深海駆ける少女達
この作品は、
・盛大なキャラ崩壊
・不定期な投稿頻度
・作者の文章力がゴミクズ
これらの注意事項を了承された方は次にお進み下さい。
…概要とは何だったか、概要ってこんな感じであってますかね
近代化戦艦棲姫
この深海棲艦は数年前、大規模作戦にて撃破、轟沈したはずである。
だが、轟沈したはずの、この深海棲艦はチャレンジャー海淵の底で生き長らえていた。
そしてこの深海棲艦、何故か、近代化戦艦棲姫 ー壊‐ のステータスのままである。
そんな深海棲艦が艦娘を巻き込んで趣味に走る物語である。
近代化戦艦棲姫「…ハァ、暇ダワ」ダラーン
近代化戦艦棲姫「ナニカ、面白ソウナコトナイカナァ…」
このだらけている深海棲艦は近代化戦艦棲姫。
数年前の大規模撃滅作戦にて撃沈されたはずの深海棲艦である。
近代化戦艦棲姫「最近ハ轟沈シタ艦娘モ、同胞モタダヨッテ来ナイシナァ…アァ、暇ダワ…」
近代化戦艦棲姫「ン~…何カ、ナイカナァ…ン? …アレッテ…?」
暇を持て合わしたこの深海棲艦、何か退屈を凌げる物が無いか、血眼になりながら目を動かしていた。
すると、何かが漂ってきた
近代化戦艦棲姫「ン~…? ナンダロウ…アレ…何故カハ知ラナイケド、此処、深海棲艦も湧カナイシ、
轟沈シタ娘を落チテコナイシ、ナンダロウナァ…ウ~ン…チョッと、久しぶリ動いてミるかナァ…」ムクッ
近代化戦艦棲姫「umm…何カしら、多分艦娘だヨねぇ…脈は…? ハハッ、流石に無イかぁ…ふみぅ…⁉」
近代化戦艦棲姫「脈が有ルだとォ…!? 弱々しいけど、まぁ…持ってクかナァ…」
そう言うと、この深海棲艦、艦娘らしきものを持って浮上し始めるではないか。
艦娘とはそれ即ち深海棲艦にとって敵である。
それなのに、敵であるはずの艦娘であろう物を助けようとしているのか、真偽は分からないが、
一部を除いて、艦娘は水中では息ができないため、浮上して息が出来るようにするためだろう。
近代化戦艦棲姫「早クっ! 上がらナイとっ…!」
近代化戦艦棲姫「ンっ! そろそロっ…ぷハッ…はぁっ…ハァッ…久しぶりに…思いっキリ動いた…からっ…ッテ、
そんナことヨリ…息がッ、ナイ…!? ナラ、人工呼吸で…ン…ふぅぅ…コレで、良いんだっけ…? うん…脈は…?」
近代化戦艦棲姫「うん…良かった…息が…ある」ホッ
艦娘?「ケホッ……ん…? う~ん…僕…生きてる…? って…ぁ、し…深海棲艦…なん、で…深海棲艦が…」ガクガク
近代化戦艦棲姫「酷いねぇ…見て早々怯えられるとは思わなかったよ。そこは感謝するところじゃないのかい?」
近代化戦艦棲姫「…ほら、助けてあげたんだからさぁ…ねぇ?」
艦娘?「えっと…? ありがとうございます…?」
近代化戦艦棲姫「で? あなた名前は…?」
艦娘⇒時雨「僕は時雨だよ。」
近代化戦艦棲姫「ふ~ん…時雨、ねぇ…」ジロジロ
時雨「な…なんだい…? そんなに僕を見ても…何も出ないよ…?」ガクガク
近代化戦艦棲姫「涙は出るのに?」
時雨と名乗った艦娘は驚くほど震えて怯えている。
そして、涙目になっている。恐らくはこの深海棲艦が少し睨めば泣き出してしまうだろう
時雨「こ、これはっ…違っ…」プルプル
近代化戦艦棲姫「なら、試してみるか…?」ギロッ
時雨「ヒィッ…」
泣かなかった。
流石は艦娘といったところか。
近代化戦艦棲姫「それはそうと、貴方、無線とかみたいな通信機って持って…チッ…横槍シナイデッ!」ドォン!
時雨「なっ…何!?」
近代化戦艦棲姫が砲撃を放ち、放った方向を時雨が見た。
そこには、本来仲間であるはずの深海棲艦、その駆逐級が炎と爆音を上げ、沈みゆくその姿を時雨のきれいな蒼い瞳が捉えた。
時雨「…!? 何で…君も深海棲艦だろう…? なぜ攻撃するん、だ…い…!?」
近代化戦艦棲姫「イッタデショ…? 横槍シタカラヨ」
時雨が振り向き、近代化戦艦棲姫は金色のオーラを全身に迸らせ、そこらの深海棲艦とは比べられないほどの威圧感があった。
それに、時雨はまだ鎮守府に着任して間もないため、その威圧感をモロに受けて、無事な訳がない。
近代化戦艦棲姫「…あっ…しまった、時雨…大丈夫…? じゃァ…なさそうだね…」
時雨「」チーン
案の定、失神してしまった。
近代化戦艦棲姫「どうしよっか…あっ、そうだ。」ゴソゴソ
近代化戦艦棲姫「ん~通信機は無いのかなぁ…おっ? あったあった…」
近代化戦艦棲姫「使い方分からねぇ!」
近代化戦艦棲姫「…となれば…お~い、時雨ぇ…おきてよぉ…私だけじゃ通信機使えないからさぁ…」ユサユサ
近代化戦艦棲姫「……起きない…こうなったら!」ペチッ
時雨「うーん…」
傍から見れば駆逐艦娘に姫級の深海棲艦に捕まっているような絵面なのだが…
実際は近代化戦艦棲姫が海上で時雨を膝枕しているだけである。
…結構マズイんじゃね?
近代化戦艦棲姫「…」オシリペチーン
時雨「ひんっ!」ビクン
近代化戦艦棲姫「あっ…起きた…?」ナデ
時雨「痛た…えっ?…なんだい? なんなんだい…?」ナデラレ
近代化戦艦棲姫「時雨…起きて早々悪いけど、この通信機…無線機? 使い方…いや、時雨、これ使って鎮守府に救難信号…?」
近代化戦艦棲姫「遭難信号…? を出してもらって…鎮守府の艦娘に迎えに来てもらえ」
時雨「?…う、うん…分かったよ…。でも、良いのかい? 」カチッ
近代化戦艦棲姫「…? 何が…?」
時雨「君は深海棲艦だから、艦娘である僕を逃しても良いのかい…?」
近代化戦艦棲姫「別に良いんじゃない?」
近代化戦艦棲姫「深海棲艦の全員が全員、艦娘を殺したいわけじゃないし」
時雨「ふ~ん…そうなんだ。良いことを聞いたよ。」
時雨「それで…? 救難信号を出したけどこれからどうすれば良いんだい?」
近代化戦艦棲姫「此処はマリアナの上、周りを見渡シテミナ…例エバホラ、ソコニ、正規空母、瑞鶴ノ残骸がアッタリネ…」
近代化戦艦棲姫「ウン…? マダ生キテルナ…ダガ、コイツハモウ無理ソウダナ…」
近代化戦艦棲姫が見たその場所には、轟沈寸前の正規空母、瑞鶴が漂っていた
そこへ近代化戦艦棲姫が砲塔を向ける。
そして…
爆音が鳴り響いた。
轟沈寸前の瑞鶴「ァ…た、助け…」
グチャッ
時雨「ヒッ…」ビクッ
近代化戦艦棲姫「で…装備は? 何、これ…艦載機が殆どないじゃない…これじゃ負けるのも無理ないねぇ…」
時雨「装備がない…? それって捨て艦戦法?」
近代化戦艦棲姫「捨て艦?なにそれ…」
近代化戦艦棲姫「まぁそれはそうと、艦載機がこんなだと、マリアナの七面鳥撃ちみたいだ…ア゙?」
耳を劈くような爆音、戦艦級の砲撃だ。
時雨「!? どうしたんだい…?」
近代化戦艦棲姫「来たか…どうやら見覚えのある艦隊じゃないか…」
近代化戦艦棲姫「幾年ぶりか? 横須賀の第一艦隊さんよ…」
???「救難信号を聞いて駆けつけてきましたが…何故、あなたが此処に…」ギッ
近代化戦艦棲姫「口調を取り繕う必要もないな…久しぶりじゃァねェか…大和」ニヤッ
???⇒大和「あなたはあの時、沈んだはず…そう」
大和「私の砲撃によって…」
近代化戦艦棲姫「テメェの砲撃によってなァ!」
時雨「えっ…えっ…?」
この二人の会話に着いて行けていないのは時雨だけではない。
救難信号を聞いて駆けつけた大和以外の第一艦隊の艦娘たちも同じだ
近代化戦艦棲姫「だがまぁ…此度はテメェを殺しに来た訳じゃァねェ…コイツを届けに来たンだ」
そう言い手を突き出した方向には、時雨が佇んでいた。
まぁ、件の時雨は戸惑っている訳だが…そんなことは気にもせず話を進める近代化戦艦棲姫と大和。
大和「そのようなこと言って、私達を騙そうとしているのでは?」
近代化戦艦棲姫「いやいやァ…疎外な事ォしねェよ。知ってるダロォ?俺は姑息なことはしないって」
近代化戦艦棲姫「それに、俺が深海棲艦に出来るのは轟沈した艦娘だけだ…例えば、コイツとかなァ」
そう言い、沈んでゆく瑞鶴に手を翳すと、瑞鶴の沈む速度が速くなって行く。
そして…水中で瑞鶴の身体は怪しく輝き…その光の発生源となったソレは、水上に浮上してきた。
だが…それは瑞鶴ではなく…頭部の右側に湾曲した角を持つソレを…近代化戦艦棲姫は…
近代化戦艦棲姫「よぅ…深海棲艦になった気分はどうだ?…空母棲姫改…」
空母棲姫改…それがこの深海棲艦の名称であり、名前でもある。
ボンヤリしたような表情で近代化戦艦棲姫見ているが、近代化戦艦棲姫の名前を呼ぶと、少し反応を示した。
空母棲姫改「…?キブン…ナニ、ガ?」
近代化戦艦棲姫「ありゃ…記憶は無しか…有ったら練度を引き継ぐんだが…まぁ良い、お前、自分の名前は分かるか?」
空母棲姫改「ワタシノ…ナマエ?…空母、棲姫…改…デス」
近代化戦艦棲姫「ふむ、記憶が再構築されたか…ならば良し、潜航せよ」
空母棲姫改「潜航…了解」
そう言い、空母棲姫改は水中へと潜航していき、横須賀の第一艦隊と時雨、そして近代化戦艦棲姫が残った。
艦娘達は呆然としており、逆に近代化戦艦棲姫は満足気な顔をしている。
近代化戦艦棲姫「で…話を戻そうか…コイツ…時雨のことだが、どこの所属だ?」
大和「………はっ!?…えぇと、彼女は舞鶴鎮守府所属ですね」
近代化戦艦棲姫「ふぅん?何故此処に?」
大和「大規模作戦ですよ…駆逐棲姫とその艦隊を掃討するための…まあ、撃沈せんとする時に、逃げられましたが…」
それを聞いた近代化戦艦棲姫は一瞬驚いたような顔をしたが、すぐに何時もの無表情に戻った。
近代化戦艦棲姫「…駆逐棲姫?もしかしたら…大和、お前も知っている顔か?」
大和「”も”ということは…やはりあの時の残党ですか…」
それを聞き、近代化戦艦棲姫は不敵な笑みを浮かべた。
近代化戦艦棲姫「フッ…どうした、最近の大日本帝国海軍は鈍っているな」
大和「貴女ってひとは…!」
近代化戦艦棲姫「…あ、そうだ…お前たちに就いて行っても良いか?」
大和「…はぁ!?」
◆
大和「それで…結局着いて来てしまった訳ですが…」
横須賀提督「着いて来てしまった訳ですが…じゃねぇよ!何で連れてきてんだ!」
大和「それで、その深海棲艦なのですが…数年前に行った大規模作戦、『※異聞坊ノ岬沖海戦』にて、
撃破した筈の”近代化戦艦棲姫”…それが、あの深海棲艦です」
それを言われた横須賀提督は、豆鉄砲を喰らった鳩のような顔をしている。
横須賀提督「…はぁ!?」
横須賀提督「待て待て待て…奴は、あの時にお前が沈めただろ!」
大和「えぇ…そのはずなのですが…」
その時、執務室の扉がゆっくりと開いた。
近代化戦艦棲姫「ありゃ別に沈んでねぇぜ…?大和の砲撃と同時に潜航しただけで」
???「アノ…ナンデ、私マデ」
扉を開けた近代化戦艦棲姫の後ろには影に隠れる駆逐艦娘の春雨…その姿に酷似した容姿の深海棲艦がいた。
近代化戦艦棲姫「御挨拶と行こうぜ?”駆逐棲姫”」
???⇒駆逐棲姫「ゴ挨拶トイコウ…ジャナイ!何故私を連レテキタッ!」
近代化戦艦棲姫「ハハッ…久しぶりに浮上したんだ。楽しく行こうじゃないか」
駆逐棲姫「マァ…ソウダケド…」モジモジ
駆逐棲姫は頬を赤らめて…顔を近代化戦艦棲姫から逸らし、モジモジしている。
それを近代化戦艦棲姫はニヤニヤしながら眺めていた。
近代化戦艦棲姫(素直じゃ無いなぁ…)
横須賀提督「…はぁ!?」
大和「…はっ!?…それは二回目ですよ…提督」
横須賀提督「いや…そうじゃなくて何で駆逐棲姫が此処にいるんだよ!?」
また横須賀提督が豆鉄砲を喰らった鳩のような顔をしている。
顔芸が好きなのか…?
近代化戦艦棲姫「駆逐棲姫は俺が連れてきた」
横須賀提督「連れてきたじゃねぇ!何連れてきてんだ!」
近代化戦艦棲姫「?どうした…何ら問題は無いだろう…?」
横須賀提督「問題大有りだよ…ったく、何でこうなったんだか…」
横須賀提督は頭を抱えている。何をやってるんだか…
駆逐棲姫「戦艦棲姫ッ!ハヤクワタシヲ帰ラセロッ!」
近代化戦艦棲姫「まぁまぁ、落ち着けよ…」
早く帰りたいからと、ジタバタして暴れているが、ソレを近代化戦艦棲姫が押さえつけている。
※ゲームの異聞坊ノ岬沖海戦とは少し違う。
このSSへのコメント