2015-09-28 18:22:32 更新

概要

7話後編のネタバレを含みます。あらかじめご参照の上でお楽しみください。

1話 http://sstokosokuho.com/ss/read/2666
2話 http://sstokosokuho.com/ss/read/2672
3話 http://sstokosokuho.com/ss/read/2679
4話 http://sstokosokuho.com/ss/read/2734
5話 http://sstokosokuho.com/ss/read/2808
6話前編 http://sstokosokuho.com/ss/read/2948
6話中編 http://sstokosokuho.com/ss/read/2975
6話後編 http://sstokosokuho.com/ss/read/2977
7話前編 http://sstokosokuho.com/ss/read/3116
7話中編 http://sstokosokuho.com/ss/read/3219
7話後編 http://sstokosokuho.com/ss/read/3413
8話前編 http://sstokosokuho.com/ss/read/3522


前書き

本編の更新は無理っぽいので、それまでの繋ぎとして。
これを書いたから本編が遅れることはありません。一瞬で書き終えました。



PART1



龍驤「はーいどうも、龍驤ちゃんやでー!」


隼鷹「隼鷹でーす! ひゃっはー!」


龍驤「えーうちら軽空母2人でコンビ組んでね、今日は漫才なんてやらせてもらおうかな思うとるんですけども」


隼鷹「はいはい」


龍驤「いやー今日もぎょうさんお客さんに集まって頂きまして、嬉しい限りですわな!」


隼鷹「ありがたいことだねえ」


龍驤「なんていうかこう、あれやな! 今日のお客さんはべっぴんさんが多い!」


隼鷹「綺麗な女性がたくさん集まってるねえ」


龍驤「ほら、あそこの席にもべっぴんさん、べっぴんさん、べっぴんさん、べっぴんさんと」


隼鷹「まー美人な方が多いってことでね」


龍驤「いや、なに普通に進めようとしてんねん! ツッコめや!」


隼鷹「え、何?」


龍驤「何やあらへん! 今のは『そこでボケへんのかい!』ってツッコまなあかんところやろ!」


隼鷹「は? ボケてないのをツッコむってどういうこと? あたしわかんない、ちゃんと説明して」


龍驤「ええか? 今のは『べっぴんさん、べっぴんさん、1つ飛ばしてべっぴんさん』っつう鉄板ボケのアレンジや!」


龍驤「そこでボケるとお客さんに思わせといてボケへんっていう1歩踏み込んだ高度なボケなんや! ツッコミ役なんやからそれくらいわからんと!」


隼鷹「ああ、なるほど! そういうことね!」


龍驤「そら、うちのボケのレベルに隼鷹ちゃんが合わせるのは難しいかもしれへんけど、ちゃんとついて来てや?」


龍驤「今からはおかしいところにはどんどんツッコまなあかんで!」


隼鷹「よし来た! じゃ、最初からやり直そうぜ」


龍驤「わかった、ほな行くで! はいどーもー! 龍驤ちゃんやでー!」


隼鷹「お前にブラジャーは必要ないだろうが!」


龍驤「ビックリした! いきなり何なん!?」


隼鷹「昨日、あんたの着替えを覗いてたんだけどさ。下着にブラジャーつけてるのはどう考えてもおかしいと思って」


龍驤「いろいろ言いたいことあんねんけど、まず何でうちの着替え覗いてん!?」


隼鷹「ほら、あたしと龍驤って本当に同じ生き物かってくらいに体型が違うじゃん? 着てるものもやっぱ違うのかなって気になったのよ」


龍驤「まさか胸のこと言うてる!? 何でバストサイズだけで違う生物扱いされなあかんのや!」


龍驤「百歩譲っておかしいと思っても楽屋で言えや! 今言うことでもないやん! いや楽屋でも言わんでええ! うちの勝手や!」


隼鷹「でも必要ないのにブラ着けてるのって資源の無駄じゃない? 今はエコの時代なんだから、そういう無駄は省くべきだと思うんだわ」


龍驤「うちがブラ着けてるのは環境破壊か!? ええやん、下着でちょっと背伸びした大人のオシャレするくらい!」


龍驤「だいたいツッコミってのはそういうのやあらへん! 前にあったことをこの場でツッコんでもしゃあないやろ!」


隼鷹「じゃあどうすんのさ?」


龍驤「今からうちが言うおかしなことにビシーってツッコむんや! 過去のことは振り返らんでええ! わかったか?」


隼鷹「おうよ! じゃ、また最初からやり直すぜ」


龍驤「はいはい……どーもー! 龍驤ちゃんやでー!」


隼鷹「隼鷹でーす! ひゃっはー!」


龍驤「えーうちら軽空母2人でコンビ組んでね、今日は漫才なんてやらせてもらおうかな思うとるんですけども」


隼鷹「はいはい」


龍驤「いやー今日もぎょうさんお客さんに集まって頂きまして、嬉しい限りですわな!」


隼鷹「ありがたいことだねえ」


龍驤「なんていうかこう、あれやな! 今日のお客さんはべっぴんさんが多い!」


隼鷹「綺麗な女性がたくさん集まってるねえ」


龍驤「ほら、あそこの席にもべっぴんさん、べっぴんさん、べっぴんさん、べっぴんさんと」


隼鷹「あのさ、やっぱりあたしボケのほうやりたいんだけど」


龍驤「それこのタイミングで言うん!? そう思てたんなら始める前に言えや!」


隼鷹「なんか悪いと思ってどうしても言い出せなくてさ……」


龍驤「隼鷹ちゃん、そんなキャラやないやん! ああもう、わかった! じゃあ隼鷹ちゃんがボケな?」


隼鷹「そうそう、で、龍驤がツッコミな。あたしのハイセンスなボケにちゃんとついて来いよ?」


龍驤「あったりまえや! じゃ、最初からやるで!」


隼鷹「よっしゃ! はいどーもー! 隼鷹でーす!」


龍驤「龍驤ちゃんやでー!」


隼鷹「えーあたしたち軽空母2人でコンビ組んでね、今日は漫才なんてやらせてもらおうかなと思ってるんですけど」


龍驤「はいはい」


隼鷹「いやー今日もお客さんたくさん集まってるねえ! ほんと嬉しいよ!」


龍驤「ありがたいことやねえ」


隼鷹「なんていうかこう、あれだね! 今日のお客さんは美人が多い!」


龍驤「べっぴんさんがぎょうさん集まっとるねえ」


隼鷹「ほら、あそこの席にもべっぴんさん、べっぴんさん、べっぴんさん、べっぴんさんと」


龍驤「いやそこでボケへんのかい!」


隼鷹「ま、どいつもこいつもスタイルはあたしより貧相なんだけどね」


龍驤「なんでいきなりお客さんディスったん!? 唐突な巨乳自慢やめーや!」


隼鷹「Cカップ未満の女性って生きてることが恥ずかしくないの?」


龍驤「なんちゅうこと言うんや! 今ので全国数千万人の女性を敵に回したで!」


隼鷹「はあ? 自分が貧乳だからみんなも貧乳だって思ってんじゃねーよ。そこまで薄っぺらいのはお前だけだ」


龍驤「なんでそこまで言われなアカンの!? 隼鷹ちゃん、うちのこと嫌いなん!?」


隼鷹「何言ってんだよ……あたしはあんたのことが大好きさ、龍驤」


龍驤「ちょ、急に抱きつかんといてえな、恥ずかしいやん……おっぱい、当たってるって」


隼鷹「あててんのよ」


龍驤「ネタ古っ! 3世代くらい前の流行やで、それ! もう誰も覚えてへんって!」


隼鷹「絵柄はいいんだからラブコメ路線で行けばきっと売れたのに、なんでわざわざバトル物にしたんだろうね。バキのパクリしかできないのに」


龍驤「だからネタ古いって言うとるやろ! もうカラッカラでしなびてる話題やでそれ!」


龍驤「もう全っ然あかん! 隼鷹ちゃんのボケ荒すぎる!」


隼鷹「そうか? 龍驤がついて来れてないだけじゃないの?」


龍驤「お客さんが一番ついて来れてへんわ! お客さんディスったり賞味期限切れのネタ使ったり、やるならちゃんとやれや!」


隼鷹「わかったわかった、今から本気出してボケるから、また最初っからな?」


龍驤「ホンマか? じゃあ最初からやるで、今度こそちゃんとしてや!」


隼鷹「わかってるって。ほら、挨拶から始めなきゃ」


龍驤「はいはい……どーもー! 龍驤ちゃんやでー!」


隼鷹「はいどーもー! ドワイト・D・アイゼンハワーでーす!」


龍驤「えっ!?」


隼鷹「まあね、あたしら2人、軽空母と原子力空母のコンビということでね、今日は皆さんの街に対地ミサイルの雨を降らせにやって参りましたけども!」


龍驤「ちょ……ちょっと待ち! 隼鷹ちゃんストップ!」


隼鷹「なに? 今いい感じでボケてたのにさ」


龍驤「なんかこう……ボケが雑や! 大味すぎる! 何や原子力空母て、世界観無視か! しかもミサイルの雨を降らせに来たってなんやねん!」


隼鷹「そんなに1度にツッコむのは良くないんじゃない? わかりづらいし、必死すぎて引かれちゃうよ」


龍驤「ツッコミにダメ出しすんなや! もうあかん、あんたとはやってられへんわ!」


隼鷹「ありがとうございましたー」




隼鷹「……よし、これでいつ宴会で芸を披露することになっても大丈夫だな!」


龍驤「いや全然大丈夫やあらへん! こんなん人前でやったらダダ滑りや!」


隼鷹「絶対受けるって。最悪、もし滑ったら龍驤が脱げばいいじゃん」


龍驤「なんでうちが脱がなあかんの!?」


隼鷹「そしたら横であたしが『大平原!』って言うから、それでもうドッカンドッカンだぜ」


龍驤「いい加減しばくでホンマに!」


扶桑「ちょっとあなたたち、いつまで油売ってるのよ! もう出撃の時間よ!」


隼鷹「あーはいはい! じゃあ行こうぜ、ラムスデン現象」


龍驤「え、らむすでん……? 何やのそれ」


隼鷹「ほら、牛乳を温めると薄い膜が張るじゃん。あの現象の名前がラムスデン現象って言うんだけどさ」


龍驤「あーはいはい。つまりアレか、その牛乳に張る膜と、うちの胸が薄いゆーところを掛けとるわけやな?」


隼鷹「そうそう。さすが龍驤はわかってるねー」


龍驤「……いや、だからボケが雑や言うとるやろ! そもそも、それ現象のほうの名前やん! 全然ピンと来えへんし、わかりにくいわ!」


隼鷹「えーそうかなあ」


龍驤「また今度漫才の練習やるから、それまでにボケの腕磨いとき! 今のままじゃ、うちのツッコミが死んでまうわ!」


隼鷹「わかったって。次は龍驤を笑い死にさせてやるぜ!」


龍驤「ホンマかいな? なら、約束やで、隼鷹ちゃん!」


隼鷹「おう、約束だな。期待して待ってろよ!」


―――その約束が果たされる機会は永遠に訪れなかった。


その日、龍驤は夜戦にて人知れず轟沈する。


姿を隼鷹に看取られることもなく、彼女とドックで行った漫才の練習だけが、隼鷹と龍驤、最後の会話となった。


龍驤の轟沈、それが赤城の魔の手によるものであると判明するのは、まだ先の話である。





PART2


※本編の雰囲気を著しく壊す恐れがあります。あらかじめご了承ください。

※人によって不快に感じる表現があります。ご注意ください。

※これを書いているとき、作者はとても疲れていました。






龍驤「はいどーもー! 龍驤ちゃんやでー!」


赤城「どうも皆さん、一航戦の赤城です」


龍驤「えっ!?」


赤城「えっ?」


龍驤「あ、ああ、そうやったな。うちは赤城ちゃんとコンビ組んで漫才やることになったんやな」


赤城「ええ、そうです。今日は頑張っていきましょう」


龍驤「せや、頑張らんといきまへんな! いやー今日もぎょうさんお客さん集まっとりますわ! 若い子なんかもいっぱいおるで!」


赤城「本当ですね、女性の方もたくさんいらっしゃってくれて、嬉しいかぎりです」


龍驤「今日のお客さんはあれやな、べっぴんさんが多い!」


赤城「そうですね、きれいな方がたくさんいらっしゃいますね」


龍驤「ほら、見てみ! 前の席にもべっぴんさんだらけや!」


赤城「まあ、美人な女性が並んで座ってらっしゃいますね」


龍驤「せやろ? あそこからべっぴんさん、べっぴんさん、1つ飛ばしてべっぴんさん」


赤城「いや飛ばしたらダメですじゃないですか。失礼なこと言っちゃいけませんよ、ねえ? ほら、皆さんも笑ってないで……」


赤城「……貴様ら何をヘラヘラしている! この一航戦の赤城を愚弄する気か!」


龍驤「ちょ、赤城ちゃん!?」


赤城「卑しい人間どもが付け上がりおって! 貴様ら全員、この場でくびり殺してくれようか!」


龍驤「待ちいや! お客さん殺したらアカン! 一旦落ち着き、な?」


赤城「……すみません、ちょっと興奮してしまいました」


龍驤「どないしたん、緊張しとるんか?」


赤城「そうかもしれません。こういうのは初めてなもので」


龍驤「あんなベタなボケで笑てくれたんやから、むしろ喜ばな! 今日は笑ってもらいに来とるんやから、頼むで?」


赤城「はい、もう大丈夫です。気を取り直して行きましょう」


龍驤「よっしゃ。いやー最近冷え込むようなってきて、もうすっかり秋やなー思いますわな!」


赤城「そうですね。もう夏もおしまいですね」


龍驤「秋言うたら赤城ちゃんにとっては嬉しい季節やな。ほれ、食欲の秋いうて」


赤城「そうなんですけどね……実は私、最近食欲がないんです」


龍驤「はあ!? 赤城ちゃんが食欲ないって、一体何があったん!?」


赤城「いつも食べてばかりで、食べることに飽きてきたんですよ。秋(飽き)だけに」


龍驤「……えっと」


赤城「……貴様ら何を黙りこくっておる! この赤城のボケを耳にしながらその態度、お通夜でもしているつもりか!」


龍驤「はい待った! 赤城ちゃんストップ!」


赤城「いっそこの場を貴様ら全員のお通夜にしてやっても構わぬのだぞ! 笑うか死ぬか、今すぐ選べ!」


龍驤「待ちいや! 今のは赤城ちゃんが悪い! あんなボケやったら誰も笑われへん!」


赤城「そうですか? 渾身のボケだったんですけど……」


龍驤「そら真面目な赤城ちゃんにとっては渾身やったかもしれんけど、あれやったら小さい子でもなかなか笑ってくれへんで」


龍驤「まあ、慣れてないうちはしゃあないな。うちがカバーしたるからどんどんボケてえな。ただ、キレんようにな」


赤城「わかりました。頑張ります」


龍驤「で、食欲がないってのはただのボケなん?」


赤城「いえ、食べ飽きたっていうのは冗談ですけど、それは本当のことなんですよ」


龍驤「これ冗談やないん!? 本当は一体何があってん?」


赤城「たぶん、この前食べたものが消化に悪かったみたいで、まだ胃にもたれる感じがあるんです」


龍驤「あー消化不良か。赤城ちゃんが消化できんのやったら相当胃もたれするもんやろな。何食べたん?」


赤城「戦艦の霧島さんなんですけど、まだ胃に残ってる感じが……」


龍驤「ちょっと待って、その話ここでするん!?」


赤城「え、どういうことですか?」


龍驤「いやだって……おかしな話になるやん! 霧島の名前が出てくるなら、うちは2代目の方ってことになるやろ?」


龍驤「そしたら時系列を考えてうちと赤城ちゃんが話してるのはありえへんってことになって、面倒くさなるやん! え、これはパラレルワールドなん?」


赤城「いえ、ちょっと……すみません、私には何のことを言われてるかさっぱり」


龍驤「わかった! この話はなかったことにしよう! なっ!」


赤城「はあ。そうされたいのなら構いませんけど……」


龍驤「秋と言ったらあれやな、読書の秋、学問の秋でもあるわな!」


赤城「そうですね。皆さん、ちゃんと勉強してますか?」


龍驤「赤城ちゃんやったら色々おもろい雑学とかも知っとるんちゃうん?」


赤城「もちろん。一航戦ですから、学問もおろそかにしていませんよ」


龍驤「おお、さすがやな! やったらここで赤城ちゃんの雑学披露してーな!」


赤城「いいですよ。某映画では頬肉が一番美味しいと言われてましたけど、本当に一番美味しいのはやっぱり脳みそですね」


龍驤「……ん?」


赤城「旨味成分であるアミノ酸が豊富に含まれていますから、さっぱりしつつも深みとコクのある芳醇な味わいが楽しめます。オススメですよ」


赤城「私はたいてい生で食べるんですけど、もし調理されるなら、焦げ付きやすく、固くなりやすいので炒めるのは避けたほうがいいです」


赤城「やや低温のオーブンでじっくり焼き上げるか、弱火でコトコト煮込んで奥まで火を通すと柔らかくなって大変美味しいですよ」


龍驤「なあ、何の話をしてん?」


赤城「種類としては黒系の肉が一番美味しくて、白系の肉はあまり美味しくないと言われています。塩気と臭みが強すぎるんですね」


赤城「きっと肉中心の食生活が影響してるんだと思いますが、これもじっくり煮込むことで臭みが消え、美味しく頂くことができるようになります」


龍驤「それ何の肉の話なん!? なあ!」


赤城「オススメ料理としては、お尻のロースト仕立てや、内臓と野菜を一緒に煮込んだシチューなんかがとても美味しいです」


龍驤「この話やめよう! お客さん静まり返っとるやん!」


赤城「……どうした貴様ら、何を呆けている。この赤城の話を聞き終えながら拍手の1つもないとはどういうことだ?」


赤城「その両手、要らぬと見える! 肩口から食い千切り、骨ごと食らってくれようぞ!」


龍驤「なに口走っとるん!? お客さん食べたらアカン、いいから落ち着かんかい!」


赤城「これも貴様の責任だ、龍驤! 場を湿らせおって、何がお笑いのプロだ! 笑わせるわ!」


龍驤「うわっ、矛先がこっちに来よった!」


赤城「丁度いい、腹が減っていたところだ! せめて我が糧となることにより、己の義務を果たすがいい! この赤城を笑わせるという義務をな!」


龍驤「えっ、それネタやろ? いくらなんでも本気で……」


赤城「見るがいい龍驤、貴様の死を見届けにこれほどの人間がこの場に集った! そして、この人間どもも貴様と同じ場所へ行く事になるだろう!」


赤城「その場所とは、そう! この赤城の腹の中! ここが貴様の死に場所だ、龍驤!」


龍驤「嘘やろ!? 決め台詞っぽいの入ってもうてるやん! まさか、うちを漫才のオチにするつもりか!?」


龍驤「待った! こ、こうしようや! うちが今から一発ギャグをやる、それでオモロかったら赤城ちゃんはうちを食べへん、どや!?」


赤城「ほう……面白い。ならばやってみせよ、もしそれが滑ったならば、そのときは……わかっているな」


龍驤「だ、大丈夫や! お笑い界の原子力空母、龍驤ちゃんの一発ギャグやで! これで笑わんやつはおらん!」


龍驤「ほな、行くで? こう、床に座ってやな。足を前に出して膝曲げて、パカーっとM字開脚をしてやな」


龍驤「天地開闢!」


赤城「…………続きはどうした?」


龍驤「えっ、その……これで終わりなんやけど」


赤城「そうか……ならば、貴様の命運も終わりということだな」


赤城「下らぬものを見せられた。最期に苦痛の慟哭を響かせ、せめてもの償いとするがいい!」


龍驤「ちょ、待って! 今のはうちの20個ある持ちギャグで一番つまらんやつやから! 次もっとオモロいのやるから!」


龍驤「やめて! 頭わし掴むのやめてーな! ほれ見てて! 今からモノマネするで! はいっ、試合開始前のヴァンダレイ・シウバ!」


赤城「そうだ、命乞いをしろ! 我が身を惜しめ! そうすれば貴様の最期はより苦痛に満ち、血肉には旨味が滾るであろう!」


龍驤「いやちゃうから! これ命乞いやなくて……待った、ほんとに待って! うっわ口でっか! やめて、閉じて閉じて! 口閉じてーな!」


龍驤「うわぁああ嫌や! 認めん、認めへんで! こんなオチ許されるわけ……ギャアアアアアア!」


バリバリ、グシャグシャ、バキバキ、ゴクン!



赤城「ごちそうさまでした。次は……貴様らの番だ!」








続かない


後書き

二度とやらない。


このSSへの評価

6件評価されています


SS好きの名無しさんから
2022-02-28 22:05:52

SS好きの名無しさんから
2015-09-28 11:31:04

SS好きの名無しさんから
2015-09-28 04:43:01

SS好きの名無しさんから
2015-09-27 22:51:26

SS好きの名無しさんから
2015-09-27 17:03:31

SS好きの名無しさんから
2015-09-27 09:25:52

このSSへの応援

5件応援されています


SS好きの名無しさんから
2022-02-28 22:05:53

SS好きの名無しさんから
2015-09-28 04:43:04

SS好きの名無しさんから
2015-09-27 22:51:29

SS好きの名無しさんから
2015-09-27 17:03:28

SS好きの名無しさんから
2015-09-27 09:25:55

このSSへのコメント

2件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2015-09-27 17:06:47 ID: jx4_YpBH

龍驤と隼鷹のネタはかなり面白かったです(*^_^*)

2: とある原潜国家 2015-09-28 22:41:15 ID: PIZP_EOH

乙です。2代目が喰われた……!?


このSSへのオススメ


オススメ度を★で指定してください