ホームレスが司令官 Part1
2015/6/16開始 8月14日Part1終わり
艦これを中途半端にやって止めた者ですので、艦これの知識・艦自体の概略、歴史もあまり覚えていませんが、映画見てて思い付いたのでやってみようと思います。
地の文とナレーターの文はキートン山田さんの声、つまりちびまる子ちゃんのナレーター声で再生するのが、オススメ。
ホームレスは誰をイメージすればいいかとううと「ホームレスが中学生」のホームレスさんを思い浮かべると宜し。
ホームレスが司令官
×××鎮守府にて
電「…………」
司令官(ホームレス以下ホと略す)「…………」
電(なんでこうなったのです?)
電「あのぉ……司令官さん?」
ホ「?」
電「ご指示を出してほしいのです。」
ホ「遠征……」
電「電しか居ないので無理なのです。」
ホ「これ………やって。」
電「建造ですね。それなら大本営から支給されてる資源だけでも出来るので、大丈夫なのです。」
ホ「……」コクリ
電「建造時間は……1時間みたいなのです。」
ホ「……」スクッ
電「あれ?立ち上がってどこに行くのです?」
ホ「……」ドア、ガチャ
電「あわわ、行ってしまったのです。ちょっと気になるのでついて行って見るのです!」
鎮守府付近の埠頭にて
ホ「……」カラン、カラン……
電「ゴミ拾いしてるのです。それくらい電に任せてもいいのに、偉いのです。」ホの死角からこそりと覗いてる。
ホ「…………!」
電「ん?何かに気付いたのです?」
ホ「……」クルッ、電の方を向く
電「あわわ!びっくりしたのです!」
ホ「どうか……した?」
電「何か言ってるけど、小さくて聞こえないのです。こうなったら近くまで行ってくるのです……何か言いましたか?司令官さん。」
ホ「どうか……した?」
電「何もないのです。電はただ着いて来ただけなのです。」
ホ「そう……」
電「あっ、そうだ!電もお掃除お手伝いするのです!」
ホ「……」カラン、カラン……
電「何も言わないという事はオッケーという事と捉えるのです。」カラン、コロン……
ホ「……」首を横に振る
電「?どうかしたのです?」
ホ「ん。」スチールのマークを指差し
電「あぁ、分別という事なのです?」
ホ「……」コクリ
電「偉いのです。お掃除だけじゃなくて、分別も細かくするなんて。」カラン、コロン……
ホ「?」カラン、カラン……
電「さぁ、建造終了時間までにこの埠頭を綺麗にしちゃうのです!」カラン、コロン……
ホ「……」
なんやかんやで時が経った……
電「さて、殆どゴミはなくなったのです。帰りましょう、司令官さん。」
ホ「さき……帰ってて……」
電「まだ、することあるのです?」
ホ「……」コクリ
電「どうせなら、最後までお付き合いするのです。」
ホ「……」困り顔
電「どうかしたのです?」
ホ「誰か……鎮守府に……」
電「あっ!新人さんのお迎えの事なのです?」
ホ「……」コクリ
電「分かったのです。そういうのならお先に帰るのです。」
ホ「……」手を振る
鎮守府にて……
球磨「誰の出迎えも無いとは、球磨も舐められたもの球磨。おーい!誰か居ないクマかー!」
シーン…………
球磨「……なんだか、怖くなって来たクマ。もしや幽霊が適当にボタン弄ってたら出来ちゃった艦クマ?」
首ブンブン振り
球磨「現実的な事を考えるクマ。幽霊なんているわけないクマ…………そうクマ!幽霊なんているわけないクマ!にしても一人も居ないなんて呑気な鎮守府クマ。もしこんな時に襲われたらどうするクマ…………!」ガクブルガクブル
球磨「もしや、全員襲われて、無人鎮守府になってしまったクマ?!…………いやいや、そんなわけないクマwwwwそんな事あるわけないクマwwあ、ある訳ないクマよね!!」
シーン……
球磨「…………そうクマ!司令官室のクロゼットならいい感じに狭くて、襲われる可能性低くなるクマ!……襲われるって何にクマ?」
風がそよぉ〜
球磨「クマー!!!!!!」バタバタバタバタ
司令官室のクローゼットの中
球磨(クローゼットの中で隠れるなんて、どこぞのタカシくま!一体何色の鬼に追われてるクマ!しかもガクブルが止まらないクマァ!)
ドアの音
球磨「!!」
トコトコ
球磨(これは……お姉ちゃんだから覚悟を決めないといけないクマ……こうなったら艤装展開して徹底的に戦って、海の藻屑……いや陸の埃になってくるクマ。まだ見ぬ妹達よ、多摩、木曾、その他。お姉ちゃんを許してクマ。)
球磨「クマアァァァァァ!!!!」バタン!!クローゼットのドア蹴破り
電「ふにゃゃゃあああ!」バタン……
球磨「クマ?」
電「……」チーン…………
球磨「あれ?もしかして気絶させちゃった……クマ?」
そしてその頃ホームレスはというと……
ホ「……」
集めたカンカンを換金してきて、ちょうど帰ろうと思っていた所に良い匂いが公園からしたので公園の炊き出しに並んでいたのであった!
ホ「………………」
きゅるるる……
お腹をさすりさすり
炊き出しの匂いで余計にお腹が減ったようです(^ω^)
そしてまた鎮守府に舞台を戻して……
球磨「悪い事しちゃったクマ。」電の頭を膝に乗せ、手のひらで電の顔を扇ぐ
電「……」チーン
球磨「にしても良かったクマ。他にも誰かいて良かったクマ」
電「……」チーン
球磨「んー、でも肝心の司令官が見当たらないクマ。一体どこにいるクマ?」
電「……」チーン
球磨「それに駆逐艦一人に留守番させるとは、大変な仕事をさせる司令官クマ。」
電「……」チーン
球磨「うーん……中々起きないクマね。ちょっと首元失礼するクマよ……」脈拍計り
電「……」チーン
球磨「クマ!!」
電「……」チーン
球磨「ま、まさか!こ、殺し……そんな訳ないクマwwちゃんと脈もあったクマw」
球磨(こ、怖かったクマ〜、もしそうだったら、またお姉ちゃん、妹達を見ずして死ぬ所だったクマ……)
球磨「でも中々起きないクマね。」
電「……」
球磨「まぁ、いいクマ。電をこんな風にさせた司令官が戻ってくるまでこのままでもいいクマ。」
電「……」
球磨「可哀想に、気絶させられてしまって……」
ドアガチャ
球磨「おっ、司令官が帰ってきたクマね。司令官!」
ホ「?」
球磨「クマアァァァァァァ!!本当に出たクマアァァ!!」バタン
風貌見て気絶
電「……!」パチリ
電「んんーん……なんかとてもうるさいもので寝て、またうるさいもので起きた気がするのです……?」ムニ
電「なんで膝になんか乗ってたのです?あっ、司令官さん。お帰りになったのです?」
ホ「……」コクリ、そして球磨を指差し。
電「あっ、球磨さんのお膝で眠ってたみたいなのです。ん?球磨さん?あっ!新人さんなのです!」
ホ「……」コクリ
球磨「……」チーン
電「でも眠ってるみたいなのです。」
ホ「……」球磨の肩揺すり揺すり
球磨「んんー、はっ!ゆ、ゆう、れいだ……クマ……」目パッチリ
電「違うのです。この方は司令官さんなのです!失礼なのです!」
球磨「えっ、えええぇぇぇ!!本当クマ?!」
電「本当なのです。」
ホ「……」コクリ
球磨「こ、このホームレスみたいなのが、本当に司令官クマ?」
ホ「……」しかめっ面
球磨「ヒィィィ!!」
ホ「ホームレス……違う……」
電「そうなのです!司令官さんなのです!」
ホ「小官……Freeman」
球磨「フリー……マン?」
ホ「……」コクリ
電(……結局同じと思う電がおかしいのです?)
球磨「と、取り敢えず、分かったクマ。今度からはフリーマン司令官と呼ぶクマ。」
ホ「……」ニンマリ
[chapter1: 何、してるの?ホームレス? ]
司令官室にて
電「ふぅ……司令官さん。遠征やって来たのです!」
球磨「くまぁぁぁー、これくらいだと欠伸が出る程楽クマ。」
ホ「軍人……ヒマ……良いこと……」
球磨「確かに、その方が楽でいいクマ。」大きな欠伸をする。
電「そういう意味じゃないと思うのです……」
ホ「……」コクリ
電「でも、司令官さん?」
ホ「?」
電「いつまで遠征やるのです?」
ホ「?」
電「?」
球磨「???」
電「あっ!分かったのです!司令官さん、出撃コマンドの遠征以外の部分を見るのです!」
ホ「……」マジマジ
電「そこの海域進出の所を見るのです!この様に、私達の目的はこの海域を攻略する事なのです。」
ホ「……」
電「分かったのです?」
ホ「……」コクリ
球磨「ほ、本当に大丈夫クマ?何か不安になって来たクマでも、一応士官学校出てるクマよね?あれ?でも学校行くお金あったのに、なんでホーム……」
ホ「……」ただただ球磨の方を遠い目をしながら見つめていたのであった。
球磨「じゃ、なくて」アセアセ
球磨「フリーマン……だっけ?フリーマンクマ?」
ホ「人の……過去……知らぬ方が……」
球磨「そ、そうクマね……で、そうそう海域進出しなきゃいけないクマ。クマがいるならお供に駆逐艦一隻居れば十分クマ。」
ホ「……」コクリ
電「それじゃ、行ってくるのです。」
ホ「……」コクリ
電「あっ、でも司令官さんも別に付いて来ていいんですよ?世の中には心配で付いて来たり、艦娘だけじゃ戦力不足で司令官も戦ったりする司令官もいるくらいなのです。」
ホ「……」スクッ
球磨「おっ、付いて来るクマね?」
ホ「……」コクリ
電「それじゃ、出発進行!なのです。」
鎮守府埠頭
球磨「付いて来ようとしたはいいが、どうやって海を移動するクマ?」
電「それについては大丈夫なのです!あれを見てなのです!」指差し
そこにあったのは一隻のタグボートであった。
ホ「……」マジマジ
電「あれで付いて来るのです!」
球磨「えっ?どうやって動かすクマ?原動機無いクマよ?」
電「えーと」スカートの中を探り探り
電「これなのです!」パンパカパーン
電が手にしていたのはロープであった。
球磨「引っ張るのか……あれ、フリーマンはどこ行ったクマ?」
電「あっ、もう乗ってるみたいなのです。早く行くのです。」
司令官は既に一人ポツンとタグボートに胡座をかいて乗っていた。
球磨「なんだか、ボートと服装と容貌のお陰で漂流者に見えてきたクマ。」
電「そう思っても言っちゃいけない事と良いことがあると思うのです。」
航路の道中にて、太陽はさんさんとホームレス達を照らしていたのだった。
球磨「風が気持ちいいクマ。陸でじっとしてると蒸し暑くて死にそうクマ。」ひっぱりー
電「電もそう思うのです。」ひっぱりー
球磨「司令官もそう思うクマ?」クルッ
後ろを見ると、風のお陰でヒゲや髪が大変な事になっていた。例えるなら某壊滅した教団の教祖の飛行中の時に髪が全て後ろにいった時のアレである。
球磨「ブフっwww」笑い堪え、進行方向を見る
電「?どうかしたのです?球磨さん?」
球磨「後ろを見てはいけないクマ。世の中には見て良いものと悪いものがあるクマ。」
電「?」クルッ
振り返ると先程とは違って、目が風圧で閉められず、口も開けっぱで、頬がぐにゃんぐにゃんに波を打っていた。所謂、アニメによくあるいきなり超高速で移動したら顔がとてつも無い程歪んでいるアレである。
電「ブフっwwwくw球磨さんwwいっww一回ww速度を落とすのですwww」
球磨「アハハハwwwwはぁ、はぁ……笑い死ぬ所だったクマ。」
電「し、司令官さん!大丈夫ですか!」
ホ「……」
顔が先程の状態から戻らないようである。
電「と、取り敢えず速度を落として行くので、行きますね?」
ホ「……」変顔のまま、コクリ
そして、第一地点に着いた
電「大本営からの情報によると、この辺りの現在の時刻に敵が出没するそうなのです。」
球磨「ふぅ……腕が鳴るクマ。それなりの相手だと嬉しいクマ。」
ホ「……」タグボートに付属してたオールを頭の上の方で海面と平行にぶんぶんと振り回す。
球磨「?何やってるクマ?」
電「……?電にも分からないのです。」
ホ「索敵」
球磨「あぁ、分かったクマ。そのオールはレーダーのあのクルクル回ってる奴を現してるクマね?」
ホ「……」コクリ
電「おぉ、すごいのです。球磨さん。」
球磨「それほどでもないクマ///」
電「あっ!反応があったのです!」
ホ「……」手招き
電「あっ、詳細なのです?」
ホ「……」コクリ
電「艦種はハ級なのです!ちょっと耐久が強い者なのです。それで場所はこの辺りです。」スカートの中から出した海図に指差し
ホ「……」指で海図をなぞりなぞり
球磨「我々が行くルートクマね。」
ホ「……」身振り手振り
電「出来るだけ二人の間隔を開けるのです?」
ホ「……」コクリ
そして色々と指示を出した。
無理にt字戦に持ち込むのではなく、反航戦で行き、間隔の空いた所に敵を入れて、敵を左右から砲撃する物であった。
そして、ついに敵が視界に入って来た。
電「あっ!来たのです!」
球磨「クマぁ!」
ホ「……」肘を伸ばしオールを真っ正面に向けていた。
電「ぜ、全艦!全速前進?」
ホ「……」コクリ
球磨「わくわくしてきたクマ。」
電「司令官さんはここで待ってて下さいね?」
ホ「……」コクリ
球磨「行くクマ!」
電「まっ、待っててなのです!艦列が乱れるのです。」アワアワ
ホ「……」ピーピピー……
球磨「ん?なんか耳元から聞こえるクマ……これは……モールス?」
電「司令官からの信号なのです。全速前進とは言ったが、艦隊の速度に合わせろと言ってるのです。ほら、怒られちゃったのです。」
球磨「あちゃー、やっちゃったクマ。ずっと遠征ばかりで色々ストレスが溜まってたからつい。」
電「あっ、そろそろ射程に入るのです。あっ!砲撃開始だと言ってます!なのです!!」
球磨「球磨を舐めるクマー!!」
電「敵の進行方向に合わせつつ艦列を維持だそうです!」
球磨「了解クマー!!」
ホ「……」うんうんと頷いていた。
ホ「……!」ピー……
球磨「?ちょっと右舷回頭クマね。」
ちょっとだけ回頭したその直後。
球磨「至近弾来るクマ!」
至近弾が来たが、事前の指示のお陰で衝撃波による船体への被害は少なかった。
球磨「おぉ、ナイスタイミングクマ。」
電「あっ!やったのです!クリティカルなのです!」
球磨「おぉ、やったクマね!!もう敵は戦闘続行不可で沈んで行くクマ。」
電は司令官を敵艦撃沈跡に連れて来た。
ホ「…………!」海に飛び込んでいった。
電「あれ?なんで潜っちゃったのです?」
球磨「てか、ゴーグル着けてたクマ?目大丈夫クマか?」
電「あっ、戻って来たのです……?」
球磨「なんか、船に上がりにくそうクマね。ちょっと手伝ってやるクマ。ちょっと、重いクマね。よいしょっと……おおぉ!!」
電「ドロップ艦なのです!」
ホ「?」
球磨「ドロップ艦というのは航海中に何故か出てくる艦娘のことクマ。詳しい事はDMMに聞いて欲しいクマ。」
電「はわわ!世界観を壊すような事は避けるのです!」
球磨「世界観も何も、ホーム……フリーマンが司令官の癖に、何を言うクマ。どこにそんな司令官がいるクマ。」
電「ここにいるのです。」
ホ「……」羅針盤手に持ち、電達に見せる。
電「取り敢えず、夕立さんは司令官のタグボートに乗せて、そのまま行くのです?」
ホ「……」コクリ
球磨「よし、それじゃ、レッツゴークマ。」
電「こちらのルートですと、この敵の出没情報があるのです。」
球磨「さっきよりも、ちょっと強い敵が出てくるみたいクマ。だから、司令官も頑張るといいクマ。」
ホ「……」コクリ
なんやかんやで着いた。
ホ「…………」オール振り回し
電「索敵開始なのです!」
球磨「……」
電「来ないのです……」
ホ「……」身振り手振り
球磨「現状維持クマね。」
電「あっ!あったのです!反応あったのです!敵は……情報と違うのです!軽巡ホ級、軽巡ホ級、駆逐ロ級なのです。」
球磨「編成が違うクマ……軽巡が2隻も……」
電「艦の位置はここなのです!」スカートから取り出した海図に指差し
ホ「…………」
球磨「どうするクマ?」
ホ「……」モールス
電「我々が大本営から賜った任は海域攻略にあって、敵艦を全て撃滅するにあらず、ということは制海権確保が任務であり、現在の状況から判断するに、撤退は必要なし……と言ってるのです。」
球磨「どんだけ速いスピードでモールスを打ってるクマ?」
電「気にしたら負けなのです。でも撤退しないということは勝機はあると考えてるのです?」
ホ「……」コクリ
そして時が経ち……
電「あとちょっとで視界に入る筈なのです。」
球磨「来たクマ!」
電「同航戦に突入するのです。敵は単縦陣でこのまま向かってくるのです。」
ホ「……」モールス
電「回避に専念し、雷撃戦に持ち込め、だそうです。」
球磨「クマあぁ!!中破クマ!でもまだまだいけるクマ!」
電「ぎょ、魚雷戦用意なのです!」
ホ「……zzz」
球磨「球磨を舐めるなクマぁ!!」
電「なのです!」
敵は砲撃戦で終わらす予定だったのだが、その前に仕留められなく、慌てふためいていた為、雷撃戦の用意が一歩遅れていたのだった。
電「敵軽巡1隻は大破、もう一隻は中破なのです」
球磨「おっ、おぉ……いい痛さだ……クマ……」
電「球磨さん!大丈夫ですか!」
球磨「ただ……大破しただけ……クマ……気にするなクマ……」
電「戦果上々、戦術的勝利も勝利のうち、これ以上の戦果は不要である、帰投せよ、と言ってるのです。」
球磨「気にするなと……言ったクマ……」
ホ「……」モールス
電「直ちに帰投せよ、と再度言ってるのです。球磨さん、これで十分なのです。一緒に帰るのです。」
球磨「りょ、了解したクマ……」
そしてタグボートの所まで二人は戻ったのであった。
ホ「……」ニンマリ
電「なんとなく、喜んでる事は分かるのです。」
球磨「……なんで普通に喋らないクマ?」
ホ「……」モールス
電「これからはどうやら、モールスを使う事が多くなりそうなのです。」
球磨「作者に聞け、クマね?」
電「そんな事言ってないのです!普通に喉が潰れてるから喋りづらいから喋らないと言ってるのです!」
球磨「ぽい中々起きないクマ。結構重症ぽい?」
電「球磨さん……人のキャラを取らないで欲しいのです!」
球磨「もうやらないクマ…………たぶん。」
ホ「……起きてる。」
球磨「えっ?」
ホ「この人……起きてる。」
夕立「あれ?ばれちゃったぽい?」
電「いつから起きてたのです?」
夕立「砲撃戦からっぽい。あんなうるさければ嫌でも起きるっぽい。」
球磨「じゃ、手伝ってくれても良かったクマ。」
夕立「敢えて行かなかったぽい。」
電「どうしてなのです?」
夕立「面倒くさかったぽい。」
球磨「クマぁ!!」激おこ
夕立「じょ、冗談ぽい!味方の戦果を取ると嫌われると思ったからっぽい。」アワアワ
球磨「嘘付けクマぁぁぁ!!」
電「まぁ、まぁ球磨さん落ち着いて欲しいのです。」
夕立「と、取り敢えず夜になる前に帰りましょう!」
電「そうなのです!この状態で夜になって襲われたらひとたまりもないのです。」
球磨「分かったクマ。取り敢えずここは一旦引くクマ。だけど鎮守府に帰ったら……」
夕立「ひいぃ!!球磨さん、怖いっぽい!」
球磨「冗談クマ。怖がる顔が見れたからもう十分だクマ。」
そして鎮守府に戻っていったのであった。
そして午後の3時に到着した。
夕立「あれ?他には誰も居ないっぽい?」
電「司令官さんは今日着任したばかりなのです。」
夕立「という事は夕立も新人さんだけど、提督さんも新人さんぽい?」
ホ「……」コクリ
球磨「そんな事よりも、時間は三時クマ。三時と言えばおやつクマ。さぁ、食堂に行くクマ。」
電「あの……球磨さん?」
球磨「どうしたクマ?」
電「無いですよ?」
球磨「何がクマ?」
電「おやつ。」
ホ「……」ソロリソロリ
球磨「えっ……」
夕立「夕立はおやつの事よりも優先すべきは球磨先輩の修理っぽい。」
ホ「……」コクリ
球磨「そ、そうクマね。あんまり気にしてなかったクマ。ずーっと服を手で押さえてて、知らぬ間に忘れてたクマ。それじゃ、行ってくるクマ。」
夕立「まぁ、球磨先輩の事は置いといて、何かおやつみたいものでなくてもいいから食べたいっぽい。長い間寝てたからその分お腹減ったぽい。」
電「残念ながら、食料も無いのです。朝ここに来たらすぐに色々な所見て回ったのですが、あんまり備品の質も良くないのです。それに生活補填品も少なかったのです。」
夕立「やばいっぽい?」
電「あれ?司令官さんは?」
夕立「あれれ?どっか行っちゃったぽい。」
球磨の入渠中……
球磨「なんて事クマ。掛け湯をしたはいいものの、髪留め用のゴムがないクマ。それにタオルも小さい物がないから髪を手で抑えるしかないクマ。」
こんな所の備品も欠品しているのである。
球磨「これはとんだビンボーな鎮守府に来てしまったクマ。これでシャンプーが無かったら……この調子だと無くてもおかしくないクマ。」
一応、シャンプー・コンディショナー・トリートメントの容器はある事だけは球磨は確認していた。
球磨「……ちょっと調べて見るクマ。」
湯船から上がり洗い場まで向かい、そして取り敢えず木製の風呂椅子を一つ鏡の前まで持って行く。
球磨「まずは前座クマ。」
少しイスに腰を下ろす。
球磨「大丈夫クマね。」
いや、大丈夫では無かった、イスは既に変形している。そして……
球磨「……」バキッ!
イスが壊れるのであった。
球磨「…………予想通りだクマ。」
イスに座る事は諦め、和式便所の用を足す姿勢のまま、他の事も調べていく。
電と夕立が司令官室に行く道中
夕立「さっき、生活補填品が不足って言ったけど、例えば何が足りないっぽい?」
電「えーと、ですね。まず……」
ドックに再び視点を戻す。
球磨「まずはシャンプークマ。取り敢えずこれさえあれば他のはいいクマ。」
恐る恐るシャンプーの容器のポンプ部分に手を乗っける。
球磨「大丈夫。信じる者は救われるクマ。」
また視点を変えて
電「まず、シャンプーは無いのです。」
ドックにて
球磨「……」ポスッ
球磨「ま、まぁ……こ、これくらい許してやるクマ。」
次にコンディショナーに手を掛ける。
そして視点を変えて……
夕立「コンディショナーも?」
ドックでは……
球磨「……」ポスッ
視点を戻し
電「それもないのです。」
ドックにて……
球磨「…………」(唖然)
視点を戻し
電「でも、トリートメントはあったのです。」
ドックにて
球磨「……」ムニュ
球磨「……なんでクマァァァァ!!!」
視点を戻し
夕立「??なんか球磨さんの声が聞こえたっぽい?」
電「電には聞こえなかったのです。」
夕立「空耳っぽい。気にしなくてもいいっぽい。」
ドックにて……
球磨「なんで、シャンプーとコンディショナーが無くてトリートメントだけがあるクマァァ!!汚れたまま表面をカバーしてどうしろって言うんだクマァァァ!!!」
球磨「それに、ボディソープじゃなくて、牛乳石鹸ってどういう事だクマァァ!!クマァァァァァ!!!………はぁ……はぁ……落ち着いた…………やっぱ落ち着いてられるかクマァァ!!なんでトリートメントだけあるクマァァ!!」
そしてその頃ホームレスは
ホ「……」ムシリムシリ
道中に生えている食えそうな植物を採っていた。勿論、彼の知識は知識というよりも経験則である。であるからして別に彼にはこの草は絶対に大丈夫だ、などと思って採ってるわけではない。
司令官だが金は無いので、植物図鑑なんかは買えない。
植物図鑑を拾おうと思っても、落ちてるのはエロ本ばかりで植物図鑑は今まで見たこと無いのであった。
そしてドックにて……
球磨「はぁ……疲れたクマ。もうひとっ風呂入るクマ……」
球磨「あぁ……疲れたクマ……」
パチン!
その音は電気が切れた音であった。
球磨「…………もう、ツッコム気力も無い……クマ……」
そのままゆっくり沈んでいく球磨であった。
そしてホームレスが帰ってくる頃には既に日が暮れていた。
司令官室にて……
ホ「…………」ドスン、ドスン……
電「はわわ!そんなに大きな物を一人で運ぶのは大変なのです。電も手伝うのです。」
夕立「ん?これなにっぽい?」
球磨「沢山の草クマ。これでガーデニングでも始めるつもりクマ?」
ホ「食堂……」
電「食堂?あっ、食堂に行きたいのですね。食堂はこっちなのです。」
球磨「球磨も持ってやるクマ。」
夕立「夕立も持つっぽい!」
食堂の調理場にて……
完全に日も落ちた所で鎮守府内の主要部分の昼間には点いていなかった電灯が自動的に点いた。
ホ「お、おぉ…………」感動
球磨「今までどんな生活をしてたんだか、この反応で分かった気がするクマ。」
夕立「?」
電「それで、この草をどうするのです?」
ホ「……」鍋にどばっ!
電「た、食べるのです?!」
ホ「……」コクリ
球磨「ついに……球磨も仲間入りの時が来たクマか……」
夕立「前衛的料理っぽい?」
電(単なる野蛮な料理のような気がするのです……)
球磨「あっ!魚もあるクマ!買ったクマ?」
ホ「……」
木の枝に糸をくくって先っちょに安全ピンが付いてる物を見せられた。
球磨「ほ、本当に、これで釣れるクマか……」
そしてなんやかんやで料理らしき物が出来た。
調理中はずっと材料を見続けていた艦娘達であった。ある人は不安そうに見つめ、ある人は魚を見続け、ある人は興味津々に料理を見つめていた。
食卓に出された物は焼き魚とたぶん食べれる野草の塩スープであった。
電(こうして食器に入れるとまともに見えるのです……)
球磨「もう食べていいクマ?早く食べたいクマ。おやつだって食ってないんだから腹ペコだクマ。」
夕立「んー、この葉っぱの形面白いっぽい。」
電(あんな形の葉っぱ見たことないのです……)
ホ「……」合掌
電「い、いただきます……」
球磨「いただきますクマ。」
夕立「わー、この葉っぱこれ噛みづらいっぽい。」
そして何事も無く食い終わった。
ホ「……」合掌
電・球磨・夕立「ごちそうさま(なのです)(クマ)(ぽい!)」
ホ「……」食器を持っていこうとする。
電「食器洗い位電達がするのです。司令官さんは司令官室でゆっくりお休みしてほしいのです。」
夕立「ぽい!」
球磨「そうクマ。やってもらってばかりてのも悪いクマ。」
ホ「……」コクリ
洗い物中……
球磨「心配するまでも無かったクマね。」
電「でも何かラインを超えた気がするのです。」
夕立「でもお腹いっぱいになったからいいっぽい。」
球磨「そういえば、一体なんでフリーマンが司令官になったクマ?」
電「それは司令官さんに聞いてみないと電も分かんないのです。」
夕立「そういえば、ホームレスって臭いイメージだけど、提督さんは違うっぽい?」
電「そういえば臭いが気にならないのです。」
夕立「案外、最近のホームレスみたいに働きながらネカフェに泊まってシャワー浴びてたっぽい?」
球磨「今分かってる情報だけだとそうとしか判断できないクマ。」
電「そういえば、年齢も知らないのです。色々と分からない事が多すぎるのです。」
球磨「まぁ、どんな過去があろうと司令官は司令官だクマ。でも興味が湧くのは当然クマね。」
夕立「でも面白い提督さんって事は分かるっぽい。」
球磨「…………?」
電「どうかしたのです?」
球磨「…やばいクマ。トイレ!!!」
夕立「漏れるぽい?」
球磨「か、完全にあの食材のどれかのせいだクマ。お、お腹が、痛いクマ。と、取り敢えず球磨の分も洗っといてほしいクマ。」バタバタバタバタ
電「分かったのです。」
夕立「おぉ、香ばしい臭いが残ってるぽい。」
トイレにて……
球磨「ふ、ふぅ……取り敢えず出す物は出し切ったみたいクマ。にしてもこのSSで球磨ばかりなんで不幸な目に遭うクマ。でももうさすがに何も起きないはずクマ。」
こういうのをフラグというのである。
球磨「さて、紙を巻き巻きするクマよー。」カラン
球磨「………………」
そう。紙は切れてるのである。
球磨「もう、いやだクマァァァ!!!」
球磨「……でも球磨は成長するクマ。こう叫んでも何も状況は進展しないクマ。」ガッツポーズ
球磨「取り敢えずなんとかしてノーパンのままお風呂まで辿りつかなければならないクマ。」
そしてなんやかんやで風呂に着き、無事お尻も洗い終わり、これで不幸は終わった。
球磨「と、思ったのは球磨の間違いだったクマ。」
司令官室だった場所にて
電「……」
夕立「……」
球磨「どこの誰が……」
ホ「……」
球磨「鎮守府をダンボールで作るクマァァ!!!」
鎮守府がダンボール製だと発覚したのは次の様な経緯であった。
球磨「ふぅ……さて、そろそろ消灯時間になる頃クマ。」
電「ふぁぁぁ。そういえば、艦娘達の部屋を見たことが無いのです。」
球磨「えっ?無いクマか?」
夕立「んー、夕立部屋探してみるっぽい。」
電「そうですね。もしかしたら見逃してただけかもしれないのです。」
球磨「……」
(球磨には分かるクマ。絶対に無いクマ。段々とこの鎮守府での不幸を予測する事が出来る様になったクマ。)
探索中……
電「やっぱりそれらしき部屋も無いのです。」
夕立「他の建物も見たけどそんなのなかったぽい。」
球磨「やっぱり無かったクマ。でも寝れそうなスペースならあるクマ。」
電「どこなのです?」
球磨「食堂とか、倉庫とか脱衣所とか……あと絨毯の敷いてある司令官室とか。」
夕立「あれ?そういえば提督さんの部屋も無かったぽい。」
電「あっ、確かにそうなのです。」
球磨「鎮守府の外から毎日出勤しろという事クマね。」
電「……」
夕立「……」
球磨「まだお給料も貰ってないのに一体どうしろっていうんだクマ。それに球磨達はまだ未成年だクマ!」壁ドン!
壁ドンをした直後、鎮守府内が大きく揺れ始めた。
夕立「じ、地震ぽい!」
電「でも地面は揺れてないのです。鎮守府が変形していくのです。」
球磨は既に悟っていた。
球磨「…………」汗ダラダラ
球磨(もしかして……この鎮守府……)
電「はわわわ!壁が倒れてきたのです!」
夕立「おぉ!どこかのテレビ番組みたいにあそこに逃げれば大丈夫ぽい!」
球磨「と、取り敢えずこの場を離れて鎮守府はから出るクマ!さもないと……」バタバタ
電「そうなのです!」バタバタ
夕立「夕立もそうするっぽい!」バタバタ
鎮守府建物の外
電「はぁ…はぁ…」
夕立「おぉ、まだ揺れてるぽい。」
球磨「あっ、司令官はどこクマ?」
夕立「自分の命を優先させてたから気づかなかったぽい。」
電「と、取り敢えず司令官さんに鎮守府から出るように呼びかけるのです
。」
夕立「でも、もう時既にお寿司っぽい。」
球磨「……」唖然
球磨(これは球磨のせいになるクマ?)
完全に鎮守府は倒壊していったのである。
そして倒壊した鎮守府の司令官室だった部分にただ呆然と立っているホームレスがいた。
ホ「…………」
電「……」
夕立「……」
球磨「何で鎮守府をダンボールで作るクマァァ!!」
ホームレスは取り敢えず司令官室の壁であった塗装されたダンボールを拾い集めベッド替わりにして寝る態勢に入っていた。
電「……もうこうなればどうにでもなれなのです。」
電もダンボールを適当に拾いダンボールを敷いて寝た。
夕立「わーい、キャンプみたいっぽい!」
球磨(せ、責められてない……)
夕立「キャンプ!キャンプ!キャン、プッ、プー!!」
夕立も電の横にダンボールを敷き寝た。
球磨(これはビンボーとかそういう段階ではないクマ。大本営は何を考えてるクマ……)
鎮守府跡地には家電類、ドア、鉄骨の枠組み、ドアがそのままつっ立っていた。
球磨(初日でこんな悲劇に遭うと誰が想像できるクマ。作者は鬼畜クマ。まだ見ぬ妹達よ、球磨はどうやら暫くホームレス生活を送る事になりそうだクマ。あぁ、国破れる事あれど、どうして家まで壊れるクマ……)
そして球磨も電達の横にダンボールを敷き寝る態勢に入った。)
球磨は様々な事を思いながら寝ようとしていた。
球磨(取り敢えず、大本営に上申して鎮守府を再建しなければならないクマ。でも寝床よりもまず、食料だクマ。腹が減っては戦は出来ぬクマ。)
球磨は夜空を見上げた。
球磨(あぁ、空はあんなにあ……青じゃないクマ。黒いクマ。空はあんなに黒いのに……球磨の心境と同じクマ。)
夕立「んー、ワニ何個分のビタミンEっぽい?……zzz」
球磨(一体なんの夢を見てるクマ……にしても艦隊として機能するクマか?人数も少ないし、防衛出来ないクマ。でも人数もこの状況じゃ、増やせないクマ。食料が無い……)
一体どんな事になるやら……
しかしここで一番艦隊の事を考えていたのはホームレスであった。実はホームレスは軽い不眠症を患っているから、体が勝手に寝る間に考えて事をする習慣がある。
ホ(食料に関しては……私が何とかするとして、問題は士気の高め方だ。こんな所じゃ、戦う気も無くなってしまう。しかし、大本営はまともに取り合ってはくれないだろう。鬼畜だ。いくら強い艦娘が居てくれても待遇が悪ければ戦果も上がらないだろう……)
彼は一人で食料事情を何とかしようとするのであった。
そして朝4時の事である。ホームレス生活を最近までしていた彼はこの時間に起きてカンカンを拾いに行ったり、雑誌を拾いにいったり、ブラックバイトなどをしていた。
司令官になってからもカンカン拾いは続けている。そして今日もカンカン拾いである。
ホ「……」スクッ
ぽりぽりぽり
シャワーを浴びてないから痒かろうに。
そして司令官になってもホームレスである彼は鎮守府を出て駅前に向かった。
道中でもカンカンを拾い、駅前に着く頃にはそれなりにあった。※ゴミ箱から取るのは犯罪らしいですが、この町では黙認されてます。
ホ「……」ゴクッゴクッ
ホームレスになれば別に飲みかけであろうが、関係無いです。むしろ気にしてたら餓死します。
良いくらいの量になった所で、リサイクルセンターに持っていって、お金と交換してもらいます。
ホ「……」ジー
手元にある交換して貰った小銭を見る。
ホ(これで食料を買っても大した量にはならない……将来性のある物……)
ホームレスはホームセンターに行き、羽化用の卵を全額分つまり11個買って鎮守府へと戻った。
ホ「……」ギュルルル
何も食べずに長距離移動すればお腹も鳴って当然だろう。
ホームレスは鎮守府にある冬に出すストーブを出して、その横にタオルを底に敷いた段ボールを置いてその中に卵を置いた。温度・湿度計を見ながら、段ボールをストーブから近付けたり離したりしていい具合の所に置いた。
そして置き手紙を残して埠頭の方に向かった。
そして5時半である。この時間が規則で定められている起床時刻ではあるが……
夕立「あむあむあむ……zzz」
球磨「んんー、そうクマ。そこをよく揉むクマ……zzz」
電「……電はまだ寝ぼけてるのです?」
夕立「あむあむあむ……ガブっ!……」
球磨「おっ、おぉ……結構効くクマ……」
電「……見なかった事にするのです。取り敢えず、もう時間みたいなのです。けれどももう少し寝かせとくのです。」
そして電は司令官の寝ていた所に向かったが、そこには居らず、ストーブと段ボールが置かれていた。
電「この時期にストーブなのです?しかも付けっ放しなのです。あっ、お手紙があるのです。」
手紙:一時間に一回卵を90度回す係りを作って。段ボールの位置は動かさないで。
電「卵?」
電は段ボールを覗いた。そこには綺麗に整列してある卵があった。
電「鶏の卵なのです!卵を育てるのですね。了解したのです!って卵の迷惑になるから大きな声は出さない様にするのです。」
夕立「何してるっぽい?」
電「はわわわ!びっくりしたのです。」
夕立「おぉ!今日の朝ごはん!卵!卵!卵焼き!」
電「ちっ、違うのです!そ、それよりも小さい声で喋るのです。」ヒソヒソ
夕立「なんでっぽい?」ヒソヒソ
電「これは司令官さんの」ヒソヒソ
夕立「司令官の朝食?」ヒソヒソ
電「違うのです。」ヒソヒソ
夕立「じゃ、昼食?」ヒソヒソ
電「だから違うのです。司令官さんが。」
夕立「司令官さんが食べる昼食?」ヒソヒソ
電「ち、が、う、の、です!これは。」ヒソヒソ
夕立「ストレスが溜まった時に投げる卵?」ヒソヒソ
電「……」イライラ
電「育てるのです。」イライラ
夕立「育てて、中身が成長した所で茹でて食べるっぽい?」
電「……」チーン
夕立「あれ?どうしたっぽい?」
電「も、もう説明するのは諦めたのです……取り敢えずこのお手紙を読むのです……」
夕立「ほうほう。分かったっぽい。孵化させて鶏にして卵産ませるっぽい。」
電(さ、最初からこれを読ませればよかったのです……)
球磨「ふあぁぁ、何してるクマ?」
電「あっ、球磨さん起きたのです?これを見るのです。」
球磨「自給自足生活を始めるクマね。」
電(一体この差はなんなのです……)
夕立「それでこれを一時間毎に90度回転させなきゃいけないっぽい。」
電「そうなのです。誰がやるのです?」
球磨「こういう時はじゃんけんに限るクマ。勝った順番で一日ずつ交代してやればいいクマ。」
夕立「それでいいっぽい。」
電「それじゃ。」
球磨、夕立、電「最初はグー。じゃんけん、ポイ!」
夕立「おぉ!一番目っぽい!」
球磨「それじゃ、残ったもの同士でやるクマ。」
電、球磨「最初はグー、じゃんけんポイ!」
電「負けちゃったのです……」
球磨「それじゃ、今日は夕立の番クマ。忘れないでやるクマよ。」
夕立「大丈夫っぽい。でも今気づいたっぽい。球磨先輩の肩が濡れてるのはなぜっぽい?」
球磨「?……おぉぉぉ!な、なんでこんな事になってるクマァ!」
電(言うと面倒臭そうなので、言わないのが得策なのです。)
夕立「あっ!提督さんが来たっぽい!」
球磨「おっ!お魚クマ!」
電「司令官さんばっかりお仕事しすぎなのです。たまには電達に任せてみるのです。」
球磨「そうクマ。司令官たるもの、部下をこき使ってなんぼクマ。」
ホ「……」コクリ
電「それで、今日はどうするのです?」
ホ「1-2……」
夕立「今回は夕立も参加したいっぽい。」
ホ「……」コクリ
球磨「でも、その前にお魚クマ。」
そして調理し終えて、昨日の温め直したスープと焼き魚が朝食である。
球磨「……このスープ残していいクマ?」
ホ「?」
球磨「毒草が入ってるクマ。二度も同じ目に会うのは嫌クマ。」
ホ「……」コクリ
ホームレスは球磨のスープを取って一気に飲んだ。
球磨「よく飲めるクマね。」
ホ「何度も飲めば……」
球磨「耐性が付く物かクマ?」
ホ「……」コクリ
電「電も飲んだけど、何も無かったのです。」
夕立「球磨先輩は不幸っぽい。」
球磨「これも全て作者のせいクマ。」
電「言っちゃダメなのです。」
球磨「取り敢えずお魚はうまかったクマ。ごちそうさまクマ。」ガタッ
夕立「どこ行くっぽい?」ズズッ
球磨「強くなる為に少し体動かしてくるクマ。燃料、弾薬補給していいクマか?」
ホ「……」コクリ
球磨「それじゃ、行ってくるクマ。」
電「行ってらっしゃいなのです。」あむあむ
夕立「ふぅ、お腹いっぱいっぽい。そうだ回さなきゃいけないっぽい。」ガタッ
ホ「回したら戻って……」
夕立「すぐ戻るっぽい。」
元司令官室付近
夕立「さーて、卵ちゃんはちゃんとお寝んねしてるっぽい?」
勿論、返答する訳も無い。
夕立「そういえば何で回さなきゃいけないっぽい?」くるっ、くるっ
夕立「うーん……」くるっ、くるっ
夕立「寝返りできないからさせてあげてるっぽい?」くるっ、くるっ
夕立「さーて、終わったぽい。提督さん、今戻るっぽい!」ピューン
そしてその間ホームレスはというと
ホ「はい……はい……はい…………はい……はい。了解……」ピッ
電「どうな結果だったのです?」
ホ「明日に……」
電「どうなるのです?」
ホ「再建目処が経つまでの……」
電「仮設鎮守府を置くのです?」
ホ「……」コクリ
電「備品とか食料とかはどうなのです?」
ホ「……」首横振り
電「ダメなのですか……」
ホ「ごめん……」
電「司令官さんのせいじゃないのです。」
夕立「提督さん、戻って来たっぽい。」
電「ちゃんと全員揃ってたのです?」
夕立「うん。ちゃんと全員寝てたっぽい。それで提督さん、ご用事はなーに?」
ホ「……球磨戻るまで……遠征。」
夕立「了解したっぽい。そういえば旗艦は変えないっぽい?」
ホ「?」
電「あっ、教えてなかったのです。旗艦にした艦娘は他の艦よりも多く経験値が貰えるのです。それで旗艦にするには各艦隊の一番艦にすればいいのです。第一艦隊の一番艦は秘書艦と言って、司令官さんのお手伝いもするのです。それで今は初期の配置からなにも変えてないので、電が秘書艦をやらせてもらってるのです。変えられますか?司令官さん。」
ホ「……そのまま。」
電「了解したのです。」
遠征4回目の復路に入った所で球磨は戻って来た。
球磨「あぁぁぁ、疲れたクマァ。あれ電達は?」
ホ「遠征。」
球磨「そうクマか。」
ホ「帰ってきたら1-2。」
球磨「分かってるクマ。結構強くなったから期待するクマ。」
ホ「……」コクリ
球磨「それじゃ、埠頭まで行って待ってるクマ。司令官は今回も付いて来るクマ?」
ホ「する事ある……」
球磨「そうクマか。それじゃ、戦果を見てびっくりするなクマよ。」バイバイ
ホ「……」バイバイ
埠頭にて
球磨「うーん、いつ見ても青い海クマ。なんやかんやで今はこの生活でも大丈夫クマ。でももし雨なんかが降ったら最悪クマ。この屋根の無い所で雨の降る中寝たら風邪引くクマ。」
埠頭の端に座り足をフラフラさせながら物思う球磨であった。
球磨「でも…………でも司令官はそれを多分何年間も耐えて来てるんだクマ。恐らく球磨の方が若いんだから、球磨が耐えられなくてどうするクマ。ただ今は頑張って任務をこなしつつ、生活にも精をかけなきゃいけないクマね……」
夕立「おーい!」手ブンブン
球磨「ん?帰ってきたクマか。おーい!こっちクマァー!」
電「ふぅ……今回もちゃんと資源を持ってこれたのです。」
球磨「お疲れ様クマ。」
夕立「それじゃ、資源置いてきたらすぐ戻るからそこで待っててっぽい。」
球磨「分かったクマ。」
電「よいしょ、よいしょ。」
球磨「やっぱ、球磨も手伝うクマ。ちょっと寄越すクマ。」
電「ありがとうなのです。」
そして、資源を置いたら補給してそのまま1-2に向かっていったのであった。
彼女達が出撃した頃ホームレスはというと鎮守府の素材であったダンボールかき集めていた。
ホ「…………」ドス、ドス、ガバッ!
大量にダンボールを持って、一箇所に纏めていた。
ホ「…………」ドス、ドス、ガバッ!
そして集めている間に鎮守府に回収業者がやってきた。
その回収業者はホームレスが日頃カンカンとお金を交換してくれるリサイクルセンターの人だった。
「あれ?鎮守府からの回収依頼なんだけど、お前さんがいるんだい?」
ホ「司令官……」
「あぁ、司令官の代理バイトってとこかい。それでこの段ボール全部かい?」
ホ「…………」ダメな物を指差しバッテンと腕を使って教える。
「あれと……あれがダメって事か。よし分かった。時間がねぇから俺も手伝ってやるよ。」
ホ「……」お辞儀
「いいって事よ。うちを毎度毎度ご利用頂いてるだからそれくらい関係ねぇだ。」
ホ「…………」ドス、ドス、ガサッ!
「そういや、この仕事はどれくらいお金が貰えるんだい。国からだから結構稼げるだろ?」ドス、ドス、ガサッ!
ホ「……」お口ミッフィー
「へぇ……守秘義務って奴かい。ということは結構あるだな。」ドス、ドス、ガサッ!
ホームレスはただ知らないだけである。そもそもこの調子だと給料が貰えないのでないかという不安もあった。
「それで最近米にありつけた事はあるかい?」ドス、ドス、ガサッ!
ホ「……」指で一と示す
「自分で買ったのかい?」ドス、ドス、ガサッ!
ホ「炊き出し……」ドス、ドス、ガサッ!
「あぁ、そうかい。そこでなお前さんに少しいい話がある。」ガサッ!
ホ「?」
「クズ米って知ってるかい?」
ホ「?」
「クズ米ってのはな、サイズが小さかったり、虫食いとかにあったり、欠けていたり、未成熟だったりする米で基本的には加工品とか、例えばせんべいとかに使われる奴なんだが、知り合いの農協の連中がそのくず米が世の中に出回り過ぎて販売口が無くて、米の倉庫を圧迫するからって捨てなきゃいけないんだが、勿体ないと思ってるらしいんだ。そこでだ、慈善活動の一環でリサイクルセンターに一部渡してくれて、お前さんみたいな連中にお金だけじゃなくてお米もくれてやってやれって言われてんだ。確かにくず米は加工用だったり、家畜の餌用とかそういう事で使われてるからそのままでは美味しくはないだろう。でも米を食えないよりは十分ましだろ?」※くず米の説明間違ってるかもしれない。
ホ「……」コクリ
「欲しいか?」
ホ「今カンカン無い……」
「そうかい。でもくれてやるよ。毎度毎度ご利用してくださってるんだ。サービスって奴だよ。サービス。ほれ、今までの分全部とは言わねぇが、車の中にあるから、結構な量だぞ。集め終えたら、渡してやるよ。」
ホ「ありがとう……」お辞儀
「珍しいね、お前さん。喋ってお礼するなんて。さっ、早く回収しちまおうか。」
ホ「……」コクリ
「いやぁ、にしても鎮守府ってのは広いねー……?お前さん、鎮守府の建物はどうしたんだい?この骨組みだけってわけじゃ無いだろう?」ドス、ドス、ガバッ!
ホ「……」段ボール指差し
「えっ?この段ボールが鎮守府だったって言いてぇのかい?」ドス、ドス、カバッ!
ホ「……」コクリ
「こりゃ、おったまげたなぁ。という事は……お前さんは慣れとるだろうからいいとして、ほれ、鎮守府には艦娘とやらが居るのだろう?」ドス、ドス、ガバッ!
ホ「……」コクリ、ドス、ドス、ガバッ!
「だよな。というこたぁ、女の子も外で寝てるってのかい。普通、寮とかあるとか聞いてるが……無いよな?」ドス、ドス、ガバッ!
ホ「……」コクリ、ドス、ドス、ガバッ!
「一体、お国は何をやってるんだが、そりゃ、前任の司令官もすぐ辞めちまうわな。」
ホ「明日、なんとか……」
「明日なんとかって言ったってすぐ鎮守府、再建出来る訳じゃないだろう?それに風呂だって、丸見えじゃないかい。あれじゃ、艦娘達も入れない。せっかく俺達の町の海を守ってくれてる艦娘と司令官なのに、何をやってるんだか…」ドス、ドス、ガバッ!
ホ「……」ドス、ドス、ガバッ!
「にしても……多いな。」ドス、ドス、ガバッ!
ホ「……」コクリ
「こりゃ、一台だけじゃ足りないな。もう一台、いや2台、10t呼ぶか。」
ホ「……」ドス、ドス、ガバッ!
「あっ、もしもし?あぁ、えーとね、今、鎮守府に居るんだが、10t2台お願い。えっ?今1台出払ってる?あぁ、そんじゃ、うん……うん。それで、うん。はーい、よろしくお願いします。」ピッ
ホ「……」ドス、ドス、ガバッ!
「こりゃ、ダンプだけじゃなくてブルドーザーも必要か?」
そこにはまだ、鎮守府一面に広がる段ボールの山があった。
そして段ボールと格闘中に、電達は深海棲艦と格闘し始める所であった。
電「目標海域到達、索敵開始なのです!」
夕立「情報によれば、ここの海域はそこまで強くないっぽい。」
球磨「ただこの次のマスはキツイ気がするクマ。一旦ここの敵を倒したら鎮守府に戻った方がいいクマ。どうするクマ?」
電「艦数はここのマスでも2〜3隻は居るのです。次のマスだと更に多くなるのです。だからここの敵を倒したら戻るのです。」
夕立「分かったっぽい……来たっぽい!軽巡ヘ級と駆逐ロ級2隻っぽい!このルートだと同航戦っぽい。」
球磨「電どうするクマ?」
電「えーと、このまま単横陣で行くのです。」
夕立、球磨「了解(ぽい!)(クマ)。」
電「あの軽巡ヘ級が射程に入り次第、各個に砲撃開始するのです!」
球磨「いくクマ!」
敵艦隊は軽巡へ級を先頭に電を中心とする単横陣の艦隊に突っ込んできた。
先頭にいる軽巡へ級が先に砲撃を開始してきた。
電「電、砲撃開始なのです!」
球磨「クマァァ!!」
夕立「もうちょっと電の方に寄るっぽい。」
電「ヘ級の砲台を破壊したのです!」
球磨「敵艦隊はこの距離で右舷回頭しようとしてるクマ。」
電「T字戦には持ち込ませないのです。敵に合わせて現在、単横陣では右翼だった夕立を先頭にし、左翼だった球磨さんを殿にした単縦陣に変更するのです。球磨さんは敵後方のロ級の撃沈に力を入れるのです。」
球磨「了解だクマ。」
夕立「ヘ級移動不能になったぽい!この間にヘ級の前に出てt字にしていいっぽい?」
電「それでいいのです。あっ!はわわわ!電中破なのです!」
球磨「敵殿のロ級撃沈クマ!もう一隻のロ級後方に出てt字にするクマ!完全に敵を包囲するクマ!」
電「敵ヘ級撃沈なのです!ロ級に降伏勧告をするのです!」
球磨「貴官は完全に包囲されてるクマ。大人しく降伏するクマ!」
敵ロ級は前面を夕立、右舷に電、後面に球磨という三面からの半包囲されていた。
夕立「勝ち目は無いっぽい!」
電「私達は貴官を不当に扱う事はないのです!だから降伏するのです!」
ロ級「ワ・レ・イ・キ・テ・オ・ジ・ョ・ク・二・マ・ミ・エ・ル・ミ・チ・ヲ・シ・ラ・ズ」
そう返答が来たとたん、全砲塔を各個に向けようとしていた。
電「……砲撃せよなのです!」
ロ級が砲撃する前に、弾着し轟沈していく。
球磨(生きて汚辱の道を知らずとは、愚かクマ。今クマも世間から見ればホームレスという汚辱を受けておかしくない生活をしてるクマ。だけど、球磨……いや球磨達は頑張ってるクマ。将来の明るい未来の為に。例えその場で汚辱を受けてもそのうちきっと良い事はあるクマ。)
電「出来れば降伏して欲しかったのです……あっ!あそこに誰か浮いてるのです!」
夕立「本当だ!初雪ちゃんぽい!でも眠ってるぽい。」
電「それじゃ、初雪ちゃんを連れて帰るのです。」
球磨「そうクマね。電もケガしてるし、さっき言ったとおり帰った方がいいクマ。」
復路にて……
球磨「ん、んーん、さっきまでは戦闘してて気付かなかったけど、あと5レベル上がれば電改になれるクマね。」
電「まぁ、何回も遠征とかやってるのでレベルが上がってて当然なのです。それにずっと旗艦なのです。」
夕立「羨ましいっぽい。」
球磨「球磨も頑張ってるクマだけどやっぱり秘書艦には敵わないクマ。」
電「今度、お願いしてみたらどうなのです?」
球磨「別にお願いする必要もないクマ。別にそこまでなりたい訳でもないクマ。普通にやってれば強くなれるクマ。」
夕立「そういえば、強くなるといえば、演習ってやらないっぽい?」
球磨「やらないというよりも知らないと思うクマ……」
電「電も残念ながらそう思うのです。帰ったら教えなきゃいけないのです。」
球磨「そうクマね。演習した方が強い敵にも会えるだろうし、是非演習をしたいクマ。」
初雪「ん、んーん……?」
球磨「おっ、起きたクマね。」
初雪「う、うん……おはよう……そして、おやすみ……zzz」
電「お、起きて、すぐに寝ちゃったのです……」
球磨「まぁ、寝てた方がサプライズになるから、その方が嬉しいクマ。」
夕立「悪い意味のサプライズっぽい?」
電「はぁ……でもなんで鎮守府がダンボールで作られてたのです?……お陰で外で寝る羽目になったのです……」
球磨「鎮守府に対して悪口を言ったらきりがないクマ。」
夕立「でもその方が楽しいっぽい!青空鎮守府!露天ドック!屋外バーベキュー楽しいっぽい!」
球磨「夕立のポジティブさはすごいクマ……」
電「でも悲観ばかりもしてられないのです。ちょっとは夕立さんを見習ってみようと思うのです。」
球磨「あぁ、陸地が見えてきたクマね。」
電「あっ、露天ドックだって事忘れてたのです……どうしようなのです…………」
夕立「お空を見ながらのお風呂楽しいっぽい!」
電「やっぱ、電には見習えないようなのです……」
そして、何事も無く鎮守府に到着したのであった。
球磨「PV1000突破おめでとうクマ。何か一言あるクマ?」
ホ「…………」
球磨「…………」
夕立「?何してるの球磨先輩?」
球磨「1000pv突破記念の一言を聞いてるクマ。本当ならこういうのは青い葉っぱさんに任せたいけど、居ないから球磨が自主的にやってるクマ。」
初雪「なに?取材?カメラどこ?」
球磨「レコーダーしか持ってないクマ。今一言録音中だから変な事言わないで欲しいクマ。」
初雪「ふーん……」
球磨「じゃ、夕立から一言お願いクマ。」
夕立「もうちょっと待遇の改善をお願いするっぽい。」
球磨「引き続いて初雪からもお願いクマ。」
初雪「是非、あのホームレスよりも私を主人公にした方が良い事あるよ。」
球磨「なんか趣旨が作者に対するクレームばかりクマ。最後に電は……あれ?どこクマ?」
初雪「電?あぁ、向こうで見たよ。」
球磨「向こう?」
初雪「ほら、あそこのラブホテルに入ってったよ。」
球磨「だから変な事言わないでって言ったクマァ。」ほっぺひっぱり
初雪「ほーも、すふぃまふぇん(どーも、すみません)」
夕立「電ならトレーニングしてるっぽい。あとちょっとで改になるからって張り切ってたっぽい。」
球磨「そうクマか。それじゃ、ちょっと行ってくるクマ。」バイバイ
夕立「またねっぽい!」
初雪「うぅ……ヒリヒリする。」ヒリヒリ
そして電が演習場で一人ポツンと射撃練習している所に球磨がやってきた。
球磨「おーい。電、ちょっと休憩してもらえるクマー?」
発砲音で声が聞きづらくなっていた。
電「?誰か呼んだのです?」
一旦止めて周りを見渡すと遠くから手を振ってる球磨が見えた。
電「呼んだのは球磨さんなのです?」
球磨「そうクマ!ちょっと休憩してほしいクマ!今そっち行くから待っててクマ。」
ピューン
電「何かご用なのです?」
球磨「pv1000突破記念クマ。一言をみんなにお願いしてるクマ。」
電「うーん……」
球磨「簡単なものでいいクマ。」
電「えっと、皆さん見てくれてありがとうなのです。これからも書き続けるのでよろしくお願いするのです。」
球磨「最後に一番まともな事が聞けて良かったクマ。」
電「そうなのです?」
球磨「みんな自分の立場改善の要求ばっかクマ……でも一番改善してもらいたいのは球磨クマ。」
電「まぁ、色々とあるからそれは分かるのです。司令官さんはどうなのです?」
球磨「勿論、無言クマ。」
電「まぁ、司令官さんらしくてそれはそれでいいです……」
球磨「そして、本編に戻るクマ。」
鎮守府埠頭にて
夕立「あぁー疲れたっぽい。」
電「あれ、なんか車が沢山あるのです。」
埠頭から鎮守府の建物があった所は現在なにも遮る建物がないので大きな物なら遠くからでも見えるのである。
球磨「本当クマね。ほら、初雪いつまで寝てるクマ。着いたクマよ。」
初雪「……zzz」
電「まるでディズニーランドから帰ってきた子供みたいにすやすや眠ってるのです。」
球磨「まぁ、いいクマ。暫く球磨が負ぶってやるクマ。それじゃ、フリーマンの所に行くクマよ。」
電「はっ!…………」
夕立「どうしたの?電。」
電「入渠……」
夕立「おぉ、露天入渠するっぽい?」
電「どうすればいいのです……」
球磨「球磨に任せるクマ。一時間位くれればなんとかするクマ。その間どこかで待っててくれクマ。」
電「ありがとうなのです。」
球磨「それじゃ、夕立行くクマよ。」
夕立「ぽい!」
元司令官室付近
「はぁ、老体にこんなキツイ仕事させるなんて世知辛いこった……さぁ、あとちょっとで積み終わるかぁ。おい、そっちの方はもう満杯か?」
増援に来たダンプの運転手も途中からダンボール入れを手伝ってくれたようである。
「はい!こっちはだめみたいっす。」
ホ「……」ドス、ドス、バサッ
「いやぁ、まともなもん食ってないのによく体動くなぁ。こっちは腹いっぱい食ってるがもうへとへとだよ。」ドス、ドス、バサッ
ホ「……」ドス、ドス、バサッ
「おい、お前さんの部下じゃないか?あそこにいるの……」
ホ「……」クルッ
球磨「おーい!フリーマン司令官!いい所まで行って一旦戻ってきたクマァ!」トテトテ
「ん?代理司令官じゃなかったのかい?」
ホ「……」横に首振り
「ほぉ!本当に司令官かい。おったまげたなぁ。」
球磨「司令官!聞こえてるクマ?」トテトテ
ホ「……」腕で大きく丸を作る。
夕立「夕立も頑張ったぽい!」トテトテ
「へぇ、あれが艦娘ってやつかい。」
夕立「そこにいるのはどなたっぽい?」
「おう、俺かい?俺はなこのダンボールを回収してお金を渡す仕事してるだ。」
球磨「この段ボールがお金になるクマ?」
「勿論だとも。これをこのままゴミ箱に入れて焼却場で燃やすなんかよりも良い使い道ってのがあるんでい。」
夕立「ふーん、そうなんだぁ。」
「それでお嬢ちゃん達は俺じゃなくて、この司令官に用があるんだろう。」
球磨「えーとねぇ、まずこの子を見つけたクマ。」
ホ「……新人。」
球磨「そうクマ。」
ホ「電……」
球磨「その事なんだけど……」かくかくしかじか
ホ「……」回収しない分のダンボールを指差す
球磨「それじゃ、早速行ってくるクマ。」バタバタ
夕立「ふん、ふふん、卵ちゃんコロコロ。ふ、ふん、ふふん。」コロコロ
「?お嬢ちゃんなにやってんだい?」
夕立「卵を育ててるっぽい。」
「ペットかい?」
夕立「ううん。育てて鶏にして卵を貰うっぽい。」〜♫コロコロ
「へぇ、自給自足生活でも始めるのかい。偉いね。」
夕立「始めなきゃいけなかったぽい。」
コロコロ
「どうしてだい?」
夕立「えっ、えっとねぇ。たべ、ふがふが」
ホームレスは夕立の口を塞いだ。
夕立「ふがふが」
ホ「趣味……」
「へぇ、そうかい。でもお嬢ちゃんは首を横に振ってるぞ?」
夕立「ぷはっ!無いっぽい!」
「食べ物が?」
夕立「ぽい!」コクリ
ホ「……」
「おいおい育ち盛りの娘に飯食わしてやんねぇてのはどういう事だい。そういうのは供給されるもんじゃないのかい?」
夕立「ないっぽい。」
ホ「はぁ……」
「俺みたいな命張らずに暮らしてる奴が食えて、命張ってる、しかもお嬢ちゃんが食えないってのは少しおかしいんじゃないかい?こりゃ、参ったな。」
この人に迷惑を掛けるのはホームレスにとってはとても悲しかった。
ホームレスは今まで十分良くしてもらった。カンカンの値段だって不況の時でもいつもの値段で買い取ってくれたり、リサイクルセンターの職員の余った弁当だって貰った事もある。
ホームレスにとってはいくら恩を返しても返しきれないのである。
「おい、お前さんもしかしてここに居る部下ほぼ放浪者同然の暮らししてんのか?」
ホ「……………うん」コクリ
「いくらホームレスだからってこれはおかしいんじゃないか。全く最近の会社もお役所もどこもブラックだらけだな。全く……底辺だからってこき使いやがって。」
ホ「でも……大丈夫……なんとかする……」
「なんとかするって言ったってどうするんだい?」
ホ「上申する……」
「そうかい。まぁ、それでなんとかなればいいんだが。」
夕立「夕立は今の生活でも大丈夫っぽい。この方がなんか自分で生きてるって感じがして楽しいっぽい。」コロコロ
「お嬢ちゃん、ちいっさい割に良え事言うな。よし、分かった。おっさん感動した。けどな、お嬢ちゃん達は自分の生活よりも大事な任務があるだろう?お嬢ちゃんの生活は命も張らずに内地で働いてるおっさんとかに任してくれな?」
夕立「うーん、ありがたく受け取るっぽい。多分、球磨が居たらこういうっぽい。このままの人数では艦隊はまともに稼働させられないクマ。でも人数は食料問題のせいで増やせないクマ。だけどもし援助の手があるのなら絶対に使うべきクマ。とか言うっぽい。」
これは寝る前に球磨が心で思ってる事を感じ取ったのではなく、球磨は心に思ってるだけと思ってるが実際口に出してるのであった。
「だろう?お前さんもそう意地張らなくていいんだ。俺がただ親切しんでやってやってるだけなんだ。何も負い目と思う事はない。」
ホ「……」
「さて、全部終えた所で帰るとするか。お米はここに置いとくぞ。それで代金は明日ここに持ってくるから安心しな。そんじゃあなお嬢ちゃん。」
ホ「……」
そしてリサイクルセンターの達はダンプに乗って去って行った。
ホームレスと夕立はたまたま向かい合う形となって、お互いを見た。
ホ「……」スッ
ホームレスは平手にし手を振り上げる。
夕立「ヒッ…………」目瞑り
ホ「はぁ……」
溜息をつくと上げた手をそっと夕立の頭に近づけ撫でた。
夕立「ぽ、ぽい……」
叩かれないと分かった瞬間、全身の強張っていた筋肉が緩み顔にも笑みが見えた。
夕立「ほ、本当なら、夕立叩かれても、おかしくないっぽい。勝手な事言って、提督さんを困らせたの分かるっぽい。」
ホ「……」
夕立「なんとなくあの人良い人って分かるっぽい。そして提督さんは今まで良くしてもらってたから迷惑掛けたくなかったの分かるっぽい。」
ホ「もう……いいよ…………」
夕立「うん……そういえば、初めてっぽい。」
ホ「?」
夕立「頭撫でてもらうの。」
ホ「……」パッ
夕立「別に嫌じゃないっぽい。だからそのまま続けて欲しいっぽい。」
ホ「……」ナデナデ
夕立「ふぅ……気持ちいいっぽい。」
ホ(意地を張らずに……)
その頃、球磨達はというとドックの近くに居た。
球磨「そっちの方はどうクマ?壁出来そうクマ?」
電「あとちょっとなのです。」
残っていたダンボールで鎮守府の骨組み使って壁を作っていた。
本来、大人数で入るドックだからそれなりに広い。それに洗い場まで含めると銭湯の規模と同じ規模である。
電「そういえば、初雪さんはどうしたのです?」
球磨「初雪は昨日のベッドに寝かせてあるクマ。って普通にダンボールの事をベッドって言ってしまってるクマ。」
電「でも無いよりはマシというか温かいから別にダンボールでもいいのです。」
球磨「そうクマか。そういえば、洗濯機って普通風呂場の近くにあるクマよね?」
電「そうなのです。」
球磨「でも無いよね。」
電「はっ!……まぁ、手洗いすればいい話なのです。」
球磨「改めて普通の生活が便利か良く分かるクマ……」
電「よし、出来たのです!」
球磨「球磨もついでに入っていいクマ?」
電「勿論なのです。」
球磨「あっ、その前に替えの服持って来るクマ。ついでに電のも取ってきてあげるから先に入っててクマ。」バタバタ
電「ありがとうなのです。」
そして、夕立達はというと元司令官室にあるソファでゆっくりとしていた。
夕立「ねぇ、提督さん?」
ホ「?」
夕立「提督さんはどうして司令官になったっぽい?」
ホ「……」
夕立「話しづらいっぽい?」
ホ「……」コクリ
夕立「そのうち夕立達に教えてくれる?」
ホ「……」コクリ
夕立「なら、それまで大人しく待つっぽい。そういえば、お米あるっぽい?」
ホ「……」コクリ
夕立「それじゃ、ご飯作ってきていいっぽい?」
ホ「……」スクッ、グイグイ
ホームレスは夕立を引っ張った。
夕立「提督さんも手伝ってくれるっぽい?」
ホ「……」コクリ
そして壁がなく、野ざらしにされた机、椅子、厨房の色々な物がある食堂に来た。
ホ「……」ドス、ドス、ドス
夕立「け、結構重たいっぽい。」ズルズル
ホ「……」キュッ、ジャー
夕立「おねがい♫おねがい♫カメさん、カメさん、あの三角の山でおっこちそう♫ありがとうカメさん♫みんなでごちそうです♫」
ホ「……?」(何の歌?)キュッ、キュッ
夕立「?あっ、この歌はおててあらいの歌っぽい。この歌詞のポーズにすれば綺麗に洗えるっぽい。」
ホ「……」コクリ
夕立「えっと、5人でいいっぽい?」
ホ「……」フルフル
夕立「どうしてっぽい?」
ホ「建造……」
夕立「おぉ♫仲間が増えるっぽい♫」
ホ「……」コクリ
手で7と示す
夕立「了解したっぽい。誰が来るかなぁ♫」ザバー
ホ「……」ジー
米を凝視するホームレス
夕立「やっぱり、お米って中々食べられなかったぽい?」
ホ「……」コクリ
夕立「じゃ、提督さんに良かった事の一つに入るっぽい?」
ホ「……」コクリ
ホームレスが司令官に就く前は炊き出しが最高の食事であった。いつもは野草、ゴミ箱にあった残飯、10円カルパス、特売のカップラーメンとかである。下手すれば断食の日が続いた事もあった。
ホームレスにとって今のこの生活は炊き出しまでとは言えないものの、海が近いから魚にもありつける様になったからかなり良い方である。
夕立「さて、これであとはスイッチを押して待つだけっぽい。」
ホ「……」コクリ
そしてまた元司令官室に戻って来た。
しかしホームレスは机の引き出しから釣り竿的な物を取る。
夕立「夕立もやりたいっぽい。」
ホ「……」手招き
夕立「よし、沢山釣るっぽい!あっ、でも卵コロコロしてからっぽい。」
ホ「……」ニンマリ
夕立「卵ちゃん♫早く産まれてほしいっぽい♫」コロコロ
ホ「……」コロコロ
夕立「提督さん!終わったから早く行きたいっぽい。」
ホ「……」ウンウン
埠頭に着くと太陽が水平線に付きそうであった。
ホ「……」釣り竿を渡す。
夕立「へぇ、これで釣れるっぽい?」
ホ「……」コクリ
夕立「餌はどれっぽい?」
ホ「……」ポケットから餌を出す。
夕立「ひゃ!!こ、これ?!」
ホ「……」コクリ
ホ(まぁ、女の子だから気持ち悪がって当然だろう。)
夕立「あっ、でも動いてないっぽい?」
ホ「……」ちょいちょい
夕立「あっ、付けてくれるっぽい?」
ホ「……」コクリ
夕立「ありがとうっぽい。おっ、すごい針に上手く刺さって針が見えないっぽい。」
ホ「……ん」
夕立「さぁ、行くよ。ぽい!」
チャポン
夕立「後は待つだけっぽい?」
ホ「……」コクリ
夕立「……」
ホ「……」
夕立「……」
ホ「……」
夕立「……zzz」
ホ「……」ポンポン
夕立「はっ!居眠りしてたっぽい!」
ホ「……」コクリ
夕立「さて、釣れるまで頑張るっぽい!」
その頃球磨はというと替えの服を持っていこうとする所であった。
球磨「んー、やっぱ駆逐艦の服は小さいクマね。でも夕立のは少し大きいクマ……」
初雪「ふぁぁ……」
球磨「あっ、初雪起きたクマ?」
初雪「えっ……」バサッ
初雪はダンボールのベッドから出た。
初雪「ふ、普通はベッドに寝るもんじゃないの……」
球磨「それがベッドクマ。」
初雪「……」
球磨「それよりも初雪。周りを良く見てみるクマ。」
初雪「?…………?!」
球磨「鎮守府はこんな感じクマ。」
初雪「ち、鎮守府が……」
球磨「ないクマ。建物が。」
初雪「あぁ、引きこもるところすらもないのかぁ……」
球磨「そうだ、初雪はまだお風呂入ってないクマよね。一緒に入ろうクマ。」
初雪「う、うん。」
球磨「それじゃ、この服かな。」
タンスからもう一人分の服を取り出す。
初雪「他の人は居るの?」
球磨「電と夕立がいるクマ。そうだ夕立も誘うクマ。」
初雪「まだ司令官が来てから時間経ってない感じなの?」
球磨「昨日クマ。」
初雪「古参メンバーになるのかぁ。」
埠頭にて……
球磨「あっ、いたクマ。」
夕立「おっ、球磨先輩どうしたっぽい?」
球磨「一緒にお風呂に入ろうクマ。その前にフリーマン紹介するクマ。初雪だクマ。」
初雪「初雪……です……よろしく。」
ホ「……」コクリ
初雪(ホームレスみたいな格好……というよりホームレス?)
夕立「それじゃ、司令お風呂行ってくるっぽい。」
夕立は釣り竿を渡して、球磨達とお風呂に向かった。
球磨「どれくらい釣れたクマ?」
夕立「えっとね、三匹も釣ったっぽい!褒めて褒めて!」
球磨「おぉ、結構やるクマね。でも球磨の方が魚ゲットするのは上手いクマよ。」
夕立「おぉ、そうなの?今度見せてほしいっぽい。」
初雪「あの……」
夕立「どうしたっぽい?」
初雪「司令官ってホームレス?」
夕立「そうっぽい。」
球磨「でも本人の目の前でホームレスって言っちゃダメクマ。フリーマンと言えって言ってるクマ。」
初雪「フリーマン……かっこいい………」
夕立「響きはいいけど、結局はホームレスっぽい。」
初雪「もしかして、あのダンボールで囲まれてるところがお風呂?」
球磨「そうクマ。球磨と電がやったクマ。少し雑なのはごめんなさいクマ。」
初雪「壁が無いよりは全然マシだから謝る事……無い。」
夕立「そのうち屋根も付けなきゃいけないっぽい?」
球磨「明日、なんとかするって上が言ってたクマ。」
夕立「へぇ、ダンボールベッド生活はすぐ終わるっぽい?」
球磨「そうだといいクマ。」
初雪「そういえば……漫画とか……ある?」
球磨「残念だけど、娯楽類も無いし、生活用品も無いものがあるクマ。」
初雪「引きこもりたい……でも引きこもるところもない…………あぁ……」
脱衣所にて……
初雪「壁がダンボールという事を抜けば普通のドックと変わりないね。」
夕立「一応体重計とか扇風機とかドライヤーは完備してあるっぽい。」
球磨「さぁ、入るクマよ。」すっぽんぽん
お風呂にて……
夕立「わーい、お風呂!」ピューン
球磨「待つクマ。先に掛け湯してからクマ。」ガシッ
初雪「……」バシャ
電「あっ、皆さん来たのです?」
髪留めを付けて、広いお風呂で一人くつろぐ電がいた。
球磨「ちゃんと替えの服持ってきといたクマよ。」チャポン
電「ありがとうなのです。」
初雪「初めまして……初雪です……」チャポン
電「初めましてなのです。」
夕立「ふぁ……疲れが取れるっぽい……」チャポン
球磨「ふぅ……生き返るクマ……」
夕立「死んでたっぽい?」
球磨「比喩だクマ……ちょっとツッコミはおやすみさせてもらう……クマ……zzz」
初雪「なんか……すごい……」
電「何がなのです?」
初雪「ふ、普通……こんな所で働いてたら……辞めたくなっちゃう……でも……皆、頑張ってる……」
電「電はただ司令官さんについていくだけなのです。司令官が頑張ってるのなら電も頑張らなきゃいけないと思うのです。」
夕立「夕立はこれでも楽しいからいいっぽい。だけどちょっと不便なのは辛いっぽい。でもそれを含めても楽しいっぽい。」
初雪「私も……それじゃ……頑張る。私だって……鎮守府の為に……出来る事ある……はず……」
夕立「そういえば、お米手に入ったぽい。」
電「お、お米が食べられるのです?!」
夕立「うん。提督さんのお友達?がくれたっぽい!」
電「なんかワクワクしてきたのです。」
初雪「今まで……なに食べて来たの?」
夕立「えっとねぇ、葉っぱのスープとお魚だよ。」
初雪「しゅ……主食がなかったの……大変だった……ね。」
電「よく考えれば、ご飯無しでよく戦えていたのです。」
こんな感じで今までの事を話しながら、お風呂タイムを過ごした。
お風呂を出たあと、既にホームレスが釣った魚を焼いて、野草スープを温め直し、炊いたご飯を一口食べると少しだけ普通のご飯を残し、他の全てのご飯をお粥にして、食卓に出した。
食卓の準備が全て終えた頃電達はお風呂からでて司令室に向かったが、壁が無い為、ホームレスが食堂の辺りに居るのが見えたのでそちらに向かった。
電「本当だ!ご飯なのです!」
球磨「おぉ、ご飯クマ。でもなんでお粥?」
そこでホームレスは先程残しておいた普通のご飯を出して、球磨に渡した。
球磨「おっ、普通のご飯もあるクマね。ちょっと見た目が違うクマね。食べてみるクマ…………あぁ……これは……」
夕立「夕立にもちょーだい?」
球磨「はい、あーん。」
夕立「あーん…………び、微妙っぽい……」
ホ「……」今度はお粥を渡した。
ホームレスにとってはこのままのご飯でも全然良かったのだが、艦娘には出来だけ美味しい物を食べさせたかったからお粥にしたのである。
球磨「ふむ……ふむふむ……塩気が効いてて美味しいクマ。そういう事クマね。」
電「お粥にしたおかげであんまりご飯の食感が気にならないようにしたのです?」
ホ「……」コクリ
初雪「思ってたよりも普通の食事。」
そして、皆食卓についた。
その頃にはもう日が落ちていて、照明が自動的に点いた。鉄骨の骨組みから直で付いている蛍光灯が暖かい光を出している。
艦娘「いただきます!」
ホ「……」コクリ
電「この焼き魚とお粥、合わせて食べても美味しいのです。」
初雪「で、でかい葉っぱ……」
球磨「葉っぱには気を付けるクマ。運が悪ければ大変な事になるクマ。」
夕立「あむあむあむあむ」
電「あんまり急いで食べるとつっかえちゃうのです。」
夕立「久しぶりのご飯っぽい。だから食欲凄い湧いてきたっぽい。あむあむ」
球磨「これで暫くは普通の食事が取れるようになるクマね。」
初雪「質素……だけど……栄養は満点……」
球磨「なんの魚か分からないけど、美味しいクマ。」
電「結構、お腹が膨れるのです。」
現代の……いや大本営が提示する標準的なメニューと比べたら量も少ないし味も劣るが、今の彼女達にとってはとても贅沢にも思えたのであった……
勿論、言うまでもなくホームレスにとっては炊き出しでもご飯を食べる機会は少なからずあったが、量も少なく、冷えていたのでこうして暖かいご飯を食べるのは久しぶりである。
ホ「……ウッ……ウッ」
元々塩気の強かったお粥が少し塩気が更に強くなったようである。
電「司令官さん……これからはちゃんとご飯が食べられるのです。」
ホ「……うん……うん」
これからこれが暫くの間食べれると分かると尚更、涙が止まらないホームレスであった。
球磨「なんか時化た雰囲気になっちゃったクマ。」
初雪「空気……読む……」
その後、暫く静かに食事をとっていたが、また会話が食事が終わるまで続いていたのであった。
艦娘「ごちそうさま!」
ホ「……」コクリ
球磨「そうだクマ。お皿洗いも暫くは卵コロコロ係りと同様に順番を決めようクマ。」
結果として一日二人で担当する事となり、電と初雪が今日の担当となった。
お皿洗い中……
初雪「ねぇ?」
電「どうしたのです?」
初雪「卵コロコロ係りってなに?」
電「鶏の卵の面倒を見る係りなのです。」
初雪「鶏育てるの?」
電「そうなのです。将来は卵を産んでもらって朝ごはんに出すのです。」
初雪「へぇ〜……」
電「お皿洗いもするのはいいけど、司令官さんのお身体も洗わなきゃいけないのです。」
初雪「?もしかして……狙ってるの?」
電「違うのです!司令官さんは臭くは無いけど、汚れてはいるのです……」
初雪「まぁ……普通の人と……比べたらね。」
電「汚れたままだと他の司令官さんとあった時に失礼になっちゃうのです。」
初雪「ていうのが、建前で……」
電「建前じゃ、ないのです。汚れてるから洗うだけなのです。」
初雪「体を洗うついでに……あれも見ると……」
電「??な、なんか否定しとかないと変な事になりそうだから、否定しておくのです。」
初雪「あっ、ごめん……分からなかったか……」
電「電は知らなくても良い事を知る余裕はないのです。」
初雪「知っといた方がいいと思うけどなぁ……」
電「なんか碌な事じゃなさそうだからいいのです。」
初雪「でも、あのホームレス……結構良い体……」
電「それは多分、ホームレスの時に力仕事ばかりしていたからと思うのです。」
初雪「でも……食事から見ると……」
電「確かにあの食事だと筋肉どころか体力もあまりつかなさそうなのです。」
初雪「うーん……ちょっと……見てみたい。」
電「ふぅ……やっとお皿洗い終わったのです。」
そして元司令室でダラダラと過ごしている球磨達と合流する。
元司令室にて……
ホームレスは司令室にあったホワイトボードに何かを書いていた。そしてそれを艦娘達は見つめていた。
その光景は青空教室そのものだった。
ホームレスは書き終えると電を手招きで呼び、一枚の紙を渡した。
電「えーと、これを読んで……あぁ、違うのです。ここからなのです?」
ホ「……」コクリ
電「これから言うのはこれからのスケジュールなのです。着任してから色々な事があって規則が無いに等しかったから今ここで作ったのです。まず起床は5時30なのです。そして6時朝食、それからは出撃、遠征、演習の指示がない限り自由時間なのです。自由時間は鎮守府内でなら何をしても大丈夫なのです。トレーニングしてても、寝ててもいいのです。そして23時消灯。それと秘書艦は常に司令官の補佐をするのです。わ、分かったのです!そして次に昼食は12時ぴったり、夕食は19時なのです。この時には自由時間であっても食堂に来て下さいなのです。以上なのです。」
球磨「哨戒はいいクマ?」
電「どうするのです?」
ホ「……必要無し……敵少ない……海域」
電「という事なのです。」
初雪「それじゃ、寝放題……やった。」
夕立「この鎮守府……単なるキャンプ場っぽい?」
球磨「まぁ、でも海域攻略をしない日なんてないクマよね?」
ホ「……」コクリ
初雪「期待して……損した……」
夕立「元々軍人なんだから戦って当たり前っぽい。」
ホ「……解散」
艦娘「はーい。」
電と司令官以外はどこかへ行ってしまった。多分寝たり、トレーニングでもしてるのだろう。
ホ「?」
電「?」
ホ「なんで……」
電「はわわわ!電は司令官さんの秘書艦なのです。忘れちゃったのです?」
ホ「!」目見開き
電「わ、忘れてたのですか……まぁ、いいのです……それで、司令官さん何かご指示を下さいなのです。」
ホ「……」手招き
そして工廠に着き……
電「建造するのです?」
ホ「……」コクリ手で二つと示す。
電「分かったのです。レシピはどうするのです?」
ホームレスは電にメモを手渡す。
そして指示された通り資源を投入した。
電「それでお次はどうするのです?」
ホ「……」手に書く仕事をする。
電「書類仕事なのですね。了解なのです。」
司令官室に戻るとソファーでだらけてる初雪がいた。
初雪「……おかえり……」
電「ただいまなのです。」
ホ「……」椅子に座り、今日の活動報告書を書く。
電はホームレスの隣の席に座り、活動報告書の為の今日行われた戦闘の報告書を書いている。
初雪「ふぁ〜…………」
電「ダンボールをとって布団にした方がいいのです。この時期でも夜は寒いのです。」
初雪「そうだね……」
初雪はソファーから出たくない為、手を伸ばして残しておいたダンボールの山からダンボールを取ろうとする。
初雪「うわっ!」バタン
案の定落ちた。
電「あらら、初雪さん大丈夫なのです?」
初雪「うぅ……鼻血出てないから大丈夫……あぁ……引きこもりたい……」
結局、歩いてダンボールを取りに行き再びソファーで寝っ転がり、眠る体勢に入っていた。
ソファーで寝っ転がってると卵の入ったダンボールが見える。
初雪「……」ジー
眺めてるうちに段々と眠くなり終いには。
初雪「…………zzz」
眠ってしまったようだ。しかし時刻はまだ消灯時間ではない。
電「これ、書き終わったのです。目に通しておいて下さいなのです。」
ホ「……」コクリ
電「何かする事あるのです?」
ホ「……上がって。」
電「でもまだお時間じゃないですよ?」
ホ「……」コクリ
電「司令官さんがそういうのなら分かったのです。」
実は艦船の完成が就寝時刻以降なので、それまで付き合わせるのは酷であると思い、先に寝かせたのである。
ホ「……」カリカリ
ただペンの走る音が聞こえるだけであるが遠くから声が聞こえてきた。
夕立「ふぁ〜……卵クルクル♫卵クルクル♫ぽいぽいぽーい♫」
夕立が卵係りをする為に司令官室にやってきたのである。
夕立「おぉ?提督さん、お仕事っぽい?」
ホ「……」コクリ
夕立「夜遅くまでお仕事お疲れ様っぽい。でも夕立もお仕事するっぽい、卵クルクル♫ぽいぽいぽーい♫」コロコロ
ホ「……」カリカリ
夕立「あれ、ダンボールで見えなかったけど初雪も居たっぽい。しかも寝てるっぽい。静かにするっぽい。」ヒソヒソ
ホ「……」カリカリ
夕立「それじゃ、終わったからまたベッドに戻るっぽい。じゃあね、提督さん。」ヒソヒソ
ホ「……」コクリ
そして、知らぬ間に資料を書き終えていた。
そして完成時刻まで待つことにした。
ホ「……!」
何か思い付いたようである。するとホームレスはダンボールを手に取って艦娘達が寝る場所である所にいった。
そこでは球磨以外全員寝ていた。
球磨「あれ?フリーマンクマ。どうしたクマ?」
ホ「新人の分……」
球磨「新人?」
ホ「さっき作った……」
球磨「へぇ〜って、誰もそんな事教えてくれなかったクマか……」
ホ「……どこに。」
球磨「適当に隣に置いとけばいいクマ。そういえば初雪はどこクマ?」
ホ「ソファーで……」
球磨「ソファーか……球磨もソファーで寝れば良かったクマ。」
そして、完成時刻まで司令官室で時間を潰した。
うつらうつらしながらも起き続けて午前1時を過ぎていた。
勿論起きているのはホームレスだけである。
夕立「……zzz……zzz」
球磨「う、うぅ……お、重い、くっ、苦しい……zzz」
電「……zzz」
初雪「ぐへっ……ぐへへ……zzz」
ホームレスは食堂に向かった。明かりがあるのは司令官室と遠くにある街のみであった。
かすかな光の中で食堂に着き、ホームレスは野草のスープを温め直して、二つのカップに入れた。
そしてカップを持って工廠へ向かった。
工廠に着くと波の音が聞こえるだけで他の音は聞こえない。
ホームレスは一旦適当な所にカップを置いた。
ホ「……」 パン!パン!
拍手の音につられて物音がした。
?「……!」ガタッ!
そして新しい艦娘と出会う前にちょっと時間を巻き戻す。
工廠にて
阿武隈「ね、ねぇ……」
羽黒「な、何か御用ですか?」
阿武隈「ここ、本当に鎮守府?」
羽黒「さぁ……でもこの機械があるって事は鎮守府じゃないでしょうか……」
阿武隈「でも建物が一切見当たらないし、電気も点いてないし……」
羽黒「そうですけどぉ……」
阿武隈「それに、提督も来ないし……」
羽黒「と、取り敢えずここで待ちましょう。き、きっと来ますよ。」
阿武隈「待つっていっても座れる所床しかないし……まぁ、いっか。」
取り敢えず工廠の床に座る。
羽黒「あのぉ……阿武隈さん?」
阿武隈「ん?」
羽黒「も、もし誰も来なかったらどうします?」
阿武隈「どうするって言われても……」
羽黒「既に人類は敗北して、深海棲艦が支配者で、艦娘は奴隷として、人間も奴隷として……うぅ……」ブルブル
阿武隈「自分で言って、自分で怖がってどうするんですかぁ……」
羽黒「も、もしそうだった時の為に隠れておきましょう。」
阿武隈「そ、そんな事は無いと思うんだけどなぁ……」
羽黒「念の為ですよ、念の為……」
阿武隈「うーん……」
物陰に隠れ中……
阿武隈「ねぇ?」
羽黒「な、なんですか?」
阿武隈「近過ぎない?」
お互い体育座りをして側面が密着していた。
羽黒「だ、だって、怖いじゃないですかぁ……」ブルブル
阿武隈「はぁ……」
羽黒「こ、こんな時は楽しい事を思い浮かべた方が良いんですよね。」
阿武隈「まぁ、そうだねぇ。」
羽黒「楽しい事、楽しい事……だ、だめですぅ……どう楽しい事を考えても人類が滅亡してしまいますぅ……」ブルブル
阿武隈「一体どうゆう想像してるんだか……」
そして現在に戻る。
羽黒「ね、ねぇ……今の音聞きました?」ヒソヒソ
阿武隈「うん……」ヒソヒソ
羽黒「どうしましょう?」ヒソヒソ
阿武隈「どうするって言っても……」ヒソヒソ
羽黒「い、行きましょう。」ヒソヒソ
阿武隈「えっ、怖かったんじゃないんですか?」ヒソヒソ
羽黒「死なば諸共ですから。」ヒソヒソ
阿武隈「えぇ……」ヒソヒソ
そして物陰から出たが、暗くて人がいる事は分かるが服装、顔は見えない。
阿武隈「そ、そこにいるのは誰?」
羽黒「こ、こ、こ、ここは関係者い、いがい、立ち入り禁止ですぅ……」
ホームレスはもう少し近付いた。
するとお互いの顔が見えた。
羽黒「はっ!」
阿武隈「どうしたんです?」
羽黒「や、やはりそうでした!」
阿武隈「何が?」
ホ「……」ボケー
羽黒「やはり人類は敗北して人類は奴隷にされてしまったのです!」
阿武隈「た、確かに身なりを見る限りそうだね。」
ホ「……」ボケー
羽黒「ほら、あのカップ。あれはご飯とはお金とかを恵んでもらう為の容器!」
阿武隈「あぁ、そう見えるね。」
羽黒「こ、この人を私達が救わなければ!」
ホ「……?」
どうやら自分の事を言われてるとは思ってないようである。
羽黒「しかも……文化まで無くしてしまったとは……」
阿武隈「なんでそこまで分かったの?」
羽黒「喋ってないじゃないですか。」
阿武隈「あぁ〜」ウンウン
ホ「……!」ピンポーン
ここでようやく気付いたようである。
ホ「喋れる……」
羽黒「えっ…………あっ!ということは人類で唯一喋れる人?」
ホ「色々誤解してる……」ガックシ
ホームレスは紙に事情を簡潔に書いた。
そして説明する。
その間彼女達にはスープを渡して飲んでもらっていた。
羽黒「ふぅ……体があったまります……」
阿武隈「なんだ……全然違うじゃん!しかも司令官だし……」
羽黒「すいません!すいません!」ペコペコ
ホ「別に……いい……」
阿武隈「それで……部屋はどこなの?」
そして彼女達を艦娘達が寝てる所へ連れていった。
羽黒「だ、ダンボールのベッドですか……」
ホ「……」ペコリ
羽黒「あ、頭下げないで下さい!司令官の所為じゃないですし。すいません、すいません!」ペコペコ
阿武隈「ちょっと、皆寝てるんだから大きな声は出さない方がいいよ。」ヒソヒソ
羽黒「あっ!すいません!すいません!」ペコペコ
阿武隈「だから……まぁ、いいや。それじゃ、寝るね。おやすみ。」
羽黒「私も寝ますね。おやすみなさい。」
ホ「……」コクリ
そしてホームレスも司令官室に戻り、椅子に座って眠った……
そして、時刻は5:30にまで進む。この時間には既にホームレスはカンカン集めに出掛けている。居るのは艦娘達だけである。
そして艦娘達を起こすのは目覚まし時計ではなく、轟音であった。
電「……ん……ん?」
微かな地響きが聞こえてきた。
段々とその音は近づいているからであろうか、大きくなってきている。
電「ん!地震なのです!地震なのです!おら起きて下さいなのです!」
球磨「……地震?違うクマ。単に夕立のお腹が鳴ってるだけクマ……ふぁぁ〜……眠いクマ。」
そして反対側に寝返りを打つと、阿武隈が寝ていた。
球磨「うぉぉぉ!!い、いつの間にいたクマ!」
電「そ、そんな事より地面が揺れてるのです!」
そして鎮守府の入り口の方から何かがやって来るのが見えた。
電「あれは…………」
球磨「真っ直ぐこっちに向かってくるトラックだクマ…………に、逃げるクマ!引かれるクマ!」
電と球磨は艦娘達を手分けして運び、走った。
電「あっ!卵と初雪ちゃんも!」バタバタ
球磨「球磨はもう持てないクマ。一人重い奴が居て無理クマ。」バタバタ
電「はわわわ!羽黒さんが居たのです!」バタバタ
球磨「ほ、ほんとだクマ。通りで重い訳クマ。」バタバタ
そして車は艦娘達のダンボールベッドを轢き、司令官室のストーブぎりぎりの所で止まった。
そして中から土方みたいな人が出てきた。
「おい、艦娘。司令官はどこだ。」
電「そ、その前に貴方達は誰なのです。こんな朝早くに騒がして迷惑なのです。」プンプン
「あぁ、すまんすまん。俺はなこの鎮守府の再建を頼まれたんだ。早急にやってくれって言われたもんでな。それじゃ、話してる暇はないから、さっさとやらせてもらうぞ。ほら、さっさと材料を運べ!
そして建築作業にその男も入っていった。
夕立「……ふぁぁ、何か騒がしいけどどうかしたっぽい?」
電「再建中なのです。」
「あぁ、このソファちょっとどかしてくれ。」
「えっほ、えっほ、えっほ!」
初雪「う、うぅ……あたしの眠りを妨げるのは誰って……うわっ!」バタン!
持ち上げられたソファから転げ落ちたようである。
初雪「うぅ……二回目……」
「おぉ、居たのか。気づかなかった。すまんね。」えっほ、えっほ
初雪「な、何してるの?これ。」
電「だ、大丈夫なのです?鼻から血が出てるのです。」
初雪「えっ?……あっ、本当だ。ティッシュある?」
電「ないのです……上をずっと向いてるしかないのです……」
初雪「……不幸だわ……」上向き
球磨「球磨と比べたら大した事ないクマ。にしても阿武隈と羽黒いつの間にいたクマ……」
未だ、球磨に抱えられたままの二人である。
夕立「その人達が昨日出来た新人さんっぽい?」
羽黒「ふぁ〜……おはようございます……」目閉じながら
電「なんで、起きてるのに目を閉じてるのです?」
羽黒「勿論、すぐ眠れるように……zzz」
球磨「お、き、ろ、クマ!」
阿武隈「ひぇ!な、なんで私背負われてるの?」
球磨「あっ、阿武隈は起きたクマね。よいしょっと……」
阿武隈「あっ!初めまして。阿武隈です。よろしくお願いします。」
艦娘「よろしく(なのです・ぽい・クマ)」
球磨「羽黒、もう時間クマ。起きるクマよ。」
羽黒「……は、はい……皆さん、羽黒です……よろ、し…………zzz」
球磨「目を開けるクマ……」呆れ
羽黒「ご、ごめんなさい…低血圧なので……」
夕立「低血圧でよく戦う気になったぽい。」
羽黒「ははは……他の羽黒さんはちゃんとしてるんですけどね…………zzz」
球磨「また眠ったクマ……」
阿武隈「それよりも、これって今、提督が言ってた再建業者なの?」
電「そうなのです。」
初雪「あぁ……空が青い」上向き
阿武隈「結構、テキパキとやってくれてるね。」
夕立「でもなんか建材がおかしいっぽい?」
電「確かに、レンガを持ってる人が誰もいないのです……あっ!球磨さん、卵コロコロ係りなのです。」
球磨「あっ、忘れる所だったクマ。一回羽黒を置いてっと……」
羽黒「……zzz」
球磨「今何時クマ?そろそろ戻ってもいい頃だと思うクマ。」コロコロ
電「えっーと」スカートの中ガサゴソ
夕立「一体どこぞの青い猫型ロボットっぽい。」
電「えっと、6時5分前なのです。」シュポッ!
夕立「どうやって収納されてるっぽい?」
初雪「世の中には触れていい事と悪い事がある」上向き
電「確かにそろそろ帰って来てもいい頃なのです。」
羽黒「ふぁぁ……おはようございます。さっ、先程は失礼しましたっ!」ペコペコ
球磨「まぁ、仕方ないから別にいいクマ。」
羽黒「改めまして、私は羽黒といいます。よろしくお願いします!」ペコリ
一方、その頃ホームレスはというとリサイクルセンターで換金していた。
「おっ、来たか。それじゃ、ついでにダンボールの分のお金も入れといたからな。そして、米もだ。持てるか?」
ホ「……」コクリ
「そうか、そんじゃこれだけだな。またこいよ。」
そしてリサイクルセンターを去り、鎮守府へ向かう道中だった。
鎮守府の支給品の一つである携帯電話が鳴る。
ホ「……はい。」
「用件だけをお伝えします。聞き逃さないで下さい。」
ホ「……はい。」
「○○○鎮守府より演習の申し込みがありました。日時は明後日です。以上。」ピッ
ホ「……はぁ。」
そして鎮守府に着いた頃には6時過ぎになっていた。
忙しなく作業員が働いてる中で食事を摂る艦娘達が見えた。
食堂にて……
羽黒「あっ、おはようございます。司令官さん。さっ、ここへどうぞ。ご飯も用意してありますよ。」
ホ「……」コクリ
電「またお米貰えたのです?」
ホ「……」コクリ
球磨「米があるってだけで朝食が豪華になった気がするクマ。」あむあむ
ホ「一つ……知らせ……」
電「なんなのです?」
ホ「○○○から……演習……」
阿武隈「えぇ!こ、これでやるの?!」
球磨「これとはなんだクマ。まぁ、球磨もそう思わなくもないクマ……えぇ……球磨達の練度なんて全然低いクマよ……」
夕立「一気にご飯が不味く感じられるっぽい。」あむあむ
電「確か……○○○って……」スカートの中からタブレットを出し、情報を調べる。
電「これなのです!」
タブレットを皆に見えるように見せる。
初雪「……負け戦……参加しなくていい?」あむあむ
羽黒「うわぁ……なんで少将なんかと……」
夕立「相手が手加減する可能性はないっぽい?というか手加減してもらっても負けるっぽい?」
阿武隈「うぅ……早速虐められちゃうの……」あむあむ
電「皆さん、弱気にならないのです。私達には司令官さんが居るんです。」
ホ「……」困り顔
球磨「そりゃ、困った顔して同然だクマ。レベルの差が圧倒的過ぎて小手先だけの技だけでは無理クマ。」
電「し、司令官さん!」
ホ「……演習だし……」
電「そ、そうなのです!演習なんだから全力を出して戦うだけなのです。勝ち負けとかじゃ、ないのです。」
阿武隈「うーん、そう言われてもねぇ……」あむあむ
ホ「今日中……鎮守府海域……攻略」
初雪「……」ガーン
夕立「そんな落ち込まないっぽい。お仕事はちゃんとやらなきゃいけないっぽい。」あむあむ
初雪「こ、こもる……」
羽黒「せいいっぱい、頑張ります。」あむあむ
電「せめて……皆さん喋る時は口に物を含まないで欲しいのです……」
そして朝食も終わり、雑務を終え、朝の8時の事である。
埠頭にて……
ホ「……」
羽黒「し、司令官さんも同行するのですか?危険ですよ?」
ホ「……」コクリ
阿武隈「にしてもこんな朝から出撃かぁ……太陽が眩しい。」
電「それじゃ、1-2に向けて出発なのです!」
1-2-1
電「索敵開始なのです!」
球磨「さぁ、どっからでもかかって来いクマ。そっちが数の上で負けてるのは分かってるクマよ。」
初雪「駆逐ロとイ級の計二隻を探知。」
ホ「……」モールス
電「複縦陣にするのです!そして敵を中に取り込んで包囲するのです!」
夕立「数的優位で圧勝ぽい。」
電「射程圏に入り次第各個に砲撃を開始するのです。」
羽黒「撃ち方、始めてくださーい!」
電「なのです!」
球磨「さすが、重巡クマ。一撃クマ。」
初雪「……楽。」
夕立「残りも戦闘の二人がやっつけちゃうっぽい。」
電「か、勝ったのです。しかも無傷。やっぱり沢山いると安心して戦えるのです。」
羽黒「私なんかが、MVPなんて……」
ホ「……」ウンウン
電「次の所に移動するのです?」
ホ「……」コクリ
初雪「うぅ……帰りたい……」
阿武隈「鎮守府海域攻略までまだまだ道は遠いよ!頑張らなきゃ!」
初雪「……」ガーン
球磨「この際曳航してでも連れてくクマ。行くクマよ……」
初雪「……」白目
電「一体何をやってるのです……」呆れ
そして次の所に着いた。
電「はわわわ!遭遇戦なのです!軽巡2隻と駆逐艦4隻なのです!」
球磨「この海域の主力艦隊がわざわざ倒されに来たクマか。」
夕立「慢心は怪我の元っぽい。」
初雪「……」白目
球磨「いつまでダラけてるクマ……」
初雪「あと2世紀……」白目
阿武隈「もう、変な事やってないで戦うよ!」
電「敵は単縦陣で向かってくるのです。」
ホ「……」モールス
電「陣形はこのまま、先程と同じく包囲するのです!」
羽黒「あっ!ほ、砲撃、開始します!」
電「なのです!」
夕立「先頭の二人が強いから後方の夕立はやる事が無くて暇っぽい。」
初雪「その方が……楽……でいい。」
夕立と初雪はお互いくっちゃべるだけである。
完全な遊兵である。
球磨「羽黒のお陰で勝ちも同然だクマ。そう思うよね、阿武隈…………はっ!」
阿武隈「どうしたの?」
球磨「重要な事に気が付いたクマ!」ガクブルガクブル
阿武隈「なになに?」
球磨「阿武隈もくまクマ……なのにクマと言ってないクマ!」ガクブルガクブル
阿武隈「………………」呆れ
球磨「さぁ、クマ一族の名に恥じぬ様にクマを語尾に付けるクマ!」
この真ん中の二人も遊兵であることを言っておこう。
そうして喋ってる中、先頭はというと。
電「はぁ、はぁ……小破なのです、だけどまだまだなのです!なのです!」
羽黒「いやぁぁ!!来ないでぇぇ!!」
電「か、勝ったのです……」
羽黒「ちょっとキツイ戦いでしたね……」
電「でも初陣の割にMVP連続なんてすごいのです!」
羽黒「た、たまたまです……」
損傷したのは電のみで後は無傷であった。
ホ「……」モールス
初雪「か、かんべんを……次は……頑張る……多分」
ホ「……」モールス
初雪「は、はい!…………必ず……頑張る……」
一旦ここで話が中断し、電がマイクを持っている。
電「えーと……」スカートの中がさごそ
ホ「……zzz」
電「あったのです!」紙切れ
羽黒「それはなんなんです?」
電「今から読み上げるのです……」
球磨「どうせpv2000突破記念に決まってクマ。」
電「確かにそれもあるのですが、それだけじゃないのです。でもその前に一言を皆さんからもらっておきたいのです。それじゃ、最初は初雪さんからなのです。」
初雪「えっ……あっ、どうも……」
電「緊張しないでリラックスするのです。」
初雪「リラックス……リラックス……えっと……2000pv突破おめ…………zzz」
阿武隈「リラックスしすぎ……」
電「初雪さんは諦めて、次は阿武隈さんなのです!」
阿武隈「2000達成させてくれてありがとう!それと…………なんかあるかなぁ?」
電「テキトーで良いのです。」
阿武隈「それじゃ……球磨がクマ強制しようとしてくる流れを無しにしてください!」
球磨「ちょっと待つクマ!阿武隈!阿武隈がクマと言わなかったら何も残らないクマ。アイデンティティ喪失だクマ。」
阿武隈「あたしのアイデンティティはそんなのじゃない!」
球磨「クマ一族の恥晒しだクマ。」
阿武隈「クマ一族ってなんなの?!」
電「あの二人は置いといて夕立さん、お願いなのです。」
夕立「ぽい!」
電「……」マイク近付ける
夕立「……」笑顔
電「…………えっ、終わりなのです?!」
夕立「ぽい!」
電「そ、それは……一言というよりも一鳴きに近いと思うのです……」
夕立「うーん……それじゃ……」
電「どうぞ」
夕立「なんで改2のある夕立じゃなくて、改しかない電がメインっぽい?」
電「…………」
夕立「…………」
電「ぽい、だけでいいのです……それじゃ、次は球磨さんなのです。」
阿武隈「私はなんでクマって言わなきゃいけないの!」
球磨「それは阿武隈がクマ一族の阿武隈だからクマ!」
阿武隈「クマ一族、クマ一族って……第一クマ一族ってなんなのよ!」
球磨「それじゃ、説明してやるクマ。聞き逃すことのないようにメモを取るクマ。」
阿武隈「必要あるかなぁ……」
球磨「おほん!クマ一族とはとても長い歴史を持っていて、その祖先は戦乱の世戦国大名荒木元親の元で使えていた名軍師・苦魔 熊之助であり、この御先祖様はとても沢山の逸話を残しており、有名どころだと6本の槍とか父の葬式に坊主の頭におたふくソースをばら撒いたとか、最近有名なのはクマのプーさんとかで、聡明な人物であったと聞いていて、日本の人口のクマと名のつく者は7割くらいはこの苦魔熊之助の先祖だとも言われていればいいのに……」
阿武隈「へ?」
球磨「?」
阿武隈「いいのにって事は……嘘?」
球磨「10割嘘だクマ。」
阿武隈「メモ取ってたアタシが馬鹿みたい……」
電「あのぉ……」
球磨「あぁ、そうだったクマね。2千おめでと!以上クマ!」
電「は、はいなのです……それじゃ、羽黒さんお願いなのです。」
羽黒「み、皆さん!こんなにも見てくださって……ありがとうございます!コメントもくれた方!ほ、本当に、ありがとうございます!こ、これからももっと書いていくんで、ぜ、是非見てください!お、お願いします!」ペコリ
電「はい、お辞儀してもビデオじゃないから意味がないのです。それじゃ、最後は司令官さんお願いします!……と言いたい所ですが、寝ちゃってるのです。」
ホ「…………zzz」
電「まぁ、仕方ないのです。それじゃ、次に発表する事があるのです。」
夕立「おっ、何かするっぽい?」
電「えっと、リクエストを募集するのです!」
夕立「おぉ…………?」
電「出して欲しい艦娘を一人募集するのです。下記の物で一番多かった者がお話に追加で登場してくれるのです。
1長門、2山城、3金剛、4榛名、5日向
この中から一人選んで欲しいのです。期限は未定なのです。大体3日くらい待つと思うのです。そして次の募集に移るのです。」
夕立「まだまだあるっぽい?」
電「まともに聞いてくれるのは夕立さんだけなのです……」シクシク
夕立「早く発表してほしいっぽい。」
電「追加してほしいストーリーとか、何かの映画を題材にしたストーリーを出して欲しいという事があったらコメントに書いて下さいなのです。そうしたら知ってそうな物や、書けそうな物を選んでお話の途中にそのコメントを反映した物を出すのです!」
夕立「ほうほう、という事は例えば千と千尋の神隠しってリクエストしたどうなるっぽい?」
電「行き当たりばったりだから書いてみないと分からないのです。」
夕立「結構、大雑把っぽい……」
電「という事でキャラの募集とストーリーの募集のお願いなのです!是非書いてくれると嬉しいのです。」
夕立「もし誰も書かなかったらどうするっぽい?」
電「…………」
夕立「?」
電「…………」ボケ〜
夕立「あっ、知らぬ存ぜぬを決め込むっぽい?」
電「そうなのです。」
夕立「これでもう全部終わりっぽい?」
電「はい!これで終わりなのです!それじゃ、本編に戻るのです!」
そして1-2を攻略し終えてホームレス達は鎮守府に戻っていた。
埠頭にて
球磨「鎮守府って……これクマ?」
電「単に仮組をしただけかもしれないのです……」
夕立「仮組するにしてももう作業員はいないっぽい。」
初雪「……これ……完成?」
ホ「……」携帯電話掛ける
羽黒「まぁ、でも、これでもさっきよりはましじゃないでしょうか……」
球磨「ましとは言えるけど……これじゃ……」
羽黒「あっ、す、すみません。そ、そうですよね。ましなだけですよね……」
阿武隈「屋根があって、壁があって、床があればそれでいいじゃない。」
電「み、見た目が……」
夕立「完全に倉庫っぽい。」
初雪「しかもコンクリートでもない、プラスチック……」
阿武隈「贅沢言っても、仕方ない……というかこれって贅沢なの?」
ホ「これ……完成……」
球磨「マジかクマ……」
ホ「……」コクリ
電「でも所々壁と屋根の無い部屋があるのです。」
羽黒「そ、それって部屋なのでしょうか……」
ホ「必要最低限……の部屋のみ。」
阿武隈「必要最低限って……私達の寝床は不必要なの……」トホホ
夕立「部屋になってるのは司令官室、食堂、ドック、資源倉庫、工廠だけっぽい?」
球磨「うーん……いったい球磨達が何をしたんだと言うクマ……段々ムカついてきたクマ。」
初雪「と、取り敢えず……眠れる所……あるから……」
電「これでこの件は終わりにして早く海域攻略に乗り出すのです。」
ホ「その……前に……」電をチラッ
電「はっ?!ド、ドックに行ってくるのです!」
球磨「さて球磨は卵コロコロしてくるクマ。」
そして電が修理し終えるまで自由行動となった。
司令官室にて
ホ「……zzz」
球磨「……」くるっ、くるっ
ホ「……zzz」
球磨「ねぇ、フリーマン……って寝てるクマ。呑気クマねぇ……卵も回し終えたし、ちょっと悪戯でもしてみるクマ。初雪そこに居るのは分かってるクマ。初雪も共犯だクマ。こっちに来るクマ。」
初雪「ちっ……」
球磨「うーん……どうするか迷うクマ。」
初雪「これ……どう?」
球磨「あぁ…………それにするクマ。」
悪戯完了
初雪「うん…………和製ジャックスパロウ……完成……」
球磨「海賊が司令官をやってるとはどんだけ人材不足だクマ。」
初雪「服装のお陰で……」
球磨「ますますそれっぽいクマww」
初雪「我ながら……上出来……」
球磨「さぁ、起きる前にスタコラさっさクマ。」ピューン
初雪「あ……待って……」ピューン
ホ「……zzz」
その頃、羽黒は演習場に居た。
羽黒「ふぅ……疲れたぁ……」
羽黒(今はこの鎮守府に重巡は私しか居ないんだから皆を引っ張っていかなきゃ……それに……練習すれば、自信が持てるようになる筈!)
夕立「おっ、誰か練習してるっぽい?」
羽黒「はっ、夕立さん。こんにちは。」
夕立「うむ、その調子でどんどん撃ってくれっぽい。気にせずに練習してっぽい。」
羽黒「は、はい!分かりました!」
夕立「敬語の必要はないっぽい。」
羽黒「はい!分かりました!」
夕立「…………まぁ、別にいいっぽい。」
羽黒「ねぇ、夕立さん?」
撃ちながら会話中
夕立「ん?」
羽黒「見てて楽しいですか?」
夕立「別にただここに居たいだけっぽい。」
羽黒「そうですか……あらら、外しちゃいました。」
夕立「?……羽黒さんもう一回水面に撃ってほしいっぽい。」
羽黒「えっ、水面にですか?」
夕立「ぽい。」水面凝視
羽黒「はい。」
水面に撃つと高い水しぶきが起こった。
夕立「ぽい!やっぱりそうっぽい!」
羽黒「な、何がでしょうか?」
夕立「魚!魚!いるっぽい!」
羽黒「魚?」
夕立「そう!お魚っぽい!釣るっぽい!」えいっ!
羽黒「一体どこから釣竿を……釣竿?」
夕立「これは提督さんの作った釣竿っぽい。」
羽黒「演習場って……生簀だったの……」
夕立「それよりも今日はまだお魚食べてないっぽい!釣って早く食べたいっぽい!」
羽黒「しょ、食欲旺盛ですね。」
夕立「さぁ、羽黒も釣るっぽい!」もう一本渡す
羽黒「えっ、わ、私も?」
夕立「勿論っぽい!」
羽黒「わ、私釣りなんてやった事な、ないですよ……」
夕立「大丈夫!ただ待つだけっぽい。」
羽黒「そ、そうなんですか?」
夕立「そうっぽい!忍耐の勝負っぽい!」
羽黒「じゃ、ちょっとやってみますね……」
そして10分経過
羽黒「ほ、本当に……忍耐が必要ですね……」
夕立「ただ待つだけっぽい!」
今の所互いに0匹
夕立「でもきっと釣れるっぽい。」
羽黒「が、頑張ります。」
しかしどう頑張っても釣れないのは決まってる。
なぜなら餌を付けてないのに気付かないからである。
気付いたのは出撃する前の事であった。
羽黒「あっ、そろそろ時間ですね。」
夕立「うーん、残念っぽい。またやるっぽい。」糸引き上げ
夕立「あっ……」
羽黒「あっ……」
夕立・羽黒「餌…………」
電がドックで修理を終えそうな頃、ホームレスはドックにまで迎えに来ていた。
電「あっ、司令官さん。迎えに来てくれたのです?」
ホ「……」コクリ
電「雨風も防げて、食料もある程度てに入れば、あとはシャンプーとかの日用雑貨の問題なのです。」
ホ「……」コクリ
電「そういえば司令官さんはイメチェンしたのです?」
ホ「?」
電「まぁ、別にいいのです。たまには気分を変える事も必要なのです。」
ホ「?」
電「それじゃ、そろそろ海域攻略に行くのです?」
ホ「……」首横振り
電「えっ、違うのです?」
ホ「改造」
電「あっ!すっかり忘れてたのです。戦ってるうちにもうそのレベルに達してたので気付かなかったのです。」
ホ「……」コクリ
そうして工廠に着くと球磨が居た。
球磨「あれ?フリーマン、工廠に何しに来たクマ?あっ、電も居たクマ……という事は遂に改造クマ?」
ホ「……」コクリ
球磨「この鎮守府で初の改造だクマ。いっちばーんクマね。」
電「他の人からパクるのはやめるのです……」
球磨「まぁまぁ、そう気にせず。さっさと行ってくるクマ。」
電「そ、それじゃ、改造されに行ってくるのです!」
球磨「ばいばーい!」
ホ「……」コクリ
そして電は改造ルームに入っていった。
球磨(そういえば、まだ髪型と髭が悪戯されたままクマ。何も言われてないという事は気付かれてないということクマか。案外鈍感クマね。)
球磨「ねぇ、フリーマン?」
ホ「……?」
球磨「電も改になるし、次は誰を改にしてくれるクマ?勿論球磨クマ?」
ホ「……」困り顔
球磨「そ、そんな顔されたら、喋らなくても答えが分かっちゃうクマ。もうちょっとポーカーフェースって奴をしてほしいクマ。」
ホ「……」コクリ
球磨「まぁ、別に球磨は改になってもならなくてもいいクマ。フリーマンはこの鎮守府の事だけを思って効率的にやればいいクマ。一人一人に気を使ってたら、体が持たなくなってしまうクマ。」
ホ「……」コクリ
球磨「あっ、電クマ!どうだったクマ?」
電「な、なんか体が軽くなった気がするのです。も、問題ないですか?」
ホ「……」コクリ
球磨「さて、初の改造を勝ち取ったという事は戦果も期待するクマ!」
電「も、勿論皆さんの為に電は頑張るのです!」
球磨「それじゃ、海域攻略に行くクマ!」
その後順調に海域攻略をしていき1-4-fに到着した。その頃には阿武隈、夕立も改になっており、他のも改まであと少しの所で、仲間も二人増えていた。しかし今回の出撃には含まれていない。
球磨「ここまで来れたのが不思議クマ。」
夕立「このままこの海域も攻略成功っぽい?」
初雪「そういうの……死亡フラグ……」
電「と、取り敢えず不吉な事は言わないに限るのです。」
夕立「でも羽黒さん強いし、安心出来るっぽい。」
羽黒「わ、私は別にそこまで……」
阿武隈「さて、そろそろ会敵してもおかしくないよね。準備しよっ!」
電「次は機動部隊なのです。明るいうちに決着を付けようとしたら負けなのです。あとちょっとで夜戦になるギリギリの所で勝負を仕掛けるのです!」
夕立「反応有り!計6隻の反応っぽい!このルートだと反航戦っぽい。」
電「と、取り敢えず先程も言った通り明るいうちは防戦に徹するのです!」
夕立「視認範囲に入ったっぽい!ヲ級1、ヌ級1、リ級1、ヘ級1、駆逐2っぽい!」
電「ということはあれがターゲットなのです!こちらの方が速力は勝ってるのです。複縦陣にして、出来るだけ艦と艦の間隔を開けるのです!射程に入り次第各個に砲撃開始なのです!」
羽黒「しゃ、射程に、入りました!撃ち方始めて下さーい!」
電「それでは艦隊を左と右に分けて、全艦全速で敵後方に向かうのです!」
初雪「あっ……あれが……艦載機……」
球磨「ほら!初雪ちゃんとやるクマ!」
初雪「やってる……だけど……対空で精一杯……」
左翼艦隊の殿を務める初雪に敵機が集中する。
初雪「うっ……まだまだ……」
球磨「くっ、あれじゃ初雪に負担が大きいクマ。ちょっと援護に……」
電「ダメなのです!自分で振り切ってくれなければ、全艦巻き添えになってしまうのです!」
球磨「でも!見捨てるなんて!」
電「今からいっても間に合わないのです!それよりも後方に回って敵空母を撃破すれば、艦載機も出ないのです!」
初雪「大丈夫……ちゃんと……死亡フラグは……言ってない……」
球磨「それが死亡フラグクマ!」
その頃右翼艦隊は既に敵後方に展開して、t字戦となっていた。
阿武隈「ま、まだ来ないの!そんな所で止まってたら集中砲火を食らっちゃう!」
羽黒「うーん……どうすれば……」
夕立「取り敢えず、ここから狙える敵を潰しとくのがいいっぽい?」
羽黒「そ、そうですね。こ、このまま砲撃を続けて下さい!」
阿武隈「阿武隈は絶対に期待に応えます!」
初雪「くっ……ひ、ひき……こもらない!」
球磨「な、なんとか耐え切ったクマね。」
初雪「夜戦……頑張る……」
球磨「クマっ!な、なに言ってるクマ!」
電「取り敢えず敵後方で待ってくれてる羽黒さん達と合流するのです!」
球磨「もう少しで味方の所に着くクマ。頑張るクマ。」
初雪「うん……」
電「あっ、羽黒さん達が頑張ってくれてるのです!」
球磨「残り4隻クマ……」
羽黒「あっ!き、来ました!」
阿武隈「だ、大丈夫!初雪!」
初雪「問題……ない……」
電「夜戦は…………」
初雪「やる……」
夕立「決死の覚悟っぽい?」
球磨「も、勿論やらないクマ……よね?」
羽黒「そ、そうです、ここで夜戦をしたら勝利は確定でしょうけど……初雪さんが……」
初雪「私の所為で……勝利……逃す……嫌」
電「…………撤退するのです!判定にあとは任せるのです。」
初雪「そ、そんなぁ……」
球磨「初雪……十分だクマ。良将は逃げ時はちゃんと逃げるクマ。」
電「このままこの海域を離れるのです。」
帰路にて
羽黒「さぁ、初雪さん。こっちへ。」
初雪「えっ……あ、うん……」
羽黒「やっ、やっぱり、駆逐艦の子ってか、軽いんですね。」初雪おんぶ
初雪「そりゃ……そう……」
羽黒「羨ましい……」
初雪「そ、そっちだって……あれ大きいの……羨ましい……」
電「電は牛乳を飲んで大きくするのです。」
初雪「へ、へぇ……」
球磨「都市伝説らしいクマよ。牛乳。」
電「そ、そんな筈ないのです!信じる者は救われるのです!」
阿武隈「豆乳の方が良いって聞いた事あるよ。大豆製品にはイソフラボンってあるでしょ?それが乳腺細胞の増殖を促進してくれるんだって。」
球磨「へぇ……てか詳しくクマね。」
阿武隈「えっ、あっ、そ、そんなことないよ!ただたまたま見ていたテレビに映ってただけだよ。」
球磨「へぇ……」
夕立「ぽい〜」
阿武隈「な、何よ!二人して。」
電「あっ!あそこに誰か沈みかけてるのです!」
羽黒「だ、だれか拾ってあげて下さい。」
球磨「よいしょっと……この子も大きいクマ……」
阿武隈「う、羨ましい……」小声
夕立「ぽい?」
阿武隈「な、何も言ってないよ。」
電「さて、あとちょっとなのですと思ったらもう一人いるのです。」
夕立「ここは……ボス戦の何個か前の海域っぽい。」
羽黒「という事は……スルーしちゃった……あぁ、すみません!私が気付いていればずっとこんな所で寝かせておかないのに。」
電「羽黒さん、初雪さん寝ちゃってるので静かにするのです。」
羽黒「あっ!す、すみません!」
球磨「こりゃ、テンプレートになるクマね。」
電率いる艦隊が1-4の攻略に向かっている頃、ホームレスは司令官室で話をしていた。
夕張「うーん……それはなぁ……作れる気がしないなぁ。」
ホ「……無理……か」
夕張「さすがに私でもそんなものは作れないな。」
ホ「……」困り顔
夕張「クズ米を普通の米にするのはなぁ……タイム風呂敷でもあれば別だけど、そんなものないし。」
ホ「……食料……問題……未解決……」
夕張「クズ米をどうにかするよりも炊いたご飯に何かした方がいいかもねぇ……あっ、そうだ。ご飯に味の素ぶっかけりゃいいんじゃないですか?」
実食!!
ホ「…………」モグモグ
夕張「……おぇっ……何これ……すっごいまっずい……提督はよ、よく食えますね……あぁ、腸内洗浄してこようかな……」
ホ「…………」モグモグ
夕張「うん、一食分じゃなくて一口分だけで良かった……そんでこれは失敗っと」
ホ「…………」モグモグ
夕張「それじゃ……油でギトギトにしたチャーハンというか炒めしにしてみましょう。」
実食!!
ホ「…………」モグモグ
夕張「あ、あれぇ……あ、味はふ、普通だけど、何この食感……口の中がねちょねちょするぅ……き、気持ち悪い……」
ホ「…………」モグモグ
夕張「うーん……やっぱマズイ。」
ホ「…………」モグモグ
夕張「あぁ……次は最終手段です。」
ホ「…………」モグモグ
夕張「マヨネーズを!!」
ホ「……無い。」モグモグ
夕張「…………はぁ……そうだった……料理のさしすせそが全部揃ってすらないのにマヨネーズなんてあるわけないか……一度普通のご飯のデータを取って、クズ米のデータと比較すれば、何を変えればいいのか分かるけど……」
ホ「…………お金……使う?」
夕張「いやいや、ただでさえ雀の涙に等しいのですから、価値があるデータになるか分からない実験にお金は使えないですよ。」
ホ「…………」困り顔
夕張「まぁ、お米は暫くお粥でいいんじゃ、ないんですか?そのうち鳳翔さんが来て、この米の美味い調理法を見つけてくれますよ。うーん……他には……」
ホ「魚……」
夕張「そうですねぇ……毎回釣りに行ってたら他に差し支えがありますものね……分かりました。少し考えてみましょう……」
ホ「…………」ボケ〜
5分経過……
夕張「う〜ん……」
ホ「…………」カリカリ(事務作業中)
15分経過
夕張「あぁ…………頭が蕩けてきたぁ……」
ホ「…………」カリカリ
計40分経過……
夕張「え、エウレカ!エウレカ!こ、これだぁ!ちょっと、資源使わせてもらっていいですか?」
ホ「…………」コクリ
夕張「さぁて、いっちょ作りますか!」
工廠にて……
夕張「さぁて、まずはこれで作ってから、データ採って確かめて……あぁ、ついでにこの部品のデータも合わせて実験出来るか……」
司令官室にて……
ホームレスはただ机に向かって仕事をしているだけだった。彼としては埠頭で電達を待っていたい所だが、そうは言ってられない。彼がやらなければ誰もやる人がいないのだから。
そしてあれから数時間経つ……
司令官室にて……
ドアが思いっきり開き、夕張が仁王立ちをしている。
夕張「提督!出来ました!フィッシャー君4号です!」
ホ「…………うん」
夕張「こっち、こっち!早く着いてきて下さい!」
埠頭にて……
埠頭に着くと一本のパイプが海中に向かって伸びてるのが見えた。
そしてパイプは陸地にも伸びており行き着く先は遠くて見えない。
夕張「これがフィッシャー君4号のコンソールです!」
パイプの上にアーケードゲーム台の様な機械があった。
夕張「そしてパイプを覗ける窓もあります。それじゃ、コンソールについて説明しますね!操作は洗濯機より簡単!素人、釣りバカ、テレビチャンピオン、釣りキチ三平、ネタ釣り姫、神のうちどれか一つ押して、この開始というボタンを押すだけです!簡単でしょ?」
ホ「…………」コクリ
夕張「それじゃ!試しに、ポチッとな!!」
「釣りキチ三平モードオン」ピッ
夕張「こうするとパイプの先にある自動釣り機に指令が伝わり、釣りキチ三平くらい釣れます。」
ホ「?」
夕張「釣りキチ三平がどれくらいかですか?えーと、テレビチャンピオンより上でネタ釣り姫より下ですね。」
ホ「…………?」
夕張「それじゃ、テレビチャンピオンがどれくらいかって?釣りバカより上で釣りキチ三平よりも下です。」
ホ「…………」
夕張「ほらそれよりも、覗き窓から見てみましょう!」
パイプを中は空っぽである。
夕張「3……2……1……」
ピューン!!
超高速でパイプの中を水流に押されて進んで行く魚が見えた。
ホ「…………」唖然
夕張「ね?すごいでしょ?ついでにこのコンソールからじゃなくて提督に支給されてる携帯からでもアプリをダウンロードすれば携帯からも操作出来るからね。やっぱり、私ってすごいでしょ?」
そして電達の艦隊が埠頭に戻ってきて、ホームレス達もちょうどそこにいた。
夕張「あっ、帰ってきたのね……って初雪ちゃん大丈夫!羽黒さんも疲れてるでしょう?私が初雪ちゃんをドックまでおぶって行くから休んでて!」
羽黒「あっ、ありがとうございます。」
ホ「……勝利……おめでとう……」
電「か、勝ったのです?」
ホ「敵……鎮守府海域から……撤退。」
球磨「ふぁぁ、よ、良かったクマ……これで次の海域クマ……」
夕立「そしてお仲間も増えてるっぽい!」
夕立は不知火を背負っていた。まだ寝ている様である。
阿武隈「ふぅ……結構重かったぁ……無駄に大きい物持ってるお陰で帰るだけなのに疲れちゃった……」
阿武隈も衣笠を背負っていた。
阿武隈「うーん……どこに置いておこう……部屋無いし……」
ホ「司令官室……」
阿武隈「えっ、いいんですか?」
ホ「……」コクリ
阿武隈「それじゃ、夕立ちゃんも行こっ!」
夕立「ぽい!」
羽黒「きょ、今日はもう疲れてました……」
電「今日だけで色々と進みましたのです。」
球磨「こういう疲れる仕事をやった後は休みが欲しいクマ……」
電「司令官さん、お次はどうするのです?」
ホ「今日……終わり……」
球磨「あぁ……良かったクマ……それよりこれは何クマ?」
電「ゲーム台なのです?」
ホ「自動釣り機……」
球磨「おぉ!なんて素晴らしい物クマ!これを作ってくれたお方は何方クマ?」
ホ「夕張……」
球磨「ちょっと挨拶しに行くクマ。」
羽黒「あっ、そういえば一応軽空母を撃沈したから……」
電「敵空母の撃沈任務成功なのです。」
ホ「……」パチパチ
羽黒「もう結構、暗くなってますね。」
電「司令官さん、夜は寒いのです。お部屋に戻りましょう。」
司令官室に着くと、初雪を除く全員が居た。
ホ「…………!」
少し賑やか過ぎてビクってしまったようである。
電「仲間が増えて賑やかなのです。」
衣笠「あっ!貴方が海賊提督ね!私は衣笠、よろしくね!」
球磨「あっ…………」
球磨(普通に見慣れてて、悪戯したの忘れていたクマ。)
ホ「?」
電「司令官さんのお髭と髪型の事を言ってると思うのです。」
ホ「……?」
電「はい!手鏡なのです。」スカート中からスポッと
ホ「……!」
球磨(えぇぇ!き、気付いていなかったクマ!今更クマか……)
ホームレスは動揺したもののすぐ戻り、悪戯に対するコメントは無かった。
不知火「不知火です。御指導、御鞭撻、よろしくです。」
ホ「……」コクリ
不知火「聞いていた通りあまり喋らないのですね。」
ホ「……」コクリ
不知火「沈黙は一つの美徳です。不知火も見習いたい所です。」
電「所で皆さんは何を見てるのです?」
艦娘の視線は卵の入っているダンボールに向かっていた。
夕立「これ、すごいっぽい!」
羽黒「夕張さんがまた何か作られたのですか?」
球磨「そう!またしても夕張さんのお陰クマ!」
夕張「それはですね、人工孵化器です!出来るだけ卵ちゃんが理想的な環境で育つ為に作りました!しかも省エネ!静音!低コスト!しかも簡単にヒヨコの育成機に変える事も出来るのです!」
球磨「その調子でどんどん球磨の食事が豊かになるように頑張れクマ!さすが夕張さんクマ!」
夕張「やっぱり、夕張ってすごいでしょ?」
電「か、完全に球磨さんが夕張さんの取り巻きになってるのです……」
ホ「ありがたい……」
電「そういえば、皆さん自由時間なのになんでここに居るのです?」
夕立「他に行く所がないっぽい。」
阿武隈「提督と遊びたかったからね。暇だし。」
球磨「夕張さんに着いてきただけクマ。」
夕張「私はこの孵化器の設置と、提督が何か困ってる事が無いか聞きに来ただけです。」
衣笠「まぁ、私は起きたばっかりだしー。」
不知火「不知火も同じく。」
電「そうですか。」
ホ「……」チラッ
時計を見ると晩飯の時間であった。
電「あっ、そろそろ夜ご飯の時間なのです。」
ホ「……」コクリ
電「それじゃ、食堂に行くのです。」
食堂にて……
衣笠「あれ?提督が作るの?」
ホ「……」コクリ
衣笠「うーん……よしっ、なんか仕事しないで一日過ごすのもやだし、今日は私、衣笠さんが作ってあげよう!さぁ、提督はただ待ってるだけでいいですよー。」
ホ「……ありがとう。」
ホームレスは衣笠が調理してる間、電を連れて工廠に来ていた。
電「そういえば、完成している時間ですね。一体何方なのです?」
工廠に入ると、昨日の夜、二人を迎えに行った時とは違って明るい電気が点いている。
入り口からすぐの所に待機部屋がある。部屋といっても、仕切りが置いてあるだけで、その仕切りに「新造艦待機場所」と書かれている。
そして部屋に入ると、飛行甲板らしき物が目に入った。
「あっ、航空母艦、鳳翔です。不束者ですが、よろしくお願いします。」
電「電なのです!電はこの鎮守府の司令官さんの秘書をやってるのです。」
鳳翔「そちらの方が提督ですか?」
ホ「……」コクリ
鳳翔「あら、随分と逞しそうなお方で、いかにも……海の男って雰囲気ですね。」
ホ「……」お辞儀
鳳翔「そういえば、鎮守府の雰囲気が普通のとは違う気がするのですが……私の勘違いでしょうか?」
電「それは、かくかくしかじかなのです。」
鳳翔「あら、そうなのですね。風格と違ってまだまだ新米とは……頑張り甲斐がありそうですね。」
電「是非、この司令官さんと共に頑張ってほしいのです。にしても……かくかくしかじかって便利なのです。」
ホ「……」握手を求める
鳳翔「あら、と、殿方との握手はあ、あまりしたことが無くて……」
ホ「……」手を下げてお辞儀する。
鳳翔「いえ、頭を下げる必要はありませんよ。私が失礼なのですから。」お辞儀
電「さて、多分あと少しで晩御飯が出来る頃なのです。さぁ、鳳翔さんも来るのです。」
鳳翔「あら、少し私は料理が出来るのでその点に関してもお手伝い出来るかもしれませんね。」
厨房にて……
衣笠「さーて……何があるのっかなぁ〜」
炊いたご飯、生魚、野草、野草スープ、調味料
衣笠「あ……えーと……作れる物が限られてるなぁ……」
阿武隈「あれ?今日は衣笠さんが作ってくれるんですか?」
衣笠「えっ、あぁ、そうだよ。」
阿武隈「お料理出来るんですか!」
衣笠「まぁね、別にすごく上手い訳じゃ無いけどねぇ〜」
阿武隈「そうだ、私も何か手伝いましょう!何かする事は無いですか?」
衣笠「そ、それじゃ、野草を茹でといてくれないかなぁ……それとスープも温めておいて?」
阿武隈「了解です!」
衣笠(あちゃ〜、こりゃやっちゃったなぁ……茹でておけてって言ったけど、特に考えずに言ったし、料理なんて……クックパッド見ながらじゃないと出来ないし……でも料理出来るって言って、クックパッド見ながらやってるの見られたらやだし……何とか追い出さなければ……)
衣笠(えーと、魚のレシピでシンプルな奴は……)携帯でコソコソと検索中
阿武隈「野草茹でて、スープ温めて直しました!」衣笠の方を見る
衣笠「ひぇ!」慌てて携帯隠し
阿武隈「どうしたんですか?比叡さんみたいな声出して?」
衣笠「な、なんでも無いよぉ!」
阿武隈「それで次はどうしましょう?」
衣笠「つ、次?あっ、あぁ……えーと……も、もう後は一人でやるからせ、席に戻ってていいよ?」
阿武隈「でも殆ど作り終わってないようですけど……」
衣笠「い、いやもうあとは一人で出来るからさ。さぁ、あとは食堂で待っててね?」
阿武隈「分かりました!お手伝いする事が無いのなら、衣笠さんのお料理してる所を見ています!」
衣笠(あ、あぁ……逆効果だぁ!!ど、どうしよう……)
衣笠「そ、そうだちょっとスープと野草見といて、トイレ行ってくるから!」ピューン
阿武隈「行っちゃった。」
トイレの中にて……
衣笠(向こうでクックパッドを見ないようにここでメモって置けば……よし、これでいい。)
衣笠「ふぅ……」
夕立「あれ?その声は衣笠さんっぽい?」
衣笠(あぁ……他の人が居たのかぁぁ!)
衣笠「……」
夕立「あれぇ……誰も居ないっぽい?」
衣笠「……」
夕立「……あんまり出番の無い衣笠さん♫ssでも主役の少ない衣笠さん♫漫画でもあまり見ない衣笠さん♫」
衣笠(くっ……)
夕立「キヌガッサ♫キノガッサ♫キヌガッサ♫キノガッサ♫名前似てるけど知名度低いのはキヌガッサ♫」
衣笠「こらぁぁぁ!!!」
夕立「あっ。」
衣笠「あっ…………あぁ……」
夕立「なんだぁ、衣笠さん居たっぽい。」
衣笠「そ、そうね。居るよ、トイレに。」
夕立「でもなんで調理中に?」
衣笠「トイレに行きたかったからさ。悪い?」
夕立「ちゃんと手洗ってほしいっぽい。」
衣笠「ちゃ、ちゃんと洗うに決まってるじゃん!」
夕立「それならいいっぽい。」
衣笠(はぁ……)
厨房にて……
阿武隈「あっ、スープ沸騰しそうだったので火止めておきました。それと野草の方も。」
衣笠「うん、それじゃスープはそのままお皿に入れていいよ。それと……野草は冷水に漬けておいて。」
阿武隈「了解です!……?そのメモはなんですか?」
衣笠「あぁ、これはね私のレシピに書いてあった物をメモった物だよ。」
阿武隈「へぇー、レシピなんて持ってるですか。すごーい。自作ですか?」
衣笠「も、もちろん!」
阿武隈「今度見せてもらえますか?ちょっと勉強してる身としては興味があります!」
衣笠「えぇ……あっ、うん。その、うちね?それに……初心者なら私のレシピを見るよりも、ネットで初心者用のお料理のレシピを見て作った方がいいと思うよ?」
阿武隈「という事は、衣笠さんのレシピは上級者向けなんですか!すごいなぁ!」
衣笠「いや、それほどでもないけど……さぁ、それよりもお料理、お料理!」
阿武隈「あっ、そうでした!」
衣笠(えーと……和風ドレッシング作って……お魚は……この調味料だと……煮魚も出来る……焼き魚だとただ焼くだけだから簡単だからそっちの方がいいよね。)
そして、なんやかんやあって……
阿武隈「結構、シンプルですけど、美味しそうですね。」
衣笠「ま、まぁ……シンプルイズベストって言うでしょ?」
食堂には既にお料理が行き渡っていた。
夕立「あれ?今晩は普通のご飯っぽい。」
不知火「ん?それじゃ、昼食は普通のご飯じゃ無かったの?」
夕立「お粥だったぽい。」
不知火「それは貴方が風邪でも引いてたからじゃないの?」
夕立「違うっぽい。かくかくしかじかっぽい。今こうやって普通のご飯が出されたという事は普通のお米っぽい?」
不知火「結構、食料事情も危ういですね。」
初雪「試しに……クズ米……食べた……吐いた……」
不知火「そこまで、まずいと逆に気になる……」
夕立「そういえば提督さん、遅いっぽい。」
球磨「それじゃ、先に食べちゃうクマ。普通のご飯!普通のご飯!絶対美味しいに決まってるクマ!いただきますクマ!」
不知火「不知火も、いただきます。」
夕立「結構、早弁する人が多いっぽい。」
球磨・不知火「おおぇぇぇぇ!!くっそまずい!!」
羽黒「あっ……あ……」ご飯を口に持っていく寸前で箸を止める
羽黒(た、食べなくて……良かった……)
夕張「あらら、誰が吐いたの掃除すんのよ。汚いな。」
球磨「と、取り敢えずスープで口直しクマ。」
不知火「ふっ…………」明日のジョーの最期の状態
初雪「完全に……逝ってる……」
球磨「ふぅ……おい、不知火大丈夫かクマ?」
夕立「普通のご飯じゃ無かったぽい?」
夕張「一体誰がご飯作ってるんだか……」
衣笠(あれれ……何かご飯に私したっけ……調理したのは魚だけ……の筈。そう思い込めばなんとかなる。)
阿武隈「…………」拳の中に紙切れ
紙切れは炊飯器に貼ってあって、それに気付いたのは配膳し終わってからであった。
阿武隈「…………」真顔
衣笠「あれ?阿武隈ちゃんはなんでずっと顔の表情を変えないの?」
阿武隈「えっ?そうですか?そんな事無いと思いますよ?」机の下で紙切れを渡そうとする。
衣笠「?…………!」汗ダラダラ
阿武隈「…………どうします?」汗ダラダラ
衣笠「……食べよう……か」ヒソヒソ
阿武隈「なんでですか?」ヒソヒソ
衣笠「もう提督には私が作ったという事は知られている。だから減刑の材料として、私は気付かなかったアピールをして食べて被害者でもあるとすればいいのよ。」ヒソヒソ
阿武隈「…………衣笠さん……今ここでばらしちゃおっかな。」ヒソヒソ
衣笠「な、なんでそんな事をするの!」ヒソヒソ
阿武隈「だって提督に知られてるのは衣笠さんだけでしょ?」ヒソヒソ
衣笠「!……自分だけ逃げようとするなんて!ず、ずるい!」
阿武隈「じゃ、言っちゃっていいですか?」
衣笠「そ、それはダメ!」
初雪「……」
阿武隈「じゃ、私が調理した事実を言わないで衣笠さんだけが調理したという事にしてくださいね?」
衣笠「くっ……ていうか……なんで早くその紙切れに気付かなかったの!」
阿武隈「衣笠さんだって気付いて無かったじゃないですか!」
夕張「……」
衣笠「だって私はお魚の煮具合見てるので忙しかったもん!」
阿武隈「でもご飯お皿に入れるの手伝ってたからこの紙切れに気付いてても良かったじゃないですか!」
衣笠「くっ……わ、分かった。私、衣笠さんだけが調理したという事にしてあげる。だから……?」
阿武隈「?」
衣笠「あちゃー」
阿武隈「あっ、こ、これは……」
球磨「…………」
不知火「…………」
衣笠「…………」正座
阿武隈「…………」正座
不知火「どちらが先に……沈みたいですか?」
球磨「球磨の分は無いクマか?」
不知火「それじゃ、一人だけにしておきましょうか。どちらにします?」
球磨「じゃ、私は衣笠さんを。」
不知火「それでは阿武隈さんは私が。」
衣笠「……」目で阿武隈に合図
阿武隈「……」コクリ
不知火「何か合図したように見えますけど、逃げようとしてますか?無駄ですよ?」
夕立「……」ガシッ
初雪「……」ガシッ
阿武隈「あっ……あっ……阿武隈もクマって語尾に付けるから許して!」
衣笠「あっ!ずるい!」
球磨「そんなの今はどうでもいいクマ。さぁて、そろそろ。」
不知火「覚悟をお決めになりました?決めてない?関係ありませんよ?」
衣笠「逃げろ!阿武隈ちゃん!」ピューン
阿武隈「ひぇぇぇ!!」ピューン
夕立「流石に駆逐艦じゃ、重巡、軽巡は抑えられないっぽい?」
初雪「くっ……血祭り……見れなかった……」
不知火「どこまで逃げても大丈夫ですよ。どこまでも付いていきますから。」ダッシュ
球磨「球磨も舐められたものクマ。逃げられると思ってるかクマ!……?!」ダッシュ
夕立「あれ?球磨先輩はトイレにダッシュしたっぽい?」
初雪「野草の耐性が……」
球磨「うぉぉぉ!!全然食べてないのに大量クマ!ヒリヒリするクマァァァ!!そして、ペーパーがないクマァァァ!!!今日はなんて日だクマ!!!」
羽黒「耳が痛い……」
夕立「トイレからという事はそれなりに離れてるから……とんでもない声量っぽい?」
鎮守府のどこか……
阿武隈「はぁ……はぁ……もう大丈夫かなぁ……」
不知火「そうですねぇ……球磨さんは居ないみたいですよ?」
阿武隈「あっ、そうなの?良かった……」ダッシュ
不知火「逃しません!」襟首掴み
阿武隈「け、軽巡なのに駆逐艦の力に勝てないってどういうこと!」
不知火「駆逐艦?ふっ……駆逐艦ではなくて、私は不知火です。不知火に艦種なんて関係ありません……不知火は不知火ですから……さぁ!その前髪をぐしゃぐしゃにして差し上げましょう!」
阿武隈「ひっ、ひぇぇぇぇ!!そ、そんな事しないで!な、なんでもするから!初めてもあげるから!給料もあげるから!」
不知火「……」ヒキ
阿武隈「ちょ、ただのジョークなんだから」
その頃衣笠は、逃げてる途中でホームレス達と出会った。
電「はわわわ!そんなに急いでどうしたんです?」
衣笠「はぁ……はぁ……ご飯失敗しちゃって、球磨が食べて、怒って、私を追いかけて撃沈させようとしてきてるんだよ……はぁ……はぁ……参っちゃうよ……」
鳳翔「えっ?ご飯が失敗?」
電「この鎮守府には普通の米は無くて、クズ米しか無いのです。」
鳳翔「あら、大変ですね。」
電「普通のご飯が食べられないのは結構深刻な問題なのです。」
衣笠「あれ?鳳翔さんって……」
電「先程、完全したばかりの新造艦なのです。」
衣笠「へぇー」
電「あれ?そういえば炊飯器にメモ書きを貼った筈なのです。読んでなかったのです?」
衣笠「それが気付いたのが配膳し終わった後だったから、こうなっちゃったんだ。」
阿武隈「ひゃぁぁぁぁ!!」
どこかから悲鳴が聞こえた。
衣笠「阿武隈はやられたか……」
電「なんで阿武隈さんもなのです?」
衣笠「あぁ、なんかお料理出来るようになりたいからお手伝いしたいって言われたから手伝わせたんだ。」
ホ「……これから……気を付けて………」
衣笠「はっ、はい!すみませんでした!」
鳳翔「クズ米ねぇ……」
電「そうなのです。クズ米なのです。司令官さんと夕張さんが何とか解決しようとしたみたいですが、無理だったそうなのです。」
ホ「……」コクリ
鳳翔「うーん……もしかしたら美味しく食べれる方法がその内思い付くかもしれませんね。その時は是非私に試させて頂けないでしょうか?」
ホ「……」コクリ
衣笠「それよりもあれ……」
歩いてる途中、うつ伏せになってる阿武隈が見つけた。
電「の、のびちゃってるのです……」
鳳翔「あらあら、前髪がぐしゃぐしゃじゃないですか。」
衣笠「大丈夫だった?」
阿武隈「う、うぅ……だいじょ……ばない……」バタッ
電「はわわわ、また寝ちゃったのです。」
衣笠「まぁ、一応気付かなかった衣笠も悪いし、ここは運んでやりますか。」
不知火「あっ。」
衣笠「はっ!!に、逃げるが勝ちぃぃ!!」ダッシュ
不知火「そうですか、逃げるが勝ちなのですか。でもそれは貴方の中での話です!」ダッシュ
ホ「……」ガシッ
不知火「?」
ホ「……許してくれ。」
不知火「分かりました。司令官がそういうのなら……」
電「衣笠さん!もう逃げなくていいのです!」
衣笠「えっ?」ヒョコ
鳳翔「一体、どんな所に隠れてるんですか。」
衣笠「やっぱ、隠れるなら茂みの中でしょ。」
ホ「……」衣笠を見つめる
衣笠「あっ……うん。不知火ちゃん、変な物食べさせちゃってごめんね?」
不知火「いえ、もう大丈夫です。司令官もそこまでにしておけと言われたので。」
電「さぁ、阿武隈さんも連れて帰って皆でご飯を食べるのです!」
食堂にて……
球磨「あっ!来たクマ!衣笠!覚悟するクマ!」
衣笠「えっ!」パクッ!
球磨「どうだ!それが球磨が食べた米クマ!」
電「あらら、球磨さんも被害者だったのです?」
ホ「球磨……そこまでにしておけ……」
球磨「分かったクマ。球磨は物分りの良いクマで有名クマ。」
衣笠「あっ……あっ……」ピクッ、ピクッ
鳳翔「これは大変そうですね。ここまで不味い物を美味しい物に変えるのは。」
夕張「あっ、鳳翔さんだ!」
羽黒「新人さんが来てくれたのですね。」
初雪「このまま……百人突破……」
球磨「さ、流石にそれは無理と思うクマ。」
電「それじゃ、気絶した阿武隈さんはここ座らせておいて下さいなのです。」
衣笠「うん。」
夕立「わお、前髪が固結びされてるっぽい。」
初雪「しかも……ギュッと……」
夕立「ほどいても癖がついちゃってるっぽい?」
ホ「……」厨房に向かう。
電「あっ、電も行くのです!」
鳳翔「それでしたら、私もお手伝いしましょうか?」
電「鳳翔さんはゆっくりと休んでればいいのです。初日ですし。」
鳳翔「そうですか?それじゃ、遠慮なくさせてもらいますね?」
電「はいなのです!」
夕立「艦載機見たいっぽい!」
鳳翔「艦載機ですか?そんなに見ても面白くないと思いますけど……」
初雪「私も……」
鳳翔「そ、そうですか?それじゃ、はい。これが艦載機です。」
夕立「へぇ……これが艦載機っぽい。この矢って細いっぽい。簡単に折れるっぽい?」
鳳翔「多分、相当力を持っていないと無理でしょうね。」
初雪「矢の先っぽ……艦載機がある。」
球磨「甲板って結構でかいクマね。発艦は弓でやるのは知ってるクマ。甲板は何に使うクマ?」
鳳翔「戦闘では艦載機の着艦とかですね。日常だと、うちわがわりですかね。」
初雪「で……でかい……」
鳳翔「結構、涼めるんですよ。他にもソリとか……」
夕立「ソリ!夕立やりたいっぽい!」
鳳翔「草原の丘とかあれば出来るんですけどね。」
夕立「定員あるっぽい?」
鳳翔「駆逐艦の子でしたら2人くらいですかね。」
初雪「結構……丈夫」
夕立「そのうちやりたいっぽい!」
鳳翔「えぇ、機会があればお貸ししますよ。」
鎮守府のどこかにて……
球磨「さて、ついにpvが3」
夕立「せーの、ぽい!」
球磨「ブワッ!!な、何するクマ!」
夕立「提督さんからpv報告阻止命令がでてるっぽい。だから球磨先輩が報告しようとしたら皆で全力で阻止するっぽい!怪我を出さない為にこの卵を投げるだけが攻撃手段っぽい!もちろん球磨先輩には報道の自由があるっぽい!けど、障害物は自分で乗り越えてほしいっぽい!」
球磨「な、なんでそんな命令を……と、取り敢えず報告と感想を皆に聞かなければ……じゃ、早速そこにいる夕立!pv3、ブワッ!!」
夕立「どうかしたっぽい?」
球磨「pv3、ブワッ!」
初雪「卵……頂戴……」
夕立「初雪も投げるといいっぽい!」
球磨「これは、まず報告だけでも済ませる為に、ここから逃げるクマ!」
夕立「初雪ちゃん!一斉に情報を送信してほしいっぽい!」
初雪「……」ピッ、ピッ
軍から支給されてる携帯で鎮守府内の全ての艦娘にミッションが出された。
厨房にて……
鳳翔「あら、携帯が鳴ってますね。珍しい……何か起こったのかしら……!艤装展開!艦載機の皆さん!頼みましたよ!」
司令室にて……
阿武隈「ひぇ!び、びっくりしたー。マナーモードってびっくりしちゃうよね。なになに……球磨を捕獲せよ……て、提督!緊急の任務が入ったので、一緒に映画は見れなくなりました!そこで一時停止しておいて下さいね?」
ホ「……」コクリ
阿武隈「それでは、軽巡阿武隈!行ってきます!」
演習場にて……
羽黒「ふぅ……集中して……的の動きを読んで…………ひゃ!び、びっくりした、メールかな……れ、練習してる場合じゃ、ありません!き、衣笠さん!」
衣笠「見た見た。ほら、さっさと行くよ!」
鎮守府のどこか……
球磨「はぁ……はぁ……な、なんで球磨ばっかり……と、取り敢えず報告するクマ。p、pvが」
艦載機の羽音が聞こえてきた。
球磨「?」
後ろを振り返ると卵を積んだ艦載機が。」
球磨「ブワッ!」
阿武隈「あっ!見つけた!ほ、砲撃します!」
球磨「う、嘘だ……なんでこんな事に……と、取り敢えず逃げるクマ!」ダッシュ
阿武隈「ま、待ってー!!」
球磨「ウェ!!い、一体どこから撃ってるクマ……少なくとも見えないということは射程が駆逐艦より大きい奴クマ。」
羽黒「れ、練習の成果が出ました!」
衣笠「すごいじゃん!この調子で頑張れ!」
羽黒「で、でも出来たのは衣笠さんがスポッターの役割をしっかりと果たしてくれたからです!」
衣笠「そんな謙遜する事ないって!羽黒が上手になったからだよ!」
ここに球磨を犠牲にして一つの友情が生まれようとしていた。
初雪「鳳翔さんの……」
夕立「ほうほう。これが最新の位置情報っぽい!作戦指揮官!どうするっぽい?」
電「与えられた……時間は……貴重なのです……時計の針は元には戻らない……だが、自らの手で進める事は出来る……」
初雪「パクリ……」
夕立「電に言わせると違和感が半端ないっぽい。」
電「なんとしても、阻止するのです!」
夕立「そういえば、この命令は一体どこから来たっぽい?」
電「やんごとなき身分の方からなのです……それ以上は、電も知らないのです。」
初雪「やんごとなき身分……なりたい……」
夕立「なれるわけないっぽい!そんなことよりさっさと球磨を捕まえに行くっぽい!」
初雪「うぅ……なりたい……そして……グータラしたい……」ズルズル
夕立が引き摺って行ったのであった。
そして鎮守府のどこかにて……
阿武隈「待ってー!!」
球磨「ま、待てと言われて止まる奴なんていないクマ!」
初雪「ここのルート……来る……」
夕立「じゃ……待ち伏せしてみるっぽい!」
球磨「はぁはぁ!pvが3、ブワッ!」
阿武隈「絶対に言わせない!」
夕立「声が聞こえてきたっぽい。他の艦娘もこの地点に呼んでほしいっぽい。」
初雪「送信!」
艦載機「……」位置情報受信直ちに迎え。
羽黒「こ、ここかしら……」
衣笠「そうみたいだね。あっ!」
球磨「pvブワッ!pブワッ、3ブワッ!」
羽黒「な、なんだか生まればかりみたい……」
衣笠「た、卵で全身ぐちょぐちょだ……」
球磨「うわ!ま、前にも!敵が、ブワッ!」
羽黒「この距離なら外しません!」
衣笠「さぁ!諦めるんだ!」
球磨「前も……だめクマ……後ろは阿武隈……」
阿武隈「待ってー!」
球磨「そして上空には艦載機……」
艦載機「……」ブーン
球磨「よ、よし右と見せかけて左クマ!」
初雪「こっち……も無理。」
球磨「うわっ!右にも!」
夕立「ぽい!」
球磨「ひ、左にも!」
初雪「もう……諦めて……追いかけるの……疲れた……」
球磨「か、完全に包囲されたクマ……」
球磨(一回撃つのに、それなりにリロード時間があるクマ……一回撃たせてリロードの合間に言う。それしかないクマ……)
球磨「球磨はそれでも報告するクマ!p!」
球磨以外「えいっ!」
卵を投げた瞬間、球磨はしゃがみ卵にはぶつからなかった。そして……
球磨「pvが3、ブワッ!」
球磨(な、なぜだクマ……ここにいる全員は投げた筈クマ……なのに……)
電「電の本気を見るのです!」
球磨「あっ、忘れてたクマ……」
電「……(怒)」
球磨「ブワッ!」
その頃夕張は……
夕張「提督!こ、この映画観たかったんですよ!観ましょう!観ましょう!」ポチッ
ホ「あ、阿武隈が……」
夕張「へーき、へーき!どうせ巻き戻せるんですし。あははは!面白い!」
ホ「うーん……」
夕張「いけっ!ジャッキー!そうそこだ行け行け!お、おぅ……金的は痛いよ……タッカーもやられてるwwあはははwwあれ?なんで不知火も居るの?」
不知火「球磨なんかを捕まえるよりも重大な任務があるので。」
夕張「任務って……膝の上に座ること?」
不知火「違います。司令を常に観察し、司令の様な方になるにはどうすればいいかを学ぶのです。」
夕張「……変なの。」
不知火「……」カッ!
夕張「そ、そんな目して見ないでよ……こ、怖いよ……」
阿武隈「なんか……任務達成したけど嫌な予感……」
電「そして本編に戻るのです!それとどの戦艦を入れるか決まったのです。コメントしてくれた方ありがとうなのです。」
食堂にて……
艦娘達「いただきます!」
ホ「……」合掌
電「あの……司令官さん。」アムアム
ホ「?」アムアム
電「明日の予定はどうするのです?」アムアム
ホ「2-1……」アムアム
電「攻略なのです?」アムアム
ホ「レベリング……」アムアム
電「メンバーはどうするのです?」アムアム
鳳翔「あら、お食事中もお仕事なさってるんですか?お食事の間はお食事に専念なさって下さいね。」
電「はわわわ、失礼したのです。」
夕立「完璧にお母さん枠っぽい。」アムアム
球磨「所謂、鳳翔さんの典型的なタイプだクマ。」アムアム
鳳翔「貴方達もですよ。」
夕立「ぽいっ!」
球磨「はいクマ。」
不知火「……」お粥を啜る
衣笠「あれ?もうお粥なくなった?」アムアム
不知火「戻したお陰で胃の中が空っぽだったので。お腹が減ってたんです。」
衣笠「あぁ…………少しお粥食べる?」
不知火「別にお粥を要求したつもりはないんですが、是非頂きましょう。」
衣笠「あっ、あぁー、そんなに……」
不知火「それでは少し戻しましょうか?」
衣笠「い、いえ……」
ホ「……衣笠。」
衣笠「どうかしました?」
ホ「……」自分のお粥を差し出す。
衣笠「えっ、い、いや悪いですよ。本来だったら提督の方が良いもの食べて、量も多い筈なのに、私達と同じ物を食べて、ましてそれを私に分けてくれるなんて……」
ホ「……」さらにお粥を突き出す。
衣笠「じゃ、ありがたく食べさせて頂きます。」
夕張「ふぅー、ふぅー!なんか恋愛みたい。でも片方は美女だけど、もう片方は野獣というより……なんだろ?」
初雪「ホームレス……」
ホ「!」スプーンを落とさ
球磨「あっ!い、今すぐ言い直すクマ!」
電「フリーマンと呼ぶのです!」
初雪「じゃぁ……ジャックスパロウ。」
ホ「……」アムアム
電「ふぅ……あまりその単語は言わないでほしいのです。」
初雪「う、うん……」
夕張「あれ?それ禁句だったの?ずっと心の中ではホーム……なんちゃらって思ってたけど言わなくて良かった。」
鳳翔「そのうち布さえ手に入れれば、制服を作って差し上げたいのですが……」
衣笠「……」アムアム
不知火「……」ジー
衣笠「……な、なに?どうかした?」
不知火「……」ジー
衣笠「お、お粥まだ足りないの?」
不知火「……」首横振り
衣笠「えぇ……なんかしたかな……」
不知火「あとで……その皿渡して下さい……」
衣笠「えっ、ど、どうして?」
不知火「お粥くれたお礼にやって差し上げます。」
衣笠「あ、ありがとう?」
不知火「いえいえ、不知火が好きでやってるだけですから……」
夕立「へぇ……鳳翔さんは服まで作れるっぽい?」
鳳翔「デザインとか気にしないので……あまりその……おめかし用の服とかは出来ませんけど……」
球磨「そ、それだけでもすごいクマ。球磨達みたいな若い子には出来ないクマ。さすが女子力……いや母力?」
鳳翔「なんかちょっと失礼な言い方にも聞こえる気がするのですけど……あっ、提督。サイズとか分かりますか?」
ホ「……」首横振り
鳳翔「それじゃ、採寸を……」
不知火「採寸は私がやらせていただきます!」
初雪「び、びくった……」
球磨「いきなり大声出してどうしたクマ……」
鳳翔「わ、分かりました。さ、採寸は不知火さんがやるのですね。」
電「……」
夕立「あれ?電、どうしたっぽい?つまらなそうな顔して。」
電「そ、そんな顔してないのです。」作り笑顔
羽黒「あ、あの……」
衣笠「ん?どうした?」
羽黒「そ、そのサラダ残すんですか?」
衣笠「あっ、食べたい?はい、どうぞ。」
羽黒「あ、ありがとうございます。」
衣笠「いーよ、別に。サラダなら食ってもそんなに太らないしね。」
羽黒「そ、そうですね。」
衣笠「でもそっちに関してはあんまり気にしなくても良さそうな体型だよねぇ。ちゃんと出るところは出て、引っ込むところは引っ込んでて。あー、羨ましい。」
羽黒「そ、そんな事ないですよぉ……衣笠さんも良いじゃないですか。」
阿武隈「……」イライラ
球磨「心配するなクマ。阿武隈も球磨もそのうち大きくなるクマ。」
阿武隈「私は……努力してるのにぃ……」
球磨「あっ、やっぱり気にしてたクマ。」
阿武隈「あっ!き、気にしてない!気にしてない!友達の話!」
初雪「ばっちりと……私って……」
阿武隈「うぅ……大きくなりたい……」
夕張「ファイト!」タユン
阿武隈「……」ピキピキ
球磨「こ、こら夕張!余計な刺激を与えるなクマ!」
夕張「失礼しちゃった?ごめんね。」
阿武隈「そ、そのうちお、大きくなってやるぅ……」涙目
夕張「あっ、ほ、本当にごめん!ごめんってば!」アセアセ
球磨「な、泣くことはないクマ。お、落ち着くクマ。」
夕立「あの大きさで小さいと言われたら、夕立は何っぽい?」
初雪「ミニミニサイズ……」
夕立「可愛い!夕立はミニミニサイズっぽい!わーい!わーい!」
初雪「……」バンザーイ、バンザーイ
阿武隈「はぁ……将来に期待出来る子はいいなぁ……」
そして夕食も食べ終わり、就寝時間真近の頃……
電「あっ……」
ホ「?」
電「司令官さんはここで寝るのですけど、電達はどうすればいいのです?」
それを聞くと司令官室にいた艦娘全員が固まる。
ホ「…………」
艦娘「…………」
ホ「好きな所で……」
そして就寝時間……
ホ「…………せまい。」
電「仕方ないのです。司令官さんがお好きな所と言ったので……畳に模様替えしたお陰でここが人気なのです。」
艦娘全員司令官室にいるおかげであまり寒くはない。
夕張「だ、ダンボールこっちにも頂戴!」
初雪「やだ……中で丸くなりたい……」
夕張「普通に広げないとこっちにこないでしょ、寄越しなさい。」ぐぎぎぎ
初雪「いやだ……」ぐぎぎぎ
阿武隈「あ、諦めも感じよね……」掛けダンボール無し
夕張「あ、あなたも初雪被害を受けてるのね。寄越せ。」ぐぎぎぎ
夕立「アムアムアム」
球磨「そうそう……そこだクマ……よく揉んでくれクマ。いやぁ……ローションマッサージ気持ちぃクマ……zzz」
不知火「……zzz」ゴロゴロと転がって司令官と離れたところに居たが、司令官の脚まで来た。
電(コイツ……絶対寝てないのです。)
電「はわわわ、司令官さん重いですよね。今すぐどかすのです。」
不知火(不知火が重いと言いましたね……これは少々怒りを禁じ得ませんね……)
電「あ、あれ?な、なかなか動かせないのです。」ぐぎぎ
不知火「……zzz」
不知火(どいてたまるものですか……不知火を罵倒したのですから……)
電「ぜ、ぜったい起きてるのです……」
羽黒「……zzz」親指しゃぶり
鳳翔(……け、結構……母性をくすぐられるものですね……)
電「ど、く、の、で、すぅ。」ぐぎぎぎ
不知火「……zzz」ガシッ
ホ「いっ…………」
電「あ、司令官さん大丈夫なのです?」
ホ「……」コクリ
電「もう不知火さん……」
ホ「諦める……」
電「えっ、いいのですか?」
ホ「……」コクリ
電「わ、分かったのです……」
電(ま、負けたのです……)
不知火(ふっ……)
初雪「……zzz」
夕張「あっ、寝たわね。よしっ、ぐぎぎ。あ、あれ……全然取れない……」
阿武隈「……zzz」
夕張「阿武隈ちゃんは諦めたみたいけどそうは行かない。」ぐぎぎぎ
衣笠「……zzz」ローリング衣笠
夕張「?……うぉ!」
初雪「あがっ!」
阿武隈「キャッ!」
夕張「お、おもっ!」
初雪「……zzz」
阿武隈「……zzz」
夕張「よ、よく寝続けられね……」
衣笠「……zzz」ローリング衣笠
阿武隈「キャッ!」
初雪「あがっ!」
夕張「うぉ!」
衣笠「……zzz」
夕張「こ、これは掛け布団どころではないですね……」
衣笠「……zzz」
夕張「ここから離れて別の所へ……あっ、羽黒さんの所、隙間ある。」
鳳翔「……zzz」
羽黒「……zzz」チュパチュパ
夕張「えっ……」
夕張(えっ、何これ……鳳翔さんの胸を……)
羽黒はただ単に鳳翔に近付いて自分の親指を吸っているだけである。手が隠れてて胸を吸ってるように見えたのだ。
鳳翔「ん、ん……zzz」
夕張(えぇー!!ま、まじですか?!感じてる?!と、取り敢えず……ここはダメね。後は……)
球磨「クマァ……おほほー、そ、そこクマァ……zzz」
夕立「……zzz」アムアムアム
夕張(あそこは論外……)
阿武隈「ヒャッ!」
初雪「あがっ!」
衣笠「……zzz」
夕張(ま、まだやってるよ……あっ、提督の横空いてる。)
夕張、提督、電の並びで寝ようとした。
夕張「……?」
近くから水音がぴちゃぴちゃと聞こえる。
夕張(ど、どこからだ……)
その音を辿ると提督の脚辺りからである。
夕張(こ、ここ?!今、見えてない面子は不知火のみ……という事は……)
ゆっくりと段ボールを捲ると、陽炎型の服が見えた。
夕張(うわぉ、わぉ、わぉ!!な、なんじゃこりゃあ、?!)
服が見えた時点でダンボールを戻す。
夕張(こ、これは完全にやってますねぇ……)
ホ「……zzz」
夕張(て、提督はふ、普通に寝てますけど……えぇー、ま、まじですか?!で、出会って全然日が経って無いですよねぇ?!し、進展早くね?!)
不知火はただ単に寝ているだけで、癖として口からぴちゃぴちゃと出してるだけである。
不知火「……zzz」ぴちゃぴちゃ
夕張(や、やってるねぇ……しかも駆逐艦……さ、最近の子って、進んでるぅ。わ、私なんてそんな事よりもキスすらしたことないのに……)
不知火「……zzz」ぴちゃぴちゃ
夕張(と、取り敢えずここも無し……気になって眠れない……どこに行こう……司令官の椅子に座ってねますか……おぉ、リクライニング!ふかふか!フットレストも付いてる!なんだこれに最初から寝れば良かったぁ………………ね、眠れない、気になる事が多過ぎて、ダメだこりゃ……)
夕張はなかなか眠りにつけなかったのであった……
そして早朝、ホームレスは日課の缶集めをし、リサイクルセンターに来ていた。
「おい、お前さん。遂にやったぞ。」
ホ「?」
「実はな、農協に頼んでな。廃棄野菜を定期的に渡せる様にしたんだよ。まぁ、それもタダでだ。しかしタダということはやっぱりそれなりに理由があるんだ。野菜にはA級とかがあってなA級ってのはスーパーとかで見るような奴で、その下にB,Cがあってこれはちょっと見た目が悪くてスーパーでは出せない物で、そして今回提供してくれるのはAでもBでもCでもない、本当の規格外野菜だ。でも味が少し劣ってるだけだ。食えない事はない。しかも配送までやってくれるんだから、こんなにありがたいことはないだろう?それにだ、ただ俺がお願いしたからってだけじゃねぇぞ?お前さんの鎮守府の状況を伝えて、同情してくれたからだ。だからその分、しっかり仕事しろよ!」
ホ「……」コクリ
「はい、それじゃこれが今日の缶代とお米や。そんじゃあな!」
ホ「……」コクリ
そして艦娘の起床時間になった。
不知火「……zzz」
電「うーん……そろそろ起こさないといけないのです……」むにゃむにゃ
球磨「あぁ……気持ちぃクマ……zzz」
夕立「……zzz」アムアムアム
電「見てるこっちは気持ち悪いのです……じゃなくて、皆さん起きるのです!!」
スカートからラッパを出し吹く。
衣笠「うひゃー!!」
羽黒「……zzz」
阿武隈「う、うぅ……」
電「皆さん、起床なのです!!」
球磨「わ、分かったからそ、その下手なラッパをやめるクマ……」
夕立「……わぉ、球磨先輩。寝汗すごいっぽい。」
球磨「うーわ、びちゃびちゃ!」
初雪「……」
夕張「おっはよー!!みんな起きるよ!」
電「あれ?鳳翔さんが居ないのです。」
不知火「すーはーすーはー」
不知火はホームレスの寝ていたダンボールの中で深呼吸をしていた。
衣笠「あぁ……朝だ。ねっむーい……」
初雪「……」
羽黒「……zzz」
電「再び寝ようとしちゃダメなのです!というか羽黒さんは早く起きて下さいなのです!そして初雪さんと不知火さんはダンボールから出てくるのです!」
夕立「無駄っぽい。」
球磨「さぁて、早くこのびしゃびしゃな服を変えなきゃ、気持ち悪すぎて仕事する気分になれないクマ。」
夕張(きっと、不知火は盛ってるんだろうなぁ……よくこんな大声で呼ばれてるのに盛れるねー……もしかして夜頑張り過ぎて疲れて熟睡中?)
電「衣笠さん、初雪をダンボールから出すの手伝ってなのです!」
衣笠「え、あぁ、いいけど……う、うーん……あれ?全然動かない。」
夕張(ちょっと覗いて見ましょうかね……わーお!わーお!わお。こ、こんな風になる事ってあるのかな……)
不知火は瞳がハートマークになり、完全にラリってる顔であった。きっと深呼吸したせいで一気にホームレス成分を摂取した所為であるが、夕張は完全に誤解していた。
夕張(寝ていて無抵抗の提督に対して、どんだけ盛ったんだか……と、取り敢えず見なかった事に……)
衣笠「うぉー!」
阿武隈「うぬぬ!」
電「電の本気を見るのです!」
衣笠「おっと、とと、と……や、やっと出てきた……こ、この子本当に駆逐艦なの?」
阿武隈「眠かったので体を起こす良い運動になって良かったよ。」
電「こ、これを毎朝やるのは勘弁なのです……」
初雪「?良い……匂い……」すんすん
電「あ、あれ?どこ行っちゃうのです?」
衣笠「ほら、羽黒も起きるよ。」
羽黒「お、起きてますよぉ……zzz」
夕立「軍の朝とは思えないっぽい。」
電「つ、次は不知火さんなのです……」
その頃、初雪はというと……
初雪「うーん……ここからだ……」
着いたのは食堂である。
初雪「ん?……居たっけ?」
「?あ、おはようございます!貴方が初雪ね!私は航空母艦 赤城です!空母機動艦隊を編成するなら私に任せてね。」バクバクバク
初雪(な、何言ってるか分からねぇー!!食うのやめろや!)
初雪「?」
赤城「あら、失礼しました。聞こえませんでしたかね。私は航空母艦の赤城。よろしくね。初雪ちゃん。」
初雪「よろ……しく……そ、それ何?」
赤城「あぁ、これね。なんか私が着任して、ここに来た時にね、腹減ったなー、腹減ったなーって思ってたらね、鳳翔さんが米粉パンをくれたのよ。結構もちもちしてて美味しいです。貴方にはあげませんよ?勿論。」
鳳翔「あら?もう起きてくる時間帯だったのね。それでは他の物もさっさと仕上げないといけないですね。」
赤城「米からパンって出来るんですね。出来ればご飯もらえませんか?」
鳳翔「ごめんなさいね。普通のご飯は無いのですよ。」
赤城「建物も粗末でご飯もないとは……なんて所に私は来てしまったのでしょう……」シクシク
鳳翔「ほら、米粉パン食べますか?」
赤城「勿論です!」ニパァ
初雪「て、手懐けられてる……」
初雪「赤城先輩…………?……何か危機があるような……」
赤城「危機?なんの事でしょう?」バクバクバク
コッペパン並みの大きさの米粉パンを一口で食い続けている。
初雪「…………」シンキングタイム
鳳翔「あ、あれ?赤城さんそこのバスケットにある米粉パンも食べちゃったのですか?」
赤城「えぇ、勿論。」バクバクバク
初雪「…………」シンキングタイム
鳳翔「せ、せめてその手にある物は残して下さいね?皆さんの分なので……」
赤城「あーむ……美味しかった……」バクバクバク
鳳翔「ど、どうしましょう……」
初雪「疲れた……寝る……」
鳳翔「あ、あれ?初雪さんどこ行くんですか?もうそろそろ朝食の時間ですよって……しゅ、主食がない!ど、どうしましょう……」
赤城「鳳翔さん!もうないんですか?」
鳳翔「も、もうありません!!」
赤城「な、なんてこと……」ブワッ
鳳翔(これは大変な事になってしまった気が……)
司令室にて……
電「はーぐーろーさん!!」ぐぎぎぎ
衣笠「うぉぉぉ!!」ぐぎぎぎ
羽黒「…………zzz」
電「お、き、る、の、です!!」ぐぎぎぎ
初雪「な、何やってるの……」
夕張「あ、あなたが言える事ではないと思うの……」
初雪「電……」
電「な、ん、な、の、です!!」ぐぎぎぎ
初雪「新しい……艦娘……来てる……」
電「そ、それじゃ、代わりに……誰か……羽黒さんを……起こして……ほしいのです!!」ぐぎぎぎ
初雪「分かった……」
衣笠「だ、だめだ……全然起きない……」
初雪「……」羽黒に掛かってるダンボールをちょっと引っ張る。
初雪「う、うわー、だ、ダンボールに飲み込まれるー(棒読み)」初雪ベッドイン
衣笠「う、うぅ……仕事が増えたぁ……」シクシク
不知火「ふぁぁ……おはようございます。」キリッ
夕張「お、おはよう……不知火ちゃん……」
夕張(そんな、キリッとしてる所見せてもなぁ……あんなの見ちゃったし……)
不知火「この人達は何やってるのですか?」
夕張「えっと、まだ寝てる艦娘を叩き起こしてるのよ。不知火も手伝って。私もやるから。」
不知火「いいでしょう。」
衣笠「あぁ……不可能だ……」
不知火「簡単に起こせる方法ありますよ。」
夕張「えっ、どうするの?」
不知火「…………」艤装展開
衣笠「あっ?!や、やばいって!!」
夕張(せ、責任放棄しよっと……)逃げ
衣笠「あっ、夕張!に、逃げたぁ……そ、それよりも不知火ちゃん!」
不知火「あと三秒以内に起きなければ貴方達を永久に眠らせてさしあげましょう。」
衣笠「ちょっと!タンマ!タンマ!」
不知火「3」
衣笠「あぁー!!どうしよう!どうしよう!」バタバタ
不知火「2」
衣笠「あぁぁぁーー!!ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!!」ピョン、ピョン
不知火「1」
衣笠「…………」白装束に正座
不知火「0」
衣笠「…………あれ?」
不知火「本当に撃つ訳ないでしょう……不知火を何だと思ってるんですか……」
初雪「なーんだ、嘘か。」ベッドの中から
不知火「…………」イラッ
衣笠「ふぅ…………」
砲台「ドカーン!!!!」
羽黒「…………zzz」丸焦げ
初雪「あ……あぁ……あ……」丸焦げ
不知火「…………」汗ダラダラ
衣笠「…………」放心、丸焦げ
司令室に再び開放感がもたらされた。
不知火「…………」散乱したダンボールを取り、その中に入る。
初雪「は、羽黒さん……」
羽黒「…………zzz」
衣笠「あは……あはははは!あはは!あははは!!」
初雪「カ、カオス……」
夕張「な、何があったの……って、ほ、本当に撃ったんだ……き、衣笠!し、しっかりして!」
衣笠「うひゃひゃひゃ!!ひゃひゃひゃ!」
夕張「は、初雪ちゃんも手伝って!」
初雪「と、取り敢えず……ご、ごめんなさい……次からは……早く……起きるよう……善処する……」
衣笠「うひゃひゃひゃ!!ひゃひゃ!ぜ、善処?ひゃひゃひゃ!!うひゃひゃひゃ!!」
初雪「ぜ、絶対……起きる……」
衣笠「うひゃひゃひゃ!!ひゃっはー!!」
夕張「初雪ちゃん、この人はもう見ちゃだめよ。」
初雪「う、うん……」
夕張「と、取り敢えず私達だけで羽黒さんを起こしましょう。」
初雪「他の人の助けもいる……」
夕張「そ、それじゃ、呼んできて!」
初雪「うん。」
トイレにて……
初雪「かくかくしかじか」
夕立「ぽい!」
埠頭にて……
初雪「かくかくしかじか」
球磨「ちょ、ちょっと出掛けただけでそんな事に……」
阿武隈「と、取り敢えず行きましょ!」
元司令室にて……
羽黒「…………zzz」
衣笠「た、頼むから起きてってばぁ〜」シクシク
不知火「…………」ガバッ
衣笠「あぁ、起きたの、不知火……手伝って〜」シクシク
不知火「…………」頭にハチマキ装備、手には大工道具
衣笠「えっ……何をするの?」
不知火「不知火が壊したのですから、不知火が直します。」
衣笠「そ、そう……」シクシク
初雪「連れて……来た……」
衣笠「そ、それじゃ……阿武隈ちゃんは不知火ちゃんを手伝ってあげて。他の二人は私を手伝って〜」シクシク
球磨「うーん……部屋も重傷だが、衣笠も重傷クマ……」
夕立「ぽい。」
食堂にて……
赤城「ほんとにないんですかぁ〜」
鳳翔「本当にないです。赤城さん諦めて下さい。」
赤城「えぇー本当に?」
鳳翔「はぁ……あっ、電さん。」
電「おはようございます。鳳翔さん。そして……あ、赤城さん?!」
赤城「あ、電ちゃんね。この鎮守府の秘書艦なんだっけ?おはよう。」
電「お、おはようなのです……」
電(こ、これはヤバイのです。遂に食料に関して困る事は無いと思ったら……)
鳳翔「…………」ハンドサイン
鳳翔(この人を食堂から追い出して)
赤城「ん?なんですか?その手の動き?」
電「…………」ハンドサイン
電(どうしてなのです?)
赤城「ははーん。分かりましたよ。秘密のハンドサインって奴ですね。解読してみましょう。」
鳳翔「…………」ハンドサイン
鳳翔(配膳をしたら全て食べられてしまいます。)
電「…………」コクリ
赤城「ぜ、ぜんぜん分からない……」
電「そうだ。赤城さんはまだこの鎮守府についてあまり教えられてないのです?」
赤城「え、あぁ……そうですけど。」
電「それだったら電が案内をしてあげるのです。さぁ、いっしょについて来てほしいのです。」
赤城「ありがとうございます。」
電「…………」ハンドサイン
電(食料のセキュリティーを夕張さんにお願いするといいのです。)
鳳翔「…………」コクリ
赤城「あやしい。さてはまだパンを隠してますね?」
鳳翔「ほ、本当にないです。皆さんの分が無くて困ってるんですよ?!」
赤城「はぁ……分かりましたよ。それじゃ電ちゃん行きましょ。」
電「それじゃ、まずドックから案内していくのです。」
鳳翔「はぁ……取り敢えず夕張さんにメール入れといて……ご飯を配膳しましょう。ご飯はないですけど……」
元司令室にて……
夕張「?メールですか……なになに……おぉ、ちょっと面白そうな案件ですね。それじゃ、頑張って羽黒さんを起こしてくださいね。私は別の用事ができたので。」
衣笠「えっ、あぁ……行っちゃった。それよりも羽黒さん起きてよぉ……もうそろそろ朝ごはんの時間になっちゃうよぉ」シクシク
羽黒「…………zzz」
衣笠「うぅ……」シクシク
夕立「起きてくださいっぽい!」ゆさゆさ
球磨「軽巡一人乗っても大丈夫!さすが羽黒さんクマ。」どっしり
夕立「夕立も乗るっぽい!」どっしり
衣笠「羽黒で遊んでないで手伝ってよぉ」シクシク
不知火「残りは天井だけですね。」
阿武隈「か、簡易すぎる……」
不知火「そのうち台風でも来て鎮守府が潰れる気がしますね。」
阿武隈「そ、そういうのフラグって初雪ちゃんから聞いたよ。」おどおど
不知火「まぁ、大丈夫でしょう。来ない限り。」
阿武隈「来る確率がグンと今ので上がった気がするのは、阿武隈だけ、かな?」
食堂にて……
鳳翔「あ、夕張さん早いですね。」
夕張「作りがいのありそうなものになりそうなので、急いできちゃいました。」
鳳翔「それでなんですけど、この厨房の横の部屋が食料庫なんですけど……」
夕張「うーん……分かりました。今日中になんとかしましょう。ふむふむ……このサイズですね。中に入らせてもらえますか?」
鳳翔「あ、どうぞ。勿論盗み食いはしませんよね?」
夕張「私なんかが盗み食いしても大した損害じゃないでしょ?」
鳳翔「ひ、否定はしないんですか……」
夕張「も、勿論否定するよ。盗み食いが盗み食いのレベルならいいんだけど赤城さんの場合は盗み食いとかそういうレベルじゃないでしょ。」
鳳翔「盗み食いだけで大飢饉ですからね……」
そして朝食の時間が来た。
艦娘「いただきます!」
ホ「……」合掌
赤城「…………」唖然
不知火「あれ?赤城さん食べないのですか?」
球磨「それなら球磨が食べちゃうクマ。」手伸ばし
赤城「…………」球磨の手押さえ、球磨を唖然したまま見る。
球磨「す、すいませんだクマ……」
赤城「な、なんて……こと……こんな事が……ゆ、許されるのか……」唖然
夕立「さ、殺気がこの食堂に充満してるっぽい……」
羽黒「…………」寝ぼけながら食事中
赤城「…………」羽黒の方を見る
鳳翔「赤城さん、分かってますよね?」
阿武隈「さ、さすがに赤城さんでもそんな事は……」
球磨「やりかねないクマ。」
夕張「鎮守府を運営するのってこんな大変なの?」
電「い、いや……そんな事はない筈……なのです……」
ホ「…………」コクリ
衣笠「いやぁ……器用に食べるねぇ……あんなに起こすのに苦労したのに……朝食の時間になったら眠りながら立ち上がるなんて……」シクシク
球磨「よしよし、衣笠さんはよく頑張ったクマ。」なでなで
不知火「羽黒さんはこんなキャラでしたっけ?不知火の記憶にはそんなのなかった気がするのですが。」
夕立「夕立もないっぽい。低血圧ってここまでひどいっぽい?」
球磨「低血圧は関係無い段階だと思うクマ……」
そして食事も終わり早速艦娘達がレベリングに入った頃であった。
ホ「……」悩み顔
電「……」悩み顔
赤城「……」ぽけー
不知火「……」悩み顔
手の空いてる艦娘で会議が行われた。
議題は勿論、ぽけーっとしてる赤城についてである。
赤城「……」ぐーきゅるきゅるる
赤城「お昼ご飯は何が出るんですか?」
電「朝ごはん食べてからどれくらい経ったのです?」
不知火「三十分も経ってないです。」
赤城以外「うーん……」悩み顔
不知火「一つ思いつきました。」
ホ「……」コクリ
不知火「それでは言いますね。赤城さん、白衣って好きですか?」
赤城「えっ、べ、別になんとも思いませんけどぉ……」
不知火「それでは緑色バージョンの白衣ってどう思いですか?」
赤城「ん?ど、どういう事でしょう?色違いでもなんとも思いませんが?」
不知火「それでは寝ながら緑色の服に囲まれるのはどうですか?嫌ですか?」
赤城「???だんだんよく分からなくなってきましたねぇ……ちょっと怖いかなぁってくらいで別になんとも……」
不知火「それではやりましょうか。」
赤城「え、何を?」
不知火「ちょっと眠ってもらうだけです。」
電「ちょ、ちょっと待ってなのです。あ、あまりにもそれだけで承諾を得たと言うのはどこぞの詐欺師なのです!」
赤城「えっ、私騙されてたんですか?」
電「よく考えてくださいなのです。まず緑色の白衣を着た人達に囲まれるのです。その次に麻酔で寝させられるのです。ここから何が行われると思うのです?」
赤城「あっ!」
電「そもそも白衣って時点で察知してほしいのです……」
赤城「い、嫌ですよ!手術は!」
不知火「チッ……」
電「そ、そもそも赤城さんの食欲は手術すればどうにかなるものなのです?」
不知火「やってみる価値はあると思いますが。」
赤城「やだやだやだ。絶対に嫌ですよ。」
ホ「……」手でバッテン
不知火「そ、そうですか……司令がそういうのなら……仕方ありませんね。」
赤城「そもそもそこまで私の食欲って問題になるような事なのでしょうか?」
赤城以外「…………」ヒキ
電「じ、自覚がなかったのです?」
不知火「こ、この人……少しネジが飛んでる。」
赤城「な、なんですって!」
不知火「何か不知火に落ち度でも?」ガン飛ばし
赤城「い、いえ。なんでもないです。」
ホ「既に……被害が……あった。」
電「そうなのです。」
不知火「慰めるの大変だったんですから……」
電「羽黒さんの食事に手を付けて、羽黒さん涙目になってしまったのです。」
赤城「あ、あれに関しては本当にすみません。お腹減ってたもので……」
不知火「あの涙を堪えた羽黒の目……あれで堕ちない男は居ないと思います……あれは私にとっても大いに脅威となります。」
不知火(あれを見てしまっては司令が羽黒の虜に……それだけはなんとしても防がないと!)
赤城「と、取り敢えず昼食の分は羽黒にあげますからぁ……その件に関しては……」
電「その件は良いとして、結局原因の食欲の解決にはならないのです。」
不知火「赤城さん点滴って打ってみたくありませんか?」
赤城「絶対嫌です。」
不知火「チッ……」
電「赤城さんをどうにかするか、それとも食料配給を要請するかどちらかなのです。でも食料配給は要請しても意味が無いのです……」
赤城「ほんとにけちですね……そうだ。なんらかの実績を上げて私達の実力を上の奴らに認めさせて食料配給を要請すれば……」
電「でも電達はまだレベルが低すぎるのです……これから鍛えるつもりなのです。でもその鍛える間の食料が問題なのです……」
不知火「うーん……」悩み顔
赤城「何かでお金が稼げればいいんですが……」
ホ「カンカン拾い……」
電「そ、それだけのお金ではどうにもならないのです……」
ホ「二人で……1000円なら……すぐ。」
不知火「千円……それだけじゃ、赤城さんの食事は……」
ホ「大丈夫……」
不知火「千円で赤城さんを満足させるなんて……無理だと思うのですが。司令、どんな方法でしょうか?」
ホ「バイキング」
電「そ、そんな激安なお店があるのです?」
ホ「……」コクリ
赤城「…………」ヨダレダラダラ
ホ「ファミレス……880円……税込」
不知火「ファ、ファミレスですか?不知火は行った事ないからよく知らないんですが、どのようなものが?」
電「電も知らないのです。というか艦娘全員俗世間の事を一切知らないのです。」
赤城「どんなものなのでしょう?」ヨダレダラダラ
ホ「……」携帯の画面を見せる
不知火「こ、こんなものがた、食べ放題……しかも制限時間が長い……」
赤城「…………」ヨダレダラダラ
電「み、見たことのない食べ物なのです。」
不知火「これは……ミルフィーユという物ですね。知ってはいますが……食べた事はないですね。」
赤城「こ、このお肉も食べ放題?」ヨダレダラダラ
ホ「……」コクリ
赤城「ぐへへへ」ヨダレダラダラ
ホ「洋食のファミレスは……全て……この店に駆逐された……」
有名な洋食ファミレスのカスト、ペニーズ、ジョナサン・ジョースター、しゃっくりドンキー、ロイヤルホステスは全てファミレス・フレ◯ドリーの激安バイキングに駆逐されてしまったのである。
赤城「は、早く!早く行きたい!」ヨダレダラダラ
電「よ、ヨダレが床にしみてるのです!」
不知火「このままいけば水深5cm突破も時間の問題。」
電「そ、その携帯を早く取り上げるのです!」
赤城「な、なんかこの携帯が美味しそう……」大口開け
不知火「ふぅ……携帯奪取完了です。」スタッ
赤城「…………」ガルルルル
電「こ、今度は野生化してるのです!」
その頃、他の艦娘達は2-1レべリングの真っ最中であった。
球磨「あぁー、疲れたクマ……」
初雪「……zzz」
羽黒「ね、眠りながら戦ってる。」
夕張「一度、脳のスキャンとってみたいかも。」
球磨「そんなのどうでもいいクマァ……疲れたクマァ……これでリ級を2ケタも狩ったクマァ……」
夕立「す、少しキツイっぽい……」
衣笠「まともに飯食ってないしねぇ……ほら、阿武隈を見て。」
阿武隈「…………」呆然
夕張「あれの脳は眠ってるわね。けどしっかりと体を立たせる事は出来るみたい。それにほら目も。」
衣笠「き、キモい……これが本当の目が点て奴か……」
球磨「球磨はまだあんな風になってないだけましという事かクマ……」
夕立「あ、あと何回戦えばいいっぽい……」
夕張「あとね……だいたい700回くらいかなぁ……」
球磨「き、きかなきゃ良かったクマ……」
夕張「大丈夫、大丈夫!そのうち意識飛んで皆疲れて眠っちゃっても初雪みたいに戦えばいいんだし。」
衣笠「出来るわけないでしょ!!」
夕立「か、回数じゃなくて時間に表してほしいっぽい……」
夕張「大体ねぇ……途中で昼食と夕食の時間を入れると……大体26時間だね。」
球磨「ろ、労基に訴えてやるクマ!」
夕張「公務員だって事、疲れすぎて忘れちゃった?」
球磨「クマァァァ!!」
夕張「こらこらそんな叫ぶと余計疲れるよ
?」
羽黒「わ、私もなんかもう……ヤバ……イ。」
球磨「だ、大丈夫かクマ?」
羽黒「へ、へへ……平気です……」
夕張「もう……大丈夫?」
球磨「ていうかなんで夕張はそんなに元気そうなのクマ。」
夕張「ん?」
球磨「回数聞いて、時間聞くだけで夕立はフラフラなのに。」
夕立「ぽい〜ぽい〜」ゆら〜ん、ゆら〜ん
球磨「既に脳休止してる奴もいるクマ。」
阿武隈「…………」呆然
球磨「な、なのに夕張は疲れる素振りすら見えないクマ……」
夕張「それはね……これよ!」錠剤
球磨「あぁー!!!そ、そんな物に手を出してはいけないクマ!!」
夕張「あのね。勘違いしないでよ……これは違法じゃないし、自分でブレンドしたお薬なのよ!」
球磨「み、自ら違法じゃないと言ってる時点でかなり怪しいクマ!てか、球磨は疲れてるのになんでツッコミをしなきゃいけないクマ!」
夕張「大丈夫、大丈夫。ただ疲れが取れるだけで中毒性もないと思うし、副作用も使用容量を守ってれば大丈夫だと思うし、もし中毒になったらこの中毒ナオールを飲めば大丈夫だと思うし!」
球磨「思うし、思うしばっかりだクマ!」
夕張「もう!大丈夫って言ってるでしょ!」
夕立「……あむ。」
球磨「あぁー!!!い、今すぐ吐くクマ!ペッてするクマ!ペッて!」夕立の背中叩き
夕立「?……?……?!……?!!!うぉぉぉ!撃てー!ぽい!ぽい!ポイポイピー!」
球磨「そ、即効すぎる……」
夕張「しかも水なしで飲める!夕張ってすごいでしょ?」
球磨「夕張……球磨も飲むクマ。」
夕張「お、でしょでしょ?はい、どうぞ。」
球磨「そ、それだけかクマ?」
夕張「だ、ダメ。使用容量過ぎるから。」
球磨「ただ見るだけクマ。瓶を見せてくれクマ。」
夕張「えぇ……飲まないでよね。はい。」
球磨「ふーん……こんな感じかクマ……」
夕張「ね?もういいでしょ?」
球磨「…………」バリン!!
夕張「あぁぁーー!!な、なんで割ったの?!」
球磨「二度と作るなクマ。例え危険性はなくてもダメだクマ。例え疲れが取れてると思ってもそれは疲れを取ってるんではなくて隠してるんだクマ。疲れを隠して身体は大丈夫なように思わせてるクマ。疲れは身体と心からのサインだクマ。それを無視するのは死に瀕するかもしれないクマ。だから二度と使うなクマ。」
夕張「はーい……」
球磨「…………」
夕張「な、なに?」
球磨「全部出すクマ。」
夕張「わ、分かったわよ……はい、どうぞ。」
球磨「…………」
夕張「もう……はい、はい……全部ね、全部。」
球磨「う、うわ……こ、こんなに沢山……いつ生産したクマ……」
夕張「あぁ……50こ作ったのに……」
球磨「てか材料はどこから得たクマ……」
夕張「深海棲艦。」
球磨「クマァ?!し、深海棲艦から貰ったクマ?!」
夕張「違う、違う。深海棲艦の死骸で出来てるの。」
球磨「よ、よくそんなの飲もうと思ったクマ……」
夕張「うーん……まぁ、いっか。」
球磨「ほ、本当にもう作らないでクマ。」
夕張「はいはい。分かってます。」
球磨「さて、ちょっと球磨を手伝うクマ。」
夕張「ん?敵倒すの手こずってるの?」
球磨「違うクマ。あそこで暴れてるぽいを取っ捕まえるクマ。」
夕立「うぉぉぉ!!まだまだパーティーはお開きにはさせないっぽい!もっと!もっと!もっと熱くさせるっぽい!敵さんはそんな弱くない筈っぽい!掛かって来いっぽい!」乱れ撃ち
夕張「あれれ……刺激が強過ぎちゃったかな……」
昼食を終えた球磨達は再びレべリング目的で出撃した頃である。
司令室にて……
電「…………」
ホ「…………」
不知火「…………」
赤城「…………zzz」
瑞鳳「…………」
高雄「…………」
愛宕「…………」にっこにこ
多摩「…………ふにぁぁ……」床に猫座り
電「レべリングが目的なのに艦娘が増え過ぎなのです……」
不知火「食料がただでさえ少ないのに、こうなると……」
高雄「もし提督がよろしければ私の事は構わず解体なさってもいいんですよ?」
ホ「…………」困り顔
愛宕「もう高雄ちゃん、心にも無いこと言わないでよ。高雄ちゃんがいなくなると寂しいわぁ。」
高雄「あのね、私をみんなの前でちゃん付けしないで下さい。まるで私が妹みたいじゃないですか。」
愛宕「別にいいじゃない。可愛いわよぉ。た・か・お・ちゃん。」
高雄「と、取り敢えず提督の現状を見る限り、我々を養う事は少し難ありと思いますので、解体をお願いします。」
多摩「……ふにぁ……にゃ」
電「どうするのです?司令官さん。」
ホ「…………」困り顔
不知火「彼女達はこの様に言ってるのです。彼女達の提案を無為にするのは如何かと。」
瑞鳳「ちょ、ちょっと待って。私は嫌だよ。折角復活したと思ったら即解体なんて。」
多摩「多摩もにゃ。」
不知火「あ、喋れるんだ。」
多摩「バカにするにゃ。」
愛宕「私は高雄ちゃんについていくだけよ。」
電「電は折角出会った仲間達とすぐお別れなんて嫌なのです。なんとかして問題を解決してみんなで戦いたいのです。」
赤城「…………zzz」
不知火「赤城さんは無効票です。ということは司令がどちらかにするかで決まります。」
ホ「…………」困り顔
不知火「司令、御決断を」
ホ「…………」電の腕を掴み上げる
不知火「そうですか。司令はこのまま着任してほしいそうです。」
高雄「分かりました。微力ながらも尽くさせて頂きます。」
愛宕「それじゃ、これからよろしくね〜。船長さん。」
高雄「こら、ちゃんとした呼び方にしなさい。」
愛宕「はーい。」
多摩「にゃ。」
瑞鳳「正規空母並みの活躍するから、期待しててね?」
ホ「……」コクリ
司令室のドアのノックが聞こえる。
電「?……どなたなのです?どうぞなのです。」
長門「失礼する。」
電「 はわわわ!?」
不知火「えっ?」
ホ「……?」
長門「提督、どうしたんだ。驚いた顔して……あっ!」
ホ「……?」
長門「おいおい、忘れてしまったのか?私の顔を。」
電「えっ?お知り合いなのです?」
ホ「……?」
長門「はぁ……何度も会った事があるというのに、私は悲しいぞ。」
ホ「……」頭下げ
長門「うーん……本当に覚えてないか。あっ、そっか。こうすれば……」マスク付け、頭にスカーフ巻き
ホ「…………あっ。」
長門「思い出したか。」
高雄「戦艦とお知り合いだったのですか。」
長門「戦艦の知り合いとは思ってないと思うぞ。多分、公園の優しいお姉さんって覚えてるんじゃないか?」
不知火「えっ、長門さんもホームレスだったのですか?」
長門「こら、提督の前でその言葉は出してはダメだ。怒られるぞ。それに私はホが付く者ではない。」
ホ「ありがとう……」
長門「あれ?提督は口がきけたのか。」
ホ「……」コクリ
不知火「それではなんでしょうか?」
長門「実はな、前に所属してた鎮守府ではな、炊き出しをやってたんだ。そこで出会ったんだ。私が提督と出会った時、提督は変わった人で、滅多に喋らないし、表情も変えない。ホームレスの溜まり場から少し離れた所で寝てたし、酒もタバコもギャンブルもしない人だよ。」
電(やはり司令官さんはホームレスである以前に変わってる人なのです。)
長門「まさか、そんな奴が提督になるなんてなぁ。」
ホ「……?」
長門「どうかしたか?」
ホ「なんで……ここに?」
長門「あれ?そちらにFAXで伝令が伝えられてる筈なんだが……」
電「あ、FAXは使えないのです。」
長門「えっ?どうしてだ?」
電「それがこの鎮守府の物資は大変不足してるのです。ですからインクもないのです。」
長門「鎮守府を見た時からなんかおかしいと思ってたがそんな所もおかしいのか……」
瑞鳳「ただでさえ食料不足なのにまたまた増えちゃうなんて。」
不知火「しかも大飯食らい。」
多摩「にゃ。」
長門「せ、折角来たのに少し失礼じゃないか……まぁ、それはいいが食料も少ないのか?」
電「かくかくしかじかなのです。」
長門「こ、言葉を失うくらい大変だな。」
高雄「改めて詳細を聞きましたが、本当に問題解決できるのでしょうか……」
電「き、きっとなんとかなるのです!」
長門「そうだな。きっと解決できる。」
不知火「できるといいのですが……」
長門「そういえばなんで赤城は昼寝してるんだ?」
不知火「あぁ、それは起きてると腹減った、腹減ったと騒ぐし、盗み食いするので睡眠薬で眠らせました。」
長門(本当に解決できるのか?)
そして一方レべリングに向かった艦娘達はというと……
羽黒「はぁ……はぁ……段々S勝利が当たり前になる位にはなりましたね……はぁ…はぁ……」
球磨「よくこんな状態でS勝利が掴めるクマ。阿武隈は食事中も脳休止、初雪は以前眠ったまま。」
夕張「やっぱり私が強くなってきたからじゃない?こうやって楽になって来たのは。次会敵したら目隠しでやってみようかな。」
衣笠「私もやってみよー。」
球磨「絶対味方にあたると思うからやめろクマ。」
夕立「あぁ……あぁ……あぁ……」
球磨「あれはなんとかならないクマ?」
夕張「効き過ぎてたからその反動が強くなったみたいね。治療法はあるよ。」
球磨「じゃ、やってやれクマ。」
夕張「だけど、今は無理。」
球磨「どうしてだクマ。」
夕張「だって球磨が全部海に捨てちゃったもん。」
球磨「その薬を使うのは治療じゃないクマ。」夕張の頭げんこつグリグリ攻撃
夕張「も、もう、痛いって、じょ、冗談だから。ち、治療法はただ待つだけだよ。」
球磨「はぁ……おい夕立。移動するクマよ。」
夕立「……あぁ……ぽい。」
衣笠「ほんと燃え尽きちゃった感じだね。」
球磨「副作用がないと言ってた筈クマ。」
夕張「まぁ、臨床実験は私しかやってなかったからそれに基づいたデータだからね。他の人がどうなるなんて分かんないもの。」
球磨「よ、よくそんな物を人に勧めようとしたクマ……」
夕張「まぁ、他の人への実験もしたかったからね……あ、レーダーに敵影、羽黒さん。大体この辺。」
羽黒「は、はい!砲門開いて下さーい!」
夕張「もしかしたら他の人にやったら面白い結果が見れたかもしれない……」
衣笠「私は勘弁だよ。あんな風にはなりたくないからね。」
夕張「知ってますか?そういうのフ・ラ・グって言うんですよぉ?」
球磨「て、適当に戦い過ぎクマ……」
衣笠「でも最近はフラグ回収しなくなったから大丈夫でしょ。」
夕張「まぁね。」
球磨「余裕過ぎて暇だクマ。」
夕張「そうだ。私提督に一つ頼みごとされてたんだ。」
球磨「なんだクマ?」
夕張「何か簡単に食材になりそうで、得られやすい物を探してきてだって。」
球磨「こんな海に何があるクマ?」
衣笠「居たとしてもお魚さんくらいじゃない?」
夕張「まぁ、そうですが……お魚以外の物があればな……なんて思ったりして。」
球磨「陸地がある訳でもないのに、そんなの無理に決まってるクマ。」
夕張「あ、また反応有り。羽黒さんここね。」
羽黒「はい!撃ち方始めて下さーい!」
球磨「テキトーだクマ……」
夕張「あ、 居るじゃん。居るじゃん!お魚以外!」
球磨「ま、まさか……」
夕張「さて!皆で敵反応のあったここに向かうよ!」
そして先程羽黒が倒した深海棲艦の所に着いた。
夕張「うわぁ……こりゃ直視できないねぇ。」
衣笠「き、きもちわる。」
羽黒「……」目を手で隠し
球磨「よく直視できないものを食おうと考えたクマ。」
夕張「まぁ、私はあの薬作るときに見たから慣れてるけどね。」
衣笠「し、死体をじっくり見るなんていくら兵士でも慣れないよ。」
球磨「さすがマッドサイエンティストいやマッドシェフだクマ……」
夕張「えへへ、やっぱり夕張ってすごいでしょ?」
衣笠「ほ、褒めてない、褒めてない。」
球磨「と、取り敢えずそれはダメクマ。深海棲艦を食べるなんて……」
衣笠「見てても気分悪いし、食ってたら気分悪い所じゃないって。」
夕張「うーん……仕方ない。諦めますか。」
球磨「にしても海にはなんにもないクマ。」
夕張「ほんと、どこをどうやって探せばいいやら……」
衣笠「さぁて、レべリングの続きするよ。」
球磨「頑張るクマー!!」
夕張「おー!!」
羽黒「お、おぉ……」
衣笠「もしかしたらさ……このまま2-1攻略できるんじゃない?」
球磨「うーん……一応命令は海域攻略ではなくレべリングだクマ。」
衣笠「レべリングしながら海域攻略すれば?上の海域に行けば行くほど経験値も多いんでしょ?」
球磨「確かにそうクマ。けど……」
衣笠「ほら!行こう行こう!!」
そして2-1のボスに着いた。
球磨「ほ、ほんとに行けるクマ?」
夕張「まぁ、大丈夫でしょ。」
衣笠「うん。きっと大丈夫!」
球磨「一体その自信はどこからくるクマ……」
夕張「え、だって私達もうレベル30超えてるんだよ?大丈夫だって。しかも私達はハンデで今まで戦ってきたんだから。」
初雪「…………zzz」
阿武隈「…………」呆然
夕立「……あぁ……あぁ……」
球磨「こ、こいつら一回病院に連れてった方がいいと思うクマ……」
夕張「さて!そろそろ敵が見える頃じゃない?」
衣笠「提督の為にもみんな頑張るよ!」
球磨「み、みんなっていっても……」
初雪「…………zzz」砲撃開始
球磨「ほんとにいけるか不安だクマ……」
そしてその頃、鎮守府では司令室に幾人かが集まっていた。
長門「ほう……あそこの提督とやり合うのか……まぁ、あの少将は基本的には自分より格下しか狙ってこなかったからなぁ。私の前所属してた提督も新任したての頃、何度も演習させられたらしいな。けど実力が上回った所でそれ以降一度も演習はしかけてこなかったな。まぁ、既に歳も40超えてるだろうからもう成長にも限界が見えてて、後は下がっていく一方だな。」
電「それでも強い相手には変わらないと思うのです。」
赤城「…………zzz」
長門「今はそうだろうな。だがいずれ追い越せる。無論明日すぐに追い越せるものではないがな。」
不知火「手加減とかはしてくれないものでしょうか。」
長門「あぁ……しないしない。例え駆逐艦相手だろうが戦艦、正規空母で固めてくるからな。」
電「か、勝てる気がしないのです……」
長門「まぁ、どうやっても負け試合である事は変わらないな。」
不知火「いっそ、夕張から薬を借りてそれで……」
赤城「…………ふがっ……zzz」
長門「こ、こんな奴が一航戦だった事が信じられない……」
不知火「このだらしない顔をして寝てるのは睡眠薬のせいです。」
長門「そ、そうか。」
電「どうにかして勝つ方法はないのです?」
長門「あぁー……ないと言って大丈夫だろう。保障してやる。」
電「そ、そんなのを保障されても困るのです……」
不知火「負けると分かっててやるなんて馬鹿馬鹿しいですね。」
長門「まぁ、その負けた事を糧にして頑張ってくれればいいさ。それで演習の事は置いといてだ。海域攻略の方は進んでるのか?」
電「現在2-1でレべリング中の筈なのです。」
長門「一週間も経つか経たない頃にすでにそこまで行ってるのか。」
電「それも司令官さんのおかげなのです。」
ホ「…………」首横振り
長門「職に就いたからって張り切りすぎて身体壊さないでくれよ。」
ホ「……」コクリ
電「でも司令官さんは夜遅くまで仕事して、朝早くから仕事始めているのです。お身体の事が心配なのです。」
長門「良い事だ。私の前のとこの提督は朝じゃなくて昼から仕事始めて、夜じゃなく夕方にはもう仕事をやっていない。もちろん、仕事を全て終わらせた訳ではない。私達艦娘にまで事務仕事やらせやがって……秘書艦で無い時もやらされたよ……」
不知火「まさに今の司令は不知火の司令に相応しい。」
長門「アフター5が今時あるのはあそこだけだろうな。にしても朝早くってどれくらいだ?」
電「4時半なのです。」
長門「それで夜遅くまで仕事してるのだろう?大変だな。」
電「自主的にカンカンを拾ってるので電達には止めようもないのです。」
長門「ま、まだやってたのか……よし、私達も協力しようではないか。提督だけにそんなホームレスみたいな事をやらせるのは苦であろう。」
ホ「…………」睨みつけ
長門「…………」
ホ「…………」睨みつけ
長門「……すまない。」
不知火「この不知火、司令にどこまでもお供させて頂きます。」
ホ「…………はぁ。」
電「許可を貰った所ので明日から皆でローテーションしてカンカン拾いを手伝うのです。ローテーションは終業時間に皆で決めるのです。」
ホ「赤城……は毎日……」
長門「ん?どうしてだ?」
赤城「…………zzz」
ホ「赤城には……食費を……」
長門「あぁ……そりゃそうだな。」
長門(あ、あれ?という事は……赤城よりは食いはしないが……私は戦艦だし……大食いではあるな……)
不知火「食費と言えば、長門さんも食べますよね?」
長門「自分で言うのもなんだが、確かに私は少し多めに食うな。と言うことは私も毎日やるさ。」
ホ「……………」コクリ
不知火(少しは余計ですね。)
赤城「ん、んー……おは」
不知火「……」すかさず注射器刺し
赤城「おやすみ……zzz」
長門(大食らいだとこんな仕打ちを受けるのか……)
電「ナイスショットなのです。」
不知火「いえいえ大した事ないですよ。」
多摩「にゃ」
長門「うぉ?!た、多摩一体お前はどこから出てきた!」
多摩「見れば分かるにゃ。司令官の机の下からにゃ。」
電「はわわわ!!な、なんでそんな所に居るのです!」
多摩「ここは影もあるしエアコンの風も受けれて快適にゃ。」
不知火「その前になぜ司令は多摩の存在を許容したのですか?」
ホ「……知らなかった。」
多摩「多摩は神出鬼没にゃ、川内よりも潜む事に関しては上手いにゃ。」
長門「と、取り敢えずそこから出ろ。」
多摩「……」潜り潜り
長門「また潜るな!」
多摩「……」ヒョコ
長門「うわっ!びくった!!いきなり出てくるな!」
多摩「文句の多い人にゃ……」潜り潜り
長門「だから潜るな!」
多摩「……」ヒョコ
長門「おい出てこい。」
多摩「もう出てるにゃ。」
長門「嘘付け。多摩の姿が見えないぞ。」
電「はぁ……」呆れ
多摩「そりゃ見えないに決まってるにゃ、後ろにいるにゃ。」
長門「あぁぁっ!!!はぁ、はぁ……お前は普通に出てこられないのか!」
多摩「出来るにゃ。」長門の前に瞬間移動
長門「うわっ!!そ、それのどこが普通だぁ!!」
不知火(い、一体何なんですか……この人達……)
そして球磨達はというと……
球磨「…………」
夕立「わーい!わーい!」
初雪「……zzz」
衣笠「ま、まじか……」
阿武隈「…………」チーン
羽黒「か、勝っちゃいました……」
球磨「弱過ぎじゃない?」
夕張「そりゃ、2-1如きの敵で馬鹿みたいにレベリングしたからね。当然の結果ね。」
球磨「と、取り敢えずフリーマンに報告するクマ。」
夕立「わーい!わーい!勝った!勝った!」
夕張「勝ったのはいいですが、メインはレベリングですからね。一旦帰って補給し次第、またレベリングですよ。」
衣笠「もうキツすぎる!」
羽黒「で、でも今のうちにこうやって強くしておけば、明日の演習の相手に一方的にやられる事は無いかなと……」
衣笠「忘れてたー!明日じゃん演習……あぁ……疲れた。」
球磨「それでだクマ。補給終えたらすぐ2-2に向かってほしいそうだクマ……」
衣笠「休みたい……」
球磨「球磨も休みたいクマ……」
夕張「さて、取り敢えず帰るよ!」
帰港、補給し終えて2-2に到着した。
球磨「2-2はさっさと終えてくれと言われてるクマ。」
阿武隈「さっさと終えてって……簡単に言い過ぎよ!」←帰港した時に復活した。
羽黒「でも実際、簡単ですし。」
衣笠「まぁね……だって長門さんが攻略の為についてきてるもん。」
長門「こら、いつまで喋ってるんだ。さっさと終わらすぞ。」
羽黒「あ、足を引っ張らないように頑張ります!」
瑞鳳「ちょ、ちょっと!私もいるんだけど!」
球磨「さぁ、戦うクマよ。」
羽黒「羽黒、頑張ります!」
阿武隈「わ、私提督の期待に応えるからね!」
瑞鳳「ちょ、ちょっと!無視しないでよ!」
2-2のボス戦まで難なく来た。
長門「さぁて!ここまで連勝し続けてきたが、ここで負けたら意味が無いぞ!」
球磨「よし、この次の敵を倒せば2-2は攻略完了だクマ。」
勿論ここも難なく突破。
球磨「全然対した事ないクマ。」
長門「うむ。これで帰還すれば任務終了だ。」
羽黒「や、やりました!」
阿武隈「そうすると夕立、夕張と初雪と衣笠と再びレベリングが……」チーン
球磨「うわ、小破だったのに自ら大破したクマ。」
長門「全く……仕方ない私が曳航しよう。」
瑞鳳「わ、私なんの為にいたの……」
球磨「羅針盤の為クマ。」
瑞鳳「うわーん!初出撃なのに、戦力として見られなかった……」シクシク
球磨「大丈夫、瑞鳳には卵焼き作りがあるクマ。」
瑞鳳「うわーん!!」大泣き
そして2-3である。
阿武隈「…………」チーン
球磨「遂に自身で脳休止をコントロール出来るようになったみたいクマ。」
夕張「うわぁ、口開けてるからヨダレ垂れまくってる。」
初雪「……おはよう。」
球磨「お、こちらは遂に起きたみたいクマ。」
夕立「おっはよー!初雪ちゃん!まだまだ眠いっぽい?」
初雪「大丈夫……それより……ここどこ?」
羽黒「もう2-3まで着いちゃいました。」
夕張「初雪が寝てるうちは超疲れたんだから。今度は初雪ちゃんが頑張ってよ。」
球磨「別に寝ながらでも戦力になってるからそのままでも十分だったクマ。」
夕立「古来から伝わる睡拳の使い手っぽい?」
初雪「………」ゆらーん、ゆらーん
球磨「おぉ、それっぽいクマ。」
初雪「アチョ〜…………タッ!」
球磨「声出したらダメクマ。」
初雪「ワタ〜……アチョウ!!」裏拳
球磨「い、痛い!痛いクマ!」
衣笠「くだらない事やってないで、さっさとレベル上げしに行くよ!」
羽黒(私も……出来るのかなぁ……)
衣笠「こら、羽黒!今くだらない事考えてたでしょ。」
羽黒「す、すみません!」
夕張「さて、あと数時間後には日も暮れるし、それまでは頑張ろ!」
夕立「そういえば、さっきの想定よりも成長してるっぽい?」
夕張「まぁ、最低の条件で勝った場合で計算したからね。案外s勝利取れるようになったからちょっと進度は早いね。でも流石にレベルは上がったとしても良いとこで35くらいね。」
夕立「結構、育ってるっぽい。」
球磨「まだまだ夕立の改2は遠いクマね。」
夕立「残念っぽい……」
衣笠「まだ一ヶ月も経ってないんだよ?慌てない慌てない。初雪みたいにリラックス、リラックス。」
初雪「……zzz」
球磨「あれはリラックスじゃなくて怠惰だクマ。」
夕立「……zzz」
球磨「こらっ!」
夕立「痛い!」
球磨「あのグータラの真似をしたらいけないクマ。というか初雪起きるクマ。」
初雪「…うん……てか起きてる。」
球磨「おぉ、初雪が起きてる。」
初雪「…………」イラっ
球磨「さ、さてどんどん倒していくクマ。」
衣笠「重巡とか雷巡が初っ端からいるから気を付けてね!」
初雪「……余裕。」
衣笠「そりゃ、眠りながら軽巡倒せたアンタには余裕かもね。」呆れ
球磨達がレベリングの頃鎮守府では……
愛宕「何もないわねぇ、高雄ちゃん。」
高雄「えぇ、そうね。まぁ、生きていく為にそして戦う為の必要最低限の物しかないとは聞いていましたからね。何もなくて当然でしょう。」
愛宕「だだっ広い更地にあるのはコンテナみたいな平屋だけ、豪華なのはレンガ作りの塀だけかしら。」
高雄「レンガ作りは豪華でもなんでもないですけどね。何かこうやって歩いてれば、見つかると思いましたが。」
多摩「にゃっ。」
愛宕「わぁ!びっくり!」
高雄「び、びっくりしちゃったじゃないですか。」
多摩「何かお探しにゃ?」
愛宕「ただこうやってぶらぶら散歩してるだけよ。まぁ、その間に何か見つければ散歩はやめるけどね。」
高雄「特に探したい物もないわね。」
多摩「それなら良い物があるにゃ。」
高雄「何かしら?」
多摩「これにゃ。」
高雄「これは……猫じゃらしね。」
愛宕「遊んで欲しいって事ね。」
多摩「そっちも遊んで欲しいと考えてるのは見え見えにゃ。暇潰しにはなる位楽しませてやるにゃ。どちらが先にやるにゃ?その前に注意事項があるにゃ。」
愛宕「何かあるの?」
多摩「猫じゃらしで遊んでる間の撮影はご遠慮下さいにゃ。」
愛宕「どうして?」
多摩「勝手にYouTub*にアップロードして、全世界に多摩の痴態を見せようとする輩が居るからにゃ。」
高雄「誰か被害受けた人いるの?」
多摩「多摩の同期に二人居るにゃ。その二人は猫じゃらしじゃなくて猫晒しと呼ばれるにゃ。そしてルール説明の続きいくにゃ。猫じゃらし中の携帯、パソコン、カメラの使用は全面禁止にゃ。もし使いたいなら一度猫じゃらしを止めてからやるにゃ。」
愛宕「あ、案外細かいルールなのね……」
多摩「次にゃ、猫じゃらし中の飲食は禁止にゃ。」
高雄「なんか映画館みたいね……」
多摩「理由聞きたいにゃ?」
愛宕「聞いておこうかしら。」
多摩「もし目の前で食べ物が現れたら、猫じゃらし欲と食欲が喧嘩して結果何も出来なくなるにゃ。」
高雄「なんか……猫じゃらしも大変ね……」
多摩「その次にゃ、もし並ばずして猫じゃらしをやりたいというならファーストパスがあるにゃ。」
高雄「か、完全に……アソコのパクリじゃない……というか並ぶ程の物なのでしょうか……」
多摩「ここじゃ、元々母数が少ないからあまり並ばないと思うにゃ。けど母数の多い他の鎮守府では1時間待ちが当たり前にゃ。」
愛宕「結構並ぶのねぇ。」
多摩「ファーストパスは一日3枚のみ販売にゃ。有効期間はその日限りにゃ。お値段はお魚10匹または現金でも良いにゃ。」
高雄「完全に商売じゃない……」
多摩「そして最後に猫じゃらしは一人10分までにゃ。」
愛宕「ついでに聞きたいんだけどファーストパス買った人ってこの鎮守府にいるの?」
多摩「一人いるにゃ。」
愛宕「誰なの?」
多摩「本当は教えちゃいけないけど教えるにゃ。球磨にゃ。」
高雄「まぁ、そうだろうと思ったわ。姉妹割とかあるのかしら?」
多摩「猫じゃらしの下に皆平等にゃ。姉妹であろうと払うものはきっかり払ってもらうにゃ。」
愛宕「し、しっかりしてるのね〜」引き
多摩「さっ、誰からやるにゃ?」
愛宕「じゃ、私からでいい?」
高雄「えぇ、いいわよ。」
多摩「それじゃ、始めるにゃ。」猫じゃらし手渡し
愛宕「普通の猫じゃらしね。」
多摩「特に仕掛けもないもないにゃ。それより早く始めるにゃ。」ウズウズ
愛宕「はいはい。ほらっ!こっちよ!」
多摩「にゃっ!…………にゃっ!にゃっ!」
愛宕「ほらほら、猫ちゃん。」
多摩「にゃっ!にゃっ!……にゃ!」
高雄「か、完全に猫ね……」
多摩「にゃっ!……にゃっ!」
瑞鳳「あれ?何やってるの?」
高雄「猫じゃらしよ。」
瑞鳳「へぇ、ここでもやってるんだ。猫じゃらしビジネス。」
高雄「な、なにそんな有名なの?」
瑞鳳「そうよ?同期とか先輩とか後輩のツイッターとか見ないの?私の先輩もはまってたわ。」
高雄「そ、そうなのね……」
多摩「にゃっにゃっ!うぅ……にゃっ!」
愛宕「ほらぁ〜頑張って〜」
瑞鳳「特に、駆逐艦の子達には大人気ね。」
そしてそこに来た電一行
高雄「あっ、提督。ご公務お疲れ様です。」
ホ「……特に……仕事は……ない。」
電「それよりも、これは猫じゃらしをやってるのです?」
高雄「そうですね。」
不知火「き、きた!遂に私も出来る日が来ました!」
電「電もやってみたかったのです。他の鎮守府のお友達がすごく楽しいって言ってて電もやってみたかったのです。」
長門「…………」ピコーン!
その時、長門に稲妻が走った。
長門(こ、これは!……く、駆逐艦と触れ合うチャンスではないか!も、もし……私が猫じゃらしをやれば……これで駆逐艦の子達と……ぐへへへ」
不知火「ど、どうしたのですか?長門さん。いきなり長門さんらしくない笑い方をして。」
長門「あっ……いやぁ、なんでもないぞ。そうだ、ちょっとトイレに行ってくる。」
電「いってらっしゃいなのです。」
長門(ど、どこだぁ……猫じゃらし!)ダッシュ
電「す、すごい速さで行っちゃったのです……」
不知火「そんなに我慢してたのならさっさと行ってもよろしかったのに。」
そして再び球磨達はというと……
球磨「余裕、余裕、チョー余裕だクマ。」
初雪「リ級が一匹……リ級が二匹……リ級ぐ三匹……リ級が四匹……」
夕張「番町皿屋敷みたいに言わないでよ……」
夕立「阿武隈ちゃん!元気出すっぽい!」
阿武隈「…………」白目
衣笠「こら!気抜かないで!」
夕張「はいはい。分かってる。にしてもこんなに楽だと気も抜きたくなるわよ。」
衣笠「もう、ちゃんとやってよ。阿武隈はこの調子だし……」
球磨「別にそれでも勝てるからいいクマ。それより夕張は何か食材になるような物は見つけたクマ?」
夕張「あっ、それならね、今羽黒ちゃんが頑張ってるよ。」
球磨「あれ、そういえば羽黒はどこ行ったクマ。見えないクマよ。」
夕立「本当っぽい。どこに行ったっぽい。」
夕張「羽黒はね……」下を指差す
球磨「えっ?」
その頃羽黒はというと夕張に頼まれて素潜りしていた。
羽黒「な、何もない……」スク水着用
羽黒「も、もっと深くに潜らないと駄目なのかしら……」
そして海上に話は戻る。
球磨「一体羽黒に何やらせてるんだクマ……」
夕張「いやね、羽黒さんに……」
回想
夕張「羽黒さん、睡拳ってご存知ですか?」
羽黒「えっ、あ、はい……それがどうかしましたか?」
夕張「使えるようになってみたくありませんか?」
羽黒「えっ!ほ、本当に使えるんですか?!」
夕張「実はですね、イルカの様に半球睡眠が出来るようになれば、睡拳が出来る……」
羽黒「えぇ?!ほ、本当ですか!ど、どうやって……」
夕張「取り敢えず、海の中でじっとしてればイルカみたいになれるんじゃないですか?はい、それじゃこれ水着です。」
羽黒「む、胸の部分が……」
夕張「あぁ、ごめんなさい。それしかないんです。」
羽黒「と、取り敢えずキツイですが、仕方ないですね。それじゃ、行ってきます!」
夕張「ついでに食べれそうな物も手に入れて下さいねー。」
羽黒「わ、分かりました!」ざっばーん
回想終了
球磨「…………」
夕立「騙される方も騙される方っぽい?」
衣笠「ほら、そっちに一匹向かったよ!」
初雪「…………リ級が42匹……」ズドーン
夕張「まぁ、どっちにしてもそのうち食材見つけてあがってくるでしょ。」
球磨「ひ、ひどいクマ……」
夕立「それに睡拳は初雪ちゃんの特許っぽい……多分、作者が羽黒には使わせないっぽい。」
球磨「こらっ!メタイ事は言っちゃダメクマ。」
夕立「ぶぅ……久しぶりに言わせてほしいっぽい!」
衣笠「貴方達喋ってばっかじゃない……」
初雪「MVPが41……MVPが42……」
球磨「すごいクマ。ただの駆逐艦なのに……」
夕立「夕立も負けてられないっぽい!」
夕張「頑張ってねー」
球磨「夕張もやるんだクマ!それと羽黒も連れ戻すんだクマ!」
夕張「はいはい……」
球磨「はぁ……なんでそんな事をすれば睡拳が使えるようになると思ったんだか……不思議だクマ。」
夕張「羽黒ー、聞こえる?」無線
羽黒「は、はい!聞こえます!」
夕張「食材見つかった?」
羽黒「ご、ごめんなさい!ま、まだです。すみません……睡拳を使えるようになる方法を教えてもらったのに……」
夕張「あぁ、いいですよ。それよりも上に上がってきて、レベリングに戻れって言ってましたよ。」
羽黒「あぁ!す、すみません!い、今すぐ戻ります!すみません!」
夕張「はいはーい、それじゃ、無線切りますねー。」
衣笠「はぁ……退屈ね……」
球磨「そりゃ、全然恐怖感が無いからクマ。」
衣笠「あとどれくらい戦えばいいんだか……」
夕張「ざっと見積もって200回くらい?」
衣笠「うげぇ……聞かなきゃ良かった。」
羽黒「ぷはっ!た、ただいま戻りました!」
夕張「お疲れー、どう?出来るようになった?」
羽黒「た、多分まだです……」
夕張「じゃ、次回またがんばりしょうね。」
羽黒「は、はい!お願いします!」
球磨「そいつの言う事は聞かない方がいいクマよ……そうやっても多分睡拳は使えるようにならないクマ……」
夕立「そんな事よりも作者にお願いした方が確実っぽい。」
羽黒「えっ?だ、誰ですか?」
球磨「ほら、夕立がメタイ事言うから、羽黒が混乱してるクマ。と、取り敢えず羽黒さんはそんな事をしても睡拳は使えるようになれないクマ。諦めが肝心クマ。」
羽黒「そ、そうですよね……私なんかが……睡拳なんて使えるわけないですよね……そんな凄い事出来るわけないですよね……」
夕立「結構、出来るって羽黒先輩は思ってたっぽい?」
球磨「そ、そんなに出来るようになりたかったクマか……」
羽黒「しょ、所詮……羽黒ですものね……羽黒なんかが……」
球磨「す、すごい卑屈になってるクマ……」
羽黒「あっ、そういえば海中でこんな物見つけました。」
球磨「これは……メモクマね……なになに……pv5……読めないクマ……記念、リクエスト募集……何の事だクマ?1.山城2.金剛3.榛名4.日向……??どういう事だクマ?そして一番先にコメントに書いてくれた物を採用する……何の事だクマ。取り敢えず取っておくクマ。」
衣笠「おーい!ちゃんとやってよ!」
球磨「ちゃんとやってるクマ。」
夕立「完全に片手間で倒してるっぽい。」
夕張「まるでゴミの様に扱ってるわね。」
羽黒「も、潜っていた時の分を取り返す勢いで頑張ります!」
球磨「はぁ……早く夕飯の時間になって欲しいクマ……」
夕張「お昼ご飯が全然量が無かったせいですごくお腹が減っちゃった……」
夕立「赤城先輩のせいっぽい?」
球磨「疑問形じゃないクマ、百パーセント赤城さんのせいだクマ……」
夕張「やっぱり羽黒さん、睡拳使えるようにしてきたら?」
羽黒「えっ、良いんですか?」
球磨「その嘘つきを信じるなクマ……」
羽黒「う、嘘だったんですか?」
夕張「嘘なんて言ってないよ。ただ出来るんじゃないかなぁ……って思っただけ。」
球磨「確証は無いクマ……てか可能性も無い筈クマ。」
羽黒「うぅ……」
夕張「どうしようかなぁ……食材……」
衣笠「その問題の解決は大変そうね……」
夕立「でもその内解決すると思うっぽい。」
球磨「こ、根拠がさっぱり思い当たらないクマ……」
夕立「作者がその気っぽい。」
夕張「こりゃ、またメタイ事を。」
球磨「一回の更新の中で最も多くメタイ事を言ってるクマ……」
夕立「それもメタ発言っぽい?」
球磨「はぁ……」
衣笠「レベリングして、そんな暗くなるような事を忘れよ!」
球磨「そうだクマ。このストレスを深海棲艦にぶつけるクマ。」
夕張「よっしゃ!深海棲艦ボコしてるうちにアイデアも出てくるでしょ。」
夕立「頑張るっぽい!」
そしてレベリングに夢中になってるうちに夕飯の時間が近くなってきた。
夕立「つ、疲れたぁ……でもすっきりしたっぽい……」
球磨「はぁ……はぁ……ラストスパートとか言って頑張ったら凄く疲れたクマ……」
夕張「と、取り敢えず……40には行けなかったけど……じゅ、十分だと……思う……はぁ……はぁ……」
衣笠「あぁぁ、疲れたぁぁ……さっさと帰って寝たい……」
初雪「…………」キラキラ
阿武隈「あれ?みんなどうしたの?疲れた顔しちゃって。」
球磨「さ、さすが……自分で脳休止出来る奴クマ……」ヘナヘナ
阿武隈「初雪ちゃん、なんか皆疲れてるみたいだし。私達だけで運ぼっか。」
初雪「うん……」キラキラ
阿武隈「でも、なんで初雪ちゃんはキラキラしてるの?」
初雪「MVP三桁……」
阿武隈「うわぁ!凄く頑張ったんだね、初雪ちゃん!」
初雪「これくらい……本気出せば……余裕……」
阿武隈「それなら、明日の演習も期待できそうね!」
初雪「……あ、明日?…………はぁ……」ヘナヘナ
阿武隈「あらら、初雪ちゃんも倒れちゃった……仕方ない。阿武隈が運んであげちゃう!」
そして球磨達は鎮守府に帰ってきた。しかし球磨達以外にもう一人居た。
司令室にて……
ホ「はぁ…………」
電「なんでよりによって加賀さんを連れて帰るのです!運が悪いのか、良いのか分からないのです!ただでさえ、赤城さんを養う時点で食料不足してるのに、また大食らいの人を……」
球磨「それは球磨達に言っても仕方ないクマ。球磨はただドロップを拾っただけクマ。」
不知火「しかし、貴方達がレベリングした所に加賀さんのドロップ情報はないのですが……」
夕張「説明しましょう!実は加賀さんは数時間位気付かれずに漂流してて、たまたまその海域を通ったら、居たんです!」
電「説明どうもなのです……」
不知火「わざわざ、説明するまでも無かったような……」
電「えーと……ということは……6時間以上も漂流してたのです?!」
不知火「ひ、酷い人達だ……」
夕立「夕立は加賀さんを随分と前に見かけたっぽい!」
衣笠「えっ?」
夕立「夕立がお薬のせいでぼーっとしてた時のことっぽい!」
回想
球磨「ほら!まだまだ、リ級は沢山いるクマ!全部倒し尽くすんだクマ!」
羽黒「は、はい!」
阿武隈「…………」脳休止
夕立「…………」
加賀「…………」ぷか〜
夕立「…………邪魔っぽい……」ベシ!
加賀「…………」ブクブク……
回想終了
電「な、なにやってるのです?!」
衣笠「な、なんでアンタ加賀さんをかかと落としで沈めてるのよ!」
夕立「そんなこと言われても、薬を飲んだから仕方ないっぽい。」
球磨「はぁ……その時に拾っておけば、休む口実として、一旦帰って休めるのに……何してるんだクマ……」
赤城「…………zzz」
羽黒「…………」ツンツン
阿武隈「は、羽黒さん!起こしちゃダメですよ!」
羽黒「ご、ごめんなさい!つ、つい……このぷっくりしてるほっぺが気になっちゃって……」
球磨「起こすなら、初雪を起こすクマ。」
初雪「…………zzz」
ホ「MVP……頑張った……そのままに……」
長門「そうだぞ、今日の英雄には惰眠を貪るくらいの事はさせてやれ。」
衣笠「な、長門さん?!い、いつの間に?!」
球磨「その頭についてるのは何クマ?多摩になったつもりクマ?」
長門「えっ?」←先程まで猫じゃらしをやる特訓をしていた為猫耳装備
電「わぁ、長門さん、それどこで手に入れたのです?可愛いのです!」
長門「…………」猫耳をゆっくり外し、電の方に向かう。
電「どうかしたのです?」
球磨「ねぇ、あれは一体何をやってるクマ?」
夕立「さぁ?分からないっぽい。」
長門「…………」電に猫耳付ける
電「あっ、くれるのです?ありがとうなのです!」
長門「…………」真顔
羽黒「あ、あれってポーカーフェイスって言うんでしたっけ?」
衣笠「うーん……そうだね……というかもしかしたら……」
阿武隈「もしかしたらなんなの?」
衣笠「あの長門さんは……ながもんの可能性が……」
長門「え、えへん!取り敢えずだ、提督。球磨達が帰ってきたから、ご飯にしよう。」
ホ「?…………うん……」コクリ
阿武隈「な、ながもんってなんなの?」
衣笠「先輩から聞いたんだけど……」
長門「こら!気を抜いておしゃべりなんてするな!いつも前線に居るつもりで、気を抜くな!」
不知火「これまたわざとらしく、遮りましたね。」
長門「何か言ったかな?不知火。」ギロッ
不知火「な、何も……」
夕立「流石に戦艦には不知火も敵わないっぽい?」
不知火「……」ギロッ
夕立「おぉ、怖いっぽい。」
球磨「全然、怖がってない様に見えるクマ……」
多摩「にゃ。」
球磨「うわぉ!!び、びっくりしたクマ!は、てか、羽黒さんは驚き過ぎて泡吹いて気を失ってるクマ。」
多摩「ファストパスの使用期限が迫ってる事をお知らせにきたにゃ。」
球磨「それじゃ、夜ご飯が食い終わったらでいいクマ?」
多摩「分かったにゃ。」球磨にスリスリ
阿武隈「うわー、猫みたい。」
夕立「球磨にはくまっぽい所は微塵も感じられないっぽい。どうして?」
球磨「球磨だってクマっぽい所あるクマよ?」
ホ「…………ない……」
球磨「フリーマンはもう少し球磨を見てほしいクマ。ちゃんとクマっぽいところあるクマ。」
多摩「にゃ〜」すりすり
夕立「例えば何っぽい?」
球磨「例えば…………あれとか……あぁ、あんな所も……それに……」
不知火「…………」ジト目
球磨「な、なんか文句あるクマ?」
電「お魚さんを食べる事とかなのです?」
球磨「そ、そう!そう!それに、素手で捕まえられるクマ!」
多摩「明日もちゃんとお魚頂戴にゃ。」
球磨「了解だクマ!」
ホ「……飯……行くぞ……」
長門「赤城と加賀はどうするんだ?」
ホ「……食堂へ……」
食堂にて……
赤城・加賀「……zzz」
鳳翔「あら?加賀さんもいらしてたんですか?」
ホ「ドロップ……」
鳳翔「それでしたら、もう一人ぶん……いや、何人分がよろしいでしょう?」
電「うーん……どうするのです?司令官さん。」
不知火「赤城さんよりも燃費に悪い加賀さんです……並大抵の大盛りでは……」
ホ「一人前……」
長門「そ、それだけか?」
ホ「反応を……見る……」
球磨「さぁ、寄った、寄った!参加料1000円だクマ!みんなで加賀さんが何人前食うかあてるクマ!」
多摩「お魚20尾でもいいにゃ!当てたら参加料の9割はくれてやるにゃ。」
夕張「へぇ、おもしろそうね。」
高雄「あら、堂々と賭博するなんて、風紀の乱れどころじゃないわね。風紀がないわね。」
愛宕「はい、これでいい?」
多摩「きっかり1000円にゃ。個人ラインで多摩か、球磨に加賀さんが食べ始める前に何人分食べるか送ってくださいにゃ。」
高雄「はぁ……愛宕……あんたなにやってるのよ……」
夕立「ぽい!」手には千円
初雪「ん……」こちらも千円
球磨「あぁ……駆逐艦には悪影響クマ。だから残念ながら参加させることは出来ないクマ……」
夕立「ぽいぃ……」しょぼーん
初雪「一攫……千金……潰えたり……」
羽黒「やめといたほうが……」
衣笠「衣笠さんに任せればだいじょーぶ!!ぜったい当たるから!」
羽黒「で、でも……は、はずれちゃったら……1000円消えちゃうんですよ?」
衣笠「でも!当たったら……ぐへへへへ……」
羽黒「だ、大丈夫なのでしょうか……」
衣笠「ほら、羽黒も!やりましょ!」
羽黒「え、えぇぇ……」
衣笠「大丈夫!もし羽黒がはずれても、わたしが当たるんだし、返してあげるわよ!」
羽黒「ほ、ほんとうですか?」
衣笠「本当よ!衣笠さんにまっかせなさーい!!」
瑞鳳「ん?どうしたの?」
阿武隈「な、なんか……球磨さんたちが加賀さんの……食べる量あてるゲームやってるんだって。」
瑞鳳「へぇ~、やってみようかしら。」
阿武隈「そ、それなら、夕張さんに話しかけてみるといいよ?」
瑞鳳「どうして?」
阿武隈「な、なんかね……聞いたんだけど……夕張さんが絶対に当たる方法があるって……」
瑞鳳「どうして、それを阿武隈が知ってるの?」
阿武隈「え、えっとぉ……」
回想
夕張「うーん……なんとかして……よ、よし……できた……これで絶対勝てる……」
回想終了
瑞鳳「え、そ、それだけ?」
阿武隈「う、うん……」
瑞鳳「まぁ、いっか聞いてみよ……」
厨房にて
鳳翔「あら?電ちゃんに、不知火ちゃん。どうしたの?」
電「秘書官として、厨房のお手伝いもするのです。」
鳳翔「あら、ありがとうね。あら?秘書官て二人も居ましたっけ?」
不知火「私も秘書官です。」キリッ
電「じ、自称秘書官なのです。」ひそひそ
鳳翔「あら、そうなの。」ひそひそ
不知火「司令のお食事はどちらでしょうか?私がお運びします。」
鳳翔「えーと……特にどれが誰のかは決まってないですね。」
不知火「それでは、不知火がみなさんの分をお運びしましょう。」
電(あ、怪しいのです……)
鳳翔「それなら電ちゃんにもお願いしようかしら。」
電「了解なのです。」
食堂にて
電「みなさーん!ごはんなのです!」
球磨「ご、ごはん?!は、白米のことクマ!?」
電「ち、ちがうのです……お夕食ってことなのです……」
球磨「がっかりだクマァ……」しょぼーん
電「勝手にがっかりされても困るのです……」
不知火「司令、お食事を持ってきました。」
ホ「……ありがと。」
不知火「……いえ、秘書官として当然のことをしたまでです。」
ホ「……秘書官では……」
不知火「大丈夫です。自分がやりたくてやってることなのでお気にせず……それでは、他の方のお食事も運ばなければならないので……」
電(結局、運ぶのにいそがしくて不知火さんのことを監視できなかったのです……)
夕張「ふん♪ふん♪ふふーん♪」
瑞鳳「ねぇ、夕張さん。」
夕張「ん?どうかした?」
瑞鳳「必勝法……教えて?」
夕張「え?」
瑞鳳「この賭けに絶対に勝つ方法知ってるんでしょ?」
夕張「いやいや、私参加してないわよ?」
瑞鳳「ええぇ……うそでしょ?」
夕張「ほんとよぉ……」
瑞鳳「ううぅ……そう?」
夕張「そうよ。それに絶対に当てる方法なんてないしね……」
瑞鳳「ざんねんだなぁ……」
夕張「むしろ幸運よ?だってもしこれで賭けに勝って調子乗って、賭け事にはまっちゃったら、大変なことになるわよ。だから、むしろ幸運よ。」
瑞鳳「まぁ、それもそっか……」
赤城「う、うーん……なんかすごくおなか減ってる……あれ?加賀さん?」食べ物の匂いで起きた
加賀「……zzz」
赤城「加賀さん、おきて。夕食の時間みたいですよ。」
加賀「はっ!!こ、ここは……」赤城さんの声で起きた
電「あ、加賀さん、起きたのです。」
なんやかんや食事し終わり……
電「結局、山菜は全て食べられちゃったのです。」
赤城・加賀「…………」床に正座
羽黒「う、うぅ……私のよるごはんがぁ……」ぐすん
衣笠「まぁ、全部食べられたわけじゃないんだからいいじゃない。」
不知火「司令、お皿お下げします。」
ホ「……自分で……」
不知火「人の善意は受け取っておくものです。お下げしますね。」
球磨「な、なんでばれたクマ……」
多摩「誰かが内部告発したにゃ……おかげで当分、多摩のご飯にお魚が出る事はないにゃ……あぁぁ……一体誰が……」
愛宕「あぁ……一攫千金のチャンスなくなっちゃったぁ。」
高雄「風紀が乱れるような事は私が許しません。」
夕張「ん?なになに。ということは高雄が言ったの?」
高雄「誰も言わないから、仕方なく私が言ったんです。にしてもこんなに賭博に参加している人が居るとは……」
夕立「やれなくて、正解だったっぽい?」
初雪「…………ざまぁ……」
阿武隈「な、なんか知らないけどやらなくて良かった……」
瑞鳳「あぁあ、私まで怒られちゃった……」
阿武隈「でも、やらなくて良かったんじゃない?お金が増えたわけでも、減ったわけでもないんだし……」
瑞鳳「まぁ、そうよね。にしてもあの二人まだ正座してるね。」
厨房にて……
鳳翔「はぁ……明日からどうしましょ……」
電「一人で悩まないでほしいのです。みんなで考えるのです。それに鳳翔さんのせいでもないのです。そう落ち込まないでほしいのです。」
鳳翔「でも私が押しに負けたから、こうなってしまった訳ですし……」
回想……
鳳翔「む、無理ですよ……みんなの明日の分が無くなってしまいますので……」
赤城「そ、そこをなんとか!!」ぺこり
加賀「…………」艦載機発射体制
鳳翔「……で、でも……」
ホ「赤城……我慢……」
赤城「だ、だってぇ……なんか分からないけど、今日凄くお腹が減ってるもんで……」
不知火「ほら、やっぱり胃切除すべきだったじゃないですか。」ヒソヒソ
電「ほ、本人の同意もなくやっちゃダメなのです。」ヒソヒソ
加賀「…………」鳳翔さんに狙い定め
球磨「完全に強盗だクマ。」
多摩「先にお魚食ってて正解だったにゃ。もし魚が食べられたら内戦が始まるところだったにゃ。」
羽黒「うぅ……私の米粉パン……」
衣笠「ほら、私の半分あげるから。」
愛宕「よーし!加賀さん、どんどん食べちゃえ!」
高雄「あなた一体、どんな予測したのよ……」
愛宕「えっと……20人前!」
高雄「この鎮守府の全メンバーオーバーしてるじゃない……」
赤城「お願いします!鳳翔さん!一生のお願い!」
加賀「鳳翔さん……惜しいお方でした……」
鳳翔「えっ、えぇ……」
ホ「鳳翔……」
電「ま、まさか……司令官さん……」
鳳翔「は、はい……なんでしょう……」
ホ「渡して……やれ……」
鳳翔「い、いいんですか?!」
不知火「テロに対抗するよりも、人質の安全を優先……軍人にはあまりいない、良い人です……」
ホ「さぁ……渡して……」
鳳翔「わ、分かりました……」
回想終了……
電「流石に鳳翔さんを人質に取られたら仕方ないのです……」
鳳翔「あれ?そういえば、お皿の数が……」
電「どうしたのです?」
鳳翔「たりませんね……」
トイレにて……
不知火(はぁ////はぁ////司令が私を食べてくれた♡)お皿ぺろぺろ
不知火は司令の食事に自分の唾液を混ぜて、司令に出したのである。そして今は司令の使った食器を舐める作業をしていた……
食堂にて……
長門「まったく……一体、お前たちは何をやってるんだ……鳳翔さんを人質に取り食料を要求するなんて……本来だったら単なる折檻ですまなかったぞ……」
赤城・加賀「……」土下座
長門「提督の優しさのおかげでたったの折檻だけだ。」
ホ「……はぁ……」
長門「取り敢えず、これ以降人質を取って食料を要求をすることなんてないように。」
赤城・加賀「すみませんでした。」
ホ「……お腹……減ってた……?」
赤城・加賀「は、はい……」
ホ「……自分は……半月……何も……食べれなかった……こと……ある……我慢した……欲しくても……なかった……今……みたいに……要求すれば……出るって……幸せ……これ…………あげる。」プリッツ差し出し
赤城「えっ!?も、もらっていいんですか?!というか、なんで持ってるんですか?!」
加賀「あのような酷いことをしたのに……」
ホ「駅前で……配ってた……分けて食べて……」
赤城「う、うぅ……提督……な、なんて良い人なんですか……」うるうる
加賀「あの様な非礼……誠に申し訳ございませんでした。」再び土下座
ホ「人にしてもらって……嬉しいことは……どんどん……やる……」
赤城「うわぁぁ!提督!!ありがとう!ありがとうございます!!」抱きっ
長門「人前で抱きつくなんて……大胆なヤツだ……」
そして消灯時間の事である……
司令室にて……
電「ど、どうするのです?」
ホ「……」困り顔
なんやかんやで大所帯になっている為、少々、いや普通に狭いのである。
長門「いつしかの奴隷運搬船の様にギュウギュウ詰めで寝るのか。」
赤城「てか、ダンボールで寝るんですね。」
加賀「赤城さん。その必要はないです。是非、私の上で就寝して下さい。」
赤城「それだと、重くない?」
羽黒「わ、私は別に狭くても……」
不知火「私の寝る場所は既に確保してあるので……」
阿武隈「ど、どうしよ……」
ホ「……zzz」提督用の椅子に座ってる
長門「か、仮にも佐官である提督が、椅子で雑魚寝とは不憫すぎないか?」
不知火(えぇぇええ!!そこ!?そこで寝るんですか?!あれ?!いや、待てよ……あそこで寝るのなら、デスクの隙間に入れてて、誰にも見られずに司令のお側にいられる……)
不知火「……」ニヤリ
夕立「不知火ちゃん、どうかしたっぽい?」
不知火「ん!?い、いや……不知火に落ち度でも?」睨み
夕立「な、なんでもなかったっぽい……」
瑞鳳「うーん……誰の隣で寝よっかなぁ。」
衣笠「あ、瑞鳳ちゃん!こっち!こっち!」
瑞鳳「それじゃ、衣笠さんの所でいっか。」
衣笠「いやぁ、何故か周りに誰も隣で寝てくれる人が居なくてさ。」
阿武隈「あ、被害者が……」
初雪「二度目は……やだ……」
夕張「あ、瑞鳳には伝えてなかった……」
鳳翔「何を伝えてなかったのですか?」
阿武隈「衣笠さんって……凄く寝相が悪いんです……」
鳳翔「あら、そうなの。」
夕張「それに、体重もあるから重くて……」
球磨「ほら、使用期限切れる前にこれ、使うクマ。」猫じゃらし装備
多摩「楽しませてもらうにゃ。」
電が秘書席の椅子で寝て、司令は自席で寝て、不知火は司令のデスクの隙間で寝て、それぞれスペースが空いたので、なんとか寝れた。そして昨日の朝の様な、寝坊助騒動がまた起こる。ただ一つ追加の出来事があった。
ホームレスはいつもと同じく早めに起きてカンカンを集めに鎮守府から出ようとした所の事だった……
?「~~~~~!!」ドタバタ
ホ「?」遠くの方を見る
?「て……………バ…………!」ドタバタ
ホ「?」さらに目を凝らす
?「てーとくぅぅぅー!!!」
ホ「………あ。」
ホには見覚えがあった。あれは確か……
金剛「バーニングゥゥウ!!!ラァァアアブ!!」激突
ホ「……」ガシッ
金剛「おぉ!!やっぱりホームレスネ!この受け止め方は!」
士官学校に居た時に既に知り合っていた。
ホ「……」
金剛「オゥ!なんでここに居るかって!それは長門からホが提督になったって聞いたからネ!提督になったのなら、是非ホの下に就きたかったネ!」
ホ「……」
金剛「そうネ!転属願いも受理されてるネ!もしかしてこの時間に起きてるという事はカンカン拾いネ?一緒に行くネ!」
ホ「……」コクリ
そしてカンカン拾いが終わり戻ってきた頃である。
鎮守府の入り口にて……
電「あっ!司令官さん!た、大変なのです!って……金剛さん?!」
金剛「今日からここに配属されたネ!」
電「よ、よろしくなのです!……そ、それよりも!もう演習相手が来てるのです!」
金剛「オゥ……もしかして朝ご飯の時間もまだなのに居るという事はあいつネ?」
電「××提督が相手なのです。」
ホ「……」ダッシュ
金剛「やっぱりネ!」
演習場
「いやぁ、すみませんね。こんな早くなのに相手してもらうなんて。」
球磨(自分から押しかけて来たのに何言ってるクマ……)
ホ「……」ぺこり
「それじゃ、パパッと始めましょうかね……」ニヤリ
長門(やはり……手は抜いてくれないようだな……編成は戦艦と正規空母か……練度も高い……)
羽黒「ほ、本当にあ、あんな強そうな人達と……」
球磨「そうクマ。負けない戦いをすればいいクマ……」
衣笠「はぁ……なんか……勝てる気が……」
初雪「……zzz」
不知火「し、司令、一人眠ったままですが……」
ホ「……」コクリ
電「ちゃんと司令官さんはわかってるのです。」
不知火「そ、そうなんですか。失礼しました。」
後書きに続く(後書きの最後にPART2のURLがあります。
そして演習が始まった。
メンツは昨日の地獄のレベリングを経験した、球磨、初雪、阿武隈、羽黒、衣笠、夕立である。
それに対し、敵は戦艦や空母である。
不利なのは分かっているが、他の艦では経験が浅すぎるという事でこのメンバーであった。
球磨「…………」ゴクリ
夕立「緊張っぽい?」
球磨「そんなんじゃないクマ……今までこの鎮守府で散々な思いをしてきて溜まったストレスが解放出来るおいしい機会を前にしてよだれが止まらないクマ。」ガクブル
夕立「分かりやすい嘘っぽい。」
阿武隈「な、なんで私なのぉ……」
衣笠「ほら!みんな!この衣笠さんが居るんだから、頑張ろう!昨日のストレスをここでぶっとばそ!」
羽黒「で、でも相手が戦艦や空母なんて……それにこっちは一人寝てますし……」
初雪「……zzz」
球磨「こいつはこれでいいクマ……さぁ!行くクマ!」
みんな「おー!」
海戦演習用海域にて……
球磨「昼の時にまともに戦ったら負けクマ。徹底的に相手の弾を避けるクマ。回避行動を主とするクマ!でもその前に防空戦クマ!」
羽黒「が、頑張ります!」
阿武隈「て、敵機襲来!3時の方向!」
初雪「……zzz」
衣笠「さぁて!全部撃ち落としちゃうよ!」
夕立「さ、さすが正規空母……機数が桁違いっぽい。」
球磨「この鎮守府で精神修行したクマを舐めるなクマァ!!」
衣笠「ちっ、多過ぎる…………っく!!被弾したっ!」
球磨「…………!!と、時が見える!!」
夕立「じょ、冗談言ってる場合じゃないっぽい!!」
球磨「あぁ……時が見えたらいいのに……」
初雪「……zzz」神回避、神エイム
羽黒「あ、あれが睡拳の力!!」
球磨「まぁ、そうとも言えるかもしれないクマ。」
阿武隈「きゃっ!!す、スカートが!」
夕立「あーあ、穴だらけっぽい。」
衣笠「あっ、敵機が帰っていく。」
球磨「はぁ……最初の航空戦だけで小破と、中破一人づつ……あれ?あんま損害ないクマね。」
阿武隈「で、でもスカートがこんなスースーだと気になって戦えない……」
夕立「案外、大人っぽいパンツ入ってるっぽい?」
阿武隈「み、みないで!」
衣笠「おいおい、演習中だよ?気を抜かない!」
夕立「ぽーい。」
衣笠「返事は伸ばさない。」
夕立「ぽい。」
衣笠「よろしい。」
羽黒「ぽいでいいんですね……」
球磨「さて、ほんとにこいつは神回避、神エイムが多いクマね。ほんとに時が見えてるんじゃないかクマ?」
夕立「初雪ちゃんの補正がすごいっぽい?」
球磨「そうクマね。」
羽黒「あっ!敵艦捕捉!輪形陣でこのままこちらに正面から来ます!」
球磨「単横陣で行くクマ。敵艦隊を突っ切って、そのまま射程外まで行くクマ。」
阿武隈「ま、また、敵機襲来!」
球磨「防空戦用意!!」
夕立「ふぅ……リラックス、リラックスっぽい。阿武隈先輩もそうするっぽい。」
阿武隈「う、うん……だ、大丈夫、大丈夫……」
球磨「射程に入り次第各個応戦するクマ!」
羽黒「あっ!き、来ました!撃ち方始めます!」
衣笠「ちっ、また飛行機か……いまここでダメージ食らってる場合じゃない!撃ち方始め!」
初雪「……zzz」
夕立「あ、相変わらず初雪ちゃんはすごいっぽい。」
球磨「余所見するなクマ!自分が生き残る事だけを考えるクマ!」
夕立「ぽい!!夕立、本気でやるっぽい!」
阿武隈「あっ、あっ、あぁ………お、多い……」
球磨「怯むなクマ!督戦してるこっちの身になれクマ!大変クマ!くっ……」
羽黒「あっ、球磨さん大丈夫?!」
球磨「球磨に傷なんて付けられないクマ!こんなの傷のうちに入らないクマ!」
衣笠「ほら!球磨も頑張ってるんだ!みんな踏ん張ってばかりじゃダメ!敵艦隊を突破するのよ!」
夕立「い、行けたら、そうするっぽい!くっ……うわっ!!」
羽黒「ゆ、夕立さんも?!」
夕立「……むかつくハエ共……弾幕という殺虫スプレーで全て殺してあげる!!」
球磨「進め!敵艦隊に接近するんだクマ!」
夕立「ちっ……全て殺す前に帰っていったわね……むかつく……」
初雪「……zzz」
球磨「こ、今度はみんな回避運動を心掛けるクマ!敵の長距離砲になんて当たったら鎮守府に帰った時にノロマの称号を与えてやるクマ!」
衣笠「うぉっ!来た!!ひゅ〜危ない、危ない。」
羽黒「あ、あんなでっかいのが当たったら……痛そう……もし駆逐艦の子達が当たったらもっと……」
球磨「痛いのが嫌なら全力で避けるクマ!」
阿武隈「ひゃっ!直撃はしなかったけど、衝撃で少しダメージ受けちゃった……当たってないのにこんなに……」
夕立「壮観……戦艦4隻が一斉にこちらに向かって砲撃してくる……勿論、ただ壮観なだけで、当たらなきゃ意味はない……」
阿武隈「く、口調が防空戦の時から変わってる……」
夕立「少し……イラついてるの……それだけよ。」
球磨「さて、あんな長距離砲に当たった人はいないクマね。ここからは球磨達も射程に入るけど、そこで真面目に攻撃する必要はないクマ。今はただ敵艦隊を突破する事を考えるクマ。猪突猛進だクマ。」
羽黒「く、クマなのに……猪……」
球磨「羽黒さん、帰ったら少し話そうクマ。」
羽黒「け、結構です……」
衣笠「さぁ、敵の撃ってくる弾が増えてきたよ!」
球磨「当たるなクマ。絶対に当たるなクマ。そして絶対に速度を落とすなクマ。全速だクマ。」
初雪「……zzz」
羽黒「きゃっ!!」
衣笠「は、羽黒!!大丈夫?!」
羽黒「だ、大丈夫……じゃない……」
球磨「中破程度で狼狽えるなクマ!進めだクマ!」
衣笠「ふぅ……なんというか、アドレナリンが出まくる戦いね。」
夕立「あの鉄屑……夜になったら覚えてろ……」
阿武隈「ゆ、夕立……キャラが……」
夕立「キャラとかそんなの……今は夕立を傷付けたあの艦載機を腹に抱えた空母を殺す事だけを考えてるから……キャラなんてどうでもいい……」
球磨「その意気だクマ!う、うわっ!!」
阿武隈「あっ!!球磨!!」
球磨「ふぅ……大破……クマ……あっ、阿武隈!よ、余所見するな!避けるクマ!」
阿武隈「えっ……きゃっ!!」
羽黒「あ、阿武隈さん!!」
衣笠「こ、これはやばい……このままだと……」
球磨「敵の後方に出れば敵が回頭しない限り攻撃は弱まるクマ……一刻も早く突破する……クマ……」
阿武隈「…………」
初雪「んがっ!!」
夕立「……初雪も…当たる時は当たるのね……」
初雪「…………」大破
球磨「こうやってまだ轟沈判定に達してるメンバーはいないクマ。あとちょっとで敵後方に……初雪!!」
初雪「…………」弾を撃ち、敵の砲弾を跳弾させて防いだ
夕立「……神か……」
羽黒「お、恐るべき睡拳……」
球磨「あ、あとちょっとあとちょっとで後方に……」
衣笠「あっ?!う、うわっ!!」撃沈判定
羽黒「き、衣笠さん!!!」
衣笠「はぁ……やっちゃったよ……羽黒……」
羽黒「き、き、衣笠さん……」
球磨「羽黒さん!これは演習クマ!死ぬわけじゃないクマ!羽黒は他のことより自分が生きる事を優先するクマ!」
羽黒「は、はい!!」
夕立「?!」
球磨「あっ!夕立……」
夕立「はぁ……やられちゃった……球磨、初雪、羽黒、阿武隈……あの鉄屑を沈めてあげて欲しいっぽい……」轟沈判定
阿武隈「…………」
羽黒「ゆ、夕立さんまでも……」
球磨「よ、よし!!て、敵の射程外まであとちょっとクマ!」
羽黒「て、敵機襲来!!」
球磨「ま、またクマ!!防空戦用意!!」
阿武隈「…………」
初雪「……zzz」
球磨「防空戦始め!」
羽黒「はぁ……はぁ……さ、さっきよりは数が減ったけど……」
球磨「減ってるから少しは楽クマ!そうクマ!ラクな筈クマ!」
阿武隈「……」
羽黒「きゃっ!!」
球磨「あ、危なかったクマね。」
羽黒「た、大破するところだった……」
球磨「あっ、帰投していくクマ。」
羽黒「辺りもすっかり暗く……」
球磨「さぁ……本番だクマ。」
羽黒「は、はい!!」
初雪「う、うーん……」
羽黒「あっ、初雪ちゃん。」
初雪「いたたた……お、おはよ……」
球磨「どうしたクマ。起きるなんて珍しい。」
初雪「夜の方が……活動しやすい……から起きる……」
球磨「そ、そうクマか。」
初雪「それより……魚雷……撃つ……」
羽黒「そ、そういえば阿武隈ちゃんさっきから……あっ。」
阿武隈「……」脳休止中
球磨「い、いつのまに……」
初雪「随分と……遅い……」
球磨「なにが遅いクマ?」
初雪「敵の……動きが……クリティカル……させる……」
羽黒「も、もしかして……夜の方が凄く強いんですか?」
球磨「さ、さぁ……」
初雪「時が見える……」三隻轟沈
球磨「は?」
羽黒「え?」
阿武隈「……」魚雷発射
球磨「さ、流石に阿武隈は……」
阿武隈「……」敵旗艦轟沈
羽黒「……一つ言いたい事がありますけど……言っていいですか?」
球磨「うん……」
羽黒「私達の頑張りってなんだったんでしょう……」
球磨「……夜戦に持ってきた所……くらい?」
羽黒「きゃっ!!」
球磨「あっ!は、羽黒さん!」
羽黒「や、やっぱり私って……ダメな子なんですね……」轟沈判定
球磨「そ、そんな事ないクマ。ここまで頑張ったクマ。あっ、そろそろ演習の終了時間クマ……5……4……3……2……1……終了だクマ!!!!」
そして帰港して……
金剛「テートク!こんな遅くまで帰ってくるの待つの大変ネ。テートクも部屋に戻るネ。」
電「こ、金剛さんの言う通りなのです。夜は明日に支障が……」
長門「待ちたいと言ってるんだ。待たせてやれ。」
不知火「部下へのその献身的な態度……見習うべき所です。」
ホ「……!」
夕立「ぼーい!!」
球磨「初雪と阿武隈のお陰クマァ!!」
電「えっ、もしかして……」
金剛「オゥ!!もしかしてのもしかしてネ!」
長門「当然だ。ホが信頼して演習に出したメンバーだ。勝つに決まってる。」
不知火「司令の眼は確かでしたね。」
「お、おい……嘘だろ!なんでだよ!!てめぇら!なに戦艦も空母も居ない艦隊に負けてんだよ!あぁん!?てめぇら何負けてんだよ!!」
「す、すみませんでした……」
「ったくよぉ!二軍は所詮二軍だな!!だが二軍でもこれくらいのに勝てなくてどうすんだこのクズ!」
「…………」
ホ「……貴官……こちらを……向いて……」
「あぁん?!」
ホ「……無駄な……叱責……良くない……叱責するなら……どうすべきか……道標を……」
「必要ねぇよ、解体するし。」
長門「……?!」
「二軍になりたいヤツなんて山ほどうちには居るんだ。こんな駆逐艦程度に負けるヤツなんていらねぇよ。」
「くっ……」
「くっ、じゃねぇよ!雑魚!ほんと負けやがってよぉ。」
ホ「…………」
「ちっ、それじゃあな。帰るぞ、てめぇら!」
そして帰っていった。
不知火「あの様な方に拾われずに済んだだけでも、不知火は幸福ですね。まして貴方に仕えられるのなら幸福以上です。」
長門「相変わらず酷いヤツだ。」
金剛「まぁ、でも勝ったネ!」
球磨「いやぁ……ほんと初雪のお陰クマ。」
衣笠「あれ見てたけどさ……初雪……神だわ。」
夕立「ゆ、夕立だって頑張ったぽい!!」
ホ「みんな……よくやった……さぁ……部屋に戻ろ……」
みんな「はい!!」
Part1終わり
part2につづく……
http://sstokosokuho.com/ss/read/3106
SSどうこうよりも日本語をどうにかしたほうがいいレベル
発想がいい。気長に続けてほらいたい
(´・ω・`)フリーマン?……バール?……頭の中で何かが?
コメント、そして1000pv突破してくれてありがとうございます。
今の調子だと単に自給自足生活をしてるだけの様に見えるので、もうちょっとホームレスチックにしていこうかなと思います。
多分、このホームレスという素材は結構面白い素材なので、他の上手い方にも扱ってもらえるとより良い物が出来ると思います。
是非、お題に出すレベルまでには行きませんがどうしょうか。
皆さん今後ともご贔屓に
面白い 期待してます
2
1
3
1
(作品内でpv突破報告は本人が思う以上に寒い時があるぞ、over)
?
作品内でのpv報告は読んでてこんがらがるんでちょっと…
赤城がとうとう着任,鎮守府終了ですな
2
実は赤城より食べる娘、加賀の登場か
こわれるなぁ...
こんな不知火もいいもんだぁね
みなさんが見てくださったお陰でなんとか書き続けられました。
今までのご閲覧ありがとございます。
そして話はまだまだ続くので、よければ続きもどうぞ。
応援と評価してくれた方、ここで改めてお礼を言いたいと思います。
ありがとうございます。
そしてストーリーのリクエストは依然募集中です。
「あの映画の話をやって欲しいな」などがありましたら。パート1、パート2どちらかにコメントをして頂ければ幸いです。
以上です。