提督適性があるとして民間から海軍へ入ったら無双した件【2】
作品内容、作中の提督や艦娘は二次創作によくある設定です。艦これ要素は艦娘くらいで、「提督の決断」要素多めの「艦娘×実艦」なアルペジオ式。
[作中オリジナル用語]等は基本ありませんが、艦これ用語や、他の作品の様にゲーム内のシステムが多量に出てくるわけでもありません。
感想や質問等、ご自由にコメントしていただければと思います。
※この作品に登場する艦娘の性格や言動、登場人物や地名等はフィクションです。
提督適性があるとして民間から海軍へ入ったら無双した件【1】↓
艦隊資料集 ↓
資料にした物↓
沖縄基地より呉に戻た数日後、提督達は執務室に集まっていた。
艦隊に、新たな艦が編入された。
0900時頃
〜呉鎮守府庁舎内 第三艦隊執務室〜
白雪「白雪、着任しました」オジギケイレイ
綾波「綾波、着任しました」オジギケイレイ
吹雪「2人とも、呉第三艦隊へようこそ!」
叢雲「歓迎するわよ!」
曙「2人とも本当に来たのね!よろしく!」
潮「よろしくお願いしますね♪」
提督「その辺俺のセリフなんだけど…まぁいいか」
提督「正式な編入は来月だけど、向こうからも早々に受け入れられたしって事だから、その…よろしく」トウレイ
白雪「よろしくお願いしますね」
綾波「よろしくお願いします♪」
綾波「これで綾波達も、吹雪姉さん達のノロケ話を聞く側から話す側になれますねぇ」
白雪「そうね♪」
提督「…お前ら何話したん?」
白雪「夜の事とか…色々///」
提督「あー…夜間訓練な。無灯火航行とか色々!!」
綾波「いえ、ベットでの話が主ですねぇ」
提督「」
吹雪「2人も今夜辺りどう?」
叢雲「あら?早速なの?」
吹雪「ボノちゃんと潮ちゃんなんか着任した後そのまま休憩室行きだったじゃない」
曙「…///」
潮「ふふっ♪」
白雪「へぇ…?」ニヤニヤ
綾波「曙がねぇ…?」ニヤニヤ
叢雲「意外でしょ?でも、デレデレなんだから」
曙「ちょっ!違うからっ!?」
叢雲「あら?司令官の事嫌いなの?」
曙「そ、それは…。そうじゃないけど違うのっ!」
潮「潮は提督の事、大好きです♪」ニッコリ
提督「お、おおう…。まぁ、その。ありがとう」
白雪「そういえば叢雲も、結構ノロケてましたね。内容は伏せますが」
叢雲「白雪姉さん!?」
吹雪型姉妹達が揃い賑やかになった。
簡単な着任挨拶の後、
呉第三艦隊の面々の雑務がある程度落ち着いた時間に、呉鎮守府内の桟橋に停泊している五十鈴へ乗艦。
艦内の会議室へ移動して、改めて2人の着任挨拶を行い、そのまま対抗演習を行う旨を発表した。
1650時頃
〜五十鈴艦内 会議室〜
提督「揃ったところでさっそく」
提督「綾波と白雪が着任したので、2人のさらなる練度向上を目的とした対抗演習を行う。編成は、その配った紙を見てくれ」
綾波「さっそく演習なんですね」
浦風「うちらの艦隊は、訓練と提督さんに抱いてもらうんが練度と士気向上の基本じゃ」
白雪「他の艦隊との演習には無い、威圧感みたいなのもその効果ですか?」
浦風「んー…。そがに威圧感なんて出とる?」
浜風「私にはわかりません、普段対抗演習していても感じないもの」
綾波「(それはお互いに威圧感をぶつけ合っているからでは…?)」
吹雪「大丈夫よ、2人とも。同じ艦隊所属になったんだから、威圧感なんて感じなくなるから!」
霞「あんた、なんか感じた事ある?」
島風「私もよくわかんないなー」
夕立「夕立もわからないっぽい」
時雨「夕立と不知火は、威圧感…と言うか殺気だった時は凄いのは知ってる」
五十鈴「それ」
提督「脱線はその辺までにして、話続けるぞ」
対抗演習に関する会議は、編成等の確認の後終了。
参加艦の艦娘はそれぞれ、対抗演習に向けての対策会議に分かれて行った。
ーーーーーー
紅組
〈旗艦〉白露
白露 時雨 白雪 綾波 吹雪 叢雲
白組
〈旗艦〉村雨
村雨 夕立 春雨 不知火 黒潮 浦風 川内 五十鈴
ーーーーーー
○日後
2400時
〜高知沖○○○km 演習海域〜
〈天候〉
晴
〈波 風〉
低 弱
〈潮流〉
普通
〈雲量〉
5
ー紅組 綾波艦橋ー
副長妖精「演習開始時刻」
見張妖精『増速信号確認。フタ戦速』
綾波「増速する!フタ戦速!」
綾波「信号長、受信信号流せ!」
速力信号妖精「増速、フタせんそーく!」
チリンチリン♪
機関長妖精『フタ戦速ー!』
信号長妖精『受信信号流せ。よーそろー』
綾波の艦橋で、演習開始の合図と増速の号令が上がる。
編入後最初の演習、さらには艦隊司令が座乗というはじめての事があり、少し緊張している。
他艦隊では、艦隊司令が艦娘の艦に直接座乗するという事は無いからだ。
提督「相手は容赦なく撃って来るけど、撃ち負けないようにな」
綾波「は、はい!先日の演習でも経験していますので、大丈夫です!」
提督「あー…。一つ言っておくと、対抗演習ではアレより撃って来るよ。他艦隊との演習でも、容赦なく全力で叩き潰すって言いつつやっぱり遠慮してるからねあの子達…」
綾波「あ、アレで遠慮してたんですか…?」
提督「うん」
綾波「えぇ…」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
0210時頃
航行灯無灯火のため、見張妖精達が月明かりの中、僚艦の動きを見張っている。
それと同時に、白組の戦隊の索敵も行なっている。それほど広く取られていない演習海域なので、会敵するのも時間の問題である。
ー紅組 綾波艦橋ー
見張妖精『方位○○○度方向、敵艦見ゆ!』
綾波「信号長!各艦へ信号!敵艦見ゆ!」
信号長妖精『よーそろー』
提督「(流石は綾波の見張妖精達だ)綾波、お手並み拝見させてもらうよ」
綾波「戦闘!左砲戦!訓練弾!」
綾波「一斉射撃急斉射!目標、発見した敵艦!合戦準備!」
綾波は号令を出しながら双眼鏡を覗き、報告のあった方向へと視線を向ける。
伝声管によって、各部署へ敵艦見ゆとの情報が伝わるり、その数分の内に配置完了の報告が入る。
見張妖精『信号、第四戦速!』
綾波「行き足増す!第四せんそーく!」
チリンチリン♪
速力信号妖精「第四せんそーく!」
機関長妖精『第四戦速』
信号長妖精『増速信号揚げ、第四せんそーく!』
先頭の白露からの信号が順番に伝わり、伝わった後各艦は速力を上げていく。
後は、白露が発砲を開始するのを待つ。
ーーーー
ーーー
ー
数分後
ドーン!!!
見張妖精『白露発砲開始』
綾波「主砲!こーげき始め!」
砲術長「主砲!うちーかた始め!」
砲術長「初弾よーい、って!」
ドーーーン!!!
先頭の白露の発砲を合図に、綾波が発砲を始める。各艦も発砲を開始し、砲戦が始まった。
見張妖精2『敵艦発砲!』
提督「向こうも撃ってきたか…」
砲術長妖精「フタ射目よーい!」
砲術長妖精「って!」
ドーーーン!!!
見張妖精3『初弾!だーんちゃく!』
見張妖精3『何も視認出来ない!』
見張妖精からの報告が入る。見えていないわけでは無いが、不正確の為に視認出来ないと報告している。
提督「(まぁ、流石にしょうがないか…)」
バシャーン!!!バシャーン!!!
見張妖精5『着弾!』
バシャーン!!!バシャーン!!!
見張妖精2『さらに着弾!』
提督「(ったく、あの子達ここぞとばかりに撃って来やがった…)」
綾波「各部署!被害報告!」
副長「しょ、初弾からこの激しさとは…!」
提督「おそらく、夕立と不知火と川内だろうな。にしても、夜戦でこれだけ良いところに着弾させてくるとはな…」
着弾の影響で、艦が上下左右に大きく揺れる。紅組の他艦付近にも水柱が上がり始めた。
砲術長妖精「第三射よーい!」
砲術長妖精「って!」
ドーーーン!!!
綾波「コレが、司令官のおっしゃてた猛烈な砲撃…。撃ち負けませんっ!」
ピコン♪
提督「(おっ、春雨が3射目で夾叉判定か。吹雪も夾叉させてるな)」
通信長妖精『白露より入電!針路○○○へ変針!』
砲戦が始まった為、短波無線の封止は解かれている。そのため各艦より、色々な情報が綾波の持つ端末に届き共有された。
見張妖精3『3射!だーんちゃく!』
見張妖精『何も視認出来ない!』
提督「(二射目、三射目共に遠弾か)」
綾波「各砲!撃ち方待て!」
砲術長妖精「各砲!撃ち方待て!」
変針する為、一時砲撃を止める。
操艦妖精「おもーかじ!右○○度!」
操舵妖精「おもーかーじ!右○○度!」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
〜高知沖○○○km 演習海域〜
〈天候〉
晴
〈波 風〉
低 弱
〈潮流〉
普通
〈雲量〉
4
砲戦が始まって1時間程。
紅組白露、白組村雨の両艦が率いる戦隊は、付かず離れずの絶妙な距離を維持して、どちらかが針路を変えるとそれを追いかけるを繰り返していた。
ー紅組 綾波艦橋ー
綾波「…決定打に欠けますね」
提督「お互い命中弾も出てるけど、戦闘力喪失にはなってないからね」
通信長妖精『白露より入電。雷撃戦用意』
綾波「水雷長、雷撃戦用意!発射本数各1本!」
水雷長妖精『雷撃戦用意!発射本数各1本!』
持久戦になる中現状を打破する為に、白露より雷撃戦用意の号令がでる。
綾波より艦内に号令が掛かり、雷撃戦への準備が進んでいく。数分で完了し、綾波の元へ報告が入る。
通信長妖精『白露より入電。攻撃始め』
綾波「魚雷!こーげき始め!」
水雷長妖精『魚雷!うちーかた始め!』
水雷長妖精「発射よーい!って!」
各魚雷発射管より、指定された本数が撃ち出される。予想到達時間までは数十秒程。
見張妖精『到達時間…今!』
見張妖精『何も視認出来ない!』
ピコン♪
提督「(白露と吹雪の魚雷が1本づつ命中か。さすがだな)」
綾波「命中無し…」
通信長妖精『白露より入電!統制砲雷同時戦!我に続け』
提督「(おっ、白露が仕掛けるな)」
この後、白露を先頭に突撃し一斉射を敢行。コレに真っ向から受けた村雨隊との勝負は、引き分けに終わった。
〜高知沖○○○km 演習海域〜
〈天候〉
曇
〈波 風〉
低 弱
〈潮流〉
普通
〈雲量〉
8
夜戦演習後、提督は綾波より白雪へと移乗した。
移乗の方法は、迎えに来た白雪にお姫様抱っこされ白雪まで移動。そこから、係船桁を登って移乗完了である。
その後、
昼間の砲雷撃戦演習を行う為に、白雪隊と村雨隊は改めて距離を取り、演習開始の時間を待った。
1430時頃
ー白雪艦橋ー
副長妖精「演習開始時刻!」
白雪「戦闘、右砲雷同時戦!」
白雪「主砲訓練弾、戦隊統制射撃!合戦準備!」
〜♪(合戦準備ラッパ
提督「夜戦では至近弾2発だったね、お手並み拝見」
白雪「は、はい!頑張ります!」
通信長妖精『白露よりデータ受信。砲術科へ送る』
砲術長妖精『データ受信。諸元入力』
各部署より配置完了の報告が入る。砲術科も諸元入力が完了し、各砲が指向。発砲の準備が整っと報告が入った。
通信長妖精『白露より通信。回します』
白露『各艦、こーげき始め!』
白雪「主砲!こーげき始め!」
〜♪(合戦ラッパ
砲術長妖精『主砲!うちーかた始め!』
砲術長妖精『初弾よーい!って!』
ドーーーン!!!
先頭の白露から順に、各艦が一斉に主砲を発砲した。
提督「お見事」
白雪「ありがとうございます!」
見張妖精『敵艦発砲!!』
提督「白雪ー。多分集中砲火くるぞー」
白雪「は、はい!先の演習で、綾波ちゃんが撃たれてるのを視認してます!」
白雪「…大和さん達じゃないだけマシだと思います」
提督「それな」
見張妖精『初弾!だーんちゃく!』
見張妖精『遠弾っ!』
砲術長妖精『確認!弾着修正、下げ○!』
バシャバシャーーン!!!!
白雪「き、来たっ…」
見張妖精2『着弾っ!夾叉されました!!』
提督「うは…やるぅ…」
白雪「被害状況を知らせ!通信長妖精、ハタブネ白露へ報告!」
村雨隊からの集中砲火を受け夾叉された白雪は、水柱が立ち、その海水を浴びながら大きく艦を揺らした。
艦内からの被害状況を確認の後、通信長妖精が白露へと報告をした。
白雪「私も負けませんっ!」
白露『ワレ白露。白雪は4射目より発砲!用意されたし!』
白雪「ワレ白雪。よーそろー!」
至近弾による影響の為、第2射の発砲が間に合わなかった。
3射目の発砲も、弾着修正の途中だった為、発砲を取り止め4射目より発砲する事になった。
見張妖精『各艦、第3射発砲!』
砲術長妖精『装填よし!諸元入力のみ!』
見張妖精『全弾左!』
白雪「行き足を落としたのかしら…」
副長妖精「その様ですね」
白露『各艦撃ち方待て!』
白雪「撃ち方待て!」
砲術長妖精『撃ち方待て!』
村雨隊への弾着観測から、速力ないし針路を変更したものと判断。白露より、撃ち方待てと再測的を行うとの号令が入る。
白露『測距データ更新、各艦へ送信!』
砲術長妖精『データ受信。諸元入力よし!』
砲術長妖精『射撃用意よし!』
白雪「射撃よーいよし!」
白露『各艦!こーげき始め!』
ドカドカーーーン!!
バシャーン!!
白雪「主砲!こーげきはじ…きゃっ!!」
号令を出そうとした時、白雪に2発の命中弾判定が出た。
白雪「被害…状況知らせ!」
提督「やられたな」
白雪「はい…。中破判定です」
後部機銃妖精3『後部煙突付近に命中弾!探照灯台座が吹き飛びました!』
水雷長妖精『フタバン魚雷発射管損傷!旋回出来ません!』
機関長妖精『被弾の影響で機関出力低下!行き足つきません!』
見張妖精4『綾波緊急回頭!面舵を切る!』
白雪「ワレ白雪!我に構わず前進されたし!」
対抗演習から数日
0500時頃
〜江田島泊地〜
ー川内艦内 川内私室ー
春雨「あっ…やだっ…///垂れて来ちゃう…///」
不知火「不知火もです…///」
春雨「川内さんは…今してるところなので、春雨達は先にシャワー浴びて来ちゃいましょ」
不知火「そうね。春雨、一緒にどうかしら?」
春雨「いいですよ♪あっ、でも本当にシャワー浴びるだけですよ?」
不知火「えぇ。流石に何もしないわ」モニュ
春雨「んっ///」
昨夜は…いや、現在進行形でお楽しみの様である。
ーーーーーーー
ーーーー
ーー
ー
〜広島市内 ショッピング施設〜
呉第三艦隊の艦娘達数名は、広島市内のショッピング施設に買い出しに来ている。
2手に別れた内の、白露組は柄の悪い男達から声をかけられていた。
諸事情により、呉第三艦隊所属の者は私服での外出を許可されているので、彼女達が艦娘である事を知らないのである。
白露「あの…私達興味無いです」
男A「そんな事言わずにさ、俺達と遊ぼうって!」
男B「俺達も観光で来たんだけど、やっぱり女の子いた方がいいじゃん?そっちもさ、男いた方が良くない?」
島風「本当、迷惑なんで…」
夕立「…」イライラ
男A「あのさ、ここまで言ってんのに一緒に遊ばないとかなくね?」
男E「ちょっと可愛いからって、調子んなってんじゃね?」
時雨「(お腹空いたなぁ…)」
村雨「(面倒くさ。あー…夕立が危ないわね)
春雨「(し、白露姉さん…?)」
男C「おい、聞いてんのかよ!?」ガッ!
時雨「(提督とみんなで何食べようかな…)」ヒョイッ
男は時雨の腕を掴もうとしたが、簡単に躱されてしまう。
男C「てっめ…!」ブンッ
男が殴りかかるが、時雨はこれもノールックで躱す。
時雨「」ギロリ
男C「!?」
白露「ねぇ、今私の妹に何した?」マガオ
男E「こ、コイツらヤバくないか…」
白露「何した?って聞いてんだけど」マガオ
男A「う、うるせぇよ!」
白露「何した?って聞いてんだよ小僧。答えろ」マガオ
男C「す、すみませんでした!」
白露「謝って欲しいんじゃなくて…」
夕立「(やっ、やっぱりこわいっぽい…)」ビクッ!?
時雨「(実は姉さんが1番怖いんだよね…)」
村雨「(あー…夕立より、白露姉さんがキレちゃったわね)」
春雨「(うぅ…白露姉さん怒らせちゃっダメなのに…)」
島風「(ふ、普段からのギャップが本当に凄いわね…)」
白露のとてつもない怒りに触れた男達は、震え上がって逃げていった。
呉第三艦隊は、他の鎮守府に所属する空母部隊との演習のため、マリアナ沖に展開していた。
〈旗艦〉
蒼龍
〈輪形陣〉
吹雪 浦風
五十鈴 蒼龍 叢雲 飛龍 磯波 霞
白雪 浜風
〈速力〉
24kt(第三戦速)
1000時頃
〜マリアナ沖 演習海域〜
〈天候〉
曇
〈波 風〉
低 弱
〈潮流〉
普通
〈雲量〉
9
ー旗艦蒼龍 戦闘艦橋ー
柳本妖精「演習、開始時刻です」
提督「よし、蒼龍、飛龍は予定通り偵察機を出してくれ」
蒼龍「了解。偵察機、発艦始め!信号長、発艦信号揚げ!」
信号長妖精『よーそろー。発艦信号揚げ!』
甲板に並んだ偵察機、九七艦攻が発動機を唸らせて発艦し、予定航路へと就く。
提督「今回の演習、撃墜判定は出てもそのまま継続参加なんだよな」
蒼龍「そうね、攻撃機の数が減ったら訓練にならないし」
提督「航空機はもちろん、艦の方の訓練も兼ねてるからな」
提督「龍驤に飛鷹隼鷹の3隻相手。航空隊の数では相手が上。しかも一航戦の看板も背負った龍驤が指揮。手練だけど、いい訓練になりそうだ」
見張妖精3『五十鈴より信号、対潜警戒開始。信号旗上がる』
蒼龍「予定通りね」
提督「さて、敵はどこかしら…っと」
ーーーーーー
ーーーー
ー
数時間後
提督達艦隊は、偵察機の情報を待っていた。
そこに、敵機動部隊発見の「テキ」連送を受信し、通信室より報告が入る。
通信長妖精『飛龍2号より入電。敵機動部隊発見す』
通信長妖精『視認した艦、空母ヒト、巡洋艦ヒト、駆逐艦4』
通信長妖精『艦隊より○○○kmの位置。○○の方角へ航行中』
通信長妖精『我、敵艦隊を追尾せり。以上』
提督「よし、飛龍へ信号。攻撃隊準備」
蒼龍「信号長、飛龍へ信号!甲編成、攻撃隊準備!」
信号長妖精『飛龍へ信号。甲編成、攻撃隊準備。よーそろー』
事前に決められている搭乗割に沿って、攻撃隊の準備が始まる。
艦内でも搭乗員妖精達がブリーフィングを開始し、優先攻撃対象等の確認を行う。
ーーーー
ーー
ー
数十分後
ー旗艦蒼龍 飛行甲板ー
蒼龍飛龍の2隻の飛行甲板には、各種装備を積んだ機体が暖機中で、まもなくこれも完了する。
艦橋下では、黒板に記載された各種情報を航法担当の妖精がメモを取っている。
他の妖精は、発艦前なにもう一度蒼龍から作戦について説明を受けた。
〜蒼龍 艦橋〜
見張妖精『右○○度方向。電探で捉えた敵航空隊、視認した』
蒼龍「提督、防空指揮所へ上がります」
提督「ん。頼んだよ」
蒼龍「はい!」
柳本妖精「蒼龍、防空指揮所へ上がられる」
敵航空隊を視認したとの報告があり、蒼龍は防空指揮所へ上がる。
各艦はすでに合戦準備が完了し、号令がかかればいつでも対空戦闘を開始できる状態にある。
提督「さて…。相手は泣く子も黙る一航戦の経験もある龍驤の指揮する航空隊。胸を借りるつもりで行かないとな」
見張妖精『直掩隊、敵編隊へ向かう』
艦橋から蒼龍飛龍の零戦隊が向かうのが確認できる。それを視認したであろう敵航空隊の直掩戦闘機隊が向かって来る。
提督「艦隊、増速信号。第四戦速、個艦回避を許可」
信号長妖精『艦隊増速信号、第四戦速。個艦回避許可。よーそろー』
提督から艦隊全体への号令もかかり、対空戦闘の準備が整う。
数分後、敵航空隊が高角砲の有効射程内に入ると、防空指揮所にいる蒼龍より、射撃開始の号令がかかった。
蒼龍『高角砲!こーげき始め!』
砲術長妖精『高角砲!うちーかた始め!』
砲術長妖精『よーい!てっ!』
ドドーン!ドドーン!
ドーン!ドーン!
蒼龍が射撃を開始すると、各艦も射撃を開始。
演習弾の煙が空に広がった。
ーーーー
ーーー
ーー
数十分後
防空指揮所では対空砲火の轟音が響く中、蒼龍による操艦号令の下、巧みに敵弾を回避していた。
〜蒼龍防空指揮所〜
見張妖精3「右!!!雷撃機3!!!投下した!!!」
蒼龍「とーーりかーーじいっっぱぁぁぁい!!右!!黒45!!」
操舵妖精『とーりかーじいっぱぁい!取り舵30度!よーーそろーー!!』
速力信号妖精『右、黒45!よーそろー!』
約2万tの巨大な艦体が、唸るように転舵していく。そして艦首の少し先を、隼鷹雷撃隊が放った魚雷が通過していく。
蒼龍「もどーーせ!!赤黒無し!!!」
操舵妖精『もどーせ!舵中央よーそろー!』
速力信号妖精『赤黒無し!よーそろー!
ーーーーーー
ーーーー
ーーー
ー
ー五十鈴 防空指揮所ー
見張妖精「敵艦爆隊、飛龍へ向かう!」
五十鈴「敵機を近づけさせるな!」
見張妖精3「敵爆撃機!!目標我と思われる!!」
五十鈴「…まだまだ。まだまだ…」
五十鈴「おもーかーじいっぱぁぁい!!」
五十鈴の号令があり操舵妖精が舵輪を回すと、徐々に艦首が右へと利き始めた。
転舵中の五十鈴の機銃郡が撃ち上げる対空砲火に、怯む事なく敵機が突っ込んでくる。
見張妖精3『投弾!!』
敵機が25番と6番を次々に投下していくと、数秒後に艦の左右に着弾し水柱が上がった。
見張妖精5『左舷至近弾!』
見張妖精2『右舷遠弾!』
五十鈴「被害状況を報告!」
五十鈴は艦内に被害状況の確認をするよう号令を出した。
対抗演習を終えた第二航空戦隊の艦娘達は宿毛湾に寄港していた。
0500時頃
〜宿毛湾泊地 五十鈴艦内私室〜
磯波「提督…。そろそろシャワー浴びないとですよ?」
五十鈴「ほらっ。五十鈴のおっぱい好きなのわかるけど、一旦離してちょうだんっ…///」ビクッ
提督「もう少しだけ揉ませて」
五十鈴「もうっ…///少しだけよ?」
磯波「なら私も…///」
コンコンコン!!
ガチャ!
叢雲「いつまでおっぱい揉んでんのよ!早く起きなさい!」
磯波「叢雲姉さん!?」
五十鈴「あら残念♪」
叢雲「ほらっ司令官!シャワー浴びに行くわよ!」
磯波「叢雲姉さん、どさくさに紛れてシャワールームに連れ込もうとしてる…」
提督「…流石に1人で行ってきます」
提督がシャワーを浴びている所に白雪が侵入するが、吹雪によって摘み出されていった。
ーーーーー
ーーー
ー
0930時頃
〜宿毛湾泊地 五十鈴艦内執務室〜
提督「今回の演習。勝ちはしたけど、飛龍が大破判定を受けた…。流石は一航戦の経験のある龍驤航空隊って所だな」
五十鈴「五十鈴の指揮がもっと的確に出来てたらと思うと…悔しいわね」
提督「五十鈴の指揮がなかったら、これ以上の被害が出ていたかもしれない。よくやってくれたよ」
五十鈴「…まぁ、ありがと。でも、浮かれることなく反省しないとね」
提督「頼んだよ」
五十鈴「五十鈴にお任せっ!」
提督「」ナデナデ
五十鈴「んっ…///」
提督「さてと、可愛い五十鈴がみられたところで…」
提督「2連戦で航空攻撃と対空戦闘の演習があって、もう次の演習があるわけだが…。次は艦隊戦による演習だな」
五十鈴「どんだけ演習突っ込んでくるのかしら…」
五十鈴「なんというか、どうしても五十鈴達の事を負かせたいみたいね。まぁ負けないけど」
提督「連戦だけど、妖精さん達含め疲れとかはないか?」
五十鈴「そうね…貴方次第かしら♪」
提督「あっ…はい」
五十鈴「1人2回って所かしら?頑張ってちょうだい、旦那様♡」
呉第三艦隊の強さはここにあるようだ。
ーーーーーー
ーーー
ー
1500時頃
〜高知県宿毛湾泊地 泊地庁舎内会議室〜
提督は、泊地庁舎内の会議室で艦娘大淀と今後の予定を確認していた。
提督「明日0930時に泊地を出港して、呉へ帰港する事になってます」
大淀「お疲れ様でした。ここのところ、連続での演習が続いていましたからね」
大淀「どうしても、貴方の艦隊に勝ったという事実が欲しい提督が多いんですよ」
提督「なんという…」
提督「うちの艦隊に勝ったからと言って、何か都合のいい事があるわけでもないのに…。それにうちの艦隊が勝っても、結果は『均衡』って事で戦績評価されるだけです」
大淀「他の提督からすると、一般の市民だった貴方が艦娘提督の適性があるという理由で軍に入って、海軍でも屈指の戦力のある艦隊を指揮している貴方が気に入らないんですよ」
大淀「ですがご安心を。私の提督古賀や、山本長官は貴方を評価しています。そして、私達艦娘や妖精達の多くが貴方の能力を評価していますから」
提督「そう言ってもらえると嬉しいです」
大淀「では、最後ですが…」
大淀「青葉と間宮からの報告で、ここ最近『オレ提督に対する過激派の動きが活発になりつつある』との情報がありますのでお気をつけ下さい」
大淀「私達も可能な限りサポートしますが、普段の行動では必ず誰か警護をつけてくださいね」
提督「はい。この隣にいる五十鈴と吹雪達や艦隊の皆に任せようと思います」
吹雪「絶対に司令官には手出しはさせませんよ」
五十鈴「えぇ。五十鈴達に任せてちょうだい」
大淀「頼もしいですね♪」
大淀「いつか、オレ提督が大勢の艦娘を率いる事もありそうです。もちろん、その時は私もご一緒しますよ」
提督「俺が指揮をですか…。もしその時があったら、俺1人じゃなく皆の力を借りたいと思います」
大淀「お任せを♪」
ーーーーー
ーーー
ー
〜泊地庁舎内 廊下〜
大淀「この後は艦に戻るのですか?」
提督「はい。ここの食堂で少し休んだら戻ります」
提督達と大淀が廊下を歩いていると、前から将校ら数名歩いてきた。
中将の階級章を付けた者と、佐官の階級章を付けた者が2名だ。その一向へ提督らは敬礼し、相手が答礼をして終わるはずだった。
しかし、中将は提督ら一向の中に五十鈴がいるのを見て立ち止まった。
中将提督「久しぶりだな五十鈴。こんな所で会うとは思わなかった」
五十鈴「…」
中将提督「最近活躍しているようで、私も鼻が高い。どうだ?また私の艦隊に戻ってこないか?」
少しの沈黙。
五十鈴「…お断りします」
中将提督「なぜ断る?元々は私の艦隊の艦であろう?」
提督「○●提督。五十鈴は我が艦隊の艦です。そういった事は控えていただけますか」
中将提督「お前とは話していない。私は五十鈴と話しているんだ。五十鈴は元々私の艦隊にいた艦だぞ?それを呼び戻す事の何が問題なんだ?」
提督「…先程も申し上げましたが、五十鈴は我が『呉第三艦隊』所属の艦で『私』が降霊建造した艦です」
中将提督「何を言っている!?五十鈴は私が建造したんだぞ!?」
大淀「あの。軽巡洋艦五十鈴についてですが…。防衛省海軍部にも、オレ提督による降霊建造と記載がありますので○●提督のおっしゃっている事は間違っていますよ」
中将提督「そんな事があるか!?五十鈴は元々私の艦隊の艦だ!」
大淀「こちらの端末から確認して頂けますが、ご確認しますか?」
大淀「それにもし、○●提督が軽巡洋艦五十鈴を降霊建造していたとしても…」
大淀「ウェーク島沖で既に戦没していますよ。お忘れですか?」
中将提督「なっ…それは…。ええぃ!いくぞ!」
大淀の言葉を受け、中将提督等はその場を立ち去っていった。
提督「五十鈴、大丈夫か?」ナデナデ
五十鈴「え、えぇ…。大丈夫よ」
大淀「全く…あの男は。五十鈴さん、安心してください。貴女は間違いなく、オレ提督の艦隊所属の艦ですよ」
吹雪「司令官、大淀さん。少し時間を。白雪、五十鈴さんと先に艦へ」
白雪「はい。五十鈴さん、行きましょう」
五十鈴「えぇ」
白雪と五十鈴は、先に艦へと戻るため出口へ向け廊下を歩き出した。ある程度離れた所で、吹雪が口を開く。
吹雪「司令官、初期艦権限を行使します」
提督「!」
提督「…許可する」
吹雪「軽巡洋艦大淀。初期艦権限を行使し、貴艦に今回の件を山本長官並びに古賀副長官への報告を。同時に、間宮伊良子、青葉衣笠への報告と情報収集を行うよう命じる。以上」
大淀「報告、承知しました」
大淀「今回の件で過激派に動きもあり得るかもしれませんね…」
吹雪「はい。私達も十分に警戒しないとですね」
司令官「吹雪達に任せるよ」
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コメント等ご自由に。
あくまで「艦これ」風
続きが気になる更新はよ
>>1
まぁ、そがに焦らんでもその内更新するけぇ。他ん作品でも読んで、ちぃと待ちんさい。
少しずつ下書きして、更新します。
更新アリシャス
>3
コメあり!(/*> ᴗ •*)