2019-09-03 00:35:28 更新

概要

基本主人公とアリス視点で書かせていただきます。
御要望などがあれば違うキャラ視点も書いていきたいと思います!


前書き


とある男の≪愛する≫大切な人が殺された。
それを境に、世界中の人類は二つの絶望と恐怖、死が渦巻く地獄へと堕とされた。

彼は、恨んだ。怒った。泣いた・・・・嘆き狂った。
そして決意した。『罪』を殺し尽くすと。


虐殺/殺戮の限りを尽くし全人類の、否……全生命体の天敵となった『死神<タナトス>』の異名を持つ男が
世界の最後の反抗と、最終兵器の禁忌によって、世界から消えた。

しかし、神様に転生の権利を貰えて、誰もが一度は夢見る「アニメの世界に行きたい」を実現した。用は転生。
悪鬼が選んだ転生先は、『SAO』のアリシゼーション編の仮想世界・・・アンダーワールド。
前世で身に着けていた能力をそのまま引き継ぎ、整合騎士として転生した≪異形≫の力を持つ彼はその世界で何を望むのか。





仮想世界・・・・・否。この世界は『仮想』ではない。
かの仮想世界の製作者にして、伝説の浮遊城の創造主・・・・・彼が見たかった世界が、ここにある。







[chapter零: 純白な空間 ]




いきなりだが、俺は死んだ。

死因は≪魔狼≫とのリンクを切断され、小型だが【核】を零距離で受けたことだろう。

流石の俺も右半身とのリンクが切れられ、核を受けたら流石に小型でも死ねる。死んだけど・・・


そして俺は今、死んだ後によくある神様の亜空間的な所にいる。

大抵は真っ白で何もない空間のはずなのだが、一点だけ・・・一点だけ異様なものを放つところがあった。

それは・・・




???「ゴメンナ、サイ・・・ごめんなさ、い・・・・・」ドクドクドクドクドク・・・・



純白であるはずの場所に、神であろう少女が『右胴体からどす黒い血と肉塊を垂れ流しながらうつ伏せでその言葉を連呼していた』。



???「ウ、ウゥー・・・がはっ!」バシャ



その少女は、俺が状況説明し終わるのと同時に口から多量の血を吐いた。

俺は話を進めたかったが、損傷が激しいためまずは治すことにしよう。



俺「はぁ・・・こんな傷だから無茶苦茶痛いと思うが我慢してくれよ?」



俺は<右腕>から救急箱を取り出し、BIOHAZARDの定番アイテム『調合ハーブ(緑+赤+黄)』『調合ハーブ(緑×3)』『救急スプレー』の

中身を混ぜ合わせ、加えて俺の『血』を混ぜて飲ませ、傷部分にかけていった。



???「あ゙ぁぁぁぁぁ!!!」ガクガクガクガクガク



強力なのと傷が歪なためか、痛みが結構ひどいのだろう。心身とも悲鳴を上げている。


薬をかけて暫らくすると、みるみる内に体中の傷が消え、元の白い肌に戻り、右胴体の血も止まった。

後は胴体に包帯を巻き付けて完了、と。



俺「はい終わり、っと。 痛みは多分引いたはずだが、痒いところはあるか?」


???「・・・」フルフル・・・


俺「そうか・・・」



少女は首を横に振った。

良かった。どうやら先ほどの薬で稀に出てくる副作用は出てないようだ。



俺「・・・喰っちまって悪かったな。許されることじゃーねーがすまなかった」<土下座


???「・・・い、いえ・・・元々、悪いのは管理を怠り、貴方を殺してしまった私の責任ですので、お怒りになって当然です」ガクガク


俺「ありがとう。本当にすまなかった」



やはり彼女は喰われたことにトラウマを持ってしまったのだろう。

俺が話しかけるごとに体をビクつかせている。



俺「・・・ところで、俺はどうなるんだ?」


少女「・・・通常、普通に死んでしまえば『裁判の間』で閻魔大王に天国か地獄行きの審判が行われるのですが・・・

  貴方は神である私のミスで死んでしまったので、天国/地獄だけでなく、転生と言う選択肢が与えられます」


俺「転生? おいおいおい、こりゃぁマジもんのラノベじゃねーか・・・」


少女「あと、特典なんかも付けられます・・・」


俺「マジかよマジかよ・・・・俺の(元居た)世界はラノベだったのか・・・!?いや、ssか(メタァ)

  で、特典って選べたりすんのか?」


少女「選べますよ・・・でも、貴方は『特別』なので『チート』?ってのも使えるようです」


俺「チートも使えんのか?! でも何故に疑問形なんだ?」


少女「ヒッ! そ、それは上の方がそう仰っていたからです!」プルプルプル・・・


俺「そ、そうか・・・」



やべーな完全に怖がってる。さっさと特典能力選んで転生場所言って退散するか。



俺「んじゃぁ、言っていいか?」


少女「は、はい・・・」


俺「そうだな・・・SAO(ソードアート・オンライン)は知ってるか?」


少女「はい・・・知っております」


俺「そのSAOシリーズのアリシゼーション編に出てくる整合騎士の騎士にさせられる前の状態に転生させてくれ」


少女「整合騎士、ですか? し、しかし騎士にする前だとアドミニストレータによって記憶が消されますが・・・?」


俺「そこで特典の出番だ。 特典は・・・欲深くて悪いが複数つけてもらっていいか?無理なら諦めるが・・・」


少女「複数、ですか? それなら、大丈夫、です・・・・能力を複数つける場合は私達神の試練を受けて合格すれば、可能です」


俺「マジで? じゃぁその試練っての受けるわ」


少女「・・・いえ、その必要はありません。先ほど言ったように、貴方は『特別』ですので、複数の付与可能となっております」


俺「またその『特別』か・・・まぁいいや」


少女「それで、特典はどうしますか?」


俺「そうだな・・・整合騎士になるにあたり記憶は消されるわけだから、記憶・自我が保てるように≪記憶保存≫。

  それに、向こうにいても今の俺の『力』を使いたいから、武器と力の引継ぎ・・・

  容姿はアズレンの≪エンタープライズ≫で、黒髪で前髪の方に赤いメッシュを付けといて。」


少女「わかりました。そう設定しときます・・・」


俺「おう。ありがとさん」


少女「・・・既に準備は完了しております。最後に名前を決めてください。それが完了次第転生開始となります」


俺「名前、か・・・(GAMEnameでいっか)そうだな。


 アイン・・・『アインドール・ウェスカー』で頼む。騎士にされたら『アイン・シンセシス・~~~』ってしてくれると助かる」


少女「わかりました。・・・・登録が完了したので、目を瞑ってください。十数秒後に転移が完了しています」


俺「そうか。 喰っちまったのに、ここまでしてくれてありがとな?」メヲツムリー


少女「・・・・・」



黙っちまったな。ま、そりゃそうか。俺は神ではあるが、外見14歳にも満たない感じの少女に最悪のトラウマを植え付けちまったからな。

さて、と。さっさとここから離れよう。この子の為にも俺みたいな≪虐殺兵器≫が一瞬たりともここにいてはならないのだ。


そう考えていると目を瞑っていたにもかかわらず、視界が白くなっいき意識がちょっとずつ飛ぶ



俺(あぁ・・・これであの地獄から脱出できるのか。向こうでは、もっとマシな生活を送れるかな?)


少女「それでは、会うことはないでしょうから『さようなら』ですね? ≪骸桜≫さん・・・♪」


俺(な、なぜそのChordnameを!!? !声が出せない?!)


少女「こういう形で二度も別れたくなかった・・・向うでも元気でやってね♪ 私の、たった一人の・・・『----』・・・


俺(お前のなんだって!!? くそ・・・声g・・き・・え・・・・---------



そので俺の意識は途絶えた。 多分神様の事だ。俺が詮索しないように、その時の記憶だけを消すだろう。

ま、そうしてくれれば俺も有難い。確かに気になるが・・・まぁいいか・・・




[chapter零: END ]
















[chapterⅠ: 地下世界<アンダーワールド> ]




ビュオーーーー!!


よっ!39行ぶりだな! 名前が変わったので今の俺は『アインドール・ウェスカー』。

『アイン』はあるアニメのアイテムの名前。『ドール』は幻想郷に住まう吸血鬼。『ウェスカー』はBIOHAZARDの敵キャラ

からもじってる。改めてよろしく!


さて、チャプターの下の四行目に謎の効果音的な奴があったと思う。 それは空を切る音だ。

何故空を切る音がするのか、だって? フフフ、それはな~!



アイン「飛竜にぶら下がった状態で転生生活開始したからだよォォォォォォォォォ!!!」アァァァァァァァァァ・・・<どんどん遠ざかる



と、腕もろとも体を鎖で巻かれ、飛竜に吊るされている。

そんな俺を連行している<整合騎士>・・・黄金の鎧に海を思わせるような蒼いマント、そして鞘に納められている黄金の柄を持つ剣・・・

鎧と同じく、金色の髪の長い髪を後ろで結んでいる女騎士。


説明不足かもしれんのでわかりづらいと思う。だが、SAOファンなら誰もが知っているであろうその金色の女騎士に・・・・

そう、俺を公理教会に連行しているのは、『アリス・シンセシス・サーティ』だ。



アイン「はぁっ!へぁっ!ふぁっ!あ゙ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」←眼力先輩風


アリス「貴様!先ほどからうるさい!静かにできないのか!!?」



おうふ\(^o^)/ アリスに叱られちまったよパト〇ッシュ・・・



アイン「しょうがねーだろ! 空中で体の自由が利かない状態での飛行は初めてなんだからよぉぉ!!」


アリス「それでも少しは黙ってなさい! 雨縁も気が散って上手く飛べません!!」


アイン「あ゙ぁ゙!?ならもっと煩くしてから墜落させてやろうか?! この高さなら例え整合騎士と言えども死ぬぜee?!!www」


アリス「それは貴様の死も表してることになるが?」


アイン「はっ!コンぐらいの高さから落ちて地面とキスしたとて、体が破裂して周りが血肉だけだ!!」


アリス「何をわけのわからないことを! ・・・はぁ、もういいです。着きましたので」


アイン「おん?」



アリスが言い合いを止め、顔を俺から前方へと向けた。その視線の先には、どでかいタワー・・・

正直言って、豆腐が上に積み重ねたくらいの綺麗な柱にしか見えないほど、装飾が凝ってない。←失礼にもほどがある


タワー・・・アンダーワールドにおいて、弩デカイタワーと言えばアレしかない。

公理教会≪セントラル・カセドラル≫。アリス達<整合騎士>を創り、この世界の支配者・・・≪アドミニストレータ≫がいるタワーだ。



アイン「あの最上階に、支配者がね~・・・ボソ  さ、ちゃっちゃと牢獄へぶち込んでくださいな」



アリスの飛竜が着陸したのを確認し、周りを見渡す。そこにいたのは・・・

騎士長ベルク―リ、副騎士長ファナティオ、デュソルバード、エルドリエ・・・・あるぇ?やばい方たちやんけ。

エルドリエは俺をおもっくそ睨んでくる・・・・コエーヨコエーヨ・・・



アイン「………」(゚д゚lll)


アリス「それは出来ない。 本来なら罪人は一度牢獄へ収容されるが、

    今回は最高司祭様のご命令で直接最高司祭様の下に連れていくことになった」



アリスは蛇に睨まれた蛙のようになっている俺何ぞ気にも留めずに話を繋げる。

まぁ、あんな睨みは前世で何時も受け取ったし、それにエルドリエの睨みよりヤバイヤツを受けたことがあるからどうと言事はないが・・・

それにアリスは俺の目を見て話してるため、他の整合騎士たちが居るのに気づいてないもよう・・・



アイン「へぇ~・・・(アドミニストレータの奴、俺が<外の世界>の存在だって思ってんのかな?)」


アリス「ここから何十階も昇るのだから早く歩け?」


アイン「御意・・・てかよ、挨拶しなくていいのか? お前の上司と弟子がいるが?」


アリス「何!? こ、これは騎士長閣下、副騎士長、デュソルバード殿、エルドリエ、何時からそこにいらしたのですか?!」



おいおいおい。気配察知ができないって大丈夫かよ・・・まぁ、話をしてると周りに気づかないってよくあるし。



ベルク―リ「お嬢ちゃんが雨縁から降りたあたりからだな」


アリス「そうですか。 ところでどうして此処に?」


ベルク―リ「いやぁな。そこの坊主がどれほどの者か見たくってな?」


アイン「………(ベルク―リ、俺の能力に気づいてないよな?)」


アリス「・・・そうですか。 しかし、私はすぐに連れて行かねばなりませぬので、また後程で宜しいでしょうか?」


ベルク―リ「あぁ、そういえばそうだったな。 引き留めて悪かった。それじゃ、また後でな?」


アリス「失礼します。 行くぞ!」グイッ



アリスはベルク―リに一礼し、俺を連れていくべく俺に繋がれた鎖を引っ張る。



アイン「へいへい。ちゃんと歩くよ?整合騎士様」



ジャラジャラジャラと、鎖が音を立てながら俺は連行される


一瞬、ベルク―リと目が合った。この際だ。ちゃんと挨拶はしておこう。

そうして俺は壁でベルク―リの姿が見えなくなる前に、血色の左目で騎士長を睨んだ。



アイン「……」ギロッ


ベルク―リ「!!?」ブルッ


アイン「………」ニヤリ



そして俺は、アリスと共に階段を上った。











時は飛び、カセドラル最上階到着

≪アドミニストレータの部屋前廊下≫



俺はいま、アドミニストレータがいるであろう部屋の前に俺を連行してきたアリスと一緒に立っている。

此処に来るまでの道中に、整合騎士見習いのリネル、フィゼルとすれ違った。すれ違いざまなんか言ってきたので

左目で睨んだら泣きだした。アリスがそれに気づき宥めるため二人の頭をなでた。

この二人の泣きに関しては嘘泣きかと思ったら体は震え、目も充血していたのでガチ泣きだと気づいた時には

アリスに正座をさせられ説教された。


・・・・あれだね。整合騎士だろうがまだ子供ですしね。あの二人は。

まさかここまで睨みがきつかったとは思わなかったので、女性子供相手に睨みつけはやらないようにしよう。

男に対しては?だって? 決まってるだろ。睨みまくる( ・´ー・`)b



コンコンコン・・・


アリスが扉を叩く



アリス「司祭様。アリス・シンセシス・サーティです。禁忌目録違反者を連れてまいりました」


「入りなさい」


アリス「失礼します」



ガチャ…



「お疲れ様アリス♪ その坊やはそこに置いといて。下がっていいわよ?」


アリス「はっ!」



置くっておい・・・俺ぁ物じゃねーぞおいコラァ(#^ω^)まぁいいか。

てかよ、アドミニストレータ様よぉ略してアドニよ・・・なんで人前で何時も裸なんだよ。嬉しいけどよ!眼福だけどよぉ~

以降、アドミニストレータの事は仮名で『アニー』と呼ぼう。



アニー「貴方ね。暗黒騎士との戦いの場に現れて暗黒騎士を喰い殺したって言うイレギュラーは」


アイン「………(え?これ、喋っていいパターン? 喋った後にいきなり爆散しないよね?!)」


アニー「あら、なにも喋っただけで殺しはしないわよ?イレギュラーの坊や?」


アイン「なら遠慮なく喋らせてもらおう。アドミニストレータ殿」


アニー「ふーん・・・驚かないのね?」


アイン「これでも内心スゲー驚いてるんだぜ? なんせ痴女な感じがあっても、支配者特有のオーラを醸し出している

最高司祭猊下が目の前にいるんだからなぁ。正直言って好きだ。結婚を前提で付き合ってくれ」


アニー「!?あ、あらあら~・・・なかなか言ってくれるじゃない///」テレ


アイン「・・・振られちまったよ」



う~ん(。´・ω・)? アドミニストレータが照れてらっしゃる。ってこんな性格だっけ?

まぁ、そりゃぁ原作と違うところは有るだろうけど・・・・まぁ、可愛ければいいよな!



アニー「コホン・・・それで、貴方の処罰だけど、本当は私の可愛い子たちに危害を加えたら即死刑なんだけど・・・」


アイン「マジで!!?」Σ(゚д゚lll)汗タラタラタラ


アニー「でも、貴方は特別に整合騎士にしてあげる♪」


アイン「・・・いいのか? 整合騎士を殺そうとしたんだぞ?」


アニー「(* ̄▽ ̄)フフフッ♪ そこは見逃してあげる。 好きって言ってくれたし・・・」モジモジ


アイン ( ゚д゚)ポカーン



まじか!アドミニストレータ好きが功をなしたか!よかった~・・・思ってたことと違うけど整合騎士になれて



アイン「・・・そうか。じゃぁよろしく頼むよ?My Master」


アニー「あら、まだ気が早いわよ?」


アイン「いいじゃねーか。どうせなるんだから」


アニー「そうね。それじゃぁ始めるわよ? ちょっと眠くなるかもしれないけど気にしないでね?」


アイン「了解」



始める、それはすなわち整合騎士にするために記憶を抜き取る作業だろう。

俺は目を瞑ると、司祭の言う通りに眠気がしてきた。次に目を開けたときには俺は既に整合騎士になっている事だろう。

ま、整合騎士になるという問題はクリアした。後は能力がばれずに過ごすことに注意するだけだな。


服装は・・・鎧は嫌だから想像力で軍服にしとくか・・・・・



アニー「ふふっ♪ 好きって言ってくれてありがとね♪」チュッ



おいおいアドミニストレータよぉ。んなことしたらもっと惚れちまうだろ・・・? それは本当に愛する人ができた時にするものだぜ?

あ、やべ眠たくなってきた・・・最近寝てなかったからなー、もう、寝ちまおう・・・お休み











『・・・お・・さい・・・・起きな、さい』


ーーーーーーーー・・・・・んあ(´ぅωー`) もう終わったのか? って、もう既に鎧着せられてんじゃんか!正直重っ!!

はぁ・・・・・ん?脳を弄られた痕跡あり・・・あぁ、記憶消去か。じゃったら一応忘れた振りしとくか



アイン「ん・・・貴方は?」


アニー「ようやく起きたわね。 私はこの教会の司祭、『アドミニストレータ』。貴方の主でもあるわ」


アイン「・・・自分の主、ですか?」


アニー「そうよ。 貴方は神の世界からこの世界へ召され、整合騎士としてこの世界の脅威を払うために神が私へ貴方の事を任されたわ」


アイン「・・・はっ!これは失礼いたしました我が主!」



すまない閲覧者の諸君。原作通りに書こうとしたが台詞を忘れてしまったようだ。

原作と大きく違うかもしれないので、正しい台詞をコメ欄で教えてくだちぃ・・・


え?小説やら読んで見直せって? 金欠で買う金が無いのですよ!そこは勘弁してつかーさい!m(__)m



アニー「さて、整合騎士になった者は、そのなった順番を含む名前を与えられるわ」


アイン「順番、ですか? では自分は何番なのですか?」


アニー「貴方は44人目の整合騎士だから・・・『アイン・シンセシス・フォーティフォー』よ」



アイン「『アイン・シンセシス・フォーティフォー』・・・おぉ、有難き幸せでございます。我が主」


アニー「気に入ってくれて何よりだわ。 ベルク―リ!」



ガチャ・・・


アニーがその名を呼ぶと扉があき、入ってきたのは・・・



ベルク―リ「お呼びでしょうか」


アニー「新人よ。 カセドラルの案内と、他の騎士達の顔合わせをさせておいて。その後は自由行動でいいわ」


ベルク―リ「承知いたしました」


アニー「お願いね? アイン。この人は整合騎士長のベルク―リ・シンセシス・ワンよ。

    貴方の上司だから失礼なことは起こさないようにね?」


アイン「了解。マスター」


アニー「ま、マスター?」


アイン「こ、これは失礼いたしました! 何故か頭の中でその単語が出てきたものですから・・・!」


アニー「(・・・何故神聖語を? まだ取り除けてない何かがあるのかしら・・・でも今は様子見までにしときましょうか)

    いいえ。問題ないわよ? でも、マスター・・・良い響きね? 今後はそう呼んでも構わないわ」


アイン「ありがとうございます!」


アニー「フフッ♪ さ、もう下がっていいわよ? ベルク―リ、案内頼むわね? あ、試練の準備してる?」


ベルク―リ「はっ!既に完了しております。 それでは失礼いたします」


アイン「失礼しました!」



ガチャ・・・・キィー、バタン!



アイン「・・・・ふぁ~、圧が出過ぎじゃない?」


ベルク―リ「・・・ほう。それが嬢ちゃんの素なのかい?」


アイン「そうだな。こっちのほうが楽だ。それにベルク―リ閣下、俺こう見えても男だぞ?」


ベルク―リ「な!? その体で?冗談だろ!」


アイン「ガチです。体こそは女ですが、中身と言うか心は完全な男です」


ベルク―リ「これぁ驚いた・・・猊下が言うイレギュラー?みたいなものか?」


アイン「そうなんじゃないですか?」


ベルク―リ「そうだろうさ。 それにしても、さっきから動きがぎこちなくねーか?」


アイン「・・・鎧が重すぎる」\(^o^)/


ベルク―リ「あぁ・・・わからなくもないな」


アイン「ま、後でどうにかするさね」


ベルク―リ「そうかい。 さて、今は整合騎士全員がそろってると思うから、全員との顔合わせは出来るぞ」


アイン「へぇ。どんな人たちか楽しみだぜ」


ベルク―リ「全員個性的だから退屈はしないと思うぜ?」


アイン「そいつぁありがてぇな」




移動割愛~~~



≪大講堂内≫



【アリス視点】

突然小父様(ベルク―リ)から大講堂へ招集が出された。

何事かと思いながらも行動へ行くと既に小父様がおり、他にも全整合騎士が揃っている。 どうやら私が最後だったようだ。



ベルク―リ「お前ら集まってくれて感謝する」


ファナティオ「騎士長の呼び出しとあらば集合するのは当たり前の事です」


アリス「ところで小父様。今回はどのような件ですか?」


エルドリエ「まさか暗黒騎士の軍勢が勢いを増している件ですか?!」


整合騎士達『ザワザワザワザワ・・・・』


ベルク―リ「安心しろエルドリエ。そんな報告はないからな」


エルドリエ「ホッ・・・そうですか。で何故集合を?」


ベルク―リ「実は新しい整合騎士が神界から召されたから、猊下のご命令で挨拶をさせておけってな?」


アリス「新しい整合騎士、ですか?」


ベルク―リ「あぁ。44人目だな。 今回の奴は個性が強いから面白ぇーぞ? んじゃ、入ってきてくれ!」



新しい整合騎士・・・一体どんな人なのでしょうか。

小父様は何時も何かに面白がってますが、今回の面白いは本気で面白いと思ってるのでしょう・・・

小父様をその気にさせる人がどんな人なのか、私は興味がわいている。



『りょうか~い』



小父様の言葉に、なんとも怠そうな言葉で返事が返ってきた。恐らく新しい整合騎士なのだろう。

一体、どんな・・・?



ガチャ・・・



アリス『ゴクリ』



入ってきた。私は思わず唾をのむ。

他のみんなもそうしていた。実をいうと、講堂に入ってきてから何かの圧が漂っていた。

例えるなら、初めて暗黒騎士と対峙した感覚と似ていた・・・・・



コツ、コツ、コツ、コツ・・・・・


「・・・・・」



アリス「!!」


ベルク―リ「!!?」


整合騎士『!!』



姿が見えた。あの人が新しい整合騎士だろう。髪は黒色で腰にまでかかるほど長い。加え、前髪に紅いメッシュがかかってある。

歩く姿は可憐だった。今私の横を過ぎていき、小父様の場所まで歩いていっている。その後ろ姿も可憐で、何とも言えない風格があった。


だが、気になる点があった。

本来、整合騎士は鎧を装着しているはずなのだ。これはいつも袴姿の小父様でも例外ではなかったそうだ。

しかし、今前を通っているあた整合騎士は鎧を着ておらず、黒い厚めの服を着ており、ズボンもまた黒かった。

 ⇈

 ⇈

(ヘルシングのナチス部隊の黒い戦闘服を着ていると思ってくれ)

あのような服は人界の人々でも着てはいないだろう。

何故か小父様までもが驚いている。 まさか、呼ばれるまでの間に着替えたのだろうか?



ベルク―リ「えーと・・・これから皆と戦う仲間となるアインだ。 自己紹介頼むぞ?」


アイン「了解」



新しい整合騎士の名は『アイン』と言うらしい。

正面から見て気づいたが、両方の目がそれぞれ違う色をしていた。なんとも不思議な少女だ。



アイン「俺は先ほど、整合騎士として神界から召された『アイン・シンセシス・フォーティフォー』だ。よろしく頼む。

一応先に言っとくが俺は男だ。 身体は女だがな?」


整合騎士『!!?』


ナンダッテ!アノスヨウシデオトコナノカ?! イヤ、マエニゲイカガイウ、「イレギュラー」トイウモノナンジャ・・・?



驚いた。まさかあの少女、いや少年か? ・・・アインは見た目こそは少女だが男のようだ。

だが、私には大問題が残っている。それは、仲間としてちゃんとアインと接することが出来るか、だ。


私は以前、新たにきた少女騎士を泣かせたことがある。確か≪ユウキ≫だったはずだ。

その時に小父様は『そんなに固かったら、慣れてねー奴はビビるぞ?まずはその無表情な面と言葉遣いをどうにかすることだ』と言われた。

正直、ショックだった・・・うん?ショックって何だろうか? まぁいいか。

私は仲良くしたいのだが、このような性格なので少し距離を置かれているらしい。

これは仲良くなる以前の問題だ。あれから性格を見つめなおし、少しずつ変わってると思うのだがどうだろうか?



ベルク―リ「えーと、質問等があると思うから質問のある者は手を上げろ。アインに当ててもらうからな。 いいかアイン?」


アイン「問題はない」


アリス「はい!」(*・ω・)/ハイ


アイン「そこの金髪の人、どうぞ」


アリス「アリス・シンセシス・サーティワンと言います。気になっていることがあるのですがいいですか?」



色々気にはなるが、特に気になることを質問する。



アイン「なんだ?」


アリス「その右腕は何ですか?」


アイン「・・・こいつか?」ミギウデサスリ



そう。特に気になる事・・・それは彼の右腕の事だ。そして・・・・



アリス「はい。その腕からは異様な力を感じます。それ以前に、貴方からは並みならぬ何かを感じます。

差支えが無ければ教えてもらえませんか?


アイン「・・・流石はと言うべきなのか、どうなのか・・・まぁいいか。

そうだな・・・・・それは俺と闘ったら分かると思うぞ? 一から説明するより見てもらったほうが信用性は高いだろ?」


アリス/ベルク―リ/整合騎士『!!?』


ザワザワザワザワ・・・・



此れで何度目の驚きだろうか。今彼は何と言った? 戦ったら分かる?

その発言は私と勝負したいという意味だろうか? その発言で他の整合騎士達も、そして小父様も驚いている。

私はいつも時間が空いているときは小父様と稽古をしていて、小父様からもこの強さを保証されたが、

新人、ましてやまだ神器、鎧を装備してないものが何を言っているのか。私のプライド故か、その発言にイラっときた。



ベルク―リ「おいおい正気か。 アリス嬢は正直俺と同等の強さを持ってるんだぞ? それに性格上その発言は自分に対する挑戦

だととらえる。 それにお前は騎士になったばかりで実践すらやってないんだぞ。今すぐに取り消したほうが良い」


アリス「………」



そうだ。今取り消してくれれば私のこの怒りは収まるだろう。

だが、彼が口にしたのは私達が思ってるのとは真逆の言葉だった。



アイン「断る」


アリス「!!?」


ベルク―リ「な、本気か! こ、これはヤバイ・・・おいもう止められないからな?!」


アイン「止めなくて結構。怒ってくれたほうが力が上がるだろう? それに勝つのは俺だ」


アリス「!! ふざけているのか?!!」



流石に我慢の限界だった。力を出すためにわざと怒らせた? それに私に勝つ?あり得ない!こんな新参者に負けるわけが無い!



アイン「大真面目ですがなにか?」(・∀・)ニヤニヤ


アリス「言わせておけば何を言うか! 何が勝つのは俺だ?戯言もほどほどにしておけ!

鎧も神器も装備してない奴に私が負けるわけないだろ!!」


アイン「………」


アリス「ハァ・・・ハァ・・・」



怒りが爆発してしまった。その行動に驚いたのか小父様を含めた全整合騎士が固まっている。

しかし、その静寂を破ったのは笑い声・・・いや、『嗤い』声だった。



アイン「Heヘへhi、、、あはハハhahaha!!!」ケラケラケラ


アリス「!何が可笑しい!!?(なんだ。あの嗤い声は!)」


アイン「ははははは、ヒ、ヒィ・・・あぁ笑える嗤える。 アリス・シンセシス・サーティ。

君の言う通りだ。俺は神器、ましてや鎧すら着てはいない。だがな、俺には絶対に勝つという自信がある。何故だと思う?」 


アリス「・・・何故だ?」


アイン「それはなぁ・・・君よりも戦闘回数が多く。

君たちが殺している暗黒騎士、それにお前ら整合騎士よりも強い奴と何千、何万と闘っているからだよ」


アリス「それこそまさに戯言だ!!」


アイン「俺が言いたいのは、そうスグに決め受けるなという事だ。

いいか。そうやって負けるだとか、戯言だとか、そう決めるのは実力を見てからでいいじゃないかな?」


アリス「・・・なら、証明してみろ。 貴様が、私に勝ると証明してみろっ!

私と勝負しなさい! 整合騎士アイン・シンセシス・フォーティフォー!!」


アイン「そう来なくちゃ面白くない。さぁ来い!見せてやろう。俺の≪闇≫を・・・」ニタァ


アリス「!!」ゾクッ



なんだあの笑みは!! 不気味ってものじゃない!一瞬だけ、見間違いと思いたいが確かにみた!

あの不気味な笑みをした瞬間、その口が耳に届くほどに裂け、両目は血のように赤く染まり、どす黒い血が流れだしていたのだ!

 ⇈

(例えるならUndertailのキャラに、ソウルを渡すか否かの選択の後に、背景を赤く点滅させながら迫ってくるシーンの時の顔)



アイン「・・・おん?なんだか異様に静かになったなぁ・・・・・ベルク―リ、このカセドラルで一番開けている階は何処だ?」


ベルク―リ「あ、あぁ・・・○○階が演習場だからそこなら十分だと・・・」


アイン「そうか。 えーと、ここが××階だからすぐ上か。じゃぁ、待ってるぜ?アリス

・・・で、盗み聞きはどうかと思うぜ?マスター」


ベルク―リ「なに!?」バッ


アリス「・・・?」


アイン「じゃぁ、先に行っておくぜ?」グヂャヅ\グジュジュジュジュヂュヂュ・・・・・


全員『!!?』



と、溶けた!? 今彼奴は溶けた!そして肉塊のようになったそれは壁を這い、壁と天井を繋ぐ角に移動するとそこから徐々に消えていった。

訳が分からないが、・・・・・恐らく演習場に向かったのだろう。


それにしてもさっき言っていたマスターとは誰だ?小父様は何か知っているようだが。



「あらあら~。なんだか面白い展開ねぇ♪」


整合騎士全員『!!?』バッ



私達は声が聞こえたほうへと振り返る・・・・そこにいたのは妖艶な笑みを浮かべている、最高司祭猊下だった。




[chapterⅠ: END ]






[chapterⅡ: 金色の騎士と異形の騎士 ]




【アイン視点】


やばいよやばいよ(出〇哲〇氏の真似。作者が好きな芸人は出〇氏です!)

自己紹介のはずなのにいきなり印象最悪になっちまったよ。てか、勝つとか言ったけど前世の常識がこっちで使えるとは思わないし・・・

やべぇ、ガチでやべーよ。・・・・いや、ワンチャン行けるのでは? そうだな。やる前からあきらめちゃいけないな。

『諦めたら、そこで試合終了だよ?』って誰かが言ってたしな。

・・・・・演習場にさっさと行って待っとこ。




十数分後~~~


≪演習場≫


俺が演習場に着いて十分後、全整合騎士がこの場に集まった。

おいおい、何でマスターまでいるんだよ・・・いやさ、盗み聞きしてる時点で来るのかなぁとは思ってたけど本当に来たよ!?

えぇ、原作通りの性格なら興味なさそうだけどなぁ。ここが原作との違いってのがよく分かる点だな。

それにしても・・・ネグリジェ姿のアドミニストレータもめっさ可愛えやん・・・まさかのノーブラですしグヘヘヘヘ眼福眼福ww

っと、こんなことを考えてる場合ではない。今はこれから行うアリスとの戦闘に集中しなければ。



アイン「まさか、全員来るとは思ってなかったぞ?」


アリス「全員の前であれだけの啖呵を切ったのだから当然です」


アイン「そうだったな。 さて、無駄話は後にして・・・そろそろ始めますか?」


アリス「そうですね。始めましょう・・・」スチャ


アイン「やる気は満々。いや、殺る気、か?」スッ


アリス「≪武装完全支配術≫や≪記憶開放術≫はどうしますか?」


アイン「本気でやるんだ。有りに決まってんだろ?」


アリス「わかりました。・・・・後悔、しないでくださいよ?」


アイン「しねーよ。するのはお前だ・・・」


アイン「ベルク―リ、開始の合図を頼む!」


ベルク―リ<ワカッタ!


アイン(さて、マスターが何か吹き込んだな? ま、いいか。アリス、お前は俺の異形・・・止められるかな?)ギンッ


アリス(猊下が仰っていたことは本当だった。ならなぜこんな回りくどい方法をとったのか・・・本人に直接聞くしかないですね

! 殺気?! アインの目が・・・・本気で行く、というわけですか。なら、私も本気で行かせてもらいますっ!)ギラ


アイン/アリス「「!!!」」バチバチバチ


ベルク―リ<ジャァイクゾ? ・・・ハジメ!!



ガッ!!



アリス(先手を打たせて頂きます!)



先に動いたのはアリス。先手必勝ッてなやつか? ほ~、突進技か。アインクラッド流で言ったら『ヴォーパル・ストライク』、だっけか?

だが先手を取るのはいいが、それは相手の動作が分からないというペナルティがあるんだぞ?



アイン「……」ス…


アリス「!」ザンッ!



俺はアリスの突進技をしゃがんで避ける。アリスの金木犀の剣が俺の頭上をかすめる。

アッブネー・・・あれ当たってたら胸の中心に刺さってたぞアレ。まさかの殺す気か?!・・・まぁ、そう来なくちゃ面白くない!



アイン「よっ!」バッ!


アリス「!?」グラ・・・


アイン「フッ!」ガッ


アリス「ぐっ!!」キィィン!



俺はしゃがんだ状態から片手で体を持ち上げ、それを軸としてその場で回転し、アリスの足に自分の足を引っかける。

体勢を崩したと同時に、回転をしたまま横腹に踵蹴りをお見舞いする。しかし、横腹と言っても鎧があるので鎧に思いっきり踵蹴りしたともいえる。


『地味にイテェ・・・( ;∀;)プルプル 流石整合騎士が着用している鎧・・・・めっさ硬い。

え?蹴りと鎧がぶつかっただけで『キィィン!』って音はしないって?  ( ^ω^)・・・まぁ、、後でわかるよ?』


アリスは吹っ飛ばされたが、途中で体制を整え地面に綺麗に着地する。そして・・・・・



アリス「!!」ガッ!



地面に着地すると同時に地面を蹴り、俺に突進してくる。

しかし今度は突進技ではなく、剣を左斜めおろしていて、俺の目の前に来ると同時に剣を右上へと薙ぎ払うように振る。



アリス「はぁっ!!」ザンッ!


アイン「よっと」スッ


アリス「チッ・・・!」


俺はアリス振り下ろしを寸での所で避ける。

アリスよ。その斬り方は突進技と同じく避けられたらデメリットがある。ボディがガラ空きなんだよぉ!



アイン「そこだ・・・」バッ!


アリス「しまっt・・・!」


アイン「ふっ!」ドゴッ!


アリス「がはっ!」ミシミシ・・・!


アイン「そらもういっちょ!」ズガッ!


アリス「ぐぅっ・・・!」ビシッ・・・!


アイン<ニヤリ



ガシャン!


<アリスサマ! コレイジョウハヤバイ、トメルゾ・・・・ナッ!ス、ススメナイ?! ド、ドウシテ!! ナニカツヨイナニカガ、カベニナッテイテウゴケナイ・・・


俺はガラ空きとなったアリスのボディに右ストレートを喰らわせ、怯んだところを同じ場所に右拳をめり込ませた。

二回も同じ場所に当てたため、鎧にひびが入った。流石は≪機腕≫。硬さは整合騎士の鎧をも砕く硬度を持っているな。


俺の右腕、否・・・・右上半身は人体改造により中身も機械になっており、その強度は先ほどの事でもわかるように

整合騎士の鎧をも打ち砕くパワーを持っている。

前世では、溶鉱炉の溶鉄や溶岩(マグマ)の熱さ、水深15000mの水圧に、対衝/防弾/防刃/防腐/対爆、などの様々な実験を何千、何万と行い、それに耐え抜いてきた代物だ。

詳細は後で説明するが、色々あるのでこの機腕の事は≪魔狼(フェンリル)≫と俺や研究員たちは呼んでいた。

コイツも気に入っているらしい。


まぁ、ここまでの前世の現実技術がこの世界に通用するとは思えなかったが・・・・そこはあの子(少女神様)がどうにか適応させてくれたのか、それとも元々こいつ≪魔狼≫が凄いのか・・・・う~ん謎だ。ま、いいか。


鎧にひびが入り、衝撃で倒れたアリス。そして外野でアリスの事を心配したのか、叫んでいる奴らがいる。

動けない?たっりめぇだ。邪魔な虫が入らないように結界、張らせてもらったぜ?   それにしてもウルセェ・・・・



アリス「ぐっ!」ザリッ


アイン「おん? へぇ。よく立てるな?結構ヤバいところにいれたつもりなんだが。流石は整合騎士だな」


アリス「ハァ、ハァ・・・・・・な、なんなのですか!そのでたらめな強さは!?」


アイン「あ゙?教えてやってもいいが・・・・・お前、本気出してね―だろ」


アリス「!?」


アイン「最初に言ったよなぁ?『本気でやる』ってな。 本気でやらねーのなら、いっそここでもう死ぬか?」ユラァ


アリス「!!」ゾクッ


アイン「確かに俺も本気を出しちゃいねーがぁ。それはお前が本気を出してねーから本気を出す必要が無かったわけだが・・・」


アリス「っ・・・!」


アイン「まぁ、出さないならそれでいいや。 死ね」ザンッ!!


アリス「!!・・・なっ?!」グラ・・・


グチィィィ!  キキィィ!


アイン「ギャヒヒヒ!」グチグチュクグチャ


アリス「え・・・?」チラ・・・


左肩<グチャァァ・・・ブシュゥゥゥ・・・・!


アリス「あ、あがぁぁぁ!!」ブシュゥゥゥ!


アイン「ギャハハハハハハhahahahaha!!的(心臓)外しちまったかぁ?まぁ、美味いけんいっかぁ。 しっかし綺麗な悲鳴と色してんねぇ!」ガンッ!


アリス「ぐがぁ!」ボタボタボタ


アイン「hahahaハハハhaはハhaハはhahahahaha!!!」


「痛いか?痛いよなぁ! 整合騎士だろうが身体構造は人間と同じじゃけんの。

だがぁ、そんな事で痛がってよぉ。整合騎士が務まるのか?いざという時に仲間を守れるのかぁ?家族を守れるんかぁ?あ゙ぁ゙!?』


アリス「うぐっ・・・!」


アイン「無様だな。整合騎士だろうがまだ餓鬼か・・・・えーと連れていかれたのが数年位前って原作であったから。まだ20代か?

   成人いってんじゃん。ま、他の上位整合騎士からしたらまだ餓鬼か・・・」ブツブツブツ


アリス「ぐっ・・・あぐぁ・・・・ハァ・・・ハァ・・・」


アイン「まだ、立てるだろ? 立てよ。本気で来いよ。てめぇの強さはこんなもんじゃね―だろ!これ位で屈してんじゃねーよ!

   お前は強くなるんだろ?強くなりたいんだろ? ・・・何かを、誰かを守りたいんだろ?!!」


アリス「!?」


アイン「だったら、そこで寝てんじゃねーよ!! お前は、整合騎士『アリス・シンセシス・サーティ』じゃろうが!!」


アリス「!!」


アイン「それでも立たないって言うんじゃったら・・・喰われろっ!!」グワッ!!


<アリス! アリスサマ!! アリスーー!! アリスチャン!!


アイン「じゃぁの。アリス・-@^|*¥~・・・!!」


アリス「!!!」ザンッ!!



ガキィィィィィン!!!



アイン「・・・・」ピクッ


アリス「・・・・・!」ガッ!


アイン「! がはっ!」ドゴッ!


アリス「はぁぁ!!」ズガッ!


アイン「ぐっ・・・!」



ヒュゥゥゥ・・・・・・



アイン「Hehehe、、、立てんじゃねーか・・・・・



ドガァァン!!



アイン「………」ガラガラガラ ≪≪壁にぶつかり、瓦礫に埋もれる


アリス「ハァ・・・ハア・・・ハァ・・・」ギュゥッ! ≪≪右手を強く握る


アリス「・・・私はアリス!整合騎士≪アリス・シンセシス・サーティ≫!!

   悪を、闇を滅っし、人界の人々を守り、救うのが使命!今ここで、倒れることなどできぬ!!」


アリス「これより、全力を尽くしてアイン・シンセシス・フォーティフォー。貴方を打ち倒します!!」



ガゴォォォォォン!!  フシュゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・ガルルルル・・・!



アリス「貴方の本気も、見せてもらいますよ!」ギランッ!






【アリス視点】


左腕を喰い千切られた。しかし、アインを殴り飛す時に見たらにいつの間にか左腕が再生していた。

それに力が湧き上がってくる。何故だろうか? だが今は目の前の≪怪物≫に集中しなくてはならない。



アイン「ギャハハハハ! gralalarrrlllrいて―じゃねーかww」ブチィ!  grrrllrrrlrl・・・!



アインは瓦礫に埋まっていたが、その中から這い出てきた。・・・瓦礫に挟まれた左腕を千切りながら。

そんなグロテスクな所を見ているのに何の忌避感は感じなかった。これに関してはなんとなくだが、この力が湧き上がるのと関係があるのかもしれないと考えている。

先ほどから、体中に何かが這っている感覚がしている。恐らくそれが腕を瞬時に再生させた原因でもあるのだろう。



アリス「・・・・貴方の言う通り、私は本気を出していませんでした。申し訳ありませんでした」ペコリ


アイン「Hehehe、、、気にするこたぁない。さぁ、第弐ラウンド・・・続けようか?」ニヤリ


アリス「ええ。 しかし、その前に聞きたいことが」


アイン「なんだ?」


アリス「その右腕は、意思が・・・命があるのですか?」


アイン「こいつか?」ガルル? サスサス ギャルル♪



アインは右腕を右腕をさすった。右腕はまるで犬のように喜んでいるように思える。それに目を細めたようにも見えた。



アリス「はい。まるで人界にいる犬、のように感じます」


アイン「あぁ。正確には狼だが。 ≪魔狼(フェンリル)≫って言ってな、俺は略して≪フェル≫って呼んでる」


アリス「フェンリル・・・ですか。カッコいいお名前ですね」


フェル<ギャウゥ///


アイン「お、カッコイイって言われて嬉しいと恥ずかしいらしいぞ。 良かったなフェンリル!」


フェル<ギャ~ウ♪


アリス「可愛いところもありますね? 今度撫でてもよろしいですか?」


アイン「構わんよ」


アリス「ありがとうございます。 ・・・・それでは、続きをしましょうか」


アイン「あぁ」


アリス「整合騎士≪アリス・シンセシス・サーティ≫・・・参ります!」ジャキッ!


アイン「!・・・・(まさか適合するとは思わなかったが・・・こいつぁマスターを超える日も近いかな?)」


アイン「整合騎士≪アイン・シンセシス・フォーティフォー≫・・・参る」ブチィ! シュルルルジュルル ≪≪左腕再生+触手解放

フェル<grrrrrrrr!


アインの千切れた腕の傷跡から触手が出てきて、重なるように巻き付いたかと思うとその中から左腕が出てきた。

先ほどから不思議なことばかりだが、もしかしたら私もあの触手が体内に入っているのではないかと思っている。

それだと私の腕が瞬時に再生し、何かが体を這い巡る感覚があるのも頷ける。しかし、何があろうと臆してはならない。


最初と同様に私は先手必勝で突進技・・・否、そう見せかけてからの斜め切りを行う。



アリス「はぁっ!」ザンッ!!


アイン「せやぁ!」ガキィィン!


アリス「そこです!」ズバッ!


アイン「無駄ぁ!」シュルルルル! ≪≪触手を伸ばし盾にして斬撃を防ぐ


ガキィィィィン!!


アリス「ぐっ・・・!」バッ ≪≪バックステップでアインから距離をとり体制を整える


アイン「にシシシ!」グジュル シュルシュルシュル・・・・・ ≪≪触手をある程度まで短くする


アリス「かなり硬いのですね。その触手。 そんなに柔らかそうなのに」


アイン「まぁな。 なぁ、こいつの面白い使い方見たくないか?」


アリス「面白い使い方、ですか?」


アイン「おうよ。【金木犀の剣】の≪武装完全支配術≫≪記憶開放術≫は、剣を花のように分散させ、

    その一つ一つの花弁が小さな剣になっている。 そうだろ?」


アリス「・・・本当に不思議な人ですね? なぜそこまで知っているのか教えてほしいです」


アイン「いつか教えちゃるよ。 さて、それをされると俺はちょいと不利になっちまう。

    小さな無数の剣が襲ってくる。それは手数で言えばそちらが圧倒的ということだ」


アリス「そこで、その面白い使い方ですか?」


アイン「正解。こいつは金属類を取り込む癖があってな?それを利用するんだよ」


アリス「・・・つまり?」


アイン「ま、見たほうが早いか。 そらよっと!!」ゴプゴプゴプゴプゴプ・・・・・・


アリス「!?」



アインは左手を地面に添え、そこからあの触手が地面の下に潜り込むように這っている。

まさか、下の階まで貫通させる気だろうか。それをして一体何の意味が・・・・・まてよ。たしかあの触手は金属類を取り込むと言った。

私は先ほどまでに出た単語を思い出しながら繋げ、何をしようとしているのか考えている。


手数・・・金属類・・・取り込む・・・下の階・・・貫通・・・・・! ま、まさか!!



アイン「・・・!」ニヤ


アリス「まさか貴方・・・!」


アイン「わかったようだな! なら、答え合わせだ!!」グワッ!


バゴォォォォォン!!


アリス「なっ・・・!!」 パラパラパラ ≪≪大理石の欠片が飛んでくる



<<ギシャァァァァァ!! シュルルルルルル! ジャキィン、ジャキン


突如地面の大理石が一部崩れ、それと同時に無数の触手が咆哮を出しながら這い出てきた。

その触手の先にあったのは、≪剣≫。すべての触手に≪下の階にある武器庫に保管されている剣≫が握られていた。



アイン「そう、正解は・・・・武器庫の剣を触手に握らせて俺も手数を増やす。だ」グジグジグジ ジュルジュルジュルジュル


アリス「・・・そう来ましたか。私が手数を増やすと予想して先に手数を増やしたのなら、私もそれに応えましょう!」ジャキィン!



私は愛剣≪金木犀の剣≫を高く掲げその術式を唱え、叫ぶ。



アリス「『≪システムコール≫エンハンス・アーマメントッ』!! 唸れ、咲きほこれ、花たちよ!!」ギラァァン!


ザァァァァァ・・・・!!



その術を唱えた直後、金木犀の剣が発光し分散した。

分散した花たちは私の周りを囲むように廻り、少しだけ小さくなったが本来の金木犀の剣が右手に収まった。

これは最近判明したことで、この≪金木犀剣≫は名から分かる通り≪金木犀≫という植物が元なので、日光浴や水を与えているとその花弁の数が増える事に気づいた。

これを続けた結果、普段は剣から花弁へなると持つ剣が無かったが、このことを利用すると花弁を咲かせながら剣としても持てるということが出来るようになった。

簡単に言えば、小さな剣の花弁を咲かせながら元の金木犀の剣をそのまま使えるという事だ。



アイン「へぇ。そういう使い方もあるんだねぇ。  それにしてもー、花弁の数が半端なくね?」


アリス「私は今までの応用と見てますが、これが金木犀の剣の本来の使い方なのかもしれません。 では、行きます!」ジャキィィン!! ブワッ!


アイン「そうか。 ならその花弁全部侵してやらぁ!!」ギシャァァァァァ!! グルアァァァァ!!



私の金木犀の剣の花弁たちが唸り、アインの異形な右腕や触手が吠え叫ぶ。


そして私は、三度目の地面を蹴る。しかし、今回は花弁たちが周りに咲いており、その一部を塊にして足場のようにしてそれを蹴ることにより、跳躍も合わせ猛加速をする。

対してアインは触手の半分をこちらに一直線に放っていて、もう半分の一部を自分の前に縦に突き刺し、盾のようにしている。もう一部は自分に巻き付け鎧のようにしている。


双方、まさに攻防に徹しているともいえる体制だった。



触手<ギシャァァァァァ!! ギランッ!


アリス「はぁっ!!」


ザシュッ!!


触手<ギシャァァァ・・・・  シュゥゥゥ・・・


触手<グルアァァァァ! ジャキィィン!


アリス「花たちよ、我を守る盾となれ!」ザァァァァァ・・・・!!


キィィィィィン!!


アリス「貫け、花たち!」ジャキン! ザァァァ! ≪≪一部の花が剣先をアインに向け、一斉に降り注ぐ


アイン「プラーガ、ウロボロス!花たちを斬り、潰し堕とせ!!」グシャァァァァ! ギュルララルルルル!


ドスドスドスッ!! パキィィィン!



アインがその異形の名であろう言葉を発し、それに応えるように黒茶色の剣を持っている触手(ウロボロス)と、刃が生えている血色の触手(プラーガ)が生えてきた。

それはアインの指示通りに私の花たちに向かい、剣が刺さりながらも花たちを斬り、潰している。



グラァァァァァァ!! キシャァァァァ!!


ズガッ!


アリス「ふっ・・・!」キンッ! ≪≪襲ってきた触手を剣で軌道をそらす


触手<ギュルララルルルル・・・! ≪≪当たらなかったことに少しイラついている


アリス「はぁっ!」ズバッ!


触手<ギュアァァァ・・・! ≪≪斬られて消滅する


アイン「まだまだ居るぜぇ!!」グルラァァァ! ≪≪他の触手が追撃する


アリス「咲き乱れよ、花たち!!」ザァァァァァ・・・!! ≪≪全ての花がアリスの周りに密集し、複雑に動きながらアインに迫る


アイン「また潰し堕とされに来たのか? なら、こいつも出させてもらうぜ?」ガルルルルルルrrrrrrr! ≪≪右腕を撫で、フェルが唸る


「≪魔狼(フェンリル)≫! 金色の花々を騎士もろとも喰らい潰せっ!!」バッ!! プシュー、プシュー・・・ ≪≪蒸気を拭いている


グジャァァァァァァ!! ガキィィンッ!! ≪≪襲ってきた花たちを喰らい、その口が堅く閉ざされる。


アリス「!! (なっ、食べた!!?)」


グググガ、グギギギギギギ・・・ガシャンッ!! グラァァァァァァァァァァァ!!! ≪≪右機腕が再び狼の口のように裂け、咆哮を上げる


ビリビリビリ・・・!! ≪≪建物が揺れる


アリス「!!」ビクッ!


アリス(なんて凄まじい咆哮。飛竜以上の力を感じる・・・これが魔狼なのか?)


グラァァァァァァaあアaaアアアaaaアあaa!!! ≪≪不協和音な声で咆哮し、木霊する


アリス(・・・ここまでワクワクしたのはユウキと初めて手合わせした時以来です。 本当に謎が多くて不思議で、面白い人ですね)フフッ


アイン「笑ってんのかぁ? そこまで余裕ぶりを見せられたら、その綺麗な顔、飾ってやるよぉ!」


アイン「フェル! ハルバードGenocideカスタム頼むぜ!!」


フェル『グガァッ!!』ガコンッ! ジャキンッ!! ≪≪腕の一部が開き、大きなハルバードが飛び出る


ガシッ!  ブンッッ!!



ズガァァァァァァァァン!!!   パラパラパラ・・・・・


アリス「っ!!?」


アイン「シャァァァァ・・・ チマチマ潰し堕とすの面倒くせぇから俺も愛武器使うわ」ギロッ ≪斧担ぎ


アリス「・・・!」ヒヤリ



何て力だ。大斧を掴み、体勢を整えるためかその斧を振ったと同時に、衝撃が走った。

その後、この場・・・この部屋に大ヒビが入り、それは壁を伝い天井にまで傷が走った。しかし、カセドラルの能力で直ぐに修復されたが一部だけが直ってない。


・・・・・どれほどの事をすればあんな力が手に入るのだろうか。



アリス「・・・貴方は剣ではなく、斧、なのですね」ビクビク


アイン「そうだな。 正確には『ハルバード』ちゅーんだが。ま、大斧って思ってくれればいいぜ?」ガンッ! ≪≪柄の尾部分を地面につける


アリス「ハルバード・・・ですか。 それにしても、禍々しい斧ですね」



あのハルバードはかなり歪だった。

柄、と思われる持ち手の部分(掴むところの棒)には、血管のような形の線が這い巡っており、そこは血が流れるように脈打ち、深紅に発光している。それに、まるで生きているかのようにも思えるほどに、その部分は脈打ち続けている。

刃の部分は歪で、ギザギザしている。(BIOHAZARD5の処刑人が持っている大斧の刃と思ってください)

それに、今斧の柄の尾部分が地面についているが、その部分が大きなひびが入っている。アインは殴りつけるようにではなく、置くようにして地面に付けたので、あそこまでヒビが入るのはかなりの重量があるという事だろう。

問題は、その斧を軽々と扱っているアインの腕力だ。右腕はフェルなのでその力も強いのだろう。



アイン「あ、そうそう。こいつの取り扱い注意点だ。 こいつに≪他者の血を与えるな≫、だ。」


アリス「・・・つまり、傷ついてはいけない、と?」


アイン「吞み込み速くて助かるよ。 んじゃ、行くぜ?」ニタァ ≪≪Undertailのキャラの怖い顔


ガッッ!!


アリス「!?」


アイン「ギュラァ!」ブンッ! ≪≪アリスの前に高速移動し、斧を振るう


アリス「はぁっ!」ブンッ! キィィィン!≪≪アインの攻撃を剣で受ける


アイン「ふんっ!」ブンッ!


アリス「せいっ!」シュンッ!



キィン! ガンッ! ザシュッ! グラァァァァァァ!!! ハァァァ!! オラァァ! ガキィィン! ズガァァン! キィン、カァァン、ザンッ!!



アリス「くっ・・・!」ズザァァァ!  ハァ、ハァ・・・・・・


アイン「ガrrrrrルルルル・・・!」スタッ! フシュゥゥゥ・・・・ 


アリス「せぁっ!」ブンッ!


アイン「カぁっ!!」ブンッ!



キィィン!! グジャァァァァァ!!イイカゲン、タオレロヤァ!! ソレハムリデスッ! キィン!! シャァァァッッ!! ハァッ! ズバッ! ガァァァ・・・・・



アイン「おいおい、しぶと過ぎない?」ガルルルルル・・・・!

フェンリル<ギャウッ!!


アリス「ハァ、ハァ・・・それはあなたも同じですよ・・・ハァ、ハァ・・」ジャキ・・・!


アイン「体力的に次の一手でお前は最後かな?」


アリス「・・・そうですね。この一手で決めさせてもらいますよ!」キィィン! ≪≪アリスに応えるように剣が唸る


アイン「そうか。では俺もこれで仕舞にしよう」グジュジュジュジュ・・・・・ ジャキン! ≪≪触手を収め、ハルバードを構える





アリス「・・・・・・」


アイン「・・・・・・」





ブワッ!!


突如として二人を中心とし、風が吹く。



アリス「≪リリース・リコレクションッ!!≫ 唸れ、咲き誇れ、花たち!!!」

アイン「≪パラサイト・Overシステムッ!!≫ 嘆け、怒れ、狂え、世界を憎みし怪異たちよっっ!!!」



しばしの静寂。そして、叫ぶ二人の騎士。

金色の騎士と異形の騎士、双方同時に言葉を発す。



ザァァァァァ・・・・!!  ギルルラァァァァァァ!!!



黄金の剣は花々を咲かせ、黄金を司る騎士は異形の騎士に刃を突き立てるべく【怪物】に刃を下す。

異形の刃はさらに歪さを増し、異形を司る騎士は花ごとその騎士を喰らうべく【巫女】に牙を剝く。






刹那、金と黒の閃光。   ・・・・その中心に動く二つの影。


金色に煌く騎士が地に倒れ、そして、蠢く歪な怪物。




[chapterⅡ: END]













[chapterⅢ: 陽炎の騎士 ]




【アイン視点】


あの決闘から早数週間。俺もここの生活に慣れてきた。

決闘後にマスターが手を回したのか、全員の記憶から決闘の件はなくなっており、アリスは俺と二人だけであの場所で闘った、と記憶変換されている。


さて、あの後自室へと案内されたのだが、その部屋と言うのが・・・



アリス「こらアイン、早く起きて着替えなさい!朝食は既にできてるのですから! ほら、フェルも!」


アイン「あぁ? もう一時間・・・スピー、スピー・・・zzz」( ˘ω˘)スヤァ

フェル『ぎゃぁぁう・・・・むにゅ~』スヤスヤ


アリス「まったく。何故あなた達はこう何時もだらしないのですか!?」


???「アイン~フェル~、起きないならアインの分のご飯全部貰うよ~!」


「ヘァッ!!?」ガバッ

『ギャニャァ?!(ダニィ!?)』バッ!


アイン「お待ちください!只今一生懸命に起きております。もうしばらくお時間をっ!」オヤジィmode ≪≪着替え中

フェル「ギャァ! ガウガウッ、グギャァァ!」セッセトセッセト ≪≪着替え手伝い


???「あはは!だーめ。僕が貰うからねー!」


アリス「こら【ユウキ】。貴方もそういうのは止めなさいとあれほど言ってるでしょ」


ユウキ「冗談だよ冗談!  だから、ね?そのお玉を構えるのを止めよう?」タラタラタラ・・・


アリス「そんな冗談言う子には・・・お仕置きが必要ですね」ニコ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・ ≪≪笑顔であるが、後ろに阿修羅のオーラ


ユウキ「す、すいませんでした!」ドゲザー


アリス「よろしい。許してあげます」


ユウキ「ありがとう。アリスお姉ちゃん!」ニパー


アリス&アイン「「可愛い」」

フェル「ぎゃーう♪」


ユウキ「や、やめてよ~///」(n*´ω`*n)



とまぁ、分かるかわからないか知らんが(´・ω・`)、俺はアリス、そして同居している【ユウキ】と同じ部屋で過ごしている。

これには理由がいくつかある。

一つは、決闘の際俺のウイルスをアリスに感染させたので、体調やら体の変化などを観察するため。体に異変があったら直ぐに対処できるからだ。

二つ目、アドミニストレータが上記の事を踏まえて検討してくれたのでアリスと一緒のほうが良いのでは?と思ったらしくその理由も一つ。

三つ目、同居人である【ユウキ】、正確には≪ユウキ・シンセシス・サーティファイブ≫と関係がある。まぁこれは後だが・・・・

ユウキは強くなるために特訓に励んでおり、アリスとよく特訓をしているらしい。さらに強くなるために、アリスに勝った俺とも特訓させることによりさらなる高みを目指せるのではないか。ということも相まっての同居生活である。


説明が分からなかったら、コメント欄で教えてください。頑張って修正するzoi・・・orz


てかアリスがマジでオカンな件について・・・まぁまだ若いし、オカンじゃなくてお姉さんだな。・・・可愛い



アリス「さて、アイン。着替えましたか?」ポスン


アイン「ほいほい。着替えましたよ~と」ストン ≪≪アズレン、エンタープライズの服装(脱帽中)


ユウキ「本当に不思議な服だよねぇ」


アイン「これか? 騎士になって起きたと同時に渡された服なんだが(大嘘)」 


ユウキ「え、じゃぁあの黒い服も?」


アイン「いや。あれは普通に着とったやつ」


ユウキ「そうなのかー?」 アイン「そうなのだー」 ユウキ&アイン「「わはー♪」」\(^▽^)/♪


アリス「さ、冷めないうちに食べてしましましょう?」


僕っ娘(ユウキ)「はーい!」 男の娘(アイン)「ほいほーい」 子犬(フェル)『ギャウッ!?(狼なんですけどっ)』Σ( ̄ロ ̄lll)


アリス「それでは。食材に、恵みを与えて下さったステイシア様に感謝を・・・・頂きます!」合掌


「「いただきます!」」『ギャーウ!』



食事シーンカットだZE★ ギャッグジャ(カットだぜ)!~~~~~~~~~~



男の娘&僕っ子&子狼「「ごちそうさまでしたっ!」」『ギャアゥ♪』アイン「ごちそうさまでした。だとよ?」『ぎゃう♪』


アリス「お粗末様でした」フキフキ ≪≪口元をナプキンで拭く


アリス「後片付けはお願いします。私は小父様に呼ばれているので、行ってきますね」


アイン「いってら~」


ユウキ「いってらっしゃーい!」


ガチャ・・・パタン・・・


アイン「やっぱアリスの飯は美味いなぁ」カチャカチャカチャ ≪≪皿片付け


ユウキ「あ、片付け手伝うよ?」サラハコビ~


アイン「お、あんがと」カチャカチャ ≪≪洗ってる



洗い終わって~~~



アイン「えーと、ここをこうして・・・あぁこうか?」ガチャガチャガチャ


ユウキ「アイン~、何してるの~?」


アイン「武器の点検と改造~」シャコッ・・・ ≪≪サムライエッジの点検中+改造


ユウキ「なにそれ~」 ≪≪当たり前だが、銃を見るのは初めて


アイン「中距離~遠距離攻撃に優れている『銃』ってもんだ。この部分(引き金)を引いたら、鉄の弾が凄まじい速度で射出する代物だ」


ユウキ「変わった武器だね~。凄まじい速度ってどれくらいの速さなの?」


アイン「そうだな。飛竜より速い。圧倒的に速いぞ?」


ユウキ「え!そんなにっ!?」


アイン「あぁ。人に撃ったら当たり所によるが、死ぬな」


ユウキ「・・・そんなものを、使ってたの・・・?


アイン「うん?あぁ、使ってるぜ? 主に罪人相手に」


ユウキ「ざい、にん・・・?」


アイン「善人に使うわけないだろ。 ・・・・それに、罪人の処刑は俺の使命でもあるしな」ボソ・・・


ユウキ「・・・そう(最後、何か言ったような…)」


アイン「それよりも今日、また特訓するんだろ?」


ユウキ「え・・・? う、うん」コクリ


アイン「んじゃ、行くか」ガチャ・・・


ユウキ「あ。ま、まってよ~!」アセアセ


アイン「わかってると思うが、本気で来いよ?来ないと、喰らっちまうからな?」


ユウキ「勿論!手加減はしないからね!」


アイン「それでこそ、≪ユウキ≫だ」




アイン(ここはやはり原作(オリジナル)とは違う世界線・・・・原作では数か月前に整合騎士になったエルドリエが数年前になっている。

    ディープ・フリーズはあるが、使われてなく全整合騎士が揃ってるという事。ユウキが転生体としてこの世界にいる事。

    ・・・・マスターが意外と初心だったこと。最後のは、いらんかな? いやいや、アドミニストレータ好きの人には必要だろ?)


アイン「ま、なんにせよ。キリト達と接触しない限り物語は進まないか。この世界線では、お前らには誰も殺させはしないぞ?

    もし、アドミニストレータを殺すというのなら・・・・そんときは、≪俺達≫がお前らを≪殺す≫」




END・・・?


後書き


戦闘描写書くのめっさ難しくね? 他の方の読んでいたら俺のマジで下手に見えてくるんじゃけど・・・
いきなりの展開すぎて困ってる方もいるかもしれませんが、まぁ読みづらかったら言ってください。
修正していきますので。
次回は数年飛んで、北セントリア帝立修剣学院にアインが生徒として入学し、キリトとユージオに会いに行きます。
なお、今更ですが原作とはかなり異なる内容となっておりますのでご注意ください。


 【キャラクタープロフィール】

≪アインドール・ウェスカー/アイン・シンセシス・フォーティフォー/????≫
武器:黒蝕の獄帝剣、ハルバード、
   サムライエッジ、アルバート-01R、ベレッタM92、M4 CQB……
≪詳細≫
 SAOアリシゼーションの世界に整合騎士として転生した男。神様からの特典で騎士になっても記憶、自我を保てるようになっている。
 自分の愛剣である≪黒蝕の獄帝剣≫は腰には掛けているが、転生生活内で抜いたことはない。
 性格はマイペースで、命令違反を起こしては整合騎士達やアドミニストレータにも手を焼かさせている。
 実力はアドミニストレータを遥かに超えており、敵とみなした者は完全に『喰い』殺すまで追い続ける。共闘戦が苦手で基本単独行動。
 ウイルスを用いての戦闘も得意で、ウロボロスを使っての戦闘はウェスカーを凌ぐほどの力を持っている。

 服の中に隠しているが血で汚れた二つのロケットを常に首にかけており、二つの玩具の指輪をチェーンに通している。そのロケットは開け口が潰れている。



≪アリス・シンセシス・サーティ/アリス・ツーベルク≫
武器:神器・金木犀の剣、???
≪詳細≫
 不朽の神器<金木犀の剣>を持つ少女騎士。アドミニストレータにより記憶を抜き取られている。
 実力は騎士長であるベルク―リと互角であり、アドミニストレータも驚くほどの成長を見せている。
 アインとユウキと一緒の部屋で生活しており、料理担当。料理の味は絶品で週一に厨房で猊下や他の整合騎士達に料理を振舞っている。
 アインとの仲はいいほうだけど、たまに喧嘩をしてはユウキ、ベルク―リ、アドミニストレータに叱られている。 
 アリスが本気を出しての喧嘩を仕掛けても、アインは遊んでいるように躱したり、何かの話題を話し始めたりして脱線させられているが、何かとアリス自身も楽しんでいる。
 アインとの決闘でウイルスに侵されたが、適合者だったために驚異的な力を得た。しかし、その力が強大すぎるが故に制御がまだ不安定。



≪ユウキ・シンセシス・サーティファイブ≫
武器:神器・陽炎の剣、???
≪詳細≫
 35人目の整合騎士として日々暗黒領域の者達と闘い、特訓に励んでいる少女。
 しかし、その正体は元は現実世界の少女。そして、とある≪女剣士≫に好意を寄せていた少女≪ユウキ≫の転生体だった。
 アインと違い、記憶を消去された状態で転生しその後に整合騎士となったため、二重で記憶を失っている。
 努力家だが、人一倍寂しがり屋でもあるので仲の良いアリスと同じ部屋になったが、アドミニストレータの計らい(?)により、アインとも一緒の部屋になった。
 アリス、アインと一緒に特訓をしてどんどん強くなっいるが、なかなか勝てないことが悩みだったりで、ちょっと拗ねている。



 【武器詳細】

≪黒蝕の獄帝剣≫ 所有者:アインドール・ウェスカー/???
光を反射しないほど黒い柄と鞘。常に鞘に納めており、柄に何かの文字が彫られている以外は詳細不明。
斧の刃が装着されている鎖が巻かれてある。

≪金木犀の剣≫ 所有者:アリス・シンセシス・サーティ
元は金木犀だった剣。所有者に応えてその形状を変えていく珍しい神器。元が植物なので、アドミニストレータに対抗できる武器の一つでもある。
アリスやアドミニストレータも知らない力がまだ宿っている。

≪陽炎の剣≫ 所有者:ユウキ・シンセシス・サーティファイブ
見た目はALO時代のユウキの剣『マクアフィテル』と酷似している。百合の絵が柄に描かれており、茨の装飾が施されている。
所有者や自信(剣)を陽炎の如く歪ませることで、敵の視界を不安定にさせる能力を持っている。




















































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≪ある世界のとある研究所地下??階 @-~^|エリア≫

【研究員の日記】を拾った
 読む   読まない
→読む   読まない

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≪医療班所属研究員の日記≫
 私は今日、彼と彼の妹さんと一緒に外出をして、色んな場所に連れて行ってやった。
 その時の二人は施設では絶対に見せなかった感情を出していた。内心驚いた。それと同時にこの子たちを守りたい、という感情も出てきた。
 帰る前に、外に出た記念として写真を三人で撮ろうと妹さんが言ってきた。
 私は嬉しかった。しかし、そんな資格は私にはない。私も、この二人を苦しませている一人なのだから。
 しかし、彼女は意外なことを言った。
 『そんな事ない。ドクターさんは私達のために頑張って働いて泣いてくれている。
  私達はドクターさんをお母さんと思っている。それにドクターさんも私達を我が子って言ってくれた。
  それはもう家族だよね?家族なんだからそんなこと気にせずに一緒に撮ろ♪』
 と、『家族』と言ってくれた。私は泣いた。大の大人が泣き、彼女たちに抱き着いて撫られた。
 だが、悪い気はしなかった。寧ろ嬉しかった。彼も私を受け入れてくれた。ありがとう・・・
 こんな血に塗れた私を『お母さん』と言ってくれて、ありがとう。

 私は写真を現像し、ロケットを兄妹のために二つ作った。
 すると彼らから空のロケットを渡された。どうやって材料を調達してきたかは謎だが、形は歪で手作りだと分かった。
 私はすぐさま写真を現像し、ロケットにいれた。そしたら彼らは笑顔で『これでお揃いだね♪』言った。
 その日は夜空を見せた。二人ともその夜景に驚いている様子だったので、つい笑ってしまった。
 それに今までお母さんと呼んでいた妹ちゃんが『ママ』って呼んで、彼は恥ずかしいのか顔を赤くしながらお母さんじゃなくて『姉ちゃん』って呼んでた。それがツボに入ったのかな?私はまた笑った。今度は大粒の涙を出しながら。そして、抱き着いた。また頭をなでてもらった。彼のナデナデは気持ちよすぎてもう最高!エヘヘ///

 嗚呼・・・この二人と永遠に居られますように。私は、夜空を仰いでそう思った。

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次のページから破られていて読めなくなっている。
【血まみれの歪んだロケット】を拾った。歪みきっているので開けるのは無理のようだ。



「これが、お姉ちゃんが大切にしていたロケット・・・・彼らは、どうなったの?
死んじゃったの・・・? もし生きているなら会わないと・・・!」

「おい。次のエリアに行くぞ? そこら辺の奴等を見たが姉貴と見られる死体/ゾンビはなかった」

「・・・そう。 ・・・・必ず見つけないとね。絶対に・・・!」

「あぁ。絶対にな!」


ガスマスクを付けた二体の≪影≫は進み続ける。
地獄と化し、人間の皮を被った化け物が巣くう世界を、血や肉塊で埋まった道を歩み続ける。

だがこれは、絶対に表舞台に上がることはない。嫌われ者のレッテルを張られ、世界から消された者達の
醜くも美しき死への最後の反抗。
死ぬことを義務付けられ、しかし死ぬことのない彼らは初めて得た感情に身をゆだね、何を望むか・・・・・

しかし、彼女らもその『彼ら』もまだ知らない。
この日記の続きを、最後を見た時・・・様々な世界の本当の≪終戦≫が起ころうとは。


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