2015-10-31 00:19:43 更新

概要

のぞえりのちょっと暗い話


前書き

コメントで批評お待ちしております。


絵里「希に会いたいわ」


希「うちもえりちに会いたいよ」


絵里「最近こっちでは色んなことがあったのよ」


希「へぇ〜詳しく教えて〜」


絵里「私と同じ大学に穂乃果が進学してきたわ」


希「賑やかでええやん!」


絵里「ラブライブの本戦が終わってからまた穂乃果は太ってたわ」


希「ダイエットやね」


絵里「ダイエットさせなきゃよね」


希「他には何があったん?」


絵里「穂乃果から聞いたんだけど、真姫と凛が付き合ってるらしいわ」


希「にこっちが聞いたら怒りそうやね」


絵里「にこには内緒にしなきゃいけないわね」


希「花陽ちゃんはどうしてるん?」


絵里「花陽はたしか新潟に転校になったんじゃないかしら?」


希「あ〜そうやったねぇ」


絵里「花陽は向こうで元気にやってるでしょ」


希「お米もたくさんありそうやしな」


絵里「花陽は大のお米好きだものね」


希「花陽ちゃんもなんだかんだ楽しそうやねぇ」


絵里「そういえば、海未やことりも元気らしいわよ」


希「あの二人は海外に行ったんだっけ?親の反対を振り切っていくなんて駆け落ちみたいで素敵な話やね」


絵里「後は希の話を聞きたいわ」


希「うちは特に何もなかったよ」


絵里「どうして何も話してくれないのよ…」


希「ほんまに何もなかったんよ〜」




穂乃果「…ん!…ちゃん!絵里ちゃん!!」


絵里「ん〜?あ…穂乃果…ここでは静かに…ね?」


穂乃果「ごめんなさい…でも絵里ちゃんずっと穂乃果の事無視するんだもん!」


絵里「あら…ごめんなさい、なんかいい夢を見ていた気がするの…」


穂乃果「また夢の話?」


絵里「内容がいつも思い出せないのよね…」


穂乃果「寝言でお米がどうとか言ってたよ?」


絵里「お米…?他には私、何か言ってなかった?」


穂乃果「話してくれ見たいな事も言ってたかな…」


絵里「放す?掴まれてたのかしら…?」


穂乃果「そっちじゃなくてトークの意味の方だと思うよ」


絵里「話す…お米…思い出せそうで思い出せない…」


穂乃果「無理に思い出さなくても、次また見たときに覚えてればいいんだよ」


絵里「…そうね、確かに穂乃果の言う通りだわ」


穂乃果「それより来週はメンバーの皆とお墓参りだけど大丈夫?」


絵里「墓…?誰の…?」


穂乃果「え…?絵里ちゃん、どうしちゃったの…?」


絵里「私は正常よ!それより誰のかを教えてくれるかしら!?」


穂乃果「希ちゃん…東條希ちゃんのだよ…」


絵里「!?そんなの嘘よ!笑えない冗談はやめて頂戴!」


穂乃果「冗談ならどれほど良かったか…これが嘘ならどれほど幸せか、絵里ちゃんが一番わかってるでしょ?」


絵里「嘘…嘘よ…」


穂乃果「本当だよ…」


絵里「希は…希はいつの間に死んでしまったの…?」


穂乃果「3年生の進学先が決まった日の夜だよ…」


絵里「その日はメンバーのみんなと遊びに行った日よね?」


穂乃果「そうだよ…その日の帰りに神社の前で猫を助けようとして、トラックに跳ねられちゃったんだよ」


絵里「あ…あぁ…思い出したわ…」


穂乃果「辛いけど、絵里ちゃんが一番辛いだろうけど、目を逸らしちゃいけないと思うんだ…希ちゃんのためにも…」


絵里「そうね…穂乃果の言う通りだわ…」




ーーーーーーーーーーーーーーーー


希「えりち、もうすぐ2年やね…えりちが居なくなってから、毎日がとってもつまらないんよ…」


凛「希ちゃん…居る…?」


真姫「希、エリーの様子はどう?」


希「凛ちゃん、真姫ちゃん…ダメや…全然目を覚まさへん…」


真姫「脳に問題はないから目を覚まさないのは心の問題らしいわね」


凛「希ちゃんは、ちゃんと大学に通えてる?」


希「まぁ、最低限の単位は取れてるはずやで…」


真姫「本当に?」


希「2人に嘘はつかんよ」


凛「希ちゃん信じてるよ…?」


希「2人こそちゃんと大学は決めた?」


真姫「私は医学部のある私立大に進むわ」


凛「凛は心理学があるところにすすむよ



希「2人とも頑張ってな…」


真姫「それじゃあ私たちは帰るけど、しっかり睡眠は取りなさいよ?」


希「あちゃ〜ばれてたか…」


凛「そんな隈作ってれば誰が見てもわかるにゃ…」


真姫「あんまり気負いしないでね…あれは希のせいなんかじゃないんだから…」


希「2人とも…ありがとうね」


凛「希ちゃん、また今度会おうね」


真姫「またすぐ来るわ」


希「2人ともじゃあね…」


希(あれからちゃんと寝れた日なんて何日あったっけ…今日は無理にでも寝よう…)

ーーーーーーーーーーーーーーーー

凛「希ちゃん大丈夫かなぁ…」


真姫「そうね、毎日絵里の所に来てるし…本当に大学に通ってるかも怪しいわ」


凛「そっちじゃなくて、体調のほう…」


真姫「それは私達がいくら言っても希次第よ…」


凛「凛達は何も出来ないのかなぁ…」


真姫「希の体調はともかく、エリーに関しては出来ることがあるわよ」


凛「私達に何が出来るの!?」


真姫「祈ることよ」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


絵里「穂乃果、希は私が笑ってたら喜ぶかしら…?」


穂乃果「え…?う、うん多分泣いてるよりかは笑ってた方が喜ぶと思うよ?」


絵里「この前、事故の事を思い出してから、笑い方も泣き方も忘れちゃったのよね…」


穂乃果「え?どういう事?」


絵里「どうやって笑うのか、どうやって泣くのか考えてたら、そもそもなんで表情を変えなきゃいけないのかもわからなくなってきちゃってね…」


穂乃果「絵里ちゃん…」


絵里「穂乃果は今心から笑ったり泣けたり出来る?」


穂乃果「出来る!…と思う」


絵里「どうして?」


穂乃果「…え?」


絵里「どうしてメンバーが一人居なくなってるのにそんな表情を変えられるの?」


穂乃果「希ちゃんならきっとそうして欲しいからだよ」


絵里「…は?」


穂乃果「希ちゃんならきっと穂乃果達には笑ったりしていて欲しいはずだからだよ」


絵里「あなた…本気で言ってるの?」


穂乃果「嘘だと思う…?」


絵里「あなたは希の事を知らないからそんな事が言えるのよ!」


穂乃果「絵里ちゃんよりかは知らないかもしれないけど、私だって希ちゃんの事全く知らない訳じゃないよ!」


絵里「希は口ではああ言うけど実は寂しがりやで臆病で控えめで…思ってる事を口に出せずに…本気で言いたいことも言えないような子なのよ!?」


穂乃果「でも希ちゃんは私達の前ではいつも、笑顔で、おちゃらけてるのに皆の事をしっかりみてて、優しいお母さん見たいな人だったよ!?」


絵里「だからって…もういいわ」


穂乃果「絵里ちゃん…明後日の墓参りには来てね…?」


絵里「ええ、そうね…」


ーーーーーーーーーーーーーーーー

絵里「希!会いたかったわ!」


希「えりち!?」


絵里「久しぶりね!」


希(あぁ…夢か…)


絵里「どうかしたの?具合でも悪い?」


希「いや、なんでもないよ〜」


絵里「そう…ならいいんだけど、健康には気をつけなさいよ?」


希「ありがとね〜えりちは優しいなぁ」


絵里「じゃあ久しぶりに顔も見れたしそろそろ帰るわね」


希「もう帰っちゃうの?またすぐ会える?」


絵里「さあね…約束は出来ないわ」


希「そんな…」


絵里「でも、また話しましょうね」


希「約束やで?」


絵里「ええ、そうね」


ーーーーーーーーーーーーーーーー

凛「あれって希ちゃん?」


真姫「そうみたいね」


凛「だよね、おーい!希ちゃーん!」


希「んー?あっ!凛ちゃん!真姫ちゃん!」


真姫「これから病院?」


希「んー?これから大学だよー」


凛「希ちゃんって本当に大学行ってたんだ!」


希「流石に最低限の単位はとらないとねー」


真姫「そういえば昨日ほど隈が酷くないわね」


希「久しぶりにちゃんと寝れたからね」


凛「凛たちも学校だからここらでお別れだにゃ」


希「せやねー、またねー!」


真姫「じゃあね」


希「うん…」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


絵里「明日がメンバーとの墓参りよね?」


穂乃果「うん、そうだよ」


絵里「場所はどこなのかしら」


穂乃果「ここからだと大体30分くらいの所だよ」


絵里「じゃあ明日は少しゆっくりね」


穂乃果「でも寝すぎて「遅刻〜」なんて言わないでね?」


絵里「穂乃果じゃないんだからそんなこと言わないわよ」


穂乃果「失礼だなー最近は遅刻してないよ!」


絵里「ええ、そうだったわね」


穂乃果「じゃあ明日ね」


絵里「ええ、またね」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


希「ごめんね、えりち…みんな…」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


真姫「受験前くらい4時間にして欲しいわね」


凛「でもほとんど自習だったじゃん」


真姫「それなら家でやった方が集中出来るのよ」


凛「凛は真姫ちゃんと一緒にした方が集中出来るにゃ」


真姫「そ、そう…なら仕方ないわね、うちで勉強してく?」


凛「その前に絵里ちゃんの様子見に行こうよ」


真姫「昨日も行ったのに?」


凛「今日は希ちゃん大学いってるから寂しいかなーって思ってね」


真姫「優しいのね、でも受験前なんだから少しだけよ」


凛「真姫ちゃんも優しいにゃー!」


真姫「ヴェェ、抱きつかないで!」


凛(照れてる真姫ちゃんもかわいいにゃ)

ーーーーーーーーーーーーーーーー


絵里(辺りが暗い…夢、かしら…)


希「ごめんね、えりち…みんな…」


絵里「希!?希なの!?」


絵里(苦しい…上手く呼吸が出来ない…)


希「ごめんね…また、すぐ会えるからね…」


絵里(希…?何を言っているの…?)


希「ごめんね…ごめんね…」


絵里(意識が…もう…だめ…)


ーーーーーーーーーーーーーーーー


凛「絵里ちゃーん!遊びに来た…よ?」


真姫「どうしたの?凛?」


凛「血…」


真姫「え?何を言ってるの?」


凛「希ちゃんと絵里ちゃんが…血で…とりあえず早く医者呼んで!」


真姫「何言ってるの?ナースコールがあるじゃない、早く部屋に入りなさい…よ…」


凛「どうして…」


真姫「と、とりあえずナースコールはしたわ!」


凛「…うん…」


真姫「なんで…希、エリー…」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


穂乃果「絵里ちゃん!起きてー!」


絵里「ほ、穂乃果!?」


穂乃果「どーしたの?絵里ちゃん?」


絵里「夢で希に殺されかけたわ…」


穂乃果「凄い夢だね」


絵里「私は生きてちゃいけないのかしら…ん?」


穂乃果「どーしたの?」


絵里「全部…全部思い出したのよ!ここはどこ!?どーして私は生きてるの!?希はどこ!?」


穂乃果「絵里ちゃん落ち着いて、何を思い出したの?」


絵里「全部よ!あの時の事故で引かれたのは私で希は生きてるはずよ!」


穂乃果「あーあ…思い出しちゃったかー」


絵里「あなたは全部知ってたのね?」


穂乃果「そうだよ」


絵里「教えて頂戴、ここはどこであなたは何者なの?」


穂乃果「穂乃果は穂乃果だよ、まぁ正確には絵里ちゃんが作り出した穂乃果かな。ここは…んーそうだなぁ簡単に言えば夢の世界だった所かなぁ」


絵里「私が作り出した穂乃果…?」


穂乃果「そうだよ、絵里ちゃんが作り出した穂乃果が私の正体」


絵里「さっきの夢の世界だったってどういう事?」


穂乃果「言葉の通りだよ」


絵里「今は何なの…?」


穂乃果「地獄かな」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


希(あれ…?うち生きてる?えりちと自殺した気が…夢…?)


凛「目が覚めた?希ちゃん」


真姫「私達の発見が遅かったら死んでたわよ」


希「せっかく…」


凛「え?」


希「せっかく全部終わらせようとしてたのに!」


真姫「終わらせるわけないじゃない!」


凛「そーだよ!希ちゃんは罪を償わなきゃ!」


希「罪?あぁ…えりちを殺したこと?」


真姫「今はそれでもいいわ」


凛「そーだね」


希「どーゆーこと?」


真姫「いずれ思い出すわ」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


絵里「地獄って…私は死んじゃったの?」


穂乃果「正確には私達だけどね、全員希ちゃんに殺されたんだよ」


絵里「どういうこと!?全員って私の他に誰なの!?」


穂乃果「全員っていうのは凛ちゃんと真姫ちゃん以外の全員だよ」


絵里「そんな…嘘でしょ?」


穂乃果「まぁ信じなくてもいいよ、多分もうすぐ希ちゃんもこっちにくるから」


絵里「希が…?でもこっちの世界では希は死んでることになってるんでしょ…?」


穂乃果「あれは嘘だよ」


絵里「嘘…?」


穂乃果「本当は希ちゃんは現実の世界で生きてるんだよ」


絵里「あなたはなんでそんなに知っているの?」


穂乃果「私が絵里ちゃんの作った穂乃果だからだよ」


絵里「何を言っているの…?」


穂乃果「絵里ちゃんは寝ている時に希ちゃんから色々聞いていたんだよ…まぁ実感は無いだろうけどね」


絵里「じゃあ今私の作ったこの世界は希から聞いた世界って事…?」


穂乃果「全部じゃなくて一部変わってるけどね、例えばことりちゃん達は海外になんて行ってないし」


絵里「どうして少しずつ違ってるの?」


穂乃果「絵里ちゃんの無意識的防衛反応だよ」


絵里「穂乃果にしては難しい言葉を使うのね」


穂乃果「絵里ちゃんの世界だからね、本当の穂乃果はこんなこと言わないのかもしれないけど、絵里ちゃんが知ってることは私は全部知ってるよ」


絵里「そう…で、希がこっちにくるのが解ったのはなんで?もう私は死んじゃったんでしょ?」


穂乃果「そうだよ、だからもうすぐしたら絵里ちゃんは本物の私達の元へ行くんだよ」


絵里「そう…!ってことは希は!?」


穂乃果「自殺しようとしたよ、多分今の希ちゃんなら死ぬまで自殺しようとするんじゃないかな…?」


絵里「じゃあ私は死んだ世界で希を待てばいいのね?」


穂乃果「本当に希ちゃんが好きなんだね…なんでこの世界の案内役が穂乃果だったか解る?」


絵里「…私の意識した世界なのだから、私が無意識に気にしてた…とか?」


穂乃果「違うよ…絵里ちゃんが穂乃果の気持ちに気付いていながら、気付かないふりをしてたからだよ」


絵里「穂乃果…」


穂乃果「その先の言葉は本物の穂乃果に言って」


絵里「…ええ、わかったわ」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


希(うちの罪はえりちを殺したこと…?でもあの2人の感じだとそれだけじゃない。)


真姫「本当に思い出せないの?」


希「…うん」


凛「真姫ちゃん、希ちゃんもショックだったんだよ…きっと」


希「真姫ちゃん、凛ちゃん、何があったのか教えてくれへん?」


真姫「…どうする?凛」


凛「…うん、教えてあげようよ」


希「ありがとうね…」


真姫「じゃあ、まず穂乃果に何が起こったか、からね」


希「え…?まずって…?」


凛「希ちゃん…しばらくは静かに真姫ちゃんと私の話を聞いてて」


希「う、うん」


真姫「続けるわよ、穂乃果はエリーが事故にあってからしばらく学校に来なくなったわ…でも、希たちが卒業する直前に挨拶をしに学校に来たわ」


凛「その時の穂乃果ちゃんは痩せこけてて、見るからに疲れ果ててたんだよね」


真姫「その時の希も疲れてて、喧嘩になっちゃったのよね…」


凛「その次の日に穂乃果ちゃんが首を吊ってたんだよ」


希「嘘でしょ…そんな記憶ないよ…」


真姫「残念ながら事実よ」


凛「次は…花陽ちんだね」


真姫「ええ…エリーが事故にあって穂乃果ちゃんが不登校になってから花陽は穂乃果ちゃんの家にことりと海未と通ってたらしいわ」


凛「花陽ちんは卒業前に説得できたって喜んでたっけなぁ…」


真姫「そして穂乃果が自殺したのを発見してしまった…しかも1番最初にね」


凛「ショックで、花陽ちんとことりちゃんと海未ちゃんも不登校になっちゃって…」


真姫「それでメンバーのグループに花陽が『さよなら』って書いてどっかに姿を眩ませたのよ」


凛「花陽ちんは新潟で誰かに刺されてるのを発見されて…」


希「これも覚えてない…」


真姫「このままじゃ危ないと思ったにこちゃんが、一回残ってるメンバーを集めたのよ」


凛「希ちゃんもそこに居たんだけど覚えてる?」


希「まったく記憶にない…です…」


凛「そう…」


真姫「続けるわね、メンバーで集まった時に海未が『希が穂乃果を…』ってなってね、まぁ逆恨み?とは少し違うのだけど、海未ちゃんが演舞用の刀で希に襲いかかったのよ」


凛「希ちゃんはなんとか避けたんだけど、横に居たにこちゃんの丁度首のあたりに刃が入っちゃって…」


真姫「にこちゃんは出血多量で死んだわ…」


希「嘘でしょ…にこっちが…」


真姫「そして目の前でにこちゃんが死んだ所を見たことりが…狂っちゃってね…」


凛「海未ちゃんを包丁で滅多刺しにして自分の手首を切って死んでいたらしいよ」


希「嘘…でしょ…?」


真姫「本当よ」


希「ことりちゃんとにこっちは…言っちゃいけないかもしれないけど仲悪かったじゃん…」


凛「にこちゃんとことりちゃんは付き合ってたんだよ、それを隠すために表面上は仲悪いフリをしてたんだって」


真姫「後は私達ね」


凛「うん」


希「2人は生きてるやん…」


真姫「体はね?でも心…精神は一度死んでるの」


凛「希ちゃんと凛と真姫ちゃんと寝たきりの絵里ちゃんの四人になったときに希ちゃんが私達に言ったこと覚えてない?」


希「…覚えてない…です」


真姫「教えてあげるわね、『私達もみんなに会いに行かない?』って言ったのよ、エリーの病室で」


凛「絵里ちゃんの復活を1番待ち望んでた希ちゃんが、絵里ちゃんの病室で言ったんだよ」


希「それが…罪…?」


真姫「そうね、それらが罪ね」


希「うちが、弱気になっちゃいけないの…?」


凛「…そうだね…少なくとも絵里ちゃんの前では元気で居なきゃだめだったよ」


真姫「あなたまだ自殺を諦めてない?」


希「諦めてないよ、なんなら2人を殺してでも死ぬ気だよ」


凛「希ちゃん…」


真姫「凛…どうする?メンバーの仇を取るなら今だと思わない?」


凛「真姫ちゃん…?」


真姫「希も死にたがってるし、私達もこのままじゃいけないと思うのよ…」


凛「だからって人殺しはだめだよ」


真姫「仇を取りたくはないの?」


凛「希ちゃんを殺しても仇を取ったことにはならないよ」


真姫「凛がやらないなら私一人でもやるわ」


希「真姫ちゃんがうちを殺してくれるの?」


真姫「ええ、そうよ」


希「医学部に進めなくなっちゃうよ」


真姫「命乞いのつもり?」


希「いやー?うちは自殺するからほっといてくれればいいのにってね」


凛「そうだよ真姫ちゃん、もうほっといてあげようよ」


真姫「凛…希はどうやって自殺するつもり?」


希「この病室から飛び降りるよ、見た感じ四階くらいだしね」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


真姫「本当にこれで良かったのかしら…」


凛「希ちゃんのこと?あの感じじゃしょうがないよ」


真姫「助けることも仇を取ることも出来なかったのよ」


凛「真姫ちゃん…凛はね、真姫ちゃんが人殺しにならなくて良かったって思ってるよ」


真姫「凛…」


凛「それに、全てを知った希ちゃんは生きてる方が死ぬより辛かったと思うよ」


真姫「もし、私が死にたいって言ったら凛は止めてくれる?」


凛「真姫ちゃんが止めて欲しいなら凛はいつでも止めるよ」


真姫「凛…もしもの時はよろしくね」


凛「真姫ちゃんも凛のことちゃんと守ってね」


真姫「えぇ…」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


希「ここは…真っ白な世界…?」


絵里「希!」


希「えりち!?」


絵里「希!会いたかったわ!」


希「うちだって会いたかったよ!」


絵里「ごめんね私が夢から覚めなかったから…」


希「ううん…うちも待ちきれないでしかもえりちを殺してしもうて…会いたかったなんて…ごめんじゃ足りないけど…」


絵里「いいのよ…こうして会えたのだから」


希「ごめんね…本当にごめん…」


絵里「もう謝らないで…話が変わるけど、穂乃果達見なかった?」


希「え…?穂乃果ちゃん達?うち今来たばっかで、わからへん…」


絵里「そう…彼女達もこっちの世界に居るのかと思ってたけど…」


希「ここはやっぱり死後の世界なの?」


絵里「恐らくね…まだ希以外に誰とも会ってないからわからないわ」


希「じゃあみんなを探しにいこうか!」


絵里「ええ、そうね」


おわり


後書き

長い間応援して頂いた全ての方に感謝します。
ありがとうございました。

作者的にこの作品でやりたかったこと
後付け設定になるので、見たくない方は飛ばして下さい。

この作品で本当に死んでるのはのぞえりの2人だけのつもりで書きました。

凛と真姫の言ったみんな死んでる発言は、狂っていく希に耐え切れずについた嘘で集中できない授業ちゅうに真姫が考えたと言う設定で

絵里がみんな死んでると夢で聞いたのは殺されたのは自分だけじゃないと思いこんで、希の愛を信じきれてない状態である事を表したかったです


このSSへの評価

1件評価されています


SS好きの名無しさんから
2015-10-17 20:17:00

このSSへの応援

5件応援されています


SS好きの名無しさんから
2015-10-17 20:16:58

白いカリスマさんから
2015-10-12 22:44:26

ワタルさんから
2015-10-12 09:26:36

NC250さんから
2015-09-25 20:00:45

SS好きの名無しさんから
2015-09-19 15:51:33

このSSへのコメント

3件コメントされています

1: NC250 2015-09-25 20:05:40 ID: dePoG893

この手のお話も好きなので応援してます。
また、文章中で【μ’s】と書くときは全角【’】を使うと文字化けが起きないのでお薦めです。

2: マグロープ 2015-09-27 09:40:43 ID: 5YASXFPV

NC250様
応援ありがとうございます。

文字化けに困っていたのでとてもありがたい情報です。ありがとうございます

3: SS好きの名無しさん 2015-12-29 02:52:34 ID: m-Qf0PKD

面白かったよ乙


このSSへのオススメ


オススメ度を★で指定してください