潜水艦達が労働組合を作りました1
鎮守府にて
「全く、提督は人使い、いや潜水艦使いが荒いでち。勤労感謝の日も働かされるなんてひどいでち。」
ゴーヤが愚痴を言っていると目の前からまるゆがやってきた
「ああ疲れた、ゆっくりお風呂に入りたいな」
彼女も大変そうだ
58がなんとなく質問した
「どうしていつも大破や中破の状態で、鎮守府にいるでち?」
まるゆは少し悲しそうな顔で言った
「いつも3-2-1レベリングに駆り出されるのですよ」
潜水艦はその性質上駆逐や軽巡からの攻撃を真っ先に受ける、さらに不幸なことに、入渠時間も短いのである
潜水艦は大変でち、と呟いたときにまるゆが何かを思い出した
「人間の世界にはストライキというものがあるらしいですよ。それを私たちがするのはいかがですか?」
「素晴らしい意見でち!早速潜水艦の皆を集めて提督の部屋にいくでち!」
こうして潜水艦たちの間で労働組合が作られたのであった
執務室にて
「もうオリョクルは嫌でち!私たちはストライキするでち!」
そうゴーヤが切り出すと、潜水艦たちは口々に提督に文句を言い始めた。
曰く、資材集めやデイリー任務のためにこき使われている。
曰く、私たちに人権はないのか
それを聞いている提督は少し涙目であった
暫くしてから提督が口を開いた。
「私が君たちにオリョクルをさせているのは潜水艦憎しと思ってやっているわけではないのだよ」
彼は少し躊躇いながら再び話し始める
「本人の目の前でいうのは少し恥ずかしいものではあるんだけどね。
私はね、イムヤさん、あなたと結婚したいのだよ」
それを聞いて潜水艦たちの顔が一気に赤くなった。
「一目惚れってやつだね。初めて私のところに来てくれた時は運命だと思ったね。
すぐに決めたよ、君と結婚しようと、だから少し大変かもしれないけど、もう少し頑張ってくれないかい?」
イムヤは少し声を震わせながら言った
「提督が私をそんなに大切に思っているとは考えもしなかったです。ひどいこと言って申し訳ありませんでした。」
その発言に続いてゴーヤ、ハチ、イクも発言した
「そういうことならばもう少しだけ頑張るでち!」
「提督が新刊買ってくれるなら頑張ります!」
「そういうことならイクも頑張るのね♪提督のご褒美期待しちゃうのね!」
さて、いきなり四人に寝返られたまるゆはどうなったかというと...驚きのあまり何もできなかった。
四人がオリョクル頑張るぞ!と意気投合し、部屋から出た後もその場に立ち尽くすしかなかった。
「ああ、まるゆ?今から3-2-1レベリングに行くから、ついてきてね」
まるゆの苦悩は続く。
しかし、その後レベリングに随伴したまるゆはレベルが上がって鎮守府の立派な戦力になるのはまた別の話である。
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