闇に囚われし提督と艦娘物語
とある実験で俺TUEEEE化した提督がブラック鎮守府に着任したお話
初投稿な為、誤字脱字etsあると思いますので冷めて伸びたラーメンの様な目で見ていただければ幸いです。
読んでくれた全ての人に感謝!!
提督「……ここがそうか…」
提督「重軽傷合わせて20人以上、死者行方不明者6人…普通は有り得ないことが起きまくってるのに、なんで大本部はここを放置しないんだよ…」
提督「まっいっか。面倒だけどやるしかねぇよなぁ〜」
提督「ブラック鎮守府…艦娘達を酷使させる事で有名だが、まさか自分が足を踏み入れなきゃいけなくなるとはな…ほんと面倒くせー…とりあえず行くか」
〜××鎮守府〜
提督「さてと、着いたはいいけど…」
天龍「…チッ」
提督(いきなり刀を振られたんだか!?)
天龍「なんだ、またオモチャがのこのこ出て来やがったか。まぁ、直ぐに壊れるさ」
提督「おもちゃ?まさか…自分か?」
天龍「テメー以外にいるのかよ」
提督「…はぁ…」
???「なんだ?また誰か来たのか、さっさと終わらせろよ」
提督「?…なっ!?」
「長門だと!?」
長門「またオモチャが来てくれたか、今度のは前より歯ごたえがなさそうだな」
ナニナニ…マタキタノー…
提督(なんかいっぱい集まって来たな…どうしよう)
(さっきからずっとオモチャ呼ばわりされるし、てかなんでこんな所に長門がいるんだ?…とりあえず…)
提督「あー…えっとだな、只今現時刻からここの提督になるものだ」
長門「御託はいい」
提督「…はい?」
長門「お前にはここがどういう所かしっかり教えてやる、有り難く思え」
「まず、お前は私たちのオモチャとして、精々生きることしか許さない。そしてここにはお前の言うことを従う奴もいない。これくらいで十分だろ」
提督「…はぁ〜」ため息
長門「貴様!立場がわかっていないのか?…アッハハハハハ!!」
「コイツは馬鹿だ!自分がこれからどうなるのかすらわからないただの阿呆だと言うことがわかった」
「まっせめて2~3日は耐えてもらわないと困るがな…後は頼んだぞ」
天龍「そう言うことだ、わかったら大本部に次からもっと頑丈なオモチャを持ってくるよう言っておけよ…あの世でな!」フリアゲ
提督「……そうだな」
ブンッ……ザクッ
提督「なら、さっさとしてくれ」ポタポタ…
天龍「なっ?!」
エッ…アリエナイ…マジック?…
天龍「なっ…なんで!」
提督「…色々あんだよ、まぁ簡潔にまとめると…俺は死なない」
長門or全員「は?」
提督「切られようが、焼かれようが、潰されようが、溶かされようが俺は死なない…不死身って奴かな」
長門「ありえない!そんな人間この世にいるわけが…!!」
提督「いるじゃん、目の前に」
長門「クッ…殺れ!!」
ヒャッハー…全機発艦…
ドドドドドドドド…
「…」
長門「やったか…」
提督「…」ぷすぷす
長門「ば、馬鹿な…あれだけの砲撃を受けて、無傷だと!?」
提督「言ったじゃん、死なないって」
長門「この…化け物が!!」
提督「よく言われるよ…好きでこうなったら訳じゃねぇけどな…」
提督「今度はこっちの番だ…」軍刀に手を置く…
??「やめなさい!」
全員「!?」
??「何をしてるでありますか!入口でこんなに暴れて!」
提督「あ、あきつ丸…」
あきつ丸「提督殿も軍刀に手を置くんじゃありません!全員殺す気ですか!」
提督「い、嫌、だって…」
あきつ丸「だって、ではありません!全く貴方はただでさえ不死身なのにそんな人間が…」
長門「貴様!いきなり現れて一体なんだ!」
あきつ丸「この提督殿の付き添いですが何か?」
長門「くっ、とにかくコイツは何だ!我々の砲撃を受けて傷すら付かない、この化け物は…」
ギロッ
あきつ丸「今、何とおっしゃいましたか?バケモノ?おかしいですね提督殿をバケモノ呼ばわりする貴方は何様でありますか?その人は好きで…」
提督「それ以上言うなあきつ丸!!」
あきつ丸「ハッ!す、すみません提督殿、つい」
提督「もういい、あまり思い出させないでくれ…あんな事」
長門「…」
提督「と、とにかくもうやんないから」
あきつ丸「はぁー、わかればいいであります。」
こうして不死身の提督と艦娘は出会った。この出会いが後に吉と出るか凶と出るか今はわからないままである。
〜???〜
??「やったぞ!遂に完成した…我ら人間の切り札…「????」これさえあれば、上も文句は無いだろうさ…フフフ、ハハハハハ…」
????「…」
〜××鎮守府 自室〜
提督「…またか…いつ見ても慣れないな」…チラリ
あきつ丸「スゥ…スゥ…」
提督「何でここにいるんだよ!!」
〜数時間前〜
提督「まぁ…なんだ、とりあえず今日はこれくらいにしてくれないか?色々見ておきたいし」
あきつ丸「そうでありますな。誰か案内してくれる人はいますか?」
全員「…」
あきつ丸「いないでありますか…」
弥生「私が案内…します…」
提督「ありがたい…ところで君は?」
弥生「睦月型駆逐艦三番艦…弥生です」
提督「わかった。宜しくな弥生」
弥生「…どこから行く…でも時間無いよ…」
提督「ん?」つ時計 ヒトハチマルマル…
提督「もうこんな時間になってたか…とりあえず食堂に行きたい」
弥生「わかりました…こちらです」
イコッカー…ソダネー…
〜食堂にて〜
弥生「ここが食堂」
提督「やはり広いな。全員ここで食事をとるのか?」
弥生「そう…でも何人かは部屋に持って行ってる」
弥生「…提督はここで食べるの?…」
提督「これだけ広いんだ。わざわざ持ってく必要が無いし、流石にここではアイツらも暴れないだろ」
鳳翔「あら、貴方は…提督かしら?」
提督「はい、本日より提督になったものです。」
鳳翔「そう…それでなにようですか?」
提督「食事をとりにきただけですが…お願いできますか?」
鳳翔「え…こ、ここで食べるのですか?」
鳳翔「外食なさらないのですか?…」
提督「しないよ。鳳翔さんが作る料理は美味しいと評判ですから、できれば食べたいんですが…」
鳳翔「はい!少し待ってて下さいね、直ぐに作ります」
提督(前任達は食べなかったのか?もったいない)
鳳翔「お待たせしました!」
提督「うおっ!早っ!?」
鳳翔「えへへ、久しぶりだったので張り切って作っちゃいました♩」
提督(うわぁ、美味そうだなぁ〜これが毎日食えるとなるなら、提督業も悪くないかもな)
提督「ありがとうございます」
鳳翔「いえ、おかわりもあるので、沢山食べて下さいね」
あきつ丸「美味しそうであります。鳳翔さん私も同じのお願いします。提督殿は先に席に座ってて下さい」
提督「わかった。弥生もどうだ?一緒に食わないか?」
弥生「いいの?私なんかがそばにいても…」
提督「構うもんか、一緒に食おうぜ」
弥生「…うん!」
提督(なんだ、結構いい笑顔だな…確かあの時駆逐艦の殆どが攻撃体制にすら入ってなかったな…)
提督(他の駆逐艦の子達と早く話して見たいものだ)
〜食事中〜
提督「ご馳走さまでした。いや〜美味かった!流石は鳳翔さんだな」
あきつ丸「本当に美味しかったであります。これが毎日食べれるならここで暮らしたいくらいです。」
提督「いや、だがな…」
「いやー提督はすごいねぇー!天龍に斬られて平然としてるし、長門さん達の砲撃も無傷ってヤバすぎるぴょん!!」
「本当!?あ、でも少しだけ提督の筋肉見えたけど凄かったよ! 」ホントウ!ミテミターイ!
ワイワイガヤガヤ!!
あきつ丸「…提督殿一体何をしたんですか?殆どの駆逐艦の子達が提督殿に寄ってきているのは何か理由が?」
提督「正直言ってわからないから助けて」
あきつ丸「それでは提督殿また明日」スタスタ…
提督「あ、あきつ丸さーーーーん!!?」
……………
提督「結局、あの後筋肉触られるは、少し実験みたいに解剖されかけるは、何とか脱出して司令室で寝ていたし、誰も居ないことは確認したのに…何でいるんだよ!!逆に怖いわ!」
あきつ丸「スゥ…スゥ…ウフフ…」
提督「…少しずらしてっと…よしと、また寝るか、今度はいい夢を見たいものだ…な……スゥ」
…………………………
(い、嫌だ!止めて!止めて下さい、お願いします!…そ、それは…い!イギャァァァ!!)
(ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいもう痛いのは嫌なんです…だから…ウグッ)
???(どんなに泣こうが喚こうが、助けないし救わない…???なぜならお前は…)
(バ ケ モ ノ なのだから!)
提督「グワァァァァァア!!…はぁ…はぁ…」汗
あきつ丸「提督殿!大丈夫ですか?!」
提督「あ、あぁ大丈夫、心配かけたな、五月蝿かっただろう…すまない」
あきつ丸「そんな事はありません。…また、あの夢ですか?」
提督「…気にすんな、お前は悪くない」
あきつ丸「……」
あきつ丸「ですが…貴方は」
提督「気にすんなって…もう20年前の事だ、お前は俺を助けてくれた、それで十分だ」
あきつ丸「…さ、さぁ!朝食を済ませに行きましょう」
提督「あぁ…」
〜執務室〜
提督「ふぃ〜疲れたー」
あきつ丸「お疲れ様であります。はいどうぞ」
提督「あぁ、ありがとう。少し休憩するか」ズズズ…
提督「やっぱりお前が入れてくれた茶はうまいな染みるよ」
あきつ丸「いえいえ、私にはこれくらいしかできまてんから…」
ドアガチャ
天龍「邪魔しにきたぜクソ野郎」
提督「ノックぐらいしたらどうだ?」
天龍「ハッ!テメーの指図は受けねぇよ…それ資料か?」
提督「?そうだが…」
ニヤ…
天龍「いや、頑張ってんじゃねぇか…ちょっと見せてみろ」
提督「あ、あぁ構わな…」
天龍「…」
ビリ…ビリ…
提督「なっ?!何を!!」
天龍「おっと、失礼。誤字が多かったもんで破いちまった。まぁいいんじゃないか書き直す必要があったんだからよ…くくく」
提督「だ、だからといって…」
天龍「言ったろ、邪魔しにきたって…じゃあな〜♩」
ドアバタン…
提督「畜生、まだ甘かったか……早く書き直さんとだな」
提督「…あきつ丸?」
あきつ丸「…チッ、あのガキ直ぐにでも沈めて…」
提督「あ、あきつ丸さん落ち着いて!大丈夫だから!そんな鬼瓦みたいな顔しないでーー!」
〜資料作成中〜
弥生「失礼します。遠征終わったよ…」
提督「ご苦労様。大丈夫だったか?」
長月「大丈夫だったよ〜…ねぇ提督?」
提督「ん?なんだ?」
長月「あのね〜…頭撫でて欲しいな〜って」
提督「…あぁ!お安いことで」ナデナデ…
長月「えへへ〜」
卯月「…」
提督「ん?卯月どうした?」
卯月「なんでもないぴょん」
卯月(チッ面倒くせえぴょん…なんで弥生ちゃん達はこいつ対して笑顔になれるぴょん?絶対何かあるはずぴょん)
卯月(まぁ…この為の天龍さんたちぴょん…テキトーに吹っかけてやれば直ぐにこいつを殺れるぴょん…そうと決まれば…)
卯月「提督さん…」
提督「どうした?」
卯月「後で海岸まで来て欲しいぴょん」
提督「ん、わかった。いつ頃行けばいい?」
卯月「昼間だと辛いから、夜の8時頃に来て欲しいぴょん」
提督「わかった。その時間になったらすぐに行こう」
弥生「…?」
提督「よし、後は特に出撃もないから…間宮さん所に行ってくればいい」つ間宮券
弥生「いいの…?」
提督「いいとも」
長月「やったー」
提督「それじゃ、解散!」
ドタドタ…
提督「さてと…夜の8時か…一体なんの話を…」
あきつ丸「…提督殿」
提督「どしたの?」
あきつ丸「今夜そこに行かないで下さい」
提督「…罠かもしれないか…?」
あきつ丸「さっきの卯月ちゃんからは良くない気配を感じました…だから」
提督「……それでも行くよ」
あきつ丸「提督殿!!」
提督「確かに、この誘いは罠かもしれないが、もし本当に話があるんだとするなら行かなきゃ行けない」
あきつ丸「ですが…」
提督「大丈夫だから。さてと、そうと決まればこの書類を済ませないとな!あきつ丸手伝ってくれ」
あきつ丸「…わかりました」
あきつ丸(それでも…貴方を一人にしたくないのであります…きっと無茶をするから…)
………………
マルハチマルマル
提督「そろそろか…」
〜提督移動中〜
海岸
提督「…卯月〜来たぞー?」
天龍「やっと来たか…遅いんだよ!バケモノが!!」
提督「…天龍か?」
天龍「よう!バケモノ!いい天気だな」
提督「…バケモノ、バケモノ…連呼しないでくれないか…嫌なんだよ」
天龍「いいじゃねぇかよ、お前はバケモノなんだからよ!」
天龍「この間は不意を突かれたが、今度はそうはいかねぇ…テメーを切り刻んでそのまま魚の餌にしてやる…」ニヤ
提督「はぁー…やっぱそうだよな…」
提督「確かに俺はバケモノかもしれないが、俺だって好きでこうなった訳じゃない」
天龍「だったらなんだ…結果は変わらねぇ…死 ん じ ま えバケモノーーー!!」
提督「…死…」
………………
???(やはりな…どんなに傷つけようが即時再生…腕を何回も切り落としても結果は変わらない…)
???(ブラボー!!おおブラボー!!)
???(やっと我らの研究がうまく行ったな…)
???(あぁ…長い日々だったが遂に報われたのだ!何体かは壊れてしまったが、結果的には仕方のない犠牲だ…)
????(……)
???(なぁ?こいつどうする?)
???(ふむ…もう実験は終了したからな、廃棄が妥当だろ?)
???(だが殺すのは一苦労じゃないか?どうやって処分する?)
???(冷凍して保存しておけばいい…後は放置だろう)
????(…死ぬ…死ってなんだよ…勝手になんかしたのはお前らだろうが…許さない…許さない…許さないユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ…殺してやる!!)
天龍「死ねぇーー!!」ブンっ
………………
提督「…ろしてやる…」
天龍「なっ!?」
提督?「殺してやる…慈悲もクソもない」
提督?「グチャグチャにしてやる」ゴゴゴ…
天龍(なんだ!?急に消えたと思ったら、さっきとはまるで別人だ…目が死んでやがる…)
天龍「うまく避けたみてぇだが、次は外さねぇ…」構え
提督?「…」軍刀を抜く
天龍「?なんだあの軍刀…?」
天龍(刀身が…青い?)
天龍「よし、テメーを殺したらその軍刀頂いてや…」
スタスタ…キン…
提督?「…ごちゃごちゃうっせえよ。さっさとくたばれや…」
天龍「…えっ…」
その時天龍が最後に見たのは……自分の体だった。そして気づいてしまった、今自分は頭と胴体が離れている事に…
天龍編 前編終了
〜???〜
天龍「う…、お俺は、確か…」血ヲ確認
天龍「…負けたのか…あんなあっさり…っ!」
天龍「まぁ…いいか、あの世に行ければそれで…」
???「嫌だ!もうこんなとこに居たくない!!」
天龍「ん?なんだ…」
白衣の男1「大人しくしろ!」
白衣の男2「この化け物が!」つ拳
????「うぐっ!」
天龍「誰だ…あいつ?」
白衣の男1「手こずらせやがって…おい、さっさと始めろ」
白衣の男2「へいへいっと」ガチャ…ガチャ…
????「むぐぅぅぅう!!ううううう!」ジタバタ!
天龍「なっ?!」
〜電気椅子〜
白衣の男1「…開始」ポチッ
ババババババババババ!!!
????「ぐううううううううう!!」
白衣の男1,2「……」
ババババババババババ!!!
????「むうううううううううう!!っ」
天龍「や、やめろ!」スカッ
天龍「!?」
白衣の男1「電圧をもっと上げろ」
白衣の男2「了解」ピッ…ピッ…
ババババババババババババババババババババ!!!!!
????「がああああああああああああああああ!!…あぁ…」
天龍「…あ…あぁ」
………………………………
??「…ちゃん…」
??「天…ん」
??「天龍ちゃん…」
龍田「天龍ちゃん!」
天龍「う…」開眼
龍田「天龍ちゃん!私よ!わかる?!」
天龍「た、龍田?」
龍田「よかったぁ〜泣」
天龍「…ここは?」
龍田「病棟よ。あきつ丸さんと明石ちゃんが連れてきたの」
天龍「そうか…心配掛けたな。」
あきつ丸「運が良かったでありますな。もう少し遅かったら手遅れになっていました。」
天龍「そうだ!俺は確か首を…」首ヲ確認
天龍「…なんで」
あきつ丸「後で提督殿に礼を言っときなさい。貴方、提督殿に助けられたのだから」
天龍「…」ウツムキ…
龍田「天龍ちゃん…」
天龍「どうして助かった…」
あきつ丸「提督殿は不死身…その血なら死んですぐの人でも助ける事ができる…後は修理バケツと明石さんのおかげであります。」
天龍「…クソッタレ…!」
あきつ丸「文句なら提督殿に言ってください。それでは後は頼みます。」ドアバタン
龍田「天龍ちゃん…大丈夫?」
天龍「すまない龍田…少し一人にしてくれ…」
龍田「…わかったわ。でも何かあったらすぐに言ってね」ドアバタン
天龍(暴言を吐いて、命まで取ろうとした俺を生かした…何考えてやがるんだよアイツ…)
天龍(クソッ!さっきの夢もなんだよ…やけにリアルだったし…あんな子供に電流を流すなんて…ありえねぇ)
天龍「…聞くしかねぇか…」
〜次の日〜
〜執務室前〜
天龍(とは言ったものの…なんて顔して行けばいいんだ…仮にも殺そうとしたんだぞ!)
天龍「…」
天龍「?中から声が…」
提督「やはりお前の仕業だったか…卯月」
卯月「…」
弥生「…なんでこんな事を!」
卯月「うーちゃんは悪くないぴょん!悪いのは…」バシッ!
弥生「まだそんな事言うの!そのせいで天龍さんが死にかけたんだよ!」
天龍「…っあのバカ!」
ドアガチャ
提督「!天龍か…」
卯月「うっ…」ウツムキ…
天龍「卯月…お前は悪くない…だが、もう俺を巻き込まないでくれ…」
卯月「うう…ごべんなざい…グスッ…ごべんなざい〜泣」
天龍「な、泣くなって…」
提督「…卯月、今回は不問にしてやる…行け」
提督「弥生もすまなかったな…」
弥生「…大丈夫…じゃあ後で…」
ドアバタン
提督「…」
天龍「…」
天龍「…完敗だ。今の俺では絶対に勝てない…もうここにもこねぇよ…それだけだ」
提督「…無事だったか、よかった」
天龍「…は?」
提督「気づけば、お前の首が足元に転がって来たからマジでビビった…あ の 後 何 が 起 こ っ た ん だ ?」
天龍「お、覚えてないのか?」
提督「あぁ。斬りかかられた時までは覚えてるがその後の記憶が曖昧でな…」
天龍「…そうか、俺もわからん。気づいたら病棟にいた」
天龍(覚えてないだと…だが確かに俺は一度死んだ…そして…)
天龍「…がとう」
提督「?」
天龍「ありがとう…ございました…」土下座
提督「!?」
天龍「この天龍…深く反省している。提督に刃を向けた非礼を許して下さい…お願いします」
提督「ど!どうしたんだ一体?」
天龍「虫のいい事だが…これからも私達を助けて下さい…そして卯月を許してやってください…」
提督「…」
天龍「この度は誠に申し訳ございませんでした!」土下座
提督「顔を上げてくれ…むず痒いんだ、もういいから、なっ?」
提督「そもそも俺は今絶賛助けてる真っ最中だし、卯月に関してはお前もろとも許しているさ」
提督「まあ、強いて言うなら、これからはお前も俺を頼ってくれ。」
天龍「…そんなんでいいのか?」
提督「え?できないの〜?」わざとらしく
天龍「!できるに決まってんだろうが!やってやるよ!!」
提督「ふふ…これからもよろしくな、天龍」ニコ
天龍「あぁ、こちらこそ、よろしく頼む」
天龍「あ、そういえば…」
提督「どうした?」
天龍「ちょっと変な夢を見たんだ、子供が白衣の男たちに電流を流されている風景っぽいのを見たんだが、何が知らないか?」
提督「……知らない。そういうのはすぐに忘れた方がいい、今後に支障が出る恐れがあるからな…」
天龍「あぁ、わかった。じゃあな」ドアバタン
提督「…」
提督「血の影響か…気をつけないとな…あんな事、他の奴に知られたら嫌だしな…」
〜鎮守府 隠し部屋〜
長門「…天龍と龍田が抜けた。」
不知火「やはりですか。」
大井「チッ…」
加賀「…」
鈴谷「ま〜最近、あの提督に手を出してないからね〜」
長門「まぁいいさ…面白い事もわかったしな」
鈴谷「面白い事って?」
青葉「どもども〜青葉でーす。」
不知火「青葉さん?」
青葉「まぁまぁ、まずはこちらをご覧ください!」ピッ…
〜この前の提督と天龍〜
全員「…」
青葉「以上でーす!また何かあったら青葉までご相談を〜」シュバっ…
不知火「…一体なんなんですか、今の速度異常すぎます!」
鈴谷「それも有るけど、その後の提督の行動…」
大井「自分で斬っておいて、助けるなんて…」
長門「…やはり奴は甘い、そこに漬け込めばなんとでもなる」
不知火「しかし…あの速度では手が出せませんよ」
長門「ふん、それに対しても既に調査済みだ…アイツと天龍との会話に気になることがあった」
天龍(ちょっと変な夢を見たんだ、子供が白衣の男たちに電流を流されている風景っぽいのを見たんだが、何が知らないか?)
提督(……知らない。そういうのはすぐに忘れた方がいい、今後に支障が出る恐れがあるからな…)
長門「天龍にはわからなかったみたいだが、アイツには僅かに動揺が見えた…ここが付け根だ」
大井「アイツが何か知っていると?」
不知火「可能性はありますね」
長門「…鈴谷、頼めるか?」
鈴谷「オッケー、でも具体的に何すんの?」
長門「アイツは不死身だ、だが…[心]までも不死身とは限らない。」
不知火「精神面から攻めるという事ですね」
長門「そうだ!当然心が揺らげば隙ができる、その段階で仕掛けるんだ」
鈴谷「…」コクリ…
長門「では、解散!現状アイツに手を出せるのは我々だけだ!この気を逃すな!!」
加賀「…」
……………………
提督「…ヘックチ」
あきつ丸「どうしました?」
提督「いや…なんか悪寒がした気が…気のせいだろ」
……………………
〜司令室 自室〜
あきつ丸「…スゥ…スゥ…」
提督「またか…」ため息
提督「よいしょっと……動かねぇ…」
提督「解せぬ」
提督「…今日はソファーで寝る…」グイッ…
提督「…うわっ」ボスン…
提督「あ、あきつ丸!起きてたのか?だったら手を離して…」
あきつ丸「…提督殿…私は…スゥ…貴方の…味方ですから…スゥ」
提督「…夢の中でも俺の心配かよ…ありがとな、あきつ丸。それに免じて、今日は一緒にいてやる」
あきつ丸「えへへへ…貴方〜…貴方♩…」
提督「どんな夢だよ…たくっ……寝るか…」
………………………………
〜事務室〜
トントン…提督いる〜
提督「いるぞ」
ドアガチャ
鈴谷「ヤッホー提督!調子どうよ?」
提督「問題ない、お前こそ…大丈夫そうだな」
鈴谷「ひっどーい!鈴谷の心配はしてくれないの〜?」
鈴谷「それよりそれより!これどうぞ!」つおにぎり
提督「おにぎりか…」
鈴谷「そろそろお昼っしょ、だからあげる」
提督「…毒でも入れてるか?」
鈴谷「入れてないよ!ほら…」もぐもぐ…
鈴谷「らいじょうぶれひょ?(大丈夫でしょ?]」
提督「なら、いただきます…」もぐもぐ…
提督「…美味いな。お世辞抜きで」
鈴谷「でしょ〜♩…ほら水もどうぞ。」
提督「ああ、ありがとう」ゴクゴク…
鈴谷「…」
提督「…」バタン…
鈴谷「…馬鹿でしょ。私が持ってたもの全てに警戒しとくべきだったね」
鈴谷(この時間はあの女も皆んな食堂に行ってこの近くにいない…計画通り)
鈴谷「まずは、袋にコイツを詰めてっと…蹴りでもいっか」ドカッ!
提督「…」
鈴谷「即効性の睡眠薬…いくら不死身でも無理だよねぇ〜」
鈴谷「後は台車に乗せて…じゃあ、行こっか…」
ガラガラ…
……………………
〜???〜
女の子「…」ガタガタ…
男の子「…」ブルブル…
???「…」
ガチャ…
白衣の男1「実験番号95…96出ろ」
女の子「もう嫌!おうちに帰りたい!」
男の子「そうだ!僕らだけでも帰らせてよ!アイツだけでいいだろ!!」指差し
???「…」
白衣の男1「実験番号95…96、出ろ」
女の子「!もしかしておうちに帰れるの?」
男の子「えっ?え!」
白衣の女「…」ニコ
男の子「やったぁ!ざまあみろ!僕たちは家に帰れるんだ!お前は一生ここにいろー」
女の子「せんせーに会える…ふふふ…」
白衣の女「こっちよ」
二人「はーい!」
???「…」
白衣の女「すぐに会えるわ…あの世でね!」ガチャコン!
床が開く
二人「「うわぁあぁぁぁぁぁぁ……」」
???「ザマアミロ…」
…………………………
提督「う…こ、ここは?」
ガチガチ…
提督「!?」
鈴谷「やっと起きた…」
提督「鈴谷!くっ…何を…」
鈴谷「これからアンタの心をちょーーーーーーとだけ刺激したいと思いまーす!」888
提督「はっ…拷問程度で根をあげるのであれば、提督なんぞなっていない、どんと来るがいいさ」
鈴谷「ふーん、言うねぇ〜…じゃあ、これはどうかな?」ピッ…
ビビ…
提督「?…まさか!?」
鈴谷「そのまさかでーす!」ピッピッ!
バババババババ!!
提督「がああああああ!!」
鈴谷「ん〜?どう!電 気 椅 子の調子は!!」
バババババババ!!
提督「ぐっ!ううううううう!!」
鈴谷「これくらいで終わると思わないでね!」ピッ!
ババババババババババババ!!!
ピッ…
提督「はぁ…はぁ…はぁ…」
鈴谷「テートク…じゃーん!!」つ白衣
提督「!?そ、その格好」
鈴谷「そう!白衣よく似合ってるでしょ!」
提督「あ…ああ…」ガタガタ…
鈴谷「アハッ!どこの提督だったっけ?拷問程度で根をあげるのであれば提督なんてやってないって言ってた人〜?」
提督「や、止めろ…その姿で…こんな…!!」
鈴谷「んー…やめない!」
鈴谷「でも〜次の耐えれたら考えてあげる!」ピッピ…ピピピ!!
ビリッ!バババババババババババババババババ!!!
提督「ガァァァァァァァぁぁぁぁぁぁ!!!」
鈴谷「じゅーう、きゅーう、はーち…」
提督「ああああああああああああああ!!」
………………
???(ぎゃああああああああ?!!)
バババババ…
???「…」プス…プス…
白衣の男「チッ!また気絶か…!」
???「…」ドサッ…
???(痛い…痛いよぉ…イタイ…イタイ……イタ…イ)
……………………
提督「ぎゃあああああああああああ…!!!」
鈴谷「しゅーーーーーーーりょーーーーーーーーーう!」ピッ
バババ…
提督「……」プス…プス…
鈴谷「くっさーい!」
鈴谷(ふふふ…後は、あの言葉で終わり!)
鈴谷「まだ終わってないよ〜?バ ケ モ ノ!」
「…」…ドックン…
???「…」ドックン…ドックン…
???「………」ニヤ…
…………………………
提督「……」ガサ…
鈴谷「後はこの軍刀で…て!抜けない!なんでっ!」ググッ
提督?「そりゃ…この軍刀は…オレニシカヌケラレナイカラサ!」
鈴谷「へ?」
ザクッ……ドサッ…
鈴谷「……い…」
ポタポタ…
鈴谷「いたぁぁぁあああああい!!!痛い!痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い」
ボタボタ…
鈴谷「う、ううううう…腕が…ああああああああああああ!!」
提督?「オイオイ…コノテイドカヨ、カンムスモタイシタコトネェナ…ハハハハハハハハ!!」ブンッ!
提督?「コノマエノヤツモソウダツタガ…ソンナニオレトアソビテェノカ?」
鈴谷「うううううう…」泣
提督?「……」髪の毛掴み…
鈴谷「ううう…」
提督?「コタエヤガレヤ!コノクソアマ!!」
鈴谷「ヒィ…」
提督?「オレガキイテルンダカラ…サッサトコタエヤガレッテンダヨ!!」ぶん投げ
鈴谷「ぐぅっ!」ヒュン!!
ガッシャーン!!
提 督?「アリャ?ケッコウトンジマッタ…メンドクセー」トテトテ…
……………………
〜食堂前〜
弥生「どうしたの!?」
敵襲!…深海戦艦!?…ざわざわ…
あきつ丸「!まさか…!?」タッタッタッ!!
弥生「あきつ丸さん!」タッタッタッ…
〜鎮守府グランド〜
鈴谷「うう…」ズル…ズル…
鈴谷「あ、足まで…」グニャリ…
鈴谷(早く…ここから離れないと…!)ズル…ズル…
提 督?「ミーーツケタッ!」トテトテ…
鈴谷「い、嫌…死にたくない!助けて!誰か!熊野ぉ…たすけてぇ」泣
「提督殿!」
提 督 ?「…あぁ?」首180度回転
あきつ丸「ゼェ…ゼェ…」白衣着用
提 *_#/qv[v督 ?「テェメ…!」刀構え
あきつ丸「鈴谷さん、貴女には後でゆっくり話を聞きますよ…」
あきつ丸「こっちです!提督殿!」
提 )*lr_pw督 ?「ガァァァァァァァァクゥゥゥゥゥゥゥシャァァァァァァァァーーーー!!!!」タッタッタッ!
あきつ丸「弥生さん!鈴谷さんを頼みます」タッタッタッ……ガアアアアアア……
弥生「…チッ」
鈴谷「や、弥生ちゃん!助けて!」
弥生「…腕と修理バケツです…後は自分でやって下さい」
鈴谷「ちょ、ちょっと!手伝ってよ…」
弥生「もう、提督に近づかないで下さい!」タッタッタッ…
鈴谷「なによ…あのバケモノの味方のつもり!ちょっと!!」
シーン…
鈴谷「……痛い」ドサッ…
鈴谷「痛い、痛いよぉ…熊野ぉ…」
……………………
〜工場近く〜
天龍「!き、来たぞ!」ギュッ…
龍田「あきつ丸さんー!こっちよー!」
あきつ丸「はぁ…はぁ…」タッタッタッ…
あきつ丸(なんとかおびき出せましたが…)チラ…
提 vs/#x#_rrvz督 ?「ーーーーーーーーー!!」ダダダダッ!
あきつ丸(時間がない…)
あきつ丸「せいッ!」振り返り、正拳突き
提 [_zr_)#)@v督 ?「!?」ドサッ…ゴロゴロ…
天龍「おりゃぁぁぁ!」つ布
提 *u(-r*kq督?「ーーーーーーーーー!??!」ジタバタ…
天龍「大人しく…」龍田「しなさい…!」 押さえ込み
提 督?「モウ…スコシ…デ…」ガクッ…
天龍「はぁ…はぁ…治ったか…?」
あきつ丸「ありがとうございます。二人とも」深々と頭下げ
天龍「お、おい、頭上げてくれ」
あきつ丸「私だけでは提督を抑える事が出来ませんでした、貴女達が居てくれて助かりました」
龍田「しかし…あれは提督だったの?」
提督「…スゥ…スゥ…」
あきつ丸「詳しくは話せませんが、そこに隠れてる艦娘…出てきなさい」
ガサ…
天龍「あ、青葉!」
青葉「アリャ〜バレちゃいましたか。気配は消してたのですが?」
あきつ丸「感です。」
青葉「怖いですね〜ですが私はここまでにしましょう。でわでわ〜」シュバッ!
天龍「アイツは敵なのか?」
あきつ丸「彼女は敵でもなければ味方でもありません」
あきつ丸「話を戻します。あれは確かに提督殿ですが提督殿ではありません」
龍田「やっぱり、何か知っていると思いましたがやはりですか…」
天龍「じゃあ、アイツは何者なんだ?」
あきつ丸「アレの名は[テイトク]と私は呼んでいます」
天龍「テイトク…」
龍田「でも何で急に出てきたの?」
あきつ丸「提督殿はあるキーワードと過去に重なる事が同時に起こった時のみ、テイトクに変わるんです」
龍田「キーワード?」天龍「過去…」
あきつ丸「今回は、[白衣]と[電気椅子]だったみたいであります」
龍田「白衣?さっき貴女が着ていたの?」
天龍「電気椅子…アイツは知らないって…」
あきつ丸「ええ…あんな物は着たくありませんでしたが、テイトクをおびき出すには着るしかなかったのであります」
天龍「白衣の男…」ボソッ…
あきつ丸「!なぜ貴女が!?」
天龍「前に夢で見たんだ…アイツに斬られた後…」
あきつ丸「提督の血の影響ですか…」
あきつ丸「ここまでにしましょう…まだ貴女方には全てをお話しできません…ですが、白衣だけは気をつけて下さい。これだけは見ただけでもテイトクが出てくる可能性がありますので。」スタスタ…
天龍「提督…アンタは何を抱えているんだ…」
…………………………
〜????〜
提督「ここは…夢か?」
テイトク「ヤットハナシガデキルナァ…提督…」ニヤ…
提督「お前は…!」
テイトク「マァ、マテッテ…スコシクライイイダロウ?」
提督「天龍を殺したのはお前か?」
テイトク「アァ!イッシュンダケダガナ」
…提……提督…
提督「あきつ丸…」
テイトク「ジカンギレカ…マタアエル」
提督「なぜ言い切れるー!」
テイトク「ナゼナラ…オレハオマケデアリ、オマエハオレダカラサ!」ハハハハ…!!
…………………………
あきつ丸「提督殿…!」
提督「…あきつ丸?」
あきつ丸「よかっ…」ドカッ!
弥生「提督!提督!!良かった、心配したんだよ…」涙目
提督「心配かけたな…」
鈴谷「…」隣のベッド
提督「鈴谷?…!そういえば、俺はあの時…あの時…何があったんだ?」
鈴谷「本当に覚えてないんだ…いい加減な人だね」
鈴谷「……その…ごめん…あんなになるなんて知らなかったんよ…ごめんなさい」
提督「良かった…また天龍みたいな事になってたらどうなるかと思ったよ」
天龍「おい!俺は良かったのかよ!?」
提督「そんな事…てっ!龍田さん!そのトンカチは?やめ…止めろー!」
ノォォォォォォ……!!
提督のもう一つの顔、それはテイトク… あきつ丸が知る提督の過去とは?それはまたいつかのお楽しみ…
〜鎮守府 隠し部屋〜
鈴谷「私は降りるよ」
長門「…」
加賀「賢明な判断ね…止めはしないわ」
大井「何?アイツに鞍替えする気?」
鈴谷「そうじゃないよ。私はあの人以外を提督とは思ってないし」
鈴谷「少なくても、今回の提督からは手を引くわ…まだ死にたくないし」
長門「わかった、後は我々で行う…」
不知火「ですが…」
鈴谷「死にたいなら、行ってくれば?白衣だけでも効果あるみたいだし」
不知火「…く…」
鈴谷「じゃあね。でもさ…最後に一言言うなら、正直言って勝ち目無いよ」
ドアバタン…
加賀「私も行くわ」
不知火「っ逃げる気ですか!」
加賀「勝ち目の無い戦いをする気は無いわ」
長門「…」
…………………………
〜その夜〜
加賀「…赤城さん、食事を持ってきたわ…」
赤城「…ありがとう加賀さん…」ヨロヨロ…
加賀「気にしないでください。」カチャッ…
赤城「あれ…?いつものじゃないのですか?」
加賀「最近、鳳翔さんがまた笑顔になったわ。そのお陰かしら」
赤城「そうですか…また提督が、今度の人は?」
加賀「…不死身だそうよ」
赤城「冗談ですか?」
加賀「本当です。ただし心に難ありみたいです」
赤城「大丈夫なの?またあの時みたいに…」ガタ…ガタ…
加賀「っ…!」抱きしめ
加賀「大丈夫です…もしもがあっても私が守ります」
赤城「ありがとう…加賀さん…」ギュッ…
加賀(…やっぱり、あの提督なら…赤城さんを…)
……………………
〜司令室 自室〜
あきつ丸「……」ダラダラ…
提督「あきつ丸さん?」
あきつ丸「何でしょうか?」
提督「いい加減に自分の部屋で寝てくださいよ!!」
あきつ丸「ここが私の寝床です!」
提督「なら、僕はあきつ丸さんの部屋にに行きます!」
あきつ丸「か弱い少女の部屋に入る気ですか!」
提督「貴女艦娘でしょうが!」
ギャーギャー…!!ワーワー…!!
提督「ともかく……はやく…でていって……」カクンッ…カクンッ…
あきつ丸「まぁまぁ…」テキパキテキパキ…
あきつ丸「寝ましょう?」布団ポンポン…
提督「……おやすみ…zzz」
あきつ丸「おやすみなさい。貴方…」ナデナデ…
あきつ丸(あれから20年…まだまだ子供ですね…)
…………………………
????「…」ガタガタ…
あきつ丸「大丈夫であります。私は貴方の味方です…」
……………………………………
????「…?」
あきつ丸「これは絵本ですよ。読めますか?」
????「…」コクリ…
……………………
あきつ丸(あの頃は絵本すら知らなかったのですから…)
あきつ丸「さてと…私も寝ましょう…」ゴソゴソ…
あきつ丸「私がずっと…側にいますから…」
提督「…スゥ…スゥ…」
………………………………
〜???〜
提督「またか…」
テイトク「オイオイ、ロコツニイヤナカオスンナヨ…」
提督(アイツの周りが黒くなったような?)
テイトク「?ドウシタ…ボケットシテ」
提督「…何でもない。それよりお前はなんなんだ?」
テイトク「ヤットハナシヲキリダシタカ…オレハ[テイトク]ダ…ソシテ、オマエモ提督ダ!」
提督「テイトク…」
テイトク「オレハオマエノイチブ…オマエモオレノイチブ。キッテモキレナイ[パートナー]サ」
提督「俺はお前を認めてない」
テイトク「ダロウナ!」ハハハハハハハハ!!
テイトク「ダガ、イズレワカル…ソノトキガキタラ」
……………………………………
〜執務室〜
提督「休暇だと?」
鈴谷「そっ!あんたの近くに居たく無いしね」
弥生「…」ギロッ…
鈴谷「で?どうなのさ」
提督「…構わない。基本お前たちの意見を聞いてみたいからな」
鈴谷「…わかった。それだけ」
ドアバタン…
弥生「よかったの?」
提督「もう彼女には俺にちょっかいは出してこないだろう…あれだけの事だ、感情をリセットしたいんだろう」
弥生「ほんと、変なとこは提督そっくり…」
提督「提督?ここの前の人か…?」
弥生「うん。…知りたい?」
提督「知っておいて損はないだろうからな」
弥生「…最初の提督は、とても優しかった。誰かが怪我をしたら飛びつくくらいに心配したり、戦いに勝てば褒めたり、皆んなを大切にしてた…ここの辺りはさほど貴方と変わりないわ」
提督「最初?」
弥生「最初の提督は深海棲艦に殺されたの」
弥生「その後が地獄だった…」
提督「後任か…」
弥生「私達駆逐艦を立てがわりにしか考えてなくて、この時に何人か沈んだ…」
提督「…」
弥生「でもその人はボロが出て直ぐに降格処分、その次に来た人は赤城さん達に暴力を振るった…」
提督「…」
弥生「そのせいで人間不信になった赤城さんは前線に出る事が出来なくなった…」
弥生「また次の人は、私達を性処理に使った…」
提督「…」グググッ…
弥生「その時も何人か自殺した…熊野さんも…雷ちゃん達も」
弥生「しばらく経って…長門さん達がその人を殺した」
提督「…!」
弥生「そこからかな。提督が暴力を振るわれたり行方不明が出てきはじめたのは…」
提督「……」ギュッ…
弥生「!て、提督?」
提督「辛かったんだな…本当に…」泣
弥生「うう…」涙目
提督「少しでも話してくれて…ありがとう…」泣
提督「よく頑張ったな…」泣
弥生「うううーー!わああああん!辛かった!辛かったよぉーー!!」泣
提督「俺は絶対にそんなことは繰り返させないから…絶対に…!!」泣
ドア前
加賀「…」
………………………………
弥生「ヒック…ヒック…ズズス…」
提督「はい…ティッシュ…」ス…
弥生「ありがとう…提督…話してよかった…」
ドアガチャッ!
卯月「うーちゃん!キーーク!!」
提督「ガハッ!」ガッシャーン!バタバタ…
弥生「う、卯月!?」
卯月「コイツよくも弥生を泣かしたなー!許さないぴょん!」
提督「ご、誤解だ!俺が泣かせたんじゃなくて…」アワアワ…
ドア影
加賀「…」
提督「加賀?」
卯月or弥生「!!」
弥生「提督っ!」ガバッ!
卯月「何しに来たぴょん!」
提督「落ち着けって二人とも…」
加賀「…慕われてるわね…あの時とは違うという事かしら?」
提督「…?」
加賀「久しぶりね…13番」
提督「!!」
提督「…」
卯月「13番?」
弥生「どういうことなの…?」
加賀「意外と覚えてるものね。それが彼の名前よ」
弥生「!」
卯月「名前が番号なんてあり得ないぴょん!卯月達を騙す気ぴょん!」
提督「…お前があの時の加賀だったとはな…」
弥生「提督?」
提督「悔しながら、俺にはその名前しか無いんだ」
卯月「そんな…」
加賀「あら?てっきり[テイトク]に変わるかと思ったけど」
提督「それだけじゃアイツは出てこない、いや出さない」
加賀「その子達がいるから?」
弥生&卯月「!!」
加賀「まぁ、どちらでも構わないわ。あんな事があってもまだ優しさがあるなんて」
提督「くっ…!」
弥生「あんな事…」
提督「それ以上話すんじゃねぇ!」
加賀「まぁいいわ。少し提督と話したいの、出て言ってくれない?」
弥生「!できるわけ…」
提督「すまない弥生、卯月席を外してくれ…」
弥生「でも!」
提督「大丈夫…もしまたアイツが出ても、手はあるんだ」
弥生「…わかった。行こう卯月」
卯月「うん…」
ドアバタン…
カチャッ…
加賀「これで邪魔も入らない」
提督「何が目的だ…鈴谷の事か?それともまたアイツを引っ張り出すか?」
加賀「赤城さんの事は知ってますね?」
提督「何?」
加賀「協力しなさい」
提督「…もし断ったら…?」
加賀「今すぐにテイトクになって貰って、ここにいる全艦娘を全滅させるわ…私はその方法を知ってる」
提督「……」
加賀「試しにやってみる?」
提督「…わかった」
加賀「良い判断ね」
……………………
加賀「貴方には赤城さんの病気を治してもらいます」
提督「俺にそんな能力は…」
加賀「できますよね?」
提督「…どこまで知ってる」
加賀「あそこにいた間のことはほぼ全て、学者から話してくれたわ」
提督「…わかった」
加賀「なら早く行きましょう」
……………………………………
〜艦娘用宿舎〜
加賀「赤城さん、提督を連れてきたわ」
赤城「……どうぞ…」
加賀(わかってるわね?)
提督(あぁ…)
提督「失礼する」
ドアガチャ…
………………………………
〜赤城の部屋〜
提督(大量の薬の殻…)
提督「君が赤城か?」
赤城「はい…」
提督「すまないな、いきなり来て」
赤城「いっ、いえ、提督自ら来ていただいたのですから大丈夫です」
提督「かしこまらなくて良い。その方が話しやすいだろう?」
赤城「ですが…」
提督「加賀から聞いてると思うが、俺は不死身だ」
赤城「本当に、不死身なんですか?」
提督「あぁ…例えば…」っカッター
赤城「!」ビクッ!
提督「っ!」心臓に刺す
赤城「!!」
提督「…」ポタポタ…
赤城「…」アワアワ…
提督「ほらな?」無傷
赤城「そう…みたいですね…」
提督「…」
…………………………
赤城「では…失礼します…!」ガバッ!
提督「ぐっ…!」首絞められる
赤城「…」グググ…
赤城「貴方達がいるから!貴方達がいるから!!」ググッ
赤城「私がこうなったのも!全部貴方達が悪いんだ!!」
赤城「どぉ?散々暴力を振るってた人が!こうやってやり返される気分はどうですか!!」グググ…
提督「…カッ……ハッ……!」
赤城「死ねぇ!死ね死ね死ね死ね死ね死ね!死ねぇぇ!!」グググ…ブチッ!
提督「…」プラーン…
赤城「アハッ!アハハハハハハハハハハハ…!」
………………………………
部屋の前
加賀「…荒治療ね」
…………………………
赤城「はぁ…はぁ…はぁ…」
提督「…どうだ?発散できたか?」耳栓取り…アイマスクも取り…
赤城「ありがとうございます…ごめんなさい…あんなに…」
提督「気にすんな、過去に受けた屈辱は俺には覆せない…だが、解消させる事はできる」
ドアガチャ…
加賀「終わったみたい…って、結構派手にやったわね…」一面血の海
赤城「アハハ…手伝ってくれますか…加賀さん?」ニコッ
加賀「自分でやってください」キッパリ
赤城「そ、そんなぁ〜…て、提督〜」泣
提督「そんじゃ!」スタコラサッサー…
赤城「うわぁぁん!」
……………………………………
加賀「ありがとう、お陰でなんとかなりそうです」
提督「…わかってるな。あの約束」
加賀「ええ…[誰にも貴方の過去は話さない]でしょ?」
提督「俺はしっかり役目を果たした…文句は言わせんぞ」
加賀「わかってるわ…」
加賀「それじゃあ、私はここで失礼するわ」
提督「加賀…」
加賀「何?」
提督「…いや、なんでもない。」スタスタ…
加賀「……」キョロキョロ
加賀「…青葉さん、いつまで隠れている気ですか?」
青葉「アレー?なんでバレたんですかー?!私そんなわかり易かったですか?」
加賀「あら?本当にいたのね」
青葉「あれ?まさか適当に言っただけ?感ですか!!」
加賀「…ええ」
青葉「(´・ω・`)」
青葉「記者失格ですね…」ズーン…
加賀「…」
……………………………………
〜食堂にて〜
赤城「モグモグモグ…」
弥生「赤城さんが…いる!?」
赤城「おかわり!」
鳳翔「はい!どんどん食べてね」
赤城「ふぁい!今まで食べなかった分今日で補いまふ…」モグモグ
あきつ丸「…あれで10杯目…底なしですか…」
あきつ丸(しかし…提督殿はどこに?)
…………………………
〜司令室 自室〜
提督「はぁ…はぁ…」
提督「さ、流石に死にまくったせいで…力が入らない…」ゼェ…ゼェ…
提督「今日はさっさと寝よう…」
………………………………
〜???〜
テイトク「クロウシテルナァ?オレガタスケテヤッテモイインダゼ?」
提督「断る!貴様に主導権を渡すわけにはいかない!」
テイトク「…サイキン、タマッテンジャネエカ…ヒトヲキルカンカクヲ!」
提督「俺は殺人鬼じゃない!」
テイトク「ムチャハキンモツダゼ?ハッサンシヨウゼ…」
提督(前より暗がりが大きくなってる…どういう事だ?)
テイトク(アト…[3ヶ月]ッテトコカ…ククク…)
…………………………
絶望へのカウントダウンは刻一刻と迫る…
〜鎮守府 隠し部屋〜
大井「……」イライラ…
不知火「落ち着いて下さい。大井さん」
大井「…なんなのアイツー!」机バン!
大井「あの空母たちに何したのよ!赤城さんが復帰したと思えば、アイツ側についてるし…!!」
長門「……本当になんでもありか」
不知火「ですが、こちらの情報が漏れていたわけでは無いはず…」
長門「……駆逐艦の子達から聞いたのだろう…提督の事を…」
不知火「あの尻軽共が…!」
…………………………
大井「一から情報を整理しない?」
長門「だが、今更奴のことを知ってなんになる?」
大井「アイツじゃ無いわ、彼女のことよ?」
長門「…あきつ丸か…」
不知火「奴は常にと言っていいくらいアイツのそばにいます。前に夜襲をかけに行きましたが、結界のようなものに阻まれました」
長門「なんほど…奴のことも調べることにしよう…青葉いるのだろう?」
青葉「はいはーい…青葉ですー」暗い声
大井「何か悪いものでも食べたの?」
青葉「私はもう記者失格です…前までは誰にも悟られすらされなかったのに…」暗い声
不知火「ま、まぁいいでしょう。依頼です。アイツのそばにいるあきつ丸についての情報を頂けませんか?」
青葉「わっかりました!持ってきますね!」シュタッ!
長門「…」汗
〜数分後〜
青葉「こちら、あきつ丸さんの資料でーす」バサっ…
全員「……」
青葉「じゃ!私はこのあたりで失礼します〜」シュタッ…
長門「成る程…そういう事か」
不知火「しかしながら、とことん甘いですね」
大井「でも、もし加賀から私たちの事を聞いていたらどうするの?」
長門「それに関しては問題ないだろう…ただ誰よりも警戒する筈だ…今回はお前たち二人で行ってもらう」
不知火「やっとですか…いいですよ。大井さんは?」
大井「私も問題ないわ」
長門「さて、あきつ丸どうする?2対1どう切り抜ける…ふふふ…」
………………………………
〜艦娘用宿舎〜
あきつ丸「…結界に異常は無し…今夜も安全でありますな」
あきつ丸(加賀さんから教えてもらった残りのメンバー…長門さん、大井さん、不知火さん…面倒な連中であります)
あきつ丸(ですが、一人ずつなら提督を守れる…長門さんは危険ですが、3人がかりでなければ問題ないでしょう)
あきつ丸「さて!提督のいる自室に行きましょう。」ルンルン〜…
提督「……」ぶるっ…
提督「…また来るな…あきつ丸…」はぁ〜…
……………………………………
〜食堂〜
赤城「おかわり!」
加賀「私も」
鳳翔「はい、ちょっと待ってて下さいね」
鳳翔「間宮さん、お願い」テキパキ…
間宮「わかりました。」サササ…
間宮「どうぞ」丼山盛りのご飯
赤城「ありがとう」加賀「ございます」パクパク…
提督「相変わらずの食いっぷりだな」モグモグ
あきつ丸「そうでありますな…」モグモグ…
弥生「…」唖然
卯月「あれで5杯目…まだいけそうぴょん…」引き気味
あきつ丸(ここの所、提督殿に突っかかって来る艦も少なくなり満足であります…ですが)チラ見
大井「…」ジー…モグモグ…
あきつ丸(今回は大井さんですかね…)
あきつ丸「ご馳走さまであります」ガタッ…
提督「ん?今日は早いな」
あきつ丸「お気になさらず、先に執務室に入ってますね」トテトテ…
大井「…ご馳走さま…」タッタッタッ…
…………………………
〜鎮守府 廊下〜
あきつ丸「…」トテトテ…
大井「…」ス…ス…
あきつ丸「…」ピタッ…
大井「…」ス…
あきつ丸「いつまでつけて来る気でありますか?」
大井「…」
あきつ丸「…今回は私がターゲットということでありますか」
あきつ丸「ですが甘いですね。私を貴女一人で捕らえるつもりなら無謀ですね」
大井「…確かに、貴女は強い。私一人じゃね…」
あきつ丸「!」振り向き
ビビビビビビビ
あきつ丸「ぐっ…」パタッ…
不知火「…」つスタンガン
大井「ありがとう不知火」担ぎ
不知火「いえ、とりあえずは第1段階は完了です。次は…」
………………………………
〜執務室〜
提督(おかしい…いつもなら既にいる筈なのに…何かあったのか?)
提督「…探しに入った方がいいか」
トントン…
提督「?どうぞ」
不知火「失礼します」
提督「どうしたんだ?」
不知火「…あきつ丸さんを捕らえさせてもらいました」
提督「何!?」
不知火「私たちの要件はただ一つ…あきつ丸さんを解放して欲しいのなら、私たちの言うとうり動いて頂きます」
提督「…そうか、わかった…」
不知火「物分りが良くて助かります。幸い弥生さん達は遠征に行っているので、直ぐに来てもらいます」
提督「あきつ丸には、何もしてないんだろうな!」
不知火「さぁ?大井さんが何かしてるかもしれないですね…フフ」
提督「っ……」ググ…
………………………………
〜工場 地下〜
提督「あきつ丸!」
あきつ丸「…」口塞がれ
大井「へぇ…やっぱり大事なんだね〜」
提督「大井…!」
大井「おっと?そんな顔されたら…!」つスタンガン
バババババ
あきつ丸「ぐぅっ!」バババババ…
提督「くっ…何が望みだ!」
大井「当然、提督ー貴方の命です」
提督「あきつ丸は関係ないはず!」
不知火「あくまであきつ丸さんは前菜です」
提督「前菜だと?」
不知火「ええ…そしてメインが貴方です」
不知火「先に今まで邪魔された分、あきつ丸さんには拷問をしてあげます」
大井「貴方はそこで大人しく見ていなさい」
提督「ふざけ…!」ガシッ!
不知火「大人しくしててください…貴方も後でしてあげますから」提督縛り中
提督「あきつ丸!」
あきつ丸(提督殿逃げて!この二人の本当の目的は…[テイトク]を!)
大井「では始めましょう…」
不知火「まずは…鞭打ちですー!」ヒュンッ!
バシン!
あきつ丸「くっ…!」
不知火「はぁ!」ヒュンヒュン!
バシン!バシン!
あきつ丸「ぐああ!」
提督「やめろ!やめてくれ…くそっ!」グググ…
バシン!バシン!バシン!バシン!
………………………………
あきつ丸「かはっ…!」
大井「ではそろそろ次の拷問、行きましょうか…」
あきつ丸「フー…フー…」
提督「ぐう!ううう…!」グググ…
不知火「次の拷問は…指を折っていきましょうか」
提督「やめろ!俺はどうなってもいい!あきつ丸だけは…!あきつ丸だけは見逃してくれ!!」
あきつ丸「ふーふくふく…(提督殿…)」
大井「ドーン!」
メキッ…
あきつ丸「フゥーーーー!!」
提督「やめろぉぉぉぉ!!」
…………………………………………
テイトク(クヤシイヨナ〜…クヤシイヨナ〜)
テイトク(デモ、オマエニハナニモナイ!)
……………………………………
大井「良い声だね…次っ!」ブンっ!
メキッ…
あきつ丸「フゥ…フゥーーーー!」
提督(俺は…誰も守れないのか…)
提督(命の恩人ですら…俺は…俺ハ…オレハ…)
テイトク?(オレガカワッテヤルヨ…オマエ二…チカラをクレテヤル…ソノカワリ…お前の体をよこせぇぇ!!)
提督「ァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
提督「」ガクッ…
大井「な、何?」
不知火「?」
????「やっと…やっと手にハイッタゼ…フフフ…あっはははははハハハハハハハハ!!」
絶望が解き放たれた…長年の恨みと怒りを全てを飲み込む漆黒となって…
~海上~
弥生「……」
長月「どうしたの~?」
弥生「…何だか、嫌な感じがしたの…」鎮守府の方向
弥生(提督…)
………………………………
~鎮守府 隠し部屋~
長門(なんだ?一瞬何か邪悪なものを感じた…二人は大丈夫か…見に行くか)
……………………………
????「ハハハハははははは!!!!」
大井「何こいつ?テイトク?でも…」
不知火「明らかにおかしい…髪の色まで変わるなんて…この現象は青葉のデータには無かった!」
????「ンあ?」グググ…
????「……ふン」ブチっ…
????「…ありガとヨお二人サン…オカゲで主導権ガテニハイッた、感謝スルゼ?」
大井「アンタ、誰…」
????「オレの名ハ…サタン…サタンだ」
あきつ丸「……」
不知火「サタン…おかしな名前ね」
サタン「仕方ナイだろ、コイつの名前13番なんダゼ」
大井「まぁ…いいわ、私たちに従いなさい、従わなければこのあきつ丸を…」
サタン「従ウ?オレが?」
サタン「ハハッ!ははははははハハハハハ!」
不知火、大井「なっ!?」
サタン「ハ、腹イてえ!ははハハハハハ…ひひヒヒ」
サタン「誰がシタガうかよバーーか!」
大井「話聞いてた!こいつがどうなってもいいと?!」
サタン「知るカヨ」
サタン「こいつダッタラ従ウかも知れンガ…俺ニハ、[関係ない]」
不知火「なら、あなたに要はありません!」艤装展開
サタン「イイねぇ…肩慣ラシと行くカ!」軍刀 抜刀
不知火「はあっ!」ドン!
…………………………
不知火「…カハッ」吐血
サタン「……あっけネエモンだな」ブンっ
大井「そんな…不知火だって油断したわけじゃないなのに!」
サタン「…弱イ、弱すぎる。ソノ程度で勝てるト?」
大井「くっ!バケモノが!」艤装展開
あきつ丸「はぁ…はぁ…ダメ…でないと…貴女まで」
大井「なめるなぁ!」ドドド。…
……………………………………………………
ドゴォぉォぉォぉンッっ!!!
弥生達「!!!」
卯月「ば、爆発!?」
長月「弥生ちゃーん!」
弥生「っ!」タッタッタッ!
…………………………
長門「二人共!」
長門(やはり無茶を!無事でいてくれ!」タッタタッ
長門「こ、これは…!」
工場後
長門「不知火!おい…不知火?」ゆさゆさ…
不知火「」 死体
長門「……馬鹿野郎…大井は」
あきつ丸「うう…」
長門「あきつ丸」
あきつ丸「早く…行かなきゃ…提督…」
明石「うわわわわわわわわわわわわ!私の工場がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
長門「明石ちょうどよかった、こいつを頼むぞ」
明石「え?あ、あきつ丸さん!今すぐ治療を…」
あきつ丸「私は…大丈夫であります…早く提督殿の…所へ…いかなきゃ」ドサッ…
明石「わわわー!い、今はとりあえず入浴施設に…」タッタッタッ
長門「……」タッタ…
長門「大井!どこだ!」
ゆら…
長門「大井!」
大井「ごめんなさいなが/ザシュッ
長門「ッ……」
サタン「うルセぇ…死んデクレや」ブンッ
大井「」ドサッ…
長門「……貴様」
サタン「ン?」
長門「…やはりあの人以外の者を提督とは呼べん!」
サタン「オイおい、俺の名前ハ、サたんだと…」
長門「はあっ!」正拳突き
サタン「ググ…」
長門「貴様…その髪の色、目、ことごとくが深海棲艦そのものだな」
サタン「深海棲艦?確カ、ガクシャがそんな事言ってタカナ?」
長門「貴様には聞きたいことができた…投降しろ!でなければ貴様を殺す」構え
サタン「イイゼ、来いよ」軍刀構え
あきつ丸「……」ダっ!
長門「何の真似だ」
あきつ丸「…私が不甲斐ないばかりにサタンを解き放ってしまいましたが、まだ手があります」
あきつ丸「その為にも、力を貸して下さい…」
長門「…いいだろう、ただし、その代わりあいつのことを話してもらうぞ」
あきつ丸「わかりました、約束しましょう」
あきつ丸「長門さん、少しの間サタンの動きを止めてください。そのすきにサタンを無力化します」
長門「わかった…行くぞ!」
サタン「作戦会議はオワッタカ?なら…クタバレェェぇぇ!!」
長門「はあっ!」正拳突き
サタン「てメーラ、敵同士ダロウガ!」かわす
あきつ丸「今だけ共闘です!」チクッ…
サタン「っ!テエナ!!」グラッ…
サタン「な、ナニ」グワン…グワン…
あきつ丸「今注射したのは対提督用の睡眠剤です」
サタン「……ふざ……ケルナ…俺は…俺」ドサッ…
サタン「……スゥ…スゥ…」
あきつ丸「なんとかできた…長門さんありが…」
長門「……大井…不知火…すまなかった、私のせいだな…」
あきつ丸「長門さん…」
〜???〜
提督(……暗いな…だけど……別に……イイカナ……)
…………………………
〜××鎮守府 〜
弥生「提督!」
あきつ丸「いけません!」
サタン「…」睡眠中
弥生「提…督…なの…?」
長月「し、白い髪」ガタ…ガタ
卯月「どういうことぴょん!なんで!」
あきつ丸「その事は後で話します…」
長門「ここでは話せんだろ…行くぞ」
あきつ丸「わかっているであります」トテトテ…
弥生「あきつ丸さん…」
………………………………
〜隠し部屋〜
あきつ丸「こんな所に隠し部屋が…」
長門「さぁ…話してもらおうか、奴の過去を」
あきつ丸「ええ…私が知る限りのこと全て…」
……………………………………
〜23年前〜
園長「さぁ皆んなご飯の時間だよ」
子供達「はーーい!」ワイワイ
提督幼少期「…」
園長「いただきます」
子供達「いただきます!」
オイシー…イッパイアルネー…
提督「……」グゥー…
提督「…」…トテトテ
〜孤児院外〜
提督「…い、いた…だき……ま……す?」つ草
提督「…」もぐ…もぐ…ケホッケホッ…
提督「……」もぐ…もぐ…ケホッ…
園長「ご馳走さまでした」
子供達「ごちそーさまでした!」
提督「…」スス…
ワイワイ!……キャッキャッ!
提督「…」つ辞典
ペラ……ペラ……
提督「…」目の前にある絵本
そ…
パッ!
男の子「お前は触っちゃダメー」ダッタッタッ
園長「そうだぞ。お前にはそれ[辞典]があるだろ、わざわざ用意してやっているんだ。それ以外に触れるんじゃない」
提督「…」
………………………………
〜夜〜
提督「…」コソコソ…
つ食べ残し
提督「…」もぐ…もぐ…
猫「なーん」ゴロゴロ…
提督「…待て……これ…いけ…ない…」
猫「なん?」
提督「フフ…かわいい」ナデナデ…
猫「なーん!」スリスリ…
…………………………………………
〜数ヶ月後〜
男の人「君を迎えに来た…行こう」
提督「…」
園長「行け!その方がいい!」シッシ…
男の人「ついでに他の子も行かないか?」
子供達「行く!」
女の人「さぁ、いらっしゃい」
提督「…」
この誘いが地獄の始まりだった…
…………………………………………
〜研究所〜
男の人「さぁ、ここが君たちの部屋だ」
〜真っ白の広い部屋〜
男の子「ひろーい!」
女の子「きれー」
女の人「おいで…皆んな一つよ」つ飴玉
子供達「わーい!ありがとう」
あまーい…オイシー…
提督「…」つ飴玉
男の子2「もーらい!」パシッ!
提督「…あ…」
男の子「オイシー!」タッタッタッ
提督「…」シュン…
女の人「大丈夫よ。まだあるわ」つ飴玉
提督「…」パクっ…
………………………
白衣の男「全員摂取したな?」
男の人「はい…しかし3番が二つ食しました」
白衣の男「まぁいいだろう、どういう風に変化をもたらすか楽しみだ」
………………………………………
〜数日後〜
飴を取った男の子「お、お腹が!痛いよー!」
女の子2「……!?……!!」
白衣の男「…2番と3番は失敗だな。処分しろ」つマイク
女の人「○○くん××ちゃん…来なさい」
男の子「うう…」青ざめ
女の子「……!!?」あたふた…
他の子「どうしたんだろ?」
病気かなー?…大丈夫かなー?…
提督「…」
男の人「さぁ皆んな!一つずつだよ」つ飴玉
…………………………
〜数ヶ月後〜
白衣の男「ふむ…第1段階で残ったのは7名か…うち3名には変化が起きているが…隅にいるガキには全く変化が見られない…食べていないのか?」
男の人「いえ。確かに飴は食べています。これはもしかしたら…」
白衣の男「ああ…可能性はあるかも知れんな」
……………………………………
男の子「○×君たち帰ってこないね」
女の子「うん…大丈夫かな?」
提督(皆んな…白髪がある…なんで…?)
男の人「皆んなー!今日は新しい家族が増えるよ」
トテトテ……大小様々な子供
女の人「皆んな仲良くしてね。それと今回は…クッキーよ」
子供達「飴じゃないの?」
男の人「ごめんねーしばらくクッキーだ」
提督「…」パクっ…
………………………………
〜1年後〜
白衣の男「素晴らしい!あの少年は逸材だ!!ここまで変化がないとは」
白衣の男2「ええ…その後の第2、第3段階でも、文句なしです。しかも他のガキどもとは比べられないほど頭も良い」
白衣の女「ではいよいよ…最終審査」
白衣の男「ここで壊れてくれるなよ…13番…」
…………………………………………
提督(…これまでいなくなった子供達は誰一人戻ってこなかった…最近はテストや身体検査ばかり…)
提督(何かあるのか…それに)チラ見
男の子「ハハハハハハハハ!!」
女の子「」ぐったり…
女の子2「む、虫が…虫いや…」
提督(他の子も少し変だ…)
男の人「お疲れ様でした。ご褒美のチョコレートだよ〜」
提督「…」
女の人「どうしたの?早く食べなさい」
提督「…」もぐもぐ…
男の人「…さっさと食え…ガキども…」ボソッ…
女の人「こら!…聞こえたらどうするの!」ボソッ…
提督(やはりおかしい!)
……………………………………
〜その日の夜〜
〜廊下〜
提督「…」コソコソ…
つ扉
「…………」
「…………」
提督(話し声?)
白衣の男「全く素晴らしすぎる!このままいけば計画は完了だな」
白衣の男2「ええ…後は人体実験のみです。初めは13番ですか?」
白衣の男「ああ…だが最近カメラに気づいたか、コソコソするようになってな、早めに手を打たねば…」
提督(13番って僕のことか…人体実験…やっぱりここにいたらマズイ」
提督「みんなに伝えな…[トン]…きゃ…」恐る恐る…
男の人「こんな所で何をしている?」
男の人「オラッ!」つ拳
提督「…かはっ!」ドサッ…
白衣の男「どうした!」
男の人「コイツ恐らくあなた方の話を」
白衣の男「そうか、なら話が早い」
「実験室に連れていけ!!」
長門「…白衣の男か…」
あきつ丸「長門さん、何か心当たりが?」
長門「…すまない、続けてくれ」
あきつ丸「はい…」
……………………………
~地下 実験室~
提督「……うう…」
提督「こ、ここは」キョロキョロ…
~所々に血が付いた壁~
白衣の男「目覚めたか、やはり君には他のものより適正率が高いようだ…」
提督「一体ここは…」椅子に固定されている
白衣の男「ここは実験室。13番君にはこれからある薬を投与する」
提督「薬…今まで食べさせたものか?」
白衣の男「いやいや、そんなものではないよ」
白衣の男「君に投与するのは…これさ」つ怪しげなカプセル
白衣の男「この中には[深海棲艦の血]が100%含まれている」
提督「なっ!?」
白衣の男「今までのは1%から50%程の濃度を薄くしたものだったが、それでも確実に人体に影響が出る…」
白衣の男「だが!全くと言っていいほど変化がない!それは!君だけさ!」
白衣の男「他のものとは一線を画すほどにね!」
提督「じゃあ、他の人は!」
白衣の男「君の所の孤児院からの子もここにいる」
提督「!?」
白衣の男「まぁ…少しばかり変化してるがね」
提督「僕がいれば問題ないはず!他の人を開放しろ!」
白衣の男「残念だが、それは不可能だ」
提督「なぜ!」
つ自動ドア
男の人、女の人「処理完了しました」血まみれ
提督「!!」
白衣の男「ご苦労、そういう事だ13番」
提督「あ……ぁぁ…」ぐったり…
白衣の男「さて、実験を始めよう」
………………………
提督「がああああああああああああ!!!」
ザクッ!
研究者1「右腕 損壊」
提督「痛い!痛い痛い痛い痛…?」
研究者2「損壊部分…消失!?」
提督「な、なに…これ…なんで」ガタガタ…
白衣の男「素晴らしい!やはりものにしていたか!!」
白衣の男「深海棲艦の自己治癒力…細かな傷程度なら即時に回復する!」
提督「…え?…え」
白衣の男「よしよし…毎日薬を投与しろ!絶対に途切れさせるな!!」
提督「ま、まて…!待て…!待ちやがれェェェェ!!」バキン!ガシャーン!!
白衣の男「ハハハハハ!既に力までも…素晴らしい!…だが」パンッ…
提督「がっ…」グワン…グワン
白衣の男「我々が反撃を許すと思うか?君の弱点に当たるのは脳の機能の低下、それを促す睡眠剤だよ」
提督「……くそ…」ガクッ…
白衣の男「まったく…おい、もっと頑丈な拘束具を用意しておけ」トテトテ
研究者1,2「はい」
………………………………
あきつ丸「その後も実験は続き…熱、電気、氷、ありとあらゆる自然現象から、拷問まで受け続け…心身ともにボロボロに…」
長門「…」
あきつ丸「そして…」
……………………………
~2年後~
提督(もう…僕以外いなくなった…一体何年たった…自殺もしようと試みたけど、死ねなかった…)
提督(もう…疲れた…このまま、消えてしまいたい…)
???「俺が代ワってやロウか?」
提督「だ、誰だ!」キョロキョロ
学者「どうした?」カメラ越し
???「こコダよ」
提督「へ?」
???「俺ハズっと、お前ノ中にいタ」
提督「誰なんだ、お前は?」
白衣の男「どうした?」
学者「急に独り言を…」
白衣の男「まさか、ここまで来て壊れた訳じゃないよな!」
学者「さ、さすがにないかと…」
白衣の男「使えんやつめ、私が行ってくる!」
???「ま、ソンなことハドうでもイイ…ドウするよ?」
提督「わかったよ…あいつらを殺してくれ…」
???「フフフ…イイゼ」
……………………………
つ自動ドア
白衣の男「おい、勝手に壊れるんじゃない13番!おい!」
サタン「……まずは、貴様からだな」
白衣の男「な!貴様…」
ポタポタ…
白衣の男「ガフッ!…き、貴様…よく……」
警備兵「○○さん!くっ!殺せ!」がガガガがガガガが!!!
サタン「聞かねえよ!」
警備兵「ひぃ!」
サタン「さぁ!蹂躙してやるよ!」
ハハハハハ!ハハハハハ!あっははハハハハハはハハハハハ!!
うわああ!…た、すけ…!…やめて…ギヤあああああ!
…………………………………
~研究所 外~
サタン「ふいー…満足満足!」
サタン「これが貴様の選択だ…13番…お前はバケモノなんだからなぁ!」ハハハハハ!!
提督「あ、ぁぁ…あああああああああああああ…」膝から崩れ落ちる
その時の天気は晴れだった、彼の手や体の血は洗い流せたが、彼の心は晴れることはなかった
………………………………………………………………
~数日後~
~名もない港近く~
トテトテ…
提督「……」フラフラ…
バタン…
……トテトテ……?
!タッタッタッ……タッタッ!
当時のあきつ丸「大丈夫でありますか?……まだ息がある…何でこんなところに子供が?」
………………………………………………………………
あきつ丸「その日が提督殿と出会った日であります」
~あきつ丸の部屋~
提督「…ううん…」
あきつ丸「あ、目が覚めたでありますか?」
提督「…」キョロキョロ…
あきつ丸「大丈夫でありますか?」そっと手を出す
提督「!」ササ…
あきつ丸「ちょ、ちょっと待であります!」
提督「…」ガタガタ…
あきつ丸「落ち着いて…大丈夫であります。私は何もしませんよ」
サタン「へぇ…ホンとかネぇ?」
あきつ丸(殺気!)
サタン「オラぁ!」ブンッ!
あきつ丸「くっ!」かわす
サタン「へぇ…今のをかわすか…アンタ、人間か?」
あきつ丸「いいえ、私は艦娘であります」
サタン「艦娘?確か、かつて実在していた第二次世界大戦期の艦船が人になったやつだったか?」
あきつ丸「よくご存じで」
サタン「ま、オレの記憶じゃないがナ」
あきつ丸「貴方は一体…」
サタン「…深海棲艦の残留思念から生まれた人格みたいなもんかな?」
あきつ丸「深海棲艦!こんな子供に何故!?」
サタン「こいつハナ実験体さ…深海棲艦の治癒力と力を人間に備えサセる実験のな」
あきつ丸「!そんな非人道的行為が認められるはずが…!!」
サタン「残念ながら事実目の前にいるダロウ?」
サタン「こいつはもう、人でもなければ深海棲艦でもない、タダノ化け物さ」
サタン「親もいなければ!友達もいない!人殺しさ!!」
サタン「救ってみなよ、心身ともにボロボロのこいつをさ!」
あきつ丸「待ちなさい!お前の名前はなんだ!」
サタン「…ソウだな…[テイトク]とでも呼んでくれや…ハハハハハ!!……」バタン…
提督「……はっ!」
あきつ丸(殺気が消えた…元に戻ったの?)
提督「…」タッタッ…
あきつ丸「待って!」タッタッ…
………………………………
~海岸~
提督「…!」ドシャッ…
あきつ丸「はぁ…はぁ…やっと捕まえた…」
提督「…!…!!」ジタバタ
あきつ丸「大丈夫であります!大丈夫だから!私は君にひどいことはしないから!!」ギュッ…
あきつ丸「私があなたの家族です!たとえ人殺しであっても、今度は私が守ってあげます!だから!!」ギュッ…………
提督「…」ポロポロ…
あきつ丸「辛かったね…もうそんな思いさせないから…」なでなで…
提督「…うう…ぁぁ…わあああああああああん」泣
あきつ丸「今は好きなだけ泣いてください…」抱きしめ
提督「ああああああああ!」泣
………………………………………
あきつ丸「さて、改めまして、私はあきつ丸と申します」
提督「…13番…」
あきつ丸「うーん…流石にその名前で呼ぶのは嫌でありますな…」
あきつ丸「他に何かないでありますか?」
提督「…ない…」
あきつ丸「うーん…13…じゅうさん……仁!」
提督「…じん?」
あきつ丸「貴方の名前であります!仁!今から貴方の名前は仁です」
提督「…じん…仁!」
提督「…僕の…名前…僕だけの…名前」涙目
あきつ丸「い、嫌でありましたか?」
提督「…」首を横に振る
あきつ丸「よかった、これからよろしくお願いしますであります!」
仁提督「…よろしく…お願…いしま…す」
…………………………………………
~数日後~
あきつ丸「仁!朝ですよ!朝ごはん食べましょう」
…………
あきつ丸「いただきます」
仁提督「いただ…きます…」おそるおそる…
仁提督「…」モグモグ…
あきつ丸「…」モグモグ…ぱくっ…
仁提督「…」モグモグ…ポロポロ…
あきつ丸「うぐっ…どうしましたか!?」
仁提督「…おい…しい…」ポロポロ…
仁提督「おいしいよう…」ポロポロ…
あきつ丸「…そうですか…おかわりもあるのでもっと食べてもいいですよ?」
仁提督「ハフハフ…モグモグ…」
あきつ丸(普通の食事ですら与えられてなかったんですね)
あきつ丸(今までどんな生活を…)
…………………………
〜ある日の休日〜
仁提督「…」ペラ……ペラ…
あきつ丸「あの〜…仁君?それ、辞書でありますよ?」
仁提督「うん…でも僕これ以外の本…読んだことない…」
あきつ丸「…」バッ 辞書
仁「!?」
あきつ丸「貴方はまだ子供なのでありますよ!絵本を読んで下さい!」つ絵本
仁提督「…」ジー……
あきつ丸「あれ?…おーい、仁君?」
仁提督「…」ペラ……ペラ…
仁提督「綺麗だな…辞書と全然違う…」
…………………………………………
〜夜〜
仁提督「あきつ丸…さん…」
あきつ丸「どうしました?」
仁提督「なんで…一緒に寝ているんですか?」
あきつ丸「人とは一緒に寝るものでありますよ」
あきつ丸(それに一人で寝ていた時、ずっと泣いていたし…一人で寝させてあげられません)
仁提督「そうなのですか…辞書にも載っていませんでした…」
あきつ丸「この世界は辞書だけでは知ることのできないものが沢山あります…これからゆっくり見つけていくのであります」
仁提督(辞書だけではわからない世界…)
仁提督「それは…と…ても…楽しみ…です…ね…」スゥ…スゥ…
あきつ丸「おやすみなさい…仁君…」
……………………………………
つ夢
男の子「なんでお前だけ…」フラフラ…
女の子「私たちは苦しんでるのに…」フラフラ…
孤児院の子供「お前だけ幸せになってるんだよ…」フラフラ
全員「この!バケモノ!!」
仁提督「ウワァァァァァァァァァ!!」
…………………………………………
仁提督「ごめん…なさい…ごめんなさい…」ホロリ…
あきつ丸「…」ナデナデ…
……………………………………
〜3年後〜
あきつ丸「仁君!」
仁提督「どうしました?」
あきつ丸「鎮守府に行ってみませんか?」
仁提督「鎮守府…確かあきつ丸さんの…?」
あきつ丸「はい、いわゆる職場みたいなところであります」
仁提督「なら、私はここで留守番を…」
あきつ丸「ダメです!ここ3年間ずっと本くらいしか読んでいません!意地でも連れていくのでありますよ!」グイグイ…
仁提督「い、嫌です!外なんて…」グググ…
あきつ丸「大丈夫であります!ある程度ニュースを見て貴方がいたという実験施設については一切報道がなかったでありますから…」グイグイ…
仁提督「うーー!な、なら反抗期を行使します!」グググ…
あきつ丸「子供は自ら申告しません!」グイ!
仁提督「嫌だーー!!」ジタバタ!
あきつ丸「ぐっ!やはり強い…ですが、ごめん!」トッ…
仁提督「きゅう…」ガクッ…
あきつ丸「ごめんなさい、あとでちゃんと起こしますから…」トテトテ…
………………………………………………
〜前野芽里鎮守府〜
あきつ丸「フゥ…やっと着きました…」
仁提督「」ガタガタ…
あきつ丸「…大丈夫であります…みんな優しいのでありますよ」
大和「あら!あきつ丸さん、お久しぶりです…その子は?」
仁提督「!」ビクッ…あきつ丸の後ろに隠れるように
あきつ丸「はい!私の家族の仁君であります」
大和「…」ジーーーーーー…
仁提督「…」ガタガタ…
大和「可愛い!」ガバッ!ギュッ!
仁提督「!!!」ジタバタ…ジタバタ!
あきつ丸「や、大和さん?」
大和「ああ〜なんて可愛い子なんですか!肌もモチモチ…スベスベ…まるでぬいぐるみのような抱きごごち…」スリスリ…ナデナデ…
仁提督「た…助けてくだしゃい…あきつ丸ひゃん」涙目
あきつ丸「はっ!大和さんそろそろ下ろしてあげてください!仁君が苦しそうであります」
武蔵「大和どうしたんだ?ん!あきつ丸じゃないか!どうしたんだ?それに…」
仁提督「」ガタガタ…
武蔵「…」ジーーーーーー…
あきつ丸「あれ?デジャヴ感が…」
武蔵「可愛いいい!!」ガバッ!
仁提督「ニャアアアアアアアア!!」
その悲鳴は鎮守府内全てに聞き届いたという…
…………………………………………
〜司令室〜
あきつ丸「…という訳がありまして…今日から少しだけ仁君を預かってもらいたいのであります」
前野提督「それは構わないが…」チラ…
瑞鶴「なんて可愛いの!君歳いくつ?何が好き?」
翔鶴「ダメよ瑞鶴、一気に質問したら答えられないでしょ」
蒼龍「あら?震えなくても何もしないわ、ねぇ飛龍?」ナデナデ
飛龍「そうね、でもこんなに可愛い子があきつ丸さんの家族って羨ましいわ」ナデナデ
響「ハラショー」サワサワ…
暁「響何やってんのよレディらしくないわ!」うずうず…
電「はわわっ!とっても可愛いのです」
雷「私弟が欲しくなってきたわ…」
仁提督「」プルプル…
前野提督「…大丈夫か?」
あきつ丸「多分…大丈夫だと思うであります…」
前野提督「しかし…人為的に深海棲艦の力を人間に与える実験か…おぞましいものだな」
あきつ丸「ええ…仁君も被害者の一人であり…成功例なんでありますから…」
前野提督「よし、私の方でも色々調べてみよう」
あきつ丸「ですが…」
前野提督「わかっている…バックに何が潜んでいるかはわからない。慎重に行こう」
あきつ丸「ありがとうございます。前野提督殿」
あきつ丸「仁君!」
仁提督「ナ、ナンデショウカ?」
あきつ丸「oh…コホンッ…しばらく私は仕事があるので一緒に入られませんから、しばらくこの鎮守府で…/ギュ…仁君…」
仁提督「やだ…一人にしないで…もう…一人はやだよぉ…」
あきつ丸「私以外にも、前野提督や皆さんがいます。私がいない間でも大丈夫。必ず守ってくれるであります」
仁提督「約束…」
あきつ丸「?」
仁提督「必ず帰ってくるって約束して…そうしたら…頑張るから…」
あきつ丸「ええ、必ず帰ってきます。ほら…指切りげんまんっと、これで約束したであります」
仁提督「うん…絶対だよ!」
あきつ丸「はい!ではしっかり留守番していて下さいね」
大和、武蔵「仁くーーーーーーん!!」ガバッ!!
仁提督「ぎゃあああああああああ!!出たァァァァァァァァ?!??」ダッシュ!
あきつ丸(早く帰ってこよう…)
……………………………………………………
〜総本部 資料室〜
あきつ丸「やはり…データはありませんか…」
あきつ丸(だけど確実に情報が出てもおかしくないはず…意図的に消された?)
あきつ丸(やはり機密資料はもっと深いところまで行かなければ…)
あきつ丸(ですが、艦娘である以上これ以上深くまではアクセスできないであります…)
あきつ丸(今日はここまでにしましょう、仁君大丈夫でしょうか…)
………………………………………………
一方前野芽里鎮守府〜
仁提督「わあああああああああ!!」ダッシュ!
艦娘達「待ってーー!!」ドドドド…
瑞鶴「くっ!見失った!」
翔鶴「焦っちゃダメよ瑞鶴!もっと探しましょう」
大和、武蔵「仁くーーーーーーん!!」ダダダダ!!
雷「他の駆逐艦の子達にも手伝ってもらいましょ!」
響「…ハラショー」キョロキョロ…
電「いなずまの本気を見るのです!」
暁「レディからは逃げられないわ!」
ワイワイ…ワイワイ…
〜工場〜
仁提督「はぁ…はぁ…」
仁提督「ひとまずここに…」ガラガラ…
つドラム缶
仁提督「…」ドキドキ…
仁提督(なんだろうこの感じ…辛いはずなのにとても楽しい…)
妖精「それがこどもなんだよ」
仁提督「え?誰?」
妖精「つらかったね」
妖精「でもだいじょうぶ」
妖精「みんなやさしい」
仁提督「…うん…でもあの大きなお姉さん達怖い」ガタガタ…
妖精「どんまい」
妖精「でもわるいひとじゃないよ」
妖精「なれだよ、なれ」
仁提督「ん?」上見上げ
蒼龍「みぃつけた」
仁提督「ひっ!」ダラダラ…
妖精「ここはまかせろ!」\(^ω^)/しゃきーん
妖精「さきににげたまえ!」d( ̄  ̄)しゃきーん
仁提督「で、でも」
妖精「まかせとけ」(^ー゜)
妖精「とつげきー」わー!
仁提督「ありがとう!」ダッシュ!
蒼龍「わっぷ!あ!待って〜」
妖精「かった!だいさんぶかん!」
妖精「それふらぐ…」
仁提督「」プラーン…
飛龍「ウフフ〜♫」ニコニコ
妖精「かんむすには」
妖精「かてなかったよ」
………………………………………………
あきつ丸「それからずっと調べていますが、未だ尻尾すらつかめていないであります」
長門「青葉もそこまでは調べられなかったと言っていたな」
長門「それからどうなったんだ?」
あきつ丸「はい、仁提督は少しずつですが表情も明るくなって、今と殆ど変わらないくらいまで回復できましたが、夢で過去を思い出してしまうようこともあるのであります」
あきつ丸「しばらくして、提督士官学校に入って、首席で卒業、そしてここに配属されることになったのであります」
長門「なるほど、大体の経緯は理解した」
長門「…」ドアガチャ…ドタバタ…
あきつ丸「み、皆さん!?いつから聞いてたんですか!?」
弥生「…初めから」
あきつ丸「弥生さんまで…」
卯月「だって!そんな過去があったなんて聞いてないピョン!」
あきつ丸「仁提督殿はあまり話したがらないからでありますから…」
天龍「…なぁ?いいんじゃないか長門…?」
長門「…」
龍田「貴方が話さなくても私たちが話すわ…この鎮守府…いいえ、私たちの過去についても」
あきつ丸「天龍さん…龍田さん」
鈴谷「いいんじゃない?私は構わないよ」
長門「はぁ…わかった…私が話す…[三浦提督]についても…全て」
あきつ丸「三浦提督?」
長門「この鎮守府の最初の指揮官だ」
〜××鎮守府〜
三浦提督「鈴谷!熊野!大丈夫か?!」ダダダダ!
鈴谷「ごめん…しくっちゃった…」中破
熊野「申し訳ないわ…」大破
三浦提督「よ、よかったー…二人とも直ぐにドックに入って傷を治してくれ」
長門「全く、心配しすぎだぞ提督」
三浦提督「だが!俺はここで待つくらいしかできないんだ…これくらい心配させてくれ」
長門「全く困った人だよ貴方は」
…………………………………
三浦提督「やっぱり鳳翔さんの料理は美味しいなぁ」
鳳翔「うふふ…ありがとうございます」
天龍「提督!後で手合わせ頼む!」
三浦提督「ああ!わかった、程々にしてくれよ?」
天龍「わかってるって!」
………………………………………
曙「遠征終わったわ」
三浦提督「おう、ご苦労様!」ナデナデ…
曙「ちょ、いきなり撫でないでよ!くそ提督!」とろ〜ん
朧「説得力ないよぼのたん…」
三浦提督「よし!今日はこれくらいにしてみんなで間宮で休んできな」つ間宮券
潮「ありがとう提督!」
朧「ほら、行くよぼのたん」
曙「ぼのたんゆーなー!」プンプン
………………………………………
〜夜〜
電雷響暁「提督!一緒に寝ていいですか!」
三浦提督「お、おう構わないが…みんな一緒か」
電「その…怖い夢をみんな見てしまって…」
響「暁も震えが止まらないんだ」
暁「こ、怖くて震えてないわ…ホントよ!」足ガクガク…
三浦提督「わかった…おいで」
そそくさ…
雷「あったかーい…」うとうと…
響「これはいいな…」うとうと…
電「はわわ…」うとうと
暁「…」すぴー…すぴー…
三浦提督「早っ!?」
………………………………………
天龍「提督!今日もぶっ飛ばしてきたぜ!」
龍田「あらあら…天龍ちゃんったら張り切っちゃって」
三浦提督「ご苦労様!よく頑張ったな!!」
天龍「おう!…それでな…」もじもじ…
三浦提督「ほほーん…」ナデナデ…
天龍「…って!言う前にすんじゃねぇよ!」顔真っ赤
ハハハハハハハハ!ハハハ…
………………………………………
長門「毎日が幸せだった…あの日が来るまでは…」
天龍「くっ…」
あきつ丸「あの日…?」
………………………………………
〜さらに数年後〜
長門「提督が死んだだと!!」バンッ!
大淀「はい…深海棲艦に殺されたと…」グスッ…
北上「そんな…」ガクッ…
大井「北上さん…」ホロリ…
うわわわわん!…そんな…こんなことってないよー!!……
長門「ぐっ!私が側にいれば私が!!」
不知火「そんな事言わないでください!それは提督が一番望みません!!」ポロポロ…
長門「!…クソッ!!」壁ドン…
………………………………………………………
〜1週間後〜
新提督「えー…この度、三浦提督の代わりに配属された新だ」
長門(この人が新しい提督か…)
新提督「早速だが、まず駆逐艦全員は主砲及び副砲を解体してもらう」
全艦娘「なんだと!」
曙「いきなり過ぎてわけがわからない!なんで!?」
新提督「ふんっ!貴様ら兵器風情が上官に口答えする気か!」バシッ!
曙「ぐっ…!」バタッ…
朧「ぼのたん!」タタタ…
鈴谷「ちょっと!いきなり打つなんて!」
新提督「駆逐艦は代わりがきくんだ…なんなら今すぐ解体してやろうか?ん?」
長門「…わかった…他の駆逐艦には私が伝えよう」
熊野「しかし!」
長門〔今は言うとうり従っておこう…〕
………………………………
大淀「…艦隊が帰投しました…」
ドアバンッ!
天龍「おい!どう言うつもりだ…駆逐艦のやつらを盾に使えだと!冗談じゃない!!」
新提督「言ったろうが、駆逐艦は代わりがきくんだ。それを利用して何が悪い!口出しするな!」
天龍「…クソが!!」ドタドタ!
この時から私たちの苦悩が始まった…
当時元帥〔新提督 艦娘への異常なまでの酷使により降格処分を通達する〕
長門「大淀すまないな」
大淀「いえ…遅くなってしまって申し訳ございませんでした…」
天龍「畜生…畜生!」ドン!
龍田「天龍ちゃん…」
長門「最低限の犠牲で済んだ…まだいい方だ…」
大淀「次の提督は…また…」
大井「ちょっとおかしいよ!なんでそんなんばっかなの!!」
北上「大井っち…」
大淀「…本来提督達は士官学校にて艦娘は道具だと言う教えを間に受けている人の方が多いんです…」
長門「く…」
………………………………………
提督2「ふん…なんで僕がこんな所で指揮を取らねばいかんのだ…チッ…」
長門(…面倒なのが来たな)
…………………………
提督2「また失敗だと!!ふざけるな!貴様らそれでも一航戦か?」
赤城「申し訳ありません」ペコ…
加賀「…あなたの指揮が悪いせいよ…」
提督2「…」イライラ…
〜その夜〜
提督2「このっ!お前らはっ!タダ飯ぐらいかっ!ええ!?」バシン!
赤城「はぐっ…はぁ!」バシン…バシン…
赤城(三浦提督…私…どうすれば…いいんですか…)
……………………………………
元帥〔かの提督を左遷処分とする〕
…………………………………………
提督3「ウフフ…僕が司令官さ…安心しておくれ」
暁「よかった…まともそうね」
電「うん…前の人達はひどかったのです…」
響「…?」
提督3「早速なんだけど……そこの銀髪の子…君は少し残ってくれないか?」
響「か、構わないけど?」
提督「さ、他の子は出て言ってくれ」
……………………………………
電「響ちゃん…遅いのです…」
雷「あれから1時間経ってるわよね?」
暁「様子見に行った方が…」
提督3「お、ここが君たちの部屋なんだねぇ〜」
暁「提督!響は?」
提督3「あー…えっとね…とりあえず…」ゴソゴソ…
提督3「言うことを聞かないと…痛いことしちゃうぞ…」
電雷暁「ひっ…」
……………………………
天龍「電!雷!暁!響!どこだ!!」
ドアガチャ…
天龍「」ガクッ…
電雷響暁「」…物言わぬ死体
天龍「あ、ああ…うわああああああ!!」
………………………………………………………
〜数日後〜
提督3「ふんふーん…次はどの子にしようかな〜…あ、新しく建造するのも手かな〜」スキップ
長門「…」立ち塞がる
提督「なんだい長門…君には興味ないんだけど…」
長門「…やはり…あの人以外の人間は信用などできはしない!」
提督「な、なんだいきなり!上官に逆らっ!」
天龍「死ねぇぇぇぇ!!」グサっ!
提督「ぎっ!ぎゃあああああ?!!」ジタバタ!
提督「痛い!な、何を」踏みつけられ
天龍「貴様があいつらにやったことに比べればなぁ!」振りかぶり…
天龍「生ぬるいんだよぉーー!!」ブンっ!ザシュッ!!
長門「天龍…すまないな…」
天龍「気にすんな…これであいつらの仇はとれた」
…………………………………………
長門「また大本部から新しい提督が来るそうだ…」
大井「ねぇ?こいつどうする?」
不知火「四肢をもいでから捨てるのが妥当かと…」
鈴谷「いいねぇ!それで決まり」
新米提督「ふーー!ふふふーー!!」縛られて中
大井「黙れ…もう腕あたり千切っていい?」
長門「いいぞ…そしたらまたオモチャが来るのを待とう…」
鈴谷「今度のは…」
全員「どのくらい早く死ぬかな!!」
………………………………………………………
長門「それからずっと…この鎮守府に配属されて来る指揮官を殺したり、大怪我をさせたりして過ごしていた…」
あきつ丸「…」
鈴谷「三浦提督の代わりなんていらない…私たちの提督は彼一人だけ…」
あきつ丸「…」
長門「我々の話はこれでおしまいだ…もっと詳しく知りたかったら青葉にでも聞いてくれ…もう思い出したくもない…」
あきつ丸「ありがとうございました。貴方達の大変だったのでありますな…」
天龍「まぁ…提督とどっこいどっこいだな」
龍田「順序が逆なくらいね」
あきつ丸「…それでも私はあなた方を全て許したわけではないであります!」
あきつ丸「提督殿を傷つけ…もう出て来ることがないと思っていたサタンを顕現させたのは貴女達であります!」
長門「…すまなかった…だが元に戻るんだろう?」
あきつ丸「…わかりません…」
弥生「どう言うこと!?」
あきつ丸「私もあそこまでの変化は記憶にないのであります…目が覚めても元の仁提督に戻るかは…」
弥生「そんな…」ガクッ…
あきつ丸「なんとか仁提督を引っ張り出せれば…」
明石「そんな時は私に任せてください!!」
長門「明石!?作でもあるのか?」
明石「はい!昔作っていたのを改良すれば、人の魂の中へ入るための機械を作ることができるはずです!!」
あきつ丸「魂に?」
明石「ええ!魂の中へ行き、本来の提督さんの人格を引っ張り出せればきっと元に戻ります」
長門「なんほど…」
あきつ丸「確かに今はそれに賭けるしか…」
明石「ですが調整に3日は掛かります」
鈴谷「それはいいけど、誰が魂の中へ入るの?」
あきつ丸「私は行くとして…」
弥生「私も行く…」
卯月「弥生ちゃん!?危ないぴょん!」
弥生「…今まで私は何もできなかった…だったらせめて仁提督を助けたい!」
明石「一様…あと一人くらい欲しいところなんですが…」
長門「私が行こう…」
加賀「長門さん!?」
長門「元は私が蒔いた種だ…決着もつけておきたい」
明石「わかりました、これから作業に取り掛かるので誰が手伝いお願いします!」タッタッタッ…
卯月「だったら!」天龍「俺たちが!」龍田「サポートするわー」
あきつ丸「ありがとう…ございます…皆さん本当に!!」嬉し泣き
鈴谷「私は何もしないけどねー」
次回!提督奪還作戦
明石「か、完成しました!」ドアガチャ!
長門「きっかり3日か…」
卯月天龍「つ、疲れた~」
あきつ丸「お疲れ様であります」つタオル
明石「ではさっそく提督を装置に…」
……………………………
~鎮守府 地下室~
サタン「…」
あきつ丸「サタンいえ…テイトクと呼べばいいでありますか?」
サタン「久しぶりだな…20年くらいぶりか?」
あきつ丸「仁提督を取り返しに来たであります」
サタン「クク…ハハハハハ!!」
サタン「取り返す?無理だな!アイツはもうでてこない、この体は「我々の」モノダ!」
あきつ丸「必ず取り返します」
サタン「………………あっそ」
明石「よいしょっ!」っ注射器
サタン「また…かよ……」ガクッ…
………………………
明石「じゃじゃーん!これが提督さんの心の中に入るための装置…名付けて[ソウルダイバー」!」
龍田「やっぱり大きいわね…」
明石「だって大きいほうがかっこいいじゃないですか!」
天龍「そうだぜ!」
龍田「…」
あきつ丸「明石さん、お願いします」
明石「は、はい!それじゃあこのヘルメットを取り付けてください」つゴツイヘルメット
あきつ丸、長門、弥生「…」カチャカチャ…
明石「行く前に少しばかり注意点を…」
明石「彼方たちが提督の中に入ってる間、轟沈だけはしないようにして下さい」
弥生「どういうこと?」
明石「提督の中に入ってる間、彼方たちの体は魂の抜けた状態です。もし轟沈した場合元に戻ってこれる可能性が低くなってしまいます」
明石「それでも行きますか?」
あきつ丸、長門、弥生「かまいません!」
明石「…ではいきます!ご武運を!!」ガシャコン!
ウィン…ウィンウィンウィン!!
あきつ丸、長門、弥生「…」
バシュー………………
あきつ丸(仁提督…待っててください…)
………………………………………
〜魂の世界〜
あきつ丸「ここが仁提督の…心の中」キョロキョロ…
〜真っ黒な血の海〜
長門「 っ!これは!?」
弥生「!!」
深海棲艦の死体or艤装の残骸
長門「こいつらが実験で使われた深海棲艦の成れの果てか…」
弥生「…う……」
あきつ丸「弥生さん!大丈夫?」背中さすり…
弥生「…平気…私が受けた辛さに比べれば…これくらい…」ケホッ…
あきつ丸「じーーーん!どこにいるでありますかーーーー!!…」かぁーー…かぁーー…かー…
長門「果てが見えないな…」
明石(…ますか…きこ……すか…)
あきつ丸「!明石さん!?」
明石(ああ…ました……わた……す…)
長門「提督の居場所がわかったのか!?」
明石(て……こ……ま……しん……そこ………)ブツっ…
弥生「全く聞き取れなかった…」
あきつ丸「…とにかく、進みましょう」ピチャ…ピチャ…
………………………………
長門「進んでも進んでも…変化無しとはな…だが」チラ見
あきつ丸「屍の中には…戦艦水鬼やレ級やら…ここまで強い深海棲艦の血まで使っていたなんて…」
長門「だからこそのあの再生能力か…」
あきつ丸「…!?」バシャッ!
弥生「どうした…の…」
長門「貴様は…!」
サタン「よお!」
3人「サタン!」
サタン「よくもまぁ…ここまで来やがって!なんの真似ダァ?」
弥生「どいて…私は提督の所へ…行くんです!!」
サタン「提督って…アレのことか?」指差し
仁提督「」ズブズブ…
あきつ丸「仁君!!」
サタン「もう遅い!主人格はこのまま我らに呑まれ完全に消滅する!」
長門「我ら…だと?」
サタン「そうさ…我らは深海棲艦…貴様らがいつも倒していた我らだ…」
ズズズ…ズズズ…ズズズ…
弥生「!?死体が」
サタン「ここは我らが集まりし所…屍もまた我らである…」
長門「倒していたらきりがない!突破するんだ!!」艤装展開
サタン「フフフフフ…」
あきつ丸「仁君!」タッタッタッ!
屍「…シズメ!!」ブンッ!
あきつ丸「ぐっ!?」バッシャーン!
弥生「あきつ丸さん!…きゃっ!」ドカーン…
長門「二人とも!くそ!」ドドドド!
屍「ガァァァァァァァ…」轟沈
屍「……うううう…」大破
長門「!?轟沈させたはず」
ヒュー…ドッカーン!!
長門「ガハッ!」中破
サタン「無駄無駄ァ!ここは我らの中幾ら轟沈しようが変わりは幾らでもある!!」
仁提督「」ズブブブブ……
あきつ丸「仁…君…」大破
弥生「うう…」大破
サタン「諦めろ…全てユダネロ…」
………………………………………
あきつ丸(私が貴方の家族です!たとえ人殺しであっても、今度は私が守ってあげます!…)
仁提督(嬉しかった…ただ嬉しかった…」
あきつ丸(貴方の名前であります!仁!今から貴方の名前は仁です)
仁提督(名前をくれた…)
あきつ丸(明日のご飯はカレーですよ!…)
仁提督(温かく…美味しいものをくれた…)
あきつ丸(絵本を読んで下さい!…)
仁提督(初めて絵本をくれた…)
あきつ丸(人とは一緒に寝るものですよ)
仁提督(ずっとそばに居てくれた…なのに…)
あきつ丸(フゥーーーー!!)
仁提督(俺は…守れなかった…何も返せていないのに…俺は……僕は…ダレモ………スクエナイ……)
あきつ丸「仁!!」
あきつ丸「何をしてるでありますか!!」
あきつ丸「目を覚ましなさい!!」
長門、弥生「!?」
サタン「…」
あきつ丸「誰が助けて欲しいって言いましたか!誰が恩を返せと言いましたか!!」
あきつ丸「私は一言もそんな世迷言を口にした記憶はありません!!」
あきつ丸「勝手に解釈するなバカ!!私は好きで貴方の側に居たんです!!」
あきつ丸「私は!!貴方が!!好きであります!!!」
あきつ丸「出会って、話して!!一緒にご飯を食べたり、本を読んだり、前野鎮守府で遊んでいた時!!」
あきつ丸「立派に育ってくれた貴方が!!仁が!!私は好きなんです!!!」
あきつ丸「こんな厨二病みたいな名前の貴方なんてお断りです!!だから…………」
帰ってこい!!!仁!!!!!!
仁提督「…」
サタン「さっきから五月蝿え!!貴様は障害だ!死ねええ!!!」ブンッ!
………………
仁提督「殺させるかよ…!!」
サタン「!?」
仁提督「死なせねぇ!!この命に代えても!!」
あきつ丸「仁…!!」
弥生「提督!!」
長門「…ふん」
サタン「い、今更貴様が出てきたからなんだ!!お前に力はない!!」
仁提督「力ならあるぜ…お前がくれたじゃないか…!!」軍刀
サタン「何ぃ?!」
仁提督「ここは魂の世界だ…なんの不思議もないだろ?」
サタン「…フザケンナ、フザケルナァァァァァァァァ!!!」
サlrvhlzur《我々が!!貴様ごときにぃィィィィ!!!》艤装展開
長門「提督!避けろ!!」
仁提督「…」軍刀構え…
サ[whlzvprap《シネェエェェエ!!?!》
仁提督「天叢雲剣ぉぉぉぉ!!!」ザンッ!!!
サvr_hlpugol《ギャァァァァァァァァ!!!!…》ドッシャーン…
仁提督「…」キンッ…
深海棲艦《あ……アア…ワレラハ……ワレラハ…フクシュウヲ…》
仁提督「もういいんだ…実験は終わった…お前達の復讐は終わったんだ…」
深海棲艦《……ソウカ……オワッタノダナ……ワレラハ…モウ…》
仁提督「ああ…ゆっくり休め…今まで暴れた分しっかり休め…」
深海棲艦《アリ……ガト………》サラサラ……
あきつ丸「仁提督…」
仁提督「あきつ丸…すまなかった、迷惑掛けたな」
あきつ丸「本当であります…全くもう…帰りましょう」
仁提督「その前に…長門、弥生…ありがとう、ここまで助けに来てくれて」
弥生「いいの!提督が帰って来てくれるなら!!」ギュッ!
長門「ふん…借りだぞ…提督…」
仁提督「ああ…直ぐにでも返してやるよ…」
仁提督「鎮守府でな!!」
………………………………………
あきつ丸「ううん…」
明石「あきつ丸さん!!」
あきつ丸「あ、明石さん?」
明石「よかった…戻ってこれたんですね!よかった、提督は?」
弥生「ふう…」カポッ…
長門「体が硬い…」コキコキ…
提督「…」ゴゴゴ…
あきつ丸「提督は…」
え…そんな…………
あきつ丸「仁提督は私のものであります!」ピョンっ!
仁提督「おっと!?あきつ丸いきなり飛んでくるなよ!」
あきつ丸「ちゃんと受け止めてたであります」
天龍「…て!おい!!俺だって…その…」もじもじ…
龍田「あらあら…何これ?」
卯月「どういう事…ぴょん…」
弥生「…大丈夫ってことかな?」
長門「…」
〜魂の世界〜
サタン「よお!さっきぶりだな」
仁提督「サタン!!」軍刀構え…
サタン「待て待て、もうお前の中から消えるんだ最後に教えてやることを忘れてた」
仁提督「何?」
サタン「奴 は ま だ 生 き て る 」
仁提督「!!!」
サタン「それだけだ…後はテメー次第だ…」スゥ…
仁提督「白衣の…男」
……………………………………
長門「そんな…そんな事が…」
天龍編その後
~執務室~
天龍「提督、少しいいか?」
仁提督「ん?何だ?」
天龍「お前の軍刀…少し見せてくれないか?」
仁提督「構わないが…」っ軍刀
ググググ…
天龍「…抜けねぇ」っ返却
仁提督「やっぱり、艦娘でもダメなのか」
天龍「やっぱりって…どういうことだ?」
仁提督「こいつは俺にしか抜けないらしい」
仁提督「いわゆる、妖刀の類だそうだ」
天龍「取りつかれてるのか?」
仁提督「いや、こいつは持ち主を選ぶタイプなんだろうな」
仁提督「いわく、名は[天叢雲剣]というらしい」
仁提督「製作者は不明、何時何処で作られたのかもわからない、素材すらわからないんだ…」
天龍「鉄じゃないのか?」
仁提督「鉄以外の何かが使われてるのだけはわかる、深海棲艦の装甲すら一刀両断し刃こぼれ無しときたらな」
天龍「そんなのを何でお前が持ってるんだ…」
仁提督「大本部の倉庫の壁の中にあった」
仁提督「昔大本部の倉庫に荷物を置いた時に積まれてた一部が崩れて壁に大穴を開けてな、その穴の中にこの軍刀があったんだ」
仁提督「その時は大目玉をくらったが、軍刀が俺にしか抜けないとわかったらあっさりくれたんだ」
天龍「そうなのか…」
天龍「じゃあよ、そいつの刀身が青いのはなんでだ?」
仁提督「何で知ってんだ…まぁいいか。天叢雲剣はかつて八岐大蛇と呼ばれた蛇の腹の中から出てきたっていう伝説があってな、その蛇の血が今なを刀の中を流れてるんだとか、いろいろ諸説あるんだ」
天龍「へぇ…てっきり呪いでもあるのかと…」
仁提督「ないと思うが…前にこいつを盗んだやつがいてな、そいつは盗んだ後、車にひかれて、川に落ち、滝つぼに落とされ、クマに襲われ、蛇に食われそうになったらしく…ボロボロになって返しに来たんだんだと(後半は嘘だがな)」
天龍「」ガタガタガタガタ…
仁提督「あれ?」
そのあと来た龍田にたっぷりお仕置きをくらったのは言うまでもない
加賀編 13番との出会い
〜実験室〜
提督8「さっさとこい!加賀」
加賀「…」トテトテ…
加賀(酷いところね…子供ばかり…)
白衣の男 仮面付き「よくきてくださった…協力感謝する」
提督8「御託はいい、例のやつを早く見せてくれないか?」
白衣の男「ええ…こちらです」
加賀(例のやつ?)
っ自動ドア
白衣の男「ご覧ください!我らが作り上げた兵器…13番!!」
仁提督「……」
加賀(あんな子が兵器…?)
提督8「おお!ですがあまり変化していないない様に見えるのだが?」
白衣の男「ご心配なく…ではお願いしますよ」
提督8「おい加賀!あの小僧に爆撃を浴びせてやれ!」
加賀「!?」
提督8「何のために艤装も付けてこいと言ったと思っている!さっさとしろ!!」
加賀「…」じ…
仁提督「」ガタガタ…
提督8「やらんか!それとも赤城がどうなっていいのか!?」
加賀「……ごめんなさい…全機発艦…」
ブーーン!
ドーン!ドーン!ガガガガガガ!!
仁提督「ギャァァァァァァァァ!!」
加賀(ごめんなさい…私は…赤城さんを助けたいの…ごめんなさい)
〜数分後〜
仁提督「」ぐったり…
提督8「す、素晴らしい!あれだけの攻撃でも死なないとは!!」
白衣の男「お気に召していただき恐悦至極でございます…ですがもう少しお待ちを…あと少しで御座いますので…」
提督8「うむ!完成した暁には我が鎮守府に配備すると約束しよう」
加賀「…」
その数ヶ月後研究所が何者かの手により崩壊したという通知が提督8に送られて大層憤怒していたそうな…
〜長門の部屋〜
長門「…」
一週間前
………………………………
〜魂の世界 決着後〜
長門「…ふん」
サタン「ん…おい」
長門「…何の用だ」
サタン「お前は俺が憎いか…?」
長門「…ないと言えば嘘になる」
サタン「そうかい…だがな、俺はお前らを信用してるわけじゃない」
長門「…何か私たちがしたと?」
サタン「…知らねぇのか」
長門「なんの話だ!答えろ!!」
サタン「貴様の記憶に出てきている提督が白衣の男なんだよ…」
長門「…え?…」
サタン「貴様らが懐いている…確か三浦だったか…奴は白衣の男だ」
長門「ありえない!三浦提督が死んだのは20年以上前だ!」
サタン「事実だ…あいつには言っていないが間違いねぇよ」
サタン「間接的に言えば奴の仲間だった貴様らを我らは許さない…絶対にな…」
…………………………………
長門「ありえない…そんな事…あの人は、とても甘い人だった…人間で人体実験など…するわけがないんだ……そうだろう…三浦提督…」
………………………………………………
〜××鎮守府〜
〜司令室〜
あきつ丸「もう大丈夫なんでありますか、仁」
仁提督「いつまでもお前や弥生達に任せてられるかよ…それに…」
あきつ丸「仁?」
仁提督「いや…何でもない。しかし…物の見事に白くなったな…」ッ白くなった髪
あきつ丸「サタンが完全に乗っ取った際の副作用のようなものでありますか…」
仁提督「まぁ、あの実験の作用が今になってきたと考えれば問題じゃないさ」
あきつ丸「もうサタンとは会話ができないのでありますか?」
仁提督「ああ、もうアイツも深海棲艦達の声もしなくなった…夢もずっと見ていない…成仏してくれたんかな」
あきつ丸「何はともあれ一件落着でありますな」
あきつ丸「そうと決まれば!朝食持ってきますね!!」タッタッタッ!
仁提督「一件落着…か…」
仁提督(どこで何をしてやがる…白衣の男!お前がまだ生きているということは…まだ実験をしてるに違いない!必ず突き止めてやる…)
仁提督「青葉!いるか!?」
シーン…
仁提督「…いないのか…アイツめ、俺が看病されてる間の光景を大々的に鎮守府にバラしやがって…しばいてやろうと思ったのに」
………………………………………………
〜大本部〜
元帥「例の研究が完成したそうだな?…」
関係者「はい、早20年長らくお待たせしました…」
関係者2「一度実験体が脱走、研究所を破壊されましたが復刻し尽力を尽くし完成まで至ることができました」
元帥「全く、あの時は冷や汗をかいたものだ…事後のもみ消しは苦労したぞ…」
三浦提督「申し訳ございません…ですがお陰で艦娘にも悟られず、ここまで来れたのも元帥殿のお陰です」
元帥「で…完成したものはどこだ?」
三浦提督「はい…こちらこそが我々が作り上げた最新兵器[13改]でございます…」
13改「」
三浦提督「この兵器には感情などといったものを全て取り除き、成功例である13番のDNAを移植、媒体としより兵器として改良したものです」
三浦提督「暴走せず、私には絶対に逆らわない忠実な兵器…それが13改でございます」
元帥「うむ、では量産の方はどうなのだ?」
三浦提督「ええ、着実に進んでおります故ご安心ください」
元帥「これで長かった戦争は我ら人間の勝利に終わる…更に兵器の軍団が作れれば世界を取ることも夢ではない…!」
元帥「不死身の兵団に…我らの科学力を合わせれば…勝利など容易いものだ…ハハハハハハハハ!!」
……………………………………………………
〜××鎮守府 食堂〜
仁提督「皆んな!聞いてくれ」
弥生「提督!もう大丈夫なの?」
仁提督「心配かけた、もう大丈夫だ」
赤城「ですが…その髪の色は…」
仁提督「色々あってな…気にしないでくれ」
仁提督「では、本題だ。しばらく私は大本部に行ってくる。誰もついてくるなよ」
弥生「なんで?ついて行ってはいけないの…」
あきつ丸「そうですよ!せめて私だけでも…」
仁提督「これは命令だ!したがらなかった場合然るべき対処を取る以上だ」
仁提督「大丈夫、すぐ戻るさ…」
長門「…」
……………………………………………………
〜その夜〜
〜××鎮守府 正面玄関〜
仁提督「…」タッタッタッ…
仁提督「…何故お前がいるんだ……長門」
長門「…お前…戻る気がないのだろう?」
仁提督「…」うつむき
長門「やはりか……白衣の男…いや、三浦提督のところに行く気だろ?」
仁提督「なんでそこまで知ってんだ…青葉に誰にも教えないように行っていたはずだが…」
長門「青葉から聞いたのではない、サタンから聞いたんだ」
仁提督「……はぁ…好きにしろ」
長門「そうさせてもらう」
仁提督(ごめん皆んな…あきつ丸…)
~研究所道中~
長門「この道であってるのか?」トテトテ…
仁提督「ああ…俺もよく覚えてたものだ」トテトテ…
長門「白衣の男がだれか知っているのか?」
仁提督「いや、サタンは誰かは教えなかった」
長門「…そうか…」
仁提督「…着いたぞ」
〜廃墟の建物〜
……………………………
〜××鎮守府〜
あきつ丸「じーん!…やっぱりいない…!」
卯月「ダメぴょん!倉庫や演習場にもいないぴょん!!」
弥生「長門さんもいない…」
赤城「ダメです、鎮守府全体くまなく探しましたがどこにも…」
タッタッタッ
加賀「執務室にこんな手紙が…」
あきつ丸「これは…!仁提督の!」
手紙
皆んなへ、突然いなくなって困惑してると思うが、俺は白衣の男との決着をつける、だからこそお前達に黙って出て行くことを許してくれ…あきつ丸、貴女には数え切れない恩がある、だからこそ貴女だけでも幸せに生きて欲しい。貴女は俺のことが好きだと言ってくれた、その返事はこの手紙で伝える…俺は/ビリビリ…
全員「ええええええ!!!???」
あきつ丸「…」ビリビリ…
卯月「ちょっ!え?なんで破いちゃうぴょん!?」
あきつ丸「私は仁の口から返事が聞きたいので破いただけです」
全員「ええ…」困惑
あきつ丸「全く…一体誰に似てしまったのでありますか…」
あきつ丸「フゥ…」
全員「?」
あきつ丸「青葉ァーーーーーー!!!出てくるでありますーーーーーー!!!」
加賀「耳にきました…」
青葉「はははははいいいいいい!あああおおおおばばばば此処に…」
あきつ丸「仁は今どこにいるでありますか!?」
青葉「えっと…その…提督には誰にも教えるなと…」
あきつ丸「そうでありますか……なら、魂に直接聞きましょうか…明石さん、ソウルダイバーを…」
青葉「あわわわわ…」ガタガタ
あきつ丸「さぁ?どうします?」ニコニコ…
青葉「包み隠さずお教えします…」ガクッ…
あきつ丸「ありがとうございます。青葉さん」
青葉説明…………
あきつ丸「成る程…かつて研究所があったとこでありますか」
天龍「場所わかるのか?」
あきつ丸「はい、ですがガードが固く建物の中まではいなかったであります」
弥生「行こう…提督の所へ…!」
……………………………………
〜研究所跡 地下〜
仁提督「ここだな…」ピッ…
ウィーン…
〜広く白い部屋〜
パチパチ…
三浦提督「よく来たね…13番、そして…長門だったかな?」
長門「嘘だろ…貴方が…こんな実験…」
三浦提督「私が首謀者だが?」
長門「っ!!」
三浦提督「いや〜演技するにはいささか面倒だったなぁ…実験に没頭するには死んだ扱いにしておけばよかったしね」
長門「…」ガクッ…
三浦提督「いや〜、あれから何人死んだんだい?あのガキどもがたくさん死んでくれてるとありがたいんだがなぁ?どうだ?ん?」
仁提督「それ以上口を開くな外道」
三浦提督「ああ?」
仁提督「それ以上あいつらを…侮辱するんじゃねぇ!!」
三浦提督「…お前さ…正義の味方のつもりか?化け物の分際で人間様に口出ししてんじゃねぇよ」
三浦提督「しかし残念だ、副作用が出ているなんて…全くもって残念だ…お前の様な欠陥品なんて要らない」
三浦提督「殺せ、13改」
13改「イエス、マスター」
三浦提督「こいつはな、貴様のDNAから作ったんだぜ?」
三浦提督「さぁ…化け物同士で殺し合え…13改!砲撃も許可してやる!」
13改「イエス、マスター」…艤装展開
長門「!?」
三浦提督「素晴らしいだろぉ?こいつは艤装も使用できるんだ!」
13改「排除」ドン!
仁提督「長門ぉ!!」
ドッゴォォォォン!!
パラパラ…
長門「……………はっ!?じ、仁!」
仁提督「…カハッ…」ドシャッ
三浦提督「フフフ…あっははははははははは!!!」
三浦提督「自ら盾になったか…フフフ」
長門「仁!仁!!」ゆさゆさ…
三浦提督「無駄だ、13改の砲撃は大和の砲撃10倍相当だ!いくら回復力があろうがそれを上回れば意味はない!!」
仁提督「ぐ…」血ダラダラ
長門「なぜ!なぜ私なんか助けたんだ!」
仁提督「人を…助けるのに…理由がいる…かよ…」
仁提督「仲間を…家族を…守れずに、提督を名乗れるか!…はぁ…はぁ…」
長門「仲間…家族…」
三浦提督「13改」
13改「イエス、マスター…」ガチャン…
仁提督「逃げろ…長門」
長門「…この長門提督を見捨てていくなどできん!!」
三浦提督「やれ!」
13改「砲撃」ドンッ!
第一・第二主砲、斉射、始め!
遠慮はしない、撃てぇ!
ドッゴォォォォォォン!!!
三浦提督「な、なんだ?!」
13改「砲撃、妨害されました」
長門「なっ!?」
仁提督「その声は…」ガタガタ…
大和、武蔵「仁くーーーーーーーーん!!」
前野提督「何とか間に合ったな!」
大和「仁くん、大丈夫?」
武蔵「久しいな…仁君」
蒼龍、飛龍「私もいるよ~」
仁提督「いい加減…仁君呼び、やめてくださいよ二人共…でも助かりました」
前野提督「まったく、彼女たちが私のところに来なかったら、いくら君でも死んでいたぞ」
仁提督「彼女たち…まさか!?」
あきつ丸「そのまさかですよ、仁」
長門「お前たちまで…全員か?」
鈴谷「まあね~…」
加賀「一時ではありますが協力者は見捨てられません」
赤城「懐かしいですね、貴女が提督をかばうのも」
長門「ち、違う!あくまで…その…」
あきつ丸「ハイハイ!立ち話はあとで…仁提督?」ゴゴゴゴゴゴ
仁提督「ハイ」
あきつ丸「フフ…」ニコ
仁提督(生き残れるかな…)
三浦提督「前野…貴様ぁ!」
前野提督「諦めろ三浦!元帥も白状した、後はお前だけだ!」
三浦「…けるな…」
三浦「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!オレの人生をささげたこの実験を捨てろだと?冗談じゃない!!」
三浦「13改!奴らを始末しろ!」
13改「ぴぴ…戦況圧倒的不利…次弾装填まで後5分…」
三浦「どいつもこいつも…!≪最終形態!偽深海棲艦化発動!!≫」
13改「そのモードは調整中です、暴走の危険性」
三浦「やれー!」
13改「イエス…マス…ター」メキメキ…ぐグググ…
仁提督「っ!皆ここから出るんだ!」
タッタッタッタッ…
三浦「あはははは!わたしの研究は/グシャ…
ガラガラ…ガッシャ―ン!
ドッカーーー――――――ン!!
13改≪ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!≫ゴゴゴゴゴゴ…
全員「デカッ!!?」
13改≪----------------!≫ドンッ!!
ヒュー……………ドッゴォォォォォォン!!!
前野提督「な、なんてことだ・・・」
天龍「やばすぎるだろ!?」
仁提督「いやまて!ようすが変だ……」
13改≪---^---≫グラ…グラ…
あきつ丸「た、倒れそうでありますよ!」
仁提督「あれだけの大きさだ、自重に耐えられないんだ…」
グラ……グラ………ズズズ…
龍田「ねえ~、ここにいたら危ないんじゃないかしら~?」
ズズズズズ!!!
仁提督「に、逃げろぉ!」
バッシャー――――――ン!!
……………………………………………
卯月「うええ…気持ち悪いぴょん…」
弥生「…汚い…」
天龍「ぺっ!く、口に少し入っちまった…」
蒼龍、飛龍「うええ…べたべたするよ~」
前野提督「けほけほ…みんな無事か?」
あきつ丸「仁!どこでありますか!?」
仁提督「…」俯むき
あきつ丸「仁?…っ!」
ドックン…ドックン…
あきつ丸「こ、これは…」
仁提督「13改の心臓だ…ここまでとはな…」
ドックン…ドックン…
三浦「や、やめろ…ガフッ…心臓だけは…」ポタポタ…
長門「手を出すな…」
仁提督「13改…今楽にしてやる…」ブンっ!
グシャッ…
三浦「お、俺の…長年の…計画が…こんな…」ガクッ…
ピーポーピーポー…ピーポーピーポー…
仁提督「警察か…呼んでいたのか?」
前野提督「ああ、万が一、コイツに逃げられたらまずいからな」
あきつ丸「ですが、こんな状態じゃ、私達が悪役でありますな」
全員「あ……」
仁提督「ま、まぁ…なんとかするさ…ふふ」
長門「さらばだ…三浦提督…」
次回最終回
~決着から半年~
~××鎮守府~
前野元帥【…そうか、調子はいいみたいだな】
あきつ丸「はい、着々と海域の開放もできているであります」
前野元帥【うむ、なら何も言うことなしだな、安心したよ】
あきつ丸「では、失礼します元帥殿」
前野元帥【ああ、彼にもよろしく、と伝えといてくれ】ガチャッ…ツーツー
あきつ丸「今やあの人が元帥でありますか…」
鹿島「あきつ丸先輩、提督さんが呼んでますよ」
あきつ丸「ありがとうございます、鹿島さん」
~執務室~
あきつ丸「お呼びですか?仁提督」
仁提督「ああ、そろそろ昼飯だから一緒に行かないか?」
あきつ丸「はい、あの…それだけですか?」
仁提督「ああ、それだけだけど」
あきつ丸「…そうですか」
仁提督「?」首傾げ
…………………………………
仁提督「最近、あきつ丸に避けられてる気がする…」ズーン…
赤城「それをなんで私に相談するんですか?」(´~`)モグモグ
仁提督「だってさ…弥生や天龍に聞いてもはぐらかされるんだ…」
赤城(あ~ご飯おいし)
仁提督「頼む!」
赤城「そうですね~…間宮券100枚で手を打ちますよ?」
仁提督「」
………………………………
~夜~
~指令室 自室~
仁提督「あきつ丸、いい加減教えてくれ!」
あきつ丸「まだ、わからないでありますか?」
仁提督「…はい」
あきつ丸「はぁ…あの時の返事です」
仁提督「…あの時?」
あきつ丸「私が…その…あなたのことが…す…好きって言った時の返事であります!」
仁提督「…手紙、見てないの?」
あきつ丸「手紙は破きました、私はあなたの口から聞きたいのであります」
仁提督「…」
仁提督「…はは」
仁提督「何だ…そんなことか…ははは!」
あきつ丸「そんなこととは失礼な!私は…!!」
仁提督「大好きだよ、あきつ丸」
仁提督(この際だから言いたいこと言っちゃうか)
仁提督「俺に名前をくれて、おいしいものをくれて、絵本をくれて、居場所をくれて、ありがとう!だから!大好きだ!!」ギュッ
あきつ丸「…!!」
あきつ丸「…」ギュッ…///
仁提督「あきつ丸は?」
あきつ丸「私も…大好きであります…」
仁提督「これからもそばにいてくれるか?」
あきつ丸「当然であります…貴方も私のそばにいてくれるでありますよね?」
仁提督「ああ、今実行中だから…っ!」
あきつ丸「…ん…」
仁提督「!??!…」
あきつ丸「フフフ…驚いたでありますか?」
仁提督「」コクコク
あきつ丸「…つ…続き…したいでありますか?」顔真っ赤
仁提督「」ドキドキ…
青葉「」カメラ
あきつ丸、仁提督「…」
青葉「あ、私は気にしないでどうぞごゆっくり…」
川内「や、夜戦…」///
あきつ丸、仁提督「…っ!!///」
「「出て行けええええええええええええええ!!!!!」」
本編...完
~???~
サタン「敵をとってくれたか…」
レ級「オイ、マダミテルノカ?」
サタン「わるいわるい…そろそろ行くカ」
戦艦水鬼「ハヤクシナイカ、オマエタチ」
サタン「しかし良かったのか、オレまで一緒で」
ヲ級「ヲッ!」
空母棲鬼「カマワナイ…オマエモ我々トオナジヨウナソンザイダ、ウケイレテくれるさ」
深海棲艦達「イコウ、共に…」
サタン「…」
サタン(どうやら…俺にも居場所ができたみてぇだな…)
………………………………
仁提督「サタンッ!」ガバッ!
仁提督「?…夢か?」
仁提督「ふっ…よかったな、サタン」
夢の中で 終了
~大本部付近 刑務所~
憲兵「!長門殿なぜここへ?」
長門「三浦に会いに来た…明日死刑なのだろ?」
看守「はい、深海棲艦を利用した人体実験、無関係な子供の命を無下にしたあげく、非公認の兵器の製造…数えていたらきりのない罪の結果、死刑が決まりました」
看守「なので本来ならば面会もできない状態ですが、提督殿からも頼まれましたので今回だけ特別に面会を許可します、こちらへ」
長門「すまない、恩に着る」
………………………………
仁提督「あいつに?」
長門「ぁぁ…最後に顔だけ見ておきたいんだ…」
仁提督「だが…」
長門「頼む!」頭下げ
仁提督「…わかった…あえて何も聞かないでおくよ、こっちから連絡は入れておく。行って来い」
………………………………
看守「こちらでお待ちを…」ばたん
長門「…」
ガチャッ…
三浦「…」ゲッソリ
長門「…」
三浦「…何の用だ」
長門「…伝言を伝えに来ただけだ」
三浦「…」
長門「なぁ?私たちをだまして楽しかったか?罪悪感はなかったか?…答えてくれ」
三浦「………知らん」
三浦「…私は研究のためにここまでやった…罪悪感など感じていない…」ググ…
三浦「全部貴様らのせいだ!!私は間違っていない!貴様もアイツもみんなすべて台無しにしやがって!呪ってやる!貴様ら全員…!!」
長門「…黙れ!!!」ドンッ!!ガラスピシッ
三浦「ひぃ!」ガタガタ
長門「…すこしでも反省してるだろうと思っていた自分が恥ずかしい!お前などあの人以下のクズだ!」
長門「…それだけだ、さらばだ三浦【元】提督」ドアばたん
憲兵「もうよろしいのですか?」
長門「ああ、もう十分だ」トテトテ…
…………………
~××鎮守府~
~正面玄関前~
長門「…なぜおまえがここにいる…」
仁提督「出迎えだ、文句あるか?」
長門「いや……」
長門「…」
仁提督「長門?」
長門「…少し…抱きしめて…くれないか…………」ぷるぷる…
仁提督「…」ギュッ…
仁提督「よく、耐えたな…えらいえらい」ポンポン…
長門「…う…うう…ああああああああ!」泣
長門「ああああ…ああああ!…私は!私は…うわああああああああ!」
………………………………
長門「…スゥ…スゥ…」
仁提督「よっこいせっと…泣くだけ泣いて寝やがって…」
仁提督(少し似てるな…あきつ丸と初めて会った時と…)
仁提督「まったく…こんなところ青葉かあきつ丸でも見られていたら大変なこと…に…」
青葉inあきつ丸「…」
仁提督「ち、違うぞ!俺はただ慰めてやろうと思っていただけでな!?」
青葉「明日のトップは[長門号泣!寝てしまった彼女を運ぶ提督]こんな感じでいいですかな?」
あきつ丸「仁?後で話があるので 絶 対 に私の部屋へきてほしいな?」
仁提督「」
次の日鎮守府新聞を見た長門はその後しばらく自室に立てこもり、仁提督は他の艦娘たちに質問攻めにあったとさ…
長門 過去との決別 終了
前野元帥【…というわけで、指輪そっちに送ったから、あとよろしく】
仁提督「ま、待って下さい!今日!?え、今日なの!」
前野元帥【だって、そのほうが楽…面白そうなことになると思ってな!わっはっは!】
仁提督「アンタ、こっちの意見もなしに…殺す気ですか?」
前野元帥【君、不死身でしょ?大丈夫!ただ…】
仁提督「ただ?」
前野元帥【新しいトラウマが増えるだけだから!じゃっ】ガチャッ…ツーツー
仁提督「…」
仁提督「あの人め~…なんてことをしてくれたんだよ…」
ちょこっと説明
前野元帥がいた鎮守府の艦娘のほとんどはこの鎮守府に来てくれているのだ!あくまで彼女たちの意思である…
仁提督「よりによって、演習も出撃もない…全員がいる状態なんて…」っ指輪
仁提督「早めに処分を…」
ブーン…
仁提督「ん?今外で何かが通ったような?」
仁提督「ん?」窓ジー…
っ瑞雲
仁提督「」汗ダラダラ…
妖精「ゆびわはっけん、いまていとくがもってるよ」
仁提督「よ、ようせいさん?今誰に通信を?」
妖精「ずいかくさんだよ」
仁提督「」
妖精2「よいしょっ!」ぴた
仁提督「コンドハナンデスカ?」
妖精2「わたしはいわば【発振器】のようなもの、これでちじょうでもでんたんをつかえばしれいかんさんのいばしょがかんむすにつつぬけ!」
仁提督「ソウデスカ」
ドドドドドド…
ドアドッカーン!!
大和「仁君!その指輪を私に…あれ?」
ぽつーん…
大和「逃げられた!!」
うー…ウー…
大和「現在提督は鎮守府内を逃走中!出入口を封鎖してください!繰り返します、提督を絶対に鎮守府から脱出させないで!!」スピーカー
ガヤガヤ…ワーワー…
ドーン…ドーン…
瑞鶴「妖精さん!もう一度確認してきて!」シュパッ
ブーン!ブーン!
翔鶴「瑞鶴…いつの間にそこまで上達していたの…嬉しいわ…でも指輪は渡さないわ!」
瑞鶴「翔鶴姉…邪魔をするなら…容赦しないわ!」
ドドド…ドッシャーン…
弥生「…どいて」
雷「いやよ」
卯月「ウーちゃんたちに勝てるつもりかぴょん?」
響「悪いけど、ここで止めさせてもらう」
長月「提督のところに行かないと~」
暁「行かせない…」
ヒュー……ドッカーン…
大和「あきつ丸さん…貴女とこうして向かい合うのはいつぶりですかね?」
あきつ丸「いつ以来ですかね…ですが勝たせてもらうであります…」
武蔵「この状況で勝てると?」
あきつ丸「ええ…あの時の苦渋…もう一度味合わせてあげるであります…!」
…………………………………
~弓道場~
仁提督「ひ、ひとまずここに身を隠そう…」
ヒュッ!
仁提督「ひぇっ…」
赤城「外しましたか…」
仁提督「あ、赤城さん?」
赤城「指輪…」
仁提督「へ?」
赤城「指輪ください!」
仁提督「あ、貴女もなんですか!?」
加賀「…ふっ」
赤城「はあっ!」バキッ!
加賀「おられましたか…」
仁提督「加賀さん…まさかだとは思いますが…」
加賀「指輪…」
仁提督「ですよねー…さらば!」っ煙玉
ぼんっ!…モクモク…
………………………………
~工場付近~
仁提督「なんてことだ・・・赤城はともかく加賀まで…これは夢か?」
電「捕獲なのです!」
仁提督「なっ!?い、電!」
電「あ、あの、指輪…」グイグイ
仁提督「しまった!軍刀は司令室におきっぱだ…」ググ…
電「指輪っ♪指輪っ♪」グイグイ
仁提督「こ、ここまでか…」
天龍「はあっ!」ブンッ…バキン!
仁提督「天龍!助かっ…」
電「な、なにをするのです!」艤装展開
天龍「こいつの指輪は俺のだ!ガキにやれるかよ!!」構え
仁提督「なんでみんなここまで豹変してんだよ!?逆に怖いわ!!」
ガキンッ!…ドカン!
仁提督「い、今のうちに…」コソコソ…
………………………………
仁提督「はぁ…はぁ…何とか軍刀は手に入った、こいつで指輪を真っ二つにすれば…」
鹿島「提督さん?どうしたんですか?」
仁提督「うおっしゃい!…て、鹿島?」
鹿島「はい、鹿島ですよ?」
仁提督「お前は大丈夫なのか?」
鹿島「何が大丈夫なんですか?」
仁提督「よ、よかった…大丈夫そうだな」
鹿島「そうだ!提督さん私クッキーを焼いてみたんですよ。私の部屋で食べてくれますか?」
仁提督「すまない、今はこいつの処分を…」
鹿島「…そうですか…提督さんのために焼いたのに…ぐすっ…ざんねんです」
仁提督「うぐっ…わ、わかった…確かに小腹もすいてきたしな、いただこう」
鹿島「やった!さっ!行きましょう!」
仁提督「ま、待てって…引っ張るな!」
~鹿島自室~
鹿島「はい、召し上がれ」
仁提督(つられるがまま来てしまったが…腹がすいているのは事実だし、いっか)
仁提督「いただきます…モグモグ…」
鹿島「…どうですか?」
仁提督「美味しいよ、ありがとう鹿島」
鹿島「そんな…私…嬉しい!」
仁提督「しっかし、こんなに…おいし…い?…」バタン…
仁提督「あ、あれ?…か、体が……動…かない」
鹿島「フフフ…どうかしましたか?て い と く さ ん ♡」
仁提督「か…し…ま?」
鹿島「ていとくさん?既成事実って…知ってますか?そうすれば貴方はずっと私のものになるんですよ…サイコウデスヨネ?」
仁提督「…」ガタガタ…
鹿島「フフフ…指輪どこかしら?」ゴソゴソ…
仁提督(ま、まずい…このままだと指輪はおろか、俺の貞操まで奪われる…!だが…体が動かん!?)
鹿島「あった~♪」っ指輪のケース
仁提督(まずい…どうする…!どうすれば…)
トントン…
あきつ丸「鹿島さん…いますか?」
仁提督(あきつ丸!ナイスタイミングだ!)
鹿島「…後ででいいですか?今とても忙しいので」
あきつ丸「……仁!居るのですね!!」
仁提督「体が動かない!助けてくれ!!」
鹿島「…まだ話せたんですね…もっと食べさせるべきでした…」艤装展開
仁提督「あきつ丸!ドアから離れろ!」
あきつ丸「はぁっ!」ドア蹴り飛ばし
鹿島「きゃっ!」尻もち
あきつ丸「仁!なんとか捕まって!」
仁提督「ぜ、善処する…」
タッタッタッ…
鹿島「逃げられちゃった…だけど指輪は私の手に……空っぽ…そんなぁ〜」
……………………………………
あきつ丸「はぁ…はぁ…なんとか逃げきれました…」
仁提督「なんとか…動けるようになった…」
仁提督「しっかしお前ら今日はどうしたんだよ…あんなに暴れて」
あきつ丸「わからないでありますか?皆さん貴方のことが好きなんですよ…特に私達古参組は特に」
あきつ丸「貴方は見えなかったみたいですけど、長門さんや鈴谷さんもいましたよ?」
仁提督「あいつらもかよ…はは…」
あきつ丸「当然私もケッコンカッコカリしたいであります」
仁提督「だよなぁ…だが!!」ブンッ!
ッ指輪
あきつ丸「あっ!」
仁提督「天叢雲剣!!」キンっ!
パリン…
あきつ丸「あーー!!なんてことするんでありますか!!指輪が真っ二つに…」
仁提督「スゥ……あきつ丸及び艦娘の皆々様!鎮守府こんなにして!どう責任取る気だコラァ!!全員しばらく休みはないと思いやがれ!!」
しばらくの間鎮守府が元通りになるまで提督の機嫌が直ることは無かったとさ
ケッコンカッコカリ大戦 終了
〜工場〜
明石「ふふふ…完成しました!名付けて[若返り薬アルファー]」
明石「これを飲めばたちまち子供にまで戻ることができる優れもの!子供になっている間は記憶される事はない!我ながら恐ろしいものを作ってしまいました…自分の才能が恐ろしい…」
明石「さて!大淀さんにでも試してみよっかな〜♫」
???「へぇ…ちょっと貸してよ」
明石「はい?」ゴツン!…バタン…
???「…ふふ」
………………………………
〜業務室〜
仁提督「あー…めんどくせぇ…」
あきつ丸「口より手を動かして下さい」
仁提督「誰のせいだ誰の…全く…」カキカキ…
タタタタ…!バタン!
明石「てててて、提督!!」
仁提督「ど、どうしたんだよ。そんなに慌てて」
明石「し、侵入者ですよ!!」
仁提督「なに!!警報もなっていないのにか?!確かなのか?」
明石「はい!私を気絶させたのち私の開発したものが盗まれたんです!!」
仁提督「あきつ丸、どうだ?」
あきつ丸「…センサーにもそれらしい反応は見られないであります」
仁提督「ちなみに何を盗まれたんだ?」
明石「えっとですね………」
仁提督「?どうした?」
明石「…若返り薬です…」
あきつ丸「若返り薬?」
明石「それを服用すると…子供になってしまうんです…」
仁提督「なんでそんなものを…」
明石「でも!誰かに取られたのは事実です!」
仁提督「まぁ…いちよう警戒体制にしておくか…」
…………………
〜食堂〜
赤城「ご飯〜♪ご飯〜♪」
加賀「気分が上がります」
赤城、加賀「鳳翔さーん!いつものお願いしまーす!」
シーン…
赤城「あれ?鳳翔さん?」
加賀「今日出かける用事でもありましたでしょうか?……あれ?鍋の蓋が空いてる?」
赤城「盛っちゃいましょうか」
加賀「あとで謝りましょうね赤城さん」
???「…」
………………………………………
仁提督「まぁ…犯人はおいおい見つけるから心配するな…ん?」
明石「どうしました…やけに静かですね…」
仁提督「だが…食事が置きっぱだ…どういう事だ?」
明石「まさか…」タッタッタッ…
あきつ丸「どうしましたか!?」
明石「…やっぱり」
仁提督「どうしたん…だ…」
あきつ丸「これは…」
鳳翔?「はうう…ごめんなさい…」
3人「鳳翔さん!?」
………………………………………
あきつ丸「…なるほど、味見をした時には既に」
ほうしょう「はい…」
仁提督「ということは、これを食べた艦娘全員が子供になってしまっているんだな」
明石「…ごめんなさい」
あきつ丸「とりあえず、皆さんを探すであります」
仁提督「ああ、そうだな。あきつ丸はグランドを、明石は鳳翔と一緒に倉庫の方に、俺は鎮守府内を探す!」
明石、あきつ丸「はい!」
ほうしょう「はーい…はうう///」
三人(可愛い…)
………………
仁提督「しかし、どこにいるのやら…」タッタッ…
ぎゃあーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!
仁提督「…さっそくかぁーー!」タッタッ
秋雲「あわ、あわわわ…………」がくがく…
仁提督「秋雲!どうした!」
秋雲「わ、私の…コレクションがーー」ガクッ…
仁提督「…コレクション?」チラ
てんりゅう「ひゅーん!どっかーん!」ガチャガチャ!
たつた「こっちからこうげきー!」ガチャガチャ
っプラモデルの残骸
仁提督「…あちゃ~お前たちもか…」
てんりゅう「(。´・ω・)ん?おじいちゃんだれ?」
仁提督「はぐぅ…お、俺はまだその年では…」
たつた「だってかみのけまっしろー!」キャッキャッ
仁提督(はぐあぁ!……ぐっ、今は子供だから…しょうがない…しょうがないんだぁ…………)
仁提督「えっとだな二人とも、こっちに来てわたしと遊ばないか?ゲームもあるぞ?」
てんりゅう「げーむ!やるー!たつたもやろー」ワイワイ
たつた「てんりゅうちゃんがやりたいならいいよー」
仁提督「よし…おーい、秋雲起きろ」
秋雲「秋雲さんの…コレクションが…壊滅…」
仁提督「…だめだこりゃ」
たつた、てんりゅう「はやくー!」
仁提督「わ、わかった、でももう少しだけ付き合ってくれないか?ほかの子も誘うからさ?」
てんりゅう「いいよー!」
「「てーいーとーくー!」」ガバッ!
仁提督「のわっと!ん?…飛龍!それに蒼龍!?」
ひりゅう、そうりゅう「ギューギュー」
仁提督「お前達まで…」
ひりゅう、そうりゅう「あそぼー」
てんりゅう、たつた「あそぼー」
仁提督「さ、流石に4人分は賄えきれん…」
仁提督「よし、司令室まで行くからな?とりあえず離れような?」
4人「はーい!」
~司令室~
仁提督「…な、何とかついたが…」
ながと「おい!とまるな、すすめー!」
すずや「…大丈夫?」
先の4人「げーむ!げーむ!」ワイワイ
かしま「…ていとくさんのにおいだ~」すりすり…
仁提督「ここまで大人数だとは…」
仁提督「…だが、鈴谷はまだ大丈夫な方でよかった…」
すずや「身体は子供だけどね」
仁提督「…とりあえず、こいつらを頼む…」
すずや「そうね……」ごにょごにょ…
仁提督「…何かいったか?」
すずや「何も?早く行ったら?」
仁提督「…そうするとしよう…」ふらふら…
ドアバタン…
すずや「…ちっ」
………………………
あきつ丸「仁提督!手伝ってください!」
仁提督「どうした?」
しまかぜ「おっそーい!」
あきつ丸「なかなか…素早くて追いつけないんであります」
仁提督「…Oh」
~かっけっこ中~
仁提督「ぜぃ…はぁ…ぜぃ…はぁ…」仰向け
しまかぜ「たのしかったーー!」キャッキャッ
あきつ丸「だ、大丈夫でありますか?」
仁提督「…流石に…限界…」ガクッ…
あきつ丸「仁!しっかりするであります!メディーク!」
………………………………
数時間後~
仁提督「何とか全員が元に戻ったか…」
明石「誠に申し訳ございませんでした…そろそろ限界です」正座
あきつ丸「後1時間はそのままであります」
明石「あうう…」ぷるぷる…
仁提督「しかし、盗んだ犯人は一体何が目的で…」
仁提督「…明石頼めるか?」
明石「はい?」
………………………………
~工場~
明石「ふう…まさかまた作ることになるなんて…」
カタっ…
っ若返り薬
明石「今日はもう寝ましょう…明日提督に渡せば…」ガンッ!…バタン…
???「もう一度…今度こそはー!!」
ドアバンッ!
仁提督「…やはり、お前だったか---」
「鈴谷!!」
鈴谷「何で…わかったの」
仁提督「子供になって記憶が残っていたのは、鳳翔さんとお前だけだ。鳳翔さんは味見だった為あまり多くは口にしていなかった」
仁提督「後は食堂に残っていた料理の量だ…一つだけ全くといいくらい食べた後が無かった。それはなぜだと思う?」
鈴谷「…」
仁提督「それを盛ったものは食べたら危険である事を知っていたんだ。だからこそほとんど口にしなかったんだ」
仁提督「だが、一人だけ変わらないのは怪しまれるからお前も子供になった…」
鈴谷「そうだよ、私が料理に入れた犯人だよ」
仁提督「…なぜだ」
鈴谷「…」
鈴谷「…だって…」
仁提督「…ん?」
鈴谷「私だって提督の子供の時の姿が見たかったんだもん!」
仁提督「…ゑ?」
鈴谷「絶対可愛いじゃん!瑞鶴や大和さんたちが口をそろえて言うんだもん【子供の時の仁くんは天使のように可愛い】って!」
仁提督「…」汗
鈴谷「だけど私が何か渡そうとするとあきつ丸が突っぱねて渡せないもん!だから!だからぁ~…」
あきつ丸「」
仁提督「」
こうして「鎮守府子供化事件」は幕を閉じた…その後鈴谷は大和達から子供のころの提督の写真のコピーを貰って治まったそうな…
明石「どうして赤城さんたちの居場所が分かったんですか?」
仁提督「子供でも変わらなそうな気がしたんだ」
明石 そして?完
*別の作者様とのコラボ回です
ビー!ビー!
<警報 近くの海域に姫級を確認 近隣の住民は直ちに地下シェルターへ避難せよ! 警報 ……>
仁提督「…」
あきつ丸「仁提督!」
仁提督「わかってる…姫級か…」
長門「姫級の正体は…【防空棲姫】だそうだ…だが…」
仁提督「どうした?」
長門「随伴艦が見当たらなかったんだ」
あきつ丸「確認不足…ではないようでありますな」
加賀「間違いないわ、4人で索敵したのよ」
仁提督「…警戒は怠らないようにしてくれ、それと住民の避難状況は?」
瑞鶴「問題ないみたい、心配無用よ」
仁提督「わかった、しかし相手の目的はなんだ…?」
赤城「提供!提督!」タタタタ…!
仁提督「どうした?!」
赤城「防空棲鬼が…」
…………………………………
~鎮守府 防波堤~
仁提督「…」
防空棲姫「…」
あきつ丸「危険であります!下がって!」
防空棲姫「そこまで警戒しなくてもいいじゃない?」
艦娘全員「!?」
仁提督「…はじめまして、というべきか防空棲姫殿?」
防空棲姫「ええそうね、はじめまして、ここの提督さん…」
…………………………………
~応接室~
仁提督「…」
防空棲姫「…」
あきつ丸「…提督」
防空棲姫「ねぇ?ここの艦娘って来訪者に水すら出さないのかしら?」
仁提督「あきつ丸…頼む」
あきつ丸「…はい」
仁提督「それで、ここに一体何用で来たんでしょうか?」
防空棲姫「かしこまらなくていいわ、私の要件は一つ…」
防空棲姫「私の旦那を暗殺した提督を探してる…貴方がそうかしら?」ゴゴゴ…
仁提督「…いつの話だ」
防空棲姫「5年前よ」
あきつ丸「5年前はまだ提督になっていないであります」
防空棲姫「…そう、違うのね」ガタッ
仁提督「帰るのか」
防空棲姫「もうここには用はないしね」
仁提督「そうか…」
防空棲姫「ところで貴方は何者なの?深海棲艦ではなさそうだけど?」
仁提督「…人間だよ、一応は」
………………………………
あきつ丸「彼女は一体…」
仁提督「…もっと」
あきつ丸「?」
仁提督「もっと早くにあっていたら、俺はこうならずに済んだかもしれないな」
あきつ丸「っ!」
仁提督「冗談さ…でなきゃお前にも会えなかったしな」
…………………………………
~海上~
防空棲姫「あーいう提督もいるんだね…彼なら息子の友達くらいならいいかも」
この後この深海棲艦がどうなったかはわからない…それは別のお話
とある深海棲艦との出会い 終了
~××鎮守府~
~艦娘寮 元隠し部屋~
あきつ丸「…皆さん、集まっていただきありがとうであります」
大和「とんでもないですよ…だって…」
「「明日は仁提督(くん)の誕生日!」」
あきつ丸「はい、皆さんご存じの通りであります、しかしながらこの日が本当の誕生日でないことも知っているでしょう…」
あきつ丸「あくまで、節目としか本人は思っていないでしょう…ですが!」机バン!
あきつ丸「今回遂に仁提督の誕生日を知ることができる装置を開発してもらいました!」
おおーーー!!
あきつ丸「ですが、この装置は未完成であります」
武蔵「なぜ!形はできているじゃないか!」
あきつ丸「製作途中、提督に見つかってしまい、大事な部品だけ没収されてしまったのであります」
蒼龍「なら、その部品だけもう一度…」
あきつ丸「部品を完成させるには3日掛かると…」
飛龍「誕生日を過ぎてしまう…!」
ざわざわ…どうすれば?…
???「その話聞かせてもらった!」
瑞鶴「川内!?」
川内「私が解決して見せましょう!」
あきつ丸「お願いするであります」
…………………………………
~執務室~
仁提督「…」かきかき…
さささ…
川内「…」ササ…
仁提督「…」チラ
川内「…」ピタッ…
仁提督「…ふぅ」
川内「…」そろーり…
仁提督「…川内?」
川内「はうう!」ビクッ
仁提督「何してるんだ?コソコソして」
川内「いや~、く、駆逐艦の子たちとかくれんぼしててさ?」たらたら…
仁提督「そうか、邪魔してすまないな」かきかき…
川内「気にしてないよ~…」
川内(机の上に置いてあるのがそうかな?)
川内(楽勝だったな~)
仁提督「ところで川内?」
川内「な、なに?」
仁提督「実はな、久しぶりに夜戦の演習を【今日】しようと思っていてな」
川内「夜戦!!」ガタッ!
仁提督「ああ、だから今日はいち早く休んで夜に備えてほしいんだ…」
川内「わかった!夜戦だーーー!」タッタッ…
仁提督「…計画通り…」
…………………………………
青葉「川内さん、失敗です」
あきつ丸「く、あんなにもあっさりと…」
天龍「次は私がでる!アイツを執務室から出せればいいだろ?」
あきつ丸「まぁ、離れてくれればその隙に…!」
天龍「任せてくれ!」
…………………………………
仁提督「俺の実践的演習か」
天龍「ああ、それにしばらく執務ばかりだろ?もしもの場合を想定した演習なら提督でも参加できるだろ?」
仁提督「確かに最近は執務ばかりだしな…それはいいかも」
天龍「決まりだな、道場に来てくれ」
仁提督「わかった、準備したら行こう」
…………………………………
~道場~
天龍「おう!来たな提督」
仁提督「すまんな、で具体的には何をするんだ?」
天龍「先ずは、筋トレだ!」
…………………………………
大和「どうですか?」ガサゴソ…
蒼龍、飛龍「見つかんなーい!」
あきつ丸「後は自室だけですが…」
武蔵「どうした?」
あきつ丸「自室は私一人で行くであります」
大和「わかったわ、提督がもし戻ってくるようなら私たちが止めるわ」
あきつ丸「お願いするであります」
…………………………………
仁提督「はぁ…はぁ…な、なかなかハードだな…」
天龍「やっぱり、余り運動してなかったか…ほれ、アクエリ」
仁提督「うむ…今後はもう少し身体を動かすとしよう…」
ピーピーピー…
天龍「なんだ?」
仁提督「…」ピッ…
仁提督「…すまない天龍、少し自室に戻る」タッタッ…
天龍「お、おい!どうしたんだ!?」
・…………………………………
瑞鶴「提督が接近中!すごい速度だよ!」
翔鶴「天龍さんが足止めをしてたはずなのに?!」
瑞鶴「それが、アラーム音がしたと思ったら提督が自室に向かったって…」
大和「わかった、提督は私たちで止めよう」
…………………………………
~少し前~
~提督 自室~
あきつ丸「久しぶりですね、ここに入るのは…」
~~~~~~~~~
仁提督「あきつ丸」
あきつ丸「何でありますか?」
仁提督「上官命令だ、今後しばらく俺の自室に入らないでくれ」
~~~~~~~~~~
あきつ丸「あの時は理由を話してはくれなかったでありますから、何か私にも隠し事を?」
キョロキョロ…
っ本棚
あきつ丸「?日記…」
ススス…
ピッ…
あきつ丸「!?トラップ」
じじ…
あきつ丸「何事でありますか!」
大和『あきつ丸さん!今すぐに撤退して下さい!提督がきます!』
あきつ丸「なっ!?(さっきのトラップか…!)
あきつ丸「わかったであります、そちらはできるだけ足止めを…」
ピッ…
あきつ丸(早く脱出を…)
仁提督「あきつ丸…」
あきつ丸「っ!」ビクッ
あきつ丸「どうしてここまで…」
仁提督「秘密のルートだ」
あきつ丸「…」タラり…
仁提督「…言ったはずだよな、部屋に入るなって…」
あきつ丸「…」
仁提督「…探し物はこれか?」っ機械の部品
あきつ丸「…ええ、それであります」
あきつ丸「…はぁ!」バっ!
仁提督「くっ!」
あきつ丸「渡すであります!仁!!」
仁提督「意地でも渡さん!!」
シュバババババ!!
あきつ丸「はぁぁ!!」
仁提督「はぁぁ!!」
大和「こ、これは…」
長門「何の騒ぎだ…!?」
長月「す、すごい!」
弥生「…提督、あきつ丸さん」
秋雲「なんだかわからないけど次のバトル漫画の資料として書かずにはいられない!!」かきかき…
バババババババ!!
あきつ丸「はぁ…はぁ…」
仁提督「ぜぇ…ぜぇ…」
二人「「いい加減にしろよ!(するであります!)」」
明石「うわあ…ん?」
長門「どうした?」
明石「いや…提督の部屋こんなに狭かったかなって…」
明石「普通ならもう少し広いはず…」
あきつ丸(部屋が狭い…!そうか)
あきつ丸「…」
仁提督「?諦めてくれたか」
あきつ丸「…」キョロキョロ…ジー
仁提督「まさか!やめ…!!」
あきつ丸「ここであります!」壁ドン!
ガラガラ…
パラパラ…
あきつ丸「!?こ…これは」
『あきつ丸 誕生日おめでとう!』
仁提督「はぁ…せっかく隠してたのに…」
あきつ丸「じ、仁!これはいったい?!」
仁提督「何って…お前へのサプライズ用のケーキと垂れ幕その他諸々…」
仁提督「わざわざ妖精さんに頼んで薄い壁を作って隠してたのに…」
あきつ丸「え、じ、じゃあ、その装置を渡さなかった理由って」
仁提督「人の頭の中を見る装置だろうと思って…それでばれるのは嫌だったし…?」
あきつ丸「…」ぺた…
仁提督「まさか…今日忘れてたのか、自分の誕生日…?」
あきつ丸「…」コク
仁提督「…はぁ…」ポリポリ…
…………………………………
川内「やーーーーーせーーーーんーーーーーだーーーーーーー!!!」
天龍「何で俺たちが…」
大和「二人っきり…」
武蔵「大和…」
…………………………………
~鎮守府 自室~
あきつ丸「その…ごめんなさいであります…忘れてた自分が恥ずかしい…///」
仁提督「まぁ、こうして祝えたし手打ちにしよう?な?」
あきつ丸「はい…」
仁提督「ところでその装置は本当はなんなんだ?」
あきつ丸「これは…対象の誕生日を知ることのできる機械であります…」
仁提督「なんでわざわざ……俺のか…」
あきつ丸「ええ…貴方の誕生日は私が決めた仮初の日であります…だから…」
仁提督「…」
仁提督「…いいよべつに」
あきつ丸「正確な誕生日がわかるんでありますよ?」
仁提督「例え仮初でもお前が決めてくれた日だ…それでもいいじゃん」
あきつ丸「全く…誰に似たんでありましょうな…」クスッ
仁提督「全くだよ…あきつ丸、誕生日おめでとう」
あきつ丸「ありがとうであります…仁」
あきつ丸の誕生日 終了
⋆ネタ回のつもり
無名の決闘者「ネタがない!!」
仁提督「な!?貴様いったいどこから!!」軍刀構え…
無名の決闘者「ということで君たち全員にはよくあるネタとして入れ替わってもらう!」
ゴゴゴゴゴゴゴ…ピカ―――!!
仁提督「ぐわああ…」
…………………………………
仁提督?「ううん…なんでありますか、いきなり…?」キョロキョロ…
仁提督(あきつ丸)「な…なんでここに…」
…………………………………
翔鶴(長門)「つまり…皆精神が入れ替わっているのか…」
仁提督(あきつ丸)「はい…どうやらそのようであります」
赤城(仁提督)「すまない…よくわからん奴の侵入を許すとは…」
仁提督(あきつ丸)「いえ…私がきずいた時はすでにそれらしい人影はなかったでありますが…」っ手紙
赤城(仁提督)「なんだそれは?」
仁提督(あきつ丸)「おそらくその侵入者が残したものかと…」
提督及び艦娘の皆様へ
私の名は無名の決闘者、かたっ苦しい挨拶は抜きにしてどうやって入れ替わったかは説明できんから省くけど、前野元帥がつぶやいててさ『あいつらが面白くなりそうなこととか起こんないかな~』と聞こえたからやった。入れ替わりは一日で切れるかわ安心してくれ
ま!今日一日を有意義に楽しんでくれたまえ!!
以蔵
3人(な、なんも言えない…最後間違ってるし…)
赤城(仁提督)「と、とりあえず、皆集めよう」
仁提督(あきつ丸)「そうでありますな」
…………………………………
天龍(響)「なんともまあ…肩がすこし重い…」
大和(瑞鶴)「これが持つ者の景色…」
青葉(鳳翔)「あらあら…」
長門(天龍)「これが…ビックセブンの力か…」
雷(電)「わたしたちは」
電(雷)「変わりないわね」
加賀(翔鶴)「私が加賀さん…」
暁(加賀)「加賀は私です…赤城さんどこ?」
鹿島(赤城)「も、もっと食べなくては」グイグイ
鳳翔(鹿島)「そんなに食べたら太っちゃいます!」ググ…
響(鈴谷)「…」
龍田(青葉)「この状態でも活動できるでしょうか…」
鈴谷(龍田)「…」
あきつ丸(武蔵)「よくもまあ…こんなにも」
赤城(仁提督)「今日は下手に動かない方が賢明だな」
鳳翔(長門)「そうだな、下手に海域に出たらただでは済まなそうだ…」
………………………………
弥生(卯月)「でも、案外なれると楽しいぴょん」
卯月(弥生)「私は[ぴょん]なんて語尾は使わない…」
ガヤガヤ…
赤城(仁提督)「そういえば、秋雲はどこだ?」
あきつ丸(武蔵)「恐らく彼女が私の体なのだろうか…」
仁提督(あきつ丸)「様子を見に行くであります」
………
赤城(仁提督)「秋雲~?いたら返事してくれ」
しーん…
仁提督(あきつ丸)「おかしいですね…あけるでありますよ~?」ガチャッ
武蔵(秋雲)「ええ!ちょっと待ってぇぇ!!」
仁提督(あきつ丸)「え…」
あきつ丸(武蔵)「なっ!?」
赤城(仁提督)「へ?どうしたんだふ…」バキッ
二人「提督は見るなぁ!」
武蔵(秋雲)「あ、あの、ここれは…」全裸
あきつ丸(武蔵)「何をしてるんだお前は!!」
武蔵(秋雲)「いやー起きたらナイスバディになっていたので…参考がてら書いてまして…」
あきつ丸(武蔵)「何を書くきだ!!」
武蔵(秋雲)「そりゃ、同」口ふさぎ
あきつ丸(武蔵)「皆まで言うなぁぁ…」
…………………………
翔鶴(長門)「もうそろそろで明日だな」
赤城(仁提督)「ああ…何とも言えない日だった」
仁提督(あきつ丸)「そうでありますな、しかし侵入者は一体なにが目的で私たちを…」
赤城(仁提督)「ああ…混乱させて、何かを盗む気だったのか?」
瑞鶴(長門)「いや、軍資金も燃料や弾薬も盗まれた痕跡はなかった」
三人「うーーん…」
………………………………
~倉庫裏~
トテトテ…
秋雲(?)「ここでいいはずだが…」
無名の決闘者「どうだったかな?なかなか楽しめたんじゃないか…サタンくん」
秋雲(サタン)「お前が何者かは知らないが…楽しめた方かな」
無名の決闘者「なら良かった…さてそろそろ時間だ、彼と話さなくて良かったのかい?」
秋雲(サタン)「アイツとは話すことはない…それにお前に話す必要もない」
無名の決闘者「そりゃそうだ!ハーハハハ!!」
秋雲(サタン)「ふっ…お前も大概だな……」バタン…
無名の決闘者「さてさて…さっさとここから退場しますかね」
秋雲「あれ?ここどこ?…え…」
無名の決闘者「起きるの早くない?」
秋雲「し…侵入者ーーーーーー!!!!」艤装展開
無名の決闘者「ここまで出来れば上等!!ワーハハハハハハ、(ドゴーン!!ァァァァァァァァ!!!!!」
その後砲撃音の元へ全員が駆けつけたがその侵入者は影も形も残っていなかったという
大本部
仁提督「休暇…ですか」
前野元帥「ああ、最近は深海棲艦の動きも弱まっているからな、今のうちに実家にでも帰ったらどうかね?」
仁提督「実家か…」
………………………………
仁提督「というわけで、今週いっぱい皆休暇を有意義に過ごしてくれ」
弥生「提督はどうするの?」
あきつ丸「仁提督は私と実家に…」
全員「はあっ!?」
瑞鶴「二人っきりはズルい!」
ソウダソウダー!
大和「確かあきつ丸さんの実家ってとっっても大きかったですよねぇ?」
ソウナンダー!
あきつ丸「うぐっ…」
長門「落ち着け皆!」
あきつ丸(長門さん…!)
長門「私が同伴しようそれなら文句なしだ」
ええーーー!!
あきつ丸(何言いてるんでありますか、長門さん!)
長門(ふっ…二人きりにはさせん!)
あきつ丸(!?直接脳内に)
仁提督(目で会話でもしてるのかな…?)
………………………………
~名もない港~
仁提督「懐かしいなここも」
あきつ丸「ええ…本当に…」チラ…
長門「ほう…ここが提督とあきつ丸が出会ったところか」
鈴谷「ねーまだつかないのー」
大和「あの鎮守府も見に行けるかしら」
卯月「おばあちゃんから飴もらったぴょん」
あきつ丸(結局皆で来てしまっているであります)
弥生「あきつ丸さん?」
あきつ丸「はぁ…もう少しでありますから…」
仁提督「?あきつ丸、具合でも悪いのか?」
あきつ丸「はい気分がとても悪いのでおひめさまだっこというものを…」
仁提督「大丈夫そうだな、さっさと行こう」
………………………………………
あきつ丸邸前
あきつ丸「ついたであります…」
仁提督「懐かしいなぁ~」
艦娘達「ゑ?…ええええええええええ!!!!!????」
あきつ丸「どうしたでありますか?」
鹿島「大きすぎませんか?!」
あきつ丸「まあ、この辺りに比べたら大きいですね」
長門「しかしだ!まるで屋敷じゃないか!」
大和「あきつ丸さんが艦娘になる前は資産家の孫娘ですからね」
加賀「聞いてないわ」
大和「あきつ丸さん、教えてなかったのですか?」
あきつ丸「あれ?てっきり大和さん辺りが教えていたと思っていたでありますが…」
長門達「聞いてなーーーい!!!」
…………………………………
使用人「お帰りなさいませ、お嬢様。そして仁様並び鎮守府御一行様」
あきつ丸「あーもう!お嬢様なんて呼ばないでほしいであります」
執事長「しかしながら、私達は皆旦那様の指示によりお嬢様を名前で呼ぶことを制限されてますが故に」
執事長「それにしても…立派になったようですな、仁様」
仁提督「お久しぶりです執事長さん。そんな事はありません、私もまだまだですよ」
鈴谷「使用人に執事…本当に良いとこお嬢様ね…」
卯月「なんだか緊張してきたぴょん…」
長月「うん…緊張ーするねー…」
執事長「では改めまして…艦娘の皆々様方ここまでご足労いただきありがとうございます。お疲れでしょうこの先の客間にてささやかながら昼食をご用意しておりますのでごゆるりとおくつろぎくださいますよう…」
川内「お昼!!」
鹿島「お腹ぺこぺこです」
赤城、加賀「是非いただきます」
使用人「どうぞ、こちらへ…」
ガヤガヤ……
執事長「お嬢様仁様…旦那様がお呼びです」
二人「わかりました」
〜客間〜
料理人「こちら採れたての山菜と魚の素揚げでございます」
料理人「最高級A5ランクの牛ステーキでございます」
料理人「こちら…」
赤城「おいひいでふね、かがふぁん」もぐもぐ
加賀「ひふんがふっほうひまふ」もぐもぐ
瑞鶴「しょ、翔鶴姉…すっごく美味しいよこの天ぷら…サクサクで特に塩につけて食べると更に美味しいよ」
翔鶴「ええ…とっても美味しいわ」
大和「懐かしいわね…この筑前煮もあの頃よりも美味しくなってる気がするわ」
鳳翔「あの…この筑前煮の調理手順…少しだけ教えてもらえませんか…?」
長門「しかし、提督とあきつ丸はどこに行ったんだ…」
………………
〜別室〜
大郷「久しいな、あきつ丸」
あきつ丸「お久しぶりです、大郷お父様」
大郷「うむ…お前の活躍はこちらにも流れてきておる、これからも精進せい」
仁提督「…」
大郷「…」
あきつ丸「お父様、何故私をここに?」
大郷「そろそろ、お前の結婚相手を決めねばと思っていてな」
あきつ丸「結婚!?私は何も聞いてないであります!」
大郷「当然だ、今話したのだからな」
大郷「お前も良い年だ、そろそろ決めてもなんの問題もなかろうて」
あきつ丸「わたしには仁が…」
大郷「戯け!!」ドンっ!
大郷「何処の馬の骨ともわからず、更に孤児出の童なんぞお前の相手としてふさわしくない!儂がもっと良い奴を婿にする!決定事項だ!!」
あきつ丸「どうして!仁の活躍も知っているのでは無いのでありますか!!」
大郷「ふんっ!所詮艦娘の背にしがみつく程度の童のことなんぞ聞く必要すらないわ!」
大郷「だからあれ程捨ててこいと言ったのに、お前ときたら[私が面倒を見る、手は借りない]だと…」
大郷「毒されおってからに…やはりあの時儂が捨ててくればよかったんだそうすれば今頃こんな事にならずに済んだのだ!」
あきつ丸「!…!!」
仁提督「大郷殿…!」
大郷「ん?」
仁提督「恐れながら、確かに私はとても非力なものではあります…ですが!彼女、いや彼女達に誓ったのです!誰も死なせない必ずこの命に代えても守るとそばにいると!!ですからどうか…どうか」土下座
大郷「…」
あきつ丸「私からも…お願いします!私は…仁の事を愛してます。私に結婚相手も入りません!仁さえ側にいてくれれば私は何もいらないであります!!」
大郷「ムムム…!」
大郷「…仁」
仁提督「はい…」
大郷「儂と勝負せい」
仁提督「はい?!」
大郷「離れの剣道場で待っておる…その腰に下げている刀、ただの模擬刀ではないだろう?」トテトテ…
仁提督(一目見ただけで天叢雲剣を見抜いたのか…?)
…………………………
~客間~
料理人「はぁ…はぁ…」
赤城「おかわり」モグモグ…
加賀「あ、私も…」
料理人(艦娘の胃袋は底なしか!?)
料理人(まだ食材はあるか?)
料理人(今倉庫からも持ってきている、何とか足りるといいんだが…)
弥生「…遅い」
長門(やけに外が騒がしいな…探してくるか)そそくさ…
~剣道場~
大郷「…」
仁提督「…何故貴方と剣を交えなければいけないのですか」
大郷「お前が下げている刀は元はこの家のものだった」
仁提督「天叢雲剣が!?」
大郷「知っての通りその刀を抜けるものは居らんかった、だからあの場所に捨てたのだ…それをお前が持ち尚且つ使えると来ただから少しチャンスをやろうと思ってな」
あきつ丸「チャンス?」
大郷「儂を倒すことができたら、結婚話はなかったことにしてやってもよい」
大郷「だが貴様が負けたらこの家に二度と上がらせん髪の毛一本でもな、ついでにその名を捨ててもらう」
仁提督「!!」
あきつ丸「っお父様!」
大郷「黙っておれあきつ丸…さぁどうする仁、受けるか、去るか!!」
仁提督「…受けましょう、その賭け受けて立ちます!」
大郷「お前はそれを使え、儂もそれなりの得物を使うがな…」
カタカタ…
仁提督「?天叢雲剣が…震えている」
スス…
大郷「これこそ我が家の家宝〔草薙剣〕!天叢雲剣と対をなす剣よ」
仁提督「っ!」刀構え
執事長「では…いざ尋常に、始め!」
大郷「行くぞ…きぇぇぇぇ!!」ブンッ
仁提督(早い!)キンッ!
大郷「どうした!防ぐだけでは勝てぬぞ!!」ブンッブンッ!
仁提督「ぐっ!」キン、キン
仁提督「はぁ!」ブンッ
大郷「ふんっ!」ガキン!
仁提督「はぁ…はぁ…」ググ…
大郷「その程度で皆を守るなど…片腹痛いわ!!」グググ…
仁提督(このままだと力の差でじり貧になる!)
大郷「…つまらぬな」
仁提督「なに?」
大郷「つまらん、つまらん!」グググ…
仁提督「ぐっ…」じりじり…
大郷「なぜ貴様ごときが我が家宝であるはずの天叢雲剣が使えるのだ!儂の親父も爺さんも誰一人抜くことさえできんかったのに!!」グググ…!
仁提督「…何故でしょうね、俺も知りたいですよ!」グググ…!
大郷「ぐっ…」
仁提督「だがな!そんなことはどうでもいいんだ、俺は!俺は!!」キンッ
大郷「なっ?!こ、この!」キンッ!
仁提督「悪いですが、この勝負だけは負けたくない!あきつ丸は誰にも渡さない!」キンッ!キンッ!
あきつ丸「仁…」
大郷「ぐぬぬ…」
…………………………………
長門「客間を抜け出せたとこまでは良かったが…」
鳥(チュンチュン
長門「誰か…?あれは、離れか?」タッタッ…
~離れ~
長門「誰かいないか?」
長門「…使われていないのか?…!あれは」
っ写真
長門「ここに写っているのはあきつ丸と…幼い提督か?ここで暮らしていたのか」
…………………………………
キンッ…キン…カキン…
大郷「はぁ…はぁ…」
仁提督「はぁ…はぁ…」
二人(次で決めてやる!)
大郷「きえええええ!!」
仁提督「はあああああ!!」
パキン…
大郷「…」
仁提督「…」
大郷「ぐ…」バタリ…
仁提督「くっ…」ドサッ…
あきつ丸「仁!」
執事長「旦那様!」
…………………………………
あきつ丸「………!」
あきつ丸「じ………ん」
あきつ丸「じん………」
仁提督「…ううん…」
あきつ丸「仁!」
仁提督「…あきつ丸」
あきつ丸「良かったであります」
仁提督「大郷は…」
大郷「ふん…」
大郷「まさか貴様に負けるとはな…」
大郷「あきつ丸」
あきつ丸「はい」
大郷「……約束だ、お前の自由にせい」
あきつ丸「ありがとう、お父様」
ドアバン!
弥生「提督!」
大和「仁君!」
提督!大丈夫!?何が何だか…
仁提督「すまないな、心配せんでも俺は…あれ?」
鹿島「どうしたんですか?」
仁提督「…傷の直りが遅い…嫌、治らない?!」
艦娘達「ええ!?」
あきつ丸「まさか、力が…」
仁提督「…どうやらそうらしい」
長門「はぁ…はぁ…や、やっと人を…?どうしたんだ皆」
卯月「長門さん…どこいってたぴょん」
長門「いや…その…」もじもじ
……………………………
数年後
あきつ丸「急ぐでありますよ仁!」
仁「待てって…そこまでせかさないでくれ…はぁ…はぁ…」
長門「ん?やっと来たか二人共」
あきつ丸「申し訳ないであります」
長門「皆中で待っている」
仁「はぁ…はぁ…も、もう走れん…」ぐてぇ
あきつ丸「全く…それでも提督でありますか」
仁「あの距離、をノンストップで、走れる、のは、艦娘だけだって…」
あきつ丸「ほら…」手を出す
あきつ丸「しゃんとしてくださいよ、貴方」指輪キラリ
仁「…はいよっと」グイ…
仁提督「…ふぅ」
仁提督「皆待たせてすまない!遂に敵勢力の本拠地まで来た!これが最後の戦いになる!」
仁提督「これまで以上に危険性が高いが…今の俺たちなら負ける気がしない!そうだろ!?」
艦娘達「勿論!」
仁提督「そんじゃ…全艦娘!出撃だ!!」
おおおーー!
完走
完走…やっと完走長かったような…最後の方なんて焦った感半端ない気がするけどいいっか
ツーわけでこれにて番外編も終了
三作品のやつ見てください 二作目はマジに酷いので…近いうちに消します
この鎮守府が平常運転するには
時間が掛かりそう…。
応援してます!
頑張って下さい!!
面白そう、期待してます!
コメありです。要望なんですがこのSSのタイトルの案募集します。正直言って自分にはネーミングセンスがアリほど無いのでなんかいいタイトルあったらそっちに変えるのでお願いします。
頭と胴体が離れた天龍が復帰できるのであろうか?って感じに続きが気になりますね
天龍死んだァ!
まぁ、修復剤をぶっかけたらすぐ直りそうな気もするけど
タイトルは変に変えずにそのままんまで良いんじゃないかな
さらっと死んだな
因果応報...天龍ざまぁwww
だが、改心したし良いですよ。
そうなると次は改心するか
恐れて逃走かの
どちらかになるだろうね
よしじゃあ鈴谷も一回キルしようか
天龍に続いて鈴谷も自ら提督の地雷に突っ込んで酷い目に遭うこの自業自得ぷり
この調子だと長門達&青葉も1回半殺し&1回死亡のどっちかを体験する事になりそう
天龍に続いて鈴谷も自ら提督の地雷に突っ込んで酷い目に遭うこの自業自得ぷり
この調子だと長門達&青葉も1回半殺し&1回死亡のどっちかを体験する事になりそう
艦娘っアホしかいないんだな笑
恐怖で謝罪笑
コメありです。
10 青葉は中立的な立ち位置なので体験しないです。(これ以上増えると追われる気がしないから)
なんで提督が嫌いなのかは、ちゃんと理由があるのでその辺りまではしばらくお待ちくださいm(_ _)m
訂正(終われる)
中立的とは難易度高い。
ある意味、作者様泣かせのポジですね。
しかし解せんのは、テイトクにやられた艦娘たちが次から次へと彼の側に付いているのは何故か?
敵に回すと殺される事を身をもって経験した恐怖によるものなのか
それとも、獣の様に単純に強い存在である提督に鞍替えしただけなのか
読んでて、艦娘たちがちょろすぎると思いました
コメありです
16 なにぶん初めてなものでなんかすいません…いちよう、そばにつく理由はこれから書こうと思っております「艦娘達 過去編」にて詳しく書くつもりなのでそこの所はご了承ください
16のコメントをした者です。
返事、ありがとうございます。
おぉ!
それは楽しみです!
首を長~くして待ってますね!
あきつ丸が会話で提督とテイトクを使い分ける時は発音を変えてあるんでしょうか?
文面では分かり易いですが、会話では判りづらいと思ったので。
天龍と龍田「(提督を提督って呼ぶのは当たり前じゃね?
とりあえず解ったフリしとこ)」
的な考えがあったかもしれんなと考察してみたり。
18 そういうところはまた書くので「今のところ」はテイトクで、と言う所にして下さい…そこんとこも書くのでお待ち下さい(予定してる順番では提督兼テイトクの事を話すのは大団円の一つ二つ前にするので)
とても面白いと思います!更新頑張って下さい!
こういうチート提督もいいですね♪
更新頑張って下さい( ´∀` )b
大井と不知火は五体満足で生き残れるのであろうか?
次回!不知火大井死す!デュエルスタンバイ!
いい天気だな。
こんな日こそこいつらのような艦娘は。
地獄で燃えてしまえばいい。
サタン・・・魔界の王のサタンで良いんですよね?
やっぱり、魔法ですか?
25 はい。キリスト教神話においてサタンは13番目の天使であるとする設定があるそうで(wiki参照)そこから抜粋した次第です。この話の提督の名は13番なのでそこのとこも合わせているんです
ただし、正直魔法は絡める気は無いので…世界線合わなそうだし(個人的な意見)
訂正 世界観でした
お疲れ様です。やっとここまで来ましたね!応援しています。
これは、僕の勘なですが提督の過去を話して次は。半分は、共闘、最初の提督の敵討ちかな?間違っていいたら御免なさい。
これからも、応援しています。
29 応援ありです。そうですね、順番として、提督の過去ー長門兼艦娘達 過去ー決戦ー大団円を予定しております。もうしばらくお待ち下さいませm(_ _)m
本日よりタイトルを「闇に囚われし提督と艦娘物語」に変更しました。
人体実験はいつの世も地獄やでぇ(白目)
あれ、題名変わったですか?
面白かったです。提督の過去そして、[艦娘]彼女達の運命は、ここから動いて行くんですね♪これからも応援しています。頑張ってください
おぉ!
更新されてますね(*´・∀・)ノ
続きが楽しみです♪
お互いに更新頑張りましょう(゚∀゚ 三 ゚∀゚)
CQC中毒さん
はい!なんとか更新していますよ
そちらも頑張って下さい( ̄∇ ̄)
25です
久しぶりです。ここまで進んでいたんですね?最初から読みました。やはり面白いです。この先も楽しみにしてます。頑張って下さい♪ちなみに、サバゲーマンと名乗ります。この先よろしくお願いします。
25改めサバゲーマンさんコメありです
ここまで頑張ってました。ですが次でラスト、とうとうここまできました!
サバゲーマンです
次回が最終回ですか少し残念です。良い最終回してくだいね
サバゲーマンさん
はい!最終回後は番外混ぜるのでそこのとこもお楽しみにです!
どうもです。
お疲れ様でした。
提督の辛い過去や、
それを支え続けたあきつ丸、
分かり合うことのできた提督や艦娘たち等、読んでいて深く引き込まれるのもがありました。最終的に、二人の想いも伝え合うが出来たようで、よかったです。.....やっぱりどこに行っても青葉は賑やかし担当になってしまう運命なのですねw。
しつこいようですが、本当にお疲れ様でした。
サバゲーマンです
最終回お疲れ様です。良かったです。本編とあった次は、番外編ですね?面白そうです。楽しみにしてます♪
本編完結お疲れさまでした!面白かったです!番外編も期待してますねw
サバゲーマンです
更新お疲れ様です。やっとここまで来ましたねお疲れ様です。さて、大和型二人とあかつき丸バトルか~面白そうです。長門は、出ないですか?乱闘のほうが面白そうかも?・・・・楽しみにしてます。頑張って下さい応援します。
1ですが、やっと平常運転出来ましたね
しかし、仁提督ではなく前野元帥が
着任していたら どうなってただろう?
そう思うとゾッとしてしまいます…。
けどまぁ、お疲れ様でした!
44
コメあり、お久しぶりです
そうですねぇ、前野元帥はあくまで人間なのでもしかしたら…なんて事もあったかもしれませんね
このコメントは削除されました
43 サバゲーマン
申し訳ないバトルはうまく書けないんで脳内補正でお願いします…
ちなみに勝者はあきつ丸です
42
ありがとうございます、番外編は文字数ある限り続けますのでお楽しみに!
サバゲーマンです
久しぶりです。暑くなりましたね熱中症には、気を付けてくださいね。今回の更新を見ると・・・新しい物語「新章」のはじまりなのかな?勘違いだったら御免なさい。更新頑張ってください。
サバゲーマンさん
すみません、注意書きを書き損ねていました…新しいのは考え中なので来月あたりに出す予定なので待っていただけるとありがたいです。
サバゲーマンです
久しぶりです。更新ご苦労様です。最近は暑くなりましたね僕の知り合いが何人かは、熱中病になりました。辛いです。無名の決闘者さんも気を付けてくださいね。更新も頑張ってくださいね応援します。
なんかシリアスだったのが、
最近はコメディになってる気がするのは私だけσ(^_^;)?
サバゲーマンさん
ええ本当に暑くなりましたね〜まぁそんなに外出もしてないので問題ないと思いますよ。サバゲーマンさんも気をつけて下さいね
52さん
本編終わったんで、フリーでやってます…
もうね…最初っからコメディ書ければこんな事には多分なんなかったんだと思います…
サバゲーマンです
久しぶりです。提督の休暇か~艦娘と全員でいくのかな次回の更新楽しみにしています。熱中病には、気を付けてくださいね
初コメ失礼します!
あきつ丸と仁提督の幸せを願って(`・ω・´)ゞ
サバゲーマンさん
ナメクジばりの更新ですが待っていただけるのであれば幸いです。
羽藤けいさん
初コメどうもです。 もうじき完結予定ですが最後まで読んでいただければ幸いです。
別の作品から失礼します(ゝω・´★)
実は私の作品の一部はあなた様から少しお借りしました
私も完結は寂しいですが同時に楽しみにしています頑張って下さい\(^^)/
艦これ好きさん
初コメありです。全然かまいませんよ、てかこんな作品を利用して貰って逆に嬉しいです
サバゲーマンです
久しぶりです。更新ご苦労様です。へぇ~あかつき丸お嬢様なんですかこれは、すごいだったら弥生達をすべて泊めても大丈夫なんでしょ・・・あかつき丸なんだか可哀そうせっかく二人きりになりたのにもう、全員とケッコンカッコカリをすればいいのにそんな予定は、ありますかでわ、次回の更新楽しみにしています。「パート2」もです。
サバゲーマンさん
お久しぶりです。まぁ…考えておきましょうかね。カッコカリの指輪は真っ二つになってるので新しいの買わなきゃ…
サバゲーマンです
更新ご苦労様です。あと、お疲れ様です。面白かったです。長かったですね?嫌、短いか?・・・でも面白い作品をこれからも作ってください。待っています。
完結おめでとうございます( ´∀`)
少し寂しい気もしますが他の作品も見て更新がされるのをお待ちしております
頑張って下さい´∀`
艦これ好きより
サバゲーマンさん
コメありです。まぁ…短いんじゃないですかね?
面白いのは…うん…これかけるんだからなんとかなるっしょ!
艦これ好きさん
コメありです。ホント更新遅くてごめんなさい。言い訳として就活してるってことで許してください
このコメントは削除されました
番外編も完走、お疲れ様です
初期の普通の人間なら5、6回は死んでいる展開から大団円によくなったなぁ、としみじみ思いますね
とても楽しかったです!