2024-04-28 08:27:04 更新

概要

この作品は、今までの逃亡提督を削除して新しくなった物です。できれば、コメントお願いします。(無理しない程度でお願いします)なお、アンチコメント・誹謗中傷は、NGです。もし、出された場合は削除します。
なお、この作品はフィクションです。
他作品が含まれていますのでご注意ください。
決して、反戦・民主的なプロパガンダではございません。


前書き

このお話は、ある一本の電話から始まった…………


ー序章ー 一本の電話

ー12月5日 横須賀鎮守府 執務室ー


ー午前 10:35ー


艦娘は、柱島にある大規模演習が行なっている最中、石田提督は横須賀鎮守府の執務室の窓を見てのびのびしていた。


石田「暇だなぁ、艦娘がいないと自由は増えるがこの歳になると、時間が短いしなぁ…」


そう、艦娘がいないと自由時間が増える。しかし、提督はこの歳で時間を短く感じている。


老若男女が時間を短く感じているのは事実である。


石田「三田さんが居れば、キャッチボールは出来たはずだ…」


三田海軍中佐、この横須賀鎮守府の秘書に任されている。


ドア(トントン)「三田海軍中佐入ります。」


石田「どうぞ。」


ドア(ガチャ)「失礼します。」


三田「石田提督さん、大本営から連絡がありました。すぐに電話室へ…。」


石田「三田中佐、俺は携帯を持っているぞ。しかも、着信ありでね。」


三田「そうですか、まぁ今の時代ですね。」


俺は携帯を使って電話した。


石田「はい、提督です。」


元帥『おお、提督か。すまない、大本営に来てくれないかな?』


石田「はい、分かりました。」ピッ


三田「誰からですか?」


石田「大本営の元帥だ。しかも、大本営に来てほしいという連絡が入った。」


三田「元帥様ですか。しかし、なぜ大本営に?」


石田「それは、大本営に来てからのお楽しみだ。

三田中佐行くぞ。」


三田「はい。」


こうして、石田と三田は鎮守府のガレージに停めてあった車を使って、東京都の市ヶ谷にある大本営へと向かった。


ー東京都 千代田区 市ヶ谷 防衛省前ー


ー正午12:15ー


ようやく、石田と三田は防衛省に着いたところ、警備室へと向かい声をかけた。


警備員「ようこそ、防衛省へ。今日は何の用でしょうか?」


石田「大本営に用があるというのでここに来ました。」


三田「同じくです。」


警備員「石田海軍大佐と三田海軍中佐ですね。

少々お待ちください。」


警備員「お待たせしました。大本営にお入りすることができました。」


石田「ありがとう。」


三田「ありがとうございます。」


こうして、石田達は大本営を入る許可を得た。


ー大本営玄関前ー


石田「久しぶりだなぁ…」


三田「そうですね…」


この建物を見てふと久しぶりに見ることができたなと思った。


建物を見続けていると、玄関から大本営の関係者がやってきた。大本営の参謀長だった。


参謀長「ようこそ、市ヶ谷大本営へ。提督と中佐ですね、元帥室にご案内します。お二人様、本当に久しぶりです。元帥様が首を長く待っています。」


二人は大本営へと入った。


ー大本営2階 元帥室ー


ドア(トントン)「失礼します。」


元帥「どうぞ。」


ドア(ガチャ)


石田「失礼します。」


三田「失礼します。」


元帥「待っていたぞ、石田海軍大佐と三田海軍中佐。」


石田「小泉元帥殿、お久しぶりです。」


小泉「ああ、久しぶりだ。」


石田「はい。」


小泉「三田海軍中佐も久しぶりだったな。」


三田「はい、久しぶりだと思います。」


小泉「うむ。」


小泉元帥が久しぶりの挨拶を終えて、本題に入った。


小泉「石田提督、三田中佐、君たちに話があるのは他でもない」


小泉「最近、艦娘の大規模演習が長引いていると情報が入った。搭乗員の話によると、あれは各国の政府を威すような演習をしているらしい。しかも、交通麻痺をする訓練や都市部を空爆する演習もあったという情報だ」


石田「本当でしょうか?」


小泉「本当だ。大本営は、嘘はつかない。搭乗員が、一部始終見てもらったからだ」


小泉「だが、一つ気になる事がある」


三田「?」


小泉「この演習だが、やり過ぎではないかと思う」


石田「そうか…その搭乗員は誰でしょうか?」


小泉「岩本二世だ。今は、マリアナ諸島にいる。元々は、ミャンマーの所属だったが、軍事クーデターによってマリアナ諸島に移動した」


石田「岩本二世ですか?」


小泉「あぁ、そうだ。今も、南方でパトロールしている」


石田「だから、ここに来てほしいって事か」


小泉「そうだ。あと、小山田がここに来る筈なんだが…」


小山田「失礼します」


小泉「おお、小山田来てくれたか。丁度、お二人に話があってほしいのだが…」


小山田「お話ですか、分かりました」


小泉の前に小山田がやって来た。


小山田「ゴホン、大本営海軍大将の小山田鳩三郎だ。お二人とも久しぶりだったな」


石田・三田「はい」


小山田「君たちはわかっているかも知らないが、実は国民における、とても重大なことがあった」


小山田「それは、まだ艦娘が登場していた頃、人々は不満を重ねていた。その結果、反戦デモが発生された。しかし、艦娘のおかげで人々は死傷者が絶えない事態であった」


小山田「時には、誘拐や殺人などあらゆる行為を続いていた。時には、脱税や隠蔽などあらゆる事件が多かった。石田提督が着任して艦娘は大人しくなった」


三田「良かったな、石田。提督になって」


石田「勿論だ」


小山田「ただ、恨む提督もいた」


石田「?」


小山田「あれは4年前に小川という提督だが、石田のお陰で小川は解任となった。簡単に言えば、クビという事だ。その後、調べによると政治に関わる事が書かれていたという事と政府転覆のクーデターの準備が発覚された。もし、石田がいなかったら大変な事になっていた」


石田「だから、提督に選ばれた理由でしょうか」


小山田「そうだ」


三田「なら、恨む艦娘もいるのでしょうか?」


小山田「うむ、艦娘も同じだ。ただ、今のところ長門・大淀・大和・ドイツ艦娘三隻しか、恨んでいる様子だ」


三田「そのドイツ艦娘の名前は?」


小山田「はっきり言うと、プリンツ・オイゲン、ビスマルク、グラーフ・ツェッペリンだけだ」


三田「そんなに、提督を恨んでいるのか……」


石田「小山田大将、もう鎮守府には戻れないのでしょうか?」


小山田「無論、もう鎮守府には戻れない。戻ったら、大変なことになってしまう」

石田「そうか…」


小山田の忠告により、鎮守府に戻ることは推薦できないことだ。確かに、艦娘と海軍は仲悪いものだ。


小泉「と言うわけだ、提督。すまないが大本営に居候させてくれないかな?」


石田「わかりました。居候させてもらいます」


小泉「うむ」


こうして、石田と三田は大本営に居候させる事がとなった。


その頃、横須賀鎮守府では艦娘たちが大規模演習から戻って来たが、提督の姿がなく、机に、録音機だけだった。


旗艦・長門は録音機の再生ボタンを押した。スピーカーから、声が聞こえた。

内容は「艦娘たちに告ぐ、我々は散策をしている。ご用のある方は残念でした」と、音声を流していた。


長門は、提督が散策していると思っていた。

しかし、これは散策ではなく事実的に逃亡された事も知らずに…


ー序章 一本の電話ー ー終ー


第一話 三億円事件


逃亡されてから翌日…


ー12月6日 大本営内 廊下ー

俺と三田は廊下を歩いていた時、一人の若い男が立っていた。葉山海軍中佐である。葉山が元気そうに挨拶した。


葉山「久しぶりだな、石田」


石田「ああ、お久しぶり」


葉山「石田、相変わらず元気だな。俺が見ない間、鎮守府で何かあったのか?」


葉山が質問した時、俺はこう答えた。


石田「大規模演習の鎮守府は、退屈だったよ。食堂に行くとメニューはあるが、食堂のおっちゃんが簡単なものしか作れなかった。まぁ、恐れたんだろうな。グラウンドに行ってみると、男女作業員と整備士が野球をしている様子を見て、俺も参加した。野球だから、艦娘寮の窓ガラスが的当て化になってしまったからな」


石田は、鎮守府の様子を一部始終を話した。


石田「あと、工廠ではとんでもない開発して、俺は写真を撮って、大本営に送って、これは重要な写真だから大本営に保管した。ただ…鎮守府の資料室は、鍵がかかって開かなかったよ…」


石田は、鎮守府の核心を話した後、葉山は……


葉山「そりゃ、驚いたな。食堂で簡単な料理しか作れないのと、グラウンドで野球して、窓ガラスを割れたのか。でも、艦娘はいないよな。大規模演習だから…」


葉山「ただ、工廠でとんでもない開発をしているっていうことは、なんか有事の際に使うものだろうな…それに、資料室が気になるな…」


葉山は、驚きながら推測をしていた。


三田「まぁ、考えてみれば鎮守府は厳重な場所だろう」


葉山「そうだな、鎮守府は厳重な場所だからな。迂闊に侵入しても、だめだろうな」


鎮守府の話を終えた後、本題に入る。


葉山「石田、三田、話がある。後で、会議室に行ってくれないか?」


これまで、元気だった葉山が急に真面目になった。


石田と三田は、葉山の後を追い会議室へと向かった。


ー大本営内 会議室ー


葉山が会議室のドアを開けると、待っていたのは

空軍部と陸軍部が座って待っていた。

左に座っているのは空軍部の又吉孝一少尉と右に座っているのは陸軍部の伊藤義雄大尉である。


又吉「提督、久しぶり」


伊藤「提督さん、お久しぶりです」


二人は挨拶し、椅子に座って本題に入る。


石田「二人に話したいこととは?」


伊藤「実は、諜報員から話によると、ワゴン車の中に金塊が入った情報があった」


又吉「輸送ルートは、まだわからないが…他の諜報員によると府中市から横須賀市まで輸送するらしいんだ…」


話の内容は金塊輸送のことの話だった。


石田「しかし、日付と時間はちゃんと見たのか?」


三田「そうですよ、いつ輸送するのかわからないですよ」


二人の質問に葉山は答えた。


葉山「他の諜報員によると、12月10日に輸送するらしい……しかも、三億円事件が発生された日と時効成立された日だ」


なんと、12月10日に金塊を輸送することが判明された。


石田(三億円事件、そういえばまだ中学2年生の頃だ!)


石田は、三億円事件のことを思い出した。


コラム 三億円事件

1968年12月10日、三億円に乗せた車が白バイを装った犯人がダイナマイトを扮した発煙筒を投げて「ダイナマイトだ!」と叫けんだ後、車に乗って走り去りその後の1975年12月10日、時効成立となった未解決事件である。当時、手渡給料が当たり前だったが、三億円事件のおかげで手渡しから振り込みが変わった。


石田は、この事件を思い出した。だが、問題は艦娘である。


もし、鎮守府内に提督を探してもおかしくはない。


石田は、葉山に向かって話した。


石田「葉山さん、もし艦娘らしき者がいたらどうしますか?」


葉山「作戦は、中止か失敗となる。この作戦はリスクが高い作戦だ。ただ、諜報員さえいれば……」


??「その必要はありません」


葉山「池端さん!?」


ドアを開けたのは、大本営諜報部の諜報機関の中佐の池端景隆(いけはたかげちか)だった。


池端「現在、諜報員の長谷川が横須賀に潜伏されており、長谷川から通信隊によると、『提督ノ捜索ガ未ダ始マッテイナイ状態。』と通達しました」


池端中佐に話によると、まだ提督の捜索が始まっていない事が判明した。しかし……


池端「ただ、提督がいないことに気づくか時間の問題だ……しかも、実行まであと、4日間だ…」


そう、「鎮守府にこの中には誰もいないことを気づいているのか?」と池端が心配的なことを話した。葉山は、石田に決断を下された。


葉山「池端中佐の話によると、あと4日間で気づいていない状態で保たなければならない。もし、実行したらリスクが高まるかもしれない。仮に実行をやめたら艦娘のリスクが高まるかもしれない。石田海軍大佐どうか、ご決断を!」


葉山が実行の決断を下した。提督の答えは……


石田「……、わかりました。実行をします…」


提督は、金塊強奪の計画を実行した。しかし……


三田「葉山さん、強奪って犯罪行為なんじゃ…」


三田は、心配そうに話した。


葉山「確かに、強奪は犯罪行為だ。しかし、俺は呉にいた頃、金塊なんかなかった。憲兵隊によると横須賀に金塊が隠されているという情報が入ったんだ」


葉山は、呉にいた頃の話をした。そして…


葉山「石田が横須賀に着任したときは、捜査を協力して、ドックから金塊をサルベージすることができた。もし、石田がいなかったら、この捜査は泣き寝入りだったかもしれない……」


三田「葉山……」


三田は、葉山の話を聞いて驚いた。


こうして、金塊強奪計画は実行された。


一方、鎮守府では……


ー横須賀鎮守府 ドック内ー


ー深夜ー


??「ねぇ…」


夕張「ん?どうしたの?」


明石「資材と艦載機と装備を廃棄して、他の艦娘たちにバレていないのかな…」


明石は資材と艦載機と装備のことを心配そうに話した、夕張は…


夕張「そう?資材は、数万個ぐらい廃棄していいんじゃない?あとは、装備と艦載機だけで」


夕張は、平気そうに答えた。


明石「…私たち敵になるのかしら」


夕張「……そうね……私もそう思うわ」


夕張と明石の会話は続いた。


そして…静かに出撃した。


向かうのは、東京の市ヶ谷だった。


翌日、工廠には明石と夕張の姿はいなかった。


そして、執務室の机の引き出しには、縁切り状と嘆願書とタバコ型録音機が入っている。


そう、この物語は一本の電話ではなく手紙と録音機からはじめようとしていた。


実行2日前の12月8日の夜、事件は起きた。


横須賀鎮守府で、火災が発生された。


鎮守府は無事だが、倉庫が5棟火事になった。


飛行機、発電所など火事になって、鎮守府内に停電となってしまった。


原因は、艦娘の火遊びが原因だった。


しかし、青葉の調べによると、国籍不明の兵士が破壊工作されたという報告があった。


その他、小型ボート、小型潜水艦も報告された。長門は、提督との関連を探り出そうとしていたのであった。


12月9日、青葉日報ではこんな記事が掲載された。


[横須賀鎮守府の脅威、破壊工作の犯人は誰だ!]


記事の内容は昨日、横須賀鎮守府で火災されたという内容だった。


しかし、犯人の特徴は曖昧だった。例えば、旧ドイツ軍服と旧日本軍の服装など曖昧な特徴だった。


中で最も特徴ついたのは、アメリカ軍服だった。

艦娘たちは、その特徴を目に焼き付いて対策を練っていた。


そして、12月10日。


遂に、計画が始まった。天候は、事件当日の雨だった。天は見守っていた。


ー東京都 国分寺市ー


横須賀所属の将校たちがアタッシュバックを黒塗りの車に積んで、横須賀鎮守府に向かった。


しかし、電柱の前に立っている黒いレインコートの男がいた。


その隣には、カバーに覆っているバイクが置いてある。そして…


黒塗りの車が通り過ぎた頃、レインコートを脱ぎ、そしてカバーを外してバイクを乗った。


レインコートの正体は、白バイ隊員だった。


白バイ警察は、黒塗りの車に後を追った……


ー東京都 府中市 府中刑務所外壁ー


将校「?」


運転手「どうかなされましたか?」


将校「サイドミラーにバイクが……」


運転手「?」


運転手はサイドミラーを確認した。


運転手「あぁ、白バイ隊員ですね。いつも、見守っていますよ」


運転手は、白バイを見て将校はホッとした。

ところが、バイクのアクセルを握りスピードを上げた。そして、黒塗りの車に近づいた。

そして……


白バイ(すっすっ)手を押す


白バイ隊員が止まるサインを出して、黒塗りの車は止めた。


運転手が窓ボタン押してみると、白バイ隊員がいた。


白バイ隊員「警察庁の白バイ隊員です。あなたが、横須賀鎮守府所属の海軍将校ですね?」


将校「はい、そうですが。何かあったんでしょうか?」


白バイ隊員が発言した。


白バイ隊員「たった今、海軍将校邸で何者かが爆破され、もしかすると車の中にダイナマイトが仕掛けられていると情報がありました」


白バイ隊員がなんと、ダイナマイトが仕掛けられているという情報があった。


将校たちは、急いで爆発物を探すようにした。もちろん、運転手も探した。


白バイ隊員は、将校の目を盗んでダイナマイトに装った発煙筒を着火して、車の下に投げ込んだ。

そして……


白バイ隊員「あったぞ!皆、車から離れろ!」


白バイ隊員がダイナマイトを発見された後、将校たちは急いで車から離れることとなった隙に、白バイ隊員が車に乗り走り去っていた後、将校たちは呆然と立っていた……


将校「何だったんだ…あの人は…」


運転手「さぁ、何でしょうね……」


幹部1「白バイ隊員は、なぜ止めたんでしょうか?」


幹部2「そりゃ、スピード違反だろ」


四人は、呆然と立っていた一方、車を乗った白バイ隊員はというと……


ラジオ(1日一歩、3日で三歩、三歩進んで二歩下がる)


白バイ・ラジオ『人生はワンツーパンチ、汗かきべそかき歩こうよ』


白バイ隊員は、ラジオと共に歌い出している。


そして、目的地に着いた。

ー府中市 中央競バ場 駐車場ー

着いた先はなんと、競バ場だった。


そこで待っていたのは、葉山だった。


葉山「石田さん、ご苦労様です」


石田「あぁ、ご苦労様。葉山さん」


白バイの正体は、提督だった。


葉山「石田、良い盗みっぷりだ」


石田「そうか?盗むってよくない行為なんだが……」


葉山「いや、正義のためだ。横須賀鎮守府は腐りかけているかもしれない。世界に広げていたのは横須賀だ」


石田「……そうかもしれんな……」


葉山との話をしたい間、青島がやってきた。


青島「石田、この車は工作員が乗るから、石田はアタッシュバックを持って、別の車に積み込んでくれ」

石田「わかりました」


石田は、青島の指示通りして車から降りて後ろのドアを開けアタッシュバックを持ち別の車に積み替えた。


黒塗りの車は工作員が乗り、何処かに止めた。


こうして、金塊強奪の計画は成功に終わった。


その頃、横須賀鎮守府所属の将校はというと、白バイが置いたバイクとダイナマイトを調べたところ、白バイを装った偽造バイクとダイナマイトを装った発煙筒だった。


将校は、急いで電話をしたが横須賀鎮守府は今、停電となっており、捜索は明後日となった。


ー第一話 三億円事件ー ー終ー


外伝 反対派艦娘 


逃亡前夜のある日、鎮守府にこんな紙を配った。


[提督捜索を希望しますか?]という紙だった。


内容は、提督を捕獲して強制的に執務するという内容だった。


しかし、捜索を反対する人もいた。中には、提督の捜索を反対した艦娘もいた。


そんなある日のことだった……


ー12月11日 深夜 出撃ドックー


出撃ドックにやってきた反対派艦娘は、逃げる準備をした。


陽炎「……ねぇ」


黒潮「どないしたん?」


陽炎「私たち、どうなっちゃうのかな……」


黒潮「何をいうてんねん!反対したもんやろ!もし、司令はんが捕まる側になってもうたら大変やで!」


陽炎「……そう?」


不知火「黒潮の言った通りです。そのままにしちゃうと、後の元にはなれません」


陽炎「……そうだね、後の元にはなれないって言う事だよね。不知火」


親潮「早潮さん、私たちはどうなるのでしょうか?」


早潮「親潮さん、そんなに落ち込むと大変なことになるわ!もし、強制的にさせたらまずいことになるよ!」


親潮「!!そうですね、早潮さん」


陽炎型5隻が出撃させた後、今度は別の陽炎型4隻がやってきた。


舞風「のわっち、私たちどうするのだろう……」


野分「舞風、逃げるしかないんだ。それに、もし捕まる側になったら大変なことになるじゃないか」


嵐「はぎぃ、鎮守府には戻れないのか?」


萩風「当然です、鎮守府はもうダメになるかもしれません。だから、逃げるしかないのです」


嵐「……そうだな……」


別の陽炎型4隻は、出撃する前も話していた頃、千歳型もいた。


千代田「千歳おねぇ、私たちも逃げちゃうのかなぁ……」


千歳「千代田、そんなに落ち込むと大変なことになるわ。確かに、鎮守府に残りたい気持ちはわかるけど、もしかすると大変なことになるわ」


千代田「そうよね、千歳おねぇ!」


千歳(鎮守府に残っているお酒は、しばしのお別れね……)


陽炎型4隻と千歳型は、出撃した後、今度は秋月型がやってきた。


秋月「……私たち、どうなっちゃうのかな……」


照月「提督を探す側だったら、どうしよう……」


初月「姉さんたち、落ち込む場合ではない。だから逃げるように出撃しなくてはならないだろうが」


秋月「そうですね。確かにそう思いますね」


照月「早く逃げたほうがいいですね」


秋月(長砲装ちゃんがいればもっと上がったはずだが…今は、仕方ない……)


涼月「お冬さん、このままではどうなるのかしら…」


冬月「すず、この鎮守府はおかしくなっているはずだ。もし、留まっていたら大変なことになる。だから、逃げなくてはならないのだ」


涼月「そうですね、早く逃げたほうがいいですね」


合計16隻、静かに出撃した。


しかし、出撃しなかった反対派の艦娘は何をしていたのかと言うと……

ー鎮守府の隠れ居酒屋ー

電話(ジリジリジリン)ガチャ


鳳翔「はい、鳳翔ですが……」


小泉『私だ、小泉元帥だ』


鳳翔「小泉元帥様…」


電話の相手は大本営の小泉元帥だった。元帥はこんな事を言った。


小泉『申し訳ないが、諜報の手伝いをしてくれないか?』


鳳翔「諜報ですか?わかりました。では、諜報の協力をします。少しよろしいでしょうか?」


小泉『ん?どうしたのかな?』


鳳翔「電話をすると、なんだか中学の頃に…思い出しちゃって……」


鳳翔は、小泉元帥がまだ中学の頃を思い出した。


小泉『……鳳翔、久しぶりだな。中学の時は、恋をしてたな』


鳳翔「はい、思い出しちゃってすみません……」

小泉『気にすることはない。それではまた…』ガチャン


鳳翔(小泉様の告白、何年振りかしら……私は1964年に人工冬眠されて……目覚めたのは2013年だったかしら……)


鳳翔は、中学の頃を思い出すのと人工冬眠したことを思い出した。


小泉の協力を得て諜報活動することにした。

そして……

ー早朝ー

電話(ジリリリリリン)ガチャ


小泉「私だ」


鳳翔『元帥様、諜報の協力ができました!』


小泉「そうか、協力する艦娘はいるか?」


鳳翔『はい、諜報協力の結果、漣・曙・潮・朧・松型・扶桑型・鈴谷・熊野・神風型と間宮・伊良湖です』


小泉「わかりました。ではまた」


小泉元帥は、受話器を置いた。


小泉(これで、戦力が少し増えたようだ……)


こうして、大本営は反対派の艦娘を加え、新たな即戦力を増やしたのであった。


この逃亡は、大きく左右に分かれていた。

ー外伝 反対派艦娘ー ー終ー

第二話 逃亡は進む(前編)


ー12月12日 夜明け前 大本営休憩室ー


参謀長「石田海軍大佐、三田海軍中佐、小泉元帥から「玄関に来てほしい」と伝達がありました」

参謀長が小泉元帥が「玄関に来てほしい」という伝達だった。急いで、元帥がいる玄関に行くことにした。


ー大本営 玄関ー


玄関にいるのは、葉山海軍中佐と小泉元帥と小山田海軍大将がいた。


葉山「来ました!」


石田「小泉元帥殿、お待たせしました」


小泉「来てくれたか、待っていたぞ」


石田・三田「はい」


石田、三田がやってきたところで本題に入った。


小泉「先程、諜報部から連絡が入った。どうやら、横須賀鎮守府の電気が復旧した模様で金塊強奪の検問と手配書を準備しているという情報が入った」


石田「とうとう来たか……」


三田「そのようですね……」


小泉「だから、3人とも逃げなくてはならない」


三田「その一人は一体?」


小山田「葉山ですぞ」


三田「葉山!?」


小山田の手を肩に乗せたのは葉山だった。


葉山「実は、石田と三田がまだ伝達前に、政府から逃亡要請が入りました。内容は、反対派の艦娘を協力して逃亡せよと入りました」


小山田「と言っている。だが……」


葉山「もし、反対派の艦娘の中に内通者がいた場合は、警察と憲兵に報告しなくてはなりません。おまけに、もし家族が大変なことになった場合はすぐに戻らなくてはなりません。だから、逃亡を加えることにしました」


葉山が政府の要望によって、逃亡を参加することとなった。


小泉「というわけだが石田、三田、葉山、3人とも逃げなくてはならない。もし、鎮守府の艦娘が遭遇したら必ず逃げるようにする。皆、武器は持っていないだろう。武器の調達は大本営憲兵隊が調達することになっている」


小泉と小山田の話の最中、諜報員がやって来た。


諜報員「報告します、横須賀鎮守府は今、首都圏で検問を囲むようになる計画が長谷川から情報がありました」


小泉は諜報員の報告を聞いて「ご苦労」と言った。


小泉「どうやら、首都圏丸ごと検問を囲むつもりだ。しかし、今は夜明け前だ。検問を開く時間は朝の10時過ぎという情報が入ったらしい」


小泉「皆、今のうちに東京を脱出しなくてはならない」


三人「はい!」


三人は小泉と小山田の話を終えた頃、大本営を後にした。


ー大本営 玄関前ー

玄関前では、車が止まっていた。


その隣には、金塊強奪を参加した青島がいた。


青島「石田海軍大佐、金塊強奪の時は良かった。だが、本番はこれからだ。今度は反対派の艦娘を鎮守府の艦娘を懲らしめる戦いだ」


青島は金塊強奪の計画を成功の祝う報告を終え、今度は小泉が話した。


小泉「石田、今後についてだがまずは、静岡ー愛知間に行ってほしい」


小泉元帥は、目標の静岡ー愛知間に向かうことを命令し、石田たちは車に乗り大本営を後にした。


小泉(提督よ、頑張ってくれ。ワシは陰で応援する)


小泉は、車を見守っていた。


出発時間は夜明け前の4時過ぎくらいだった。

ー夜明けの5時 東京都 東名高速前ー

車に乗った3人は、まず東名高速に行くこととなった。


さらに運が良かったのは、高速代が安くなるのと、渋滞が少ないからだ。


石田にとっては、最高な逃亡の第一歩となった。


石田(東京の空は茜色の朝焼けだが…静岡に着いた頃は、空は青く透き通った空になるな……)


この時、運転手は石田提督だった。


ただ、還暦過ぎなのに運転を続けている秘訣は、空と風景を見て心を穏やかにすることだった。


葉山「朝なのに富士山が赤く染まっているな」


三田「朝焼けだからね、夕焼けの富士山の方が良いのだが」


二人は富士山のことを話していた頃、長谷川はというと……


ー東京湾大井埠頭前ー

ー5:30ー


ー小型潜水艦 五十嵐 艦内ー


艦長「ご苦労、長谷川。おかげで、反対派の艦娘を逃亡成功したようだ」


長谷川「いえ、横須賀鎮守府にいる反対派の艦娘を出撃し誤魔化して逃亡したからと思います」


艦長「おまけに、横須賀鎮守府を破壊工作の協力をして倉庫を10棟破壊して、発電所と飛行機なども破壊したそうだな。驚いたよ」


長谷川は、「えぇ、もちろん」といった。


鎮守府では、5棟破壊されたが大本営では10棟破壊したという報告があった。


乗員(妖精)「艦長、まもなく大井埠頭に到着します」


目の前にやって来たのは、人間になった妖精がいた。


鎮守府の艦娘を支えている妖精は、人間に変身することもできる。(妖精になると体が小さくなる)


乗員(妖精)「長谷川さん、埠頭に着いたら信幸様にお話ししなくてはなりません」


長谷川(信幸か……石田のお祖父さんだったな)


長谷川は、石田一家についてよくわかっていた。


小型潜水艦「五十嵐」は大井埠頭に到着した後、浮上した。


ハッチを開けた先は、杖を持っているスーツと帽子を被った信幸の姿がいた。


信幸「待っていたぞ、長谷川。ご苦労であったな……」


長谷川は、「ありがとうございます」礼儀正しくと言った。


艦長「ここで話すのは危険だ。車に乗って、大本営についてから話そう」


艦長は車に乗ってほしいと言い、二人は車に乗って大本営へと向かった。


艦長は、五十嵐に戻りそのまま潜水した。


その頃、提督たちはというと……


ー静岡県 静岡市ー

ー着いた時間 7時35分ー

静岡県に着いていた頃、提督たちはコンビニに朝食を取ることにした。


朝食は、おにぎりとお茶パックだった。


石田は、静岡限定のおにぎりと三田はツナマヨと葉山は焼きおにぎりだった。


石田「朝食終わったら、駿府城公園に行こう」


葉山「そうだな、今のところ横の艦載機が来ないだろう」


三田「確かに、時間たっぷりありますからね。たまには、息抜きも大切ですね」


石田「そうだな、鎮守府の艦娘たちは愚策をとっているだろうな……」


提督は、鎮守府の艦娘の策は失敗だと思った。


一方、横須賀鎮守府では首都圏を囲む計画を練っていた。しかし、長門の提案で関東圏を囲むことになった。


これが、提督追跡を長引く要因となったことも知らずに……

ー駿府城公園ー

3人は駿府城公園にやって来た。


竹千代(後の徳川家康)が19歳まで過ごしていたお城で、人間関係で最も重要な時期となったお城だった。

天守閣は無いが東御門と坤櫓は復元されている。


葉山「ここが、家康公が過ごしていた駿府城か…」


三田「それにしても、東御門はすごく綺麗だなぁ」


石田「確かに、皇居とは全く違うお城だからな。何せ、家康公がまだ竹千代が19歳まで過ごしていたと言うお城だからな」


と、3人が会話している最中……


??「もしもし、そこのお方……」


石田「?」


突然、声が聞こえて来た。


葉山「どうした、石田。食あたりしたのか?」


石田「いや、食あたりなんかしていないがどこから聞こえて来たような……」


三田「お、おい、銅像の前を見ろ!なんか、いるぞ!?」


三田が見ていたのは、銅像の前に立っていた和服姿だった。


3人は声が聞こえた所へと向かった。

ー晩年の家康公像ー


??「待っていたぞ」


石田「失礼ですが、あなたの名前は?」


??「ワシか?ワシの名は徳川家康である。以後お見知り置きを」


声をかけられた正体は、なんと徳川家康公であった。しかし……


三田(家康公が現代に現れるのはあり得ないぞ…)


三田は家康公が現代に現れたのはあり得ない筈だと疑問視にされていた。


石田「なぜ、家康公が現代にやって来たのですか?」


家康「某は、里帰りの最中でな。過ごしていた駿府城の様子を見に行ったのだ」


家康公が現代にやって来た理由は、里帰りの最中だった。


葉山「あのー、ひとつお聞きしたいのですが…」


家康「うむ、どうしたのかね?」


葉山「俺たちは、なぜ呼ばれたのでしょうか?」


葉山が家康公に呼ばれたのか理由を話した。家康公の答えは…


家康「お主たちが皆、旅をしていた3人に似ておっているからだ」と答えた。


葉山(3人が旅をしていた?まさかな……)


石田「ぜひお話を聞かせてもらいたい」


石田は、家康公の話を聞かせてほしいと言った。しかし…


家康「いや、ここで話すのは危険だ。某の場所、久能山東照宮に話をしよう」スッ


家康公は後ろを向き歩いて姿を消した。


三田「家康公が消えてしまいましたね……」


石田「あぁ……」


葉山「家康公が言ってた、久能山東照宮って……」


石田「取り敢えず、公園内に散歩してから車に乗ろう」


3人は、駿府城公園の散歩した。出る時間は8時に過ぎていた……


ー8:20ー

3人は車に乗り、家康公が言ってた久能山東照宮を移動した。


20〜30分の渋滞を経て、ようやく着いた時間は9時だった。


丁度、開園される時間帯だった。


ー静岡県 久能山東照宮鳥居前ー

ー着いた時間 9:00ー


石田「ここが、家康公が言ってた場所か…」


葉山「大きい鳥居だなぁ」


三田「なんか、階段が多いですね…」


石田「久能山の特徴は、曲がりくねった階段とあと階段の数は1159段。いちいちご苦労さんといえば覚えが早いもんだ」


久能山の階段の数は、1159段。


石田はいちいちご苦労さんを言えば覚えが早いと言う。


三田「東照宮に着いたら、いちいちご苦労さんだなぁ……これ」


石田「登るぞ、家康公を会いに」


葉山「待ってくれ、石田!」


三田「僕を置いてかないでくれ!」


3人は東照宮の階段を登った。


天候は、雲ひとつもない晴天。

もし雨だったら、帰りは滑る恐れがあるかもしれない……


3人が東照宮に向かって15分過ぎていた頃……


三田「はぁ…はぁ…こりゃ、足腰が鍛えるなぁ……」


葉山「こんな階段を登るのは一苦労するぞこれ……」


2人は疲れ切っているが、石田はまだ平気だった。


石田「2人とも、あと少しで東照宮に着くぞ。あと一息だ」


三田「石田さん、長い階段でも平気ですね…


石田「あぁ、こう見えて階段を登るぐらい健康的だからだ」


葉山「ひょー、登ってみたら駿河湾が見えるぞ!やっぱり、晴天でよかった!」


葉山は、景色を見ていた。

駿河湾と晴天のコントラストが重なり合い、絶景の頂を見ていた。


登り続けて5分後、3人は無事東照宮に着いた。

ー久能山東照宮本殿ー

ー着いた時間 9:30ー


東照宮本殿にたどり着いた3人は家康公に話しかけた。


石田「家康公、お話を聞かせてもらってよろしいでしょうか?」


家康「うむ、よかろう。なぜ呼ばれたのか理由は3人たちが旅をしているお方が似ておるからだ。某は、この3人が旅をしておるからこそ呼ばれたのだ」


石田「それが、呼ばれた理由だったのですね」


呼ばれた理由は、旅をしている3人が似ていたから理由だった。


葉山「家康公、理由は分かりましたが江戸幕府の道のりを教えてください」


葉山は、家康公に江戸幕府の道のりを話した。


家康「よかろう、では聞くぞ」


家康「某はまだ竹千代だった頃、船に乗った時は大変だった。富士山が離れていた船はなんと、この船は織田の船であった」


家康「某は、織田に捕まったが楽しい事があった。中で一番の思い出は、石投げ合戦だった」


コラム 石投げ合戦

石投げ合戦は、鎌倉時代から安土桃山時代まで続いた遊びであり。自分のチームと相手のチームで分かれ、石を投げ合いながらやる遊びでした。

現在は石を投げるのは禁止で石投げ合戦は、無くなりました。


家康「家臣は大人数の方で勝つと言ったが、某は少人数で勝つと言ったのだ。すると、大人数の方が一斉に逃げ出してしまい、少人数が勝ったのだ。それを見た家臣はびっくりしたのだ」


家康「そこで見ていたのは若い頃の信長がやってきて、高笑いしたのだ」


葉山「織田に捕まっても、楽しい事があるとは驚きでした」


家康「織田に捕まってしまったが、楽しい事もいっぱいだった。駿府に戻った時は皆、待ち遠しい家臣もいたのだ。そして、武士になった時は大変だった。三方ヶ原の戦いでは武田軍の騎馬隊が強く、もうダメになった時は、城の門に松明を焚いて、敵に欺くことを成功したのだ」


三田「ところで、家康公。長篠の戦いの時は、織田・豊臣の連合軍を組んでいたのですが、三段構えとは、火縄銃のことでしょうか?」


家康「はて、三段構え?そんな事はしておらぬぞ?」


三田「えっ?」


家康「火縄銃を使った三段構えだと、早く撃つ人と遅く撃つ人の差が出るではないか。三段構えは、堀を三段構えて作ったものだ。

火縄銃の方は早く準備が終わったら撃つ方式だったはずだ」


長篠の戦いは三段構えではなく、早く準備し終わったら撃つという方式だった。


三田「えっ、それでは僕たちが学んでいた事は……」


家康「きっと、ご先祖様が信長記という本が読んでいたんだろう。信長公記という本は正確に書かれておるのだ」


三田が長篠の戦いに話を終えた後、今度は石田が家康公に質問した。


石田「家康公に質問してほしいのですが、本能寺の変の後、大丈夫でしたのでしょうか?」


石田が本能寺の変の後について質問だった。

家康公の答えは……


家康「うむ、本能寺の変の後は大変だった。堺にいた時は、家臣が駆けつけて信長公が光秀公に討ち取ったという報じられ、ここにいるのは危険だとそこで岡崎へと逃げることにしたのだ」


石田「岡崎に逃げてどれぐらいつらかったのでしょうか?」


家康「うむ、もちろん大変だった。もし、明智軍に家康の首を切られてしまっては大変だと、某は前に行き、後ろは武士に任せた結果、なんとか逃げることに成功したのだ」


家康「ただ、一番の難関は伊賀を通ることが大変だった。何せ伊賀は、織田軍に攻め込んで来たということだ。そこで、お地蔵様を使ってカゴに入れたのだ」


家康公は、地蔵様を籠に入れるようなことを話した。石田は驚きを隠せなかった……


石田「何というか、罰当たりな事では……」


家康「うむ、地蔵様の身代わりを使うのは、とても罰当たりな事だが、某を守っていたのだ」


石田「それでどうなった?」


家康「伊賀を通る最中、服部半蔵がやってきてようやく岡崎に着き、そして月日が流れ江戸幕府を開いたのだ」


石田「江戸幕府は開いたものの合戦はなかったのか?」


家康「いや、まだ合戦あった。今度は、大坂の陣があったのだ」


石田「大坂の陣はどのような合戦を繰り広げたのでしょうか?」


石田は大坂の陣について家康公に話した。


家康「うむ、大坂の陣では最後の戦いだった。ただ、我が軍は20万の軍勢と豊臣軍は10万の軍勢だった」


石田「はっきりいうと、家康公の圧倒的な勝利でしょうか?」


家康「いや、豊臣軍の秘策があったのだ。冬の陣では水攻めを使って、城を近づけなくなる作戦だった。しかも目の前には真田丸があって大変だった。その結果、豊臣軍の戦略的な有利だった。我が軍は圧倒的な不利だった」


石田「圧倒的な不利だったらもはや、負けなのでは?」


家康「だが某はまだ諦めなかった。我が軍は水を引いて、そこで目につけたのは備前島に大砲を置いて砲撃する作戦だった。その結果、作戦は成功し、豊臣軍は和睦を開いたのだ」


石田「和睦が開いた後、それでどうなった?」


家康「うむ、豊臣軍は外堀を埋めるように命令をしたのだ。しかし、我が軍は内堀を埋めて丸裸にする作戦をしたのだ。その結果、難攻不落の大坂城があっという間に丸裸にしたのだ」


石田「夏の陣はどうなった?」


家康「夏の陣では、我が軍にとっては有利な戦局だった。ところが、真田幸村という武将が突然、我が本陣に突撃したのだ。しかし、間一髪でなんとか生き延びたのだ。幸村殿はその後、天王寺で一生を終えた。敵ながら見事天晴である」


家康公は大坂の陣の出来事を終え、石田は家康公に話した。


石田「将軍にとっては波瀾万丈な人生でしたな……」


家康「うむ、某も大変な人生である。石田殿、すまぬがこれを授ける」


家康公は帯刀を外し、石田に向けた。


石田「これは……」


家康「某の名刀、一期一振である」


石田「一期一振ですか?でも、家康公の物では……」


家康「某の役目は終わった。これも授けよう」


家康公が手に持っているのは印籠だった。


石田「印籠ですか、家康公の物では?」


家康「いや、某が持っているのではない。水戸光圀という家臣が落としてまったのだろう」


三田「水戸光圀は、茨城県の方ですね。届かないといけないのですが……」


葉山「いや、もう後戻りはできない。戻ったら大変なことになるかもしれないはずだ」


三田「そうですね……もう、関東全体が検問を開く時間になりそうですね……」


家康「うむ、行ってしまった道は後戻りはできぬ。某は三人の武運を祈る」


家康は石田に一期一振と印籠を授けてもらい、姿を消した……


石田「……俺たちが見ているのは本殿と家康公の祠だけだな……」


三田「お賽銭がありますね……ここで、お祈りをしましょうか」


葉山「そうだな……家康公が言ってたことは武運を祈るだけだ……」


三人は賽銭箱に向かって金を投げて祈りをした。


神様(そなたに、力を与えよう……)

三人は武運を与えた!攻撃力・防御力+15


石田「さてと、降りるか」


三人は階段を降りて、車に乗ろうとしたその時だった。


突然携帯音が鳴らした。どうやら、電話のようだった。


石田「はい、石田です」


??『もしもし、大本営憲兵隊の隊員です』


石田「憲兵隊ですか、なんの御用でしょうか?」


憲兵『宗谷さんにあなたを会いたがっています。あと、大本営の支給品が届いておりますので、浜松の地下駐車場に来てください。浜松に着いたらまずは、浜松城にいる米憲兵に会ってください』


石田は「わかりました」と伝えた。


三人は車に乗り、浜松へと向かった。


この時の時刻は10時丁度だった。

この頃、鎮守府側では関東全体検問を開いていた。しかし……


ー東京都某所ー


北上「すみませーん、白バイについてなんですが……」

社員「すまない!話せる時間はないんだ!」

北上「あ、あのー」


足柄「すみません、白バイのことですが……」

中年「職務のような質問はごめんだ!じゃあな!」

足柄「えっ!?」


神通「あ、あの……」

運転手「ごめん!今は、忙しいんだ!じゃあな!」

神通「……」


検問を開いたのに断りの嵐、そして……

首都圏全体憲兵隊が出動し、艦娘らしきものがいたら直接声をかけるのと、電話を使った。あるいは……


ー杉並区 公園前ー


少年1「おい、時雨らしき艦娘がいたぞ……」


少年2「憲兵に知らせてもらおう……」


小太り少年「そうだな……今日の遊びはやめにしよう」


子供たちに外を出歩かないようにする。

出た場合は、すぐに家に帰るか憲兵に知らせるようにする。あるいは……


ぷるるるるるっ

婆さん「はい、もしもし……」


息子?『婆さん、ボクだよ。息子だよ』


婆さん「はい、なんでしょうか(なんか怪しいなぁ……)」


息子?『悪いけど、公園に来てくれないかな?』


婆さん「はーい、すぐ行きま……」


息子「婆さん、それは怪しい電話だよ」


婆さん「あら、怪しい電話だったの?通りでおかしいと思ったわ」


ー公園ー


最上(息子を装った)「遅いなぁ……」


警察、息子などの装った提督捜索のお誘い電話など、さまざまな策を練っていた。しかし……


三隈「東京駅で白バイらしき人物がいた?」


朝潮「高田馬場のゲームセンターで白バイらしき人物がいたのですか!?」


初春「永田町に、白バイらしき人物がいるのじゃと!?」


鎮守府から電話が掛け合っていた。しかし、これはデマで一般市民が鎮守府に電話がかかった時に流言飛語を流すようにする大本営の作戦だった。


ー横須賀鎮守府ー


長門「何故だ、偽白バイの捜索が断るとは!」


大淀「これでは、捜索どころか反対が多すぎで……」


大和「捜索の協力どころか、ダメになって……」


長門「クソっ!偽白バイはどこへ行った!」


長門は怒りを出していた。


ー大本営 元帥室ー


参謀長「報告します、東京都で艦娘らしき人物が多数いました」


小泉「ご苦労」


参謀長「はっ!」


総司令官「報告します、埼玉県・千葉県で艦娘らしき人物がいました」


小山田「ご苦労」


総司令官「はっ!」


小泉「いよいよ、ワシらの戦いが始まりそうだな……」


小山田「そのようですな……」


小泉「我が大本営は、2014年のようにデジタル的な情報を持たねばならんな……」


小泉は「2014年のようにデジタル的な情報」と言った。


ことを考えてみれば、大本営は元々アナログ方式だった。


しかし2014年、陸海軍が大失態を犯した。


原因は、正確ではなく大きな誤報だった。


このままでは大本営は昔のままになりつつ寸前だった。

しかし、政治家の石田が大本営にやってきた時は立ち直ることができた。


そのことから教訓を得て、アナログ方式からデジタル方式となり、国民に安心するような正確な情報を発信することとなった。


2014年、ウクライナではクリミア半島の揉め事があった。そして今……


小泉「ウクライナは、圧倒的な有利になりそうだと思う……」


小山田「ロシアは、短期決戦で挑もうとしたらもはや長期になりましたからな。まるで、昔の日本軍のようですな」


小泉「ロシア側を見れば昔の大本営発表になっているか……」


小泉はウクライナの事を思い出していた時、小泉は「……夕張、明石」と声をかけた。


明石「はい、明石になんの御用でしょうか?」


夕張「はい、なんでしょうか?」


小泉「罠を仕掛けるように、開発してくれないか?」


小泉は明石と夕張に罠の開発を要求した。


明石「もちろんです!明石にお任せください!」


夕張「わかりました。できる限り開発します!」


小泉「あぁ、勿論」


明石と夕張は、元帥に敬礼をし後にした。


小山田「どうやら、元帥殿に好きになりましたな」


小泉「勿論だ。どうやら、鎮守府で何かあったんだろうな……」


小泉は、鎮守府で何が起きているのかその動機は一体なんなのか?

遂に、横須賀鎮守府VS大本営との壮絶な逃亡劇が今始まろうとしていた……


ー第二話 逃亡は進む(前編)ー ー終ー

第三話 逃亡は進む(後編)


浜松に向かう途中、三人は天竜川どころを通っていた時、石田はこんな事を話した。


石田「葉山、天龍という船は知っているか?」


葉山「天龍か?あぁ、知っているさ。スループとか軽巡とか海上防衛隊の練習支援艦だろ?」


石田「葉山、よく知っているな。だが、実は痛ましい事故があったのは知っているか?」


葉山「痛ましい事故?」


石田「船のことではない、天竜川で起きた事故だ」


葉山「俺が知っているのは2011年の川下りの転覆事故だと思うな……」


石田「確かにそう思うが……実は俺が生まれる前の1951年があったのは知っているか?」


葉山「えっ、1951年にもあったんですか!?」


石田「7月15日でバス転落事故があったんだ」


コラム 天竜川バス転落事故

1951年7月15日で起きた天竜川のバスが転落してしまった事故。梅雨前線による長雨の影響で飯田線浦川駅から佐久間駅が不通になってしまい国鉄(現・JR)はバスによる代行運転を決定決め。

浦川駅に着いた乗客は、小型バス2台に乗って分乗させて、佐久間駅に向かうこととなった。

しかし、一台のバスが原田橋に向かう途中、県道のカーブの路肩が崩れ、20m下の増水された天竜川へ転落された。運転手・運転助手・乗客5人が生還されたが28人前後が行方不明となった。

それから、事故発生から3年が経った1954年の8月に川に遊泳中の兄弟が小型バスらしきが発見され車内には人骨も発見された。30名以上説もあるが真相は不明である。


石田「生まれる前だが…俺の父、信幸はこの新聞を切り取ってスケッチブックに貼って、スクラップブックを作るようになっていたんだよ」


葉山「信幸って新聞を切り取って、貼って本になるというのは本当にいいお父さんだな」


石田「ただ、信幸が書いてた「海軍酷評論」という本は、出版されたが……艦娘はとても不評だ」


三田「内容は善玉論に書かれなかった、海軍の実態を晒して書いたことですよね……」


石田「あぁ……」


石田は、海軍酷評論の事を話していた。さらに…


石田「俺の父が作ったスクラップブックと母子手帳と日記などは、大本営に保管されている。何せ俺は、機密人物だからだ」


葉山「そうだったのか……」


話しているうちにもうすぐ浜松に着く一方その頃、鎮守府は……

ー横須賀鎮守府ー


大淀「偽白バイ捜索はもう、限界です……」


長門「むう、我々もそうだ……」


偽白バイ捜索が難航していた。いくら探しても、見つからない。捜索の協力を頼んでも、断れる始末。艦娘がいたら通報、そして逃げる人もいた。


偽白バイ捜索は三億円事件のようになっていた矢先、ある艦娘がこう発言した。


大和「長門、青葉から聞いたわ。偽白バイの正体がわかったわ」


長門「何っ、それは本当か!?」


大和が青葉の情報を得た。それは、偽白バイの正体が判明したのだ。


大和「白バイの正体、提督だって……」


大和が白バイの正体が明かされた。正体は、我が鎮守府の提督だった。


大淀「白バイ捜索が提督……嘘だ、そんなはずじゃ……」


大和「当時の人に聞いたわ、将校と運転手の人に話したのよ……」


大和は将校と運転手に話したことがわかったのだ。


3時間前……

ー横須賀鎮守府 取調室ー


将校「たしか、見覚えがない顔ですが、白バイらしい人でした。ただ…ダイナマイトについてですが、ダイナマイトを装った発煙筒でした」


運転手「あの人は、知りませんが確か、えーっと何でしたっけ……あの白バイは、完全に再現されただと思いますが……」


将校達は、青葉に直接話していた。


そして、白バイを調べてみるとなんと白バイを似せた普通のバイクだった。


さらに、ヘルメットに付着した髪の毛を採取しDNA検査した結果、白バイの正体は提督だった!


(今に至るまで)


大和「青葉と衣笠を一緒にDNA検査して、白バイを調べたら提督だったのよ」


大淀「なんだって……じゃあ、その人をやったのは提督だったのですね……」


大和「えぇ、あと執務室の引き出しからこんなものがあったわ……」


大和が手にしたのは、二通の封筒だった。封筒には嘆願書や縁切り状と書かれていた。


縁切り状では、賛成派の艦娘達にはもう、縁を切りますと書かれている。


嘆願書では、横須賀鎮守府にいる大和・長門・大淀に民主主義の事に書いた内容だった。

一番、衝撃だったのは嘆願書だった。


大和「嘆願書を読んだら、「今の艦娘はどうだ、艦娘は民主主義を殺す帝国主義だ!」ってどう考えても、民主主義の方が悪いわ……」


長門「提督は、民主主義の事を考えやがって……許さん!」


大淀「提督を捕獲して、民主主義という物を無くしましょう!」


と、大和達は提督を捕獲しようとしていたその時、二人の艦娘がやってきた。瑞鶴と翔鶴だった。その姿は、誰かにやられた姿だった。


瑞鶴「大和……大変よ、倉庫が何者かによって爆破され……た」


瑞鶴の体は傷だらけだった。


翔鶴「一・二・四・五航戦の艦載機と艤装が壊されて……索敵ができま……せん」


翔鶴も瑞鶴同様だった。


大和は、「そんな……」と落胆された。


大淀「索敵ができないなんて……今日の捜索は中止にしましょう。艦載機の艤装が壊されてもう、捜索どころじゃありませんし……捜索は明後日から行きましょう」


大和達は、捜索を明後日からやることにした。

ー潜水艦五十嵐 艦内ー


艦長「ご苦労だったな」


??「ええ、案外意外と楽な仕事ですし。それに、警備も薄かったのであっという間でした」


艦長「やはりお前が見込んだのは正解だったな、Mr.T」


Mr.T「勿論です」


艦内には、五十嵐の艦長とWW2アメリカ軍服を着た、兵士がいた。


乗員(妖精)「艦長、まもなく航空隊から大鳥が降ってきます。基地に戻りましょう」


艦長「そうだな」


潜水艦五十嵐は、基地へと向かった。


一方、航空隊では「大鳥」という兵器を積んで横須賀鎮守府の倉庫に向かって投下した。その結果、作戦は成功した。提督の追跡は、まだまだ長引いてしまった……


ー静岡県 浜松市ー


ー着いた時間 11:50ー


浜松市に着いた提督たちは、まず腹ごしらえしてから浜松城にいる米憲に会うことにした。


石田「二人とも、何がいい?」


葉山「俺は、鰻の蒲焼きがいいかな」


三田「僕は、餃子がいいな。何せ、相手が宇都宮だからね」


葉山「浜松に餃子なんて……本当にあるのか?」


三田「うん、そうだよ」


石田「俺は、さわやかに行ってみようかな」


葉山「さわやかってハンバーグステーキのことだよな?」


石田「そうだ」


葉山「うーん、この場所だとさわやかは……あるが…‥結構遠いな……」


三田「うーむ、悩ましいな……」


3人が昼食を考える中、観光客らしき人が見ていた。


観光客「こちら、トム。提督が浜松市に到着しました」


米憲「ご苦労、続けてくれ」


トム「了解」


観光客を扮したトムは、3人の跡を追った。

ー鰻の蒲焼き店ー

ー現在時刻 12:00ー


3人が決めた結果は、鰻の蒲焼きだった。


静岡県では、鰻の蒲焼きが有名である。


石田「鰻の蒲焼は美味いなこれ」


葉山「そうだろ、浜松といったらやっぱこれだとうまいにきまっているでしょ!」


三田「そういえば、名古屋ではひつまぶしが有名ですね。まぁ、鰻ばっかりだと良くないんだが」


石田「よし、名古屋に行く前に浜松城に行こう」


二人「はい!」


3人は鰻の蒲焼きを堪能している中、少し離れた席には、トムの姿がいた。


トム「こちら、トム。3人は、昼食をとっています」


米憲「ご苦労、あとは浜松城に直行だな」


トム「はい」


3人が店に出た後、トムも店に出て浜松城に直行した。


ー浜松城ー

ー現在時刻 12:20ー


3人は浜松城に着いた。


浜松城といえば、江戸幕府の重鎮に出世されたことから、「出世城」と呼ばれた。

天守閣は永正ぐらい建てており、明治4年廃城。その後、1959年に再建されている。


石田「すごいお城だな……」


三田「門構えとか、綺麗ですね……」


葉山「春になったら桜も咲いて、まさに絶景だな……」


3人が天守閣と門構えを堪能していた後、天守閣に入った。


ー浜松城三階ー

石田「家康公の思いが伝わるな……」


葉山「それにしても、すごいなぁ……」


三田「浜松の街並みが、とても細かいな……遠くにあるのは、駿河湾だったな……となりには、愛知県だな……」


3人が街並みの風景を見ている間、米憲兵がやってきた。


米憲「それに、素晴らしい街並みと東海の富士山、なんということだろうか俳句にもなりそうだ」


石田「あなたは?」


米憲「米憲兵だ。三人とも、お待ちしておりました」


葉山「米憲兵……あなたが三人を呼ばれたのでしょうか?」


米憲「あぁそうだ。首を長くするためここに浜松城を待っていたのだ。俳句のことは何も気にする事ではない」


三田「俳句って、句の数はどれぐらいでしょうか?」


米憲「2000くらい句を作っている。半分は日本語もう半分は英語だ。まぁ、読んでも普通だけどね」


米憲兵は俳句の話を聞けた後、本題に入る。


石田「さっきから、ウロウロしていたがあの人は?」


米憲「トムという観光客だ」


三田「じゃあ何で、追跡をされたのですか?」


三田はトムについて話をした。だが……


米憲「……ここで話すのは危険だ。私服に着替えている艦娘もいる。城から出ていた方が安全だ」


そう言って、米憲兵は早歩きして去って行った。


葉山「ここもか……ここで話すのは危険だって事は……」


三田「デリケートな話を漏らしたくないって事ですよね……」


石田「あぁ……」


デリケートな事を話す三人は、観光客のトムがやってきた。


トム「あのーすみません、浜松駅に行きたいのですが……」


トムは浜松駅に案内したいと話しかけた。


石田「もちろん案内しましょう!」


葉山(あの人がトムなのか?観光客を扮したって言うのは)


三人は浜松城を後にし、浜松駅に行くことにした。

ー浜松駅南口地下駐車場ー

ー現在時刻 12:38ー


浜松駅南口地下駐車場にやってきた3人と1人の観光客は、車を止めた。


石田「着いたぞ。ここが地下駐車場だ」


トム「ありがとうございます」


葉山「結構いい、観光客だな」


三田「そういえば、憲兵が言ってた地下駐車場って……」


トム「はい、ここの地下駐車場で秘密裏にやっております。車を降りて壁の方に行きましょう」


トムは車を降りると共に3人も降りた。


トム「ここです」


石田「ここが秘密裏にやっている場所か?」


トム「そうです。ここが秘密裏の入り口です」


葉山「入口って、ただの壁だろう。さらに監視カメラがじーっとしているのだが……」


葉山が監視カメラを気にしているうちに、カメラが声を出した。


カメラ「Please tell me your code name or to verify your authentication.(認証のためコードネームを教えてください)」


カメラが声を出したのは、英語だった。


トムは英語を話し合いして、何もない壁が動いた。3人は驚いていたら、壁は閉じた。


石田「英語は話せるが……日本語はついているのか?」


話しているうちに、今度はカメラが話しかけた。


カメラ「日本語なら大丈夫です。あなたが、石田提督と二人の大本営関係者ですね」


石田「あぁ、そうだが…」


カメラ「認証のため、コードネームを教えてください」


3人はカメラと話し合ってから壁は動いた。


カメラ「ようこそ、大本営ベース東海地方へ…ごゆっくりお過ごしください……」


目の前には、先ほど浜松城に会った米憲兵がいた。


米憲兵の後に行き3人は何もない廊下を歩きだした。


長い廊下を抜けると研究施設のような基地だった。


石田「ん?何だこれは?」


中には各国の軍人と憲兵が話し合いされ、中にはユニオンと重桜がする場面もあってロイヤルと鉄血もいた。さらに、ロドスの隊員もいた。


葉山「すごいな……地下駐車場に、こんな施設があるなんて……」


三田「それに、研究施設のような基地は驚きだ。東海地方も他に関西地方も同じでしょうか?」


米憲「もちろんある、日本だけでなく世界各国基地に設置されている」


米憲「この基地は、かつて艦隊運営の地下施設だった。しかし、何らかの理由によって艦隊運営は終わった」


石田「ここが海軍の基地だったって事ですよね?」


米憲「あぁ、我々が来た時の基地の内部は汚れと埃まみれで無惨な基地だった」


石田「だから、ここに再利用しているのか……」


石田たちは、米憲兵の後に着いて司令室の前へとやってきた。


米憲「ここが司令室だ。中に宗谷と大本営の支給品と司令長官がいる。失礼がないように」


そう言って、米憲兵は司令室の扉をノックして開けた。

ー大本営ベース東海地方 司令室ー


米憲「官長、失礼します」


司令官長「待っていたぞ」


三人「失礼します」


三人が入った時点で話を始めた。


司令官長「私は、大本営ベース東海地方の中曽根康彦司令官だ。以後お見知り置きを」


石田「石田一雄海軍大佐です」

三田「三田智治海軍中佐です」

葉山「葉山雄三海軍少佐です」


中曽根「三人とも海軍の方がここにやってきたのは他でも無い」


中曽根「我々、大本営からある情報を得た。横須賀鎮守府が大変なことになっているという情報だ」


話の内容は、横須賀鎮守府で大変なことになっていることの話だった。


石田「どんな内容でしょうか?」


中曽根「……内容は、"民主主義"を帝国主義に変える。とんでもない内容だった。しかも、政府における転覆計画を立てているらしい……」


葉山「政府を転覆するのか!?」


三田「いったい誰がこんなことを……!」


中曽根「無論、このままでは新・大日本帝国の再建の危機かもしれない。むしろ、皇室も巻き添えする可能性が高い」


石田「横須賀がこんなことになるなんて……」


中曽根「我々は、大本営と各国の政府・防衛隊・国際警察部隊を協力し新・大日本帝国を阻止することとなった。この国では警察隊も派遣している」


中曽根は、今の横須賀鎮守府が大変なことになっているという内容だった。そして……


中曽根「三人に大本営の支給品を渡してもらう」

そう言うと、アタッシュケースを持った重桜所属のニ航戦の[飛龍・蒼龍]がやってきて、もう一人は[宗谷]という艦娘がいた。


中曽根「紹介する、この方は重桜所属の飛龍と蒼龍だ。もう一人は、特務艦の宗谷だ」


飛龍(桜)「航空母艦の飛龍です。よろしく」

蒼龍(桜)「航空母艦蒼龍です。よろしく」

葉山「どうもよろしく」

三田「よろしく…お願いします」


二人が初めて出会う中、石田はと言うと……


宗谷「特務艦宗谷です。お久しぶりです」


石田「宗谷、久しぶりだな」


なんと、宗谷は石田の事をよく知っていたのであった。


石田「宗谷、元気にしていたか?」


宗谷「はい、元気にしています」


石田「晴海ふ頭の時、確か……雪子だったかな……」


宗谷「私の名前を覚えているなんて何年ぶりかしら…」


石田と宗谷はいろんな事を話していた。

ー昭和37年(1962年)晴海ふ頭ー


一雄がまだ少年だった頃、信幸とまだ子供だった頃の俊朗が南極観測船だった頃の宗谷が最後の活躍だった。


一雄(少年)「父さん、あの船は何?」


信幸「あの船は、宗谷という船だ。どうだすごいだろ」


俊朗(子供)「兄ちゃんすごいねこの船」


一雄「あぁ、元々は軍艦が作られて後から、南極に行ける船になったって事だよ」


俊朗「すごい、僕も船に乗りたいよ」


信幸「ははは、大きくなったらこの船に乗るかもしれないぞ」


信幸は兄弟に、「大きくなったらこの船に乗るかもしれない」と伝え、一雄と俊朗が話しかけた時だった。


一雄「うん、僕も船に……ん?父さん」


信幸「どうした、一雄」


一雄が目にしたのは、箱のような装置だった。


一雄「父さん、この箱みたいな物なんだ?」


信幸「そういえば、この装置は人工冬眠という装置で入ると何年か冬眠する装置になる物だが……」


俊朗「父ちゃん、中に人がいるよ」


信幸「確か、雪子という人がいたな…北海道からやってきた学生で……」


俊朗「父ちゃん、どうしたの?」


信幸「いや、なんでもない。ただの考え事さ」


一雄「ちえっ、雪子さんの秘密を教えたかったのにつまんないよ」


俊朗「雪ちゃんの話をしたかったのになぁ」


信幸「二人とも、お家に帰りなさい。お母さんが待っているから、お父さんはこの仕事を続けるから、二人とも帰るんだぞ」


二人「はーい」


二人は帰ったものの、信幸は人工冬眠を運び出す仕事を続いた。


その後、雪子が入った人工冬眠は南極観測船の奥深くの部屋に入れた。

ー今に至るまでー


石田「今思えば、人工冬眠されて艦娘になったのはつい最近の2021年だったな……」


宗谷「そうですか?信幸の叔父様に会った事があるとお聞きしたのですが……」


石田「いや、なんでもない」


宗谷と石田が出会ったことで、三人はアタッシュケースを開けた。


三田が開けたのは、M-16とM1911だった。

三田「アメリカ軍の装備だ。しかも今も現役だなぁ、これ」


葉山が開けたのは、AK-47とトカレフTT-33だった。

葉山「旧ソ連軍の装備だ。しかも、かっこいい武器があるとは驚きだな……」


そして、石田が開けたのは……

石田「久しぶりだな、防衛隊と父さん」

かつて、防衛隊時代だった頃の64式小銃と一雄の父・信幸が護身用の南部十四年式拳銃だった。


そして、武器を与えた三人は司令官から話した。


中曽根「三人には、5日間待機する。横須賀の艦娘たちがどのように追跡するか確認する。遭遇する前に、PSIの取得の練習をする」


三人は「はい!」と伝え、司令室を後にした。


司令室から出た後、米憲兵が待っていた。


米憲「三人とも、訓練室に案内する。着いてこい」


三人は米憲兵の後を追って訓練室に向かった。

ー大本営ベース東海地方 訓練室ー


米憲「ここが訓練室だ。ここには、射撃場や武術や護身など様々な訓練がある」


訓練室に入った三人が見たのは拳銃を使用し標的狙って撃っているとか、擬似ナイフを使用した護身術など様々な訓練中の人がいた。


米憲「着いたぞ、ここが今回の訓練場だ」


三人が着いた先は、何も物とか置いていない部屋だった。


石田「ここが訓練場か?」


葉山「なんだか殺風景だが……」


三田「どこか、訓練場でしょうか?」


三人が戸惑う中、米憲兵が説明した。


米憲「ここは、PSI取得する訓練場だ。あたり一面何も置いていないのように見えるが、仮想空間を使って戦闘する所だ」


そう、この訓練場は仮想空間を使用した訓練場だった。


米憲「ただ、三人はPSI未取得しているが訓練用拳銃とナイフを使用する。そして、今回の相手を紹介する」


米憲兵が説明が終わった後、今回の相手を紹介した。


米憲「今回の相手は、宗谷と俺だ」


相手は、司令室に出会った宗谷と浜松城に出会った米憲兵だった。


米憲兵は服を脱ぎヘルメットを外して、上半身のままに戦闘体制に入った。


米憲「さぁ、来い!」

石田「行くぞ!」

三田「はい!」

葉山「おう!」


※戦闘が入りました。

相手 宗谷 米憲兵

味方 石田 葉山 三田

この勝負の行方は?

※なお、宗谷はPSIフリーズを持っているのと米憲兵は、ジークンドーを持っています。

1辛勝……←

2敗北……

3ハプニング発生!


石田「俺は、宗谷と戦う。葉山と三田は、米憲兵の方へ!」


葉山・三田「了解!」


三人は二手に分かれ、石田は宗谷との戦闘と葉山と三田は米憲兵との戦闘した。


(石田・宗谷視点)

石田は宗谷との戦闘した。最初に動いたのは石田だった。

石田は、宗谷に狙って構えた。


石田「今だ!」


宗谷の方に向かって発砲した。しかし、宗谷は華麗に避けた。


何発撃っても、避け続けた。


避け続けたあと、今度は宗谷の番だった。


宗谷が指を指して石田の方へと向かった。


宗谷「PKフリーズ!」


宗谷の指から氷の粒のように、石田が持っている訓練用の拳銃に向かった。


石田「うっ!?」


石田が持っている訓練用の拳銃は見事凍ってしまい、持っているのは訓練用のナイフしかなかった。


石田(宗谷がPSIを使ったのか……しかも、拳銃の弾が華麗に避けるとは……さすがだ、宗谷!)

石田は、敵ながら天晴と心から伝えた。


宗谷(ふふっ、どうやら喜んでいるみたいね)

宗谷も、心から伝えた。


(葉山・三田・米憲兵視点)

その頃、葉山と三田は……

葉山「よし、相手は一人だ。一気に駆け込むぞ!」

三田「分かりました!」

葉山と三田は米憲兵に向かって走った。


しかし、米憲兵は構えてじっとしていた。


葉山「今だ!」

三田「はい!」


葉山の得意な空手を使うのと、三田は柔道技を仕掛けた。その時だった!


米憲「……はっ!」

米憲兵が技を出し素早く葉山に向かって脇腹を殴った!


葉山「うっ!?」

米憲兵が殴られた脇腹がすごく激痛した。

そして、三田に向かって足を蹴り出した!

三田「ぶっ!?」


蹴り出した先は顔面で、三田は少し鼻血を出てしまった。


葉山「さすがだ…ジークンドー使いの米憲兵は……」


三田「あぁ、米憲兵のジークンドーは隙がないようですね……」


二人はジークンドーの制裁を受けて、敵ながら天晴であった。


米憲兵「二人とも、ジークンドーの味わってくれたようだな。今度は俺の番だ!」


今度は米憲兵が葉山に向かってサマーソルトキックを出した。


葉山「うわっ!?」

葉山は吹っ飛んでいた。


三田(これでは、反撃ができないぞ……)

三田は傷つきながら戦いを続けた。


(石田・宗谷視点)

訓練用の拳銃が使用不可となった石田は、ナイフを持って構えていた。


石田「はぁ…はぁ…」


対する宗谷はまだ無傷のままだった。


宗谷「なかなか良い相手だわ。でも、これでどうかしら?」


宗谷が指を差して、石田の方へと向かった。


宗谷「PKフラッシュ!」


宗谷の指から光を放ち、一瞬にして光は強烈され


石田「くそっ目が見えねえっ……」


目を開けることもできなかったその時、宗谷がまたPKフリーズを出し今度は手に持っている訓練用ナイフを氷漬けしまい、残る武器は無くなってしまった。


石田(しまった、このままでは宗谷に負けてしまう……)


このままでは宗谷に負けてしまうと言われた石田は、次の手を考えていた。


石田(……宗谷はPKフラッシュとPKフリーズを持っている……ん、待てよ?PKフラッシュの時は光は強烈だが、目を隠すしかない……)


次の手を考えたのはPKフラッシュ時に目を隠すという戦法だった。しかし……


石田(目を隠したら、宗谷の姿は見えない……だが、これしか無い!)


目を隠したら姿は見えない。だが、石田はこれしか次の手を出すしかなかった。


石田は、タオルを持って目を隠して構えた。


宗谷は少し驚いた。

宗谷(目を隠した……まさか!)


宗谷が少し驚いた理由は、目を隠したまま構えているということだった。


宗谷「目を隠しても、結果は同じよ!」

宗谷は、指を差した瞬間……


石田(今だっ!)

石田は素早く護身技を決めた。


宗谷「うっ!?」


宗谷は少し倒れていた。だが……


宗谷「さすがだね、でも勝負はここまでよ」


宗谷が手に出したのは、南部14年式拳銃だった。


石田は悟った。

石田(今度は拳銃を出したか…でも、結果は同じだ!)


石田は、手に持っている拳銃を奪って宗谷の方に銃口を向けた。宗谷はどうしようもなく手を上げて声を出した。


宗谷「……負けたわ。あなた、お強いのね……」


石田は、目を隠したタオルを外してこう言った。


石田「あぁ、こう見えて俺は元防衛隊だからな」


宗谷は石田の強さを見て、負けを認めた。


(葉山・三田・米憲兵視点)

その頃、葉山と三田は米憲兵に苦戦されていた。


葉山「はぁ…はぁ…はぁ……」


三田「ぜぇ……ぜぇ……」


葉山と三田は、傷つきながら立っていた。


米憲「もう、おしまいか?ならもう一度、ジークンドーを味わってやろうではないか!」


米憲兵は、再びジークンドーの技を出した。


その時、葉山が何かが閃いた。


葉山(脇腹に向かって殴る瞬間をとらえたぞ…)


葉山が閃いたのは、脇腹を殴る瞬間を避けて空手技を出す事だった。その時だった!


葉山の予想通り、米憲兵の脇腹を殴りかかり、葉山は米憲兵のを避けたのだ。


米憲「何、避けたのか!?」

葉山は米憲兵のジークンドーを避けた後、カウンター攻撃をした。


葉山「たぁっ!」

葉山が技を出したのは空手技の前蹴りを出した。

米憲兵は「うぐっ!?」顔面を蹴られた。


葉山「三田、今がチャンスだ!」


三田「はい!」

三田は米憲兵に向かって走った。


米憲兵は立ち上がることはできたが、時すでに遅し。


目の前には、三田がやってきたのだ。そして…


三田は米憲兵の体をつかみ、綺麗な湾曲を投げ出した。


三田「はあっ!」

三田の得意技「背負い投げ」である。


米憲兵は三田の背負い投げを受けてしまったのだ。


米憲「さすがだ二人とも、俺の負けだ。見事なチームプレーだった」


米憲兵は負けを認め、二人は勝利した。


戦闘の末、三人は辛勝となった。


戦闘後、司令室にやってきた三人はPSI取得の確認をした。


中曽根「三人とも、ご苦労であった。まさか、初日で勝ったのはとても驚いたではないか」


石田「はい、とても大変な戦闘でした」


三田「いやぁ、大変でしたよ」


葉山「こりゃ、初日は辛いって!でも、勝っててよかったよ!」


中曽根「とまぁ、三人ともご苦労。戦闘中、PSIカメラで調べてみるとどうやら、PSIが反応したようだ」


中曽根は、司令室で訓練室のPSIカメラを三人の様子を見ていた。


中曽根「初めに、石田海軍大佐」


石田「はい」


中曽根「PSIの結果、PKファイアが取得した。おめでとう」


石田「ありがとうございます」


中曽根「次、三田海軍中佐」


三田「はい!」


中曽根「PSIの結果、PKサンダーが取得した。おめでとう」


三田「ありがとうございます!」


中曽根「そして最後、葉山海軍少佐」


葉山「はい!」


中曽根「PSIの結果、PKフリーズが取得した。おめでとう」


葉山「ありがとうございます!」


三人はPSIの取得したのだ。まさか、たった1日でPSIを取得するのは驚きだった。

中曽根司令官から注意しなければならない話があった。


中曽根「三人とも、PSI取得おめでとう。だが、安心してはならない。PSI取得したが…使用中、精神が少しずつ少なくなる。もし使いすぎると、昏睡状態と精神崩壊となる」


中曽根「最悪の場合、寝たきりの生活と死を待つのみとなる。決して、使いすぎには気をつけるように。分かったな?」


三人「はい!」


こうして、三人は基地の中での生活を終えた。


その頃、中曽根司令官は今も日本各地の映像を見続けている。その隣には刀を床についている別の男がいた。


そんなある日のことだった……

ー12月14日ー


石田は精神を上げるため訓練をした。


相手は、重桜所属の一二航戦だった。


石田「負けないぞっ!」

赤城(桜)「うふふ、まけませんわ〜」

加賀(桜)「己の力を見せるぞ、石田」

飛龍(桜)「さぁ、かかって来い!」

蒼龍(桜)「あなたの力を見せてくださいね?」


石田は訓練用の刀を持っていた。たが、相手は4隻だった。


石田にとってはとても不利だった。


石田(相手は重桜所属の一二航戦……圧倒的不利だが、数より質だ!)

石田は「数より質だ!」と悟り、前へと向かった。


石田の訓練を見ていたのは、中曽根司令官と重桜所属の五航戦の瑞鶴・翔鶴がいた。


中曽根「………」


翔鶴(桜)「あのー、司令官……」


中曽根「何だね、翔鶴」


翔鶴(桜)「相手が4人ですが……」


中曽根「別にいいじゃないか、相手が多い時でも」


瑞鶴(桜)「そう?まさかわざと負けるような数じゃ……」


中曽根「相手が多い時でも、数よりは質だ。瑞鶴もそう思うだろう」


瑞鶴(桜)「えーっと……」


中曽根「たとえ相手が強かろうとしても、自らは決して負けてはならない事だ」


中曽根「たとえ相手が多いとしても、決して諦めてはいけないことだ。石田が"グレイゴースト"のように」


中曽根は石田海軍大佐の事を「グレイゴースト」のようにと言われた。


瑞鶴は「グレイゴースト……」と驚いて呟いた。


その頃葉山・三田は、米憲兵と共に武道の訓練をしていた。


米憲「遅いぞ二人とも!」

二人「はい!」


この日の訓練は、空手の訓練だった。


米憲兵は、ジークンドーだけではなく武術などの技を持っている。


葉山と三田は、己の強さを極みをつけていた。


二人は、汗を流しながら空手を続けた。


ところが……

憲兵「大変です!横須賀の艦娘が動きました!」


米憲「何だって、状況は?」


憲兵「はい、諜報機関によるとどうやら静岡県の海岸沿いに上陸された模様!」


憲兵は、静岡県の海岸沿いに上陸の知らせが入り、米憲兵は二人に伝えた。


米憲「二人とも、訓練は中止だ。どうやら、横須賀の艦娘たちが動いたようだ」


二人は「はい!」と伝え、訓練室を後にした。


その頃、石田は……


石田「ふぅ……良い勝負だったな」


石田は何とか、重桜の一ニ航戦の勝負に勝利した。


赤城(桜)「うふふ、私も満足ですわ〜」

加賀(桜)「なかなか、いい勝負だったぞ」

飛龍(桜)「参ったよ……」

蒼龍(桜)「いい勝負でしたよ」


重桜所属の一ニ航戦は、石田にとってはお咎めなしだった。


中曽根司令官は「見事だ」と呟いて重桜の五航戦の瑞鶴と翔鶴は、驚きを隠さなかった。そんな最中……


??「大変です、司令官」


中曽根「どうした、三笠」


中曽根の前に現れたのは、同じく重桜所属の戦艦・三笠である。


三笠「現在、浜松市の海岸から艦娘が上陸された模様です」


中曽根「どんな艦娘だ?」


三笠「詳しい情報はまだ分かりません……ですが、横須賀の艦娘だと思います」


中曽根は「分かった」と伝えた。


中曽根「石田海軍大佐、訓練は中止だ。ひとまず、司令室に来てくれ」


石田「分かりました。そのお方は……」


三笠「自己紹介は後です。取り敢えず司令室に来てください」


石田は、中曽根と三笠の後について司令室へと向かった。

ー司令室ー


中曽根「中曽根司令官、ただいま戻りました」


??「待っていたぞ……中曽根司令官」


中曽根「はっ!」


現れたのは海軍の制服を着た男だった。


??「諜報機関の池端からどうやら横須賀の艦娘が動いたそうだ。しかも、6隻らしい……」


男は、艦娘の情報を正確に教えた。

横須賀から出撃した艦娘は6隻だった。


後から司令室からやってきた三人と三笠が来た。


石田「中曽根司令官、戻りました。ん?こちらの方は……」


石田は、海軍の制服を着た男が気になっていた。


中曽根「紹介しよう。この方は、清水圭一郎海軍大佐と重桜所属の三笠だ」


海軍の制服を着た男の正体は、清水圭一郎海軍大佐だった。


中曽根「彼は、各地の鎮守府を調べついた日本各地のトップクラスの男だ。鎮守府の問題を解決するなど様々なキャリアを積んでいる」


中曽根「元は、海上防衛隊のイージス艦「いずな」の若き隊員だった。後に、「しろこ」「ひふみ」「わかも」など様々な船に乗った防衛隊のエキスパートだ」


三笠「よろしく」


清水「以後、よろしく」


清水圭一郎と三笠の自己紹介は終わって、本題に入る。


清水「横須賀の艦娘たちは今、浜松の海岸に上陸された。しかし、基地までが程遠く辿り着けるのは困難だろう……だが、油断は禁物だ」


清水「艦娘には、駆逐艦・巡洋艦・戦艦・空母・潜水艦・海防艦の種類がある。特に危険なのは戦艦と空母と潜水艦だ」


清水は、艦娘の特徴を教えられた。


清水「艦娘はどこからやってくるかわからない……」


清水は艦娘はどこから来るのかわからないように話した。


清水「石田提督だったな……」


石田「はい、何でしょうか?」


清水「小泉元帥から、「民主主義を守ってほしい」と言われたようだな」


石田「はい、勿論です」


清水「民主主義は、アメリカから教えられた主義だ。だが武器を持っている艦娘はどうだ、平和どころか帝国主義となっている」


清水「これ以上、惨劇な出来事はしたくはないのだ」


清水は石田に平和の事を話した。


石田は「分かった」と伝えた。


隊員「大佐、艦娘の種類が判明しました!」


清水「それは本当か!?」

※安価を取ります。

情報の結果、艦娘の種類は?(悪代官・影牢モード)

1駆逐艦4戦艦2

2巡洋艦3駆逐艦3

3潜水艦4駆逐艦2

4戦艦4駆逐艦2

※艦娘の種類が決定し、コメント欄でどのように仕掛かられるか書いてください。

>>19


隊員「憲兵隊によると戦艦4隻駆逐艦2隻です!しかも、基地に到達する時間はおよそ2時間です!」


清水(基地に到達する時間は2時間なら、長く罠を設置するのも良いのだが…問題は、罠を仕掛けるのかどうかだ……)


艦娘の種類が判明された後、今度は罠を仕掛ける時間の問題だった。


隊員「清水大佐、どうか決断を!」


隊員は清水海軍大佐に決断を下された。

そして……

清水「……分かりました。実行しましょう」

清水海軍大佐は、決断を下した。


こうして、地下駐車場の罠を設置し艦娘を待つこととなった。


その頃、横須賀の艦娘はと言うと職務質問の連続や、通報の嵐など精神的にダメージを受けてしまい後に罠を仕掛けやすくなるのも知らずに……


ー2時間後ー

隊員「清水大佐、罠設置完了しました!」

清水「ご苦労、他の罠を確認したか?」

隊員「はい、どれも異常はありませんでした!」

清水「……後は艦娘を待つのみだ……」

隊員「うまく仕掛けると良いのですが……」


中曽根「清水海軍大佐、早く基地に戻ってくれたまえ」


清水「了解」


こうして、地下駐車場の罠設置は完了した。


後は、艦娘を待つのみだった。そして……

ー司令室ー


石田「ついに来たか……」


清水「だが、罠は設置してある。目に見えないところにね」


隊員「清水大佐、戦艦の正体が分かりました。どうやら、金剛型です!」


清水(金剛型か……駆逐艦の正体が明かすまでのお楽しみだな……)


三笠「うまく仕掛けるといいですね……」


中曽根「さて、お手並み拝見でも見せますかね」

ー地下駐車場ー


??「やっと着いた……」


??「ええ……やっと着いたよ……」

※安価を取ります。

やって来た駆逐艦娘は?

1白露型2隻(夕立・時雨)

2睦月型2隻(睦月・如月)←

3吹雪型2隻(吹雪・叢雲)


睦月「警察官に説教されたにゃしぃ!」


如月「なぜ、私がジロジロされたんでしょうか……」


駆逐艦の正体は睦月型だった。地下駐車場に到達前は、散々だった。


何故なら、前にも言った通り警察官の職務質問が多く、通報も多くなった結果、やる気がなくなって罠が仕掛けやすくなったと言うことである。


金剛「違うデース!テートクを捕まえるまでが任務デース!」


霧島「私の計算なら、提督を捕まえる確率は100%です!」


榛名「榛名、勝手は許せません!」


比叡「比叡、気合い入れて!」


金剛姉妹もやって来た。だが、睦月型同様、警察の職質など散々だった。

ー司令室ー


清水(睦月型と金剛姉妹もやって来たが、もうすでに罠を引っ掛かる寸前だな……)


清水大佐は、モニターを見ていた。

ー地下駐車場ー


横須賀の艦娘は、分断行動して提督を探した。


艦娘にとっては地獄の始まりだった。


睦月side


睦月「にゃしい!必ず司令官殿を見つけてやる!」


睦月はムカついた状態だった。

しかし、次の瞬間…


ガシッ!

睦月「にゃしい!?」


睦月の足元には、虎ハサミが仕掛けられていた。


睦月「足元が痛い!なんなのこれ!」


睦月は虎ハサミの罠に掛かってしまった。


如月side


如月は、とてもなく提督の事を考えていた。

だが、提督探しの間悲劇が起きた。


如月「必ず見つけ出してやりますわ〜」

ブゥーン


如月「何かしら?」


謎の飛行物体が、如月の髪に切った。


如月「きゃっ!?や、やだ髪が傷んでしまったわ……これじゃあ司令官に……」


如月は髪の考えていたその時!


ブゥーンっっ!!

ヒュゥゥゥ……

ドカーン!!


如月「きゃああああっ!」中破


なんと、如月が謎の飛行物体に命中された!


如月「なんなの……えっ?」


飛行物体の正体は、ワイルドキャットだった。


如月「い、い、いやぁぁぁ!!こ、こないで!」


如月は恐怖を感じた。

ウェークの戦いの時、如月はワイルドキャットの餌食となって、沈められていた。

そして、今、如月の恐怖を過っていた。


如月は、慌てて手を払い出した。

しかし、ワイルドキャットは如月の手を避けていた。


如月「来ないで!来ないで!」


如月は、手をブンブン払い出していたがワイルドキャットは攻撃を続けた結果……


如月「だ…誰か助け……て」大破


如月は、ワイルドキャットの餌食となって倒れた。


ー司令室ー


清水大佐「ウェークワイルドキャット地獄だ。いい夢みろよ」


清水大佐は、ニヤけていた。

ー地下駐車場ー


金剛side


金剛「必ず見つけて出しマース!」


金剛は必ず見つけ出すと言った。

だが、目の前にはピアノ線が張っており、金剛は気づいていなかった。そして…


グイッ

ピン!

金剛「?」


金剛は罠に引っかかった。


周りには、煙が立っていた……金剛の目の前は真っ白だった。しかし、金剛は装備をした。


金剛「煙が見えなくても、テートクの目はごまかせまセーン!ファイア!」


金剛の一斉砲撃が始まった。

地下駐車場とはいえ、砲撃するのは異例であった。


??「きゃっ!」


金剛「やったデース!」


金剛は砲撃した所に向かった。ところが……


榛名「い、痛いです……」中破


金剛は驚いた、撃った先はなんと榛名だった。


榛名「味方を撃たれるなんて酷いです!」


金剛「ち、違うデース!テートクの方にいるのデスが……」


榛名「勝手は榛名が許されません!」


榛名が装備して金剛の方へと砲撃した。


この罠が友情の崩壊への道となった。

ー司令室ー


『ヒドイデース!』

『ハルナ、オコリマシタ!』


清水「友情崩壊地獄……こりゃ、仲直りが長くなりそうだ……」


三笠「そうですね…」


二人は、モニターを見て喧嘩の様子を見続けた。


2隻金剛型は、大破となった。

ー地下駐車場ー


比叡side


比叡「提督を見つけて鎮守府を戻るのです!」


比叡は気合を入れていた。


比叡「あれ、霧島?」


霧島「どうですか、提督は?」


比叡「車の中を見ましたが…どこも見つからなくて…」


比叡と霧島は、車を調べていた。

比叡は、霧島の協力して捜索した。後に、罰当たりなことを知らずに…

ー司令室ー


清水「車の中を物色するのは……とても犯罪的だな…」


清水はモニターを見て犯罪的な行為を見ていた。

ー地下駐車場ー


霧島「見つかりました!あの車です!」


霧島が提督が乗った車に発見した。


比叡は「本当ですか!?」言い、急いで車の方に向かった。

ー提督の車の前ー


霧島「この車です!私の計算なら、提督はいるはず!」


霧島はこの車が提督に乗った車だと判明した。

比叡もそう思っていた。


しかし、この車にも罠があった。


この車は偽物で本物は基地に停めていた。


霧島はその車のドアを開けた瞬間、何かが外された音が聞こえた。そして……


ドカーンっ!!


車が爆破して、比叡・霧島も巻き込まれた。


比叡「ひ、ひぇ………ぇ」大破

霧島「け、計算外……です」大破

ー司令室ー


清水「爆破地獄、あの映像を見ると嫌な思いがありそうだな……」


石田「……ワールドトレードセンターか?」


清水「…よせよ」


清水はモニターを見て、少し心が痛んだ。

ー地下駐車場ー


睦月side


睦月「ふぅ…虎ハサミから抜けたよ…」


睦月は、虎ハサミの罠から抜け出した。


睦月「とりあえず、提督を見つけ……」


睦月の足に何か引っかかっていた。そして目の前には杵みたいな物が振りかぶっていた!


睦月は「えっ?」と言った瞬間、バコンっと当たり、そして吹っ飛んでいた。


吹っ飛んだ先は、なんと今度はブリキロボットが睦月に向かって走り出した後、爆破した。


睦月「痛いにゃしい……」中破


睦月は痛く感じていたその時だった、最後にやってきたのは、爆弾付きの戦闘機ラジコンがやって来た。そして……


ヒュゥゥゥ……

ドカーンっっ!!


見事、睦月に命中された。


睦月「い、痛いにゃ……しぃ……」大破


睦月は倒れた。


こうして、提督捕獲作戦は失敗となった。

ー司令室ー


清水「……ラジコン地獄、少年の頃はよく作ったもんだ」


石田「静岡だけに?」


清水「……ふふっ」


清水は少し笑った。


大破状態となった艦娘は、退却となった。


そして、2日が経った。

12月16日

ー司令室ー


中曽根「三人の五日間は終了した。皆、ご苦労であった」


三人は「はい!」と返事した。


清水「基地を防衛したのは、三人のおかげだ。もしいなかったら、大変なことになったよ……」


石田「いえ、これぐらいの程度なら簡単ですよ」


清水「そうだったな……」


葉山「ところでさ、米憲兵が言ってた「トム」って何者なんだ?」


葉山がトムについて話した。


清水「米憲兵が言ってた「トム」か、よろしい話をしよう」


清水「トムは、アメリカの諜報員として世界に活躍された。特に、アジア・南米・ヨーロッパなど世界各国で諜報活動をしていた」


清水「日本にやってきたトムは、後に大本営の諜報機関として活躍された。だが、トムにとっては秘密があるんだ」


葉山「その秘密ってなんだ?」


??「僕が説明します」


清水の前で現れたのは観光客を扮したトムだった。トムは服装を変えていた。


トム「僕の秘密ですが…実は兄がいまして、兄の名前はティムと言う名前です」


葉山「ティム?初めて聞くなぁ」


三田「そのティムは今どこにいるんだ?」


三田はティムの居場所を教えた。


トム「ティムは今、東京の大井埠頭のどこかの倉庫にいます。ただ、詳しい内容は知られておりません……」


ティムの居場所は、大井埠頭のどこかの倉庫にいると言うことだった。

しかし、詳しいことは何も知られていない。


三田「トムの兄がいたとは驚きました……」


トム「いえ、驚いたほどではございません。ただ…こんな危険な活動は心配だと思います……」


トムはティムの事を心配していた。


中曽根「と言う訳だが、とりあえず五日間の待機は終わった。横須賀鎮守府の艦娘はまだ、作戦を練っている状態だ」


中曽根「そして、新たに逃亡者の協力を紹介する。宗谷、来てくれてたまえ」


中曽根司令官が宗谷を呼び出してやって来た。


中曽根「新たに逃亡者の協力をすることとなった宗谷だ」


新たな逃亡者は艦娘の宗谷だった。


宗谷「初めまして、特務艦の宗谷です」


葉山「どうも、初めまして」


三田「初めまして!」


二人の挨拶をした後、中曽根司令官から命令が入る。


中曽根「次に向かうのは、陽炎型4隻にいる愛知県だ」


中曽根「情報によると、犬山城にいると情報が入った」


次に向かう場所は、愛知県の犬山城に向かうこととなった。


中曽根「諸君の健闘を祈る」


中曽根司令官は敬礼し、逃亡者も敬礼した。

ー出動室ー

清水「三人とも、行く準備できたか?」


三人は「はい!」と返事した。


清水「本物の車を少し改造した。通信兼傍受機と機銃を付けておいた。後、まきびしマットを後部に設置してもらった」


石田「そんなに、改造して大丈夫でしょうか?」


清水「気にすることはない。ただ、民間人の車を傷つけてはいけないぞ」


清水「宗谷は、バイクでいいかな?」


宗谷「はい」


石田「宗谷は、バイクなのか?」


清水「もちろんだ」


逃亡の準備をしていた三人は車に乗った。宗谷もバイクに乗った。


清水「石田、もし何かあったら通信機を使うんだ!皆の健闘を祈る!」


車に乗った石田とバイクに乗った宗谷は「はい!」と伝えた後、走り去って行った……


清水(頼んだぞ、石田。平和のために征け…)


清水は出動室を後にした。


その頃、長谷川というと……

ー東京都 大井埠頭倉庫内ー


長谷川「小野田、ヨコの様子は」


小野田「あぁ、提督を捜索した艦娘が戻ってきたぜ。どうやら、傷だらけで戻った様子だ」


長谷川「自業自得だな……」


長谷川は鎮守府を盗聴した小野田を話していた。

ヨコ、すなわち横須賀のことである


その隣には、少し背が高い男がいた。

横井慶一郎である。


横井「小野田、鎮守府の潜入は?」


小野田「潜入は分からんが……今少しだな……」


横井は「そうか」と言った。


ティム「横井、鎮守府の潜入はいつだ?」


横井「ヨコの艦娘たちがおとなしくなるまで待とう。今の所、暴れているのだろうな……」


横井は、鎮守府の潜入を待つことにした。

ー静岡県 浜松市ー


石田「次は愛知だな…」


葉山「愛知といったら、織田信長公が生まれ育てた所だな……第六天魔王と呼ばれるほどの恐ろしい名前だ……」


三田「愛知と言ったら、やっぱり味噌カツだよな…あと、愛・地球博も開いたところだよ」


三人は愛知の事を話した。


石田「愛・地球博か、久しぶりに思い出すな…」


葉山「そういえば、石田様は昭和30年生まれてますね」


石田「俺が行った万博は、大阪と沖縄とつくばと愛知だけだが……上海万博も行ったこともある」


葉山「上海万博も!?」


石田は、「あぁ、そうだ」と言った。


三田「石田さん、イタリアは?」


石田「イタリアのミラノ万博かぁ、行ったことはある。ただ、ドバイの万博行ってないな……」


三田「ドバイ万博か、最近ですね……」


三人は万博のことを話していた。


車の後ろにはバイクに乗った宗谷がいた。


石田たちは、愛知県に向かった。

ー第三話 逃亡は進む(後編)ー ー終ー


ーコラボ 二人の提督ー

ー静岡県 浜松市ー


浜松市内に、2台が走っていた。


石田が乗っている車とバイクに乗っている宗谷がいた。


(石田視点)


静かな朝を迎えた、石田とその二人の三田・葉山。俺たちは、愛知県に向かうこととなった。


俺はラジオをつけて、朝の番組を聞いた。


ラジオ「えー続きまして、朝の懐かしの曲!レトロモーニングミュージック!……」


懐かしの音楽を聴いていた時、奇妙なカーナビが流れた。


カーナビ「次の横断を右折してください」


石田「……誰だ、カーナビをつけたのは?」


三田「いや、僕じゃないです」


石田「葉山、お前やったんだろ」


葉山「お、俺じゃないってば!」


俺は、カーナビを指示通りに右折した。


宗谷「〜♪」


宗谷は気にしていなかった。

ー水田ー


カーナビ「次の角を左折してください」


石田「これであってるかな……」


俺は、このカーナビを気にして通信機を使った。


清水『こちら、清水。どうかしたか?』


石田「あぁ、清水。少し気になったが、カーナビ付いているのか?」


俺は、カーナビについて話した。


清水『カーナビ?いや、付いていないのだが……』


俺は「そうか……」と言って、通信機を切った。


俺は、次の角を左折した。

ー古いトンネルー


カーナビを指示通りした俺は、古いトンネルにやってきた。


カーナビ「このまま、真っ直ぐアクセルを勢いよく踏んで進んでください」


葉山「い、勢い!?」


三田「勢いって……まさか……」


二人は、信じがっていた。


俺は、アクセルを勢いよく踏んで走った。


運転手の目の前には、光があった。


俺は、その光を向かって行った……


カーナビ「これが、並行世界の道です」

逃亡提督・コラボ「二人の提督」

これが、初めての並行世界なのか?


ー並行世界の愛知県・名古屋市ー


目を開けると、ここは愛知県・名古屋市だった。


葉山「ここが愛知なのか?」


三田「僕たち、車に乗っていたら光にやられて……」


石田「いや、俺たち愛知県に向かっていたからさ、そう思うよ……」


葉山「そうだな…気にしない方が一番だな…」


俺は三人で名古屋を散策した。後に、艦娘に追われているもう一人の提督が会うまでは……

ーカプセルホテルー


俺たち三人は、カプセルホテルに行ってみた。


カプセルホテル、バブル景気の時は大半が社員だった。当時ではあり得ない24時間労働。今ではブラックな行為だ。


受付「カプセルホテルへようこそ。ご宿泊されますか?」


石田「日帰りでお願いします」


受付「かしこまりました。では、案内します」


俺たち三人は、案内をした。


ホテルマン「こちらが今回日帰りされる部屋です。ごゆっくりを……」


葉山「まるで、寝台列車のところだな……思い出すなぁ……」


三田「いやぁ、カプセルホテルとは言え、素晴らしいよ……」


石田「………」


俺は、横にした。なんだか、懐かしく感じていた。


政治家時代、出張があった時はカプセルホテルに行ったことがある。とても心地よかったとおもった。


石田「………」


俺は天井を見ていた。

なんだか虚しさが感じていた……。


数時間後……


俺たち三人は名古屋を満喫して外出した。


東京より、名古屋の街並みはとてもすごい……


石田「おっ、名古屋城だ」


聳え立っているのは、名古屋城だ。


葉山「金の鯱鉾が輝いているな……」


三田「凄いですね……」


だが俺は、名古屋城に用はない……。なんせ、ここは並行世界だ。三人が誰もいない世界に迷い込んでいる、そんな時だった……


カプセルホテルに戻ろうとした時、見知らぬ男性がいた。


石田(ん?誰だ……)


男は、首を左右にキョロキョロとしていた。


葉山「なんで、キョロキョロするでしょうか?」


葉山は俺の耳に向かって小声で話した。


俺は、あの男に声をかけた。


石田「どうなされましたか?」


すると、男は「うわっ!?だ、誰ですか…!?」と声を出していた。


石田「怪しいものではございません、横須賀……」


??「よ、横須賀……」


男は、何やら警戒している。まさか、軍の関係者が警戒されているのだろうか?俺は、その男に警戒を和らぐため、少し誤魔化しをした。


石田「いや、俺は国会議員で今日は名古屋に用があるんだ」


男は、「こ、国会議員ですか……すみません、少し勘違いされました……」と誤った。


石田「気にすることはないよ、ところで名前を知りたいのだが……」


俺はその男に名前を教えた。


??「黒崎拓斗です」


男の名前は、黒崎拓斗だった。


石田「自己紹介がまだだったね、俺の名前は石田一雄。一雄と呼んでくれ」


石田「ところで黒崎、何でキョロキョロしていたのか教えて欲しいのだが……」


俺は、その理由を話していた。


黒崎の話によると、どうやら俺と同じく艦娘に追われている。だが、名古屋に入った時はあの会社に入られそうになったという話だった。


俺は、二人に向かって自己紹介をした。むしろ、軍の関係無しで紹介した。


葉山「葉山雄三です。どうもよろしく」


三田「三田智治です。よろしくお願いします」


二人の自己紹介を終えて、泊まる部屋へと向かった。


葉山「なんか、ハンサムなお方でしたな」


三田「とても、ピシッとした人ですね」


石田「…………なぁ、二人とも」


葉山「ん?どうかしたのか?」


石田「黒崎の話の事だが、あの会社が気になったんだ」


黒崎の話の中で、あの会社に入られそうになったという話だった。


葉山「そういえば、あの会社に入られそうにと言う事があったな……」


三田「確かに、あれが気になりそうだ…」


石田「明日、二人は黒崎さんのところに見守ってくれ。俺は、あの会社に行ってくる。どんな会社なのか、調べに行ってくる」


二人は「わかりました」と伝えて、日を改める事となった。その頃、宗谷はというと?

ー現実世界 愛知県 名古屋市ー


宗谷(石田さん、まだ愛知に来ないかな……)


宗谷は少し気にしていた。

そして、犬山市に着いた頃はいないことに気づかれたことも知らずに……

ー並行世界 愛知県 カプセルホテル内ー

ー翌日ー


石田「二人とも、起きろ」


俺は、二人を起きるように声をかけた。


葉山「少し、休ませてくれ」


三田「もう少し、寝てくれないかな……」


石田「休んでいる暇はない、朝支度を終わったら黒崎のところに行くぞ」


二人は「はーい」と声をかけた。顔を洗って、朝食を済ませてから黒崎の方へと向かった。


黒崎「おはようございます、石田さん」


石田「おはよう。黒崎さん」


俺は、黒崎との話をした。


石田「黒崎さん、俺はあの会社に調べに行く。もし、何かがあったら二人に話すようにわかったな?」


黒崎は「はい!」と返事され、俺はあの会社へと向かった。

二人は、黒崎に見守るように指示した。


ーリーフラッシュ前ー


石田「この会社だな……」


俺が見かけたのは、株式会社「MELRIS」の小会社「リーフラッシュ」という会社だ。


黒崎が入られそうになったあの会社だ。


石田(黒崎が言ってたあの会社が……)


俺はあの会社に調べる事となった。だが……


石田(この歳だと、定年で即バレになりそうだ……あと、この服装はだめだなぁ……)


問題は、年齢と服装だ……。


俺の年齢は60歳過ぎている。おまけに服装もだ…

着ているのはコートとシャツとズボンしか着ていない…


石田(困ったなぁ……あの会社に入りたいのだが……)


俺は諦めようになっていた。その時だった、


??「あっ、石田さん!」

??「おぉ、石田さんかぁ。元気にしてるかい?」


石田「ん?」


俺に呼びかけたのは二人の社員だった。


一人は、メガネをかけている社員と、もう一人は少し白髪を生えた社員だった。


石田「あぁ、ケンジとヒロセか。あぁ、元気だ」


ケンジ「あの会社に知らせたいだろ?僕も手伝うよ」


ヒロセ「わしも、あの会社が気になったんだ。手伝わせてもらうよ」


俺は「ありがとうございます」と伝えた。


その二人は前の日に居酒屋で作業玉になった社員だ。さらに運がいい、その二人は株式会社「MELRIS」の社員だった。


二人は、会社「リーフラッシュ」に入った。

ー数時間後……ー


二人は「リーフラッシュ」から戻った。


石田「どうだった?」


ケンジ「会社の前では話せないから、路地裏で話そう」


俺は、社員と一緒に路地裏へと行った。

ー路地裏ー

石田「仕事の内部はどうだった?」


ケンジ「あぁ、とんでもないよ。黒崎さんが入られそうになったあの会社の面接は、どうかしている。面接中に婚姻届なんてあり得ないはずだ」


ヒロセ「しかも、会社としては恥ずべき事だ。しかも、何やら手を組ませてるように違いない」


俺は確信した。

まさか、手を組ませているのか!?


石田「誰に手を組ませてるのか?」

安価を取ります

リーフラッシュと手を組んでいるのは?

1軍の元関係者←

2艦娘の関係者

>>24


ヒロセ「いや……誰とは言わないが申し訳ないのだが……」


調べによると手を組ませてるのは不明だった。


ケンジ「あぁ、そうだ。誰だか知らないが、石田さんにこんな手紙があって……」


ケンジが手に持っているのは謎の手紙だった。


俺は手紙を開けて調べた。


謎の手紙

あんたの家庭教師をしていた例の男と結婚したいんだろう?

それならば面接の際に婚姻届をやってみろ、そうすれば自ずと了承するはずだ。

奴はお金に困っているからな、玉の輿にでもなりたいと願ってるはずだ。

それでも了承出来ないなら、泣き落としとかをやってみろ、奴は女の涙に弱いはずだ。


と書かれている。

石田「………」


俺は謎の手紙を読んで、声を失った。


ケンジ「すまないが、俺は会社に戻るよ……」


ヒロセ「ありがとな……」


二人は、会社に戻った。

俺は、カプセルホテルへと戻った。

ーカプセルホテルー


石田「戻ったぞ」


葉山「おぉ、戻って来たのか!」


三田「石田さん、どうでしたか?会社の内容は?」


俺は、内容を全て話した。


葉山「面接中に婚姻届だなんて、これは面接とはならないな……」


三田「会社として恥ずべき事だ。全く、よくない行為だ」


石田「後、こんな手紙が貰った」


俺はコートから手紙を出して、葉山と三田は手紙を読んだ。


葉山「…………」

三田「…………」


二人は声を失った。


石田(やっぱりか……)


俺は二人を見て、可哀想だと思った時、黒崎がやってきた。


黒崎「石田さん、その手紙を読ませてください」


俺は「もちろんだ」と言い、黒崎に手紙を渡した。すると……


黒崎「…‥なんだこれは」

黒崎は少し怒りを出した。


黒崎「この手紙は脅迫じゃないか!まるで、誘い出そうとする手紙だよ!」


俺は驚愕した。


黒崎が読んだ手紙は、まるで脅迫のような手紙だった。しかも、名前も無い。まるで、宛先不明の脅迫状だった。


黒崎「泣き落としだと、ふざけるな!」


黒崎の怒りは頂点に達した。


石田「黒崎、落ち着け!」


俺は黒崎に怒りを鎮まるように声を出した。


黒崎「!!」


石田「黒崎、あの手紙は確かに声を失う程の手紙だった。しかし、この手紙は何か裏がある!」


黒崎「えっ……?」


石田「俺にいい考えがある」


俺は黒崎に納得する話をして、日を改めた。

ーリーフラッシュ前ー


それから何日も過ぎてようやく人が現れた。

話によると、どうやら軍の元関係者だったらしいのと、性別は男だった。


ケンジは丁度、有休を取っていた。


ケンジ「石田さん、現れましたね。これからどうします?」


石田「とりあえず、尾行だ。その隙に確保する。いいな?」


ケンジは「はい!」と返事して、尾行を開始した。

ー数分後……ー


ようやく、路地に入ろうとした時の事だった。


ケンジ「いよいよです。石田さん」


石田「あぁ……」


俺は確保する準備した、その時だった。


元関係者「!?」


誰かに気づかれてしまったのか、元関係者は走り出してしまった。


石田「待て!」


俺はケンジと必死で追いかけた。しかし、結局確保することはできなかった。


ケンジ「石田さん……確保することはできませんでした………」


ケンジは息が荒くなっていた。どうやら、走るのが疲れていたのかもしれん。


石田「いや、まだ作戦がある。ケンジさんまだ諦めてはいかん」


ケンジは「そうですね……」と呟いて、休みを満喫した。


俺は再びカプセルホテルへと戻り、俺は休んだ。

翌日、元関係者の男が黒崎と名乗った手紙を渡した。リーフラッシュの光葉社長だった。


「その手紙を持って、カプセルホテルに向かってくれ」と言って元関係者は、カプセルホテルへと向かった。


ちなみに、手紙の内容はこんなふうに書いていた。


光葉からの手紙

光葉お嬢様、本当に申し訳ありません!

私もどうかしていました!

実は、私も何者かに襲われそうになっていたのでお嬢様を疑ってしまいました!

今度、SPの方達も全員連れてきて、私のいるカプセルホテル前で待って頂けませんか?


と書かれている。

ーカプセルホテル前ー


俺と黒崎はカプセルホテル前に立っていた。


石田「黒崎、」


黒崎「はい、なんでしょうか?」


石田「黒崎の過去を知りたいのだが……」


俺は、黒崎の過去を知りたいと話した。


黒崎「私の過去ですか?」


石田「あぁ、黒崎の過去を知りたいんだ」


黒崎は過去のことを話した。


黒崎「私の学生時代は、正直言って楽しむような時間はありませんでした、両親を楽にさせる為に日々勉強の毎日でした」


石田「家族構成はどうなっている?」


黒崎「私の家族構成は地元に住んでる妹だけで両親は既に他界してます、地元の国立大学を卒業した後は普通の就職しました」


石田「どんな企業だ?」


黒崎「えーと、光葉お嬢様のお父上が経営している会社で、採用数は2000倍行く程です その経緯から光葉お嬢様との関係が始まった感じです」


石田「そういう事か…」


黒崎「ただ…」


石田「?」


黒崎「25歳の時に突然、軍に強引されて入隊されました。それなのに、どうしてこんな目に遭うんでしょうか、私にはまだわかりません……」


俺は黒崎の過去を話した。


黒崎の過去はとても過酷だった。

平穏から一変、軍に強引されて入隊というとんでもない事だった。さらに話を進むと、惨劇な事だった。


黒崎「2年間の海軍の研修を終えて、鎮守府の提督になりました。研修終えた時は、少佐でした。そこから、人生を狂ってしまいました……」


石田「どういうふうに、人生を狂ったのか教えてくれないか?」


黒崎「艦娘達の理不尽な仕打ちがありました。それでも耐えながら、深海棲鬼を戦ったのです。しかし……軍と艦娘はグルとなって、私は怒りに達して提督職を辞めることにしました。辞めた時は、中将でした」


黒崎「提督を辞めて精神治療して、引っ越しセンターに勤めて、社長の弓削さんと仲良くして、家まで貸したんです」


石田「提督を辞めて、引っ越しセンターか……若者にとっては正しい選択だな。それで、再び平穏な日になったのか?」


黒崎「いえ、身元がバレてしまって艦娘に追われながらアルバイトを転々としました」


黒崎の話はとても複雑な事だった。


石田「………黒崎、これ以上話せるのはやめた方が良い……。なにしろこっちが辛い気持ちになる」


黒崎「すみません……、暗い話になってしまって……」


俺は黒崎の過去を話し終えた。


黒崎「石田さんは、どんな過去を持っているのでしょうか?」


今度は俺の過去の話だった。


石田「俺は、小学校から大学まで無遅刻無欠席で普通に過ごし、大学卒業後は防衛隊に入隊、3年は陸上、もう3年は海上で過ごした。その後は政治家になった」


黒崎「すごい過去ですね……」


石田「ただ……2015年の時は、政治家から提督になっていた。その時は59歳だった。しかし、黒崎とは違って、敵に話し合いをしてほしいという命令があった」


石田「ミッドウェー無血海戦の時はとても、緊張していた。もし一歩を間違えれば、戦争となったかもしれない。そのおかげで戦争を免れたのだ。その時は60歳だった」


石田「その後も、各地で無血海戦をしていた。だが、その代償として艦娘は平和主義と帝国主義を別れてしまったのだ。これ以上、悲惨な思いをさせたく無いのだ」


黒崎「すごいですね……60過ぎてからの提督は……」


石田「あぁ…」

まぁ、別の世界だからな……。


石田「黒崎、寒いだろう。中で暖かくして待っててくれ」


黒崎は「わかりました」と返事され、ホテルの中へと入った。


俺は携帯をかけた。


石田「こちら石田、どうだこっちの方は?」


三田「こちら三田。葉山とケンジとヒロセさんに協力して、元関係者を確保した。これからカプセルホテル前に向かいに行くから、待っててくれ!」


石田「そうか、すぐに向かってくれ」


三田は「了解!」と言い、通話は終わった。そして……


石田(お、4人が戻ってきたか……)

戻ってきた4人がやってきた。


ケンジ「石田さん、元関係者を確保しましたよ!さぁ、座るんだ!」


元関係者「おい、離せ!俺は一体何が悪いんだ!」


ヒロセ「悪いのはこっちの方だ。大体、会社を出入りするからあんなことになるんだぞ」


葉山「石田さん、どうしますか?」


石田「とりあえず、元関係者に質問する」


葉山「そうだな……」


俺は、元関係者の前に来た。

石田「元関係者に話をする。この手紙に見覚えはあるか?」


俺はコートの中から手紙の封筒を出して、元関係者に見せた。


元関係者「この手紙がどうしたってんだ!」


石田「しらばっくれるな!お前さんが手紙を利用して、ある男に嵌めようとしたのは分かっているんだぞ!」


俺は元関係者を問い詰めた。そして……


元関係者「はぁ?なんだよ変な質問は、俺は黒崎をいつ嵌めようとしたんだよ?だからどうしたって……」


俺は元関係者の話を聞いた。「黒崎を嵌めようと」言葉を聞いた。俺はニッカリと笑った。

他の4人も同じ表情だった。


元関係者「お、おい、何だよその表情は!その勝ち誇った顔は!?そんなにおかしいのか!!はぁ、何だよ俺が黒崎に嵌めようとして言うんだよ!!?その手紙は嘘なんだよな!?」


元関係者の怒りを表して、俺たちは………


「ククッ、はっはっはっはっは!!」


元関係者の前で笑った。


元関係者「お前ら、いい加減にしろ!!!何度も何度も同じことも言うんじゃねぇぞ!!そんなに黒崎の関係を知りたいのか!!?」


話を噤んだ、元関係者の男。

気付いた時点で俺は、質問をした。


石田「お前に話したいことがある」

俺は、元関係者の男に話をした。


元関係者「…………」

元関係者は、動揺していた。


元関係者「…………」


石田「この手紙が、偽物だって言ったんだ?」


元関係者「あわわわわっ………」


石田「さぁ、吐け!黒崎を嵌めようとした、元関係者の男!」


俺は元関係者に激しく声を出した。


元関係者「!?………わ、わかったよ……い、言うよ………」


元関係者の勢いが弱まった。


元関係者「……大本営襲撃のおかげで解雇されて……定職もつかなかった……おまけに、退職金ももらえなかった……俺は、貧乏な生活を暮らしていた………」


元関係者「俺は黒崎に恨んだ……、あの時味噌煮込みうどんの店で、黒崎と光葉の話し合いで見たんだ………俺は、恨んでいた……」


元関係者「許してくれ!俺が悪かった!だから、見逃してくれっ!」


元関係者の謝りをした。だが……


石田「……すまないが許すことはできない。何故なら……」


俺は、あの人の肩を叩いた。


三田「残念ながら、今の会話はちゃんと録音しているので、それをある人に提出しようと思っているんだ。もう言い逃れはできないぞ」


そう、三田がボイスレコーダーを持って会話を録音したのだ。


その後、株式会社MELRISの光葉の社長に匿名宛の録音データが提出された。


社長「どんな、内容だ?」


社長はパソコンから録音データを入力し再生をクリックした。すると……


社長「何だこれは!?」


社長が驚いたのは、何と元関係者の会話だった!

おまけに、黒崎と光葉の話し合いなど言われていた。


社長はリーフラッシュに入り、社長は光葉に全て教えた上、社長は光葉に雷を落とした。


その頃、石田達はと言うと……

ー名鉄名古屋駅ー


俺たちは名鉄名古屋駅にいた。


そろそろ、お別れしなくてはならない……


葉山「石田さん、黒崎さんに別れの挨拶しなくていいのでしょうか?」


石田「いや、もう済んでいる」


三田「済んでいるってどう言うことだ?」


石田「メモ用紙を書いた。これぐらいの別れの挨拶ぐらいは、書けるだろう」


そう、メモ用紙を使って別れの挨拶を書いたのだ。

ーカプセルホテルー

黒崎「ん、なんだこれは?」


黒崎が見ていたのはメモ用紙だった。


黒崎「何だろう?」


黒崎はメモ用紙を取った。

メモ用紙には、こう書かれていた。


メモ用紙の内容

黒崎へ、

俺たちのことは忘れろ。

なにしろ俺たちは、こっちの世界からやって来た人だ。


黒崎「……」


黒崎はメモ用紙をくしゃくしゃに捨てた。


なにしろ俺たちは、こっちの世界からやって来た人だからな……

ー名鉄名古屋駅ー


石田「まぁ、あの人はすぐ忘れるだろう」


葉山「そうだな……もし、俺たちの存在が気づかれていたら、世界観が大変なことになりかねないな……」


三田「僕たちは、現実世界からやって来た人ですからね」


石田「そろそろ、電車に乗る時間だ。行くぞ」


二人は「はい!」と返事をして、電車に乗った。


その後、三人は姿を消した。

ー現実世界の静岡県 古いトンネル前ー


三笠『石田さん、石田さん!』


気がつけば、俺は古いのトンネル前にいた。


石田「あぁ、どうしたんですか……」


三笠『良かった、石田様が何かあったので通信機を使いました。無事で何よりです』


葉山「いってぇ………おい、石田。今何時だ?」


石田「12月16日、午前7時35分だ」


葉山「そうか、気がつけばここに寝ていたのか……」


三田「石田さん、トンネルに光……ではないようですね……そりゃ、夢だろうな……」


二人は並行世界は夢だと、おもった。


清水『三人とも無事か!?』


石田「あぁ、無事さ」


清水『良かったよ!もし何かあったら大変なことになっていたよ』


清水『それより、石田さん。宗谷から連絡がありました』


俺は、宗谷からの連絡をかけた。


宗谷『石田、どこにいるの!もう、愛知県の犬山市にいるよ!いつまで待たせるつもり!?』


宗谷の連絡は、心配そうな連絡だった。


石田「……すまない宗谷、カーナビを示したらトンネルの前にいた」


宗谷『カーナビ?でも、石田さんが乗っている車には、ナビなんか入っていないわよ?』


俺は「そうか……」と言い、古いトンネルの前を後にした。


石田「すまないが、愛知に着いたら俺はゆっくりと観光する」


宗谷は『そう……わかったわ』と伝え通信を切れた。


並行世界、これは夢なのか誠なのか。

俺たちが並行世界に行っているのならば、それは誠な話である。

だが、所詮は夢だ。俺たちは、並行世界の夢だったかもしれない。

もし、その夢が誠だったら、きっと何かあったかもしれないはずだ。

しかし、逃亡はまだまだ続く。

いずれ横須賀の艦娘がやってくるのかはまだわからないままだ……

そして、愛知の地に近づいて来たのだ……。

ーコラボ 二人の提督ー ー終ー


第四話 愛知県から三重県へ


艦娘から逃げる石田達は、愛知県に入った。


石田「いよいよ、愛知県に入るぞ」


三田「そうですね。愛知県に着いたら、どうしますか?」


石田「とりあえず、名古屋城を見に行って、宗谷がいる犬山城へと向かうぞ」


三田「分かりました。たまには、そういった観光をしないといけませんからね」


三人は名古屋に向かった一方、大本営はというと……

ー大本営 元帥室ー


池端「報告します、横須賀鎮守府の艦娘は今、作戦を練っているという情報が入りました」


小泉「ご苦労、引き続き様子を確認するように」


池端「はっ」


小山田「横須賀の連中は懲りないようですな」


小泉「あぁ……」


小泉「すまないが、少し箱根に行ってくる。小山田、留守を頼む」


小山田「はっ」


小泉「景隆殿、元帥の代わりに任せる」


池端「はっ!」


小泉は、箱根に向かうため東京駅へと向かった。


東京にいる艦娘たちは今、横須賀に戻っていた時

その頃、石田たちは……

ー愛知県 岡崎市・豊田市間ー

ー現在時刻 7:55ー


石田「もう少しで名古屋市だ。二人とも大丈夫か?」


三田「はい、大丈夫です」


葉山「いよいよ、愛知県に入ったか!」


石田「岡崎といったら、八丁味噌が有名だ。あと、豊田ではトヨタという車メーカーも有名だからな」


葉山「へぇーすごいな、日本のメーカーと地方の伝統も持っているんだな」


三田「あと少しで名古屋市へと向かいますが、着いたら名古屋城に行きましょう」


三人は、名古屋市へと向かった。

ー愛知県 名古屋市ー

ー現在時刻 9:05ー


名古屋市に着いた三人は、名古屋城へと向かった。

ー名古屋城ー

名古屋城は金の鯱鉾が有名で「名城」「金鯱城」「金城」と言われるほどのお城である。


葉山「ここが名古屋城かぁ、すごいお城だな」


三田「ここは徳川家康が築いたお城で、前は那古野城という戦国時代のお城ですね。尾張と言ったら、織田信長です」


石田「よし、いよいよ本丸と天守閣だ。天守には行かないが本丸は入れるぞ」


三田「天守に行かないのはなぜでしょうか?」


石田「木造とコンクリートの揉め事があるからな」


三田「だから、天守閣に行かない理由があったんですね。それに、僕たちがいた頃は本丸がなかったですね」


コラム 空襲とお城

大戦末期、アメリカ軍は日本軍の領土を占領して、B-29の発着基地となり本土を空襲しやすくなりました。日本では木造の建物が多く、おまけに工業地帯などが標的となりました。

本土空襲が本格的になり、工業地帯など破壊することとなったのです。

天守閣などを焼かれてしまったお城がありますが、運良く焼かれなかったお城があります。


葉山「名古屋空襲…名古屋市だけでなく城ごと、燃やされた。悲しき事だな……城ごと燃やしていなければ、国宝になった筈か……」


石田「石垣を見れば、少し黒ずんでいる所もありそうだ。つまり名古屋城は石垣は残っていて、天守閣は戦後になったか……」


三人は天守閣を見てから、本丸へと入った。

ー名古屋城本丸ー


三田「すごい装飾だ……絵柄もついていて、しかも再現されている……」


葉山「しかもすごいな……ここに住みたいと思いたいよ……」


石田「俺がいた頃は、本丸はなかったもんだな……」


三人は本丸の内部に入り、喜びを感じ、驚きを出した。


名古屋城を散策して、ようやく10時になった。


三人は車に乗り、名古屋城を後にして犬山城へと向かった。

ー名古屋市内ー


現在時刻10:00


石田「葉山・三田、昼ごはんはどうする?」


葉山「俺は味噌カツかな。ガッツリ食べたいものだ!」


三田「僕は、味噌煮込みうどんですね。濃いのが好きですし、食べてみたいです」


石田「俺は、ベトコンラーメンが食べたい。なにしろ、名古屋のソウルフードが食べたいからな」


葉山「ベトコンラーメンって何だ?」


三田「聞いたことはありますが……」


石田「ベスト・コンディションの略だ。決して、南ベトナム解放民族戦線じゃないぞ」


葉山「ベトコンラーメンかぁ、どんなラーメンだろう。それに決めた!」


三田「僕も食べてみたいです」


三人はベトコンラーメンの店に向かい、腹ごしらえを済ませた。


そしてようやく、犬山城へと向かった。

ー愛知県 犬山市ー


現在時刻10:30


石田「もう少しで犬山城だ」


葉山「お、いよいよ宗谷さんがいる場所ですな」


三田「きっと、待ちくたびれていますよ」


石田たちは犬山城に向かう頃、一方、長谷川はというと……

ー東京都 大井埠頭倉庫内ー


乗員(妖精)「長谷川様、横須賀の様子です」


長谷川「はい」


乗員(妖精)「長谷川様、今回の横須賀ですが何か様子がおかしいという情報が入りました」


長谷川「……ヨコの連中は全くひどいものだ。前は、大人しくなったのに……」


乗員(妖精)「えぇ、ですが一部の諜報員によると、どうやら「民主主義」を無くす計画が立てているという話が入りました」


長谷川「……艦娘は民主主義の事を考えているのだろうか?スポーツと政治は無関係だが……」


乗員(妖精)「…‥スポーツと政治は無関係だと思います。艦娘は民主主義の事をどう思うのでしょうか?」


長谷川「確かにそうだな……」


乗員と長谷川は話を続いていた。

ー大本営 元帥室ー


憲兵「池端殿、横須賀の連中は今、不穏な連中となっております」