提督に失望した艦娘から、信頼を取り戻す話
提督に失望した艦娘がいる鎮守府に
配属される、提督のお話です。
注意、この作品は提督への仕打ちに容赦のない
艦娘のため、閲覧注意です!
初めまして白狐です。今回は初めての作品と言うことで出させて頂きました!
まだまだ、下手なところもありますが、
どうぞ、宜しくお願い致しますm(_ _)m
良かったら、コメントをしてくれると、
やる気が出ます!!
タクシーの中にて─
提督「運転手さん、
そろそろ鎮守府に着きますよね?」
タクシーの中、白い軍服を身に纏った
男がタクシーの運転手に声を掛ける。
その男は提督だ。
元々ある鎮守府の提督をやっており、
転勤となった提督が新しい鎮守府に配属された。
配属となったため、たった今、タクシーに乗り
その配属となった鎮守府に移動している最中だ。
提督「運転手さん、今から行く鎮守府の事で
何か知っています?」
タクシーの運転手は何も語らない。
提督は、何も返答が無いことが少し残念そうに
眉をひそめるがタクシーの運転手は
気にもとめない。
提督「あの...」
またしても、何も答えない。
次第にこの運転手から何も聞き出せないことを
悟った提督は口を閉ざした。
後は、その例の鎮守府に着くまで待つのみ。
タクシーの運転手「着きました」
無愛想に言いながら、タクシーから降り
提督が座っているドアを開き、出るように促す。
提督はそれに応えるようにサッサと降りると、
それを確認するや否や、タクシー運転手は
一気に車を出した。
提督「なんだよ、無愛想なやつだな...」
そう口にしながら、提督は
鎮守府のドアの方に足を進めた。
─────────────────
提督が鎮守府に入ると、
玄関前に一人の艦娘が待っていた。
「来たんですか」
そう一言だけ呟くと、付いて来いと言わんばかりに
提督の方を見つめる。
提督「君は明石かな、案内してくれるんだね」
その提督の言葉を無視して、明石は
歩き始めた。それに続き提督も歩く。
案内されたのは、執務室であった。
明石「ここがあなたの仕事場です。
さぁ、早く入ってください」
そう言われ、素直に従う提督。
提督は、明石が案内している際、
何も喋らず、嫌悪感を出しながら案内されたため、
提督は内心動揺していた。
ここの提督は、元々居た鎮守府では
もっとフランクで優しい雰囲気だったのに
慣れていたため、この刺々しい明石の態度に
慣れることが出来なかった。
案内された、執務室に提督が入ると、
中はかなり荒れた痕跡が嫌でも目に付いた。
提督「ここは、本当に執務室?」
明石「そうですよ、
ここがあなたの仕事場です。
さっきも言ったじゃないですか?」
明石「私も忙しいので、後はお任せします」
そう告げると足早に明石は執務室を
後にした。
提督は、この執務室の荒れた状況や
明石の態度の悪さにある種、不安を持ちながらも
ひとまず、どうするべきかを考えた。
「まずは、ここの鎮守府にいる艦娘たちに
自己紹介しなきゃな」
そう考えると、提督は執務室にあるマイクから
鎮守府にいる艦娘たちに集合のアナウンスをした。
『新しく着任した提督です。
至急、執務室に集合してください!』
──────────────
集合のアナウンスをすること二十分、
それまでは誰も来る気配がなかった執務室には、
二十分たち、ようやく艦娘たちが姿を現した。
扉をノックする音が聞こえる。
提督「どうぞ」
長門「失礼する」
入ってきたのは、長門が率いる艦娘たちだった。
金剛、榛名、明石、霞、長門、瑞鶴、間宮、暁、響、高雄、摩耶、球磨
の12人であった。
長門「貴様が新しい提督か?」
提督「そうだが?まぁ、これから宜しく頼むよ」
長門「そうか...」
長門がそれを聞くと、一度目を閉じた。
そして一呼吸し、目を見開くと。
長門「提督、ここをすぐに立ち去れ!
私たちは、貴様のことを提督とは見ない」
提督「!?」
思いがけないことをぶつけられた提督は、
言葉を失う。
金剛「長門の言うとおりネ!
提督はすぐにGo Backするネ」
長門に続き、金剛が提督をまるで
追い払うように言葉を続ける。
明らかに艦娘たちが提督のことを
嫌っているのは、
提督にすぐにわかった。
鎮守府に着任してから、早々に嫌われて
いることにショックが隠しきれない提督。
提督「なぜ、俺を嫌うのか教えて欲しい!
いきなり過ぎて俺にはまだ理解出来ない...」
提督の必死の呼びかけにも誰も答えない。
それどころか、長門たちは提督のことを
憎たらしく睨んでいる。
提督「っ!?」
どうしたら良いのか分からなくなった提督は、
このままではマズいと考え、
一度解散を命じた。
金剛「私たちは帰るケド、提督はすぐに
ここから去るネ!」
霞「クソ提督、早く消えなさい!」
帰り際に、金剛と霞が追い打ちをする。
艦娘の皆が帰った後、
一人執務室に残った提督は
頭を深く抱えていた。
提督「ここの鎮守府は、どうなっているんだ...
艦娘の皆が俺を嫌っている」
提督の中で嫌な予感が的中する。
自分が運営部に嵌められた事に。
ここの提督は、ここの鎮守府に来る前に
運営部と、ある取引をしていた。
提督は元居た鎮守府から、転勤で離れた後、
運営部のある男から、こう持ち出されたのだ。
『ある鎮守府に行き、その鎮守府で
成果を挙げれば、一気に昇格してやる』と。
提督は、元から出世欲が強く、
すぐに昇格したいと考えていたため、
この取引にすぐに食い付いた。
しかし、それがまずかった。
取引には、続きがあった。
『ある鎮守府に配属してからは、
絶対に辞めるなよ。
もし、辞めたら海軍を退役してもらうからな』
と、一度鎮守府に勤めたら、最後まで残れと。
もし、破ったら海軍から
退役しなくてはならない。
だが、その時の提督は甘かった。
こんなペナルティのリスクが
あるにも関わらず、出世したくて、
取引に乗ってしまったのだ。
これは、提督のミス。
言わば、自業自得というヤツだ。
だが、もう遅い。
もう既にいわく付きの鎮守府に着任
してしまったのだから。
提督はこの先真っ暗であった。
だが、それと同時にあることが気になった。
『何故、ここの艦娘はこんなに
提督を憎むのか?』
それが、提督の中で気になっていたのだ。
初対面の自分を強く睨み、
ここをすぐに去るように言い付ける艦娘たち。
それには、何か『訳』があるのではないか?と。
提督は決心した。
ここの鎮守府の艦娘に何があったのか?と
探ると同時に艦娘からの信頼を持てるように
頑張って行こうと。
ここから、提督の苦しく辛い物語が
始まるのだった。
───────────────
次の日──
提督「いつの間にか寝ていたようだ...」
時計を見る。時刻は午後12時であった。
昨日、艦娘たちが自分を憎む理由を
見つけ出すと
決意したのを思い出した。
提督「まずは艦娘たちの様子を
確認しなきゃな。
その前にお昼を食べるとしようか」
提督は、お昼を取ることにし、
鎮守府の食堂へと向かった。
食堂へと向かうと、食堂にはお昼を取りに来た
艦娘たちが食事をしていた。
そして、憎たらしい提督が来たことに気づくと
一瞬にして雰囲気が変わった。
楽しそうな愉快な雰囲気から、
邪魔者が来たという、
敵対心へと変わっていった。
食堂には、金剛、榛名、霞、瑞鶴の
4人がいた。
提督「俺もここで、食事とっていいかな?」
霞「はぁ!?クソ提督、何言ってんの?
ダメに決まってるでしょ!!」
瑞鶴「提督さん、馬鹿じゃないの!?」
食ってかかる霞と瑞鶴。
当然、憎んでいる奴が来たら
気分が悪くなるのは無理もない。
提督「すまない、それでも
ここでお昼を取らせてもらう」
提督も意地が出てきて、
ここの食堂で食べることにした。
その返答にムッと来る艦娘たち。
提督は食堂にいる、間宮の元に行くと、
申し訳無さそうに昼食を注文する。
提督「間宮、悪いけど、昼食を頼めるか?」
間宮「...」
間宮は何も答えない。
だが、何も答えないながらも昼食は
一応用意してくれる模様。
その様子に提督は嬉しそうにする。
五分後、間宮が提督の分の食事を用意した。
献立は、味噌汁、ご飯、きんぴらゴボウの
三種だった。そのご飯を食堂にある机で
提督は食べようとした。
だが、その時...
提督「いただき...」
金剛「hey、提督ぅー、そんなにランチが食べたいなら、私が食べさせてやるネー!」
と言うや否や、金剛が提督の
ご飯がのかっているトレーを思いっきり、
提督の方にひっくり返してぶつける。
トレーは、提督の方に飛び散り、
きんぴらゴボウや味噌汁が提督の軍服に
びちゃっとくっ付いた。
提督「熱いっ!味噌汁が!、ぐわっ!?」
提督が味噌の熱さの余り、思わず口を開くと
金剛は、思いっきり、提督の足を踏みつける。
金剛「良い子は、黙っておくネ!」
提督「ぐっ!痛い...」
金剛にせっかく貰ったご飯をぶちまけられ、
軍服を汚され、足を思いっきり踏まれても、
周りに艦娘たちは何も助けない。
助けないどころか、笑っている。
霞「ふん、良い様ね!清々したわ!」
瑞鶴「金剛、もっとやっちゃいなよ!」
金剛は、その瑞鶴の言葉を聞くと、笑顔になり
提督に追撃を食わす。
金剛「ok、じゃあ、次は腹パンデース!!」
そう言うと、金剛は手加減せず
提督の腹を殴る。
提督「ぐはっ!?」
腹を殴られた提督は、痛さのあまり
その場にうずくまる。
金剛「oh...味噌で手が汚れちゃったネ」
うぇーと、手に持っていたティッシュで拭く。
その金剛が手を拭いてる隙に身の危険を感じ、
自分の執務室へと逃げっていった。
提督「あそこに居ると殺されるっ!」
腹の痛みを耐えながらも、執務室へと移動していき、執務室へと入り、ドアの鍵を閉めた。
提督「はぁ、はぁ、ここなら何とか安全か...」
提督は、さっきの仕打ちに恐怖を感じていた。
けれども、恐怖を感じたものの、
艦娘たちに何かあるというのは、
何となく直感で分かっていた。
提督「まずは、身の危険に気をつけながら、
艦娘たちに過去に何があったのか?と
探っていかないと、話が進まないそうだな...」
提督の頭の中で考えを巡していく。
すると、ある考えが頭に過った。
提督「さっき、食堂のときにいた、榛名に
事情を聞いてみても良いかもしれないな」
榛名は、さっきの食事に居合わせており、
その中で提督が暴力や嫌がらせを
されている中で
笑ったり、金剛に加わることもなく、
じっと一人で食事をとっていた。
霞や瑞鶴とは違く、榛名は
提督がボコボコにされるのを
よく、あまり良く思っていなかったのだ。
提督の中で僅かな期待が持てた。
榛名から事情を聞けるのではないか?というのに。
さっそく、提督は榛名から事情を
聞くことを決めたのだった。
ここまで読んで頂きありがとうございます!
中々、提督も苦労するというか、
苦しんでいますが、
それも仕方がないですね(謎
皆様方が、出して欲しいキャラ(艦これの中 や 提督をもっと苦しめて欲しいなど、
ありましたら、是非お聞かせ下さい!!
コメント頂けると、励みになります!
このコメントは削除されました
艦娘が暴力振るう系や復讐系のSSは荒らしが発生するかもしれませんので注意したほうがいいですよ!
とても面白かったので更新頑張ってください!
目玉焼きさん、ありがとうございます!
ご忠告気をつけます!
感想嬉しいです!
面白いです!
もう少しドS欲しいかな?それとも書いてる途中でなる予定なのかな?
ドSな面はこれぐらいにしておこうかな、と言う感じですが、もっとドSな面を出しても大丈夫です!
コメント、ありがとうございました!
ちょっと、提督が可哀相でしたが良かったです
提督が可哀想なのは、仕方ないですね.....
面白いです!
やっぱり榛名は女神ってはっきりわかんだね
榛名は、やっぱり優しいですもんね!
暁をお願いします!かなり冷徹で妹たちを言いなりにさせて支配するDV気質なお姉ちゃんが見たいです!妹たちは本当は提督の味方だけど、暁に逆らう真似を見せたら死ぬ方がマシな目に合わされるのとかゾクゾクします…あのクールな響が暁を相手に怯えて青ざめて震えるのとかたまりません…
コメントありがとうございます。
暁と響を出させて頂きます!
どれだけ、リクエストにお応えできるか、分かりませんが、頑張ります...
初コメです!
ダメ元ですけど…
自分が艦好きのきっかけを作ってくれた「大和、武蔵」を味方として出してほしいです!
提督がある鎮守府にいたと書いてあったので、その鎮守府に所属していたが、心配で無理を言って付いてきたって設定でどうですか?
ダメ(物語を壊す)だったらスルーしてくれて構いません。
高雄型四姉妹お願いします。
暴力を振るう艦娘達にうんざりしているけど、自分達じゃどうすることもできず悩んでいた。
けれど、新しい提督は前任と違うとすぐにわかり出来る限り彼を助けると四人で決意する
でどうですか?
k.eさん。コメントありがとうございます!大和と武蔵を出して欲しいという、
ことでしたので、是非出させてください!
k.eさんの話にそって
提督が元居た、鎮守府から心配で
付いて来た(助けに来た)って、いう感じで、出させて頂きますm(_ _)m
高雄型四姉妹を是非とも出したいところ、何ですが、鎮守府の艦娘が増えすぎて、作者が書けなくなりそうなので、
高雄と摩耶の二人を出させて頂きます
m(_ _)m
身勝手な私をお許し下さい...
設定で、新しい提督は前任と違うとすぐにわかり、出来る限り手助けすると、いう設定を参考にさせて頂きます!
球磨型姉妹を見てみたいです(提督の味方で)。
全員が難しいようなら球磨1人だけでも良いです。
クマクマ言ってても意外に優秀な球磨ちゃんなら、物事を正確に見極めて提督の味方になってくれるはず・・・
コメントありがとうございます!
球磨を味方で出させて頂きます!!
球磨ちゃんなら、頼りになりそうですね!
あと、お気遣い感謝致します(T_T)
17です。
ありがとうございます。
北上とかも捨てがたかったのですが、やっぱり球磨ちゃんが1番違和感がないかなと思いましたので。(あと自分の嫁艦なのもありますが(笑))
自分も前にネット小説書いた経験があるので、作品を書く大変さはそれなりに分かっているつもりです(汗)。
立て直し物の艦これ小説は好きなので、無理せずに頑張ってくださいね。
17さん、ありがとうございます!
北上も候補にあったんですね!
球磨が嫁艦というのも、良いですね!
羨ましい(笑
あと、小説の応援を頂き本当にありがとうございます!無理しないように頑張ります!
>>11です。
詳しい説明になりますが、暁は霞が相当引くどころか「もうやめろ!」と青ざめて引き止める程の理不尽に冷徹、残虐、暴力的な性格でお願いできますか?本当は味方で危害を加える気など一切ないのに響はそんな暁に逆らうと死ぬよりも怖くて、後で治療するのが前提で死なないように傷が残らない程度に手を出すという設定でお願いします(やはりこういう鎮守府だと提督に生きて欲しいので…)
あと、球磨ちゃんが味方なのはとても嬉しいです!優秀なお姉ちゃんがかっこよく味方になるのを楽しみにしてます!
コメントありがとうございます!
暁の性格がご期待に添えれなかったら、
すみませんm(__)m
中立勢で由良さんとか大丈夫ですかね?根が穏やかな少女だけに
提督も信用出来ず鎮守府の荒れた空気も辛く、自分自身も
どうすれば良いか分からず心が摩耗して工廠に籠って沈痛してる
みたいな。
続き待ってます!
コメントありがとうございます。
由良さんもいいですね、
検討させて頂きたいと思います!
S:REY_Zoさん、コメントありがとうございます。続きは、執筆中です!!
加賀さんをお願いします!
面白くてこれからが楽しみです!
すみません、気になったので少し。
所々指示語「ここの」などがおかしい使い方をしているときがありました。
元居た鎮守府と今の鎮守府を区別するのに使うのはわかるのですが、それ以外で使ってたところがあり少し分かりにくい、あるいは口説いと思います。
偉そうにすみません。応援しています!!続き期待してます!
加賀さんですか、何とか検討してみます!あと、(ここの)の使い方、気をつけますね!
コメントありがとうございます!