2019-06-19 18:12:23 更新

概要

卯月とともにいたずらをする事でいたずらに目覚めてしまった提督。そのいたずらが原因で鎮守府では様々な問題が...


前書き

私は魚の中で鮭が一番好きだけどみんなは何が好きなのかな?






吹雪 「いい加減にしてください!」


提督「吹雪か?なんだよ藪から棒に。部屋に入る前にノックくらいしろよ」


吹雪 「なんだよはこっちの台詞です!何なんですかあの落とし穴は!」


吹雪 「いつも通り朝のジョギングをしてたらいきなりですよ、訳がわからないです!」


提督 「あぁ〜そういえば昨日卯月と一緒に仕掛けたっけなー」


提督 「なるほどそれでどろんこになっていると言う訳だなハッハッハ」


吹雪 「殴りますよ?」


提督 「ごめん」


吹雪 「まぁいいですけど。もう変ないたずらはやめてくださいね」


吹雪 「それじゃあ私はお風呂に入ってくるので失礼します」


提督 「ああーーってもう八時半か」


提督 「朝御飯食べたら仕事しなきゃな」


時雨 「呼んだかい?」


提督 「うわっ!ビックリした...何処から出てきたんだよお前...ていうかここ俺の部屋なんだけど?」


時雨 「なんだか呼ばれた気がしてね」


提督 「呼んでないし朝飯作るのに邪魔だ、シッシ」


時雨 「酷いよ提督、せっかく珍しく僕が朝御飯を作ってあげようと思ってたのに」


提督 「朝御飯?なんでまた」


時雨 「別に。今日はたまたまそういう気分なんだよ」


提督 「あぁそう?それじゃ有り難く」


時雨 「提督って確か朝から結構食べる人だったよね?」


提督 「朝一カツカレーでも余裕だぜ」


時雨 「なんだいそれ」」クスクス


時雨 「よしそれじゃあ久し振りだし腕によりをかけて提督の好きなオムライスでも作っちゃおうかな」


提督 「おおいいな!何年ぶりだろう時雨のオムライス」


時雨 「何年って程でもないだろう?」フフッ


時雨 「ほら出来たよ提督」


提督 「おお!美味そうだな」


時雨 「さぁ食べようか」


提督 「美味い!やっぱりオムライスで時雨の右に出る者はいないな」


時雨 「言い過ぎだよ、でも提督がそう思ってくれてるなら嬉しいな」


時雨 「ところで提督」


提督 「ん?何だ?」


時雨 「今朝吹雪が提督の部屋から出て行くのが見えたんだけど何かあったの?」


提督 「あぁそれは(いや待て、ここで時雨に吹雪の一件を話したらいつか時雨にいたずらをするときに警戒される可能性がある。吹雪にはもうするなって言われてるけどなんかまだしたりないよなぁ〜)」


時雨 「それは何だい?」


提督 「それは言えない」


時雨 「何で言えないのかな?人に言えないような事をしていたのかい?」


提督 「別にやましい事はしてないけど......そんなことより早く食べちゃおうぜ。せっかくのオムライスが冷めちゃうよ」


時雨 「...そうだね、ちょっと気になって聞いてみただけだから気にしないで」


提督 「あぁ...」


時津風 「しれぇ起きてぇ!」


提督 「おぉ、時津風、どうした?」


時津風 「あれ?時雨もいる!おはよー!」


時雨 「おはよう時津風」


時津風 「ていうかしれぇ起きてるじゃん、しごとの時間だからって大淀が呼んでたよ」


提督 「え?もう九時過ぎてるじゃん!絶対大淀怒ってるよ。またお説教かぁ」


時津風 「大淀に提督を早く連れてきてって言われてるから早くいこーよ」


提督 「時雨朝御飯ありがとな、それじゃまた」


時雨 「うん、またね...」


提督 「おいおいそんなに引っ張るなって」


時津風 「だって提督遅いんだもん。早く行こ!」


提督 (島風みたいだな)





大淀 「提督、こちらの書類もサインをお願いします」


提督 「あぁ〜疲れた〜」


提督 「ちょっと休憩にしない?」


大淀 「お説教が足りなかったみたいですね」


提督 「よしもうちょっとやったら休憩にするぞ〜」


大淀 「そうですね。お昼まで頑張りましょう」フフッ


提督 (大淀め...いつもより多目の説教しやがって...このままいつも通り大淀のいいなりで執務するのも癪だし何かいたずらしてやろう)


雪風 「失礼します。しれぇ!雪風です!」


提督 「よう雪風、それでどうしたの?」


雪風 「さっき外で遊んでたらお宝を発見したのでしれぇにプレゼントしてあげます!」


提督 (どう見てもセミの抜け殻だねあれ)


提督 「おぉ!ありがとう雪風こんなお宝貰っていいのか?」


雪風 「はい!もちろんです!」


提督 「ありがとう雪風、大事に使わせてもらうよ」


大淀 (使う?)


雪風 「はい!それでは!」


提督 「ーーもうこんな時間か...そろそろ昼だし食堂に行ってきてもいい?」


大淀 「はいら残りは私がやっておきますのでまた時間になったら遅 れ ずに来てくださいね」


提督 「お、おぅ...」


提督 「大淀」スッ


提督 「何か髪に付いてるぞ」


大淀 「やだ、ありがとうございまーーキャァァァ!」


提督 「フフフフアッハッハッハ!キャァァァってあの大淀がキャァァァってw」


提督 「セミの抜け殻であそこまでビビるかな普通w」


大淀 「て い と く?」


提督 「あっごめん俺昼食べてくるからめんどくさいのは後で」


提督 「じゃそういうことだからまたな」


大淀 「......」


漣 「悲鳴が聞こえたから駆けつけてきたけど...」


漣 「大淀さんのあの顔...完全に切れてる...。いったい何があったんだろう。ご主人様は気づいてないみたいだけど」


曙 「何かすごい悲鳴が聞こえたけど何かあったの?」


曙 「というか何であんたそんな覗き見てるのよ」


漣 「それがご主人様が大淀さんに何かしたらしくて、ほら見て大淀さんの顔。すごい切れてるでしょ」


曙 「うわぁ、何とも言えないオーラを纏っているわね。」


曙 「じゃなくて!あのクソ提督が大淀を怒らせたのね?私があのクソ提督根性を叩きのめしてやるわ」


曙&漣 「うわっ!」


提督 「うぉっ!何だお前らなんでこんなとこでヒソヒソしてんの?」


曙 「別に何もないわよ!それよりあんた大淀に何かしたんでしょう?あんなに怒った大淀なんて見たことないわよ。何したのよクソ提督」


提督 「あんなにって大袈裟だなぁ。何って雪風にセミの抜け殻を貰ったからこっそり大淀の髪に引っ掛けたんだよ。それでそこを見るように誘導してやればキャァァァってな」


提督 「まさかあそこまで驚くとはな。これはいたずらにハマる卯月の気持ちもわかるぜ」


漣 「これはクソ提督ですね」


曙 「あんたって奴は...これだからクソ提督なのよあんたは。いたずらする相手くらい選びなさいよ」


提督 「いやいや、大淀なんてすぐ許してくれそうだしむしろ最適だろう」


曙 「救えないわね」


漣 「曙、こっちに飛び火する前にに食堂に行こう」


曙 「そうね。あとクソ提督、あんた昼休憩が終わったら一番に謝りなさいよ、そうしないときっと痛い目見るわよ」


提督 「一々大袈裟だなぁ曙は。まぁどうせ謝らないといけないしそうするよ」


漣 「さぁいこ曙、大淀さんが爆発する前に」


曙 「えぇ」


漣 「というか曙ご主人様の根性叩きのめさなくてよかったの?あんなアドバイスまでしちゃって」


漣 「何だかんだで提督想いの曙だよねー」


曙 「べっ 別に大したことしてないし普通でしょあれくらい」


漣 「もう素直じゃないなー曙ちゃんは」


曙 「からかわないで」


提督 「...さて、俺も食堂行こうかな」


提督 「お腹減ったー」





提督 「おぉ、やっぱりこの時間帯は人が多いな」


提督 「間宮さんいつものやつで」


間宮 「はい、いつものですね。少しお待ちください」


提督 「どこの席に座ろうかなーっと」


間宮 「お待たせしました。どうぞ鮭定食です」


提督 「ありがとう間宮さん。間宮さんの料理は美味しいから本当に毎日楽しみですよ」


間宮 「またまた提督ったら」


北上 「間宮さん、私も鮭定食ちょうだい」


大井 「私も北上さんと同じものを」


間宮 「あ、はーい今用意しますね」


提督 「よう北上、それに大井も」


北上 「やっほー提督。提督も鮭好きなんだね。意外というかもっとガッツリしたもの食べてるイメージだったよ」


提督 「俺は鮭定食の常連だぜ?ここの鮭は新鮮だからな。執務は面倒だがこういうところは鎮守府のいいところだな」


北上 「おぉわかってるね〜やっぱり新鮮な魚が美味しいよねー」


大井 「北上さん、こんな人とお喋りをすると悪影響が出ちゃいますよ」


提督 「おいおいそりゃないぜ大井っち?」


大井 「酸素魚雷を御所望なのですねわかりました」


北上 「まぁまぁ大井っち落ち着いて」


提督 「そうだぞ大井っち落ち着け」


大井 「そうですかそうですかそれ程までに死にたいのですね提督」


間宮 「鮭定食ニ人前お待たせ」


北上 「ほらご飯もきたしこの話は終わり」


北上「大井っちあっちの席に座ろう、さぁさぁ」


大井 「北上さんがそう言うなら...」


提督 「ふぅ...まったく、本当に個性派揃いだよなぁ艦娘ってのは」


卯月 「あっ!司令官発見だぴょん!」


提督 「おぉ!卯月じゃん昨日ぶりだな」


卯月 「積もる話もあるからとりあえずあっちの席に座るぴょん」


提督 「あぁ...それで?積もる話って言うのはもちろん?」


卯月 「いたずらだぴょん」」ワクワク


卯月 「今日吹雪が赤城に愚痴ってるのを聞いたぴょん。提督がひどいんですぅって」


卯月 「吹雪の反応は面白かったぴょん?」


提督 「まぁまぁ面白かったな。何か必死に主張してるところとか」


卯月 「うーちゃんも見たかったぴょん。それで提督はいたずらの面白さがわかってきたぴょん?」


提督 「あぁ面白いないたずらって。さっきも大淀にいたずらしてきたところなんだけどさ、あいつ滅茶苦茶ビビってキャァァァって叫んでさ、あまりに反応が良いんでハマっちまったよ」


卯月 「提督......大淀にいたずらしちゃったぴょん?」


提督 「あぁそうだよ本当に面白かったなぁ」


卯月 「うーちゃんも一度だけ大淀にいたずらしたことがあるぴょん」


卯月 「そしたら次の日何があったと思うぴょん?」


提督 「え?何って何だよ...」


卯月 「鎌を持った大淀がうーちゃんの部屋に近づいてきたぴょん、それも朝方いつもならうーちゃんが寝てる時間だぴょん」


卯月 「うーちゃん逃げようとしたけど気づいた時には結構近くまで歩いてきてたから部屋から逃げ出せずに押入れに隠れたぴょん」


卯月 「間も無く大淀がうーちゃん達の部屋に入ってきて何かを探し始めたと思ったら目的のものがなかったみたいで去っていったぴょん」


卯月 「大淀はうーちゃんを探してたんだぴょん」


卯月 「もしうーちゃんがいつものように寝ていたらきっと大淀に斬り殺されて兎肉にして食べられてたと思うぴょん」


提督 「兎肉って...」


卯月 「その日は大淀を避けて生活してたけど、執務室の前を通った時にばったり会っちゃったんだぴょん」


卯月 「だけど大淀は何もせず笑顔でうーちゃんに挨拶をしたぴょん。『こんにちは昨日はよく眠れましたか?』って」


卯月 「大淀、あいつはやばいぴょん。うーちゃん今でも時々あいつに追いかけ回される悪夢を見るぴょん」


卯月 「大淀にいたずらしちゃったなら今すぐにでも謝って許してもらうべきだぴょん。この世にはいたずらしちゃいけない人もいるんだぴょん...」


提督 「大淀が?まさか、あいつああ見えて結構優しいし情がある奴だと思うぜ?そんな仲間を殺そうだなんて考える奴じゃないよ」


卯月 「司令官...気持ちはわかるけど現実は非情ぴょん」


提督 「...どうしよう...何て謝ればいいんだ?」


卯月 「どんな言葉でも一生懸命な謝罪なら許してくれると思うぴょん、たぶん...」


卯月「まぁ頑張るぴょん...」


提督 (クソッ!何でこんな事に卯月で兎肉なら俺はどうなっちまうんだ)


提督 「ちなみに卯月はどんないたずらをしたんだ?」


卯月 「ん?大淀ってカチューシャつけてるから夕張に頼んでバナナで作ったバナナカチューシャと入れ替えたんだぴょん」


提督 「それって俺よりいたずらのレベル高くね?ていうか夕張もそんなくだらない事によく協力してくれたな」


卯月 「夕張は物が作れれば何でもいいぴょん。特に用途なんて考えてないと思うぴょん」


提督 「まぁ俺はセミの抜け殻を髪にくっつけただけだし殺されるなんて事はないと思うな。せいぜい執務の量が増えて一日二日徹夜するくらいで済みそうだ」


卯月 (それ結構酷じゃないぴょん?司令官執務のしすぎで頭のネジが少しゆるくなってるぴょん)


提督 「何か怖がって損したぜ。いたずらには手は抜かない、流石いたずらのうーちゃんだな」


卯月 「今褒められると素直に喜べないぴょんね...」


提督 「そういえば新しいいたずらを思いついたんじゃないのか?聞かせてくれ」


卯月 「この流れでよくいたずらしようと思えるぴょんね。能天気というか何というかいい性格してるぴょん」


提督 「卯月に言われちゃお終いだ」


卯月 「うーちゃんはこう見えてもいろいろ考えてるぴょん。司令官と一緒にしないでほしいぴょん」


卯月 「まぁそんな事はどうでもいいとして吹雪が赤城に愚痴ってるのを聞いたって言ったぴょん?その話の中で赤城が『それは可哀想に、私が提督を叱ってきてあげます』って言ってたぴょん」


提督 「なるほどつまり俺に説教をしにくる赤城にいたずらをしてやろうという事だな?」


卯月 「いや、標的は赤城じゃないぴょん」


提督 「え?俺を叱りにくる赤城を罠にかけるんじゃないのか?」


卯月 「それもいいけど、ここはあえて加賀を狙うぴょん」


提督 「なぜわざわざ何も関係がない加賀なんだ?」


卯月 「ふっふっふっ赤城は吹雪の愚痴を聞いて多少は怒りを覚えたかもしれないぴょんがまだ怒りとしては浅いぴょん」


卯月 「ここに加賀がいたずらされたというスパイスを加える事で赤城の怒りは更に増すぴょん」


卯月 「そして最後に自分自身もいたずらの手にかかる事で怒りが絶頂に達するはずだぴょん。その顔を司令官と卯月は拝んでやるんだぴょん」


提督 「卯月お前...面白いこと考えるじゃねぇか。それで行こうきっと最高に面白くなるぞ」


卯月 「司令官ならこのいたずらの楽しさを分かってくれると思ってたぴょん。やはり司令官は良きいたずら仲間だぴょんね」


加賀 「そのようですね」


提督&卯月「ーー!」


加賀 「本当に仲が良いようで羨ましいわ」


提督 「や、やぁ加賀、久し振り。元気してた?」


卯月 「確かついさっきまで赤城と一緒に特盛牛丼食べてなかったぴょん?」


加賀 「あのくらいの量など三分もあれば誰でも食べられます」


提督 「それは無理だと思うけど...」


卯月 「うーちゃん達に何か用っぴょん?」


加賀 「用という用はないわ。けど何やら赤城さんを罠にはめるとか何とか物騒な言葉が聞こえてきたものですから」


提督 「赤城を罠に?そんな事する奴なんてこの鎮守府にいるわけないだろ?」


卯月 「そうだぴょん!そんな事しても誰も得しないぴょん」


加賀 「私を狙うとも聞こえた気がするのだけれど?」


提督 「そ、そんなことしないよ」


卯月 「うーちゃん達いたずらが許されそうな相手くらい考えてしてるぴょん」


加賀 「そ、なら良いのだけれど。もし万が一私や赤城さんにちょっかいをかけようものなら覚悟しておいてください、それでは」


提督 「あぁ〜怖かったぁ、本当にあいつのあの気迫は何なんだ、女に気後れしちまった」


卯月 「司令官かっこ悪いぴょん」クスッ


提督 「お、お前だって気圧されてたじゃないか」


卯月 「うーちゃんは小動物だからあんな捕食者みたいな人間に絡まれたら怯えたくもなるぴょん」


提督 「まったく都合がいいことばっかり言いやがって、この〜」


卯月 「やめるぴょん!頭をグリグリするのやめるぴょん!」


時雨 「もうダメだよ提督女の子をいじめちゃ」


提督 「時雨も食堂に来てたんだ」


卯月 「とりあえず頭グリグリするのやめるぴょん!」


提督 「ほらよ」


卯月 「うぅ...痛いぴょん...」


時雨 「二人とも仲がいいんだね...」


提督 「もちろん!こいつとは戦友だからな!」


卯月 「うーちゃんと一緒にいたずらし始めたのまだ二週間くらいしかたってないぴょん」


提督 「時間じゃないんだよ、重要なのは中身の濃さだろ?」


卯月 「はいはいわかったぴょん戦友」


時雨 「良かったらだけど僕を二人のいたずらに混ぜてくれないかい?」


卯月 「いたずらしたい人でもいるぴょん?」


提督 「あの時雨がいたずらしたい相手か...山城とか?」


時雨 「吹雪だよ。彼女にいたずらがしたい」


卯月 「残念だけど吹雪はもういたずら済みっぴょん。タイミングが悪かったぴょんね」


時雨 「吹雪が落とし穴に落とされたのは知ってるよ。その上で言ってるんだ」


提督 「でも一度いたずらち引っかかった奴にまたいたずらするのも可愛そうだよな」


卯月 「しかも一度引っかかってる分警戒心も強くなってるぴょん。あまりいい標的とは思えないぴょん」


時雨 「一度引っかかっている。だからこそ狙うんだよ。」


提督 「どういうことだ?」


時雨 「確かに吹雪は他の艦娘よりもいたずらに対する警戒心は強くなっていると思うよ。ただそれは落とし穴以外のいたずらにね」


時雨 「誰だって一度されたいたずらをもう一度されるなんて思わないんじゃないかな。だからこそ落とし穴のいたずらをもう一度仕掛ければ引っかかる可能性が高いと思うんだ」


卯月 「うーん...確かに二度も同じいたずらをされるなんて思わないかもしれないけど逆にそれを読まれてっていうこともあるぴょん」


時雨 「二回も同じ仕掛けにはまった時にどんな顔をするのか見たくはないかい?」


提督 「確かに...二回も同じ仕掛けにはまったという怒りと羞恥心が混ざり合ってなんとも言えない表情を浮かべそうだ」


提督 「時雨、お前もなかなかに悪い奴だなぁ」


時雨 「提督や卯月ほどじゃないよ」


卯月 「吹雪にいたずらするのはいいけど時雨が誰かにそんなことをしたいだなんて珍しいぴょんね。何か理由があるぴょん?」


時雨 「いや、特に理由はないよ、ただ面白そうだからさ」


卯月 (時雨はそんなことを進んでするような子じゃないと思うけどなぁ)


提督 「やると決まったからには今からやろうぜ。ちょうど昼休憩も終わる頃だし今日は確かちょうど吹雪型駆逐艦の訓練日、海上訓練から始まるからその時に穴を掘ろう」


時雨 「そうだね、善は急げだ。僕はスコップとカモフラージュ用の落ち葉を集めてくるよ」


卯月 「うーちゃんは誰かに見られていないか監視役をするぴょん」


提督 「それじゃあ俺が掘る役な。何か楽しくなってきたな!」


卯月 「それじゃあ各々行動開始ぴょん」


卯月 「司令官ちょっといいぴょん?」


提督 「何だ?」


卯月 「今日の時雨は何かおかしいと思わないぴょん?」


提督 「まぁ確かにおかしいと言えばおかしいような?」


卯月 「自分からいたずらがしたいだなんて普段の時雨なら絶対に言わないぴょん。それに吹雪にいたずらしたがる理由も正直それっぽいことを言ってうーちゃん達を納得させようとしてるようにに見えたっぴょん」


提督 「あぁ、確かに...卯月、お前って意外といろいろ考えてるんだな。」


卯月 「だからうーちゃんはいろいろ考えてるって言ったぴょん!」


卯月 「司令官は本当に能天気だぴょん」


提督 「でもなんで吹雪にいたずらしたいだなんて言ってきたんだろうな」


卯月 「わからないぴょん。でもうーちゃん達と話してた時の時雨の目はなんだか暗い感じがしたぴょん...」


卯月 「ねぇ司令官?」


提督 「ん?」


卯月 「うーちゃん達で時雨を騙してみないかぴょん?」


提督 「何言ってんだ?これから時雨と落とし穴を作るんじゃないか。騙すってどういうことだ?」


卯月 「うーちゃんこのまま時雨と一緒にいたずらしてもいい方向にはいかないと思うぴょん」


卯月 「いたずらは一時は相手を怒らせたりしちゃうかもしれないけど最終的にはその人と親密になるものだと思うぴょん」


卯月 「そもそもいたずらしたいって思う気持ちは自分が仲良くなりたい相手じゃないと思えないと思うぴょん」


卯月 「だから相手もなんだかんだで許してくれるんだと思うんだぴょん」


卯月 「でも時雨のいたずらには吹雪と仲良くなりたいっていう気持ちが感じられなかったぴょん」


卯月 「だからうーちゃんこのいたずらはしたくないぴょん」


卯月 「うーちゃん大好きないたずらで人が悲しい気持ちになるのは嫌だぴょん」


提督 「わかった、俺達で時雨を騙してみるか。卯月は人の心を読み取るのに長けてるしな」


卯月 「そんなこと始めて言われたぴょん」


提督 「よかったじゃん自分の長所に気づけて」


卯月 「からかわないでほしいぴょん」


卯月 「それよりそろそろ時雨が帰ってきちゃうから早く作戦会議するぴょん」





時雨 「スコップと大量の落ち葉持ってきたよ」


提督 「よしそれじゃあ掘っていくか」


提督 「時雨、悪いんだけどここの土質が硬くてこのスコップじゃ間に合わなさそうだからもう少し大きいスコップを持ってきてくれないか?」


時雨 「うん、わかったよ」


提督 「よし、やるか」





時雨 「提督、一回り大きいスコップを持ってきたよ。これで効率よく掘れるはずだよ」


提督 「よし!これで何とか陸上訓練までに間に合いそうだぞ」


時雨 「提督頑張って!」


卯月 「司令官ファイトぴょん!」


提督 「よっしゃあやっと終わった!」


時雨 「あとはこの落ち葉も自然な感じで撒いて」


卯月 「完成だぴょん!」


提督 「卯月お前、一番おいしいセリフを取りやがって...」


卯月 「早い者勝ちだぴょん」


時雨 「本当に仲がいいね君達は」」フフッ


時雨 「羨ましいよ...」


提督 「時雨?...」


卯月 「あっ!吹雪達が海上訓練から帰ってるぴょん」


卯月 「次はここでの陸上訓練だぴょんね」


時雨 「この落とし穴への誘導は僕がするよ。二人は見ていて」


提督&卯月 「わかった(ぴょん)


吹雪 「さっきの連携いい感じで取れて良かったね叢雲ちゃん」


叢雲 「姉さんが私に合わせてくれたからよ他の姉妹じゃなかなかあぁ上手くはいかないわよ」


初雪 「私との連携も結構良かったじゃん」


叢雲 「あれは私があんなに合わせたのよ」


初雪 「ちぇー私だって姉なのにここまで待遇が違うと悲しいなぁ〜」


白雪 「まぁまぁ、こればっかりは相性の問題もあるから。私は初雪ちゃんと連携取るの楽しいよ?」


初雪 「ありがとー姉さん。やっぱり持つべきものは優しい姉だわぁ」


叢雲 「悪かったわね優しくない妹で」


時雨 「おーい吹雪ちゃーん」


吹雪 「あ、時雨ちゃんだ」


時雨 「ちょっと今偽装の点検で手が離せなくて、手伝ってくれないかな?」


吹雪 「いいよ。何をすればいいの?」


吹雪 「みんなは先に部屋に戻ってて」


時雨 「この砲の調子がイマイチ良くないんだよね。だからあそこにある工廠から整備用の道具を取ってもらえないかな?」


吹雪 「わかった、じゃあ持ってくるね」


吹雪 (うっ、確かここらへんで司令官に落とし穴に落とされたんだよなぁ。何かあまり通りたくないなぁ)


時雨 「おーい、吹雪ちゃん?どうしたの?早く取ってきてもらえないかな?」


吹雪 「うん、分かってるよ」(いつものジョギングコースだし落とし穴の場所は覚えてる。少し回り道だけど避けて通ろう)


時雨 「え?!吹雪ちゃん?!そっちは最短ルートじゃないよ」


吹雪 「ごめんね時雨ちゃん、何かここの道は通りたくなくって。すぐに持ってくるから!」


時雨 (このままじゃまずい!今までやってきたことの意味がなくなっちゃう!)


時雨 「吹雪ちゃん待って、僕も行くよ」


吹雪 「でも手が離せないんじゃ?」


時雨 「今ひと段落したから工廠まで一緒に行こう」


吹雪 「う、うん」


時雨 (今僕が吹雪ちゃんを押せば僕たちが作った落とし穴に入る...)


吹雪 「時雨ちゃん何やって」


時雨 「うわっ!いきなり振り返らないでよバランスが!」


吹雪&時雨 「うわっ!」


吹雪 「イッテッテッテ...これ...もしかして...落とし穴?!」


吹雪 「時雨ちゃん騙したの?!」


時雨 「ぼ、僕も知らないよ二つもあるなんて」


吹雪 「二つ?」


時雨 「あっ」


提督 「せーの」


提督&卯月 「ドッキリ大成功!」


吹雪&時雨 「は?」


時雨 「提督、卯月これはどういうことだい?何で落とし穴が二つあるんだい?」


吹雪 「どういうことですか司令官!」


吹雪 「まさかまた卯月ちゃんと落とし穴を作って私をはめたんですか!」


提督 「まぁそんなところだ、一つ違うのは 私を

ではなく私たちをってところだがな」


時雨 「何でこんなことしたのさ!吹雪ちゃんだけじゃなく僕まで!」


提督 「それはな、お前がこのいたずらを楽しんでいなかったからだ」


提督 「本来いたずらなんていうのは相手と仲良くなるための一つの手段に過ぎない。だから仕掛ける方は楽しいものなのさ。だけどあ前から楽しさやワクワクは感じられなかった」


提督 「どんな理由があったかは知らないがお前が吹雪にいたずらするのにはなんというか愛情というか友情というかそういうものが感じられなかったんだ」


時雨 「なに?それ...」


提督 「まぁ御託を並べてみたが結局は俺がお前らにいたずらしたかっただけだ」ニヘラッ


吹雪&時雨 「はぁ?」


卯月 「さっきからこの二人息が合ってるぴょんね」


提督 「確かに」


時雨 「...はぁ...なんだかどうでも良くなってきたよ。」(ただの嫉妬でこんなことしてたなんて今更だけどすごく恥ずかしいよ)


吹雪 「さっきからごちゃごちゃしてて状況がよくわからないんですけど」


卯月 「えーと、要するに吹雪にいたずらをしようとした時雨を騙したうーちゃん達の大作戦だったんだぴょん!」


吹雪 「全然意味がわからないよ!」


提督 「まぁ、お前は今回も俺達にはめられたという訳だな」


吹雪 「つまり悪いのは司令官と卯月ちゃんなんですね?」


時雨 「いやどちらかというと僕が一番悪いというか原因だし...」


吹雪 「そんなことはどうでもいいよ!」


吹雪 「司令官、卯月ちゃん...特に司令官!」


提督 「おぅ」


吹雪 「司令官は今朝も同じことしましたよね?!知ってる?時雨ちゃん!」


吹雪 「私すごく腹が立って司令官の部屋に行って怒ったの。そしたら司令官は笑ったんだよ!ありえないよ人があんなにどろんこになってるのに!」


時雨 「え?もしかして今朝提督の部屋から出てきた理由って」


吹雪 「?普通に疲れたしお風呂に入ろうと思ったからだよ?」


時雨 「...フフフフッハハハハハ!そんなことだったの?オッカシー」


提督 「卯月、なんで時雨はこんなにも笑ってるんだ?」


卯月 「さぁ全くわからないぴょん」(まぁ大体想像はつくぴょん)


提督 「なんかハッピーっぽいしいいか!」


吹雪 「私は全然ハッピーじゃありません!」


卯月 「とりあえず上がってくるぴょん二人とも」


時雨 「...ごめんね吹雪ちゃん...僕の自分勝手な嫉妬心に巻き込んで」


吹雪 「?よくわからないけどそんなの気にしてないよ!


吹雪 「それに時雨ちゃんとこんなにお話ししたの初めてじゃない?」


時雨 「そうだね」


吹雪 「私時雨ちゃんとお話ししてわかった。時雨ちゃんは絶対に悪い子なんかじゃない。だから謝らないで」


時雨 「吹雪ちゃん...」


卯月 「あれ?時雨泣いてるぴょん?」


時雨 「別に泣いてなんかいないよ!」


提督 「必死になってる」


時雨 「なってない!」


提督 「まぁまぁ、とりあえず二人とも大浴場行ってこれば?どろんこだし」


吹雪&時雨 「誰のせいですか(だい)!」


卯月 「また被ったぴょん。本当に息ぴったりだぴょんね」


吹雪&時雨 「...フフフフッ」


時雨 「それじゃあ僕達はお風呂に入ってくるよ。提督、卯月、ありがとね。本当に感謝しているよ」


提督 「俺達はただ自分がしたいようにしただけだぜ?」


卯月 「そのとうりだぴょん」


提督 「お?流石戦友、息ぴったしだな」


卯月 「まぁたまにはこういうのも良いかもしれないぴょん」


吹雪 「おーい時雨ちゃーん、早く行こうよー」


時雨 「それじゃあね提督、卯月」


提督「じゃあな」


卯月 「じゃあなだぴょん」


卯月 「......行ったぴょんね」


提督 「あぁ〜疲れた〜」


提督 「今何時だ?」


卯月 「今は夕方の六時だぴょん」


提督 「やけにお腹が空くと思ったらもうそんな時間か」


卯月 「食堂でも行くぴょん?」


提督 「あぁ行こうか。鮭定食が俺を呼んでるぜ」


卯月 「ずっと鮭定食でよく飽きないぴょん」


提督 「間宮さんの鮭定食は別格なんだよ。そこらへんの鮭定食らと一緒にするべきではないのだよ」


卯月 「はいはいぴょん」


赤城 「あ!やっと見つけましたよ提督」


提督 「え?」


卯月 「あ、うーちゃんなんか用事思い出しちゃったぴょん。というわけでさらばだぴょん」


提督 「おい、お前どうせ予定なんてないだろ、お前も吹雪の落とし穴作った共犯だろうが、逃げるな!」


卯月 「ぷっぷくぷー」


卯月 「うーちゃんは本当に用事があるのでこれで失礼しまーす」


提督 「あ、アイツ...マジで逃げやがった...」


赤城 「提督!聞いてるんですか!もう吹雪ちゃんに意地悪したらダメですからね、わかりましたか?」


提督 「わかった、わかったから!」


北上 「あれ?何か提督、赤城さんに怒られてるね。うけるー」


大井「あれはほっといて早く食堂に行きましょう北上さん?」


漣 「あっ本当に怒られてますね〜提督。助けに行かなくて良いの?曙」


曙 「なんで私がクソ提督のことを助けなきゃいけないのよ!」


曙 「さぁ、私達も食堂に行くわよ!」


漣 (素直じゃないなぁ)


赤城 「ということでもう吹雪に意地悪はしないでくださいね!」


提督 (この流れもう五回目なんだけど...)


提督 (卯月ぃぃぃぃ!)


赤城 「聞いているんですか?!提督」


提督 「聞いてます聞いてますよ...」


時津風 「しれぇ!雪風見なかった?」


提督 「いや、見てないけど」


時津風 「そっかぁ...そういえば大淀が執務室まで来いって言ってたよ」


提督 「ーー!」


提督 「そういえば昼からずっと執務サボっていたずらしちまってたぁぁぁ」


時津風 「しれぇ!なんだかよくわからないけど、ドンマイ!」




後書き

その場のノリでバーと書いたssです。
一万文字以上書くことを目標にしたのですがなかなか難儀で苦労しました(笑)
長編も書けたらなと思ってます


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このSSへのコメント

2件コメントされています

1: かったぁないふ 2019-03-31 18:30:53 ID: S:33N8LV

時雨さんが病んでなくてよかった((

私も魚なら鮭が一番好きですが、鯖や秋刀魚の塩焼きも大好きですねぇ
というか塩焼き最高

2: みがめにさまはんさみかたき 2019-04-24 17:49:21 ID: S:E14rbW

北上さんが出てくると聞いて……





たった157文字程度しか喋らない…だと…


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