2016-07-21 16:55:34 更新

概要

1度は野球を諦めた。
もう二度としないと思っていた。
しかし、河川敷で出会った1人の女の子に希望をもらい、また野球をやる決意を見出す。
個性豊かで一癖ある愉快な部員達と甲子園を目指す物語。

アテンションプリーズ!

※このssを見て、気分を害される、また、腹が立ったとしても、こちらは一切責任を負いません。

※駄文です。

※設定ガバガバです。

それでも良い方のみお進みください。


前書き

どうも、寿司ピラフです。
こんなssを見ようとして下さり、ありがとうございます。
さて、今回はGW編の後編です。
始めは前後編分ける予定はなかったんですがね…。
ちょっと諸事情により分けさせてもらいました。
今回は遠足とバス停前高校との練習試合を書きました。
楽しんで頂ければ幸いです!
また、前回登場したキャラの説明を載せておきますね。

名前: 奥井 紀明

学年:1

ポジション:ピッチャー

利き腕:右投右打

能力:MAX141km/hコントロールGスタミナDカットボール2Hシュート2

主な特殊能力:速球中心

メモ:パワフル高校野球部の速球派ピッチャー。かなりの球速が出るが、ノーコン。ワイルドピッチも珍しくない。一人称が矢部と同じオイラ。顔が田中同様モブ顔だが、球速という長所を持っているため、そこまで影にはならない。話し方が独特で、語尾をよく伸ばす癖がある。

名前:影山

メモ:プロ野球のフリースカウト。彼の発掘した選手は将来化けると評判。昔はオリックスでスカウトを行っていた。常にニット帽を被っており、とても暑そうだ。街中では「通りすがりの野球好きおじさん」と名乗っている。休みの日でもバッティングセンターで発掘を行う。


この物語はパワフル高校野球部日誌〜GWは何をしようか…編 前編〜の続きです。


パワフル高校野球部日誌〜GWは何をしようか…編 前編〜はこちらから!↓







おやつは300円まで!




先生「おーし、じゃあ全員バスに乗り込めー!」


ザワザワザワザワ


パワプロ「………。」


どうも皆さんこんにちは。パワプロです。


俺の通っているパワフル高校はこのGWの中日に遠足があります。


何の為にこの人が集まる期間に遠足に行くのかは謎である。


俺は授業中寝ていたため、何処に行くのか何も聞いていない。


パワプロ「おーい、友沢ー。」


友沢「なんだ、パワプロ。」


パワプロ「遠足って何処行くの?」


友沢「それがだな…俺も聞いていない。」


パワプロ「え、友沢も寝てたの?」


友沢「お前と一緒にするな。先生が教えてくれなかったんだ。」


パワプロ「ほえー。」


何処行くんだ?マジで。











inバス


パワプロ「なぁ早川。今日どこ行くか聞いてるか?」


あおい「ううん、聞いてないよ?何処なんだろうねー?」


パワプロ「定番と言ったら…遊園地?」


あおい「まあきっとそのへんだよねー。」


パワプロ「………。」


なぜ誰も知らない…。


奥井も矢部くんも田中も同じ答えだった。


となると本当に全員知らないのか。


何故学校側は隠しているんだ?


何の為に隠す必要があるんだ?


矢部「ほら!パワプロ君も歌うでやんすよ!」マイク渡す


パワプロ「ん、おう。」


ま、着いたら分かるしいっか。


ってカラオケ…レパートリーが乏しいぜ…。


パワプロ「よーし、じゃあ俺はアンパ○マンのマーチを歌うぜ!」


友沢「止めろ。マジで。」


パワプロ「えー、じゃあキ○キでも…。」


「パワプロ歌上手いのかよー!」


友沢「皆様を笑いの世界へご案内致します。」


パワプロ「露骨にディスってんじゃねぇ!」


アッハッハッハ…












1時間後…


先生「よし、着いたぞ。各自降りてくれー!」


パワプロ「zzzzzzz」


友沢「zzzzzzzz」


あおい「ぱ、パワプロ君!友沢君!起きて!」


パワプロ「しゃあー…まんるいほーむらん…うってやるー…。」


友沢「ん…なんだ?ってパワプロはまだ寝てるのか。起きろ。」バシィ!!


パワプロ「ぐはァ!?」


あおい「二人とも!外見てよ!」


パワプロ「ん?外…?」


友沢「……な。」


パワプロ&友沢「「なんじゃここーーーーーー!?」」


パワプロ「なんだよこのバカでかい建物は!?東京ドームもびっくりだぞ!?」


友沢「せ、先生!!此処は何処ですか!?」


先生「ああ、今日の遠足の目的地、猪狩スポーツセンターだ。」


パワプロ「猪狩…?」ピクッ


友沢「ぱ、パワプロ、抑えて抑えて。」


先生「凄いぞーここはー。猪狩コンツェルンがメインスポンサーになってこの建物を建てたんだが、ありとあらゆるスポーツが楽しめる施設なんだ。勿論スポーツが嫌いな人のための施設もある。」


パワプロ「………。」


友沢「ぱ、パワプロ…。」


パワプロ「………ゃー…。」


友沢「へ?」


パワプロ「いよっしゃぁぁぁぁ!!!!」


友沢「えええええええ!?」


パワプロ「おい友沢!!猪狩スポーツセンターだぞ!?あの猪狩スポーツセンターだぞ!?」


友沢「うるせぇ!!耳元で叫ぶな!!」バキィ


パワプロ「へぶらっちょぉぉぉ!?」バタッ


あおい「ぱ、パワプロく〜ん!?」


パワプロのようなもの「」チーン


あおい「ああ…。」


先生「じゃあ中に移動するぞー。」テクテクテクテク











in猪狩スポーツセンターメインカウンター前…


先生「よし、じゃあこれからの流れの説明をする!」


「何しにいくー?」


「サッカーやろーかなー。」


「俺バスケ!」


先生「静かにー。で、これからの流れなんだが…自由行動。夕方の6時にまたここに集合。なにか質問はあるかー?」


田中「先生!」


先生「なんだハゲ!」


田中「俺はハゲじゃなくて坊主です!それより先生、飯はどうすんですか!?」


先生「ここから西に食堂がある。そこで食べてくれ。あとはこのパンフレットを読んで確認などしてくれ。では解散!」


ザワザワザワザワ


友沢「じゃあまずはどこへ行く?」


パワプロ「野球以外の事も偶にはしてみたいな。」


あおい「ボクも!」


友沢「じゃあまずはサッカーからやってみるか。場所は…。」ガサゴソ


友沢「ボールゲームタワーって所にあるらしいな。」


パワプロ「よし、行こう!」タッタッタッタッ


あおい「あ、待ってよー!」タッタッタッタッ


友沢「おーい、そっちじゃないぞー!」











inボールゲームタワー受付


受付嬢「いらっしゃいませ。こちらに参加者の名前、希望の球技などを記入してください。」スッ


友沢「はい。」受け取る


友沢「………。」サラサラー


友沢「ほい。」スッ


パワプロ「うい。」パチッ


パワプロ「はいよ。」スッ


あおい「うん。」サラサラー


あおい「できました。」スッ


受付嬢「有難う御座います。」受け取る


受付嬢「種目はサッカー、メンバーは友沢亮様、小波パワプロ様、早川あおい様の3名様、サッカー未経験者で宜しいでしょうか。」


パワプロ「はい。」


受付嬢「ではこちらへどうぞ。」スタスタ…


パワプロ「………。」スタスタ…


友沢「………。」スタスタ…


あおい「ちょ、ちょっと、歩くの速いよ…。」テッテッ…











友沢「いやー、本当に広いな、この建物。」


パワプロ「前に来た時より更に施設も増えてるし…。」


あおい「あれ、パワプロ君初めてじゃないの?」


パワプロ「まあね。何回か来た事はあるよ。さっき名前書かないでカード挟んであったろ?ここのポイントカードみたいなものだよ。」


受付嬢「こちらがロッカールームになります。中に入って頂くと自分の名前の入ったロッカーがあります。その中に入っている運動着に着替えて下さい。着替え終えましたらまたここに来てください。」


あおい「はい。」


パワプロ「じゃ、また後で。」


あおい「うん!」









inロッカールーム


パワプロ「俺らのロッカーはーっと…あ、あった。」ガチャッ


友沢「お、俺のもあった。」ガチャッ


パワプロ「お、これか。かっこいいなー。」バサッ


友沢「これって貰っていいのか?」


パワプロ「ああ、俺もう何回も貰ってたし。」


友沢「一人で来てたのか?」


パワプロ「そんな訳ないよ。よく猪狩に連れてこられてたよ。『キミがもっと上手くなってくれないと、ボクの足を引っ張るのだからね?』とか言ってさー。」


友沢「はっはっは…。うん、マジでかっこいいわ。この運動着。」


パワプロ「な、特にここの赤の縦ラインが…。」


友沢「え?俺のは黄色と黒のグラデーションだが…。」


パワプロ「あ、そうだ。この運動着ひとつひとつ柄違うんだわ。」


友沢「凄くまめだな。ここ。」


パワプロ「人気の理由の一つだよ。出費を惜しまない。客に少しでも笑顔になってもらいたい。そういう意識の元此処は成り立っている…って猪狩が言ってたんだ。」


友沢「凄いな。」










パワプロ「お待たせー。」


あおい「あ、パワプロ君!この運動着凄くかっこいいね!」


パワプロ「早川のは黄緑系の横縞か。」


あおい「パワプロ君のは青地に赤ラインだね。」


友沢「あっちの方が良かったかもしれん。」


受付嬢「お取替え致しましょうか?」


友沢「あ、だ、大丈夫です。」


受付嬢「左様ですか。ではピッチへご案内致します。」スタスタ…


パワプロ「はーい。」スタスタ…


友沢「………。」スタスタ…


あおい「歩くの速いって!」テッテッ…













inボールゲームタワー内猪狩スタジアム


受付嬢「こちらでございます。そろそろ未経験者と中級者のみの8人制の試合が始まります。チームを分けてエントリーして下さい。ではこれにて。」スタスタ…


パワプロ「…………。」


友沢「…………。」


あおい「…………。」


友沢「素直な感想述べていいか?」


パワプロ「おう。」


友沢「なんじゃここーーーーー!?」


友沢「なんだよこのバカ広いスタジアムは!?何でタワーの上にこんなでかいものがあるんだよーーー!?」


パワプロ「気持ちは分かる。でも野球場の方がもっとでかいぞ。ドーム4つある。」


友沢「」バタッ


あおい「そ、それより早くエントリーしようよ。」


パワプロ「せやな。えーっと…これか。チーム分けはー…お、ちょうどあと3人で始まるのか。しかも同じチームに入れるし。」スッスッ


パワプロ「お、青色のビブスが出てきた。これを着ろって事か。」


パワプロ「おし、早いとこ他の人達の所に行こうぜ!」タッタッタッタッ


あおい「ぱ、パワプロくーん!友沢君がー!」


友沢「」チーン




パワプロ「こんちはー!」


あおい「こ、こんにちはー。」


友沢「」ズルズル


奥井「お、パワプロー。」


パワプロ「あ、奥井じゃん…。」


奥井「何で残念そうなんだよー。それよりこれで全員揃ったなー。」


???「そうですねー!って、あおい!」


あおい「へ?あ、はるか!」


はるか「あおいもサッカーしに来たんだー!」


あおい「はるかは出来るの?体調面とか…。」


はるか「ちょっと怖いから外から見てるよー。」


奥井「あれー、はるかちゃんって早川と知り合いなのー?」


はるか「はい!中学からの私の掛け替えのない親友です!」


パワプロ「えっと…俺は小波パワプロ。で、こっちが友沢。」ヒョイ


友沢「」


はるか「私は七瀬はるかです!よろしくお願いします!」


あおい「はるかはね、元々体があまり丈夫じゃないの。それで中学の時は野球部のマネージャーやってたんだよ。」


パワプロ「へー…じゃあ今は何かやってるの?」


はるか「い、いえ。今は何も…。」


パワプロ「じゃあさ、野球部のマネージャーになってくれない?」


はるか「え?私が…ですか?」


パワプロ「うん。今のマネージャー、あまり仕事してくれなくて困ってたんだ。しかも3年生しかいないから引退したらいなくなっちゃうから。」


あおい「いいねそれ!はるか!やってみようよ!ボクも手伝うから!」


はるか「そ、そうですね…。はい。あおいがいるならやります!」


パワプロ「おし!思わぬところでマネージャーゲット!」


奥井「おーい、そろそろ試合始まるぞー。」


パワプロ「おっしゃぁぁ!ハットトリック狙ってやるぜー!!」





審判「ではこれより未経験者、中級者の混合チームによる、8人制サッカーを始めます。フェアプレーで楽しく、怪我のないように試合をしましょう。」ピッ!


全員「お願いしまーす!」


パワプロ「って向こうに矢部くんとうちのクラスの奴いるじゃん。しかもサッカー部。おい!お前上級者だろ!」


「しゃーねーだろ!矢部に無理矢理連れてこられたんだから!何でもはるかちゃんと田中が一緒にいるでやんす…ぶっ潰してやるでやんす!とかいってさー…。」


パワプロ「矢部くん…。」


あおい「矢部くん…。」


友沢「矢部…。」


奥井「矢部ー。ジャンケンで負けたお前が悪いだろー。」


矢部「そうでやんすよ!オイラは未練がましい牛乳瓶メガネでやんすよ!」


友沢「誰もそこまで言ってねぇよ…。」


あおい「ってか友沢君生きてたんだ…。」


友沢「勝手に殺すなよ!!」


矢部「とにかく!オイラは奥井君に絶対に負けられないんでやんすよ!」


パワプロ「矢部くん…サッカー部連れてきてる時点で矢部くんの圧倒的な負けだよ…。しかもそいつ自分で言ってたけど、パスは得意だけどシュートは打てないらしいぞ…。」


矢部「…マジでやんすか?」


「おう。」


審判「そろそろいいかな?試合を始めたいんだが…。」


あおい「あ、すみませーん。ほら、始めるよ!」


審判「では、試合時間は20分1本でおこないます。」ピィィィィィィッ!!


トッ


矢部「オイラはサッカー部に頼らないで勝ってはるかちゃんのハートを鷲掴みにするんでやんす!!」ダッ


「そう簡単にやらすかよ!」


矢部「邪魔でやんす!」ヒョイッ


「なっ!」


パワプロ「矢部くんってサッカー上手いなー。」ボーッ


「お前!ボーッとしてないでボール取りに行けよ!」


パワプロ「分かってますよーっと。」ガッ


矢部「なにっでやんす!」


パワプロ「早川!」バシッ


あおい「え?わっ!」トッ


奥井「ナイストラップー。こっちこっち」タッタッタッタッ


あおい「う、うん!」テッ


奥井「よし。」トンッ


奥井「中上げますよー!」ボッ


パワプロ「任せろ!」ドンッ


「んなっ!そんなん無理だって!」ピョーン


ザシュッ


パワプロ「おっしゃあ!!まずは1点!!」←ボランチ


あおい「ナイスゴール!パワプロ君!奥井君もナイスパス!」←パワプロと同じボランチ


奥井「照れるぜー。」←左サイドハーフ


友沢「おい!俺も暇なんだ!どんどん打たせていいぞ!ってかパワプロサッカー出来たんだ。」←キーパー


「俺らだっているんだからな!」


「そうだそうだ!」


パワプロ「多分モブさんには世話にならないかと…。」


「」


パワプロチーム 1ー0 矢部チーム


ピィィィィィィッ!!


トッ


「矢部!一旦こっちによこせ!」


矢部「はいでやんす!」ドッ


「逆サイド裏行きますよ!」ボンッ


「ナイボー!」ドッ


奥井「行かせないぜー。」ザッ


「この動きに着いて来られるかな!?」キュッキュキュッ


奥井「よゆーだぜー。」キュッガッ


「なっ!」


奥井「よし、次は…。」


矢部「もらったでやんす!」ガゴッ


奥井「ぐわっ!」ドザッ


「矢部!そのまま1人抜いてシュートだ!」


矢部「おうでやんす!」


「同じ手は食わないぜ!」ザッ


矢部「同じ手は使わないでやんす!」ギュンッ


「なっ!は、速い!」


矢部「どぉりゃぁぁぁぁでやんすぅぅぅぅぅ!!」ガスッ


友沢「…え?」


パワプロ「…え?」


「…マジかよ…。」


コロコロコロ…。


友沢「危ねー危ねー、どんなシュートが来るのかちょっと怖かった…。ん?」


ギュルギュルギュル


友沢「なっ…!回転がどんどん速くなっていく!」


ギュギュギュギュギュギュ…ドンッ!!


友沢「わっ!」ボゴッ


ザシュッ


友沢「マジかよ。」


「矢部!お前スゲェよ!なんだよ今のシュート!キーパー近付いたら加速したぞ!?」


矢部「ふ、ふっふっふ。これがオイラの必殺シュート、『ヤンスボンバー』でやんす!」


「爆発してないけどな…。」


パワプロ「矢部くん、サッカーに転向したらどう?」


パワプロチーム1ー1矢部チーム





それから暫くは両者共にいいところまでは行くのだが、決定力に欠き、時間が刻一刻に過ぎていった。





18分


パワプロ「そ、そろそろスタミナキツイわ。」


あおい「ぼ、ボクも…。」


「同じく…。」


矢部「」コヒューコヒュー


奥井「矢部ー目が死んでるぜー。」


友沢「そろそろ決着をつけないと…。」


「おい!もっと俺にボールをくれ!」


友沢「まだまだあんなにアグレッシブな奴がいるもんな…。」


友沢「パワプロ!そろそろ決めてくれ!」シュッ


パワプロ「う、ういー。」トッ


「とらっ!」ドッ


友沢「!やばい!アイツがボールを持った!誰か止めろ!」


パワプロ「させっ…かよぉ!」ズザザッ


「遅せぇよ!」ピョン


パワプロ「なっ!」


友沢「クソッ!一体一だ!」ダッ


友沢「体のどこかに当たってくれぇ!!」ガバッ


「馬鹿め…。」トンッ


友沢「なっ!!矢部が走ってきている!!」


矢部「もらったで、やんすぅーー!!」ドゴッ


ガシュゥッ


「は、入ったァ!決勝点だ!!」


矢部「やった、で、やんすぅ!!!」バタッ


「メガネ!!お前よく走ったよ!!お前スゲェよ!」


友沢「クソッ!」


パワプロ「友沢!まだ試合は終わっちゃいねぇ!早くボールを!」


友沢「!!お、おう!!」ボンッ


友沢「まだ諦めてねぇのか…?」


パワプロ「早く始めるぞ!!」


パワプロチーム1ー2矢部チーム


ピィィィィィィッ


ドッ


パワプロ「行くぞ!!モブ!!」ドンッ


「俺はモブじゃねぇ!!」トッ


「モブ顔!!」ドッ


奥井「オイラは奥井だってー。」ポンッ


「ま、まだ走れんのかよ!!」←相手


奥井「オイラは疲れを知らないんだぜー。」ドンッ


はるか「かわした!頑張れー!奥居くーん!」


奥井「このまま打たせてもらうぜ〜!!」ガバッ


矢部「させるかでやんすぅ!!」ザザザッ


奥井「かかったなー。」トッ


矢部「なっ!キックフェイントでやんすか!」


パワプロ「行けぇ!奥井!!」


奥井「とぉりゃぁ!!!」ボゴッ


パワプロ「キーパー正面か!」


奥井「あーーー。」


「余裕だぜ!!」


フッ


「なっ!!」


パワプロ「モブが走り込んでる!!」


「もらったぁぁぁ!!!」ゴッ


「無理。これは無理。」


ザシュ…


パワプロ「は、入ったァ!同点だァ!」


「どぉだぁ!俺だってやる時ゃやるんだ!!」


ピピピィ!!!


「へ?」


パワプロ「あ、フラッグ上がってる…って事は…。」


あおい「オフサイド…?」


「」


審判「オフサイドだからノーゴールね。あ、時間だ。」


ピッピッピィィィィィ!!!!


パワプロ「負けた…。」


あおい「負けたね…。」


奥井「負けたぜー。」


はるか「負けちゃいましたね…。」


友沢「出番少なかった…。」


「」














パワプロ「いやー、負けたけど本当に楽しかったァァ!!」伸びー


あおい「次はどうする?」


奥井「野球やろうぜー。野球。」


友沢「やっぱり野球か…。って、矢部とサッカー部のアイツは?」


パワプロ「上級者なのが係の人にバレて、今問い詰められてるよ。」


奥井「ざまぁwwww。」


はるか「気の毒ですね…。」


パワプロ「まあ元気に戻ってくるっしょ!」


その頃…


係の人「おい!何故上級者を参加させた!!」


矢部「そ、それは…。」


「矢部!お前のせいで俺も巻き込まれてんだぞ!」


矢部「もう嫌でやんずぅぅぅ!!」


パワプロ(みたいな事になってそう。)


奥井「で、どこに野球施設はあるんだー?」


パワプロ「ああ、こっちだよ。」スタスタ…


友沢「大きさ、相当デカイらしいぞ。」スタスタ…


奥井「それは楽しみだなー。」スタスタ…


はるか「あ、あの人たち、歩くの速いね…。」テッテッ…


あおい「もう慣れたよ…。」テッテッ…




in猪狩ドーム前


パワプロ「ここが国内最高峰の大きさを誇る猪狩ドームだ。」


友沢「」


奥井「でけー。」


あおい「」


はるか「大きいですね!」


パワプロ「この猪狩ドームは猪狩カイザースのホームグラウンドでもあったんだ。今は別の所に造ったんどけどね。」


猪狩カイザース…俺達が小学3年の頃に野球界に電撃が走った。

現在の2リーグ制を変更して3リーグ制にした。

意図は未だによく分かっておらず、謎が多い。

その新リーグが新設された時に新しく

津々家バルカンズ

シャイニングバスターズ

猪狩カイザース

頑張パワフルズ

極亜久やんきーズ

キャットハンズ

以上の6チームが新リーグ、レボリューションリーグ(以後レ・リーグ)に配属された。

このレ・リーグが新設された当初から猪狩カイザースはスポンサーの猪狩コンツェルンの資金力にものを言わせ、毎年優勝争いを繰り広げていた。

現在では、セ・リーグ、パ・リーグよりも人気が出てきており、このままでは野球界の衰退に繋がると、各方面から廃止の声が上がっている。


友沢(説明ご苦労。)


こいつも脳内に…。


パワプロ「じゃあなにする?ここではバッティング、ピッチング、守備、試合が出来るけど。」


あおい「試合はいいかな。明日試合だし。」


パワプロ「じゃあ自由行動と行こうか。あっちのドームでバッティング練習が、あっちはピッチング、向こうは守備、ここは試合が出来る。時間は…じゃあ11時半にここに集合!その後に飯食いに行こう!じゃあ解散!」


はるか「私はあおいに付いていきますね?」


あおい「うん!一緒に行こう!」


友沢「俺は試合するかな。」スタスタ…


奥井「じゃあ俺はピッチングするぜー。」スタスタ…


パワプロ「俺はバッティングしよー。」スタスタ…






in猪狩バッティングドーム


受付嬢「いらっしゃいませ。こちらに名前等をご記入下さい。」スッ


パワプロ「あ、これで。」カード見せる


受付嬢「失礼致しました。お預かり致します。」スッスッ…ピッ


受付嬢「お待たせ致しました。小波パワプロ様、本日の対戦相手はどう致しますか?」


パワプロ「そうだなー。日ハムの大谷投手で。」


受付嬢「かしこまりました。日ハムの大谷投手ですね。」スッ…ピッ


受付嬢「ではバットはこちらを。17番ゲージです。行ってらっしゃいませ。」


パワプロ「はい。」ペコッ






in17番ゲージ


パワプロ「ここも久しぶりだなー。お、グラフィックが綺麗になってる。」


パワプロ「じゃあぼちぼち打ちますか!」


スカッ


スカッ


ガキン


スカッ


パワプロ「は、速え…。」


パワプロ「もうちょっと脇閉めて…。」


ビュッ


パワプロ「スピーディーに!」


カキーン!


パワプロ「おし、この調子!」


カキーン


スカッ


カキーン


カキーン


「おい!17番ゲージに大谷の球を打ってる奴がいるぞ!」


「スゲェ!何もんだ!アイツ!」


パワプロ「ギャラリーがいると辛いな。緊張するわ。」


カキーン


スカッ


カキーン


カキーン


パワプロ「変化球も欲しいな…。」ポチッ


パワプロ「これでフォークとスローカーブとスライダーも混ぜて来るはず…。」ザッ


スカッ


スカッ


スカッ


スカッ


パワプロ「」


「なんだ?急に調子が悪くなったぞ?」


「変化球のせいだろ。そろそろ行こうぜ。」スタスタ…


パワプロ「見栄はるんじゃなかった…。」










一方その頃…


ピッチング練習に向かった奥井と早川は…


奥井「ま、まだまだぁ!!」ビシュッ


スパーン!!


あおい「」バタッ


はるか「あ、あおい〜!!」


はるか「だ、大丈夫?あおい?」


あおい「も…むり…。」ガクッ


はるか「あおいーーー!!」


奥井「よっしゃ〜!勝った〜!それじゃあ約束通りコ〇・コーラ奢ってもらうぜ〜!」


あおい「わ、分かったよ…。」


あおい(何で勝負挑んじゃったんだろ…。)


コ〇・コーラを賭けて投げ込み勝負をしていました。



試合を行いに行った友沢は…


「はぁ…はぁ…。」


友沢「どうした?もう終わりか?」


「く、くっそぉぉぉぉぉ!!!」ビシュッ


友沢「その程度か…。」カッキィィィィィン!!!


「」


「な、なんだよアイツ!!またホームランだぞ!!」


「アイツ一体何者だ!?」


友沢「上級者も大したことないな…。」


上級者レベルで5打数3ホームラン出してヒーローになっていたとさ。



そしてパワプロは…。


パワプロ「ふぅ…やっぱりキツイわ。」


パワプロ「……キャッチング練習したいな。」


気分転換に守備練習をしに行きました。



in猪狩ディフェンスドーム


パワプロ「おし、まずは球速ぇのからいくか。」145km/hと…ポチッ


ガシュゥッ


パワプロ「速っ!!」ボスッ


パワプロ「うおおおおおお…。」


パワプロ「メチャクソ痛てぇ…。プロテクターなかったら死んでたわ…。」


パワプロ「はじめはゆるい球から行くか。」120km/hでいこ…ポチッ


ガシュッ


パワプロ「これなら…。」スパーン


パワプロ「真芯で捉えられるようになるまでこれでいこう。」


15分後…。


パワプロ「なんとか135km/hまで取れるようになったな…。」


「不様なものですね…。」


パワプロ「誰だ…って進か。」


進「そうです。中学時代はお世話になりました。」


猪狩進…猪狩守の弟。キャッチャー。兄とは正反対でおとなしい性格ではあるが、兄を退部させたパワプロに対しては恨みを持っている。


パワプロ「心にもねぇ事を言うんじゃねぇよ…。守の事は悪かったって…。」


進「パワプロさんは分かっていないんですよ…。僕は兄さんと一緒に中学野球を制して、高校でも甲子園で優勝すると思っていたんです。そう信じていたんです。信じて疑わなかったんです!!」


パワプロ「………。」


進「僕は兄さんが大好きでした。兄さんの投げる球を捕るのが最大の喜びでした。でもその喜びを奪ったのはあなたなんです…。」


進「小学5年生の頃、僕は兄さんと約束したんです。『一緒に甲子園に行こう。そして優勝旗を一緒に持ち帰ろう。』って…。」


進「でもそれが叶うことはないでしょう…。パワプロさんが兄さんを辞めさせたから!!パワプロさんがあかつきに入ってきたから!!!」


パワプロ「………。」


進「…僕は兄さんがいなくても甲子園に行きます。パワプロさんを倒して…。」スタスタ…


パワプロ「…進……。」









11:30in猪狩ドーム前


あおい「パワプロ君来ないねー。」


友沢「全く…何処に行ったんだ…。」


はるか「パワプロさんは時間を守らないような人なんですか?」


奥井「授業中寝るような事はあるけど、遅刻は今まで1度もないぜー。」


スタスタ…


あおい「あ、来たよ!」


友沢「おい!パワプロ!今何時だと思って…どうした?そんなに俯いて…。」


パワプロ「え?あ、いや、何でもないよ!」


友沢「本当か?お前は悩みを自分で抱え込む癖があるからな。」


パワプロ「本当だって!!飯は何があるのかなーって考えてただけだよ!!」


奥井「オイラも楽しみだぜ〜。どんな飯が出てくるんだろうな〜!」


あおい「これだけ施設が凄かったんだから、ごはんもきっと…。」ジュルリ


はるか「あおい!ヨダレが垂れてるますよ!」


あおい「ハッ!!」ぐしぐし


パワプロ「じゃあいこー!!」スタスタ…


全員(友沢以外)「「オオーーーっ!!」」テッテッ…


友沢「……周りの目は騙せていても、俺の目は誤魔化されないぞ…。小学校からの付き合いなんだぞ…。お前は嘘をつくときに右耳を触る癖があるんだよ…。何を隠しているんだ…?」









in食堂


ウィィィィン


あおい「広っ!!」


友沢「デカっ!!」


奥井「凄いぜー。」


はるか「奥井さんが言うと、どこか棒読みに聞こえます…。」


パワプロ「じゃあこっちだよ。」




店員「いらっしゃいませ。何名様でしょうか。」


パワプロ「5人です。」


店員「ではこちらにどうぞ。」


店員「こちらにお座り下さい。」


店員「当店ではお客様の足りない栄養分を補いつつ、美味しく頂いて欲しいため、こちらの紙に好みなどを書いて頂いております。ご協力お願い致します。」スッ


パワプロ「だとよ。」パチッスッ


友沢「ほい。」


以下略…




パワプロ「書けました。」


店員「有難うございます。こちらを参考に皆様のお食事を作らせて頂きます。今しばらくお待ち下さい。」ペコッスタスタ…


あおい「こ、ここっていくらくらいお金かかるの?ボク払えるか心配なんだけど…。」オロオロ


奥井「オイラもだぜー。」


はるか「私もです…。」


友沢「パワプロ!俺が金欠だって知ってるだろ!!」


パワプロ「そこは大丈夫。俺の持ってたあのカード使えば5人までタダだから。」


友沢「そのカードどうやって手に入れるんだ?」


パワプロ「ここの施設内にあるランキングバトルってところで野球だったら守備力とかパワーとか、サッカーだったらドリブルとかシュートとかをさせてそれを点数化して月間上位10位以内に入れば緑色のカードが届くよ。」


あおい「パワプロ君のは銀色だったけどそれはどうすればいいの?」


パワプロ「3ヵ月間上位3位以内に入れば届くよ。因みにこの上に金色とプラチナがあって、金は5ヶ月間1位になれば、プラチナは1度の挑戦で1位をとって、尚且つその得点が5ヶ月間超えられることがなかった場合に送られるんだよ。」


友沢「いけるかな?そのカード、銀なら取れそうだ。お前は肩だったんだろ?」


パワプロ「おう。4ヶ月目で破られちまったけど、銀でもいいやって思ってそれ以降は狙わなくなったけどね。あとこのカード有効期限があって、1年間しか使えないんだよ。切れる前に更新しなきゃ…。飯食ったら行くか?」


あおい「も、もちろん!!こんないい設備の中で練習できるなら、絶対に欲しいよ!」


友沢「絶対に取ってやる!」


奥井「同じくだぜー!」


はるか「………。」


その時はるかは考えていた…。


『パワプロさんが持っているんだから、更新してくれれば私達取らなくてもよくないですかね?』と!


奥井「ところでそのカードの色、価値が高ければ高い程、特典とかってなにがあるんだ?」


パワプロ「緑色で施設利用代が無料、カードの効果が3人まで。銀色で更に飯代が無料、VIP会員認定され待ち時間が減り、効果が5人まで。金色で更に有効期限が半年になり、猪狩スポーツショップでの買い物が半額になる。プラチナで有効期限が無制限になり、猪狩コンツェルンがメインにある店での買い物が75%OFF、猪狩コンツェルンがメインスポンサーのチームのホームゲームは無料になる。」


友沢「説明ご苦労。」


パワプロ「今度は言葉で言ってくれたね。」


友沢「?何のことだ?」


ま、まさかこいつ…無意識で直接脳内に!?


店員「お待たせ致しました。皆様。」


店員「お食事をお持ち致しました。こちらでございます。」


キラキラキラキラキラキラ


友沢「うわっ!すげぇ眩しい!」


あおい「料理がまともに見れないよ!」


奥井「眩しすぎるぜー。グラサン欲しいぜー。」


はるか「す、すごいですね…。」


パワプロ「大丈夫。グラサン付属だから。」スチャッ


友沢「ご丁寧に…。」


パワプロ「じゃあ頂きマース。」


みんな「「い、頂きます…。」」


パクッ…









パワプロ「ごちそー様でした。」


パワプロ「じゃあカード更新に行こうか…って、大丈夫?」


あおい「」ピクピク


友沢「」ピクピク


奥井「こんな上手いもの初めてだったぜ〜。」


はるか「とても美味しかったです!」


あおい「こんなに美味しい物がこの世にあったなんて…。」


友沢「これはやみつきになりそうだ…。」


パワプロ「さ、行くぞ。」


店員「またのお越しをお待ちしております。」ペコッ


パワプロ「こっちだよ。」スタスタ…


はるか「私でも出来るものがあるかな…。」テクテク


奥井「オイラは肩力を信じるぜ〜。」スタスタ…


友沢「俺はパワーヒットだな。」スタスタ…


あおい「ボクはもちろん制球力だよ!」テクテク








in猪狩ドーム受付


受付嬢「いらっしゃいませ。」


パワプロ「えーっと、カードの更新と新規登録に来たんですけど…。」


受付嬢「かしこまりました。ではこちらに更新したい方と新規登録したい方のお名前をご記入下さい。」スッ


パワプロ「ここでものを書くの、今日何回目だよ…。」





パワプロ「出来ました。」


受付嬢「有難う御座います。ではこちらにどうぞ。」スタスタ…




受付嬢「こちらになります。では頑張ってください。」ペコッスタスタ…


パワプロ「おし、頑張ろ。」


友沢「やってやるぜ!」


あおい「ボクの実力を見せてやる!」


奥井「頑張るぜ〜。」


はるか「私も何かやってみよ。」








パワプロ「さて、どうなるかな。」


友沢「俺はとりあえず現時点の最高点を4万点近く上回っておいたから大丈夫だな。」


あおい「ボクは心配だなー。なんとか7位だけど、10位まであと2万点しかないもん…。」


奥井「パワプロはいいなー。ぶっちぎりだったもんなー。オイラもキツそうだぜー。」


はるか「皆さんの頑張ってるところを見ているのも、楽しかったですよ!」


パワプロ「っと、あそこで結構時間使っちまったな。6時まであと2時間しかねぇよ。」


友沢「土産屋とかはないのか?妹と弟に買っていってやりたいんだが…,。」


パワプロ「あるにはあるけど、スポーツ用品専門だよ?」


友沢「構わん。」


パワプロ「じゃあそこ行って時間潰そうか。」





in猪狩スポーツショップ


パワプロ「じゃあ好きなように見て回ろうか。」


友沢「ここにあるものは何でもかんでもデカイんだな。慣れたわ。」


あおい「そこは慣れるべきではないと思うような…。」


奥井「オイラはバットを見てくるぜー。」スタスタ…


はるか「私はマネージャーの道具を買いましょうかね…。あおい、手伝ってくれませんか?」テクテク…


あおい「全然いいよ!じゃあまずは…。」テクテク…


パワプロ「さて、俺は何を見ていようかな。」


友沢「パワプロ、お前に話がある。」


パワプロ「な、なんだよ。藪から棒に…。」


友沢「お前、昼飯食う前からどこかおかしかったぞ。何を隠しているんだ。」


パワプロ「な、何言ってんの?何も隠してないよ。」


友沢「早川達の目は誤魔化せても、俺の目は誤魔化されないぞ。お前は嘘をつくときに右耳を触る癖があるんだよ。」


パワプロ「マジで?」


友沢「小学校からの付き合いなんだぞ。それぐらい知っている。」


パワプロ「………参ったなぁ。分かったよ。話すよ。」


パワプロは猪狩バッティングドームでの猪狩進との経緯を話した。


友沢「そうか。進が…。」


パワプロ「俺は猪狩を追い出したつもりはないのに…。」


友沢「何にせよ、進がお前に怒りを抱いているのなら、出来る限り進に関わらない方がいいんじゃないか?」


パワプロ「そうだよな…。」


友沢「そういえば、守の方はどうなったんだ?あかつき辞めて。」


パワプロ「それが分かんないんだよ。消息不明でさ。でもきっと野球はやっているんじゃないかな。って思ってるけどね。」


友沢「そうか…。」


パワプロ「さぁ!湿っぽい話はこれくらいにして、買い物しようぜ!買い物!」


友沢「まあお前がそれでいいなら…。」


その後は何事もなく買い物をして、学校に帰りましたとさ。


因みに矢部君はどうしていたのかというと、あの後サッカー部の奴とはぐれ、1人さまよっていたとさ。ドンマイ!!







初の試合だぜー。


ピピピっピピピっピピピっ


タン!


パワプロ「……………。」


皆さん、おはようございます。パワプロです。


今日はバス停前高校との練習試合です。


バス停前高校はかなりの近場なので、良かったです。


昨日以外みんな運動してないんじゃないかと心配しています。


折角の休みだしね、遊びたいもんね。


パワプロ「……………飯作ろ。」ムクッ




パワプロ「やっぱり日本人の朝にはご飯がいいんだけどな…。」


昨日帰って即行で寝てしまったため、ご飯を炊いていません。


パワプロ「パンも上手いんだけどな…。」ムシャムシャ


パワプロ「…………よし!そろそろ準備しよう。」


パワプロ「ユニフォームにバット、マスク、プロテクター、ミット、レガース、その他諸々…おし!準備万端!今何時!」


壁掛け時計「6:30やで。」


パワプロ「おし、そろそろ行こう。遅刻は厳禁だからな。」


パワプロ「行ってきま~す…。」ガチャッ


バタン










パワプロ「ふぁ〜あ、まだ眠ぃや。」テクテク…


あおい「あ、パワプロ君!おはよー!」キキーッ


パワプロ「お、早川。おはよ。」


早川はチャリ通だ。かなり距離があるしな。


あおい「どうしたの?元気ないよ?」


パワプロ「俺は夜型なんだよ。」


あおい「ふーん…。ねぇ、パワプロ君?」


パワプロ「何?」


あおい「今日の試合、監督はボク達を試合に出してくれると思う?」


パワプロ「俺は出してくれると思うよ。監督は意味もなく練習試合を組んだりしないって言ってたろ?それって俺達1年の実力を図るためなんじゃないかなーって思ってんだけど。」


あおい「ふーん。そうか…。実力を図るため…か…。うん、ありがと。」


パワプロ「どう致しまして。あ、そうだ、早川。」


あおい「ん?」


パワプロ「もしお前と俺が試合に出たらの話なんだけど…。」


ワイワイやいのやいの








パワプロ「っと、遅刻するな。少し走るか。」タッタッ…


あおい「なんでプロテクターとか持ってるのにそんなに速く走れるの!?自転車で良かったよ…。」ギギッ


友沢「お、パワプロじゃないか。」タッタッ…


矢部「パワプロ君も寝坊したんでやんすか?」タッタッ…


パワプロ「違うよ。ってパワプロ君もって事は、矢部君。寝坊したね?」タッタッ…


矢部「い、いや!そんな事はないでやんす!これは言葉の綾で…。」タッタッ…


友沢「そうだパワプロ。矢部は寝坊した。」タッタッ…


矢部「友沢くーーーん!!!!」タッタッ…


パワプロ「別に間に合えば怒らねぇよ。」タッタッ…


あおい「え、パワプロ君矢部君に怒ったことあるの?」シャァァ…


パワプロ「先週にちょっとね。」タッタッ…


矢部「もう二度と怒られたくないでやんす。」タッタッ…


あおい(パワプロ君…矢部君に一体何をしたの…。)シャァァ…


パワプロ「お、思ってたよりも早く着いたな。まだ7:30だ。」


矢部「お、オイラ、試合前に全てを出し切った感が満載でやんす…。」


パワポケ9「お、お前ら。」


パワプロ「あ、監督!おはようございます!」


パワポケ9「じゃあ伝えた通り、8:30にミーティングするからな。それまでに支度を済ませておけよ。」スタスタ…


パワプロ「じゃ、準備するか。」バッグ重かった…














inバス停前高校グラウンド



「監督!全員います!」


パワポケ9「よし、改めておはよう。」


全員「「おはようございます!!」」


パワポケ9「今日の練習試合は伝えた通り、バス停前高校とだ。」


パワポケ9「来年1年生が3人入ってこなければ廃部になるらしい。」


パワポケ9「向こうは廃部にしないためにも、1試合1試合に全力を出して高校をアピールして、何としても廃部を避けようとしてくるはずだ。飲み込まれるなよ。」


全員「「はい!!」」


パワポケ9「じゃあスタメン発表するぞ。」


パワプロ「………。」


あおい「………。」ゴクリ


パワポケ9「1番、センター、佐藤!」


「はい!」


パワポケ9「2番、ファースト、…………。」


その後もスタメン発表が行われるも、1年生の名前は上がらず…


パワポケ9「9番、ピッチャー、神高!」


神高「フッ、僕の力を持ってすれば当然さ。」


結局1年生のスタメン入りはなかった。


パワプロ「うーん、分かってはいたけど残念だな。」


あおい「残念だねー…。」シュン


矢部「でもきっとチャンスはあるでやんす!その時に備えるでやんすよ!」


友沢「お、矢部にしてはいいこと言った。」


矢部「『矢部にしては』が余計でやんすーー!!!」


奥井「はっはっは。」


パワポケ9「奥井、ちょっといいか?」


奥井「?はーい。ちょっと行ってくるわー。」タッタッ…


田中「どうしたんだろうな?奥井。」


あおい「何を話すんだろうね…。」


パワプロ「………。」









田中「あ、帰ってきたぜ。」


あおい「奥井君!何を話してたの!?」


奥井「えーっと…『レフトをやってみる気はないか?』って言われたぜー。」


パワプロ「奥井がレフトを?」


奥井「おう。」


あおい「二刀流ってかっこいい!」


友沢「返事はどうしたんだ?」


奥井「少し考えさせてくれるみたいだから、じっくり考えるぜー。」


友沢「そうか…。」


パワプロ「お、神高先輩が投球練習してるぞ。」









神高「フッ!」ビシュッ


「なっ!」ポロッ


神高「どうした?」


「ははは…悪ぃ悪ぃ。来い!」シュッ


神高「……。」パシッ


ザッ


ググッ


神高「フッ!」ビシュッ


「んなっ!」ポロッ


神高「……。」


「悪ぃ悪ぃ。」









パワプロ「あれ?先輩、ボール取りこぼし過ぎじゃね?」


あおい「調子悪いのかな?」


友沢「………。」


パワポケ9「友沢も感じたか?」


友沢「監督…はい。今日のスタメン、神高先輩以外の調子の落ち方が異常です。調整不足ですか?」


パワポケ9「100点だ。それがこの試合を組んだ理由だ。友沢、このチームにはどんなやつが多い?」


友沢「ええと…個の力を信頼している選手が多いと思います。」


パワポケ9「その通りだ。団結力がこのチームには足りない。でもある程度は個の力でどうにか出来てしまう。でもアイツらは相手を見下す癖がある。きっと休み期間、『バス停前高校だし大丈夫だろう』とか思って練習してなかったんだろうよ。何もせずに過ごしていると団結力が落ちるどころか、信頼している個の力も衰える。すると今までよりも調子が悪くなる。それがこの試合の狙いだ。」


パワポケ9「この試合、5回からメンバー変えていくから準備しとけよ。全員。」


ベンチ組「「はい!!」」


パワポケ9「っと、始まるな。」


審判「それでは、パワフル高校対バス停前高校の試合を始めます!気を付け!礼!」


全員「「宜しくお願いします!!!」」


パワプロ「田中、お前にそっくりな顔したやついるぞw。」


あおい「えー!?誰々!?」キョロキョロ


「よっしゃー、頑張るぞー。」


あおい「ほ、ホントだwww。」


田中「誰がモブ顔だ!!」


パワポケ9「あいつは田中山っていってな。このチームのキャプテンでエースだ。しかも打撃成績もなかなか。お前らと同じ1年だが、実力は素晴らしいぞ?何故ここにいるのかと思うくらいにな。」


パワプロ「あ、あの顔で…。」


友沢「言っちゃあアレだがお前も結構モブ顔だぞ。」




1回表、バス停前高校の攻撃




「よろしくおねがいしまーす。」ザッ


神高「フッ、僕のストレートで華麗に打ち取ってやるさ!」


ザッ


ググッ


神高「フッ!」ビシュッ


スボッ


「おっととと。」


審判「す、ストライク。」


神高「……………。」


パワプロ「ひゃー!神高先輩速えー!」


友沢「監督、神高先輩も交代するんですか?」


パワポケ9「いや、投手陣には悪いが神高は調子次第だ。」


(2球目…ここもストレートで行くか。)スッスッ


神高「…。」コクン


ザッ


ググッ


ビシュッ


「もらったー。」カキーン


神高「なっ!」


パワプロ「先頭打者出しちゃった…。」


「悪ぃ神高!配球悪かったな!」


神高「………。」


パワポケ9「………前言撤回だ。神高も変える。多分あの調子に巻き込まれたら神高にも悪影響を及ぼす。」


パワプロ「やったな早川!奥井!出番あるかも!」


あおい「うん!頑張るよ!」


奥井「お、おう。」


奥井(オイラがもしレフトで試合に出たら…。)


奥井(もう打たれることもないのかな…。)


パワポケ9「…………。」


その後、パワフル高校バッテリーはギクシャクしだし、3回には失点してしまった。


野手陣もエラーが目立ち、連携ミスも少なくなかった。


しかも貧打に貧打を重ね、3回終了時に1ヒットのみだった。


パワポケ9「…………交代行くぞ。まだ早いが取り返せなくなってからでは遅いからな。パワプロ!早川!出番だ。ロングリリーフになるだろうが、頑張ってくれ。」


パワプロ「おっしゃぁぁぁぁ!!!初試合で出場できるぞ!!!」


あおい「ボク、頑張るよ!」


友沢「頑張ってこい!!」


奥井「応援してるぜー。」


矢部「か、監督!オイラはまだでやんすか!?」


パワポケ9「矢部は代走で使ってみる。その足がどこまで使えるのかも見たいからな。」


矢部「りょ、了解でやんす!」


その頃…


「うーん、パワフル高校、そんなに見る価値があるちーむですかね?」


影山「今の様子だけを見るとそうだが、まだ彼らが出てきていないからな。彼ら、調べてみるとなかなか面白い選手たちじゃないか。レーザービームに天才ショート、女子のサブマリンにメガネのスプリンター…まだまだいるぞ。これは発掘のしがいがあるじゃないか。」フッフッフ


「まあ影山さんがそういうなら…。」


影山「とは言ったものの、3年生がこれではな…正直拍子抜けだ。」


アナウンス「パワフル高校、守備の交代をお知らせします。」


影山「お、監督さん随分と早く動いたな。」


「まあ仕方ないですよ。あんな調子じゃあいつ取り返しがつかなくなるか分からないですよ。」


影山「そうだな。誰が出てくるのか…。」


アナウンス「ピッチャー、神高に変わりまして、早川。キャッチャー、横溝に変わりまして、小波。」


影山「!!」


「か、影山さん!彼らが影山さんの言っていた…。」


影山「ああ、彼等だよ。さて、お手並み拝見といこうか。」


パワプロ「おし、じゃあ早川。今日の先輩方の調子は絶不調だ。それを考慮して、尚且つお前のスタミナを考えると、まず狙いはフライ。次に三振を狙っていく配球で行こうと思う。それでどうだ?」


あおい「うん、問題ないよ。」


パワプロ「おし、じゃあ行くぞ。目指せノーヒット。」スッ


あおい「うん!」スッ


コツっ


矢部「うわーーー!パワプロ君とあおいちゃんがマウンド上でいちゃついてるでやんす!」


パワポケ9「下げるぞ、お前ら。」ゴゴゴゴゴゴゴ


友沢(なんだ…!この殺気は…!)


パワプロ「おし。」ザッ


田中山「よろしくおねがいしまーす。」ザッ


この人はさっき神高先輩からホームラン打った…。監督の言う通りこの人凄いんだな。


さて、そんな凄い人をどう打ち取ろうか。


………初球高めのストレートでキャッチャーフライ狙うか。スッスッ


あおい「……。」コクッ


ザッ


グググッ


あおい「いっけぇぇぇぇぇ!!」ビシュッ


田中山「な、なにー。」ブン!!コツッ


パワプロ「おっしゃ!狙いどーり!」ザッ!!ダッ!


パワプロ「おし!」パシッ


審判「アウッ!」


パワプロ「早川!ナイスピッチ!」


あおい「うん!どんどんいこー!」


おし、ここからはまだ楽な相手が…って、これじゃ先輩達と同じじゃん。しっかり集中しなきゃ。


とは言ったものの、しばらくは初球高めのストレートでどうにかできそうだな。アンダーだから余計に辛いだろう。


「よろしくおねがいしまーす。」ザッ


ここも初球高めのストレートで…。スッスッ


あおい「…。」コクッ


ザッ


グググッ


ビシュッ!


「……。」


見送るか…。スパーン!


審判「ボール!」


じゃあ次はストライク入れたいな。


緩急つけるか。スッスッスッ


あおい「……。」コクッ


ザッ


グググッ


ビシュッ!


「んなっ!」ブン


パシッ


審判「ストライク!」


これで1-1。ここからどうしよう。


そろそろフライで打ち取りたいな。体力温存の為にも。


じゃあインハイにストレート…。スッスッ


あおい「…。」コクッ


これで振ってくれればな。淡良くばフライが欲しいな。


ザッ


グググッ


ビシュッ!


「おっと。」グッ


スパーン!


審判「ストライク!」


「えーマジでか。今の入ってるんか。」


危ねぇ危ねぇ。あとちょっと下だったら持ってかれたかもな。


まあこれでカウント1-2。こいつ右打者だし。アウトローのカーブだな。スッスッスッ


あおい「…。」フルフル


マジか。これなしとなると…。


じゃあインローにHシンカーか。スッスッスッ


あおい「…。」コクッ


おし、来い!


ザッ


グググッ


ビシュッ!!


「ボールだな。」


クククンッ


「なっ!まじか!」ブン!!


スパーン!!


審判「ストーライーク!!バッターアウッ!」


「今の本当にシンカーかよ。キレやばすぎだろ。」トボトボ


パワプロ「おっしゃあ!早川ナイボー!」バンバン


あおい「うん!」


「おねがいしまーす。」ザッ


さて、今度はどう調理しようか。


今度は左打者だからな…。よし。


守備位置レフト寄りで。チョイチョイ


「!あいつ、何するつもりなんだ?」ザッザッ


おし、アウトハイいっぱいにストレートだ!スッスッ


あおい「!……。」コクッ


ザッ


グググッ


ビシュッ!!


「とらっ!」カキーン


「オーライオーライ…。」パシッ


審判「アウッ!」


おし!サードフライ!


パワプロ「早川!いいボールだったぞ!」


あおい「アウトハイにストレートなんて驚いたよ!」


「守備位置変更してなかったら危なかったな。」


パワプロ「もし変更しなかったらそれはそれで手はありましたよ。」


「マジか。」


パワポケ9「おし、代打行くぞ。友沢。」


友沢「はい。」


「ちょ、ちょっと監督!」


パワポケ9「なんだ?」


「なんで1年生ばかり使うんですか!俺達2年生は!俺達はあいつらよりもいいプレーができます!」


パワポケ9「そうか…。なら2年生に聞こう。今日の試合までに、休み期間3回練習したやつはいるか?」


「え…。」


パワポケ9「おい、どうした。1年生よりもいいプレーが出来るんだろ?それなりの根拠があってそんな事言ったんだろ?」


「そ、それは…。」


パワポケ9「……分かった。友沢の次にも代打を送る。友沢以上の成績を残せ。ほら友沢。何突っ立ってる。さっさと打ってこい。」


友沢「あ、はい。」ザッザッ…


あおい「雰囲気悪いね…。」


パワプロ「居心地悪ぃよ。」


奥井「まったくだぜー。」


矢部「代走で使われるのはいつでやんすかね…。」


麻生「ボクが影に…このボクが…。」ズーン


友沢「よろしくお願いします。」


友沢「さて、もし今俺がホームラン打ったら2年生はどうなるんだろうか。」ザッ


「ホームラン予告かー?」


友沢「いえ。ちょっとチーム内で…。」


「そーか。」


ザッ


ググッ


ビシュッ!


友沢「まあ打ちますけどね。」カッキィィィィン!!


パワプロ「打ったぁぁぁ!!」


あおい「凄い…ボールがあっという間に…。」


矢部「スタンドへでやんす…。」


ガコォォォォォォォォン!!!


奥井「エグいなー。音が。」


田中「電光掲示板壊さなくて良かったよ…。」


友沢「まあこれくらいは余裕だな。」


「」












パワプロ「ナイス友沢!エグすぎんだろ!!」


友沢「甘い球で良かったよ。」


田中「あれを甘い球とか言うか…。」


奥井「コースには決まってたぜー…。」


あおい「ボクが投げたら…。」ゾクッ


パワポケ9「ナイスホームラン。友沢。」スッ


友沢「監督…ありがとうございます。」スッ


コツっ


パワポケ9「さて、じゃああれを超える代打か…。誰か自分から行くやつはいないのか?」


シーーン…


パワポケ9「情ねぇ奴らだな。1年に勝てるとかいいながら結局は何も出来ねぇ腰抜けが。」


パワポケ9「おし、次は田中。お前が行ってこい。」


田中「え、俺っすか!?」


パワポケ9「ああ。ホームランなんて要求しない。だが、思いっきりバットを振ってこい。」


田中「は、はい!!」ザッザッ…


田中「よ、よろしくお願いします。」


田中「ふう……よし!」


「さっきのあいつ凄かったなー。」


田中「あいつは別格ですよ。あんなのがゴロゴロしてたらもう恐ろしすぎて…。」


「ははは。そりゃそうだな。」


ザッ


ググッ


ビシュッ!


田中(これはボールだ。)


スパーン!


審判「ボール!」


「今のを見るかー。難しいなー。」


田中「……。」


田中(監督は思いっきりバットを振ってこいって言ってた。なら…。)


ザッ


ググッ


ビシュッ!


田中(振り抜くだけだ!)カキーン!!


矢部「お!打ったでやんす!」


「そらとれねぇよ。」


あおい「上手いことセンターに返したね。」


友沢「いいぞ。田中。」


奥井「田中ー。ナイスー。」


田中「おっしゃ!」ガッツ!


パワポケ9「次は…。パワプロか。」


ザッ


パワプロ「よろしくお願いします。」


「おうキャッチャーさん。三振してくれない?」


パワプロ「断ります。」


「そらそーだ!はっはっは。」


なんだこの人…メンドクセェ…。


サインは…。


パワポケ9(ここはヒットエンドランだ。)


マジか。田中走れるのか?


まあやれっていうんだし、やりますか。


ググッ


「ランナー走った!」


田中山「なにー。しまったー。」ビシュッ


パワプロ「もらったぁ!」カキーン!!


友沢「上手い!右中間に落とした!」


あおい「田中くん!回れるよ!」


田中「ハァハァハァ。」


「3塁回ったのと同時に捕球した!」


「走れ!田中!」


田中「うおおおおおお!!!」ザザザァー!


奥井「判定はどうなんだー。」


審判「セェェェフ!セーフセーフ!!」


パワプロ「おし!田中ナイスラン!」←二塁打


あおい「やったね田中くん!」


友沢「よく走ったな。」


矢部「田中くんにしてはよくやったでやんすよ。」


奥井「いいぞー。田中ー。」


田中「お、おう!」ゼェハァゼェハァ


パワポケ9「田中。よく走ったな。ナイス。」


田中「か、監督…ありがとうございます!」


「…なぁ。」


「…おう。」


「か、監督。」


パワポケ9「なんだ?」


「お、俺達間違ってました。」


「今の田中の走りを見て感じました。」


「ミスを恐れないで走るその姿。今の俺達には無いものだと感じました。」


「俺達はもう、ミスを恐れません。」


「やってやりますよー!」


ワイワイワイワイ


パワポケ9「…そうか。良かったよ。」



その後、パワフル高校は一致団結したチームメイト達が打ち続け、投げては打者1人に対し1人ピッチャーを当て、残り3人を三者三振に抑えた。パワフル高校の今年度の初戦は見事コールド勝ちとなった。



最終スコア


1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E

バ 0 0 2 0 2 4 0

パ 0 0 7 5x 12 13 2






パワポケ9「全員集合!」


ザッ


パワポケ9「おし、今日の試合はお疲れ。このチームに足りなかった団結力を生み出すいい試合になったと思う。」


パワポケ9「しかし、ここまで来ていうのもおかしな話だが、ここから先もっと強いチームと沢山当たる事になるだろう。今日でGWも終わりだから、その時に備えこれから練習だ。」


全員「「はい!!」」


パワプロ「いやはや、勝ててよかったな。」


あおい「うん!その通りだね!」


友沢「ホームランも打てることが分かったことだし、次は守備に専念するかな。」


パワポケ9「ん?ああ…。いいのか?……そうか。よし、分かった。全員もう1度集合してくれ!」


ザッ


パワプロ「ん?監督の隣にいる人…。」


あおい「もしかしなくても…。」


矢部「間違いないでやんす!」


パワポケ9「えー、明日からうちの野球部に入部することになった、田中山 太郎だ。今日の試合でこっちにいた方が自分の為になると判断したらしい。」


友沢「マジか。って、バス停前高校の野球部はどうなったんだ?」


パワポケ9「もともとやる気があるとは言えない奴らの集まりだったらしい。だからいいんだとよ。」


パワプロ「そんな簡単に…。」


パワポケ9「まあ大会参加できるのは次の夏からだから。仲良くしてやってくれ。じゃあ学校に移動するぞ!」


全員「「オオーーーーー!!」」









影山「うん、やっぱり見に来て良かったよ。面白い選手が沢山いたよ。」


「でもあの小波君のレーザービームが見れなかったのは残念ですね。」


影山「私は女子が男子に通用するということが知れて良かったよ。」




一致団結したことによって強みが増したパワフル高校野球部。


しかし、勝利に浮かれている間もなく、学生にとって一番嫌なあいつがやってくる。


それは…わかるよな?うん、俺も嫌い。


後書き

はい、ここまで読んで頂きありがとうございます。今回、かなり時間があったおかげでかなり早く更新することが出来ました。これからも更新はできる限りはやくしていきたいと思います。

p.s コメントとかすっごい待ってるからね?


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2017-08-02 20:36:19

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2016-09-20 20:39:57

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1: SS好きの名無しさん 2017-08-02 20:37:31 ID: x8M6lqqH

結構面白いですね!応援してます!
これからも頑張って下さい‎( و⸝⸝⸝ •̀ω•́⸝⸝⸝)و ̑̑


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