2016-06-22 07:44:49 更新

概要

群馬の病院で偶然鳴苑吹奏楽部のメンバーと如月千早と天海春香がばったり出会ってしまう…出会うはずもない者達が出会う時大きな運命歯車が動き出し辛く苦しくも立ち向かわなければならない過酷な戦いが神峰達を襲う…


前書き

やっーーーーーと書き終わりました!!!SOULCATCHER(S)終わっちゃいました。終わる前に書きたかったのですが色々構想たてたりなんやかんやで遅くなりようやく書き終わりました。神峰の戦いが書きたくて書きたくて頑張りました。楽しんでいただけたらと思います




P「よし休憩にしてお昼にしよう」


響「やっとお昼だー」



美希「私お腹ぺこぺこだよー」



春香「せっかくの群馬ですから色々見てみたいですよね」


雪歩「そうですね」




真「確かに、せっかく来たのに練習とライブだけじゃちょっとねー」






P「と思って、せっかくの群馬だから休憩は長くとってあるみんな羽目外しすぎるなよー!」


真美「兄ちゃんわかってるよー」


亜美「兄ちゃんありがとねー」



あずさ「貴音さんはラーメンですか」


貴音「はい、とても美味しいラーメンがあると聞きましたので。ご一緒にどうですか?」



あずさ「賛成です」



伊織「やっぱ私は山の幸を頂きたいわね」



やよい「山の幸?どうゆうのがありますか?」






伊織「え!そ・それはね……えーと……とにかく行けば分かるわよ!」


やよい「うーーんそうですね」





律子「練習も順調ですね」




P「えぇ、一通りの流れはやったので後は細かい指導だけです」



律子「はい、皆もメンバー揃っての群馬ライブに気合い入れて頑張っていますね」



P「なんせ今回は久々のフルメンバーだから皆テンション上げ上げで楽しくやっていてこちらも気分が上げ上げですよ」



律子「そうですね、この調子で群馬ライブ成功させましょう」



春香「……」スタスタスタスタ





地下通路








如月「……」ジーー



携帯電話


スタスタスタスタ


春香「千早ちゃん」


如月「春香、どうしたの?」ニコ



春香「いや、お昼どこにするもう決めたかなーと思って」



如月「いいえ、まだだけど」ニコ



春香「せっかくの群馬だよ色々美味しいものがたくさんあるはずだよ」



如月「そうね」ニコ


春香「私プロデューサーに美味しいお店教えて貰ったからそこ行ったら色々食べ歩きしよう」



如月「そうね、それじゃ早く行こう春香」ニコ


スタスタスタスタスタスタ



春香「千早ちゃん…………」



群馬大病院










神峰「皆さん今日はありがとうございました」



奏馬「いやーこちらこそ誘ってくれて嬉しいよ」



管崎「受験勉強も一段落ついたしね」



星合「楽器に触れないと逆に落ち着かないよねー」


演藤「先輩と久々に演奏できてうれしいです」




川和「しかし大病院から演奏依頼がくるとは……」



刻阪「三回音羽病院の演奏をしましたがまさかそれがきっかけで演奏依頼が来るとは思いもしませんでしたよ」




音羽「その内二つは勝手にやったけどな」



木戸「勝手にって……」




谺「神峰以外は演奏できるやつだけ来いと言ったけどまさか全員来るなんて」




谺「あんたたち暇なの?」ニヤリ




パートリーダー全員「誘っといてその言い草!?」


弦野「もうお昼ッスねおなか空いたな」



歌林「確かにおなかペコペコ」



吹越「先生私達頑張ったから何かおごってよー」



谺「馬鹿言うなー!!!今月は給料日前でただでさえ苦しいのに新作のゲームもつい買ってしまい財布の中身が大ピンチなんだ!!!」


谺「ここまでの楽器の運搬に移動の足を用意しただけでも感謝しろ!!!」


吹越「そうなんだ、先生大変だったんだね。だったら私が先生に何か奢るね」


谺「え?」










谺「…………」














谺「……生徒におごってもらったら屈辱死しかねない」ダラダラ ダラダラ ダラダラ












谺「……安いラーメンで手を打とう」





ダラダラ ダラダラ




吹越「ありがとう先生太っ腹」




木戸「以外と策士!!」



打樋「オッシャーーラーメン食えるぞ!!感謝しろ!!」


御器谷「こんなちっぽけな僕なんかがラーメンを奢ってもらえるなんて感謝しろだよねむしろ感謝すらおごがましいよね」



歌林「御器谷の卑屈が始まった……」




邑楽「先生大丈夫ですか?」



谺「大丈夫だ、なんせ先生だもんな」アハハハハハ ダラダラ ダラダラ




刻阪「神峰」ボッソ



神峰「何だ」 ボッソ




刻阪「谺先生の心って」ボッソ



神峰「あぁ、たくさんの涙を流している」ボッソ



刻阪「だよな」ボッソ



吹越「早くいこう」



谺「あぁそうだな……これからしばらくは楽しい粗食生活が待っているからな……ラーメンの味をよく噛み締めないとな……」


奏馬「先生気持ちがブルーですね……」




?「あのーすみません」



奏馬「はい」





?「ここのナムコプロのライブの場所はどちらでしょうか?」



奏馬「それでしたらここをこう行ってこう曲がって真っ直ぐの所です」



?「ありがとうございます」




奏馬「もしかして県外の方ですか?」



?「はい、そうなんです。なので道もよく分からなくて」



歌林「付き添いがいないみたいだけどもしかして1人ですか?」



?「そうなんです」






星合「高校生なのに県外から1人で来るなんて余程のファンですね」



?「はい」



吹越「ここまで来るのにお金とか大変だったよね」



?「…大変でしたけどバイトして何とか行けました」


管崎「凄いですね」



?「…そうでもないですよ…私は…」


管崎「?」



神峰「…」ダラダラ



刻阪「神峰?あの子に何かあるのか?」



神峰「あぁ…」




神峰(この人…)







神峰(嘘ついている…本心を頑なに話そうとしない…それに…)



星合「曲は何が好きですか?竜宮小町の曲ですか?」








?「えーと…まあ色々ですかね」


管崎「確かにどれが良いかと言われるとどれだか困りますよね」





歌林「私は如月千早の曲かなー歌がほんとに上手いよねー」




?「…本当にそうですよね」



歌林「もしかして如月千早のファンですか?」




?「…そうかもしれませんね…方向が違えど強く思うことに関して言うなら」



歌林「?」











神峰(この人の心……重い十字架を背負っている)




神峰(特に如月千早のワードでとても重くなった…)





























木戸「ちょっと待って!!!あれ見て!!!」



歌林「どうしたの?」




木戸「あの人もしかして天海春香と如月千早じゃない?」



歌林「本当かな?」



星合「でも今日ナムコプロのライブが群馬の所でやるって大々的に宣伝してたよね」




木戸「本物の可能性があるよ!」



?「!!!」



歌林「行ってみよう!」


?「私はいいです」



木戸「え!どうして?」



?「そのー会うのは恐れ多いかなー」



星合「でもまたとないチャンスですよ。それに会うのに恐れ多いとか関係ないですよ」



?「私はいまさら会ってはいけない人なんです…」



星合「え?」




?「私はこれで失礼します、道のり教えて頂きありがとうございました」



奏馬「え?いいえそんな」





?「では」
















神峰「少しいいですか?」




?「はい何でしょうか?」




吹越「神峰君…」






神峰「あなたは何のためにここに来たんですか?」




邑楽「は?」



?「ライブを見るためですけど…」





神峰「それが目的じゃないですよね」




?「…」




神峰「そのライブのアイドルの誰かに用があるんじゃないですか?」



?「!!!」


神峰「それにここまで来るのに忙しい中バイト代だけで来れるでしょうか?」




星合「まあー確かに…」



?「私はただのファンです」




神峰「ここまで来るのに如月さんに会わないのですか?」



?「怖いんです!!!私がいまさら会うなんて!!!」




木戸「怖い?会う?」





?「!!!!」ハッ





?「失礼します」









スタスタスタスタ





邑楽「何かおかしい感じわね」



木戸「神峰の言う通りファンにしては不自然な点があるわね」



星合「それもきになるけどとにかく会いに行こう!」




吹越「そうしよーーう」



スタスタスタスタ



川和「行ってしまった……」



神峰「取り合えず行って見ますか?」




奏馬「それしかないね」




谺「ラーメン食べる時間が伸びるな…………因みにこれかけたつもりはないからな……」







奏馬「先生引きずりまくっていますね……」



神峰「卑屈モード!」




















如月「ぷ、ぷっぷっぷっぷっぷっぷっ」クククククク





春香「どうしたの千早ちゃん」



如月「誰か面白いこと言っている気がしてぷっぷっぷっぷっぷっ」



春香「そうなんだ……」


春香「まあでも、あそこの美味しかったね」


如月「ぷっぷっぷっ……そうね、まだ時間があるから適当に見て回ろう」




春香「……うん」




スタスタスタスタ



木戸「あのーもしかして天海春香さんと如月千早さんですか?」



春香「はい、そうですけど」





星合「本当ですか!すみませんサインお願いします!」




如月「いいですよ」




星合「ありがとうございます!」





金井淵「どうやら本物みたいだな」




音羽「そのようだ」




管崎「ライブのDVD観ました。どの歌も良かったですけど約束と言う曲が一番良かったです!」



如月「ありがとうございます」




歌林「私も聞きました、その歌の背景や皆さんの絆に感動しました」



吹越「確か雑誌や特番で色々出ていたけどみんなが如月さんの為に考えた曲だよね」



如月「はい、過去で辛いことがたくさんありましたが皆のお陰で立ち直りました」





神峰「刻阪」ボッソ




刻阪「何」ボッソ



神峰「確か如月千早さんの辛い過去って弟さんの交通事故と両親の離婚だっけ」ボッソ



刻阪「確かそうだけど……何か見えたのか?」ボッソ




神峰「あぁ……」ボッソ









神峰(この人の心……遠い……とても遠い所に巣があって心自体が見えない……何か隠しているのか?しかも心の空が暗い……と言うよりも漆黒の雲が渦巻いている!!!とても辛く苦しんでいる!!!)



神峰(それに)チラリ



春香「?」クビカシゲ




神峰(一見して明るい人だけど……)



神峰(この人の心は明るい太陽みたいだけど所々欠けていてボロボロだ……見ていて辛い……)


如月「皆さんは何かの集まりですか?」



邑楽「私達鳴苑高校吹奏楽部で元パートリーダーと後輩数名に指揮者を連れて病院の演奏をしたんです」




春香「そうなのですか」




如月「もしかして全国大会金賞をとった高校ですか!」



刻阪「そうですよ」



如月「本当ですか!まさかそんなすごい高校に会えるなんてうれしいです」


春香「え!!全国大会金賞すごーい」



演藤「如月さんは歌以外に吹奏楽にも興味があるのですか?」



如月「ありますっと言っても実際の演奏を見てるわけでなく全国大会の演奏をCDで聞いてるくらいなのとちょっとした知識ぐらいです」



如月「でもすごいですねあの天籟高校やそく 埼玉ほまれを押さえてですから」



春香「その高校てすごいの?」



如月「さっきの高校は全国大会の常連さん今回群馬は伊調健剛の息子さん率いる竹風高校と今目の前にいる鳴苑高校だよ」



如月「あとあなたは刻阪響さんに音羽悟偉さんですよね」



刻阪「はいそうです」



如月「お会いできてうれしいです」



春香「有名な人?」



如月「吹奏ジャーナルで表紙に出たことあるくらい演奏が上手な人」


春香「そんなに!」



刻阪「いやそれほどでもないですよ」



如月「刻阪さん普段は何に気を使っているのですか」



刻阪「そうですね、優しさだけでなく引っ張る強さも求めるようにしています」



如月「そうなのですか」
















吹越「歌林このままじゃまずくない」 




歌林「え?」



管崎「相手は人気アイドルの如月千早さんだよ、早く何か行動しないと」




歌林「えー!でもでも今日はたまたま偶然会っただけだし」




星合「でもそこから恋愛が始まったりして」


歌林「もー!みんなして!」




如月「あなたが先生ですよね。病院の演奏をするなんて大変だとおもいますけど、どのような指揮を心がけているのですか?」


谺「あのー申し訳ないけど私が指揮した訳じゃないんだよねー」



如月「え?じゃあ誰が?」




神峰「俺ッス」




如月「あなたが?」



神峰「神峰翔太ッス学生指揮者をやらしてもらっています」


刻阪「大会や演奏会は神峰が指揮をしています」



春香「すごいすごいですね!指揮者やるなんて!私なんかじゃまず無理ですからね……」ズーン


神峰「いや、取り合えずちょっとやってみればいいんじゃないのかな……」



春香「そうですか?私結構ドジとかしますけど……」ズーン



神峰「まあとにかく何事も経験だよ」


春香「そうですよね、ありがとうございます」



神峰「いやいや」



如月「やっぱりベテランの指揮者の言葉は違いますね」



神峰「いや、あのベテランって訳じゃないんだよね」



如月「え?」



神峰「前からやったわけじゃなくて」



刻阪「神峰は高校一年から指揮者を目指して今に至るのです」


音羽「因みに入部は当時三年生が抜けて二年生だった俺たちが引き継いで文化祭の演奏会をやった次の日だな」



奏馬「誘ったのは刻阪君だよ」



木戸「未成年の主張で大々的に言ったのよねー」








春香「すごーい!」






如月「なるほど、前から吹奏楽の経験を積んでそれから指揮者を目指したのねすごいですね」



神峰「あのーー吹奏楽部に入ったの刻阪に誘われてから」




如月「え?」



打樋「と言うか中途半端に入部して音楽関係の経験知識なしでしかも指揮者やりたいと言うもんだからな部内は荒れたぜ」




春香「えーーー!」



金井淵「そもそもお前はあんな偉そうなこと言える立場ではない」



神峰「まあーそうなんですよね」





春香「でも指揮者をやっているのですね」




川和「そうだな、でもまだ基礎知識が足りてない」



神峰「これから頑張ります」



如月「なるほど、皆さんの演奏技術が全国大会金賞に繋がった訳ですね」




春香「なるほど」



木戸「……ちょっといいですか如月さん」




如月「はい」



木戸「さっき皆さんの演奏技術がって言いましたが……」



如月「はい」



木戸「その言い方では神峰の指揮は金賞とは無関係と取れるのですが……」


如月「そうじゃないのですか?」ニコリ




ピリッ  ピリッ  ピリッ



春香「あ……あの……」





音羽「如月お前は随分人生を無駄に過ごしたな」ニヤリ



如月「何がですか?」


音羽「こんなに面白いやつをほっとくとは、もったいないことしたな」ニヤリ



如月「指揮者としても素人ですよね」


星合「……演奏者として見ても素人と言いたいみたいだけど私達にとっては大事な指揮者なの」


木戸「それに神峰は必死に頑張っているよ」





川和「うちの指揮者に文句でもあるのか?」



谺「ちょっとみんな落ち着け!」




春香「皆さんすみません!最近千早ちゃん他人にも自分にもとても厳しいので」



神峰「?」



神峰(最近?その言い方だとまるで前はなかったと言ってるみたいだな……)



演藤「そ!それよりも如月さん歌上手ですよね!」



管崎「そ!そうだよね!とても上手だよね!」




演藤「如月さんならきっと合唱部では大活躍ですよね!」



如月「えぇそうですね」ニコリ



神峰「?」



神峰(さらに心が遠ざかった、さっきもそうだが過去のを聴いたらさらに心が遠ざかった……過去のことと合唱部に何かあるのか?)







管崎「これからも応援してますので」


如月「ありがとうございます」ニコリ



神峰「んーー」



神峰「如月さん」



如月「はい」



神峰「少しいいですか?」ダラダラ




如月「何でしょうか?」にこり



神峰「そのー過去の問題は解決したと言いましたが……」


如月「えぇ、皆のお陰で乗り越えらました」



神峰「それ本当に解決しましたか?」



如月「え?」




神峰「何か本心を明かさないと言うか遠くにあると言うか何か皆さんに隠してないですか?」



如月「ないですよ」ジーー




神峰「でも先程の話しで更に遠くなった気が……」



如月「解決しましたそれだけです」ギロリ



ヒューーー  ヒューーーー


神峰(如月さんの心から風が……拒絶のサインか……でも……)




神峰「過去のことでまだしこりがあるのか、それともその繋がりで別の問題」



如月「何もないって言っているでしょう!!!!変な事言わないで!!!!!」ギロリ



ヒューーーー ヒューーーー


ヒューーーー  ヒューーーー



神峰(クッ!拒絶してきたか!)



神峰「あんたには悪いが俺は引き下がるつもりはないッス」



神峰「一体何があったんですか?」


如月「なにもありません」



神峰「とてもそうとは思えない」



如月「あなたの言葉は私や私達の思いを踏みにじることと同じです!!素人のくせにそんなこと二度と言わないで下さい!!!」




神峰「なら聞きますが、あんたは過去をきちんと向き合えたと心の底から思っていますか?」



如月「……」ギロリ



如月「話しはそれだけですね?」ギロリ


神峰「……」






神峰「ひとつだけ良いですか?」





如月「もう何も聞くつもりはありません」ギロリ


神峰「いや、あの如月さんじゃなくて天海さんあなたに……」


春香「私ですか?」




神峰「薄々気づいているんじゃないですか?如月さんの異変に」



春香「!!!」






神峰「何か心当たりがあるんじゃないかな?」



春香「あの」



如月「変な事に春香を巻き込まないで!!!!」ギロリ



神峰「うっ!」



如月「あなた部長ですよね!」



奏馬「まあ元部長ですけどね」



如月「だったらちゃんと後輩指導をキチンとしてください」



奏馬「まあ落ち着いて下さい如月さん、神峰君も別に如月さんを傷つけようと言った訳ではないので」



如月「とにかくちゃんと指導して下さい」



奏馬「分かりました」




如月「行こう春香」 



春香「え……うん」



スタスタスタスタスタスタ




シーーーーーーーーーン



神峰「えーと皆さんあの」




打樋「ヌハハハハハハハハ!!!まさか人気アイドルの如月千早に喧嘩売るとはな!!!」



打樋「ドハハハハハハハハハハハ!!!やっちまったなーー!!!あーあやっちまったなーー!!!」




打樋「打樋先輩声デケェス……」




音羽「クククク、神峰やっぱりお前は面白いな」



谺「神峰あんたまた面倒なこと起こしたわね」



神峰「すみませんッス」




金井淵「でどうするんだ神峰?」



神峰「え?」



金井淵「まさかあれだけのこと言われてこれだけのことしてもうおしまいってことはないよな?」ニヤリ



神峰「あのー良いですか?」


川和「お前のことだ、このまま引き下がるつもりはないだろう」



星合「私がもう良いって言っても諦めないもんね」ニコリ


邑楽「あんたらしいわよね」



木戸「そうこなくちゃね」


弦野「言われぱなしは真摯じゃねぇ」


演藤「あんなこと言ってなおさら引き下がれませんよ」



吹越「神峰君はこうでなくちゃ」



音羽「これほど面白いことを俺抜きにやれると思うなよ神峰」ニヤリ


奏馬「神峰君気にするな皆気持ちは同じだよ」


ジーー


谺「…………」




谺「あーーーーー!!!あんたは部に入ってからもずっーーと嵐を起こし続けるわね!!!お陰で私はいつもハラハラで心臓に悪いわよ!!!あと胃が痛む!!!……マジで痛い時がある!!!…………胃薬が欠かせないわ…………」



神峰「すみませんッス」



谺「……皆がやるのに私だけやらないと言うわけにいかないでしょう」




神峰「え?じゃあ……」



谺「やるからにはとことんやりなさい神峰」



神峰「あざっす」



谺「でどうやって会うのあの二人に?」



神峰「え?」


谺「えっ?てあの二人人気アイドルだししかも今日は群馬ライブだからそのまま行っても門前払いわよ」



神峰「…………」




神峰「すみませんッス何も考えてなかったス」



シーーーーーーーーーン




「何も考えなしか神峰!!!!」



神峰「ひっ!!すみませんッス!!」



刻阪「どうしましょうか?このまま行っても意味ありませんからね」



邑楽「ファンで通すのも無理あるし」



歌林「音羽・弦野なんとか出来ないの?」





音羽「残念だかそちらのつてはない」



弦野「俺もそのつてないッスね」




吹越「谺先生の力でなんとか出来ないの?」



谺「吹越……お前のなかで私はどのように見ているの?」



木戸「んーーー」



邑楽「みやびん?」



木戸「つてだよね」



邑楽「え?うんそうだけど…」



木戸「要するに誰かに紹介してもらう形にすればいいのよね」



邑楽「そうだけど、みやびん誰か知り合いいるの?」



木戸「いない」



邑楽「あのねー」


木戸「でも神峰ならそんなこと出来そうな人知っているわよねー」


神峰「え?俺ッスか?」



木戸「そう」



刻阪「いましたっけ神峰にそんな知り合い?」


木戸「いるじゃない一人、よく知っている人物が」


全員「???」














?「………」ジーーーー











春香「ただいま」



如月「戻りました」



真「おかえり」


春香「あれみんなもうもどってたの?」



美希「見るところはある程度見たからね」



あずさ「ラーメン美味しかったですわ」



伊織「山の幸を頂いたらあと行く所はほとんどないかな」





貴音「春香さんと如月さんはどうでしたか?」




春香「え!私は……」



如月「とても楽しく過ごせたわ」ニコリ


貴音「そうですか、それは良かったです」



やよい「やっぱりみんなと一緒に過ごす方が何より楽しいですよね」



雪歩「そうですね、私もみんながいる方が落ち着きます」


真「遠くの地に遊ぶよりみんなとの」




響「そうゆうことさ」





春香「そうですよね」






律子「みんなー集まっている」



貴音「集まっています」




律子「ちょうど良かった、実は皆に話があるの」



P「突然だが皆にどうしても会いたい人が来ていてな……」



美希「皆に?」



あずさ「このライブの関係者ですか?」



P「いやーそれがー……一般の人達なんだ……しかもそこそこの数なんだ……」




如月「ライブまでまだ時間がありますけど出来たら練習に当てたいのですが……」




律子「気持ちは分かるし、そうしたいのは山々だけど……」



やよい「だけど……」




P「このライブの結構偉い関係者の紹介でな」




律子「しかもその人の父親が社長と知り合いだから断りたくても断れないの……」


如月「そうですか……」



伊織「全くそんなことまでするなんて、会いたいなんて言っているやつどんなやつらよ!」




貴音「会うにしては結構強引な方法ですね」



美希「でもでも美希はどんな人か気になるなー」



真「確かに気になるな」



あずさ「どのような方でしょうか?」




真美「きっとチャラい偉そうなやつだよ」



亜美「亜美もそう思う」




律子「そろそろ来る頃ね」



P「くれぐれも粗相がないように」




美希「分かってまーーす」




亜美「兄ちゃん私に任せなさい!」




真美「兄ちゃん私を信じなさい!」



P「……不安しかない」





ガチャ







歌林「すごーい本物のアイドルだー!」キラキラ



星合「本当だ!本物のアイドルだー!」キラキラ



奏馬「あまりはしゃぎ過ぎないように」



演藤「でも先輩これは落ち着いていられません!」





吹越「わーすごいみんなアイドルだね」



木戸「中には同い年もいるからぶっ飛びだよね」









打樋「ウッシャァァーーーサイン貰いまくるぞ」



川和「打樋お前はうるさい、サインならまず手堅く静かに話しかけ許可を貰ってからするものだ」



管崎「任ちゃん突っ込む所すこしずれているような……」



金井淵「フッ、まさかお前がミーハーとはな……」



邑楽「あんたも人のこと言えるの……色紙持っているくせに」


金井淵「たまたまコンビニがあり偶然中に入って買っただけだ」



星合「それって要は色紙買いに行っただけじゃないの……」



金井淵「そうとも取れる」



木戸「それしかないけどね……」



谺「はぁー……色紙も買えない……何も買えない……せめて紙切れ持ってくれば良かった……出来ればもっと安いラーメン屋なかったかな……」



刻阪「谺先生元気を出しましょう」


御器谷「そうですよ先生……でも僕なんかが励ましても意味ないですよね、無駄ですよね、むしろ元気でないですよね」



奏馬「……谺先生まだ引きずっているのですね」




春香「あなたたちは!!!」



音羽「面白そうだったからこちらから会いに来てやったぞ」



弦野「なんかたくさんいますね」







伊織「いかにも偉そうなやつもいるけどまさか高校生とはね……」


亜美「面白そうな人がたくさんいるね」



真美「そうだね話するのが楽しみだね」



雪歩「なんか個性溢れる人達ですね」






真「所で春香この人達知り合いなの?」



やよい「そうですのねーなんか知っている感じですよね?」



春香「えーっと!知り合いと言うかなんと言うか!」



P「どうゆうことだ?」













如月「と言うことは!」



スタスタスタスタ



神峰「どうもッス」



如月「あなたは!」



神峰「また会ったッスね」


如月「どうしてここに」ギロリ



神峰「会いたかったのでちょっとしたつてで来たちゃったッス」





如月「そう言うことを聞いてない、どうして私の前に現れるの」ギロリ





神峰「俺は言ったはずッスよ、引き下がるつもりはないと」ドッシリ



如月「……」ギロリ




神峰「……」








神峰(春香さんの心如月さんの異変について聞いたらSOSの心に変わった。強く助けを求めている、ほっとけない!)






少し前





プルルルル プルルルル



伊調「もしもし神峰か?」




神峰「そうだけど……」





伊調「何か暗い色の声だね?何かあったの?」



神峰「実は頼みがあるんだ……」



伊調「頼み?」



神峰「ナムコプロ知ってるか?」



伊調「まあ、知ってるよ。お父さんとおじいちゃんがそのプロダクションに少し関わり持っているからね」



神峰「そうか、なら話が早い」



伊調「え?」



神峰「そのプロダクション今日群馬でコンサートするの知ってるよな」



伊調「知ってるけど……もしかして……」



神峰「頼む!そのアイドル達に会わせてくれないか?」



伊調「えぇーーーーー!!!」(´゚д゚`)



神峰「頼む!」




伊調「ちょっと待ってよ!突然どうして!君はそんなミーハーではない感じだけど」



神峰「色々ととげがある言い方だけど……」




神峰「実はそのアイドルの内二人に偶然会ってさ……」



伊調「へー!すごいじゃん」



神峰「まあな、で問題なのがその二人なんか元気がなくてな」



伊調「ふーん、その二人てもしかして如月千早さんと天海春香さん?」



神峰「え!?分かるんかよ!?!?」



伊調「まあね、さっきいったけどお父さんが関わり持っているからそのライブとかのDVDが家にあってね見たよ」



神峰「マジかよ?!音楽だけしか興味がないかと思ったぜ!?!?」



伊調「君は一体僕にどんなイメージを持っているだい……僕だって世間の事ぐらい興味を持つよ……」



神峰「まあ、そんなことはいいから分かった理由を早く」



伊調「そっちからふられたのにこの扱い!?!?!?Σ(Д゚;/)/」





伊調「……そのコンサートのライブのDVD見るとその二人の歌声は綺麗で流石だと思ったけど……」




伊調「色が白……いや色が付いてない……なんかうわべだけの歌って感じだったのを覚えているよ」




神峰「そうなのか……」



伊調「所でその二人と何かあったの?」



神峰「いや、ちょっと話しして……そのー何かあったのみたいなこと聞いて……つい深く聞いて怒らせてしまって……」




伊調「けんか売ったの!!!」



神峰「まーそんな感じ……」




伊調「君はいつも面倒なことな首を突っ込んでいくね」



神峰「まあなー」


神峰「それでさ、伊調頼む!二人に会わせてくれないか?」




伊調「えーー!だってそれお父さんに必死に頼み込まないと聞いてくれないよー、ものすごく大変だし心使うしー」




神峰「……そう言えば俺お前のこと立ち直らせたよなー」




伊調「………………」





神峰「ライバルだから俺一所懸命にお前に対して指揮したよなー」



伊調「………………」





神峰「これで二人がボロボロなっていくの見て俺は落ち込み俺の指揮は」




伊調「あぁーーーーーーー!!!もう分かったよ!!!分かりましたよ!!!やればいいんでしょう!!!!!!」



神峰「さすが伊調!!」



伊調「君は人をこき使うね……」



神峰「お前には悪いと思っているけどとても助かる」




伊調「そうだ、ひとつだけ条件がある」



神峰「条件……」




伊調「やるからには必ず勝ってくれよ」



神峰「もちろんさ」ニヤリ





現在




神峰「……」



如月「……」ギロリ



ジーーーーー





あずさ「あの二人に何か会ったのでしょうか?」



雪歩「そうですよね、千早ちゃん怒っているみたいですよね」









神峰「……」




如月「すみませんが私はあなたなんかと付き合う時間がありません」



スタスタ




P「千早!どこに行くつもりだ!」




如月「ボイストレーニングに行ってきます」


スタスタ バッタン



春香「わ・私もいきます」



スタスタ  バッタン





律子「ちょっと!……もう……どうしちゃたのかしら?」



美希「見る限りだとあのくせ毛の人が関わっていると思う」



亜美「うんうん、そうですなー怪しいですなー」



真美「うんうん、見るからに怪しいですなー」








伊織「あんた千早に何かしたんじゃないでしょうね?」ジーーーーー




神峰「いやーあのー……」



神峰(まずい……みんな俺のこと不審がっている)





刻阪「実は神峰は指揮者でして」



P「指揮者!」



刻阪「僕達は鳴苑高校で吹奏楽部をやっています」



刻阪「僕は刻阪響です。サックスをやっています」



刻阪「彼が僕達の吹奏楽部の指揮者神峰翔太です」



神峰「指揮者の神峰翔太です、よろしくお願いします」






律子「学生指揮者か・・珍しいわねー」



響「そんなに珍しいの?」




律子「普通は先生がやるものだからねー」



真「まあ経験をたくさん積んだベテランに任せる方かま当たり前ってことだよね」



律子「そうゆうこと」



やよい「でもどうして仲が悪いのでしょうか?それが関係しているのですか?」



神峰「えーーーと……」



木戸「それは、如月さんと音楽の話で熱くなってしまってそれでお互いの音楽の考え方がぶつかったと言う感じです。」



木戸「神峰は音楽に対して熱い所があるからよく人の意見とぶつかるので」




やよい「なるほどー熱心なのですねー」




美希「確かに千早さんは音楽に関してはとても強い思いを持っています」



神峰「………」



木戸「自己紹介が遅れましたね私は木戸雅、オーボエを吹いています」



響「オーボエって何だー?」



あずさ「聞いたことないですねー」


木戸「まあ、部によってはない所もあるからね」



雪歩「どうしてそんな事が?」


木戸「手入れが面倒だったり運指が難しかったり…あと何だっけ?」




邑楽「オーボエは我が強い楽器なのよ、普通の楽器は音程を調節できるけどオーボエはほぼ無いの」



あずさ「知名度も低く扱いも大変だなんて…」



邑楽「確かにそうですが、オーボエがあるかないかでは音の深みは大違いです」



美希「なるほど」




木戸「さすがメグー頼りになるねー」


邑楽「全く自分の楽器なんだからそれくらいちゃんと説明しなさいよ」



木戸「耳が痛いお話です」




邑楽「たっく、私は邑楽恵。クラリネットをやってるわよ」


美希「パパから貰ったクラリネットのクラリネットだね」



邑楽「ええ、クラリネットは演奏団の中では割合が多いわよ」


P「大御所帯って言うやつだな」



吹越「私は吹越霞だよー、楽器はフルートでーすよろしくね」


やよい「よろしくお願いします」


美希「よろしくね」


真「なんかやよいやあずささんや美希に似ている人ですね」




伊織「確かにそうね〜」



吹越「みんなから部内一の平和主義者であり天然って言われるよー」



真「それを自分で言うなんて…」




亜美「このお姉ちゃんやる…」



真美「このお姉ちゃん出来る…」


P「何言ってるんだお前ら…」



川和「川和任獅郎だ、チューバを吹いている」



雪歩「チューバってトランペットよりも断然大きい楽器だよね」



真「そうそう低い音を出す楽器だよ、ほら画像見て」


やよい「えーー、何かこれよりもひと回り小さいのがあったような」



真「あったけそんなの?」




星合「あっ、それはユーフォニウムね」



星合「私は星合美子、ユーフォニウムをやっているわ」




真「そんな楽器があったのですか?」


美希「美希初めて知ったよ」



星合「ユーフォニウムは比較的新しい楽器で認知度が低いの」



美希「ふーーんそうなんだ」



管崎「私は管崎舞です、ホルンを吹いています」



あずさ「ホルンとユーフォニウムは似ているわね」



響「どんな楽器なんだ?」



管崎「そうですね、ホルンはザックリ言うと吹くのが大変な楽器です」



あずさ「そうなのですか?」




歌林「ホルンは世界一難しい金管楽器としてギネスに乗っているくらい難しいですよ」



貴音「なるほど」




管崎「他にも金管楽器の音と木管楽器の音をつなげる役割があります」


やよい「そうなのですかー、すごいですねー」



伊織「まあホルンが難しいのは知っていたわよ」



やよい「他にもすごい所があるのですか?」



伊織「え…そうねー…えーっと…確か…」





ミニ刻阪「SSでは見た限りほぼ皆無、本編でも最近出てきてない、と言うよりも出番がそもそも少ないミニ刻阪です」


ミニ刻阪「ここからは僕が紹介します」




ミニ刻阪「ホルンは音域が広いから高音・中音・低音楽器全部の役割を要求されます」


ミニ刻阪「他にもベルが後ろに向いているから壁に跳ね返って金管特有の角の取れた柔らかい音が出せます。この音が木管の音とよく調和します」



ミニ刻阪「サックスも同じく音をつなげる役割がありますなので作中にもありましたがセクション練習ではサックスとホルンでやる場面がありました」



ミニ刻阪「橋で例えるならホルンは金管側にいる橋渡し」



ミニ刻阪「アンサンブルで木管五重奏って言えば金管楽器なのにホルンが入っています」





伊織「ってことなのよ」




やよい「ホルンって凄いですね〜」




貴音「今別の方が説明したような…」




響「確かにそんな気が…」




美希「???」




雪歩「あのー金管の橋渡しがホルンなら木管側の橋渡しは?」




刻阪「それはサックスだよ」



歌林「私達はサックスを吹いています」



雪歩「そうなのですか」



木戸「私達って言っている時点でもういずれはって感じだよね」ニヤニヤ




星合「歌林もようやく動き出したわね」ニヤニヤ




ニヤニヤ ニヤニヤ ニヤニヤ


歌林「もうみんなして…そんなことないわよ、いつかは必ずと言う意味だよ」




















歌林「ハッ!∑(゚Д゚)」



演藤「先輩乙女ですね」ニヤニヤ




川和「歌林俺が手堅くサポートしてやるぞ」ニヤニヤ



音羽「面白いな楽しみだ」ニヤニヤ



亜美「なるほどなるほどそうゆうことですか」ニヤニヤ


真美「これはこれは楽しみですな」ニヤニヤ



あずさ「まさに青春ですね」


歌林「みんなしてもう……」



伊織「なんか二人だけ分からない人いるはね…」


刻阪「???」



神峰「何があったんだ?」


打樋「刻阪は条件付き、神峰は飛び切り鈍感なんだ」ヌハハハハハ



真「まさか気がつかないなんて…」



P「逆に凄いな…」




律子「ですね…」



演藤「因みに刻阪先輩は雑誌に載るくらい凄腕のサックス演奏者です」


P「まじか!」



律子「いつかの機会にぜひスカウトしたいわね」



P「律子のターゲットに…」


打樋「そうゆう訳だからお前も早くしないとただでさえ多いライバルに取られるかもな」ヌハハハハハ


歌林「うっさい単細胞のパーカッションバカの打樋に言われたくない」



打樋「今なんって言った!単細胞って言ったか!オッ!パーカッションがなくても世界が回るって言ったか!オッ!」


神峰「打樋先輩、歌林先輩はそこまで言ってないっすよ…」



神峰「この人はパーカッションつまりは打楽器をやっている打樋先輩です」


木戸「パーカッションは場の雰囲気やリズムを支配する役割があるの。太鼓やをやっているの」



打樋「打樋透だ、よろしくだぜ。ウッシャァァァーーーー」



貴音「元気な方ですね」



神峰「頼りになる先輩です」



音羽「なかなか面白いだろ」



貴音「確かにそうですね、所であなたは?」



音羽「俺は音羽悟だ、トランペットのパートリーダーをやっている」



貴音「なかなか自由なお方ですね」




奏馬「音羽は面白いことには興味を持ちみんなで音楽をするのが好きなのだが、好き勝手に行動するから困っているんだ…」


木戸「トランペットはの中でもかき消されることなく一番映える音を出すの」



奏馬「みんなからはトランペットのことと自由な所も含めてあだ名で暴君と言われているんだ」





美希「大変だね」



奏馬「でも演奏は一流だから、雑誌にも二回表紙を飾っているほどのトランペッターだよ」



伊織「へー、腕が立つという事ね」



音羽「好き勝手じゃないセクション練習だ。その個人練習分ちゃんと演奏に反映させているから別にいいだろう問題ない」



奏馬「問題あるから言っているんだよ…俺の許可なしで勝手にセクション練習してみんな困ってるよ」




音羽「お前の気にしすぎだ」




奏馬「それは違うと思う…」


P「何か親近感が湧くな…」



亜美「そうなの?」



真美「そんなもんかな?」



美希「美希にはよく分かんない」


響「なんくるないさー」


伊織「興味ないわ」



律子「プロデューサーの気持ちよく分かるわ…」


P「…ありがとう」



貴音「所であなたは…」



奏馬「あ、紹介が遅れました。僕は奏馬俊平です。元部長です」



貴音「元部長…という事は三年生と言うことですか?」



奏馬「そうです、神峰君と刻阪君に弦野に演藤さん以外はみんな三年生でもとパートリーダーをやっていました。因みに弦野は2年生ですがコントラバスのパートリーダーです」


弦野「どうも」




P「という事はパートリーダー全員参加の精鋭の演奏者達じゃないか!!」



あずさ「すごいですね!!」



雪歩「よくこのメンバーで演奏をするのですか?」



演藤「よくではないですけどたまに皆さん集まって依頼された場所へ行き演奏します」


演藤「私は演藤さやか、コントラバスをやっています」




響「コントラバスってどんな楽器ですか?」




演藤「そうですねー、形はヴァイオリンをとても大きくした感じです」



演藤「役割はザックリ言うと第二の指揮者です」



美希「第二の指揮者?」




演奏「音や動きで演奏者に指揮するみたいな感じです」




響「スゴーーイ」



真「でもそれだと指揮者と喧嘩してしまうんじゃないですか」




演藤「まあ…喧嘩しますね…毎回喧嘩しますよ特に二人は…」



律子「二人ですか?」



演藤「二人です」




弦野「神峰さっきの演奏では叩っ切れなかったが次はそうはいかないぜ」



神峰「俺も負けるつもりはない」



弦野「そうこなくちゃ困るな真摯にいこうぜ」



演藤「こんな感じですよ」



律子「普段から?」



演藤「普段からですよ」



律子「あんな敵意満々のコントラバスは初めてよ…」




演藤「まあ、敵意満々で好き勝手に演奏する先輩みたいな演奏者は稀な存在ですよ」



律子「ハァー…」




亜美「音羽さん音羽さん」



音羽「何だ?」



真美「あなたのことだからこの中に先ほどの人以外に青春している人知っているんじゃありませんか?」


音羽「ああ、もちろん知っている」ニヤリ



真美「ぜひとも知りたいな」



亜美「知りたい」




音羽「フッ、仕方ない」





音羽「邑楽ってやついるだろう」


伊織「いるけどあの人も」




音羽「ああ、青春しているな」




亜美「それはまことか」



真美「いいですなー」



邑楽「音羽あんた勝手なこと言わないでよ!」




音羽「仕方ない事実だ」






伊織「相手って誰よ?」



真美「知りたーい」



亜美「知りたーい」



邑楽「えーーーとね」



律子「あまり邑楽さんを困らせないの」




音羽「いまこの場にいるぞ」


邑楽「余計なこと言うなー!」


御器谷「それはね神峰君だよ!」











真美「おー!それはなんと!」



亜美「まさに青春だね」




邑楽「忍余計なこと言うなー!」




御器谷「ごめんね僕なんかが余計な事言って…土下座しろだよねむしろ、土下埋まりしろだよね…」




P「なんか卑屈になったような…」



奏馬「御器谷はそうゆう所があります…」



やよい「楽器は何をされていますか?」



御器谷「バスクラリネットです、僕なんかが楽器を吹くなんて楽器に失礼だよね…」


やよい「そうですか?楽器さんは御器谷に吹いてもらって嬉しいと思っていますよ」



御器谷「そんなことないですよ、吹く僕が感謝しないといけませんよね」フフフ



やよい「そんなことないですよー」







神峰「まさに相反する二人ですね…」



奏馬「そうだね…」


響「バスクラリネットってどんな楽器何ですか?」




神峰「そうだな、俺もあんまり音楽経験ないけど刻阪に聞いた話では忍者みたいだって言っていました」



伊織「……」



響「忍者?」



神峰「そうです、全体で聞くと目立たないですがあるかないかでは音の深みが違うと聞きました」



響「縁の下の力持ちだな」



神峰「そうですね、それに御器谷先輩はずっと前から 音楽の勉強をして運動も欠かさずにやって音楽を上手になる為の努力を続けている凄い人です。演奏も凄いですよ」



あずさ「あのー音楽をやるのに運動は大事なのですか?」



奏馬「とても大事です。楽器を吹くのに基礎体力はとても重要なものです」



美希「吹奏楽に体力が関係あるなんて以外だね」



真「でも僕達も体力必要だし色々聞けば為になるかもね」



管崎「あのー皆さんも体力には気を使われますか?」



貴音「ダンスや歌それにこれらを笑顔を絶やさずに行うには体力は欠かせません」



星合「なるほどねー」





響「基礎ずっと前からやっている御器谷さんは立派ですね」



御器谷「そんな事ないよ、全然だよ、僕が立派なんておこがましいことだよ、むしろおこがましいの言葉に失礼だよ…」



伊織「何言っても卑屈のままね」




奏馬「悪気がある訳じゃないんだ…」






御器谷「それに努力な

ら神峰君は凄く頑張っているよ。音楽の基礎を勉強して指揮の勉強して僕の為に頑張ってくれたり神峰君には感謝してるよ」



神峰「御器谷先輩ありがとうございます」



伊織「気になっていたけど話し聞いているとあんた音楽経験豊富じゃないの?」



神峰「じゃないんですよ…まだまだ音楽に関しては勉強しないといけないんです」



川和「お前はまだまだ基礎が足りてないこれからも精進だな」



神峰「ウッス」





律子「あのー音楽やり始めたのいつなの?」



神峰「高校一年の文化祭の後です」




伊織「遅すぎじゃないの!!!」



神峰「すみませんっス!!!」




律子「えーー…じゃ高校の吹奏楽に入った時楽器は何をやっていたの?」



神峰「え?楽器ですか?んーーーー」



律子「んーーっていくらなんでも最初は楽器持つでしょう?」



金井淵「神峰の場合は入ってすぐに指揮者やりたいと言っていたからなしかも音楽経験なしでだ」




木戸「入った当初は基本パートごとに回って神峰に指揮者としてどうか見ていたわ」





律子「…ピアノ弾けるわよね」



神峰「ようやく少し弾けました」



伊織「部活に入った時は引いたこともないの?」



神峰「ないっス」






律子「メチャクチャ無謀じゃないの!!!」


伊織「楽器も吹かずに音楽経験なしでピアノも弾けないのに指揮者やりたいなんて常識外れにもほどがあるわよ!!!」


神峰「ほんとおっしゃる通りです!!!」


伊織「よくこんな奴を受け入れられたわね」




歌林「最初から受け入れた訳じゃないわよ」



邑楽「それに神峰には正式に指揮者になる為私達パートリーダー全員に認めてもらうことが条件だったから」



音羽「まあ、病院で指揮やったりロックハウスでも指揮やったパートリーダー全員認めてもらう前から非公式で勝手に指揮やってたりしたけどな」






奏馬「そんな事もあったな…」


美希「何やかんやで受け入れてるね」




星合「もちろん反発したりもしたよ」









貴音「でも今正式に指揮者としてやってらっしゃるのですよね?」





神峰「はい、吹奏楽コンクール地区大会前に期限ギリギリで認めてもらいました」





美希「でもどうしてそこまでして指揮者をやりたいと思ったの?」




P「確かに気になる」



神峰「それは刻阪に誘われたっという感じですね」



あずさ「誘われたのですか?」



刻阪「僕が文化祭の未成年の主張で神峰を大々的にスカウトしました」





貴音「未成年の主張?」




木戸「うちのイベントで話したい言いたいことをマイクで言って全校放送されるの」



貴音「なるほど」



伊織「派手にスカウトしたわね」




星合「刻阪が突然言ってその後入部までさせるから驚いたわよ」


やよい「どうしてそこまでして誘ったのですか?」






刻阪「神峰の指揮には人の心に響く何かがあるのと才能を感じたので誘いました」




打樋「神峰の指揮は何かあるのは分かるぜ」



音羽「こいつは急成長したり色々やらかしたりするから飽きない」



P「色々やらかす?」



吹越「そうだよ、今日も」ガバッと




歌林「ちょっとカスミん!!」





律子「何かあったの?」




星合「なんでもないですよ」ダラダラ




木戸「大したことじゃないですよ、ねーカスミん」ダラダラ



吹越「…」モグモグ コクコク



管崎「そうだと言っているね」ダラダラ



演藤「吹越先輩話しの骨を折っちゃだめですよー」ダラダラ




律子「んー?」



奏馬「まあやらかすと言っても僕達の為に頑張ってくれる訳でして」ダラダラ



音羽「行動が派手だがな」



奏馬「音羽!」





P「派手?」







木戸「そこは置くとして」ダラダラ



真「置いちゃうの…」




木戸「神峰は私達の困っていることを解決する為に頑張ってくれたの」



伊織「そうなの!」




星合「たまに意味不明なことを口走ったりするけどそれが的確だったり感が鋭かったりするの」



響「ふーーん」



邑楽「それに何かやるにしても自信も確証もないのに確信とそれを強引にやる勇気があるの」


音羽「ほうほう」ニヤニヤ









奏馬「それに神峰君は指揮や音楽の勉強もピアノの勉強も一生懸命にやっているよ」




川和「まあ邑楽が付きっきりでピアノレッスンしてくれるからな」ニヤニヤ




邑楽「川和!!」




神峰「邑楽先輩にはいつもお世話になっているっス」



邑楽「そんなこと」でれー




真美「これはこれは」ニヤニヤ




亜美「いいですなー」ニヤニヤ


あずさ「神峰君が羨ましいですね」ニヤニヤ



神峰「ありがとうございます」



邑楽「ちょっと神峰」



神峰「邑楽先輩は俺の音楽好きを認めてくれていてお弁当くれたりピアノのレッスンしてくれたりして感謝ですそれから」



邑楽「もうしゃべるなや!!」 バコン



神峰「すみませんっス!!!」ヒリヒリ





あずさ「あのーこれって…」



亜美「もしやですなー」パカーン



真美「そうですなー」パカーン




神峰「何か変なこと言ったかな?」






真「分かってない!!」




P「鋭いんじゃ」




音羽「この手には鈍い」




星合「前から思っていたけど鈍すぎだよね」





律子「これほどの鈍感は初めてよ」







金井淵「……」





あずさ「あのーさっきから不機嫌そうな感じですけど何かあったのですか?」



金井淵「そんなことはない」




星合「あぁ、この人はいつもブッスとした顔しているの」



川和「幸運が逃げる顔だな」




管崎「涼ちゃん笑わないと」



音羽「無愛想で申し訳ないな」



金井淵「…散々な言いようだな」








金井淵「俺は金井淵涼だ、トロンボーンを吹いている」



響「トロンボーン?」




金井淵「トロンボーンというのはな」



響「トロンボーンってパンチのある音だすやつだな」




金井淵「……」






美希「そうそう、スライドを伸縮させて音に変化をつけるの」


真「スライド次第で無限の音だね」
















金井淵「………」






















金井淵「……」








トントン











金井淵「?」クルリ










打樋「ドンマイだぜ」ばっちりベアー ☆












金井淵「……」









音羽「さっきは絶望的につまらなかったが今は面白いぞ」



星合「そのうちいいことあるわよ」



管崎「涼ちゃん笑う練習した方がいいよ」



川和「悲しかったら俺が慰めてやるぞ」


吹越「またリベンジだよ」




奏馬「リベンジって言い方はおかしいような…」





金井淵「…」




P「アッハハハ…」





律子「あなたが顧問の先生ですよね?」




谺「えぇ、谺夕子です。鳴苑吹奏楽の顧問をやっています」



雪歩「指揮とかはやらないのですか?」




谺「基本的に指揮は全て神峰に託しています」




律子「皆さん個性が溢れていますね」



谺「えぇ、それがうちの一番の強みですから」



律子「なるほど」




谺「ただそれ故にいつもハラハラで特に神峰の場合は凄まじく…胃が……」




律子「はぁー…」




木戸「以上が私達の紹介です」



貴音「面白い方々ですね」




律子「私達の紹介もした方がいいかしら?」



星合「そんな皆さんのこと分かりますよテレビでよく出ていますから知らない人の方が珍しいですよ」




雪歩「ありがとうございます」





吹越「はいはーーい私みんなとお話ししたい」





管崎「確かにそうそうあることじゃないからね」





歌林「私美希さんとお話ししたい」



谺「すみませんが自由にしてもよろしいでしょうか?」




P「そうだなせっかく来たんだし時間もまだある律子はどう思う」


律子「ふーーんみんなはどう?」




美希「美希はお話ししたい」



響「面白そうだ」




貴音「せっかくの機会です」




律子「じゃあ決まりねもうしばらくは自由にしていいわよ、でもライブもあるからそんなに長くは時間は取れませんのでよろしくお願いします」





谺「ありがとうございます」




谺「それじゃみんな時間を守って楽しんでね」






吹越「はーーーい」





星合「うわーテレビに出ているアイドルに会って直にお話し出来るなんて感激」




演藤「何だか緊張してきましたね」




貴音「普通に話して頂ければいいと思います」



管崎「でもなかなかそうはねー」




歌林「分かる分かる」




ガヤガヤ ガヤガヤ ガヤガヤ



神峰「ここからだな」




刻阪「そうだな」





















少し前



木戸「いいみんなよく聴いて」



木戸「まず流れとして神峰が他のアイドルたちに如月さんと天海さんについて聞く。その間みんなはは他のアイドルと話していて」



打樋「そんなまどろっこしいことなしで全員で聞いた方が早いじゃないか?」




吹越「私もそう思う」







木戸「そっちの方が簡単で早いけど、みんなが聞いちゃうとあからさまに怪しまれるわよ」



打樋「お!そうか、うっかりだぜぇ」




歌林「あんたは考えが浅いわね」



打樋「お!!今何ったか!今何か言ったか!」




奏馬「まあまあ二人とも落ち着いてそれで」




木戸「なるべくみんなはバラバラになって自然な感じアイドルのみんなと話してほしいの」





木戸「私が全体を見ているから、神峰に不信がるような素振りがでたら私が対応するから神峰は安心してみんなから色々聞いてね」






神峰「あざッス」




現在





神峰「よし」




管崎「そうなのですか」




雪歩「はい」


星合「へー」



神峰「あのー」




管崎「あ、神峰君」




星合「神峰」





雪歩「!!!」



雪歩「あ…あ…あの…その…」



神峰「!!!」



神峰(心が穴に入った!恥ずかしがり屋なのか?でも怯えて入ったようにも見えたけど…)




神峰「少し良いですか?」






雪歩「いや…その…」




神峰(穴に入ったままだ、これじゃ会話が出来ない)





真「あのーすみません、雪歩は男性と話すなが苦手でして…」


神峰「そうなんっスか?」




雪歩「その…すみません…」




神峰「いや、全然大丈夫っス」



あずさ「悪気がある訳ではないの」



刻阪「でもアイドルとして大変じゃないでしょうか?」



星合「それがね、自分を変えたくてアイドルになったんだって」






刻阪「そうなのですか、凄いですね」




管崎「そうだよね、私もそうゆう姿勢を見習いたいよね」




雪歩「ありがとうございます」



真「確か神峰さんだよね、何か聞きたい事があるんじゃないですか?」




神峰「あっそうです」



神峰「何か見る限りでは皆さんお互いに信頼しているっていうか団結しているってゆうかそんな感じですよね」




神峰(コンサートの動画を見て思っていたがみんな心から繋がっている、これほどの大きい人の集まりでのことは初めてだ)




神峰(鳴苑のメンバーでもここまでの絆を作るのにとても苦労した彼女達も苦労しているんだな)



あずさ「嬉しいですね」



真「まあ、色々大変な事がありましたがそれをみんなで乗り越えたからこそ今があります」




神峰「なるほど」




雪歩「私もここに来て少しだけ成長出来たと思います」





真「雪歩は十分に成長しているよ」




雪歩「そうかな」



あずさ「そうだわよ、自信持って」



雪歩「ありがとうございます」




星合「いいチームワークだよね固い絆を感じるね」





管崎「そうだね」






雪歩「嬉しいです」




神峰「……」




神峰「あのー」



真「はい」


神峰「皆さんとても仲が良いですよね」



真「そうですね、自分で言うのも変ですけど」



神峰「いいえ」




神峰「そのー天海さんと如月さん二人の仲はとても良いのですか?」




真「とても仲良いですよ、二人で出かけたりする事もあります」




管崎「そう言えば今日会った時も二人でしたね」



雪歩「今日のライブの休憩中の行動でも二人で観光してましたね」



神峰「春香さんってどんな人なんですか?」



あずさ「そうですね、春香ちゃんはおっちょこちょいだけど明るく元気で誰にでも話しかけて面倒見がよくて千早ちゃんのことよく気に掛けていたわね」



神峰「如月さんにですか?」




真「前に千早がひどく落ち込んでしまった時があって…」



神峰「それって前に出た雑誌が原因ですか?」



あずさ「え!そうですけど…」




真「んー?何か気になる?」



神峰「あ…その…」



管崎「神峰君は如月さんがどう立ち直ったか気になるのよね」



神峰「え、あはい」



刻阪「指揮者をしている以上人の気持ちも勉強しないといけないので」



星合「如月さんの体験をよく勉強して指揮に生かしたいのですよ」



雪歩「あのーさっき喧嘩したのにですか?」





刻阪「神峰は誰だろうと学べる物は学ぶスタイルなんですよ」





管崎「神峰君の頑張りは凄いですから」



真「そうだったのですか!すみません変な事言ってしまい」



雪歩「す…すみません」



神峰「いいえ」



真「皆さんも知っていますが千早には辛い過去がありそれが雑誌に載ったことが原因で一時期歌えなくなってしまいました」




真「その事で千早は事務所にも来なくなり自宅でこもりました」



神峰「……」



あずさ「でもみんなが作った曲を出すことにして…コンサート当日千早ちゃんが来てくれて」




管崎「あのコンサートは感動しました」



星合「みんなが歌って最後如月さんの歌声が響いていて良かったです」


雪歩「ありがとうございます」




神峰「コンサート当日に来たってことは誰か如月さんに連絡した人がいるのですか?」



あずさ「確か春香さんが連絡したと思いましたけど…」




神峰「天海さんがですか?」



真「電話の連絡以外にも直接千早の自宅まで行ってたな」



神峰「ふーーん」



神峰「じゃあ俺はここで」



スタスタ スタスタ











神峰「えっと次は…」






演藤「そうなのですか」





美希「そうなのー」



美希「ん?あっ!」



美希「神峰君だー」





神峰「あっ!どうもっす」




神峰(この人の心…)






神峰(パジャマ姿で眠そうな小さい美希さんがいる)




神峰(面倒くさがり屋さんなのか?)






美希「神峰君って凄いね、さっきメガネの大きい人に聞いたら病院でも演奏やってたんだね」










神峰「そうですね」




美希「緊張となかったの?」



神峰「緊張よりも指揮が上手くいくのかどうか心配でしたね」








刻阪「神峰らしい所です」





美希「ふーーん」








演藤「先輩は普段はビクビクですけど、指揮をやると見違えますよ」




美希「面白そう!」




神峰「アハハハ痛いお話だな…」




演藤「美希さんテレビで見るといつも明るく緊張とかは無縁な感じですけどやっぱりライブとかは緊張しますか?」






美希「そうだね、何回ライブやっても失敗したらどうしようとか考えちゃうね」



演藤「えーーー!!そうなのですか!!」




美希「まあねでも、完璧を求めるよりもいかに自分の力を出したかだよね」



美希「完璧に意識が行きすぎると上手くパーフォマンス出来ないから私の場合はマイペースでいく感じかな」




演藤「なるほど!勉強になります!」




神峰「美希さん」



美希「はい何?」



神峰「その完璧に意識している人はやっぱりこのメンバーの中にもいますか?」


美希「みんなはどちらかと言うと完全完璧の意識でやるよりも私と同じく自分の力を出し切ると言った感じの意識でやっているかな」




美希「まあ、他所ではそうゆう考えを持つ人もいるかもね考えは人それぞれだからね」



神峰「如月さんは完璧を求めた事はないのですか?」



美希「千早さんは…そんな事もあったかな?なかったかな?分かんないなー」



神峰(少し動揺している…前はあったのか…)




神峰「所で如月さんはどんな人なんですか?」





美希「千早さんですか?」




美希「歌が上手でしっかりしていて美希尊敬してるよ」



神峰「そうなんですか…」




美希「ん?」







神峰「あのー如月さんは自分や周りに対して厳しい所がありませんでしたか?」




美希「…」



美希「んーー前はそんな所があったような感じがするかな、周りとは壁があるような感じかな」



神峰(やっぱりコンサート前はそんな事が…原因は雑誌に載っている弟さんと両親が関係しているだろう)



神峰「今は違うのですか?」




美希「今は歌を楽しんでいるよ」




神峰「なるほど、如月さんは歌以外の仕事はMCとかですか?」



美希「んーMC以外に他にも色々とやっているよ、元気にやっていて見習う所があるよね」


神峰「…前はどうでしたか?そこまでやっていましたか?」




美希「……」


美希「前はあまり乗り気じゃなかった感じだったかも」


神峰「……」





神峰「それって歌以外はいらない感じではありませんでしたか?」



美希「……」





美希「そうだけど…」




神峰「!!!」



刻阪「ん?どうした神峰?」ボッソ



神峰「……」ダラダラ





美希「美希も神峰君に質問しても良い?」



神峰「…良いっスよ」ダラダラ



美希「さっきからどうして千早さんのこと聞くの?」



神峰「んーその勉強の為ですかね」




美希「ふーーーーん」



刻阪「神峰は如月の辛い経験を聞いてそれを指揮にも反映させたい考えなのです」




演藤「吹奏楽は演奏者の気持ちも結構反映されるので」




美希「その割には深く踏み込んで聞いてくるよね」


演藤「そうですよね、でも神峰先輩は色々と聞く人ですから」



美希「そうかな?美希には神峰君は何か別の考えがあると思うんだけど」



刻阪「それは考えすぎですよ」



演藤「そうですよ星井さん」




美希「でも鋭い所を突くし千早さん以外の話しはしないね」








刻阪「それは…」





演藤「えーと…」







刻阪(まずい疑っている)





演藤(どうしよう、どうしよう)



神峰(彼女普段はのんびり屋だけどここぞの時は芯があって突き進むタイプだ、下手な言葉はより怪しまれる)



美希「さっきの千早さんの態度と関係あるの?音楽について話して喧嘩した感じで言っていたけど別にあるんじゃないの?」
























木戸「神峰は如月さんについて集中して知ろうとしているんだよ」


演藤「木戸先輩!」



美希「あなたは木戸さんですよね」




木戸「そうだよ、覚えてくれて嬉しいな」




美希「美希はあった人の名前は覚えるようにしているの」





木戸「すごーい」




美希「所で集中して知ろうとしているってどうゆうことなの?」





木戸「さっき神峰如月さんを怒らせちゃったからお詫びに如月さんに演奏するのですよ」




木戸「そして時間を作ってくれた皆さんの為にも演奏するんだよ」


木戸「だよね神峰」






神峰「え?あっそうです」




演藤「そ・そうなのですよ」



美希「演奏するなんて聞いてないけど?」




木戸「そりゃみんなにはまだ伝えてないからね〜」




美希「え!」





木戸「いわゆるサプライズってやつだよ」



木戸「皆さんが私達の為に時間を作ってくれたのだからお礼にと思ってね」




木戸「もちろん演奏は時間を取らせない曲を選曲します」



美希「突然やるの?しかも千早さんとは音楽のことで喧嘩したのに?」





刻阪「えーと…」




木戸「分かった上で神峰が指揮する訳だよ」







美希「分かった上で!」





木戸「そう、音楽のことで喧嘩したから神峰が指揮で仲直りする演奏をするの」


へははやは



木戸「もちろん神峰の音楽的な考えが正しいことを伝える意味もあるけどね」


美希「ふーーん」






美希「でも突然やると言って大丈夫?」




木戸「さっきも話しが出ていたけど神峰は突然何かやらかすやつだから私達は大丈夫だよ」




刻阪「そうですね」





演藤「問題なしです」






神峰「自信持って言われると少しメゲる…」




刻阪「仕方ないよ…」



演藤「神峰先輩は自分がやってこられた事をよく振り返るべきですよ」




神峰「はい…」





木戸「ほら、問題なし」





美希「みたいだねー…」




木戸「皆さんの所は谺先生にお任せです」





美希「なるほど」
















谺「…」ブルブル





邑楽「ん?どうしたんですか谺先生?」




谺「寒気が…誰か私に面倒な事を押し付けようとしている気がする」





邑楽「…神峰ねですねそれ」




谺「だよなぁーはぁー胃が痛む……」





神峰「クッシュン」




刻阪「風邪か?」




神峰「いや、誰か俺に理不尽な事思ってる気がする」




刻阪「そうか?」









木戸「そんな訳で神峰は如月さんのことよく知って如月に感動して神峰の指揮を分かってもらう為にも色々と知ろうとしているのです」




美希「でも木戸さん皆さんとも言っていたよね」




木戸「言いましたよ」




美希「神峰君千早さんだけしか聞いてないけど?」




木戸「他にも聞きたい人がいるよ」



美希「誰だのー?」





木戸「天海春香さんだよね、そうだよね神峰」





神峰「は・はいそうです」




美希「んーそれで春香について何が聞きたいの?」




神峰「天海さんはとても明るくって太陽のような人ですよね」




美希「そうだよ!!、神峰君分かってるねー」




木戸「その鋭さも指揮に一役買っているんだよ」





美希「そうなんだ!!なるほどねー!!」





神峰「あのー如月さんと天海さんの二人は普段仲が良いのですか?」





美希「春香は誰とでも仲が良いけど特に二人は仲が良いかな、最近は二人でいる事はよくあるし」



神峰「……」




神峰「天海さんいつもとは違うなーって事は無いですか?」



美希「ん?」




木戸「神峰センサーが反応したなー」




木戸「気になっちゃうと止まらないからお願い聞いてあげて」







美希「んー?そうだね…」










美希「ないかな」ニコリ


















神峰「……」



神峰(嘘はついてない…)













神峰(ただ、何か思い出したような素振りが心の星井さんに出ている)






神峰(聞くしかない…)









神峰「あのー気になることはあるんじゃないですか?天海さんについて?」




美希「……」




神峰「…ありますよね」








美希「……」




美希「…言われて見るとあると言えばあるかな」






木戸「どんな事ですか?」





美希「春香はよく何もない所でもこけたりするけど」






美希「ただ回数が増えた気がする」




刻阪「他には」



美希「失敗する事も言われてみたら増えた気がする」




神峰「……」



美希「それに神峰君に言われて思い出したけど」





少し前




春香「美希ちゃん」





美希「何春香?」




春香「ちょっと聞きた…」






美希「ん?」






春香「やっぱいいや、ごめんねー」アハハハ




美希「何かあったの?」





春香「大した事じゃないんだー」アハハハ




美希「ふーーーん?」



春香「それじゃ」スタスタ スタスタ




どてん





春香「いたーい」






美希「大丈夫?」







春香「へーいきへーいきいつものことだよ」



美希「春香らしいなー」



春香「アハハハハハ」







現在




神峰「なるほど」





美希「まだ何か聞くの?」





神峰「いや、これでありがとうございました」




木戸「星井さんありがとうね」




刻阪「ありがとうございます」





演藤「ありがとうございます、星井さん私も質問いいですか?」




美希「いいよ」




演藤「髪の手入れってどうしてますか?」





美希「それはね」






神峰「木戸先輩ありがとうございます」




刻阪「ありがとうございます助かりました」




木戸「何言ってんのよ、私言ったでしょう」




木戸「私が周りを見て対処するからあんたは気にせず聞きなさいって」




神峰「そうですね、でも助かりました」





木戸「あとはどうする?」





神峰「そうですね、二人については知ったので如月の為に作った曲について聞きます」








刻阪「でも誰に聞きに行くか?」




木戸「なら四条さん、我那覇さんに伊織さん聞いた方がいいわね」




木戸「騒がしい双子の子よりも三人の方が神峰にとって話しやすいと思うし何か知っているかも私がサポートする」



神峰「わかりました、ありがとうございます」



刻阪「さすが木戸先輩ですね」




木戸「何の何の、神峰にはこの私の悪い所でも必要としてくれてる訳だから」



神峰「あのーそれがなくても木戸先輩を必要としています。俺もみんなも」




木戸「大丈夫、分かっているわよ」





神峰「はい」




木戸「それじゃ行きますか」


























木戸「いたいた、ちょうど歌林に奏馬にそれにメグもいるね」



奏馬「そうなんですか」





響「ハム次郎は大切な家族なのだ」




歌林「ハム次郎可愛いなー」






神峰「どうもっス」



奏馬「あ、神峰君どうだい色々話し聞けているかい?」



神峰「はい、先輩のサポートもあり助かっています」




歌林「あ!と・刻阪君も来たんだね!」



刻阪「はい、ちょっと我那覇さんと四条さんにお話しを聞きたくて来ました」


歌林「そ…そうなんだ」





刻阪「歌林先輩の先程の笑顔」



歌林「え!!!」




刻阪「アイドルの皆さんと変わらないくらいいい笑顔でしたよ」



歌林「刻阪君…」メロメロ



木戸・奏馬・邑楽「パカーーーン」 ニヤニヤ




歌林「ハッ!!!」





木戸「ここでもいちゃつくなんてー歌林は凄いなー」 ニヤニヤ


邑楽「流石だわね」ニヤニヤ





奏馬「ほどほどにね」ニヤニヤ



歌林「ちょっと、これは、違うってことないけど、今は違うの」


木戸「はいはい」




歌林「分かってよね!」





響「おーなかなか面白ろそうだな」




伊織「そうね」



貴音「皆さんの普段を覗くことが出来ました」



刻阪「???」





神峰「何かあったんですか?」




響「分かってないなーこの人は」




伊織「これじゃだめだわねー」



貴音「興味深いですね」








響「えーと神峰君刻阪君だなよろしく」


神峰「よろしくお願いします」


刻阪「よろしくお願いします」


貴音「神峰君に刻阪君ですよね、私あなた達から色々とお話しを伺いたいと思っていました」




神峰「俺にですか?」




貴音「はい」


神峰「……」




神峰(この人達の心…)



神峰(伊織さんの心は一位の表彰台にうさぎの人形…さっきの話し方を見るとプライドがありつつも幼さがあるという事か…)




神峰(我那覇さんのは心に沢山の動物がいる…動物好きなのがすぐに分かるが…)




神峰(問題は四条さんだ…)





神峰(心がいつまでも続く砂浜と海そして空は夜空に大きな月……よくわからない心だ)


神峰(伊調剛健のように計り知れない心のようにも思える)



神峰(相手とするなら厄介かも知れない)




貴音「聞きましたら二人は吹奏楽部の問題を色々解決していると聞きました」



貴音「秘訣とかはありますでしょうか?」


神峰「……」




刻阪「そうですね…よく人の話を聞いて行動することですかね」


伊織「変わり映えしないわねー」


響「普通の感じだな」



刻阪「それが大事だと思います」



木戸「まあそうだよね、最も神峰の場合は行動力が凄いけどね」



貴音「なるほど」


貴音「神峰君はどうですか?」



神峰「刻阪と同じです」


貴音「そうですか」




神峰(普通の質問か…でも油断出来ない何かある…)




神峰(四条の心の海が引いている…何かの前触れだ…)








木戸(神峰・四条さんの質問に最低限の言葉しか返していない警戒している…二人はともかく四条さんには注意しないと…)




木戸(言葉を選んでいかないとすぐに神峰の狙いがバレる。ここで騒ぎになるのはまずい…)



木戸「問題解決と言えば皆さんもどうですか?ありますか?」




貴音「そうですね、やはりアイドルしている以上はみんな何かしらのトラブルはつきものです」



木戸「そうなのですか?」


響「私もあったぞ、収録前に相棒と喧嘩して色々あって大変だったな」




邑楽「そんな事が…」



伊織「因みに相棒は響の家族の犬の事よ」



奏馬「そうなんですか」




木戸「なるほど、収録以外にもトラブルってありますか?例えばライブの時とかあります?」



伊織「あるわよ、交通渋滞とかでライブの時間に間に合わない」



響「怪我してしまったしてダンスすることが出来なかったりとかあるなー」


刻阪「ライブも結構大変なんですね」




貴音「そうですね、でも楽しいですよ」




木戸「そうだ、ライブで約束の曲凄く素敵でした」




響「ありがとうだな」



木戸「約束の制作秘話とか聞けませんか?凄く興味あります」


響「そうだな…」



伊織「あの曲は千早の為に作った曲だわよ、千早に帰って来て欲しくって私達が作詞したの」



木戸「そうなのですか」




神峰「それ以外の制作秘話とかありますか?」



奏馬「そうだね、気になるね」





伊織「あとは無いわね」




響「そうだな」





神峰「…」




神峰(二人の心にロックが掛かっている…)




神峰(この曲に何かある…)




神峰「でもこれだけの思いが込められた曲です、何かあるじゃないですか?」


響「いやーないなー」





伊織「何もないわよしつこいわねー」




伊織「そんなにこの曲が気になるの?」じー



神峰「…いや気になります」



伊織「どうしてよ」じー




木戸「指揮者しているとこう言った思いの込もった曲の生い立ちが気になっちゃうのよ」




奏馬「職業病みたいかな」



響「おぉー!?熱心だな」



伊織「そうかしら」


邑楽「そんなもんだから色々聞いちゃうのよ」




歌林「なんせ指揮者ですからね」




伊織「ふーん」



木戸「そうだこの曲は皆さんが作ったんですよね」



貴音「はい」



木戸「そうすると仕事の合間にやったりとかで大変だったんじゃなかったではないでしょうか?」



伊織「まあ、大変だったけど」




響「仲間の為ならなんくるないさー」



貴音「そうですね、みんな気持ちは一つでしたね」


神峰「作詞する時は各々でやっていたんですか?」



響「一人の時もあるし収録や事務所にいる時とかは周りにいるみんなと一緒に考えたりきたな」



伊織「資料がある訳でもなく経験もないから大変だったわ」


響「そうそう」




貴音「でも実際作ってみると後から作詞の人の苦労も分かります」



奏馬「そうですよね、俺も今すぐに吹奏楽の曲を作れと言われても右往左往するだけですからね」



邑楽「こうしてみると吹奏楽とアイドルってなんかよく似ているわね」



響「そうだなー」



神峰「…」




神峰(さっき伊織さんの心…資料がないの所でうさぎの人形を隠していた…)






神峰(響さんも伊織さんの資料がないで相づちの時動物が隠れた…何か大事な事を隠している)



神峰(問題は貴音さんの心は相変わらず潮が引いた状態だ…とにかく聞くしかない)









神峰「作詞で資料はなかったと言いましたけど」



伊織「言ったわよ」



神峰「それじゃあ何か参考にした物とかはありませんでしたか?」



伊織「…無いわね」





神峰(ロックが掛かった…何か参考にした物がある何だ?)




神峰「でも何もないとプロでも大変ですよね、何か指針になるような手掛かりとかありませんでしたか?」




伊織「う!?……ない」




神峰「……」




神峰(ダメか話す気がない…勝手に喋っていいものではないのか…)


























貴音「スケッチブックです」







神峰「スケッチブックですか?」




貴音「はい、春香さんが持ってきたスケッチブックは参考にはしました。千早さんの思いを知る数少ない手掛かりでしたから」





伊織「ちょっと貴音さんいいのそんなこと簡単に話して!?」


貴音「大丈夫です。心配ありません」




響「どうしてですか!?」







貴音「彼らはその事を話してくれる事を切に願っています」



伊織「え?」





木戸(この言い方私達の狙いに気づいているかもまずい!!!でも…)




邑楽(でも仮に分かっているならなぜ話すのだろう?普通今やろうとする事は皆さんから見れば如月さんの古傷を抉るような事なのに?しかも自分から言うなんて…)






歌林「とにかくここは乗るしかないわね」


刻阪「…」



奏馬「…」





神峰「そのスケッチブックは如月さん本人が書いたものですか?」


貴音「いいえ」



神峰「では誰?」



貴音「如月優さん如月千早の弟さんです」



木戸「って事は昔のスケッチブックですよね」



貴音「はい」



神峰「誰が持ってきたんですか?」



貴音「春香さんです」



神峰「え?!」



貴音「正式には春香さんが受け取ったものです」



神峰「誰が渡したのですか?」



貴音「確か千早さんのお母さんだったと思います」




神峰(如月さんのお母さんが…確か仲が悪かったと)






神峰「そのスケッチブックどんな事が書かれていましたか?」




貴音「色々な絵がありましたが千早さんが笑顔で歌っている絵が印象を受けました」


木戸「…」



奏馬「…」



邑楽「…」



刻阪「…」



歌林「…」




神峰「幼い頃は弟さんの為に歌っていた。おそらく最初のファンは弟さんであり如月さんは心から笑顔で楽しく歌っていた」




神峰「しかし、事件後は色々辛い事があり弟さんの思い出が逆に歌しかないと縛る物となった」




貴音「恐らくその通りだと思います」











神峰「……」




響「神峰…そんな事聞いてどうしたいんだ?」




神峰「…」



伊織「そうよ、何かまるで調べているみたいね…」



神峰「いや、そうゆう訳じゃなくてその曲の背景を知りたくて」



伊織「いくら知りたいからと言ってそんなにズケズケと聞かれたんじゃ千早も私達も辛いのよ」






木戸「確かに辛いと思いますけど知りたいのです」



響「どうして?」



奏馬「指揮者として真剣に学びそしてそれを生かすため」


伊織「でもそんな事で」










貴音「響さん伊織さん私が彼らと話し合います。二人は別の所へ」


伊織「でも!」



貴音「ここは私に任せて下さい」



伊織「…」




響「分かりました。それじゃ皆さんこれで」



伊織「ふん!」



神峰「あのー貴音さん」





貴音「恐らく伊織さんも響さんもそして美希さんも神峰君の行動に少なからず不信感を抱くはず。いずれあなた達の狙いも分かるでしょう」


歌林「え?」




貴音「これは如月さんの問題解決に役立ったのでしょうか?」




神峰(来たか…津波が来た確信を持って言っているでも…)




木戸(ここまで言うとなると私達の狙いは間違いなく分かっている)


奏馬(でもそれならなおさら何で自分から言ったんだ?)


 


神峰(津波の威力が弱すぎる怒りを抱えていない)




神峰「はい」



貴音「そうですか」


木戸「どうしてそんなに協力的なんですか?私達のやろうとする事は如月さんの心の傷を抉る事になりますよ?」




貴音「でも如月さんの問題を解決するには避けて通れないのですよね」



神峰「はい」



貴音「それに…」




神峰「?」




貴音「辛い事にも耐えて辛い事実も自分の事のように苦しみ相手の悲しみも理解した上で辛い道を力強く歩くそんなあなた達ですから面白半分で話を聞く訳ありません。真剣に聞いて解決しようとしていますね」



神峰「どうして分かったのですか?」


貴音「神峰は私の事をその目で見てどう映っていますか?」


神峰「!!!」




刻阪「!!!」



木戸「?」



歌林「?」



奏馬「?」



邑楽「?」


貴音「それと同じです。何となくでしょうかね」




神峰(この人いきなり確信をついたり…やっぱりよく分からないひとだ)





神峰「では如月さんの問題は前から」



貴音「いいえ、初めて知りました」



神峰「そうなのですか?」


邑楽「ここまで分かっているのにですか?」



貴音「千早さんはいつもと変わりませんでしたから…」



神峰「そうですか」



神峰「1つだけ聞きたい事があるんですが良いですか?」




貴音「分かりました…ですが1つ条件があります」



神峰「条件ですか…」






貴音「はい」







神峰「何でしょうか?」




貴音「私にも協力させて下さい」


神峰「え!でも…」



貴音「あなた達が如月さんの為に尽力しているのに何もせず見ているだけには行きません」




貴音「それに私も加われば色々出来る幅は広がります」



歌林「どうする?」




木戸「協力してくれるなら頼まないって手は無いよね」




神峰「ありがとうございます、それに先ほどは助かりました」




貴音「いえいえ、礼には及びません」



貴音「それで聞きたい事とは?」




神峰「如月さんと天海さんの二人は一緒にいる事が前より増えませんでしたか?」



貴音「確かに言われて見れば…増えたと思います」










神峰「それはいつ頃ですか?」





貴音「そうですね…如月さんのコンサートが終わってしばらくしてからだったような気がします」



神峰「そうですか…ありがとうございます」


貴音「いいえ」



奏馬「神峰君この後はどうする?」






神峰「そうですね、取り敢えずあらかた聞いたので少し情報を整理したいっすね」



歌林「でもここで情報を整理する訳には行かないし」




貴音「それでしたら少し歩いた所に人気が少ない場所があります」



邑楽「整理なら持ってこいね」




刻阪「それじゃ行きましょう」




歌林「そうだね刻阪君」



木戸「妬けるねー」




邑楽「羨ましいわー」




奏馬「青春だねー」





歌林「あんた達うるさい!」





神峰「???」





刻阪「???」











スタスタ スタスタ


















 

P「最初はどうなるかと思ったけどみんな打ち解けあっていて良かったな律子」



律子「…………」




P「律子どうしたんだ?」




律子「あの指揮者……」




P「指揮者って神峰君のこと?」





律子「ええ」




P「何かあったのか?」





律子「ちょっとね…」




律子「私調べたい事あるので少し抜けますね」



P「え?分かった」




律子「後すみませんが神峰君とその周りの人の事よく見ていて下さい」



P「ん?どういう意味?」









律子「側から見ると普通に会話しているみたいですが…目的があって話している」



P「そうなのか?」




律子「会話をよく聞くと分かりますよ」






律子「それじゃ、私はここで」



P「あ!律子!はぁーー…」












離れの廊下



刻阪「ここなら安心して整理出来ますね」





木戸「神峰は今回のことどう思う?」





神峰「そっすね…まとめると」


神峰「如月さんは何か深刻な辛い悩みがあるけどみんなに心配かけたくないから何もないように振舞っている」





神峰「でも天海さんはそんな如月さんの異変に気付いている」


貴音「そうなのですか!」







神峰「はい、一緒に行動する事が増えたのも如月さんを助けたい為」




神峰「でも原因が分からないしかも、状況はより深刻に悪化している」




神峰「だから天海さんも苦しんでいるし焦っている」



貴音「そんな…」




神峰「いつもより失敗やこける事が増えたのもそれが原因」



神峰「でもみんなに迷惑かけたくないから天海さんもみんなに気付かないようにしている」




刻阪「仲間思いだな」




神峰「あぁ、でもみんなに思いを伝えない事がより自分を苦しめている事になっている」



木戸「でもそうしちゃう気持ち分かるな」




貴音「そうなのですか?」





木戸「私も昔はそうだったし周りに合わせて自分の思いをみんなに伝えることしなかったから」




貴音「でも今はそんな風に見えませんけど」




木戸「そりゃあみんなや、特に神峰が無理してやってくれたからね」



貴音「そうなのですか」




木戸「如月さんの問題も神峰にかかれば無事解決ですよ」



神峰「そんなに上げられるとちょっと自信が…」


奏馬「大丈夫だよ神峰君、君は色々やって来たから今度も出来る」




奏馬「もちろん君だけに背負わせるつもりは無いよ神峰君」



奏馬「僕たちも力の限り協力するよ」




神峰「あっざーす」




貴音「神峰さん如月さんの悩みは何でしょうか?」



神峰「恐らく如月さんの悩みは部活と過去の問題の2つあります」



神峰「四条さん如月さん部活は何をやっていましたか?」



貴音「すみません、お恥ずかしながら千早さんが何の部活していたか分かりません」



神峰「そうですか…では如月さんの過去の問題で最近何か聞いたりとかは?」




貴音「すみませんがそれも…」


神峰「そうですか…」




貴音「ただ…」






神峰「?」




貴音「過去についてなら調べるあてはあります」




神峰「本当ですか!」




貴音「プロデューサーに頼んで調べて頂ければ何か分かるかも知れません」



刻阪「しかし、快くやってくれるでしょうか?」



貴音「私からきちんと理由を言えば分かってくれるはずです」


貴音「それにプロデューサーは神峰君と何となく似ている方です」




刻阪「神峰にですか…」




木戸「一見すると神峰みたいに押されている感じだけどね」


邑楽「確かに頼りなさそうな感じ」



神峰「そのプロデューサーに頼んでもらって良いですか、もちろん俺からも話しますので」




貴音「分かりました」



貴音「少々お待ち頂けますか」



ピポパポ





金井淵「……」



真美「涼兄ちゃん笑顔が全然足りない」



亜美「そうだぞ、笑顔第一」



金井淵「普段は笑わないもんでな」



亜美「だから涼兄ちゃんはダメなんだよー」




真美「ダメなんだよー」




金井淵「……」







P「まあまあ二人ともそんなに無理強いするな」




ピロロロローーン



ピロロロローーン


P「電話だ」




P「悪いが少し抜けるな」




亜美「いいよ兄ちゃん、その間に涼兄ちゃんをこの私双海亜美と」



真美「双海真美が涼兄ちゃんを徹底的に鍛えてしんぜよう」




金井淵「……」




P「お手柔らかにしてやれよな…」



P(貴音から…)




P「もしもし」



貴音「もしもし、プロデューサー」



P「どうしたんだ、近くにいるのに電話何かして?」




貴音「すみませんが今すぐに離れの所まで来て頂けませんでしょうか」



P「え?分かった、ちょっと待っててくれ」




貴音「あと、皆さんには私が頼んで来てもらったと言わずに適当に理由をつけて下さい」



P「え!!どうして…」




貴音「お願いします」



P「わ…分かった」




ピッ




亜美「兄ちゃんどうしたんだ、突然大声出して」




P「ワッ!」



真美「そうだぞ兄ちゃん何かあったの」



P「いやー急遽仕事の打ち合わせが入っちゃってなー」





P「しばらく抜けるから後はお前たちに頼んだぞ」



亜美「ここは任せなさい兄ちゃん」



真美「大船に乗ったつもりでいなさい」



P「泥舟に乗った気分…」







P「貴音ここにいたの…あれ?神峰君に皆さんどうしてここに?」




神峰「実はお願いがあって呼んでもらいました」





P「お願い?どうゆうことだ貴音?」



貴音「そうですね、まずは状況を説明します」




P「???」












P「ふーーん」



木戸「黙って頷いたままだね」ボソ




歌林「大丈夫かな」ボソ





P「つまり今千早に悩みがあり春香も気付いてはいるが解決できず悩んでいる」





P「千早の悩みは部活と過去の問題でその内過去について調べて欲しいと…」




神峰「あのー勝手なことして更に厚かましく調べて欲しいなんて本当に申し訳ないです。でもこのままだと如月さんも天海さんも心が潰れてしまいます、プロデューサーの力が必要なんです」



貴音「お願い出来ないでしょうか?」



P「よし!分かった!協力するよ」



神峰「本当ですか!!ありがとうございます」




貴音「ありがとうございますプロデューサー」



P「いやいや、みんなのケアーをするのもプロデューサーの大事な仕事さ」




P「むしろ僕達が気づかないといけないのに神峰君に言われて気付くなんて情けないよ」



貴音「私も2人のことは分かったつもりで分かっていませんでした」




神峰「プロデューサーさん四条さん2人は皆さんに迷惑かけたくないからなおさら気付かれないようにしていたので自分を責めないで下さい」




P「ありがとう神峰君」




歌林「あのーどうして協力しようと…」





P「そうだね」




P「鳴苑のみんなが神峰君の話をする時こう言うんだ」






P「いつもハラハラドキドキ突然で無理矢理にでも何かをやらかすって」



邑楽「合ってますね」




木戸「間違いないですね」




歌林「事実ですね」




神峰「凹みます」



刻阪「まあ仕方ない」



奏馬




P「それでいて、常にみんなの為に必死に考えて行動してガムシャラに頑張るとか聞いてね」




P「厚かましいかもしれないけど、何か俺に似ている感じがしてね」



邑楽「似ているですか?」




P「この仕事は企画や調節や色々な仕事があるけどみんなの信頼してもらえてこそなんだ」


P「最初はみんなのことよく分かってやれなかったから大変だったから」




P「だから神峰君の話を聞いて親近感が湧いてね」



P「俺は俺で出来ること精一杯やる、だから神峰君2人をよろしく」




神峰「分かりました」




P「じゃ早速行動開始だな、如月と春香は第三スタジオにいる貴音案内よろしく頼む」




貴音「はい」




P「それじゃここで」



奏馬「清々しい人ですね」


貴音「はい、なんせ私達のプロデューサーですから」




邑楽「なんとなく神峰に似ているのわかる気がする」




木戸「本命は神峰だけどね」ニヤニヤ




邑楽「みやびんうるさい!!!」




歌林「神峰が駄目ならプロデューサーだね」


邑楽「どいつもこいつもうるさい!!!」



貴音「いつもこうですか?」




奏馬「そうなんですよ」





神峰「あの人…」



刻阪「ん?」



神峰「みんなの為にひたむきに頑張る人だな」



刻阪「あぁ、あの人やみんなの為にも必ず解決しよう」




神峰「よし!」






貴音「それでは春香さんがいる場所へ案内します」




神峰「お願いします」





スタスタ スタスタ






神峰「失礼します」




春香「あ、神峰君に皆さんそれに貴音さん」





神峰(この心は!!!)



春香「どうしたんですか?皆さんここに来るなんて?」



貴音「神峰君がちょっとお話しを聞きたいと言っていたので連れてきて参りました」



春香「そうなんですか!!私も神峰君とお話しするの楽しみにしてました!!」







春香「指揮についてとか色々聞きたいなー」




貴音「所で春香さん千早さんはどちらに」




春香「千早ちゃんはちょっと外に出ています。気分転換だそうです」





神峰(太陽が欠けてボロボロどころじゃないコナゴナに砕け散っている!!!)




神峰(何があったんだ!!!)






木戸「そうですか、実は」



神峰「あのー春香さん俺たちが来る前に何かありましたか?」




木戸「!」




春香「…ないです」



神峰「……」




春香「神峰さん、それよりも」



神峰「何かありましたね?」



春香「気にし過ぎですよ」




神峰「如月さんいませんね…どうしてですか?」



春香「ですから気分転換に出たって言いましたけど」






神峰「それだけじゃないはずですよね」




春香「…」




神峰「如月さんと何かありましたか?」




春香「何もないです…」



神峰「例えば如月さんと揉めたとか」



春香「……」




チリチリ チリチリ



春香「ほっといてください……」




神峰「……」ダラダラ




神峰(それが確信か…)




神峰「でも」




春香「ほっといてください!!!」



神峰「天海さん!」



春香「私のことはもうほっといてください!!!」



神峰「!!!」



春香「もう終わった事です」


神峰「え?」








少し前



千早「まさかここまで来るなんてとんでもないやつね」




春香「まあー確かに普通はここまで来ようなんて思わないからね」




千早「今頃何しているのかな?みんなに変な事言ってるのかしら?」




春香「変な事?」




千早「過去を向き合えたのかとか」




春香「……」




千早「みんなや春香のお陰でちゃんと向き合えたのにおかしな事言っているし」



春香「あのね千早ちゃん」




千早「何春香?」




春香「神峰さんの事なんだけど」




千早「あの人が何か?」




春香「あながち間違いじゃないかなーと思って」




千早「……どうして」




春香「千早ちゃん何だか元気ないような辛い感じがしてね」




千早「私は元気だよ」



千早「私はちゃんと立ち直っわよみんなのお陰でね」



春香「そうかな…」






千早「え?」



春香「まだ立ち直ってないような気がしなくもないと言うか…」








千早「春香もあいつの事間に受けるの?」



春香「そうゆう訳じゃなくて…その…」



千早「…もういいよ」



春香「え?」




千早「春香は私の言う事信じてくれないんだ…」



春香「そうゆう事じゃなくて!」



千早「私少し外すね…」



スタスタ バッタン




春香「………」






現在



春香「気付いたって何も出来なかった!!!」



春香「私なんかじゃダメだったんです!!!」


春香「こんな私なんかが出しゃ張っちゃって何してるんだろう…」




神峰「そんなことありません、あなたは如月さんの為に頑張っている」




神峰「そして如月さんにはそのことを嬉しく思っています」



春香「…」イラっ




ゴゴゴゴゴゴゴ



春香「神峰さんに分かるんですか?」




春香「会って間もないのに分かるんですか?」


神峰「……」



神峰「分かります」



神峰「皆さんとの絆は強いですが取り分けあなたと如月さんの絆は深い事はわかります」





春香「あなたに私のなにが分かるの知った事言わないで!!!」





神峰「心の状態をばらすと人は切れる!」



春香「こんな笑う事しか能がない私に千早ちゃんの為に何をしてあげたんだって言うのですか!!!」




神峰「そんな事ない!!!」



春香「詭弁はいいです!!!私は分かっているんです!!!こんな事しか出来ないって」





神峰「例えそれでも如月さんを救うにはあんたの力が必要なんだ!!!」







春香「どうしてですが!!!どうしてこんな役立たずの私が必要何ですか!!!」



神峰「あんたが如月さんの一番の友達だからだ!!!」



春香「!!!」



神峰「皆さんに聞きました。如月さんの為に作曲した曲のスケッチブックを持って来たのは天海さんあんただ」




神峰「そして塞ぎ込んだ如月さんのところに足を運んだのも天海さんあんただ」



神峰「だから如月さんが一番信頼しているあんたの力が必要何だ!!!」



春香「でも私…」



神峰「あなたも分かっているはずこのままだといけないと」



春香「…」



神峰「だから諦めないでください!!!如月さんの心の闇を払いましょう!!!」





神峰「俺達鳴苑吹奏楽部が手伝います!」



春香「!!!」









春香「………」




春香「1つ聞いて良いですか?」




神峰「はい」




春香「どうしてそんなにしてくれるのですか?」



神峰「ん?どういう意味ですか?」



春香「だってあなたたちと私達は一回の面識しかなく関係も全くないじゃないですか?」



神峰「そうッスね」


春香「だったらどうして?」




神峰「天海さん人を助ける為に行動するのにいちいち理由はいるのですか?」



春香「え?」



神峰「助けを求めているなら出来る限り答えようとするだけッスよ」



木戸「そうそう、困った人がいたら助けてあげるって先生に教わらなかった天海さん」


春香「皆さん…」





神峰「如月さんは本当は心優しいひとですよね」



春香「はい」



神峰「前は辛い過去が人にも自分にも厳しくして他人とは距離を置くようにしていた」







神峰「天海さんは昔の如月さんに戻りつつあることに気付いたんですよね」



天海「はい」




神峰「何でもいいので知っていること話していただけませんか?」




神峰「お願いします」



春香「……」





春香「分かりました私に出来る事でしたら協力します」



神峰「ありがとうございます」




春香「知っている事ですよね…でも具体的何を話せば良いのでしょうか?」



神峰「そおっすねー如月さん異変にいつ気付いたんですか?」




春香「そうですね…あのライブの後しばらくしてです。たまに収録終わりにですけど…」





春香「携帯をじーと見つめてかけようとしてやめるを繰り返していました」




神峰「そうですか…」



神峰「相手は誰か分かりますか?」



春香「すみませんが分かりません」



春香「気になって聞いてみましたら大切な人しか言ってませんでした」



神峰「大切な人…」




神峰(如月さんにとって大切な人…もしかして…)




神峰「如月さんは部活は何をされていましたか?」




春香「確か合唱部だったと思います」




神峰「合唱部ですか!」




春香「はい、前に千早ちゃんに聞きましたから」




春香「でも千早ちゃん合唱部についてほとんど話そうとしないです」



神峰「何か合唱部関係について話した事はないですか?」



春香「そうですね…」






春香「そう言えば…合唱部やっている事話してくれた時悲しい顔していました」




神峰「悲しい顔ですか?」




春香「はい、大して気にしてなかったのですが…」



神峰(……もし昔の如月さんだったら)




神峰「……」ピーン





神峰「そうか」




邑楽「神峰?」



神峰「まず1つは分かりました」




刻阪「そうか」



奏馬「後1つは確か過去だよね」



木戸「天海さん最近何か如月さんの過去に関わる事知っていない」





春香「すみません、千早ちゃんの両親が分かれている事くらいしか分かりません」



神峰「そうですか…」




春香「力になれずすみません」




神峰「いえいえ、天海さんのお陰で如月さんを救う手掛かりを得られました」





春香「そう言って頂けますと嬉しいです」






神峰「あとはどうするか…」



木戸「聞き込み続けるしかないかな」


歌林「そうだね、何もしないよりもいいし」



刻阪「もう一度皆さんと」





春香「あのー神峰さん気になっていたんですけど」



神峰「何ですか?」



春香「どうして初対面で千早ちゃんや私が悩んでいたの気付いたのですか?」




神峰「それは…」



春香「何か顔とかに出ていましたか?」



神峰「いやー…そのー…」




木戸「神峰はそうゆうのに敏感なんですよ」



春香「そうなのですか」


奏馬「そのお陰で色々助けてもらってね」



春香「色々ですか…」




木戸「私は周りに気を使い過ぎて自分を出さなかった」







刻阪「僕達には欠かせない存在です」


春香「やっぱり神峰さんは凄いです!」




神峰「いやそれほどでも」



邑楽「…」




木戸「おやおやめぐちゃん妬いてますなー」


邑楽「な!!!そんなんじゃない!!!」




歌林「そうなのかなー?本当かなー?」



邑楽「うるさい!!!」





奏馬「まあまあみんなその辺にしようよ」 ニヤニヤ



邑楽「そんな顔されたら説得力ないわよ」




奏馬「そうかな?」ニヤニヤ


神峰「邑楽先輩何かあったんですか?」




邑楽「いいから話せやー!!!」



バコーーーン



神峰「すみませんっス」




邑楽「とにかく行くわよ」




神峰「はい」ヒリヒリ










律子「貴音さんに春香に神峰君達どうしたのそんな大御所みたいになってるけど」



貴音「色々面白いお話しを聞いていました」






律子「あ、ちょうどいいかな神峰君ちょっと良いかしら?」




神峰「!!!」



神峰「…はい」





神峰(この心…)











神峰(完全に俺を疑っている) ダラダラ




律子「気になっていたんだけどやけに千早について聞いていたわよね」



神峰「そうですか?」





律子「しかもここのお偉いさんの紹介かと思ったら実際ここに来るのに頼ったのは伊調さんのつて」



律子「確か伊調さんのお子さんは群馬で指揮者していたわよね」



律子「詳しく聞いたら千早達と会ってから間もなく頼んできたわね」




律子「何でそこまでして千早にこだわるの?」


神峰「えっと…」



木戸「それは如月さんの事を知って勉強して指揮に反映させようとしているんです」





律子「私を誤魔化そうたってそうわいかないわよ」




律子「あなたがうまい具合にみんなをはぐらかしているのは分かっているのよ」



木戸「そんな事ないですよ?」



律子「私は確信を持って言っているのよ」



木戸「……」




木戸「敏腕ってやつですね」




律子「褒めても何も出ないわよ」




木戸「それは残念」



律子「で、どうなのあなた達は何をしようとしているの?」



木戸「……」




木戸(困ったなー完全に疑っているよ…なんかないかなー)



邑楽(これはまずい)



歌林(まだ情報が足りないのに)



奏馬(ここで騒ぎになったら)




刻阪(打つ手がなくなる)




神峰「……」































音羽「簡単なことだ」






















奏馬「音羽!!」




音羽「如月が元気がないから原因を探っているだけだ」




邑楽「な!!!」



律子「え!!!元気がない!!!探る!!!どうゆうこと!!!」




音羽「如月が過去の事と部活の事で悩んでいるから詳しい原因を探っていただけだ」


律子「そ・そんな事が!!!本当なの!!!」





木戸「音羽!!あんたが勝手に喋ったせいで大騒ぎになるんじゃない!!!」




音羽「気にするないずれはこうなることだろう」



木戸「そ・う・だ・け・ど!!!」



音羽「それにこんな事はもう慣れっこだろう」



木戸「そうだけど!!!」





神峰「ちょいちょい俺のネタ挟むのやめて下さいよ…」


木戸「そんな事どうでもよし」





神峰「ひどい」







音羽「それにだ、これだけ面白い騒ぎを俺抜きでやれるとは思うな」





歌林「さすが暴君やる事が違う…」




音羽「そう褒めるなよ」



歌林「褒めてない!!!」





神峰「という事です、何か如月さんに関して思い当たる節がありませんか?」




木戸「今しれっと進めたわね…」





律子「…」






律子「知らないわね、例え私が知ったとしても話すと思う?」



神峰「…いいえ」



律子「千早が仮に悩んだとしてもズケズケと軽い探偵気分であなた達が関わっていい事じゃない」



春香「律子さん神峰さん達はそんな軽い気持ちで挑んでいません」



春香「必死に千早ちゃんの事考えて行動しています」





律子「ちょっと春香!」




貴音「すみませんが律子さん神峰君達に協力して頂けませんでしょうか?」




律子「貴音さんまで…」



律子「2人ともいい、今やっている事は千早の過去や古傷をえぐる事に近いのよ」



春香「…分かっています」



律子「ならどうして?」



春香「でも千早ちゃんを救う手掛かりはそこにあるからです」



神峰「なので知っている事があれば話して欲しいです。些細な事でもいいので」




律子「あなた達もいい加減にやめて下さい迷惑です」



神峰「すみませんが俺はこの状況を見て見ぬふりはできません」



律子「な!!!」





神峰「春香さんと約束しました。俺たちも協力すると」



律子「だからと言って!!!」









P「おーーい」





春香「あ!プロデューサー」







P「待たせてごめん…って律子どうしたんだ?そんな怖い顔して」




律子「プロデューサー!何してるんですか!私見張るように言ったじゃないですか!」




P「すまないそれよりも大事な事があってな」



律子「大事な事って…」


P「神峰君千早の事だけど実は」







律子「ちょっとプロデューサー!!あなたまで加担してどうするのですか!!何のために見るように言ったと思っているのですか!!」




P「え!気付いていたの?」





音羽「早くから俺達に疑問を抱いていたみたいだな」





音羽「そんなに腕が立つのか?」



P「あぁ結構凄いよなんせ竜宮小町を発足させて」





律子「そんな事はいいですから!!!」




P「そうだった、実は千早の」





律子「そうゆう事じゃなくて!!!」





P「律子俺は神峰君達は生半可な気持ちで挑んでないと思う」




律子「でも!!!」




P「彼等なら大丈夫何とかしてくれる」




律子「どうしてそこまで」




P「んープロデューサーの感だな」



律子「え!!!」





P「それで千早の……」







〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜








P「……と言う事だ」





春香「そ・そんな事が」




律子「それ本当ですか?」





P「間違いない」






神峰「……」





P「神峰これからどうする?」





貴音「…」












神峰「如月さんに会います」





P「そうか」





神峰「プロデューサーさんありがとうございます。お陰でやっと如月さんに届きます」





P「何の何のこれもプロデューサーの仕事だからね」



律子「ちょっと待って下さい!!今会いに行くなんて!!」



神峰「如月さんはどちらに?」





春香「んーわからないな」



貴音「すみませんが私も」




P「俺も分からんな」





律子「今の千早にあなたを合わせる訳には行きません!!」




音羽「如月ならメインホール いるぞ」



律子「ちょっと!!!」




神峰「本当ですか!」




音羽「こんな事もあろうかと如月がどこにいるか探しておいた」





律子「ちょっと勝手に!!!」




神峰「あざーす」



刻阪「いよいよだな」



木戸「ひと嵐吹きそうね」





神峰「それじゃ行きましょう!」














律子「どうしよう…そうだみんなを呼んで」






メインホール



スタスタ




春香「あっいた千早ちゃん」



如月「春香それに貴音さんにプロデューサーに」





如月「また来ましたね」




神峰「はい」



如月「奏馬さん」




奏馬「はい」




如月「私は言いましたよね勝手な事をしないようにと、もう忘れたのですか?」




奏馬「すみません」



如月「今すぐに何とかして下さい」




奏馬「それは出来ません」



如月「部長ですよね、どうして」ギロリ




奏馬「神峰君のやる事を見守りたいからですよ」



如月「こんなことして部長も気が気でないですよね同情します」



奏馬「あいにく僕はそんな事感じた事はないので」



如月「こんな事しているのにですか!!!」



奏馬「神峰はたくさんの無理をするけど解決もする」



奏馬「だから僕はどっしりと構えればいい」




如月「そんな事はいいですから部長として早く何とかして!!!」



奏馬「如月さん申し訳ないけど僕はもう部長じゃないので」




如月「!!!」




如月「クッ!!!」




木戸「意外と策士だよね」



邑楽「それに思ったよりも根性悪いと言うか腹黒と言うか」



奏馬「何とどもでも」




奏馬「神峰君」





神峰「はい」




奏馬「君がやりたい事をやるんだ!振り返る必要はない!」



歌林「さすが奏馬」



刻阪「神峰」





神峰「あぁ」





スタスタ スタスタ














神峰「すみませんがあなたのこと勝手に調べました」






如月「そうでしょうね、あれだけのこと言っているのだからそうだと思ったわ」





如月「まあでもまさか会場にまで押しかけてくるとは思ってもみなかったけどね」







神峰「まあそうですよね」


スタスタ スタスタ







響「あ!見つけたぞ」



やよい「んー何か重い感じですね」




律子「間に合ったかなぁ…」ハアハアハア



伊織「怪しいと思ったらやっぱり勝手な事していたわね」





あずさ「それよりも皆さんどうゆう事ですか?ただ会いに来たわけではないのですね」


奏馬「そのことについては謝ります」







亜美「何でこんな事を?」




真美「そうだよ千早ちゃんが傷つくよ」




金井淵「例えそうでもやらなければならない」



雪歩「傷つくのを分かってどうして!」





吹越「如月さんを助けるため」




星合「それだけです」



真「それでもこんな事するなんて!」



あずさ「ふざけないで下さい」



ズィ



刻阪「ふざけてなんかいませんよ」







演藤「こんなことでも突き進むのが神峰先輩のやり方です」




打樋「まあとにかく見てなって」



美希「ただ傷つくのを黙って見てる訳にはいかない」



管崎「こちらも神峰の邪魔をされる訳にはいきません」



美希「好き勝手にやっているのに!」



御器谷「好き勝手にやっても気持ちは真剣だよ!」



邑楽「あいつはいつも必死に動く」




木戸「そして必ずいい方向に導く」



伊織「確証はあるの!」


川和「ない」



あずさ「なら」




川和「が神峰ならやってくれる」


あずさ「確証もなしにどうして皆さんは従うのですか?」



真「そうだよ!何でだよ!」




川和「そんな事も分からないのか?」



あずさ「え!」



川和「俺たちの指揮者だからだ」



響「それだけで!」



歌林「それだけあれば十分!」



貴音「神峰さんはみんなから信頼されています、ここは黙って見守りましょう」



雪歩「貴音さん」



伊織「何で貴音と春香がそっち側についているのよ!」




春香「神峰さんならやってくれるからです」



美希「春香!」





春香「お願いします」




響「でも!」





演藤「まずは神峰先輩の話しを聞いて下さい」






弦野「あいつは真摯に向き合っているぜ、お前らも真摯に向き合おうぜ」





真「クッ!」






律子「谺先生もどうゆうつもりですか?」




谺「皆さんに迷惑をおかけしてすみません責任は私にあります」





律子「じゃ今すぐに彼を止めて下さい」




谺「できません」



律子「な!!!」




谺「神峰のやりたいようにして下さい」




律子「そんな無責任な!!!」




谺「責任は持ちます。それに神峰も覚悟を持って如月さんとお話ししています」



律子「そんな無茶苦茶な!!!」



谺「無茶でも無謀でも承知の上でそれでも突き通すそれが神峰翔太です」






如月「で何しに来たの」



神峰「ここで演奏会を開きます」



如月「そうですか私は聞かないですけどね」





神峰「…聞く必要はありません」






如月「え!」




神峰「俺たちが演奏してあんたには歌ってもらいます」





如月「!!!」




神峰「曲は青い鳥あんたなら歌えるはずです」



如月「そうやってしゃくにさわるかことばかり!!どうして私にこだわるの!!」



神峰「あんたを助けたいからそしてそれを願っている人の手伝いをしたいからだ」




如月「私は何ともないって言っているでしょう!!!」




神峰「あんたは応援してくれるお客さんの前で歌って楽しいですか?」




如月「!!!」




神峰「信じ合える皆さんと一緒に歌って楽しいですか?」


如月「!!!」



神峰「過去に縛られていたら無理ですよね」





如月「いちいちうるさい!!!」




神峰「あんたは一体何のために歌っているんだ!!!」







伊織「あんたちょっといい加減にしなさいよね!!」




真「そうだよ!!人には聞かれたくないことが」




サッ


演藤「すみませんが神峰先輩の戦いの邪魔しないでください」




真「なっ!!!」



響「いい加減な事ばかり!」





吹越「神峰君はそんな良い加減な気持ちで言いません。いつも本気でぶつかります」



美希「でも吹越さん争うことになるよいいの?吹越さんは争うの好きじゃないよね」



吹越「美希さん昔の私なら争わない道を迷う事なく選んでいたよ」



吹越「でも今の私は違う。争ってでも神峰君の方を進む!」




美希「!!!」



如月「…みんなのために…歌っています」






神峰「それは揺るがない本心ですか?」


如月「!!!」ギロリ



神峰「一緒に演奏会に参加して下さい答えはそこにあります」
























如月「私はあなたの演奏に付き合うつもりはありません」







神峰「なっ!!!」



如月「話は終わりですか?なら私はこれで」



神峰(駄目だ!!彼女は全く俺と演奏する気はさらさらない!!)




神峰(どうする!!!どうする!!!!!クソ!!クソ!!!)













スタスタ スタスタ










金井淵「そこまでして辛いならそんな思い捨ててしまった方がいい」




如月「え?」ギロリ



金井淵「楽になれるぞ」ニヤリ




如月「?!?!?」



バッシン



舞「涼ちゃん……」




星合「涼!」





金井淵「フッ、さすがに痛いな……」




如月「あなたなんかに何が分かるの!!!」



金井淵「分からないな」ニヤリ



如月「だったら!!!」



金井淵「お前が何に悩んでいるのかわからないが、悩む苦しみは分かる……」



如月「あなたなんかに分かるものですか!!!」




金井淵「そうか?俺はかつて大切な人の大事な物を奪ってしまった」



金井淵「俺は贖罪の為に桜の音の完成を目指した……すべてを犠牲にしてな……」



如月「桜の音?」




金井淵「しかし、そのことが結局は周りを苦しめることになった」




金井淵「如月、今のお前もそうだ」



如月「私が?」ギロリ



金井淵「お前は一人で迷惑かけずに何とかしようとしているが」




金井淵「そのことが結局は迷惑だと言うことだ」




如月「偉そうなこと言わないで。

それじゃあ、あなたは解決したの?」




金井淵「ああ、解決してもらったよ」




如月「どうやって?」




金井淵「ある指揮者がド派手にやらかしてな……」



如月「ある指揮者?」



金井淵「あぁ、そうだある指揮者だ」チラリ




如月「……」ジーー



神峰「!!」



如月「この素人指揮者が?」




金井淵「そうだ、素人なのにやたら首を突っ込んで拒絶してもあきらめない上に発想がいつもぶっ飛んでいる」




金井淵「何度も聞いているがうちの指揮者はしつこいからなーお前の問題が解決するまで何度でも挑み続けるぞ」



如月「……」






如月「分かりました…」





如月「そこまで言うのでしたらやりましょう」


春香「千早ちゃん」



如月「神峰さんあなたの指揮楽しみにしてますよ」ニンヤリ




春香「ち・千早ちゃん…」



神峰「……」ダラダラ ダラダラ




神峰「……」



神峰「楽しみにして下さい、いい演奏にさせます」



如月「…」ギロリ







刻阪「神峰彼女は…」ボソ




神峰「……」




神峰「俺を確実に潰す気で歌うはず…」




刻阪「……」





奏馬「楽器の準備があるので少し抜けます」


スタスタ スタスタ







神峰「金井淵先輩ありがとうございます助かりました」




金井淵「礼には及ばない」



打樋「よっしゃーーー楽器運ぶぞーーー」




邑楽「忍これもお願いね」



御器谷「えーこれも運ぶの」



邑楽「忍なら出来るでしょう」



御器谷「で・出来るけど…そうだよね出来なきゃ役立たずだよね、いらないよね吹くなよだよねどっかいった方が良いよね」




神峰「御器谷先輩爆発しないでください!!!」




奏馬「そうだ演奏前に神峰君から一言」




神峰「え!!!聞いてないですよ!!!」





奏馬「だって言ってないからね」




邑楽「あんたやっぱり以外と黒いわね」


木戸「ブラック奏馬だね」




音羽「なかなか面白いぞ奏馬」



奏馬「どうも」




奏馬「じゃ神峰君お願い」





神峰「…はい」




神峰「えー皆さん今日は文句無く俺につき合って頂きありがとうございます」



打樋「文句ならぶっちゃけありまくりだな!ヌッハハハハハ!!」



吹越「文句言っていいの?ぶっちゃけ沢山あるよ」



星合「私も文句あるわよ」




管崎「神峰君毎回派手だよね」


川和「お前の場合は型の概念すらないな」


谺「私が一番文句あるわよ!!!今日もド派手にやらかして!!!…あ、胃が痛い本当に痛む」





神峰「いやー本当にそっすね」ダラダラ


木戸「もうその辺にしようよ神峰も反省して…してないけどね」



神峰「木戸先輩まで!!!」


木戸「てへぺろ☆」




神峰「えー…」









神峰「今回の演奏は非常に荒れます…この演奏を乗り切るには皆さんの力が必要です。よろしくお願いします」





川和「お前は指揮者だ、堂々と指揮しろお前の指揮に応えてやる」




吹越「全力でやるよー」




管崎「私も持てる力を尽くすよ」



音羽「つまらない演奏だけはするなよ」



刻阪「今回はそんな心配はいらないと思いますよ」



音羽「それもそうだな」



谺「そろそろだな」



神峰「…よし」








神峰「行きましょう!」




ズラーーーー



スタスタ スタスタ


ガチャ ガチャ ガチャ





春香「いよいよですね」




貴音「はい」




春香「皆さんお願いします」








神峰(刻阪の音に乗せて遠くにある彼女の心の核心に行く)




神峰「如月千早さんあんたには負けない!!!」



バン



神峰(まずは……)




ビューーー ビューーー


ガサガサ ガサガサ



神峰(この凄まじい風は俺への拒絶そして枝葉は俺への敵意……)



神峰(枝葉が体に当たったり刺さったり……イタイ……苦しい)



神峰(だけど立ち止まるわけにはいかない!!風ごと切り進めるしかない!!!)




コントラバス!!切れ味鋭く切り裂くように!!




弦野「テメェごと叩き切ってやるァァァァ!!!」



演藤(行きますよ!!神峰先輩!!!)


ズバババババ ズバババババ


ズバババババ  ズバババババ


千早「やっぱり素人指揮者ね、あのコントラバス達に曲を支配させるなんて浅はかね…………この曲の主役は私・・・あの指揮者を潰して軽口叩いたこと後悔させてやる!!!」



ブオオオオオオオオオオン


ブオオオオオオオオオオン



バサバサ バサバサ バサバサ



千早「これは!!!」






チューバ土台をぶれないように











千早「チューバ!!!」ギロリ












川和(悪いがお前の好き勝手に付き合うつもりはない!!!俺達の指揮者を潰しにかかるならこちらも容赦はしない!!!)



バサバサ バサバサ バサバサ




神峰(よし先に進める)



千早(あなたなんか認めない・・認めない!!!絶対認めない!!!)



神峰(ん?)


ヒューーー  ヒューーーー


ヒューーーー  ヒューーーー



神峰(これは吹雪!!冷たい敵意が俺に前がよく見えない……寒い……)ガタガタガタガタ




サックス明るく情熱的に!!



刻阪(任せろ神峰!!)



歌林(私達に任せなさい!!!)



メラメラ メラメラ メラメラ



神峰(何とか先に)





如月(うっとうしい!!!!)



キィーー キィーー キィーー



神峰(これは黒いカラス!!!しかもたくさんいる!!!さっきのとは違い攻撃的な敵意!!!)


神峰(まずい!!囲まれている!!!)


キィーー キィーー キィーー


神峰(来る!!!)



ビューーー  キィーー


ビューーー  キィーー

 




フルート如月さんに打ち勝つように高らかに吹いて!!!



ズバァーー  ズバァーーー



バサバサッ  ズバァーーー



ギャー  ギャー ギャー




如月(!?!?)



吹越(如月さん……私はあなたと争うのは好きじゃないよ……でも神峰君が戦うと覚悟しているなら私も覚悟決めてあなたと戦う!!!)





千早(クッ!!邪魔ばかり!!!)



神峰(吹越先輩ありがとうございます、これで巣との距離を少しつめた)




谺(神峰…相変わらずお前はいつも茨の道へ突き進むな…)




谺(初めて吹奏楽部に来た時からだもんな…)





少し前







律子「谺先生が指揮するかと思ったのですが」



谺「鳴苑吹奏楽部の指揮者は神峰です」



谺「あとはあの子達に任せるだけです」



律子「いつもこうなんですか」



谺「いつもこうですよお陰でハラハラドキドキ」



律子「…」



谺「あいつだって分かっていますこれが無茶なのぐらいはでも」



数分前




神峰「谺先生いつも無茶を聞いてもらってありがとうございます」


現在



谺「ここまで言われて断ったら教師失格ですよ」



律子「谺先生…」




谺「私の事はいいから自分の信念を貫きなさい神峰翔太!!」





如月(人の心に土足で入り込むようなあなたなんかに!!!あなたなんかに!!!!)






神峰(ハッ!!)




ガラガラ ガラガラ ガラガラ



ガラガラ ガラガラ ガラガラ





神峰(大きな岩がいくつも!!!如月さんの俺への怒りか!!!あんなの食らったら俺は……)ブルブル




バスクラリネット!!最大火力で響かせろ!!!




バッバッバーーーーン ドカーン



バンバンバン  ドカーン





パラパラ パラパラ



如月(!!!)ギロリ




御器谷(ごめんね如月さん……僕なんか底辺なやつが高貴で立派なあなたなんかに楯突くなんて)




御器谷(おごまがしいよね、調子に乗るなだよね、身の程を知れだよね・・でも・・でも神峰の邪魔だけは・・それだけは絶対にさせない!!!)






神峰(ありがとうございます、御器谷先輩)




如月(クッ!!!)



パラパラ パラパラ




如月(でもこれなら!!)



神峰(砂ホコリも晴れて来た。よし、このまま…)



神峰(ん?なんだこの線路?いつの間に?それに前に踏み切りが?)







カンカン カンカン カンカン




カンカン



カンカン カンカン カンカン





ガタン ガタン ガタン



列車(……)





神峰(!?!?!?)



神峰(列車がこっちに!!!)




神峰(線路は曲の流れ…無理矢

線路 列車

理俺を流れに縛りつけて実力で跳ね飛ばすつもりか!!!)



神峰(回避出来ない!!!)





如月(終わりね…)フフ








神峰(ここで終わる訳にはいかない!!!)





クラリネットもっと主張して!!!





ミニ邑楽(ハァハァハァ)スタスタ スタスタ スタスタ





転換機



ミニ邑楽(ウンショっと、ウゥーーン。それ!)




ガッチャリン




ガタン



ガッタン ガッタン ガッタン




行き止まり




列車(!?!?!?)





キィーーーーーーーーー





ドッカーーーーーン



ガタガタガタ



ドッカーーーーーン



バラバラ




列車(……)





如月(そんな!?!?!?)






邑楽(如月さんの歌は凄いしとても辛い思いをしているのも伝わってくる。けど!!神峰だって辛い思いをしながら頑張っている神峰の指揮は邪魔させない!!!)





如月(…)イライラ イライラ

ググググ



神峰(踏み切りも空いた…よし次だ!!!)




如月「あなたに何が分かるの!!!私がしたことがどれほど皆を傷つけたのか!!!それを今更どうこう出来ない苦しみがあなたに分かるの!!!!」




ゴゴゴゴゴゴ バサバサバサバサ


ゴゴゴゴゴゴ バサバサバサバサ



神峰(?)




ゴゴゴゴゴゴ バサバサバサバサ



ゴゴゴゴゴゴ バサバサバサバサ



神峰(これは!!!)



ゴゴゴゴゴゴ バサバサバサバサ


ゴゴゴゴゴゴ バサバサバサバサ




   





神峰(青い大鳥!!!)



神峰(彼女の才能そのものだが憎しみや苦しみそして怒りにまみれている!!!)


神峰(俺を全力で潰す気か!!!)




ピェーーーーー!!!!!!!





神峰(グゥ!!!!!)














トランペット彼女と対等に!!!











ガオーーーーーン!!!







ガシャーン!!!!!!







ガリガリ ガリガリ















千早「!!!」ギロリ



音羽「そうあせるなよ如月…」



奏馬「ここは俺達がバランスを取る」



音羽「だからお前は圧倒されずに振り続けろ」



奏馬「神峰君」



神峰(ありがとうございます)


如月(クッ!!!)





如月「どいつもこいつも私の邪魔ばかり!!!」




吹越(如月さんあなたがどれほど苦しんだかは私には分からない……)




吹越(でも私も妹のことで辛いことがあったけど神峰君の指揮のお陰で乗り越えることができた)




吹越(私だけじゃないみんな助けられただからお願い……神峰君のこと頼って如月さん)









神峰(よし大分巣まで近づいたあと少し)








ブォーーーーン



ブォーーーーン



神峰「クッ!」





神峰(これは強風!?!?)



神峰(歌で揺さぶって指揮を崩すつもりか!!!)


千早(私の解釈で強く歌えば揺さぶって指揮を握り潰せる!!!)



神峰「かじが効かなくなる!!!どうする!!どうする!!」




千早(これでもうお終いね…)





ヒラヒラ ヒラヒラ ヒラヒラ





神峰(これは…鳥の羽根)




神峰「ハッ!!」




木戸「……」バッチコン☆





神峰(木戸先輩頼みます)






オーボエ全体を調節して




ふわふわ ふわふわ





如月「!?!?!?」



如月(このオーボエ私の歌と周りの音をうまく繋いで調節している!!!)




木戸(悪いけど私がいる限りはあなたの思い通りにはさせない。ここは私が調節するから神峰あんたはいつも通りに指揮しなさい!)



歌林(行け!!)






邑楽(行け!!)





川和(行け!!突き進め!!!)






刻阪(神峰、お前の指揮を必ず如月さん届けてやる)











千早(うっとおしい、これなら)





ビュン ビュン ビュン



ビュン



神峰(!!!)ツー




神峰(これは弓矢!!!)



神峰(的確に音を出して曲そのものを崩す気か)



如月(これならどうするつもりかしら?止められる?)フフフ











神峰君私の出番だね










神峰(はい!!頼みます!!!)







ホルン一音一音丁寧に力強く!!!



ヒラヒラ


ビュン ビュン



バシ バシ バシ



ビュンビュン バシ バシ





如月(!?!?!?)




如月(そんな!!!的確に一音一音正確に出して私の音を叩くなんて!!!)









管崎「流石如月さんここまで的確に音を出すなんて…でも私のスタナジアで的確に音を出せば神峰君を助けられる。如月さんあなたに神峰君を潰させはしない!」



ゴゴゴゴゴゴゴ




ゴゴゴゴゴゴゴ








神峰(これは!!!竜巻!!!)



神峰(凄まじい力だ!!!)




如月(力ずくでも潰す!!!)








神峰(クッ!!!リズムを狂わせるつもりか!!!このままだと持ってかれる!!!)




パーカッション全力でテンションMAXで!!!





打樋(オッラァァァァ神峰ぇぇーーーーーー!!!!!行くゼェコッラァァァアアアーーーーーーーーー!!!!!)




ドッカーーーーーーーーーーーーーーン









ヒラヒラ ヒラヒラ





シーーン




如月(リズムが!!!)



如月(パーカッションね!!)




如月(!!!)





打樋(おっとリズムで神峰を叩き潰すのはお前じゃ到底無理だな、それでもやるならこの打樋透が相手をしてやるゼェ)ニヤリ



如月(クッ!!!)



神峰(あと少し…)




ビューーーーン


キラリン




神峰(ん?何か来る!)



ビューーーン


死神(……フフ……ヒヒ……)




神峰(氷の鎌!!!死神だ!!!俺への敵意がまた!!!)


神峰(指揮を殺す勢いで来ている!!)



神峰(……)ガクブルガクブル







如月(この歌で!!!)






死神(ヒヒ…)構える ググググ




神峰(は!もう目の前に!!!)



ブォン







ユーフォニウム如月の歌に寄り添うように力強く!!!




バッキーーーーン


バラバラ バラバラ




死神(!?!?!?)




心の星合(……)ググググ




バッコーーーーン




死神(ギャアアーーー)




死神(……)ヒューーン↓↓↓





如月(!?!?!?)ギロリ








星合(如月さんそうそうあなたの好きにはさせないわ)



星合(私は寄り添うことしか出来ない、でも!!やれることは全力でやる!!!)











神峰(あと少し…)





















ピェーーーエエエ!!!!






神峰(!!!!)グルリ



神峰(大鳥がまた俺の所に!!!!)




如月(フッ)



音羽(チッ!!)



奏馬(クッ!)




神峰(まさか音羽先輩と奏馬先輩を真っ向から押さえるとは……いやこれはハーモニーで先輩を支配させている!!!)





ピェーーーエエエ!!!!!





如月(これであなたの下らない指揮を終わらせる!!!)




刻阪(神峰!!!)



吹越(神峰君!!!)




神峰(クッ!!!!)





















どうした神峰



これでもう打つ手はなしか……




俺を失望させるなよ……































神峰「だったら手伝って下さいよ……」




神峰(金井淵先輩!!!)




ガッシャーーーーン 


ギシギシ ギシギシ ギシギシ 





如月(これはトロンボーン!!!そんなまさか!!!)





金井淵(フッ、随分な思い上がりだな如月……ハーモニーを支配出来るのはお前だけじゃない!!)



ギシギシ



ピェーーー!!!  ブアァン



ドカーン  



金井淵(チッ!!)




ドン ドン ドカーン



バッシ バッシ





如月(フフフッ、残念だけど力は私の方が上……まずあなたから潰す!!!)




神峰(クッ!矛先が金井淵先輩に!!)




神峰(まずい!!このままだと金井淵先輩が!!!)




ガッシャーーーーン



ガッシャーーーーン













神峰(クッ!!核心に近づく為にはどうしてもあの大鳥を倒すしかないのか!!)



神峰(しかし、そんなことすれば如月さんは……それにやるにしても皆がついてきてくれるのか……)ガクガクブルブル ダラダラ ダラダラ
































奏馬(心配するな神峰君!!!俺達がついている!!!) ドーーーン!!!!!



神峰(奏馬先輩!!!)




奏馬(皆が全力で君の指揮に答える、だから神峰君は安心して思う通りの指揮をしてくれ)





神峰(…………ハッ!!!)




弦野(……)ニヤリ




演藤(……)ニコ




川和(……)ニヤリ




吹越(……)ニコリ




御器谷(……)ニコ





刻阪(……)ニヤリ





歌林(……)ニコリ



音羽(……)ニヤリ




星合(……)ニコリ




木戸(……)ニコリ




管崎(……)ニコリ





邑楽(……)ニコリ




谺(……)ニヤリ























どうした




何をグズグズしている神峰





いつまで如月の好きにのさばらせるつもりだ





……それとも何か?




俺に遠慮しているのか?








さっさと俺に指揮をしろ





お前の指揮に応えてやる




"全音正解"でな!!!!













神峰(……)ニヤリ




如月(こんな状況なのに何で笑っているのかしら?狂ったのかしら?)







ムクリ




ピェーーーエエエ!!!!




如月(まあいいわ、これで終わらせる!!!)






トロンボーン!!!ハーモニーを支配して!!!



   


如月(フッ!何を言っているのや)





短三度 ボソリ






ドムッ!!!




ピェー!!






如月(え?)






長八度





ドド ドン ドドドン



ピェピェー!!




如月(ど・どうゆうこと!!?)










如月「でもこれ位なら!」

















トロンボーン更に下へ




完全三度



バキバキバッキ







如月(!?!?!?)







トロンボーン少し上へ





完全七度



グッサ グッサグッサ




ピェー!!




如月(そ・・そんな・・ハーモニーの支配は私の方が・・)










金井淵(フッ!憐れだな如月、つくづくお前は自分の力に過信している……はっきり言ってここまで来ると自惚れだな……)




金井淵(確かに個人でのハーモニーに関してはお前が上だ・・しかし!!!神峰の指揮が組み合わされば俺の音感は更に研ぎ澄まされお前の上を行く!!!)





如月(あの指揮者が何かしたとでも言うの!?素人なのに!!?)







音羽先輩全力以上で!!!



如月(今更何を!!!)ギロリ




如月(!!?)ゾッワ ガタガタ



如月(何なの!?おかしい!?寒気が!?震えが止まらない!!?どうして!?!?!?)

ガタガタガタガタ



音羽(とても楽しかった如月まさか全力を出しても押さえられないとはな・・だが悪いが神峰がお前を全力以上で倒せと言っている)ゴゴゴゴゴ






音羽(残念だがお遊びはここまでだ・・それにお前の歌にもそろそろ飽きた)ゴゴゴゴゴ





音羽(如月!!!!俺を潰してみろ!!!!)ニンヤリ 



ガアアァァァーーーーーーーン!!!!!




ガシガシ ガシガシ





ピェーピェーーー!!!





如月(何なのこの人!!!……今までのはのは一体!!!?)アオザメ ガタガタ






音羽(どうした如月……お前の歌はこの程度か?ガッカリだな……せっかく神峰の言う通りに300%も出してやったのに……)




如月(クッ!!!でもここから!!!)




神峰(トランペットの活躍はここで弱まる、ここからは!!!)




チューバ!コントラバス!バスクラリネット!存在感を出せ!!!





如月(クッ!低音に存在感をだせなんて相変わらずの非常識で無理難題な指揮ね……バンドの皆に同情す)











ブオオオオオオオオオオオン



グッサ グッサ



ピェーー!!





如月(ど・・どうして!?なんで全力で応えようとするの?!こんな馬鹿げた指揮に!!?)




川和(安心しろ如月・・神峰の無茶ぶりにはみんな慣れている)





川和(まあお前には到底理解出来ないだろうなこんな演奏……だから教えてやるよ……)




川和(学べ如月!!!俺達の演奏が何なのか!!!音楽とは何か!!!神峰の指揮が何なのか!!!そして神峰はどんなやつなのかをな!!!!)




ブオオオオオオオオオオオン




如月(クッ!!)




御器谷(如月さん君にとってはわからない指揮だと思う……でも神峰君がそれを求めるのなら僕は全力で応える!!!)



ドドドンドトドンドド


ドンドトドン



如月(ウッ!?)




弦野(如月お前は憐れだな、自分の力を自分だけで磨いている。己の力は相手と戦いしのぎを削り磨いてこそ真価が発揮する)




演藤(相手がいてこそ強くなれることを今お見せします)







弦野(音楽は一人で成り立つほど甘くはない!!!真摯に行こうぜぇ!!)




チャキィーーーーン


バッサリ バッサリ




ピェー!!!





弦野(戦うことを恐れているお前ごときの小娘が神峰を叩っ切れると思うなよ)ギロリ




演藤(その程度で先輩に勝てると思い上がらないでください如月さん!!今のあなたでは神峰先輩には勝てません!!!)




如月(クッ!!!あなたたちに何が分かるの!!!分かった口で聞かないで!!!)ギロリ




ピェーーーエエエ!!!!!!







前に行きすぎです如月さん!!!




如月(うるさい!!!!!素人指揮者が私に指図しない

で!!!!!)クッワ!!ギロリ!!!


ピェーーーエエエ!!!!!



神峰(クッ!)




全楽器彼女を押さえつけて!!!!



如月(ふざけ!!!!)






























金井淵(ふざけているのはお前だ如月・・お前は神峰の指揮に歯向かってばかりだな、指揮通りにやれよ!!)ギロリ



スッ  スッ  スッ サッ   サッ   サッ  サッ



千早「!?!?!?!?」



ドカーン グッサ ブオオオオオオオオオオオン ガオーン バッサリ メラメラ 



ピェーーーエエエ!!!!!フラフラ





如月(そ・・そんな・・あ・・・・ああぁ・・・・)



ピェーーーエエエ…………



ヒューーーー ↓↓↓






神峰(青い鳥が落ちていく…………)







千早(そんな…………私の歌が……私の歌が……こんな素人指揮者なんかに…………負けるなんて…………)




如月「………………」






天海「ど・・どうしちゃったの?千早ちゃん歌わなくなっちゃたよ!?」



雪歩「そうだね・・何だか元気もなくなって真っ青な顔してる」



真「気分が悪くなっちゃったのかな?」



律子「いや、違う」ギリィ



天海「え?」




律子「最初は千早があの演奏を支配しようとしてあの指揮者が抵抗していた……」


あずさ「千早さんがそんなことを?」





響「ん?最初ってことは今は?」





律子「あの指揮者!後から千早の歌を潰すような指揮を出して最後に完膚なきに潰した!」




天海「そ・そんな指揮を!!!」




やよい「通りで千早さんの歌が目立たなくなったわけですね」




律子「もう限界!!今すぐに」





谺「待って下さい!!まだ演奏中です」




美希「演奏中!こんな事になっても!!」




谺「あの子達の戦いはまだ続いています」



伊織「そんなの関係ない」




P「まて!」



伊織「何!」


P「最後まで聞こう」




律子「プロデューサー!」





春香「皆さんお願いします」



律子「でも!」



貴音「律子さんお願いします」



律子「くっ!!!」














谺(神峰ここからが正念場だぞ…)

















神峰(クッ!如月さん悪い!!でも必ずあなたを助けます!!!その為にも立ち止まるわけにはいかない)




神峰(このまま一気に)



如月(……もういい……もう歌いたくない……もう……)





神峰(ん?何だ?辺りに黒い霧が?)





神峰(クッ!!巣がどこにあるか分からない…………それに如月さんが歌わなくなったからみんな多少は動揺している)


木戸先輩

オーボエ全体を見てバランスをとってください









木戸(相変わらずド派手に行くわねー・・後始末は私がするしかないか仕方ないなー、まあ任されたからには大船に乗ったつもりでいなさい神峰!!!)










神峰(よし!木戸先輩が案内してくれるこれでたどり着ける)




神峰(ん?これは!!!)





ガッシ ガッシ ガッシ




神峰(巣の回りに鋼の壁が…………何もかも拒絶するつもりか!!!)



如月(……)



如月(もうほっておいて……)





神峰(拒絶するなら無理矢理にでも突発するまで!!!!)





パーカッション猛々しく激しく!!!!




打て(ウシャアアアアーーーーー!!!如月よく聞けコラァァァァーーーーー!!!!)



ドカドカ バリバリ 


ドカドカ  バリバリ 



ガンガン  バリ  ドカーン!!!



如月(……ん!?パーカッションか……でも何だろ?なぜか心に響く)




如月(それにあの人楽しそうね……)





神峰(よし鋼の壁は壊れた)




神峰(やっと巣についた)



ガッシッ



スタスタ スタスタ



ピッタ  



神峰(見つけた彼女の心)





神峰(……この人の心の核心は如月さん自身……さっきの演奏でうずくまっているけど)




クラリネット心から訴えるように







邑楽(如月さん…私にも弟がいる。あなたの苦しみは想像以上だと思う…)





邑楽(でも…それでもあなたを助けたい…神峰頼むわよ)








神峰「如月さん、天海さんから聞きました」




あずさ「え!演奏中に喋っている」



神峰「あなたが週刊誌に叩かれたとき立ち直るきっかけの日記を持ってきてくれたのはあんたの母親」



神峰「あんたは両親と昔のように仲良くしようとした」



如月「……」




神峰「でも行動に移す前に母親は倒れて病院に緊急搬送された」





神峰「原因は極度のストレスと過労によるもの」



神峰「あんたはこれを自分のせいだと思ったそして仲良くする事を諦めた」



神峰「そして合唱部のわだかたまりも無くすことも諦めた」



響「そんな事が…」





伊織「本当なのプロデューサー」



P「あぁ…神峰君達が調べて欲しいと頼まれてやっと気づいた」




真「僕達何も分かってなかった」






如月「…そうよ」



如月「私の身勝手でお母さんを苦しめたそして合唱部のみんなも苦しめた」


如月「私は」



神峰「でもあんたは心の奥底でこう思ったはず」





神峰「また両親と合唱部のみんなと仲良く過ごしたいと」


如月「!!!」




如月「でも無理です、私にそんな資格はない」ガクブル ガクブル











神峰「資格がない……」


























神峰「そんな資格!!!誰が決めたんだ!!!」



如月「!!!」






神峰「あんたが勝手に決めた事だろ!!!」







神峰「両親と合唱部のみんなと仲を戻したいなら戻したいと素直に言えよ!!!!」







如月(!!!!)





如月(でも私にそんな勇気はない……)




神峰「あきらめるなー!!!」


如月「!!!」




神峰「あんたの周りには心強い仲間がいるじゃないか!!頼ればいい!!!」





神峰「そして俺達も力になる!!!だから!!!!あんたも!!!!前に進めよ!!!!!!」





千早「!?!?!?!?」





ユーフォニウム彼女に優しく寄り添うように





星合(如月さん、私に出来るのはこれしかないけど……それでも私に出来るのは精一杯やる!!!)




如月(このユーフォニウムの音……優しく包むようでいて寄り添う感じの音)




ホルン力強い前へ進むような音を!!!




管崎(まかせて神峰君……如月さんの為にも指揮者から指示された出すべき音を出す)




バリバリ バリバリ ビーーン




如月「この音…心にしみる…」




如月「私は…私は…」








フィニッシュ





シーーーーン



ワーーーーーー!!!!!!





























如月「あの…みんな…ごめんなさい」




如月「みんながせっかくあれだけのコンサートやってくれたのに」



如月「私はまた同じ事を…」



如月「でも今度こそちゃんと向き合う…でも私は臆病で怖がりだから」 ポロポロ




如月「…だから」ポロポロ




如月「お願いします!!!助けて下さい!!!」







春香「千早ちゃん…」






春香「もちろんだよ!!!」







千早「春香…」




真「水臭いぞ千早」





美希「美希も協力するよ」






如月「みんなありがとう」ポロポロ










神峰「何とかやりきりました」




刻阪「よくやったよ」





吹越「さすが神峰君だね」




川和「形無しに振り回されるのも悪くない」




星合「かっこつけすぎ」




如月「あのー神峰さんそのすみませんさっきあんなひどい事言ってしまい」



神峰「え、あぁ大丈夫ですよ」




神峰「それよりも今度こそ向き合えますね」



如月「はい」





神峰「だそうですよ」



如月「?」



神峰「隠れてないで出てきて下さい今度はあなたが勇気を出す番です」



スタスタ スタスタ




??「……」




如月「あなたは!!!」




??「……」ウツムク





木戸「さっきの」




響「知り合い?」



金井淵「2人に会う前に会った」




やよい「誰でしょう?」



天海「千早ちゃんの知り合い?」




如月「えぇ……私の高校の合唱部の部長です」



部長「……」




真「え!!」





演藤「そうなんですか!!!」



如月「でもどうして部長がここに……」



部長「…………」




神峰「謝りに来たんですよね」




部長「!?!?!?」




部長「どうしてそれを?」



神峰「!!!」



神峰「いやー……、あのーなんか謝りたそうな感じだったから」ダラダラ




春香「そうなのです?」





部長「……」




部長「お恥ずかしながらそうです。今更ですけどね…」





如月「え!私に…」





部長「如月は歌唱は確かに凄かった」






部長「でも方針が甘いとかやる気がないとか言われて部内はギクシャク心底あなたのこと嫌だった」







如月「そう言われても仕方ありません。部長のおっしゃる通りですそれだけの事を私はしました」




部長「でもあの後記事の事知って驚いたし何よりも自分の不甲斐なさに打ちのめされた」



部長「如月はこんなにも苦しんでいるのに知ろうともせずにただ非難だけだった」



如月「いいえ、部長そんなに自分を責めないでください。私がいけなかったのですから」



如月「今更ですけど合唱部に戻っても良いでしょうか?突然合唱部のみんなにも謝りますからお願いします」



部長「その必要はないわ」




如月「え!」




部長「みんな如月が戻ってくる事を待っている」



如月「そんな…私の事なんて…」



部長「ここまで来るのに私だけではお金の面で無理だったけどね」



部長「部のみんながお金出し合って私が代表としてここまで来たの」




如月「そうなのですか!!!」







部長「戻ってくれるかしら?」





如月「こちらこそお願いします」 ポロポロ











部長「皆さん今日はありがとうございました。情けないお話でここまで来たのに如月に会うのに怖くなりそんな自分の不甲斐なさにうんざりしました」







奏馬「その気持ち少し分かります」







部長「え!」



奏馬「お恥ずかしながら俺も似たような事があり自分に自信がなく苦しんでいました」




貴音「堂々としてらっしゃるのに?」




奏馬「今でこそです」



部長「奏馬さんですよね…私は部長としてきちんと如月さんと向き合いやっていけるでしょうか?」





奏馬「大丈夫ですよ、俺が保証しますなんせ今はちゃんと向き合えていますから」



部長「!!!」



部長「はい!」



歌林「奏馬が言うと説得力が違うね」




部長「1ついいですか?」




奏馬「どうぞ」





部長「奏馬さんは何がきっかけで立ち直ったのですか?」





奏馬「そうだねー、まあ簡単に言えばうちには頼りになる指揮者がいるからね」




部長「あなたが!!!」




神峰「俺だけじゃないですけどね…」




打樋「謙遜するなよ、お前の成果だぜあれだけ派手にやったんだから」



律子「あの指揮者は派手にとかよく使われますね」



谺「困ったことにそういうやつなんです」





部長「神峰さんは凄いですね」


神峰「なんか複雑な気分」







木戸「でもよくここまで来られましたよね普通なら入れないのに」



部長「実はあなた達の仲間という事で潜り込みましたすみません」



神峰「いえいえ気にしないで下さい」



川和「以外な事に繋がっていたとはな」


歌林「神峰が無茶してくれて良かったわね」



神峰「褒められていると受け止めていいですか?」




歌林「一様ねー」






春香「神峰さんありがとうございます」



貴音「ありがとうございました」




P「神峰君ありがとう」



神峰「いえいえ、俺を信じてもらってこちらこそありがとうございます」




P「いやいや」



真「神峰さんすみません先ほどひどい事言ってしまいました」




美希「神峰君は色々考えていたのに美希は何も考えてなかったよごめんなさい」



伊織「そのー悪かったわよ」



亜美「にいちゃんごめんなさい」






真美「ごめんなさい」






P「よしそれじゃライブ成功させて千早の問題もみんなで解決しよう」






アイドル全員「おーー」









終わり?











































































音羽「待て」




神峰「どうしたんですか音羽先輩」




音羽「如月お前いつ両親と向き合うつもりだ」




如月「え!ライブ終わって日を改めてからですが…」





音羽「遅い」




アイドル全員「え!」




音羽「決断しても行動が先送りになるとズルズル引き伸ばしてやらなくなる」




春香「まあなくもないですかどそこは私達がサポートするので」




音羽「仕方ない…俺が特別になんとかしてやろう」



全員「え?」














パラパラパラパラパラパラ






音羽「ちょうどいいときに来たな」ニヤリ






美希「なんの音?」




真「さー?」




管崎「分かる?」




星合「分からない」




神峰「……」ダラダラ



刻阪「どうした神峰顔が青いぞ」



神峰「まさかこれは…音羽先輩…」




奏馬「ん?」



音羽「お前の想像通りだ」



神峰「…」ダラダラ




邑楽「神峰?」




神峰「皆さん外に出ましょう」



全員「え?」



神峰「すぐに分かります」



全員「???」



スタスタ スタスタ




場外



パラパラパラパラパラパラ




ヘリコプター二台 こんにちはー☆



全員「……」






音羽「準備よしだな、何をクズクズしている乗れ」



全員「何考えているんだ!!!!!!」




音羽「これですぐに問題解決だ」




律子「そうじゃなくて」



谺「音羽!!!何やってるんだ!!!」


音羽「?へりを呼んだ?」



谺「そんなの分かるわよ!!!」



星合「流石暴君スケールが違う!!!」


音羽「そう褒めるなよ」


星合「褒めてないわよ!!!」


伊織「あんたよく呼べたわね」




奏馬「音羽のお父さんは大病院の院長さんだからね」



あずさ「どうしてこんな事を?」




邑楽「そんなの決まっているわよ」




鳴苑全員「面白いから」




音羽「それ以外に理由はない」



如月「それだけでここまでやるなんて」



律子「悪いけれど時間が厳しいわよ」



音羽「なら仕方ない」




P「話が早いな」




管崎「なんか怪しい…」



神峰「同感です…」




音羽「じゃこの紙をやる」



律子「これは?」




音羽「へり代の請求書」




律子「何で!!!」



音羽「そちらの都合でキャンセルだから当然」



P「こちらの都合は!!!」




P「仕方ない払うか…いくら」



律子「…」ダラダラ 顔色青い




P「律子?」




律子「見ます…」



P「あぁ」



律子「はい…」




P「…」



P「!!!!!!」




P「何だと!!!」




音羽「どうする」ニヤリ




P「……仕方ない」ダラダラ


律子「…みんなこれから千早の両親に会いに行くわよ」ダラダラ




全員「今から!!!」




やよい「あのー時間に間に合うのですか?」



音羽「心配するなそこはクリアしている」





律子「抜け目がないわね…」



真「請求書のやつ払えばいいんじゃないですか?」




律子「…とてもじゃないけどうちにそんな払うほどのお金はないわよ」




真「マジですか!」




谺「あぁ、そうだったわ内には音羽という存在がいた事を忘れてたわ…」





奏馬「もう諦めて付き合いましょう」





川和「それしかない」




神峰「如月さん行きましょう!」





如月「…」ポッ





如月「は…はい」






上空





やよい「凄いですー街が一望です」





亜美「うんうん、綺麗だね」




真美「そうだね、綺麗だね」




金井淵「話聞いたり演奏したりへり乗ったり忙しいな」




音羽「なかなかないだろう、こんな機会」




星合「えぇ、そうわね!本当にね!」






管崎「綺麗だよー」




吹越「ほんとだねー」



谺「胃が…痛む…胃腸薬を…」




律子「私にも分けて下さい…」












病院






音羽「着いたな」




律子「なんか長く感じたわ」





P「さっきのさっきまで色々あったからな」




谺「ここまで来るなんて」






演藤「さすが音羽先輩」









音羽「場所を聞いた行くぞ」




春香「いよいよだね」


如月「……」




春香「大丈夫、私がついている」



如月「春香…」



雪歩「わたしもいます」





伊織「わたしもいるんだからね」



やよい「わたしもです」




如月「みんな」




木戸「おっと、私達もいるわよ」




金井淵「心配するな行けば何とかなるもんだ」




星合「涼が言うと説得力がない」


管崎「そうだね」




川和「だそうだ」



金井淵「……」




真美「また眉間にしわを寄せてー」



亜美「だからにいちゃんはダメなんだよー」



真美「ダメなんだよー」





金井淵「…だめでも構わん」



星合「開き直った」




如月「フフッ」




春香「面白いですね」




神峰「少しは緊張解けましたか」



如月「はい」




神峰「では行きましょう」





如月「はい」





病室






コンコン




どうぞ



失礼します




如月父「ん?どちら様で?千種知っているか?」





千種「いいえ」







神峰「あのー俺たちは直接は関係なくて」






如月「お父さん!お母さん!」




千種「千早!」



如月父「千早!!どうしてここに!!ライブがあるんじゃないのか!!!」




如月「え!知っていたの…」




如月父「もちろんさ、私の娘なんだから」



如月父「と言っても散々お前に酷なことしたけどな」





如月「お父さんとお母さんの辛い気持ちよく分かる…だからもう自分を責めないで」




如月「私の方も素直になればいいのにそんな事もせずにお父さんお母さんに迷惑かけたごめんなさい」




如月「今すぐには無理だけど前みたいに楽しく過ごしたいだからお願い」ポロポロ





如月父「千早…」



千種「千早!」ポロポロ





P「千早のお父さんお母さんですね、私は千早所属のアイドルのプロデューサーです」



律子「同じくです」




春香「私達は千早ちゃんの友達です」



神峰「俺たちは如月さんの……何でしょうか?」




奏馬「あ!そうだね」




吹越「如月さんの知り合いだよー」






如月父「そうですか、千早がいつもお世話になっています」




千種「お世話になっています」





律子「いえいえ」





千種「千早あなたが元気にいてくれるだけで私は十分よ」



千早「お母さん」




千種「本当は私が千早に何度も会って気にかけるべきだったのにごめんね」



千早「お母さんは十分に気にかけてくれた。私が素直になれなかっただけごめんなさい」



千早「正直ここまで来るの怖かったお母さんが入院したと聞いて私のせいだと思った」




千早「行くのが怖くて怖くてどうしようもないときみんなが助けてくれて」



如月「お母さんとお父さんには感謝しているよこんな私を育ててくれたんだから」





如月「だからありがとう」





千種「私もよ、生まれてきてくれてありがとう」




如月父「ありがとう千早、うれしいよ」








如月「今日はライブがあるの、精一杯歌うわ」



如月父「そうか!それは楽しみだな」





千種「そうね…私の体も良くなれば行きたいわね」



如月「…まだ安静しないとだめなの」 ビクッ





千種「ちょっとね、そんなに心配な顔しなくたって大丈夫わよすぐに治るわ。治ったらライブ行くわよ」




如月「うん」










神峰「そうだ、ライブに行きませんか?」




如月「え!」




千種「でも体が…」




神峰「大丈夫です」



千種「?」



神峰「この病院でライブをやります」




千種「え!」






律子「えーー!!!」




谺「えーーー!!!」





邑楽「神峰あんた…」



音羽「神峰お前は最高に面白いぞ」



星合「また出ましたよ」






演藤「はいでました、神峰先輩お得意の無茶振り」














谺「突然演奏するなんて」


律子「突然ライブするなんた」



谺・律子「出来るわけ」


















スチャ ガチャ ガチャ




ねーねーあれなーにー




なんかライブをするとか




有名な人らしいみたいわね





わしはよくわからんがな





神峰「出来ちゃいましたね」






谺「他人事のように言うなよ」





奏馬「他人事じゃ無いですけどね」



打樋「準備だーーーウッシャアアーーーーー」



伊織「まさか許可が下りるなんて…」




真「神峰さんって一体…」





亜美「フムフム気になる」


真美「確かに気になる」



音羽「神峰は飽きずに面白い事をしてくれるやつだ」





あずさ「そうですが…」




伊織「あんたも関わっているわよね」





音羽「もちろんだ」




少し前



律子「あのーライブできないでしょうか?」





院長「ライブって突然言われても…」




P「そこは分かっていますですがそこを何とか」




如月「お願いします」




院長「突然ライブやると言われても困ります」




神峰「すみませんがお願いします」




院長「ですから……君達の校章どこかであと君も見た事ある気が」




神峰「え?俺ですか?」






演藤「神峰先輩どこかで喧嘩売ったんじゃないですか?」




打樋「そうだな神峰」



神峰「そんなわけないじゃないですか!」




院長「そうだ!鳴苑高校の校章だ!それに君は吹奏楽部の指揮者の神峰君だね!ここで会えるなんて感激だ!」




神峰「俺を知っているんですか?」




院長「もちろんさそれに吹奏楽部の皆さんも知っていますもちろん音羽君も」


音羽「どこでお知りに?」





院長「音羽君の病院で君達吹奏楽部全員で演奏していた時があったよね」



谺「確かにありました」




院長「君達の話は聞いていてね患者の心に響くとか色々とね」



院長「私も気になって君の病院にお邪魔したんだ」




音羽「なるほど」




院長「そうか君達が…」



神峰「何とかできないでしょうか?大事な演奏なんです」
















院長「だめです」






神峰「そうですか…」







院長「と言う所ですが君達の働きを無視するのは大変忍びない」




院長「特別に許可を下ろしましょう」





神峰「本当ですか!!!」



秘書「院長大丈夫ですか?」


院長「私からみんなに説得させる」



秘書「ですが…」



院長「彼らが必死に演奏していたのに私が必死にやらないでどうする!」




秘書「はい!」



院長「心配する事ない、君達はライブの準備を」





如月「ありがとうございます」




神峰「ありがとうございます」









現在







やよい「準備完了しましたー」





吹越「手伝ってくれてありがとー」




やよい「いえいえー」



神峰「いいですね」




如月「はい」





貴音「皆さんとコラボできるとは楽しみです」





木戸「わたしもですよ」




神峰「それでは行きましょう」









ーーーーーーーーーー







律子「今日は本当にありがとうね」




神峰「いえいえ」



律子「病院のライブは大成功。千早も両親も泣いて喜んで最高のライブと演奏だったわ」




律子「それに千早の歌もさらに豊かになってみんなもつられて良くなって本当にあなた達には感謝してもしきれないわ」




神峰「いえいえそんな」



律子「そうだあなた達この後暇?」



管崎「まあ特にやる事はないですね」



律子「だったらはいこれ」



星合「こ・これは!」



木戸「ライブチケット!」




律子「ただのチケットじゃないわよ、特別招待用の席のチケットわよ」




管崎「本当に良いのですか!」



律子「これだけしてもらったんだからね」



律子「それとくらべたら見劣りするけど良いかしら?」




歌林「とんでもないですよ!」





邑楽「ありがとうございます!」







谺「ライブ聴くなんていつ振りかなー」




弦野「よし、真摯に学ぶか!」




演藤「ライブ楽しみましょうよ先輩」











ライブ






真「満員だね」



雪歩「そうだね」





律子「みんなそろそろわよ」



律子「今日は鳴苑吹奏楽部のみんなも来ているから感謝の気持ちをぶつけるのよ」






アイドル全員「おーー!!!」




P「よし!行ってこい!!!」




アイドル全員「はい」








木戸「始まったよ」





歌林「やっぱりみんないいよね」




星合「歌が綺麗だよ」





管崎「振り付けもいいよね」



刻阪「すごいなー」




神峰「あぁ、最高のライブだ!心に響く!」






































後日



久能「それで大騒ぎだと」





神峰「まあそうだな」


伊勢崎「お前は存在そのものが波乱万丈だな」




神峰「返す言葉もない…」




久住「でも良かったねちゃんと前に進めて」





吉川「ほんとね〜わたしはその場にいなくて良かったわ」



演藤「私はその場にいたので大変でしたよ」




滝田「それはご苦労様」






今金「本当にお疲れ様」




奏馬「もう話題持ちきりかな」




神峰「あれ奏馬先輩に皆さんどうしたんですか?」





奏馬「突然谺先生に呼ばれてね」






刻阪「何でしょうかね」





金井淵「わからん」






谺「みんな集まったかな」



吹越「みんなきたよ」




谺「ならいい」




谺「実はお前達に会いたい人がいてな」



奏馬「会いたい人ですか?」




谺「そうだ、どうぞ」









如月「皆さんこんにちは」




春香「どうも」






わーーわーーー





ほんものかーーーー




ほんものだーーー




神峰「如月さんどうしたんですか?」




律子「実は改めてお礼が言いたいってことで」




P「来ました」





如月「鳴苑吹奏楽部の皆さんありがとうございました」



如月「お母さんもあのライブ以降体調が凄く順調に良くなって医者も驚くばかりだそうです」


神峰「そうですか、それは良かったです」



春香「ほら千早ちゃん他に聞きたいことあるんでしょ」






如月「う…うん…」




如月「あ…あの…」



神峰「はい?」



如月「あのー神峰さんは好みのタイプとかいますか?」



全員「な!!!」






神峰「そうですね特にはないですね」




如月「そうですか…」




邑楽「ど…どうしよう如月さんが相手なら…」



春香「そのーたぶん大丈夫ですよ…たぶん…」




演藤「安心感がない!」





谺「これは一体!」



律子「どうやら千早神峰君に惚れたみたいで」



木戸「大丈夫ですか?」



P「まあ社長もその話聞いて」




社長《それだけの男なら大丈夫!心配せずにアタックだー!いやー青春だよねー》




歌林「公認!!!!」





春香「それに千早ちゃん今は歌以外にも大切なものがたくさんあるって言っていますし」





吹越「それは嬉しいなーハッピーハッピーだね」





金井淵「素直に喜んでいいのか?」




星合「まあいいとしましょう」



邑楽「どうしよう…どうしよう」




川和「あそこはまずそうだけどな」



御器谷「メグ安心してここは如月さんとよく話し合って何とかするから」





ワーーみきたにせんぱいがー





誰が止めろーーーー



先輩手に持っているのペンと誓約書を下ろして







神峰なんとかしろ




神峰「何がですか?何がですか?」





全員「分かれよ!!!!!!」




神峰「ヒッ!」




伊勢崎「くそー神峰ばかり青春しやがって」



久能「ゆるせん!」





久住「神峰君もてるねー」




吉川「羨ましいー」




滝田「それよりもー!」





今金「緊急事態発生!!!」






律子「賑やかですね〜」




谺「ハーー、まあでもそこがうちの強みです」




P「素晴らしいバンドですね」


谺「はい」






音羽「なかなか面白いぞ御器谷」





木戸「静観してないで手伝えよ音羽!!!」





吹越「喧嘩はよくないよーみんなで話し合おーう」




金井淵「話し合う余地なしだがな」


川和「一年に一度の覚醒によって発現するスーパー御器谷を止めることはできない」



星合「そんなこと言ってる暇があるなら手伝ってよ!!!」



管崎「そうだよ!」




春香「あ・あ・とんでもないことに…」








弦野「眠いっすね」




演藤「弦野先輩寝ないで下さい!!!」




神峰「なんやかんやでいつものかんじだな」





刻阪「そうだな」





神峰ーー!!!なんとかしろ!!!




神峰「わ…分かったす」




刻阪「行くか」




神峰「あぁ」







みきたにせんぱいおちついてください



はなしあいましょう



かみねくんでもいいやここのかみにサインを




しのぶー!!!





それはさすがにやばい




胃が…胃が…




早くなんとかしろー



神峰を死守しろーー




後書き

最後まで読んで頂きありがとうございます。大好きな漫画が終わり凄く悲しかったです。でもこれからもSOULCATCHER(S)のSSを書きますよーたぶん


このSSへの評価

このSSへの応援

このSSへのコメント


このSSへのオススメ


オススメ度を★で指定してください