穂乃果「もしかして海未ちゃんって」
ある日、穂乃果は気づいたのでした
海未「休憩に入ります!」
□□□
凛「かよちん真姫ちゃん、今日練習終わったらラーメン食べにいこ!」
真姫「またラーメン?っていうか何で私まで」
花陽「炒飯がおいしいところに行きたいなあ」
希「えりちー、ウチらもパフェとか食べて帰らん?」
絵里「いいわね、にこもどう?」
にこ「今日は遠慮しとく。マ…お母さんが早く帰ってくる日だから。また誘って」
ことり「はあ~汗びっしょりだあ」
穂乃果「…」
海未「…ん?私としたことがタオルを部室に忘れてきてしまいました…とってきます」
ことり「うんっ行ってらっしゃい♪」
ガチャ バタン
穂乃果「……行ったね」
穂乃果「みんな!!ちょっと聞いてほしいことがあるの!!」
ことり「穂乃果ちゃん急に立ち上がってどうしたの?」
にこ「何よいきなり…」
希「聞いてほしいこと…?海未ちゃんいないけど今話して良いん?」
穂乃果「海未ちゃんに関することなの!」
凛「海未ちゃんがどうかしたのー?」
穂乃果「えっとね…最近海未ちゃん、やけに優しくてね…」
花陽「(あっ)」
真姫「(これは)」
絵里「(もしかして)」
穂乃果「いつもなら穂乃果がパン食べてると、またパンですか!とか太りますよ!とか言ってくるんだけど、最近は何か優しい目で見てくるんだ」
穂乃果「それだけじゃないんだよ!この前海未ちゃんと遊んだんだけど」
ことり「えっ、もしかして…ふたりで遊んだの?」
穂乃果「ん?そうだよ?」
ことり「そうなんだ!…話、続けていいよ」
穂乃果「遊園地に行ったんだけど、お土産コーナー見てたら穂乃果男の人に絡まれちゃってさ」
穂乃果「そしたら海未ちゃんが助けてくれてさ 穂乃果に触らないで下さい!って男の人睨んでてさ」
凛「(あー…)」
希「(なるほど)」
にこ「(想像つくわ)」
穂乃果「まだあるんだよ!」
ことり「穂乃果ちゃんストップ!」
穂乃果「えっ?」
ことり「海未ちゃんに内緒にしたい話なら、早く本題に入らないと海未ちゃん帰ってきちゃうよ?タオル取りに行っただけだしね」
穂乃果「あ、そっか…」
ことり「教えて穂乃果ちゃん。本題は?」
絵里「(ことり、グイグイ行くわね)」
穂乃果「う、うん… じゃあ話すね 穂乃果の勘違いかもしれないんだけどさ…海未ちゃんってさ…」
穂乃果「海未ちゃんって、もしかして穂乃果のこと好き?」
全員「(バレたーーーーー!!!!!)」
真姫「ま、まあ好きではあるんじゃない?幼馴染みなんだし」
凛「そ、そーだよ!凛もかよちんだーいすきだし!」
穂乃果「うーん…」
花陽「ほ、穂乃果ちゃんはどうしてそう思ったのかな?」
穂乃果「極めつけになったことがあるんだけど… 最近海未ちゃんね、私の名前を呼んで、す…す… ってずっともどかしそうにしてるの 少女マンガでよくこういうシーン見るんだけど、もしかして穂乃果に好きって言いたいのかなって」
にこ「隠すの下手か!!」
穂乃果「えっ?」
にこ「なんでもないわ」
希「もしそうだとしたら、穂乃果ちゃんはどう思うん?」
穂乃果「私は…」
ガダダダ!
ガシャーン!
穂乃果「?なに?今の音」
ことり「ドアの方からだね!ことり、ちょっと見てくる」
ことり「……立て掛けてた掃除用具が倒れちゃったみたい!直しておくね?」
ガチャ バタン
ことり「………いつからいたの?」
海未「海未ちゃんってもしかして穂乃果のこと好き?のところからです…」
ことり「あちゃ~… どうするの?穂乃果ちゃん気づいちゃったよ?もう言っちゃうしかないんじゃないかな」
海未「む、無理です!もし穂乃果と今の関係が崩れてしまったら私は…」
ことり「でも、何か告白しようとしてるんでしょ?素直になっちゃいなよ!」
海未「あれは…無性に好きって言いたくなるときがあるんです!穂乃果があまりにも可愛くて……」
ことり「(重症だよこれは)」
海未「とにかく私はこの気持ちを隠し通します!」
ことり「海未ちゃんはそれで良いの?」
海未「!か…かまいません」
ことり「ふうん」
□□□
海未「今日の練習はここまでにします!帰ってからもストレッチを怠らないで下さいね」
海未「ことり、穂乃果帰りましょう」
ことり「…」
希「えりちパフェいこ!チョコレートパフェのおいしいお店つれてったげる」
絵里「ハラショー!楽しみにしてるわね」
海未「…ことり?」
ことり「希ちゃん、絵里ちゃん、ことりもパフェ一緒にいい?」
絵里「もちろんいいけど珍しいわね」
希「ふっふ、ウチのおすすめのお店、マカロンもおいしいお店なんよ~」
ことり「やったあ♪てことで海未ちゃん、穂乃果ちゃん!今日は絵里ちゃん達とパフェ食べて帰るね!」
海未「!?」
穂乃果「えー!パフェー!?穂乃果も行きたいー!」
ことり「今度一緒にいこ!海未ちゃん今日は日舞のお稽古あるし穂乃果ちゃんはお店のお手伝いあるよね?」
穂乃果「うう…しょうがないか」
海未「(ことり…わざとやってますね)」
□□□
凛「ん~!いいにおいだにゃー」
花陽「ご飯…おかわり無料……!?」
真姫「こーら、夕飯が入らなくなるわよ」
凛「かよちんの胃袋は宇宙だから大丈夫だよー!」
真姫「そういう問題?」
凛「あっ、真姫ちゃんのラーメン来たみたいだよ」
花陽「今日は塩ラーメンにしたんだね」
真姫「この間凛から一口貰ったのが結構おいしくて…」
凛「でしょでしょー!ここの塩ラーメンおいしいんだー!」
花陽「あ、私のも来たみたい」
凛「じゃ、真姫ちゃん」
真姫「…いただきます」
3人「いただきまーす!」
花陽「そういえば…今日の穂乃果ちゃんの話だけど…」
真姫「ついにバレたわね」
凛「海未ちゃんわかりやすいもんね…今まで気づかなかった穂乃果ちゃんも穂乃果ちゃんだけど」
花陽「今日の話、海未ちゃん聞いちゃってたらしいよぉ」
凛「え!!」
真姫「海未…だから休憩のあと、穂乃果の方一回も見なかったのね」
凛「わかりやすいにゃ」
花陽「海未ちゃんには頑張ってほしいよねぇ。一生懸命穂乃果ちゃんにアタックしてるの私たちずっと見てきたわけだし」
凛「うんうん」
真姫「……穂乃果って誰が好きなのかしら」
花陽「むしろ、好きな人いるのかなあ」
真姫「あの子誰にでも抱きつくし、誰にでも好きって言うし…」
凛「天然たらしってやつだね」
花陽「りっ凛ちゃん!みんな思ってたけどあえて口に出さなかったんだよ!」
真姫「せめて穂乃果の気持ちがわかれば私たちも海未のサポートをしやすいのだけれど」
花陽「でも、無理に聞き出せないしね」
凛「難しいねえ」
□□□
ことり「海未ちゃん、うまくやってるかなあ……」
絵里「やっぱりね」
ことり「ん?」
絵里「海未と穂乃果をふたりっきりにするって作戦なんでしょ?」
ことり「えへへ、ばれちゃったな でも、絵里ちゃんと希ちゃんとパフェ食べたかったのも本当だよ♪ことりは甘いものに目がないのです!」
希「やっぱりこういうところの食べてお菓子作りの参考にしたりするん?」
ことり「うん!それにかわいいお菓子見ると、衣装のデザインもひらめいたりするんだよね~」
絵里「お菓子をモチーフにした衣装とかかわいいかもね」
ことり「そう!それ今考え中なの~!絶対にこちゃんは苺たっぷりのショートケーキ!」
ことり「…ん?海未ちゃんからLINE」
希「海未ちゃんなんだってー?」
ことり「……『穂乃果とうまく話せません』」
絵里「あー… 気持ちがバレてると思って緊張しちゃったのかしら…」
希「それにしても何で今までバレないと思ってたんやろね」
ことり「も~!せっかくことりがチャンスをあげたのに~!」
□□□
海未「(どうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょう)」
穂乃果「でね、その時花陽ちゃんがー」
海未「(今までどんなふうに話していましたっけ?…自然ってなんでしたっけ?)」
穂乃果「海未ちゃん!穂乃果の話聞いてるー!?」
海未「(もしかして私ってわかりやすかったんでしょうか)」
穂乃果「うーみーちゃーん!!」
海未「はっ!はひ!!」
穂乃果「…どうしたの?今日なんか変じゃない?」
海未「そそ、そんなことありませんよ!」
穂乃果「ちょっと顔赤いけど、もしかして熱でもあるの?」ピト
海未「ひゃあ!!?」
穂乃果「んー熱は無いみたいだけど… 海未ちゃんもしかしたら頑張りすぎなんじゃないかな?疲れがたまってるとか…」
海未「だだだ大丈夫ですよ!私は元気ですから!はっ!日舞の稽古の時間に遅れてしまいそうです!先に帰ってますね!」
穂乃果「…行っちゃった」
穂乃果「…うーん」
□□□
次の日
ことり「ええっ!穂乃果ちゃんそれ大丈夫だったの!?」
穂乃果「うん、握手したら割とすぐ帰してくれたし…」
ことり「そっか…最近多いね」
海未「何の話です?」
ことり「あ!海未ちゃん!昨日何で穂乃果ちゃんをおいて先に帰っちゃったの~!?」
海未「?」
ことり「昨日穂乃果ちゃん大変だったんだよ~!ねっ穂乃果ちゃん」
穂乃果「大変ってほどでも…でもまあびっくりはしたけどね」
海未「何かあったのですか?」
穂乃果「昨日海未ちゃんと別れたあとねー…」
男A「お!穂乃果ちゃんじゃね?」
男B「ここ通るってマジだったんだな!」
男C「生で見るとめちゃくちゃかわいー!」
穂乃果「あっ… こ、こんにちは!」
男A「穂乃果ちゃんに挨拶してもらっちゃったよ!俺幸せ!」
男B「俺もー!あーマジでかわいい!」
男C「もしよかったら、握手してくれませんか!?」
穂乃果「えっと…穂乃果でよかったら良いですよ!」
穂乃果「ってことがあってね」
海未「なん…なななななななななな」
穂乃果「ちょっとびっくりしちゃったけど、みんな良い人たちだったからよかったよ」
ことり「でも…たまに熱狂的な人たちもいるから、気をつけないとね」
穂乃果「だよね… でも、ミューズも有名になってきたってことだよね!」
ことり「そう考えると喜ばしいことなんだけどね~」
海未「……私、ちょっとお手洗いに行ってきます」
ことり「あ、ことりも」
穂乃果「行ってらっしゃーい」
□□□
ことり「海未ちゃん」
海未「う…」
ことり「説明してくれるよね?」
海未「…昨日、途中まで穂乃果と一緒に帰りました でも、気持ちがバレてしまうと思うと、うまく話せなくて…私は、日舞の稽古に遅れるという理由で先に帰ってしまったのです」
ことり「…ほんとに遅れそうだったの?」
海未「いえ…時間には余裕がありました」
ことり「も~…」
海未「反省しています…さっきことりが言ったように、熱狂的なファンもいますから…穂乃果をひとりで帰らせるべきではなかった…」
ことり「反省してるならよろしい!…でもことりの方こそごめんね?海未ちゃんがまさかそこまで緊張してるとは思わなくて…いきなりふたりっきりにするなんてあんまりだったよね」
海未「そんな…確かにことり…わざとやってますねとは思いましたけど、謝ることではないですよ!私のためにしてくれたことですし」
ことり「海未ちゃんがそう言ってくれるなら、わかった!じゃあ、これあげる♪」
海未「ん?何ですこれは…割引券?」
ことり「昨日絵里ちゃんと希ちゃんと行ったお店でもらったんだ~!2枚あげるから、穂乃果ちゃんと行っておいでよ!」
海未「こっ、ことりぃ…」
ことり「ふふっ♪」
□□□
海未「(無理に決まってるじゃないですか)」
海未「(穂乃果とふたりっきりなんて… ことりが混ざると話せるんですが…)」
海未「(最近はかなり意識してしまって穂乃果と顔を合わせるのも難しくなってきました)」
海未「(…穂乃果……ふふ、また授業中に寝て…全く、かわいいんですから あとで私のノートを見せてあげなくてはいけませんね)」
海未「(まあ、話しかけることができればの話ですけれど)」
海未「はあ……」
海未「(やっぱり、言うしかないんでしょうか… 穂乃果に「好き」だと)」
□□□
海未「1!2!3!4!」 パンパン
ことり「(海未ちゃん…今日はちゃんと穂乃果ちゃんの方見てるね…)」
ことり「(なにか心境に変化があったのかな…?)」
海未「ことり!集中して下さい!私の顔に何かついてますか!?」
ことり「ごめんなさーい!」
海未「1!2!3!4!もう3セットやったら休憩に入りますよ!みんな集中して!」
□□□
休憩中
ことり「えっ!海未ちゃんついに…!?」
海未「しっ!声が大きいですよことり!」
ことり「あっ…ごめんごめん、ついね」チラッ
希「(おっけーおっけー)」
凛「(みんな聞いてるよ!続けて)」
絵里「穂乃果~、ストレッチに付き合ってくれないかしら?」
穂乃果「はーい!」
ことり「(ナイス!)」コクッ
海未「ことり?」
ことり「ん、なんでもないよ?ところでどうやって穂乃果ちゃんに伝えるつもり?」
海未「私の計画としては… 今日ことりから貰った割引券を使ってパフェを一緒に食べに行こうと思います」
ことり「ふむふむ、デートだね!」
海未「デっ… そ、それで、ですね…パフェを食べたら、一緒にお店とか見て…」
ことり「やっぱりデートだ♪」
海未「ことりっ!恥ずかしいです!」
ことり「ごめんね~、あまりにも海未ちゃんがかわいくて~」
海未「もう… それで…その帰りにでも、言おうと思うんです…穂乃果に」
ことり「えらいっ!えらいよ海未ちゃん!」
海未「やはりこのままではいけないと思いまして…」
ことり「じゃあ、早速今誘っちゃいなよ!今ならみんないるし恥ずかしくないでしょ?」
海未「それもそうですね…ちょっと行ってきますね」
絵里「(こっちに来るわね)」
海未「ほ、穂乃果」
穂乃果「ん?なーに海未ちゃん」ニコッ
海未「!!!!!」
絵里「(海未が苦労するのわかるわ)」
にこ「(上目遣いからの笑顔…やるわね)」
凛「(これ無意識でやってるんだもんなぁ)」
穂乃果「なんか用だった?」
海未「あっ……そそ、その、用ってほどでは……な、」
ことり「(あちゃ~ これはまずいぞ)」
花陽「(海未ちゃん撤退!撤退です!)」
穂乃果「う、海未ちゃん顔真っ赤!やっぱり、昨日から変だよ…!」ピト
海未「あ……あ…その……ぱ、パフェに…」
海未「(か、完全に穂乃果のペースになってきてます…!早く言わなくては…!)」
穂乃果「疲れてるんなら無理しちゃ駄目だよっ!特に海未ちゃんはすぐ我慢しちゃうんだから!」
海未「うるさいですっ!!」
穂乃果「えっ…」
海未「違うって言ってるじゃないですか!余計なお世話ですっ!」
穂乃果「………」
海未「…!あ…こんな言い方するつもりじゃ…」
穂乃果「…もういいよ 海未ちゃんなんて…」
海未「えっ?」
穂乃果「海未ちゃんなんて嫌い!!」
海未「ーーー」
絵里「う、海未っ!どこ行くのよ!」
ガチャ バタン
ことり「(も~!どうしてこうなっちゃうの~!!)」
□□□
穂乃果「………ぐすっ」
希「と、とりあえず穂乃果ちゃん涙拭き?ねっ?」
花陽「は、花陽のおにぎりあげるよ?穂乃果ちゃん」
穂乃果「う…うわああああん!!!!海未ぢゃんの馬鹿あああああ!!!」
希「あっ…ああ~…」
にこ「これはもう駄目ね、思う存分泣かせてあげなさい」
真姫「海未は?」ヒソ
絵里「ことりが追いかけてったわ」ヒソ
絵里「…ねえ穂乃果」
穂乃果「うっ…ひぐっ……絵里ぢゃん…」
絵里「海未のこと嫌いになっちゃった?」
穂乃果「………うん」
絵里「嘘、だったらどうしてそんなつらそうな顔してるの?」
穂乃果「だって……海未ちゃん最近…ぐすっ…う…うう……」
絵里「ゆっくりでいいのよ」
穂乃果「ん… さ、最近、海未ちゃん…穂乃果と目を合わせてくれなかったし…穂乃果、なんか怒らせるようなことしちゃったかなって思ってて…さっきやっと目を合わせて話してくれたと思ったら…あんな……」ジワ
絵里「…海未を許してあげて、海未はとっても不器用なの」
穂乃果「…知ってる」
穂乃果「不器用で、恥ずかしがりやで、たまに臆病で…でもいつも一生懸命で…私は、そんな海未ちゃんが…」
絵里「ふふ、その続きは海未に直接話してあげて」チラッ
穂乃果「……! 海未ちゃん…」
海未「穂乃果……」
にこ「さ、私たちは退散するわよー」
□□□
穂乃果「………」
海未「………」
穂乃果「………」
海未「……泣いたのですか?目が赤いです」
穂乃果「…海未ちゃんこそ」
海未「あ、ばれましたか」
穂乃果「………」
穂乃果「……あのね、穂乃果の話、聞いて」
海未「はい」
穂乃果「最近、海未ちゃんが話しかけてくれなかったり、話しかけてもうわの空だったり、穂乃果と目を合わせてくれなかったりして、本当につらかった」
穂乃果「怒らせるようなことしちゃったかなって思ったけど…なんにも思いつかなくてね」
穂乃果「昨日、ファンの人達に話しかけられたときも、嬉しかったけど少し怖くもあったんだ… いつもなら海未ちゃんが穂乃果のこと守ってくれるのになって…」
穂乃果「………」グスッ
海未「ほ、穂乃果」
穂乃果「海未ちゃん」
海未「…」
穂乃果「…これからもずっと穂乃果のこと見ててほしいの!海未ちゃんがいないと私全然ダメで…だって私は…海未ちゃんのことが大好きだから!」
海未「……はあ…」
穂乃果「ため息!?」
海未「あなたに先に言われてしまうとは思ってもいませんでした」
海未「私も、穂乃果のことが大好きです。ずっとあなたのことを見ていたいですし、守っていきたいと思っています」
穂乃果「海未ちゃん…」
海未「…最近、私の様子がおかしかったのは…あなたに私の気持ちがバレてしまったからなんです」
穂乃果「あ…もしかして昨日の話聞いてた?」
海未「聞いてしまいました…盗み聞きするつもりはなかったのですが」
穂乃果「だって海未ちゃん、わかりやすいんだもんな~」
海未「なっ!穂乃果こそ、気づくの遅かったじゃないですか!」
穂乃果「…でも、何にしても気づけてよかったよ」
海未「ええ 私も、気づいて貰えて本当は嬉しかったんです」
穂乃果「海未ちゃん…」
海未「穂乃果、このパフェの割引券、ことりからもらったんです ふたりで食べに行きませんか?」
穂乃果「もちろんだよ!…あ、これってデートだよねっ?」
海未「……デート、ですね」
凛「ちょっとにこちゃん!凛にも見せてよーっ!」
にこ「バカっ!押さないで!」
真姫「ふたりとも幸せそうね」
花陽「やっぱりあのふたりは仲良しでなくっちゃねぇ」
絵里「生まれて初めて修羅場というものを目の当たりにしたわ…」
希「修羅場っていうかただの喧嘩やん~」
ことり「なにはともあれ、うまくいってよかったぁ~…」
おわり
後日談
穂乃果「うーん、迷うなあ」
海未「私は決めましたよ」
穂乃果「えっ、どれどれー?」
海未「この 餡蜜しらたまパフェ です!」
穂乃果「あ、やっぱり!海未ちゃん絶対それだと思ってた!」
海未「そんなに私って普段からわかりやすいんですか?」
穂乃果「もーまだそれ気にしてるの?そうだなあ、わかりやすいっていうかね…海未ちゃんは穂乃果みたいに優柔不断じゃないし、スパッと決めちゃうじゃん、ぶれないっていうのかなあ」
海未「パフェに関してはそうですけど… あなたに気持ちを伝えるかどうかはかなり悩んだんですよ」
穂乃果「それはそれ、これはこれだよっ」
海未「むう…」
穂乃果「じゃあ穂乃果が何と何で迷ってるか当ててみて?」
海未「ふふ、わかってますよ ストロベリーワッフルパフェとストロベリープリンパフェでしょう?」
穂乃果「さすがわかってるねえ」
海未「ふふふ」
穂乃果「えへへ」
□□□
穂乃果「パフェおいしかった~!」
海未「ええ、本当に 今度はミューズのみんなで来たいですね」
穂乃果「だよね!結構種類あったもんね」
海未「さて、これからどうしますか?見たいところあります?」
穂乃果「んー… ちょっとアクセサリーとか見たいかな」
海未「アクセサリーでしたら… 最近希から良いところを教えてもらいましたよ」
穂乃果「えっほんと!?行きたい!」
男1「あの…」
穂乃果「?」
男2「お、おいやっぱ間違いねーよ」
男1「あっ、あの!もしかしてミューズの…」
海未「(穂乃果、私の後ろにいて下さい)」
男1「園田海未さんですよね!!?」
海未「…え」
男1「あ、あれ?違うんですか?」
海未「あ、いえ… 私がミューズの園田海未ですけど…」
男2「やっぱり!!俺たち園田海未さんの大ファンで!大和撫子な感じとかすっごい好みなんすよー」
海未「それはどうもありがとうございます…」
男1「握手してもらえますか?!」
海未「は、はい…」
穂乃果「………」
□□□
海未「まさか私のファンだと思いませんでしたので、驚いて対応が雑になってしまっていたかもしれません…」
海未「…穂乃果?」
穂乃果「………るい」
海未「えっ?」
穂乃果「ずるいずるいずるーーーい!」
海未「ほ、穂乃果だってファンが沢山いるじゃないですか!私なんて本当たまにしか…」
穂乃果「違うの!」
海未「…?」
穂乃果「……手、つないで」
海未「…え」
穂乃果「………穂乃果だって今日まだ海未ちゃんと手つないでなかったのに、さっきの男の人たち、海未ちゃんと手つないだ…」
海未「あ、あれは握手で」
穂乃果「いいからつなぐのっ!」グイ
海未「…もしかしてずっとつなぎたかったんですか?」
穂乃果「…………うん」
海未「私たち、似たもの同士ですね」
穂乃果「…アクセサリー、見にいこ?」
海未「はい」ギュッ
□□□
海未「ここが希が言っていたお店です」
穂乃果「かわいいお店!天然石もあるんだねー!」
海未「希ってこういうの好きそうですよね」
穂乃果「スピリチュアルだもんねー」
海未「ところで、穂乃果がアクセサリーっていうと…ヘアゴムとか髪留めとかですか?」
穂乃果「ううん、実はねー… 海未ちゃんとなんかお揃いでつけたいなって 嫌かな?」
海未「とんでもありません、穂乃果がそんなふうに考えてくれることが嬉しいです」
穂乃果「えへへ、それでね、学校でもつけれるようにあんまり派手じゃないやつがいいと思うんだ」
海未「ですね… ちょっと見てみますか」
穂乃果「うん!」
海未「……あ」
穂乃果「どうしたの?」
海未「これ、すごく穂乃果っぽいと思いまして…」
穂乃果「なになに?…おーっ!太陽をイメージしたブレスレット!かわいい!」
海未「それのシリーズで海をイメージしたものもあるんですよ」
穂乃果「そっちは海未ちゃんっぽいね!」
穂乃果「あ!そうだ!この太陽をイメージしたブレスレットを海未ちゃんがつけて、海をイメージしたブレスレットを穂乃果がつけるっていうのはどう?」
海未「! 良いですね!いつも近くに穂乃果を感じられそうです」
穂乃果「でしょでしょー?決まりっ!」
□□□
ことり「もしもしー♪ことりですっ」
ことり「あ、海未ちゃん!今日デートだったんだよね?」
ことり「あーやっぱり海未ちゃんはそのパフェだよね!ことりはね~ブルーベリーのね、うんうん、あはは」
ことり「まだそれ気にしてるの~?」
ことり「えっ、お揃いの?」
ことり「いいねいいね~明日見せてね!」
ことり「ふたりがラブラブでことりもほんとうにうれしいっ♪」
ことり「海未ちゃんののろけ話聞きたくって今日ずっと電話くるの待ってたんだから!」
穂乃果「…あれえ?ことりちゃん電話つながんないなあ」
おわり
少女漫画みたいなほのうみが見たくて書いてみました。
ここまで読んで下さった方、ありがとうございました!
このSSへのコメント