うそつきうーちゃんとしれいかん
初投稿です。卯月と提督が嘘を吐き合うお話。
少量毎の投稿になりますが、読んでいただけたら幸いです。
拙い書き手ですが、アドバイス等いただけたら幸いです。
尚、卯月と提督の他は、睦月型の面々しか出ておりません。
1
卯月「しれぇかーん。今日は一段と素敵~」
提督「ん? そうか? いや、実は今日の髪型は我ながら決まってると……」
卯月「なぁんて、うっそぴょーん!」
提督「そうか嘘か……そうだよな。似合ってないよな……」
卯月「今日の司令官は一段じゃなくて三段くらい素敵!」
提督「お、おお! そうか……良かった……」
卯月「うーちゃんはどうだぴょん?」
提督「うん。今日もいつも通り。卯月は可愛いよ」
卯月「ふっふーん。うーちゃん、今日も早起きして可愛くしてきたぴょん!」
卯月(実は昨日髪切ったんだけど、気づいてくれてないかなぁ……?)
提督「嘘だけどな」
卯月「えっ……」
卯月(髪型失敗しちゃった……? 美容院行かないほうが良かったぴょん……?)シュン
提督「今日の卯月はいつもの数倍可愛い。髪切ったのか? 似合ってるよ」
卯月「ほ、本当? えへへ。嬉しいぴょん」パァッ
提督「勿論だ。まあ、卯月に似合わない髪形なんてないけどな。何せ卯月はウチの鎮守府で一番可愛い」
卯月「えへへ……司令官も鎮守府で一番素敵だぴょん!」
提督・卯月「嘘だけどな(ね)! 卯月(司令官)は世界で一番可愛い(素敵)!」
*
弥生「……何あれ」
長月「毎朝の恒例行事だ……」ゲンナリ
睦月「弥生ちゃんも、そのうち慣れるよ」ウツロメ
望月「というか、慣れないとやってらんないよ……」
2
卯月「しっれいかーん。あっそびましょー」
提督「おっ卯月か。何だ遊びに来たのか」
卯月「今日は出撃も無くて、つまんないぴょん!」
提督「ふーむ……よし。今からお出かけするか!」
卯月「お出かけ! うーちゃんデパート行きたい!」
提督「よーし、今日はショッピングだな!」
卯月「わーい! あ、でも司令官。お仕事大丈夫?」
提督「いやー。実は今日は執務少なくて俺も暇でなー?」
卯月「だったら大丈夫だね!」
提督「うむ。それじゃあ出かける準備してきなさい」
卯月「了解! ぴしっ!」
提督「さて……と」
書類「未処理がいっぱいだよ!」
提督「今日は徹夜だな!」
*
三日月「て、徹夜ですって……。手伝ったほうが良いかな……?」
皐月「放っといて良いと思うよ」
3
卯月「司令官。お昼だよ!」
提督「おっ。もうそんな時間か。今日は何食べるかな……」
卯月「ふっふっふー。これを見るぴょん!」ジャーン
提督「お? その包みはまさか……」
卯月「うーちゃん、お弁当作ったぴょん! 一緒に食べよう?」
提督「おお。凄いな。卯月料理出来たのか」
卯月「お料理もうーちゃんの得意分野だぴょん!」エッヘン
提督「そうかそうか。そりゃ楽しみだ」
卯月「さ、食べるぴょん。この卵焼きなんかオススメだよ」
提督「ほう。では早速」
卯月「めっ!」ぺしっ
提督「いてっ」
卯月「ダメだよ司令官。手掴みで摘み食いはお行儀悪いぴょん」
提督「そうは言ってもな。箸は一膳しかないし、それは卯月が」
卯月「だから……こうすれば良いぴょん? はいあーん」
提督「お、おう……」アーン
卯月「あーん……やっぱあーげない!」パクリッ
提督「あっ……やったな卯月!」
卯月「一度やってみたかったんだぴょん……多分、大丈夫……はい、今度は食べさせてあげる。あーん」
提督「あーん……もぐ……うん。美味いな!」
卯月「そ、そう……? えへへ。嬉しいぴょん! 次は何食べたい?」
提督「じゃあ、唐揚もらおうかな」
卯月「唐揚もきっと美味しいぴょん。はい、あーん」
*
睦月「おりょ? 如月ちゃん、眠そうだね」
如月「昨日の夜、卯月ちゃんがお部屋に来たのよ」
睦月「へー。それでそれで?」
如月「司令官にお弁当作りたいから、料理教えてって」
睦月「……卯月ちゃんって、確か鳳翔さんのお料理講座の成績……」
如月「丙、だったはずよ……結局、一晩かけて卵焼きだけは上手に作れるようになったけど」
睦月「じゃあ、今日は卵焼き弁当かー。食べりゅ? って言ってるのかな?」
如月「流石にそれじゃ可哀想だから、それ以外のおかずは私が作ったの。早起きして……」
睦月「そうなんだ……お疲れ様なのね」
如月「というわけで……少し寝かせて……」コテン
睦月「えっ……ちょっと如月ちゃん? ダメだよこんな所で寝ちゃ……睦月動けないよ……」
4
卯月「うーちゃん、そろそろ眠いぴょん……」メコスリ
提督「ん……もうこんな時間か。今日はこの辺で切り上げるか……」
卯月「今日は沢山お仕事したね。お疲れぴょん!」ぴしっ
提督「おう。お疲れさん。暖かくして寝るんだぞ」
卯月「あれ? 司令官はまだ帰らないぴょん?」
提督「ああ。もう少し残って、書類の整理しとかないとな」
卯月「な、なら、うーちゃんもお手伝いしてあげよっかな!」
提督「いや、俺一人で大丈夫だ。あがって良いぞ」
卯月「で、でもでも! 今日のうーちゃんは秘書艦だし! 司令官を置いていくわけにはいかないぴょん!」アセアセ
提督「いや……普段は俺置いて帰ってるじゃないか……ん? まさか卯月お前……」
卯月「ぴょ、ぴょん?」
提督「さては深夜の暗い廊下を一人で歩くのが怖いんだな?」
卯月「そ、そんな訳ないぴょん! 怖くなんかないぴょん。余裕のヨ級ちゃんだぴょん!」
提督「そうか。それなら安心だな。じゃあ早く帰って寝なさい。良い子は寝る時間だ」
卯月「う、ううー……わかったぴょん……お休み……」
提督「おう。お休みー」
提督「……さて。実は書類の整理なんてのは、暗い廊下をビビりながら歩く卯月を後ろから見る為の嘘だったわけだ」
提督「と、いうわけで早速追跡を……」
う、うびゃあああぁぁぁぁあ!?
提督「この声は……! 卯月の悲鳴!?」
卯月「司令官ー! 司令かーん!」トビツキ
提督「お、おう。どうした卯月」ダキトメ
卯月「廊下ー! 何かいたぴょーん! 怖いぴょーん!」ギューッ
提督「んな馬鹿な……だって艦娘の消灯時間は過ぎてて、俺達以外はもう寝てるはず……」
卯月「でも何かいたー! 肩掴まれたー!」
提督「あー……よしよし怖かったな。もう大丈夫だぞー」ナデナデ
卯月「しれぇかん……」
提督「ん?」
卯月「お部屋まで、一緒に来て……?」ウルウル
提督「……わかった。責任もって、部屋まで送ろう」
卯月「手、繋いで……絶対離しちゃダメだぴょん!」ギュッ
*
菊月「消灯時間を過ぎても、卯月が戻らないから迎えに来たのだが……」
皐月「逃げられちゃったね。菊月がいきなり肩掴むから」
菊月「む……すまない」
皐月「卯月はお化けとかダメなんだからさー……っと、良かった。ちゃんと提督の所に戻れたみたいだね」
菊月「うむ。それでは早速卯月を引き取りに……」
皐月「あっ、ダメだよ菊月。ここはボク達は黙って部屋に戻る場面だよ。さ、戻ろう?」
5
卯月「ぴょん? 司令官元気無いねぇ。お疲れぴょん?」
提督「ああ……最近立て込んでてな。中々休めないんだ。昨日も徹夜だ」
卯月「それは良くないぴょん! ちょっとお昼寝するぴょん?」
提督「いや、しかしだな……」
卯月「1時間くらいしたら、うーちゃんが起こしてあげるぴょん! だから大丈夫!」
提督「うーん、そうか? じゃあ少しだけ……1時間経ったらちゃんと起こしてくれよ」
卯月「任せるぴょん! さ、お布団敷いたよ。包まるぴょん」
*
提督「ん……あれ、今何時だ……?」
時計「もうすぐ夜戦タイムだね!」
提督「うおっ!? もう夕方じゃないか……卯月どこ行った? 1時間で起こすって……!」
卯月「むにゃぁ……しれぇかぁん……」スヤスヤ
提督「横で寝てやがる……おーい、起きろ卯月ー?」
卯月「んっ……あ、司令官起きたぴょん? よく寝れた?」
提督「ああ、お陰でぐっすりと……じゃなくて。1時間で起こしてくれるんじゃ無かったのか?」
卯月「ああ、アレは嘘だぴょん。そう言わなきゃ、司令官寝なかったぴょん!」
提督「当たり前だろ……ああ、こりゃ今日も遅くなるな……」
卯月「それなら大丈夫」
提督「何がだ」
卯月「今日のお仕事は出来る限り、うーちゃんがやっといたぴょん!」
提督「……本当だ。俺の承認必要な奴以外は全部終わってる」
卯月「意外と優秀なウサちゃん、って、よく言われるぴょん」エヘンプイ
提督「本当に意外だな……まあ、ありがとう。助かった」
卯月「えへん!」
提督「でも、次からはちゃんと起こしてくれよ? 何かあったら困る」
卯月「わかったぴょん。でもその代わり……」
提督「その代わり?」
卯月「司令官も、ちゃんと休むぴょん! 体とか壊したら悲しいぴょん。いっぱいお仕事あったら、うーちゃんも手伝うぴょん!」
提督「……そうだな。そうしよう。それじゃあ残りの仕事は1時間もあれば終わりそうだし……」
卯月「うん」
提督「夕飯まで二度寝するか!」
卯月「そうするぴょん!」
*
皐月「おーい、司令官ー? 卯月ー? 晩御飯の時間だよー……って」
文月「寝ちゃってるねー。仲良く並んで」
三日月「邪魔しちゃ悪いですね……間宮さんにお願いして、おにぎりか何か作ってもらって、机の上に置いておきましょう」
6
卯月「ねーねー司令官。うーちゃん、昔から疑問に思ってたんだけど」
提督「ん? どうした卯月」
卯月「どうして、カレーにニンジンって入ってるのかな」
提督「どうしてって……そういうもんじゃないのか? カレーといえばニンジンだろうに」
卯月「ニンジンいらないぴょん。こうなったら、間宮さんにお願いして、ニンジン抜きのカレーを……」
提督「ああ、そりゃ止めておいたほうがいいな」
卯月「なんでだぴょん?」
提督「昔な。俺がまだ赴任したての頃。俺はキュウリが苦手だから、冷やし中華のキュウリ抜きを頼んだんだ」
卯月「どうなったぴょん?」
提督「次の日、俺の昼飯はキュウリ尽くしだった」
卯月「うわぁ……」
提督「だから、卯月がそんな事お願いしようものなら、明日の昼飯は……ニンジンライスにニンジンソテー、スープはキャロットスープでデザートはキャロットケーキだな」
卯月「そんなの嫌だぴょん!」
提督「だろ? だから大人しく食べたほうが良いぞ」
卯月「うう……頑張るぴょん……」
提督「よしよし。じゃあ良いことを教えてやろう。目をつぶって食べると、意外と食べられるぞ」
卯月「でも、目をつぶったら、上手く食べられないよ?」
提督「安心しろ。俺が口まで運んでやる。ほれ、あーん」
卯月「あ、あーん……」メツブリ
提督「ほら、次行くぞ。あーん」
卯月「もぐもぐ……本当だ! ニンジンの味しないぴょん! ニンジン食べられる!」パァァ
*
長月「そりゃ、司令官が食べさせてるの、ニンジンじゃなくてジャガイモだからな」
菊月「ニンジンは、卯月が見てない隙に自分の皿に移したな」
望月「というか、食べてて気がつかないものかね?」
長月「カレーの味が強くて、野菜の味なんて元々しないしな……それと、まあ司令官を信じてるんだろうな」
7
提督「よし、今日の仕事は終わったな。帰るか」
卯月「そうするぴょん。あ、雨降ってる……」
提督「今日は夕方から雨だって天気予報で言ってただろ? もしかして、傘持ってきてないのか?」
卯月「ううん。うーちゃんはいつも折り畳み傘を鞄に入れて……あっ」提督「どうした?」
卯月「えーと……ちょっと確認することがあったぴょん! ちょっと行ってくるね!」
提督「え? 行っちゃった……あんなに焦ってどうしたんだ?」
*
卯月「折り畳み傘無かったぴょん……そういえばこの間、鞄の中整理して、出したままだったぴょん……」
提督「ああ、何だそれを確認しに行ったのか……」
卯月「……ねぇねぇしれぇかーん?」
提督「何だ急に甘えた声出して。まあ、察しはつくが言ってみ」
卯月「うーちゃん、司令官と一緒に帰りたいなぁ」
提督「つまり、俺の傘に入って帰りたい……と」
卯月「身も蓋も無い事言うと、そういうことだぴょん」
提督「まあ、言われなくてもそうするつもりだったし、別に構わないんだが」
卯月「流石司令官! 優しい! 今日は一段と素敵!」
提督「でも、次からは気をつけろよ?」
卯月「はぁーい」
*
睦月「おりょ? 弥生ちゃん。そのウサちゃん傘って、卯月ちゃんのだよね? どうしたの?」
弥生「今日、傘忘れちゃって……けど、卯月が『これを使うぴょん』って」
如月「でもそれじゃあ、卯月ちゃんの傘が無いんじゃない? 大丈夫かしら」
弥生「司令官と一緒に帰るから大丈夫だって……」
睦月「あー」
如月「なるほどね……」
8
卯月「遠征から艦隊が戻ったぴょん!」
提督「おう。お疲れー」
卯月「やっぱり、長い時間の遠征は疲れ……ん?」
提督「どうかしたか?」
卯月「何か甘い匂いがするぴょん……これは、生クリームの匂い!」
提督「ああ、実は今日のおやつはケーキでな。ちゃんと卯月の分も……」
卯月「……司令官」
提督「何だ?」
卯月「……ケーキ、先に食べちゃったね?」
提督「え? いや。元々卯月の分しか……」
卯月「ゴミ箱に、ケーキのフィルムあるよ?」
提督「そんな馬鹿な……確かに全部回収して……ほら、やっぱり無いじゃ……あっ」
卯月「間抜けは見つかったようだぴょん」
提督「……実は、さっき隣の司令部の奴が来てな。そのお土産のケーキなんだ……」
卯月「その場で食べないわけにはいかなかった……と」
提督「そういう事だな。うん……卯月も食べな?」
卯月「むぅぅ……まあ、良いぴょん。うーちゃんのケーキちょーだい?」
提督「あ、ああ。ほら、卯月の分」レイゾウコガチャ
卯月「あ、美味しそう。早速いただくぴょん」
提督「それがいい。はいフォーク」
卯月「……司令官、あーんするぴょん」
提督「ん? くれるのか?」アーン
卯月「いや、あげないぴょん。先に食べちゃった司令官は、罰としてそこで物欲しそうな顔でうーちゃんが食べてるの見てるぴょん。あー、美味しいぴょん」
提督「……何か、傍から見たら俺間抜けに見えない?」
卯月「間抜けは見つかったって言ったはずだぴょん。あー本当に美味しいぴょーん」
卯月(司令官と一緒だったら、もっと美味しかったぴょん……司令官のばか……)
*
皐月「あ、文月お帰りー。卯月戻るまで秘書艦だったんだって? お疲れ様」
文月「久しぶりの秘書艦だから楽しかったよ。でも、今日は隣の司令部の人来て、緊張しちゃった」
皐月「あー。緊張するよねー。粗相あっちゃいけないし」
文月「でも、司令官と秘書艦の分ってケーキ持ってきてくれたの。美味しかった!」
皐月「へー。良いなぁ。ボクもケーキ食べられるってわかってれば卯月の代わり引き受けたのにー」
9
提督「ふーむ。鎮守府中の艦娘が集まってるだけあって、秋祭りは大盛況だな」
卯月「そうだねぇ。あっ。あっちに金魚すくいあるよ! やりたい!」ダット
提督「はいはい……って、危ないから走るなー?」
卯月「さっ。司令官もやるぴょん! 早く早く!」テマネキ
提督「お? 俺と並んで金魚すくいをやる気か? 良いだろう。こう見えても昔は金魚すくいでナマズや鮟鱇を掬ったもんだ」
卯月「それは勝負のし甲斐があるぴょん。それじゃあ始めるぴょん! えいっ」パシャッ
提督「それっ」ピッ
卯月「……司令官、戦果は?」ポイビリビリッポイ
提督「……卯月と同じ」D敗北
卯月「……次! わたあめ食べるぴょん!」
提督「あっ、こら。独りで行こうとするんじゃない」
卯月「わたあめー」
提督「まったく……何で今、睦月達じゃなくて俺と一緒に行動してるのかわかってるか?」
卯月「睦月達がうーちゃんから逸れたからだぴょん! まったく困った姉と妹だぴょん」
提督「逸れたのはお前だ。本当は俺は今日は本部にいないといけないんだからな……」
卯月「じゃあ、早く皆を探さないとね! わたあめ屋台にいる気がするぴょん!」
提督「お前が食べたいだけだろ……ああ、ちょっと待て卯月」
卯月「ぴょん?」
提督「手。はぐれないように繋いでおかないと」
卯月「そうだね。睦月達と合流するまで、ずっと司令官と一緒だもんね!」ギュッ
*
望月「おっと……卯月ってば、司令官置いてわたあめ屋台行こうとしたぞ。はぐれたらどうするんだよ……」
菊月「お祭り気分で、本来の目的忘れてるんじゃあるまいな……」
長月「まあ、せっかく2人っきりなんだし、ああやってお祭りを楽しめればそれだけで協力した甲斐はあるけどな」
文月「作戦、成功すると良いねぇ」
皐月「作戦成功、もしくはお祭りの終わる30分前に合流、だよね。時間はまだあるね」
如月「そうねぇ……何とか作戦遂行して欲しいわね」
睦月「大丈夫だよ! 卯月ちゃん、やれば出来る子にゃし!」
三日月「あの……合流するまでこの観察って……」
7人「続くよ」
三日月「うう……恥ずかしい……」
弥生「やっぱりこの司令部は少し変わってる、かも」
10
卯月「うーん、秋祭り堪能したぴょん!」
提督「そりゃ良かったな。結局睦月達は見つからなかったわけだが」
卯月「きっと、もう戻ったんだぴょん。司令官と一緒にいるって伝言は本部に残しといたし!」
提督「それならそれで良いんだけどな……おっと。ベンチがある。ちょっと休むか」
卯月「そうするぴょん」
提督「よっこいしょ……ふぅ。楽しかったけど歩き回って少し疲れたな」
卯月「司令官じじくさいぴょん」
提督「放っとけ……何か飲むか? 自販機あるから買って来るけど」
卯月「ううん。喉渇いてないぴょん。それより司令官」
提督「ん?」
卯月「もうちょっと、そっち行っていい?」
提督「……別に、構わんが」
卯月「それじゃ失礼して……えへへ」
提督「……なぁ。卯月」
卯月「何だぴょん?」
提督「今日は月、綺麗だな」
卯月「そうだね。きっと月のウサギも今日はお祭りなんだぴょん」
提督「……そうかもな」
卯月「……あのね。司令官」
提督「どうした?」
卯月「うーちゃん、この司令部に来て良かったぴょん」
提督「……そうか」
卯月「皆仲良しで、ご飯も美味しくて……それに。司令官はカッコいいぴょん!」
提督「はは。ありがとよ」
卯月「だからね司令官。うーちゃん、今、すっごく幸せだぴょん!」
提督「そうかそうか。そりゃ何よりだ」
卯月「うん……それが、言いたかったぴょん。さ。そろそろ、うーちゃん達も戻ろう?」
卯月(やっぱり、勇気出ないぴょん……協力してくれた睦月達には悪いけど、今日は……)
提督「……少し、待ってくれ卯月。俺も今、お前に伝えたい事がある」
卯月「ぴょん?」
提督「俺も、この司令部に着任できて良かったよ。所属の艦娘は良い子ばかりで、そして何より……卯月。お前がいた」
卯月「……そ、そうでしょ? うーちゃん、出来る子だぴょん!」
提督「楽しかったよ。卯月と一緒に執務するの。お前とふざけ合ってたら、疲れも落ち込んだ気持ちも、全部一気に吹っ飛ぶ」
卯月「う、うん……うーちゃんも、司令官とお仕事するの楽しかったぴょん」
提督「だからな。卯月」
卯月「ぴ、ぴょん……」
提督「これからもずっと、一緒にいてくれないか。ケッコン……してくれ」
卯月「えっ……そんな。だって、うーちゃん心の準備が……」
提督「……ダメ……か?」
卯月「ちょっと、考える時間が……」
提督「そうか……そうだよな。いきなりプロポーズなんかしても……」
卯月「なぁんて……うっそぴょーん!」ダキッ
提督「うわっ!? う、卯月!?」
卯月「そんなの、OKに決まってるぴょん! うーちゃん、司令官の事大好きだし!」
提督「いや、だってお前。考える時間が……って」
卯月「そんなの必要無いぴょん。だって、うーちゃんも今日、司令官にプロポーズしようと思ってたぴょん!」
提督「えっ。そうなの?」
卯月「睦月達にお願いして、司令官と2人っきりにしてもらって……結局勇気でなくて誤魔化しちゃったけど」
提督「そうか……ゴメンな。気づけなくて」
卯月「ううん。それより……司令官。指輪は、今あるの?」
提督「ああ、勿論だ……ほら」サシダシ
卯月「嵌めて欲しいぴょん」
提督「よし……左手出して……よしっと」キュッ
卯月「綺麗……うーちゃん、今すっごく、幸せだぴょん!」
提督「ああ。俺もだ。今物凄く幸せだよ」
提督・卯月「嘘だけどな(ね)! だって、この幸せはどうやって表現しても嘘になる……言葉じゃとても表せないくらいの、幸せだからな(ね)!」
これでおしまい。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
砂糖吐くSSって、やっぱり難しい。もっと甘々のものを書けるようになりたいものです。
口から砂糖が…。だが、それがいい!
>駄犬さま
読んで頂き&コメントありがとうございます。
何とか頑張って、砂糖吐けるようなSSを書きたいと思っております・・・
なるべくちょくちょく更新したいと思っておりますので、この先も読んでいただけたら幸いです。
心がほっこりしました。
特にニンジンと結婚の話が良い!
卯月ちゃん絶対ニンジン好きだと思ってました(口調的な意味で
>3さま
読んで頂き&コメントありがとうございます。
ケッコンの話は、最初の話を書いたときから、こうしようときめていた展開なので、気に入っていただけたのなら幸いでございます。
卯月ちゃんがニンジン嫌いな部分については、私の経験というか・・・以前に飼ってたウサギがニンジン食べない子だったので、それを投影してしまった感じです。ウサギ=ニンジン好きってわけじゃないらしいです・・・
と、いうわけで。ウチのうーちゃんは、わたあめが大好きだぴょん! という事にしております。
う~ちゃん可愛いんじゃあ・・・・・・・
にやにやできる良いSSでした!
>5さま
読んで頂き&コメントありがとうございます。
ニヤニヤしていただけたなら、作者冥利に尽きます・・・!
うーちゃんはかわいい(真理