トラウマを抱えた電さん その一
昔…山城鎮守府という数々の功績や名声を残した鎮守府があった。その鎮守府は賑やかでとても楽しそうに毎日を送っていた。しかし、ある日突然元帥と艦娘達が居なくなってしまった。今はもう廃墟になり、誰も近づかなくなってしまった。しかし、2○○○年にある電話を境に止まっていた山城鎮守府の歯車が今―――動き出そうとしている―――!
ふと、他のssを見ていて思い付いた作品です。ssを書くのが初めてで、まだ10代のガキんちょが書いたssなので訳分かんない事が多く見られますがそこは生暖かい目でご視聴なさってください(;´∀`)
電「…………」
電「ここは…」
電「…何処なのです?」
電「暗くて何も見えないのです…」
電「………」
電「ッ!」
電「(急に目の前がに光が…)」
電「(いったい何が起こって…)
電「!?」
暁「(黙ってこちらを見ている)」
響「(黙ってこちらを見て微笑んでいる)」
雷「(黙って手を振っている)」
電「暁ちゃん!響ちゃん!雷ちゃん!」
電「良かった…帰ってきたんですね!」
電「今から、そっちに行くのです!」
響「電」
電「ふぇっ?」
響「君は、こちらには来れない」
電「何故なのです!?」
電「私は皆と一緒にいたいだけなのです!」
暁「電にはやるべき事が残ってる」
電「やるべき事ってなんなのです!?」
響「それは…」
雷「私達には…」
暁「まだ、分からないわ」
響「いずれにせよ、君はまだこちら側には来てはいけないんだ」
電「意味が分からないのです!」
暁「今はまだ、私達は会えない」
雷「だけど、心配しないで!電は一人じゃないから!」
電「へ?…それってどういう…」
響「雷」
雷「え?もうそんな時間なの?」
暁「どうやら、電と話せる時間は無いみたいね」
響「すまないな電、あまり話せなくて」
暁「それじゃあ」
響「鎮守府こと」
雷「頼んだわよ!」
電「ちょっ…ちょっと待つのです!」
電「まだ、聞きたい事が沢山あるのです!」
電「まっ…」
_______________
電「待つのです!」ガバッ
電「…………」
電「(今のは…夢…なのですか…)」
電「(それにここは…)」
電「私の…鎮守府の…海岸?」
電「…そうなのです…」
電「私には、やるべきことがあるのです…」
電「今の状況を上層部に報告すれば…」
電「きっと、助けに来てくれるはずなのです…」
電「そうと決まれば早速執務室に行くのです!」
電「あ…れ…?」
電「体が…重いのです…」
電「…………」
電「そんなことは、どうでもいいのです…」
電「一刻も早く、この状況を上層部に伝えないと…」
______________
電「つい…たのです」
ガチャ
電「(酷く散乱してるのです…)」
電「電話は…大丈夫そうなのです…」
ガチャ
電「こちら…○○鎮守府なのです…」
電「至急…応援を…頼むのです…」
電「繰り…返す…のです…至急…おう…え…ん…を…」バタッ
________________
総司令「君を呼んでもらったのは他でもない」
総司令「山城鎮守府についてだ」
提督「山城鎮守府ですか…」
総司令「そうだ」
総司令「かつてな、山城鎮守府は各海域を深海棲艦から奪還し、数々の功績を残したのだ」
総司令「だが、ある日を境に元帥と艦娘が姿を消した」
総司令「それが、9年前の出来事だ」
提督「しかし…何故そんな昔の話を…」
総司令「今朝、山城鎮守府から連絡があった」
提督「!」
提督「まさか…それって…」
総司令「お察しの通りだ」
総司令「山城鎮守府にはまだ、生き残りが居たんだ」
総司令「私も聞いたときは耳を疑ったよ」
総司令「なんたって、声の持ち主は君がよく知っている特三型駆逐艦四番艦[電]だったからな」
提督「っ!」
提督「総司令…貴方は…」
提督「1度沈ませた艦娘と共に戦えと言うのですか!」
総司令「君の気持ちは痛いほどわかる。だが彼女は今絶望の淵にさまよっている」
総司令「なんせ、彼女の目の前で全て消えたんだ」
総司令「その記憶はトラウマものだろう」
提督「…………」
総司令「君は昔、電ととても中が良かったそうじゃないか」
提督「…遠い昔の話ですよ」
総司令「…………」
総司令「単刀直入に言おう」
総司令「君には、彼女の安否を確認し山城鎮守府を…立て直してほしい」
提督「ですが!私は一人の大切な艦娘を沈ませてしまった!」
提督「そんな、提督の風上におけない奴にもう一度提督をやれって言うのですか!」
総司令「バカモン!!!!」
提督「ビクッ」
総司令「終わった事を後からずるずる引きずるでない!」
提督「…………」
総司令「確かに、提督の判断ミスで艦娘が沈むこともある」
総司令「それに応じて、沈ませた艦娘に罪悪感を感じて辞める提督も少なくない」
総司令「だが!貴様は、たった一回のミスで諦めてしまうのか!?」
総司令「艦娘が与えてくれたチャンスを無駄にすると言うのか!」
提督「そ…それは…」
総司令「沈んだ艦娘はお前になんと言った!」
提督「っ!」
_______________
電「司令官さんなら」
電「生きてこの戦争を」
電「終わらせることが出来ると思うのです!」
電「だから」
電「いつまでも、笑って前を見ていてほしいのです!」
______________
提督「…………」
総司令「…では、これが最後のチャンスだ」
総司令「私はそこまで無理維持させる性格ではないのでね」
総司令「本当に嫌なのであれば他の提督に頼む」
提督「…………」
総司令「どうだね、やってくれるか?」
提督「…分かりました。私が出来る限りを尽くしましょう」
総司令「話が早くて助かる」
総司令「では、明日に山城鎮守府行きの船を出す。それまでゆっくりと下準備をしときなさい」
提督「…分かりました。では失礼します」
バタン
総司令「…さて」
総司令「君がどう足掻いてくれるのか見ものだよ」
総司令「ふっふっふ…」
大和「何に一人でぶつぶつ言ってるんですか?」
総司令「うわぁお!」
総司令「…いつからそこに居た?」
大和「提督の話が終わった時です」
総司令「そうか…」
大和「…提督さんをどうするつもりなんです?」
総司令「なーに、悪いようにはしないさ」
総司令「…自分自身のトラウマにどう足掻いてくれるのか…」
総司令「じぃつぅにぃ、見ものではないか?」
大和「…総司令って、結構性格悪いですよね」
総司令「否定はしない」
大和「えぇ…」
提督「なんだこれ…」
提督「海岸は穴だらけ…」
提督「鎮守府はなんか、苔生えてるし…」
提督「本当に9年前のままみたいだな」
提督「とりあえず、工廠に行ってみるか…」
_______________
提督「うわぁ…思ったよりボッロボロだな…」
提督「ていうか、これ動くのか…?」ガチャガチャ
提督「…駄目だ、動かねぇ」
提督「こりゃあ、思ったより深刻だな…」
提督「妖精さんも居ないみたいだし…」
提督「今の俺には何も出来ん…」
提督「とりあえず、執務室に行ってみるか」
_______________
ガチャ
提督「相変わらず、ここもボロボロだなぁ」
提督「とりあえず、何かないか探し…ん?」
提督「!?」
提督「(誰か倒れてる!)」
提督「おっ…おい!大丈夫か!」
電「あ…司令官さん…なのです…」
電「良かった…私は…上層部に…れん…ら…く
…で…きた…の…です…」ガクッ
提督「おっ、おい!」
提督「(気を失っただけみたいだ…)」
提督「…まずいな」
提督「この状態…どうやら大破してるみたいだ」
提督「これは、早急に入渠させる必要がある」
提督「よし。急ごう」
_______________
提督「入渠場はここで合ってるのか…?」地図見ながら
提督「(なんだこれ…)」
提督「(完全に銭湯のそれじゃないか!)」
提督「ていうか…以外と整備は整ってるんだな」
提督「(ボッロボロだけど)」
提督「とりあえず、機能するかどうか調べてみるか」
_______________
30分後
提督「ヤバい…全く動かねぇ!」
提督「(そもそも、前居た鎮守府とは全く違うから出来ないのは当たり前か…)」
提督「これじゃあ、電を直せないな…」
提督「どうしたものか…」
提督「……………」
提督「とりあえずこの入渠場に関する資料を執務室に探しに行ってみるか…」
_______________
提督「何でないんだよ!」
提督「(よくよく考えたら、9年前のだから無いに決まってるよなぁ…)」
提督「八方塞がりとは、まさにこの事を言うのだなぁって…」
提督「…大宮本に連絡してみるか…」
プルルルッ
ピッ
総司令「もしもし、こちら大宮本鎮守府」
提督「総司令、聞きたい事があるのですが」
総司令「ああ、提督君じゃないか。どうしたのかね?」
提督「あの、山城鎮守府の入渠場の事なんですが…」
総司令「ああ、あの銭湯みたいな入渠場ね…」
提督「あれ、動かなかったんですがどうしたらいいんでしょうか」
提督「ていうか、あの入渠場の資料があれば直せると思うので、資料ありますかね?」
総司令「そんな物はない」即答
提督「はい?」
総司令「9年前に無人となった鎮守府の、資料が残ってると思うか?」
提督「いやでも、9年前の事件なんだからもう既に調べて見つけてるんじゃないんですか!」
総司令「調べられなかったんだ…」
提督「何故!」
総司令「9年前のあの事件が起こった後」
総司令「何故か、山城鎮守府付近だけ深海棲艦が大量に出現したんだ」
総司令「本当に数が多くてね…」
総司令「防衛するのに精一杯だったのだよ」
総司令「なので、山城鎮守府に関する資料などは一切ない」
提督「そーですか…」
提督「分からないって分かったんで切りますよ」
総司令「ちょっとまて」
提督「なんですか」
総司令「確か、山城鎮守府から西に町があったはず」
提督「町なんか行ってどうするんです?」
総司令「その町に確か、山城鎮守府に関する資料を持っている人が居たはずだ」
総司令「まあ、9年前の話だから生きているかは保証はしないがな」
提督「なるほど…有益な情報ありがとうございます」
総司令「はは、構わんよ」
提督「それでは、情報提供ありがとうございました」
プツッ
提督「9年前の町か…」
提督「…資料持ってる人が生きてたらいいんだがな」
提督「さてと…」
提督「どうやって行こうか…」
提督「工廠で船でもなんかないか探してみるか」
_______________
提督「…まさかボートすら無いとはな」
提督「この鎮守府本当に何もないな!」
提督「しょうがない、ア○ゾンでボートでも買うか…」
_______________
30分後
提督「よし。とりあえず、海を渡れるだけのボートは手に入ったな」
提督「…まさか空から降ってくるとは思ってなかったけど」
提督「何はともあれ、これで西の町へ出発出来る!」
提督「待ってろよ!電!」
_________________
提督「とりあえず、西の町には着いたみたいだが…」
ひゅううう~
提督「…静かすぎないか?」
提督「…人が居ないならまだしも、これは…」
提督「9年前に何があったんだ…」
提督「…………」
提督「とりあえず、建物に人が居ないか探して
山城鎮守府の資料を持っていないか聞いてみよう」
_________________
1時間後
提督「駄目だ…この町予想以上に誰も居ない」
提督「これでは、資料がどうこうの話じゃない…」
提督「最後は、あのコンビニか…」
提督「人が居てくれてたら良いな…」
ウィーン
定員「いらっしゃいませ~」
提督「(居た!)」
提督「(よし、では早速話を…)」
提督「あのっ!話があr」
ぐうぅぅぅ…
定員「…………」
提督「…………」
定員「ぷっ」
定員「あっはははは!」
定員「どうしたんです?(笑)お腹がすいてるじゃないですか!(笑)」
提督「…///」
定員「まあ、そう落ち込まずに。おにぎりあげますから」
提督「面目無い…」
_________________
定員「…貴方、見た感じ提督をやってるみたいね」
提督「まあ、そうですが…」
定員「なるほどね…だから山城鎮守府の資料を欲しがってるってことね」
提督「…………」
定員「残念だけど、山城鎮守府の資料は9年前に全部無くなったわ」
提督「そう…ですか…」
提督「…………」
定員「…………」
提督「…町には人が全く居ませんでした」
提督「こんなにも、大きな町なのに誰一人として住んで居なかった」
提督「これは…いったい…どういうことなんですか?」
定員「ここに居た人達は皆死んだわ」
提督「え?」
定員「…9年前の昔に…皆死んだわ」
提督「…………」
定員「9年前のあの日…」
定員「町に深海棲艦が攻めてきた」
定員「人々は武器を取って戦った」
定員「この町にいた艦娘も必死に戦った」
定員「だけど…相手の数の方が圧倒的だった」
定員「結果、深海棲艦は撃退出来たけど」
定員「皆死んだ」
提督「…そうですか」
提督「辛いことを言わせてしまいましたね」
提督「では…私は早く戻らないといけないのでこれで」
定員「あら、もう行っちゃうの?」
提督「大切な艦娘が大変な状態なんです」
定員「…………」
提督「資料が無いのはしょうがないですよね。なんたって9年前なんだから」
提督「でも…もう…二度と同じことを繰り返したくないんです!」
提督「私の無能さで…」
提督「大切な…艦娘を…」
提督「二度と失いたくないから」
定員「そう。分かったわ」
定員「じゃあ、これ」
提督「あれ?これって…」
提督「山城鎮守府の資料じゃないですか!」
定員「嘘ついてごめんね、本当は持ってたのよ」
定員「貴方があの鎮守府を持つだけの力を持っているかどうか」
定員「試したかっただけよ」
提督「そうですか!ありがとうございます!」
定員「それと、あたしもついて行くわ」
提督「へ?何で一般人の貴方が?」
定員「あたしの名前は[明石]よ」
提督「!」
明石「これで分かった?」
提督「いやでも、明石さんがついて行く理由にはなってませんよ」
明石「あんた一人じゃ、あの入渠場を直すのは無理だし」
明石「そもそもあたしは昔山城鎮守府に居たのよ?」
明石「昔居た自分の鎮守府の機械の使い方を忘れるもんですか」
提督「なるほど…それなら助かります!」
明石「そ・れ・と・」
提督「?」
明石「あんた、敬語使うの柄じゃないでしょ」
提督「バレちゃいましたか」
明石「長年艦娘やってると、色々と分かるものよ」
提督「…見た目の割には、結構ハバ臭いこと言うんですね」
明石「ふんっ」デコピン
提督「あだっ!」
明石「そういうことは、もうちょっとオブラートに包んで言うことよ」
提督「じゃあ…」
明石「言わんでよろしい」
提督「サーセン」
提督「さてと…ちゃっちゃと戻るか」
明石「…ボートのエンジン壊れてるわよ?」
提督「いや、まさか(笑)買ったばかりなのに壊れてるはすが…」
ヴイィィィン…
ヴイィィィン…
ヴイィィィン…
提督「本当だ、壊れてる…」
明石「はあ…しょうがないわね」
ガチャガチャ
明石「はい、直ったわよ」
提督「はやっ!」
明石「これでも、工作艦だからこれくらい何てことないわ」
提督「へぇ!そうだったんだな」
明石「…あんた、それでも元提督?」
提督「いやぁ…昔は明石とあまり話してなかったから…」
明石「ふーん」
提督「とりあえず、今度こそ戻るか」
_________________
明石「なにこれ…」
提督「俺と同じこと言ってる…」
提督「とりあえず、この藻か苔だかなんだから分からない鎮守府の外装は後にして」
明石「早く入渠場を直しますか」
提督「(俺の台詞…)」
_________________
明石「なにこれ!ボッロボロじゃない!」
明石「いったい9年前に何があったのよ!」
提督「話すと長くなりますけど聞きます?」
明石「いや、遠慮しとくわ」
明石「ていうか、あんたいつから艦娘背負ってたのよ…」
提督「明石が工廠に行ったときに」
明石「そう…」
明石「……………」
提督「どうだ?直せそうか?」
明石「ふーむ…」
明石「一応直せなくは無いけど」
提督「じゃあ…早速「だけど」
明石「材料が足りないわ」
提督「っ…」
明石「今ある材料で直そうとすると時間がかかる」
提督「じゃあ材料を集めれば…」
明石「材料が集まればすぐに直せるわね」
明石「だけど、貴方一人で材料全部集めれる?」
提督「なんとかするから、心配すんな」
提督「で…肝心の材料の量はっと…」
提督「わぁお…」
明石「集めきれますか?」
提督「上層部に相談してみる…」
明石「はあ…」
プルルルッ
プルルルッ
ピッ
大淀「もしもし、こちら大宮本鎮守府ですけど」
提督「もしもし、総司令…ですか?」
大淀「いえ、私は大淀です」
提督「じゃあ、大淀さん。総司令に変われるかな?」
大淀「総司令は今用事で居ません」
提督「あ…そうなの…」
大淀「総司令も暇じゃないんですよ?」
提督「ですよねぇ…」
提督「…とりあえず、本題に入ります」
大淀「はい」
提督「山城鎮守府の入渠場が壊れてしまっていて、艦娘を入渠出来ないので」
提督「それを直す為に資材が欲しいんです」
大淀「それは出来ません」即答
提督「え?」
大淀「総司令が山城鎮守府には一切資材を提供するなと言われまして…」
提督「何でですか!他の鎮守府には提供してるのに何でうちは駄目なんですか!」
大淀「総司令が言うには」
総司令「君の鎮守府は今過酷な状況にある」
総司令「その状況をどう自分で解決していくのを考えるのも、立派な任務だ」
総司令「よって、君の鎮守府に資材を送ることは出来ない」
総司令「私も君の為なら、なにかしてあげたいが」
総司令「あいにく、私も色々とやらなければならないことが多くてね」
総司令「君の為を思ってやってるんだ、どうか許してほしい」
大淀「だそうです」
提督「(なーにが「君の為を思ってやってるんだ」だよ!)」
提督「(俺のことを思ってやってくれるんだったら資材よこせよ!)」
提督「(…絶対あのジジイ何も思っちゃいないわ)」
提督「…いっそのこと禿げてしまえ」ボソッ
大淀「なにか言いました?」
提督「いえ、なにも」
提督「はあ…とりあえず、駄目みたいなので切りますよ」
大淀「あ、ちょっとまってください」
提督「まだ、なにかあるんですか?」
提督「私は今から艦娘が動けない状態で、どうやったら資材が集まるか考えなくちゃならないのですが」
大淀「あ、艦娘の問題は大丈夫そうですよ」
提督「え?それってどういうことですか?」
大淀「ふふっ、それは後のお楽しみです♪」
提督「えっ!?ちょっと!?」プツッ
提督「切られた…」
明石「…どうだったの?」
提督「…資材は提供出来ないけど、艦娘の問題は大丈夫みたいなこと言われた」
明石「何それ、どういうこと?」
提督「俺にも分からん…」
提督「…………」
明石「とりあえず、あたしはここで機械の様子を見てるから、貴方は執務室でも掃除してらっしゃい」
提督「掃除用具ですらないんですがそれは…」
明石「つべこべ言わず、ないんだったら買ってきて掃除してこいやぁー!」
提督「サーイェッサー」
提督「はぁ…」
提督「とりあえずは綺麗には出来たけど」
提督「まだ、なにも解決してねぇしなぁ…」
提督「どうすっかなぁ…」
コンコン
提督「(ん?誰だ?今この鎮守府に居るのは明石と大破状態の電だけだが…)」
提督「はいれ」
ガチャ
北上「やっほ~提督~」
大井「お久しぶりです」
提督「北上と大井じゃないか!」
提督「俺が提督を辞退してから、実家に帰ったと聞いていたんだが…」
北上「あ~そのことなんだけどね」
北上「提督が止めちゃった後、私と大井っちで実家に帰るか話してたんだけど」
北上「で~実家に帰る前に提督に挨拶しようってなってね~」
北上「総司令に聞きに行ったらね~」
総司令「提督君なら、山城鎮守府に居るぞ」
総司令「提督君のことが心配だったら会いに行ってあげてあげなさい」
総司令「その方が提督君の力になると思うからな」
北上「って言ってたから、見に来たんだ~」
大井「…まさか、私と北上さんに内緒でまだ提督を続けてるなんて思ってませんでしたが」
提督「それは…すまんかった」
大井「…それにしても、提督を止めてしまうほど落ち込んでたのに」
北上「立ち直ってるとはね~」
提督「お前らは俺を何だと思ってたんだよ」
北上&大井
「駆逐艦大好きロリコン提督」
提督「…今の言葉、俺の心に突き刺さったからな」
提督「まあ、来てくれたのは本当に助かる」
提督「また、力を貸してくれるか?」
北上「もちろん。その為に来たようなもんだし」
大井「北上さんがそうするなら」
提督「北上、大井。ありがとう」
_________________
北上「で?具体的には何をするの?」
提督「君達二人には、入渠場を直す為の必要となる各資材を集めてもらう」
大井「ということは、二人で遠征に行けってことですか?」
提督「そうだ」
提督「まあ、実際には俺もついていくから三人だな」
北上「足手まといになると思うけどな~」
提督「うっせ、俺の事なら大丈夫だから気にすんな」
大井「ちなみに、どれくらい集めればいいんですか?」
提督「ざっとこんなもんだ」ピラッ
北上「なになに~?各資材が…1000個!?」
大井「提督、いくらなんでも二人でこれは難しいですよ?」
提督「だから、俺がついて行くんだろ?」
北上「足手まといに…」
提督「うるせぇ!その点に関しては大丈夫だって言ってるだろ!」
北上「まあ、提督が良いなら私は気にしないよ~」
大井「で…問題は燃料と弾薬なんですが」
大井「その点に関しては何かお考えをしてらっしゃってるのですか?」
提督「とりあえず、[自腹]で君達二人分の燃料と弾薬は買っておいた」
提督「とりあえず、これだけあれば大丈夫だろ」
大井「そんなにお金があるんだったら、他の資材も買えたのでは?」
提督「ボーキサイトが高けぇんだよ。察しろ」
大井「あっ…なるほど」
提督「とりあえず、山城鎮守府初遠征張り切って頑張るぞー!」
北上&大井「おー!」
提督「なあ」
北上「ん?どーしたの提督~?」
提督「いや、あの…」
提督「もう、一時間位たったから」
提督「少し位は集まったかなぁっ~て」
大井「お言葉ですが、一向に集まっておりません」
北上「うーん…今は200個位かなぁ」
提督「まあ、たった一時間で集まるとは思ってないし計算道理さ!」
北上「なんかちょっとだけイラッとしたわ」
大井「奇遇ですね、私もちょっとばかしイラッとしました」
提督「ごめん、ちょっと調子のった」
北上「だけど、この調子だと時間がかかるからちょっとばかし本気だすよ!大井っち!」
大井「了解です!北上さん!」
提督「よぉし!張り切って行くぞー!」
北上「(相変わらず、昔っから扱いやすいなあ~)」
大井「(全くもう…調子良いんだから!)」
_________________
カーンカーン…
明石「ふう…」
明石「こんなもんかな」
明石「後はこれをこうして…」
ガサッ
明石「(…ん?)」
明石「誰か居るの~?」
電「…………」ヒョコッ
明石「貴方は確か…この鎮守府に居た艦娘?」
電「…特三型駆逐艦四番艦電です」
明石「電ちゃんね、あたしは工作艦の明石って言うのこれからよろしくね!」
電「よろしくお願いするのです」
明石「電ちゃん…動いて大丈夫なの?確か提督が大破してるって言ってたんだけど…」
電「…戦えはしないけど、だいぶ良くなったのです」
電「…………」
電「…あの」
明石「ん?どうしたの?」カーンカーン
電「司令官さんは…何処に行ったのです?」
明石「…提督君はこの入渠場の機械を直せるほどの量の資材を取りに遠征に行ったよ」
明石「量が量だからすぐには帰ってこないと思う」
電「そう…なのですか…」
明石「ほらっ、分かったんだったら仮眠室に帰んな」
明石「良くなったとは言ってるけど、大破状態が直った訳じゃないから…」
電「…もう少し待ってるのです」
明石「そう、電が良いなら待ってなよ」
明石「……………」カーンカーン
明石「懐かしいなぁ…」ボソッ
電「え?」
明石「あ、いや…なんでもないよ」カーンカーン
時間が空いてる時に続き書いてくのでのほほ~んと待っていてください(*´∀`*)
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