撃情報なかった?」
西園寺「現在捜査中です」
タッタッタッタッタッタッ
今泉「古畑さん着きましたよ」
古畑「遅いよ今泉君」
今泉「だってそん……うぇ・・ちょっとムリ」
スタスタスタスタ
古畑「なにやってんのだらしがないな……」
西園寺「仕方ないですよ他にも何人かは参っているみたいなので…………たださえ遺体がすごいことになっているのに庭に切られた手足がペンキで陣形を組んでそのまま置かれています」
西園寺「この狂った殺し方からみて猟奇的な無差別殺人鬼ですね」
犯行声明の紙を置いてある無差別殺人の
古畑「そうだねー・・んーこの大きいガラス破片は?」
西園寺「さー念のため鑑識に回しますか?」
古畑「お願い」
西園寺「これからどうしまいますか」
古畑「とりあえず」
タッタッタッタッタッタッタッタッタッタッ
向島「古畑さーーん」
古畑「どうしたの?そんなに急いで?」
向島「すみませんがすぐに高校麻雀大会の会場に来てください、運営委員会のひとが待っています」
西園寺「突然どうして?」
向島「私にも分かりません。来るように連絡もらっただけですから……」
西園寺「どうしますか?古畑さん?」
古畑「しょうがないけどいくしかないね」
今泉「そうですね古畑さん行きましょう♪」
西園寺「なんか今泉さん急に元気よくなりましたね?」
古畑「ろくでもないこと考えているんじゃない」
今泉「古畑さんヒドイです。…………僕はこの事件を早急に解」
古畑「それじゃいくかな、連絡ありがとね崎島君」
向島「…………向島です」
古畑「向島君ね今度はちゃんと覚えたよ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
古畑「ここが全国高校麻雀大会の会場だね」
西園寺「広いですね…………」
今泉「当たり前だよなんたって今や麻雀の世界競技人口は一億の大台を突破でとても人気があるんですから」
西園寺「詳しいですね」
今泉「こんなの常識的だぞ」
西園寺「…………」イラ
西園寺「とりあえず運営者のいる控え室はどこか受付に聞いてみますね」
古畑「頼むよ、やっぱり西園寺君は優秀だよどこかのロリコンよりかは…………」
今泉「何なんですかもーーーー」
西園寺「古畑さん場所が分かりましたすぐにいきましたか?」
古畑「そうするよ」
?「不審者だじぇ・・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
コンコン
運営委員「どうぞ」
ガチャリ
古畑「失礼します」
運営委員「お待ちしていました」
今泉「偉そうな人がたくさんいますね」ボソッ
古畑「君うるさいよ」ペシ
今泉「イタイ」
西園寺「それでご用件はなんでしょうか?」
運営委員会「ところで捜査の進展は?」
西園寺「?」
古畑「殺害状況からみて猟奇的な無差別殺人の線が強いですね」
運営委員会「犯人の目星はついたのかね?」
西園寺「さすがにすぐには」
運営委員会「何をやっているんだ!!全国高校麻雀大会の開催中にしかも会場からそんなに遠くにない」
運営委員会「これでもし会場内の誰かがその殺人鬼に殺されたら大問題だ!!」
西園寺「だったら大会を中止にするべきです」
運営委員会「バカを言うな!!この大会にどれだけのお金が動いていると思う!!中止は絶対にあり得ん」
西園寺「しかしそれでは…………」
運営委員会「そこで君達警察にはこの会場内の警護にあたってもらう」
古畑「あのーでも私達は殺人事件の捜査がありまして……はい、」
運営委員会「そんなもんは後回しだ!!とにかく君達には警護をしてもらうし他の警察官にも増援してもらう。言っておくがこれは君達の上の人間にも話を通してあるから拒否権はない」
運営委員会「以上だ」
西園寺「そんな無茶苦茶です大会の関係者を守りたいなら中止にして事件解決してから再開すべきです」
運営委員会「私に歯向かうつもりか……」
今泉「西園寺君止めようよ……」
西園寺「いえ、ここは一歩もひきま」
古畑「えー、ここはどうでしょう中止ではなく延期でどうでしょう?」
西園寺「古畑さん」
運営委員会「延期?」
古畑「私達はここで警護します。残りの現場の数名の警察官が事件を調査して報告して運営委員会の貴方達が今後どうするか判断させて頂くのはどうでしょう?」
運営委員会「大会中止は絶対ないがその提案は悪くないな…………ではそれよろしいですか、みなさん」
イギナシ イギナシ イギナシ イギナシ イギナシ
運営委員会「ではよろしく頼む。くれぐれもでしゃばったことはしないように」
古畑「んっふふふふ、ありがとうございます」
~~~~~~~~~~~~~~~~
西園寺「古畑さんどうして中止にしなかったんですか安全を守るならそうすべきです」
古畑「西園寺君あのお偉いさんは是が非でも大会を続けるつもりだよ。なら延期にして捜査を続けて早急解決を目指すべきだよ」
今泉「え?でも警護の仕事が…………」
古畑「警護の仕事もしつつも鑑識や現場にいる警察官に捜査してもらい情報をここに伝えさせてそれを元に推理すればそれでも十分だよ」
西園寺「なるほど、さすが古畑さん頭が下がる思いです」
古畑「それにここで聞き込みするのも悪くないよ」
今泉「そうですね悪くないですよね♪」
古畑「君と一緒にするんじゃないよ」
ペッシ
今泉「イタイ」
西園寺「まー現場からそんなに遠くないですからね聞き込みする価値はありますね」
古畑「んっふふふふ、それだけじゃないけどね♪」
西園寺「?」
今泉「でっへへへ、まずは……」
?「確かに怪しい者じゃな」
?「不審者めここにいたじぇ覚悟だじぇ」
今泉「何だ?」
警備員「すみませんが近くの控え室に来てもらってもよろしいでしょうか?」
今泉「何をいっているの?怪しくないよ僕は」
ウロウロウロウロ
?「でもいかにも悪どい笑い方してたしなー」
今泉「そんなことないそんなことない」ビクビク
?「その反応…………見るからに怪しいですね……」
警備員「言い分は控え室で聞きますから」
今泉「そんな…………古畑さーーーーん」
古畑「あのバカ…………」ボソッ
古畑「…………ほおっておこう西園寺君」
西園寺「いいんですかそんなことして?」
古畑「いいの、いいの、あいつはいつか捕まる運命だったのさ」
西園寺「はー?」
今泉「古畑さーーーーん無視しないで下さい」
?「いたじぇ、黒色コートに黒の服着た一番怪しいやつだじぇ」
西園寺「え……」
古畑「え、わたし・・」
警備員「すみませんが控え室へお願いします」
古畑「とんでもなーい、ちょっとまって下さい」
今泉「古畑さん一番怪しいですよ」フッフッフッフッ
古畑「うるさいよ君は」
ペッシ
今泉「イタイ」
古畑「私は怪しい者ではありません。そこのおでこと一緒にしないで下さい。」
今泉「ひどすぎです」
警備員「ですが…………」
西園寺「あのすみません僕達はこうゆうものです」
警備員「本物の刑事さんでしたかすみませんでした」
警備員「なんでも会場に似つかない三人組で一人は黒く一人はいやらしい目でみていると……」
古畑「今泉君やっぱり君は逮捕されるべきだね」
今泉「なんで僕ばかり…………」
警備員「ところでどうしてこちらに?」
西園寺「近くで事件がありそれの警護です。後しばらくしましたら仲間の増援がきますのでお願いします」
警護員「分かりました。では私はこれで」
スタスタスタスタ
?「本物の刑事さんだったじぇ…………」
?「疑って申し訳なかったわすみませんでした」
西園寺「いえ、分かってもらえて助かります所であなた達は全国麻雀大会の選手ですか?」
久「そうです。私は竹井久です」
まこ「染谷まこじゃ」
和「原村和です」
優希「片岡優希だじぇ」
咲「宮永咲です」モジモジ
優希「不審者と疑ってしまいすみませんでしたじぇ」
古畑「いえいえ、お気になさらずにでも1つ言うなら私は怪しくないので」
久咲和まこ優希「・・・」(あ……根に持っている)
今泉「もしかして長野県代表の清澄高校ですか?」
久「ええ、そうですけど?」
今泉「すごい、すごい、本物だ!!」
古畑「彼女達有名なの?」
今泉「有名も何もすごいですよ!!」
西園寺「何がどうすごいのですか?全国大会常連さんですか?」
今泉「チッチッチッ、分かってないなー西園寺君は」
西園寺「え?」
今泉「その逆で大会初出場だよ!!」
西園寺「それも確かにすごいですけど……」
今泉「それだけじゃなくて全国大会出場常連の風越高校や全国クラスの凄腕の実力者天江衣ちゃんがいる龍門渕高校それに大健闘した鶴賀学園高校を押さえて県代表を取ったんですよ」
古畑「ふーん確かにすごいね」
今泉「特に宮永咲ちゃんはあの天江衣ちゃんを倒して清澄高校を優勝させた立役者なんですよ。衣ちゃんはとても可愛いですけど咲ちゃんもとても可愛いですよそれで僕大ファンになっちゃて咲ちゃん握手とサインお願いします」
咲「ええっと……」ビクビク モジモジ
和「ちょっと刑事さん……」
古畑「すみませんこいつロリコン好きのやつでして何やってるの」
ペッシ
今泉「イタイ」
古畑「宮永さんもしこいつが何かやらかしましたらすぐに呼んでください逮捕させますんで」
咲「はぁー……」モジモジ モジモジ
今泉「ひどすぎです古畑さん一緒に行った仲じゃないですか」
古畑「うるさいよ君は」
ペッシ
今泉「イタイ」
今泉「じゃあラインだけでもお願い」
咲「分かりました……」モジモジ モジモジ
今泉「やったーーー」
古畑「スミマセンこんなやつのために」
咲「いいえ」モジモジ モジモジ
古畑「咲さんのスマホのストラップ」
咲「?」モジモジ モジモジ
古畑「長野ふるふる祭限定のストラップではないですかー。しかも年季入っていますねー」
咲「分かりますか」モジモジ モジモジ
古畑「分かりますよー」
西園寺「古畑さんそれは有名なのですか?」
古畑「有名じゃないけど買った年と月日に時間も入れてくれる画期的なストラップ。カップルや家族がまとめて買ってたりしてるよ」
咲「よく分かってますね」モジモジ モジモジ モジモジ モジモジ
古畑「んっふふふふ、私も並びましたからね」
久「確かあの祭家族やカップルの人しか来てなかったような」
古畑「所で咲さんあなたは冷え性ですか?」
咲「はいそうですよ」
古畑「こんな暑いのに長袖とは相当な冷え性ですね」
咲「ええ、困ったことですよ」
まこ「所で近く事件で警護に来たと言っとたじゃが……」
西園寺「それはですね」
?「あーいたぞ」
今泉「あ、あれは…………」
衣「なにしているのだ」
今泉「衣ちゃんだー!!」
衣「ちゃんづけするな」
純「誰だ、いかにもロリコンそうなやつは…………」
今泉「な・・何を言っているんだ」
古畑「すみません、本物のロリコンでして」
今泉「ふ・古畑さん」
池田「黒服のあやしいやつだし」
古畑「………………」
西園寺「あのー僕達は刑事でして・・・」
ゆみ「刑事ですか?」
智美「ワッハハハハ本物だな」
久「所でみんなしてどうしてここに?」
美穂子「なかなか決勝が始まらないから心配で来たのよ」
まこ「そうじゃ、刑事さん係員からはしばらく時間がかかるから待ってくれといわれて長く待っているけど警護に来たのと関係あるかの」
古畑「えー、実は急遽ですが大会は延期にさせていただきました」
和「本当ですか!」
西園寺「すみませんがついさっき決まりましたので」
智紀「突然どうしてですか?」
古畑「ここからそんなに遠くないところで放火により空き家が焼かれ中から死体が出ました。事態を重く見た運営側は急遽私達に警護つけるよう言われて来ました」
佳織「そうなのですか」
睦月「早く放火犯捕まってほしいですね」
西園寺「そうしたいですけどね・・・」
桃子「何か問題でも」
西園寺「え?いつの間に・・・」
智美「ワッハハハハ桃子の特性のステルスなのだ」
西園寺「そんなことが・・・」
桃子「それよりも何か捜査で問題でもあったのですか?」
西園寺「それが僕達は元々は放火の捜査で来たけど運営委員会の突然の呼び出しで急に警護が決まってしまってね放火の捜査は手薄になってしまって・・・」
和「それは大変ですね」
西園寺「とりあえず出来ることはやるつもりです」
智美「ワッハハハハたくましいな」
純「ところで刑事さんよ」
古畑「何でしょうか?」
純「あのロリコン刑事何とかしてくれよ」
今泉「君のこと大ファンです。握手してください。サイン下さいあと、写真もお願いしますえーとまずはツーショットを沢山撮ってそれからそれから」
衣「透華なんとかしてくれ衣は疲れてしまう」
透華「キャー衣が・・・古畑さんすぐに対処してください!!」
古畑「何やっているの君は」
ペッシ
古畑「すみませんうちの部下がとんだご無礼を・・・」
透華「まったくですわ」
今泉「古畑さん僕の楽しみの邪魔しないでください」
古畑「お詫びにこいつのおでこを好きなだけ叩いて下さい。いい音しますよ」
純「面白そうだな、じゃ俺から」
ペッシ
今泉「なんで」
まこ「それじゃ私も」
ペッシ
今泉「イタイ」
久「次は私ね」
ペッシ
久「いい音するわね」
衣「面白そうだな、次はわたしもやる♪」
古畑「いいですよ、思う存分にやっちゃてください 」
衣「それぇ」ペッシ
今泉「イタイ」
衣「えい、えい」 ペッシ ペッシペッシペッシペッシ
今泉「イタイ」
衣「なかなかいい音だすのだ」
今泉「イタイけど衣ちゃんなら・・・」ボッソ
古畑「何か言った?」
今泉「いいえ……」
古畑「そう、所でみなさん放火があった時間帯に不審者見ませんでしたか?」
和「不審者ですか?」
西園寺「事件現場からそんなに離れていないのでどうでしょうか?」
久「私は見ていないなそもそも私達は試合中だったしね」
ゆみ「これといって怪しい人は見ていない」
美穂子「私も行く途中で不審者は見ていません」
西園寺「そうですか、ご協力ありがとうございます」
智紀「いえいえ」
西園寺「古畑さんどうしましょうか?」
古畑「そうだね、このまま会場内の聞き込み続けるよ」
西園寺「分かりました」
古畑「これにて失礼します。行くよ今泉君」
今泉「ちょっと待って下さい、あともう少し……」
透華「古畑さん!」
古畑「こら!、行くよ」
今泉「…………分かりました行きますよ」
今泉「衣ちゃんまた会おうね」ニコリ
スタスタスタスタスタスタ
衣「衣はとても疲れたのだ」カクン
透華「しっかりして衣」
一「にしても変わった刑事さんでしたね」
まこ「同感じゃな」
華菜「また聞き込みするって言ってたし、他の人にまた不審者だと思われるし」
智美「ワッハハハハ確かにそうだな」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
今泉「いやーなかなか捜査進みませんね」ニヤニヤ
西園寺「そういいつつもニヤニヤしてますね今泉先輩」
今泉「そうかな」 ニヤニヤ
古畑「相変わらず聞く度に不審者に思われるよ今泉君のせいだよ。さっきの新道寺だっけ臨海や姫松の時もそうだし」
今泉「そんな、古畑さんだって怪しく見られていますよ」
古畑「君と一緒にするんじゃない」ペッシ
今泉「イタイ」
今泉「そうだいいこと思いついた放送入れてもらって刑事が来ていることを伝えれば」
西園寺「そんなことすれば会場内の人が動揺しますし第一運営委員会の人達が反対すると思います」
古畑「んーまあ地道にやるしかないね」
今泉「そうですね、じゃあさっそく……」
今泉「!!」
今泉「古畑さん古畑さん」
古畑「なんだい?」
今泉「見てくださいよ白糸台高校の人達ですよ」
古畑「それがどうしたの有名なの?」
今泉「有名もなにも大会2連覇している最強の高校ですよそれで宮永照ちゃんはとても強く個人でも2連覇しています」
西園寺「それは凄いですね」
今泉「僕さっそく聞き込みに行ってきます」
スタスタスタスタ
西園寺「行っちゃいました」
古畑「仕方ない」
スタスタスタスタ
淡「決勝戦延期なんてつまらない」
菫「そう腐るな練習の時間がとれるんだ願ってもないことだ」
誠子「しかし、さすがにずっと練習は厳しいですよ」
照「少し息抜きしたらまた練習しよう」
尭深「でもどうして突然延期になったのでしょうか?」
淡「きっと重大な何かがあるんだよ」
照「…………」
誠子「ん?なんかスーツ姿の人がこっちに向かって来る」
尭深「会場内では似つかない怪しい人ですね」
今泉「すみません、白糸台高校の人達ですか?」
菫「そうですが?」
今泉「やっぱり、僕今泉と言います。宮永照ちゃんのファンなんですサインと写真をお願いします」
照「いいですよ」ニコリ カキカキ
今泉「やったー照ちゃんのサインが貰えるなんてしかも満面の笑みをくれるなんて僕は幸せだ」
淡「ただの営業スマイルなのに」ボッソ
誠子「この人熱狂的なファンか何かかな?」ボッソ
尭深「警備員呼びましょうか?」ボッソ
菫「下手に呼ぶと後々面倒だ」ボッソ
照「はいどうぞ」ニコリ
今泉「やったーうれしいなー次はラインを」
照「良いですよはい」
菫「大丈夫か?」
西園寺「今泉さん僕達はサインもらいにここに来たんじゃないんですよ」
古畑「すみませんうちの部下がとんだご迷惑を」
照「いいえ」
淡「なんか黒服の怪しい人が来たねもう一人はいかにもまじめ君だね」ボッソ
誠子「あの人部下がご迷惑と言っていたから上司かな?」ボッソ
尭深「何者ですかね?」ボッソ
菫「失礼ですが大会の関係者か何かですか?」
古畑「いいえ違います」
淡「じゃあ観客ですか?」
西園寺「それも違います」
尭深「それでは何の用でここに来ているのですか?」ジーー
古畑「ほら今泉君、君のせいでまた怪しまれてるよいい加減にしてよ」
今泉「また僕のせいですか?」
古畑「それ以外に誰がいるの?」
淡「黒服の人も十分に怪しいけどね」ジローー
古畑「・・・」
今泉「やっぱり古畑さんも怪しいですよ♪」
古畑「・・・・・・」
ペッシ
今泉「イタイ」
淡「何しに来ているのかよくわからない人達だね?照はどう思う?」
照「もしかしたら聞き込みしに来ていると思う」
菫「聞き込み?」
照「たぶんあの人達は刑事かもしれない」
淡「本当かな?」
古畑「いやー分かって頂いて嬉しいです。他の人には不審者に思われたりしましたので私達は刑事でして古畑と言います…………はい」
誠子「突然刑事と言われても…………」
西園寺「すみません急遽ここに来ましたのでこちらが警察手帳です。僕は西園寺と言います」
尭深「本物の刑事さんですか」
菫「先ほど疑ってしまいすみませんでした。」
古畑「いえいえ」
菫「私は白糸台高校の部長の弘世菫です」
尭深「渋谷尭深です」
淡「大星淡です」
照「宮永照です」
照(どうして刑事が!放火殺人のことで何か掴んだのかな!?)
誠子「亦野誠子です」
照「所でどうして刑事さんがここに来たのですか?」
西園寺「実はここからそんなに遠くない所で放火殺人事件がありましてそれで聞き込みしています」
菫「そうだったのですか!」
古畑「何か不審者やおかしなことありませんでしたか?」
尭深「特にないですね」
誠子「わたしもないです」
照「私もないですけど・・・今泉さんまだ犯人捕まらないのですか?」
今泉「残念ながらまだで、しかも急遽ここの警護になったから放火事件の方は人員が減っちゃて」
淡「刑事もたいへんだね」
尭深「あのー決勝戦の延期と何か関係あるのですか?」
古畑「実は運営委員会が事件を重く見て安全のために延期しています」
照「そうですか警護に来たのはそのためですね」
古畑「はい」
淡「事件が絡んでいるなんて…………」
照「わざわざ警護に来るのでしたらもしかして殺された人はこの大会関係者ですか?」
古畑「それがーなんとも……身元が分かるもの全て燃えてしまっていま捜査中です」
菫「すぐには分からないのですか?」
西園寺「都内の歯科医からしらみつぶしに歯形を調べていますが……いつ分かるかは見通しが立っていません」
誠子「なんだか悲しいですね」
照(何か掴んだ訳でなく警護のためか……事件捜査の人員も減り進展もない、しかも死体が誰かも分からずに都内を探している、これなら隠し通せる心配して損した)
古畑「あのー皆さんはドラマを見たりラジオを聞いたりしませんか?」
尭深「いいえ、ないですね」
古畑「でも控え室にテレビ置いてありますけど……」
菫「基本的に時間がある時は麻雀の練習と大会の中継をみて研究するくらいです。ドラマ見る時間があるなら練習に費やしますよ」
古畑「さすがですねーやはり王者の貫禄ですかね」
菫「そういわれると照れますね」
誠子「あのーこれ事件に関係あるのですか?」
古畑「いやーこれだけの時間どうされるのか気になりましてねー」
古畑「んふふふ……ただの世間話です」
淡「変な刑事だね、しかもこの暑い中黒服しかもコートも着ている何でだろう?」ボッソ
誠子「確かに気になる」ボッソ
淡「刑事さん」
古畑「はい、何でしょう?」
淡「何でこの暑い中黒いコートで黒服着ているですか?」
古畑「おかしいですか?」
菫「おかしい」ボッソ
誠子「おかしい」ボッソ
尭深「おかしい」ボッソ
照「おかしい」ボッソ
淡「変わっていると思います。他の服にすればいいじゃないのかなー」
古畑「でもー私家にはこれと同じ服しかないんですよー」
淡「菫、照、この刑事おかしいよ絶対」ボッソ
菫「ばか変なこと言うなっと言いたいが……変わりすぎるだろ」ボッソ
照「この人本当に刑事さんかな?」ボッソ
古畑「所で照さんそのスマホのストラップ」
照「これですか?」
古畑「長野ふるふる祭限定のストラップですね」
照「はい、旅行で手にいれました」ニコリ
古畑「そうですか、私も欲しかったですそれ並んでも駄目でしてー」
菫「照そのストラップそんなに人気なのか?」
照「まあまあ人気ある」
古畑「私ーこれでも刑事でしてー、尭深さんあなたはお茶好きですね」
尭深「はい、お茶は至高です」ズズズズ
淡「見て分かるよね」ボソリ
菫「ああ、分からない方がどうかしている」ボソリ
古畑「お茶請けも結構こだわっているのでしょうねー」
尭深「それほどでもないですよ、香川の最高の和三盆で作ったヨウカンとか和菓子などです」
菫「すごいこだわりだな!?」
淡「和三盆って何?」
古畑「んっふふふふそうですか、尭深さんお茶請けに漬け物なんかどうですか?おすすめですよー」
尭深「え?漬け物ですか?変わったの勧めますね」
古畑「そうですか?他にも勧めている人たくさんいるはずですよ?」
尭深「そんなの勧めたことあるのはいませ・・そう言えば照先輩だけ勧めていましたね」
古畑「んっふふふふふふふふ、そうですか」ニヤリ
淡「変わりすぎだよ」ボソリ
誠子「そうだね」ボソリ
今泉「あ……宮永照ちゃん」
照「はい」
今泉「もしかして長野県代表の宮永咲ちゃんとは姉妹だったりして……」
菫・淡「!!」
誠子・尭深「??」
照「すみません今泉さん私には妹はいませんので」ニコリ
菫・淡「…………」
今泉「でも名字は同じだしね」
西園寺「今泉先輩名字が同じだけで姉妹と決めるのは無理ですよ」
今泉「あとあとは、その雰囲気かな?やっぱり勘かな?」
今泉「アハハハハハ」
古畑「…………」
今泉「どうせ古畑さんも僕の推理間違っていると思うんでしょ」
古畑「今泉君……」
今泉「そ……そんなこと古畑さんに言われなくてもわかってますよ……」
尭深「大丈夫かなあの刑事」ボッソ
誠子「だめだね」ボッソ
淡「ただのあてずっぽだね」ボッソ
菫「あんな推理でよく刑事やれるな」ボッソ
照「……」
古畑「お手柄だよー!」
今泉「え?」
淡・菫・尭深・誠子・西園寺「???」
古畑「照さんあなたの妹さんは宮永咲さんですね」
照「私には妹はいません」
古畑「あれー?おかしいなー?確かに妹さんは」
照「ですから私には妹はいません!!」
古畑「んーんっふふふふふ、変ですねー?どーうしてそこまでウソを通そうとするのですか?」
照「そもそも私は東京代表ですよ長野との関係はまったくありません」
古畑「確かにあなたは東京代表です」
照「それでしたら」
古畑「ふふふ、いま住んでいるのは東京ですが生まれ故郷は長野県だと思いますけど」
照「……これは事件と関係あるのですか?」
古畑「いえいえ、ただの世間話です……はい」
照「私達これから練習しますので行こう菫」
菫「あ……ああ、分かった」
照「では私達はこれで…………」
古畑「あ、照さん放火殺人の死体ですがおそらく身元は県外の人だと思いますよ」
西園寺・今泉「え!」
照「都内でなく県外の人ですか?」
古畑「はい、そうです」
照「県外ならなお探すのが大変ですねご苦労様です」
古畑「えーご安心下さい目星はついています」
照「本当ですか?それではどこですか?」ウンザリ
古畑「長野県です」
照「…………」
古畑「んーーもしかしたら照さんとは親しい人物ではないでしょうかね?」
照「何を根拠にそんなことを、私への当て付けですか?」
古畑「えー刑事の勘と言うやつでして……まあーあまりお気になさらずに」
照「そうですねいいかげんな勘でしたらあまり気にしませんから」
古畑「んー照さんさっきから表情が固いですねーどこかご気分でも悪いのですか?」
照「普段からこの顔ですからお気になさらずに」
古畑「そうですか」
照「では失礼します」
スタスタスタスタスタスタスタスタスタスタ
古畑「彼女要注意だね」
西園寺「え、宮永照さんですか?」
今泉「そそそそんなどうして?」
古畑「会う人はみな私達のことを不審者と思っていただろう」
西園寺「それは急遽ここに来て会場には似合わない服装でウロウロするば仕方ないです。皆さん刑事が来たこと知りませんし」
古畑「でも彼女だけは私達を見て刑事だと推測したね、なぜだと思う?」
西園寺・今泉「?」
古畑「近くで事件があったことを知っていたからさ」
古畑「しかも会って間もないのにさりげなく捜査の進展を探ったり、妹さんいるのにいないとウソついた。わざわざ刑事対してね……」
古畑「西園寺君」
西園寺「はい」
古畑「彼女の家族構成や父親と妹の詳細あと彼女に関する情報詳しい調べて」
古畑「あと死体の司法解剖を速急にやるようにして」
西園寺「分かりました」
古畑「今泉君は会場内と会場外の防犯カメラの映像持って来て」
今泉「でもでも古畑さん」
古畑「早く持って来なさい」
今泉「分かりました」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
白糸台高校控え室
菫「ロン」
誠子「またやられました」
淡「あーーやっぱり練習ばっかりじゃつまらない、早く大会やって欲しいなー」
照「こればかりは仕方ない」
尭深「練習あるのみ」
淡「照」ボッソ
照「何」ボッソ
淡「刑事に妹いないって嘘ついて大丈夫なの?」ボッソ
照「わざわざあの変わり者の刑事に言う必要はないよ」ボッソ
淡「まずいと思うけど……まー確かに照に対して最後に変なこと言っていたけど…………」ボッソ
照「気にすることないよ、あの古畑って言う刑事はただのあてずっぽで言っているだけだよ」ボッソ
淡「そうかな?照に妹がいるって言っていたとき自信満々に言っていたと思うけど?しかも合っているし」ボッソ
照「…………」
照(確かに淡の言う通り、あの刑事あてずっぽに言っていた割には確信を持って言っていたけど……)
誠子「淡、照先輩と何こそこそと話ししているんだ?」
淡「んーとねあの古畑って言う刑事変なこと言う刑事だなーって」
誠子「確かにな……」
尭深「変なこと言っていたし服装も変わっているしあまり気にしない方がいいですよ照先輩」
誠子「照先輩とりあえず練習頑張りましょう」
照「ありがとう」
菫「………………」
コンコン
誠子「誰だろう?」
尭深「どうぞ」
ガチャリ
古畑「失礼しーまーすー」
淡「またあの刑事だ」
菫「おい淡失礼だろ、確か古畑さんですよねどのようなご用件でしょうか?」
古畑「あのー照さんにお話しがありまして」
照「私にですか?」
古畑「実はーとても悲しいお知らせがありまして……」
照「何ですか?」
古畑「いやあのー放火殺人の死体ですけどね」
照「それがどうかしましたか?」
古畑「身元が分かりました」
照「…………」
菫「あのー身元が分かってどうして照にとって悲しいことなのでしょうか?」
誠子「そうですよ」
照(・・・ま・・まさか!?)
古畑「殺されたのは宮永界さん宮永照さんのお父さんです」
照「そうですか」
照(まさか身元が分かるなんて!?)
菫「それは本当ですか!!」
淡「またでたらめじゃないよね!!」
尭深「変なこと言わないで下さい!!」
誠子「そうですよ!!」
古畑「すみませんが本当です。長野の歯医者から宮永界さんの歯形が死体と一致しました間違いありません」
尭深「そんな…………」
古畑「いやー私の勘が当たってしまいましたねー、出来るなら当たって欲しくなかったのです」
照「そうですね」
古畑「照さんあなたのお父さんはどのような方でしたか?」
照「…………そうですね遠くに行った私のことを心配してくれる大切な人です」コブシギリギリギリギリギリギリ
菫「照…………」
古畑「照さん1ついいですか?」
照「何ですか?」
古畑「えーあなた父親が殺されていたこと知っていましたか?」
照「!!」
淡「いい加減にしてよ何でそんなことを聞くの!!」
菫「古畑さん何の意図があってそんなこと聞くのですか?」
尭深「常識的に考えてそんなこと言いますか!!」
誠子「とても失礼ですよ!!」
古畑「確かに皆さんのお怒りはごもっともですがーおかしいのですよ」
淡「何が!!」
古畑「彼女の言動がですよ」
淡「どうして!!」
古畑「私がこう言うのもなんですが皆さん私のこと信用してないだから、私が突然照さんのお父さんが亡くなったと言っても私の言葉を信じずに本当ですかとかでたらめ言うななどおっしゃった」
淡「だから何!!!何がおかしいの!!!」
古畑「でも照さんは何の疑うこともなくそうですかとこんな私の言葉をすんなり認めた、親が亡くなったのですよー皆さんと同じかそれ以上に反論して取り乱すかと思ったのですが、んーーおかしいです」
淡「え…………そ・・それは……」アオザメ
照「内心ではとても驚いていますし胸が張り裂けそうですが顔にはでないので」
古畑「そうですか、いやーのどのつっかえが取れました」
菫「古畑さんいい加減なことは言わないで下さい」ジーー
古畑「あー気を付けます」
古畑「所で照さん」
照「また何ですか?」
古畑「えーあなた先ほど嘘つかれましたね」
照「……何のことですか?」
古畑「あなたには妹さんがいます、宮永咲さんですねー」
誠子「またいい加減なことを」
照「古畑さん何度も言いますが私には妹はいません。そもそも私は東京代表ですよ、長野県とは接点がないです」
誠子「そうですよ古畑さん」
古畑「んっふふふふあなた尭深さんにお茶請けに漬け物を勧めましたねー」
照「そうですけど何か?」
尭深「そうですよ?関係のない話しですよ」
古畑「あります・・はい。実はお茶請けに漬け物を勧めるのは長野県民だけです」
尭深「え?」
古畑「それで分かりましたあなたは長野県出身だと」
照「それだけで妹がいると思い込むのですか?」
古畑「ストラップ」
照「ストラップが何か?」
古畑「それは年と月日に時間も入れてくれます。咲さんのも機会があり見せてもらいましたー」
照「……」
古畑「年と月日に時間も咲さんのストラップと同じです、旅行で手にいれたというあなたの言葉はおかしーい」
照「そんなのあなたの妄想に過ぎない」
古畑「んっふふふふふ、間違いなくあなたの妹は宮永咲さんです」
尭深「本当ですか?あなたの言うこと信用出来ません」
古畑「えー困りましたねーでも淡さんと菫さんの言葉なら信用してくれますよね」
尭深・誠子「??」
菫・淡・照「!?」
菫「古畑さんどうして?そもそも淡知っていたのか?」
淡「直接照にきいたんだよ。何で知っていること分かったの?」
古畑「えー今泉が突然照さんの妹は咲ちゃんだっと言った時にです…………はい」
誠子「え?あれのどこに?」
古畑「今泉の突然の発言に誠子さんと尭深さんは無反応でした」
尭深「突然そんなこと言われてもピーンと来ませんよ」
古畑「ですよねーしーかーしー、菫さんと淡さんは一瞬ですが反応しましたなので知っていると思いましたがーいかがでしょうか」
淡「すごーい…………」
菫「それだけでわかるなんて」
古畑「照さんどーうしてあのような嘘をつかれたのでしょうか刑事の前でですよ。下手すれば疑われるかもしれないのですよ」
照「……嘘を付いたことは謝りますでも私は咲が嫌いです姉妹と思われたくないのです」
淡「そんな……」
古畑「なるほど、でもいくら嫌いでもそれで刑事の前で嘘をつきますか?」
照「つきますよ」
古畑「そうですか」
照「それよりも早く犯人を捕まえて下さい。いつ私達にも危害が及ぶのか心配です」
誠子「そうですよニュースで見ました。あんな猟奇的な犯行ですよしっかり捜査してください」
古畑「安心下さい皆さんや他の人に危害が及ぶことはありません」
淡「どうして?」
古畑「これは猟奇的な殺人ではありません」
尭深「何を言っているのですか?テレビでさんざん猟奇的殺人と言っていましたよ手足を切ってあんなことするなんて…………」
古畑「ふふふ、それが犯人の狙いです」
菫「どうゆうことですか?」
古畑「えーつまり手足を切りあのようなことをしたのは猟奇的な殺人に見せかけて本当の殺害動機を隠すためのカモフラージュです」
淡「そうなの?」
照「…………では一体何なのですか?」
古畑「あの殺人は怨恨によるものです。しかも被害者をとてつもなく憎んでいます」
照「なぜそうだと言い切れるのですが?」
古畑「えー所で皆さん肺気胸はご存じですか?」
菫「?」
尭深「?」
誠子「?」
淡「?」
照「何ですかそれは?」
古畑「何らかの原因で肺に穴が空く病気でしてとても苦しいらしいのですよー私はかかりたくないですねー」
照「それがどうかしましたか?」
古畑「犯人は被害者に最も苦しむ方法で殺しているのですよ」
照「本当ですか?」
古畑「鑑識の人には頑張ってもらいました」
古畑「この犯人は的確に肺に穴を空けて急所を外してめったさしにしています。手足切るにしてもその後に布で縛り止血してすぐに死なないようにしてから火炙りにしています」
古畑「もし猟奇的な殺人ならそんな手間のかかることしませんよ。本能におもむくままに刺しますよ」
菫「…………確かに」
古畑「しかも被害者の体内から粉末のカエンタケが出ました」
淡「カエンタケ?何それ?」
古畑「猛毒で触るとただれてしかも食べると短時間で中毒症状結構苦しいで死んでしまう……恐ろしいですねー食べたくないですねー」
菫「そんな恐ろしいキノコが……」
古畑「刺して火炙りにするのにわざわざそんなキノコ食べさせる理由は相手を苦しめる為つまり怨恨です」
照「急所を外したり止血や肺に穴を空ける上にカエンタケだと犯人は医療関係の人か医療関係の学校に入っている人ですねしかも毒キノコにもは詳しい人物」
古畑「いいえ、それ以外にも独学で体の仕組みや医療関係や毒物について勉強している人も当てはまります」
誠子「まー確かに当てはまりますけど……そんなこと言ったらどれだけの人がいることやら」
古畑「えー所で照さん」
照「何ですか?」
古畑「あなたまた嘘をつかれましたねー」
照「!」
尭深「また嘘ってどうゆうことですか?」
古畑「肺気胸とカエンタケこと知っていましたねーどーして知らない振りをされたのでしょうか?」
照「知らないのだから知りません」
古畑「あなたは体の仕組みについてや医療関係のことわや毒キノコを熱心に勉強していたではないですかー」
照「何を証拠に」
古畑「んっふふふふふあなたの行き着けの図書館と本屋を調べました」
照「!!」
古畑「内にはとても優秀な部下がいまして短い時間の中頑張ってくれました」
古畑「あなたは医療系の本、ミステリーの猟奇的殺人の本に毒物の本を借りたり買ったりしていますねー」
照「何のことなのか分かりません」
古畑「んっふふふふふ惚けても無駄ですよーちゃーんと確認は取れています間違いありません」
照「本を買ったり借りたりしてはいけないのでしょうか?」
古畑「いえいえ、しかし前は小説をずっと読まれていたのにこの春から突然そのような本を読み始めたことが気になりましたー」
古畑「しかもあなた山の散策もしていましたねーお母さんから聞きました。今までそんなことしてなかったのに……どうしたのでしょうか?」
照「そうですか、ただ興味が移っただけです」
古畑「そうですか?私今まで同じことしていたのに急に変わることに引っ掛かるのですが……」
照「古畑さんさっきから事件と関係ないことばかり調べていますね」
古畑「そうですか?」
菫「古畑さんあなたの意図がよく分からないのですが?何がしたいのでしょうか?」
古畑「いやーそれは申し訳ありません。でも大事なことですので」
照「古畑さんもういいですか?私せっかくの時間を無駄にしたくないので」
古畑「もーう少々お願いします。どーしても気になることがありますので」
照「何ですか?」
古畑「どーして宮永界さんは空き家に行かれたのでしょうか?」
古畑「娘さん達が大会で頑張っているのですよー会場に行き観戦していると思うのですが?」
照「少し東京観光していたのではないでしょうか?そのあとに観戦しに来ていたかもしれないですね」
古畑「それでも空き家に行くのはおかしいです」
照「さー私にも父の行動は分かりません」
古畑「そうですよねーそこで私はこう考えました。誰かに来るように言われたのではないかとそれならつじつまが合います」
照「誰かって誰ですか?」
古畑「宮永界さんととても親しい人物ですその人が界さんを殺害しました」
照「どうしてですか?」
古畑「んー淡さん」
淡「・・・はい」
古畑「突然見知らぬ人に空き家に来いと言われましたらどう思われますか?」
淡「・・・そりゃ怪しいと思います」
古畑「そうですよねでも界さんは行かれたつまりとても信用出来る人だから行かれたんです」
古畑「しかも、空き家は探そうとしてもそうすぐに見つかるものではありません。余裕持って空きやを探せる人、つまり都内に住まわれている方でしょう」
古畑「えーーーどなたかに被害者ととても親しく体の仕組みや毒物について勉強していてこの都内在住の方ご存じないでしょうか?」
菫「…………」
尭深「…………」
淡「…………」
誠子「…………」
照「古畑さん」
古畑「はい、何でしょうか?」
照「素直に言ったらどうですか?私のこと疑っていますよね」
古畑「私が照さんを・・とぉーんでもなーいどぉーうしてそう思うのですか」
照「その言い方ですと私が犯人みたいですね」
古畑「そうゆうつもりで言った訳ではないのですが……お気分悪くされたのなら謝ります、すみません」
尭深「本当に謝る気あるのでしょうか?」
古畑「えー照さんすみませんが火災のあった時間は何をされていたのでしょうか?」
淡「やっぱり疑っているじゃないですか!」
古畑「いいえ、まあー形式的なことですので」
照「私にはアリバイがあります。その時はみんなと控え室にいました」
古畑「間違いないですか?」
菫「間違いありません」
照「それに古畑さん私が言うのもおかしいですが極度の方向音痴ですので例え私が犯人だとしても現場まで行って帰ってくるのは不可能ですよ」
誠子「まー先輩は会場内でも迷うくらいですし…………」
照「私に犯行は絶対無理ですよ古畑さん」ニコリ
古畑「んーーー」
古畑「なーるほど」ペッシ
古畑「よくわかりましたーでは私はこれで…………」
照「捜査頑張って下さい」ニコリ
古畑「はい…………ん?あれ?」
照「どうされました?」
古畑「いやー照さんの靴下に小さい赤いシミが?…………」
照「!!!」バッ クツシタミル
照(ま・まさか血が・・・あいつを殺した後ちゃんと靴下取り替えたけど何かの拍子に付いたの!?)ドキドキバクバク
淡「んー?照の靴下どこ見ても真っ白だよ」
古畑「えーあれーおかしいなーんーーすみませーん、んふふふ私の見間違いでした」
誠子「一体何と勘違いしたのですか?」
尭深「照先輩大丈夫ですか?顔色悪いですけど?」
照「だ・・大丈夫」アオザメ
菫「・・・・」
古畑「んっふふふふふではこれで…………」
バッタン
淡「何なのあの刑事」
尭深「照先輩のこと疑っているみたい」
尭深「先輩はそんなことするわけないのに」
誠子「でも、あの刑事さんすごい推理力持っているよね…………」
尭深「………………」ジーーー
誠子「もちろん照先輩な訳ないよ」アタフタアタフタ
照「…………」
照(あの刑事わざとあんなことを…………)ギリィギリィギリィ
菫「………………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
清澄高校控え室
久「にしても練習だけじゃ退屈だわねー」
まこ「仕方ないじゃろ」
和「明日には再開出来るでしょうか?」
咲「分からないね」
コンコン
優希「誰だじぇ?」
久「どうぞ」
ガチャリ
古畑「しつれーいしまーす」
優希「あの刑事だじぇ」
古畑「いやー覚えてもらって嬉しいです」
和「あの服装じゃいやでも覚えますよ…………」ボッソ
久「古畑さん何かご用があるのでしょうか?」
古畑「あーはい実は咲さんにお話がありまして……」
咲「私にですか?」
古畑「はい…………そのー悲しいお知らせがありまして…………」
咲「何でしょうか?」
古畑「放火殺人の遺体はあなたの父宮永界さんと判明しました」
咲「本当ですか!?」
古畑「はい……間違いありません」
咲「そうですか…………」 ホッ
和「咲さん大丈夫ですか?」
咲「大丈夫だよ……」
久「本当に大丈夫?もしだったら大会辞退してもいいよ」
咲「そんな私は大丈夫です」
まこ「無理せんでもいいぞ、父親が亡くなったんだ…………少し心の整理した方がいい」
咲「大丈夫です私はせっかくここまで来たのですからこんなことでは辞退しません。だから行きましょう決勝戦へ」
優希「咲…………立派になったじぇ」
久「…………分かったわ行きましょうそして目指すは優勝よ」
和「はい」
古畑「いやーー実にすばらしいことです。咲さんの決意は称賛に値します」
まこ「咲の成長にはおどろいたのー」
古畑「お父さんも天国で咲さんの成長を喜んでいるはずです。お父さんもきっと立派な人だったでしょうね」
久「そうね…………」
咲「あいつは地獄行きですよあんなごみくずは」ボソリ
和「…………咲さん何か言いましたか?」
咲「何でもないよ」 ニコリ
古畑「…………」
古畑「あのー皆さんは何のためにこの大会に挑みましたか?」
優希「そんなの決まっているじぇ優勝するためだじぇ」
久「そうねそれ以外はないわね」
まこ「しかし何でそんなこと聞くんじゃ?」
古畑「ちょっと興味がわきましたので」
古畑「咲さんはどうでしょうか?」
咲「私ですか……私は優勝したいですそして………………」
古畑「お姉さんと仲直りしたいですよねー」
咲・和「!!!」
久「お姉さん?咲あなたお姉さんいたの?」
咲「…………はい」
古畑「いるのですよー白糸台の宮永照さんですねー」
まこ「マジか」
和「ちょっと待って下さい古畑さん」
古畑「はい何でしょうか?」
和「どうしてその事を知っているのですか?」
古畑「えー実はここに来る前に白糸台高校を尋ねたもので…………その時なぜ姉妹なのに知らない振りしたのか聞きました」
和「そうですか」
久「色々聞くんですね」
古畑「こうゆう仕事ですので」
まこ「刑事もたいへんじゃのう」
古畑「いえいえ、しかし私も咲さんのお父さんに会いたかったですねー」
和「そうですね…………」
咲「そう言ってもらえると嬉しいです」
古畑「正に父親の鏡だったのでしょうねー」
まこ「そうじゃな」
咲「そうですね…………」
古畑「いやーあなたのお父さんが亡くなったのはとても残念ですあんなすばらしい人が亡くなるなんて」
咲「…………」
優希「そうだじぇ…………殺した犯人が許せないじぇ」
古畑「そうですね、私もこれほど素晴らしい人を殺した犯人を許せません」
咲「……………………」ギリギリギリギリ
プツン
咲「あの人は死んで当然…………」ボッソ
まこ「咲?」
古畑「おや?咲さんも犯人を許せませんか?許せませんよね、いい父親を殺したのですから気持ちはよくわかります」
咲「あの人は死んで当然と言いました…………」
ギロリ
優希「咲どうしたじぇ?」
古畑「えーお父さんは娘さん思いの人だと思いますけど」
咲「そんなやつじゃないあいつはゴミクズです!!!私が一体どれだけ長い間アイツに苦しめられたか知らないで!!!なにも分からない人が分かったこと言わないで!!!」
和「さ・・咲さん・・・」
久「咲…………」
古畑「……」ニヤリ
咲「!!!」
古畑「ふふふふ、それがあなたの本音ですね」
咲「ち・・違います今のは古畑さんがしつこく聞くからつい・・・そのヒステリックなったかな・・」
古畑「そうですか?んーー実は前から気になることがありまして」
咲「な・・・何でしょうか?」
古畑「どうゆうわけかあなたもお姉さんもお父さんのことをまったく良く思っていませんねーいやとてつもなく憎んでいるといった方がいいですねーなぜでしょう?」
咲「そんなことありませんよ…………」
古畑「ですがーあなた先ほどお父さんが亡くなったことをこう言いました」
咲『こんなことで辞退しないですよ』
古畑「父親が亡くなったのですよーこんなこととはまずいわないのでは?」
咲「それはその…………」
古畑「あと私がお父さんを立派だと行ったあと一瞬憎しみのこもった目付きでぼそりと何かつぶやきましたねー」
古畑「それに私がお父さん亡くなったと行ったときあなた安堵されたなぜでしょう?」
咲「あの…………その…………」
久「あのー古畑さん」
古畑「はい、何でしょうか?」
久「これは尋問ですか?咲を疑っているのですか?」
古畑「いえいえ、咲さんは犯人ではありませんよ。咲さんは方向音痴ですからねー」
咲・和・久・まこ・優希「!?」
和「古畑さんどうしてそれを…………」
古畑「犯人は宮永界さんをとてつもなく憎んでいますがー、咲さんは東京に来たばかりですね」
まこ「そうだけど」
古畑「しかも方向音痴ならなおさら空き家探して殺して会場にもどるのは不可能です」
優希「そうだじぇ」
久「………………」
久「古畑さんはぶらかさないで教えて下さいどうして咲が方向音痴だと分かったのですか?」
古畑「まあ大したことじゃないんです」
まこ「?」
古畑「初めて会った時咲さんお手洗いに行きたげな感じでしたけどどうですか」
咲「そうですけど…………」
古畑「行きたいなら一人で勝手に行けばいいのにみんなが移動するまで留まっていたのでピンときました」
和「あの一瞬だけで分かるなんて…………」
古畑「では改めて聞きます、咲さんどうしてお父さんのこと憎んでいるのでしょうか?」
咲「………………」
和「咲さん」
古畑「えー話して頂けないでしょうか」
咲「………………」
咲「話すつもりはありません」
優希「まずいじぇそれは疑われるじぇ」
咲「それならそれで構いません黙秘します」
久「咲…………話したくないくらい何か辛いことが会ったの?」
咲「部長言いましたよね話したくないって………………」ギロリ
久「ご・・・ごめんなさい」
古畑「そうですか……咲さんもうひとつ聞きたいことが」
咲「・・何でしょうか?」
古畑「お姉さんとは不仲てすねーなぜでしょう?」
咲「……………………それは…………私が幼いころ家族麻雀で最初は勝ったり負けたりしましたけどどっちに転がってもみんな辛い顔するのでそのうちスコアをプラマイ0ばかりしてそれで」
古畑「あのー和さんプラマイ0ってそんなに難しいのですか?」
和「え?」
古畑「すみませんお恥ずかしながら麻雀やったことないので」
和「そうですね狙おうと思っても出来るものではありません。その場を支配するくらいの絶対的な何かがないと無理です」
古畑「そうですかありがとうございます。咲さん続きをお願いします」
咲「…………………………はい、それでプライドが高いお姉ちゃんにとって勝負を放棄した私のやり方は許せなくってそれで…………」
古畑「そうですか、なるほどちなみにプラマイ0は別居する前にもしたのですかですか?」
咲「はいそうですけど?」
古畑「プラマイ0する理由は照さんに言いましたか?」
咲「いいえしてません。言ってもわかってくれないと思います」
古畑「そして今度はお姉さんに会うためにプラマイ0せずに戦っている」
咲「はいそうです。みんなが教えてくれました。勝つ時の楽しさ麻雀の楽しみ方を…………」
和「咲さん…………」
古畑「なるほどそうゆうことがあったのですね」
まこ「まーわしはなにもしてないけどな…………」
優希「私もだじぇ…………」
咲「そんなことないです、まこ先輩も優希ちゃんもみんながいたから今ようやく麻雀を心の底から楽しめるようなりました」
久「…………そう思ってくれるのなら私はとても嬉しいわ」
優希「私も嬉しいじぇ」
古畑「んーーーー」
まこ「???」
和「古畑さん何かありましたか?」
古畑「えーーんーーおかしいなーー」
和「え?」
古畑「やっぱりおかしいですねー咲さんのお話し」
まこ「何じゃ、何がおかしんじゃ!今の話のどこがおかしんじゃ!」ギロリ バン!
古畑「まあこれも大したことじゃないんです」
優希「大したことない……ふざけなじぇ!」ギロリ
久「まこ優希落ち着いて!」
久「古畑さんさっきの咲の話のどこがおかしいのですか?」ジーーー
咲「……………………」
古畑「咲さんお姉さんこととても大好きですよね」
咲「はい」
古畑「仲直りするために頑張って大会に出場した」
咲「はい……だから何ですか?」
古畑「それだけの思いと行動があるのにどうして別居前にプラマイ0なしで戦おうとしなかったのでしょうか?」
和「え?」
咲「……………………」
古畑「だってそうでしょう。別居前にプラマイ0しなければお姉さんと話し合いなどして姉妹別々に別れることを回避できたかもしれない」
咲「………」
咲「………………そんなことしても長い間プラマイ0しましたから今更やっても無駄だと思いますけど」
古畑「んふふふおかしなこと言いますね」
咲「何がですか?」
古畑「今プラマイ0なしで戦うのは無駄と言いました。」
咲「それが」
古畑「お姉さんと仲直りするためなら全国大会決勝戦までいくくらい一生懸命に頑張るのになぜそれは無駄だと決めつけるのですか?」
咲「…………」
古畑「少なくともいままでプラマイ0していたのに別居前にプラマイ0なしで戦って誠意を見せれば嫌われて話を聞いてもらえないことはまずなかったと思いますが…………」
咲「………………そうだとしてだからどうだと言うのですか?」
優希「そうだじぇ!何が言いたいんだじぇ!」
古畑「咲さんがプラマイ0したのは勝つことも負けることもしないためそれだけでしょうか?」
和「ど・・どうゆうことですか?」
古畑「私咲さんがプラマイ0した理由は別にあると考えています」
久「別にある…………」
古畑「本当の理由はわざと照さんに嫌われるようにした」
咲「どうして?」ギロリ
古畑「照さんが咲さんに関心を持たせないようにして距離を置くためそして別居で姉妹別々にさせるため」
咲「何のために?」ギロリ
和「そうですよ。どうしてそんな辛いこと咲さんが進んでやるのですか?」
古畑「んーーーーー」
古畑「そこまではわかりませんが………………」
和「だったら……」
古畑「お父さんが何か関係しているのでは」
咲「どうしてですか?」ギロリ
古畑「あなたはこう言いました」
咲『あいつに長い間苦しめられた』
咲『今やっとこころから麻雀を楽しめるようになった』
古畑「何があったかわかりませんが長い間苦しめられて最近になってようやく麻雀を楽しめるようになった」
古畑「この言葉がヒントになっていると思うのですがーんーーいかがでしょうか?」
咲「………………さっきから私の揚げ足をとることばかりですね」
古畑「んっふふふ刑事をやるとこうなってしまうんです」
咲「嫌な職業ですね」
古畑「よく言われます……はい」
咲「もう私から話すことはありませんお引き取り下さい」
古畑「んーそうですか、すみませんがこれで失礼します…………では」
ガチャ
優希「咲…………」
咲「みなさんすみませんでした」
和「気にしなくていいですよ」
咲「気分が悪いので少し横になります」グッタリ
優希「大丈夫かじぇ?」
咲「うん少し休めば大丈夫だから」
まこ「あの古畑てやつとんでもないこというな咲のこと疑っているのー」
久「…………それはないと思う」
まこ「どうしてじゃ」
久「古畑さんが聞いたのは過去の話しだけ今現在の状況については何も聞いてこなかったしね」
まこ「確かにそうじゃが…………それじゃ一体なにしに来たのか」
久「さあーそこはよくわからないけど…………」
まこ「けど?…………」
久「あの人の話し……………………よく聞くと咲を疑っているより…………」
まこ「咲を疑っているより?」
久「!?!?」
久「…………………………」
久「……………………」
まこ「どうした久?青ざめた顔して」
久「いやちょっとね…………」
咲「部長大丈夫ですか?」グッタリ
久「大丈夫………………」
久「私少し抜けるわ咲を頼むね………………」
優希「分かったじぇ」
まこ「どこいくんじゃ?」
久「…………すぐに戻る」
ガチャ
まこ「…………」
大会会場ロビー
古畑「西園寺頼み聞いてもらってもいい」
西園寺「何でしょうか?」
白糸台高校控え室
コンコン
尭深「またあの刑事かな?どうぞ」
ガチャリ
久「失礼します」
誠子「あなたは確か清澄高校の部長ですよね」
久「はい、竹井久と言います。宮永照さん少しお話があり来ました」
照「話しって何でしょうか?」
久「…………その前に他の人は席を外して欲しいのですが…………」
誠子「え?どうしてですか?」
久「その…………あまり他の人に聞かれたくないことですので…………」
淡「何を話すの?」
尭深「突然来て席を外してなんてどうゆうつもりですか?」
久「……………………」
菫「………………」
菫「わかりました。いいでしょう」
久「ありがとうございます」
菫「ですが条件があります」
久「何でしょうか?」
菫「私も同席ということで良いでしょうか」
久「………………」
菫「……お願いいたします」
久「…………分かりました」
菫「すまないが適当に時間を潰してくれ……何かあれば連絡する」
淡「そんな…………」
尭深「納得しません」
菫「頼む」ペコリ
誠子「…………分かりました」
ガチャ
照「それで話しは何でしょうか?」
菫「…………」
久「古畑さんが私達の所に来ました」
照・菫「!?」
照「どんなこと聞いたのですか?」
久「咲の過去についてとあなたと父親の関係について聞いていました」
照「!!!」
菫「古畑さんがそんなことを聞いたのですか?」
久「古畑さんにとっては大事な話しみたいでしたけど…………」
照「咲のことを疑っていませんでしたか?……」
久「…………」
菫「…………」
久「…………いいえ、古畑さんは咲は犯人でないと言い切っていました」
照「…………そうですか」ホッ
久「ただ……」
照・菫「???」
久「古畑さんの話しを聞くと照さんのことを疑っているような言い方でした」
菫「!!!」
照「どうしてですか?」
久「古畑さんは犯人はとてつもなく宮永界を恨んでいると言っていました」
久「そして、咲と照さんはとてつもなく宮永界さんを恨んでいるとも言いました」
菫「…………」
照「だから…………」
久「…………率直に聞きます。お父さんと一体何があったのですか?咲は頑なにお父さんの話しも何があったのかも話してくれません」
照「………………」
菫「おい、照」
照「何があったか知りません。父親とけんかしたのでは?」
久「そうでしょうか?咲があんな恐い顔したのは初めてです」
久「一体何があったのですか?」
菫「照私も気になる話してくれないか?」
照「」
照「…………お話はそれだけですか?」
久「それだけです」
照「なら私は時間を有効活用したいのでお引き取り下さい」
久「話してはくれないのですね」
照「言いましたよね?知らないと…………」
久「私はあなた達家族に首を突っ込むつもりはさらさらありませんでした」
照「でしたら」
久「ですが今の咲を見て黙って見過ごす訳にはいきません」
照「だから」
久「聞き出しますあなたと咲とあなた達のお父さんの関係を」
照「聞いてどうするのですか」
久「咲を助け出します」
照「それはあなたが麻雀部の部長としてですかそれとも高校の先輩だからですか」
久「それもありますが咲のことを心配する一人の人間としてそしておなじく心配する部活の仲間のために」
照「…………」
久「だから何としても聞き出します」
照「好きにしてください私は何も知らないので話すことはありません」
久「あくまでも咲にはノータッチですか」
照「…………」
久「あなたは仮にもお姉さんですよね」
照「私には妹はいません」
久「どうしてそこまで咲と距離を置こうとするのですか」
照「赤の他人だからです」
久「実の妹なのに冷たい人ですね」
照「どうとでも言って下さい私には関係ないことです」
久「関係ありますよね少なくとも事件とあなたは繋がっています」
照「私達と事件は関係ありません」
久「ここまで言っても何も話してくれませんか」
照「物分かりの悪い人ですね私は話すつもりないと断言したはずです」
久「分かりました。あなたになに言っても無駄ですね」
照「やっと分かってくれて助かります」
久「私達だけで咲を助け出します」
照「勝手にどうぞ好きにやって下さい」
久「…………」ギリギリギリギリ
久「ええ、そうさせてもらいますあなたでは咲を救うことは到底むりですね」
照「…………何とでも言って下さい話しは終わりですか」
久「はい………………一つだけ言わせて下さい」
照「何ですか」
久「あなたみたいな姉を持つ咲が可哀想ですね」
照「え?」
久「一人の妹を平気で見捨てることができるのですから」
照「!!!」カチン
久「では…………」
照「…………」
照「あなたは…………」
久・菫「?」
照「本気で咲を救えると思っているのですか?」
久「それがなにか?」
照「……ふふ」
菫・久「?」
照「…………無理ですね」
久「どうゆうことですか」ギロリ
照「あなたは何も分かっていない」
照「咲がどれ程深い苦しみがあるのかを……」
久「確かに私達だけでは無理かもしれません」
照「…………」
久「……ですが」
久「少なくとも平気で見捨てて何もしてないあなたよりましです」
照「…………」 グググググググググ プツン
照「あなたになにがわかるの!!!」ギロリ
照「咲を傷つけていまさら助けようとしてもなにもできない私の何が分かるの!!!」ギロリ
照「何もしらないくせに正義を気取っているあなたに何が分かるの!!!」
照「上から偉そうこと言わないで!!!」バーン
菫・久「!!!」
照「………………」ハァーハァーハァー
菫・久「…………」
久「やっぱり咲について何があったのか知っているのですね」
照「!!!」
照「…………………」
久「教えてくださいあなたも咲を助けたいのですよね」
照「…………」
久「照さん!」
照「…………帰って下さい」ウツムキ
久「照さん!!」
照「…………帰って下さい……お願いします」ウツムキ
久「クッ!!」
久「わ・分かりました」ガクッ
コンコン
菫「ど・・どうぞ」
古畑「またまた失礼します」
久「古畑さん」
照「…………」
菫「今度はどの様なご用件で……」
古畑「すみまーせーん実は忘れ物をしまして」
久「忘れ物ですか」
古畑「うっかり落としてしまってどこかな」
古畑「あーーありました。これこれですよ自転車の鍵」
古畑「これがないとおうちに帰れませーん」
古畑「私通勤や現場行くときは自転車で行くよう心掛けていたので助かりました」
菫「それは良かったですね」
古畑「所でここに久さんがいるとは奇遇ですね」
久「……少しお話しがありまして来ました」
古畑「お話しとは?」
久「大したお話しではないです」
古畑「そうですか」
古畑「それではこれで失礼しました…………あ、そうだ」
古畑「実は面白いこと分かりました」
菫「面白いことですか?」
古畑「はい、そうです」
久「何ですか?」
古畑「現場で鑑識がよく調べてもらいましてあるものが見つかりました」
菫「あるもの?何ですか?」
古畑「金魚鉢です」
久「金魚鉢?」
照「…………」
菫「空き家に金魚鉢あるのは問題ですか?」
古畑「いいえ、適当に転がっているのならなんら不思議ではありません前の持ち主が持っていたのかもしれません」
久・菫「???」
古畑「しかし、金魚鉢の置かれていた場所が問題です」
古畑「そして金魚鉢が置かれていたのは窓際です」
菫「それが問題になるのですか?」
古畑「はい、大問題です」
古畑「きょうは日差しが強いですねー」
菫「そうですね」
古畑「こんな日に窓際に水入りの金魚鉢置いたらどうなりますか?」
古畑「実は虫眼鏡と同じ原理で光が集まります」
菫・久「!!!」
古畑「そこに紙など置けば燃えてしまいます。犯人はより激しく燃えるように被害者に灯油をたくさんかけていました」
古畑「しかし、この方法だとすぐに発火することは出来ないのです」
古畑「ちなみに照さん火災発生前の時間はどうしていましたか」
照「…………」
古畑「んーんっふふふふふ、そんなに難しい質問ではないと思いますが」
照「その時間は席を外しました」
古畑「どのくらい」
照「結構長い時間です」
古畑「何されていましたか?」
照「御手洗い行こうとして道に迷いました」
古畑「えー菫さん間違いないですか?」
菫「間違いないです確かに席を外しました」
古畑「そうですか」
古畑「んー御手洗いに行った間違いないですか?」
照「間違いないです」
古畑「んーーーーー」
菫「古畑さん?」
古畑「困りましたねー」
古畑「会場内の監視カメラ調べさせてもらいましたがあなたの姿はその時間写っていませんでした」
菫・久「!!!」
古畑「本来なら写っているはずなのですがおかしいなーどうしてだろうー?」
照「会場内で迷子になっていました」
古畑「んーーでもあなた写ってないのですよ」
照「たまたま偶然カメラには映らずに歩き続けたのかも」
古畑「そんな偶然あるでしょうか?」
照「では私が会場内いないことを証明出来ますか?」
古畑「んっふふふふふそれが出来ませーん」
照「フッ、なら」
古畑「ふふふふ、しかし逆を言えばあなたは会場内にいた証拠もないと言えます」
照「………………」
照「古畑さんそもそも前提がおかしいですよ」
照「犯人が金魚鉢を使ったと断言出来ますか?」
古畑「えーーー」
古畑「できまーす」
照「!!!」
古畑「もし、前の持ち主が金魚鉢をうっかり窓際に置きっぱなしすればどうなりますか?」
古畑「少なくともぼや騒ぎにはなります」
古畑「しかし、ぼやはずっと起きていなかったつまりあの金魚鉢は犯行時に使われた訳です」
照「…………なるほどこれでアリバイはなくなって私はより疑われる訳ですね」
古畑「安心してください他にも怪しい人います」
照「咲は犯人なわけありません」
古畑「んっふふふふふおかしいですね、私一言も咲さんが怪しいなんて言ってませんよ」
照「クッ」
古畑「私は咲さんが犯人でないと久さんからきいたはずですよ」
菫「古畑さんさっきの会話聞いていたのですか!」
古畑「いやードア越しからも聞こえたもので」
古畑「本当は早くついて入るつもりだったのですがそのなかなか入られる雰囲気ではなかったのですみません」
菫「……いいえ」
古畑「しかし不思議でしたー照さんあなた妹さんいないと言っているわりには凄く心配していましたね」
照「……」
古畑「あの言い方ですと咲さんに何かあったこと知っているみたいでしたけど……いかがでしょうか」
照「知りません」
古畑「えーですが」
照「知りません」
古畑「そうですか」
照「私のことを疑うならもう少し勉強してからにしては?」
古畑「と言いますと?」
照「私は方向音痴ですよ、会場外に出ればすぐに迷子になりますよ」
パサリ
照「これは?」
古畑「実際に宮永界さんが殺された現場です。行かれたことありませんか?」
照「そこの現場を通ったことは一度もありません」
菫「!!!」
古畑「そうですか」
照「なので」
プルルルル プルルルル
古畑「あっ電話ですねすみませんすぐに戻ります」
バタン
菫「おい照どうゆうつもりだ」
久「?」
照「何?」
菫「あの現場私と一緒に何度か通ったことあるだろう」
久「えぇ!!」
照「あるといっても数回だけ」
菫「なら数回通ったと言えばいいんじゃないかなんであんな嘘を」
照「あの刑事に変に疑われるのがいやだけ」
菫「だからといって」
照「それに菫なら分かるはずだよね、たかが数回通っただけでは現場に着くことなく迷子になるだけことぐらいは」
菫「……ああ、お前の方向音痴を見ればな」
照「少し話しを合わせるだけでいいから」
菫「分かった」
照「ありがとう……あとすみませんがこのことは」
久「分かっていますよ、私もそこまで空気を読まない人ではないですから」
照「助かります」
バタン
古畑「いやー遅くなりました私の部下が」
照「いいえ」
菫・久「…………」
古畑「えーとなんの話しだっけ……あっそうだ現場一度も通ったことないんですね」
照「はい」
古畑「んー菫さん照さんと一緒に現場通ったことないですか?」
菫「…………ないです」
古畑「あーーそうですか…………」
古畑「本当にないですか?」
菫「…………」
菫「…………ないです」
古畑「そうですか……」
照「これで理解していただけましたか古畑さん」
照「私には一人で現場に行くのは不可能です」
古畑「そうですね……」
照「ですから」
古畑「んーーー、んっふふふふふ・・んっふふふふふ・・・んっふふふふふ・んっふふふふふ」
菫・久「!?」
照「…………何がおかしいのですか」ギロリ
古畑「んふふふふ・・失礼しました、あなたが面白いこと言うものですからつい笑いが・・んふふふふふ、いやーーまさか菫さんもそのようなこと言われるとは・・んっふふふふふ」
古畑「照さんまたまた嘘つかれましたね」
菫・久「!!」
照「なんのことだかさっぱりです」
古畑「そうですか……おかしいなー」
照「でたらめばかり言わないで下さい!」
古畑「んーー実は人を呼んでいるのですがよろしいですか?」
照「……いいですけど?」
古畑「お入り下さい」
ガチャリ
淡「…………」
菫「淡…………」
照・久「…………」
古畑「淡さんあなたは事件前に照さんと一緒に現場を通ったことありましたね?」
淡「…………は…………はい…………」
菫・久「!!!」
古畑「何回くらい通られましたか?」
淡「………………8回くらいです」
菫「おい照!!!どうゆうことだ!!!」
照「古畑さんそれがどうかしましたか」
古畑「菫さんとも何回か散策されてますね」
照「仮にそうだとしてもそのくらいでは迷ってしまいますよ」
古畑「まー確かにその回数では不安です」
古畑「しーかーしー、塵も積もれば山となる」
古畑「他の白糸台高校の皆さんと尭深と誠子さんに聞きました」
照「!!!」
古畑「多くの方が照さんと一緒に現場を通ったと言っていましたよー、特に尭深さんと誠子さんとはよくよく通られている…………んふふ自分のチームを信頼しているのですね」
古畑「さすがのあなたでもこれだけこ数をこなせば現場まで自信を持っていかれますね」
照「クッ」グググググググググ
古畑「改めて聞きます現場まで一人で行けますね」
照「あなたがいっているのはあくまで想像です。私が現場まで行った証拠ありますか?」
古畑「残念ながらそれもありません」
照「でしたらそんな下らない妄想を言わないで下さい」
古畑「下らないですか?結構自信あったのですが……」
照「とにかく私には無理です」
古畑「んーー分かりました」
久「…………そゆうことか…………私も上手い具合に動かされていたのね」
菫・照・淡「???」
久「これがあなたの狙いですか?」
淡「狙い?」
久「清澄の控え室に来てわざと照さんを疑っているシグナルを出して私が照さんと会わせるように仕向けその間に他の人に聞き込みする」
古畑「いやーそんなつもりは…………」
久「私は確信を持って言っています」
古畑「んーーーーんっふふふふふ」
古畑「いやー鋭いですねー実はその通りなのです。久さん刑事に向いてますよ」
久「私より古畑さんの方が向いてますよ…………どうしてそんな回りくどいことを…………」
古畑「んっふふふふふ、照さんが一緒ですと正しい証言をしてもらえなくなると思いましてこのやり方をしましたすみません」
照「さっきから私をはめるようなことばかり……私のこと恨んでいるのですか?」
古畑「とんでもない!」
古畑「所で照さん犯人の動機ですが何だと思いますか?」
照「どうして私に?」ギロリ
古畑「今後の捜査の為にです」
照「……オカルトの無差別殺人」
古畑「そうですか……では私はこれで……」
バタン
久「行かれましたね」
照・淡・菫「…………」
久「あの刑事は変わっているようでとても切れ者です」
久「明らかにあなたがこの事件に大きく関わっていると考えていますね」
照「それは私が犯人とでも言いたいのですか?」
久「そうではありません…………」
久「…………」
照「……」
久「……」
久「ですが、いずれあの刑事は真相を突き止めると思います」
照「………………」
久「すみませんが私も失礼します。お話しありがとうございました」
バタン
菫「照」
照「何?」
菫「何を隠している?」
照「なんのこと?」
菫「惚けるなよこの事件の何を知っている?」
淡「教えて照」
照「知らないよ何も……」
菫「ふざけるな!!!じゃなんであの刑事の前で嘘ばかり付くんだ!!!おかしいだろ!!!」
照「・・・菫は私のこと信じてくれないんだ」
菫「・・・お前のことを信じたい・・・」
照「だったら・・・」
菫「でも今のお前は信じられない」
淡「菫……」
照「………………」
菫「一体何があったんだ?」
照「…………」
照「分かったよ」
淡・菫「???」
照「もういいよ、菫も淡も私のこと疑っている、私の敵だと言うことがよくわかったから」
菫・淡「!?!?!?」
淡「ち・違うよ照」
菫「そういう訳じゃないんだ」
照「少し歩いてくる」
菫「待ってくれ照」
照「……………………」
バタン
淡・菫「…………………………………………………………」
菫「なあ淡」
淡「……何?」
菫「……私はどうすればよかったんだ?」
淡「菫……」
菫「私はどうすればいいんだ教えてくれ淡」 ガクン ポロポロ
淡「菫先輩……私にもわかりません」ポロポロ
照「…………」
スタスタスタスタスタスタスタ
スタスタスタスタ
スタスタ
照「…………」
照「……ごめんね」
照「ごめんね菫みんな」ボッソ ポロポロ
清澄高校控え室
久「ただいまー」
まこ和優希「!!!」
和「部長大丈夫ですか!?」
まこ「久何があったんじゃ!?」
久「何がって何もないわよ……」
優希「そんなわけないじぇ!?」
久「ほんとに何もないの…………しつこいわね………………」
まこ「…………それじゃ鏡で自分の顔を見てみるんじゃ」
久「かがみ…………」
久「え?…………」
久「!!!」
久「これ私…………」
まこ「お前さんの顔ひどくやつれているんじゃ」
久「…………ほんとね」
まこ「そんなに時間が経ってないのにここまでやつれているんじゃ、何かあったに違いないじゃろ」
久「…………」
和「部長!」
久「………………咲は?」
優希「咲は疲れてぐっすり寝ているじぇ?」
久「………………そう、分かった」
久「…………………………実は白糸台高校の控え室に行って宮永照さんに会いに行っていたの」
和「照さんにですか!」
久「えぇ…………古畑さんの話しを聞いていると咲を疑っているより照さんのことを疑っているみたいだったから……」
まこ「そうなのか!」
久「私はこの事件についてと咲について聞いたの…………」
優希「どうだったじぇ」
久「何か知っているみたいだったけど頑なに話そうとしなかった…………」
まこ「そうか……」
久「…………ただ」
まこ和優希「???」
久「……咲のこと表では嫌っていたけど……本当はとても気にかけていたみたい」
和「本当ですか!」
久「えぇ…………話しするうちに私きついこと言ってしまって最初はきにしてなかったけど最後は感情的になって言っていたわ」
照『あなたになにがわかるの!!!』ギロリ
照『咲を傷つけていまさら助けようとしてもなにもできない私の何が分かるの!!!』ギロリ
照『何もしらないくせに正義を気取っているあなたにわたしと咲の何が分かるの!!!』
照『上から偉そうこと言わないで!!!』バーン
まこ「そんなことが…………」
久「そのちょっとあとに古畑さんが来たわ」
まこ和優希「!!!」
まこ「あの刑事が!」
久「えぇ……照さんに色々聞いていたわ、しかも罠まで用意して」
和「罠ですか?」
久「私も上手い具合に利用されたのよ」
優希「どうゆうことだじぇ!」
久「古畑さんは私に照さんを疑っているシグナルを出して私が照さんに会わせるように仕向けたの」
和「そんなことが……」
久「それで私はまんまと照さんと話しをした」
久「私が話しする時は照さんと菫さんだけその間に古畑さんは他の虎姫のメンバーに聞き取りすることが目的だったみたい」
久「照さんが嘘をついたらさっきの聞き取りのことを言って追及してきていたわ」
まこ「あの刑事そんなことを…………」
久「古畑さんの言い方や菫さんや淡さんの状態を見ると色々と嘘をついているみたい」
和「そうなのですか!」
久「咲には悪いけどとても怪しいわね…………もっとも古畑さんは彼女に目をつけているけどね…………」
まこ「そうか…………」
久「結局なにやっているんだろうね私……」
和「部長……」
久「咲を救いたいと思っていても手掛かりなしだし何もできない…………そもそも咲を麻雀に誘ったのが間違いだったのかしら……」
優希「そんなことないじぇ!」
優希「咲は言っていたじぇ、みんながいたから麻雀をたのしめるようになったて言っていたじぇ」
和「優希の言う通りです。部長一人だけで問題を背負わないでくださいみんながいます」
まこ「そうだお前らしくないぞ久」
久「ありがとうみんな」
和「いえいえ」
久「今は咲に黙ってもらえるかしら」
和「わかりました」
優希「咲が心配だじぇ」
まこ「今の咲にあの話しをするわけにはいかないじゃろうに」
会場内食堂
まこ「まー腹が減っては戦はできぬじゃな」
優希「そうだじぇ、今日は色々あってお腹ペコペコだじぇ」
和「美味しいもの食べて元気出しましょう」
久「…………正直食欲ないけどね……」
咲「…………私もないかな」
和「咲さん部長そんなこと言わずに食べましょう」
まこ「おっ、色々取り揃えているな」
優希「タコスがないじぇ」ガクン
和「夕食はげんかつぎにカツ丼なんかいかがでしょうか」
咲「フッ…………和ちゃんいつもはオカルトなんて信じないのに」ニコ
和「こう言うときは別ですよ」ニコリ
久「……みんなたべるの決めた?」
優希「決めたじぇ」
まこ「私もじゃな」
咲「……決めました」
久「……それじゃ買いますか」
~~~~~~~~
優希「タコスの代わりにタコ飯だじぇ」
まこ「やっぱりここはお好み焼きじゃな」
和「咲さん部長それだけで大丈夫ですか?」
咲「……パンひとつあれば平気だよ」
久「……私もパンで十分だわ」
和・まこ・優希「………………」
久「……まあとりあえず座る場所でも」
??「あっ、おーーーい和ーーーーー」
和「あれは……」
穏乃「おーーーい」
憧「あんたうるさい!」
灼「穏乃はしゃぎすぎ」
穏乃「ごめんごめん」
まこ「確か同じく決勝進出の阿知賀高校じゃな。和とは知り合いか?」
和「昔転勤で阿知賀にいたもので」
玄「お久しぶりです和ちゃん」
和「ご無沙汰してます玄さん」
憧「和久しぶりだね」
和「憧も元気そうでなりよりです」
憧「ふーーーん」
和「?」
憧「まあいいや、あんたも無事そうでなりより」
和「はい」
玄「和ちゃん私のお姉ちゃんだよ」
宥「松実宥ですよろしくお願いします」
和「こちらこそよろしくお願いします」
灼「私は初めましてですよね鷺森灼です」
晴絵「監督の赤土晴絵だ、よろしく」
和「よろしくお願いします」
優希「いいなー阿知賀にはちゃんと監督がついているじぇ」
まこ「確かになうちとは大違いじゃな」
憧「そおかなー?晴絵はスパルタだから面倒だし」
晴絵「おっ言うねー憧今日は特別メニューをこなしてもらおうかなー」ニヤリ
憧「何でだよー」
和「なかなか面白い人ですね」
晴絵「それが取り柄だからねー」
灼「はるちゃんは他にもいいところたくさんあるよ」
晴絵「嬉しいこと言ってくれるねー灼」
久「…………」ボーーーーー
晴絵「?」
穏乃「あなたが大将の宮永咲さんですね。私はも大将していますよろしくお願いします」
玄「私は先鋒をやらせています松実玄です。こちらは私のお姉ちゃんの松実宥です」
宥「よろしくねー」
咲「……こちらこそお願いします」
宥「咲さんも冷え性ですか?」
咲「……そうですけど?」
宥「そうですか、私も冷え性で……」
咲「大変ですよね」
宥「そうなのですよーわかってもらえる人が他にもいて嬉しいです」
穏乃「………………」ジーーー
咲「どうしたんですか?さっきから私の顔をじっーと見ていますけど……」
穏乃「え?いやー何でもないです……」
穏乃「そうだ!せっかくだから皆さんと一緒に食べましょう」
憧「突然なに言っているの穏乃」
晴絵「いやいいなそれ、そうしよう清澄さんもそれでいいかな?」
和「あ…………でも…………」チラリ
久「…………せっかくだし一緒に食べましょう」
まこ「そうじゃなみんなで食べた方がいい」
優希「そうだじぇ」
和「…………咲さん良いですか?」
咲「…………大丈夫だよ」
憧「強引だけどまあいいか、そうと決まれば席だけど……」
灼「混んでいる」
宥「どこかないかなー」
優希「私達が座れる場所がなかなかないじぇ」
晴絵「人が多い分仕方ないなー」
穏乃「あ!ちょうどあそこ食べていた人が抜けて空いている」
玄「そうですね!誰か座る前に場所を取りましょう」
晴絵「急げー!」
スタスタスタスタスタスタスタスタ
尭深「淡ちゃんそれだけで足りるの?」
淡「……大丈夫です……食欲なくて…………パンひとつで十分です」
誠子「菫先輩何か食べましょう……明日もたないですよ」
菫「……ありがとうでも……とてもじゃないが食べ物が喉に通らないんだ」
菫「……私はお茶を飲めば十分だ」
菫「……しかし尭深特製ブレンドの尭深茶は美味しいなー」
菫「……しかも茶葉を携帯していたとは驚いたな」アハハハ
尭深「……菫先輩そんな顔で笑われても嬉しくありません」
菫「……すまない」
尭深「……私達が控え室から抜けた後なにがあったのですか?」
淡「な・何でもないよ」
誠子「そんな訳ないだろう!」
少し前
スタスタスタスタ
誠子「それにしても清澄の部長さん何を話すつもり何だろう?」
尭深「わからないけど照先輩と宮永咲さんについて話し合うのかな?」
淡「はあーなんだか不安で不安で押し潰されそうだよ……」
誠子「生意気な淡がそんな言葉を言うなんて明日は雨でも降るかな」
淡「何でそうなるのー、尭深と誠子は不安じゃないの?」
誠子「不安がない訳じゃないがここでくよくよしても仕方ないしな」
尭深「あの刑事は変なこと言って照先輩をやたら疑っているだけだよ淡ちゃん。照先輩の疑惑はすぐに晴れるよ」
淡「……先輩は強いですね…………私もそのくらい強ければ……」
尭深「そうゆう訳じゃないけど…………私は照先輩を信じている」
誠子「私も信じているぞ淡」
淡「尭深……誠子……」
尭深「それに淡ちゃんよく考えて見て、あの刑事にも伝わってあるけど照先輩は超方向音痴だよ現場に着いて戻るのは不可能だよ。その事は淡ちゃんがよく知っているはずだよ」
淡「うん」
誠子「それに現場の火事があった時間照先輩私達と一緒に麻雀の特訓をしていただろう。」
淡「うん」
誠子「つまり照先輩は犯人ではないってこと。あの刑事の見込み違いだよ」
淡「……そうですよねよく考えたらそうですよね」
尭深「そうでしょう、だから元気出して」
淡「ありがとうございます」
淡「…………でも…………もし…………万が一…………その二つがあの刑事によって覆されたら照先輩ははんに」ガクブルガクブルガクブル
尭深「淡ちゃん!!」
淡「!!!」ビクビク
尭深「この話しはおしまいにしましょう」ニコリ
誠子「……そうだな」
淡「……はい」
尭深「取りあえず……お茶飲もう」
誠子「お茶飲もうって……茶葉と容器とお湯はどうするの?」
淡「そうですよ」
尭深「フフフ……安心して用意してある」ニヤリ
淡・誠子「え?」
尭深「はい」
淡「えーー!」
誠子「携帯の紙容器……」
尭深「そして…………」
淡「そして?」
尭深「私がブレンドした特製尭深茶です」
誠子「なんだと!?」
淡「まさか茶葉まで携帯していたとは、しかも自家製ブレンドまでして……もはやプロですね」
尭深「お湯はどこかからもらっておけばお茶を楽しめます♪」
淡「すごーーい早く飲んでみたい」
尭深「早くお湯をもらって尭深茶を楽しみましょう」
??「んーーんっふふふふふふふ私もぜひ尭深茶を飲んでみたいものですねー。んっふふふ・・はい」
尭深・誠子・淡「!!!」
古畑「んっふふふふふまたお会いしましたねー」
淡「古畑さん」
尭深「何でここに?」
古畑「ちょっと会場内の見回りしてまして・・いわゆる警護の仕事でして……」
誠子「話しを聞いていたのですか?」
古畑「お茶の話しをたまたま聞いたもので……尭深茶美味しそうですねー私も飲んでも良いですか?」
尭深「お茶を飲むことがご用件ですか?」
古畑「まーそうなりますね」
尭深「残念ですが茶葉はあまりないのであなたの分はありません」
古畑「そうですか……残念です」
尭深「話しはおしまいですか?」
古畑「はい……あーーいやちょっと皆さんに聞きたいことがありますー」
尭深「何ですか?」
古畑「えー現場なんですが」
誠子「それが?」
古畑「普段の生活の中で現場を通ったことありますか?」
誠子「ありますよ普通に」
淡「私もあります」
尭深「私達は東京に住んでいるんですよ。通ることぐらいありますよ」
淡「そうですよ、またおかしなことを聞くんですね」
誠子「今度は照先輩でなく私達を疑っているのですか?ずさんな捜査ですね」
古畑「え?そんなー疑っていませんよー」
誠子「どうだか」
尭深「もう良いですか?早くお湯を手に入れたいので」
古畑「あと一つだけです。これを聞いたら帰ります」
尭深「何でしょうか?」
古畑「えーーここ最近も現場を通ったことある間違いないですか」
尭深「間違いないです」
誠子「私もです」
淡「私も」
古畑「そうですか……その時照さんと一緒に行かれませんでしたか?」
淡「ありますよ寄り道したりして」
誠子「私もあります」
尭深「私もありますけどそれがどうかしましたか?」
古畑「そうですか」ニヤリ
尭深「それがどうかしましたか?」
古畑「何回照さんと一緒に通られましたか?」
尭深「え・・9回ですよ」
淡・誠子「!!!」
古畑「んっふふふふふなるほどー」ニヤリ
尭深「無駄なことをよく調べるのですね?」
古畑「いやー無駄じゃないんです」
尭深「そうですか私には無駄にしか見えませんけどね」
古畑「それは悲しいです。んっふふふふふ所でお二人はどうだったでしょうか?」
誠子「…………」
淡「…………」
尭深「どうしたの?」
古畑「お答え頂けませんか」
誠子「8回です」
尭深「!!」
淡「…………私は9回です」
尭深「!!!」
古畑「なるほど参考になりました」
尭深「待って下さい!!」
古畑「はい」
尭深「それで照先輩は迷わずに現場に行き帰り出来ると思っているのですか!」
古畑「んーーそうですねー照さんの方向音痴は凄いですからねーこれだけでは無理かも」
尭深「なら照先輩には犯行は絶対出来ません!いい加減にしてください」
プルプルプルプル
古畑「電話ですねー失礼します」
古畑「もしもし」
今泉《もしもし古畑さん》
古畑「今泉君か……本当は出たくもないけどねー」
今泉《古畑さんそんなこと言わないで下さい》
古畑「あっそうだ、ちゃんと聞き込みしてきた?」
今泉《もちろんです♪バッチリですよ古畑さんがここの聞き込みを頼んでくれた時はやっぱり僕のこと気にかけてくれているんだなって思いました♪》
古畑「本当はロリコンの今泉君より西園寺君を行かせたかったんだけどねー彼色々頼んじゃったから手が回らないからねー」
古畑「仕方無く君にしたんだよ……変なことしてないよね」
今泉《してませんよ》
古畑「本当に……」
今泉《ちょっと変な目で見られたり少し教員から指導受けたりですよ……》
古畑「やっぱり西園寺君に行かせるべきだった」
今泉《古畑さんあのちびを過信してますよここは僕が》
古畑「それよりもちゃんと聞き込みしてきた」
今泉《……しました。大半の部員が一度や二度やっていました。古畑さんの読み通りです》
古畑「そっ、それじゃ今すぐ会場に来て」
今泉《分かりました今パトカーを呼びますので》
古畑「パトカー呼ばなくていいよ」
今泉《え?》
古畑「そこから会場まで走ってきて時間を計って」
今泉《どうしてまた走らなきゃいけな》
古畑「位置について」
今泉《えっあっあっえな》
古畑「ヨーイ」
今泉《古畑さーーん》
古畑「どん」ピッ
古畑「えー尭深さん」
尭深「何ですか?」
古畑「ついさっき面白いことが分かりました」
尭深「面白いこと?」
古畑「今泉に白糸台高校麻雀部の聞き込みをさせました」
誠子「そんないつの間に!」
古畑「すると部員の大半が一度や二度照さんと一緒に現場を通ったことあると言うのですよ」
淡「ほんとうですか?……」
尭深「それで何がわかると言うのですか」ギロリ
古畑「照さんは迷わずに現場を行き帰り出来た可能性があります」
尭深「あくまでも可能性の話ですよね!現場に行った証明にはならない!」
古畑「はい、その通りです」
尭深「…………」
淡「…………」
誠子「もう良いですか?」
古畑「いいですよ……あっ!一つ頼みがありまして……」
誠子「何ですか?」
古畑「淡さんお借りしても良いですか?」
淡・誠子・尭深「!!!」
尭深「淡をどうするつもりですか?」
古畑「少し案内したい場所がありまして」
尭深・誠子「…………」
古畑「お願いします」
淡「……分かりましたいいですよ」
尭深・誠子「!!」
誠子「淡大丈夫か?」
淡「大丈夫だよ……」
尭深「くれぐれも変な真似はしないでください」
古畑「はい」
現在
誠子「淡……菫先輩……あの後何があったのですか?照先輩はどちらへ行かれたのですか?」
尭深「…………」
淡「…………」
菫「…………」
誠子「控え室に戻ったら淡と菫先輩の表情見て言葉を失いました」
誠子「まるで絶望そのものの表情ですよ…………何かあったに違いないじゃないですか」
淡・菫「…………………………」
尭深「あの刑事が来ましたよね」
淡・菫「!!!」
尭深「やっぱり……」
菫「…………」
菫「尭深お前の言う通りだ確か」
淡「…………菫その事話しちゃうの?」
菫「いずれは言わなきゃいけないさ」
淡「…………」
菫「確かに古畑さんは来た」
誠子「やっぱり……」
菫「……犯行時間がずっと前と言うこととその時間照が会場に居たかどうかもわからない」
尭深・誠子「…………」
菫「そして照はまた嘘をついた……」
尭深・誠子「!!!」
誠子「嘘をですか?」
菫「……ああ、古畑さんに現場を通ったことないかと聞かれ照に口裏会わせるように言われた」
菫「私は照と一緒に数回しか行ってないから無理だろうと思っていたが……まさかみんなも照と一緒に現場を通ったことあるとは思ってもいなかったよ……」
菫「照を問いただしたら」
照『わかったよ……菫も淡も私のこと疑っている……私の敵……少し歩いてくる』
誠子・尭深・淡 「…………」
菫「……正直…………照を信じることが出来ない…………」
誠子「そんな!」
尭深「菫先輩が信じてあげられなくてどうするのですか!」
誠子「三年間一緒に過ごした仲じゃないですか!」
菫「……あぁそうだ…………そうだよ……三年間一緒に部活をやって来た」
誠子「だったら!」
菫「……だから分かるんだよ……今の照は明らかにおかしいということがな」
淡・尭深・誠子・菫「………………」
玄「すみませんが席よろしいですか?」
誠子「良いですよ……あっ!あなたは阿知賀の松実玄さんですよね」
玄「はいそうです!覚えていただいて嬉しいです」
誠子「いやいや私達相手にここまでやれるなら名前くらいは覚えますよ」
玄「そう言っていただけると光栄です。あのー私達の高校ともう一校座りますので騒がしかったらすみません」
尭深「いいえ、大丈夫ですよ」
穏乃「あっ!白糸台高校の近くとは」
淡「……また会いましたね」
穏乃「???」
宥「近くだと緊張しますね」
菫「……そう言わずにゆっくりしてもらいたい」
久「すみませんが……あなた達は!」
菫「……まさかここでまた会うとはな」
咲「…………」
尭深「あなたが宮永咲さんですか?」
咲「そうですけど何か?」
尭深「……いいえ」
和「……あの宮永照さんはどちらへ?」
淡「照なら一人で散歩してるかな…………」
和「……そうですか」
晴絵・灼・宥・玄・憧・穏乃「???」
穏乃「なんだろう?さらに暗くなった何があったのかな?」ボッソ
晴絵「穏乃迂闊に聞くな」ボッソ
穏乃「どうして?」ボッソ
憧「あちらはあちらの事情がある、私達が首を突っ込んでいいことじゃない」 ボッソ
穏乃「……分かっているけど」ボッソ
玄「それでも辛いです」ボッソ
まこ「とにかくごはん食べるかな」
優希「そうだじぇごはん楽しみだじぇ」
久「……ええぇ……そうね……」
穏乃「……あのー咲さん淡さんごはんそれだけですか」
淡「……そうだけど」
咲「私はこれで十分です」
穏乃「今日はたくさん練習して明日は決勝戦ですし、もう少し食べましょう」
淡「……大丈夫だよ、練習はほとんどしてないし……」
咲「……私も練習してないですね」
穏乃「ど・どうしてですか?」
淡「…………体調が悪いのかな?」
咲「…………」
穏乃「………………」グッググググ
穏乃「………………やっぱりがまんできません」
玄「穏乃ちゃん」
穏乃「でしゃばっているならすみません…………ですが見てみぬふりは出来ません」
憧「おい、穏乃」
穏乃「一体あなた達の間で何があったのですか?」
尭深「……な・何もありません」
和「……そ・そうですよ穏乃」
穏乃「なにもないわけないじゃないですか!」
穏乃「さっきからずっと暗い感じで見ていて辛いです」
咲和優希まこ久尭深淡菫誠子「………………」
晴絵「準決勝の時はみんな強い思いを持っていて輝いていた」
晴絵「なのに今は覇気がない、特に四人は明らかにやつれている…………この短い間に何があったんだ?」
咲「……何もないです」
晴絵「とてもそうには思えない」
咲「ほっといて下さいあなたたちには関係ありません」ギロリ
和「さ・咲さん」
晴絵「確かに私達と君達は無関係だ……でもなこんな形で勝っても嬉しくもない」
晴絵「ここであったのも何かの縁だ私達で出来ることなら協力する」
咲「…………」
菫「…………」
憧「………………」ジーーー
晴絵「どうしたんだ?」
憧「何かあそこの列、滞っているしうるさいなーと思って」
晴絵「まぁそうだな……」
灼「どうやらたちの悪いクレーマーみたいだね」
穏乃「私クレーマー初めて見た」
玄「凄い理不尽なこと言ってますね」
淡「あっ……」
まこ「何でここに」ギリイ
古畑「これどうゆうことだい!おかしいでしょうー」
店員「ですがこれは決まっていまして……」
古畑「だから何度も言っているじゃないか!」
店員「ですが……」
今泉「止めましょう古畑さん……また列出来ちゃってますよ」
古畑「いやこう言うことはキチンとしないと気がすまない」
今泉「そんな」
古畑「いいから君は黙っていなさい!」
ペッシ
今泉「イタイ!もうペッシペッシ叩かないでください!」
古畑「私は酢豚定食をたのんだんだよ。なのに酢豚これだけしかないじゃないか!」
店員「しかしこれが私達の酢豚定食でして……」
古畑「こんなの酢豚定食とは言えない作り直し」
店員「ですが……」
古畑「あのね私は昼にスタミナ酢豚弁当食べるつもりだったのに食べれなかったの。だからこのお店にはすごく期待していたのにこれは何だい期待外れだよ!」
店員「申し訳ありませんがお客様だけ特別扱いするわけには……」
古畑「あーだからそうゆうこと言っているんじゃなくってここの酢豚はスタミナ酢豚弁当や他の店より少ないんだって!」
店員「ですからこの量でお出ししてますので……」
古畑「だからわかんないかなーーー!、君とじゃ話が進まない店長呼びなさい」
今泉「古畑さん……行列がまずいです」
古畑「………………」
古畑「分かったもういい」プイッ
古畑「行こう今泉君」
今泉「はい」
店員「ありがとうございました」
スタスタスタスタ
古畑「しかしケチだねー酢豚ケチるなんてとんでもない食堂だよー」
古畑「今泉君この食堂もうだめだね、もう来ちゃ駄目だよ」
今泉「はい」
古畑「どこか空いてないかなーー」
古畑「あ!」
古畑「皆さんお揃いで」
久「どうも古畑さん」
今泉「いやーまたみんなに会えて嬉しいなー」
誠子「私達は会いたくないですけど」
古畑「ほら今泉君きみには会いたくないだってよ」
今泉「そんなー」
尭深「特にあなたとは会いたくないのですよ古畑さん」
古畑「んーそれは困りましたね」
玄「すみませんがどなたでしょうか?」
古畑「んーあなたたちは?」
今泉「あーー!!古畑さん古畑さん!」
古畑「なんだようるさいなー君は、彼女ら有名なの?」
今泉「有名ですよ!!あの高校を倒して決勝戦まで来ていてしかも監督はあの阿知賀のレジェンドですよー感激ですよー!!」
晴絵「そこまでいわれると照れますねー」
灼「事実だから仕方ない」
憧「誉められるのに弱いなー晴絵は」
晴絵「うるさい」
宥「あなたたちは?」
古畑「私は刑事でして古畑と言いますいまはここの警護をしていましてーどうも」
晴絵「よろしくお願いいたします」
今泉「僕は今泉と言いまして刑事をやっています」
憧「そうなんだ、てっきり不審者かと思った」
玄「憧ちゃんだめだよ」
灼「でも怪しい」
古畑「すみません、何故かこいつはそう見られまして困ったものです」
晴絵「失礼ですがあなたもどう見ても怪しいですよ」
古畑「…………ここよろしいでしょうか?」
穏乃「いいですよ一つの席しか空いてませんが」
古畑「ありがとうございます」
灼「露骨に話しを変えましたね」
宥「そうだね……」
今泉「古畑さん僕の場所は?」
古畑「君はどっか適当に座っていなさい」
今泉「そんなー古畑さんー」
古畑「うるさいなー君はとっとと行く」
今泉「ひどいですよ古畑さーん」
スタスタスタスタ
古畑「全く今泉君には困ったものですよ」パクパクパクパク
玄「いいんですかあんなことしてましたけど」
古畑「いいんですよ、あいつはそれで十分ですから」パクパクパクパク
灼「なんで警護をしているのですか?」
古畑「ここから近い所で放火事件がありましてー捜査をしていましたが、運営委員会から警護の要請がありまして……はい」
まこ「…………」
まこ「率直に聞くぞ、何を企んでいるんじゃ」ギロリ
古畑「え?企む?」
優希「何が狙いだじぇ」ギロリ
古畑「狙い?とんでもなーい、どうしてそう思うのですかー」
和「自分の胸に手を当てれば分かるはずです」
古畑「そう言われましても困りましたねー別にただごはんを食べに来ただけなのですがー」パクパク
玄「あのー皆さんあの刑事に何があったのですか?」
尭深「この人は色々言い掛かりを言ってくる刑事です」
古畑「そんなー言い掛かりだなんてー」
誠子「変なことばかり聞いてくるじゃないですか」
古畑「でも大事なことですので」
パクパクパクパク
スタスタスタスタ
今泉「宥ちゃん玄ちゃん悪いけどここの場所座らせてもらうね」
古畑「こら!席に割り込むなんて阿知賀の人達に迷惑だろう」パクパクパクパク
宥「いいえ、私は大丈夫ですよ」
古畑「よろしいのですか」パクパクパクパク
宥「いいですよ」
玄「私も構いません」
今泉「やさしいなー玄ちゃん宥ちゃんは……ありがとう」
玄「いいえ」
古畑「君にはもったいないくらいの子だよ」パクパクパクパク
今泉「今は古畑さんになに言われても気にしません」
宥・玄「はぁー……」
古畑「気にしないでくださいこうゆうやつですから」パクパク
憧「さっきから食べてばっかり、てかもう食べ終わっているし!?」
晴絵「そんなにお腹空いていたのですか?」
古畑「えーお昼食べる前に事件が発生したので」
宥「そうなんですか、大変ですね」
古畑「そうなのですよー」
古畑「しかも、そこのコンビニスタミナ酢豚弁当ださないのですよ」
古畑「もうあそこのコンビニは駄目ですね、皆さんも行かない方が良いですよー」
今泉「僕なんかもっと大変ですよ」
古畑「あれ君大変だったの?」
今泉「そうですよ、今日現場行くのに古畑さんに走らされて、しかも白糸台高校の聞き取りの帰りも会場まで走って時間を測ってくれと言われて走らされて……」
宥「それは大変でしたね」
古畑「あぁーそんなこともあったね」
今泉「古畑さーーん」
穏乃「時間を測って何が分かるんですか?」
今泉「そうですよ!気になっていたんですよ」
古畑「そうだね、君は体力がないことが分かったよ」
今泉「事件と関係ないじゃないですかー!」
灼「そんなことしていいんですか?」
古畑「いいんです、上司ですから」ニヤリ
晴絵・宥憧れ穏やか乃玄「とんでもない上司だ……」
晴絵「ん?……一ついいですか?」
古畑「どうぞ」
晴絵「どうして白糸台高校に聞き取りしたのですか?」
憧「ただの暇潰しじゃないの?」
玄「さすがにそれは……」
古畑「んっふふふふご安心下さい事件と関係あることです」
尭深・誠子「…………」ギロリ
晴絵「…………」
古畑「さっきから気になっていたのですがその服装……」
宥「……やっぱり気になりますよね」
古畑「この暑い季節なのにマフラーに手袋……防寒対策しっかりしてますねー冷え性ですか?」
玄「はい、お姉ちゃんは極度の寒がりなんです」
古畑「そうなのですかー冬ならなお大変ですねー」
宥「はい、そうなのです」
今泉「宥ちゃん何かあったら僕を頼ってね」
宥「あ・ありがとうございます」
古畑「宥さんこいつのことは関わらない方がいいですよ、ろくなことがないのですから」
今泉「何を言ってるですかー!」
古畑「いやーしかし、初めてですよーあなたほどの冷え性がいるとはー世界……いや日本は広いですねー」
灼「大げさだと思うけど」
憧「私こそあんたみたいな変わった人初めて見たわよ」
穏乃「ん?待ってください古畑さん」
古畑「はいなんでしょう?」
穏乃「何で初めて何て言うのですか?咲さんだってかなりの冷え性だし、宥さんより前に会っているじゃないですか?」
古畑「んっふふふ彼女は冷え性ではありませんそのようなふりをされているだけです…………はい」
穏乃「!!!」
咲「何をいっているのですか!?」
まこ「やっぱり何か企んでいたんじゃな!」
玄「どうゆうことですか?」
古畑「えー企む訳でないのですがーんっふふふ、後からお話ししようと思ったのですが……今お話ししましょう」
咲「根拠は何ですか?」
古畑「所で宥さん」
宥「え?……はい」
咲「?」
古畑「あなたはクーラーの効いた部屋に入ったらどの場所にいますか」
宥「え?そうですね…………クーラーの風が当たらない所でなるべく風が当たる所から離れますけど」
古畑「んー玄さん間違いありませんか?」
玄「え?間違いないですけど?…………それがなにか?」
古畑「んっふふふふふ咲さんあなたならどうします?」
咲「そんなの同じに…………!!!」
和「そう言えば咲さんの座っている所は………………」
古畑「はいそうなのです、クーラーの風が直接当たる場所です」
古畑「んーーおかしいなー確かあなたは冷え性のはずでしたが……」
咲「たまたま我慢してここにしただけです」
古畑「そうですか……」
憧「だいたいその席にいただけで冷え性じゃないなんて強引だよ」
古畑「んーんっふふふふふふふふ」
憧「なんなのその笑い!」
古畑「んっふふふふすみません、普段からこうなので」
憧「あっそ、で何か!」
古畑「えーそうですねーもし普段からそうしているならどうでしょうか?」
尭深「普段から?」
古畑「そうです、あなた方の控え室に入っているときから気になりましたー咲さんはつねにクーラーの風が直接当たる場所にいました」
咲「…………」
まこ「そう言えば……」
和「でもそれだけで決め付けられるのですか?」
古畑「んーー」
晴絵「……古畑さんそれだけでは決め手にならないと思いますが」
古畑「そうですね……」
古畑「咲さん」
咲「何ですか?」
古畑「あなたが持っているカイロですが」
咲「そ……それが何か……」
古畑「それー保冷剤ではないでしょうか?」
咲「!!!」
久「保冷剤ですか!」
穏乃「本当かなー」
晴絵「実際に手に取っていないのですよね」
古畑「はい」
晴絵「なのに分かるのですか?」
古畑「フフフ、分かりまーす」
咲「…………」
古畑「まず大きさが市販のカイロより大きいですね、そして咲さんはいつも布にくるんで使っていました。カイロならそんな使い方する人めったに見かけません」
古畑「そしてその布は厚いですねー保冷剤として使うならぴったりです」
咲「…………そんな憶測で決め付けるのですか?」
古畑「それ一つ譲ってもらえればすぐに分かりますよー」
咲「クッ」ギロリ
和「咲さん……」
古畑「その服装は今の季節あなたにとって暑くて仕方ない……なぜ着てるのでしょうか?」
咲「…………」
咲「……私が理由を話すと思っていますか?」
古畑「んっふふふふふ思っていませーん」
咲「早く分かってもらって助かります」
古畑「しーかーしー理由はけんとうが付きます…………はい」
咲「!!!」
古畑「私これまで多くの人を見てきました。あなたのような方何人か見たことあります」
咲「口から出任せじゃないですか!!」
和「理由って何なのですか?」
古畑「んーそうですねー咲さんが長袖を少しめくってもらえれば分かるのですがーんーーいかがでしょうか咲さん」
咲「!?!?!?」
咲「………………そ・そんなことするつもりはありません」ビクビク
古畑「そうですか」
穏乃「古畑さん」
古畑「何でしょうか?」
穏乃「一体何がしたいのですか?」
古畑「といいますと?」
穏乃「皆さんの言う通りです、さっきから変なことばかり聞いて何が目的ですか!?」
古畑「と言われましても気になりましたので」
穏乃「だからっと言って土足でずけずけと聞いていいのですか!?」
晴絵「穏乃落ち着け!」
穏乃「だって!?」
晴絵「古畑さん」
古畑「はい」
晴絵「あなたの目的は放火事件の捜査ですね」
宥「え?」
灼「捜査?」
古畑「んーなぜ」
晴絵「あなたはここに来る前は放火事件の捜査をしていると言っていたので」
古畑「鋭いですねーお見事です……はい」
晴絵「古畑さんこれは事件に関係しているとはおもえないのですが……」
灼「私もそう思う」
古畑「残念ながら関係あります」
晴絵「そうですか……」
晴絵「私は自分で言うのもなんですが細かい所は気付く方です……」
咲「…………」
晴絵「しかしあなたは私でも気付かない所をあなたはすぐに気付き推理した……見かけによらず切れ者ですね」
古畑「フフフ、ありがとうございます」
晴絵「正直に言います、事件について全てわかっているのではないですか?」
古畑「どうして?」
晴絵「あなたほどの人ならもう分かっているのではないかと思いまして……」
古畑「んっふふふふふ、私もさすがに全ては分かりません」
晴絵「本当ですか?」
古畑「本当ですよ、しかし9割ぐらいは分かっています」
まこ「なんじゃと!?」
菫「そこまで……」
久「……やっぱりね」
咲「…………」ガクブル
和「大丈夫ですか咲さん」
咲「……うん、大丈夫」
晴絵「では分かっていない残り1割は何でしょうか?」
古畑「んーー動機です」
宥「動機ですか?」
古畑「はい、この事件はとても深い怨恨が動機です」
まこ「怨恨……」
玄「え?でも動機は怨恨って言っていますよね?もう分かったんじゃないでしょうか?」
古畑「んーー問題なのがなぜそこまでの怨恨を持つことになったのかが分かりません」
久「……なるほどね」
淡「……捜査はまだ終わりそうにないですか?」
古畑「いいえ、動機解明の目星はついています。今わたしの部下が懸命に調べています」
晴絵「それならほぼ分かったも当然ですね」
古畑「はい、明日には全て分かるでしょう」
晴絵「そうですか」
尭深「ほんとに全て分かるんですか?分かったと勘違いしているのでは?」ギロリ
古畑「ご安心下さい自信を持って断言出来ます」
尭深「……」グッググググ
古畑「では私はこれで失礼します。行くよ今泉君」
今泉「でもまだ御飯途中ですしみんなとお話ししたいですよ」
古畑「君はいるだけで周りに迷惑かけているから、ほら早く」
スタスタスタスタ
今泉「古畑ばかりいい思いして……モグモグモグモグ……みんなまた今度ゆっくりお話ししよう」
スタスタスタスタ
優希「咲大丈夫かじぇ?」
玄「咲さん」
咲「……」ガクブル
憧「何なのあの刑事、警護に来たんじゃなかったの」
灼「変なことばかり聞いてる」
まこ「全くその通りじゃ」
誠子「私達もあの刑事には困っているんです」
菫・淡・久「………………」
晴絵「君たちは分かっているんじゃないか?」
尭深「何をですか?」
晴絵「あの刑事は妙なことを聞くが本質は必ず付くし、とてつもない推理力だ」
穏乃「そうなの?」
晴絵「お前も見ただろ、一瞬の出来事を見逃さずにあの推理」
穏乃「…………」
晴絵「さっきのも間違いなく事件に関係あることだろう」
宥「……でも何がどう関係しているの?」
晴絵「私からは言えない」
憧「ここまで話しておいてそれ言うの?」
晴絵「私が勝手に言っていいことではない」
菫「……配慮していただきありがとうございます」
晴絵「いいや、気にするな。大変だったと思う、もし何かあれば頼ってきてほしい」
菫「……色々とすみません、面識がないのにここまでして頂いて」
晴絵「決勝戦の対戦相手……これだけでも十分な面識さ」
久「……しかし晴絵さんもすごいですねあれだけで私達の状況が分かるなんて」
晴絵「あの刑事ほどじゃない、それに大まかぐらいしか分からないよ」
宥・憧・穏乃・灼・玄「???」
晴絵「とにかくこの話はおしまい、御飯を食べよう」
穏乃「そうだね、そうしよう」
尭深「……冷める前に食べましょう」
白糸台高校控え室
誠子「まさかあそこで清澄と阿知賀の人達と会うとは」
尭深「でも色々面白い話しが聞けてよかったね」
淡「……そうですね」
菫「……」
尭深・誠子「……」
誠子「……そういえば照先輩まだ帰って来てないですね」
尭深「……迷子でしょうか?」
菫「……」
スタスタスタスタ ガチャ
誠子「菫先輩」
菫「照を探してくる……すぐに戻る」
バタン
スタスタスタスタ
菫「あいつどこに行ったんだ」
菫「これだけ探しても見つからないとは……」
スタスタスタスタ
菫「ん……あの人は?」
菫「古畑さん」
古畑「ん?あっ菫さんではないですか?どうされましたか?」
菫「照を探していまして、古畑さん照を見ませんでしたか」
古畑「すみませんが見ていません」
菫「そうですか……所で古畑さんは何を?」
古畑「見回りです。これでも警護の為にここに来ているわけでして」
菫「そうですか……」
古畑「菫さん、もし見つけましたらご連絡差し上げますのでゆっくり休まれた方がいい」
古畑「ひどくお疲れですよ」
菫「……あなたがそれを言うのですか?」
古畑「お気を悪くしたならすみません」
菫「……いいえ、私の方こそすみません。八つ当たりみたいなこと言ってしまいました」
古畑「まあー辛い時はそんなことありますよ」
菫「古畑さん」
古畑「はい」
菫「照は犯人でしょうか?」
古畑「えーそれはなんとも言えないですね」
菫「あなたには分かっているのではないのですか?」
古畑「んーすみませんが今は申し上げられません」
菫「……そうですか」
菫「古畑さん、私はどうすればいいのか分かりません」
古畑「……」
菫「照を信じたいのに信じられない。そして今のあいつにしてやれることもなくただ呆然しているだけ」
菫「私は照に何をしてあげれば良いのでしょうか?」
古畑「そうですねー私こう言うことにどのような言葉をかければいいのかよく分かりませんが……」
古畑「相手を思い側にいて支えてあげればいいのではないでしょうか?」
古畑「それなら菫さんあなたにもきっとできるはずですよ。何せあなたは照さんとは戦友みたいなものですからね」
菫「……そうですか、ありがとうございますなかなかいいアドバイスでしたよ」
古畑「どういたしまして」
菫「私はもう少し照を探しますのでこれで」
古畑「休まれた方がいいのでは?」
菫「いいえ、大丈夫です。私は白糸台高校の部長ですから出来ることがあるならやりたいです」
古畑「お強いですねー、流石は強豪校の部長さんだ」
菫「ありがとうございます」
スタスタ
古畑「菫さん」
菫「何でしょうか?」
古畑「明日ここの場所に皆さんをお連れしてほしいのですかーよろしいでしょうか?」
菫「この場所にですか?良いですけど何を?」
古畑「ここでこの事件の全てをお話しします」
菫「……そうですか」
菫「最後の謎は解けましたか?」
古畑「いいえ、まだです」
菫「もうこんな時間ですよ、明日でなくても余裕を持って捜査すれば良いのではないでしょうか?」
古畑「それではいけません。明日には解決しなくてはいけません」
菫「スピード解決というやつですか……運営の人に圧力かけられたり古畑さんも大変ですね」
古畑「そんなことはどうでも良いことです」
菫「え?」
古畑「私としても彼女らに出来ることはやりたい」
古畑「あの二人が前を向いて歩くためにはどーしても大会が終わる前に解決しなくてはいけないのです」
菫「……」
古畑「ですから皆さんの為にも明日必ず事件を解決させます」
菫「……その言葉信じても良いのですね?」
古畑「お任せて下さい、皆さんが前に歩けるような推理することをお約束します」
菫「わかりました」
古畑「あと少し頼みが……」
菫「何でしょう?」
~~~~~~~~~~~~~~
スタスタスタスタ
古畑「……さてと」
プルルルルルプルルルルル
古畑「もしもし」
今泉「もしもし古畑さんですか」
古畑「それ以外に誰がいるの?それよりも準備は大丈夫?」
今泉「大丈夫ですよ、でも他の人にあれしろ、早くしろ僕恨まれますよ」
古畑「君が恨まれてもいいの、明日事件解決にはどうしても必要なんだから」
今泉「古畑さん僕は一生懸命に」
古畑「あれ?電波が……おかしいなー」
今泉「古畑さん!」
古畑「あれあれ?じゃあね」
今泉「古畑さーーーーん」
ピッ
古畑「あとは西園寺君待ちだね」
スタスタスタスタ
煌「あ、刑事さんお勤め御苦労様です、すばらです」
古畑「あ、あなたは……」
古畑「ひらめさんですね、またお会いしましたね」
煌「きらめです。もう刑事さんすばらじゃないですよ」
古畑「すみません、つい忘れてしまいました」
煌「事件の方はどうですか?」
古畑「んーあと一息です」
煌「そうですか、それはすばらですね」
三尋木「何か面白い話ししてるねーなに話してるかは知らんけど」にょき
煌「ま・まさかここでお会いになるとは感激です」
三尋木「うれしいねー」
古畑「誰ですかこのちんちくりんな人」
三尋木「訳わかんねーこと言うね」
煌「古畑さんこの人は麻雀のトッププロなのですよ」
三尋木「だそうだよーよく知らんけど」
古畑「そうなのですかー面白い方ですねー普段からこうなのですか」
三尋木「訳わかんねー」ケラケラケラケラ
煌「普段からこう言う方です」
スタスタスタスタ
西園寺「古畑さんお待せしましたー!」
古畑「西園寺君お疲れどうだった?」
西園寺「古畑さんの読み通りです、とんでもない人です……許せません」
古畑「確かにね……西園寺君ありがとう」
古畑「あっそうだ、西園寺君もう一ついいかな?」
西園寺「何でしょうか?」
暗転 バン!!!
花田「すばら!!」
三尋木「なんだこりゃ!?」
古畑「えー作者さんがやっとここまで書いてくれました」
古畑「本当は前作の少し後から書かれていましたが…………構想たてたり話しの展開を考えたり色々あり数ヶ月経ってしまいましたー」
古畑「作者さんはやっと書き終わったーと大喜びしていましたがー」
古畑「もっと早く書いていただけたら皆さんとすぐにお会いできたのに困ったものですね」
煌「あのー誰とお話しされているのでしょうか?」
古畑「んーーこのSSを見ている皆さん」
煌「すばらしくないです。納得いきませんよ」
三尋木「訳わかんねーー」
古畑「雑談はここまでにして……」
古畑「犯人は彼女で間違いありません」
古畑「麻雀のチャンピオンであり冷静で知的ですが、必ずしもそれが犯行上手とは限りません。しかし彼女ほどずさんな犯行は初めてでーす」
古畑「彼女から見れば完璧な犯行をしたつもりですが私から見れば穴だらけの犯行です」
古畑「所々に致命的なミスを残しましたしかも本人は全く気づいていないのです……さて彼女の所々に残した致命的ミスとは何か?」
古畑「そして彼女の最大の誤算は何でしょうか?」
古畑「ヒント、この事件で彼女の狙いをよく思い出して下さい」
古畑「そして」
古畑「妹さんの宮永咲さん」
煌「何なのか検討もつきません」
三尋木「いや知らんし、わけわっかんねー」
古畑「まあー少し考えればすぐに分かります。それでは最後に決め台詞を……お二方もぜひお願いします」
煌「え!突然言われましても」
三尋木「いやーー知らんし」
古畑「んっふふふふふ古畑任三郎でした」
煌「すばらです!!!」
三尋木「全く全然わっけわっかんねーー!!!」
会場外
スタスタスタスタ
菫「……なんだこんなところにいたのか?」
照「……一人になりたかったから」
菫「……そっか」
菫「さっきはすまない、気が動転してた」
照「いいよ、別に気にしてない」
菫「みんなが待っているそろそろ戻らないか?」
照「わかった」
白糸台高校控え室
照「みんな寝ているね」
菫「風呂入ってないだろ、焚いておいた」
照「ありがとう」
~~~~~~~~~~~~~~
朝 食道
久「……朝早く来ただけあって空いてるわね」
まこ「そうじゃな、昨日はよく眠れなかったからの」
久「……私なんか一睡もしてないわよ」
まこ「……そうか」
和「咲さん昨日はうなされていましたけど大丈夫でしたか?」
優希「そうだじぇすごく苦しそうだったじぇ」
咲「……たぶん大丈夫」
まこ「……」
和「咲さん部長朝ごはんもう少し食べましょう元気出ませんよ」
久「……私は牛乳でいいわ」
咲「……私もそれで十分です」
まこ「そうか……」
優希「咲……」
咲「とにかく今日から決勝戦ですよね頑張りましょう」
和「そうですけど……」
優希「心配だじぇ……」
??「すみませんが少しよろしいですか?」
和「あなたは!!!」
久「……どうしたのかしら?私と違って元気になったみたいだけど」
??「……色々ありまして」
まこ「どうしてここに?ただおしゃべりに来た訳じゃないじゃろ」
??「その通りです、実は朝食が終わりましたらこの場所に来てほしいのです」
まこ「ここにか?」
和「行っても大丈夫でしょうか?」
??「大丈夫です。許可はとってあります、必ず来てください」
??「お願いします」ペコリ
久「そもそもどうしてここに?今日から決勝戦だってあるのだから少しでも特訓したいんじゃないの?」
??「それよりも大事なお話しだからです」
優希「その大事な話しって何だじぇ?」
??「それは着いてからお話しします」
和「ここでは言えないのですか?」
??「言えません」
まこ「それでも来いと?」
??「不信に思うのは当然です、しかしそれでも必ず来てほしいのです。お願いいたします」ペコリ
久「……そこまで言われたら断れないわよ」
??「ありがとうございます」
久「……とにかく朝食が終わったらそこに行くから」
??「お願いします、では私はこれで」
スタスタスタスタ
和「まさかここでお会いするなんて」
久「……こんな朝早くから会うなんて私達が来るのを待っていたみたいね」
まこ「こんな朝早くに……」
優希「大事な話して何だじぇ?」
まこ「とにかく言われた通りにするしかないじゃな」
しばらくして
尭深「淡ちゃん牛乳だけでいいの?」
淡「……すみませんがこれで十分です」
誠子「淡はこの調子か……」
菫「まあ無理もない」
誠子「所で菫先輩どうしたんですか?ご飯も普通に食べてますし」
尭深「それにいつもの自信にありふれた感じになっていますけど」
照「……」
菫「まあな、くよくよしても仕方ないしな」
誠子「さすがですね」
尭深「いつもの菫先輩に戻って嬉しいです。淡ちゃんも元気出そう」
淡「……うん」
菫「突然で悪いが朝食食べたら少し着いてきてほしい場所がある」
照「今日から決勝戦が再開するから少しでも練習の時間に当てたいのだけど?」
誠子「そうですよ」
菫「悪いが拒否権はない。部長命令だ」
照「菫がそこまで言うなら」
誠子「どこに行くのですか?」
菫「付いてくれば分かる」
誠子「?」
菫「とにかく詳しい話はそこに着いてからだ」
尭深「分かりました」
麻雀大会決勝戦会場前
スタスタスタスタ
菫「ここだ」
誠子「ここって決勝戦の会場じゃないですか!」
菫「そうだ」
誠子「いや、そうだじゃなくて……」
菫「この中で大事な話がある」
淡「大事な話しですか?」
菫「そうだ」
照「中入って大丈夫なの?」
菫「大丈夫だ、許可はとってある」
尭深「よく許可をとれましたね」
菫「まあな、と言うのも私が許可を取った訳じゃないけどな」
尭深「え?菫先輩でなければ誰が取ったのですか?」
菫「すぐにでも分かるさ」
照「菫さっきからそればかり」
菫「すまんな、あまり話すと面倒になるからな」
誠子「どういう意味ですか?」
菫「……とにかく中に入るぞ」
ガチャ
誠子「あ、待ってください」
尭深「とにかく行きましょう」
淡「……うん」
照「……」
麻雀大会決勝戦会場内
誠子「あ!」
久「……あなた達は?」
尭深「どうしてここに?」
咲「……お姉ちゃん」
照「……」
まこ「どうしてって菫さんが直接来てここに来るように朝食時に言われたんじゃ」
和「何も聞かされていないのですか?」
照「菫どういうこと」
菫「さっきの聞いての通りだ」
照「そうゆうことを聞いてるじゃない、どうして呼んだの?何を話すつもりなの?」
和「そうですよ、私も気になりますよ」
久「……そうね、突然呼ばれたからね」
菫「そうだな……、頼まれたんだ」
照「誰に?」
菫「…………」
古畑「んっふふふふふふふふ私が頼みました」
照咲誠子尭深淡和優希まこ久「!!!」
照「どうゆうつもりですか?菫に何を吹き込んだのですか?」ギロリ
古畑「吹き込むだなんて飛んでもなーい菫さんにはお願いしただけです」
照「古畑さん正直これ以上お話ししたくないのですが」
古畑「そんなこと言わずに、もうこれで最後です……はい」
照「最後ですか……私は決勝戦の練習がありますのでこんなことに付き合う暇はありませんので失礼します」
菫「待て照」
照「なに?」
菫「最後まで話を聞け」
誠子「菫先輩!」
照「どうして?こんなことするより練習した方が有意義に時間を使えるよ」
菫「大事な話しだちゃんと聞いてもらう」
照「大事な話してこのことなの?」
菫「そうだ」
照「聞くつもりはない、帰る」
菫「言ったがお前に拒否権はない。白糸台高校麻雀部部長としての命令だ」
照「ひどく強引だね菫らしくない」
菫「なんとでも言え、お前とて部長の命令を無視するほどできの悪い人間じゃないだろ」
照「職権乱用だよ菫」
菫「こうでもしないとお前は話しを聞きそうにないからな」
照「そう……それで古畑さん何をお話しするのですか?」
古畑「実はですねー犯人が分かりました」
照「そうですか、それは良かったですね」
古畑「はい、あっそうだ、どーして分かったかお聞きになりたいんじゃありませんか?」
照「そうですね、あなたがどんなにくだらない推理をするのか興味が出ましたよ」ニコリ
古畑「んふふふふ興味ありますでしょーお答しましょう。今日は色々荷物がありましてーよいしょっと」
古畑「えーーえーー会話なんです会話」
古畑「あなたと初めて会話したこと覚えていますか」
照「ええ覚えていますよ、色々聞いたりしましたよね」
照「私には妹がいるとかも言いましたよね」
古畑「はいそうなのです、刑事を前にその事を嘘ついたのも問題でしたが他にも問題なのはあなたが私達を刑事と推測したことです」
古畑「私達が初めて会ったとき照さん以外の白糸台の人達は私達のことを不審者だと怪しんでいましたね」
照「覚えていますよ、あんな不似合いな服装でしたから」
古畑「そうですあの会場では不似合いな服装でした、しかしなぜあなたは私達を刑事だと推測出来たのでしょうか?」
照「面白い推理ですね」
古畑「それでピーンときました」
照「この会場の近くの事件だったことはTVでやっていたのでそれでなんとなく刑事だと」
古畑「おやおやおやおやまたでましたねー」
照「何がです?」ギロリ
古畑「その言葉、またしても嘘をつかれましたね」
照「何をばかなことを、私は事実を申し上げただけです」
古畑「そうですか、私はちゃんと聞きましたよTVやラジオ聞きますかと、そして菫さんは聞く暇あるなら練習するとも言いました」
古畑「菫さん間違いないですね」
菫「はい、間違いありません」
誠子「ちょっと菫先輩!」
古畑「照さんよろしいですか、あなたが事件ことを知ることはできないじゃないですか考え見てくださいよTVもラジオもなければどうやって知ることが出来たのですか?」
照「あ、そうだ思い出しました。TVやラジオじゃなかったです」
古畑「おや?それでは何で?」
照「会話ですよ、たまたまそんな話しをしていた人がいたのでそれで分かりました」
古畑「そうですか……」
菫「随分と都合のいいことだな、少なくともお前とほとんど一緒に移動していた私にはそんな話しを聞いてないな」
尭深「菫先輩!」
照「どうとでも言ってて」
菫「…………」
照「突然ですみません古畑さん、ですがあなたの推理は外れましたね」ニコリ
古畑「んーそうですねーー因みにどなたか分かりますか?運営委員会の人ですか?」
照「そうですよ、事件のことを踏まえて中止しようかなと言っていました」
古畑「んふふふふふふふふふ、そうですかー」ニヤリ
古畑「照さんあなたは度胸のある方ですねーさすがインターハイチャンピオンですねー」
照「どういう意味です?」ギロリ
古畑「またまた出ましたあなたの嘘です。これで5回目です。いやー嘘がお好きなのですねー嘘は女のアクセサリーみたいな感じですかね」
照「ふざけたことは言わないで下さい、私は本当のことを言ったまでです」
古畑「そうですか、運営委員会の人はそんなこと言うはずがないのです」
照「何を言っているのですか?古畑さん言いましたよね運営委員会の人が大会を中断させたってもうお忘れですか?」
古畑「んふふふふ、あれは建前ですよ」
照「……建前ですか?」
古畑「そう、本当は運営委員会の人達は是が非でも大会を開くつもりでしたが私が事件の進展を報告してから考えるよう頼みました」
照「…………」
古畑「ですからあなたの言うことはありえませーん」
照「……警備員だったかも」ググググ
古畑「んふふふふふ警備員も私達のことを不審者と見ていましたし事件のことは知っていませんでした」
照「……」
古畑「えーーあなたはどうやって事件を知ったのですか?」
照「…………」
古畑「お答えにならないなら私が答えましょう」
古畑「この会場内でTVもラジオも会話なしで事件を分かっているのは宮永界さんを殺した人間にしか分かりません」
古畑「つ・ま・り・犯人はあなたです」
照「私?」
古畑「そう、宮永界さんをめった刺しにして殺した」
照「実に下らないですね飛躍のしすぎですよ」
古畑「えー初めてお会いした時あなたの事件について探るような質問には違和感を覚えました。そして刑事の前で真相を隠そうと何度も嘘をつきました。そんなことするのは犯人以外にいない」
照「実に面白い妄想ですね古畑さん、でもそこまで言うのでしたらそれなりの証拠がありますよね」
古畑「はい、こう考えてみて下さい。宮永界さんは猟奇的殺人でなく明らかに怨恨の殺人でした。誰だったら宮永界さんを殺せるのでしょうか?」
古畑「1・宮永界さんが東京に来ることを知っていた人物」
古畑「2・宮永界にとてつもなく強い怨みを持っている人物」
古畑「3・めった刺しにしても急所を外しかつ肺気泡を知っている医学知識があり更に毒物にも知識がある人物」
古畑「4・宮永界さんを警戒心なく空きやに誘いなおかつ、時間も指定できる大変親しい人物」
古畑「5・犯行に使える空きやを見つける時間の余裕がありなおかつ、そこで犯行の準備も容易にできる都内に住まわれている人物」
古畑「えーーーえーーーーまだ続けますか?」
照「私には犯行はできません。お忘れですからまた言いますけど私は極度の方向音痴なのですよ」
古畑「その通りです」
照「私にはできません」
古畑「ですから犯行現場を何度も通って道のりを覚えようとしたのですよ・・・白糸台高校の人達と一緒に」
照「…………」
古畑「あなたー、1人でも何度も自転車で会場から犯行現場まで行ってましたねー私タクシーで行くかと思ってましたーそういえばタクシーでは足がつきますねー」
古畑「あなたが一人で会場から現場まで行く所を防犯カメラが捉えています」
古畑「10日前の映像を写真で取りましたーどこやったかなーーあ・あったあったありました」
パン パン パン
古畑「はぁーいあなたに間違いないですねー」
照「……」
古畑「これであなたの方向音痴は崩れました」
照「ちょっと待って下さい」
照「犯行当日私が犯行現場まで行ったとどうやって証明するのですか?」
古畑「んーー」
照「フフフ良いですよ、古畑さんの言う通りに犯行現場まで一人で行けたとしましょう」
照「ですがいいですか、その事が当日に犯行現場まで行ったとつなぐ線は何一つもないじゃないですか?」
古畑「そんなことありません」
照「ないです」
古畑「あなたが殺したのです、宮永界さんを」
照「違います!!!証拠もないのにいい加減な言い掛かりばかりうんざりです!!!」
古畑「ちょっとお待ちをー」
古畑「んっんーーんーんっんんー」
スタスタスタスタ バタン
優希「出て行ったじぇ」
まこ「どこに行ったんじゃ」
バタン
古畑「はい」
淡「ん?自転車と服それがどうしたの?」
照「!?!?!?!?」
古畑「あなたの最大の誤算は刑事が事件に関わることを想定しなかったことです」
古畑「我々刑事は捜査のプロです。人手があればちゃーんと調べられます」
古畑「あなた会場内で変装しましたねー制服のあなたとこの服に変装したあなたが一室で交互に出ていくところをカメラで確認しました」
古畑「服は会場内のごみ箱に自転車は会場のそばに置いてありました」
古畑「この自転車と服に見覚えありますねぇー」
照「キ・・・キオクニアリマセン・・・」
古畑「それはおーかぁしぃーいー、あなたの指紋が自転車にも服にもべっとりと着いていましたよー」
古畑「ちなみにーサンプルはあなたが今泉にあげたサイン色紙からとらせて頂きました」
照「ちょっと待って下さい!!!」
古畑「はい何か?」
照「それでどうして当日に現場まで行ったことが分かるのですか!!!そんなの分かる訳がない!!!」
古畑「んーーそれが分かるんですんっふふふふふ」
古畑「えーーあなたの道のりを調べるのに苦労しましたぁー」
古畑「よろしいですかーよろしいですかー」
照「………………」
古畑「こうやって地図で10日前あなたの会場から現場までの道のりと当日の変装したあなたの会場から現場までの道のりを合わせると実に面白いことがわかるんです」
バサリ バサリ
古畑「ほら、ルートがぴったりなんです」
古畑「ここも!!!ここも!!!ここも!!!」
古畑「つまりこの二人は同一人物です。間違いありません」
古畑「んーー因みにー5日前のあなたの道のりを合わせましょうか?」
照「大失敗ね……」
尭深「せ・・先輩・・」
古畑「んっふふふふふふふそのよーうですねー」
照「どうしてこうなったの?何が一番いけなかったの?」
古畑「なーにーがーーんっふふふふふふぜーんぶいけませんでしたよー」
古畑「私達を刑事だと推測」
古畑「妹がいるのにいない、」
古畑「事件を探る話し方」
古畑「お父さんの死をすんなり認める」
古畑「被害者の殺し方」
古畑「方向音痴に、刑事の介入がないからとたかをくくって服と自転車を会場で処分した」
古畑「全部いけませんでしたーー」
古畑「麻雀では頂点に立つほどのすばらしい才能がありますが犯人としては全くの底辺全然駄目でしたーこんどからは犯人をやらないことをオススメします」
照「あなたさえここに来なければこんなことには………………」
古畑「んふふ、あのー残念ですがここに来る前から犯人はこの会場にいると確信してました」
照「そんな!!分かるわけがない!!」
古畑「犯行現場に自転車のタイヤ跡がありましたつまりは、この場所から近い場所から犯人は来たわけです」
古畑「そして自転車を停めた所からお菓子の包み紙ー、あなた殺す前に気持ちを落ち着かせるためにお菓子を一つ食べましたねー」
照「……その包み紙は前からあったものではないですか?」
古畑「製造日が最近のものです」
古畑「しかもこのお菓子は麻雀の牌の形をしています。実はこれ売られているのここだけなんです」
古畑「それで分かりました。犯人は高校麻雀大会の会場内にいるとそして、あなたが現れた」
照「…………フフフ…………そうですか…………最初からも」
淡「照先輩どうしてこんなことを?」
照「あいつは私に才能があるから麻雀しろ練習しろ正直目障りだった」
照「だから殺してやったそれだけのこと」
菫「それだけの為に殺したのか?父親を?」
照「動機としては私には十分だよ」 パクリ
古畑「それがあなたの動機ですか」
照「そうですよ古畑さん満足しましたか?満足したなら早く行きましょう」
古畑「んーー」
古畑「んーーんっふふふふそれで事件の幕を引くおつもりですか?」
照「古畑さん何を言っているの?」
古畑「えー残念ですか全然満足していません、はい」
照「真実は全て話しました」
古畑「いいえ、あなたはまた嘘をつきました」
照「……ついていません」
古畑「動機がおかしいです」
照「どうして?」
古畑「あの殺し方はとてつもなく強い恨みがなければやりません」
古畑「先ほどあなたが言った動機では不十分です」
照「どうとでも言って下さい私は事実を言いました」
古畑「そうですか……所で咲さんあなたに見せたい映像があるんですー」
咲「私にですか?」
古畑「はいそうなのです、面白い物でしてきっと気に入って頂けます」
咲「そうですか?」
古畑「えーーとあったありましたこの白のDVDです、ついさっき用意してもらいました。探すのに苦労しました」
咲「!!」
和「どんな映像ですか?」
古畑「そうですね、情熱的というか激しいというべきか」
咲「……」ガクブルガクブル
古畑「スクリーンも用意しましたし機材も持ってきましたあとはこのリモコンでポチっと押すだけです」
照「!!!」
古畑「えーでは」
タッタッタッタッ パッシ
古畑「あ、リモコンが……」
ガシャン
照「私の動機を知りたいだからと言って咲を脅すような卑劣なことして調べるなんて!!!あなたみたいな人がいるから咲が苦しむのよ!!!」
咲「お姉ちゃん……」
古畑「んーー実はもうひとつリモコンあります」 ポッチ
照「え?」
古畑「ポッチと」
照「止めてください!!!」
ピッピッピッピッピッピッ
チャンチャンチャンチャン
コレハトテモヒヤシンス
古畑「んっふふふふ見てくださいよ、面白いでしょう。今泉のフラワーアレジメントでしてだじゃればかりでんっふふふふ」
照「そんな…………」
古畑「んっふふふふ、ところで照さん何と勘違いされたのでしょうか?」
照「…………」ギロリ グググググググ
照「……また私をはめましたね」ギロリ
古畑「はい、はめました」
照「……」
古畑「その勘違いした内容こそあなたの本当の動機です」
古畑「実はですね咲さんは父親に……」
照「ちょっと待って下さい古畑さん!!!」
古畑「……」
照「あなたほどの人なら分かりるはずです!!!私がどれだけの思いをして隠そうとしたか!!!」
古畑「はい」
照「だったら!!!」
古畑「しかし、あなたも分かってるはずです。あなたはこれだけの事件を起こしました。いずれマスコミがあなたについて徹底的に調べれば必ず咲さんのことを嗅ぎ付けます」
古畑「ですから、今からお話しします」
照「そんな……私がしたことはいったい……」
古畑「咲さんあなたは父親宮永界さんから虐待を受けていましたね」
咲「……」
古畑「そしてある日毎日続く虐待から耐えきれなくなり逃げたあなたは東京にいる宮永照さんに会いに行った。全ての真相を話し助けてもらうために」
古畑「しかし宮永界さんに照さんに危害を加えると脅されたことと照さんがあまりに強くあなたを拒絶したのでそのまま何も言わずに長野へ戻りました」
古畑「辛い日々の中で宮永界さんに不審に思われずに直接宮永照に会う方法を見つけます」
古畑「それが全国高校麻雀大会です」
古畑「だからあなたは必死に頑張った。姉さんにもう一度会うため、ここまではあなたの言葉通りですが……」
古畑「お会いになりましたらあなたは長野の人目の付かないどこかで自殺するつもりでしたね」
咲「帰っても辛く希望もない絶望の日々にもう疲れました……だから最後にお姉ちゃんに会ってそれから死のうと思いました」
咲「古畑さんはスゴいですね、まさかたった一日だけでここまでたどり着くなんて……」
古畑「えーー周りに助けを求めることできず孤独で毎日お辛かったと思います……お気持ちお察しします」
和「咲さんご免なさい!!!私!!!・・私!!!近くにいながらに咲さんのこと全然分かっていませんでしたご免なさい!!!」
優希「咲ちゃんーーー!!!ごめんだじぇーーーー!!!本当にごめんだじぇーーーー!!!」
まこ「お前さんがそこまで苦るしんどたっとは本当に申し訳ない」
久「咲……辛かったよね……苦しかったよね……部長なのに何も出来なくてごめんね」ポロポロ
咲「大丈夫です、私がみんなに気づかないように隠し通したから気にしなくていいです」
和「咲さん」
咲「でも、誰にも分からないようにしたのにどうしてお姉ちゃんは私が虐待を受けていること分かったの?」
照「…………」
古畑「……春休み」
咲「え?」
古畑「照さんは春休みに全てを知ったのでしょう」
咲「でもどうやってですか?東京にいたんじゃ分かりっこないのに?」
古畑「恐らく誰にも言わずに長野の実家まで行ったのでしょう。咲さんあなたに謝りに行くために」
咲「本当ですか!!」
古畑「んっふふふふ虐待は実家にこっそり行かなければ分かりませんよ、それに極度の方向音痴の照さんがそこまでして実家に行く理由と言ったら咲さんに謝罪意外あり得ません」
古畑「ですよね照さん」
照「……さすがですね……どうして分かったのですか?」
古畑「行きつけの本屋と図書館の借りたり買うジャンルが変わったのが春休み頃」
古畑「つまり春休みに真相を知り殺害計画を立てる為に借りる本のジャンルを変えたと推理しましたがいかがでしょうか?」
照「ええ、そうですよ。こっそり行って真相を知りました。咲がこんな私のためにそこまでして苦しみながら守ってくれた」
照「それにくらべて何も知らずに拒絶の言葉を吐いて会ったら許してくれると安く醜い思考を持つ私にほとほと愛想がつきました」
「それにアイツの今まで言った綺麗事……思い出すだけで吐き気がする!!」
照「だからアイツが最も苦しむ殺し方を考えました」
尭深「照先輩の父親を殺してやりたい気持ちはよく分かりました。でもだからと言ってよりによってどうして大会の時に殺したのですか?」
照「だからこそ殺したんだよあいつを……」
尭深「え?」
和「どうゆうことですか?」
古畑「照さん本当は真実を知ったその日に殺そうとしましたね」
照「そうですよ、今すぐにでも深く深くえぐって殺してやりたかった」
古畑「でも出来なかったー。殺してしまえば捜査の中で真っ先に咲さんの虐待が分かってしまいすぐに疑われ逮捕される」
古畑「そこであなたはすぐに殺すことを諦めました。そして東京で宮永界さんの殺害計画を立てました」
古畑「全国大会に出場して宮永界さんに応援に来てほしいという名目で東京に呼び寄せます」
古畑「そのあと殺して身元が分からなくしてしまえばその死体は誰か分からない、咲さんの方は宮永界が失踪したことにすればいいだけです」
照「その通りですよ古畑さん」
照「私はあいつをどうやって殺すかそのことだけ考えて毎日を生き麻雀を打ち続けました」
淡「そ・・そんな・・」
照「……少し良いですか?」
古畑「どうぞ」
照「先ほどのDVDですけど何で出したのですか?あなたならもう分かっていたはず?」
古畑「まーーあえて言うならいたずらですね」
照「フフフフ、手の込んだいたずらですね……。私が何もしなかったことは考えてなかったのですか?」
古畑「全く全然考えていませんでした。私は必ずあなたが止めにかかると確信してました」
照「どうしてですか?」
古畑「あなたが妹思いのお姉さんだからです」
照「私がですか……」
古畑「そうですよあなたがが咲さんのことどうでもいいと思っていたのなら父親を殺そうとはしません。仮に殺しても咲さんに罪を擦り付ければいい動機も十分にあります」
古畑「しかし、あなたはしなかった。例えどんなに自分に疑いがかかっても咲さんに擦り付けなかった、しかも咲さんに疑いがいかないようにかつ咲さんの辛いことに関しては触れないようにしてました」
照「買い被りすぎですよ古畑さん、私は妹思いの姉ではないですよ、むしろ醜く最低な姉ですよ」
照「妹思いの姉が妹のことを拒絶しますか」
照「しませんよね……」
照「咲……今目の前にいるのはあなたの苦しみに気付かず突き放して挙げ句の果てにこんなことしか出来ない血塗れの殺人鬼なんだよ」
ポロポロポロポロ
咲「お姉ちゃん……」
バッタン スタスタスタスタ
西園寺「失礼します古畑さんよろしいですか」
尭深「あなたは……」
西園寺「宮永照さん殺人の容疑で逮捕します」
照「はい………………」
古畑「待ちたまえ西園寺君」
西園寺「?」
古畑「せっかく妹さんが頑張ってここまで来て姉妹仲直りしたんだ。せっかくだから今日はここで思う存分に打ってもらおうじゃないか」
西園寺「すぐに確保しないのですか!?」
古畑「これは事件捜査の一環、現場検証みたいなものさ」
西園寺「しかし!?」
古畑「西園寺君ただ捕まえるだけが刑事の仕事じゃないんだよ」
西園寺「確かにそうですが……」
咲「あのー本当に良いのですか?」
古畑「どうぞどうぞ時間は私の方で何とかします」
菫「古畑さん大丈夫ですか?運営委員会が黙っていませんよ」
古畑「我々は刑事です、事件捜査の為とか言えばさすがに強く抵抗しません」
菫「でももし、強く抵抗してきたら……」
和「そうですよ、古畑さんの話ですと是が非でも大会続行させるつもりですよね」
古畑「んーーんっふふふふ私には偉くなった元部下もいます。いざというときには彼に頼んで運営委員会を力ずくで黙らせます」
まこ「結構強引じゃな」
古畑「んっふふふ私もやるときはやるんです」
久「頼もしいですね」
古畑「それに菫には約束しましたー」
西園寺「約束?何をですか?」
古畑「前を向いて歩けるような推理をするってね」
尭深「そんなことが……」
古畑「ですから咲さん安心して楽しんで下さい」
咲「古畑さんありがとうございます」
咲「お姉ちゃん昔みたいに麻雀やろう」
照「……無理だよ」
和「え?」
咲「ど・どうして」
照「私は人を殺したんだよこの手で」
照「この血塗れの手で牌をつかむ資格はない……それにみんなにも謝っても謝りきれないことをしただから責任はちゃんととる」
咲「でも……」
照「気持ちだけでも嬉しいよ咲」
照「古畑さん」
古畑「はい何でしょう?」
照「ご厚意は嬉しいですが私はもう行きます……その前にちょっとお手洗いに行きたいのですが」
古畑「んーーーそうですか……んっふふふ今度はあなたが自殺なさるおつもりですか?」
咲「え!!」
淡「どうゆうこと!」
照「なんのことですか?」
古畑「とぼけても無駄ですあなたの考えていることは手に取るように分かります」
照「……よく分かりましたね、お得意の推理ですか?」
古畑「こんなのは推理に入りません。あなたならこうすると想定していました」
照「さすがと言いたいですが……今気付いたからと言って無駄ですよ古畑さん」
照(おかしいな?、もう薬が効いてもいい頃なのに……)
咲「え?お姉ちゃんどうゆうこと?」
淡「照先輩!!」
菫「……」
古畑「……んっふふふ」ニヤリ
照「?」
照「何が面白いのですか?」
古畑「んっふふふふ、いやー照さんあなた大変お疲れのようですねー」
照「私は本気ですよ」
古畑「そんなお疲れのあなたに私から取っておきのプレゼントを差し上げました」
照「プレゼントですか?」
古畑「そうです、はいこちらのマムシ・マカ・高麗人参入りの栄養顆粒元気バリバリ君一個千円です」
照「とても高いですね」
古畑「そうなのですよー、でも元気バリバリ間違いありません……はい」
咲「古畑さん!!!」
古畑「咲さんご安心下さい」
咲「え!」
古畑「んっふふふふあなたが先ほど飲まれたカプセル錠剤の中身をすり替えさせて頂きました粉末のカエンタケでは疲れは取れませんからねーんっふふふふふふふふ」
照「!!!」
古畑「どうですか?疲れとれましたか?そろそろ効く頃だと思うのですが……」
照「ど・・どうして!いつから?」
古畑「先ほど言いましたがあなたの考えていることは手に取るように分かります」
古畑「宮永界さんが飲まされた毒物は犯人がまだ持っている可能性は高いそしてそれを使い自殺する可能性もあります」
古畑「で・す・か・ら・菫さんに頼んであなたの服を調べさせて頂きま・し・た!」
照「菫!!!」
菫「入浴中に勝手に調べて悪かったしかし、お前に死なれるよりはマシだ」
照「……こんなことすらも失敗するなんてだめだな私は」
咲「お姉ちゃんどうして!!!」
古畑「どんなにせよ自殺はいけませーん」
照「…………古畑さん私はとても重い罪を犯しました。だから償わないといけません」
古畑「だとしたら別に死ぬことはない、償うなら他の方法が」
照「そうはいきません!!!」
照「私がやったことでマスコミは寄ってたかった私を袋叩きにします。私だけなら良いです」
照「しかし、古畑さんが言いましたがその過程で必ず咲のことも知られて深く傷つけられて責められます」
照「それに母校も麻雀部もなりよりも虎姫のみんなが激しく叩かれる」
照「私のせいで皆がとても苦しい思いをするのはとても耐えられない」
照「だから私が命を持って償えばマスコミの追求が和らぐはずです。ですからお願いします!止めないで下さい……」
古畑「お気持ちお察しします……しかし!!!しかし!!!あなたは死ぬべきでない!」
古畑「これまで私は強制的に死を選ばされた死体を数多く見てきました。彼らの無念の顔は忘れられません。彼らの為にもあなたも私もここにいる皆さんも生きなければなりません。それが生きている人間の義務です」
照「死ぬより辛い日々でもですか?」
古畑「だとしてもです!!!」
古畑「それに咲さんや皆さんはあなたに死んでほしくないと強く願っています。あなたはその願いを無視して更に彼女達を苦しめるおつもりですか!!!」
照「でもこれだけのことをした私にいったい咲や皆の為に何をすればいいのですか!!!」
古畑「罪を償いまた1からやり直せばいいじゃないですか!!!」
古畑「皆さんとまた楽しく麻雀をすればいい!!!咲さんと姉妹仲良く過ごして失った時間を取り戻せばいい!!!」
照「今さらこんなことした私にはもうやり直しなんてききません!手遅れです……」
古畑「とんでもない!!!まだこれからです!!!今さらや遅すぎることはありません!!!」
古畑「いくらでも!!!今からでも!!!やり直せます!!!」
古畑「よろしいですか!!!よろしいですか!!!たとえ!!!たとえですよ!!!明日死ぬことになったとしてもですよ!!!」
古畑「あなたが麻雀をしてはいけないと誰が決めたのですかー」
古畑「今を生きてはいけないと誰が決めたのですかー」
古畑「今さら咲さんと仲直りするのは遅すぎると誰が決めたのですかー」
古畑「あなたの人生はこれからです」
照「…………」
照「……古畑さん」
古畑「何でしょう?」
照「今正直な気持ち古畑さんとはもっと早くに出会いたかったです」
照「そうすればもっと違う形で終わっていたのでしょうね……」
古畑「それは私も悔やまれます」
照「それでも古畑さんに会えてよかったです。ありがとうございました」ニコリ
古畑「嬉しい限りです」
古畑「あなたにはー偽りの笑顔よりも心からの笑顔の方が似合う、素敵ですよー」
淡「え!照の営業スマイル分かっていたの!」
古畑「私ーこれでも刑事でして多くの人に出会っていますから分かります……はい」
淡「すっごーーい」
尭深「名刑事ですね」
菫「さすが古畑さんですね」
優希「違いが分かるかじょ?」
和「私にはわかりませんが……」
照「あなたには敵いそうにありませんね」
古畑「んっふふふふふふふふふふ」
照「あのー先ほど断っておいてすみませんがみんなと麻雀しても良いでしょうか?」
古畑「もちろんいいですよ…………あっ!」
古畑「えーひとつだけよろしいですか?」
照「……何でしょうか?」ビック
古畑「私麻雀に興味湧きましてねーでも麻雀のことよく分からないものでー」
古畑「誰かー解説お願いしてもいいですか?」
菫「フフ……分かりましたそれでしたら私がやりましょう」ニコリ
古畑「ふふふ、ありがとうございます。あなたが解説して下さるなら安心して楽しめそうです」
古畑「ほら、西園寺君。君も」
西園寺「え?僕もですか?」
古畑「せっかく最高の舞台で最高の戦いと解説があるんだ楽しまない方がおかしいだろ」
西園寺「……まあー確かにそうですね古畑さん」
優希「そうだじぇ楽しまないと損だじぇー」
チャラララ チャンチャン
チャラララ チャンチャン
咲「お姉ちゃん打とう」
照「うん」
誠子「あと二人だれにしますか?」
淡「はいはーーーいこのスーパー淡ちゃんが打ちまーす」
尭深「淡ちゃん復活したね」
淡「こんな凄い戦い参加しない方がどうかしてるよ」
久「それじゃ私が打ちますか」
まこ「大丈夫か?あのメンバーヤバくないか?」
尭深「普通に考えたら入りたくないですね」
菫「同感だな」
久「何言っているの?私は状況が悪いほど強いんだからね」
~~~~~~~~~~~~~~
桑原「今日も来るんだろうな……ハアー……」
ガチャ
今泉「……」
桑原「やっぱり来た・・今ね忙しいから」
今泉「くーーーん」
桑原「今日はのっけから早いなー理由はわかるけど……」
今泉「君聞いてくれ」
桑原「何ですか?どうせ何かは分かっていますけど……」
今泉「大ファンのみや…………宮永照ちゃんが……ウゥー……捕まっちゃたよ……」
桑原「あの事件聞きましたよ辛い事件でしたね」
今泉「古畑のやつ僕をはめやがったんだ」
桑原「何かあったんですか?」
桑原今泉「古畑のやつ宮永照ちゃんが逮捕するとき僕を除け者にしたんだ。せっかく宮永照ちゃんに色々言葉をかけてあげようと思っていたのに」
桑原「まー今泉さんなら除け者にされてもしょうがないですね」
今泉「ねーそれどういう意味ねーねーそれどういう意味なの?」
桑原「うるさいなーだからですよ自分の胸にてを当てて考えてください」
今泉「え?んーーーーないな」
桑原「駄目だな……」
今泉「しかも古畑のやつ僕が苦労して手に入れた宮永照ちゃんのサインを証拠になるからと言って持ってかれたんだよ」
桑原「でもあれも重要な証拠になりましたし、いいじゃないですか」
今泉「良くないよ、あれを触っていいのは僕だけなんだ」
桑原「重症ですね……」
今泉「ボクにはもうあのサインしかないんだ、早く返してくれないかな」
桑原「いやそれ証拠品になっているからすぐには帰ってこないし、いつ手元に戻るやら」
今泉「そんな……古畑のやつはめやがってー」
桑原「いや、そんなつもりはないと思うけど」
今泉「………………」 ダキッダキッ
桑原「わかったわかった」
古畑「良いのですか?」
照「何がですか?」
古畑「咲さんにあのようなこと言っていましたが…………」
照「………………」
照「…………いいんです」
照「これで良かったんです」
少し前
照「白糸台のみんなやあなた達に泥を塗るようなことして本当にごめんなさい」
尭深「照先輩……」
誠子「先輩……」
淡「てーるー」
和「照さん」
菫「起きたこと仕方ない気にするな。後始末は私がなんとかする」
咲「菫さん大変だと思いますがよろしくお願いいたします」
菫「大丈夫だその為の部長だからな」
照「菫……ありがとう……」
菫「礼を言われるほどじゃないさ。本来は部長としてお前の悩みや苦しみを気付かないといけないのに……申し訳ない」
久「咲は私が守りますだから安心して下さい」
照「すみませんがお願いします」
照「………………」
尭深「古畑さんこれをどうぞ」
古畑「これは?」
尭深「尭深茶です。あの時は意地になってすみません。本当はあなたの分もありました。と言っても少ししかありませんが……」
古畑「ありがとうございます。お茶飲むのが楽しみです」
咲「お姉ちゃん…………」
照「咲…………」
照「私のことはもう忘れた方がいい」
咲「え?」
照「いや、私とは縁を切って赤の他人のつもりで過ごした方がいい……もっとも咲を無視した私が言うことじゃないけどね……」
咲「そんな……」
和「おかしいですよ!!せっかく仲直りしたのに!!」
淡「そうだよ照!!どうして!!」
照「……今さらかもしれないけどこうすればもしかしたら咲が麻雀のプロになる道もあるかもしれない、幸せに過ごせるかもしれない」
照「私が咲の幸せの足かせになるのは耐えられない」ブルブルブルブル
菫「てる……」
尭深「こんなことって……」
照「私は陰で咲を応援しているから……」
咲「……お姉ちゃん」
照「だからもうこれっきりにしよう……」
古畑「………………」
現在
照「………………」
古畑「んっふふふ世の中便利になりました。これを見てください」スマホノテレビ
照「これは…………記者会見…………」
古畑「白糸台高校の記者会見です」
照「そうですか…………ならなお見ないといけませんね…………私がこれから背負わないといけないことですから…………」
古畑「んーなぜ私がこれをあなたに見せるか分かりますか」
照「???」
古畑「頼まれたのです見せてほしいと」
照「誰ですか?」
古畑「すぐに分かります」
照「???」
ガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤ
記者「一体何かあったのかな」
記者「わからんよ、突然白糸台から緊急で会見したいなんて何を話すつもりだ?」
記者「しかも決勝戦がようやく始まるかと思ったらまた延びたしなんか関係あるのか?」
ガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤ
西田「みんな動揺しているわね」
山口「まー俺でも動揺するわな」
記者「おっ来た来た」
菫「今日は突然の会見に来て頂きありがとうございます」
菫「今日は重大なお話がありこの場を設けさせて頂きました」
記者達「………………」
菫「私達白糸台高校は大会を辞退します」
ガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤ
記者「どうしてでしょうか?」
記者「何かあったのですか?」
菫「皆さんはこの会場から近い所で放火殺人があったことをご存知ですか」
記者「ありましたね」
記者「どうゆう関係ですか?」
菫「警察から詳しい話しがあると思いますが殺された人は宮永界であり照の父親です」
ガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤ
記者「そんなことが…………」
記者「なるほどでは辞退の理由は宮永照さんのメンタルを考慮してのことですね」
菫「…………違います」
記者「え?」
記者「どうゆうことですか?」
菫「………………………………」
菫「放火殺人事件の犯人は宮永照です」
ガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤ
山口「ウソだろ…………」
西田「そんな…………」
記者「そんなことが…………」
記者「それは間違いないですか?」
記者「理由は理由は」
菫「すみませんが私からは詳しく教えられません」
記者「どうゆうことですか!?」
記者「説明してください!」
菫「突然ですが紹介したい人がいます」
咲「皆さん初めまして私は宮永咲と言います」
ガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤ
記者「確か清澄高校の大将の…………」
記者「無名の所がなんで出てくるんだ?」
記者「ん……宮永の名字もしかして…………」
西田「あの子…………」
咲「今回わたしの姉宮永照がこのような事件を起こし皆さまにご迷惑かけたことを深くお詫び申し上げます」
咲「いずれ警察から分かることなので言います。私は父から暴力を受けて苦しんできました。姉を守るために姉とは不仲になるように接して両親の別居の際それぞれ別々に別れました」
咲「しかし、最近になり姉は真相を知り今回の事件を起こしました」
咲「姉宮永照がやったことは決して許されることではありません」
咲「ですがこれだけははっきり言えます」
咲「宮永照は私のことを大切に思ってくれている私の自慢なお姉ちゃんです!!」
咲「お姉ちゃん見ている。誰がなんと言おうとお姉ちゃんは私のかけがえのない家族だよ。だから罪を償ったらまた一緒に暮らそう」
咲「待っているからね」
照「…………咲……………………………ありがとう………………ありがとう………………」ポロポロポロポロポロ
古畑「実に素晴らしい妹さんを持たれましたねー羨ましい限りです」
照「……はい……咲は私の自慢の妹です……」ポロポロポロポロポロポロ
カン
やっとやっと書き終わることができました!!!終わりは古畑任三郎らしくなかったですがどうしても書きたかったのですみません。続編を考えていますが書く気力があれば描きます。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
このSSへのコメント