2022-09-09 06:35:05 更新

概要

フリーザの攻撃を受け、惑星ベジータごと爆発に巻き込まれたバーダック。
目が覚めたそこは・・・


前書き

初投稿です。
初心者ですが、艦これ、ドラゴンボールが大好きなので書きました。
地の文書くのが苦手です。ご了承下さい。
状況説明の文はありますが、アニメ、漫画を観てからの方がよりリアルな描写を楽しめると思います。

アドバイス、改善点などコメントにてお待ちしております!

1万pvありがとうございます!!!


???年前、惑星ベジータにて


フリーザ「サイヤ人の皆さんには、星ごと消えてもらいましょうかねぇ」


フリーザの手から小さい太陽のようなエネルギー弾が現れる。


バーダック「フリーザ!ヤメローーーー!!!」


エネルギー弾がフリーザの手から放たれる。


バーダック「この野郎ぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」


フリーザ「ホーホッホッホ!ご覧なさい。綺麗な花火ですよ」


バーダックは抵抗するが、虚しくもエネルギー弾は惑星ベジータに直撃し、バーダックや他のサイヤ人と共に爆発する。


バーダック「クソっ!フリーーザーーー!!!カカロットォォォォ!!!!」


その瞬間、バーダックは姿を消した。









ザ-ンザザ-ン



バーダック「・・・ザ・・フ・・ザ・・」




??「皆さん!あそこに怪我人がいるのです!」




??「わかった!助けるわよ!司令官に連絡を!」




??「了解」






??「提督、遠征に出ていた第六駆逐隊から、怪我人を保護したとのことです。」




提督「怪我人?海でか?」




??「はい、恐らく漁か何かをしていて深海棲艦に襲撃されたのかと」




提督「そう考えるのが妥当かな。わかった、怪我人を保護して無事に帰投するよう伝えてくれ。後、明石に治療の準備をしておくように言ってくれ」




??「了解です!」










??「艦隊が帰投したわ!明石さんは!?」





明石「はい!取り敢えず、担架に乗せて医務室まで行きます!金剛さん!榛名さん!手伝ってください!」




金剛「わかりましター!」




榛名「はい!」




ガラガラガラ

ナニナニ?

ドウシタノカシラ?




医務室にて

明石(ひどい怪我・・・、こんなの普通の人間なら生きていられない!普通の治療じゃ間に合わない!どうしよう・・・あ!アレなら!!)




明石「提督!取り敢えず、止血し応急処置をしました!ですが、あの怪我では長く持ちません!なので、高速修復剤の使用許可を!」




提督「時は一刻を争う!他に選択肢がないならやるしかない!明石!必ず成功させろ!」




明石「はい!」




再び医務室

明石(薄めた修復剤を傷口に塗って、包帯巻いて・・・)








??「あのおじさん大丈夫でしょうか?」




??「大丈夫よ電!何かあっても私達が助けてあげればいいじゃない!」




??「雷の言う通りさ、心配はない」




??「それに、明石さんが治療してくれているのよ!絶対治るわよ!」




電「は、はい!みんなの言う通りなのです!」




??「後でお見舞いに行こうか」




??「響に賛成!果物も持っていきましょう!」




雷「たまにはいい事言うわね、暁」




暁「たまにってなによ!?」







バーダック「・・・ん・・んん・・こ、ここは?」




明石「あ!気が付きましたか!?」




??「良かった、明石さん、提督に報告してきますね」




明石「ありがとうございます!大淀さん!」




バーダック「ハッ!クソッ!フリーザ!!」ガバッ



明石「お、落ち着いて下さい!まだ、傷が完全に癒えていないんですから!」



バーダック(こいつは・・・、人間みたいだがサイヤ人ではないな)




明石「そう警戒しないで下さいよ。私は工作艦の明石です!」




バーダック「コウサクカン?それより、ここはどこだ?」




明石「え、こ、ここは〇〇鎮守府の医務室ですよ」




バーダック「チンジュフ?(聞いたことないな)この星の名前はなんて言うんだ?」




明石「星?おかしなことを聞くんですね。ここは、地球です。そんなこと聞くなんてあなたは宇宙人ですか?」クスッ




バーダック(地球・・・、確かカカロットを送った星の名前だ。だが、アイツの気を感じない)「どうなってやがる」ボソッ




明石「と、兎に角!まだ、完全に治療が終わってないんです!これを!」




そう言うと、明石が腕の傷に液体をかける。




明石「これは高速修復剤って言うんです。本来は艦娘用なんですが、一刻を争う事態だったので薄めて使わせていただきました!ただ、人間に使うと酷い火傷のようになってしまうんですが、あなたは体が強いのか大丈夫でした!」




バーダック(これは・・・、腕の痛みが引いていく。惑星ベジータのメディカルマシンの液体そっくりだ




コンコンコン

暁響雷電「失礼します!」




暁「あ、目が覚めたのね!良かったわ!」




雷「辛い時があったらいつでも頼っていいのよ!」




響「ハラショー」




電「安心したのです!さすが明石さんなのです!」




明石「この電ちゃんが、海で怪我をしていたあなたを助けてくれたんですよ」




バーダック「・・・」




電「あ、あの!おじさん、お名前はなんて言うのですか?」




バーダック「・・・ガキは嫌いだ」




暁「ひどい!電が助けなかったらあなたは死んでたかも知れないのよ!?」




バーダック「・・・フン」



スタスタ

ガチャ

バタン




響「電、気にすることはないよ」




電「大丈夫なのです!また、後でもう一度会いに行くのです!」










提督「目が覚めたようだな。安心したよ。」





バーダック「誰だ!?」




提督「おっと、そう警戒しないでくれ。俺はここの提督だ。提督って言うのはここで1番偉いヤツのことだ。とりあえず、宿舎にアンタの部屋を用意した。案内するから、一緒に来てくれ」







提督「ここだ。この部屋では好きに過ごしてくれて構わない。後で、飯と薬を持って来させるから使ってくれ」




バーダック「いらねーよ、そんなもん」



提督「ハハッ、まぁ、そう言うなよ。飯は食堂でも食えるから気が向いたら行けば良い。じゃあ、俺は仕事があるんでね、これくらいで失礼するよ」




バーダック「・・・」




バーダック(一体どうなってやがる。惑星ベジータの爆発に巻き込まれてからの事がどうも思い出せねぇ。どうやら、地球にいるらしいが、カカロットはいない。だが、メディカルマシンの液体はある。ここはどこなんだ)





コンコンコン

電「失礼するのです!おじさんにご飯とお薬を持ってきたのです!」




バーダック「いらねーよ、それよりさっさと消えやがれ」




電「え、で、でも・・・」




バーダック「うるせー!さっさと行かねぇとぶっ殺すぞ!」




電「!」ビクッ




電「こ、ここに置いておくのです!」ペコリ


バタン




バーダック「・・・」グゥ~




バーダック「・・・チッ」








バーダック「ふっ、ふっ、ふっ」ウデタテ




電「・・・」チラッ




そこには空のバスケットと使用済みの薬があった。





電「!」パァァァァ 




電「♪」コトッ、タッタッタッ 





バーダック「・・・妙なガキだ・・・」






電「〜♪」


コンコンコン

ガチャ



電「おじさん!ご飯を持って来たのです!今日は間宮さん特製のハンバーガーなのです!」




バーダック「・・・」スタスタ




バーダック「・・・」スッ




電「!」ビクッ




バーダック「・・・」ヒョイ、ムシャムシャ




電「!」パァァァ




電「えへへ」ポスン




バーダック「・・・」スッ




電「えっ!食べていいのですか!?」





電「ありがとうございます!嬉しいのです!」





バーダック「・・・バーダック」




電「え?」




バーダック「俺の名前だ」




電「バーダックさん、えへへ、バーダックさん!バーダックさん!」モグモグ





バーダック「お前の名前は?」




電「!電なのです!」




バーダック「・・・そうか」




電「なのです!」









執務室にて

電「司令官さん!おじさんの名前を教えてもらったのです!バーダックさんって言うのです!」




提督「バーダック・・・日本人じゃないんだな」




大淀「そのようですね。確か、初めて見たとき見たこともない服を着ていましたし。てっきり何かのコスプレかと思ったんですが」




明石「彼は戦闘服って言ってましたよ。私は最初宇宙人かと思っちゃったんですけどね!」




提督大淀「宇宙人?」




明石「はい、彼の服見たことない素材で出来ていたんですよ。高速修復剤も使って何の問題もありませんでしたし。それに、なにより『この星の名前は?』なんて聞くもんですから」





電「バーダックさんが宇宙人だったとしても悪い人ではないのです!」



明石「無愛想ですけどね」ニガワライ




提督「まぁ、名前も教えてくれたぐらいだから多少は信頼してくれてるんじゃないか?電、これからも彼のことを頼むよ」




電「はいなのです!」




提督「あ、出来そうだったら、食堂に連れて行ってあげてよ。他のヤツらも彼のこと気になってるみたいだし」




大淀「そう言えばこの前、金剛さんがお茶会に誘うって暴れてましたっけ」ニガワライ




提督「ま、出来たらでいいよ」




電「はい!」






コンコンコン

ガチャ


電「バーダックさん!今日は間宮さん特製カレーなのです!だから、食堂に行きませんか!?」




バーダック「いかねーよ、そんなとこ」





電「で、でも!出来立て熱々で美味しいのです!おかわりもいっぱい出来るのです!」




バーダック「・・・」




電「それに!皆んなもバーダックさんと会いたがっているのです!それに、電はバーダックさんと一緒にご飯たべたいのです」




電「だから、ダメですか?」ウルウル




バーダック「泣くな泣くな!」




バーダック「・・・チッ、今回だけだ」




電「!」パァァァァ




電「ありがとうございます!」




バーダック「さっさと行くぞ」




電「は、はいなのです!」








食堂にて


ワイワイ

ガヤガヤ



電「ここなのです!」




バーダック「・・・フン」



??「あ!電ちゃん!いらっしゃいませ!」



??「電ちゃんと・・・、あ!バーダックさんですね!」




エ!?

バ-ダックサンガキタノ!?

オハナシシタイッポイ!

フコウダワ



電「こんにちはなのです!」




電「バーダックさん!この人達が食堂でご飯を作ってくれている間宮さんと伊良湖さんなのです!」




間宮「間宮です。よろしくお願いしますね、バーダックさん♪」




伊良湖「伊良湖です!よろしくお願いします!」




バーダック「で?そのカレーってのはどこにある?」




間宮「あ、はい!こちらにどうぞ!」




カレ-ウケトリ




電「バーダックさん、あそこに席が空いているのです」





電「いただきますなのです!」




バーダック「・・・」モグモグ



ネェネェハナシカケテモイイカナ

イク?





??「やった!隣の席!」ボソッ






バーダック「ん?おい、アイツらあんなに食うのか」




電「え?ああ、あの人達は一航戦の赤城さんと加賀さんなのです」




電「お2人ともとても強くて頼れる人達なのです!」




バーダック「あの量、まるでサイヤ人だな」




電「?野菜がどうしたのですか?」




バーダック「お前には関係ない」




電「そ、そうですか」ショボン





提督「ん?バーダックじゃないか。来たんだな、食堂!」




バーダック「・・・このガキに言われて来ただけだ」





提督「ハハッ、相変わらずだな。まぁ、いい。話があるから、後で俺の所に来てくれ」




バーダック「・・・ああ」




提督「それと、皆んなアンタに興味津々なんだよ。話とか質問に答えるとかしてやってくれねぇか?」




バーダック「お前らに俺のことは関係ないだろ」





提督「まぁ、そう言ってくれるなよ。とりあえず俺はこの辺で。じゃあな」





バーダック「・・・フン」





??「ヘーイ!!バーダーック!!!」ダキッ





バーダック「誰だ!」





??「英国で生まれた帰国子女の金剛デース!」




金剛「よろしくお願いシマース!」




バーダック「・・・」




??「お、お姉様!いきなり抱きつくなんて!」




??「そ、そうですよ!」




金剛「榛名も霧島も気にしすぎネー」




金剛「初対面でもスキンシップは大切デース」



榛名「榛名だって抱きつきたいです!(それでも失礼です!)」




霧島「榛名、本音と建前が逆になってるわよ・・・」




バーダック「・・・チッ、こんなヤツに背中を取られるなんて、俺も随分と鈍っちまったもんだ」





??「なら私が相手をしてやろうか?」




??「見たところ随分と鍛えているようじゃないか」




金剛「Oh!長門に武蔵!」




バーダック「どう言うことだ」




長門「怪我で体が鈍っているんだろう?」




武蔵「なら、私達と手合わせしようじゃないか」




バーダック「フン、リハビリがてら相手してやる」ニヤリ




電「はわわっ!大変なことになっちゃったのです!」





??「3人の戦い、夕立も気になるっぽーい!」



??「さすがに気分が高揚します」




??「うん、僕も気になるかな」



ナンダカオモシロソウナコトニナッテルデチ!

ドッチガカツカナ!?

アラアラ



??(笑った顔もカッコいいわね、隣でよかった♪)ニマ




??「天津風〜、なんでニヤニヤしてんの〜?」




天津風「べっ、別にニヤニヤなんかしてないわよ!///」カァァッ



??「ふ〜ん」




武蔵「なら、話は決まったな!後でグラウンドに来てくれ!」




長門「楽しみしているぞ!」




バーダック「フン、返り討ちにしてやるよ」ニヤ




大淀「でも、バーダックさん、先に執務室に行って下さいね」




バーダック「・・・ああ、わかってる」




ウォ-!

バ-ダックサンガタタカウンダッテ!

ダイジョウブカナ




金剛「これは面白くなってきたネー!」




霧島「司会と実況は私にお任せ下さい!」キリッ




榛名「いいのでしょうか・・・」オロオロ




??「これは面白くなってきました!撮影はお任せ下さい!」




金剛「Oh!青葉!」




金剛「これは盛り上がってきたネー!」




バーダック「フン」ニヤリ




電「バ、バーダックさん!と、とりあえず食べ終わったから司令官さんの所に行くのです!」




バーダック「ん?ああ」




バーダック「どこにいるんだ?」




電「電が案内するのです!」










暁「電も苦労してるわね」ニガワライ




雷「もっと私に頼ってもいいのに・・・」ハイライトオフ



響「ほらハイライトさん、ちゃんと仕事をしておくれよ」












コンコンコン

ガチャ


執務室にて


電「司令官さん!バーダックを連れてきたのです!」




提督「お、ありがとう。これは大事な話だから電は外で待っててくれないか?」




電「了解なのです!」




バタン




提督「まぁ、バーダック、そこにでも座ってくれ」




バーダック「・・・」スワリ




提督「・・・単刀直入に聞くが、お前は何者なんだ?」




バーダック「・・・」




提督「調べてもお前の戸籍がないんだよ。それに、お前の怪我を見ても深海棲艦のモノでもない。それより、なにより、普通の人間があの怪我で生きてる訳がないんだ。何倍に薄めても使えば大火傷みたいになる高速修復剤も原液のまま使っても問題はなかった」




提督「正直に話してくれないか。この事は誰にも話さない、と言えば嘘になってしまうが」




バーダック「・・・なんで誰にも話さないのが嘘になるんだ」




提督「一応元帥には報告しなければならないかも知れんからな。ま、内容にはよっては最極秘事項とするが」




バーダック「・・・少なくともここの連中には話さないんだな」




提督「ああ、約束しよう」




バーダック「・・・俺は地球人じゃない」




提督「それは宇宙人ということか?」




バーダック「ああ」




提督(なんてこった。明石の言ってた通りじゃないか。)



バーダック「俺は宇宙一の戦闘民族・・・」




バーダック「サイヤ人だ」




提督「っ!」




提督(サイヤ人・・・確か、歴史書には大昔に地球存在した種族だったか。でも、あれは何千年も前の話だ。これは一体?)




提督「・・・わかった。信じよう」




バーダック「フン」




提督「そこでだ、これは提案なんだが、地球人として生きる気はないか?」




バーダック「地球人だと?なんで俺が地球人にならないといけねぇんだ」



提督「ああ、歴史書によるとお前の故郷はもうないらしいじゃないか」




バーダック「なんでお前が惑星ベジータがないことを知ってるんだ?それに歴史書ってどう言うことだ!?」バン



提督「おっと、落ち着いてくれ。大体二千年前の歴史書、確か名前は『龍球記』だったか」




バーダック「二千年前だと!?」




バーダック(どう言うことだ。つまり俺は二千年後の地球に来ちまったのか。それなら、カカロットがいないのも納得できるが)




提督「まぁ、辛いだろうがお前の故郷も同胞もいない。だから、此処で暮らさないか?」




バーダック「確かにこの星の技術じゃ他の星に行くこともできねぇだろうが、俺の運命はお前らに関係ねぇはずだ」




提督「まぁ、そうかも知らんが、時を超えてお前が此処に来た。何かの縁があったのかも知れないじゃないか。それに、此処で働いてくれるなら、ちゃんと賃金も出すし、衣食住も保証する」




提督「そして、まぁ、これは提案よりお願いなんだが、俺達は深海棲艦と戦っているんだ。だから、戦闘民族なら尚更のことお前の力を貸して欲しい!人類を守るために!頼む!この通りだ」ドゲザ



バーダック「・・・フッ、フフフハハハハハハ」




バーダック「今まで他の連中を殺すために戦ってきた俺に守るために戦ってくれだと?」



バーダック「可笑しなことを言うヤツだ」




提督「っ!」




バーダック「いいだろう、退屈はしねぇんだろうな?」




提督「っ!と言う事は!?」




バーダック「・・・フン、やってやるよ。ちょうど体が鈍ってきたところだ、リハビリがてら相手してやる」ニヤリ




提督「そうか!ありがとう!」




バーダック「ただし!つまらなかったら、出て行くからな」




提督「ああ、わかった。長門と武蔵の2人と相手するんだろう?その時にアイツら実力がわかるだろう」




バーダック「フン」




提督「最後になったが、これが本題だ。戸籍はこっちで作るが問題はないか?それと、地球人名に何か希望はあるか?」




バーダック「・・・勝手にしやがれ」




提督「そ、そうか。なら、お前の名前は、そうだな・・・」




提督「『海尾 守』だ!」




バーダック「・・・フン」




提督「さて!話はこれでお終いにしようか。電も待ってくれてるし、付き合ってくれてありがとう」




スクッ

ガチャ



バーダック「・・・よろしく頼むぜ、提督」ニヤリ




提督「!・・・ああ」ニヤッ



バタン




電「バーダックさん!何のお話をしていたのですか?」



バーダック「・・・俺は今日から『海尾 守』だ」



電「海尾 守さんですか・・・、わかったのです!守さん!」




<ピンポンパンポ-ン

提督“あー提督だ。皆んなに伝えておくことがある。皆んな、バーダックの事は知ってると思う。で、今日からバーダックは日本人として『海尾 守』になった。この鎮守府内にいる者は、本名でも日本人名でも好きな方で呼んでいいが、外部の者がいる時は絶対に日本人名で呼ぶこと。以上だ”



バーダック「・・・チッ、余計なことしやがる」




電「電はバーダックさんって呼ぶのです!」




バーダック「フン、好きにしろ」




電「あ!もう長門さんも武蔵さんもグラウンドにいるのです!急ぎましょう!」










長門「む?来たな、バーダック」




武蔵「私達の体は温まっている。貴様もウォーミングアップするかい?」




バーダック「前置きはいい・・・さっさと始めようぜ」




天津風「カッコいい」ボソッ




??「天津風デレデレじゃ〜ん」




天津風「で、デレデレなんかしてないわよ!///」カオマッカ




天津風「時津風だって楽しみでしょ!?」




時津風「ま〜ね〜」




霧島「マイク音量大丈夫?ワンツー」




霧島「さあ!始まりました!司会実況の霧島です!」




青葉「カメラマンの青葉です!」




霧島「さあ、バーダックさんはどちらを先に相手するのでしょうか!?」




バーダック「先も何もねぇ。2人同時に相手してやる」




ヒュ-ヒュ-

イイネ-シビレルネ-

イイゾ-



武蔵「フッ、言ってくれるじゃないか」



霧島「長門さんはそれで大丈夫ですか?」




長門「問題ない」




霧島「それでは、行きますよ!」スッ




霧島「はじめ!」




長門「はあっ!」ブン




バーダック「・・・」スッ




長門「くっ!」




バーダック「・・・」ドン



長門「グ・・・フ・・」ドサッ



霧島「おーーっと、長門さん!戦闘不のぉぉぉ!1発でダウーーン!」



青葉「」カシャカシャカシャカシャカシャカシャ




武蔵「長門!やるなバーダック!」ブン




バーダック「・・・」スッ




武蔵「はぁ!」ブン




バーダック「・・・」スッ




バーダック「・・・」ドン




武蔵「ガハッ!・・・」ドサ




霧島「武蔵さんも戦闘不のぉぉぉぉ!これは、勝負あり!バーダックさんの勝利ぃぃぃ!!」




提督(おいおいおい、マジかよ。たった1発であの2人が・・・)




スゴ-イ!

エ?

ツヨスギデショ!




バーダック「・・・チッ、少しはやるかと期待したが、この程度か。リハビリにもなりやしねぇ」




??「バーダックさん!すっごい強いんだね!でも、夜戦だったらどうなn・・・」




ジリリリリリ



大淀“鎮守府近海に多数の深海棲艦が出現!第1艦隊は至急戦闘準備!”




??「ごめんね、バーダックさん!行かなくちゃ!」



バーダック「・・・」







提督「敵の数、戦力は未知数だ。不味くなったら装備を捨ててでも帰ってこい。いいな!」



第1艦隊「はい!」




提督「よし!全艦、出撃!」









大淀「第1艦隊、旗艦大和より入電!敵勢力、全てeliteおよびflag shipのみ!数、20隻以上!現在も出現中とのことです!」




提督「なんてことだ!支援部隊を編成する!長門、武蔵に高速修復剤を使用後すぐに出撃させろ!」




大淀「はっ!」









大淀「大和より入電!空母、赤城、加賀、翔鶴、瑞鶴が大破!制空権を奪われました!さらに、中破以上の艦娘多数!敵に包囲されており撤退も不可能と!」




提督「クッ!」ギリッ




バーダック「・・・どうした?何かあったのか?」




提督「バーダック、そうだ!バーダック!頼む!皆んなを助けてくれ!」




バーダック「・・・」




提督「このままじゃ皆んなが・・・」




バン!



大淀「提督!大変です!F級と名乗る艦種不明の深海棲艦が現れました!」




提督「F級だと!?特徴は!?」




大淀「これが水偵から撮った写真です」




バーダック「・・・」チラッ




バーダック「なっ!」




提督「そんな・・・、バーダック!頼む!」ガシッ




バーダック「ええい!どけ!邪魔だ!」タッタッタッ






バーダック「チッ!フリーザーーー!」ギュ-ン




バーダック「あそこか!!」


※F級のセリフをフリーザの声で読んでいただければ幸いです。※


F級「ハッハッハッハッハ!全員死ンジマエーー!」ドンドンドン




榛名「きゃあ!」中破




赤城「加賀さん!直上!」




バーダック「あの飛んでるヤツを壊せばいいのか」スッ





バーダック「はあ!」ドガガガガガガカ





暁「なに!?新しい敵!?」




雷「違うわ!敵機が!」




F級「ナ、ナンダァ!?」




バーダック「アイツかぁぁぁ!!!」ギュ-ン




バーダック「フリーーーザーーーー!!!」ドゴォン




F級「グァッ!」




瑞鶴「バ、バーダックさん!」




時雨「え、飛んでる?」




電「バーダックさん!来てくれたのですか!?」




F級「クソォ!何シヤガルンダ!」




バーダック「二千年後でも生きてやがったとはな」




バーダック「よくも俺達をコケにしてくれたじゃねぇか」




バーダック「死んじまえぇぇぇぇぇ!!!」ギュン




F級「フン」ガシッ




バーダック「なっ!」




F級「死ヌノハテメェダー!」ドン!




バーダック「グァァァァ!」フキトバサレ




金剛「バーダック!」





バーダック「く、クソ!」ボロ




バーダック「舐めるなー!フリーーーザーーー!!!」ギュン




F級「エエイ!シツコインダヨ!!」バキッ!




バーダック「ウガァッ!」ドサ




F級「俺様ハソノフナンチャラッテイウ雑魚ナンカジャネェンダヨ」




F級「俺様ハ最新鋭深海棲艦ノF級様ダ!」




バーダック「・・・フリーザじゃねえのか」




F級「コノ俺様ヲ間違エルトハ失礼ナヤツダ!」




F級「ソンナヤツハ!」ヒュン、ガシッ




バーダック「ウグッ!」




F級「コウシテヤル!!」バシャ!




バーダック「ガァッ!」




F級「コノママ死ジマエェ!」ググググググ




バーダック「グァァァァァァァァ!!!!」




電「や、やめるのです!」ガシッ




F級「ンン?」




電「バーダックさんを放すのです!」ドン




バーダック「い、いな・・・づ・・ま。に・・げ・・・」




F級「大人シクコイツガ死ヌノハヲ見テイレバイイモノヲ」




F級「オ前カラ先ニ死ンジマエー!」ドン!





電「きゃああああ!!!」大破





バーダック「なっ!」




F級「フハハハハ!弱イナ!人類モ艦娘モ全員コノF級様ノ前デ膝マズクンダヨ!」




天津風「電!しっかりして!」




大和「電ちゃん、ここは下がってて」




電「バ、バーダックさんが・・・」




バーダック「・・・クソッ!」




バーダック「俺に力があれば・・・」グググ




バーダック「惑星ベジータの時もヤツに勝てるカがあれば・・・」ギリッ



ピシャ-ン!

ゴロゴロ




神通「雷?はっ!天候が!」




比叡「バーダックさん!危ない!雷が!」




バーダック「サイヤ人も!」ドン!




バーダック「電も!」ドン!




F級「ハハハハハ!何カッコツケテヤガル!頭デモオカシクナッタノカ?」




バーダック「フンッ!」クルッ



ピシャ-ン!

ド-ン!

ガラガラガラガラガラ



F級「ドウシタ?突ッ立ッテナイデ来イヨ?来ナイナラ、オ前モアノ馬鹿ナ駆逐艦ミタイニボコボコニシテヤロウカァ?」




バーダック「馬鹿な駆逐艦だと?」ピクッ




バーダック「テメェの方が大馬鹿野郎だろうがぁぁぁぁぁぁ!!!」




ドーーーン!




F級「フン!カッコツケタトコロデ何ニモ変ワラネェジャネェカ!所詮オ前モ下等生物ダッタンダヨ!」




雷「そ・・・そんな・・・」ガクッ




陸奥「う、うそ」ヘタッ




島風「バ・・・バー・・・ダック、さん・・・」




加賀「う、うそよ・・・」ワナワナ




鳳翔「翔鶴さん!しっかりして!」




翔鶴「・・・」ボ-




天龍「テンメェ!」グググ




龍田「その手、切り落とそうかしら〜」ハイライトオフ




愛宕「うそ・・・」




榛名「許さない・・・許さない・・・」ギリッ




響「よくも・・よくも・・・よくも!」




ピシッ!

ピシャンッ!







シュ-     ガラガラガラ




シュインシュインシュインシュインシュイン




徐々にF級の攻撃で起きた煙と蒸発した海水が晴れていき、金色のオーラを纏った戦士の姿が現れる。




??「・・・」シュインシュイン




F級「ナニィ!?」




天津風「あ、あれは!?」




霧島「バーダックさん・・・」




瑞鳳「でも!金色に!」




高雄「『龍球記』の通りなら、あれは」



赤城「金色に変化する人間なんてアレしかないですね」



加賀「伝説上の存在、超サイヤ人」




超サイヤ人、千年に1人現れると言われる伝説の存在。彼は攻撃を受ける直前に怒った。仲間を傷付けた相手に、そしてなにより、仲間を助けることができなかった自分の弱さに。




超バーダック「・・・これは」シュインシュイン




電「じゃあ!バーダックさんはサイヤ人だったってことなのですか!?」




大和「・・・恐らく」




F級「フ、フン!金色ニナッタクライデ図ニ乗ルンジャネェェェ!」シュン



ズガガガガガン




空高く飛び上がったF級からエネルギー弾の雨が降り注ぐ。普通の人間、艦娘ならば形を留めないような激しい攻撃。




超バーダック「・・・」




だが、そこには無傷のバーダックがいた。全く動じず、ただ目の前のF級を睨みつけながら。




F級「ナ、ナンダトォ!?」




F級「コ、コノ世ニ俺様ヨリ強イヤツガイテタマルカァァ!!」ズガガガガガガガガン



F級「ハーハーハー」




先ほどの攻撃よりも更に激しいエネルギー弾の雨。流石にあの攻撃には耐えられないと青ざめる艦娘達。だが




超バーダック「・・・」




効かない。




次の瞬間その場にいた全員が目を疑った。



超バーダック「・・・」シュン




F級「ナッ!」



瞬きをした間に10mは離れていたバーダックがF級の目の前にいた。




超バーダック「・・・」ドスッ




F級「グァァァァ!!!」




先ほどまで全く効かなかったバーダックの攻撃がF級に効いている。たった1発のパンチでF級がうずくまる。




川内「な、なんで!?神通!なんで急に強くなったの!?」




神通「超サイヤ人になると戦闘力が格段に上がると言われています。だから、バーダックさんは・・・」



F級「コ、コンナコトガ、アッテタマルカァァァ!」




超バーダック「・・・」バキッ!




F級「ウグァァ!」フキトバサレ




超バーダック「よくも、仲間にこんな事してくれたじゃねぇか」



F級「ダマレ!」



超バーダック「貴様は俺が倒す!」




F級「ウ、ウルセェェェ!」シュン



再び空高く飛び上がるF級。その手から小さな太陽のようなエネルギー弾が現れる。




F級「全員死ンジマエェェェェェ!!!コノ世デ1番強イノハ俺様ナンダァァァ!!!」ズズズズズズ




そして、それはF級の手から放たれる。




超バーダック「いつまでも寝言ほざいてんじゃねぇぇぇ!!!」




バーダックもエネルギー弾で応戦する。




電「バーダックさん!」




金剛「バーダック!」




天津風「あなた!」




艦娘達「「「バーダックさん!」」」




徐々にバーダックの攻撃が押していく。




超バーダック「くたばっちまぇぇぇぇ!!!」




バーダックのエネルギー弾がF級のエネルギー弾を貫く。そして、




F級「ウガァァァァァ!!!」



F級の体に直撃し、誰も付けられなかった傷を与える。そして、次の瞬間、



長門「全艦!砲撃よーい!」



艦娘達が一斉にF級に狙いを定める。



長門「斉射!!!」



ドーーーン!



その場にいた全員が討ち取ったと確信した。しかし、



F級「ウグゥ!コ・・・ノヤ・・ロウゥゥゥ」ギロ



生きていた。ボロボロにはなっていたが、しぶとい生命力で生きていた。




超バーダック「チッ、生きてやがったか」



??『オッス!』



超バーダック「誰だ!?」



突然バーダックに話しかける謎の男。



??『へへへ〜、アイツなかなかしぶといじゃねぇか〜」



??『ずっと見てたけど、オラ、思わずワクワクしちまったぞ!』



超バーダック「ワクワクだとぉ?」




睦月「およー?バーダックさん、誰と喋ってるんだろう?」



如月「流石に疲れちゃったのかしら?」アセ



他の艦娘達には謎の男は見えていない。そこにある光景はバーダックが空気に向かって話している姿だけだった。




??『他のヤツらにはオラのこと見えてねぇから、注意しねぇと頭おかしいヤツって思われちまうぞ?』ヘヘヘ




超バーダック「フン」




??『アイツを倒す技教えてやるよ』



超バーダック「フン、余計なお世話だ」




??『ニヒヒ、とか言いながら、倒せてなかったじゃねぇか〜』



超バーダック「うるせー!ほっときやがれ!」




瑞鶴「ちょ、マジでバーダックさんどうしちゃたんだろう?」オロオロ



翔鶴「超サイヤ人の影響なのかしら?」オロオロ




F級「テ、テメー!イツマデモ無視スルナァ!」ギュン



超バーダック「フン」ガシッ




バーダックに飛びかかるF級だが、受け止められる。



F級「ク、クソォ!」ジタバタ



??『アイツを空に投げるんだ!』



超バーダック「・・・」



??『早くしねぇとまた誰か傷つくぞ!」



超バーダック「・・・チッ、しかたねぇ、やってやるよ!」



超バーダック「・・・」ダンダンダン



F級「ウグッ!」



超バーダック「どりゃぁぁぁぁ!!」ブンッ



F級「ウワァァァァ!」



F級を数回海水に叩きつけてから空高く投げ飛ばすバーダック。



??『はあっ!』ドン、シュインシュイン



暁「え?何か爆発した?」



響「たしかにそんな気はしたけど・・・」



超??『後はオラと同じ動きをすればいい!』



超??『行くぞ!』ビュン



超バーダック「フン!」ビュン



バーダックもF級を追うように飛び上がる。



超バーダック(この動き、惑星ベジータで爆発に巻き込まれた時に見た夢で・・)



超バーダック(っ!・・・なるほど、そう言うことかぁ、生意気な)ニヤリ



超??『・・・フッ』ニヤ



超??超バーダック「『はあぁぁぁぁぁ!!!』」



バーダックと謎の男が叫んだ瞬間黄金の龍が現れる。



金剛「ワオ!ゴールデンドラゴンデース!!」



吹雪「え?え?ええ!?」



叢雲「・・・は?」



青葉「はっ!」カシャカシャカシャカシャ



F級「ヤ、ヤメローーーー!!!」



とてつもない勢いで向かってくる黄金の龍。



超??『龍けーーーーん!!!』

超バーダック「龍けんーーーー!!!」



F級「ウ、ウワァァァグァァァァ!!!」



黄金の龍がF級の体を突き抜け、大爆発を起こす。


ドーーーン!!!


ス、スゴイ!

キセキダワ

バ-ダックサン!

ケムリデミエナイ!



バーダック「・・・」シュ-



爆煙が徐々に晴れていき、黒髪に戻ったバーダックがゆっくりと降りてくる。



バーダック「・・・へ、へへ、ははは」パシャ



電「バーダックさん!大丈夫ですか!?」



天津風「あなた!怪我は!?」



榛名「バーダックさん!」



武蔵「バーダック!大丈夫なのか!?」



艦娘達「「「バーダックさん!」」」



バーダックに駆け寄る艦娘達。



バーダック「フッ、フフフ、ガキのくせに生意気なことしやがるぜ、カカロットよ」ボソ



電「バ、バーダックさん?あの、怪我は?」オロオロ



バーダック「・・・」



電「・・・」ジ-



バーダック「フッ、お前の方がボロボロのくせに俺の心配なんかしやがって・・・」アタマポン



バーダック「妙なガキだ」ナデ



電「はわわっ///」ナデラレ



ア、イイナ-

ズル-イ!

ワタシモ!ワタシモ!



榛名「・・・」ハイライトオフ



金剛「ハ、ハルナ?」ビクビク



比叡「ひ、ひえぇぇー」



龍田「再教育らしら〜」ジャキ



天龍「フフ怖」バタッ



天津風「・・・」ハイライトオフ



雪風「デレデレじゃなくてヤンデレでした!」タイヘンデス!



時津風「私にもナデナデしろ〜」



長門「と、とりあえず終わったんだ!皆んな帰投するぞ!」



長門の号令で目に光が消えていた者も動き出していく。が、


長門「ほら!早く帰るぞ!大和!・・・」



長門「や、大和?」



大和「ハイ、スミマセンナガトサン。イマイキマス」ハイライトオフ



未だ目が死んでいる大和であった。



暁「ヒッ!」



吹雪「や、大和さん」ガタガタ



赤城「きょ、恐怖してはダメ」ビクビク



電「バ、バーダックさん、大和さんを助けて下さいませんか?」ビクビク



バーダック「・・・」



大和に近づいていくバーダック。



バーダック「・・・」ビシッ



大和「あぅ!」



バーダック「こっちは疲れてんだぁ、さっさとしやがれ」



大和「は、はい」



大和(デコピンされた!ウフフ、デコピン!バーダックさんにデコピンされた!)ニマニマ



武蔵「・・・はあ〜〜〜ぁ」タメイキ



長門「さぁ!皆んな帰るぞ!」



オ---!

オナカスイタ-

オフロニハイリタイワ








鎮守府にて

提督「お前達!よく帰ってきてくれた!」



タダイマ-!

シヌカトオモッタヨ~




提督「兎に角、皆んな先に入渠してくれ!高速修復剤もドンドン使って構わない!報告はその後でいい!」



艦娘達「「「はい!」」」



提督「さて、心の底から感謝するよ。本当に本当にありがとう、バーダック」クルッ



バーダック「・・・フン、ただの気まぐれだ」



提督「そうか、だが!それでもありがとう!」



バーダック「フン」



提督「じゃあ、バーダックも明石に診てもらいに行ってくれ。勝ったって言う報告を受けて祝勝会も準備中だ。皆んな揃ってから、大いに食って飲むぞ!」



バーダック「あの一航戦とか言うヤツらより食うから覚悟しとけよぅ?」



提督「間宮さん達に伝えておくよ」ニガワライ



バーダック「フン」ニヤ



スタスタ





医務室にて



バーダック「おーい、誰かいるか?」



明石「あ、待ってましたよ!どうぞ座って下さい!」



シンサツチュウ



明石「骨折とか特に重症は無いですね。さすが、戦闘民族なだけありますね!」



バーダック「なんで、知ってやがる?」



明石「実は私、最初からバーダックさんが宇宙人じゃないかって疑ってたんですよ。理由は、まぁ、提督の言っていた通りです」



バーダック「アイツ・・・バラしやがったのか」チッ



明石「あはは・・でも、もう皆んな知ってるからいいじゃないですか」



明石「それより、どうして隠そうとしていたんですか?」



バーダック「お前には関係ねぇ」



明石「えーー!教えて下さいよ〜」



バーダック「うるせー!」



明石「ぶ〜〜〜〜」



バーダック「フン!」



明石「はぁ、もうわかりましたよ。では!祝勝会行きましょう!」グイッ



バーダック「おい!引っ張るな!」





会場にて


ワイワイ

ガヤガヤ


明石「お待たせしましたー!」



オッソ-イ!

ハヤクハヤク!



バーダック「おい!だから、引っ張るな!」



夕立「あーー!バーダックさんと手繋いでるっぽい!」


エ-ズル-イ!

ユルサナイ...

フコウダワ



電「バーダックさん!一緒に食べましょう!」タタタ



駆け寄る電。



バーダック「・・・」



電「一緒に食べるのですっ!」グイッ



バーダック「だから、引っ張るな!」



金剛「バーダック!私達と一緒に食べまショー!」グイッ



川内「バーダックさん!こっちこっち!」グイッ



イク「イク達と一緒にたべるのね!」グイッ



バーダック「いい加減にしやがれ!」



天津風「ほら、バーダックさんが困ってるじゃない」グイッ



バーダック「てめぇも大概だ」



そんな茶番を終えて壇上に立った提督が全員に呼びかける。



提督「さて、諸君。今回のF級出現は大変な事件だった。だが、無事討伐することができた、皆んな、よくやってくれた!君達自身の力、そしてバーダックのおかげもあって誰一人沈まずにこうしてこの場にいることができる。これは同時に俺の誇りだ。」



提督「今日は無礼講だ!皆んないっぱい食べて飲んでくれ!乾杯!」



カンパ---イ!



電「バーダックさん!乾杯なのです!」カチン



バーダック「・・・フン」カチン







バーダック「・・・」ガツガツガツ



加賀「・・・」ムシャムシャムシャ



赤城「・・・」モグモグモグ



突如始まった一航戦vsバーダックのフードファイト。今まで一航戦に張り合う人間なんていなかった。艦娘達が見ている光景は無言で食べ続ける一航戦とバーダック。みるみるうちに出来る皿の山。運ぶのに必死な妖精さん達。



間宮「後で妖精さん達に甘味を作りましょうか」ニガワライ



伊良湖「そ、そうですね。アハハ」ニガワライ



鳳翔「私もお手伝いしますよ」



だんだんと食べるペースが落ちてくる一航戦とむしろペースが上がっていくバーダック。



加賀「も、もう食べれない・・・」バタ



赤城「ま、参りました・・・」ドサ



バーダック「・・・フン、お前らも少しはやるじゃねぇか」



夕立「ね、ねぇ」



時雨「うん」



金剛「霧島・・・」



霧島「はい、お姉様」



ここにいた全員が口を揃えて言った。



一同「「「「「サイヤ人ヤベェ」」」」」







天津風「あ、あなたまだ食べられるの!?」



バーダック「当たり前だ」



大鯨「この鎮守府で1番大食漢ですね」ニガワライ



提督「電、お前、ある意味とんでもないバケモノ拾ってきたな、こりゃ」



電「はわわっ!」



漣「この鎮守府が破産するのも時間の問題ですなぁ〜」



??「バーダックさん!」



バーダック「ん?」



瑞鳳「バーダックさんの形をした卵焼き焼いてみたの。食べりゅ?」



一同「!」キラ-ン!



瑞鳳の「食べりゅ?」とは絶対に「食べりゅううう!」と反応してしまう魔の言葉。全員はバーダックの返答が気になって仕方がない。



バーダック「俺の形だと?」



バーダック「フッ、ああ、食ってやりゅ」



バーダック「なっ!///」



バーダック「・・・チッ!クソッ!」



一同「!!!」ズッキュ----ン!



衣笠「青葉?」チラッ



青葉「うん」コクッ



衣笠青葉(とっさに録音して良かった!)グッ!



金剛「バーダーーック!もう一度言ってくだサーイ!」



榛名「榛名は大丈夫です!」ハァハァ



霧島「さあ!マイクもありますよ!」サアサア!



比叡「私にはお姉様が・・・でも、いややっぱり・・」ムムム



電「はわわ〜、バーダックさん可愛いのです!」



響「ハラショー」



提督「お前なかなか可愛いとこあるじゃないかww w」クックックッ



バーダック「てめぇら!いい加減にしやがれ!」バン!



一同「!」ビクッ



瑞鳳「あ、あの〜バーダックさん?」



瑞鳳「そ、そのなんか、ごめんね。ここに置いておくから食べてね?」



瑞鳳「食べたら後で感想聞かせてね!」パタパタ






加賀「瑞鳳さん」ガシッ



赤城「瑞鳳ちゃん」ガシッ



扶桑「瑞鳳ちゃん」ガシッ



山城「瑞鳳」ガシッ



弥生「瑞鳳、さん」ガシッ



伊勢「瑞鳳!」ガシッ



鹿島「瑞鳳ちゃん!」ガシッ



熊野「瑞鳳さん」ガシッ



瑞鳳「は、はい!」ビクゥ!



「「「「「グッジョブ!」」」」」グッ!



瑞鳳「え?」



日向「まあ、そうなるな」







バーダック「・・・」スタスタ



すっかり不機嫌になってしまったバーダックは誰もいない廊下を歩いていた。



バーダック「っ!」ズキ



バーダック「う・・・こ、これは・・」



突然、猛烈な頭痛がバーダックを襲う。



バーダック「こ、これは、カナッサ星人の・・」ズキンズキン



バーダック「うっ・・・」スッ バタン



バーダックは気を失い、廊下に倒れてしまった。







ドン...ドンドン...

ズズズン...



うっすらと聞こえてくる砲撃音。その音でゆっくりと目を開けて見えた光景にバーダックは衝撃を受けた。




バーダック『こ、これは!?』



目の前に広がっていた光景は艦娘達と1人の謎の者。



バーダック『これもカナッサ星人の予知夢か!』



電『!!!』ポロポロ



加賀『・・・』ポロポロ



??『・・・』ズンズンズン



バーダック『アイツは一体?新しい深海棲艦か?』




バーダック『顔はわからねぇな。ケッ、カナッサ星人の予知夢も便利なもんだ。次の敵が見れるとは』



だが、バーダックは疑問に思うことがあった。



バーダック『アイツらどうして泣いてんだ?』



バーダック『ん?まて!どうして俺がいない!?』



なぜか泣きながら戦っている艦娘達。謎の者はF級を超える強さなのになぜかバーダックがいない。



バーダック『まさか・・・アイツらが滅びる夢だってのか!』



バーダック『クソッ!なら、俺はもうやられたってのか!?せめて、ヤツの特徴は!?仮面か!』



そう叫んでいると、



バーダック『う、うあぁぁぁぁぁぁ!!!』



突然、吸い込まれるように飛ばされていく。そして、目の前がだんだんと暗くなっていく。



電「・・・ク・・ん!バ・・さん!」



バーダックはゆっくりと目を開ける。



バーダック「う・・・ここは?」



電「バーダックさん!心配したのです!」ポロポロ



球磨「バーダック!大丈夫クマか!?」



多摩「目を覚まして良かったニャ」



提督「バーダック、大丈夫か?」



ベッドの周りには沢山の艦娘と提督がいた。



バーダック「俺は・・・」



提督「廊下で倒れていたのを曙が見つけてくれたんだ」



バーダック「そうだったのか、すまねぇな」



曙「フ、フン!寝るなら部屋で寝なさいよ!このクソバーダック!」



バーダック「あぁん?なんだと?」



漣「ま、まーまー、落ち着いてくだせぇ。バーダックさん!」



潮「曙ちゃん、素直にならないと」



朧「うん」



曙「そ、そんなんじゃないから!」




チョットトオリマスネ-



明石「あ、バーダックさん!目が覚めたんですね!」



大勢の艦娘を掻き分けて近寄ってくる明石。



明石「急性アルコール中毒かと思ったんですが、特に異常はなかったので心配ないですよ!」



ザラ「私も最初そうじゃないかって心配したのよ?」ジト



ポーラ「エヘヘ〜、ごめんなさ〜い、反省してます〜」



ザラ「言ってるそばから酔ってるじゃない!」



妙高「那智貴女もよ?」



那智「反省している・・・」



飛鷹「隼鷹もだからね!」



隼鷹「ちゃんと反省してるって〜」



千代田「お姉もわかってる?」



千歳「はい・・・」



祝勝会でバーダックに酒を飲ませた艦娘達がその姉妹艦達に怒られていた。その光景を横目で見ながらバーダックが口を開く。



バーダック「・・・そうだ、提督。夢を見た。これは予知夢だ、この夢は絶対に実現する。恐らく新しい敵だ。F級より強い」



提督「絶対に実現する夢?」



バーダック「ああ、昔受けた攻撃で予知夢が見れる」



提督「そうなのか・・・ん?新しい敵がF級より強い!?嘘だろ!?」



バーダック「嘘じゃねえよ。実際F級の時より酷い有様だったぜ」



提督「冗談じゃねえよ、あんなバケモノ以上かよ」



提督「で、どんな状況だったんだ?」



バーダック「・・・何故かコイツらが泣いていた、ほとんどのヤツらが中破以上だ、そして・・・」



バーダック「俺がいなかった・・・」



提督「そんな・・・て、敵は?どんな敵だった!?」



バーダック「仮面だ。仮面をつけていた」



提督「仮面・・・。明日からの警戒任務に加えておこう!」



提督「これが本当なら見過ごせん!」



提督「ありがとう、バーダック。役に立ちそうな情報だ」



提督「だが、お前がいないのが気掛かりだな」



バーダック「フン、既に、ヤツにやられた後だったのかもな」ニヤ



バーダック「まぁ、兎に角、かなりヤバイヤツだ。気をつけておくことだな」



提督「ああ、そうするよ」


ヤバイジャン

バ-ダックサンガマケタノ?

コワイ...



バーダック「・・・」グ-



バーダック「・・・腹が減った。続きだ」



一同「「「「「は?」」」」」



その場にいた全員はバーダックの言ったことの理解ができなかった。






翌日、新たに編成された警戒部隊が執務室に集まっていた。



提督「皆、よく集まってくれた。今からお前達に新しい任務を課す」



警戒部隊「はっ!」



提督「任務内容は、バーダックの夢に出現した仮面の敵の索敵、討伐だ。・・・敵は仮面1人らしいが、F級を超える強さらしい。だから、十分注意しながら任務に当たって欲しい」



提督がある程度話し終えたら、部隊の1人である加賀が口を開いた。



加賀「提督、質問があります」



提督「」コク



加賀「仮面の敵がF級を超える強さだからこの編成にするのはわかるのだけれど、ただの夢でここまでする必要があるのかしら?」



提督「・・・確かに加賀の言う通りだ。他の者もそう思っているだろう。だが、知っている者もいるかもしれんがバーダックの夢は予知夢だ。必ず的中する。」



加賀「!」



神通「必ず・・・」



夕立「的中しちゃうっぽい?・・・」



赤城「それでこの編成ですか・・・納得できますね」



大和「そ、それで!どのような状況だったんですか?」



提督「・・・ああ」



提督「F級の時より酷いらしい。間宮や伊良湖なんかを除いた全ての艦娘が中破以上、大破が半分を占めていたらしい。艦載機は全機撃墜、制空権は無いと言っていた。幸い仮面は艦載機を飛ばして来ることは無かったらしいが・・・」



加賀「そんな・・・」



提督「そして、気掛かりな事が2つ。1つは艦娘達が泣きながら戦っていたこと。そして・・・バーダックがその場にいなかったこと・・・」



武蔵「バーダックがいないのは確かに気掛かりだな」



夕立「バ、バーダックさんがいなかったら絶対勝てないっぽい!」



バーダックがいない事に動揺する艦娘達。



提督「そこでだ、この警戒任務にはバーダックも参加する事になった」



大和「え!?」キラキラ



武蔵「大和、落ち着け」



赤城「・・・なぜ?バーダックさんがいないと言うことは、バーダックさんの身に何らかの危険が及んだと言うことでは無いのでしょうか?」



加賀「確かに赤城さんの言う通りです。なら、バーダックさんにはここで待機して貰った方が良いのでは?」



提督「・・・2人の言いたいことはわかる。だが、F級を超えるんだ。もし遭遇した時にバーダックがいなければ即轟沈ということもあり得る。バーダックがいれば少なくとも轟沈を避け帰投できる可能性は上がる」



提督「そして、バーダックがいない事はバーダック本人もわからないらしいんだ。だから、お前達と共に任務に当たる事で・・・」



加賀「なぜその場にいないかが判明し、一緒に行動する事でその状況を変えると言う事ですか」



提督「御名答」



神通「でも、それだとバーダックさんの身に何かが起こった時には遅いのではないでしょうか?」



提督「確かに神通の言う通りだ・・・だが、これは、まぁ、バーダックの希望なんだ」



提督「『あの場に俺がいないのかがどうしてもわからねぇ。だから、アイツらと一緒に俺も出させろ!』ってな」



警戒部隊「・・・」



提督「そう言う事だから、皆んな、わかってやってくれ」



警戒部隊「・・・はい」



夕立「ところでバーダックさんはどこっぽい?」



提督「ああ、トレーニングをするって言ってたな。出撃する時に呼んでくれだとよ」



武蔵「!なら、私も一緒にトレーニングするか!」



提督「いや、出撃するんだよ」



武蔵「あ、ああ、そうだったな」



大和「気持ちはわかるわよ・・・」



一緒にトレーニングできないとわかって落ち込む武蔵。



提督「コホン、では、2時間後に出撃だ!」



警戒部隊「はっ!」







ジムにて


バーダック「1647・・・1648・・・」



武蔵「バーダック!」



バーダック「ちょっと待ってろ」



バーダック「1649・・・1650、フゥ」ガシャン



バーダック「どうした?」



武蔵「なかなかの回数をしてるじゃないか。何キロぐらいなんだい?」



バーダック「さあな、ここにあった重り全部だからいちいち考えてねぇな」



武蔵「ははは、バーダックらしいな」



バーダック「フン、それより何か用があるんじゃなかったのか?」



武蔵「ん?ああ!2時間後に出撃だ。それを伝えに来たんだ」



バーダック「そうか・・・これで確かめられるな」



武蔵「ああ。できればその予知夢が外れてくれてればいいんだが・・・」



バーダック(カカロット達の夢は過去の出来事なんだろうが、艦娘が出てきたんじゃあなぁ、周りの反応でも仮面と戦ったとは思えねぇし)



バーダック「その場に俺がいたら予知夢は外れる。仮面が出ても俺が戦えば問題はねぇだろう」



武蔵「そうかもしれないが・・・」



バーダック「フン、まぁいい。2時間後だな、じゃあな。お前もちゃんと準備しとけよ」スタスタ



武蔵「あ、ああ」







2時間後


提督「ではこれより警戒作戦を開始する」



警戒部隊「はい!」



提督「もしも仮面と遭遇しても無理に戦闘はしないように!」



警戒部隊「了解!」



提督「お前達の無事を祈る!」ケイレイ



警戒部隊「!」ケイレイ



提督「じゃあバーダック、気をつけろよ」



バーダック「問題ねぇさ、出てきても俺がヤツをぶっ飛ばすだけさ」



提督「ふふ、頼もしいな」



提督「何事も無いことを祈るよ」



バーダック「ああ、じゃあな」クル







航行中


大和「改めて近くで見ると本当に飛んでるんですね」



武蔵「海面すれすれを飛んでるからまるで私達と同じように艤装をつけてるのかと思ったぞ」



腕を組んで海面を艦娘が滑るように飛ぶバーダック。



バーダック「空を飛んでも良かったがそれだと意味ねぇしな」



夕立「夕立も飛んでみたいっぽい〜」



赤城「それはバーダックさんがサイヤ人だから飛べるんじゃないですか?」クス



夕立「むーー」プク-



バーダック「サイヤ人は元々気を扱うのに長けてるんだ」



バーダック「お前らがどうかは知らねぇが訓練すれば舞空術ぐらいは出来るようになるんじゃねぇか?」



バーダック「飛べない種族の方が珍しいぐらいだ」



夕立「じゃあ夕立も訓練して飛べるようになるっぽい!バーダックさん!教えて教えて〜」



バーダック「まぁ、帰ってからだ」



加賀「なら、私もお願いしようかしら」



赤城「あら加賀さん、意外ですね」



加賀「ええ、あまりこう言うことに興味はないけれど、もし舞空術というものが使えたら魚雷を避けることぐらいは出来るようになるんじゃないかしら」



神通「あ、なるほど」



大和「なら、私もお願いしていいでしょうか?(これでちょっとでも仲良くなれれば!)」



武蔵「(また、何か余計なこと考えてるな)私も頼めるか?」



神通「あ、あの・・・私も」



バーダック「フン、勝手にしやがれ」



夕立「頑張って飛べるようになって皆をびっくりさせるっぽい!」



自分も飛べるかもしれないと期待を膨らませる艦娘達だった。






??「ウフフ、完成シタワ。コレデFヲ倒シタ彼ガ手ニ入ルワ」



??「ウフフ、アハハハハハハハ!」






鎮守府にて


提督は艦隊の帰還を待っていた。



大淀「提督、艦隊が帰ってきました」



提督「帰ってきたか!皆んなの様子はどうだ?」



大淀「全員無事のようです。特に損傷は見られません」



提督「そうか。じゃあ、迎えに行こう」



大淀「はい」







大和「艦隊が帰投しました!」



提督「皆んな!よく戻ってきてくれた!損傷は無いか?」



大和「全員無傷です。敵艦隊と遭遇する事は全くありませんでした」



提督「そうか、それは良かった。では、補給を終えたら執務室まで詳しい報告を頼む」



大和「了解しました!」






廊下にて


提督(敵と遭遇しなかったのは良かったが全く会わなかったのは少し気がかりだな)スタスタ



大淀「提督?どうかなさいましたか?」



提督「ん、いや、なんでもないよ」



大淀「何かお悩みでしたらいつでも相談して下さいね」



提督「うん、ありがとう」





執務室にて


ドアから数回のノックがする。



提督「どうぞ」



大和「失礼します!報告に参りました!」



加賀「失礼します」



提督「ん?加賀も来たのか?」



加賀「ええ、少し気がかりなことがあって」



提督「そうか、じゃあ報告を頼む」



大和「はい。先程も申したように敵艦隊との遭遇は皆無。電探の反応もありませんでした」



提督「・・・」



加賀「艦載機からの偵察にも不審物は全く無かったわ」



提督「そうか・・・」



加賀「・・・提督。いつもははぐれ駆逐艦ぐらいはいるわ。でも、ここまで静かすぎると逆に怪しいわ」



提督「やはり加賀もそう思うか・・・」



加賀「ええ」



敵が全くいないという事は今まで一度もなかった。あまりにも静かすぎる。まるで嵐の前の静けさかのように。



提督「ハァ、このまま何もないといいんだがなぁ。どうしたもんか」ギシ



大和「提督、しばらくの間は警戒体制を続けるべきかと・・・」



提督「もちろんそのつもりだが・・・ところでバーダックはどうしたんだ?」



大和「バーダックさんなら今お風呂に入っています。海を潜って敵を探していたんですが、やはり何もなかったようで・・・」



提督「海の中も静かか」



提督「わかった。しばらくこの任務が続くから今日はもうゆっくり休んでくれ」



大和加賀「はい、失礼します」バタン



提督「あ〜あ、絶対的中するとか言われたらやるしかないもんな〜」ノビ-



大淀「あの、提督。バーダックさんはいつそれが起きると言っていましたか?」



提督「あー、いつ起こるって言ってなかったな。後で聞いてみるか」






風呂場にて


バーダック「ふぅ〜、ったく敵が全くいやしねぇじゃねぇか」



バーダック「予知夢も外れるのかぁ?」



バーダック(・・・アノ時の夢は過去の事だろう。カカロットが出てきたんだ、未来のとこじゃねぇ)



バーダック(今回の夢はおそらく未来の事だろう。内容は確か、艦娘が出てきた、俺はいない、謎の仮面男・・・)



バーダック「男だと!?」



何か違和感がバーダックの心に走る。深海棲艦は全員女の姿をしている。深海棲艦に男型がいただろうか。



バーダック「なんだこの嫌な予感は・・・」ザバッ



バーダック「こうしちゃいられねぇ!」






ダダダダダダ

バン!



提督「うわっ!」



バーダック「おい!提督!」



提督「ど、どうした?バーダック。ビックリするじゃないか」



バーダック「そんな事はどうでもいい!確か深海棲艦は全部女だったよな!?」



提督「あ、ああ。一部駆逐艦みたいなヤツはいるが、基本は女型だな」



バーダック「!提督、仮面は男だ。深海棲艦に男型がいる!」



提督「そ、そうか。それはヤツらの新型だからじゃないか?」



バーダック「な、そ、それだけか?」



提督「深海棲艦はわからないことの方が多い。もし男型がいても不思議じゃない。F級なんかも異形だったじゃないか。随分と強力だったが」



思いがけない提督の返答に呆気にとられるバーダックだった。



バーダック「・・・もういい」スタスタ



提督「あ、おい!」



バタン



提督「・・・なんだったんだ?」



提督の発言が間違っているとは思えないが、なぜか新型だからと言う理由では納得がいかないバーダックだった。







バーダック「何なんだ、この違和感は」



バーダック「新型だから?そんなんじゃねぇ。もっとヤバい何かだ」



ブツブツと独り言を言いながら廊下を歩くバーダックだった。



武蔵「おお、バーダックじゃないか。探したぞ」



バーダック「・・・武蔵か」



武蔵「どうした?不服そうな顔をしているが」



バーダック「ああ、仮面が男だったって事を提督に言ったんだが『新型だから』って言って片付けやがった」



武蔵「・・・まぁ、提督の言っていることが間違っているとは思えないが」



バーダック「それは俺にもわかってる。アイツは間違った事を言っていない。だがな、何かが違うんだ。もっとヤバい何かだ」



武蔵「そうか、バーダックがヤバいと言うなら本当にヤバいんだろうな」



バーダック「まあな、それより、なんで俺を探してたんだ?」



武蔵「ああ!そうだ!舞空術を教えてもらうぞ!」



バーダック「チッ、覚えてやがったのか・・・」



武蔵「ああ、夕立なんて目をキラキラさせてたからな!さぁ、来てもらうぞ!」



バーダック「フン」







運動場にて


夕立「あ!バーダックさん!遅いっぽい!」



赤城「お待ちしていましたよ。バーダックさん」クス



バーダック「チッ、ホントに全員いやがるぜ」



まさか本当に全員集まるとは思っていなかったバーダック。冗談のつもりで教えてやると言ったため内心少し焦っていた。



加賀「バーダックさん、あまり時間がないので早速教えてほしいのだけれど」



そんなバーダックの心情も加賀の声で一気に別の方向へいってしまう。



バーダック「あ、ああ」



バーダック(なんだぁコイツ、愛想もクソもねぇじゃねぇか。まぁ、俺が言える立場じゃねぇかもしれねぇがな)



バーダック「ハッ」ニヤ



加賀「どうかしたの?」



バーダック「いや、オメェと俺が似てると思っただけさ」



加賀「そう・・・」



加賀「・・・//」キュ



大和「・・・バーダックさん。舞空術、教えてもらってもいいでしょうか・・・」ハイライトオフ



バーダック「ああ、まずお前らは気をどこまで使える?」



一同「「「気?」」」



全員気の存在を知らなかった。本当に最初から教える必要があるバーダックであった。



バーダック「ハァ、そこからか・・・」



バーダック「気ってのは、体内にある己のエネルギーのことだ。まず、それを使えるようにならねぇとなんねぇな」



神通「どうやって使えるようになるのでしょう?」



バーダック「どうやってって、それは・・・」



バーダック「こんな風にするんだよ」ヒュウン



そう言って自分の手に気弾を作るバーダック。



バーダック「こんな風に気を使えるようになったら、その気を足に集中して放出するようにすれば飛べるようなる」



神通「そ、それはどうやれば?・・・」



バーダック「だからだな!とりあえず最初は手に気を集中して気弾を作れるようにするんだ

!」



神通「ええっとぉ・・・」



夕立「?ぽい?」



武蔵「ハハッ、バーダック、お前は教えるのに向いていないな」



バーダック「う、うるせー!」



今までバーダックが人にモノを教えたことはない。ましてや、気の存在、使い方も知らない者に舞空術を教えるのは非常に困難なことである。

そんな時、同じく舞空術を教えるのに苦労した青年がバーダックの前に現れる。



??『お困りのようですね。お爺さん!』



その青年は何故かバーダックの事を祖父と呼ぶ。



バーダック「誰だ?」



一同「「「え?」」」



??『父さん同様周りの人達には僕のことは見えていませんから注意して下さいね』



その青年はカカロットの時と同じで周りの者達には見えていない。これはとても厄介だ。カカロットの時は皆んなも離れていたからある程度話していても誤魔化すことができた。しかし、今回はそうはいかない。目の前に艦娘達がいる。空気に話しかけていたら、頭が狂ったと思われかねない。ある意味バーダックは焦った。



バーダック(ど、どうする。声が出せねぇとなるとコイツの正体さえわかりゃあしねぇ)



??『大丈夫ですよ。そんな風に心で会話できますから』



バーダック『最初から言いやがれ!』



心の中でカカロットのことを恨むバーダック。あの時も心で会話をしていたら変な目で見られることはなかったはずだった。



バーダック『それより、オメェは何者なんだ!?』



大和「バーダックさん、どうかされましたか?」



バーダック「いやぁ、なんでもねぇ」



周りからはバーダックがいきなり何かを睨みつけながら黙ったように見えている。自分達が気を使えないことにバーダックの機嫌が悪くなってしまったのかと心配する艦娘達であった。



??『はじめまして、僕はあなたの息子である孫悟空、えっと、カカロットの息子の孫悟飯です!お会いするのは初めてですね、お爺さん』



バーダック『カカロットの息子だとぉ?ケッ、戦闘力がたったの2だったあのクソガキに息子かぁ、しらねぇ間に随分とでかくなっちまったんだなぁ』



悟飯『もう2千年近く昔の話ですけどね』ニガワライ



バーダック『そういや、そうだったなぁ。ところで何しに来やがった?』



悟飯『いえ、舞空術を教えるのに苦労してそうでしたのでその助っ人に・・・』



バーダック『ハッ、孫に教えてもらうってのも変な話だがなぁ』



悟飯『アハハ、では、お教えしても?』



バーダック『ああ』



悟飯『では、僕が言った事を皆さんがわかるように声を出して復唱してくださいね』



悟飯『じゃあ、まず手をこんな風にしてください』



バーダック「じゃあ、まず手をこんな風にしてください(棒)」




一同「「「え!?!?!?」」」




バーダック「ど、どうしたんだ・・・」



赤城「バーダックさん!頭でも打ちましたか!?それとも、変なもの食べましたか!?」



バーダック「頭なんか打ってねぇよ。変なもんに関しちゃお前にだけは言われたかねぇな」



赤城「なんで私だけなんですか!?」



加賀「当然です」



夕立「仕方ないっぽい」



武蔵「うむ」



赤城「皆んなひどい・・・」



大和「そ、それよりも本当に大丈夫ですか?」



バーダック「なに言ってんだぁ?別に普通じゃねぇか」



バーダック『おい悟飯、こいつら一体どうしちまったんだ?』



悟飯『あー、アハハ』ニガワライ



悟飯『たぶん僕のせいです。僕が敬語で喋っちゃったから・・・』



バーダック『そんなに変だったのか』



悟飯『あまりに突然過ぎたんでしょう。お爺さんも次からご自分の喋り方にしてもらってもいいですか?』



バーダック『あ、ああ』



バーダック「お前ら、今のはアレだ。ドッキリってヤツだ」



神通「ド、ドッキリですか・・・」



大和「バーダックさんもそんな事するんですね・・・」



バーダック「あぁ、そーだ。わかったらさっさとこんな風にしろ」スッ



一同「「「」」」スッ



悟飯『そうしたらゆっくり自分の中に流れる力を手に集中させてください』



バーダック「そ、そうしたらゆっくり自分の中に流れる力を手に集中させるんだ」



夕立「はい!」



バーダック「ん?」



夕立「なんで空を飛ぶのに手に集中させるっぽい?」



バーダック「それは・・・」チラ



悟飯『とりあえず気を知ることから始めようと思いまして』



バーダック「まず気を知ることから始めんだ」



夕立「わかったっぽい!」



バーダック「じゃあ続けるぞ」



バーダック「」ピカ-



バーダックの手の中からまばゆい光が現れる。



バーダック「・・・とりあえずこれをできるようになるんだな」



赤城「それが、気と言うものですか?」



バーダック「あぁ、まあな」



大和「よし!私も!」スッ



武蔵「姉さんには負けんぞ!」スッ



悟飯『落ち着いてやってください。心を静かにして』



バーダック「落ち着いてやるんだ。心を静かにしてな」



加賀「・・・バーダックさんとは思えない発言ね」



バーダック「フン、ほっとけ」



10分後



神通「・・・」ピカ-



神通「で、できた」



バーダック「ん?出来るようになったのか、案外はえーじゃねぇか」



神通「バーダックさんのおかげです」



バーダック「フン」



加賀「・・・」ピカ-



赤城「あら加賀さんも!」



加賀「鎧袖一触です」



夕立「ん〜、全然出来ないっぽい〜!」



バーダック「落ち着いて気長にやることだな」



大和「むむむ」プルプル



バーダック「おいおい、そんなに力んだところで出来ねぇよ。力抜きな」



武蔵「おお!」ピカ-



武蔵「バーダック!出来たぞ!」



バーダック「ああ」



バーダック「後、3人か。思ってたよりも上達がはえーな」



悟飯『そうですね、皆さん気の使い方が上手いです』



悟飯『・・・長く集中してると疲れて来ますし一旦休憩をとりましょうか』



バーダック『もうか?』



悟飯『はい、休憩後に神通さん、加賀さん、武蔵さんはもう一度気を引き出せるかを確認してみましょう。出来たら舞空術の方に移って他の3人は気を引き出す修行を続けましょう』



バーダック『なるほどな』



バーダック「おいお前ら!少し休憩だ」







食堂にて


バーダック「」ガツガツガツ



悟飯『さすがお父さんのお父さんですね。食べ方、食べる量もそっくりです』ニガワライ



バーダック『フン、そうかよ。ところで、オメェは食わなくてもいいのか?』



悟飯『僕はもう死んでますから、お腹も空かないんですよ』



バーダック『そうか』



バーダック「・・・飯食い終わったら神通、加賀、武蔵はもう一度気を引き出せるか確認する。それが出来たら舞空術の修行にする」



武蔵「おお!待ちかねたぞ!」



加賀「当然です」



夕立「夕立も早く飛びたい〜!」ポカポカ



バーダック「やめろ」



大和「バーダックさん!私も早く飛びたいです!」グイグイ



バーダック「やめろ」



いよいよ空を飛べると期待を膨らませる一方で、未だ気を引き出せなく焦る艦娘達。



バーダック「言っただろう、気長にやる事だな」







バーダック「じゃあお前ら3人、気を出してみろ」



神通、加賀、武蔵「・・・」ピカ-



バーダック「へっ、随分とそつなくこなすじゃねぇか」



バーダック「他3人は気を出す練習だ、いいな?」



赤城、大和、夕立「「「はい(ぽい)」」」



バーダック「さて・・・」



悟飯『いよいよですね。じゃあ、早速やっていきましょう』



バーダック「」コク



悟飯『手の時と同じ様に気を足、特に足裏に集中してください』



バーダック「まずは立ってもらおうか」



神通、加賀、武蔵「「「」」」スッ



バーダック「そうしたら、手と同じ様に気を足、特に足裏に集中させろ」



悟飯『これが難しいんですよね』ニガワライ



バーダック「わかってると思うが、両足だからな」



悟飯『気弾を作るんじゃなく、垂直に浮くイメージです』



バーダック「気弾を作るんじゃなく、垂直に浮くイメージだ」



神通、加賀、武蔵「「「・・・」」」



バーダック「浮いてからが勝負だが最初は浮くことだけを考えろ」



加賀「垂直に浮くと言うのがよくわからないわ。一度実演してもらえないかしら」



バーダック「・・・よく見とけよ」



バーダック「まず足裏に集中する」



バーダック「足、気、地面みたいな感じだ」



神通「気の上に立つと言ったところですか?」



バーダック「・・・少し違うがそんな感じだ」



バーダック「一度浮いたらどう言う事かはすぐにわかる」



バーダック「そうだな・・・自分がロケットだと考えればわかりやすいか」



バーダック「縦に飛んでいく」



バーダック「こんな感じだ」シュウ



バーダック「一度浮いたら気の幅を広げていく」ス-



ゆっくりと高度を上げていき、鎮守府の屋根の高さまで上る。



バーダック「」スッ シュタ



バーダック「今のがゆっくり気を出した場合だ」



武蔵「む?ゆっくり出した場合と言うことは早く出したらどうなるんだ?」



バーダック「飛ぶ速度が速くなるんだよ」



バーダック「こんな風になっ!」ビュン!



一瞬で鎮守府を超えて空高く飛んでいく。



一同「「「おお!」」」



バーダック「」シュタ



バーダック「今はここまでやらなくていい」



武蔵「『とにかく浮く』だな!」



バーダック「ああ、じゃあ続きを始めようぜ」






夕立「バーダックさん!バーダックさん!できたっぽい!」



バーダック「ほお、随分とデカイ気弾を作ったな」



バーダック「初めて作ったにしては大したもんだ」



夕立「バーダックさん!褒めて褒めて〜」ダキッ



バーダック「飛べるようになったら褒めてやる。今は舞空術が先だ」



夕立「ぶ〜」



バーダック「膨れてんじゃねえ」



夕立「・・・飛べたら絶対褒めてくれるっぽい?」



バーダック「ああ」



夕立「じゃあ誰よりも早く飛べるようになるから待っててっぽい!」タタタ



バーダック「おい!飛び方!ったく、行っちまいやがった」



バーダック「まぁ、他のヤツらが教えるか・・・」



バーダック「さて・・・」クル



バーダック「後はお前ら2人だが」



大和「すみませんバーダックさん」



赤城「なかなか上手くいかないですね」



バーダック「別に謝ることはねぇが・・・」



バーダック『おい悟飯、他になんかねぇのか?』



悟飯『何かと言われましても・・・そうだ!お爺さんが手を重ねて2人の気を引っ張り出すのはどうでしょうか?』



バーダック『・・・なるほどな』スタスタ



悟飯の助言を受けたバーダックはまっすぐ赤城に向かって歩く。



バーダック「赤城、少し手を貸してもらうぞ」スッ



赤城「あ、はい」スッ



大和「・・・」ハイライトオフ



バーダック「・・・」チラ



バーダック「安心しろ。後でお前もやってやる」  



大和「はい!」キラキラ



バーダック「じゃあやるぞ」



赤城「は、はいっ!」



バーダック「ハァ!」



赤城「!」



グイッ!と言う効果音が聞こえてきそうなくらいの勢いで体の中の何かが引っ張られる感覚。



赤城「ハァハァ、こ、これは・・・」ビカ-



バーダック「ちょいとばかりやりすぎちまったか」



赤城の手の中には夕立のモノをはるかに超える大きな気弾があった。



バーダック「自分の気はわかったか?」



赤城「これが気ですか・・・」



赤城「あっ」シュウ



バーダック「気は出し続けねぇといけねぇからな」



バーダック「次は自分だけでやってみるんだな」



赤城「はい!」



赤城「・・・」ピカ-



バーダック「フン、やるじゃねえか」



バーダック「じゃあアイツらに混ざって飛ぶ練習してな」



赤城「はい!ではっ!」タッタッタ



バーダック「後はお前だな」



大和「よろしくお願います!」キラキラ



バーダック「」スッ



大和「はぅ」



バーダック「あ?」



大和「い、いえ///」



バーダック「フン、変なヤツだ」



バーダック「ハァ!」



大和「わっ!」



大和「これが・・・」ビカ-



バーダック「わかったか?」



大和「はい」



バーダック「なら次は自分だけでだ」



大和「んんん」



大和「・・・」ピカ-



バーダック「・・・お前といい赤城といい飲み込みがはえーなぁ」



バーダック「これで全員舞空術だな」



悟飯『いよいよですね!』



大和「あのバーダックさん・・・」



バーダック「なんだ?」



大和「私も飛べるようになったら褒めてくださいませんか?」



バーダック「・・・いいだろう」



大和「じゃあ頭を撫でてくださいね!」パァァァ



バーダック「・・・フン、勝手にしやがれ」



大和「さあバーダックさん!皆んなのところに行きましょう!」グイ



バーダック「おい!引っ張るな!」



大和「皆さーん!お待たせしましたー!」



武蔵「姉さん待っていたぞ」



大和「ごめんね武蔵」



ここでバーダックは1つ明らかに自分が教えていないことをしている艦娘がいることに気付く。



バーダック「・・・夕立」



夕立「あ、バーダックさん!どうしたのっぽい?」ピョンピョン



バーダック「なんで跳ねてんだ?」



夕立「こうした方が飛べそうな気がするからっぽい!」ピョンピョン



バーダック「・・・他のヤツに教わらなかったのか?」



夕立「ちゃんと教えてもらったよ!でも、これの方がいいっぽい!」



バーダック「・・・」



バーダック(コイツはアホなのかぁ?)



悟飯『ハハハ!悟天を思い出すなぁ〜』



悟飯『お爺さん、もしかしたら夕立ちゃんが一番早く飛べるようになるかもしれませんよ?』



バーダック『なんでそうなるんだ』



悟飯『僕の弟も舞空術の練習の時、あんな風に跳ねてたんですよ』



悟飯『それで意外とすぐに飛べるようになっちゃったもんですから』



バーダック『・・・』



神通「ふっ・・・ん・・・」フワリ



他の艦娘達「「「おおお」」」



神通「」シュタ



神通「ハァハァハァ」



バーダック「意外とやるじゃねえか。たった一日で浮けるようになるとはな」



神通「バーダックさんのご指導のおかげです」ペコリ



バーダック「ああ」



バーダック(本当は悟飯だがなぁ)



バーダック「じゃあ次はもっと高く飛べるようになることだ」



バーダック「要領はさっき言った通りだ」



神通「はいっ!」






2時間後


赤城「」フワリ



加賀「」フワリ



大和「」フワリ



武蔵「」フワリ



バーダック(たった2時間程度で全員浮くまで出来るようになるとはな・・・)



バーダック(それにしても)チラ



夕立「ぽ〜い!」ピュ-



バーダック(アイツはもう普通に飛んでやがる・・・)



バーダック『悟飯、お前の予想が当たったな』



悟飯『し、正直驚いてます・・・ここまで早いなんて・・・』



夕立はバーダック程の高さ、スピードでは無いものの自由に空を飛んでいる。



バーダック『お前の弟はもっと掛かったのか?』



悟飯『はい、数日ほど』



夕立「」シュタ



夕立「」タタタタタ



バーダック「・・・」



夕立「約束!褒めるって約束したっぽい!」キラキラ



バーダック「・・・ああ、よくやった」



夕立「・・・」ムス-



バーダック「なんだ、ちゃんと褒めたじゃねぇか」



夕立「頭ナデナデしてほしいっぽい!」ガシ



バーダック「なんで俺がそんなモンやらなきゃいけねぇんだよ」フイ



夕立「む〜」ジ-



夕立「提督さんもいつも褒めてくれる時はナデナデしてくれるっぽい!だから、バーダックさんもー!」ブンブン



バーダック「ええい!やめろ!振り回すな!」



バーダック「チッ、手間掛けさせやがって」ナデ



夕立「♪」ムフ-



バーダック「ったく、厄介なガキだぜ」クル



バーダック「テメェらも笑ってねぇで訓練しやがれ!」






さらに2時間後


バーダック「日も暮れてきたか」



ダイブトベルヨウニナタッタナ!

モウスコシデ‥‥ウフフ

ガイシュウイッショクデス



悟飯『今日はそろそろ終わりにしましょうか』



バーダック『ああ、ところでどうだ?お前から見てコイツらは』



悟飯『そうですね、とてもビックリしています。夕立ちゃんと神通さんはもう完璧ですし、他の皆さんも随分高い所まで飛べてますからね』



バーダック『そうか、もう俺たちは必要ねぇかもな』



悟飯『はい、僕の役目もここまでです』



バーダック『そうか・・・役目が終わるってことはもう行っちまうのか?』



悟飯『はい・・・残念ですが』



バーダック『・・・せっかく孫と会ったんだ、一回くらいは手合わせしてみたかったもんだぜ』



悟飯『僕もお爺さんと戦いたかったです。最後までフリーザに抗った自慢のお爺さんと』



バーダック『フン、よせ。そんな良いモンじゃねぇよ。カカロットがフリーザを倒したんだろ?』



悟飯『はい』



バーダック『フッ、戦闘力2だった最下級戦士だったんだがなぁ。自分の息子が俺たちサイヤ人の仇を討ったんだ。それこそ俺の自慢だ』



悟飯『僕も凄い人だと思います(お父さんとフリーザが共闘したって聞いたらどうなっちゃうんだろう)』



バーダック『あの世でカカロットに会ったら伝えてくれ、「ありがとよ」ってな』



悟飯『はい!わかりました!』



悟飯『あ、お爺さんそろそろ時間のようです』



バーダック『・・・そうか、ついこの前までは孫が見れるとは思っちゃなかったが名残惜しいモンだな。』



悟飯『僕ももっとここにいたかったのですが』



バーダック『まぁ、しかたねぇ。また会った時は戦おうぜ』



悟飯『はい!ぜひ!』



バーダック『じゃあな』



悟飯『では、お元気で!』ス-



こうしてバーダックの前から孫悟飯は姿を消した。



バーダック「・・・」



バーダック「テメェら!今日はここまでだ!帰るぞ!」



ハ-イ!






翌日


提督「さて、今日もしっかり頼むぞ!」



警戒部隊「はっ!」



今日も仮面の深海棲艦発見のため警戒部隊とバーダックが出撃する。



提督「くれぐれも周りへの注意を怠らないように。では、無事を祈る!」ケイレイ



警戒部隊「!」ケイレイ







夕立「ぽいぽいぽ〜い」ピュ-



武蔵「夕立、もう完璧に飛べるようになったじゃないか」



夕立「うん!水面を走るのと違ってすっごく楽しいっぽい!」



夕立「でも、まだバーダックさんみたいに立ったまま飛ぶのはできないっぽい・・・」



神通「一日でそこまで飛べるようになったら凄いとおもうのですが」



大和「そうですよ!ね!バーダックさん!」



バーダック「・・・まあな」



大和「?どうしたんですか?」



バーダック「お前らも早く飛べるようにならねぇとな。帰ったらしっかり訓練しろよ」



赤城「あら?最初はそうでもなさそうでしたがヤル気ですね」



バーダック「・・・ただの気まぐれだ」



武蔵「フフ、素直じゃないな」



赤城「全くですね、ウフフ」



バーダック「うるせー!」



艦娘達にはバーダックが本心で言っているということはお見通しであった。



夕立「じゃあ夕立はバーダックさんより速く飛べるようになるっぽい!」



大和「私も負けられません!」フンス



武蔵「なら、私もだ!」



赤城「じゃあ私も負けてられませんね」



神通「あの・・・私も」



バーダック「俺に勝つだと?フン、可笑しな連中だぜ、まったく」



艦娘達にはバーダックが強いおじさんぐらいにしか見えていないのだろうか。



加賀(まったく、サイヤ人相手に何を言っているのかしら)



しかし、加賀だけは冷静だったようだ。



バーダック「それよりも夕立、あんまり調子に乗って飛び続けるんじゃねぇ」



夕立「え?こっちの方が潜水艦とかの攻撃も当たらないっぽいよ」



バーダック「そうかも知れねぇが、気を使うのにも体力を使うんだよ。いざって時にバテてたら意味ねぇだろ」



バーダック「それこそ加賀のやつが言っていた・・・なんだ?」チラ



加賀「魚雷です」



バーダック「その魚雷ってやつが来た時ぐらいにしろ。他のヤツらもそうだからな?」



夕立「ん〜、わかったっぽい!疲れてたらバーダックさん助けれないもんね!」



バーダック「ヘッ、ガキの世話になんかならねぇよ」



夕立「そんなことないっぽい!絶対n「艦載機より入電!」ぽい!」



加賀「敵艦見ゆ」



バーダック「出やがったか!」ギュン!



夕立「きゃあ!」



とてつもないスピードでその場を去るバーダック。時間にしてたった数秒でバーダックの姿はとても小さくなっている。



夕立「あ、あれは勝てないかも・・・」



加賀「そんなことを言ってる場合じゃないわ!急ぎましょう!」ザザザ







バーダック「」バシャ!



激しい水しぶきを上げながら着水するバーダック。



バーダック「どうも、深海棲艦ってのは気が小さくて気が付きにくいぜ。言われるまでわからなかったとはな・・・」



ル級「人間ガ!」



バーダック「仮面かと思ったがテメェ一人か・・・」



ル級(ナゼコイツガ仮面ノコトヲ知ッテイル!?マサカ、コイツガ!)



バーダック「なんだ?こねぇのかぁ?」ニヤ



ル級「クッ!(ココデアル程度ダメージヲ負ワセタラ!)」ガシャン



ドン!



ル級からの砲撃をモロに食らうバーダックだったが当然効くはずがない。



バーダック「・・・この程度か」



ル級「コノ!」



バーダック「」シュバ



ル級「一瞬デ目ノ前ニ!」



バーダック「オラァ!」ド-ン



ル級に向けて気弾を炸裂させる。



バーダック「・・・チッ、雑魚が」



ル級は跡形も無く消え去った。すると、すぐに自分を呼ぶ声に気付く。



バーダック「あ?」



夕立「‥ックサ-ン!バーダックさーん!」



夕立「大丈夫っぽい!?」ダキッ



バーダック「なんの問題ねぇよ」



加賀「一瞬光ったように思ったのだけれど」



バーダック「気弾で倒した」



神通「残骸が一つも残ってないんですが・・・」



バーダック「ああ、全部消えたんだろう」



艦娘「「「こわっ!」」」



バーダックの発言は今までル級に苦戦した者達から恐れられるだろう。それと同時にこの部隊の者は「怒らせたら消される。沈むでも解体されるでもなく文字通り消される」と思うのであった。



バーダック「随分と離れちまったな。とっとと戻ろうぜ」



武蔵「ああ、そうだな」






ゴポゴポ


??「ル級カラノ報告デ本日夕刻頃、当海域ヲ艦娘ガ通過スルヨウデス」



??「ソウ・・・艦種ハワカッテイルノ?」



??「ハイ、駆逐艦四隻トノコトデス。ソノ中ニ駆逐艦電ガイルト」ニヤ



??「電・・・確カ彼ノ一番ノオ気ニ入リダッタワネ」



??「ハイ、奴ガ危険ニ晒サレレバ必ズ現レルカト・・・」



??「ウフフ、チョウドイイワ。適当ニ戦艦ト空母ヲソノ時間ニ向カワセナサイ」



??「了解シマシタ」



??「トコロデソノル級ハドウシタノカシラ?マダ帰ッテナイノ?」



??「奴ニ一撃デ・・・」



??「ソウ」



??「ワカッタワ、下ガッテイイワヨ」



??「失礼シマス」



??「・・・ル級ヲ一撃デ、イイ!イイワ!」ゾクゾク



??「ウフフ、アハハハハハハハハ」



??「ヤット、ヤットヨ。コレデ艦娘共ヲ一匹残ラズ消シ飛バセルワ。アハハハハハハ」






元の海域



バーダック(だいぶ長い時間探しちゃいるが結局さっきのヤツ以外一匹もいやいねぇ)



バーダック「ったく、とっとと出てきやがれ。ぶっ飛ばしてやる」



大和「バーダックさん、とっとと出てきやがれって・・・出てこないのが一番ですよ!」



バーダック「そうかも知れねぇがいつまでこうやってりゃいいんだ」



赤城「・・・以前気で人の場所がわかるとおっしゃってましたが、それで見つけることは出来ないんですか?」



夕立「あー!確かに!」



バーダック「・・・それが深海棲艦共は気が小せぇんだ、何故だかはしらねぇがな。お陰でさっきのヤツも言われるまで気付かなかった」



赤城「そうなんですか・・・」



バーダック「にしても敵が全然いねぇな」



加賀「そう言えばもうすぐこの近くに遠征に出てた第4艦隊が戻って来るはずです。敵がいたか聞いてみましょう」



バーダック「・・・いても弱っちいがな。チッ、面白くねぇ」



大和「なんでちょっと残念そうなんですか・・・」



索敵を行いながら話していると突然、神通が声を上げる。



神通「鎮守府から入電!」



他「「「!?」」」



神通「遠征に出ていた第4艦隊に敵襲!敵勢力にレ級を確認!」



武蔵「レ級だと!?」



神通「至急援護に向かえとのことです!」



バーダック「あっちか!」ギュン



武蔵「あ!バーダック!私たちも急ぐぞ!」







雷「きゃあ!」



暁「ど、どうしてこんな所にレ級が出てくるのよ!」



響「今はそんなことを言ってる場合じゃない!早く逃げるんだ!」



暁「逃げ切れるの!?」



電「すぐバーダックさん達の警戒部隊が援護に来てくれるそうなのです!」



雷「なら持ち堪えないとね!」



ドン



響「くっ!」中破



暁電「「響(ちゃん)!」」



響「問題ない!早く走るんだ!」



電「か、艦載機が!」



ヲ級から飛ばされた艦載機が電達に向かって飛んでくる。もうダメかと思ったその時だった。



ズガガガガガガ



目の前の艦載機が撃ち落とされていく。



雷「え!?」



バーダック「お前らぁぁぁぁぁ!」ギュ-ン



バーダックだった。バーダックが電達のピンチを救った。



バーダック「無事か!?」バシャ



電「バ、バーダックさん」ポロポロ



暁「怖かったぁぁぁ」ダキ



雷「助かるわ!」



響「すまない」



バーダック「安心するのはまだ早い」



バーダック「テメェら下がってろ」スッ



電達を離れさせたバーダックは鋭い視線を深海棲艦に向ける。



バーダック「よう深海棲艦共、ガキを大人数で嬲って楽しいか?」



深海棲艦「・・・」ドンドン



バーダック「!」



バーダック「・・・チッ、いきなり撃ちやがって、腹の立つヤツらだぜ」



バーダック「そんなに殺されてぇなら・・・」



バーダック「今すぐぶっ殺してやる!」ニヤリ



ズズズズズ



手に気を貯めるバーダック。そして、それを一気に放出する。



バーダック「くたばりやがれぇぇぇ!」



ドカーン!



雷「す、すごいわ・・・」



暁「深海棲艦、全部倒しちゃったの?」



レ級「ギ・・・ギヒ」



電「まだレ級が!」



バーダック「ほう?少しはマシなヤツがいるじゃねぇか」



レ級「ギヒヒ」ドン



バーダック「」ガシ



レ級「ソ、ソンナ!」



バーダック「遅ぇ弾だな。ボロくなったら弾のスピードも落ちるのか?」



バーダック「そんな遅い弾が俺に当たる訳ねぇがな」



バーダック「フン、返すぜ!」ブン



レ級「!」ドカ-ン



レ級「ウ、ウウ」



バーダック「フン、自分の弾でやられるとは哀れなモンだな」



電「な、なんだかバーダックさん怖いのです」



レ級「コ、コノ!」



バーダック「」ギュン



レ級「ナニ!?」



一瞬でレ級の目の前に移動するバーダック。



バーダック「テメェはこれで終わりだぁぁぁ!」ピカ-



レ級の腹の前で気弾を作るバーダック。



レ級「ヤメr」



ドーーーン!



バーダック「フン、どいつもこいつも雑魚ばっかりじゃねぇか」



電「バーダックさん!ありがとうございました!」



雷「本当にすごいわ!」



暁「レディだから全然怖くなかったわよ!でも、ありがと」



響「本当に助かったよ。バーダックさんが来てくれないとダメだったよ」



バーダック「・・・たまたま近くにいただけだ」フイ



響「フフ、全く素直じゃないね」



バーダック「ほっとけ」



ワイワイ キャッキャッ



雷「そういえばバーダックさん、神通さん達は?・・・って、あれ?」



電「どこに行っちゃったんですか?」



神通「皆さーん!」



神通「無事ですか!?」



暁「あ、響が・・・」



響「これくらいなんとも無いさ」



神通「ですが、中破していますし早く帰投しましょう」



響「わかった」



大和「ところでバーダックさんはどこに行っちゃったんですか?」



雷「え?大和さん達と合流したんじゃなかったの!?」



大和「ど、どういうことですか?」



雷「レ級を倒した後急にいなくなっちゃって・・・」



夕立「なら探さなきゃ!」



加賀「待ちなさい夕立。響が中破しているのよ。またレ級が現れたら危険だわ。今は帰投しましょう」



神通「提督に報告しておきますね。『あ、大淀さんですか、実は・・・』」



神通「捜索部隊がすぐ出撃するそうです。提督から『気をつけて帰って来い』と」



武蔵「よし!すぐ帰投だ」



ハイ!






ゴポゴポ


バーダック(クソッ!取れねぇ!)グイ



??「ウフフ、無駄ヨ。絶対取レナイワ」



バーダック(俺がいなかったのはこういうことか!)



バーダック「ごぼぉ!」クラァ



??「アラ?彼女達アナタノコト探シニクルッテ。愛サレテルワネ」



バーダック(く、来るな!)



バーダック(お前ら・・・に、逃げ・・・)



??「堕ちたかしら?」



バーダック「・・・」



??「ウフフ、イラッシャイ」



ゴポゴポゴポ






バーダックの行方不明から1日、鎮守府では大急ぎで艦隊の再編成が行われていた。



ピンポンパンポ-ン

提督"皆んなこんな早朝からすまないと思っているが、バーダックが行方不明になったことで艦隊の再編成を行う。今から呼ぶ艦娘は執務室まで来てくれ。任務内容を伝える。まず鈴谷、熊野、・・・"



全ての艦娘の再編成を終え、それぞれの艦隊が任務に就き、バーダックの捜索が開始された。



金剛「どうしてバーダックはこんな時にいなくなっちゃったんデショウ?」



金剛「榛名、どう思いマスカ?」



榛名「さあ・・・バーダックさんが私達を見捨てるような人とは思えませんが」



吹雪「・・・金剛さん」



金剛「どうしたネ?ブッキー」



吹雪「もしかして誰かにさらわれちゃったんじゃ・・・」



金剛「アハハ、深海棲艦より強いバーダックに限ってそれはないネー」



吹雪「そ、そうですよね。大丈夫ですよね」



比叡「あれ?霧島どうしたの?」



霧島「比叡お姉様・・・もしかしたら吹雪ちゃんの言う通りかもしれません」



比叡「ええ!」



金剛「どうしてそう思うんデスカー?」



霧島「たしかバーダックさんおっしゃっていましたよね。どうして自分が戦いにいないのかがわからないって」



金剛「イェス・・・」



霧島「そもそも神通さん達と一緒に行動したのも予知夢とは違う動きをするためだったはずです。なのに、一人で予知夢通りのバーダックさんがいない状況を作るでしょうか」



金剛「つまり自分から離れた訳じゃなく、誘拐された可能性の方が高いってことデスネ?」



霧島「はい・・・あくまで憶測ですが」



比叡「じ、じゃあ誰が誘拐したの!?あんなバケモノみたいに強い人なんてなかなか誘拐できないと思うけど!?」



霧島「それはわかりませんが・・・」



叢雲「深海棲艦の新しい兵器とかじゃないの?」



榛名「一番ありえますね」



金剛「ムムム、どんな理由でも絶対見つけマース!そして私のバーニングラブをバーダックに!」



吹雪「他の鎮守府の金剛さんは提督ラブなのにここの金剛さんはあんまりですよね」



金剛「たしかに提督のことは尊敬してるケド流石にカッコカリじゃない既婚者には手は出せまセーン」



比叡「司令、着任した時から指輪つけてましたもんね」



吹雪「そうだったんですか」



金剛「ま!その話は置いといて皆さーん頑張ってバーダックを見つけるネー!フォロミー!」



ハイ!


このようにほとんどの部隊からなぜバーダックがいなくなったのかなどの話ばかりだった。





ゴポゴポ


??「・・ィ・・マ」



??「アラ?マダ完全ジャナカッタカシラ?」



??「コレデドウ?」ポチ



??「グアァァ!」



??「・・・」ガク



??「モウ!シブトインダカラ!デモ、コレデ完璧ダワ」



??「遂ニ完成シタワ仮面ノ深海棲艦サン」



??「ソウネ、フードヲ被ッタ方ガオモシロソウネ」



??「レ級フードチョウダイ」



レ級「ド、ドウゾ」



??「ウフフ、イイワ最高ヨ。最高傑作ダワ!」



??「サア!行キナサイ!」



??「艦娘共ヲ根絶ヤシニスルノヨ!」



ザッバ---ン!



仮面「・・・」



仮面「」ギュ-ン







扶桑「!対空電探に感あり!」



山城「敵の艦載機!?どこ!?」



瑞鶴「あそこ!」



翔鶴「あれは・・・艦載機じゃなさそうね」



時雨「空飛ぶ人ってことはバーダックさんじゃないかな」



夕立「そうだ!絶対バーダックさんっぽい!」



バーダックだと思っているようだが少し違和感がある。



瑞鶴「ねぇ、なんかフード被ってない?」



山城「すごい勢いなんだけど・・・」



謎の者は高速で艦娘達に向かってくる。そして嫌な予感が走る。



扶桑「仮面よ!」



扶桑が叫んだ次の瞬間



ザッバーーーン!



大きな水しぶきをあげて扶桑の前に立つ。



仮面「」ポゥ ビュン!



扶桑「きゃあああ!」大破



山城「姉様!」



山城「よくも姉様を。ってーー!」ドン



翔鶴「瑞鶴!私達をやるわよ!」ブ-ン



仮面「」ググッ



時雨「防御の体勢に入った!」



夕立「今だ!」



仮面「!」ドン



仮面を中心に当たり一面が吹き飛ばされる。



艦娘「「「きゃあああ!」」」中破



瑞鶴「すぐ提督に連絡しなきゃ!」



仮面「!」ポゥ ビュン!



時雨「僕がやるy・・・うわぁ!」大破



夕立「時雨!」



仮面「」ギュン



夕立「きゃっ!」



仮面「」ポゥ ビュン!



夕立「きゃあああ!」大破



翔鶴「瑞鶴!山城さん!一気に叩くわよ!」



瑞鶴「おっけー!」ガシャ



山城「よくも姉様を!」ガシャン



仮面「・・・」ズズズズズ



仮面の手に暗い赤色のエネルギー弾が現れる。



仮面「..ク...オ..リ.ガ.」ズォォォォォォ!



エネルギー弾は一直線に翔鶴達に向かってくる。



瑞鶴「ヤバッ!」



ドガーン!



翔鶴「うぅ」大破



瑞鶴「コ、コイツ・・・」大破



山城「ゆ、許さないわ・・・」大破



仮面「・・・」



時雨「!」バッ



時雨「皆んな!早く逃げて!ここは僕が!」



瑞鶴「時雨!何やってるのよ!」



時雨「トドメを刺すなら僕だけにしなよ」グッ



山城「バカなことはやめなさい!」



時雨「この中で一番練度が低いんだ。だから僕が囮になるよ」



仮面「・・・」クル



ザバン


ゴポゴポゴポ



ひとしきり艦娘達を蹂躙した仮面の深海棲艦は海底へと姿を消した。



夕立「時雨!」ダキッ



夕立「もう二度とあんなことしないで!」



時雨「夕立・・・」



瑞鶴「そうよ、二度とやっちゃダメ」



時雨「ごめん、瑞鶴さん・・・」



扶桑「と、兎に角鎮守府に帰投しましょう。このことを提督に知らせなくては」



時雨「そうだね、そうしよう」






提督「遂に現れたか・・・」



扶桑「はい・・・瞬く間に私達を大破させました」



提督「・・・反撃はできたか?」



扶桑「試みましたがする間も無く」



提督「そうか・・・わかった。下がっていいぞ、お疲れさん」



扶桑「はい、失礼します」ガチャ バタン



提督「はぁ〜・・・」



提督「予知夢通りか・・・」



提督「一刻も早くバーダックを見つけないと壊滅も時間の問題だな・・・」



大淀「提督」



提督「どうした?」



大淀「今、報告書を読んでいたんですが、仮面の深海棲艦がバーダックさんと言う可能性はないでしょうか?」



提督「まさか・・・バーダックを抑えられる深海棲艦がいるとは思えない」



大淀「私もそう思いますが、気弾を放つとあるので」



提督「深海棲艦が気弾ねぇ・・・」



提督「・・・」



提督「!」ガバッ



提督「おい!ほんとに気弾って書いてるのか!?」



大淀「え、は、はい」



提督(たしかバーダックが『仮面は男だ!』って言ってな)



提督「い、今まで深海棲艦に男型はいなかったよな?」



大淀「はい、そんなことは一度も」



提督「バーダックが仮面は男だと言っていた・・・」



大淀「そんなこと言っていたんですか!?」



提督「ああ、ただの新型と思っていたからな、気弾って聞くまで気づかなかった」



提督「まぁ、今はそんなことはどうでもいい」



提督「仮面が男、空を飛ぶ、気弾を放つ・・・」



提督「龍球記のクリリンとか言うヤツならまだしも今の世界に空を飛んで気弾撃つヤツなんてバーダックしかいない」



大淀「そ、それじゃあ」



提督「これは・・・かなりマズイな」



提督「もし仮面がバーダックだとしたら扶桑達が反撃できなかったのも納得できる」



提督「F級より強いとも言っていたな。それも納得がいく」



大淀「戦いにバーダックさんがいないと言うことも」



提督「そう言うことだろう。全てつじつまが合う」



大淀「そんな・・・」



提督「こうしちゃおれん!」ダン



提督「大淀!すぐに全員を講堂にあつめろ!」



提督「このことを言わないといけない」



大淀「わ、わかりました!」






提督「皆んな、急に集まってもらってすまない」



提督「知っている者もいるかも知れないが、本日仮面の深海棲艦が出現した」



ザワザワ



恐れていた事態が起きたことに艦娘達は動揺を隠せない。



提督「動揺する気持ちはわかる。が、どうか落ち着いてくれ」



提督「バーダックの消息が不明の今に仮面が現れたのは大変厳しい」



提督「だが、大淀と話していて一つの可能性が出た」



提督「よく聞いてほしい」



艦娘達「「「・・・」」」ゴクリ



ただならぬ空気が講堂内を走る。



提督「仮面の深海棲艦の正体がバーダック自身かも知れない」



ザワザワザワ

エエ!

ウ、ウソヨ!



仮面の正体がバーダックと聞かされた艦娘は動揺を隠せなかった。だが、そんな中1人の艦娘加賀が立ち上がり言った。



加賀「それはありえません。バーダックさんはレ級を遥かに超える強さを持っています。しかも、レ級を上回るF級も敗っています」



冷静さを保っているように見えるが声が若干震えている。



提督「・・・俺も最初はそう思った。だが、これはバーダックが言っていたことだが、仮面の特徴はF級を超える力と男型と言うことだ」



加賀「ですが、それはただの新型と言うことも・・・」



提督「扶桑の報告によると仮面は空中を飛翔し、気弾を撃ったとある」



提督「この世に空を飛んで気弾撃つ人間なんてバーダック以外いないだろう」



加賀「・・・」



「そんなことないのです!」



突然1人の艦娘が立ち上がった。



提督「電・・・」



電「バーダックさんはとっても優しい人なのです!いつも電達のこと助けてくれた人がそんなことするはずないのです!」ナミダメ



当然その場にいる全員がバーダックが優しい人間だと言うことは納得している。だが、仮面がバーダックである要素が揃っている以上他の艦娘達は声を出せなかった。

すると、1人の艦娘が何かに気付いたように言葉を発する。



霧島「提督、洗脳されているという可能性は・・・?」



ザワザワザワ



艦隊の頭脳と言われる霧島の発言は艦娘達に大きな希望を与える。バーダックが深海棲艦側に寝返ったと疑う艦娘も、バーダックが本心で艦娘達を傷つけていると疑う艦娘も少なからずいるだろう。しかし、洗脳されているだけならば助けることができる、恩を返すことができると艦娘達は意気込む。



提督「洗脳・・・?」



霧島「はい、バーダックさんが優しくも強い人だと言うことはこの場にいる全員が理解しています」



霧島「それに仮に本心だったとしてもあのバーダックさんがわざわざ仮面を着けて変装するでしょうか?」



提督「なら、あの仮面自体が」



霧島「洗脳器具と思われます」


提督「仮面が洗脳器具なら、それを壊せばあるいは・・・」



提督「だが、攻撃することが出来ないし、しようとしても沈められれば一貫の終わりだ」



提督「破壊は難しいか」



扶桑「提督」スッ



提督「ん、扶桑か。どうぞ」



扶桑「仮面の深海棲艦は私達を轟沈させることはありませんでした」



扶桑「もしも正体がバーダックさんだとしたら、沈めなかったのは少なからず残っていたバーダックさんの理性なのでは・・・」



提督「理性が残っているのなら、隙ができた瞬間を狙って仮面を壊すことが出来るかもしれない」



扶桑「はい。ただの偶然と言うこともありますが」



提督「もしくは何かデータを取っていたか」



提督「・・・」



提督(一か八かやってみる価値はあるかもしないな)



提督「よし!」



提督「皆んな!作戦変更だ!」



ザワついていた艦娘達の視線が一気に提督に集まる。



提督「バーダックの捜索は中止、全員、仮面の深海棲艦討伐作戦に変更。目標は洗脳器具と思われる仮面だ」



提督「だが、相手はバーダックの可能性が高い。無理に仮面を壊そうとしなくてもいい。キツくなったらすぐに逃げろ、装備をすててでも帰ってこい。これは絶対命令だ、いいな!」



艦娘達「「「はい!」」」ビシッ



提督「よし!解散!」ケイレイ



艦娘達「「「!」」」ケイレイ



翌日、全艦娘による討伐作戦が開始された。






ザ-ンザザ-ン



仮面(『ナノデス!』)



仮面「・・・」



??「ドウシタノカシラ?海ヲ見ツメテ、マダ洗脳ガ足リナカッタカシラ?」



仮面「・・・」



??「・・・大丈夫ソウネ。ソロソロ夜ガ明ケルワ、今日モ踊ッテモラオウカシラ?」



仮面「・・・」スク ギュ-ン



??「ウフフ、艦娘共ガ消エルノモモウスグカシラ?」



仮面「イ...ズ..マ」ギュ-ン







川内「電!そんなに前に出ないで!」



電「嫌なのです!一刻も早くバーダックさんを助けたいのです!」



雷「気持ちはわかるけどそんなに出たら電が危ないわ!」



電「バーダックさんの方が苦しいに決まってるのです!」



響「電、確かに私達も早く助けたいさ。でも、傷ついた電を見る方がもっと苦しいんじゃないかい?」



電「でも・・・でも・・・」ウルウル



響「よしよし、でもあの人はそんな弱い人じゃないよ」



電「うぅ・・・」グスッ



響「さぁ、頑張って助けよう」



電「わ、わかったのです!」ゴシゴシ



響「さて、引き続き・・・!対空電探に感あり!」



川内「来たねっ!」グ



仮面「・・・」ギュ-ン



仮面「・・・」バシャ



川内「那珂!各艦隊に伝達!他は構えて!」ガシャン



那珂「了解!『各艦隊に伝達!〜』」



仮面「・・・」ポゥ ビュン



暁「きゃああ」大破



川内「暁!」



那珂「すぐ援軍が来るって!それまで持ちこたえて!」



響「負けられないねっ!」



仮面「・・・」ビュン



響「!」スッ



響「危なかった・・・かすっただけで中破するとは」中破



仮面「・・・」スッ



響「くっ」



電「バーダックさん!もうやめて!」



仮面「・・ッ」ピタ



電の叫びに仮面の動きが止まる。



電「バーダックさん!」ドン!



仮面「!」パキ



雷「仮面が!」



電の一撃に仮面にヒビが入る。



仮面「ウッ・・・グァァァ!」



仮面が膝から崩れ落ちる。



仮面「ガァァァァ!」ドンドンドン



那珂「きゃ!」中破



川内「那珂!」



電「バーダックさん!」



仮面「ウゥ・・・イ・・マァァ!」スドドドド



雷「きゃあああ!」大破



川内「うっ!」小破



電「雷!川内さん!」



仮面「ウゥゥ・・・」バシャ



ひとしきり暴れた仮面は再び膝から崩れ落ち、頭を抱え苦しむ。



仮面「グググァ・・・」



「お前達!」



電「!」クル



那珂「援軍だ!」



長門「大丈夫か!?」



電「い、電は大丈夫なのです。でも、他の皆んなが!」



長門「よし!よく持ちこたえた!もう下がって大丈夫だぞ!」



長門「陸奥!」



陸奥「ええ!」



長門「皆んなを任せたぞ」



陸奥「わかってるわ。皆んな!私達の後ろまで下がって!」



川内「長門さん・・・気をつけてよ、相当ヤバイからね」



長門「ああ、わかっている!」



仮面「ウグググ・・・」



ブ-ン



那珂「艦載機!?」



長門「!他の艦隊も到着したようだな!」



加賀「お待たせしました」



サラトガ「サラの子達、バーダックさんを救ってあげて!」



ズガガガガガガ



四方八方から艦載機による攻撃に仮面は身動きが取れない。



仮面「グクッ」



「私達の出番デース!」



「間に合ったようですね!」



「推して参ります!」



長門「・・・残りの艦隊も揃ってきたな!」



長門「よし!動けない今がチャンスだ!全艦!撃て!」ドン



金剛「バーニングラーブ!」ドン



「全門開け!」



「斉射!」



艦娘達による弾の嵐が仮面を襲う。



仮面「グァァァァ!!!」パキパキ パリン



島風「仮面が割れた!」



仮面「グッ」



吹き飛ばされたフードから見えたのは独特な逆立った黒髪と真っ赤なバンダナ、一部割れた仮面から見えたのは真っ赤に染まった目と頬にある傷跡の一部。それらはバーダックの特徴そのものだった。



電「バーダックさん・・・!」ポロ



武蔵「まだだ!まだ泣く時じゃない!」



仮面「オ前ら、イ・今すグ、逃ゲ・・ろ」



金剛「何言ってるんデース!一緒に帰りましょー!」



仮面「ク、来るナ・・・!」



ザバッ



??「何ヤッテイルノ・・・」



長門「お前は!?」



??「何ヤラレテイルノ・・・」



仮面「!テめェ・・今すグ、ぶッ殺シてやる」



??「・・・早ク艦娘共ヲ殺シナサイ!」



仮面「オ前の・・・指示は・・モう聞コエ・ねェ」



??「セッカク最高傑作ニシテアゲタンダカラサッサト終ラセナサイ!」



仮面「クッ、クそ・・・」



??「ハヤクハヤクハヤクハヤクハヤク!コロセコロセコロセコロセコロセコロセ!」



仮面「グッ!グァァァァァ!!」バシャ



頭を抱え崩れ落ちる。



仮面「ガッ!ガァァァァ!!!」バシャバシャ



もがき苦しむ。



瑞鶴「ちょ!バーダックさん!」



瑞鶴「何したのよ!?」



??「ハァハァ、最後ノ洗脳ヨ。カナリ強力ノネ」ニタァ



瑞鶴「はぁ!?」



仮面「・・・」スク



瑞鶴「あ、バーダックさん、大丈夫?」



仮面「・・・」スッ



加賀「!五航戦!すぐ離れなさい!」



瑞鶴「なんd「ダークリベリオン・・・」え?」



仮面「トリガァァァ!!!」



ズドーン!



仮面の手から放たれた赤黒い光線が辺り一面を消しとばす。



全艦娘「「「!」」」大破



瑞鶴「うぅ」



大和「そんな・・・」



??「ア、アハ、アハハハハハハハハハ!!」



??「ヤッタ!ヤッタワ!ヨウヤク理性ガナクナッタワ!モウタダノ殺人マシンヨ!アハハハハハ!」



??「モウ戻ッテ来ナイ!完璧ニ私ノオ人形サンダワ!アッハハハハハ!!!」



摩耶「っ!てめぇ!」



??「威勢ダケハイイノネ。デモ大丈夫カシラ?後ロヲ見テミナサイ?」



仮面「・・・」ズズズ



摩耶「ちっ!クソが!」バシャ



再び仮面の手に赤黒い光が集まる。



「そんな・・・」ポロポロ



「嫌だよ」ポロ



「バーダックさん・・・」ポロ



仮面「ダークリベリオン・・・」



艦娘達(((来る!)))



電「バーダックさん!」



艦娘達「「「!?」」」



仮面「!」ピタ



雷「電!」



電「もうやめて・・・」



仮面「・・・」



??「何シテルノ!早ク殺シナサイ!」



仮面「・・・」



嫌に静かになる。



電「バーダックさん!もうやめてぇぇぇぇ!!!」ドン



仮面「!」ドン



バリーン!



何かが割れる音が静寂の中を走る。



??「アア!」



先程の攻撃による霧がだんだんと晴れてくる。その霧の中にある一つの影。それは、



バーダック「・・・」ニヤリ



彼の影だった。



電「バーダックさん・・・バーダックさん・・・」ポロポロ



バーダック「・・・いつまでもメソメソしてんじゃねぇ」



電「!バーダックさん!」バッ



ザワザワ

バ-ダックサン!

ヨカッタ!

カエッテキタ!



バーダック「ヘッ、お前らに助けられるとは思ってもなかったぜ」



バーダック「だが、よく助けてくれたなぁ、感謝するぜお前ら。特に電よぉ」



一同「「「!?!?!?!?!?」」」



バーダックが感謝したこのことは艦娘達にとって何よりの衝撃となった。



瑞鶴「嘘・・・でしょ・・・」



提督『マジか・・・』



通信で聞いていた提督も大層驚いたようだ。



バーダック「お前ら聞こえてるからな」



瑞鶴&提督「「げっ!!」」ビク



バーダック「フン」



バーダック「さぁて・・・」クル



バーダック「散々この俺をコケにしてくれたテメェをどう処分してやろうか、トヮ級さんよぉ」



トヮ級「ウゥッ・・・」アトズサリ



長門「バーダック、トドメを刺すなら私達も参加させてくれ!」



バーダック「なんだとぉ?そんなもん俺だけで十分d「はい」」



大和「ぜひお願いします、バーダックさん」ハイライトオフ



バーダック「・・・」



大和「トヮ級ですか?アナタだけは絶対に・・・」



大和「許サナイ」< ● > < ● >



大和「よくも私のバーダックさんを・・・」ブツブツ



バーダック「・・・お前」



長門「大和・・・」



バーダック「まぁいい、勝手にしやがれ」



長門「・・・」



大和を凝視したままだ。



バーダック「おい、聞こえたか?」



長門「ハッ!」



長門「お前達!聞こえたか!砲撃の準備をしておくんだ!」



金剛「大和があそこまでとは、スケアリー・・・」チラ



榛名「ユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ」ハイライトオフ



金剛「Oh・・・」



大和だけではなく、榛名もであった。



バーダック「さぁ!覚悟はできたか?」



トヮ級「ッ・・・」



バーダック「せっかくだ、テメェの作った技で殺してやる」ギロ



トヮ級「!」ビク



バーダック「・・・」スッ



トヮ級「ヤ、ヤメテ・・・」ビクビク



バーダック「今更もう遅ぇ!」



トヮ級「!」



バーダック「ダークリベリオン・・・」ズズズ



長門「照準合わせ!」ガシャン



ガシャンガシャンガシャン



トヮ級「アァ・・・」ヘタ



バーダック「トリガァァァァァ!!!」



長門「撃てぇぇぇぇ!!!」



ズドーーーーーン!



トヮ級の姿は跡形も無く消え去った。



バーダック「フン、あっけねぇ」



電「バーダックさん!」ダキ



電「良かったのです!寂しかったのです!もう居なくならないで欲しいのです!」



バーダック「電・・・」



バーダック「・・・ありがとよ」ボソ



電「ふぇっ!?」



バーダック「さぁ、もう離れろ」



電「あ」シュン



バーダック「腹が減った!帰るぞ!」



艦娘達「おぉーーー!!!」



仮面の深海棲艦騒動の幕が閉じ、いつもの日常が戻って来た。



バーダック「・・・」ポンポン



電「!」



バーダック「行くぞ」クル



電「はいなのです!」



オ-イ!バ-ダックサ-ン!



電「♪」ニマニマ



響「どうしたんだい?」



電「なんでもないのです!さぁ、帰りましょう!」



響「ああ、そうだね」



電(これは電だけの秘密だけなのです♪)






提督「バーダック!よく帰ってきたな!」



バーダック「ああ、世話をかけたな」



提督「いいんだいいんだ!」



提督「まぁ、まさかバーダックがやられるとは思ってもなかったがな・・・」



バーダック「あの仮面、1度着けられたら外せねぇ。厄介なモン着けられちまったもんだぜ、まったく」



提督「そうだったのか、それは仕方がなかったな」



バーダック「フン、情けねぇ」



提督「・・・そんなことはないぞ。お前がトヮ級にトドメを刺さなかったら艦娘達も全滅だったはずだ」



提督「だから・・・ありがとう」



バーダック「フン、礼を言われるとは思ってもなかったぜ」



バーダック「まぁ、いい。腹ペコなんだ、メシを食わせてくれ」



提督「ああ!もちろんだ!」



提督「と言いたいところだが大事な話があるんだ」



提督「メシの前にちょっと来てくれ」



バーダック「チッ・・・さっさとしてくれよ」






提督「さて、大事な話っていうのはな・・・」



提督「F級、そして今回のトヮ級みたいな異常な深海棲艦が現れたって事で俺が大本営勤務になる命令が来たんだ」



提督「今回の報告兼今後そんな奴らが現れた時の対応でな」



バーダック「めでたい昇進じゃねぇか」



提督「ああ、だが異動の後が問題なんだ」



バーダック「艦娘達か・・・」



提督「まぁ、それもあるんだが1番の問題は俺の後任だ」



提督「実は提督候補生が少なくてな・・・」



提督「一般からの提督もいきなりこんな前線には着任できない」



提督「俺みたいに妖精さんが見える人も少ないんだ」



バーダック「おい、なんでそんな話俺にするんだ」



提督「・・・バーダックは妖精さんも見えてるし艦娘達との仲もいい」



バーダック「テメッ!まさか!」



提督「頼む!」ガバッ



提督「俺の後任としてこの鎮守府の提督になってくれ!大本営には俺から説得する!だから頼む!」



バーダック「冗談じゃねぇ!」



バーダック「俺は惑星ベジータの爆発で死んだんだ。本来、ここにはいない人間だ」



バーダック「そんな俺に貴様らの運命とは関係ないはずだ」



提督「グッ・・・」



バーダック「そもそも俺は艦隊の指揮?とやらはやったこともない。知識の無いヤツに任せるほど貴様も無能じゃないだろう」



提督「・・・」



バーダック「諦めることだ」



提督「・・・なぁ、バーダック」



バーダック「ああ?」



提督「お前が俺達に協力してくれるようになった時、俺はバーダックが軍属になるって話したよな?」



バーダック「ああ、そうだったな」



提督「あんまりこう言うのは好きじゃないから避けてたんだが、仕方ないな」



提督「これを」ピラ



バーダック「・・・!?」



提督「実は、元帥直々の命令だ」



提督「バーダックは組織意識が強いからな、トップの命令は断れまい」



バーダック「テメェやりやがったな」



バーダック「今すぐここの連中をぶっ飛ばすって言う選択肢もあるがな」



提督「お前がそんなことしないのはわかっている」



バーダック「フン」



提督「じゃあ、受けてくれるな?」



バーダック「・・・とんだ極悪人のもとに来ちまったもんだぜ、ったく」



提督「ありがとうな」



提督「さて、このことを発表しないとな。祝勝会の前に発表するか」






ガヤガヤガヤ

テイトクオッソ-イ!

バ-ダックサンモマダカナ-



提督「いやー、すまん。遅れた」



オソ-イ!

ハヤク-



提督「悪い悪い、大事な話だったんだ」



バーダック「・・・」



睦月「およ?バーダックさん、機嫌悪いの?」



バーダック「フン」



提督「いやぁ、ちょっとな、ハハ」ニガワライ



睦月「?」



提督「そのことで大事な話があるから席に戻ってくれないか?」



睦月「わかったにゃしい!」



提督「・・・さて皆んな、今回の仮面の深海棲艦騒動、ダメージは受けたが誰も沈むことなく解決したことを祝いたい」



オォ-!

ノムゾ-!

タベルゾ-!



提督「だが、その前に大事な話がある」



艦娘達「「「?」」」



提督「俺は前回のF級、今回のトヮ級出現の報告兼次回からの対策の為大本営勤務となった」



ザワザワザワ



金剛「そんナー!私を置いていかないでクダサーイ!」



提督「・・・すまない。だが決定事項なんだ」



金剛「うぅ」ウル



鳳翔「では、次の提督はどうなさるんですか?候補生も少ないですし」



ソ-ダヨ

コワイヒトハイヤダナァ

ブラックチンジュフハヤダヨ-



提督「確かに鳳翔の言う通り候補生は少ない。今誰かが怖い人って言ってたけどそれも安心して欲しい。次にこの鎮守府に着任するのは皆んながよく知ってる人だから」



睦月「あ!」ガタ



如月「む、睦月ちゃん!」アセ



睦月「もしかしてバーダックさんの機嫌が悪かったのって!」



提督「ああ、その通り!」ニヤ



バーダック「チッ」



提督「ここにいるバーダックが次の提督だ!」



オオーーー!

空間が揺れるとはこのことだろうか。それは大きな喝采が起きた。



金剛「バァーーーーニングラァーーーブ!」



榛名「榛名!感激です!」



夕立「やったぁぁぁぁ!」



提督「な?これほどの人望があるんだ」



バーダック「フン」



提督「大本営には話を通す!これからはバーダック少佐だ!」



オオーーー!



バーダック「・・・俺に肩書きはどうでもいい。断ってもやらせるんだろう?さっさと済ませろ」



提督「フッ、バーダックらしいな」



提督(以後元提督)「さて!新提督からのお言葉を頂きたい!さぁ、バーダック頼んだぞ」



バーダック「・・・」



艦娘達「「「・・・」」」ゴクリ



バーダック「・・・俺は提督ってのがなんなのかイマイチわかってねぇ。だが、これだけは言える」



バーダック「お前ら!何があっても死ぬことだけは許さねぇぞ!いいな!這ってでも帰ってこい!」



オオーーーーー!!!



その後、祝勝会は大いに盛り上がった。






元提督「長かったようで短かったな・・・」



大淀「提督!」



元提督「?」クル



元提督「皆んな・・・」



そこには鎮守府に所属する全ての艦娘が立っていた。



叢雲「はい、これ。艦娘を代表して私から」



元提督「おぉ、こんな立派な花束を」



大淀「こちらが皆さんの寄せ書きです」



元提督「皆んな・・・」ジワ



元提督「ありがとう・・・」ポロ



叢雲「なに泣いてんのよ、胸を張りなさい」



元提督「あぁ」



叢雲「大本営でもしっかりやらないと初期艦の私が許さないわよ!」



元提督「はは、厳しいな」



元提督「よし!」ゴシゴシ



元提督「皆んな!ありがとう!お前たちのことは忘れない!俺も大本営で頑張るから皆んなも頑張ってくれ!」ケイレイ



艦娘達「「「!」」」ケイレイ



元提督「じゃあ、またいつの日か!」ギイ



元提督(この門をくぐるのも最後かもな)ガチャン



元提督「」スタスタ



元提督「」ピタ



元提督「・・・来てくれないと思ったぞ」



バーダック「・・・」



バーダック「あんたには世話になったからな。結局最後はハメられたが」



元提督「ハメられたとは人聞きの悪い」



元提督「・・・フフ」



元提督「これから頑張ってくれよ、提督!」



バーダック「あんたも体にゃ気をつけることだな!」



元提督「じゃあ行くよ」



バーダック「ああ、達者でな」



元提督「」クル



憲兵「お待ちしておりました!」



元提督「待たせた。では、行こう」



憲兵「はっ!お車を用意しております。こちらへ」ガチャ



元提督「」バタン ブ-ン



バーダック「・・・」



バーダック「」クル スタスタ






次の日からバーダックは提督として必要なことを大淀に教わりながら勉強に励んでいた。



大淀「敵艦隊が潜水艦の場合は・・・」



バーダック「潜水艦?空母の時はどうだったか?」



大淀「ですからその時は・・・」



戦闘に関しては文句無しの一流のバーダックだが、指揮には少々苦戦をしそうだ。孫悟空の父親というのがよくわかる。加えて、艦娘達の私が教える、私にやらせろなどの訴えがあったため苦労の絶えない大淀であった。



大淀「はぁ〜〜〜〜」グッタリ



金剛「Oh!YODO元気出すネー。紅茶飲みマスカ?」



大淀「大淀です。ふぅ、ありがとうございます」



榛名「お疲れ様です、大淀さん」ニガワライ



比叡「ヒエー、こんな大量の書類覚えないといけないんですか?」



大淀「バーダックさんは軍学校出身じゃないですからね、基本知識から必要なんです」



金剛「そもそも地球出身じゃないけどネー」



大淀「そうなんですよ。だから初日は読み書きからで、もう大変だったんですよ」



霧島「話し言葉が一緒でよかったですね。もしそれも一緒じゃなかったら」



大淀「やめてください・・・あぁ、頭が・・・」



霧島「アハハ」



榛名「バーダックさんは今どれぐらい進んでいるんですか?ずっと執務室に籠っていましたよね?」



大淀「だいぶ頑張っていましたからね、後は実戦で慣れるだけです」



榛名「すごいです!」



霧島「なら!艦隊の頭脳と言われたこの私がバーダックさんにとっておきの作戦を!」



大淀「あなたのおもしろ作戦はやめてください」



霧島「お、おもしろ!?そうなんですか!金剛お姉様!?」



金剛「ま、まぁ〜アハハ」



霧島「そ、そんな・・・」ガクッ



ガチャ



バーダック「ん?なんだお前ら」



金剛「バーダック!バーニンg、いたたた」



バーダック「抱きつくなと言ってるだろ」アイアンクロ-



金剛「うぅ、だってぇ」サスサス



バーダック「フン」スタスタ



大淀「あ、バーダックさんどちらへ?」



バーダック「飯を食いに行く」



比叡「なんのために執務室来たんですか・・・」



バーダック「タオルを取りに来ただけだ。じゃあな」



金剛「待ってくだサーイ!私も一緒に行きマース!」



比叡「気合い!入れて!行きます!」



榛名「榛名もお供します!」



霧島「行きましょう!」



バーダック「・・・フン」クル



バーダック「勝手にしやがれ」スタスタ



大淀「ま、待ってくださーい!」






ゴポゴポゴポ



??「ブルァ・・・」






執務室にて


バーダック「」カリカリ



海風「」カリカリ



バーダック(チッ、なんで俺が報告書なんざ・・・指揮だけっつてたのに、次会ったらぶっ飛ばしやる・・・)



バーダック「」ムスッ



海風(今日のバーダックさんは機嫌が悪いのでしょうか・・・)オロオロ



そんな海風の心配も関係なくバーダックの前に突然現れる妖精さん。



妖精さん「おじちゃん!」



海風(ちょ!妖精さん!機嫌が悪い時におじちゃんはマズイですよ!)



と、海風の心のツッコミ。



バーダック「俺はおじちゃんじゃ・・・まぁ、いい。どうした?」



海風(ええ!いいんですか!?)



妖精さん「おじちゃんあてにてがみがきたよ!」



バーダック「ほう?」



海風(バーダックさんが怒らない!な、なら私もお、おぉ、おじ様なんて・・・)テレテレ



海風(『どうした?俺の海風』なんて・・・)キラキラ



バーダック「まさかな・・・」



海風(そ、そんなこと言われたら!うふふふふふふ)クネクネ



バーダック「おい、海風。なに踊ってやがる」



海風「ハッ!」



海風「いいいいえ!べ、別になんでもありません!」



バーダック&妖精さん「」ジト



海風「あはは」ニガワライ



バーダック「ところで妖精、これは事実なのか?」



妖精さん「まちがいないよ!」



再び妖精さんへと視線を戻す。



バーダック「好都合ではあるが・・・なんだか嫌な予感がしやがる・・・」



海風「あ、あの、なんと書いていたんですか?」



バーダック「深海棲艦の出現が減ってるらしい・・・」



バーダック「海風、お前が出撃やら遠征やらで出た時減ってるか?」



海風「そう言えば・・・遠征の時の遭遇率は減っているような気がします」



バーダック「変なことが起きなきゃいいが」



海風「またF級とかトヮ級みたいな深海棲艦だとしたら・・・」



バーダック「フン、あんなゴミ共何匹出てこようが関係ねぇ」



海風「ご、ゴミ・・・」



バーダック「気をつけろよ」



海風「はい!」



海風(バーダックさんが心配してくれたぁぁぁ!)



海風「うふふふふふふふふふ」ニマニマ



妖精さん「かがさんにおねがいしてどっくあけてもらう?」



バーダック「・・・」



バーダック「いや、明石に連絡しろ。海風!頭ん中修理してこい」



海風「だ、大丈夫です!壊れてません!」



妖精さん「それはない!」



海風「そんなぁ・・・」



艦娘との仲も良くバーダックは順調に提督業に精を出していた。後、ここの海風はちょっと残念な子のようだ。






この日もいつものように出撃をし、海域を攻略しようとしていた。



バーダック「お前らにはこの海域を攻略してもらう」



艦娘達「「「はっ!」」」



バーダック「だが、どうしてかヤツらの出現が色んな海域で減ってるらしい。悪いことじゃねぇが変なことがないかついでに辺りを調べといてくれ」



艦娘達「「「了解!」」」



バーダック「じゃあ、行ってこい。ヤバくなったら呼べよ」



艦娘達「「「!」」」ケイレイ



艦隊が出撃しバーダック1人になった執務室のドアを叩く音がする。



コンコン



バーダック「開いてるぞ」



明石「失礼しまーす」



バーダック「明石か、どうした?」



明石「フフフ、実はバーダックさんにプレゼントがありまして!」



バーダック「ほう?」



明石「前に深海棲艦は気も小さく気づきにくいっておっしゃってましたよね?」



バーダック「ああ」



明石「そこで!ボロボロだったスカウターに電探の機能を応用させて作った明石特製の対深海棲艦用スカウターです!」ジャジャ-ン!



バーダック「おお!」



明石「どうぞ!」ワタシ



バーダック「・・・」ウケトリ



バーダック「見た感じ本物だな」



明石「性能も文句なしです!索敵範囲もかなり広くしてます!」



バーダック「着け心地は申し分ねぇ」スチャ



バーダック「・・・」ピピ



明石「一応その深海棲艦までの距離と戦闘力が表示されるようにしてます」



バーダック「・・・」ピ-ピ-ピ-



バーダック「東に大きな戦闘力を持ったヤツらが何匹かいやがる。コイツは戦艦クラスか」



明石「すみません、艦種、何級まで表示できるようにできたら良かったんですが」



バーダック「いや、いい。十分だ」



通信機に手を伸ばす。



バーダック『金剛!デカイ戦闘力を持ったヤツが何匹かいるぞ!気をつけろ!』



金剛『ワォ!ビックリしたデース。オッケー!サンキューバーダック!バーニンg』



バーダック「・・・」ガチャ



明石「バーダックさん・・・」



バーダック「フン」



バーダック「まぁ、これはいい物を貰ったな。すまねぇな、恩に着る」



明石「・・・」アゼン



バーダック「どうした?」



明石「ば、バーダックさんが・・・お礼を言ってくれた・・・あのバーダックさんが」



バーダック「おい、俺をなんだと思ってんだ」



明石「いや、だって無愛想of無愛想のバーダックさんが」



夕雲「呼びました?」



明石「うわっ!って呼んでません!」



バーダック「テメェ・・・遺言はあるか?」ゴゴゴ



明石「あ、ヤバ」



バーダック「くたばれぇぇぇ!」



明石「ごめんなさーーーい!」ダッシュ



バーダック「次会ったらぶっ殺してやる・・・ん?」



バーダック「これはっ!」ピピピピピピピ



バーダック「戦闘力8千万、9千6百万、1億20万・・・どんどん上がってきやがる」



バーダック「距離はまだかなり遠いようだがコイツはマズイな」



再び通信機に手を伸ばす。



バーダック『如月、聞こえるか?』



如月『あら?バーダックさん。どうかしたの?』



バーダック『東の方に戦闘力が1億を超えたヤツがいる。距離はまだまだ遠いが気をつけろ』



如月『1億って!?かなりマズイんじゃ!』



バーダック『ああ。今は帰ってる途中だな?急いで帰ってこい』



如月『了解!ありがとうバーダックさん』ガチャ



TV「次のニュースです。南方海域に出撃していた艦娘が行方不明となりました。海軍、海上自衛隊が共に捜索を続けておりますが未だ発見されてないとのことです。また・・・」



バーダック「南方・・・コイツが関係しているのか」



ピ-ピ-ピ-



バーダック「戦闘力2億3千万・・・止まったのか」



バーダック「ケッ、不気味な野郎だ」






???「ネェ、セ級。ソレハ?」



セ級「イィマハ食事中ダァ、後ニシロ南方棲姫。ヒィメダカラト言ッテ邪魔ヲスルジャアナイ」



南方棲姫「ソウ、ソレハ失礼」



セ級「ソォロソロル級程度ジャ物足リィン。新シイ食材ヲ取リニ行クカッベラァ」



南方棲姫「アラ?ドコニ行クノ?」



セ級「ツゥギノ食材ヲ取リニイクゥ」



南方棲姫「ソウ、気ヲツケツネ」



セ級「コォノ俺ニ勝テル者ハイナイ」



セ級「キィヤァァァァァ」ギュ-ン



南方棲姫「・・・ハァ、強クナルノハイイケド同胞ガ減ルノハ複雑ダワ」






コンコン



バーダック「開いてるぞ」



如月「失礼します」



バーダック「帰ったか。異常はねぇな?」



如月「はい、皆んな無事です。って、あら?そんなメガネかけてました?」



バーダック「これか?明石から貰ったんだ」



如月「そう、似合ってるわよ(明石さん、やるわね)」



バーダック「そいつぁどうも」



如月「ところでその深海棲艦は今はどうなってるの?」



バーダック「今はすげぇ速さで西に向かってる」



如月「そうなの・・・よくわかるわね」



バーダック「コイツでわかるんだよ」



如月「そのメガネで・・・私もつけていい?」



バーダック「・・・」スチャ



バーダック「ほらよ」



如月「ありがと♪」



如月「・・・」スチャ



如月「どうするの?」



バーダック「ボタンがあるだろう、それを押すんだ」



如月「これね」ポチ



如月「わっ」ピピピ



如月「これが戦闘力ね。西に戦闘力が3億5百万の深海棲艦がいるわ」



バーダック「また上がりやがったのか」



如月「ねぇ!これってかなりヤバいんじゃ!」



バーダック「かなりヤバイ・・・」



如月「大本営に報告するべきよ!」



バーダック「・・・そうだな」



大淀「バーダックさん!」バン!



バーダック「もっと静かに入ってこれねぇのか」



大淀「そ、そんなことよりこれを!」



バーダック「××鎮守府からか・・・いいことじゃねぇか」



大淀「おかしいですよ!突然こんなこと!しかも各海域で起こってるんですよ!」



如月「あの・・・何が起こったんですか?」



大淀「あ、如月さん」



バーダック「色んなとこで戦艦棲姫の死体があるんだとよ」



大淀「それも何者かに喰われたような跡があるようです」



バーダック「・・・大淀、深海棲艦ってのは他のヤツを食って強くなったりするか?」



大淀「そ、そんなことはないはずです」



如月「もしかしてあの深海棲艦が!」



バーダック「ああ、コイツだけ異常だ」



TV「ニュース速報です。現在、北の〇〇海岸に戦艦棲姫とされる死体が打ち上げられ、何者かに喰われたような跡が残っており・・・」



バーダック「如月、ヤツは北か?」



如月「え、ええ。今は北から東に向かってるわ」



バーダック「東だと!」



バーダック「如月!返してもらうぞ!」バッ!



如月「きゃ!」



大淀「バーダックさん!どこへ!?」



バーダック「あとで話す!」ギュ-ン



バーダック「チッ、アイツの方が速え。金剛たちと鉢合わせちまう!」ピ-ピ-ピ-



バーダック「あんまり敵にバレるようなことはしたくねぇが・・・」



バーダック「ハァッ!」ドン



超バーダック「間に合ってくれよ!」ギュ-ン






金剛「ん〜、敵が全然いないネー」



ガングート「これが言ってた現象なんじゃないか?」



金剛「バーダックにいいところ見せれないヨ」



ガングート「好きだな、アイツのこと」



金剛「もちろんデース!ガングートは好きじゃないんですカ?」



ガングート「私はあまり興味がない」



サラトガ「でも、この前バーダックさんにボルシチ作ってましたよね?」



ガングート「なっ!どうして知ってるんだ!?」



金剛「ふ〜ん」ニヤニヤ



ガングート「や、やめろ金剛!そんな顔するな!///」



金剛「ガングートとはライバルになっちゃったケド負けませんヨー!」



ガングート「だから別に私は!」



サラトガ「金剛、私もいるわよ」



金剛「ムムム、ライバルが多いデース」



ガングート「!電探に感あり!」



ガングート「北方から1隻物凄い速さで近づいてくるぞ!」



時雨「鎮守府の方からすごい速さでバーダックさんがこっちに来てるよ」



夕立「あー確かに来てるっぽい」



鈴谷「2人ともよくわかるねー」



夕立「前にバーダックさんから気を習ったっぽい!」



時雨「それを夕立に習ったんだ」



鈴谷「なるほどねー。けっこう便利じゃん」



ガングート「お前達もうすぐ会敵するぞ・・・」



超バーダック「お前ら!」ザバッ



金剛「バーダック!」



バーダック「間に合ったか」



ガングート「おい!深海棲艦が来てるぞ!」



バーダック「わかってる・・・それで来たんだ。このまま通り過ぎてくれりゃいいが」



バーダック「チッ、そうもいかねぇようだな」



ザバ-ン



セ級「・・・」



ガングート「な、なんだコイツ」



鈴谷「うわっキモー!」



バーダック「貴様何者だ!?異常な戦闘力しやがって、そこらの雑魚どもとは違うんだろう?」



セ級「べ、べ、べ、ベァァ」



セ級「人間ガイルトハソォウ定外ダァ。ダガ、私ノパワーハオ前達ヲ超エテイルゥ」



ガングート「なんだと!気色悪い姿をしておいて!」ガシャン



セ級「砲ヲ向ケルカ」



鈴谷「ちょっとマジでキモいんですけど!」ガシャン



セ級「無駄ダ無駄ダ、トットトオ前達ヲ倒シテ次ノ食事ヲ頂キニイクカァベラァ」ググ



金剛「バーダック・・・コイツがさっき言ってた深海棲艦デスカー?」



バーダック「」コク



金剛「なら負けられませんネー!」ガシャン



セ級「エェェェェァァァァ!!!」ゴゴゴ



夕立「な、波が!」



サラトガ「きゃっ!か、海面が下がってる!?」



セ級「エェェェェェァァァァァ」ギュン



ガングート「時雨!」



時雨「っ!」



バーダック「・・・」ギュン



セ級の前に立ちはだかるバーダック。



セ級「ッエェェ!」



バーダック「・・・」バキィ



セ級「グォァァ!」



時雨「バーダックさん!」



バーダック「・・・フン、かなりの戦闘力だと思ったが大したことねぇな」



セ級「ゥゥ・・・」ガクッ



バーダックの一撃により海面に膝をつくセ級。



セ級「私ガ人間ニヤラレルトハナァ」



バーダック「来いよ、まだやれんだろう?」



セ級「・・・」スク



バーダック(来るか?)



セ級「イイダロウ、少シパワーヲ見セテヤルゥ」



セ級「イィィィィェアァァァァァ!!!」ゴゴゴ



セ級「アァァァァァァ!!!」ギュン



バーダック「!」



セ級「セェアッ!」ドゴン



バーダック「ぐぁぁぁぁぁ!」バシャバシャバシャ



金剛「バーダック!」



セ級の攻撃で吹き飛ばされるバーダック。



バーダック「チッ!」ググ



バーダック「こn「無駄ダ」くっ!」



セ級「ディア!」バキ



バーダック「うわぁぁぁ!!!」バシャバシャ



バーダック「クソったれ!」クル ポゥ



バーダック「うおりゃぁぁぁ!!!」ビュン



セ級「気弾カ、悪クナイ」ポウ



セ級「カァ!」ビュン



ガーン

互いの気弾が激しくぶつかり合う。



バーダック「うぅっ」グググ



サラトガ「押し負けてる!?」



ガングート「後ろから支えるぞ!」ガシ



夕立「バーダックさん!頑張って!」ガシ



他艦娘「「「バーダック(さん)!」」」ガシ



バーダック「うぉぉぉぉ!!!」ゴゴゴ



セ級「ヌグゥゥ・・・」



ドーン



セ級「グアァヤォヤ!」バシャバシャ



バーダックの攻撃で吹き飛ばされる。



バーダック&艦娘「「「ハァハァハァ」」」



セ級「ヌゥ、意外ダッタ。コイツトコノ形態デ続ケルノハ不利カァ」



セ級「私ハ1度帰ルガ次会ッタ時ハカ・ク・ジ・ツニ殺シテヤルゥ」スク



バーダック「てめぇ逃げる気か!」



セ級「逃ゲル訳デェハナイ」



セ級「カァァ!」ザバ



セ級「ブルァ・・・ブルァァ・・・」ギュ-ン



バーダック「チッ」



金剛「バ〜ダック〜」ガバ



バーダック「やめろ!こんなとこで抱きつくんじゃねぇ!」



金剛「うぅ〜だって〜」グリグリ



夕立「あー!金剛さんずるい!夕立もー!」ガバ



バーダック「夕立!てめぇまで」



サラトガ「では私も」ピト



バーダック「クソッ!いい加減にしろ!」ガバ



鈴谷「あ〜照れてる〜」



バーダック「チッ!調子に乗りやがって・・・とっとと帰るぞ!」



時雨「あの、もともとの攻略は?」



バーダック「あ?」



バーダック「」ピピピ



バーダック「この辺にはもういねぇ。わかったら行くぞ!」ピ-ピ-ピ-



時雨「え?ちょ!?」



バーダック「さっさとしろお前ら」ギュ-ン



鈴谷「あ!ちょっと待ってよ〜!」ザザザ



夕立「夕立もー!」ギュ-ン



時雨「夕立、バーダックさん!待っておくれよ!」ギュ-ン



金剛「3人だけずるいデース!」ザザザ



ガングート「・・・ハァ」



サラトガ「ウフフ、初恋の人はなかなか破天荒ですね」



ガングート「別に私は恋などしていない!」



サラトガ「あら、私のことを言ったつもりだったんですけど」ニコ



ガングート「なっ!貴様!///」



サラトガ「金剛も言っていたけれどライバルが多いわ」



ガングート「だから!別に///」



サラトガ「ウフフ、さぁ行きましょう」ザザザ



ガングート「ま、待て!」ザザザ






???


??「かぁ〜、アイツまさに白黒になったセルみてぇだったな〜」



??「あの深海棲艦も人造人間ではないだろうな?」



??「それは違ぇんじゃねえか?なぁ、どうなんだ?」



??「アレは人造人間ではありません。あなた達が戦った敵に似ているようですが」



??「へへ、また手伝いに行くかもな」



??「フン、息子の次は父親か」



??「皆んなで行くのも面白れぇかもな」



??「俺は付き合わんぞ」



??「固えこと言うなよー」



??「知らん、おいそれより時間じゃないのか?」



??「あ、いっけねそうだった。じゃあな」






ゴポゴポ


セ級「ククク、コイツヲ吸収スルコトニヨッテ私ハ次ノ段階ニ進ム」



??「や、やめなさいっ!」バッ



セ級「ヤメテオケ、抵抗シタトコロデ苦シムダケダゾ」



??「あっ・・・」



??「提督・・・」



セ級「」バクン



セ級「・・・」



セ級「ウッ!」ドキン



セ級「ウッゥゥウェアァォァァ!!!」ドキンドキン



セ級「・・・フ、フフフ。素晴ラシイパワーダ」



セ級「コレガ一航戦、加賀ノ力・・・」



セ級「マダ完璧デハナイガアノ人間ヲ殺スニハ十分ダァ」



セ級「待ッテイロ!」



セ級「ブルルルァァァァ!」ギュ-ン






鎮守府、講堂にて


バーダック「・・・そう言うことだ。これからは出撃も遠征もなしにする。そいつが現れたときのみ俺が同伴で倒しに行く。いいな?」



艦娘達「「「はい!」」」



ザワザワ

ヤバクナイ?

コワイヨ...



バーダック「・・・以上だ、解散」



バーダック「大淀、艦娘が消えたってのは△△鎮守府だったな?」



大淀「はい、加賀が行方不明だそうです」



バーダック「なら、そこにもコイツのことを知らせておけ」



大淀「了解しました」






??


??「加賀の気が消えた・・・」



??「提督、〇〇鎮守府からこれが」



??「・・・そうかぁ、コイツが原因かぁ!」



??「フハハハハハ!!!」



??「まず・・・コイツから血祭りにあげてやる!」






鎮守府にて


バーダック「アイツはこんなんじゃ済まねえぞ!」ドガガガガ



蒼龍「だからってー!」



飛龍「艦載機も飛ばせないんですけどー!」



バーダック「ヤツが飛ばす暇をくれりゃいいがなぁ!」ドガガガガ



アイオワ「fire!fire!」ドンドン



長門「怯むな!」ドンドン



大和「夾叉か・・・空からじゃ狙うのが難しい」



バーダック「大和!俺の上にいるから安心するんじゃねぇ!」ドン



大和「きゃあ!」大破



この日、バーダック対鎮守府全艦娘の演習が行われていた。



バーダック「フン・・・ここまで雑魚だとは思わなかったぜ」



艦娘達「「「雑魚って・・・」」」大破



バーダック「アイツに勝てとは言わねえがこのままじゃお前らがやられちまうぞ」



バーダック「自分の身は守れるようにしとけよ」



艦娘達「「「はい・・・」」」



バーダック「辛気臭え顔してんじゃねぇ!飯だ!行くぞお前ら!」



艦娘達「「「はい!」」」



バーダック「フン」






南方棲姫「アラ、オカエリ。ナンダカ変ワッタワネ」



セ級「加賀ヲ吸収シタカラナ、変ワッテ当然ダァ」



南方棲姫「加賀ッテ・・・モウ、ワカラナイワ」



セ級「残ル港湾棲姫ヲ吸収スレバ私ハ完全体トナルノダ」



南方棲姫「マダ進化スルノネ・・・」



セ級「ダガソノ前ニ殺サネバナラン人間ガデキタ」



南方棲姫「人間?艦娘ジャナイノ?」



セ級「アァレハ人間ダ。恐ラクFトトヮヲ殺ッタヤツダロウ」



南方棲姫「アレハ人間ダッタノ!?アナタ大丈夫ナノ!?」



セ級「前ハ油断シタガ今ノ私ニ勝テル者ナドコノ世ニイナイ」



セ級「サテソロソロ倒シニ行クカッベラァ」



南方棲姫「気ヲ付ケテ」



セ級「エェェェェァァァ!ブルルルァァァァ!!!」ギュ-ン






バーダック「!」ピ-ピ-ピ-



バーダック「大淀!全館放送だ!」



大淀「え、あ、はい!」



バーダック『例の深海棲艦が現れたぞ!各艦隊、各海域に出撃!第1艦隊は俺について来い!』



バーダック「全員いるな?」



艦娘「「「はい!」」」



バーダック「行くぞ!」



ウォースパイト「Admiral?今、その深海棲艦はどこにいるのですか?」



バーダック「こっちに向かって来てやがる」



加賀「戦闘力は?バーダックさんがいれど私達じゃ太刀打ちできるかわからないのだけれど」



バーダック「今は5億を超えてやがる。まぁ、ここにいるヤツらは鎮守府でトップの戦闘力だからな逃げることぐれぇはできるだろう」



加賀「そう」



バーダック「っ!来るぞっ!」



ザバ-ン



セ級「・・・」



バーダック「・・・随分と変わったなぁ。前よりかは人っぽくなったんじゃねぇか?」



セ級「ソチラモ面子ガ随分変ワッタナァ」



セ級「ダガオ喋リモソロソロ終ワリダァ」



バーダック「フン、ちょうど俺もそう思ってたところだぜ」



セ級「・・・」



バーダック「・・・」



艦娘「「「」」」ゴクリ



チャプ ザザ-ン



バーダック「だりゃぁぁぁぁ!」ギュン



セ級「グァァァァァ!」ギュン



ドカドカドカドカドカ



突然始まった戦い。あまりの速さに艦娘達は動くことができない。



バーダック「はあっ!」ポウ ビュン



セ級「ヌゥ!」ドカン



セ級「カァァッ!」ポウ ビュン



バーダック「ぐぁっ」ドカン



速く、強く、激しい戦い。その速さは最早目で追うことで必死である。



バーダック「っ!」バシャ



セ級「グゥ」バシャ



セ級「ハァハァ・・・コォレハ驚キダァ。第2形態ノ私ガ瞬殺デキナイトハ」



バーダック「ハァ・・・っ、もともと大したことねぇんだよ」



セ級「ナニ?・・・」



セ級「私ガ負ケルモノカァァァ!」ギュン



バーダック「!」



セ級「ディィア!」ドゴ



バーダック「ぐっ・・・ふ」フラ



セ級「フフ、寝サセンゾ」



セ級「デェアデェアデェアデェア」ドカドカドカ



バーダック「ぐぁぁぁ!」



セ級の連打に動けないバーダック。なす術無くセ級のサンドバッグとなる。



大和「バーダックさん!」ドン



セ級「・・・」ピタ



バーダック「ぁ・・・」バシャ



セ級「ソコデ落トナシクシテイレバ良カッタモノヲ。愚カダナ」



セ級「アマリ足シニハナランガ貴様ノ生体エネルギーモ吸収シテヤロウ」



大和「ひっ・・・」



セ級「ソウ怖ガルコトハナイ」



バーダック「」ガシ



セ級「マダ生キテイタカ」



バーダック「てめぇにやられるほどヤワじゃねぇんだよ」グググ



バーダック「」グッ



セ級「何ヲスル気ダ」



バーダック「ハァァァ!!!」ドン



超バーダック「フン、少しばかり油断しちまったぜ」シュインシュインシュイン



セ級「ナ、ナンダソレハ!?」



超バーダック「さあな?」



セ級「ッ!グォォァォ「遅え!」バキ・・・グァァァァァ!」



セ級「ヌ、グゥ!」バシャバシャバシャ



一撃で遥か遠くまで吹き飛ばされる。



セ級「コ、コンナコトg「だりゃあ!」ドゴウグォォォ!」



セ級「グ、グゥゥ・・・」グググ



セ級「ウオッ!」ドン



セ級「負ケルモノカァ!!」シュインシュイン



超バーダック「フン」バキ



セ級「ウガァァァァ!」バシャバシャ



セ級「ウ、ウゥ・・・クソッ!アト!アト港湾棲姫サエ吸収スレバ完全体ニナレタモノヲォォォ!」



超バーダック「残念だったなぁ、てめぇは完全体になる前にここで俺に倒されるんだよ」



セ級「ウゥ・・・」



セ級「チクショォォォォォォ!」



超バーダック「うるせぇ!」バキ



セ級「グォャォャ」ザバン



超バーダック「・・・」



武蔵「逃げたのか!?」



超バーダック「いや・・・すぐ上がってくるさ。逃げるパワーはもう残ってねぇ」



セ級「グハッ!」ザバ



超バーダック「フン、かなりの戦闘力で期待していたが・・・とんだ雑魚だったもんだぜ」



セ級「クッ・・・強イヤツト戦イタインダロウ!?ナラ、私ガ完全体ニナレバ貴様ノ望ミ通リダロウ!?」



セ級「完成体トナッタ私ト戦ッテミタクハナイノカ!?」



超バーダック「ケッ・・・何を言いだすかと思ったら・・・俺はそんな言葉に乗るほど甘っちょろくねぇんだ!」



セ級「グゥゥ・・・」



超バーダック「チッ、バカバカしい。今この場で消してやる!」スッ



セ級「・・・チクショウ!チクショウ!チクショォォ!」



超バーダック「あばよ」ゴゴゴ



武蔵「!電探に感あり!」



超バーダック「!」



武蔵「4時の方向に2隻いるぞ!」



超バーダック「なんだと!」クル



セ級「・・・」クル



セ級「!見ツケタ!」



超バーダック「あれはっ・・・」



ウォースパイト「北方棲姫と港湾棲姫!」



超バーダック「なにっ!・・・はっ!」



セ級「ソコカァァァァァ!」ギュ-ン



超バーダック「待ちやがれー!」ギュ-ン



セ級「随分ト長イ間姿ヲ見セナカッタジャナイカ」



北方棲姫「カ、カエレ!」



港湾棲姫「ク、クルナ・・・」



セ級「大体予想ハデキル・・・北方棲姫、貴様ガコイツヲ隠シテイタンダロウ?」ガシ



港湾棲姫「ウゥ・・・」



北方棲姫「ャ、ヤメロ!」ガシ



セ級「フン、無駄ナコトヲ」ゲシ



北方棲姫「クゥ・・・」



超バーダック「てめぇ!」



セ級「マァ、待テ。スグニ終ワルコトダァ・・・」バクン



超バーダック「なっ!」



北方棲姫「アッ・・・」



グゴゴゴゴゴゴゴ



セ級「ハアァァァァァ!」



カッ



まばゆい光に辺りが包まれる。



超バーダック「チッ」



セ級「・・・」ニヤリ



超バーダック「・・・お出ましか」



セ級「フフン、オ待タセシテシマッタナァ」



セ級「セ級完全体、ダァ」



超バーダック「チッ・・・調子に乗りやがって」



北方棲姫「ヨ、ヨクモ!」ガチャン



セ級「ヤメテオケ、オ前ナドウォーミングアップニモナラン」



超バーダック「何がウォーミングアップだ、そんなもん、する前に殺してやる」



セ級「ソウカァ、ソレハ楽シミダナァ」



セ級「デハ、早速始メルトシヨウ。ヨロシク」



超バーダック「フン、いい気になりやがって・・・はぁぁっ!」バキ



セ級「・・・」



超バーダック「なにっ!?」



超バーダック「クッ!だりゃりゃりゃりゃ!」ドカドカドカ



セ級「・・・」



超バーダック「な、なんでだ・・・」



セ級「コレガ完全体ノパワーサ」



セ級「フン」バギィ



超バーダック「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



超バーダック「くそ!だりゃぁぁぁぁぁ!」



セ級「無駄ダ」ガシ



超バーダック「なっ・・・は、はなせ!」



セ級「ヤレヤレ、ソウ興奮スルナ」ドゴォ



超バーダック「なっ・・・」



バーダック「・・・」カク



セ級「・・・」ポイ



バーダック「」ドサ



ウォースパイト「Admiral!しっかりして!wake up!」



セ級「安心シロ、殺シテハイナイ」



ウォースパイト「貴方!」



セ級「完全体ノ私ニ負ケルコトハ当然ダガ、前回カラタッタ数日デヨクレベルヲ上ゲタモノダ」



ウォースパイト「一体なにを!?」



セ級「貴様、ソノ人間ニ伝エテオケ」



セ級「ゲームヲ行ウコトニシタ。10日後、南ノ果テノ孤島ニテ正午カラ武闘大会ヲ行ウ。ソレマデニ修行ヲシテオケ、トナ。」



セ級「ルールナドハ後程オ前達ノ鎮守府ニ連絡ヲスル」



セ級「デハ、楽シミニシテイルゾ」ギュ-ン



ウォースパイト「game・・・」



バーダック「う、うぅ・・・」



ウォースパイト「Admiral!安心して、すぐに鎮守府に帰るわ!」



バーダック「く、くそ・・・」






鎮守府、医務室にて


バーダック「チッ、何がゲームだ。舐めたことしやがる」



大淀「これが詳細のルールだそうです」



バーダック「天下一武道会?一体なんだこれは」



大淀「大昔に行われていた格闘大会のようです。龍球記にも記載がありました」



バーダック「なんでアイツがそんなもん知ってんだ」



大淀「それはわかりませんが・・・とにかくそのルールに則って行うようです」



バーダック「チッ、何が修行しとけだ・・・次会ったら絶対にぶっ殺してやる!」



大淀「・・・ところで、何人でも参加していいとありますがどうされますか?」



バーダック「何人掛かりでもいいって訳か・・・随分と舐められたもんだぜ」



バーダック「そんなもん俺1人で十分だ」



大淀「そ、それはダメです!もしバーダックさんの身に何かあったら!」



バーダック「心配いらねぇよ・・・と言いたいところだが、そうだな」



バーダック「残念だがアイツの強さは本物だった・・・てめぇらは手も足も出ねぇだろうが倒れた時に俺を運ぶヤツがいるな」



大淀「では・・・」



バーダック「第1艦隊でいい、アイツらなら自分達で逃げれる」



大淀「他にも支援艦隊とかがいた方が良いのでは?」



バーダック「いらねぇよ、ただの足手まといだ」



大淀「そ、そうですか・・・」



バーダック「そうと決まれば早速修行だ!第1艦隊を演習場に集合させろ!」



大淀「あ、第1艦隊の皆さんならもう始めてますよ」



バーダック「なんだと?」



大淀「詳細の連絡が入るとすぐに、もしかしたら私も戦うかもって」



バーダック「それで先に始めたのか・・・」



バーダック「ちっくしょう・・・アイツら俺を仲間外れにしやがって」



バーダック「フン」ガチャ タッタッタッ



大和「斉射!」ドン



武蔵「撃てー!」ドンドン



バーダック「お前ら!」



グラーフ「バーダック、もう体はいいのか?」



バーダック「もう問題ねぇ」



バーダック「それより、よくも俺を仲間外れにしてくれたな・・・」



グラーフ「いやっ、それは・・・」



バーダック「ルールの内容は知ってるんだろう?なら手加減しねぇぞ?」



バーダック「はぁぁぁぁぁ!!!」バリバリバリ



超バーダック「てめぇらも全力でかかって来い!」



艦娘達「「「!」」」ガチャン



超バーダック「うおりゃぁぁぁぁ!」ギュ-ン






9日後、バーダック率いる第1艦隊は南の孤島を目指していた。



バーダック「あの島だな・・・」ピ-ピ-ピ-



バーダック「チッ、前は気づかなかったがとんでもねぇ戦闘力だな・・・スカウターがずっと鳴ってやがる」ピ-ピ-ピ-



ウォースパイト「ここまで敵と遭遇しませんでしたね・・・」



バーダック「アイツがいるからだろうな・・・」



バーダック「・・・いやがった」



セ級「オハヨウ、諸君。コノ時ヲ待チワビテイタゾ」



バーダック「うるせぇ、妙なゲームをしやがって」



セ級「フフフ、イイジャナイカ。ソッチノ方ガ面白イ」



バーダック「チッ、おかしな野郎だ・・・」



セ級「サテ、ソロソロ時間ダナァ。ドイツカラ始メルノカナ?」



バーダック「そんなもn「待ってくれ、バーダック」・・・なんだ?」



武蔵「ここはひとつこの武蔵にやらせてはくれないか?」



バーダック「お前がか?」



武蔵「ああ、力不足だとは思うがせっかくバーダックに舞空術も戦い方も教えてもらった。どこまで通用するか試してみたいんだ!」



バーダック「へっ、いい根性だ。俺たち全員が負けない限り大丈夫らしいからな。行きたきゃ行ってこい」



武蔵「!ああ!行ってくる!」



セ級「オ喋リハ終ワッタカナ?」



武蔵「この武蔵が相手になってやる!」



セ級「ソウカ・・・デハ、行クゾ」



武蔵「はぁ!」バキ



セ級「ホウ、艦娘ニシテハナカナカヤルナ」



武蔵「くっ・・・はぁ!」ドン



セ級「ヌッ!」ドン



セ級「・・・ナルホド、拳ト砲撃ノ連携カ、ナカナカ面白イ戦術ダ」



武蔵「その2つだけだと思うなよ!」ポゥ



セ級「ホゥ気弾カ・・・」



武蔵「はぁぁっ!」ビュン



セ級「クッ」ドン



武蔵「はっ!はっ!はっ!」ビュンビュンビュン



セ級「・・・」ドカドカドカ



電「武蔵さんが押してるのです!」



バーダック「いや・・・武蔵はやられる。セ級のヤロウまだ本気を出してねぇ」



電「そ、そんな・・・」



グラーフ「なぁ、バーダック前から思っていたがどうして電がいるんだ?」



グラーフ「言いにくいが駆逐艦より戦艦とか空母とかの方が強いと思うんだが」



バーダック「火力、装甲なんかは戦艦達には劣る。だが戦闘力は高い」



バーダック「今の武蔵を見て火力が関係してるように見えるか?」



武蔵「はぁっ!」ポゥ ビュン



セ級「カァッ!」ポゥ ビュン



グラーフ「い、いや・・・関係なさそうだ。だがどうして?」



大和「電ちゃんはバーダックさんと初めて会った時からずっと一緒にいますから(羨ましい!)」



電「色々と教えてもらったのです!」



バーダック「コイツは第1艦隊でも1番高い戦闘力を持ってる。流石にガキをあの戦いには出せねぇがな」



電「バーダックさん」ウルウル



バーダック「泣くな!うっとうしい」



電「は、はいなのです・・・」シュン



グラーフ「そうな、なるほど。電、すまなかった」



電「全然大丈夫なのです!」



セ級「フン」ドカ



武蔵「う、うぅ・・・」



武蔵「ハァハァハァ、っ・・・」中破



セ級「フフ、ソロソロバテテシマッタカナ?」



武蔵「なに、これぐらいなんともない!」



セ級「ソウカ・・・デハ終ワリトシヨウカ」



武蔵「な、なにを!」



セ級「ヌグゥゥゥゥ・・・」ズズズ



セ級「ハァァァァァ!」グオ



武蔵「なっ・・・」



武蔵「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」大破



大和「武蔵!」



バーダック「・・・」ガシ



武蔵「う、うぅ・・・」



武蔵「・・・はっ!」



バーダック「女神を連れてきたのはどうやら正解だったらしいな」ニヤリ



武蔵「バーダック・・・あそこからここまで飛ばされてしまったのか」



武蔵「そうか・・・負けてしまった、の、かぁ↑///」



武蔵「バ、バーダック!お、おぉ、降ろしてくれ!///」ジタバタ



バーダック「お、おい!」



武蔵「ハァハァハァ・・・」



武蔵(この・・・この武蔵がお姫様抱っこをされるとは・・・///)



武蔵「」チラ



大和「・・・」ハイライトオフ



武蔵(また・・・帰ったら嫉妬の嵐かぁ。帰りたくないなぁ・・・)



電「はわわ〜武蔵さん!お姫様抱っこ、羨ましいのです!」



武蔵「え、あ、いやっ・・・」



電「バーダックさん!電もしてほしいのです!」



バーダック「あ?なにがだ?」



電「あ、わからなかったら別にいいのです・・・(わかってやった訳じゃなかったのですか)」



バーダック「フン、変なガキだ」



セ級「サテ、武蔵君ハ負ケテシマッタ訳ダガ次ハ誰ダ?」



バーダック「俺だ!」



セ級「ヨウヤクカ」



バーダック「へっ、あんまり舐めねぇ方がいいぜ?前回の俺よりちょっと違うからよ」



セ級「ソウカ、ソレハ楽シミダ!」



バーダック「はぁぁぁぁぁ・・・」



超バーダック「だりゃぁぁぁぁぁぁぁ!」



セ級「コレハナカナカノパワーダナ」



セ級「行クゾッ!」ギュン



超バーダック「うおりゃ!」ギュン



セ級「ハ!ハ!ハ!ハ!」ドカドカドカ



超バーダック「だぁぁぁ!」ドカドカドカ



武蔵「な、なんて戦いだ・・・力、速さ、全部私とはまるで違う」



セ級「ハハハハ!素晴ラシイパワーダナァ!」



超バーダック「まだまだこんなもんじゃねぇぇ!」バキィ



超バーダック「はぁぁぁぁぁ!」グオ



セ級「シマッ・・・」



超バーダック「吹っ飛べーーー!」



ドーン



バーダックの気弾によって大きな爆発が起きる。



セ級「ウゥ・・・」



超バーダック「チッ、まだ生きてやがったか」



セ級「ク、クソォ・・・コンナコトガ」



超バーダック「フン、体の半分が吹き飛んだのにまだ喋れるだけの力は残ってんのか」



セ級「ウ・・・グゥゥ・・・」



セ級「ハァ!」



超バーダック「な、なんだと!?」



セ級「フッフッフッ、驚イタカ?私ハ再生スルコトガデキルノダヨ」



超バーダック「チッ、気色の悪いヤロウだぜ、まったくよぅ」



セ級「気色悪イトハ心外ダァ、コレモ私ノ能力ノ1ツナンダァ」



セ級「貴様ノデータモ色々ト学習シタカラナァ。コンナコトモ可能ダゾ?」



セ級「カ、メ、ハ、メ・・・」



超バーダック「あ、あのヤロウ!」



セ級「ドウシタ!動ケナイカ!?コノ島ヲ消スホドノパワーガ溜マッテイルゾ!」



超バーダック「く、くそぉ・・・」



電「バーダックさん!」ガシ



セ級「ナ、ナニ!?」



グラーフ「戻ってこい電!」



超バーダック「電!やめろ!今すぐ離れろ!」



電「嫌なのです!離したらバーダックさんも他の皆さんも死んじゃうのです!」



超バーダック「うるせぇ!いいから黙って「フフフ」何がおかしい!?」



セ級「皆サンガ死ンデシマウカ・・・ドノ道オ前達ハ全員死ヌモノヲ。健気ナ小娘ダナ」



セ級「ダガ、1対1ノルールヲ破ッタペナルティハ受ケテモラウ」



超バーダック「やめろぉぉぉ!」



超バーダック「電!早く離れろー!」



電「い、嫌なのです!」



セ級「フン」ドゴォ



電「が・・・は・・・」大破



超バーダック「電・・・」



セ級「・・・」ポイ



ウォースパイト「電!」ガシ



電「はっ・・・ハァハァ」



セ級「フン、応急処置女神トハ厄介ダナ」



超バーダック「・・・」



セ級「黙リコンデドウシタ?ヤリ返サナイノカ?」



超バーダック「・・・」



セ級「ソレトモ怖気付イテ、アノバカナ艦娘ノヨウニヤラレルカ?」



超バーダック「」プチン



超バーダック「あの!バカな!・・・艦娘だとぉぉぉぉぉぉぉ!!!」



武蔵「な、なんだ!?地震か!?」



グラーフ「な、波が!」



バーダックを中心に大地が揺れる。海が荒れる。



バチバチバチ



周囲に電撃が走る。



超バーダック2「許さんぜ・・・てめぇだけは絶対に俺が殺してやる」



セ級「フン、威勢ダケハイイヨウダナ」ギュン



セ級「」バキィ



超バーダック2「・・・」グッ



セ級「ナニッ!」



セ級「ハァ!」ポゥ ビュン



超バーダック2「・・・」バシ



大和「はじき返した!?」



セ級「グゥ・・・ナラ次デ決メテヤル!」バッ



セ級「カ、メ、ハ、メ・・・」



武蔵「ま、また撃つ気だ!」



セ級「波ァァァ!!!」グォ



武蔵「バーダック!ヤバい!逃げろ!」



超バーダック2「かめはめ・・・」



超バーダック2「波ぁぁぁぁぁ!!!」ズォ



セ級「ナ、ナニィ・・・」



武蔵「お、押し返してる」



セ級「グ、グァァァァァ!!!」



ドーーーーン



ドサ



武蔵「や、やった!上半身が吹き飛んだぞ!」



ググ バッ



セ級「ブハァ、ハァハァハァ・・・」



ウォースパイト「まだ再生するの・・・?」



超バーダック2「ふん」ドゴォ



セ級「ウブゥゥゥ!」



セ級「ウ・・・ウプッ」ヨロヨロ



グラーフ「どうした!様子が変だぞ!」



セ級「ウゥ・・・グボォ」



??「」ベシャ






??


??「加賀の気だぁ!」ガタ



??「提督!どちらへ!?」



??「加賀を見つけたぞぉぉ!!!」ギュ-ン






ウォースパイト「あれは・・・」



加賀「私っ!」タタタ



加賀「大丈夫!?しっかりして!」



??「こ、ここは?」



加賀「大丈夫、安心して。貴女、△△鎮守府の加賀ね?」



△△加賀「え、ええ。貴女は?」



○○加賀「○○鎮守府の加賀よ」



△△加賀「そう、助けてくれたのね。ありがとう」



○○加賀「お礼は後で聞くわ。今はそれより・・・」



超バーダック2「おい、前の姿になってるぞ」



セ級「ク、クソォ、コンナコトガ・・・?ナンダ!?」



超バーダック2「な、なんだコイツは!?」ピピピ



超??「ハハハハハハ」



超??「フハハハハハハハハ!!!」ギュ-ン



超??「」ズザザザザ



超??「加賀ロットォォォォォォ!!!」



△△加賀「提督!」



バーダック「な、何者なんだ」フッ



??「提督ー!待ってくださーい!」



バーダック「大淀?」



△△大淀「ハァハァ・・・いつも置いていくんだから。あ、○○鎮守府の提督ですね。私は△△鎮守府の大淀です」



バーダック「そ、そうか・・・」



△△大淀「提督、こちらが情報をくれた○○鎮守府の提督です」



超??「んん?」



バーダック「お前、その戦闘力・・・地球人じゃねぇな?」



超??「・・・その声、その髪、その顔」



△△大淀「提督?」



バーダック「・・・」



超??「気が高まる・・・溢れるぅ・・・」ゴゴゴゴゴ



バーダック「な、なんだ!?」



超??「ぐぅぅぅぅぅ・・・」



伝説超??「カカロッットォォォォォォ!!!」シュインシュインシュイン



バーダック「な!なんでカカロットのことを!?しかも、超サイヤ人!?お前、サイヤ人なのか!?」



伝説超??「まさか貴様もこの世界に飛ばされたとはなぁ・・・」



伝説超??「今度こそぶっ殺してやる!」



超バーダック「チッ、なんだコイツ!」ドン シュインシュインシュイン



△△加賀「」パァン



△△加賀「やめてください」



△△加賀「ブロリー提督」



伝説超ブロリー「・・・」



△△加賀「この人が私を助けてくれたの。手は出さないで」



伝説超ブロリー「ソイツは失礼だったな・・・」



超バーダック「それは別にいいが・・・それよりどうしてカカロットのことを知ってやがる?」



伝説超ブロリー「赤ん坊の頃、誰の泣き声にも泣かされなかったこの俺が・・・カカロットには泣かされた!」



超バーダック「そ、そうか!カカロットの横にいたあのガキか!」



超バーダック「ガキのくせに異常な戦闘力だったが・・・」



伝説超ブロリー「カカロットを知っている風だな。お前、カカロットのなんなんだ?」



超バーダック「カカロットは俺のせがれだ」



伝説超ブロリー「そうかぁ、カカロットの親父かぁ。どうりで紛らわしい訳だ・・・なら、お前だけは簡単には死なさんぞ!」ググ



超バーダック「チッ、知らねぇよそんなこと!」ググ



○○加賀「バーダックさん!今はそれよりセ級を!」



△△加賀「提督も!今はそんなことよりあの深海棲艦です!」



超バーダック「チッ、仕方ねぇ・・・先に片付けるか」



伝説超ブロリー「アイツが加賀をさらったヤツかぁ・・・なら、まずお前からぶっ殺してやる!」



セ級「ダ、ダメダ・・・コイツラニハ勝テン」



ザバザバザバザバザバ



ウォースパイト「深海棲艦!」



武蔵「一気に出てきたな!」



超バーダック「チッ、マズイな・・・先に周りから始末するかぁ」



伝説超ブロリー「フン、ゴミどもめ・・・」



超バーダック「だりゃりゃりゃりゃ!!!」ドガガガ



伝説超ブロリー「うおっ!!」バキィ



グラーフ「わ、私達もだ!」ブ-ン



大和「撃てー!」ドン



超バーダック「フン、雑魚が・・・」



ザバッ



南方棲姫「セ級!助ケニ来タゾ!」



セ級「ナ、南方棲姫カ・・・」



伝説超ブロリー「フン、クズが・・・」ポゥ ビュン



ギャァァァ



超バーダック「くたばりやがれぇぇぇ!」バキ



グァァァァ



南方棲姫「ナ、ナンナンダ、アイツラハ・・・」



南方棲姫「アレガ言ッテイタ人間カ!?」



セ級「1人ハソウダガ奥ノデカイヤツハ私モ知ラン・・・」



南方棲姫「ヨクモセ級ヲ・・・オノレ!」ドン



伝説超ブロリー「なんだぁ?」クル



南方棲姫「ナニッ!?クッ!」ドンドンドン



伝説超ブロリー「なんなんだ?今のは・・・」



南方棲姫「ソンナ・・・私ノ一斉射デ無傷ダト・・・」



伝説超ブロリー「たったそれだけの攻撃で俺を倒すことなどできぬぅ!」



セ級「ソイツニハ無駄ダ・・・」



南方棲姫「バ、バケモノメ・・・」



伝説超ブロリー「俺がバケモノ?・・・違う!俺は悪魔だ!」



南方棲姫「クッ・・・」



ザバ



??「南方棲姫!」



南方棲姫「重巡棲姫・・・」



重巡棲姫「助ケニ来タゾ!」



伝説超ブロリー「フン、また1匹虫ケラが死にに来たか」



重巡棲姫「虫ケラダトッ!」ガチャン



伝説超ブロリー「ハハハ!今楽にしてやる・・・」ポゥ ビュン



南方棲姫&重巡棲姫「「ナn・・・」」



デデーン



セ級「ナ、南方棲姫と重巡棲姫ガ・・・」



伝説超ブロリー「もう終わりか?」



セ級「ソンナ・・・タッタ一撃デ」



伝説超ブロリー「ハハハ!所詮クズはクズなのだ」



セ級「仕方ナイ・・・コウナレバ自爆ダ!」グググ



超バーダック「自爆だと!?」



セ級「私ノ自爆ハコノ辺リ一帯ヲ消スホドノパワーガアル。フハハハ、残念ダッタナァ」グググググ



セ級「コウナレバオ前達全員道連レダァ!」ググググ



超バーダック「その前に消し飛ばしてやる!」ポゥ



セ級「ヤメテオケ!少シノ衝撃デスグニ爆発スルゾ!」グググ



超バーダック「なに!?く、くそぉ・・・」



セ級「アト30秒!」グググ



伝説超ブロリー「たったそれだけのパワーで倒せるとでも思っていたのか?」ポゥ



セ級「ヤ、ヤメロッ!ナニヲスル!?スグニ爆発スルゾ!」



伝説超ブロリー「うぉぉぉぉ!!!」ビュン



セ級「グ、グウェェェェェ!!!」



デデーン



伝説超ブロリー「フン、カスめ・・・」



超バーダック「おい!何しやがる!?少しの衝撃で爆発するかもしれなかったんだぞ!」



伝説超ブロリー「それを上回るパワーを撃てばいいだけのことだ」



伝説超ブロリー「甘いな・・・カカロットの甘さは親父譲りかぁ」



超バーダック「フン、俺はてめぇみたいに力だけで押すバカじゃねぇんだよ」



伝説超ブロリー「なんだとぉ!?」



△△大淀「これでもだいぶコントロールできるようになったんですよ、バーダック提督」



超バーダック「フン、まぁそんなことはどうでもいい・・・今までずっと我慢してたがようやく暴れられるぜ。サイヤ人ならちょうどいい。ブロリーつったか?少し頼むぜ」



伝説超ブロリー「ハハハハ!この俺に勝てると思っているのか?」



○○加賀「バーダックさん、何をするつもりですか?」



超バーダック「サイヤ人同士の用事っと言っちゃあ決まってんだろ」ニヤリ



伝説超ブロリー「そうこなくちゃ面白くない」ニヤ



超バーダック「はぁぁぁぁ!」バリバリバリ



伝説超ブロリー「おおおおおおお!」バリバリバリ






??


??「おい!なぜブロリーがいるんだ!?」



??「オ、オラも知らねぇよ!」



??「このままじゃ地球がめちゃくちゃになってしまうぞ!貴様の力でなんとかならんのか!?」



??「訳もねぇのにホイホイ使えねぇよ!」



??「ねぇ、ブロリーってヤツはそんなにヤバイヤツなの?」



??「そりゃあヤベェよ!オラ達すっげぇひでぇ目にあったんだ!」



??「ふーん、ならこの際地球ごと破壊しちゃうってのはどうかな?」



??「落ち着いてください、確かに強力なパワーは持っているようですがあなた達が戦った時より随分とコントロールできるようになっているようですよ?」



??「あ、ほんとだ・・・」



??「バーダックさんがまずくなったら助ければ良いのでは?」



??「そ、そうか」






伝説超ブロリー「ハハハハハハ!」ポゥ ビュン



超バーダック「だありゃぁぁぁ」ポゥ ビュン



伝説超ブロリー「フン」バシ



超バーダック「チッ・・・ぐぁぁぁぁ!」ド-ン



超バーダック「ハァハァ・・・なんてヤロウだ、傷ひとつ付きやしねぇ」



伝説超ブロリー「ハハハ!この世で俺に敵う者などいない!」



電「バーダックさん!大丈夫なのですか!?」



超バーダック「チッ、思ってたより派手にやられちまったぜ・・・ボロボロになっちまった」



△△加賀「提督!やりすぎです!手加減ってものを知らないんですか!?」



伝説超ブロリー「手加減ってなんだ?」ニヤリ



超バーダック「フン・・・」



ヒュ-ン



ウォースパイト「?」



超バーダック「危ねぇ!」バッ



ドーン



セ級「ハッハッハッハッ!」



超ブロリー「クズがまだ生きていたのか」



超バーダック「あの野郎・・・ぐっ!」ズキ



ウォースパイト「Admiral!」



超バーダック「チッ・・・左腕が」



○○加賀「どうして・・・さっきブロリーさんが倒したはず・・・」



セ級「私ハ他ノ深海棲艦トハ違ウ。頭ニアル核サエ破壊サレナケレバ何度デモ再生スル。今回ハ予想シテイナカッタ、運ガ良カッタ」



伝説超ブロリー「フン・・・死に損ないめ」



セ級「ダガ!私ノ核ハ貴様ラ2人ノ力ヲ学習シ復活サセタ!前ヨリモヨリパーフェクトナ存在トナッテ蘇ッタノダ!」



超バーダック「フン・・・ごちゃごちゃうるせぇ!」ポゥ



伝説超ブロリー「おとなしく殺されていれば痛い目に遭わずに済んだものを・・・さすが異形深海棲艦と褒めてやりたいところだ」ポゥ



セ級「フフフ、来ルトイイ!」



超バーダック「くたばっちまぇぇぇ!」ビュン



伝説超ブロリー「ここがお前の死に場所だぁ!」ビュン



ドーーーン



誰もがトドメを刺したと思った。



セ級「フフフ、効カナイナ」



超バーダック「なにっ!?」



伝説超ブロリー「な、なんてやつだ・・・」



セ級「コンナコトモデキルゾ?」ドン



△△加賀「なっ・・・」大破



セ級「ン?分身デモシタノカナ?」ドン



○○加賀「くっ・・・」大破



伝説超ブロリー「加賀ロットォ!」



伝説超ブロリー「お前だけは簡単には死なさんぞ」



伝説超ブロリー「おぉ!!」バキィ



セ級「忘レタノカ?オ前達ノ力ヲ学習シタト・・・」



伝説超ブロリー「なんだとぉ!?」



セ級「フン」ドゴォ



伝説超ブロリー「バカなーーー!」バシャバシャバシャ



△△大淀「そんな!提督がやられるなんて!」



超バーダック「おい!加賀!」



○○加賀「大丈夫よ・・・問題ないわ」



超バーダック「」スク



超バーダック「てめぇは許さねぇぞぉぉぉぉ!」バリバリバリ



セ級「オ前デハ私ヲ倒セマイ、右手ダケデ敵ウカナ?」



超バーダック2「チッ」



超バーダック2(借りるぜ、カカロット・・・)



超バーダック2「」スッ



超バーダック2「か〜め〜は〜め〜・・・」



セ級「ホゥ、カメハメ波ヲ使ウカ・・・」



セ級「」スタ



セ級「カ、メ、ハ、メ・・・」



超バーダック2「波ぁぁぁぁぁぁ!!!」ゴゴゴ



セ級「波ァァァァァァァ!!!」ゴゴゴ



ドドドドド



激しいかめはめ波とカメハメ波のぶつかり合い。



超バーダック2「ぐ・・・くぅぅぅ」



ウォースパイト「Admiralが押されているわ!」



セ級「ハハハハ!残念ダッタナ!」ゴゴゴ



超バーダック2「がっ・・・」



武蔵「ヤバイ!バーダックが!」



セ級のカメハメ波にバーダックが飲み込まれていく。



大和『撃てーっ!』



電『電の本気を見るのです!』



加賀『鎧袖一触よ』



超バーダック2(この感覚・・・惑星ベジータの時と同じだ。死んじまうのか、またどっかに飛ばされちまうのか)



超バーダック2「は、はは」ニヤ



??『父ちゃん!』ガシ



??『親父!』ガシ



超バーダック2「はっ!・・・違う!」ググ


 

セ級「ナ、ナゼダ!」



△△大淀「持ち返した!?」



超バーダック2「惑星ベジータの時みたいには終わらせねぇ!」



??『危なかったな!』



??『すぐ親父は油断する、悪い癖だぞ!』



超バーダック2「うるせー!一体誰だ!?」



△△大淀「な、なに!?」



大和「あ、また・・・」



△△大淀「また?」



大和「前にもあったんですが、ピンチの時になると私達には見えない誰かが見えてるようなんです」



△△大淀「そうなんですか・・・」



??『へへっ、誰だはひでぇぞ。こないだ会ったじゃねぇか』



??『自分のせがれを忘れるとはとんでもないヤツだ』



超バーダック2「なっ!カカロットにラディッツか・・・」



超ブロリー「」ピク



超ブロリー「カ、カカロットォ・・・」



悟空『皆んなも連れてきたぞ!』



悟飯『おじいさん!』



??『おじいちゃん?』



??『この人がひいおじいちゃん?なんだかおじいちゃんにそっくり』



??『ねぇ、パンばあちゃん、この人誰?』



パン『失礼ね!今の私はおばあちゃんじゃないわよ!』



??『まぁまぁ、そのへんにしておきな』



パン『あ、ひいおばあちゃん』



超バーダック2「チッ・・・賑やかになったな・・・うぅっ!」グググ



セ級「ドウシタ?少シ持チ返シタ程度デ」



悟空『皆んな!手伝うぞ!』



悟飯『悟天!行くぞ!』



悟天『うん!兄ちゃん!』



パン『ほら!悟空も行くよ!』



悟空Jr.『う、うん!』



超バーダック2「チッ・・・なんなんだ一体、ぞろぞろと」



??『まぁそう言わないでおくれよ』



超バーダック2「っ!?ギネか!」



ギネ『久しぶりだね、バーダック』



超バーダック2「すまなかったな、あの時は」



ギネ『別にいいんだよ!最後まで頑張ってたじゃないか!』



ラディッツ『おい!今は感傷に浸っている場合じゃないぞ!』



ギネ『あはは、そうだった』



超バーダック2「ぐぁぁ!」



セ級「走馬灯デモ見テイルノカ?ナラバソロソロ決着ヲツケヨウジャナイカ!」



超バーダック2「そうか、お前らは俺の子孫か!」



悟空『そうだぞ!皆んな父ちゃんを手伝うために来てもらったんだ』



超バーダック2「フン、余計なお世話だ」



悟空『まぁそう言うなよ〜、せっかく来てくれたんだからさ!』



悟空『ほら、皆んな行くぞ!』



超バーダック2「チッ、仕方ねぇ」



一同「『『はぁぁぁぁ!!!」』』



セ級「ナ、ナニィ!」



武蔵「押し返し始めたぞ!」



悟空『思い出すなぁ、悟飯』



悟飯『はい!お父さん!』



超バーダック2「ぐぅぁぁぁ・・・」グググ



超ブロリー「カカロットォ・・・」ポゥ ビュン



セ級「クッ、アイツカ!」ドン



ラディッツ『爆発させろ親父!』



悟空『父ちゃん!今だ!』



超バーダック2「・・・」ズシ



大和「バーダックさん!・・・歩いてる?」



超バーダック2「・・・」ズシ



武蔵「行けぇ!バーダック!」



超バーダック2「くたばれぇぇぇぇ!!!」ゴゴゴ



セ級「バ、バカナ!コノ私ガ!コノ私ガァァァァ!」



ドーン



セ級は跡形もなく消え去った。



ゴォ!



だが、とてつもない勢いのかめはめ波は止まらない。



悟天『おじいちゃん!かめかめ波の先に女の子が!』



超バーダック2「なにっ!?」



電「ぁ・・・」ペタン



ウォースパイト「電!」



超バーダック2「電ーー!」ギュ-ン



超バーダック2「」ドン



電「きゃっ!」バシャ



超バーダック2「がぁっ!」ガシ



かめはめ波から電を弾き飛ばし、そしてそれを全力で受け止めるバーダック。



電「バーダックさん!」



超バーダック2「へへ、じゃあな」ニヤリ



ドカーーーーン



一族による超かめはめ波は激しい爆風、まばゆい光、大きな轟音を立たせて消えた。



ウォースパイト「お、わった、の?」



△△加賀「そのようね・・・」



△△大淀「提督、バリアーありがとうございました」



超ブロリー「・・・」ブゥン



大和「流石バーダックさん!すごかったです!」



武蔵「ああ!一瞬死ぬかと思ったがな」



大和「ところでバーダックさんは?」



武蔵「そういえば・・・」



○○加賀「電?どうかしたの?」



電「」ポロポロ



○○加賀「ど、どうしたの!?もしかしてどこか怪我を?」



電「ぢがうのですっ・・・」ポロポロ



○○加賀「え、じゃあ・・・」サスサス



電「バ、バーダックざんが・・・だすけでぐれて・・・『じゃあな』って・・・」ポロポロ



超ブロリー「あの程度の爆発で終わるとは・・・クズが」



△△大淀「提督?」



超ブロリー「ヤツの気はもうない、俺は帰る!」ギュ-ン



△△大淀「え?ちょ!加賀さんもいるのに!」



△△大淀「すみません、では私達も失礼しますね」



大和「あ、はい。お世話になりました」



△△大淀「大丈夫ですか?」



△△加賀「ごめんなさいね」



△△大淀&△△加賀「「」」ギュ-ン



加賀「『じゃあな』って・・・それじゃあバーダックさんは」サス..



電「がめはめ波に飲み込まれていって・・・次の瞬間はもう爆発してて」グス



大和「じゃあバーダックさんはかめはめ波と一緒に爆発したの・・・?」



武蔵「そんな訳であるか!あのバーダックだぞ、自分の攻撃でやられるようなヤツじゃ」



大和「じゃあバーダックさんの気は?私は感じないんだけど」



武蔵「・・・」



大和「ねぇ今すぐ探さないと!」



武蔵「あ、ああ!」



ウォースパイト「Wait!」



武蔵「なんだ?」



ウォースパイト「今すぐは危険よ、加賀も大破しているし・・・1度帰投した方がいいわ」



大和「で、でも!」



加賀「いえ、ウォースパイトの言う通りよ。このことを鎮守府に連絡して帰りましょう。次の深海棲艦が来るかもしれないわ」



大和「・・・」



加賀「私達だけより他の艦娘にも手伝ってもらった方が効率もいいわ」



大和「わかりました・・・」



ウォースパイト「なら急いで帰投よ!」ザザザ



こうして連絡を受けた鎮守府は全艦娘を動員しバーダックの捜査を行った。これは1週間続いたが、見つかったのは焼け焦げのある赤いバンダナの端切れだけであった。

この報告を受けた大本営は○○鎮守府に待機を命じ、『バーダック海軍少佐、戦死』を決定。

また、バーダックの放ったかめはめ波の威力が絶大過ぎたため、遠く離れた民間人が目撃、また近隣の海域、地域での地震の多発により大本営に多数の問い合わせがあったためこの事件を発表。新聞ではバーダックの日本人名にちなんで『前代未聞の深海棲艦を倒し"海を守"った英雄』として連日報道された。






大本営にて


元提督「まさかバーダックが戦死するなんて・・・」



元帥「確かに信じがたいが・・・△△鎮守府のブロリー君もバーダック君の気が消えたと言っている。私には気というものはわからんが・・・」



元提督「私にもわかりませんが・・・なんでも相手の位置がわかるようです」



元帥「ほう、それは便利だ」



元提督「ところで元帥、○○鎮守府の新任はどうされるのですか?そろそろ1ヶ月待機しておりますが」



元帥「おお、それならもうすぐ来るはずだ」



コンコン



元帥「ハハ、噂をすればなんとやらだな」



元提督「はい」



元帥「入ってよいぞ」



ガチャ



??(以後提督)「失礼・・・します」



元帥「よく来てくれたな!」



提督「お呼びいただき感激です!」



元帥「まぁ、そんなに堅くなるな」



提督「い、いえ・・・」



元帥「まぁ、よい。では改めて・・・○○鎮守府の着任を命ずる!必ず任務を全うせよ!」



提督「はっ!」ケイレイ



元提督「俺も元々○○鎮守府で提督をしていたんだ、何かあったら俺を頼ってくれ!」



提督「ありがとうございます」



元帥「では早速向かってくれ、車は用意しておる」



提督「ご配慮に感謝します」



提督「では、失礼します」ガチャ



バタン



提督「・・・チッ」スタスタ






鎮守府にて


金剛「新しい提督ってどんな人ですカネー?」



比叡「バーダックさんみたいに強い人だったらいいなー」



榛名「比叡お姉様、さすがにそれは・・・」



霧島「バーダックさんが異例だっただけですよ・・・」



大淀「皆さん!もうすぐ提督が到着するんです!ちゃんとしてください!」



鈴谷「そうは言ってもねぇ〜、な〜んか力が入んないみないな〜」



熊野「だらしないですわよ鈴谷、気持ちはわかりますが・・・」



キキイッ



艦娘達「「「!」」」



バタン



大淀「お迎えに参りました!○○鎮守府一同提督の着任を歓迎いたします!」ケイレイ



提督「ありがとう、これからよろしく」ケイレイ



大淀「2時間後に提督の歓迎会を予定しています、その時にスピーチをお願いします」



提督「わかった、じゃあとりあえず鎮守府の案内をしてもらえないだろうか?」



大淀「はい!では、こちらの電ちゃんが案内いたします」



電「よろしくお願いします!」



提督「無事だったか・・・」



電「え?」



提督「ああ、いや、近くで爆発に巻き込まれたって聞いたから」



電「あ・・・それは、もう、大丈夫なのです・・・」



提督「あ、すまん。無神経だった」



電「平気なのです!とっても強い人で最期まで電を守ってくれたのです」



提督「そうか・・・バーダック大佐はすごい人だったんだな、尊敬するよ」



川内「あれ?少佐じゃなかったっけ?」



神通「戦死したら階級が上がるんです」



川内「へぇ〜」



電「では、行きましょう!」



提督「ああ」






元帥「・・・」



元提督「どうかされましたか?」



元帥「いや、あの提督のことなんだが・・・」



元提督「新卒ですからね、確かに不安があります」



元帥「まあな・・・」



元帥(『誰にも話さないでくださいね』か・・・)






電「・・・ここが最後に司令官さんがお仕事する執務室なのです!」



提督「ありがとう、結構広いんだな」



電「はい!たくさんの艦娘の皆さんがいるのです!」



提督「じゃあ、少し報告書を書くよ。また、歓迎会でね」



電「はい!失礼します!」



ガチャ バタン



提督「」ギシ



提督「どうして俺がこんなことを・・・クソッ!」



提督「ったく・・・面倒なことさせやがる」






コンコン



提督「どうぞ」



電「失礼します!」ガチャ



電「歓迎会の準備ができたのです!早速行きましょう!」



提督「ありがとう、今行くよ」



電「司令官さん、緊張してるのですか?」



提督「え?いや、そんなことないよ」



電「そうですか・・・なんだかカタコトに聞こえちゃったのです」



提督「ハハ、よく言われるよ」



電「そうなのですか・・・」



提督「変かな?」



電「そんなことないのです!まだ慣れてないだけなのです!」



提督「そうか、でも一応ごめんね」



電「全然気にしてないのです!」



電「あ、喋ってたら着いちゃいました!」



提督「なんだか暗いけど・・・」



電「まあまあ!開けてくださいなのです!」



提督「?わかった」ガチャ



パン

パパン

パ-ン



提督「チッ!」バッ!



艦娘達「「「着任おめでとうございます!」」」



提督「・・・」



金剛「ぷぷ、テートク!何構えてるデース!」



雷「びっくりさせすぎちゃった!?」



提督「いや・・・」スッ



大淀「提督、すみません。サプライズのつもりだったのですが」



提督「少し驚いたけど・・・ぼ、僕のためにありがとう。嬉しいよ」



大淀「ふふ、喜んでいただけたなら良かったです!」



青葉「それでは!早速新提督からのお言葉を頂きたいです!」



提督「マイクを向けられると緊張するな・・・」



青葉「まあまあ!」



提督「んん、そうだな・・・」



艦娘達「「「・・・」」」



提督「僕はまだ新米で指揮も下手だろうし、前提督のように強くもない。でも、これだけは言える」



提督「皆んな!何があっても沈むことだけは許さない!いいな!這ってでも帰って来てくれ!」



オオーーー!!!



青葉「ありがとうございます!最高のお言葉でした!」



提督「いいや・・・まぁ、これからよろしくね」



青葉「はい!」



提督「それじゃあ皆んなせっかくの料理だ!いただこう!」



オオーーー!






提督「」ガツガツ



赤城「」モグモグ



吹雪「あの赤城さんと張り合ってる!?」



加賀「どこかで見た光景ね」



吹雪「毎日のように見てましたからね」



提督「」バクバク



間宮「提督?お味はいかがですか?」



提督「ああ、やっぱりうm・・・美味しいよ」



間宮「やっぱり?」



提督「あ、いや、ここの間宮の料理は美味しいって聞いたから」



間宮「そうですか、ありがとうございます」



提督「噂通りだ」



間宮「ありがとうございます、それにしてもよく食べますね・・・」



提督「すまない、あまりにも美味しくて」



間宮「いえ!全然!私こそ作った甲斐があって良かったです!」



提督「それは良かった」



妖精さん「ばーだっくさんなみです!」



間宮「あ、妖精さん」



提督「前任もすごく食べたんだね」



海風「はい!すごかったです!」ヒョコ



提督「おお!びっくりしたよ、確か海風だったかな?」



海風「はい!私のこと知ってくれてたんですね!ありがとうございます!」



提督「いや・・・仲間のことは覚えておかね・・・ないとね」



海風「司令官は話すのが苦手なんですか?」



提督「別にそんなことはないよ」



海風「そうですか・・・」



夕立「それになんだか赤いオーラを感じるっぽい!」ガバ



時雨「夕立!飛びついたらダメだって!」



提督「構わないさ、避けられるより嬉しいよ」



時雨「そうかい?」



提督「もちろん。それより赤いオーラって・・・髪も目も黒いんだけどな、お化けでも憑いているのかな?」



夕立「そんなんじゃないっぽい」



提督「そうか、はは。不思議だね」



夕立「ん〜、なんだろう、なんか神様みたい」



提督「神様か・・・恐れ多いよ」



電「電も何か感じるのです!」



提督「電も、かぁ」



夕立「でも、悪い感じはしないっぽい!」



提督「なら、大丈夫かな」



電&夕立「「はいなのです!(ぽい!)」」



そして、その後も歓迎会は大いに盛り上がった。






提督「皆んなよく無事に帰ってきてくれた」



鈴谷「全然大したことなかったよ〜」



ビスマルク「駆逐艦とか弱いのしかいなかったわ」



提督「それはおかしいな、タ級が出る海域なんだけど・・・」



北上「タ級のタの字もなかったねぇ〜」



提督「そうか・・・まぁ、いいか。お疲れ様、ゆっくり休んでね」



艦娘達「「「はい!」」」



提督「おかしい・・・また変なことが起きなきゃいいが」



大淀「おかしいと言えば提督、最近海の上に人が立っているそうなんです」



提督「人?何かの見間違いじゃないのかい?」



大淀「いえ、一般人も軍関係者も、もちろん艦娘も見たと言っていて」



提督「うーん・・・深海棲艦じゃないかい?」



大淀「遠くから見た感じでは武器は持っていなくて、どうやら男性のようなんですが」



提督「・・・じゃあ任務をタ級からその人に切り替えるか」



大淀「了解しました!」






??「コノ海域ハ・・・トックニ攻略サレテ汚染ガ浄化サレタ海カ・・・」



??「美シイ・・・」



??「ココガ深棲樹ノ実ヲ育テルノニモッテコイノ海ダッタトハ・・・フフフ」



??「コレバカリハ人間ノオカゲダナ、フフフ」






提督「・・・というわけで任務内容を例の人に切り替える」



艦娘達「「「はい!」」」



提督「接触できそうならして欲しいが、危険と判断すればすぐに逃げること」



艦娘達「「「了解!」」」



提督「では・・・出撃!」






榛名「海の上に男性って・・・どういうことでしょうか」



漣「もしかしたらバーダックさんの幽霊かもよ〜」



電「そんなこと言わないで欲しいのです!」



漣「じ、冗談だって〜」



雲龍「そろそろ目標海域よ」



金剛「ん〜、いませんネー」



天城「色々な海域現れているようですし・・・今は他の海域にいるのでは」



漣「おっや〜、もしかしてあの遠くにいるのがその人じゃないんですか?」



金剛「行ってみまショウ!」ザザザ



??「・・・」



天城「あの、すみません。こんな所で何をされてるのですか?」



??「・・・」



天城「あ、あの・・・」



??「」クル



艦娘達「「「!」」」



??「ソコノガキ・・・」



電「?」



??「ホゥ?戦闘力1万カ・・・強イ!」ピピピ



??「」ガシ



電「うぅっ!」



雲龍「何をするの!?」



電「は、離して!」



??「ソウカ、オ前ハバーダックノ修行ヲ受ケタナ?」



電「ど、どうしてバーダックさん・・・やめて、欲しいのです・・・」



金剛「バーダック!手を離すネ!」



??「フフ、マァオ前達ガバーダックト間違エルノモ無理ハナイ」



榛名「一体何を・・・」



??「俺ハバーダックノデータヲ基ニ訓練シ進化シタカラナ」



電「じゃあ・・・誰なのですか!?」



??「俺カ?フフ、ソウ・・・俺ハタ級」



タ級「オ前達ガ倒ス予定ダッタタ級サ」



タ級「ドウダ?ガキ」グイ



電「うぅ・・・」



タ級「俺ト一緒ニ来ル気ハナイカ?」



電「行か・・・ないのです」



タ級「ソウカ?海ヲ気ママニサスラッテ、スキナ島ヲブッ壊シ美味イモノヲ食イ美味イ酒ニ酔ウ・・・コンナ楽シイ生活ハナイゼェ?」



電「絶対しないのです!」ガチャン



タ級「ソウカッカスルナヨ・・・俺ハ他ノ馬鹿共ト違ッテ争ウ気ハナインダヨ、仲良クシヨウヤ」



雲龍「いい加減にやめてもらえる?」ガチャン



タ級「ナンダ貴様・・・」



雲龍「バーダックさんのデータを基にしてるなら正義を持ってるはず・・・私達の仲間になってくれてもいいのよ?」



タ級「クク・・・丁重ニオ断リスル」



電「離して!」ドン



タ級「オット・・・」



電「そんな・・・」



タ級「セッカク鍛エテモラッタ気ヲ上手ク使エルヨウニナレ。デナケレバソノ立派ナ気ガ泣クゾ!」



電「そんなことないのです!」



タ級「イイヤ使エテイナイ。気ノ正シイ使イ方ヲ教エテヤロウ」ポゥ



電「そ、それは・・・」



タ級「・・・」グググ



電「や、やめて!」



タ級「ハジケテマザレ!」ドン



電「!」



金剛「電!」



電「あ・・・あア・・・」ドクンドクンドクン



漣「ちょ!しっかりして!」



電「ア、あア・・・」



タ級「クックック・・・」



電「アァァァァ!!!」シュインシュインシュイン



榛名「電ちゃん!」



電「アァァァ!」ドンドンドン



漣「うわっ!メシマズ!」小破



金剛「電ー!やめるデース!」



電「アァァ!」ポゥ ビュン



金剛「shit!」ドン



タ級「フン、無駄ダ。今ノソイツニ言葉ハ聞コエテナイ」



??「サン・・・ミナさん!」ギュ-ン



雲龍「大和?」



大和「皆さん、大丈夫ですか!?」バシャ



タ級「ホウ・・・コイツモ飛ベルノカ」



大和「あなたですね?電さんを狂わせた深海棲艦は!」



タ級「フフ、良クワカッタナ」



大和「提督がおっしゃってましたからね」



タ級「ホウ、連絡ダケハ早イヨウダナ」



榛名「え・・・」



天城「私達、提督に連絡する間なんか無かったんですが・・・」



大和「そんな・・・ならどうして」



金剛「そんなことより今は電ネ!」



大和「は、はい!」



大和「電ちゃん!」ギュ-ン



タ級「邪魔スルナァ!」バキ



大和「くっ・・・」バシャ



タ級「オ前達全員死ネェ!」ポゥ ビュン



雲龍「っ!」スッ



タ級「チッ、ヨケヤガッテ」



天城「雲龍姉様!」



電「アァァァァ!!」ドンドン



大和「電ちゃん!そんなことじゃバーダックさんに怒られますよ!」



電「ア、アァ・・・」ピタ



金剛「正気に戻るネー!」ポゥ ビュン



電「アぁ!」ドン



タ級「チッ、コノクタバリゾコナイガァ!」ギュ-ン



電「・・・」フラ



金剛「電!」ダキ



電「あ・・・金剛さん・・・」



金剛「良かったデース!」



タ級「死ネェ!」バキ



金剛「ううっ!」バシャバシャバシャ



電「金剛さん!」



金剛「だ、大丈夫ネ・・・」



タ級「マダ立テルカ」



金剛「この程度の攻撃、バーダックに比べたらへっちゃらデース・・・」



タ級「フッ、大人シク寝テイレバ良カッタモノヲ・・・バーダック、穀潰シメ」



金剛「バーダックのことをバカにするのは許さないデース!」グググ



タ級「バカメ・・・俺ニ敵ウト思ウノカ?」



金剛「はぁぁぁ!」ギュ-ン



タ級「フン、愚カナヤツダ」



金剛「はぁ!」ブン



タ級「・・・」スッ



金剛「」クル



金剛「っ・・・!」ポゥ



タ級「ナニッ!?」



金剛「ファイアー!」ビュン



タ級「ッ!」ド-ン



漣「やった!」



タ級「チッ、少シハ効イタゼ」



金剛「そんな・・・全然効いてない・・・」



タ級「ククク、深棲樹ノ実ヲ食ベ続ケテキタコノ俺ニ勝テルト思ウカ?」



金剛「っ・・・はぁぁっ!」シュインシュイン



タ級「ホウ?ダガ、ソノ程度デ勝テルカナ?」



金剛「まだまだネー!」シュインシュイン



タ級「ナンダ!?戦闘力ガ!マダ上ガルノカ!?」ピピピ



金剛「はぁぁぁっ・・・ファイアァァァァ!!!」ド-ン



タ級「ナンダト!?」



金剛「・・・」バチバチバチバチ



タ級「戦闘力・・・8万!バカナ!深棲樹ノ実モ食ッテモイナイヤツガ!」



金剛「もう艤装なんていりまセーン。榛名、持っててくだサーイ」



榛名「は、はいっ!」



金剛「行きマス!」ギュン



タ級「!」



金剛「はぁっ!」バキ



タ級「ウガッ!」



金剛「たぁぁっ!」ドゴ



タ級「グゥア!」



金剛「はぁぁぁっ・・・」ポゥ



タ級「ッ!」



金剛「ファイアァァァァ!!!」ズオ



タ級「ク、クソォ!」



ドーン



大和「や、やった!」



天城「金剛さん・・・すごい!」



タ級「ハァハァ・・・ッ、予想外ダ・・・流石ニ驚イタゼ・・・」



電「そんな、あれだけの気弾だったのに・・・」



タ級「フッ、驚キハシタガ所詮ハ深棲樹ノ実モ食ッテイナイタダノ艦娘ダッタノダ」



金剛「くっ・・・」



タ級「マァイイ、コノ腐リユク海ノド真ン中ニオ前ノ墓ヲ立テテヤル」



タ級「コノ俺ニ初メテ傷ヲ負ワセタセメテモノ贈リ物ダ」ポゥ



榛名「お姉様!」



タ級「ソレトモ俺ノ前ニヒザマヅクカ?ヒザマヅイテ命乞イスレバ許シテヤルゾ?」



金剛「そんなことしないネー!」



タ級「ナラバ死ネェッ!」ビュン



金剛「うわぁっ!」大破



榛名「お姉様ーーー!」



タ級「フン、所詮ハタダノ艦娘・・・無様ナモンダ」



雲龍「どうしてこんなことを!?」



タ級「ドウシテ?・・・俺ハ深棲樹ノ実ヲ食イ全海域ヲヒザマヅカセテミセル!オ前ラモコノ俺ノ前ニヒレ伏スコトニナルノダ!」



金剛「そ、そんなこと・・・させないネー」



タ級「ホゥ?マダ生キテイタノカ」



金剛「絶対に許さないネ!」ググ



タ級「フッ、ショウコリモナク・・・」スッ



タ級「実ノ力ヲ見セテヤル」ガシュ



タ級「ハァァァァァ!!」



天城「またパワーアップするの!?」



漣「ヤバすぎるって!!」



タ級「」ズズズズズ



タ級「ハーッ!!」ズォ



電「金剛さん!危ない!」



金剛「バーダックに教えてもらった技があるから大丈夫ネ!」



金剛「バーニングゥ・・・」ズズズズズ



金剛「キャノーーーン!!!」ズォ



2人の気弾が激しくぶつかり合う。



タ級「マダコンナ技ヲ隠シテイタカ!?ダガ無駄ダァ!」



雲龍「金剛!頑張って!」



榛名「お姉様!ファイトです!」



タ級「ハッハッハッ!コノ程度カ!」



金剛「うぅ・・・」



電「押されてる・・・!」



天城「金剛さん!」



金剛(くっ・・・バーダック・・・)



??『お前の力はこんなもんか!?』



金剛「ワッツ!?」



バーダック『てめぇが呼んだんだろう?』



金剛「まさか・・・本当に・・・」ウル



バーダック『泣いてる場合じゃねぇぞ!さっさと立て直せ!』



金剛「OK!」グググ



タ級「グッ・・・ナゼダァ!?」



バーダック『俺の力を貸してやる、一気に決めろ!』



金剛「」コク



バーダック『はぁぁっ!』



金剛「っ!」ドクン



バーダック『やれ!』



金剛「っはぁぁぁぁぁぁ!!!」ゴゴゴ



タ級「ク、クソ!!コノ俺ガ押サレルナド!」グググ



超金剛「はぁぁぁぁー!!!」



タ級「ウ・・・ウアアアアッ!!!」



ドーーーーン



金剛「はぁはぁはぁ・・・」フラ



榛名「金剛お姉様!」ダキ



金剛「サンキュー榛名」



漣「ねえ金剛さん、一瞬金髪になってなかった?」



金剛「 Really?」



雲龍「ええ、バーダックさんみたいに」



金剛「それは・・・バーダックが助けてくれました、バーダックが来てくれたんデス」



電「やっぱりバーダックさんはいつも電達を助けてくれるのです!」



金剛「イェース!さぁ帰りまショー!」



艦娘「「「はい!」」」






提督「よく戻った!」



金剛「提督〜!・・・イタタタ!」



提督「抱きつくんじゃねぇ」アイアンクロ-



榛名「提督!」



提督「はっ!す、すまない金剛!」



金剛「うぅ・・・ひどいデース」サスリサスリ



提督「本当にすまない、知り合いで金剛みたいに飛びつく人がいたんだ・・・つい重なってしまった」



金剛「ん〜・・・なら仕方ないデスネー」



提督「ありがとう」



大淀「でも金剛さん?急に抱きつかないでくださいね、さっき提督倒れたんですから」



漣「え?マジ!?」



提督「ははは、恥ずかしながら・・・初めてで緊張してしまったよ」



大和「ふふ、もう!しっかりしてください!」



提督「これは申し訳ない」



大和「ところで、よく深海棲艦がいるってわかりましたね」



提督「ああ、実は直感だったんだ。もし間違えてたらお詫びに何かしなくちゃいけね・・・なかったな」



大和「外れてた方が良かったでしょうか」



提督「いや、よく頑張ってくれたからご褒美をあげないとね」



提督「金剛も、天城から聞いたよ。トドメを刺したんだね、すごいよ」



金剛「ありがとうごさいマース、butバーダックが力を貸してくれたおかげデース!」



提督「そうか・・・あとで前任にお礼を言っておくよ」



金剛「イェース!」



提督「そして、他の皆んなも本当によくやってくれた、入渠が終わったら間宮に行こう。なんでもご馳走するよ」



漣「やったぁ!」



電「はわわ〜嬉しいのです!」



提督「大淀も行こう」



大淀「え?いいのでしょうか?」



提督「もちろん、普段からお世話になってるし仲間外れにできないよ」



大淀「ふふ、ありがとうございます」



金剛「食べますヨー!」



榛名「待ってくださーい!」



ワイワイ



提督「行こうか」



大淀「はい!」



提督(まさか金剛が変身するとは思わなかったが・・・他の連中もそうなのかぁ?)



大淀「提督?」



提督「いや、なんでもない。さぁ行こう」スタスタ






??「フッフッフ・・・アノバーダックトカ言ウ人間ニハタップリオ礼ヲシナイトネ。元々最強ダッタ僕ガアイツニ負ケタコトデマダマタ伸ビ代ガアルコトガワカッタカラネ」



??「ソウ言ウモノナノカ?」



??「空母棲姫カ・・・ソウ言ウモノダヨ。ダカラ艦娘共ヲ全員殺シテカラアイツヲジワジワト嬲リ殺シテヤル!」



??「仮ニ金色ニナッタトコロデ改造ト訓練ヲ重ネタ僕ニ勝テルトハ思ワナイシネ」



??「ハーッハッハッハ!」



空母棲姫「ソウカ・・・トコロデオ前ノ姿・・・コイツニ似テイルナ」



??「アア龍球記カ・・・ソリャア、ソイツガモデルニナッテルカラネ」



空母棲姫「ソウカ・・・」



??「サテオ喋リハモウ終ワリダ」



??「サァ、復讐ヲ始メヨウカ!」






島風「皆んなおっそーい!」



天津風「島風!1人で行かないで!」



那珂「危ないよー!」



島風「だって遅いんだもーん!」



川内「仕方ない、皆んな速度を上げようか」



天津風「もう!」



神通「まあまあ天津風ちゃん、速度を上げるのも訓練ですよ」



天津風「神通さんがそう言うなら」



神通「うふふ」



春雨「本当に島風ちゃんは速いですね!」



島風「世界一だからね!」



春雨「憧れます!はい!」



島風「えへへっ、速さなら誰にも負けない・・・きゃっ!」小破



川内「島風!」



島風「な、なんでいきなり小破しちゃったの?」



那珂「電探に感あり!」



天津風「嘘!深海棲艦!?」



春雨「ど、どこに!?」



神通「下ですね・・・」



島風「下!?」バッ



川内「魚雷かもしれない!皆んな、1度浮いて!」フワ



艦娘達「「「」」」フワ



??「」ザバッ



春雨「深海棲艦・・・!」



??「違ッテイタラ一瞬デ楽ニシテヤルツモリダッタケド飛ベルト言ウコトハバーダックノ艦娘共ニ違イナサソウダ」



那珂「なんでバーダックさんのこと知ってるの!?」



??「フフフ、ナンデダロウネェ?」



川内「・・・F級だね」



那珂「F級!?前にバーダックさんが倒したんじゃないの!?」



天津風「そのはずなんだけど・・・」



F級「ヘェ、僕ヲ覚エテタンダネ」



川内「アンタが初めてだったからね、あんな強さの深海棲艦。忘れたくても忘れられないよ・・・まぁ、前よりだいぶ姿が変わってるみたいだけど」



F級「ソリャア、改造ニ訓練ヲ重ネテ進化シタカラネ。F級改トシテ」



島風「嘘・・・あんなのがもっと強くなってきたの・・・?」



川内「ところで今更何の用?私もバーダックさんに倒されたと思ってたけど」



F級「フッフッフ・・・決マッテルジャナイカ、復讐ダヨ。君達ヲ全員殺スノサ」



川内「させないよ!」ググ



F級「ト思ッテイタケド、今コノ場ニイル艦娘ヲ殺シテモ大シタ数ジャナイネ」



天津風「な、何を言って・・・」



F級「バーダックノ前デ殺サナイト意味ガナイカラネ」



F級「今ハ大破程度ニシテオビキ出ソウカ」



那珂「聞いてられないよ!」ドン



F級「フン」バシ



那珂「くっ・・・」



F級「タダデサエ傷一ツツケラレナカッタ君達ガタカガ砲弾ゴトキデ僕ニ敵ウハズガナイダロウ?」



那珂「なら、これならどう!?」ポゥ ビュン



ド-ン



F級「気弾ヲ使エルトハ驚イタヨ、デモ大シタコトジャナイ」



那珂「っ・・・!」



F級「マァイイ。ソレジャア、帰ッタラチャント伝エテモラウヨ」ポゥ



F級「コノF級様ガテメェラ全員ブチ殺シテヤルッテナ!」ビュンビュンビュンビュンビュン



ドンドンドンドンドン



艦娘「「「!」」」大破



F級「ジャアナ、目ノ前デ殺サレテ歪ンデイクバーダックノ顔ガ楽シミダ」ザブン ゴポゴポ



島風「どうしよう・・・F級が強くなって戻って来ちゃった」



川内「これは相当マズイね・・・」



神通「とにかく1度鎮守府に帰りましょう、このことを提督に知らせないと」



那珂「そうだね・・・皆んなまだ飛べる?なら急いで帰るよ!」ギュ-ン



艦娘「「「」」」ギュ-ン






提督「チッ・・・」ギリ



大淀「提督?どうかされましたか?」



提督「いや・・・なんでもない」



大淀「そうですか・・・」



提督(よりにもよってF級が・・・『いいですか?このことは絶対他の人にバレてはいけませんよ?』)



提督「くそったれがぁ・・・」ボソ



大淀「?」






神通「・・・以上です」



大淀「まさか・・・あのF級が・・・」



提督「ありがとう、わかった。・・・では、すぐに入渠してくれ、もちろん高速修復材もな」



艦娘「「「はい!」」」



ガチャ バタン



大淀「提督・・・どうされますか?」



提督「F級・・・資料で読んだけどかなり強力な深海棲艦らしいな・・・」



大淀「はい・・・」



提督「しかし、F級の発言からすると前任が戦死したことは知らないのか」



大淀「そのようですね、知っていたらセ級とかと同時期に襲撃してくるはずですし」



提督「なら最近復活したと見ていいだろうね」



大淀「はい」



提督「・・・いっそバーダック提督が戦死したことを伝えれば諦めてくれるのでは?どう思う?」



大淀「それはありえないと思います。今回はバーダック提督への復讐ですが、元々の目的は全艦娘、人間の殺戮のようですので」



提督「そうか・・・仮に伝えても滅ぶのが早まるだけか」



大淀「・・・」



提督「そういえば前にF級が現れた時、バーダック提督の前の提督はどんな指示をしていたんだ?」



大淀「いえ何も、指示を出す前にバーダックさんが飛び出して行ったので」



提督「そうか・・・指示を出す前に倒したのか。見習いたいねぇ」



提督「そう言えばここの艦娘は戦闘能力が高かったな」



大淀「はい、バーダックさんに修行を受けてましたので」



提督「君も?」



大淀「はい。と言っても他の皆さんより少ないですが」



提督「まぁ、事務的な仕事が多いからね。仕方ないか」



提督「・・・もし全艦娘を動員したら太刀打ちできると思うか?」



大淀「それは・・・改になる前のF級は超サイヤ人になったバーダックさんが倒したので、通常状態のバーダックさんに及ばない艦娘が束になったところで・・・」



提督「改になり大幅パワーアップをしたF級の前では無力か・・・」



大淀「バーダックさんが来るまでは私や明石なんかの艦娘を除き全艦娘で応戦していましたし」



提督「・・・厄介な敵で出てきたもんだなぁ」



提督「・・・」



大淀「・・・」



大淀「!そうだ!△△鎮守府のブロリー提督にお願いするのはどうでしょうか!」



提督「ブロリー提督と言うとたしかバーダック提督と同じサイヤ人の?」



大淀「はい!」



提督「なるほど!それは名案だな!よし早速連絡だ!」



大淀「はい!」ガチャ



プルルルルプルルルル



大淀『あ、もしもし△△鎮守府ですか?こちら○○鎮守府なんですが・・・』



提督「・・・」



大淀『そうですか・・・はい、わかりました。ありがとうございます』ガチャン



提督「どうだった?」



大淀「それが・・・今は出張で地球にいないと」



提督「地球にいない?よくわからないが、無理なのか・・・最悪だな」



大淀「最悪です」



提督「もう総動員しかないのか・・・」



大淀「それでは危険すぎます!」



提督「なら何か良い作戦が思いつくか?」



大淀「それは・・・」



提督「資料で読んだだけだが、異常な力と速度。それこそ各艦隊に分かれた方が一隊の力が劣り一気に壊滅させられる。仮に遠距離攻撃を仕掛けたところで気弾を撃ってくる。射程などあってねぇようなものだ」



大淀「・・・」



提督「なら、一隊を大きくして比較的戦闘力が高い艦娘と戦った方が確率が上がる」



大淀「たしかにそうですが・・・」



コンコン



提督「どうぞ」



金剛「話しは聞きましたヨー!テートク!」



提督「金剛・・・」



金剛「皆んなで戦えばなんとかなるデース」



提督「なんだか、タ級を倒した金剛が言うと説得力があるな・・・」



金剛「私も色々考えたケドその作戦しかないネー」



提督「・・・」



金剛「それにバーダックに鍛えてもらった力を舐められちゃ困るデース!」



提督「そうか・・・大淀!」



大淀「はい!」



提督「決定だ、全艦娘を講堂に集めろ」



大淀「了解しました!」






提督「・・・と言うわけでF級が強くなってまた出現した」



ザワザワ



提督「動揺するのはわかるが少し聞いてくれ」



提督「今回、このF級を撃破することになったが圧倒的戦力の差から第3、4艦隊を除く全艦娘による出撃となる」



提督「詳細は配った資料通りだ」



提督「作戦は明日の正午より開始する。それまではゆっくり体を休めておいてくれ。以上だ」






翌日



提督「では、作戦を開始する。全艦出撃!」



艦娘達「「「はい!」」」



ザザザ



川内「・・・」グッ



神通「姉さん、どうしたんですか?」



川内「ちゃんと昨日の借りを返さないとね・・・バーダックさんに怒られちゃうよ」



神通「そうですね・・・はい!必ず勝ちましょう!」



アイオワ「バーダックの次はミー達の出番ね!」



コロラド「"Hero of Sea"の艦娘として敗北は許されないわ!」



リシュリュー「守られっぱなしにはならないわよ?バーダック?」



電「電達も!」



雷「全力で!」



暁「戦っちゃうんだから!」



響「ウラァァァ!」



金剛「はぁぁぁぁぁ・・・」バチバチバチ



霧島「お姉様!まだそんなに気を高めないでください!」



榛名「いざと言う時にとっておいてください!」



比叡「ひえぇぇ!」



赤城「いよいよですね・・・」



加賀「必ず勝って間宮さんの所で沢山食べます、もちろんバーダックさんの奢りで・・・」



瑞鶴「こんな時まで食い意地張らないでよ!」



加賀「ここは譲れません」



瑞鶴「ったく・・・でもその時は私も混ぜてよね!」ニヤ



加賀「ふふっ・・・いいでしょう」



翔鶴「あの・・・なら、私も・・・」



瑞鶴「皆んなで行こう!」



翔鶴「ええ!」



瑞鳳「帰ったら絶対!卵焼きいっぱいお供えしちゃうよ!」



鳳翔「うふふ、なら一緒にお酒も」



祥鳳「私のお菓子もね!」



龍驤「よーしウチも気合い入れて行くで〜!」



ガンビア・ベイ「わ、私も忘れないでー!」



鈴谷「絶対負けたりしないしっ!」



熊野「もちろんですわ!今回ばかりは淑女の熊野ではありませんわよ!」



ポーラ「加賀さん達がするならポーラもお酒をご馳走してもらうでしゅ〜」



那智「いいな!」



千歳「私も参加しますっ!」



ザラ「勝ったらだからね!でも、今回は私も混ざるわよ!」



隼鷹「ひゃっはー!」



阿賀野「なんで阿賀野達が支援なの〜!」



矢矧「仕方ないわ阿賀野姉、でも、大事な仕事だから気を引き締めるわよ!」



アブルッツィ「そうですよ、頑張りましょう!」



ガリバルディ「いざって時は任せてくれ!」



夕立「夕立の必殺技をおみまいしてやるっぽい!」



時雨「僕の必殺技もね!」



村雨「村雨のちょっといい必殺技も見せてあげる!」



白露「あたしのイッチバンの技もだよ〜!」



グラーフ「恥ずかしい結果は出せないな」



アークロイヤル「このミッション、確実にコンプリートする!」



サラトガ「サラも負けられませんね!」



ゴーヤ「気を取られてる間にゴーヤ達が海中から沈めてやるでち!」



イムヤ「私達潜水艦の力舐めないでよね!」



大和「皆さん、気合いが入っていますね」



武蔵「一度バーダックが倒した敵なんだ、気合いも入るさ。もちろんこの武蔵を含めてな!」



大和「そうね・・・かっこ悪い姿は見せられないわよね」



武蔵「ああ!」



大和「!提督から通信よ!」



武蔵「皆んな!提督からの通信だ!」



艦娘達「「「!」」」



提督『皆んな今回は本当に強力な敵だ、だが必ず帰ってきて欲しい!』



ダイジョウヨ!

カナラズカッテクルワ!

マッカセテ!



提督『・・・頼んだぞ!』



天龍「よっしゃあ!行くぜー!」



扶桑「不幸なんて気にしないわ!」



山城「はい!実力でねじ伏せてやりましょう!」



朝潮「バーダックさんの為にもこの勝負必ず勝つ覚悟です!」



武蔵「!来るぞ!」



ザバッ



F級「ホゥ?随分ト大勢デ来タジャネェカ」



ガングート「そんなことはどうでもいい!お前は今この場で銃殺刑だ!」



F級「フン、ヤレルモノナラヤッテミロ!」



ガングート「ふん!」ガチャン



ガチャンガチャン

ポゥ

ガチャン

ポゥ ポゥ

ガチャ



F級「全員死ネェ!」ポゥ



ドーン






痛い・・・冷たい・・・わからない・・・



F級と会敵して気弾を撃ってから覚えてない。なにがあった?

冷たい海水が顔を撫でてくる。倒れているの?目を開けないと・・・早く立たないと・・・

なんで?どうして力が入らないの?

早く立たなきゃ・・・早く戦わないと・・・


..-ン

シ...!

ウワ...


何か聞こえる?・・・

こんな時はどうすれば・・・?


バーダック『いいか?どうしようもねぇ時は出来ることを順番にやっていくんだ。今自分が最大限できることをしろ。まぁ、できねぇ時もあるがな・・・ははっ』


そうだ・・・できることをしよう。耳は?



ガ-ン

ドン

ズド-ン



大丈夫・・・ちゃんと聞こえてる・・・

まずは・・・立てなくてもいいからゆっくり目を開けよう・・・ゆっくり開けてちゃんと聞こう。ゆっくりで大丈夫・・・


シネェ!

ド-ン

ウテ-



まだよく見えない・・・もっとしっかり・・・


F級「クタバレー!」ビュン



伊勢「ぐあぁぁ!」



ネルソン「これでっ!」ポゥ



F級「無駄ダァ!」バキィ


よし・・・少しずつ見えてきた。状況は?・・・


F級「クソォ!」ポゥ



F級「クソッタレガァァ!」ビュン



艦娘達「「「うわぁぁぁ!」」」


そんな・・・皆んながボロボロに・・・


陸奥「っ!・・・はぁはぁ」


陸奥さんまで・・・

轟沈した人は・・・良かった、いない・・・

鎮守府に報告しなくちゃ・・・


F級「エエエエイ!ドウシテダァ!」ポゥ


ズド-ン!


艦娘達「「「っあぁぁぁぁ!!」」」


あぁ・・・艦隊の皆んなが・・・

お願い・・・助けて・・・


電「こちら・・・駆逐艦電・・・」


この状況から・・・


F級「全員クタバレェ!」ド-ン



電「現在、F級と会敵・・・全艦・・・大破炎上、轟沈は・・・なし・・・」


私達を・・・


F級「ナゼダァ!?」ドン



電「誰か・・・」


誰でもいい・・・


F級「死ネェ!」ド-ン



電「きゃあぁ!・・・お願い・・・」


神様・・・


F級「ナゼナンダァァ!」ポゥ ビュン



電「助・・・けて」


助けてください・・・


電「助けて・・・バーダック・・・さん・・・」


バーダックさん・・・


F級「ナゼバーダックガ来ナインダァァァァ!!!!」ドンドンドンドンドンドン



電「以上です・・・」


ごめんなさい・・・私達で海を守ることはできませんでした・・・





大淀「艦隊から入電!」



提督「!繋げろ!」



電『ザザこちザ・・・駆逐ザザづまザザ』



提督「電っ!」



電『現在ド-ンと会ザき・・・全艦・・・ザザザ大破ザん上、ザザ轟沈は・・・なし・・・』



提督「・・・」



電『ザザザれか・・・ザ』



電『きゃ・あ・!おねド-ンい・・・』



電『助ザザて・・・』



電『ザザけて・・・バーザザザク・・ザザさ・ん・・』



電『以じょザザ・ナインダァァァです・・・ザ---』



提督「・・・」



大淀「そんな・・・さっきの会敵報告から10分しか経ってないのに・・・」



大淀「提督!撤退させましょう!このままだと艦隊の皆さんが沈んでしまいます!」



提督「・・・」



大淀「提督!」



提督(『いいですか?今の地球で死んだ人間が蘇るなんてことはないんです。ですから、絶対バレてはいけませんよ?』)



提督「」ギリ



大淀「提督!電さんが助けを求めているんですよ!?」



提督(『助けて・・・バーダック・・・さん・・・』)



提督「」プチン



大淀「皆さんがこのまま沈んでもいいんですか!?」



提督「ええい!うるさい!」ガタ



提督「もうどうにでもなりやがれぇぇぇ!」ギュ-ン



大淀「提督が・・・空を飛んで・・・」






F級「ドウシテバーダックガ来ネェンダァァ!!!」ドンドンドン



ド-ン

ズド-ン

ガ-ン



F級「ハァハァハァ・・・・」



電「うっ!・・・はぁはぁ、無駄なのです・・・いくら私達を攻撃したところでバーダックさんは来ないのです・・・」



金剛「電っ!」



F級「ナンダト?マサカコノ俺様ニ怖気ヅイタトデモ言ウンジャネェダロウナァ?」



電「違うのです・・・バーダックさんが来なくても電達だけで倒せるからなのです・・・」



F級「フン、ボロボロニヤラレテオイテ、立ッテルノガヤットノテメェラガ俺様ヲ倒セルダト?」



電「っ・・・」



F級「ドウシタ?言イ返スコトハデキルカ?」



電「・・・」



比叡「電ちゃん・・・もういいよ」



電「比叡さん・・・」



比叡「いいですかF級・・・バーダックさんはもう亡くなったんです・・・この海を守るためにっ!」



F級「何?バーダックガ死ンダ?」



比叡「そうです・・・だから、貴方は私達が必ず沈めなきゃいけないんです!」ポゥ



比叡「はぁぁぁぁ!」ビュン



バ-ン



比叡「これで少しでも傷つけれたらいいんだけどなぁ・・・」



F級「フ、フフフフフ・・・」



比叡「やっぱりダメか・・・」



比叡「一体何がおかしい!?」



F級「ハーッハッハッハ!バーダックガ死ンダノカ!ソイツハトンダオ笑イダ!」



電「お笑いだって!?」



F級「バーダックノ前デ殺シテヤロウト思ッテイタガモウ必要ナイミテェダナ」



F級「今スグ全員バーダックノモトニ送ッテヤルヨ」



比叡「そうはさせません!」ポゥ



F級「ナラ、マズハオ前達カラ殺シテヤル」ポゥ



比叡「っ!」



電「ひっ!!」



F級「キィィィェヤァァ!」ビュン



ドーン



金剛「比叡ーーー!電ーーー!」



F級「ハッハッハッハ!無力ダナァ。所詮ハバーダックニ頼ッテイタ艦娘ダッタッテワケダ。ン?・・・ナンダァ?」



比叡「え・・・てっきりやられたと・・・」



電「ど、どうして・・・?」



比叡&電「「!」」」



比叡&電「「司令(官さん)!!!」」



提督「よう・・・無事だったか?比叡、電」



比叡「どうして浮いて・・・?」



提督「・・・」チラ



ザワザワ

ドウシテ...

テイトク...



提督「川内・・・腹の傷」



川内「え?あぁ、こんなのへっちゃらだよ!つぅ・・・」ズキ



提督「・・・」ヌギ



川内「え?」



提督「今は俺のシャツしかねぇが、無いよりマシだろう?血、押さえとけ」スッ



川内「あ、ありがとう・・・」



提督「さて・・・」クル



提督「おい!ずいぶんと派手に俺の艦娘共をコケにしてくれたな!」



F級「ナンダ貴様・・・人間ノ分際デ何シニ来ヤガッタ?」



提督「決まってんだろう・・・てめぇをスクラップにしに来たんだよ」



F級「ナニィ!?スクラップダトォ!?」



提督「いくら雑魚でもスクラップになる前に木っ端微塵とかはやめてくれよ?」



F級「クッ!フザケルナァ!!!」バキ



提督「くっ・・・」バシャバシャ



大和「提督!」



F級「テメェガ木ッ端微塵ニナッチマェェェ!」ビュンビュンビュン



ドンドンドン



サラトガ「提督ーーー!」



提督「ちっ・・・」



サラトガ「what!?」



F級「ナ、ナゼダッ!?」



提督「くそ・・・いまいち調子が出ねぇな」



F級「ドウシテ傷ガ1ツモツカナインダ!?」



提督「あぁ・・・そう言えばバンダナがなかったな・・・」



提督「川内!」



川内「な、なに!?」



提督「あげといてなんだが少しシャツを返してもらうぞ」



川内「いいけど・・・ごめん、血で真っ赤になっちゃった」



提督「構いやしねぇさ」ビリビリ



川内「あ、提督。左頬の皮膚が剥がれてる・・・」



提督「ん?あぁ、シールがとれちまったのか」



川内「?」



提督「何、気にすることはねぇ」



川内「う、うん・・・(なんか、口調が・・・)」



提督「・・・」ググ キュッ



川内「うそ・・・」



提督「こいつももういらねぇな」ペリ



時雨「ま、まさか・・・!」



ザワザワ



提督「・・・」ペリリ



F級「マサカ!・・・イヤ、違ウ!気ヲ感ジナイ!」



提督「ふぅ・・・ようやく剥がせたぜ」



提督「ったく、気持ちの悪いモン貼りやがって」



ザワザワザワ



そこで艦娘達が目にしたのは黒いタンクトップ姿に鍛え上げられた身体、戦闘と爆風で逆立った髪、赤いバンダナ、左頬の大きな傷跡だった。



電「バーダックさん・・・?」



瑞鶴「いや・・・F級の言う通り気を感じない・・・」



F級「フ、フン!見タ目ヲバーダックニ似セタクライジャ何モ変ラナイニ決マッテル!」



F級「ドウセ俺ノ拳デ首ガフッ飛ブンダー!」ブン



提督「・・・」ガシ



F級「ナッ!何ヲスル!?離セェ!」ジタバタ



提督「ふん!」ドゴ



F級「グエェッ!」



提督「でりゃぁぁぁ!」バキィ



F級「ウグォォォ!」バシャバシャバシャ



F級「チクショウ!コノ俺様ガコンナヤツニヤラレタダトォ!?」



F級「人間ガコンナ力ヲ持ッテルハズガナイ!」



F級「貴様ハ一体何者ナンダァ!?」



提督「俺か?」



提督「俺は海尾守・・・ただの提督だ」



朝潮「司令官、その名前は・・・」



村雨「まさか本当に〜?」



F級「タダノ提督ダトォ!?タダノ提督ガコンナ力ヲ持ッテル訳ガナイ!」



提督「あぁ・・・それと、バーダック」



バーダック「貴様を倒す者だ!」ニヤリ



ザワザワザワ

バーダックサン!

カエッテキタ!



電「バ、バーダックさん・・・」ポロポロ



バーダック「久しぶりだなぁ、お前ら。まぁ、俺は毎日会ってたがな。はは」



F級「ハ、ハハ、ハハハハハ!バーダックダッテ?」



バーダック「・・・」



F級「マッタクツマラネェ冗談ダ!全ク気ヲ感ジナイオ前ガバーダックナハスガナイ!」



バーダック「ふん」ニヤ



F級「何ガオカシイ!?」



バーダック「夕立!電!お前ら前に言ったな?」



電「へ?」



夕立「ぽい?」



バーダック「俺から何を感じるって?」



電「それは・・・」



夕立「赤いオーラっぽい!」



バーダック「ふん・・・バレねぇように纏ってたんだがなぁ」



電「それがなにか・・・?」



バーダック「赤いオーラ・・・お前らじゃ見ることのできない景色さ」



夕立「景色?」



バーダック「最も・・・F級・・・お前みたいな雑魚には到底追いつくことができない世界だがな」



F級「俺ミタイナ・・・?雑魚ダトォ!?」



バーダック「あぁ!俺からすれば、お前なんぞ地べたを這いずる虫ケラ同然だ」ニヤ



F級「虫ケラ?・・・」ギリギリ



バーダック「おっと、海だからナマコだったかな?」



F級「・・・コノ俺ヲ馬鹿ニシヤガッテェ!貴様ハ絶対ニ許サンゾーーー」ゴゴゴゴゴ ポゥ ビュン



電&夕立「「!」」」



弥生「3人とも!危ない!」



バーダック「はあぁっ!!!」



ドォン!



暁「電ー!」



時雨「夕立!バーダックさん!」



F級「フン・・・少シムキニナッチャッタカナ。デモ何ガバーダックダ、モウ気モ何モ感ジナイジャナイカ」



F級「マァ、モトカラ気ハ感ジナカッタケド、ハハハハハ!・・・ハ」



シュオンシュオンシュオンシュオンシュオン



F級「ン?」



白露「煙が晴れて・・・」



夕立「あ、あれ?」



電「もう何回助けられたかわからないのです・・・」



F級「ナ、ナゼダ・・・渾身ノ一撃ダッタハズ・・・ナノニ、ナンダソノ姿ハ!?」



赤城「私にもはっきり見えます・・・赤いオーラ・・・!」



皐月「髪も目も赤いよ!」



ガングート「それと・・・少し痩せたか?」



F級「ソレハナンダァ!?答エロー!」



神バーダック「・・・超サイヤ人ゴッド」シュオンシュオンシュオン



加賀「超サイヤ人ゴッド?」



神バーダック「正しい心を持ったサイヤ人の神・・・らしいぜ」



F級「カッ・・・神ダトォ!」



夕立「やっぱり・・・神様だったんだ・・・」



カミサマニナッチャッタノ?

バーダックシンサマ?



F級「フ、フン!トンダ戯言ダ!何ヲ言ウカト思ッタラ!ソンナ妄想カ!」



神バーダック「ふん」ニヤ



神バーダック「なんだお前、自分で言ってたじゃないか。気を感じないと・・・」



F級「ソレガドウシタァ!?」



神バーダック「人間、艦娘、ましてや深海棲艦ごときが神の気を感じることなんてできねぇんだよ」



神バーダック「電、夕立、お前ら実は艦娘じゃないんじゃねぇか?」



電「えっ?」



夕立「夕立も神様!?」キラキラ



神バーダック「ふん、さあな?」



神バーダック「そう言うことだF級、残念だったな」



F級「ナッ・・・クッ!フザケルナァァァ!!」ギュン



神バーダック「・・・」



F級「キイィィヤァァァ!!!」ブン



阿武隈「F級の攻撃を見てもない・・・!」



神バーダック「・・・」スカッ



F級「ハァァァァッ!!」ポゥ ビュン



神バーダック「・・・やるだけ無駄だ、いくらやっても当たりゃしねぇよ」スカッ



F級「ク、クソォォォ!!!」ブン



神バーダック「ふん」ガシッ



F級「ウオォォォォ!」グググ



神バーダック「・・・」ポゥ



F級「クッ!」



神バーダック「でりゃぁぁぁ!」」ビューン



F級「ウォォォォォ!!!」



ズドーン



神バーダック「だりゃぁぁ!」ギュン



神バーダック「ふん!はあっ!」ドカッ!バキィ!



F級「グフッ!・・・グアァッ!」



神バーダック「はぁぁ!!」ポゥ ビュン



ドーン



F級「ガァァァ!」バシャバシャ



F級「ク、クソォ!」ポゥ



神バーダック「無駄だぁっ!」バキ!



F級「ウォォッ!」ザバッ



ス、スゴイ…

fキュウガアットウサレテル…

バーダックサンスゴイ!



F級「ソ、ソンナ・・・コノ俺ガ・・・人間ナンカニ・・・」



F級「ハァァァッ!」ドン シュイシュイシュイ



神バーダック「ほう?」



F級「次デ確実ニ殺シテヤルゥ!」



神バーダック「ふん・・・やれるもんならやってみろ!」



神バーダック「はあぁぁぁっ!!」ドォン シュオンシュオンシュオン



神バーダック「これで終わらせてやる!」スッ



F級「チッ!艦娘諸共、海ゴト消エチマエェ!」スッ



神バーダック「か〜め〜は〜め〜・・・」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ



F級「ハァァァァ・・・!」ズズズズズズ



長門「ヤバい!あんなのがぶつかったら辺り一面吹き飛ぶぞ!」



武蔵「皆んな伏せろーーーー!!!!」



バッ

ガバッ

ザバッ



F級「キィ・・・」ズズズ



神バーダック「・・・」ピシュン



F級「ナッ・・・!」



熊野「し、瞬間移動ですの!?」



神バーダック「へっ」ニヤリ



F級「ナニィ!?」



神バーダック「波ぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!」グオッ



F級「ナ・・・ウワァァァァァァ!!!」



艦娘達「いっけぇぇぇぇぇ!!!」



神バーダック「ふん!」ドォン シュオンシュオンシュオン



金剛「一緒に叫ぶネー!!」



艦娘達「「「!」」」



蒼バーダック&艦娘達「「くたばりやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」



F級「ワァァァァァ!!!!チクショオオオオオオオ!!!!!!」



ドーーーーーーーーーン!!!



蒼バーダック「・・・」シュオンシュオンシュオン



天龍「いよっっっっっしゃーーーー!」



ヤッターーー

カッターーー



バーダック「・・・」フッ



カテタヨー!

コワカッター!

デモバーダックサンガカエッテキター!

ヨカッター!


榛名「あのバーダックさん?一瞬髪が蒼くなった気がしたんですが・・・」



バーダック「見てたのか・・・」



バーダック「神を超える・・・サイヤ人に限界はないってことよ」ニヤリ



榛名「限界はない・・・なんだかカッコイイですね、榛名!感激です!」



榛名「これからも頑張っていきますね!」



バーダック「ふん・・・」



バーダック「まさかブルーまで見られるとはな・・・はは」ボソ



バーダック(すまねぇな、ウィスさん。バレちまった・・・)






ウィス「バーダックさん、ドラゴンボールの存在が忘れられた地球では1度死んだ人間が蘇ることはないんです」



バーダック「・・・元々惑星ベジータで死んでるはずなんだ、今さら生き返りたいとも思わねぇよ」



ウィス「艦娘の皆さんを残したままでいいんですか?」



バーダック「・・・ちっ」



ウィス「ほ〜ほっほ、そこで今回は特別に!破壊神である悟空さんと界王神のベジータさんの許可を得て生き返らせますよ〜、ですが他の人にバレないように気をつけてくださいねぇ」



悟空「そうだぞ〜父ちゃん。皆んな幽霊が出てきたと思ってビックリしちまうぞ」



バーダック「ふん、自分のガキが破壊を司る神だと?幽霊が出てきた方がよっぽどマシじゃねぇか」



悟空「いや〜、まぁ色々あったんだよ」ニガワライ



ベジータ「だから今から修行をするぞ!神の気を身につければ気に敏感なぽいぽいとうるさいガキにも気付かれん」



バーダック「坊ちゃん、修行って言ったか?」



ベジータ「貴様ごときが神になどはなれんが仮にもカカロットの父親だろう、ゴッド程度にはなれるはずだ」



バーダック「へへ、言ってくれるじゃねぇか坊ちゃん、神の力とやら見せてもらおうじゃねぇか」ニヤ



ベジータ「ふん!少しは楽しめそうだ」ニヤ



ウィス「で〜は、悟空さん、ベジータさんよろしくお願いしますね」



ウィス「バーダックさん、ファイトですよ〜」トントーン






バーダック(ふふ、あの後コテンパンにやられたことは忘れねぇぞ、ガキ共・・・)



ゴーヤ「バーダックさん?何してるでち?」



バーダック「あ、あぁ・・・」



ゴーヤ「皆んな怪我もしてるし、早く帰ろうよう」



バーダック「あぁ、帰るか」



バーダック「お前ら!サッサと帰るぞ!動けるヤツは動けないヤツを担いでいけ!」



ハーイ!



バーダック「」チラ



バーダック「動けないんだろう?行くぞ」ガシ



電「きゃっ!」



イクヨー!

ギューン



バーダック「落ちるんじゃねぇぞ!」ギューン



電「は〜わ〜わ〜」



その後の宴会は大いに盛り上がった。






翌日



大淀「バーダックさん、大本営からこれが」



バーダック「あぁ?・・・なんだ、ただの輪っかじゃねぇか。これがどうかしたのか」



大淀「ただの輪っかって・・・これはケッコンカッコカリの指輪ですよ。提督になった頃説明したじゃないですか」



バーダック「ケッコンカッコカリ?おぼえてねぇな、そんなもん大本営に送り返しとけ」



大淀「え"」



バーダック「なんて声出してやがんだ・・・」



大淀「そんなことしたら戦争がおきますよ!私を含めて!」



バーダック「てめぇを含めて戦争って・・・何言ってやがんだ」



大淀「え?あ、いや・・・///」



バーダック「ふん、なんのことか知らねぇが使い方もわからないモノに用はない」



大淀「使い方はちゃんとあります!」バン



バーダック「・・・」



大淀「練度の上限が99ですがその上を行くことができるんです!」



バーダック「ほう?だが、この艦隊はそんなモンいらねぇと思うが?」



大淀「確かにそうですけど・・・でも!あの・・・ほら!信頼の証とか!」



バーダック「いらねぇよそんなモン」



大淀「いいから!」グイグイ



バーダック「ちっ、やめろ!うっとうしい!」



大淀「やめません!ちゃんと持っててください!そしてちゃんと誰かに渡してください!」



バーダック「いい加減離せ!」ブン



バーダック「クソッ、おい!この艦隊で99のヤツは誰だ?」



大淀「え?あ、電さんです」



バーダック「」ガチャ



バーダック『電!今すぐ執務室に来い!いいな!』ガチャン



大淀「電さんに渡しちゃうんですか!?」



バーダック「なんだ?お前が渡せと言ったんだろう」



大淀「もっと、こう、慎重に選ぶとか」



バーダック「ふん・・・知ったことか。それに信頼?なら俺がここに来た時から何かと付いてきやがる電が適任だ、付き合いもアイツが長い」



大淀「そ、そうかも知れませんが・・・」



バーダック「じゃあいいだろう」



大淀「は、はい・・・(私も欲しかった!!!)」



コンコン



バーダック「入れ」



電「い、電です」ガチャ



バーダック「何ビクついてやがる」



電「だ、だってバーダック、怒ってるんじゃないのですか?」



バーダック「別に怒っちゃいねぇが・・・まぁ、いい。そんなことよりこれをやる」



電「ふぇ?」



バーダック「ケッコンカッコカリの指輪らしい。信頼してるヤツに渡せだとよ」



電「そ、それで電にくれたのですか・・・?」ワナワナ



バーダック「ああ、まあな」



電「・・・」ウツムキ



大淀「電ちゃん?」



電「・・・のです」ポロポロ



バーダック「あ?」



電「嬉しいのです・・・!いつもバーダックさんについて行って迷惑だと思われていたのです・・・」



電「でも、指輪をくれて・・・信頼してるからって・・・」



バーダック「泣くな指輪くらいで」



電「で、でもっ・・・!」



バーダック「お前には色々と世話になった、これくらいくれてやるよ」



電「!バーダックさん・・・ありがとうなのです!」ガバッ



バーダック「ちっ、おい!」



電「バーダックさんとケッコンカッコカリできてとっても嬉しいのです!」ギュー



バーダック「てめっ・・・」



電「」グスッ



バーダック「ちっ・・・(ガキとケッコンとは・・・死んだらあの世でギネに殺されるかもな)」



電「バーダックさん!バーダックさん!」ギュー



バーダック「はぁ・・・はは」



大淀(私も欲しかったけど、この関係には勝てませんね)






数年後



ダダダダダダ



バン!



??「パパ!」



バーダック「・・・静かに入ってこれねぇのか」



タッタッタッタッタッ



バン!



電「いなづま!お父さんはまだ仕事中なのですよ!」



バーダック「てめぇも大概だ」



電「あ!ご、ごめんなさい」



いなづま「ねぇパパ!私、演習でMVP取ったんだよ!すごいでしょ!すごいでしょ!」ピョンピョン



バーダック「ほう?相手は戦艦もいたはずだが?やるじゃねえか」ニヤ



いなづま「えへへ」ダキッ



電「いなづま!あ、バーダックさん遠征で大成功したのです。資材はもう置いてきたのです」



バーダック「ああ、ご苦労だったな」



いなづま「褒めて〜」ギュー



電「あ、いなづま!ズルイのです!電だって頑張ってきたのです!」



いなづま「私の方が先だった〜」



電「関係ないのです!電も褒めて欲しいのです!」ダキッ



バーダック「ちっ!てめぇら・・・」



いなづま「パパ〜!」グイグイ



電「バーダックさん!」グイグイ



バーダック「ええい!引っ張るな!」



バーダック「ちっ・・・親が親なら子も子だな」



電&いなづま「「?」」



バーダック「ったく、親子揃って・・・」



バーダック「妙なガキどもだ」ナデ



電&いなづま「「はわわっ!」」




後書き

初投稿から約1年、グダグダ書いてたら10万文字に収まらず大幅にオーバーしてしまいました。
ですが拙い文章なりになんとか完結させることができました。それも皆さんの評価やコメントが糧になったおかげです!最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!
評価、コメントまだまだお待ちしております!

悟空「オス!オラ悟空!いやぁ〜まさか父ちゃんが艦娘と一緒に戦うとは思いもしなかったぞ〜!
それに深海棲艦にも強えヤツらがいっぱいでオラも戦いたかったなぁ〜!
次回、ドラゴンボール バトルシップ!『悪魔再び降臨!』ぜってぇ見てくれよな!」


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このSSへのコメント

46件コメントされています

1: タマモー 2019-01-02 22:12:33 ID: S:_QCulI

期待

2: 桃蜘蛛 2019-01-02 22:29:53 ID: S:GZfSQG

タマモー様、ありがとうございます!

3: ゆったリー 2019-01-03 00:58:09 ID: S:0VfB80

バーダック居たら深海棲艦も余裕ですねw
ドラゴンボール(特にちょうどバーダック編辺りの話)好きなんで期待してます!

-: - 2019-01-03 01:15:30 ID: -

このコメントは削除されました

5: 桃蜘蛛 2019-01-03 01:16:07 ID: S:4tUMgo

ゆったリー様、ありがとうございます!
私もバーダックが好きなのでいずれ戦闘シーンを書く予定です!

6: エメラグーン 2019-01-04 04:13:26 ID: S:t8EHw-

思ってる5億倍面白い

-: - 2019-01-04 04:27:01 ID: -

このコメントは削除されました

-: - 2019-01-04 04:33:17 ID: -

このコメントは削除されました

9: 桃蜘蛛 2019-01-04 04:33:48 ID: S:v-1wCK

エメラグーン様、ありがとうございます!
励みになります!

10: SS好きの名無しさん 2019-01-05 01:54:02 ID: S:vJj1hL

サイヤ人は基本ロリコ(ry 子供に甘いから駆逐艦には何だかんだで
優しそう

11: 桃蜘蛛 2019-01-05 03:33:37 ID: S:NFlyU8

10様、ベジータなんて特に丸くなりましたね笑

12: SS好きの名無しさん 2019-01-05 15:30:28 ID: S:AiFMs_

サバゲーマンです
初めまして更新ご苦労様です。題名があの、カカロット「悟空」の父親の名前があったので、面白うだったので読みました。面白かったです。

13: 桃蜘蛛 2019-01-05 15:46:11 ID: S:bTVLQG

サバゲーマン様、ありがとうございます!
サバゲーマン様のお言葉、励みになります!

14: ウンチーコング 2019-01-05 16:44:35 ID: S:GtLPRk

こうゆうの好きです。応援するので頑張ってください

15: 桃蜘蛛 2019-01-05 18:02:49 ID: S:C69cvE

ウンチーコング様、ありがとうございます!

16: SS好きの名無しさん 2019-01-05 23:57:40 ID: S:oijUCI

バーダックって何気に侘び寂びよねぇ~、けど1度戦闘モードになったらサイヤ人として荒々しくなる
下級戦士と呼ばれる部類なのに妙に惹き付けられる魅力がある上に、やたら強敵感出てるし(実際粘り強い)。
つーか、悟空よりバーダックの方が主人公感出てる気がする

17: SS好きの名無しさん 2019-01-06 00:00:13 ID: S:s2uvT4

アレ、バーダックが戦う提督になるのかと思ったら食客としてなのね

18: 桃蜘蛛 2019-01-06 00:44:26 ID: S:BiSrcU

16様、わかります!後々に戦闘モードを書こうと思っていますのでよろしくお願いします!

19: 桃蜘蛛 2019-01-06 00:45:08 ID: S:pxF7Z0

17様、戦闘シーンは入れる予定です。

20: A10-ウォートホッグ 2019-01-06 03:38:12 ID: S:UeyVYL

期待ですな

21: 桃蜘蛛 2019-01-06 04:27:56 ID: S:vPy1qd

A10ーウォートホッグ様、ありがとうございます

22: タマモー 2019-01-06 06:54:15 ID: S:UP6I5J

龍球記……いったい何山明が書いた本なんだ…!?←

23: ゆったリー 2019-01-06 15:38:22 ID: S:XH__28

今のバーダックじゃフリーザ相手はキツそうですね…心配だぁ
このバーダックも艦娘達を守るため超サイヤ人に覚醒するかな?とても楽しみです

24: SS好きの名無しさん 2019-01-06 18:13:07 ID: S:RpkNUr

サバゲーマンです
更新ご苦労様です。フリーザは、OVAに出てくる小さい奴ですか?・・・そのまま提督になったりして・・・わからん次回の更新楽しみにしています。頑張ってくださいね。

25: SS好きの名無しさん 2019-01-06 22:23:44 ID: S:qPjpX8

展開が早すぎてなんか読みづらいな…、フリーザもどきの登場は、もう少し後でも良かった気がする。
最初は普通の海戦に参戦して、しばらくしてからフリーザもどきが海上で目撃された、みたいな。

後、地味に地の文が欲しい…と感じたかな。

26: SS好きの名無しさん 2019-01-06 22:26:48 ID: S:XYMsod

25様、ありがとうございます

27: ウンチーコング 2019-01-07 19:25:08 ID: S:wWYBqR

まだ続きますよね?

28: 桃蜘蛛 2019-01-07 19:36:30 ID: S:MP-uAB

ウンチーコング様、はい、書く予定です。

29: ウンチーコング 2019-01-07 20:44:48 ID: S:NgsewY

やったぜ

30: SS好きの名無しさん 2019-01-07 23:41:51 ID: S:5zMdaR

ラディッツの出番は無理だよねぇ流石に

31: 桃蜘蛛 2019-01-08 02:48:50 ID: S:XYyZ2J

30様、詳しくは言えませんが、いつか登場するかも知れません。

32: SS好きの名無しさん 2019-01-08 15:20:30 ID: S:8qUyAp

サバゲーマンです
更新ご苦労様です。やはり悟空か~親子だな続編が気になります。楽しみにしています。

33: SS好きの名無しさん 2019-01-14 04:48:57 ID: S:mOIosJ

こう言っちゃなんですけど急にバーダックの事を慕いだした艦娘が謎すぎる。ただ引きこもってただけのバーダックにあそこまで好感度上がりますかね?

34: みがめにさまはんさみかたき 2019-02-24 17:06:53 ID: S:hNNd-d

バーダックは非常になれないサイヤ人
これ常識な

35: SS好きの名無しさん 2019-02-26 03:15:40 ID: S:sCIBXm

戦闘力300くらいで片手で月壊せるから、通常戦闘力1万のバーダックだったら腕が当たったくらいで地球壊れそう。

-: - 2019-02-28 02:00:28 ID: -

このコメントは削除されました

37: SS好きの名無しさん 2019-03-03 10:42:16 ID: S:849xDA

バーダックと艦これのSS。なんて自分好みな組み合わせでしょうか笑
バーダックさんのツンツンしてるところ曙より可愛いです(病)
応援してます。頑張ってください^^

38: 桃蜘蛛 2019-03-03 16:27:34 ID: S:KrqLFA

37様、ありがとうございます!!
下手ですがよろしくお願いします!

39: SS好きの名無しさん 2019-08-07 04:34:23 ID: S:CF2G1w

仮面編平和に終わって良かったです。しかし提督になる展開は予想外でした!次のお話も期待してます!

40: 桃蜘蛛 2019-08-07 08:51:55 ID: S:diQVej

39様、コメントありがとうございます!
バーダックが提督なら一生ついて行く・・・
頑張ります!

41: もふねこ 2019-09-08 15:02:04 ID: S:7YvyxE

血祭りって....この後の展開が気になる

42: もふねこ 2019-09-26 22:10:00 ID: S:IDcx_J

更新お疲れ様です!セ級編のラスト読んでて展開的に子供時代にジャンプのセル編の最後で最終回かもと悲しくなったのと重なりました。まだ続くようで安心です。あとデデーンはさすがに笑いました!

43: 桃蜘蛛 2019-09-26 22:18:32 ID: S:CCMgmc

もふねこ様
ブロリー「フハハハハハ!戦死オチで終わるとでも思っていたのか?デデーンは俺の代名詞だぁ!」

44: 嵐山 2020-10-20 13:04:50 ID: S:TY_ZI3

この2つをうまくまとめる技量が凄い....
面白かったです

45: 桃蜘蛛 2020-10-21 13:00:10 ID: S:HnjJyW

44様、ありがとうございます!
嵐山さんの作品もいつも楽しく読ませていただいてます!

46: SS好きの名無しさん 2022-01-16 22:44:43 ID: S:LuuYoZ

仮面の男ってドラゴンボールヒーローズのあれ?


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2件オススメされています

1: アルティ 2019-08-24 20:38:33 ID: S:tOoiFG

夜に眠れないでこの作品を見ると余計に目が冴える
良い意味で。
興奮が滾ります!

2: もふねこ 2019-09-08 15:03:58 ID: S:ksODqa

ドラゴンボールと艦これ好きな人にはオススメ!特にバーダック好きな人にはもっとオススメです!


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