やたら長いタイトルの作品は略す場所が難しい
銀魂×俺ガイルのクロスオーバーです
初めての投稿なのでお手柔らかにお願いします。
エンディングに辿り着くまで泣くんじゃない…俺。
学生生活とは。血気盛んなクラスの男子が周りの男友達とやれどこのクラスの女子が可愛いか、付き合いたいか、女子と何をしたいか、女子とナニを使って何をしたいか、女子の[ピー]を[ピー]して[ピー]…ー
新八「ってチョットぉぉぉ⁈」
銀時「ちょ、何?今モノローグ中なんだけど?話の取っ掛かりの大事な部分の説明中なんだけど?まだスタートでスキップ出来る尺じゃないんだけどぉ〜?」
新八「いきなりモノローグがピー音で始まる物語なんか聞いた事ないわ!」
「オメーの曲解した男子学生の日常をつらつら喋ってるだけじゃねーか‼︎学生生活の描写、微塵も触れてないからねっ⁈まだ教室から一歩も踏み出してないからねっ⁈」
銀時「うるせーな…男子学生の日常なんて基本こんなもんだろ?頭の中は人体の神秘で一杯だろ?寝ても覚めても直立不動だろ?」
「実際アレだから。アニメになったり映画になったり出来るほど綺麗じゃないからね?もっとエグいから。日常も見ている景色ももっとエグいから。エグいのその先を求めてるからね?」
新八「知らねーよ!てかアンタさっきから下の話しかしてないでしょうが!ド汚ねぇ会話だけで100,000字埋めようとする勢いでしょうがっ!」
「ちょっとぉ〜頼みますよ〜?トリップどころかまだ神楽ちゃん喋ってないんですからね?」
神楽「ホントアル。やたら先輩に憧れる女子達や先生に急に生意気になる女子、アレやコレやなオタクに染まるなんかパッとしない女子達も忘れちゃダメアル。」
新八「いや、神楽ちゃん?女子分を補足しなくていいからね?補足しても結局まだ教室から一歩も出てないからね?」
神楽「逆に明るくても外見がパッとしない女子とかメンヘラ気取ってる女子達は、先輩とか友達の紹介とかで大人っぽいを勘違いした歳上のしょーもない男に学校外で食われry」
新八「どんな理由で教室の外出てんだコラァァァ‼︎」
銀時「そーそー。「歳上の男の方が包容力あるから」みたいな感じで付き合っても結局男の方は遊びだからね?」
「J○に飽きたらサークルや合コン三昧だよ?記憶の片隅にポイだよ、アレ。」
神楽「女は女でフラれたショックもあいまって過激なニ○生とかT○itterを始めて構ってちゃんし始めるアル。「J○が○○で○○〜」とか中2なポエム付きで全身の写真upとか痛々しいアル。」
新八「そんな細かい解説いらねーよ!てか何その偏った見方⁈最早学生生活全く関係なくなってるから‼︎なんか別の批判になってきてるからっ‼︎」
銀時「てかいつもの調子でいってたから文字がエライことになってるだけど。どーすんのコレ?なんとか維新もビックリの会話の文字数になってんだけどぉ?」
新八「こんな中身のない会話からじゃ何物語も始まらないですよ。むしろ怪異レベルの事故ですよ、コレ。」
神楽「しんぱ…ダメガメさん!ゴメン、噛んだアル。」
新八「いや、言えてたよね?途中から全く別の言葉に言い直して噛んだよね?」
銀時「ダメガネ…ダメガネかけ機さん!失礼、噛みました。」
新八「アンタに至っては噛んでもねーし、むしろ悪口追加されてんだろうがっ‼︎」
* * *
3日後
銀時「なん…だと?」
「ふざけんな!そこまで大事になったらもう神のみぞ知る領域、じゃねぇか…!」
まさか…まさかここで全てを覆されるとは。震える足、そして汗がジワリと滲む両手がそれを物語っていた。
何がなんだかわからない…信じるべきものをさえ失った俺は一体どうすればいい?
俺は窓辺へと走り出した。息を切らしながら窓ガラスのブラインドを上げると、そこには照りつける太陽と海のように真っ青で広い空がそこにはあった。
空の青さはいつ見ても落ち着く。
言い表せない不安と無駄に力んでいた肩の力は抜け、足の震えもいつの間にか止んでいた。
「今日もいい天気だ。」
落ち着きと平静を取り戻した俺はポツリと呟くと窓に背を向け、いつもの定位置へ歩きだす。
変わっていくこともまた大事なんだろう。今なら全てを受け入れられる気がする。
「さて今日はどんな一日になるかねぇ?」
自嘲するかのような笑みを含ませながら六○木ヒルズの最上階にあるガラス張りでおよそ30畳はあるであろう広いリビングのある万事屋銀ちゃんの自分の革張りの高級リクライニングチェアに腰掛け、俺はいつものように依頼人を待っ…
新八「長げぇよ‼︎必要のない描写に字数使い過ぎだろぉぉ‼︎」
彼は志村新八。この六○木ヒルズの最上階にあるガラス張りでおよそ30畳…
新八「しつけーよ‼︎どんだけ事務所の場所と広さを強調してーんだよ‼︎」
「てかここいつもの万事屋ですからね?銀さんのいたところから窓までの距離なんて2、3歩くらいだし、窓の大きさだって1畳もない上に30畳のリビングも革張りの椅子もありませんからね?」
銀時「お前ねぇ…なんでネタバレしちゃうかな〜?なんで読者の空想力に委ねられないかな〜?」
新八「いや、空想どころか長ったらしい描写で大嘘ぶっこいてましたから。真実味の欠片もない描写で既存イメージを塗り潰そうしてましたから。」
銀時「いい機会だから代わり映えしないリアルという名の幻想をこの右手でぶっ壊したかったんだよ。」
新八「どこの幻想殺しだよ。てか幻想ぶっ壊す前にその怠惰な生活習慣をぶっ壊して下さいよ。」
「大体冒頭のアレだってニ○コイの話でしょ?別にいいじゃないですか、ヒロインが5人に増えたって。」
銀時「ばっきゃろぉぉぉっ‼︎ジャンプで王道ラブコメをやる時はメインヒロインは4人までって決まってんだよ!ア○ズしかりい○ご100%しかり!」
「それが何?5人目?もう訳わかんねーよ。そのうち6人目とか登場するんじゃない?どの娘と結ばれるかな〜と思ったら、なんだかんだで結局は女神のいなかったサブっぽいヒロインと結ばれちゃうエンドが待ってんじゃないコレ?」
新八「知りませんよ。ニ○コイ作者に聞いて下さい。あと女の子の中に女神はいませんから。」
「それにしても恋愛マンガって大体題材は高校生生活ですよね?」
銀時「そりゃそうだろ。その時期は男も女も1番感情の機微が盛んだからな。」
学生生活とは。血気盛んな…
新八「それももういいですから。もっかい頭から読み返せば済みますから。」
銀時「だから逆に考えると、あんだけの恋愛マンガが量産されてんだから、高校時代なら誰にでもチャンスは等しく巡って来ると言っても過言ではない訳だ!」
新八「いや、あくまでもマンガですから。フィクションに継ぐフィクションですから。」
銀時「お前も落とし神って呼ばれるくらいギャルゲーをやり込めば少しはマシなメガネになれんじゃね?全体的にモブっぽいけど。むしろ攻略される側な顔だけど。」
新八「テメどんだけ他誌の作品推してんだぁぁぁ‼︎メガネかけてりゃとりあえずディスれると思うなよぉぉ‼︎」
銀時「あとは部活な。ちょっと変わった部活をやたら行動力のある女子と作ればもう運命の歯車は回り出したも同然だ。あとは他のヒロインがわんさか寄って…」
グラグラー…
新八「ん?」
ふと持論を展開させながら話し続ける銀さんの頭上に目を向けると糖分と書かれたいつもの額縁が小さく揺れていた。
そういえば昨日ハタキをかけたときに若干緩んでるなーとは思ってたんだけど、丁度お登勢に呼ばれたからそのままになっていたんだったっけ。
掃除はまだだったから今日こそは直さないと…と考えている最中、その出来事は起こった。
ガキンッ
金属の割れる様な小さな音と共にそれは彼の頭上へ勢い良く落ちた。
銀時「…そして主人公で必須なのはヒロインの言葉を何回かスルー…ぶべらっ‼︎」
「ぶべらっ‼︎」
「ぶべらっ‼︎」
アニメだと3カットになりそうなくらいの勢いで額縁を食らった彼は机に突っ伏した。
新八「って銀さんっ⁈ちょ、大丈夫ですかっ⁈」
へんじがない。ただのしかばねのようだ。
新八「いやいやいや‼︎額縁落ちて来ただけだからね⁈生きてますよねっ⁈ちょ、銀さん⁈銀さぁぁぁん⁈」
* * *
銀時「…何回かスルー…ぶべらっ‼︎」
「痛ってぇぇ…オイ、新八!額縁コレ金具緩んでんだろ!お前いつも掃除してんのに気付かなかったの⁈ホント使えねーな!だからお前はダメガ…」
??「新八?坂田、何を言ってるんだ君は?」
銀時「…え?」
え、何コレ?ヤダコレ?ドココレ?なんなのこの景色?なんで教室?なんで授業中?
あー…あれだ、銀八先生だ。銀八先生だからいかにもな教室セットなんだぁー…。
…いやいや待てぇ!ならなんで俺こっちに座ってんの⁈なんでいい歳していかにもな制服着てんの⁈小○旬なの⁈
しかもよく見たらクラスのメンバー全員知らないんだけど‼︎心なしか絵の感じも違うんだけどぉぉ⁉︎なんかオシャレ過ぎて浮いてない⁈俺浮いちゃってないっ⁈
??「私の神聖なる授業中に居眠りとはいい度胸だな?ん?」ゴゴゴ
銀時「うるせぇぇ‼︎こっちは今それどこじゃねーんだよ‼︎スタートからいきなりコナンくんなんだよ‼︎最近の映画ばりに説明を省かれてんだよ‼︎」
??「ほう。居眠りだけでは飽き足らず暴言とは…よし、歯ぁ食いしばれ。」ゴゴゴゴゴゴ
銀時「あ、いや…こ、このご時世に体罰はちょっといただけないんじゃないんですか〜?」アセッ
「ち、違くてあのっ…ききき気分が悪くってぇ〜…そうそう!先生、ほほ保健室で休んできていいですかぁ〜?」
キーンコーンカーンコーン
??「坂田。君が行くところは保健室ではなく職員室だ。」
いやそれ俺のセリフぅぅぅっ‼︎
ー職員室ー
??「何か言う事はあるかね?」
銀時「いや〜なんというか本当にすみませんでした。調子悪いにしてももっと言いようがあったというか…」
くそぉぉなんでこうなったぁ⁈そもそもなんでいい歳こいて職員室に呼ばれてんの俺⁈
女教師プレイだったらもっと色気のある感じにやってくれよ‼︎てかその前に誰でもいいから一から説明してくれよ!お願い!300円あげるからっ!
??「そして以前君に提出してもらったレポートだが…」パサッ
レポート?え?そんなん出してたの俺?
いつの間に書いてたの⁈そもそも今まではどんなキャラだったの俺⁈
??「舐めくさったレポートは以前にも何回か読んだ事があるが君のは…」ハァァ
よし、以前の俺の動向を知るためにも把握しとくのは大事だ!ここで少しでも現状の把握をぉぉ!
銀時「えっとぉ〜…学生生活とは。血気盛んなクラスの男子が周りの…ってコレ冒頭のモノローグじゃあねぇかぁぁあ‼︎」
??「確かに血気盛んというのはわかるが君の欲望とモザイクが大半のこのレポートは流石の私も評価のしようがない…」
銀時「先生。お言葉ですが大半の男子学生は…」
??「そこで君の全体的な更生及びレポートの書き直しをさせるべくある部活に依頼したのだが…」
銀時「あれれ〜?おかしいよ〜?先生がついに生徒の意見を無視し出したよ〜?」
??「という訳だ。ついて来たまえ。」
* * *
??「着いたぞ。雪ノ下はいるかー?」ガラッ
雪ノ下「平塚先生、入る時はノックを。」
平塚「まーそう言うな。今日は依頼人を…いや、依頼人は私か。しょーもないコイツをどうにかして欲しいんだが。」
銀時「なんか扱いがぞんざいになってません?あなた一応教師ですよね?人という字の大切さを説く職業ですよねっ?」
平塚「久々の強敵だと思うがどうか長い目で見てやって欲しい。」
銀時「俺の話を聞けぇぇ‼︎無視どころか問題丸投げしちゃったよこのっ人⁉︎ヤックデカルチャーだよっ⁈」
雪ノ下「とりあえずそんなとこにずっといられても困るので、此方に座ってもらえますか?」
ガタッガタッ
雪ノ下「では改めてお話を伺います、平塚先生?」
平塚「うむ。単刀直入に言おう。彼に勉強を教えて欲しい。」
銀時「待てぇぇぇ‼︎いや、アンタ教師だろぉ⁈何メインの仕事ほっぽり出してこんなガキに押し付けようとしてんだよっ⁈」
雪ノ下「同じ生徒の貴方にガキ扱いはされたくないのだけれど?」イラッ
銀時「あーそうだね!今はそうだったね!身体は子供、頭脳は大人だったね!」
平塚「…誠に残念だが坂田。このままだと君は身体が元に戻っても一生高校生だ。」
銀時「…え?」
平塚「私の担当教科以外も毎回赤点。唯一の救いは平均点ギリギリの保健体育。まさに君の指す学生生活そのものを君自身が体現してると言っても過言ではないな。」
銀時「何その頭の中思春期まっしぐらみたいなスペックぅぅっ⁉︎ふざけんなよ‼︎もっと頑張ってろよこっちのオレぇぇ‼︎こんなんだったら全部平均点の凡庸キャラのがマシだったよ‼︎一見モブっぽいけど実は主人公みたいな感じにして欲しかったぁぁ‼︎」
雪ノ下「先生、やはり依頼はお断りします。あんな腐った目をして年中発情しているような男の近くで教えるとなると何をされるかわかりません。然るべき機関へ連れて行って然るべき処置を取って貰うべきです。」
銀時「安心しろー。俺はロリコンじゃねぇし、お前のその男みたいな胸には興味はなーい。機能停止させてやるからMBIに帰りなさーい。No.8が目覚めるまで眠ってなさーい。」
平塚「言い過ぎだぞ雪ノ下。彼は覇気のない死んだ魚の様な目と内面的な性格が現れているような捻じ曲がった髪型をしてるが、人畜無害だ。」
銀時「いや、髪型については何も言ってなかったよね?明らかに先生の方が余計に言ってるよね?」
平塚「それに何も君だけに押し付けている訳ではない。部員として後の2人にも協力して貰うつもりだ。」
雪ノ下「…そうですね。1人はともかくとして、もう1人の方なら彼の相手にピッタリかもしれませんね。」
銀時「もう1人?」
雪ノ下「そう。あなたのような目をした男がもう1人。ハァ…本当に心底不快だわ。」
銀時「なんなのさっきからこの子?なんでこんなにトゲトゲしてんの?能力者なの?奉仕部じゃなくてバロッ○スワークスなのココ?」
??「アレ?ヒッキー、ドアの前で何やってんのー?入りなよー?」
??「ばっかお前‼︎デカイ声出すなよ、俺は今日は大事な用があって…」
ガラッ
??「ゆきのんやっはろー☆」
「あ、先生…と、そこにいるのはお客さん?」
雪ノ下「こんにちわ、由比ヶ浜さん。」
平塚「お邪魔しているぞ、由比ヶ浜。」
由比ヶ浜「久々の依頼だね〜。ほら、ヒッキーも早く…ってアレ?」
雪ノ下「あの男逃げたわね。きっとドア越しで内容を聞いていたんでしょう。相変わらず狡いわね…」ハァ
平塚「依頼人も私もいる上で敵前逃亡とはやってくれるな。」スクッ
「どれ、私が今から連れ戻して来よう…。」
由比ヶ浜「先生っ⁈」
平塚「ト○ンザムっ‼︎」ダダダダダダッ
「逃げ出した腰抜け兵がぁぁぁ‼︎」
銀時「刻が…見える…ッ!」
ドゴッドゴッ
??「畜生ぉぉぉぉぉ…‼︎(断末魔)」
* * *
「単刀直入に言おう。彼に勉強を教えて欲しい。」
俺こと比企谷八幡は教室の前で立ち止まった。
か○はめ波や○解を教えてくれとかならまだしも勉強ってなんともベタな…いや実際、必殺技教えろとか言われても困るんだけどね?
しかし幸いにも中にいるのは学年1位の成績を保持する奉仕部部長こと雪ノ下雪乃だ。勉強を教えるだけなら1番の適役と言ってもいい。
ただ教わるとなると間違いなく雪ノ下の言葉の数々で蜂の巣にされるなあの人。一生もんのトラウマになっちゃうんじゃない?サイコパスがガンガン濁っちゃうんじゃない?執行されちゃうんじゃない、雪ノ下に?
そんな状況俺なら…やってらんねーよ、糞が。
とにかく、このまま雪ノ下に一任される流れになれば全てが決まった後に遅ればせながら登場といったテイですんなり中に入れる訳だ。ならこのままここで流れを伺うのも一つの手だろう。
省エネ大事!元々俺は部活用のエネルギーは配分に入れてなかったんだよ!毎回ジリ貧なんだよ!だからやらなくていい事ならやらない…ですよね、折木さん?
関係ないけど折木さんと仲良くやれそうだよな〜今回の彼。なんとなくだけど。あと雪ノ下に罵倒されてるけど心なしか嬉しそうだよな〜なんとなくだけど。
「それに何も君だけに押し付けている訳ではない。部員として後の2人にも協力して貰うつもりだ。」
なっ⁈余計な事を考えている間に話が最悪の方向に転がってる…だと?
よし、今日は帰ろう。あの雪ノ下の事だ、今日中にあらかたの計画は立ててしまうだろうし、何よりもう1人の部員が由比ヶ浜の時点でもう雪ノ下に一任する他ない。
よって今日を乗り切ればミッションコンプリート。覚悟完了だ。すまない雪ノ下…俺はここまでだ…。
まあ実行委員程のハードになるとは思えないし、きっと大丈夫だろう。
そして八幡はクールに去る…
由比ヶ浜「アレー?ヒッキー、ドアの前で何やってんのー?」
背後に…だと⁉︎
見えてないぜ、由比ヶ浜結衣ッ!
これ既に前から一撃もらってんの?二撃目待ちなのこの状態っ⁈俺の死神の力が…ってなんかコレ材木座っぽいな、やめよう。
由比ヶ浜「どうかしたのー?入りなよー?」
「ばっかお前‼︎デカイ声出すなよ、俺は今日は大事な用があって…」
由比ヶ浜「ゆきのんやっはろー☆」ガラッ
言い終わる前に由比ヶ浜は勢い良く教室の戸を開けた。ってまだ俺が喋ってる途中でしょうがぁぁぁ!
計画をヤツに潰された今、もう最善策はこれしかない。
逃っげるんだよぉぉぉ!
そういえばさっき似たような声を聞いたような気がするがそんな事は今はどうでもいい!俺は生きる!生きて未来を切り開く!いや、捕まったところで別に死なないけどっ!
この難局を乗り切ったら俺、戸塚と結婚するんだ!って完全に死亡フラグだなコレ!
このプレッシャーは…まさかッ⁉︎
平塚「そのまさかよォ‼︎」ダダダダダッ
振り返ると通常の3倍の速さで走ってくる女教師の姿がそこにはあった…って教師が廊下走っていいのっ⁈
平塚「会いたかったぞ‼︎少年ッ‼︎」
いやァ‼︎勘弁して下さい‼︎愛が愛を重過ぎるって理解を拒んで憎しみに変わっちゃうからァ‼︎
平塚「首締めたいなァ比企谷ァァ‼︎」
首⁈え、首っ⁈抱くんじゃないの⁈ハナっから仕留めにかかってるのっ⁈
そして乙女座かどうか定かでない彼女の手に肩を触れられ…もとい肩を鷲掴みにされた瞬間、断末魔と共に俺の意識はそこで途切れたー…。
* * *
平塚「改めて紹介しよう。彼女が部長の雪ノ下、その隣が部員の由比ヶ浜。」
「そしてその隣で気絶しているのが同じく部員の比企谷だ。」
銀時「いや、気絶させたの間違いだよね?完全に獲物を狙う目してたよね?しっかりトドメ刺してたよね?」
もうなんなのこの部?部長が能力者なら顧問はプロハンターかなんかなの?あ、くノ一か。
てかどこもかしこも男女のパワーバランス偏り過ぎだろ…下手したらそのうち男だけ壁の内側に追いやられちゃうんじゃね?100年は外に出らんないんじゃね?
冗談じゃねーよ!もう十分だよ!お腹いっぱいだよ!学生としてこっちに飛ばされたってだけで大変なのに巨人討伐なんてやってらんねーんだよっ!
…もうここは馬鹿正直に勉強の成績を上げる事に努めるか。
アレだろ?ここで逃げて色々トリップのキッカケになりそうな策を講じても帰れないパターンだろ?わかってんだよ!その手はもう他でも本編でも使い古されてんだよ!アーカイブされてんだよ!
やるよ!やるからさっさと帰らせろよっ!長い夢オチで終わらせてくれよっ!
平塚「では勉強はこの2人に教えてもらうといい。わかったかね?」
銀時「はい。」
由比ヶ浜「なんかナチュラルに私だけ抜かされた気がするし⁈」
平塚「騒いでいたかと思えば急に静かになったな?なんだね?更に2人来たから緊張してるのかね?」
銀時「緊張してますねー。この猛獣の檻に突っ込まれたみたいな状況にっ。」
平塚「なーに、心配する事はない。みんな根はいい奴だ。普通にしていれば危害を加え事はない。」
危害っ⁈下手したら加えられるの、危害っ⁈
雪ノ下「先生。獣扱いはやめて頂きたいんですが。」
由比ヶ浜「そうだよ先生〜!私はそんなヒドい事しないよ〜!」
雪ノ下「…由比ヶ浜さん?その言い方だと私とあの男はまるで他の人に危害を加えてるように聞こえるのだけれど?」チラッ
由比ヶ浜「あはは…そうだね、ゆきのんも危害を加えたりしないよね…。」
雪ノ下「よろしい。」ニコ
何今のプレッシャー?圧倒したの?霊圧で圧倒したの今っ⁈
平塚「それに優秀な面々が揃っている。彼らからキチンと勉強を学べば授業でも部活でも日常生活でも上手くいき出して、なんなら恋愛も成就んじゃないか?」
オイ‼︎それどこの…
比企谷「それ…どこの進研ゼミっすか?」ムクッ
アレ?カブった?いや別にいいんだけど。
由比ヶ浜「あ、ヒッキー起きた!大丈夫?」
平塚「キスなしで眠り姫のお目覚めか。比企谷、気分はどうだね?」
比企谷「最悪ですよ。なんか悲哀に満ち溢れたアラサーに迫られる夢を…」
平塚「えっ?なんだって?」グググッ
比企谷「いえ…なんでもないです。」
怖ぇよ!こんな威圧的にあの台詞を使う人なんて見たことないんだけど!どんな主人公?俺TUEEE系のニューモデル?
雪ノ下「あら比企谷くん。目覚めてしまったのね。残念だわ。」
比企谷「お前に至っては心配の言葉すらないのな?」
雪ノ下「心配?そうね…もしも目覚めなかった場合何ゴミに分別されるかが心配ね。」
そういう心配⁈遠回しに死ねと告げた挙句、処理方法まで人の尊厳を奪うとは…今日も絶好調ですね、雪ノ下さん?
とりあえず話は聞かせてもらった。まあ頭から入り口で聞いてたんだけど。
つまりは俺と雪ノ下が主体で教えるわけね…まったく、高スペックが恨めしいぜ!
比企谷「じゃあ俺が文系を、理数系を雪ノ下が理数系を教えるって分担でいいな?」
雪ノ下「そうね。理数系ではまったく役に立たない目も性根も腐っている比企谷くんは、唯一のアイデンティティである文系を教えるしかないわね。」
暴言を省いても会話は成立するのにわざわざ差し込んでくるのは何故なのか。
もうこれ凶悪殺人鬼の域だよね?息を吐く様に殺してるよね、俺の心を!
銀時「ちょっとちょっと雪ノ下さん?彼に対して少ーし言い過ぎじゃない?等価以上にいろんな物持って行き過ぎじゃない?主に内面の。」
俺を擁護する…だと⁈
何この人?初対面で見ず知らずの相手を庇うなんていい人過ぎるでしょ!やべ、惚れちゃいそうなんだけど。
雪ノ下「あら、これくらい日常茶飯事よ?むしろいつもより優しいくらいなのだけれど。」
銀時「男って思ってるより繊細だからね?いくら顔も声もかわいいからってそんなにラッシュ入れられたら流石に凹んじゃうから!某格ゲーのボーナスステージの車みたいになっちゃうから!」
由比ヶ浜「うわ…なんか例えがわかりづらい…」
比企谷「大丈夫だ、問題ない。俺には十分伝わった。」
由比ヶ浜「伝わったんだ⁉︎てかなんでヒッキー涙目⁈」
いかんいかん!
庇ってくれた上になんか思考もなんとなく似通ってて話も合いそうだから、嬉しくてつい心の鼻血が…アレ?鼻血が心の汗だっけ?まあいいや。
雪ノ下「繊細?見る限りでは繊細さなんて微塵も…あぁごめんなさい。今は内面の話をしてるんだったかしら。ごめんなさい。」
銀時「お前ェェ‼︎今頭見てから判断したよな⁈天パ舐めんなよ‼︎天パはコンプレックス云々で結構繊細なんだからなっ⁈2回も謝らないでェ‼︎悲しくなるからァ‼︎」
由比ヶ浜「ゆ、ゆきのん⁉︎さっき会ったばっかりなのに少し言い過ぎだよ⁈」アセッ
雪ノ下「何故かしら。あなたを見ていると似たような目をした誰かさんを思い出してしまうのよ…と言っても顔と名前は出てこないのだけれど。」
比企谷「いやそれ何一つ思い出してねーだろ。てか本人いるからね?完全に俺の事だよねソレ?」
雪ノ下「自意識過剰な被害妄想はやめてもらえるかしら。誰もあなたの事なんて言ってないじゃない、なんとかくん?」
比企谷「オイ。現在進行形で名前を忘れられてるんだが?つか間違い方が少し雑じゃないっすか?」
流石に本人を前にしてなんとかくんって呼び方はないんじゃない?そのワードって普通はいない人を思い出す時に使うんじゃない⁈
銀時「先生ー!このクラスにイジメがありまーす!!教える人をやたらツンツンしてるけどたまにデレる委員長か妖しい雰囲気の巨乳メガネ網タイツ教師に替えて下さーい!!」
比企谷「先生ー!俺をこの空間から帰して下さーい!」
平塚「なーに、口は少しばかり悪いが根はいい子だ。そこにいる彼を見習って上手く付き合いたまえ。」
「…あとそこにいる彼。ふざけていると…取るぞ?」ギロ
ついに先生までかよ!
何なの?流行ってんの俺の名前を忘れるクダリ?
しかも取るって何を?含みがあり過ぎて超怖いんですけど!
銀時「もういっそ先生が教えてくれれば万事解決だと思いまーす!放課後の教室でマンツーなら尚更いいと…」
八幡「異議ありっ!」
由比ヶ浜「なんかヒッキーが割り込んできたしっ!?」
八幡(先生の貰い手がつくのはいい事の筈なのに…なんか万年金欠で安定しない職のその日暮らしなまるでダメな夫になりそうな気がしてついストップをかけてしまった…ってこの状況完全にライバルな立ち位置な思考回路になってんだけど!違いますから!先生にそんな感情は懐いてませんから!残念!)
平塚「モテモテなのは嬉しいのだが、私も忙しい身でね。今回はこの3人に全てを任せるよ。」
クールを装っても口角が上がってますよ、先生。くっそ、可愛いじゃねぇか!
雪ノ下「先生、安心して下さい。その2人が下卑な考えを起こさないよう部長として細心の注意を払って臨みます。」
アレ?俺完全に巻き添えですよね?
異議を唱えただけで仕分けされちゃうんですか?どんだけ厳しい仕分けなの?そのうち襟とか立てちゃうんじゃないの?
平塚「人に教えると自身も理解が深まるとも言うし、君達奉仕部にとってもプラスな案件になる筈だ。よろしく頼むよ。」ガラガラ
そういえば某漫画にそんな事描いてあったな…てか特進クラスと独身暮らしって語感が似てるよね。
ガラガラ
平塚「比企谷、なんか言ったか?」グググッ
なんで心の中まで読んでんのっ?!
* * *
比企谷「教えるとは言っても一体どのレベルくらいまで教えればいいんだ?まさか学年で一番取るまで…とか言わないよな?」
雪ノ下「長期的なスパンで臨むならそれも可能かもしれないけれど、時期的な事も加味した上で考えるなら…」
比企谷「赤点がギリギリ回避出来るくらいのレベルまでいければ上等…か。」
由比ヶ浜「あー…確かに今って時期的にみんな忙しいもんね…。時期的にっ!」
大事な事だからね!流石です、由比ヶ浜様!
銀時「つまり今度のテストで上手いこと赤点を回避すればいいって訳だろ?本気出せば楽勝だよ!むしろ今まで抑えてたくらいだからね!この意味わかるぅ?!」
雪ノ下「わからないわ。」
由比ヶ浜「わかんない。」
比企谷「あと何形態あるんだよ…。」
銀時「まあ何にしても俺の今後はお前らの指導次第になってくる訳だから全力全開でよろしく頼むわ〜」ホジホジ
雪ノ下「あなた、人にものを頼む際の態度というものを知ってるかしら?」ギロッ
銀時「は、はいっ…!!?」ビクッ
で、出た〜!雪ノ下のにらみつける!
俺も初対面で見た時は怖かったな〜。本当に心臓止まると思ったもん。あの冷たい視線こそまさに氷の女王たる由縁だな…俺しか呼んでないけど。
雪ノ下「そもそもここにいるのに全教科で赤点なんて、それこそ才能なんじゃない?それても何か非合法な手段でこの学校に…」
由比ヶ浜「な、なんかゆきのんスイッチ入っちゃったね…」
比企谷「まああの態度じゃ仕方ないだろ。」
「けどもしかしたら…」
由比ヶ浜「もしかしたら?」
比企谷『この人教わる態度じゃないよ。完全に他人に丸投げしちゃってるよ。幻のシックスマン並のパス回しだよ。』
「みたいなツッコミが欲しかったんじゃねぇのかなーって。」
由比ヶ浜「ヒッキー、何言ってんの?」キョトン
比企谷「…ああ。何言ってんだろうな、俺。」
触らぬ神に祟なし、今関わったら間違いなくブリザードの巻き添えだな…そんな事を思いつつ、止むまでの間読書をして過ごそうと俺は読みかけの文庫本を開くのだった。
いやーこの天候だと長引きそうだなー。
由比ヶ浜「…ね、ねぇヒッキー?」
比企谷「あん?」
由比ヶ浜「そろそろ助けてあげた方がいいんじゃない?そろそろ可哀想になってきたっていうか…」
ちょっと由比ヶ浜さん?俺いつもあれよりキツめになぶられてますけど?むしろいつもの俺に助け舟を出せよ!いやホント助けて下さいよ!
由比ヶ浜「なんかあの人ヒッキーに似てるんだよね…」
比企谷「はぁ?どこがだよ?」
由比ヶ浜「ヒッキーもゆきのんに責められてる時よくあんな表情でキョドってるし」
比企谷「よく見てんだなお前。何?俺の事好きなの?」
由比ヶ浜「ばばばっかじゃないの?!何言ってんの?!!そんなのありえないし!!ヒッキーマジキモイ!!」////
比企谷「おい!いくら冗談だったとはいえ、そこまで激しく否定されると傷ついちゃうだろ!」
なんなら寝る前に思い出してまたダメージを受けるまである。ボディーブロー並みにじわじわ来る…精神にっ!
由比ヶ浜「知らないし!あとキモイ!!」////プイッ
大丈夫な事だから2回言ったんですね、わかります。
てか俺、責められてるときいっつもあんな表情だったんだな〜。引きつった不気味な口元と泳ぎっぱなしの目。滝の様な汗。これはちょっとキツ………え、これが俺?嘘でしょ?嘘だよね?嘘だと言ってよ由比ヶ浜!
銀時「あのーさっきから俺が説教受けてるのに後ろで2人がなんかイチャイチャしてるんですけどぉー!!」
比企谷「…えっ!?」
由比ヶ浜「ええっ!?」////
雪ノ下「今は私があなたに詰問している最中のだけれど……そうね、2人にも意見を聞いておこうかしら…ね?」ニコォ
比企谷(満面の笑顔なのに目が笑ってない!!)
それよりなんなのアイツ?なんでこんな時に余計なパス回すんだよ!やっぱり幻の六人目なの?ダイレクトドライブゾーンで一つになる気なの?巻き添えにする気なのっ?!
雪ノ下「そもそもこの案件は奉仕部で受け持ったのだからあなた達にも少なからず…」
銀時(計画通り)ニタァ
オイお前ら、人がガンガン詰められてるのに何ラブコメしちゃってんの?なんで序盤で『この人教わる態度じゃないよ。完全に他人に丸投げしちゃってるよ。幻のシックスマン並のパス回しだよ。』
みたいなツッコミ入れてくんなかったの?空気読めよ!ツッコミがいなかったら俺だけ完全に浮いちまうだろうが!
逆コナンくん状態とはいえこんな小娘に説教受けるなんて何たるご褒美…じゃなくて屈辱!だからこそお前らも一方的に殴られる痛さと怖さを教えてやるよ!!ぬぁははははは!!!
雪ノ下「その耳は飾りなのかしら?それとも耳がついてる箇所全体が飾りなのかしら?」
お互いに違う者(アニメ)同士だけど、頑張ってい下さい。
続きが読みたいな
頑張って!
やっぱ銀さんとヒッキーにてるwwwwww二人のツッコミが似すぎてワロタwwwwwww
面白いw
頑張れw
おもしろいから頑張れw