2023-03-13 00:55:03 更新

概要

日本中から嫌われた提督が送られて来たのは何もない孤島⁉︎この孤島でどうやって生きていくのか?


前書き

初めてssを書かしていただきます。キャラ崩壊もあると思うのでご注意を。まだまだ初心者なので長い目で見てくださるとありがたいです。
捨てられた提督の生活録、お楽しみください。


50年前、突如現れた謎の生命体、深海棲艦。深海棲艦は世界中の海で暴れ回り、世界中の国々の沿岸部を襲った。そして出現から間も無くしてシーレーン・スカイレーンが崩壊。人類は完全に制海権を失った。しかし出現から5年後、孤立状態だった日本に希望が生まれる。それが艦娘の研究の成功である。艦娘は深海棲艦に唯一対抗できる存在である。艦娘はあちこちで戦果を挙げていった。しかし順調に行ったのは最初の3年間だけで、次々と深海棲艦に新種がでてきたのだ。その中には、鬼級や姫級などの強力なものまで出現し、それ以来ずっと地図が書き換えられることはなく、現在に至るまで膠着状態のままだった。




そんな時代、とある絶海の孤島。



??「ここか...........」


??「俺が配属される鎮守府で間違い無いんだな」


その男の前には廃虚の二文字がぴったり似合う建物があった。

これが彼の配属される鎮守府だ。


??→提督


提督「ボロボロだな」


憲兵「ごちゃごちゃ言うな貴様がこの職につけること自体ありがたく思え」


提督「はぁ...」


提督(あのクソ少将め俺に少尉の位をあげたと思うとこんな無人島におくりやがって)


提督(妖精が見えると言うだけで海軍に入れと言われて入ったはいいもののすぐに島流しとかふざけやがって!俺が何したって言うんだよ!しかも周りの人間も寄ってたかって除け者にしてよ、ほんと何なんだよマジで)


憲兵「ほんじゃ誰も来ることないから精々頑張って生き延び。」


憲兵「底辺は底辺らしくのたれ死んでねぇ〜」ブォ〜ン


提督「.......とりあえず中を見るか」




第一章 捨てられた提督と出会い






執務室


提督「ここが執務室......ツタや埃や動物の死骸やらで汚いな。掃除の必要があるがとりあえず後回しだ。」


入渠ドック


提督「カビ臭!そりゃ何年も放置しっぱなしだったらこうゆう風呂場とかはカビくらい繁殖するよな」


提督「......次行くか」


工房?


提督「工房と書いてあるが......目の前にあるのは瓦礫の山だぞ?まさか壊れたまま修理してもらえなかったのか⁉︎

クソ‼︎あの少将めわざと修理しなかったな!」


艦娘寮


提督「ここは他に比べてまだマシだな。少し掃除すれば問題なく使える。」






提督「一通り見てみるとやはり今やるべきことは掃除と食料の確保だな。あのクズどものことだ、物資どころか食料も送ってこないだろう。そうとなりゃ絶対に生きてやる」




数時間後



提督「ご丁寧に物資箱は全部空にしてきやがった。ただ意外にも米だけは送ってくれた。流石に何と言おうと俺は少将の部下であるため、少将はそこら辺の責任は総元帥からとるように言われているのだろう」


提督「あとは色々作って食っていくしかなさそうだな。とりあえず今は飯を作るとしよう」


10時


提督「ここは星が綺麗だな。光がないからとても綺麗に見える」


提督「zzz......」








一ヶ月後




提督(何とか一ヶ月生き抜いた。最初は苦労したが今では何とか充実した日々を送れている)


提督(あれから鎮守府を掃除したり壊れている箇所をできるだけ修理した。)


提督(修理には月に二回届く空の物資箱を使った。かなり質素ではあるが前よりはマシになったはずだ。)


提督「さて今日も釣りにいきますか。」


提督「今日は何が釣れるかな〜♪」


提督「......ってうん?」


提督(砂浜に何か倒れているな...行ってみよう)














w鎮守府


w提督「おい、お前ら、今回沈んだあいつは何故沈んだのだと思う?」


w艦娘達「......」


w提督「教えてやる。あいつは戦うこと以外を考えたからだ。お前ら艦娘は兵器、つまりは道具に過ぎないのだよ。道具は使う者の意思に反したことをするとただの何にも役に立たないものになってしまう。沈みたくなかったら戦うこと以外を考えず俺の言った通りに動けばいい。もし、これから先俺の言ったことに抗議するとそいつをすぐさま解体してやるからな。いいな?」



w艦娘達「はい......」









孤島の鎮守府の砂浜



提督「どこのどいつだ?この女」


提督(傷だらけであちこちから血がでている。死んでいるのか?............いやまだ息はある。服は黄色い和風の着物か?よくわからねぇ......)


提督「とりあえず鎮守府内の医療室と言うところに......いや待てよこいつもしかして艦娘っていうやつじゃねーのか?艦娘なんて見たことないからわかんないけど。」





提督「..............................」





提督「......試しにドックで入渠させてみるか......」





入渠ドック


提督「これでよし」



提督(あとは勝手に傷が治るのを待ってみるか......こいつが艦娘ならの話だけど......)



提督「ってお?」



艦娘?を入れたドックの上にあるタイマーが時間を表している。



28時間



提督(長っ⁉︎というか艦娘だったのかよ!......初めてみるな.......)



提督「目が覚めたらいろいろと聞いてみよう。」







執務室




提督「そろそろ28時間くらいかな?」



コツ コツ コツ



提督「ン?」




ガチャ??「失礼します」





提督「おおー治ったか」



??「あの...貴方が私を救ってくれた方ですか?」



提督「おう、そうだ。提督少尉という者だ。きみは?」



??「はい私は......」









??「私は二航戦の航空母艦飛龍と言います」



提督「......ファ⁉︎航空母艦⁉︎⁉︎」



飛龍「はい、そうです」



提督「......そうか......じゃあ単刀直入に聞く。飛龍は何故砂浜でたおれていたんだい?」



飛龍「あの......その前にここがどこなのか教えていただけないでしょうか。」



提督「ここは正式な名前はないみたいなんだ。ただ本土から遠く離れたところにある島ということだけは言っておこう」



飛龍「そうですか......それでは私が覚えていることを言います。」



飛龍「私は、w鎮守府に所属していました。」



提督「w鎮守府か......確か北の方にある鎮守府だったけ」



飛龍「はい。しかし私は艦娘としてはおかしな考えを持っていたそうです」



提督「おかしな考え?」



飛龍「私は艦娘も人間同様に感情があるので人間のように好きな事をしてもいいという考えを持っていました。」



提督「?どこがおかしいんだ?」



飛龍「w提督は艦娘は兵器つまり道具であると言っていました。そして私達は兵器であり道具だと言いました。道具は持ち主の意思に反することをすると不良品になる。不良品にならないようにするためにはお前のその考えを変えてただただ戦うことだけを考えればいい。さもないと沈むぞ。と言われました」



提督「............」



飛龍「そして案の定私は沈みました。こんな愚かでおかしな考えを曲げずにした自分のせいだと今は思っています」ポタポタ



飛龍「私の考えはやはり間違っていたのでしょうか?...うう ひっく あなたはどう思うのか答えてください......うぅ」涙ポタポタ



提督「......少なくとも俺は間違ってねえと思うよ。」



飛龍「グス......え?」



提督「意思や感情があるという時点で兵器でも道具でもない。人間だと思うよ」



提督「それに少なくとも君と同じ考えを持つ者もいると思うよ。」



提督「だから否定されようと考えを曲げなかった君はとても立派だと思うよ。」飛龍の頭ナデナデ



飛龍「ううぅ......うわあああああん」提督ニダキツキ



飛龍「ありがとうございますありがとうございます。同感してくれてとても嬉しいです。」



提督「飛龍......w鎮守府だったけ?一体何がそこで起きていたのだ?この様子だと他にも何かあったようにしか見えん。」



飛龍「............はい、全部お教えします。」



飛龍「w鎮守府では駆逐艦はフル遠征。主力艦隊は大破進撃は当たり前。潜水艦は24時間オリョクル。さらに練度の低い娘たちは捨て艦にされるなどそれは酷い者でした。」



提督「何だその酷い内容は⁉︎」



飛龍「他にも解体もよくされるのでみんなビクビクしながら毎日を送っています。」



提督「そうか......それは辛かったな......」



飛龍「私はもうあそこに帰りたくはありません。お願いです。私をここに置いてくださいませんか?」



提督「わかった。可能な限り守る」



飛龍「!!ありがとうございます」



提督「なに礼はいらん。お前も俺同様に......?船が沖に見える?」



飛龍「え......」



提督「あの様子だとこの島に接岸するみたいだ」



提督「何だ?物資は何時も輸送機から落ちてくるのに......」



提督「とりあえず行ってみよう。念のため飛龍は隠れておけ」



飛龍「はい」



接岸地点




提督「......何のようだ?」



船長「貴様がこの鎮守府の提督か?」



提督「ああ、そうだ。」



船長→w提督「私はw提督だ。用件は飛龍という艦娘が最近ここら辺の海域で沈んだ。もし奴を見つければ即刻息の根を止めるように。」



提督「用件はそれだけか?」



w提督「ああ、あいつは不良品でな、変な考えを持っている。もう死んだと思うが、念を入れてね。」



提督「ほう」ニヤ



w提督「何をニヤついておる気持ち悪い。吐き気がする」



提督「その飛龍を俺が匿っていると言ったら?」



w提督「ほう......ならいますぐここに連れてこい」



提督「断ろう」



飛龍(何言ってるんですか⁉︎相手は中佐ですよ‼︎)モノカゲカラ



w提督「貴様......少尉のくせして随分生意気な口を叩くな......いいか、中佐である俺からの命令だいますぐ飛龍を連れてこい」



提督「何度も言わせないでください中佐殿。」



提督「もしあいつに手を出そうものなら今すぐにあなたの資材横流しを大本営に報告しますよ」



w提督「ほう......証拠もなく私を訴えようとか......哀れなものだ」



提督「さあ。それはどうかな」



w提督「逆に貴様を訴えてやろうか?海軍の中では嫌われていr「w提督‼︎」......何だ?」



w憲兵「大変です!資材の横流しの現場の証拠映像が何者かに大本営に届けられあなたには出頭命令が出ています!」



w提督「何⁉︎いったいどこから‼︎」



w憲兵「わかりません。映像は匿名により送られできたので。」



w提督「グギギギギ......貴様何をした!」



提督「何って何もしていませんよ。」ニヤニヤ



w提督「っ............クソ!帰るぞ」



w憲兵「‼︎はい」



提督「じゃあご機嫌よう」



w提督「っ」ワナワナワナワナワナワナ



提督「ふう......去ったか......」



飛龍「あの......いったいなにを?」



提督「大本営に資材横流しの証拠を送った」



飛龍「いったいいつ?」



提督「お前がw鎮守府の艦娘だと言った時、俺のパソコンから元帥のパソコンへ送った」



飛龍「証拠はどこから?」



提督「俺がまだ学生時代の時、俺は自分の金で買ったパソコンをいろいろ改造していたんだ。」



飛龍「......?それといったい何の関係が」



提督「改造したおかげでいろいろなことができるようになった。その機能の中にハッキング機能を追加したんだよ。」



飛龍「......???」



提督「そのハッキング機能の練習を兼ねてw鎮守府の監視カメラに忍びこんだところ偶然資材の横流し現場を目撃したんだ。そしてそれからしょっちゅう覗きに行って横流し現場を録画するのがいつの間にか俺の習慣になってしまったんだ」



飛龍「え......」



提督「他にもそこの提督のパソコンの中に入って横流しの証拠を集めたんだ。後々役に立つと思ってな。まさかこんなふうに使うことになるとは思ってもなかった。」



飛龍「なるほど......でもさっきのやりとりからしてあともう少し大本営の判断が遅れていたら危なかったと思いますが......」



提督「ああ、正直賭けだった。遅れるものなら自分の身を捨てる覚悟もあった」



飛龍「どうして私なんかのためにそこまでするのですか?」



提督「人間に嫌な思いをさせられていたお前を見ると助けたくなってな。俺も人間が嫌いだから。つまり俺の自己満足さ。」



飛龍「......わかりました。本当にありがとうございました。この恩はここで働いて返させていただきます。」



提督「自己満足だって言っただろ必要ない。」



飛龍「いいえ、自己満足でも私の命を助けてくださったのは事実です。これからよろしくお願いします。」ペコリ



提督「........................」アタマガリガリテレテレ



提督「よろしくな飛龍」



飛龍「はい‼︎」





数日後





提督「ン?船が沖にいる。誰だ?」



飛龍「提督!」



提督「どうした!」



飛龍「元帥閣下です!」



提督「何⁉︎元帥だと!」



接岸地点



提督「こんなところまでいったい何用でしょうか?」



元帥「ふむ、君かね?あの証拠映像を私のパソコンに送ってきたのは」



提督「はて...何のことでしょうか?」



元帥「隠す必要はない。今回はそのことに関して礼を言いに来たのだ。ありがとう。君のおかげで助かった。」



提督「礼はいりません。当たり前のことをしただけです。」



元帥「何か形で礼をしたい。総元帥閣下もこのことに関しては感謝しておる。」



提督「それでは......飛龍を正式にこの鎮守府の所属にしてほしいです。」



元帥「わかった。他にはないか?」



提督「特にありません。」



元帥「そうか......そうだ!あのあとのことについて話をしよう。」



提督「よろしくお願いします」



元帥「あのあとw提督はw鎮守府に戻り荷物をまとめて直属の憲兵と共に逃亡を図ったが、憲兵団に見つかり拘束された。その後軍法会議が開かれ、下された罰は水兵までの降格処分と5年の謹慎刑となった。」



飛龍「直属の憲兵はどうなったのですか?」



元帥「奴は、海軍を去るよう処分が下った。時期に露頭に迷う」



提督「w鎮守府の艦娘達はどうなるのですか?」



元帥「あそこには新しい提督が着任する予定だ。心配はいらん」



飛龍「」ホッ



元帥「む?もうこんな時間か。すまない。もう戻らなければならなくなった」



提督「そうですか。それではまた」



元帥「うむ、これからもがんばってくれ。それじゃ」ブォーン



飛龍「行きましたね......よかったのですか?他に頼み事しなくて。」



提督「他に頼み事なんてあるか?」



飛龍「例えば、昇級だったり艦娘を連れてくるだったり。」



提督「昇級は興味がない。俺は少尉のままで十分だ。それに艦娘を連れてくると言ったって望まず連れてこられたらかわいそうだろ」



飛龍「変な人ですね」



提督「よく言われる」




提督「そういえば飛龍、」



飛龍「はい?」



提督「お前、何かやりたいこと見つかったか?」



飛龍「ふふ、はい見つかりました。」



飛龍「戦闘機の開発です」



提督「ふーん。いいんじゃないかな。がんばれ」



飛龍「はい‼︎がんばります」








数日後、どこかの海の上



ザザー  ブォーン



真っ暗闇を進む一隻の怪しい船が孤島近海の海にいた




ブーーーーン



トツーツーツーツツーツートツトートーツツツツツツトトツトトツートーツ

[コチラ夜天改、我、不審船ヲ発見セリ]



飛龍「‼︎提督ーーー」






第二章 真夜中の不審船





タッタッタッタッタ バン



ドア「グハッ」



飛龍「提督!近海を哨戒中の夜天改が不審船を発見したとのことです!」



提督「もうちょっと落ち着け。というか夜天改ってなんだよ」



飛龍「あっ説明しますね。夜天改は夜間偵察機というものでですね、私が作ったんですよ。すごいでしょ?」



提督「おーすげぇ。ちなみに夜天はどんなんなんだ?」



飛龍「夜天は出来た時からいろいろ問題が山積みで...ってそんなこと言ってる場合じゃないです!不審船ですよ不審船!」



提督「その不審船のどこが不審なんだ?普通の貨物船じゃないのか?」



飛龍「夜天改からの情報によるとどうも航路がおかしいとのこと。この近海にある航路は少ないのですぐどこにいくかは分かるのですが、この船だけどの航路にものっておらずまた、どこにいくのかもわからないとのこと」



提督「確かにそれは怪しいなここら辺の海域は制海権が完全に取れていないから調べてみる必要がある。」



飛龍「何ですって!⁉︎」



提督「どうした⁉︎」



飛龍「不審船の中に...艦娘の反応があるとのこと。しかもずっとSOS信号を発しているそうです」




提督「......こいつはまた厄介なことになりそうだ......飛龍!」



飛龍「⁉︎はい」



提督「乗り込むぞ!送ってくれ!」



飛龍「えぇ⁉︎乗り込むってどうやって」



提督「俺がナイフを持って不審船に潜り込むわかったか?」



飛龍「‼︎はっはい任せてください」



飛龍(本当にもう......無茶ばっかり......でも私が言ったところで聞かないでしょうね)



不審船がいる海域




提督「あれか?」



飛龍「はい、間違いありません。」



提督「準備はできている。」



飛龍「......危なくなったら私も加勢します。」



提督「ありがとう。船員に気づかれないように近づいてくれ」



飛龍「了解です」



不審船の侵入口



飛龍「それではご武運を」



提督「ああ‼︎行ってくる」



不審船甲板



ギャハハハハハ ウェーイ

ノメノメ


提督(あいつらが船員か)



船員A「グフフフフにしても船長やりましたね」



船長「ガーハッハッハッハッハだろぉ」



船員B「いやー海軍の基地から艦娘を連れ去るなんてボスに言ったらどんな反応するでしょうね」



船員C「船長はこれからどんどん出世していくだろうなー」



船員D「クー羨ましいぜ」


ワハッハッハッハッハ

イイゾーモットノメー


提督(なるほど......沈めに来て良かった)



提督(幸いコチラには山ほど爆薬がある。囚われている娘を助けたら爆破させよう。......機関室を探そう)




不審船の機関室



提督(ようやく見つけた機関室)



提督(ここに爆弾をセットしてっと)



提督(捕われている娘を探しに行こう)



不審船の牢屋



??「............」



船員E「よう、気分はどうだ?」



??「最悪だね......」



船員E「ああ、そうかよっ」ナグル



??「うぐっ......ううううう......」



船員E「ねんねしたか......まあいい。起き............た..................ら............こき......つ............く......る..................し..........................................」バタン



提督「......テメェが寝てろ」



提督「......運ぶか」??オヒメサマダッコ



??(うーん......誰だろうこの人........視界がボヤけてよく見えない......だけど素敵な人だな......)



海上



提督「......よし、これくらい離れておけば大丈夫だろう。爆破!」ボタンポチ



不審船が大爆発を起こし爆沈した



提督(あれじゃ生存者はいないな......)



飛龍「提督......よかったのですか?」



提督「......ああ。船内で調べて分かったことだがあの船は有名な殺し屋集団R団の船だったことが分かったんだ。金菊団は日本のあちこちで事件を起こしていて日本の政府が手を焼いている奴らなんだ。そんなやつらの手に艦娘が渡ってみろ、それこそどんなことになるか分かったもんじゃない」



飛龍「なるほど......それなら納得です」



提督(さて、問題はこの娘だな。起きたらまたいろいろと聞かないとな。にしても体は小さいな......髪の色は水色がかった色をしている......こんな幼い子も戦争に出ているなんて...信じられないな)



孤島の鎮守府


執務室



飛龍「失礼します。連れてきました」



??「......」



提督「やあ、俺はこのなんもない孤島で提督をしている提督少尉だ。君は?」



??「私は......」




??「響だよ。その活躍ぶりから不死鳥の通り名があるよ。」


提督「響か。早速聴くが、どこの鎮守府の所属なんだ?」


響「響はM鎮守府の所属だよ」


提督「M鎮守府か、わかった。すぐに帰れるよう手配しよう。」


響「うん......ありがとう」


提督「?どうした?そんな暗い顔して」


響「......」


提督「何があるんだったら言ったほうがいいぞ」


響「......戻りたくない...」ナミダホロリ


提督「......どうしてだい?」


響「あそこに戻ると、また地獄のような生活に戻るから。」ポタポタ


提督「地獄のような生活って?」


響「響みたいな駆逐艦はフル遠征に出されるか、捨て艦にされるんだ。」


提督「なるほど......じゃあどうする?ここにいるか?」


響「え?」


提督「別に構わないぞ。俺はお前の好きなようにさせる」


響「ほんとに......ほんとにいいのかい?響は駆逐艦だよ。役立たずだよ」ウルウルウル


提督「駆逐艦だからって役立たずなのか?そんな事本気で思っているのか?」


響「ちがうの?」


提督「馬鹿言え、駆逐艦だっていいところあるじゃないか。速いとか、小柄とか」


響「うぅうぅ......こんなこと言われたの初めてだよ......」ウルウルウル


響「ほんとに......ほんとに、響を捨てないの?」


提督「捨てるだのそんなこと言うな。もっと自分に自信を持て。...そうだな、飛龍みたいに自分のやりたいことを見つけたらどうだ?」


響「響のやりたいこと......?」


提督「そうだ。他の鎮守府にいる響にはないものを身につけると言うのもいいかもしれないな。俺もできる限り手伝うから」


響「うううう......うわーーーーーん!!!!!!」テイトクニダキツキ


提督「よしよし、泣きたい時は思いっきりなけ」ナデナデ


飛龍(ここに来た時の私みたいになってる......というか私完全に蚊帳の外じゃん。)


提督「それじゃあ響、これからよろしくな」


響「よろしく、司令官」






提督があの孤島に着任する少し前、




第三章 欠陥品と謳われた娘






??「ぼくは白露型駆逐艦、時雨。よろしく」


D提督「駆逐艦か......せいぜい頑張りな」


時雨「わかった」


D妖精「提督......あの...その...」


D提督「なんだ、役立たず。こっちは忙しいんだ」


D妖精「あの......この娘、欠陥品なんです」


D提督「ああん?欠陥品だとぉ」


D妖精「ヒッ」


D提督「まぁいい。こいつを捨てる口実ができた」


時雨「え?」


D提督「え?ってなんだ?おまえはうちにいらねえんだよ」


時雨「そんな」


D提督「明日、A鎮守府に送るから、準備しておけ!」バタン


時雨「......妖精さん」


D妖精「何?」


時雨「ぼくはどこが欠陥品なの?」


D妖精「...艤装による攻撃ができないんだよ」


時雨「............」






A鎮守府


A提督「D提督が送ってきたやつがこいつか。」


時雨「白露型駆逐艦時雨だよ」


A提督「それでこれが資料ね..................明日、Z鎮守府に異動ね。」


時雨「え......どうして......」


A提督「どうしてって当たり前でしょ。こんな役立たずうちにはおけん。」


時雨「うぅ......」






Z鎮守府


Z艦娘A「あれが役立たずの時雨?」


Z艦娘B「そうらしいよ。なんでも、艤装による攻撃ができないらしいよ。」


Z艦娘C「マジwwそれじゃあただの動く的じゃん」


キャハハ



時雨「うぅ......」ナミダフキ








時雨「そんな感じで異動したらすぐ異動の繰り返し。たらい回しにされて数ヶ月。そしてたどり着いたのがこの鎮守府さ。」ウツムキ


提督「............」


飛龍「それは...辛かったね」


時雨「行った先でのヒソヒソ話を聞くたびに何回か死にたいと思った」


時雨「だから提督、僕を解体してくれないかな。もう、自分が嫌なんだよ」ポトポト


提督「............残念だが時雨、この鎮守府は工房が壊れているため、解体はできない。」


時雨「じゃあ......早く異動命令出してよ」


提督「そいつは嫌だな」


時雨「っ!なんで!」


提督「おまえは解体するにはもったいない視力を持っている。」


時雨「それが何?」


提督「目が見えない人は聴覚が優れていると言うふうに時雨の場合、攻撃できない代わりにの視力は異常なまでいい。片目4.5なんて視力、なかなかいないぞ。」


時雨「視力だけじゃあ何もできない」


提督「......少し待ってくれ。いいこと思いついた」


時雨「いいこと?」


提督「準備するからそれまで待ってくれ。」


時雨「わかったよ」






廊下


時雨「......何する気だろう?」


飛龍「さぁ?でも、提督は何かあなたのためにやってくれるらしいから、少し待ってみてもいいと思うよ」


時雨「......どうせ欠陥品の僕にできることはありませんよ」







3日後




響「時雨、司令官が読んでるよ。」


時雨「わかった」



執務室



コンコン、ガチャ


時雨「失礼しま......⁉︎」


提督「よう!きたか。」←両眼に大きなくまができて、フラフラしている


時雨「提督!一体どうしたんだい!」


飛龍「あなたのために三日間一睡もせずに何か作っていたそうよ」


時雨「......馬鹿なの?」


提督「ああ、馬鹿だ。しかし、おかげでおまえの為の『装備』ができたぞ。」


提督「はい、これ」縦に長い箱を渡す


時雨「これはなんだい?」箱を受け取る


提督「中を開けてみ、」


時雨「?............!⁉︎これは!」


飛龍「?...あら。」


時雨「スナイパーライフル‼︎」


提督「ただのライフルじゃあないぞ。試しに出撃してみな」


時雨「うん」



海上



提督「あの深海棲艦を撃ってみなさい」


時雨「?うん。」


飛龍「ってあれ戦艦ル級じゃん!大丈夫なの?」


提督「大丈夫なはずだ」


飛龍「ええ......」


時雨「............っ!」バン!


時雨が撃った弾がル級の眉間に見事命中し、ル級は無力化された。


提督「人型の深海棲艦って人の部分が死ぬと動けなくなるんだな......初めて知った」


飛龍「戦艦ル級動かなくなり、沈んでいきます」


時雨「............」


提督「時雨!やったな。」


時雨「僕がほんとに敵戦艦を沈めたの?」


提督「ああ、そうとも」


時雨「ああ......」アシカラクズレル


提督「!どうした?」


時雨「嬉しい。僕は戦えるようになったんだ。これで、欠陥品なんて言われずに済む」ポトポト


提督「おまえは今も前も欠陥品じゃあねーよ」


時雨「......ありがとう、提督。」


提督「礼はいらん、自分の部下にやれることをやっただけだよ」


時雨「......これからもよろしくお願いします!」


提督「ああ、よろしく」


飛龍(よかったね、時雨。)









孤島の近海



??「見えてきました。」


??「あの孤島です」


??「あなたのような人が......何故あの孤島を選んだのですか?」


緑髪の綺麗な女性「......恩を......返すためかな」




第四章 日本一の美人と提督の過去





提督「船?」


飛龍「はい。」


提督「どんな船なんだ?」


飛龍「それが......憲兵隊の船でして...」


提督「なんだ?憲兵が何のようなんだ?」


飛龍「わかりません。」


提督「......とりあえず行ってみるか」





少し前。




接岸地点



緑髪の綺麗な女性「ここが......何もないですね」


??「そりゃぁ離島ですもの」


??「あなたにはふさわしくない......」


緑髪の綺麗な女性「さて、兄さんはどこかしら?」


響「こんなところに憲兵が何のようですか?」


女憲兵A「な!貴様!無礼だぞ!」


女憲兵B「この方がどんな方か、知らないのか!」


響「いや......知らないよ......」


響(緑色の綺麗な髪の毛だ。それに、とんでもない美人だ。この世界にはこんな人がいるのか。初めて知った)


女憲兵C「この方は日本一の美女と呼ばれ、今やマスコミや雑誌などによく取り上げられる、三香山 縁羅様だぞ!」


響「三香山 縁羅?」


女憲兵A「縁羅様は、今注目を浴びている有名な政治家、三香山 征爾様の唯一の血の繋がった娘でもある。三香山 征爾様は、数々の政略に成功し、さらに殺人を犯した犯罪者の子を育てたと言った器用の大きな方である」


響「へぇー。そんな方が何故この何もない島に?」


縁羅「ここに兄さんがいると聞いて」


響「その兄さんの名は何と言うの?」


女憲兵B「質問しすぎだ!馬鹿者!しかも縁羅様に向かってその口調は何だ!」


響「あなたには聞いてない」


縁羅「少し静かにしてくれませんか?」


女憲兵達「「は!大変申し訳ございませんでした」」


縁羅「それに、もう護衛は大丈夫です。帰ってください」


女憲兵C「しかし......」


縁羅「あとは大丈夫です。いる方がかえって迷惑になります」


女憲兵達「っ!わかりました‼︎」


女憲兵達が、船の中に戻り、出航の準備をしている。


響「いいのかい?一緒に行かなくて」


縁羅「私、ここに着任するんですよ。憲兵として」


響「へぇ。ここでの生活はまあまあ厳しいよ。」


縁羅「ふふ、兄さんと一緒なら大丈夫です」




女憲兵達はいそいそと船を出航させて帰って行った。



縁羅「それで、私が探している兄さんの名前が知りたいんだっけ?」


響「うん」


縁羅「兄さんの名はk提督「縁羅⁉︎」......ん?」


提督「お前......いったい何でこんなところに......」


縁羅「あ、兄さん!」


響「え!兄さんって提督のことなの?」


縁羅「はい。」


飛龍「提督......妹いたんですね。」


提督「妹と言っても義理だけどな」


提督「それで、何でこんなところにいるの?」


縁羅「兄さんが家を出ていった数日後に私も、家族と縁を切って兄さんを追いかけるために、憲兵団に入りました。そして、兄さんがこの鎮守府にいると知り、強く願いを出してきたのですよ」


提督「どうしてそこまでして俺を......」


縁羅「今まで受けた恩を返すためですよ」


提督「恩?」


縁羅「小さい頃から私のことをずっと守ってくれたじゃないですか。その恩ですよ」


提督「いやいいって。恩返しなんてしなくていいんだから、今からでも遅くないから他の仕事を探しなさい」


縁羅「私は兄さんの側にいれることほどの幸せはないです」


響「頼りにされてるねー司令官は」


縁羅「あとは周りの眼と宗也の手から逃れるためかな」


提督「......なるほど。」


飛龍「?宗也?」


提督「俺の義理の弟で、縁羅の義理の兄だな。」


提督「三香山 宗也。表では、正義感の強い人間で通っているが、裏では縁羅によく手を出すクズ。」


響「うわ〜」


縁羅「しかも人の手柄を自分のものとし、嘘を平気で吐く。宗也は私にしか興味がない」


提督「あのクズのせいで元から悪かった俺の立場はさらに悪くなった。今じゃ俺は日本中で嫌われている」


時雨「どうして提督は元から立場が悪かったんだい?」←提督と一緒に来た


提督「......俺の産みの親は......大阪駅自爆テロの容疑者なんだ。」


飛龍「!大阪駅自爆テロ!」


響「確か、二十年以上前、大阪駅のホームでドューリ真理教の信者が引き起こした事件だよね。内容は、夕方の帰宅ラッシュの時間帯に人混みの中で体にくくりつけた爆弾を爆発させ、大量の死者が出た事件だね......その首謀者であるドューリ教の教祖と幹部がたくさん逮捕されて、最近数人は死刑が執行されたらしい」


提督「ああ、間違いないその自爆した人の中に俺の両親がいたそうだ」


飛龍「そうだったんだ......その後提督はどうなったの?」


提督「自爆テロをした者の中に、三香山家の親戚の親戚にあたるものがいたらしくてね。親戚が起こした事件だから俺は三香山 征爾に引き取られたんだ」


縁羅「引き取った当時は、殺人犯の子どもを引き取ると言う大胆な行動に多くの人が父を評価したのです。今となってはあれはただの名声集めに過ぎません」


提督「そこからの生活は酷いものだった」


提督「外に出れば非難や罵詈雑言の嵐。家に戻れば家族から除け者にされたり、弟に殴られる」


提督「他にもたくさんあった......」


縁羅「毎日酷かったですもんね......」


響「司令官...かわいそう......」


提督「そんな中、いつまでも俺の事を兄として慕ってくれたのが縁羅だ」


時雨「そうなんだ...」


縁羅「提督はいつも私を守ってくれました。時には大怪我をしても守ってくれました。そんな兄さんに、私はまだ恩返しができていないのです。」


縁羅「私にとって、心から安心して側にいれる唯一の人間です」


提督「......縁羅」


縁羅「兄さん......ここにいてもいいですか?」


提督「ああ、もちろんだ!」


響「これからよろしくね縁羅さん」


飛龍「よろしく」


時雨「よろしく」


縁羅「...!はい!」







縁羅が着任して数日後......




工房だった場所



妖精A「集まった?」


妖精B「集まったよ。これを見てくれ」


妖精C「燃料12000!」


妖精D「弾薬13000!」


妖精E「鉄鋼15000!」


妖精F「ボーキサイト10000!」


妖精G「開発資材150!」


妖精A「よーし集まったね」


妖精F「ふっふっふ。これこそ前から集めていた妖精たちのへそくり資材」


妖精D「いろいろな手で集めたよね」


妖精B「中には危険な集め方した者もいたよね」


妖精A「その努力が今、実る‼︎」


建造妖精「あとはうちに任せてや」


建造妖精「臨時のドックもできた事やし」


妖精A「それじゃあ頼んだ!」


建造妖精「了解!建造スイッチ......」


妖精達「「「「!!!!!!!!オン!!!!!!!!」」」」


ガコン!


14時間



妖精B「これから建造される娘が、提督にとってより良い道を開けてくれるといいね」



工房跡地で妖精達による秘密の建造が始まった事はまだ誰も知らない。




第五章 妖精達による建造






ダッダッダツダッダッダ


ドア「もう少し優しく開けて......」バン‼︎


縁羅「兄さーーーーん!!」


提督「何だ?そんなに慌てて」


縁羅「兄さん!大型建造した?」


提督「?いや。」


縁羅「大型建造、あと20分で完了らしいですよ‼︎」


提督「はあ⁉︎いったい誰が?」


縁羅「わからないですよ......わかっていたら聞きに来ません」


提督「資材は減っているのか?」


飛龍「いえ......数字は変わっていません。」


提督「じゃあ......妖精か?」


縁羅「......可能性はありますね......」


飛龍「あの......建造ドックは工房とともに壊れていたはずじゃ......」


提督「そういえば......どう言う意味なんだ?」


縁羅「それが......テントみたいなものの中で建造されているそうで......」


縁羅「テントの前に、大型建造完了残り20分と書かれていまして......報告しに来たわけであります。」


提督「なるほど......じゃあ待ってみるか」


飛龍「いいんですか?」


提督「別に妖精達が好きでやっているなら、口を出す必要はない。」


縁羅「それじゃあ、20分待ちましょうか」




20分後......



臨時ドック



プシュー



妖精達「おおおお‼︎」


建造妖精「フッ。いい仕事をしたぜ」


??「う...うーん?............ここは?」


妖精D「目を覚ました‼︎」


妖精G「君、自分の名前を言えるかい?」


??「私の名前は......」


??「...リヴァイアサン......」


リヴァイアサン「戦艦リヴァイアサンです......」


妖精達「おおおおおお!戦艦リヴァイアサン‼︎」


リヴァイアサン「?」


妖精A「やった!やった!」


妖精E「リヴァイアサンなんて艦娘、聞いたことない!新種の艦娘だ!!」


妖精B「よーし、今日は飲むぞー!」


ワイワイガヤガヤ


リヴァイアサン「......あの......」


提督「何だ?できたのか?」


妖精A「あっ!提督だ!」


妖精D「そっちにいる娘が今回できた娘だよ」


提督「ほう......名は?」


リヴァイアサン「戦艦リヴァイアサンです...あなたが私の司令官ですか?」


提督「そうらしい。」


リヴァイアサン「......これからよろしくお願いします」ペコリ


提督「ん。堅苦しいのは無しだ。早くここに馴染め。」


リヴァイアサン「はい...わかりました」


提督「ちなみに聞くが、」


リヴァイアサン「はい?」


提督「主武装は何だ?」


リヴァイアサン「............主砲62cm砲5基20門。副砲42cm砲2基4門。後は対空射撃可能な小口径砲多数。機銃多数です。」


妖精達「すごい!」


提督「え?どうすごいの?」


妖精達「ドテー!!」


妖精A「嘘でしょ......わからないの?」


提督「分からん。海軍のことなんて知ろうとしなかったし」


妖精B「戦艦大和は知っている?」


提督「それくらいなら......世界一の戦艦となら知っている」


妖精C「その戦艦大和のスペックをリヴァイアサンは遥かに上回ってるのよ。」


提督「ふーん」


提督「まあいいや。リヴァイアサン、これからよろしくな‼︎」


リヴァイアサン「よろしくお願いします」


妖精達(この提督の無知には驚きを隠せない。)




執務室



提督「............と言うわけなんですよ」


元帥『新種の艦娘か......今になって出てくるとは......』


提督「とりあえず、リヴァイアサンはさっき申し上げたとおりの性能らしくて......他の鎮守府に存在が知られてしまうといろいろと不味いみたいなんです」


元帥『......うむ、そうじゃな。リヴァイアサンについてはわしらからは非公表にしよう。』


提督「ありがとうございます」


元帥『ただし、リヴァイアサンについては月に一度はわしに直々に報告しろ』


元帥『あとは彼女を戦いに出すなり好きにしろ。公表するのも君に任せる。』


提督「ありがとうございます」


元帥『いい。いい。君にはいろいろ助かっている。』


元帥『何かあったらまた連絡する。』


提督「それではまた。」


ガチャ


提督「..................」


提督「好きにしろ......か......」


提督「......性能を確かめるか」




海上



飛龍「改めて見るとすごい武装ですね......重くないんですか?」


リヴァイアサン「大丈夫です。それより、目標はあれですか?」


海上を進むル級四隻


提督「ああ、そうだ。攻撃してみてくれ」


リヴァイアサン「了解。主砲......目標敵戦艦ル級四隻。......」


ガコンガコンガコン


リヴァイアサン「全門...斉射!」


ドカーン


ヒュー〜......


ドカーン


飛龍「ル級四隻轟沈。」


時雨「すごい......これが62cm砲の威力......」


縁羅「恐ろしい......」


リヴァイアサン「......任務完了」


提督「帰投するぞ。」


一同「はい!」



鎮守府


提督「リヴァイアサン」


リヴァイアサン「はい?」


提督「ここでは、みんなにやりたいことを見つけてもらっている」


リヴァイアサン「はい」


提督「おまえもやりたいことを見つけてみろ」


リヴァイアサン「わかりました」


提督「これからよろしくな」


リヴァイアサン「はい」




工房跡地


妖精A「良かったねー。成功して」


妖精B「うん!」


妖精A「銅材と燃料と弾薬が2000ずつなくなった時はどうなるかと思ったけど何とかなってよかったねー」


妖精B「ねー」


妖精A「にしても、おかしくない?前まであった資材が一夜にしてなくなるなんて。」


妖精B「うん...?」


妖精A「資材の見張りしていたのってBちゃんだったよね?」


妖精B「......」マッサオ汗ダラダラ


妖精B「ちょっと急用思い出した!」ダッダッダツダッダッダ


妖精A「妖精の屑がこの野郎...逃しはしねえからな!」ビュン


飛龍「元気ね......」


妖精A「盗んだ分の資材を返すまで夕飯抜きだ!この大馬鹿やろう!!!!!」ダダダダダダダダダ


妖精B「ウワアアアアアアア!ごめんなさいいいい!!」








煙が上がる海上


??「......もういや...」




第六章 大本営からの招集




リヴァイアサンの着任から一ヶ月後......



大本営

元帥執務室



元帥「そこに座ってくれ」


提督「はい」


元帥「すまないな。急に呼び出して。」


提督「別に構いません」


提督「それで、話したいこととは?」


元帥「うむ、早速本題に入ろう」


元帥「まず、w提督の現在についてじゃ」


元帥「奴は今海軍が運営している収容所にいる。が、最近その収容所内で問題を起こし、刑期がさらに伸びた」


提督「へえ」


元帥「奴に関してはそれだけじゃ。続いて不審船について話をしよう」


元帥「調査隊によると、不審船は君の報告通りR団のものだとわかったんじゃ」


元帥「それくらいかのう。」


元帥「最後にリヴァイアサンのことじゃ」


提督「彼女がどうしたのですか?」


元帥「いろいろ調べて出した結論じゃが、恐らくリヴァイアサンは艦娘の............"突然変異体"と思われる」


提督「どうしてですか?」


元帥「まず、普通の艦娘じゃが、彼女らは昔の大戦で戦った艦艇が元となってできている」


元帥「じゃが......」


元帥「リヴァイアサンという戦艦は、存在したことがないんじゃ」


提督「......」


元帥「これはわしの勝手な憶測だが、今回建造ボタンを押したのは提督ではなく妖精である。そのため、妖精達の想いが何かが建造に影響されて生まれたのじゃと思う」


提督「妖精達の想い......」


元帥「お主ほど艦娘にも妖精にも甘い提督は聞いたことがない」


元帥「恐らくお主の日頃の感謝が、リヴァイアサンという形で、出てきたのじゃ」


元帥「そう考えるしかできない。他の可能性が浮かばん」


提督「そう......ですか............帰ったら妖精達に何か振るわなければ」


元帥「そういう所じゃ。」


元帥「これからも頼んだぞ」


提督「了解致しました!」ビシ


元帥「わしからは以上じゃ。もう帰っても良い」


提督「わかりました。それでは失礼します」キイーガチャ


元帥「..................立派な息子に育ってよかったのう......英忠。」


キイーガチャ


総元帥「失礼する」


元帥「おっとこれはこれは」


総元帥「提督が来ていたのか......」


元帥「もう帰りましたよ」


総元帥「そうか......少し話してみたかったが............まあいいだろう。元気だったか?」


元帥「はい。」


総元帥「そうか......彼のような者が海軍にたくさんいればな......」


元帥「......」


大本営広場



??「あいつか......縁羅ちゃんを奪った奴は......」


??「......演習して縁羅ちゃんを僕のものにしてやる」


??「あんな社会のゴミに、縁羅ちゃんは似合わないからね。一番似合うのは......」




??「お金のある僕だからね。」




提督「......!」ゾゾゾー




孤島鎮守府




縁羅「......!」ゾゾゾー


響「どうしたんだい?」


縁羅「今、すごい悪寒が走りました......」


響「?」



提督・縁羅「嫌な予感がします(するな)」





第七章 新たな漂流者





一週間後

孤島海岸



??「」


響「うん?」


??「」


響「‼︎」


響「電‼︎」


執務室


提督「......」カキカキ


飛龍「......」カキカキ


ダッダッダツダッダッダ


バン‼︎


ドア「もはや我の意見は受け入れられない」


響「司令官‼︎」


提督「どうした?」


響「電が......電が......」


提督「電?」


飛龍「響ちゃんの妹ですね」


提督「ふーん。その電がどうした?」


響「海岸に打ち上げられてた!」


提督「......わかったすぐに行く。飛龍、任せたぞ」


飛龍「はい」



医療室


電「うーん......」


響「‼︎電‼︎」


電「ひ...び......き...おねえ......ちゃん?」


響「そうだよ!響だよ!」


電「生き......て............たの?」


響「うん!生きてるよ」


電「よかっ......た......」


電「......」


響「電?」


電「zzz......」


提督「......安心しろ。寝ただけだ」


響「よかった」


提督「............この様子だと、ずいぶん疲労が溜まっていたようだな」


響「電は......M鎮守府の遠征艦隊の旗艦だったんだ」


提督「ふーん」


響「初期艦だったから練度も結構高かったから、長期の遠征に出されることもよくあったんだよ。


提督「頻度は?」


響「遠征から帰ってきたらまたすぐに遠征に出されるの繰り返し」


響「まるで機械のように出されるから疲労が溜まっていてもおかしくはないよ」


提督「......そうか......起きたら事情を聞かないとな」


響「......M司令官は艦娘をものとしかみていないんだ......電が沈んだって探しにも来ないよ」


提督「......最低のクズだな」


提督(......今の海軍にマシな奴は他に誰かいないのか?)


時雨「少なくともいないと思う」←今来た


提督「時雨⁉︎」


時雨「そんなに驚かれると流石に悲しいな......」


提督(こえー...俺の心を読んでいやがる......)


時雨「はて?何のことやら......僕は人の心を読む能力はないよ」


提督(もうつっこまんぞ......)


時雨「それより、そのM提督のことなんだけど、噂じゃあR団とのつながりがあると囁かれているよ。」


提督「......なるほど......」


響「何が分かったの?」


提督「響、恐らくだが、時雨の噂が本当ならお前は誘拐されたのではなく売られたんだ」


響「......響が売られた?」


提督「大体おかしいと思ったんだ。」


提督「いくらR団といえど海軍の鎮守府に侵入し、響を連れ去るのは難しい」


提督「響、どうやって連れ去られたか覚えているか?」


響「えっと......M司令官に呼ばれて、廊下を歩いているときに後ろから硬いもので殴られたんだよ。そして気を失って......気がついたらあの船の牢屋に入れられていたんだ」


提督「なるほど......そうなると、ますますR団と繋がっている可能性が大きくなったな......」


響「............」


提督「M提督とR団との繋がりの証拠を探そう」


時雨「どうやるんだい?」


提督「久々の......ハッキングだ」


執務室


提督「......」カタカタカタカタ


縁羅「手伝いましょうか?」


提督「ああ、頼む」


縁羅「......無理をしないでください......」


提督「......ああ、昔なら無理をできたんだが......今はあいつらが居るから、無理できない」


縁羅「............今あなたがいなくなれば悲しむ人がたくさん居ることを忘れないでください」


提督「......俺も味方が増えたもんだ」


コツコツコツコツ


提督「ん?」


ガチャドア「やっと普通に開いてくれた」


電「失礼するのです」


提督「お?体はもう大丈夫なのか?」


電「はい。おかげさまで」


電「あなたがここの司令官さんなのですか?」


提督「ああ、提督少尉だ。」


電「暁型駆逐艦四番艦電なのです。響お姉ちゃんから聞きました。助けてくださりありがとうございます。」


提督「礼は響に言いな。おまえを助けたのは俺じゃない」


電「でも、響お姉ちゃんを助けたのは司令官さんじゃないですか。響お姉ちゃんを助けてくださりありがとうございました」


提督「どういたしまして」


電「何か出来ることはありませんか?」


提督「そんじゃ、M鎮守府とR団の繋がりを示す証拠はないか?生憎、M鎮守府の監視カメラを見てみたが証拠が見つからなくてね」


電「それなら、これを聞いてくださいなのです」つボイスレコーダー


『おい、誰もみてないだろうな』


『ああ、誰もみていない』


『よし。それじゃあ取引をしよう』


『......艦娘を一人、送ろうか?』


『そいつはいい。無事送れたら一千万円を報酬としてやる』


『ヒヒヒ......それじゃあターゲットを言うぞ。ターゲットは............響だ!』


提督「⁉︎」


縁羅「⁉︎」


響「⁉︎」


『そうか。それじゃあ明日のフタフタマルマルに連れ去る。』


『分かった』


ポチ



提督「............」


響「......司令官の予想は的中していたんだね......」


縁羅「......なんてこと......」


電「その翌日、響は予告通り連れ去られたのです」


電「みんなには解体したと言って」


提督「......」


縁羅「この証拠......どうします?」


提督「......本来なら元帥に報告することだが......これはいざと言うときに使うカードにしよう」


縁羅「わかりました......響ちゃん?」


響「............M司令官のことは嫌いだけど......何だかな......悲しいな...」ポタポタ


提督「......」


電「響お姉ちゃん......」


提督「...放っておこう......そういえば電」


電「なんですか?」


提督「どうしてお前は海岸に打ち上げられていたんだ?」


電「遠征の途中に深海棲艦の襲撃に遭って、電だけ離れてしまい、なんとか敵を巻いたのだけど安心したら一気に疲れと睡魔が襲ってきて......そして......」


提督「この島に流れ着いたと......」


電「そうなのです」


提督「そうか。電。お前はこれからどうする?」


電「もうあの鎮守府に未練はないのです。ここに置かせてください。お願いします」


提督「わかった。それじゃあまずお前に任務を命令する。」


電「なんなのですか?」


提督「やりたいことを見つけろ。それだけだ」


電「......分かったのです!これからよろしくお願いするのです」


提督「ああ、よろしく」






とある鎮守府


??「もうお前は用済みだ。使えないゴミが......」


??「......」


??「......そうだ!お前みたいなゴミが集まる鎮守府があるんだっけ?そこの提督も社会のゴミだったはず......よし、お前をそこに異動させる。いいな?」


??「はい......」






第八章 D鎮守府からの異動






提督「異動?ここに?」


飛龍「はい。一人......」


提督「ふーん。何処から?」


飛龍「D鎮守府からです」


提督「D鎮守府か......」


飛龍「?」


提督「なあ、飛龍、」


飛龍「はい?」


提督「ここに異動されてくる娘って......そういうやつなんだろ?」


飛龍「............」


提督「ま、何かしら"訳あり"だというんだろう。」


飛龍「......それと、妖精達が部分解体機というものを作ったそうですよ」


提督「部分解体機?なんだそれ?」


飛龍「妖精達曰く、解体機は艦娘から完全に資材に代わるまで解体するため、後には資材しか残らないのですが、部分解体機は艦娘の"艦"の部分だけを解体し、ただの"娘"...つまりは普通の女の子にしてしまう訳だそうです」


提督「性能は分かったが仕組みがわからん」


飛龍「私もです」


提督「報告は以上か?」


飛龍「はい。」


提督「なら、さがってもいいぞ。」


飛龍「それでは、失礼しました」ガチャン


提督「............」


提督「寂しくなったな。この前送られてきたラジオでも聴こ。」


ラジオ ♪♪〜←ピアノの音色


提督「......ピアノ...か......」



会議室



響「新しい娘が来るって?」


電「そうらしいのです。」


時雨「どんな娘かな?」


リヴァイアサン「......優しくていい娘がいいな......」


縁羅「きっと優しい娘ですよ」


時雨「にしても、D鎮守府か......」


電「?どうしたのです?」


時雨「僕はあそこで建造されたんだ。だから、あそこの提督とあったことがある。僕の中では二番目に嫌な人だったかな」


響「......どんな人なんだい?」


時雨「見た目はホスト級のイケメン?ってやつなんだけど、中身が最悪でね。自分には墜とせない女なんてこの世にはいないと考えているような人でね、さらにお金持ちだから何をしても許されると思っているから、嫌な人だよ」


響「oh......」


電「......ちなみに一番は誰なのです?」


時雨「一番はK提督かな。彼もD提督同様、ホストみたいな見た目にお金持ちときた。さらに、一度狙った女は必ず堕とすと言っている人でね。しかも、自分が興味のない者にはストレス発散のため、暴力や暴言をするなど、最低な人間だよ」


リヴァイアサン「これが...人間という生き物......恐ろしい」


電「リヴァイアサンさん、ここの司令官さんみたいに常識がわかっている人もたくさんいるのです。みんなそんな人ではないのです」


リヴァイアサン「そう...ですか。あと、リヴァイアサンでいいです...」


電「分かったのです」


リヴァイアサン「......そういえば......響さん、電さん、やりたい事は見つかりましたか?」


響「うん、響と電は縁羅さんから刀を学ぶことにしたんだよ」


時雨「たしか、刀を昔から扱っていたから、剣術には自信があるって前に言っていたね」


縁羅「はい、私は小さい頃から剣術を学んでいたので、剣術には自信があるんです」


リヴァイアサン「そうだったのですか。......私も早くやりたいことを見つけましょう。」


電「頑張るのです」



翌日



提督「はい......はい、ありがとうございます。よろしくお願いします」ガチャン


飛龍「何をされていたのですか?」


提督「ピアノの注文」


飛龍「はい⁉︎」


提督「いやな、昨日ラジオでたまたまピアノを聴いてな、うちにもあったらいいだろうなと思ったから注文してみた」


飛龍「わかりました。ですが、どうやってここに運んでくるのですか?」


提督「そこは元帥に頼んで小さな船で運ぶ」


飛龍「......よく、許可してくれましたね」


提督「俺にはいつも助かっているからこのくらいどうって事ないと言われた」


飛龍「へえ......それはそうと提督、沖に船が」


提督「......きたか......飛龍、ここを頼む」


飛龍「わかりました」



接岸地点



提督「あなたがD提督ですか?」


D提督「他に誰がいる?」


提督「一応です」


縁羅「あの......異動されてくる娘って?」


D提督「連れてこい!」


D憲兵「は!」



二分後



D憲兵「連れてきました!」


D提督「遅い!二分も待たせるな」


D憲兵「申し訳ございません。一人は大人しかったのですか、もう一人が暴れまして......」


提督「ん?もう一人?一人じゃないのか?」


D提督「急遽、いらねえゴミがもう一人増えた。だから連れてきた。」


D提督「右が吹雪、左が長良だ。どっちもお前みたいな社会のゴミにはお似合いの奴らだ」


縁羅「」ブチッ


提督「⁉︎」ビクッ


吹雪「......」


長良「......」ギリィ←D提督を睨んでいる


D提督「さて、ところで縁羅」


縁羅「なんですか?」


D提督「俺と一緒に行こう!」


縁羅・提督「...はい⁉︎」


D提督「何を驚いているんだ?そんなに俺と一緒に行くのが嬉しいか?」


縁羅「あの...わたD提督「君みたいな美しくて心が優しいVIPは俺と一緒に人生を歩むべきなんだ」


縁羅「ですから、わたD提督「なのに上層部は、君みたいな人を強い俺のところではなく、こんなしょぼくて薄汚い、それも社会のゴミのところに送りつけるなんて...君にとっても屈辱的だろう?」


D提督「でも、大丈夫だ。これからは俺がどんなことが起きようと守ってあげる。さあ、俺と一緒に来てくれないか?」


縁羅「......」


D提督「...答えを聞くこともないか。じゃあ俺と一緒に縁羅「嫌です」...え?」


縁羅「嫌です」


D提督「いや、遠慮しなくたっていいぞ。さては照れてるな。可愛縁羅「そんなわけ有りません」...え?」


縁羅「聞こえませんでしたか?い・や・で・す!」


D提督「なっ何を言っているんだ?面白い冗談だな。そんn縁羅「冗談ではありません」


縁羅「あなたなんかより、こっちの兄さんの方がずっと安心できます。」


D提督「......そうか!分かったぞ!その男に操られているんだな!許s縁羅「証拠もなく私の兄であり、恩人でもあるこの方に冤罪をかけないでください」


D提督「証拠はこいつのことを兄と呼んでいることだ!違うか?」


縁羅「違います。彼は私の父が養子として家族になったので、義理ではありますが兄になります」


D提督「そういえばそうだったな......でも、それでいいのかい?大量殺人犯の息子が兄なんて君にとっては屈辱的だろう?」


縁羅「確かに、聞こえは悪いかもしれません。」


D提督「そうだろう?じゃあ縁羅「しかし、」


縁羅「今まで生きてきた中で男の人は皆、私を色欲の目で見てきたのです。あなたのように。」


D提督「な!俺が君を性的な目で見ると?そんなわけな縁羅「あります」


縁羅「あなたはなぜ、私を連れて行こうとしたのですか?憲兵が足りていないなら憲兵団本部から頼めばいいのです」


D提督「いやだから、君が心配で言っているんだ。うちは最前線で戦っているから強いし、駆逐艦一人か二人しかいないここよりは何倍もマシだ。」


縁羅「最前線で戦っているから強い?私は貴方の艦隊よりここにいる艦隊の方がよっぽど強いと思いますが?」


D提督「なら......おい!そこのゴミ!」


提督「俺か?」


D提督「お前以外誰がいる?演習を申し込む。」


提督「はあ......面倒くせ......」


D提督「いいからとっとと用意しろ!ゴミが」


提督「はいはい」


縁羅(この人何回兄さんをゴミと言うのかしら......今すぐ刀でバラバラにしたい)ハイライトoff



物陰



飛龍「ふーん...演習かぁ......新型機の性能テストにはもってこいかな」ハイライトoff


響「この演習は容赦できないな」ハイライトoff


リヴァイアサン「..................」(無言の怒り)+ハイライトoff


時雨「D提督......僕をどれほど怒らせたら気が済むのだろうか?」ハイライトoff


電「皆さん目が怖いのです...」ガクガクブルブル




第九章 初めての演習




会議室



提督「つーわけだ、それで演習の作戦なんだが......お前ら?」


飛龍「なんでしょうか?」ゴゴゴゴゴ


響「早く演習に行きたい」ゴゴゴゴゴ


提督「いや、俺の気のせいだといいんだけどなんかオーラみたいなのがお前らから出てるようなんだが......」


リヴァイアサン「気のせいです」ゴゴゴゴゴ


提督「気のせいじゃないよね?絶対怒ってるよね?すまない。急に演習なんて言って」


電(多分そこに怒っているのではないのです)


時雨「別に演習は良いんだけど、相手が相手だから...ね」ゴゴゴゴゴ


提督「......作戦なんだが............」



D提督の船の上



D長門「............」


D陸奥「どうしたの?そんな気に食わない顔して。」


D長門「陸奥か...今回の演習、相手が弱すぎるのがちょっとな...」


D陸奥「確かに、どうして向こうの提督は断らなかったのかしら?」


D長門「分からん。ここの提督を直接見たわけではないが、ここにいる数少ない艦娘のことを本気で思ってないようだな」


D陸奥「その可能性は否定できないわね......こっちは私たちを含めた戦艦四隻、空母二隻。対する向こうは、駆逐艦が精々二隻いるかいないかくらいだからね」


D長門「こんな演習を受けるここの提督の神経がわからんが、もっと分からんのがうちにのD提督だ。なぜ弱いのを分かっていて申し込むのやら」


D陸奥「さあ?何かありそうね。」


D長門「私たちにはここと演習すると言っただけだからな、終わったら理由を聞いて見るとしよう」



同じくD提督の部屋



D提督「やれやれ、縁羅もここの提督に無茶を言うわけだ」←無茶を言った張本人


D憲兵A「縁羅様はきっとあなたを見て照れているのでしょう。」


D憲兵B「いやー流石はD提督。墜とせない女はいないと言うのも頷けます」


D提督「きっと演習が終わった後には......グヘヘヘヘ」


D提督「待ってろよー!縁羅!必ず君を俺のものにしてやる!」


D憲兵B「そのいきです!D提督!」



ワハハハハハハハ



部屋の外


D加賀「......」


D赤城「D提督は相変わらずですね」


D加賀「.........吹雪さんと長良さんがここで生きていけたらいいんですけど……」


D赤城「ここに居る限り、沈むということはないと思いますが……」


D加賀「ここは前線からは離れているから、強い敵がでてはきませんがここの提督がどんな人物かによります。ここの提督は悪い噂しか聞きません」


D赤城「……噂通りの人でないことを祈りましょう…」



執務室



提督「改めて、この何もない孤島に理不尽な島流をくらった提督少尉だ。よろしく」


吹雪「…特型駆逐艦…I番艦の吹雪です…」


長良「長良型軽巡洋艦I番艦の長良。」


提督「改めてよろしく。さて、来て早々悪いが、2人には任務を吹雪「いやです」……」


吹雪「もう…戦場に行きたくないです……」


提督「……そうか…でも、この任務はここに居る限り必ず遂行しなきゃいけない任務だ」


長良「……私が吹雪の分までやる。」


提督「いや、本人がやらないと意味がないから。吹雪は吹雪、長良は長良でやってもらう。」


長良「っ!……」睨む


提督「…せめて断るか断らないかは内容を聞いてからにしてくれない?」


長良「何よ、内容って?」


提督「任務の内容はやりたいことを見つけろだ。」


吹雪・長良「やりたいこと?」


提督「ああ、やりたいこと。お前らが興味があるものを見つけてもらう」


提督「すぐにとは言わん。ただ、必ず見つけて欲しい。俺も出来る限り協力する」


吹雪「戦場にはいかなくていいのですか?」


提督「俺は強制ということはよっぽどの事がないとやらない。出撃も、行きたい奴らだけ行かす。誰も行きたくない時はやめる」


長良「そう……なの…」


提督「基本的にここに居る奴らのことは俺が身をもってまmいでででででででででででででで」ホッペタヒッパラレ


飛龍「それで何回私を心配させたかお忘れですか?」


提督「悪かった、悪かったから辞めてーーー」


飛龍「まったく」


提督「うう…」ヒリヒリ


提督「ま、そういうわけでここでの生活はまあまあキツイが、慣れてくれ」


吹雪・長良「はい!」



翌日



縁羅「これより、D鎮守府と孤島鎮守府の演習を始めます」


D提督「逃げずに来たのは意外だな。てっきり逃げ出すかと思ってた」


提督「……」


D提督「ま、数少ない駆逐艦でがんばれ〜」


縁羅「それでは演習…始め!」



距離はお互いの砲の射程外から始まる



D鎮守府サイド



D加賀・D赤城「索敵機発艦。」キリキリキリキリ パシュ!


零戦52型 ブーーン



D長門「駆逐艦だから私達の出番があるかわからないな……」



孤島鎮守府サイド



飛龍「新型戦闘機桃華、発艦!」


桃華ゴオオオオオオオオ


時雨「?あの戦闘機プロペラがついてないよ。どうやって飛んでいるの?」


飛龍「よくぞ聞いてくれました!桃華はジェットエンジンで飛んでいるのです」


響「ジェットエンジン?」


飛龍「ジェットエンジンとは私が開発した新しい形のエンジンでですね、最高時速は1000キロを超えます!!」


飛龍「きっと敵の飛行機を叩き落としてくれるでしょう」


時雨「……すごいものを作ったね…」



D鎮守府サイド



D扶桑「……今回の演習…相手が可哀想ですね」


D山城「いくら相手の提督が悪い人とはいえ駆逐艦二隻か一隻相手にこの戦力は……」


D長門「可哀想なのは駆逐艦達だ。勝てない演習に無理矢理引っ張り出されているのだからな」


D加賀「…………」


D赤城「どうしたのですか?加賀さん」


D加賀「本当に駆逐艦だけなのでしょうか?」


D長門「他に何がいるんだ?」


D加賀「わかりません。相手の編成を聞いた人はいますか?」


D山城「…聞いてませんね。」


D扶桑「同じく…」


D長門「私も聞いてないな。陸奥は?」


D陸奥「聞いてないわ」


D加賀「……不測の事態に一応備えておきましょう。相手の情報が確実でない今、下手に動くと返り討ちに遭う事も考えられます」


D長門「……たしかに、加賀の言う通りだ。警戒はしておこう」


D提督『必要ない』


D長門「!D提督…」


D提督『加賀、貴様の要らぬ心配のせいで士気が下がっていたぞ。終わったら罰を受けてもらう」


D長門「な⁉︎」


D扶桑「それはあんまりかと……」


D提督『なんだ?お前も罰を受けるか?扶桑』


D扶桑「っ!……」


D提督『弱音を吐くなクソが』


D陸奥「……行きましょう…」



その頃D鎮守府艦隊の上空10000メートル付近



桃華 ゴオオオオオオオオ



トツートツツーツツツーツツツーツーツートト



飛龍「敵艦隊発見!」


リヴァイアサン「早いですね。」


飛龍「攻撃隊、発艦!」キリキリキリキリ パシュ!


天山改  ブーーン


流星改  ブーーン




飛龍の攻撃隊発艦から10分後


飛龍「……見つかりましたか」


零戦52型 ブーーン



D鎮守府サイド



D赤城「!偵察機から敵の情報が入ってきました!」


D長門「編成は?」


D赤城「えっと………え⁉︎」


D加賀「どうしたのですか?」


D赤城「……駆逐艦三隻…空母一隻………特定不可能の艦が一隻……」


D長門「特定不可能な艦?」


D赤城「えっと、艦隊の中で一番大きくて四連装の砲が五基ある……おそらく戦艦」


D陸奥「何?その娘?」


D加賀「………」


D山城「………空母がいるのも意外だけど、そんな娘がいることにも意外よ。」


D長門「とりあえず、攻撃隊をおくれ。その戦艦は厄介だ」


D赤城「わかりました」


D加賀「‼︎一時の方向に敵の攻撃隊!」


D長門「な!」


D扶桑「対空戦闘用意!」


D赤城「戦闘機隊、発艦!」キリキリキリキリ パシュ!


D加賀(いつの間に居場所が…)


零戦52型 ブーーン


ピカ!

桃華 ゴオオオオオオオオ

ドドドドドドドドド


零戦52型 ボン!


D扶桑「嘘…戦闘機隊が…」


D山城「簡単に…」


D加賀「………速すぎる」



天山改 魚雷投下


D長門「!陸奥!避けろ!」


D陸奥「っ!避けられな」ドカーン


D赤城「陸奥さん!」


D加賀「赤城さん、直上‼︎」



流星改 爆弾投下



赤城「きゃあああ‼︎‼︎」ドカーン


D長門「陸奥!赤城!」


D陸奥「うう…」中破


D赤城「ぐう……」大破


縁羅『航空母艦赤城、大破撃沈判定。撤退してください」


D赤城「…はい…」


D長門「赤城がやられたか…!加賀、魚雷だ避けろ!」


D加賀「⁉︎しまっ」ドカーン


D加賀「………」大破


縁羅「航空母艦加賀、大破撃沈判定。撤退してください」


D加賀「…分かりました」


D長門「空母が二隻ともやられた」


D扶桑「…長門さん、敵機が帰って行きます」


D長門「………わかった。」


D提督『おい?聞こえるか?俺だ。』


D長門『D提督?今まで何処に…」


D提督『少し、離れていた。で、どうだ?一隻は沈めたか?」


D長門「……貴方が離れている間に敵の攻撃機により、陸奥が中破。赤城と加賀が大破撃沈判定を受けて撤退した」


D提督『………』ガタッ


D長門「………行くか」



孤島鎮守府サイド



飛龍「敵、戦艦一隻中破。航空母艦二隻撃破」


時雨「MVPだね」


響「……どうやら響と電の出番は無いみたいだね」


時雨「後は、僕とリヴァイアサンで撃破するよ」


提督『頼んだ』




10分後



リヴァイアサン「敵艦が射程距離内に入りました」


時雨「……よし、狙える」


リヴァイアサン「全砲門目標補足。斉射」ドーン


D長門「敵艦、みゆ!」


D山城「まだ射程外です」


D陸奥「慎重に接近しまs」ヒュ〜


ドカーンドカーン


D陸奥「嘘……」大破


D山城「なんなのよ…」大破


扶桑「山城!」


D時雨「………っ!」ドン


カン!


D扶桑「…へ?」ドカーン


D扶桑「………」大破


縁羅「戦艦山城、扶桑、陸奥、大破撃沈判定。撤退してください」


D長門「………」


時雨「………」


D長門「…」


時雨「…」ドン




縁羅「戦艦長門大破撃沈判定。よってD鎮守府艦隊は全滅。この演習は孤島鎮守府の完全勝利とします」


提督「……よかった」





第十章 怒りのリヴァイアサン





タッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタ


バン!D提督「き〜さ〜ま〜………」


提督「どうされました?」


D提督「どう言う手を使った」


提督「はい?」


D提督「正直に答えろ!」エリクビツカミ


提督「どうも何も、正統法で勝ちましたよ?」


D提督「嘘つけ!駆逐艦二隻でどうやって」


提督「いつ」


D提督「あ?」


提督「いつ、うちが駆逐艦が二隻だけだと言ったのですか?」


D提督「初期艦と欠陥品の時雨で2人だろ?違うのか?」


提督「演習中にあなたの長門から攻撃機にやられたと言われていたのを忘れているのですか?」


D提督「っ…そういえば攻撃機にやられたと聞いたな……その空母……どうやって手に入れた?ここの工房は壊れていたはず…」


提督「……それh「失礼します」


D提督「な!貴様、こんな時に勝手に入ってくるのは地下牢行き…!」


飛龍「私はあなたの部下ではありません。」


D提督「……お前がさっきの演習に出ていた空母か。」


飛龍「はい、航空母艦飛龍です」


D提督「貴様の所属は何処だ?正直に答えよ」


飛龍「ここです」


D提督「嘘つけ!」


飛龍「嘘ではありません。今は、ここに所属しています」


D提督「今は?」


飛龍「元はW鎮守府にいましたが、W提督の資材横流しが発覚し、訳あってここに配属になりました」


D提督「……そうか…」


D提督「………演習メンバーを呼べ。」


提督「飛龍。」


飛龍「はい。少々お待ちください」




飛龍「呼んできました」


D提督「……五隻…驚いた、時雨も参加していたとは」


時雨「久しぶりだね、D提督」


D提督「……今回のそれぞれの戦果を言え。」


飛龍「航空母艦二隻撃破。戦艦一隻中破」


リヴァイアサン「戦艦二隻撃破」


響「ない」


電「無いのです」


時雨「戦艦二隻撃破」


D提督「………」


D提督「……浜辺に艤装を展開して来い。」


提督「……」



浜辺



D提督「ほう…‥」


提督「気が済みましたか?」


D提督「…今回、縁羅ちゃんを連れて行くのはやめよう」


提督「…それdD提督「だが、」


D提督「そこの灰色の髪のやつ」


リヴァイアサン「……はい」


D提督「俺のところに来い!」


一同「はあ⁉︎」


D提督「装備は?」


リヴァイアサン「主砲62cm砲4基20門、副砲42cm2基4門、その他諸々」


D提督「素晴らしい。こんな物をここに置いておくのは勿体無い。前線で有効に使わせてもらう」


提督「おいまtD提督「お前に拒否権はない。大佐である俺が命ずる。リヴァイアサンを、大人しく引き渡せばいいのだ」


リヴァイアサン「……」


D提督「こんな社会のゴミと共に腐るなんて勿体無い。こう言うものこそ、使ってなんぼのもんだ。」


D提督「そして、今度こそこのゴミから縁羅ちゃんを助け出してやる」


D提督「さあ、俺の元に来い、リヴァイアサン!」


リヴァイアサン「……」スタスタスタスタ


飛龍(…………完全に怒っている…私もだけど)


響(ものすごく怒りたいけど、リヴァイアサンの怒りが尋常じゃないから怒る気力が起きない)


D提督「おお、やっぱり俺がいいんだな。こんなゴミよりは当然か。」


時雨(………馬鹿なの?余計に怒らせてる)


D提督「ひひ、部下に裏切られた気持ちはどうだ?ゴミ、」


提督「…リヴァイアサン」


D提督「これで俺は…昇格d」


リヴァイアサン「死んでください」ジャキ!


時雨「あぶなーい!」D提督を殴り飛ばし


リヴァイアサン「斉射!」


ドカーン!


D提督「グアアアアアアアアア」


提督「おい、時雨!」


時雨「なに?提督?」満面の笑顔


提督「スッキリしたか?」


時雨「うん!」


D提督「し〜ぐ〜れ〜」


時雨「なんだい?」


D提督「この俺を殴り飛ばすとはどう言うつもりだ」


提督「リヴァイアサンの砲撃が直撃して、バラバラになった方が良かったか?」


D提督「くう〜………リヴァイアサン、何故だ!」


リヴァイアサン「チッ……外しましたか…次は絶対に当てます」


D提督「ひい〜おい、今すぐ止めろ!」


提督「いや無理に決まっているじゃないですか…あなたが完全に怒らしたのですから」


D提督「俺がなにをした!」


縁羅「自覚がないとは……呆れます」


提督「縁羅!居たのか」


縁羅「はい、最初から」


D提督「一体なんだって言うんだ!俺は、このゴミからリヴァイアサンを連れて行こうと勧誘しただけじゃないか!」


リヴァイアサン「」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


電(また地雷を踏んだのです…もう救いようがないのです)


時雨(すごい……リヴァイアサンの髪が逆立っている……)


提督「リ、リヴァイアサン、落ち着け、ここでお前の手を汚すのは流石の俺でも許せない」


リヴァイアサン「ご心配ありがとうございます。しかしいくら提督が止めようとも、提督のことをゴミだと言うゴミは処分します」


D提督「俺が…ゴミ…だと……」


リヴァイアサン「あなたのようなゴミの部下になるくらいなら、海底に沈んだ方がよっぽどマシです」


D提督「……俺が、誰なのかわっかって言っているのか?俺は、大佐だぞ」


リヴァイアサン「それがどうしたのですか?」


D提督「そこのゴミよりは偉いんだぞ!」


リヴァイアサン「私達の提督に向かってゴミという人の何処が偉いんですか?」


D提督「だーかーらー、俺はコイツよりも上の立場だと言っているんだ!」


リヴァイアサン「………あなたがなにを言っているのか理解できません。あなたが大佐であろうと私にとってはどうでもいいです」


リヴァイアサン「……もう、話すだけ無駄ですね。とっととこの世から抹消しましょう。」


D提督「ま…まて!」


リヴァイアサン「全砲門、斉s」ドカーン!


D提督「グアアアアアアアアア」


D提督「キュ〜」キゼツ


リヴァイアサン「………」


時雨「おっと、手が滑った」満面の笑顔


提督「……ナイス…」


縁羅「……で?どうしますか?D憲兵さん達。」


D憲兵A「……連れて帰ります」


D憲兵B「ご迷惑をお掛けしました」


提督「よろしく頼む。」





一時間後



ボーーーーーーーー



提督「……行ったか…」


縁羅「いきましたね」


リヴァイアサン「……申し訳ございません」


提督「いいって。俺もスカッとしたし」


飛龍「今回の件、どう元帥に報告するのですか?」


提督「報告せん。聞かれたら上手く返す」


縁羅「その方がいいでしょうね。あのD提督も、恐らく今回のことは自分の名誉に関わるため、言わない可能性が高いです」


飛龍「そうですか…それでは、戻りましょう」


提督「ああ、」




とある鎮守府


??「あーいつ見ても縁羅ちゃんはいいなー。僕のお嫁さんだからか。」


??「にしても、あんなところに送るなんて、上層部もどうかしてるよね」


??「絶対に取り返しに行くから、待っててね」





第十一章 吹雪とピアノ





一週間後


接岸地点



オーライオーライ



提督「ついに届いたか…ピアノ」


縁羅「届きましたね」


作業員A「どこに置けばいいですか?」


提督「会議室でお願いします」


作業員B「分かりました」



三時間後

会議室



吹雪「これが………ピアノですか?」


提督「ああ、そうだ」


吹雪「……」


提督(さて、気にいってくれるかな)



遡ること5日前

執務室



提督「………艦娘を」


飛龍「辞めたい?」


吹雪「はい……普通の人間として生きていきたいんです」


飛龍「それはどうして?」


吹雪「…艦娘でいることが、辛いんです。艦娘でいたことにより私は戦場に行き、敵を沈めるのと同時に仲間の死にも何度も遭いました」


吹雪「そんな嫌な記憶しかない艦娘の人生はもう、切り放したいんです」


吹雪「どうか、普通の人間として生きられる方法は無いんですか?」


提督「…………それでいいのか?吹雪」


吹雪「いいです」


提督「一度人間になったら、二度と艦娘に戻れなくなるんだぞ?」


吹雪「もう…戻りたくありません」


提督「……………」


飛龍「……提督…」


提督「……分かった。」


吹雪「!…ありがとうございます!」


提督「……飛龍、部分解体機の用意を」


飛龍「分かりました」ガチャン


吹雪「……部分解体機?」


提督「部分解体機とはな………」


青年説明中


バン!

飛龍「出来ました!」


提督「吹雪、工房へ行くぞ」


吹雪「はい、」



工房



提督「……この扉が閉まると、開始される。準備はいいか?」


吹雪「はい!」


提督「それでは、スイッチオン」



ゴーンゴーン



数分後


提督「………終わったか…」


飛龍「終わったようですね」


提督「吹雪!」


吹雪「はい…?」


提督「大丈夫か?」


吹雪「あの…なんともなかったのですが……」


妖精C「艤装を展開してみて」


吹雪「…………あれ?」


妖精D「成功だよ。今の吹雪は普通の少女になったよ。」


吹雪「………そう……なの……」ポロポロ


提督「何故泣いている?」


吹雪「だって……夢に思った人間に……ようやくなれたのですから」


吹雪「嬉しくて、嬉しくて……」


提督「そうか……」


吹雪「ありがとうございました!」


提督「ん。どういたしまして」



2日後

執務室



提督「慣れたか?人間の体は」


吹雪「はい!少し不便なところもありますが、生活して行くには問題ありません」


提督「そうか、そいつは良かった」


吹雪「ところで、司令官。」


提督「なんだ?」


吹雪「重ね重ねにわがままを言いますが、聞いてくれますか?」


提督「聞こう。」


吹雪「ありがとうございます!その…ピアノが弾きたいなと思いまして……」


提督「ほう。」ニヤ


吹雪「司令官?」


提督「もうすぐここにピアノが届く。そのピアノで練習してみてはどうだ?」


吹雪「………」



現在



吹雪(………)


吹雪はそっとピアノの鍵盤を押す




吹雪「!」ビク!


提督「どうだ?」


吹雪「……綺麗な音ですね」


提督「ピアノだからな」


吹雪「………しばらく、一人にさせて下さい。」


提督「ん。分かった」



執務室



提督「……あれから数時間。とりあえず執務室に戻って作業をし、今ようやく終わったところだ。」


長良「そうなんだ……」


提督「ところで長良、」


長良「何?」


提督「やりたいことは見つかったか?」


長良「しばらくは自分の艤装でも弄ろうと思うよ」


提督「うん、分かった」


提督(長良は艤装弄りか……)



ガチャ

時雨「失礼するよ」


提督「おう、どうした?」


時雨「……吹雪ちゃんが……」


提督「吹雪がどうした?」


時雨「取り敢えず、来て欲しい」


提督「分かった」


長良「私も行く」



会議室



♪〜♬♩〜〜


提督「なんだ?この音は」


長良「ピアノ?」


提督「透き通るような音色だ」


長良「なんだかとっても癒される」


時雨「あそこ」ユビサシ


吹雪「…」♬♩♩♩


提督「吹雪?」


吹雪「…」♬♬


提督「……幸せそうな顔して弾いてる」


長良「良かった…」




とある海域



??「もう………限界……」


??『弱音を吐く暇があったら動け!この役立たずのクズが』


??「……はい……」




???



??「グフフフフ……もうすぐだ…あと少しもしないうちに始まる」


??「……何がですか?」


??「……増えに増えた提督たちによる同士討ち…」


??「10年前、海軍の者たちは激しい同士討ちをやった。最強の座をめぐってな。最終的に大本営のクズどもによって鎮圧されたが、あれから10年……さらに提督は増え、大本営の管理がままならない状態になった。」


??「もう始まるのも時間の問題……」


??「………」


??「役者も揃った。賞品もある。準備はいい。」


??「さあ、早く始まらないかな〜」





第十二章 横須賀鎮守府





一ヶ月後



提督「……という訳で、時雨とリヴァイアサンは俺とともにきて欲しい」


時雨「……ふーん」


リヴァイアサン「……仕方ないです。上官には逆らえませんから。」


提督「……苦労をかける…」


時雨「別に…大丈夫だよ」


リヴァイアサン「……」


提督「…大丈夫だ。この島の外を見たことがなくて不安しかないのは分かる。でも、これも一つの試練だ。頑張ってくれ」


リヴァイアサン「…はい!」


提督「いい返事だ」



接岸地点



提督「それじゃ、俺がいない間の提督代理は頼んだ」


縁羅「任せてください」


提督「じゃ、行ってくる」



ブーーーーーン



縁羅「……行きましたか…」


飛龍「……大丈夫ですかね?」


吹雪「大丈夫ですよ。きっと」



船の上



提督「…時雨」


時雨「なんだい?」


提督「……これから行く、横須賀鎮守府はどんなところなんだ?」


時雨「他と同じだよ。横須賀提督も艦娘を酷使しているよ」


提督「……そうか」


リヴァイアサン「………」


時雨「…もしかすると…いや絶対にリヴァイアサンを狙って来ると思う」


提督「……手を考えねば…」



横須賀鎮守府船着場



提督「ここが……」


リヴァイアサン「横須賀鎮守府……」


時雨「……孤島鎮守府とは大違いだね」


横須賀憲兵A「さっさとこい!貴様のような奴が、本来来てはいい場所じゃないんだぞ!」


提督「はいはい、行くぞ。」


リヴァイアサン・時雨「はい(うん)」



待機室



横須賀憲兵A「艦娘二人はここでいろ」


時雨「分かったよ」


提督「俺は?」


横須賀憲兵A「口を開くな!虫唾が走る。黙ってついてこい!」


リヴァイアサン「」イラ


時雨「…抑えて(小声)」



横須賀鎮守府執務室



コンコン


??「入れ」


横須賀憲兵A「失礼します!」


??「なんだ?」


横須賀憲兵A「連れてきました」


提督「失礼します」


??「貴様が孤島鎮守府の奴が」


提督「提督少尉です」


??「横須賀提督だ。貴様には名乗るのも勿体無いくらいだ」


提督「お会いできて光栄です」


横須賀提督「今から聞くことに素直に答えろ」


横須賀提督「D提督との演習では完全勝利したそうだな。主要鎮守府ではないが、あそこの艦隊はそう易々と負けるような所だったはず…一体どういう手を使った?答えよ」


提督「………」


横須賀憲兵B「答えろ!聞こえんのか、このゴミが」


提督「……土下座しろ」ユカニユビサシ


横須賀提督「……は?」


提督「教えて欲しければ相手に頭を床に擦り付ける。俺が生きてきた世界では、ガキでも知っている常識中の常識だ」


横須賀憲兵D「貴様……」


横須賀憲兵E「一体誰に向かってそんな口を聞いてるんだ!」


提督「そこにいる俺に質問した人間にだ。」


横須賀提督「……貴様のようなゴミなど、殺しても喜ぶ人間が増えるだけだろう。憲兵!」


横須賀憲兵達「は!」チャキ


横須賀提督「そこにいる生意気なゴミを跡形もなく処理……」


横須賀憲兵A「……提督?」


横須賀提督「……大和の主砲で処理させろ」


横須賀憲兵達「は!」



処刑場



提督「ほう。本格的だな」シバラレ


横須賀憲兵B「やかましい。」


提督「最後くらい喋らせてくれよ…」


横須賀提督「最後が、大和の主砲で死ねるなんてお前には勿体無い。感謝するんだな」


提督「はいはい、どうも。」


横須賀提督「腹立たしい…でもこれで俺は名声を手に入れられる」


提督「あっそ。さっさと殺せ」


横須賀提督「……やれ。大和」


横須賀大和「……はい…」


提督「ワーコロサレルーイヤダーシニタクナーイ(棒)」


横須賀大和「……ごめんなさい…」


ドン!

ドカーン


横須賀提督「……よくやった。これで長年抱えてきた日本のゴミは排除された。わーはっはっはっは」



シュ〜

(煙が晴れていく)



横須賀憲兵C「……⁉︎提督!」


横須賀提督「なんだ?」


提督「思ったより頑丈なんだな。お前」


リヴァイアサン「…ふふ、」


横須賀提督「⁉︎」


横須賀大和「⁉︎」


横須賀憲兵達「⁉︎」


提督「いやー危なかったよ」


時雨「…馬鹿だね」


横須賀提督「き、貴様!何故生きている⁉︎」


提督「いや〜本当ギリギリでしたよ〜」


提督「物陰に隠れていたリヴァイアサンが庇ってくれなかったら、俺は今頃原形を留めていなかったでしょう」


リヴァイアサン「……無茶しすぎです」


提督「ま、生きてるんだし、ありがとう」


リヴァイアサン「………さて、そちらにいるもの達はいかがいたしましょう?」


横須賀憲兵E「お、おい、おまえ、本当にあの戦艦大和の主砲を耐えたのか?」


リヴァイアサン「ええ、耐えましたよ」


横須賀提督「……馬鹿な……大和の主砲をくらって傷一つ付かずに耐えるのは不可能な筈だ!」


リヴァイアサン「装甲と火力は自慢です」


横須賀憲兵C「……貴様、駆逐艦ではないのか…?」


リヴァイアサン「覚えてください。私はリヴァイアサン。主砲62cm砲5基20門、副砲42cm砲2基4門の戦艦です」


横須賀提督「ろ!62cm砲⁉︎う…嘘だ!有り得ない、そんな艦娘いる訳が」


提督「リヴァイアサンは、簡単に言うと艦娘の突然変異です。ちなみに言うと、D提督との演習に勝てたのは、彼女もいてのことです。」


横須賀提督「そう…なのか…」


リヴァイアサン「……提督、発砲許可を」ガシャン!


横須賀一同「⁉︎」


提督「……」


横須賀憲兵D「ま、まってくれ!何故、何故そうなる?」


リヴァイアサン「自覚なしですか…散々提督を罵ったくせに…」


時雨「…やれやれ、D提督もリヴァイアサンを怒らせて危ない目にあったのを知らないのかい?」


横須賀提督「リヴァイアサン…」


リヴァイアサン「なんですか?」


横須賀提督「うちに来なリヴァイアサン「お断りです」


リヴァイアサン「私は、最後まで提督の下で支えると決めた身です。あなたの鎮守府なんてまっぴらごめんです」


横須賀提督「……命だけは…」


リヴァイアサン「あなたにそんなことを言う資格はないと思います。あなたはこれまで、何人の艦娘を殺してきましたか?」


横須賀提督「……」


提督「…もういい。何もせず返してくれるなら何もしない」


リヴァイアサン「しかし!」


提督「俺を思ってくれるのは嬉しいが、俺としてはこんなところで殺しを見るのは嫌だからね」


リヴァイアサン「…分かりました…命拾いしましたね。」


横須賀一同「ホ、」


提督「それじゃ、帰るか」



数時間後

帰りの船の上



時雨「……とりあえず、なんともなかったから良かった」


提督「良かったよ。本当に…」


リヴァイアサン「提督…」


提督「なんだ?」


リヴァイアサン「……かえったら……」


時雨「うん…そうだね」


提督「…?なんだ?」



孤島鎮守府



提督「ただいま」


飛龍「おかえりなさい」


縁羅「無事のようですね」


提督「ああ、このとおり、ピンピンしている。」


時雨「どこが無事だよ…まったく…」


縁羅「?何かあったのですか?」


リヴァイアサン「実は…」



かくかくしかじか



飛龍「……へえ…」


縁羅「そんなことが…」


提督「……」


提督「ま、そう言う訳でよかったよ」


飛龍「……提督…」


提督「なんだ?飛龍、そんな怖い顔して…どうした?」


飛龍「一緒に来てもらいましょうか」ホッペタヒッパリ


提督「いてててててててて!!は、離せ!」


リヴァイアサン「……説教です」


縁羅「当たり前です」


提督「わ、悪かった!悪かったから、ごめんって本当に悪かったから」


飛龍「許しません!」



その後提督は飛龍達から長時間、説教をくらったとさ




数日後

孤島鎮守府の砂浜


飛龍「♩〜」


飛龍「ん?」


??「」大破


飛龍「⁉︎」


飛龍「あ…あっ……あ」


飛龍「蒼龍!」


蒼龍「う…」


??「蒼龍、私よ。分かる?」


蒼龍「う…あ……」


飛龍「蒼龍?」


蒼龍「……に…げ……て………」


飛龍「え?」


蒼龍「」キヲウシナウ


飛龍「蒼龍!…蒼龍!」


飛龍「…取り敢えず、医療室に」





第十三章 それぞれの抱いてる思い





医療室



提督「……飛龍、蒼龍とはどんな奴なんだ?」


飛龍「……蒼龍は私と同じニ航戦の空母なの。」


提督「…そうか、W鎮守府にいた蒼龍で間違いないのか?」


飛龍「……W鎮守府にいた蒼龍は……」ナミダホロリ


飛龍「………沈みました……」


提督「………悪かった」


飛龍「……良いんです、いつまでも引きずるわけにも行きませんので。」


提督「………となると、本人が目を覚ましてから聞く以外ないみたいだな」


飛龍「そうですね」



翌日

執務室


提督「…」カキカキカキ


コンコン


提督「どうぞ」


ガチャ


飛龍「失礼します、連れてきました」


蒼龍「ちょ!ちょっと飛龍!執務室にそんな軽く入ったら失礼でしょ!」


飛龍「?別に大丈夫だよ」


蒼龍「あわわわ、提督の前で私語を使って何やっているの!」


飛龍「蒼龍も私語使ってるじゃん。」


蒼龍「あ…しまっ」クチオサエ


提督「漫才は済んだか?」


蒼龍「あ…あの…その……」


提督「面白かったぞ。」


飛龍「……したつもりないんですが…」


提督「まあいい。んで、蒼龍であってるよな」


蒼龍「は、はい!ニ航戦の蒼龍です」


提督「単刀直入に聞く、どうしてこの孤島の砂浜に倒れていたんだ?」


蒼龍「……それは…」


蒼龍「……私は、P鎮守府の蒼龍なんです。」


提督「P鎮守府……」


蒼龍「ご存じありますか?」


提督「……いや。」


飛龍「P鎮守府……」


提督「飛龍?」


飛龍「…確か、あそこの提督はとても豪快な人間で、被害を気にせず戦果だけに興味のある人間と聞いたことがあります」


提督「……豪快な性格…ねえ」


蒼龍「……私はその日も出撃していました。」


蒼龍「…しかし、道中で大破してしまいました」


蒼龍「私はP提督に撤退を進めましたがもちろん無視し、進撃命令を出されました。」


蒼龍「そして、敵主力艦隊と戦い、敵の戦艦の主砲で気を失いました」


提督「……なるほど…」


飛龍「……」


蒼龍「……解体…ですか…?」


提督「……は?」


蒼龍「ひ!」


提督「…うちでは解体はできないよ。」


蒼龍「……じゃあ、捨てますか?」


提督「行き場所があるのか?」


蒼龍「……ありません……」


提督「じゃあ、ここにいると良い。」


蒼龍「……え?」


提督「その代わり、任務をお前にやってもらう。」


蒼龍「……はい…」


提督「任務は、やりたいことを見つけるだ。」


蒼龍「…はい?」


提督「お前のやりたいことなんでも良い。見つけろ」


蒼龍「……はい」


提督「ちなみに、今やりたいことは?正直に答えてくれ」


蒼龍「……寝たいです…」


提督「分かった。空いてる部屋で寝ると良い。」


飛龍「私の部屋で寝る?」


蒼龍「……良いの?」


飛龍「別に良いよ」


蒼龍「……良いんですか?提督、」


提督「構わんぞ。」


蒼龍「!…ありがとうございます!」ペコリ


提督「礼は要らん。」


飛龍「それじゃ、失礼しました」


蒼龍「失礼しました」


ガチャン


提督「……飛龍、良かったな。」



飛龍の部屋



飛龍「ここが、私の部屋」


蒼龍「……いろいろなものがあるね」


飛龍「全部私のものだから。」


蒼龍「…これは……艦載機?みたことがない形…」


飛龍「あ、それは最近開発したジェット攻撃機壕電」


蒼龍「飛龍が作ったの?」


飛龍「うん、」


蒼龍「凄い…でも資材はどこから?」


飛龍「提督に頼んで貰ってる」


蒼龍「え!?」


飛龍「ここの提督優しいからねー。頼んだら何でもしてくれる」


蒼龍「……飛龍、」


飛龍「何?」


蒼龍「あの提督ってどんな人?」


飛龍「……簡単に言うと、良い人。」


飛龍「ここにいる艦娘に聞いてみると良いよ」


蒼龍「分かった。いつ頃に聞きに行ったほうがいいの?」


飛龍「いつでもいいよ。だいたいみんな暇だし、この鎮守府には憲兵は一人しかいないから」


蒼龍「え?」


飛龍「ここは他と違って忙しくないし、提督も自由にさせてくれるから今からでもいいよ」


蒼龍「……分かった。今から行ってくる。」


飛龍「行ってらっしゃい。」



廊下



蒼龍「……誰から聞こう……」


??「ん?みない顔ですね」


蒼龍「……あなたは…」



ここでアンケートを取ろうと思います。

蒼龍に話しかけた娘は誰?孤島鎮守府の娘でお願いします


→時雨



時雨「僕は時雨だよ。」


蒼龍「時雨さん…」


時雨「あなたは?」


蒼龍「二航戦の空母蒼龍です。」


時雨「へえ。二航戦ってことは飛龍と仲良いの?」


蒼龍「はい」


時雨「ふーん。ここは色々と不自由なところもあるけど、慣れていってね。」


蒼龍「分かりました。あの」


時雨「何だい?」


蒼龍「…ここの提督はどんな方なんですか?」


時雨「……一言で表すなら、馬鹿。」


蒼龍「⁉︎そ、そんなはっきりと言ったら…」


時雨「大丈夫。それくらいで罰を与えるような人じゃ無いよ」


蒼龍「……ちなみに、どうして馬鹿と?」


時雨「いろいろと無茶ばかりして、よくみんなを心配させる」


蒼龍「例えば?」


時雨「殺し屋が数人乗っている船にナイフ一本単体で侵入する、戦えない僕のために三日間無休で僕専用の武器を作る、横須賀鎮守府に呼び出された時だって長居すると殺されるのを分かって行った後に長居を避けるために横須賀提督を挑発し、大和の砲撃を受ける…」


蒼龍「……うわー……一つ一つ何があったか教えてくれませんか?」


時雨「いいよ」


少女説明中


蒼龍「……そんなことが…」


時雨「ま、要するに馬鹿だけどいい人。と言う感じかな。」


蒼龍「そうなんですか…ありがとうございます」


時雨「いいよ。これからよろしく」


蒼龍「よろしくお願いします。」


時雨「敬語はいいよ」


蒼龍「えっと…それじゃ、よろしく」


時雨「こちらこそ」



時雨と別れた後

会議室



蒼龍「会議室…食堂のすぐ隣にあるのね…」


??「見ない顔ですね」


蒼龍「ん?」



またアンケートをとります

蒼龍に話しかけた娘は誰?


リヴァイアサン・吹雪・響・縁羅・長良・電

の中から選んでください


コメント欄に書いてね


→リヴァイアサン



リヴァイアサン「貴方は?」


蒼龍「二航戦の航空母艦、蒼龍です。」


リヴァイアサン「…私はリヴァイアサン。よろしくお願いします」


蒼龍「リヴァイアサン?」


リヴァイアサン「戦艦です」


蒼龍「へえ〜…聞いたことありませんね…」


リヴァイアサン「この鎮守府以外に私はいませんから。」


蒼龍「……ということは…この鎮守府固有の艦娘なのですか?」


リヴァイアサン「そうなります。」


蒼龍「…そうなんですか…。早速ですが、質問よろしいでしょうか…?」


リヴァイアサン「構いません。」


蒼龍「ありがとうございます。ここの提督は、どんな方なんですか?」


リヴァイアサン「……提督は、やると自分で決めたからには、自分の納得が行くまでやり切るお方です」


蒼龍「……」


リヴァイアサン「…ここの艦娘は、みんな過去に何か背負っています。」


蒼龍「あなたもですか?」


リヴァイアサン「私はそんなものはないです」


リヴァイアサン「私以外の艦娘が、過去に酷い目に遭い、提督に助けられた者達です。」


蒼龍「……」


リヴァイアサン「……私の話では分からないでしょう。」


リヴァイアサン「他の娘達に聞いてみると良いかもしれません」


蒼龍「そうですか…」


蒼龍「では、貴方は提督を慕っていますか?」


リヴァイアサン「はい。とても」


リヴァイアサン「この鎮守府の娘たちはみんな提督を慕っています。これは断言出来ます。」


蒼龍「そうですか。話してくださりありがとうございます」


リヴァイアサン「あまり話すことがなくてごめんなさい」


蒼龍「いえいえ、気にしないでください。」


リヴァイアサン「…それではまた。」


蒼龍「ありがとうございました」



廊下



蒼龍「さて、次は誰に聞こうかな」


??「誰?」


蒼龍「?」



アンケートをとります

蒼龍に話しかけたのは誰?


電・響・縁羅・長良・吹雪

の中から選んでください。



→吹雪



蒼龍「吹雪さん?」


吹雪「はい。吹雪です」


蒼龍「はじめまして、二航戦の空母、蒼龍です。よろしくお願いします」


吹雪「こちらこそ、よろしくお願いします。」


蒼龍「……早速だけど、質問いい?」


吹雪「はい。」


蒼龍「ここの提督はどんな人なの?」


吹雪「…希望を与えてくれる人…ですかね。」


蒼龍「?それはどういう事?」


吹雪「提督は最初、ここに来た艦娘に必ず同じ任務を命令するんです。」


蒼龍「……それって」


吹雪「蒼龍さんも命令されたと思います。やりたいことを見つけろ、です」


蒼龍「あれ…全員に言ってるんだ…」


吹雪「あれがここの方針ですから。」


蒼龍「……ちなみに吹雪さんは何か見つけられましたか?」


吹雪「ピアノを弾くことです。」


蒼龍「ピアノ?」


吹雪「会議室にあります」


蒼龍「あれか!」


吹雪「そのピアノで何かを弾くのが私のやりたいことです」


蒼龍「……ちょっと弾いてみてくれる?」


吹雪「いいですよ」



会議室



吹雪「では、いきます。」


吹雪「」♬〜♩♬(吹雪)


蒼龍(わあ…凄い…)




吹雪「届け〜…」


吹雪「……ふう…」


蒼龍「凄い!すごい!」パチパチ


吹雪「ありがとうございます」


蒼龍「上手いね」


吹雪「毎日練習していますから」


蒼龍「…吹雪さん、」


吹雪「はい…?」


蒼龍「吹雪さんは戦場ではどんな感じなんですか?」


吹雪「……私、戦場には出ないんです」


蒼龍「何で?」


吹雪「もう、戦場でだれかが沈んで行くのを見るのが怖いんです」


蒼龍「……」


吹雪「私は…普通の人間として暮らしたい。そうずっと思っていました。」


蒼龍「…」


吹雪「そんな願いを叶えてくれたのが提督です。」


蒼龍「……つまり、今の吹雪は艦娘ではなくてただの少女ってこと?」


吹雪「そうです。部分解体というのを行って今は普通の人間です」


蒼龍「部分解体?」


吹雪「部分解体というのは…」


説明中


蒼龍「そんなものがあるんだ…」


吹雪「そういうわけで、私は人間になれました。」


蒼龍「そうなの…それは良かったね。」


吹雪「……私から話せるのはこのくらいですかね…」


蒼龍「ありがとう」


吹雪「いえいえ、気にしないでください。」


蒼龍「それじゃまた」


吹雪「さようなら」



蒼龍「……さて、次は誰に…」


蒼龍「あ、あの娘に聞いてみよう」



アンケートをとります


響・電・縁羅・長良

から選んでください


→縁羅



蒼龍「すみません」


縁羅「はい…?どちら様でしょうか…」


蒼龍「二航戦の空母蒼龍です。よろしくお願いします」


縁羅「憲兵の三香山縁羅です。よろしくお願いします」


蒼龍「あなたがここのたった一人の憲兵?」


縁羅「はい。そうです。」


蒼龍「……唐突ですが質問いいですか?」


縁羅「どうぞ」


蒼龍「ここの提督はどんな方なんですか?」


縁羅「…私にとっては世界で唯一そばにいて安心できる人です」


蒼龍「?それはどういうことですか?」


縁羅「実は私…」



縁羅説明中(詳しくは第四章を見返してね)



蒼龍「そんなことが……」


縁羅「そういう人なんです。兄さんは」


蒼龍「……そうなんですね。ありがとうございました!」


縁羅「いえいえ、気にしないでください。」


蒼龍「それではまた」


縁羅「また。」



蒼龍(意外と辛い人生送ってきたんだなー提督。)


蒼龍(さて、次は誰に……あ!あの子いいかも)



アンケートを取ります


響・電・長良から選んでください


コメント欄によろしくお願いします


→響



蒼龍「ちょっといいですか?」


響「?誰?」


蒼龍「二航戦の空母、蒼龍と言います」


響「暁型駆逐艦二番艦の響だよ」


蒼龍「響ちゃんですか。よろしくお願いします」


響「よろしく」


蒼龍「…早速だけど質問いい?」


響「いいよ」


蒼龍「ここの提督ってどんな人?」


響「…司令官はね、とても勇敢な人だよ。」


蒼龍「勇敢な人…」


響「正義感が強い人で優しくて誰に対しても分け隔てなく接する人だよ。よくみんなを心配させるけどね」


蒼龍「…そうなんですか…」


響「……響は司令官に助けてもらったから、なにかと今はお礼したいんだよ」


蒼龍「……そう…なの。」


響「……今まで誰に聴いてきたの?」


蒼龍「えっと…縁羅さんと吹雪ちゃんとリヴァイアサンさんと時雨ちゃんだね」


響「じゃああと聴いてないのは、電と長良さんだね」


蒼龍「その二人は今どこに?」


響「残念だけど今は遠征中だね」


蒼龍「そうなんですか…」


響「それに、あの二人は司令官とはまだ会って日が浅いしね。」


蒼龍「…そうなの…」


響「そういえば飛龍さんには聴いた?」


蒼龍「?いい人とは言っていたけど…」


響「それだけ?」


蒼龍「それだけ。」


響「もう一度聞き直してみたらどう?」


蒼龍「なんで?」


響「飛龍さんはね、この鎮守府に一番初めに来た人だから」


蒼龍「え!そうなの!?」


響「そうだよ。一番長くこの鎮守府に居て、ずっと秘書艦やっているから司令官については縁羅さんの次に知っている人だと思う」


蒼龍「そうなの…分かった聞き直してみる。ありがとう」


響「これからもよろしくね」


蒼龍「よろしく」



飛龍の部屋



蒼龍「ただいま」


飛龍「おかえり」


蒼龍「…飛龍、」


飛龍「何?」


蒼龍「…提督ってどんな人?」


飛龍「…みんなに聴いて回ったの?」


蒼龍「うん。それでね、響ちゃんから飛龍が一番知ってるって聴いて…」


飛龍「……うん。」


飛龍「提督はね、よく私を心配させるの。いつも身勝手で、頑固で、命知らずで…」


蒼龍「…飛龍…」


飛龍「…でもね、約束は守ってくれる立派な人。無理ばかりするけど、優しい人」


飛龍「…私は、そんな提督に何かやってあげたいとずっと思ってる」


飛龍「私も一生かけても返せない恩があるから」


蒼龍「…そうなんだ…」


飛龍「分かった?蒼龍」


蒼龍「分かった。ありがとう」


飛龍「早くやりたいこと見つけなさい」


蒼龍「うん!」



執務室



提督「……もう一度お願いします」


元帥『九州地方の元帥がそっちにくるそうじゃ。気をつけたほうがいい』


提督「そうですか…分かりました。ありがとうございます」


元帥『うむ、それでは失礼する』


ガチャン


提督「……九州地方の元帥か…」


提督「……また一波乱ありそうだ」




横須賀鎮守府



横須賀提督「すまないなこんな時間に通信して」


『いえいえ、気にしないでください。それよりも、新種の艦娘について話してください』


横須賀提督「ああ、そうだな。」


横須賀提督「…戦艦リヴァイアサン。」


『戦艦リヴァイアサン…』


横須賀提督「主砲62㎝砲五基二十門、副砲42cm砲二基四門と大和型戦艦を大きく上回る性能だ」


『なんと…そんな艦娘が存在するのか?』


横須賀提督「ああ、存在する。この目で見た」


『…今は一体どこに…』


横須賀提督「今はn」

ドカーーーーーーーン!!!!!




プルルルル プルルルル プルルガチャ


提督「はい。」


元帥『わしじゃ』


提督「元帥殿ですか。なんのようですか?」


元帥『うむ、今日の海軍新聞の一面を飾っている記事を教えようと思ってな……大変なことになった』


提督「どうしたのですか?」


元帥『…横須賀鎮守府の通信室が爆破され、中にいた横須賀提督とその部下の憲兵が死んだらしい』


提督「な!」


元帥『今、爆破の犯人を探しておる。そして、その裏の記事の題名は…』


提督「…」


元帥『横須賀提督が死際に放った新種の艦娘、戦艦リヴァイアサンとは』


提督「……」


元帥『…これからさらに大変になるじゃろう…』


提督「……ありがとうございました」


元帥『すまんな…お前ばっかりに苦労かけて…』


提督「…良いんですよ。いろいろとありがとうございました」


元帥『無理はするなよ』

ガチャン


提督「………」


リヴァイアサン「……」


提督「…というわけだ。」


リヴァイアサン「……すみません…」


提督「お前が謝る要素なんてどこにもない。むしろ、俺が謝りたいよ……」


リヴァイアサン「…私は、提督のそばに何があってもいると決心しています。」


提督「…ありがとう」


提督「……いつまでも下を向いちゃいられないな…」


提督「…乗り越えよう」





第十四章 九州元帥




九州憲兵A「見えてきました」


九州元帥「ほう…あれが……」


九州憲兵B「社会のゴミが居る島です」


九州憲兵C「…監獄だな」


九州元帥「あやつは艦娘をいくつか持っている。その全ての艦娘を引き渡してもらおう。」



執務室



飛竜「…来ました」


提督「分かった。」


時雨「…どんなやつなんだろう…」


提督「分からん…」


時雨「怖いね…」


提督「ああ…」



接岸地点



九州元帥「粗末な船着場じゃ。まったく、」


提督「我慢してください。こんな孤島にまともな船着場なんてここしか無いんですから」


九州憲兵A「あんたがここの提督か?」


提督「はい。」


九州憲兵B「あんたがあの親の息子か」


提督「親とは思いたくは無いんですが、そうなりますね」


九州憲兵B「ゴミみたいな顔してんなw」


九州元帥「…今はそんな話なんぞどうでもいいわい。わしは今回、お前に命令を言い渡しに来た」


提督「…なんでしょうか?」


九州元帥「この鎮守府にいる全ての艦娘を…」


九州元帥「今すぐ手放せ!」


提督「……はい?」


九州憲兵A「聞こえなかったのか?ここにいる全ての艦娘を元帥殿に譲渡しろというのだ!」


提督「…はあ……」


九州元帥「どうせ駆逐艦数隻、居ても軽巡くらいで練度の低いここの艦娘をワシが使ってやろうと言うありがたい命令じゃ」


提督「……責任は取れませんよ」


九州元帥「何?」


提督「彼女達を連れて帰ってる間に暴れられて船が沈んでも知りませんよという事です」


九州憲兵C「そこは安心しろ。拘束具でガッチガチに固めた後に輸送するから」


提督「……ふーん…」


時雨「さっきから雲行きが怪しいね」


提督「時雨…」


時雨「…ここは下がっててよ」


提督「いやでも…」


響「今回くらいは頼ってよ」


提督「……」


響「お願い」


提督「…分かった。」


九州元帥「駆逐艦時雨、響か。喜べ、今日からわしの直属になる」


時雨「そうかい…」


響「それは…」


時雨・響「「とても残念に思うよ」」


九州元帥「な⁉︎」


九州元帥達「え⁉︎」


提督「ファ⁉︎」


九州元帥「……嘘を言うな。この元帥の下につけるのだぞ」


響「うん、だから残念なんだよ」


時雨「君の下につくくらいなら海底に沈んだほうがマシだよ」


九州元帥「な…なんだと!」


九州憲兵B「貴様!それは侮辱だぞ!」


飛龍「先ほどのあなたの言葉も侮辱と見えますが?」


九州憲兵達「⁉︎」


九州元帥「…驚いた…まさか航空母艦飛龍がいるなんてな…思ってもなかった収穫だ」


飛龍「いつから私はあなたのものになったのですか?」


九州元帥「今日からだ」


飛龍「私はなった覚えがありません」


九州元帥「うるせえ、命令だ。そこの突っ立っているゴミに命令したのだからな」


蒼龍「私達の提督をゴミとは言わないでください」


九州元帥「…航空母艦蒼龍…」


九州元帥「…おい!」


提督「何ですか?」


九州元帥「ここにいる艦娘を全員呼べ!」


飛龍「もう呼んでますよ」


リヴァイアサン「…」


長良「…」


吹雪「こんにちは」


電「こんにちはなのです」


縁羅「こんにちは」


九州憲兵C「⁉︎この方は…!」


九州憲兵A「間違いない…」


九州憲兵B「あ…あ…」


九州憲兵達「縁羅様⁉︎」


九州元帥「…何故貴方のような者がここにいるんだ?」


縁羅「自分の意思でここに憲兵としてきました」


九州憲兵A「嘘だ!縁羅様がこんなところに来る訳…」


縁羅「兄に恩を返すためです」


九州憲兵B「兄?」


縁羅「提督です」


九州憲兵C「な!こんな奴が?」


縁羅「義理の兄になります。」


九州元帥「…そういえばそうだったな…」


九州元帥「貴様も異動だ」


縁羅「何故ですか?」


九州元帥「こんな奴のところに君が居ると全国民に知られてみろ、海軍は大非難を浴びる。だからわしのところに来い。これは命令だ」


縁羅「嫌です。」


九州元帥「何故だ?」


縁羅「貴方は何も知らないからそんなことが言えるのでしょう。私もここに居る艦娘達も、命令には逆らえませんから。」


九州元帥「じゃあ尚更だ。何故わしの命令に背く。」


縁羅「それはこの通りです」っ携帯


九州元帥「携帯?」


総元帥『わしじゃよ九州元帥よ』


九州元帥「……まさか…貴女様は…」


総元帥『総元帥じゃ』


九州憲兵達「⁉︎」


九州元帥「な、何の御用でしょうか…」


総元帥『すまんが、わしの命令によりそこに居る艦娘も憲兵も異動はできないようになっておる』


九州元帥「総元帥閣下!何故そのような命令をしているのですか!艦娘は、私のようなより良い指揮官に利用されることで使えるようになります。さらに、三香山氏の娘、三香山縁羅氏をここに置いていることが世間一体に知れ渡れば、非難を浴びるのは予想できるでしょう!」


総元帥『…お主は何も分かっておらん。わしから見たらお主より提督少尉が立派に見える』


九州元帥「⁉︎こんなゴミより私が下だと言うのですか!いったいどこがこいつより劣っているのですか!」


リヴァイアサン「……」


飛龍「……総元帥閣下の言う通りだと思います」


九州元帥「貴様は黙っt飛龍「貴方は私達艦娘をものとしか見ていません。違いますか?」


九州元帥「そうじゃ無いのか?」


総元帥『そこがお主と提督少尉の違うところだ。お主は艦娘達を物としか見ておらん。それに比べて提督少尉はどうだ?艦娘一人一人に好きな事をさせ、そのために身を砕いてまで協力し、彼女達のためなら己の命も顧みない。お主はそれを馬鹿のする事だと思っておるじゃろ?」


九州元帥「……」


リヴァイアサン「図星のようですね」


九州元帥「…貴様はd」


リヴァイアサン「戦艦リヴァイアサンです。貴様ではありません」


九州元帥「⁉︎」


九州憲兵達「⁉︎」


九州元帥「お、お前が?」


リヴァイアサン「はい。ここ、孤島鎮守府に所属しています」


九州元帥「…わしと一緒にこい」


リヴァイアサン「嫌です」


九州元帥「命令だ!」


リヴァイアサン「先ほども総元帥閣下がおっしゃった通り、私も異動できないものなので」


九州元帥「…」


総元帥『その様子だと、貴様が提督少尉を超えることはできなさそうじゃの。」


九州元帥「……」


総元帥『ワシからは以上ににしよう。切るぞ』


縁羅「ありがとうございました」


プー プー プー


九州元帥「……」


時雨「で、どうするんだい?」


九州元帥「…帰るぞ」


九州憲兵達「は!」


九州元帥「…提督少尉」


提督「はい」


九州元帥「もう二度とわしの目の前に現れるな」


提督「分かりましたよ」





提督「…行ったか…」


飛龍「大丈夫ですか?」


提督「ああ、今回はありがとう」


時雨「お礼はいいよ」


響「自分の立場を守っただけだから」


提督「そうかい」


提督「…あとで総元帥閣下にもお礼を言わないと」


縁羅「ふふふ。」



大本営



総元帥「…立派な奴じゃのう。」


総元帥「今度ゆっくり話してみたいものじゃ」




第十五章 新しい仲間と辛く長い道の始まり




数日後

とある海域



??「…」大破


??(これが…沈む感覚……)


??(…)



孤島鎮守府砂浜



??「う…ん…」


??「……ここは?」



アンケートをとります

この娘は誰?

誰でもいいです


コメント欄によろしくお願いします


→伊168



伊168「…歩いてみよう」


数分後


伊168「…ここは…」


伊168「どこかの鎮守府みたい…」


吹雪「誰ですか?」


伊168「ひ!」


吹雪「あ、驚かせてすみません。私、吹雪と言います」


伊168「…伊168です……」


吹雪「伊168さんですか。何故こんなところに?」


伊168「えっと…オリョール海域の途中で敵の爆雷を受けて…それで…」


吹雪「ここに流れ着いたと言う訳ですか?」


伊168「…そうみたい…」


吹雪「そうですか…ではここの提督のところに案内します」


伊168「…分かった」



執務室



提督「ウソダドンドコドーン」


時雨「王手。」パチ!


提督「クッソー時雨つえ〜」


飛龍「時雨は将棋が得意なのか…」


時雨「策略を考えるのが好きだからね」


提督「今度策略に関する本でも買ってやろうか?」


時雨「ありがとう提督」


吹雪「…何やってるのですか…」


提督「吹雪か。すまん、いるの気付かなかった」


吹雪「もう…お客さんですよ」


提督「誰?」


伊168「えっと…伊168と言います」


提督「伊168?」


飛龍「潜水艦ですね。ここには何の用で?」


吹雪「それがどうも流れ着いたみたいで」


提督「何故だ?」


伊168「…オリョール海域で資源を集めていた途中に爆雷で沈みました」


提督「ほう…所属はどこだ?」


伊168「F鎮守府です…」


提督「戻りたい?」


伊168「…はい」


提督「本音は?」


伊168「…え…」


提督「本心はどう思っているのかを聴いている。戻りたくなかったら戻りたくないと言え」


伊168「……」


飛龍「…あなたの本心が分からないとこちらも対応できません。正直に答えてください」


吹雪「大丈夫です。この人はあなたの味方です」


伊168「……戻りたくないです……」


提督「そうか…何で戻りたくないんだ?」


伊168「それは………」


飛龍「…恐らくオリョクルでしょう。」


提督「飛龍のいたW鎮守府で行われてた潜水艦の扱いか…どんな内容なんだ?」


飛龍「オリョールと言う海域がありまして、そこには資源が海底に多く沈んでいる上に、潜水艦の敵が少ないんです。おまけに潜水艦は出撃コストが低いため、その分の資材が浮きます。このようにプラスしかないため、このやり方をする人が多いんです」


提督「…頻度は……」


飛龍「疲労が極限まで溜まってもなおする人が多いです。休みなしに続けるため、疲労で地獄絵図……想像したくもありません」


提督「分かった、じゃあ帰るわけにいかないな。ここに居ろ」


伊168「…分かりました」


提督「それじゃあ、早速だがお前に任務を与える」


伊168「…」


提督「自分のやりたいことを見つけろ」


伊168「…え?」


提督「何でもいい。とにかく自分の興味のあることを見つけろ。俺もできる限り協力する」


伊168「分かりました」


提督「いい返事だ。これからよろしくな伊168。」


伊168「あの…」


提督「何だ?」


伊168「できればその……イムヤと呼んで欲しいです」


提督「そうか。よろしくイムヤ」


伊168「よろしくお願いします!」


飛龍「よろしく。」


時雨「よろしく。」


吹雪「よろしくお願いします」



孤島鎮守府にまた新たな仲間が増えた。しかし、この時の提督はまだ知らなかった。これから大変なことになると言うことを



大本営



総元帥「今回の件を踏まえ、私と関東元帥はこの職から降りることにします。」

カシャカシャ カシャ


元帥(…すまん…提督…もうお主を守ってやれないようじゃ…)




孤島鎮守府



プルルルル プルルルル ガチャ


提督「はい、もしもし」


元帥『わしじゃ』


提督「元帥閣下。どうされたのですか?』


元帥『…提督…お主には大事なことを伝えなければならん…』


提督「…何でしょうか…」


元帥『…ワシと総元帥閣下が…』


元帥『この職を降りることになった』


提督「⁉︎え⁉︎」


元帥『…すまん…』


提督「な、何故です⁉︎」


元帥『…少し前に横須賀鎮守府爆破事件があったじゃろ?』


提督「ありましたね…」


元帥『その事件はR団によるものだということがわかったんじゃ』


元帥『しかし、これは大問題になった。軍の施設にテロリストが入り込んでテロを起こすなどあってはならないことじゃ』


元帥『このことについて責任は総元帥閣下と横須賀提督の上司であったワシが取ることになったんじゃ』


提督「……」


元帥『…お前さんにはこれから苦労をかけることになる…』


元帥『本当にすまない』


提督「…心配しないでください。俺はここにいるみんなを必ず守り抜きます」


元帥『…そうか…』


提督「今まで、本当にありがとうございました。」


元帥『こちらもありがとう』


元帥『では、元気でやりなさい』


提督「そちらもお元気で。さようなら」


ガチャン


提督「……」


飛龍「……」


提督「……これからは辛く長い道になるだろうな……大丈夫だろうか…」


提督「なあ、もし俺が…」


飛龍「」パシーン!


提督「っ!……」


飛龍「弱気にならないでください!あなた以外に私たちは頼れる人はいないんです!」


提督「…そうだな…」


提督「……すまない、弱気になって。目が覚めた」


飛龍「それが私の役目ですから」


提督「そうか。」


提督(そうだな…今は仲間が居る。こいつらを守ることが俺の役目だ!)



少将の鎮守府



少将「ふっふっふ」


秘書艦「…」


少将「こんな幸運が降ってくるなんて俺は恵まれてる!」


少将「あの!戦艦リヴァイアサンが!俺のものになる!」


少将「そうと分かれば早速船をあの何もない島へ向けようとするか。」


少将「クックック。あのゴミも役に立つもんだ。」


秘書艦(…孤島鎮守府に連絡しないと!)




第十六章 少将との戦い




プルルルル プルルルル プルルガチャ

提督「はい?もしもし」


??『あなたが…孤島鎮守府の提督少尉さんで間違いないですか?』


提督「ええ、間違いありませんが…」


??『私は貴方の上司である少将の秘書艦、翔鶴と申します』


提督「…翔鶴さんですか…何のご用件で?」


翔鶴『…明日、少将があなたの鎮守府に来ます』


提督「…奴が?一体何の用だ?」


翔鶴『そちらにリヴァイアサンという戦艦がいますよね?』


提督「…少将が目をつけたのか…」


翔鶴『その通りです』


提督「わざわざどうも」


翔鶴『…このことは少将には言わないでください。少将には黙って連絡していますから…』


提督「分かった。ありがとう」


翔鶴『いえいえ、それでは失礼します』

ガチャン


提督「……あのどクズが…」


飛龍「…」


リヴァイアサン「…どうしましょう…」


提督「もちろん、あのクズを追い払うぞ」



数分後

会議室



時雨「…少将が…」


響「…ここに…」


長良「来る…」


吹雪「…」


蒼龍「…」


電「…」


伊168「…」


縁羅「…あの、兄さんをここに追いやった張本人ですか……」


飛龍「…うん。」


時雨「…いつかは来ると思ってたけど…」


響「まさかこんなに早いなんて…」


電「…狙いはリヴァイアサンですか…」


吹雪「…」


飛龍「今、提督が少将を追い払う作戦を立てています」


縁羅「…少将…私が一回斬り付けてやりたい相手ですね」


時雨「これはD提督のようにするしかなさそうだね……」


響「うん」


伊168「……そういえば…」


長良「どうしたの?」


伊168「もうすぐ大規模作戦が発令されるらしいよ」


飛龍「…恐らく、すぐにリヴァイアサンは戦線に投入されるでしょう…」


響「…もしかしたら…」


時雨「響?」


響「下手したら航空母艦の飛龍と蒼龍も連れて行かれるんじゃないの?」


吹雪「確かに…航空母艦も結構な戦力ですからね……」


飛龍「そうなった場合は少将ごと海に沈める」


蒼龍「え?マジ?」


飛龍「マジ。」


吹雪(人格変わった?)


飛龍「そこは大丈夫として…問題はリヴァイアサンです」


長良「リヴァイアサンも飛龍さん同様大丈夫と思うけどね…」


リヴァイアサン「はい。大丈夫です」


一同「うわ!」


飛龍「提督との話し合いは終わったの?」


リヴァイアサン「あの少将を追い払うには私が反抗するということになりました」


時雨「そうかい。ま、それが現時点で一番だろうね」


飛龍「…さて、この話し合いはここまでとして、次の話し合いにいきましょう」


時雨「実質、こっちも重要だからね」


吹雪「何ですか?一体」


飛龍「それは…」


飛龍「資源問題!」



翌日



提督「…うまくいくといいんだが…」


飛龍「…見えてきました」


提督「ああ、」



少将の船



少将「おお!見えてきた!あの島だ!」


翔鶴「…」


少将憲兵A「チンケな島ですね」


少将憲兵B「あんなところで戦艦リヴァイアサンが腐るのはもったいないですね」


少将「貴様ら!喜ばしい情報がある」


少将「あの鎮守府には、日本一の美人と呼ばれた三香山縁羅がいる」


少将憲兵A「な!何だと!」


少将憲兵C「なぜあんなところに」


少将「知らん。ま、そいつも命令で俺のところに異動させる。」


少将憲兵達「うおおおおおお!!!!」


少将「さあ、宝はすぐそこだ!」


少将憲兵達「おおおおーーー!!!」


翔鶴(……提督少尉…)


翔鶴(私は祈ることしかできません…)


翔鶴(ごめんなさい…あなたに借りた恩に報いることができなくて…)



数分後

接岸地点



提督「ようこそいらっしゃいました」


少将「貴様に用はない。とっととリヴァイアサンを連れて来い!」


提督「分かりました」



二分後



提督「連れてきました」


リヴァイアサン「…」


少将憲兵A「はあ?これがリヴァイアサン?本物を出せ!」


提督「本物です」


少将「こいつのどこが戦艦だ!」


リヴァイアサン「これで分かりますか?」ガシャン!


少将「⁉︎」


少将憲兵B「こ…こんな小さな体に…」


リヴァイアサン「…それで?私をここに呼んだ理由はなんですか?」


少将「そ、そうだったな。では、リヴァイアサン、貴様を俺の鎮守府へ異動を命zリヴァイアサン「嫌です」…え?」


リヴァイアサン「嫌です」


少将「…ここは嫌ってことだな!そうだな!安心しろ!俺の鎮守府にhリヴァイアサン「ここがいいです」……」


少将「……」


リヴァイアサン「私はここが好きです。だから、あなたの鎮守府になど行きたくはありません」


少将「…貴様…自分が何を言っているの変わってるのか!」


リヴァイアサン「分かっています。あなたの鎮守府に行くのが嫌と言っています」


少将「貴様、これは命令だ!今すぐ!俺のものになれ!」


リヴァイアサン「私はあなたとは一切関係がありません。関係のない他人にいきなり自分のものになれと言われたら普通嫌というのが当たり前でしょう」


少将憲兵C「無礼だ!提督少尉!貴様どんなことをリヴァイアサンに吹き込んだ!」


提督「いや。何も。」


リヴァイアサン「今の会話に提督になんの関係があるのですか?」


少将憲兵C「ぐっ…」


少将憲兵A「…縁羅ちゃんをとった犯罪者の息子。それがそいつの正体だ」


少将憲兵B「故に、そいつは人権なんてない社会のゴミだ!おまけに何も出来ない」


提督「…」


縁羅「じゃあ聞きますが、少将憲兵Bさん、あなたも同類ではないでしょうか?」


少将「!」


少将憲兵達「縁羅ちゃん⁉︎」


縁羅「はい。」


少将憲兵B「…どういうことだ?」


縁羅「あなたの身元を調べた結果、あなたの父親は昔、強盗殺人を犯して無期懲役になっていますよね?」


少将憲兵B「う!」


縁羅「それも、あなたは当時5歳だったから覚えてはいるでしょう」


縁羅「あなたも彼同様、殺人犯の息子です。彼のことなんて言えないでしょう」


少将憲兵B「……」


少将憲兵C「…嘘だろ…」


少将憲兵A「ほ、ほんとうなのか?」


少将憲兵B「…ああ…俺の親父は人殺しだ…」


縁羅「あなたに聞きます。お父さんは憎いですか?」


少将憲兵B「当たり前だ!」


縁羅「では、そんな憎くて仕方がないお父さんの子供に望んで生まれましたか?」


少将憲兵B「誰がそんなこと望むか!」


縁羅「…提督も同じです」


少将憲兵B「!……」


縁羅「提督も、テロを起こした親の子として望まず生まれました。生まれる子供は親を選べません。あなたのように」


少将憲兵B「……」


縁羅「そんな彼を世間は嫌う。テロ事件を起こした人の息子だからという理不尽な理由で」


少将憲兵B「…」


縁羅「彼に人権が無いのなら、あなたにも人権はありません」


少将憲兵B「…」


少将憲兵C「…縁羅ちゃん…流石に言い過ぎだと思う…」


縁羅「先程提督に向けた言葉も十分言い過ぎかと思いますが?」


少将憲兵B「…一人にさせてくれ」


少将憲兵A「……」


リヴァイアサン「…さて少将、話の続きはどうしますか?」


少将「…貴様が大人しく俺の下で働いてくれるなら、必要ないんだがな…」


リヴァイアサン「それは嫌です」


少将「…命令…」


リヴァイアサン「あなたの部下ではないのであなたの命令は通りません」


少将「だったら…おい、そこのゴミ!」


縁羅「」イラ


リヴァイアサン「」イラ


提督「…俺ですか?」


少将「貴様以外にゴミはどこにいる!今すぐリヴァイアサンに異動を命じろ!」


リヴァイアサン「さっきから聞いていれば…私の提督をゴミ、ゴミ、ゴミと…」


提督「…リヴァイアサン?」


縁羅「…兄さん、下がって」


リヴァイアサン「…もう、頭にきました」ガシャ!


少将「お…おい…まさか…」


リヴァイアサン「…さようなら」

ドーン!

ドカーン!

少将「ぐほああああああああ!!!」


少将「ぐう………」


少将憲兵A・C「少将!」


リヴァイアサン「…まだ息がありますね…」


少将憲兵C「まっ待ってくれ!今日はもう引き返す!だから勘弁してくれ!」


リヴァイアサン「いいえ。また提督に何か良からぬことをするのは目に見えてます。ですからここで息の根を止めます」


提督「待て!リヴァイアサン」


リヴァイアサン「…なんですか?」


提督「もう大丈夫だ。今日のところは大人しく返してやれ」


リヴァイアサン「しかし…」


提督「ここで少将を仕留めてしまったらさらに俺が大変なことになる。今すぐそいつをやりたい気持ちはわかるが、今回は我慢してくれ」


リヴァイアサン「……分かりました」


少将「…ふう…」


リヴァイアサン「…もう二度と、ここには来ないでください」ギロ!


少将「!…分かりました」


少将「か…帰るぞ!」


少将憲兵達「はい!」



数分後



リヴァイアサン「…行きましたね…」


提督「…これでよかったのか…」


縁羅「いつかはあの少将を斬りたいですね」


提督「…はは…」


飛龍「今回は出番無しですか…」


時雨「まあなんとかなってよかったよ。」


提督「居たのか」


吹雪「ずっと見てましたよ」


提督「そうか。」


サア、カエロウカ

ソウダネ

イッケンラクチャクデスネ

ヨカッタヨカッタ


リヴァイアサン「…」


リヴァイアサン(大丈夫です。ここにいる皆さんは私が必ず守ります)


リヴァイアサン(提督、これからもよろしくお願いします)


提督「どうした?リヴァイアサン」


リヴァイアサン「なんでもありません」


提督「帰るぞ」


リヴァイアサン「はい」



三日後



プルルルル プルルルル プルルルル プルルガチャ

提督「はいもしもし」


??『わしだ』


提督「…どちら様でしょうか…」


??『新しく総元帥になった者だ』


提督「⁉︎総元帥閣下⁉︎」


総元帥『貴様に伝えることがあるからかけた』


提督「…なんでしょうか…」


総元帥『今後一切、貴様に対する全ての補給を絶つ』


提督「⁉︎何故ですか?」


総元帥『貴様のような海軍の汚点なんぞに与えるものなどない!とっととくたばれ!』

ガチャン


提督「……大変なことになった…」


飛龍「大丈夫です。いずれそうなるだろうと思ってちゃんと対策は練ってあります」


提督「?」


飛龍「ふふ、きっと気に入ります」



倉庫



飛龍「これです」


提督「何だこれ?」


クレーンを積んだ小さなボートがいくつか置いてある


飛龍「これで海底にある資源を取ります」


提督「…どうやって?」


飛龍「まず海底に向けて特殊な電波を発します」


飛龍「そして資源があるところを見つけ、そこにクレーンを伸ばします」


飛龍「あとは資源に引っ掛けて引き上げます」


提督「…なるほど…」


飛龍「さらにこの島の近くの海底に、石油資源地帯があることも確認済みです」


提督「そうか…俺の知らないところでそんなことしてたんだな…すまない苦労かけた」


飛龍「いえいえ、悪いのは全部補給を送らない大本営ですから、提督が気に病むことなんてありませんよ」


提督「ありがとう」


飛龍「これからも頑張りましょう」




第十七章 大規模作戦




少将の鎮守府



総元帥『これから次の大規模作戦の説明をする。』


総元帥『目標は戦艦棲姫だ』


総元帥『奴は深海棲艦の大艦隊の中心に居る。今まで何度か突撃をしてきたが、戦艦棲姫までたどり着いた者はいない』


総元帥『だがもし今回、戦艦棲姫を撃破できた者がいたら、その者に勲章と大きな昇級を約束しよう』


総元帥『敵艦隊の詳細は書類を送る。それを見てくれ』


総元帥『各提督の奮闘を期待する』


総元帥『以上だ』



少将「…ヒヒ…」


少将「ここで戦果を挙げたら俺は……グヒヒ…」


翔鶴「……」


少将「翔鶴、今から編成を伝えるぞ」


少将「作戦は二つの艦隊で行う」


少将「まず一つに、お前を含めた第一艦隊を選ぶ」


少将「次に第二艦隊」


少将「第二艦隊には、青葉、衣笠、川内、神通、雷、暁を選ぶ。伝えてここに呼べ」


翔鶴「…分かりました…」



翔鶴「連れてきました…」


青葉「…」


衣笠「…」


川内「…」


神通「…」


雷「…」


暁「…」


少将「来たか」


少将「お前らは練度の低いゴミだ。そんなお前らに、輝けるチャンスをやろう」


川内(何がチャンスよ…さっさと死ねと言う意味じゃない)


少将「これから作戦を伝える。よく聴け!」


少将「先ずは主力艦隊を……………」


作戦説明後


青葉「まとめると、翔鶴さん達主力艦隊の道を開けるために私たちが大艦隊に突撃し、潔く沈めということですか…」


少将「その通りだ。さ、お前らは最後の夕飯でも食いに行ってくると良い。」


神通「…」


川内「…いこ。神通」


神通「…はい…」



食堂



暁「ううう……」ポロポロ


雷「泣かないでよ…」ポロポロ


衣笠「そういう雷ちゃんも泣いてるけどね…」


青葉「……」


翔鶴「……ちょっと良いですか?青葉さん、」


青葉「…なんでしょうか…」


翔鶴「ちょっとこっちに来てください」



人気のない廊下



翔鶴「突然呼び出してすみません…」


青葉「いえいえ。それで、なんのご用件でしょうか?」


翔鶴「…あなた達が生き残る方法を言いに来ました」


青葉「そんな方法…あるのですか?」


翔鶴「…絶対とは限りませんが…希望はあります」


青葉「…聞かせてください。少しの希望があるならやってみたいんです」


翔鶴「…少将はあなた達を敵艦隊に突撃させるのと同時にあなた達の指揮権を放棄します」


翔鶴「そこであなた達はひたすら西北西の方向に逃げてください」


青葉「西北西?」


翔鶴「そうです。そうすれば助かる可能性は少なからずともあります」


青葉「…分かりました。やってみます」


青葉「ありがとうございます」


翔鶴「…お礼を言うのは生き残ってからにして下さい。逃げてる最中はずっとSOS信号を発して下さい」


青葉「分かりました」



翌日



少将「貴様らのためにもう一度この俺が作戦を説明する。ありがたく思え!」


少将「先ず主力艦隊を…青葉(…西北西の方向に逃げろ…か…私が旗艦だから、しっかりしないと…」


少将「以上だ!各員言った通りに動けよ。わかったか!」


艦娘達「はい!」



海上

合流地点



川内「…ここが合流地点…」


神通「もうたくさん来てますね」


D長門「ん?お前達は…」


青葉「少将鎮守府の艦隊です」


D長門「…そうか…頑張れよ…」


衣笠「…そっちもね…」



青葉「……もうそろそろみんな集まったかな…」


少将『全員集まった。進め。』


青葉「…了解です…」


青葉「みなさん、行きますよ」


第二艦隊一同「はい…」


青葉(…みんなはたとえ私が沈んでも守る!)



敵艦隊存在海域



暁「あれが………」


雷「目標が居る大艦隊…」


目の先にはフラグシップ級やエリート級がこちらをまるで待ってたかのように見ている


艦娘A「なんて数…」


艦娘B「これ以上の絶望なんて味わったことがない…」


ザワザワザワザワ


衣笠「…無理もないわね……」


川内「…もう、覚悟はできたよ」


神通「……」


暁「…響と電に会いたかったな…」


雷「…うん…」


青葉「…」


青葉(さあ、ここからどうなる?)



艦載機の大編隊 ブーーーーン


ヒュ〜

ドカーーン!!ドカーン!!ドカーン!!

ヒュ〜


青葉「!敵艦隊の攻撃が激しい…」


艦娘C「いや…嫌…沈みたくない…」大破


青葉「…」


川内「きゃ!」ドカーン!


川内「ううう…」中破


神通「川内姉さん!」


暁「きゃああ!!」


雷「暁お姉ちゃん⁉︎」


暁「…グスン」中破


青葉「…そんな…」


少将『今だ!突撃しろ!』


川内「でっでも…」


少将『言うことが聞けないのか!さっさと突撃しろ!』


神通「…行きましょう…」


青葉「…全艦隊、突撃して!」


衣笠「…天国でまた会おう…」


シャーー


少将『今この時をもって貴様らの指揮権を放棄する。もう話す事はない!』

ガチャ


青葉(…予定通り…)


青葉「みなさん!西北西の方向に逃げて下さい!」


衣笠「え?」


青葉「急いで!」


川内「わっわかった!」


暁「???」


青葉「暁ちゃんも行くよ!」


暁「わ、わかった」


雷「まっ待ってー」



翔鶴「……」


翔鶴(大丈夫、あの人ならきっと助けてくれます)



少し進み



川内「…追手が来てる…」


青葉「…編成は?」


川内「重巡洋艦が数隻、その他軽巡洋艦や駆逐艦が多数」


衣笠「…どこに行くの?」


青葉「ひたすら進みます。燃料が無くなるまで」


神通「……!敵艦載機多数接近!」


青葉「対空戦闘準備!」


深海棲艦艦載機 シュー


ドンドンドンドン


青葉「多い…落としても落としてもキリがない…」ドドドドドドドドドド


衣笠「喋ってないで、落とすことに専念して」ドドドドドドドドドド


暁「…もう…ダメなのかな…」ドン ドン ドン


青葉「諦めないでください!必ず助けます!」ドドドドドドドドドド


深海棲艦艦載機(爆弾投下)


神通「きゃあ!」ドカーーン!!


川内「神通!」


神通「まだ…大丈夫…」小破


川内「くう……」



しばらく撃ち続けて



青葉「…どうやら引き返していくようです」


衣笠「終わった…」中破


青葉「…ごめんなさい…」


衣笠「気にしないで。魚雷如きで沈むほどやわじゃないから……でも…もう飛行機は見たくない…」


川内「安心してる暇ないよ!敵艦隊がすぐそこまで迫ってきてる」


神通「早く移動しましょう」


青葉「そうですね」



しばらく進み、日が暮れてきた頃



青葉「…しつこいですね…」


川内「もうすぐ夜になる。艦載機はもう来ないと思うけど…」


青葉「……」


暁「…そろそろ話してくれない?なんで西北西の方向に逃げてるのか」


青葉「…昨日、翔鶴さんに言われたんです」


青葉「西北西の方向に逃げれば助かる可能性はあると」


川内「…そうだったの…」


青葉「…このまま逃げ続けます?」


衣笠「当たり前よ!助かる可能性が少なからずあるのなら、それにかけてみるわ!」


川内「私も」


神通「同じく…」


暁「私もよ!こんなところで終わりたくないもの!」


雷「私も!」


青葉「分かりました!みんなで生き残りましょう!」



また進み、夜が深くなった頃



青葉「…」


衣笠「…まだ追ってきてる…」


シュウウウ………


雷「…う…そ…」


川内「雷ちゃん?」


雷「燃料がもうなくなっちゃった……」


神通「…そんな…」


雷「みんなは進んで。私は大丈夫だk」ガシ!


暁「何言ってるの!燃料が無いなら引っ張って貰えば良いでしょ!」


青葉「私達で引っ張りましょう」


雷「…ありがとう」ブワッ


衣笠「泣かないの。さ、行きましょう」



一時間後…最も恐れていた事態が起こる



青葉「…う…そ…こんなところで…」


衣笠「私も…」


川内「…まだ着かないの?」


青葉「…分かりません…」


神通「………ここで…」


一同「?」


神通「抵抗してみましょう。最後の足掻きになるかもしれませんが、生き残るためにやってみる価値はあると思います」


青葉「…そう…ですね……」


衣笠「…うん…やってみよう!」


川内「よーし!夜戦なら得意だよ!」


暁「こんなところでまだ沈みたくは無いわ!やるわよ!」


雷「うん!」


神通「それでは…」


青葉「戦闘開始!」ドーーン!


イ級「ガアアアアアアア!」ドカーン!


衣笠「逃げても無駄よ」ドーーン!


軽巡ホ級「」ドカーン!


川内「当たれ!」ドーーン!


イ級「」ドカーン!


神通「えい!」ドーーン!


雷巡チ級「グアアア!!」ドカーン!


暁「当たって!」ドン!


雷「見てなさい!」ドン!


チ級「ギャアアアアア!!」ドカーン!


重巡リ級「…」ドーン


バシャーン バシャーン


青葉「敵も攻撃してきました!」


衣笠「反撃よ!」ドーン!


重巡リ級「…!」ドカーン


青葉「やった?」


リ級「…」小破


川内「そう簡単にはやられないか…」


神通「じゃあ攻撃あるのみです」ドーン!


ヒュン!

リ級「」ドカーーン!!


神通「…あら…」


雷「急所に当たったみたい…」


青葉「まあ…なんとかなってよかったです」


衣笠「…いや…そうは行かないみたい…」



イ級エリート

リ級エリート

駆逐艦ロ級エリート

軽巡へ級エリート

チ級エリート

ホ級エリート



川内「ヤバイよヤバイよ…」


神通「やるしかありません!弱音を吐いていては死にますよ」


青葉「もう、後には引けません」


川内「…分かった」


青葉「まずはイ級からです」ドーン!


イ級エリート「」ドカーン!


衣笠「どう?」


イ級エリート「…」中破


川内「硬い…」


雷「あ、あんなのどうしろっての‼︎」


暁「やるしか無いわ!」ドン!


イ級エリート「…」ドカーン!


衣笠「えい!」ドーン!


イ級エリート「ガああアアア!!」轟沈


青葉「まずは一隻」ドーーン!


ロ級エリート「がアアア!!」中破


衣笠「いい感じ!」

ヒュ〜

雷「え?何?」

ドカーン!

暁「雷!」


雷「う……」大破


リ級エリート「…」ニヤ


暁「あ…あいつ…」


青葉「仇はとります!」ドーン


リ級エリート「…」ドカーン


衣笠「…ほとんどダメージになっていないみたい…」


リ級エリート「…」ニヤ


川内「リ級は後回し!駆逐艦や軽巡からやるよ!」ドーン!


へ級エリート「グア!」ドカーン!


神通「てい!」ドーン!


へ級エリート「ガアアアア!!」爆沈


川内「やった!」


青葉(…今の内に…)


青葉「青葉型重巡洋艦の青葉です。ただいま敵の攻撃を受けています!至急救援が必要です!」


青葉「…お願い…見捨てないでください…」


衣笠「青葉?」


青葉「救難信号を送りました。誰かが拾ってくれることを祈りましょう…」


衣笠「…そうね…」


暁「舐めないで!」ドンドンドンドン


ロ級エリート「ガア!グオ!グフ!ゲフ!」


ロ級エリート「」轟沈


雷「オーバーキルよ…」


暁「そんなこと言ってる場合じゃ無いわよ!」


リ級エリート「」ニヤ


暁に砲塔を向ける


川内「させるかーーー!!」ドーンドーン


リ級エリート「グフ!」ドカーン!


リ級エリート「…」中破


神通「急所に当たったみたいです」


青葉「全砲門、斉射、撃て!」ドーーン!!


リ級エリート「」ドカーンドカーンドカーン


リ級エリート ドッカーーーーーーーーーン!!!!!(爆沈)


衣笠「重巡リ級エリート、爆沈!」ドーン!


チ級エリート「ぐ、グアアアアアアアアア!!!」轟沈


ホ級エリート「グオオオオオ!!」


川内・神通「これで最後!」ドーン!


ホ級エリート「ガアアアア!」轟沈


青葉「はあ…はあ…はあ…」


神通「…今のところ、ほかの敵は見当たりません…」


青葉「少し休憩しましょう」



川内「ううう…痛い…」


神通「我慢して下さい」


青葉「神通さんが小破。川内さん、衣笠、暁ちゃんが中破。雷ちゃんが大破。私が無傷ですか……」


衣笠「悲惨ね…」


青葉「私だけ無傷なのが申し訳ないですね…」


神通「そんなことありません。青葉さんが居なければ、今頃海底ですよ」


雷「そうよ。自分を責めないで」


青葉「…ありがとうございます、みなさん…」


暁「…なんてこと…」


青葉「どうしましたか?」


暁「あそこ………」指差し


青葉「?……!?」


衣笠「あ…あれは………」


川内「まさか……」


神通「…ああ………」


戦艦ル級フラグシップ「…」ニヤ


青葉「戦艦ル級…それもフラグシップ級です!」


衣笠「あ…あ……」


川内「……」


神通「…単体?」


雷「…迎え撃つしか無いみたい」


ル級フラグシップ「…」ドカーン!!


バシャーンバシャーン


川内「あんなの食らったらまともに浮いてられるかどうかわからないよ⁉︎」


青葉「…それでも、やるしかないんです…」


川内「…そうだった…もう燃料ないんだった……」


青葉「さあ、戦闘開始です!」


ル級フラグシップ「」ドーーン!


バシャーンバシャーン


川内「う…危ない…」


神通「まだ射程外です」


青葉「…当たらないことを祈りましょう…」


暁「砲撃しながら近寄ってくるわね……」


青葉「後もう少し…後もう少し………今!」ドーーン!


ル級フラグシップ「…」カン!ドカーン!


衣笠「全砲門、斉射!」ドーーン!


戦艦ル級「」ドカーン!!


川内「どう?」


ル級フラグシップ「…」


青葉「…流石は戦艦…全く効いてませんね……」


衣笠「…諦めずに撃ち続けよう!」ドーンドーン


ル級フラグシップ「…」ドーーン!

ヒュー

青葉「‼︎衣笠!危ない!」


衣笠「え?」

ドカーーーーン!!!


川内「衣笠さん!」


神通「だっ大丈夫ですか?」


暁「そんな…」


雷「…」


煙が晴れてくる


一同「!?」


衣笠「あ…青葉…」


青葉「あ…が………」大破


衣笠「青葉!…青葉!」ポロポロ


青葉「……無…事…?」


衣笠「うん!なんともない。それよりもあお…」サッ


青葉「良かっ…た………良かっ…た……」キヌガサノホヲナデル


衣笠「…青葉……」


川内「青葉さん!」


神通「しっかりして下さい!」


青葉「…次の…攻撃に…備え…て…」


衣笠「!まだ終わってない!」


川内「…ル級…」


ル級フラグシップ「…」ニヤニヤ


神通「…もう…怒りました…」


暁「絶対に許さない…」


雷「青葉さんは私に任せて」


衣笠「ありがとう。みんな、行くよ!」


ル級フラグシップ「…」砲塔を向ける


川内「目を撃つよ!神通!」ドーンドーン


神通「分かりました」ドーンドーン


ル級フラグシップ「グウ…」ドカーンドカーン


衣笠「全門、目標戦艦ル級フラグシップ。撃て!」ドーーン!


ル級フラグシップ「ガア……」小破


暁・雷「魚雷!発射!」

シャーーー

ル級フラグシップ「……⁉︎」

ビシーーーン!!!


ル級フラグシップ「…」大破


衣笠「持ってる全ての弾薬を撃ち尽くして!」ドーンドーンドーンドーン


ル級フラグシップ「ガア……グフ………」


川内「魚雷発射!」


神通「…」(魚雷発射)


シャーーーーー


ル級フラグシップ「……」

ビシーーーン!!

ル級フラグシップ「」轟沈


衣笠「…沈ん…だ?」


川内「勝っ…たの?」


神通「…凄い……この目で見ないと信じられない戦果ですよ!」


暁「やった…やった!」


雷「倒した!ル級フラグシップを倒した!」


青葉「…みんな…頑張ってくれましたね……」


衣笠「…青葉…」


青葉「気にしないで。左腕が吹っ飛んだけど…大丈夫だから…」


川内「…ふふ…」ニコ


川内「……………もう、喜んでることはできないみたい…」


神通「……」


衣笠「……」


ピカーー!


暁「う!」


雷「何?」


川内「…日の出だよ……」


神通「…最後の…日の出ですか…」


衣笠「……なんて数……」


太陽に照らされた多数のフラグシップ級。中には正規空母ヲ級や戦艦ル級も居る


青葉「みなさん…ごめんなさい…もう気休めも言えません…」


川内「…でも、やれるところまではやったよ。それだけは事実」


敵空母から艦載機が飛び立ってくる


青葉「……天国で会いましょう」


衣笠「…ええ…」


ル級フラグシップ「…」砲塔を向ける

ヒュ〜

一同「…」目を瞑る


ドカーンドカーンドカーンバシャーンドカーン!


青葉「………?」


ル級フラグシップ「ギャアアアアア!!」ドカーン!


ヲ級フラグシップ「ガアアアア!!」ドカーン!


衣笠「な、何が起きてるの…?」


雷「…!味方なの?味方だよ!ねえ!あそこ!」指差し


青葉「え?」



ドーンドーン!


リヴァイアサン「…なんとか間に合ったようですね」


ドーンドーン!


艦載機達 ブーーーーーーン


天山改二 ブーーン

彗星改二 ブーーン

桃花 ゴオオオオオオオオ


彗星改二 ヒュー(爆弾投下)


イ級フラグシップ×2「ギャアアアアア!」ドカーン!


桃華 ダダダダダダダダダダ


深海棲艦艦載機 ヒュ〜〜(落ちていく)


天山改二 (魚雷投下)


シャーーー


ル級フラグシップ「ギャアアアアア!!」ビシーーーン!




神通「敵が退いていきます!」


暁「味方艦隊が来てくれた!」


青葉「見捨てないでくれた…助けにきてくれた…」


衣笠「青葉…助かるよ…」


青葉「…」


衣笠「青葉?」


青葉「zzz」


川内「安心して眠っちゃってる…」


衣笠「…お疲れ様…」





青葉「う……ん……」ムクリ


青葉「…ここは?」メヲコスリ


時雨「ここは医務室だよ」


青葉「…あなたは…」


時雨「僕は時雨って言うんだ」


青葉「青葉型重巡洋艦青葉です。よろしくお願いします」


時雨「よろしく。まだその怪我じゃあ歩けないから、休んでて」


青葉「…あの」


時雨「なんだい?」


青葉「眠ってからどれくらいたったのでしょうか?」


時雨「丸一日だね」


青葉「…そうですか…」


時雨「みんなに目が覚めたって伝えてくるね」


青葉「ありがとうございます」


ガチャン


青葉「……」チラ


青葉「…左腕が無い…みんなはどうなったんだろう…」



ガチャ

青葉「ん?」


衣笠「青葉…大丈夫?」


青葉「衣笠!無事?」


衣笠「ええ、ドッグに入れてくれたおかげで傷も治ったわ」


青葉「そう……それは良かった…」


衣笠「…左腕…」


青葉「気にしないで。左腕が無くても生きてはいけるから」


衣笠「……これ…」


青葉「あ!私のカメラ!」


衣笠「…壊れちゃってるけどね…」


青葉「それでもずっと放さず身につけてた物だから無くすよりはマシだよ…」


衣笠「…」


ガチャ

「失礼する」


青葉・衣笠「?誰?」


飛龍「ここの提督です」


青葉・衣笠「⁉︎失礼しました!」


提督「いや楽でいいよ。全員無事で良かった」


青葉「はい!本当にありがとうございます」ペコリ


提督「…にしても、よく耐えきってくれたものだ。正直こっちも間に合うか分からなくてヒヤヒヤしていたからな」


衣笠「…」


提督「…すまん。もう少し早かったら失った物も失わずに済んだのにな…」


青葉「…大丈夫です…左腕が無くても生きてはいけます」


提督「…そのカメラは?」


青葉「私にとって大切な物です」


提督「…貸してくれ」


青葉「?どうぞ」っカメラ


提督「……なるほど…これくらいなら直せるな」


青葉「え…」


提督「少し時間をくれ。なんとかして直す」


青葉「いえ、そんな…大丈夫です」


提督「大切な物なんだろ?じゃあ直してやる」


青葉「……ありがとうございます」


提督「気にするな。これくらいどうってことない。飛龍、すまんが話をしてくれ」


飛龍「分かりました」


ガチャン


青葉「……」


衣笠「……なんなの…あの人…」


飛龍「ああ言う人なんです提督は。」


衣笠「…はあ…」


青葉「衣笠達は会ってないの?」


衣笠「さっきまでずっと部屋で寝てたから…」


青葉「ふーーん…」


飛龍「…さて、話の続きですが、あなた達にはとある任務を与えます」


衣笠「任務?」


飛龍「はい。それは…」

ガチャ

響「自分のやりたいことを見つける。だね」


飛龍「…響ちゃん…」


響「暁と雷に会おうと思ってたけど二人とも爆睡してたからこっちに来たんだよ」


飛龍「…少将鎮守府も他と同様、艦娘を酷使していますからね…」


青葉「…ここはどうなんですか?」


飛龍「だいたいみんな暇です。好きなことをやっています」


衣笠「そ…そうなの…」


青葉「考えられませんね…」


飛龍「…さて、どうしてあんな状況になっていたのか説明してもらえませんか?」


青葉「…実は…」


少女説明中


飛龍「…なるほど…翔鶴さんが…」


青葉「少将鎮守府の翔鶴さんを知っているのですか?」


飛龍「何かあった時に少将に秘密で連絡してくれる人です」


衣笠「…そんなことしてたんだ…」


青葉「…ところで、」


飛龍「はい…?」


青葉「あの時助けにきてくれた娘は誰なんですか?お礼を言いに行きたいので…」


響「飛龍さんと蒼龍さんとリヴァイアサンと長良さんだね」


青葉「…飛龍さんと蒼龍さんと…リヴァイア?」


響「リヴァイアサン。さんも名前の一部」


青葉「……なんと…」


衣笠「……うそでしょ……」


青葉「リヴァイアサンってあの戦艦リヴァイアサンですか!」


飛龍「そうです」


衣笠「信じられない…こんなところにいたなんて…」


青葉「……」


飛龍「ここで建造されましたから…」


青葉「…あとで会いに行くとして……飛龍さん、ありがとうございました」


衣笠「ありがとうございました」


飛龍「いえいえ、提督が一早く救難信号に気付いてくれたおかげです」


衣笠「ここの提督が出撃命令を出したの?」


飛龍「救難信号を受けた直後にすぐ編成をし、助けに向かわせてくれたんです」


青葉「…そうなんですか…」


衣笠「…ここの提督はどんな人なの?」


飛龍「…」


響「…聞きたい?」


青葉「はい!是非とも」


響「…何から話そうか…」



一方その頃、工房跡地では…



妖精A「集まった?」


妖精D「集まったよ」


妖精C「今回は、前回のような盗難事件も発生せず」


妖精B「ウグ!………もう忘れて下さい…」


妖精A「忘れられないね」


建造妖精「…資材は?」


妖精A「前回と同じ数の二倍!」


建造妖精「頑張ったね…」


妖精B「…これを集めるのにどれほど時間がかかったか…」


妖精A「今回は、この資材を半分に別けて建造するよ!」


妖精C「臨時の建造ドッグも二つ出来たことだし」


妖精D「それでは前回同様スイッチ……」


妖精達「オン!!」


ガコン!

14時間


妖精C「もういっちょ!スイッチ……」


妖精達「オン!!」


ガコン!

16時間


妖精達「おおお…!!」


妖精A「リヴァイアサンより2時間多い…」


妖精B「どんな娘なんだろう…」



再び行われた妖精達による建造。どんな娘が出来るのやら




第十八章 新しい強力な仲間




翌日



提督「…ん?」


目の前に二つのテント


提督(なんだ?このテント…入ってみようか…」



テントの中



提督「失礼。」


妖精B「あ!提督だ!」


提督「何してるんだ?」


妖精C「建造です」


提督「建造……って建造⁉︎」


妖精A「そうです」


提督「…はあ……」


妖精D「もう少しで一人できるので待っていて下さい」


提督「分かった」


妖精E(何も言わないのね…)


数分後


プシュ〜


提督「お、出来たか?」


妖精B「出来たよ」


妖精C「外に出すね」


??「わわ、お…押さないで…」


提督(…髪は灰色でリヴァイアサンにとても似ている…と言うかリヴァイアサンにそっくりだ)


提督「…お前が今回建造された娘か?」


??「…そうみたいです…」


提督「名前は?」


??「えっと…リヴァイアサン型戦艦2番艦のクラーケンです。よろしくお願いします」


提督「クラーケンか、よろしく」


クラーケン「貴方は?」


提督「ここで提督をやっている提督少尉だ」


クラーケン「よろしくお願いします」


提督「…姉に会いたいか?」


クラーケン「お姉ちゃんにですか?会いたいです!」


提督「ちょっと待ってろ。呼んでくる」



十分後



提督「連れてきた」


リヴァイアサン「……」


クラーケン「……お姉ちゃん?」


リヴァイアサン「……」


提督「…急に自分に妹ができたなんて言われて気持ちの整理ができてないみたいだ」


リヴァイアサン「…名前は?」


クラーケン「クラーケンだよ」


リヴァイアサン「…そう……これからよろしくね。クラーケン」


クラーケン「よろしく!お姉ちゃん!」


提督(…性格はリヴァイアサンよりは活発なのかな?)


リヴァイアサン「くれぐれも、提督に失礼なことしないでね」


クラーケン「分かった」


妖精A「もう一人の方はまだ1時間半はあるから、先に鎮守府を案内してあげたらどう?」


提督「それがいいかもな。クラーケン」


クラーケン「なんでしょうか?」


提督「この鎮守府を案内…する前に、任務を与える」


クラーケン「……」


提督「自分のやりたいこと、好きなことを見つけろ。なんでも良い。出来る限り俺も協力する」


クラーケン「…分かりました!提督のために、このクラーケン、頑張ります!」


提督「良い返事だ。さて、ここを案内しよう」



会議室



吹雪「〜♩」←ピアノで弾き語りをしている


青葉「この音色はいいですね〜」


衣笠「癒される〜」


川内「…」


神通「大丈夫です。きっと提督はいい人です」


暁「…昨日挨拶できなかった…怒られる…」


電「それくらいで怒る人じゃ無いのです」


雷「いや…でも…」


響「ここの司令官はいい人だよ」


川内「…どんな人なんだろう…」


ガチャ

提督「失礼」


飛龍「あ!提と……」


響「……誰?」


リヴァイアサン「私の妹らしいです」


クラーケン「クラーケンと言います!よろしくお願いします!」


縁羅「……またですか…」


提督「…妖精達がやった」


青葉「…oh…」


神通「…貴方がここの提督ですか?」


提督「?ああ、そうだが」


川内「川内型軽巡洋艦一番艦の川内よ。よろしく」


神通「同じく川内型軽巡洋艦二番艦の神通です。よろしくお願いします」


暁「暁型駆逐艦、一番艦の暁よ。立派なレディとして扱ってね」


雷「暁型駆逐艦三番艦の雷よ。雷じゃ無いわ。そこんとこよろしくね」


提督「よろしく。目が覚めたばかりで申し訳ないが、さっそく任務を課そうと思う」


神通「任務…ですか…」


提督「ああ、任務は、」


提督「自分のやりたいこと。好きなことを見つけることだ。」


川内「……え?」


提督「なんでも良い。自分が興味があるものを見つけてもらいたい。俺も出来る限り協力する」


川内・神通・暁・雷「ありがとうございます!これからよろしくお願いします」


提督「よろしく」



その後、提督はクラーケンに一通りの案内をやり、クラーケンの部屋に送った。そして再びテントに戻ってきた



提督「どうだ?もう一人の方は」


妖精C「もう少しで出来るよ」


提督「そうか。」



数分後



??「う…ここは…?」


妖精A「おはよう」


??「…おはよう…?今は朝なの?」


妖精A「昼の1時」


??「それじゃあこんにちはでしょう…」


妖精A「どうでも良いんだよ、そこは。それよりも名前を教えてくれない?」


??「私は…」


??「一航戦の航空母艦、加賀です」


妖精A「…そうかい。」


妖精A「…外に出よう…みんな待ってる」


加賀「…はい…」



妖精B「あ!出てくるみたい」


妖精C「どんな娘なんだろう」


妖精A「みんなに自己紹介して」


加賀「一航戦の航空母艦、加賀です。よろしくお願いします」


妖精達「……え?」


提督「加賀か。よろしく」


妖精達「いやいやちょっと待って!」


提督「どうした?」


妖精C「16時間も建造にかかって出来たのが航空母艦加賀なのはおかしい!」


妖精B「確か加賀の建造時間は4時間20分だから、残りの11時間40分はどこに行ったのってなるの!」


提督「…確かに…そういえば何でだ?」


建造妖精「さあ…私達建造妖精は何が出来るかも分からないまま艦娘を作り続けて、完成した時にやっと誰が出来たのか分かるものなんです」


提督「そうなのか…」


妖精B「だから建造は運試しでもあるんだよ…」


提督「…まあ、なってしまったものはしょうがない。とにかく加賀…と言ったか?」


加賀「はい」


提督「これからよろしくな」


加賀「よろしくお願いします」


提督「…さて、早速だが任務を与えよう」


加賀「何ですか?」


提督「自分のやりたいこと、好きなことを見つけろ。何でも良い。」


加賀「…分かりました」


提督「困った時は俺を頼ってくれ。出来るだけのことはする」


加賀「ありがとうございます」


提督「…じゃあここの鎮守府を案内しよう。ついて来い。」


ザッザッザッザッ……


妖精A「……にしても何で何だろう…」


妖精B「…もしかしたら他の鎮守府にいる加賀とは何か違うところがあるのかも」


妖精C「観察してみよう」



執務室


ガチャ

提督「ここが執務室だ」


加賀「ここが……」


飛龍「あ、提督」


提督「飛龍か。今日は特にやる事はなかった筈だが…」


飛龍「私は提督の秘書艦なんですから執務室にいるのは当たり前です」


提督「そうか…そうだ紹介しよう。今回の建造で出来た航空母艦加賀だ」


加賀「…どうも」


飛龍「加賀さんですか。二航戦の空母、飛龍です。よろしくお願いします」


加賀「よろしくお願いします」


提督「まあ、仲良くやってくれ」


飛龍「分かりました。」


飛龍「…にしても…」


提督「どうした?」


飛龍「建造に結構かかっていたみたいですけど…加賀さんの建造時間って…」


提督「妖精達曰く4時間20分らしいが、この加賀は16時間かかっていたそうだ」


飛龍「…残りの11時間40分は何処へ…」


加賀「…分かりません…」


提督「……」


飛龍「……」


加賀「……」


提督「…試しに出撃してみるか?」


加賀「…良いんでしょうか?」


提督「基本出撃するのは自由だからな」


加賀「…分かりました」


飛龍「私も同行させて下さい」


提督「良いぞ。」



孤島鎮守府付近海域



クラーケン「全門斉射!」ドーーン!


ル級「ギャアアアアア!!」


クラーケン「どう?お姉ちゃん」


リヴァイアサン「いい感じよ。でも、もう少し姿勢を保てるようにしたほうがいい。」


クラーケン「分かった!」


提督「おー。やってるやってる」(ボートに乗っている)


飛龍「どうです?慣れましたか?」


加賀「なんとか…」


ル級「…!」ドーーン!


飛龍「⁉︎危ない!」


加賀「え?」

ドカーーン!!


提督「加賀!」


リヴァイアサン「?」


クラーケン「え?」


飛龍「大丈夫ですか…⁉︎」


加賀「……全然痛く無いのだけど…」


提督「……よかった…」


加賀「…」キリキリ パシュ!


九九式艦爆 ブーーン


飛龍「…発艦は問題ないようですね…」


九九式艦爆 爆弾投下


ル級「ガアアアアアアアア!!」ドカーン!


提督「……」


飛龍「…帰ったら色々と調べましょう」



執務室



妖精B「…加賀のことをよく調べた結果…」


提督「…どうだったんだ?」


妖精B「装甲値がズバ抜けて高く、例え46㎝砲のAP弾であっても貫通せず弾き返してしまうほどの硬さを持っていることがわかりました」


提督「…62cm砲は?」


妖精B「あれは流石に無理です。貫通します」


提督「…そうか…」


ガチャ

加賀「失礼します提督」


提督「…どうした?」


加賀「…結果を聞きたいのですが…」


提督「お前の装甲値はズバ抜けて高かった」


加賀「…どれくらいですか?」


提督「46cm砲のAP弾は弾き返せる。だが、リヴァイアサン型の62cm砲の弾は貫通する。と言ったところだ」


加賀「…そうですか…」


提督「…」


加賀「…では、私はみなさんの盾になれますでしょうか?」


提督・妖精B「…は?」


加賀「みなさんを守る盾です。敵の攻撃がほとんど効かない私にはうってつけかと…」


提督「…俺はそんなやり方したくないんだが…」


加賀「私は別に大丈夫です」


提督「…そうか…好きにしてくれ。ただ、無茶だけはするなよ。」


ガチャ

飛龍「どの口が言ってるんですか」


提督「…飛龍…」


飛龍「…でも加賀さん。もしそうするのであれば無理はしないでください」


加賀「分かりました」


提督「…まあ、改めてこれからよろしく」


加賀「よろしくお願いします」



九州元帥の鎮守府



??「なぜあの時、突撃するように命令したのですか!」


九州元帥「作戦を成功させるためだ」


??「成功しないのは分かっていましたよね?」


九州元帥「…あいつらは役立たずどもだ。あんなやつらをおいておく意味がない。役に立たない物を捨てるのは当然の行為だろ?」


??「…そんな理由で…」


??「そんな理由で私の姉を殺したの!」


九州元帥「ああ。お前の姉はお前同様役立たずだからな。俺が欲しいのは強い奴だ。例えば戦艦リヴァイアサンみたいなな。」


??「……」


九州元帥「何だ?その犯行的な目は?このワシを誰だと思っているんだ」


??「…クズだと思っています」


九州元帥「…何だと?」


??「あなたはクズです。私の姉を殺した…」っナイフ


九州元帥「⁉︎おっおい!誰に向けてそんな物を向けてるんだ!」


??「…さようなら」

ダッ グサ!

九州元帥「ぐあ!………」


??「よくも!よくも!よくも!」グサ!グサ!グサ!


九州元帥「が…は………」


バン!


九州憲兵B「何してるんだ!」


九州憲兵C「おい!救急班!」


九州憲兵A「大人しくしろ!」


??「放せ!放せ!」



新聞 速報!九州元帥、刺されて死す。容疑者は

   千歳型水上機母艦2番艦千代田。




第十九章 悲しき殺人犯





翌日


プルルルル プルルルル プルルルル プガチャ

提督「はいもしもし?」


??『私だ』


提督「…誰でしょうか…?」


??『分からんのか!新しく任命された関東元帥だ!』


提督「…何の用で…」


関東元帥『貴様には今日、大本営の方に来てもらうぞ』


提督「何故ですか?」


関東元帥『話がある。とにかく来い!』

ガチャン!


提督「……はあ…」(ため息)


飛龍「仕方ないですよ。ここは素直にいきましょう…」


提督「…嫌な予感しかしないんだが…」


縁羅「まあ…その時はその時です」


飛龍「念のため誰かを連れて行ってはどうでしょう?」


提督「……そうだな…」



大本営地下牢



??「……」


看守長「どうだ?気分は?」


??「…最悪ね」


看守長「それもそうか」


??「何しに来たの?」


看守長「貴様の処分を言い渡しに来た」


??「……」


看守長「千歳型水上機母艦2番艦千代田。貴様を死刑に処す」


??→千代田「…分かりました」


看守長「意外と素直なんだな」


千代田「…死ねるなら…早く死にたいから…」


看守長「タダですぐ死ねるわけじゃないぞ」


千代田「…何するの?」


看守長「貴様にこれほど無い苦しみや痛みを味合わせてから最後はギロチンにかける」


千代田「…何でそんな手間のかかるようなことを…」


看守長「当たり前だ。貴様は海軍の地方元帥のひとりを殺したのだからな」


千代田「…あのクズが…地方元帥だったなんて…海軍はどうなってるの…」


看守長「…」ナゲナイフヲナゲル


千代田「痛!」グサ!


看守長「四肢を固定されているから動けないだろう。今から貴様に苦しみを与える」


看守長「…と、言い忘れていたな。これからお前の身に起きる事はこのカメラで録画している」


千代田「何に使うの…」


看守長「見せしめだよ。艦娘が、指揮官に逆らうとどうなるのか、お前を使って教えてやるんだよ」


千代田「……」


看守長「始めろ」


看守達・獄卒達「は!」


獄卒A「まずは体全身に釘を打ち付けてやる」


千代田「…!え!」


獄卒B「問答無用!」ミギウデヲツカミ

グサッ! カン! カン!

千代田「痛い!痛い!」ナミダメ


獄卒C「こっちもだ」ヒダリウデヲツカミ

グサッ! カン! カン!

千代田「痛い!やめて!」


獄卒A「もっと釘を打つから覚悟しろ!」


千代田「ひ…ひぃ…」


獄卒A「次はここだ!」

グサッ! カン! カン!

千代田「キャアアアアアアアアアアア!!!!!!!」



船の上



提督「…!」ゾクゾクゾク!


時雨「どうしたんだい?」


提督「今…すごい悪寒が…」


時雨「……」


提督「嫌な予感しかしない…」


時雨「気にしすぎじゃない?」


提督「そうだといいんだが…」


時雨「…でも、どうして僕を選んだの?」


提督「何かといろいろ知ってるだろ?それに頭も回るし」


時雨「そうかい」


提督「ま、関東元帥に会ったら話聞いて帰るだけだ。難しくは無い」


時雨「そうだね」


提督「何かあった時は…頼むぞ」


時雨「任せてよ」チャキ


提督「それ持ってきたんだな…」


時雨「提督が作ってくれた物だからね。いざと言う時に」


提督「そうならなければいいんだが」



大本営地下牢



千代田「……」クギダラケチダラケ


看守長「大人しくなったか…」


千代田「…」


看守B「うわ…血だらけだ…」


看守C「ちょっと俺無理…」ウプッ…


獄卒B「我ながら恐ろしいことをした…」


獄卒C「グロい…」


看守長「まだこれでは終わらんぞ」


千代田「…もう…殺して…」


看守長「言っただろ?これ以上ない苦しみと痛みを味合わせると」


看守長「次はこいつを海に沈めろ」


獄卒A「しかし、それでは死んでしまいます」


看守長「馬鹿か貴様は。溺れ死ぬ寸前で引き上げるんだ」


獄卒A「分かりました!」



看守長「ここが良いだろう」


看守C「この井戸は?」


看守長「この井戸は海とつながっている。だから」


獄卒B「しょっぱ!海水だ」


看守長「よし、それじゃあ沈めるぞ」


千代田「…」


ブクブクブク


千代田(…!痛い!海水が傷に染み込んでくる!)


千代田(痛い!痛い!痛い!…苦しい…)


千代田(…まだ引き上げないの…?このままだと死ぬよ…)


千代田(ああ…やっと死ねるんだ…やっと…)


バシャーン


千代田(…え?)


看守長「生きてるか?」


看守A「生きてます」


看守長「よし。もう一回つけろ」


ブクブクブク


千代田(…痛い…苦しい…もう嫌だ…助けて…千歳お姉…)

ガクッ


バシャーン


看守長「…ん?」


千代田「」


獄卒A「…死んだ?」


看守D「気絶しただけだ」


看守長「そうか…まあ良い。起きたらアレの実験台として使う」



千歳「え?この先に行ったらダメって?」


千代田「うん…偵察機からの情報によると、この先にはとても強い艦隊がいるらしいよ」


千歳「…そう…なの…」


千代田「千歳お姉?」


千歳「…ごめんね千代田。提督の命令には逆らえないの…」


千代田「…え?」


千歳「提督はこの先に行けって言ってるの…だから…ごめんね…」


千代田「そんな…」


千歳「…提督は勝てないと知って突撃するように命じてるの…私は弱いから…捨てる気なんでしょうね…」


千代田「…」


千歳「…あなただけでも生きて…千代田…」


千代田「…そんな…」


千代田「嫌だよ…千歳お姉…」


千代田「行かないで…私を一人にしないで…お願い…」




千代田「う…あ………」


看守長「起きたか」


千代田「ひ…悪魔…」


看守長「お前を地獄に叩き落とす悪魔だ」


千代田「い…嫌……」


看守長「お前にはこれから、この兵器の実験台になってもらう」


千代田「…な…何?その変なの…」


看守長「これは我々が開発した電磁波銃だ」


看守長「この銃から出る電磁波は脳には悪影響でね。どうなるかは私も知らないが、おそらくタダでは済まんだろう」


千代田「あ…あ……」


看守長「良い顔だ。さあくらいやがれ」

ヴォンヴォンヴォン

千代田「あ…あ……ああ………」


千代田「ああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」バタン


千代田「ああああああ……ああああああああああああ……ああああああああああああ!!」ジタバタジタバタ


千代田「やめで………あたまが………………ああ………」


看守長「いいや、まだだ」


千代田「いやあああああああああああああああああああああ!!!!!!」



大本営関東元帥室



提督「失礼します」


関東元帥「来たか」


提督「命令なので。ご用件は?」


関東元帥「貴様には、今後一切、資材を送らん。食糧だけ送ってやる」


提督「…はあ…」


関東元帥「それと、もう二度とあの島から出るな。貴様は海軍の恥だ。そして犯罪者だ」


提督「……」


関東元帥「これからお前とは食料を送ってやるだけの関係だ。他の鎮守府との接触は許さん」


提督「…大本営からの呼び出しはもうないんですか?」


関東元帥「もう無い。断言する。貴様の上司であるあの少将の部下からも外す」


提督「…分かりました…」


関東元帥「以上だ。もう二度と、その面見せるな!」


提督「了解」



ホール



時雨「…ふーん…じゃあよかったんじゃ無い?」


提督「ああ、これでリヴァイアサンが奪われる心配が無くなる」


時雨「…話は変わるけど実はさ…提督」


提督「何だ?」


時雨「たまたまこんな新聞を見つけたんだ」


提督「なになに…」


提督「九州元帥刺されて死す。容疑者は千歳型水上機母艦2番艦千代田……」


時雨「……どう思う?」


提督「……処刑の日付が書かれてる…って今日の4時⁉︎…つまりあと2時間後じゃ無いか!」


時雨「どうする?」


提督「…少し…考えさせてくれ…」


時雨「分かった」



そして時は処刑まであと三十分にまで迫る


大本営地下牢



千代田「あ……あ………」


看守長「…そろそろ処刑の時間だな…」


看守C「うわー…」


獄卒B「えげつない……」


看守B「艦娘じゃなくてよかった…」


看守長「ほら!起きろ!」


千代田「う……う………」


看守長「処刑台に連れて行くぞ」


看守達・獄卒達「は!」



大本営処刑台広場



看守長「ここでは過去に、何人もの犯罪者が処刑された場。いわば、正義の鉄槌を下す場所だ」


千代田「……」


総元帥「それでは、これより千歳型水上機母艦2番艦千代田の処刑式を始める」


関東元帥「罪状を言う。九州地方の元帥を刃物で滅多刺しにし、死なせた罪だ」


総元帥「間違い無いかね?」


千代田「…はい…」



ヒドイヤツダ!

ヒトゴロシー

サイテー

キュウシュウゲンスイカワイソーダ‼︎

カンムスメガニンゲンサマニサカラウナ!



千代田「……」


千代田(…千歳お姉…ごめん…)


千代田(もう…ここまでみたい…)


千代田(…今から私も…そっちに行くよ…)ポト…


総元帥「やれ!」


執行人「は!」


??「待て!」


総元帥「ん?」


??「それでいいのか?九州元帥を殺したやつだぞ」


??「そんな処刑方じゃ、首が切れたらすぐに死ねる。苦しまずにな」


関東元帥「誰だ!」


??「俺だよ」


総元帥「き…貴様は…」


総元帥「例の提督少尉ではないか!」


提督「ああ。そうだ」


関東元帥「貴様!まだ帰っていなかったのか!」


提督「ま、処刑される奴がいるって聞いたから見てから帰ろうと思ったんだが…海軍の大物やっておいてギロチンじゃあ生温いんじゃねえか?」


看守長「他になんの処刑方がある?」


提督「安心しろ。俺はそいつを苦しみながら殺してやれる方法を知っている。俺の方でやろうじゃないか」


看守長「……どうします?総元帥殿」


総元帥「……面白い…ならこいつをその方法で処刑しろ」


提督「じゃあそいつを譲ってくれるか?」


総元帥「良いだろう」


提督「感謝します」


総元帥「さあ、とっととこいつを連れてこの場から失せろ」


提督「失礼しました」



看守長「……ギロチンより苦しめるやり方か……」


看守長「…例えば焼身刑とかか?」


看守長「…なんだろうな…」



帰り

船の中



提督「どうだ?治せそうか?」


救助妖精A「うん。結構酷い有り様だけど、なんとか治せそう」


提督「そいつは良かった」


千代田「……」


提督「安心しろ。さっきのは嘘だ」


千代田「……」


提督「信じられないって顔してるな」


千代田「…当たり前よ…あのまま死んだら良かった」


提督「…何があって九州元帥を殺したんだ?」


千代田「…この前の大規模作戦の時…私の姉を…負けるのを知っての上で突撃させて殺した…」


提督「……」


千代田「…後で聞いたら、千歳お姉は弱いから捨てたって言って…それで許せなくなって…」ポタポタ


時雨「……」


千代田「……千歳お姉に会いたいよ…」ポタポタ


提督「……それは…辛かったろうに…」


提督「…だが、お前の姉…千歳だっけ?そいつはお前が死ぬ事は望んでないと思うぞ」


千代田「…!」



千歳「あなただけでも生きて…千代田」



千代田「う……あ………」ポロポロ


提督「…泣け。泣きたい時は泣いた方が一番スッキリする」


千代田「うわーーーーーーーーん!!!」ブワッ


千代田「お姉ちゃん!お姉ちゃん!うわーーーーーん!!」


提督「……」


時雨「……」


時雨(……今は何も言わないでおこう…)



孤島鎮守府



飛龍「…そんなことが…」


千代田「…はい…」


提督「…さて、千代田。いいか?」


千代田「なんでしょうか?」


提督「ここにいるにあたって俺はみんなに同じ任務を与えている」


千代田「…任務…ですか…」


提督「ああ、それはだな…」


時雨「自分の好きなこと、やりたいことを見つけることだね」


提督「ああ…そうだ。」


千代田「…分かりました」


飛龍「困った時は誰にでも聞くといいよ。提督も出来る限り協力してくれるから」


提督「…」


千代田「分かりました。これからよろしくお願いします」


飛龍「よろしく。」


提督「…まあ…頑張れ」


千代田(千歳お姉、私は言われた通り生きるから。ずっと見ていてね)


千代田「……そういえば…」


提督「どうした?」


千代田「確か私の処刑って動画を撮られてたんですよ」


提督「…なんだそれ…何のために…」


千代田「どうも、艦娘が指揮官に逆らうとどうなるのかを見せしめとして見せるようです」


提督「……て事は…」


千代田「あの時提督が来たところも撮られてるわけです」


提督「……」


時雨「提督のイメージがもっと悪くなるって事だね…」


提督「これ以上悪くなるのか…」


飛龍「仕方がありませんね…」


提督「まあ…千代田を救い出せたし。結果オーライだ」


飛龍「…それに、ここに近づく人が減るのは私たちにとったら良い事なんですが…」


千代田「?どうして?」


時雨「それはね……ここに戦艦リヴァイアサンがいるって言ったらわかるかな…」


千代田「へえ…戦艦リヴァイアサンが………え⁉︎」


飛龍「居ます」


千代田「戦艦リヴァイアサンってあの…62cm砲を五基二十門搭載した…」


飛龍「合ってます」


時雨「最近じゃクラーケンって言う妹艦が出来たんだよね…」


千代田「えええええ!?!?!?」


提督「…だからここにくる人間が減るのは良い事なんだよ」


千代田「…」アゼン


飛龍「驚くのも無理はないですね…」


千代田「…そんな鎮守府なのに大本営はこことの繋がりを絶ったの?」


提督「大本営の奴らはここにいるとは知らん。知っている奴は今は元俺の上司の少将とその部下の憲兵達だけだ


飛龍「九州元帥…は千代田さんが殺してしまいましたし…九州憲兵は知っていますね」


提督「だけど、九州憲兵達は元帥を守りきれなかったと言う事で、底辺の方で仕事をさされるらしいから心配はいらんな」


飛龍「おそらくあの少将も言わないでしょう。言ったら自分が取れなくなりますから」


千代田「…私…とんでもないところに来ちゃったみたいだな……」


提督「ま、慣れてくれ」



一週間後



プルルルル プルルルル プルルルル プルルルルガチャ

提督「もしもし」


翔鶴『私です。翔鶴です』


提督「翔鶴か。何の用だ?」


翔鶴『…今回もまた大胆なことをしましたね…』


提督「…千代田の動画か…」


翔鶴『はい。見さされましたよ……途中で気分悪くなってトイレに駆け込んだ娘を何人か見ました』


翔鶴『そして最後のあなたが千代田さんを連れ出すシーンが流れた時に、みんな恐怖で震えてましたよ…』


提督「…ふーん…」


翔鶴『あの後千代田さんどうなったんだろう…って言う方が何名かいました』


提督「どうなったと思う?」


翔鶴『今は元気に生きているのでしょう?違います?』


提督「大当たり」


翔鶴『そんなことでしょうと思いましたよ。でも、助け方大胆過ぎませんか?』


提督「気にするな」


翔鶴『…分かりました…さて、もう一つ…青葉さん達を助けましたか?』


提督「ああ、無事に」


翔鶴『良かったです。助かっていなかったらどうしようかと思いましたよ…』


提督「ま、全員無事だから心配するな」


翔鶴『ありがとうございます』


翔鶴『…と、少将が読んでいます…』


提督「嫌か?」


翔鶴『当たり前です!嫌な仕事ばかりです』


提督「がんばれ…」


翔鶴『頑張ります。それでは失礼します』

ガチャン


提督「……左腕の件は言わない方がいいだろう…」


青葉「…ありがとうございます」


提督「…そうだ。この前預かったカメラ直ったぞ」っカメラ


青葉「!ありがとうございます!」


提督「いいって。また何か困った時に頼ってくれ」


青葉「分かりました!」




第二十章 大艦隊接近




???



??「いいか?この資材で絶対に戦艦リヴァイアサンを作るんだ!失敗したら……分かるよな?」


?妖精達「…はい…」


??「あの…提督…」


??「なんだ?このクズが」


??「…戦艦リヴァイアサンは恐らく艦娘の突然変異みたいなものと思われます…ですのでこの娘達には出来ないかと…」


??「うるせえ!戦艦リヴァイアサンは妖精によって作られたものである事は分かっている。同じ妖精なら、同じものを作ることくらいできるだろ!」


??「……」


??「…この俺様を誰だと思っている?俺はC鎮守府の提督、C提督だぞ!お前には分かるか?この意味」


??「…」


C提督「俺は大佐だ。そこら辺の提督達よりは偉いんだ!」


C提督「ここでは俺の言うことが絶対だ。逆らった奴は問答無用で解体する。分かったか!」


??「…はい…」



C憲兵A「提督!ここにおられましたか!」


C提督「なんだ?」


C憲兵B「これを…」サッ


C提督「……ほう…大本営は孤島鎮守府にいるクズを幽閉したそうだな」


C提督「…そして…命令か…」


C憲兵B「提督?」


C提督「戦艦リヴァイアサンを持っているものは、即刻大本営に出頭せよ」


C憲兵A「おお…やっと誰が持っているのか分かるんですね?」


C提督「大本営の呼び出しだから、まずこない事はないだろう」


C憲兵B「もしこれで来なかったら…」


C提督「……各鎮守府に厳重な捜査が入るだろう…」


C憲兵A「もしそれでも見つからなかったら…」


C提督「…横須賀提督の妄言…と言う扱いになるだろう…」


C憲兵B「…」


C提督「ま、安心しろ。どうせ絶対出頭する。居場所が分かったら奪いに行くぞ」


C憲兵達「分かりました」



一方、そんな事は知らない孤島鎮守府


執務室



ガチャ

響?「失礼するよ」


提督「響……か?……」


響?「今は違うよ。今私は改造されてヴェールヌイ、ロシア語で信頼と言う意味の名前になったんだよ」


提督「ヴェールヌイ…信頼…か…」


ヴェールヌイ「どうかな?」


提督「良いと思うぞ。にしても改造か…誰がしてくれたんだ?」


ヴェールヌイ「長良さんだよ」


提督「長良か…そういえばずっとこの頃艤装を弄ってたな…」


ヴェールヌイ「私だけじゃないよ。飛龍さんや蒼龍さん、千代田さんも改造を受けたよ」


提督「…そうか…長良には礼を言ったか?」


ヴェールヌイ「Aga」


提督「アガ…?」


ヴェールヌイ「うんって意味だよ」


提督「…ロシア語か?」


ヴェールヌイ「自然と出るようになってしまったんだ」


提督「…そうか…ま、これからもよろしく」


ヴェールヌイ「rad vstreche」


ダッダッダッダ

バン!

飛龍「提督!」


提督「お、飛龍か。改造受けたんだってな」


飛龍「そうです。前より積載量が増えました……ってそんなこと言ってる場合ではないです!」


提督「なんだ?」


飛龍「この写真を見てください!」


提督「?………は⁉︎」


飛龍「分かりましたか?」


提督「ちょっちょっと待て!なんだこのえげつない数は!」


ヴェールヌイ「……これは…多いな……」


写真には深海棲艦の大艦隊が写っていた。


提督「これを撮ったのはどこだ!」


飛龍「ここから南東に三百キロ離れた海域です。こっちに向かって進行してきます」


提督「…飛龍…」


飛龍「なんでしょうか?」


提督「…守るぞ…何があってもここを守るぞ。良いな?」


飛龍「はい!」


提督「飛龍は皆にこのことを伝えてくれ。響…じゃなかった。ヴェールヌイは今サルページに出ている奴らに戻ってくるように伝えてくれ」


飛龍・響「はい!(zametano)」


提督「…どうしようか…」



会議室



リヴァイアサン「敵の大艦隊が…」


吹雪「ここに…」


川内「……」


神通「…」


飛龍「私たちだけで守るしかないみたいです…」


クラーケン「…数は大体どのくらい?」


飛龍「ざっと百隻は超えているかと…」


暁「フラグシップ級やエリート級は?」


飛龍「ちらほらいますね…」


雷「…」


電「…」


蒼龍「…提督は…?」


飛龍「今はどう対処するかに頭を悩ませています」


蒼龍「…」


川内「…提督の指示を待つしかないね…」


神通「しかし…なぜここに向かっているのでしょう…」


飛龍「…分かりません…」


吹雪「ここを侵略するために向かっているのか…あるいは別の場所に行く途中にたまたまこの島を通るだけなのか…」


暁「多分…後者だと思う…ここから北西の方向には大きな港町があるから…」


雷「どちらにせよ交戦は避けられないみたいね…」


蒼龍「交戦するとして…こちらの戦力は…」


リヴァイアサン「駆逐艦五隻、軽巡洋艦三隻、重巡洋艦二隻、潜水艦一隻、戦艦二隻、航空母艦三隻、軽空母一隻です」


川内「軽空母?」


神通「千代田さんですね。改造して水上機母艦から軽空母になっています」


川内「そ…そうなんだ…」


飛龍「戦力としては…どうなるか分かりませんね…」


クラーケン「最近改造したばかりの娘もいるからね」


ガチャ


長良「ただいま」


蒼龍「おかえり」


千代田「大変なことになってるみたいね」


飛龍「響…じゃなかった。ヴェールヌイから聞きました?」


ヴェールヌイ「響が良かったら響でも良いよ」


千代田「聞いた。深海棲艦の大艦隊が来てるんだってね?」


リヴァイアサン「はい」


時雨「今は提督の指示を待とう…」


青葉「その方がいいですね」


衣笠「でも、すぐに動けるように準備はしておこう」


伊168「分かった」



執務室



提督「……」


縁羅「…兄さん…」


提督「縁羅か、すまんな。考え事をしていた」


縁羅「…敵の大艦隊ですか…」


提督「…向こうは百隻は超えていると言う。いくら質で勝っているとはいえ下手に動くと負ける可能性が十分ある」


提督「……よし!」


縁羅「?」


提督「今すぐ全員を集めろ!作戦を説明する」


縁羅「分かりました!」


タッタッタッタッタッタ


提督「…大丈夫だ…きっとうまく行く」



会議室



提督「ここに集めたのは他でもない。迎撃作戦についてだ」


提督「この作戦は揺動艦隊と主力艦隊に別ける」


提督「まず、揺動艦隊に青葉を旗艦とし、衣笠、暁、響、雷、電、長良、川内、神通にする」


青葉「分かりました!」


暁「でも…揺動艦隊って何すればいいの?」


提督「それは後に説明する。次に主力艦隊だ」


提督「主力艦隊には飛龍を旗艦とし、リヴァイアサン、クラーケン、蒼龍、加賀、時雨とする」


加賀「頑張りましょう」


飛龍「分かりました」


提督「残った千代田とイムヤは他の艦隊がいないか索敵していてくれ」


千代田「分かりました」


イムヤ「了解」


提督「…さて、次にどう動くかだが、まず飛龍、蒼龍、加賀で制空権を確保する。敵の空母は多いから、載せる艦載機の8割を戦闘機にしておけ。」


飛龍・蒼龍・加賀「はい!」


提督「そして制空権が確保できた後、揺動艦隊が敵の前に現れ、できるだけ遠いところまで敵を引きつける」


提督「恐らく足の速い駆逐艦や軽巡などはこれで引き抜けるだろう」


提督「引きつけた後は、殲滅しろ」


揺動艦隊達「分かりました!」


提督「引きつけが完了した時に主力艦隊のリヴァイアサンとクラーケンと時雨は、敵の射程外から攻撃しろ」


提督「つまりはアウトレンジ戦法だ。敵の戦艦の射程よりはこちらの方が勝っているだろう。その有理を活かして戦え」


リヴァイアサン・クラーケン・時雨「了解!」


提督「作戦説明は以上だ。各員、絶対に無茶はするなよ!」


艦娘達「はい!」


提督(…絶対に生きて帰ってきてくれ…)



三十分後

海上



飛龍「みなさん、集まりましたか?」


加賀「千代田さんとイムヤさんはもう哨戒にあたっています」


飛龍「分かりました。では言われた通りに…」キリキリキリ パシュ!


桃華 ゴオオオオオオオオ


蒼龍「私も!」パシュ!


加賀「ここは譲れません」パシュ!


桃華編隊 ゴオオオオオオオオ


しばらく発艦し続けて


川内「…圧巻ね…」


クラーケン「敵から見たら絶望ですよ」


神通「100機以上はいますからね…」


リヴァイアサン「…敵にも空母はそれなりにいるはずです。桃華では墜としきれない部分もあるかもしれません」


時雨「そこは各々の対空砲で対処するしかなさそうだね」



敵艦隊 上空



ヲ級「……」


深海棲艦艦載機 シューーーー


桃華 ゴオオオオオオオオ


深海棲艦艦載機 シューーーーーー


桃花ドドドドドドドド


深海棲艦艦載機ドカーン!ヒュ〜


桃華ゴオオオオオオオオ


飛龍「どうやら敵の護衛機と戦闘を始めたようです」


蒼龍「戦況は?」


飛龍「こちらの方が圧倒的に性能が良いので不利にはなっていませんが…やはり、数が多いみたいですね…」


加賀「……」


ヴェールヌイ「…敵の戦力をどうにかして知れないかな?」


飛龍「もう少し時間がかかりそうです」


青葉「…」


提督『仕方がない。今は報告を待て』


飛龍「分かりました」


加賀「…!敵の攻撃機が抜けてこちらに来るみたいです!」


提督『な!』


縁羅『攻撃機だけを逃がしましたか…』


提督『全艦、対空戦闘準備!」


リヴァイアサン「新しい砲弾を使います」


クラーケン「大丈夫かな…」


長良「テストは大丈夫だったから問題ないと思う」


提督『新しい砲弾?』


長良「私が作った対空強化弾、三式弾をさらに改良した三式弾改です」


提督『威力は?』


長良「射撃テストを行っただけでまだ威力はよくわからない」


提督『…そうか…』


リヴァイアサン「…見えてきました」


クラーケン「先に仕掛けるよ!全砲門、撃て!」ドーーン!!


ボン! ボン! 


電「すごいのです…敵機が煙を上げて落ちていくのです…」


暁「あんなのに撃たれたらひとたまりもないわね…」


飛龍「…とは言ってもまだまだ残っているみたいです…」


リヴァイアサン「…全門…斉射」ドーーン!!


ボン! ボン!


ヴェールヌイ「私達も応戦するよ!」


青葉「分かりました」


ドン!ドン!ドン!ドン!



一方その頃、敵艦隊の中



ル級フラグシップ改「……」


ヲ級フラグシップ「…」コク


ヲ級フラグシップ達「…」発艦させている


深海棲艦艦載機達 シューーー


桃華×3

ドドドドドドドド


深海棲艦艦載機達 ドカーン! ヒュ〜〜(墜ちて行く)


ル級フラグシップ改「…」ドンドンドンドン


桃華 ゴオオオオオオオオ


ル級フラグシップ改「……チッ」



桃華は敵艦隊のすぐ真上に来ており、空母から発艦しようとする艦載機を撃ち落としてた。艦隊の旗艦であるル級は、桃華に苛立っていた。

それもそのはず。艦載機を落としに来たかと思えば、すぐに落とし、またすぐに対空砲の届かない高度まで逃げてしまうからだ。

そんなル級に一本の訃報が届く。



ヲ級エリート「……ゼンメツシタ…」


ル級フラグシップ改「……ナニ?」


ヲ級エリート「ムカッタコウゲキタイトセントウキタイガ、ムザンニモウチオトサレタ」


ル級フラグシップ改「……」


ル級フラグシップ「…ドウシマス?」


ル級フラグシップ改「…カンタイケッセンダ」



ル級フラグシップ改は焦っていた。だが、艦載機がもうすぐ尽きようとしている中、この判断しかなかったのは事実。敵艦隊は孤島鎮守府の意外な対空兵器の質の良さによって、出鼻をくじかれる形になった。



執務室



提督(恐らく敵は制空権を完全に失った時、艦隊決戦をやらざるを得なくなるだろう…この読みが当たってくれたら良いんだが…)


縁羅「提督、」


提督「どうした?」


縁羅「千代田さんから…」


提督「千代田、こちら提督だ。一体どうした?」


千代田『提督!敵の潜水艦の活動が確認されました』


提督「…撃破できそうか?』


千代田「はい。問題ありません」


提督『そうか。じゃあ頼んだ。』


千代田「お任せください!」



千代田「…さあ、艦載機達!出番よ!」発艦


彗星改二 ブーーン


千代田「目標!潜水カ級!」


彗星改二 ブーーン(急降下)

(爆雷投下)


バシャン バシャン


カ級ブクブクブク


カ級「…⁉︎」ブクブクブク

ドカーン!ドカーン!

カ級「ギャアアアアア!!」


千代田「…この作戦を成功させるために、邪魔はさせない」


千代田「さあ、まだまだ潜水艦は残っているわ!撃破して!」



一方その頃、伊168は……



ル級「…」


シャーーーーー


ル級「」バシャーーーーン!!(轟沈)


伊168「ふう…これで作戦艦隊には手出しができなくなったはず…」


提督『どうだ?イムヤ。何かあったか?』


伊168「あ、提督!今、戦艦ル級が単体で行動していたから沈めたとこだよ」


提督『そうか…こっちも今の所はうまくいってる』


伊168「ちゃんと作戦通りになってる?」


提督『なんとかな。』


伊168「分かった。こっちも引き続き哨戒しているから」


提督『頼んだ』



数分後

飛龍達



飛龍「提督、敵の空母の艦載機がどうやら尽きたそうです」


提督『そうか。では……第二段階に移るぞ!』


青葉「私たちの出番ですね!」



ル級フラグシップ改「………!」


ヲ級フラグシップ「テキカンタイハッケン!」


ル級フラグシップ改「ゲキハシロ!」


リ級エリート「……ニゲテイク…」


ル級フラグシップ改「アシノハヤイクチクカンヤジュンヨウカンデタイショシロ!」


リ級フラグシップ「リョウカイ!」



衣笠「…かかったようね」


青葉「遠くまで引きつけますよ!」


暁「分かったわ!」


川内「一応砲撃しながら逃げよう」


神通「そのほうがいいですね」


リ級フラグシップ「ニガスナ!イッセキノコラズウミニシズメロ!」


他の深海棲艦達「リョウカイ!」




飛龍「…うまくいったみたいです」


リヴァイアサン「こちらも砲撃位置につきました。いつでも大丈夫です」


クラーケン「こっちも!」


提督『分かった!俺が合図したら撃て』



青葉「こっちですよ〜」


チ級エリート「チッ…チョコマカト…」


衣笠「今です!」ドーーン!


チ級エリート「ギャアアアアア」ドカーン!


衣笠「やった!」


電「お見事なのです」


神通「こっちも負けていられません!」ドーーン!


イ級フラグシップ1「ギャアアアアア」ドカーン!


川内「こっちも!」ドーーン!


イ級フラグシップ2「ギャアアアアア」ドカーン!


青葉「…もう少し離れたところで殲滅しましょう」


雷「あの時のようには行かないわよ!」ドン!


イ級エリート「ギャア!」ドカーン!


ヴェールヌイ「遅いよ」ドン!


チ級フラグシップ「ギャアアアアア」ドカーン!



提督『……もうそろそろいいだろう…砲撃開始!』


クラーケン・リヴァイアサン「斉射!」

ドーーン!!


ヒュ〜

ル級フラグシップ改「…ナンダ?」

ドカーンドカーンドカーン!


ル級フラグシップ改「⁉︎」


ヲ級エリート「ホウゲキ⁉︎イッタイドコカラ…」


ル級エリート「アソコダ!」指差し


リヴァイアサン「…数隻葬れました」


クラーケン「戦艦数隻、空母数隻、重巡が少しいるね」


ル級フラグシップ改「リキュウ!セッキンシロ!」


リ級フラグシップ「ハ!」


時雨「そうは行かないよ」チャキ

バン!

リ級1「」ヒュン(頭を撃ち抜かれた)


リ級フラグシップ「⁉︎ナンダ⁉︎」


リ級エリート1「アア…」ヒュン(頭を撃ち抜かれた)


リ級フラグシップ「ナンダ⁉︎ナニガオキテイル⁉︎」


リ級2「!?!?」


時雨「混乱してるね…」バン!


リ級エリート2「」バタン


リ級「ウ、ウワーーーー!」


リ級フラグシップ「オチツケ!オチツk」

ヒュン

リ級フラグシップ「ウ!」バタン


リ級「ウワーーーー!」


ル級フラグシップ改「オマエラオチツケ!」


リヴァイアサン「全門…斉射!」ドーーン!


ヒュ〜


ヲ級エリート「ギャアアアアア!!」ドカーン!


ヲ級フラグシップ「ウワーーー!!」ドカーン!


ル級フラグシップ「ガアアアア!!」ドカーン!


ル級フラグシップ改「…クソ……」


ル級フラグシップ改「オイ!ソッチハドウナッテル、マダカタヅカナイノカ!』


リ級「ル級フラグシップ改様…」


ル級フラグシップ改『ドウシタ?イツモノヤツジャナイナ』


リ級「イツモノリキュウハ…シズミマシタ…」


ル級フラグシップ改『…ナニ?』


リ級「テキノモウハンゲキニアイ、ワレワレハゼンメツマヂカデス」


青葉「くらえ!」ドーーン!


リ級「ギャアアアアア!」ドカーン


川内(小破)「逃さないよ!」ドーンドーン


イ級「ギャアアアアア!」


リ級「……」


ル級フラグシップ改『……トツゲキシロ…コレガサイゴノメイレイダ』


リ級「…ワカリマシタ…」



リ級「ウオオオオオオオオ!!」


ヴェールヌイ「うん?」


リ級「ウオオオオオオオオ!!」


ヴェールヌイ「…」シャキ…


リ級「シネエエエエエエエエエ!!!」拳を上げ


ヴェールヌイ「…遅いよ…」

ザシュ!


リ級「………」


ヴェールヌイ「……」


リ級「ゴファ!……」


リ級「」バタン


ヴェールヌイ「…この刀に斬れないものはないよ


青葉「後もう少し!」ドーーン!


チ級1「ギャアアアアア!」ドカーン!


衣笠(小破)「斉射!」ドーン!


チ級2「ガアアアア!!」


暁「えい!」ドン!


リ級エリート「グフ…」


雷「てリャ!」ドン!


リ級エリート「ガア…」


電「トドメなのです!」ドン!


リ級エリート「グアア……」ブクブクブク(轟沈)


川内「あれで最後よ!」


神通「決めます!」


川内「覚悟!」ドン!ドン!


イ級フラグシップ「ガア……」ドカーン


神通「斉射!」ドーン!


イ級フラグシップ「グアアアアアアアアア!!」


青葉「……沈みました…」


暁「ということは?」


青葉「成功です!」


みんな「やったーー!!」


青葉「あとは、主力艦隊の成功を祈るだけです」



主力艦隊



リヴァイアサン「…」ドーーン!


ル級フラグシップ改「……クソ…セメテミチヅレニシテヤル…」


クラーケン「あとあのル級だけだよ!」


時雨「…こっちに向かってくるね…」


飛龍「…」


リヴァイアサン「…私が撃破しましょう」ドーーン!


ル級フラグシップ改「……」バシャーーン!


リヴァイアサン「外しましたか…では次!」ドーーン!


ル級フラグシップ改「…グフ…」ドカーン!(大破)


リヴァイアサン「…耐えましたか…」


ル級フラグシップ改「…マダダ…」


リヴァイアサン「…これで最後です!」


リヴァイアサン「斉射!」ドーーン!


ル級フラグシップ改「…」

ドカーーーーーーーン!!!!!


ブクブクブク


ル級フラグシップ改(…アア…シズムンダナ……)


ル級フラグシップ改(……マア…サイゴニアンナヤツガミレタダケデモ…ヨシトシヨウ…)


ブクブクブク


飛龍「…敵の轟沈を確認…」


提督『…そうか…』


蒼龍「ということは?」


提督『作戦、成功だ!』


みんな「やったーー!」


青葉「…やりました!あの大艦隊を撃破しました!」



執務室



吹雪「良かったです…良かったです…みなさん誰一人と欠けることなく…無事で………」感涙


提督「お前ら!よくやった!帰ったら十分休めよ!」


縁羅「…はあ…一時はどうなるかと思いましたが…意外と圧勝ですね」


提督「敵がこちらの戦力や技術力を分かっていなかったのが恐らく勝因だろう。なんにせよ、みんな頑張ってくれた」


吹雪「さあ、皆さんを出迎える準備をしないと」


提督「そうだな」



二日後



提督「…どうだ?一日休んで」


飛龍「おかげさまで疲れが取れましたよ」


提督「そうか。それは良かった」


飛龍「…ところで提督、ずっと聴きたかったのですが…」


提督「なんだ?」


飛龍「…私達は、これからどんな方向に進んで行くのでしょうか……海軍本部からも捨てられてしまった私たちは…」


提督「……そうだな…俺にもわからんな」


提督「ただ、今言えることなのは、これからも生きて行くということかな」


提督「生きてたら、何かしら起きる。人生ってそんなもんじゃないのか?」


飛龍「…生きる…」


提督「…ま、俺はな、たとえどんなことが起ころうと、ここにいる皆と生き残る努力をしたいな」


飛龍「……」


提督「…いや…絶対にする。だな。」


提督「…これからいろいろなことがあると思うが、これからもよろしくな」


飛龍「はい!よろしくお願いします!」




リヴァイアサン「クラーケン、もうここには慣れた?」


クラーケン「うん!ここにいるみんなは優しいし、毎日が楽しいよ!」


リヴァイアサン「そう。それは良かった」


リヴァイアサン(…クラーケン、あなたは何があっても私が守る)


クラーケン「お姉ちゃん?」


リヴァイアサン「あ、なんでもない。さ、行こうか」


クラーケン「うん!」




暁「……」


ヴェールヌイ「……」


縁羅「どうしたのですか?」


暁「縁羅さん!」


縁羅「はい?」


暁「私にも剣術を教えてください!」


縁羅「え!」


暁「お願いします!」


雷「私も!」


縁羅「…分かりました。しかし、私は厳しいですよ」


暁「よろしくお願いします!」


ヴェールヌイ(良かったね。弟子が増えるよ)


電(縁羅さん、嬉しそうなのです)




吹雪「〜」(ピアノを弾いている)


川内「zzz…」


長良「爆睡してるね…」


神通「昨日、夜戦だ!って夜ずっと起きてましたから…」


長良「夜型なんだ…」


神通「他の方へ迷惑をかけないかが心配です…」


長良「妹って大変だね」


長良(五十鈴と由良と名取は私のことどう思っているんだろう…早く会いたいな…)




青葉「」カシャ


衣笠「何撮ってるの?」


青葉「ここからの景色ですよ」


衣笠「確かに綺麗ね」


青葉「……今、こうして写真を撮れるのも、提督…そして、翔鶴さんのおかげだね」


衣笠「そうね……」


衣笠「今度会った時は、何かお礼をしよう」


青葉「そうだね」





時雨「……」バン!


加賀「…凄い………」


蒼龍「あの距離をスコープなしで貫くとは…」


時雨「でも、僕の憧れているシモ・ヘイヘにとったらどうってことないよ」


蒼龍「それでも凄いよ。」


加賀「私もあの距離を射抜けるように、頑張ります」


時雨「頑張れ」




伊168「てリャ!」


イ級 ピチピチ


伊168「また!?」


イ級「アキタ?」


伊168「いい加減…」


イ級(´・ω・`)


伊168「ごめん…」


イ級「ココニクルノモモウナレタヨ」


伊168「本来、来てはいけないんだけどね」


イ級「シンカイセイカンニモイロイロアル」


伊168「?」


イ級「シンカイセイカンニハ、セイフクハトシンカイハガイル」


伊168「…ふーん…」


イ級「ソイジャ」

バシャーン


伊168「…なんか今すごく重要なこと聞いたような…」




千代田(千歳お姉…元気ですか?)


千代田(私は元気です。いい環境に恵まれて、優しい提督にも出会えました)


千代田(そっちはどうですか?寂しくありませんか?)


千代田(千歳お姉が天国で幸せにしていることを願っています)


千代田(私は言われた通り、生きていきます)


千代田「…これからも見守ってください」




プルルルル プルルルル プルルルル ガチャ

翔鶴「もしもし?」


??「私だよ。翔鶴姉、今大丈夫?」


翔鶴「大丈夫よ」


??「良かった」


翔鶴「それで、何の用?瑞鶴」


瑞鶴「最近の様子を聞こうと思って…」


翔鶴「もうあなたを追いかける憲兵はいないわ」


瑞鶴「良かった…」


翔鶴「でも、気をつけなさい。街中にも憲兵はいるから」


瑞鶴「分かってる」


翔鶴「会社はどう?うまく行ってる?」


瑞鶴「うん、同僚とも仲良くしてるよ。ただ…」


翔鶴「ただ?」


瑞鶴「…どうしてみんな、一樹さんのことを悪くいうのかな…」


翔鶴「……今は我慢しなさい」


瑞鶴「分かってる。でも…」


翔鶴「…私も同じ気持ちよ。でも、今は我慢するしかないの。分かった?」


瑞鶴「……分かったよ…」


ピピピピ!ピピピピ!


翔鶴「…少将が呼んでる」


瑞鶴「分かった。じゃあね。」


翔鶴「また今度ね。じゃ」

ガチャン


翔鶴(…提督少尉、私があの娘の姉とは知らないでしょう。しかし、あなたは私の妹を助けてくれたのは変わりありません。)


翔鶴(いつか必ず、この恩を返します)




総元帥「来なかったじゃと?」


関東元帥「はい…」


総元帥「このワシの命令に背くとは…無礼者め!」


総元帥「そいつを必ず見つけ出し、ここに連れてこい!いいな?」


関東元帥「は!」




飛龍「…そういえば提督、青葉さんが電波を傍受して得た情報なんですけど」


提督「なんだ?」


飛龍「もうすぐここに大きな台風が通るそうです」


提督「…何?」












パタン



??「……ふう……」


??「……おっと…」


??「こんにちは、読者の皆様」


??「え?私が誰だって…?」


??「ふふ…秘密です。」


??「さて、捨てられた提督の生活録の第一期が読み終わりました。よかったら皆様の感想を聞かせてくれると嬉しいです」


??「それでは、私は次の物語を読むとします」


??「では」







最後まで読んでくださりありがとうございました。これにて、捨てられた提督の生活録 第一期は終わりとさせていただきます。応援してくださった方々、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。


後書き

ご精読ありがとうございました。


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2023-08-20 14:21:36

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1: やーくん 2020-08-23 03:30:17 ID: S:hnW_OF

オ゛オ゛オ゛...(デスボイス)
誰でしょうかなァ...?
吹雪ちゃんあたりでしょうか...?

-: - 2020-08-23 07:12:54 ID: -

このコメントは削除されました

3: ジョーズ 2020-08-23 09:35:19 ID: S:gygDxQ

コメントや評価ありがとうございます。それでは答え合わせです

4: SS好きの名無しさん 2020-08-23 21:15:33 ID: S:xWmZb1

空母中心で行きいましょう

5: 柔時雨 2020-08-25 19:45:02 ID: S:DYGT6c

どうも、お初に御目にかかります。
作品、読ませていただきました。

提督の周囲の環境……元帥以外の人間関係に『マジムカつくわぁ……』とパソコンの画面の前で呟きながら
飛龍達を助け、悪を捌く提督にスカっとさせてもらってます。

はい……勧善懲悪、大好きです。

今後の提督と艦娘達の活躍、楽しみにさせていただきますね。

6: SS好きの名無しさん 2020-08-27 01:28:15 ID: S:WVWNFS

46cm以上の砲は命中率がクソだったような………

-: - 2020-08-27 23:58:51 ID: -

このコメントは削除されました

-: - 2020-08-28 06:41:33 ID: -

このコメントは削除されました

9: 昌一 2020-08-30 21:01:43 ID: S:-g2uYW

初めまして!初コメです!リヴァイアサンの主砲なんですが、127mmヴォルカノ砲弾のようにミサイルのような弾にすれば納得できると思います!


頑張ってください!

10: 一飛曹 2020-09-01 09:07:15 ID: S:0jrEVe

流石です兄様!!

作品読んで、なおかつもっと素敵な作品になって欲しいからあえて…

お互い目視で確認できる位置なら、リヴァちゃん以外でも射程に入っているような…?駆逐艦の子達や空母の高角砲でも1万5千は有効射程(最大はも少し)

大和以上の主砲(射程約5万mだとか)を持ったリヴァちゃんなら、水平線の遥か彼方から撃てるかと!(命中するとは言ってない


11: ジョーズ 2020-09-06 16:45:30 ID: S:yJPN8U

廊下で蒼龍に話しかけた娘は誰なのか、皆さんのコメントで決まります。遠慮なくどうぞ

12: ジェラルジョン 2020-09-06 17:09:49 ID: S:2QEdaB

ここは同じブラ鎮にいたことがある時雨でどうでしょう?

13: ジェラルジョン 2020-09-08 11:25:17 ID: S:6cyL4J

続けてリクエスト!
リヴァイアサンでお願いします!

14: SS好きの名無しさん 2020-09-08 19:34:54 ID: S:FnBzTQ

吹雪で!

15: ジェラルジョン 2020-09-10 09:50:21 ID: S:udiLPS

縁羅で!

16: SS好きの名無しさん 2020-09-13 13:36:19 ID: S:xUS6ds

響でお願いします

17: ジョーズ 2020-09-13 22:08:42 ID: S:_Nki6y

アンケートありがとうございました。今後もちょこちょこ挟んでいこうと思いますので、応援よろしくおねがいします

18: SS好きの名無しさん 2020-09-14 21:42:41 ID: S:PNw2dI

ブラック鎮守府からというのであれば
過酷なブラック労働させられて轟沈寸前な潜水艦娘を・・・

というわけで伊8か伊19か伊58か伊168あたりが
そろそろ流れ着いてもいいんじゃないでしょうか?

19: SS好きの名無しさん 2020-09-15 00:45:21 ID: S:iWxVaR

白露とか

20: SS好きの名無しさん 2020-09-16 16:13:24 ID: S:evbKcc

戦艦リヴァイアサンと聞いて某最後幻想XIIを思い浮かべるのは俺だけだろうか......
頑張って続けて下さいね!

21: ジョーズ 2020-09-19 18:00:49 ID: S:1EepUw

PV数5000回突破!!ありがとうございます!これはいつもみてくださっている読者様のおかげです!この物語は、今後ともまだまだ進んでいくので、応援よろしくお願いします!


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