2015-08-11 23:23:51 更新

概要

*クリスタ「ずっと…待ってたんだよ?///」ウルウルニコッ
http://sstokosokuho.com/ss/read/723
↑こちらの続きとなっております。
前作読まないと何も分かりません。


ついに想いを伝え合い、結ばれた2人。

しかし、ヒストリアがエレンを大切に思う余り、2人は引き裂かれてしまう。

葛藤するヒストリア。
困惑するエレン。

そして記憶喪失…?



そんな中、アルミンとミカサに新たな恋の予感…?


前書き

エレンとヒストリア。

前作を書いていた頃は、この組み合わせは絶対ないんだろうな…と思っていましたが…

意外とエレヒスルートもありかな…と思えるこの頃。

ただ、ミカサの嫉妬も半端ではありませんでしたが…



この物語の中に出てくる、エレンやヒストリアをはじめとする多くのキャラクターは原作とは少し違った考え方をしているかもしれません。

所謂キャラ崩壊…でしょうか?

一応気を付けているつもりなのですが…

こればかりは俺の技量が足りません。

ごめんなさい。



話が逸れてしまいましたので、前書きはこの辺りにしておきましょう。

いきなりの超展開から始まる本作品ですが、どうぞお楽しみ下さい。

感想、意見、要望など、どんどんコメントお願いしますm(_ _)m













クリスタ「私は…エレンが、嫌い」


それは突然のことだった。


エレン「え?」


俺は自分の耳を疑い、ヒストリアに聞き返す。


クリスタ「すごくすごくすごくすごく、嫌い」


おかしいな…


嫌いって言ってるようにしか聞こえねぇ…


エレン「おい、クリスタ?いや、ヒストリア?」


ヒストリア「嫌いなの」


エレン「お、おい、冗談、だよな?」


ヒストリア「だから、もう、関わらないで」


エレン「は、はぁ?」


ヒストリア「さよなら、エレン」クルッ


エレン「ちょっと、待てよ!」ガシッ


掴んだ腕は、今にも折れそうな細さだった。


ヒストリア「…離して」


エレン「いや、離さない」


ヒストリア「…」


エレン「理由を聞かせろ」


何かの冗談だよな…?


ヒストリア「だから言ってるでしょ?嫌いになったの」


エレン「…なんでだよ」


ヒストリア「もう…離して!」ブンッ


拒絶、された。


エレン「!」


そのことが俺に一瞬の隙を与えた。


ヒストリア「…」ダッ


ヒストリアはその隙を見逃さなかったのか、即座に走りだした。


エレン「おい!ヒストリア!!!」
















ごめんねエレン。


でも、こうするしかなかったの…




















エレン「…なんで、だよ…どうして」


エレン「俺が、何を…したっていうんだ…」ウルッ


エレン「くそっ!」


エレン「…」ズズッ


エレン「くそったれっ!!!」


エレン「うわぁぁぁああぁあぁああぁ!!!!!!」


















なんでだよ…ヒストリア…


やっと会えたのに…


やっと想いを伝え会えたのに…


どうして…










俺は涙が止まらず、そのまま泣き疲れて眠ってしまった…


















クリスタ「ずっと…待ってたんだよ?///」ウルウルニコッ


エレン「!」


エレン「お前…笑えるようになったんだな!」ニカッ


クリスタ「へへ…エレンのおかげだよ?」


エレン「お、おう///」


クリスタ「ねぇ、エレン」


エレン「ん?なんだ?」


クリスタ「エレンは今、好きな人…いないんだよ…ね?」


エレン「いや、いるぞ?」


クリスタ「え…?」


エレン「バカ、お前に決まってんだろ?」


クリスタ「ッ!?///」


エレン「ヒストリア、大好きだ!」ニカッ


クリスタ「わ、私も大好き!」ニコッ


エレン「あ、えっと、よくわからないんだけどさ、この後ってどうすればいいんだ?」


クリスタ「そんなの…エレンがしたいようにすればいいんじゃない?」


エレン「俺がしたいように…?じゃあ、俺と恋人になってくれないか?」


クリスタ「えへへ…嬉しいんだけど、一応、私の事をちゃんと話してからにするね」


エレン「お前の事?」


クリスタ「うん。あの後、どうなったのかとか、この名前の事とか」


エレン「あ、そうだな」


クリスタ「それを聞いた上で、エレンが恋人になりたいって思ってくれるなら、付き合お?」


エレン「あぁ、わかった」


それから私は、レイス家のこと、名前を隠していること、全部話した。


そして、基本的にはエレンにクリスタと呼んでもらうことにした。


エレンはすべて受け入れてくれたみたい。


こうして、私たちは晴れて結ばれることになった…

















ー食堂ー


ユミル「おい、クリスタ?聞いてんのか?」


クリスタ「え?あ、ごめん!なんだっけ?」


ユミル「しゃーねー奴だな…まったく」


ユミル「最近ウォール教の奴らが、この辺をうろちょろしてる…」


クリスタ「…」


ユミル「ちょっとばかし、奴らの話に聞き耳立ててみたんだが…」


ーーーーー


『あぁ、この訓練所のはずだ』


『どうも、金髪碧目の美少女らしいぞ』


『ここでは、クリスタ・レンズ…だったか?』


『あぁ、そうだ。そいつを監視しろだとよ』


『ケッ…めんどくせぇなぁ』


『またそんなこと…ん?誰だ!?』


ーーーーー


ユミル「危うく見つかりかけたが、お前の事を話してたぞ?しかも監視って…」


クリスタ「…」


ユミル「言いたくないのか?」


クリスタ「…うん、ごめんね」


ユミル「…あぁ、分かったよ」


サシャ「聞いてください二人とも!コニーがパァンを!」


コニー「だからやらねえって言ってんだろ!」


ユミル「バカどもうるせぇ!」


クリスタ「…ふふっ」


そうか、ここも監視されてるのか…


まあ、特に危害を加えてくることは…


クリスタ「!!」


エレンが、危ないかも…


もし二人でいるところとかを見られたら…


アルミンも私の正体を知ってる…


二人に危害が及ぶかもしれない…


私がどうにかなる分には構わない…


エレンとアルミンが不幸になるのだけはダメ!


こんなことになるなら…


二人には忘れたままで居てくれた方が良かったのかな…


でも、もう遅い!


なら、今できること…


今ならまだ間に合うかもしれない。


もっと、関係が深くなる前に…


二人との関係を、切らなきゃ…


ユミル「だから、クリスタ!?」


クリスタ「!」


ユミル「お前、まだ眠いのか?さっきから何度もボーッとして」


クリスタ「ううん、なんでもないの」


ユミル「しっかりしろよ?そろそろ訓練の支度しねぇと、教官に怒られるぞ」


クリスタ「え!はっ!本当だ!早く行こっ!」









ー兵舎裏ー


エレン「どうしたんだよ、こんなところに呼び出して…」


クリスタ「…」


エレン「おい、クリスタ?」


クリスタ「…」


エレン「どうしたんだ?」


クリスタ「私は…」


エレン「?」


クリスタ「私は…エレンが、嫌い」


想いと真逆のことを口にした。


エレン「え?」


クリスタ「すごくすごくすごくすごく、嫌い」


エレン「クリスタ?いや、ヒストリア?」


ヒストリア「嫌いなの」


エレン「お、おい、冗談、だよな?」


ヒストリア「だから、もう、関わらないで」


下を向きながら言う。


エレン「は、はぁ?」


ヒストリア「さよなら、エレン」クルッ


エレンの目を見ることは出来なかった。


エレン「ちょっと、待てよ!」ガシッ


とてもがっしりとしたエレンの手。


子供の時とは違う。


ヒストリア「…離して」


エレン「いや、離さない」


エレンはまっすぐ私を見ている。


ヒストリア「…」


私は一向に目を合わせる事はしなかった。


エレン「理由を聞かせろ」


ヒストリア「だから言ってるでしょ?嫌いになったの」


エレン「…なんでだよ」


ヒストリア「もう…離して!」ブンッ


エレン「!」


ヒストリア「…」ダッ


エレン「おい!ヒストリア!!!」







ヒストリア「はぁ、はぁ…」


なんとかその場を逃げ出してきた。


ヒストリア「…」


チラッと覗くと、エレンは呆然として、立ち尽くしていた。


ごめんねエレン。


でも、こうするしかなかったの…


もう一度覗くと、エレンは泣き崩れていた。


見ていられなくなった私は兵舎に向かって走り出した。


その私の頬にも、涙が伝っていた。


















また私は、一人になるんだ…






















ユミル「あ、クリスタ!どこ行tt「一人にして!!!」


ごめんねユミル。


今の私はヒストリアだから…


まだあなたにヒストリアの顔を見せる訳にはいかないの…


兵舎に戻ると、布団にくるまった。


明日が休みで良かった…


1日泣いていられる…


















あれから、どれほど経ったのか…


空は少し明るくなりかけていた。


俺は泣き疲れ、その場で寝てしまったらしい。


エレン「そろそろ…戻るか」


泣きすぎて、目が痛かった。


固いところで寝て、体も痛かった。


でも、それ以上に…


心が痛かった…







ー男子寮ー


ガサゴソ…


アルミン「ふにゃ?んん?エレン?」


エレン「ごめん、起こしちまったか?」


アルミン「いや、それよりどこに行ってたの?」


エレン「…ちょっとな」


エレンの目は充血していた。


アルミン「そっか」


何か言いたくないことがあったのだろう。


エレン「ありがとう、アルミン」


僕は何も聞かなかった。


アルミン「うん、おやすみエレン」







アルミンは俺の事を理解してくれる。


おかげで、1人で考える時間ができた。


ヒストリア…


なんで…


俺の頭にはそれしかなかった。


そして俺はヒストリアとの事をしっかりと思い出していた。




初めて会った時のお前はずっとうつむいていたよな…


それでも、お前の可愛らしさはよく分かった。


俺はそんなお前に顔を上げて欲しかった。


お前は俺といる時だけ、顔を上げてくれたな。


ここに来て、お前を思い出した時は嬉しかった。


ここに来てすぐの頃、お前はすごく笑っていた。


でも、心から笑ってなかったんだろ?


俺はその笑顔のせいで…


お前がヒストリアに見えなかった。


初めてお前が本当の意味で笑ったとき…


俺は嬉しかったよ。


それから、3日経った昨日…


なんで…


俺がなんかしたのか?


俺が昔と変わったのか?


あの頃の俺と違ったからか?


エレン(あはは、もう、涙すら出ねぇよ…)












アルミン「え……えれ……れん!エレン!」


エレン「!」


アルミン「やっと起きた…そろそろ10時だよ?いくら休みとはいえ、生活のリズムが狂っちゃうよ?」


エレン「…ああ、そうだな」ムクッ


起き上がったエレンの顔は生気を失っていた。


アルミン「ほら、君の分のパン、貰っておいたよ」


エレン「おう…ありがとな」


アルミン「…何かあったんでしょ?無理には聞かないけど、大丈夫?」


エレン「…大丈夫…じゃねぇ…かな」


アルミン「君がそこまで落ち込んでるんだ。相当な事があったんだろうね」


エレン「…」


アルミン「今の君には1人で気持ちを整理する必要があると思う。だから、下手に干渉はしないけど…」


エレン「…」


アルミン「何か力になれる事があれば、言ってくれよ?」


エレン「…」


アルミン「…君が、心配なんだ」


エレン「…」


アルミン「それじゃ、僕は図書館にでも行ってくるよ」


エレン「…」


アルミン「何か用があったら、いつでも来てくれて構わないから」


エレン「…」


アルミン「…」スタスタ


エレン「あ、アルミン!」


アルミン「?」


エレン「…ありがとな」


アルミン「へへ…うん!」











ー図書館ー


アルミン「はぁ…」


エレンがあそこまで思い悩むなんて、いつ以来だろう?


いや、初めてかな…?


あくまで僕の予想ではあるけれど…


おそらくヒストリアが関係してるってのは間違いないだろう。


ヒストリアと何かあったとしたら…


ひどく落ち込んでるのも頷ける。


一体、何があったんだ?


アルミン「はぁ…」


「ため息をつくと幸せが逃げる」


アルミン「え?」


声が聞こえた方を向くとミカサがいた。


ミカサ「昔、カルラおばさんがエレンに言っていた」


アルミン「ミカサ…」


ミカサ「何かあった?朝からエレンを見かけないけど…」


アルミン「あはは…」


ミカサ「もしかして、喧嘩なの?」


アルミン「ううん、違うよ」


ミカサ「2人の間に何かあったわけじゃない…?」


アルミン「うん、大丈夫。何もないよ、安心して」


ミカサ「そう、ならいいけど」


アルミン「ふふっ、ミカサってば、エレンが本当に大切なんだね」


ミカサ「違う」


アルミン「え?」


ミカサ「アルミンも大切。アルミンも家族」


アルミン「へへっ…ありがと、ミカサ」


ミカサ「ところでエレンは寮にいるの?まだ寝てる?」


アルミン「寮にはいるけど、寝てはいないと思うよ。さっき起こしたから」


ミカサ「そう、なら良かった」


アルミン「…何があったかは聞かないんだね」


ミカサ「アルミンも、分かってないんでしょ?だからため息を…」


アルミン「あはは、ミカサにはお見通しなんだね」


ミカサ「家族だから」


アルミン「うん、そっか…えへへっ」


ミカサ「ところでアルミン、なんの本を読んでいたの?」


アルミン「昔おじいちゃんから貰った、外の世界の本だよ」


ミカサ「あ…懐かしい…」


アルミン「そういえば、2人にも見せたことあったね」


ミカサ「でも、禁書だから…」


アルミン「うん、だからこうして人のいない休日の図書館で読んでるんだ」


ミカサ「私も、読んでいい?」


アルミン「もちろん!」


ミカサ「ありがとう、アルミン」


アルミン「どういたしまして」


時々僕が詳しく解説を入れながら読み進めていた。


ミカサも熱心に僕の言葉に耳を傾けてくれる。


ミカサ「…こうしていると子供の頃を思い出す」


アルミン「…そうだね」


ミカサ「…シガンシナで、いつも三人で遊んでいた」


アルミン「うん…」


ミカサ「…帰るとカルラおばさんがいて、少し経つとグリシャおじさんも帰ってきた」


アルミン「僕はおじいちゃんが待ってたよ」


ミカサ「四人でご飯を食べて、エレンと一緒に寝て、朝になるとまた外に出てアルミンと遊んだ」


アルミン「毎日のように遊んでいたもんね」


ミカサ「…ええ」


アルミン「同じ場所で同じようなことをして、同じようなことを考えて…その日その日で起きた事は違っても似たような毎日…何の変哲もない日常があったよね…」


ミカサ「…あの頃はそれが幸せだった」


アルミン「今は、幸せじゃないの?」


ミカサ「幸せ…だけど、あの頃とは違う」


アルミン「今は…2人がいてくれれば僕は幸せだよ」


ミカサ「そ、それは私も同じ…!」


アルミン「これからもよろしくね、ミカサ」


ミカサ「うん、こちらこそ」







アルミン「あ、もうこんな時間…そろそろ食堂に行ってお昼にしようか」


ミカサ「ええ、そうしよう」





ー食堂ー


アルミン「ねぇ、ミカサ」


ミカサ「何?」


アルミン「ミカサが来る前の僕とエレンの話…聞きたい?」


ミカサ「き、聞きたい!」


アルミン「分かった、話してあげる。だけど、この話は誰にも言っちゃいけないよ?」


ミカサ「分かった」


アルミン「あれは…ミカサがエレンのうちに来るちょうど一年くらい前のことだったかな…」


アルミン「エレンが初恋をしたんだ」


ミカサ「!」


アルミン「彼女は僕たちと同い年の金髪で小柄で、とても華奢な女の子だった」


ミカサ「アルミンのこと?」


アルミン「ぼ、僕は男の子だよ!!!!」


ミカサ「ごめんなさい、冗談」


アルミン「んもう…それで話を戻すけど…ある日エレンは、グリシャさんの診療に付き合ってシーナの方まで診療に行ったんだ」


アルミン「そこで出会ったのが、さっき話した彼女。名前はヒストリア」


ミカサ「…」


アルミン「彼女は要らない子だった」


ミカサ「え?」


アルミン「有名な、レイス家の領主とその愛人との間の子、つまり妾の子なんだ」


ミカサ「…」


アルミン「それからも何度か診療でエレンとヒストリアは顔を合わせてるうちに、2人とも惹かれあっていった」


ミカサ「エレンは良い意味でも悪い意味でも真っ直ぐだし、差別しないから…」


アルミン「うん、ヒストリアにとっては初めての友達…だったのかもね」


ミカサ「それで惹かれたのね…」


アルミン「まあ、エレンにとっても2人目の友達だから大差はないけどね」クスッ


アルミン「そして…そんなある日、僕とエレンがシガンシナで遊んでいると、ハンネスさんが僕たちを呼びに来た」


アルミン「ハンネスさんについていくと、そこにはシーナに住んでいるはずのヒストリアがいたんだ」


ミカサ「え?」


アルミン「彼女はボロボロになりながら、エレンに会うため、自力でシガンシナまで来た」


ミカサ「すごい…まだ、8歳なのに…」


アルミン「そしてその日、ヒストリアはエレンの家で泊まった。この時、すでに2人はお互いに愛し合っていたはず」


アルミン「でも、ヒストリアは翌日になるとグリシャさんに連れられて家に帰ってしまった」


ミカサ「え、どうして?」


アルミン「そりゃ、うちの人が心配するからね…」


ミカサ「そう…」


アルミン「そして、ヒストリアの家の人はもう診療を頼まなくなり、エレンとヒストリアは会うことが出来なくなってしまったんだ」


ミカサ「え、そんな…なんて残酷な…」


アルミン「仕方ないさ、この世界は残酷なんだ」


ミカサ「でも…」


アルミン「この話には続きがあるんだ」


ミカサ「!」


アルミン「7年の月日が経って、2人は訓練兵に志願した。それも同じ訓練所に」


ミカサ「え?でも、ヒストリアなんて名前は…」


アルミン「彼女の今の名前は、クリスタ・レンズ」


ミカサ「!!」


アルミン「エレンは3日前、クリスタがヒストリアであることに気づいて、2人は付き合い始めたらしい」


ミカサ「…だからあの時ーー


クリスタ『…ミカサってさ』


クリスタ『エレンが好きなの?』


クリスタ『じゃあ、もしエレンが誰かと付き合うことになったら…どう?』


ミカサ「ーーあんなことを…」


アルミン「2人を祝福してあげてね」


ミカサ「分かってる。エレンとクリスタは結ばれるべきだった」


アルミン「ずいぶんと素直に認めてくれたね。てっきりミカサはエレンのことが…」


ミカサ「エレンとは、家族だから大丈夫。私はエレンと恋人になるよりも、エレンとずっと一緒にいれる家族の方が良い。もちろんアルミンも」


アルミン「そっか」


ミカサ「恋人でも、ずっと一緒に居てくれれば…」ボソッ


アルミン「ん?」


ミカサ「なんでも、ない///」


アルミン「?」


アルミン「えっとそれで、これからは僕の推測なんだけど、今、2人の間に何かしらの問題が生じているはず」


ミカサ「!」


ミカサ「だからエレンは…」


アルミン「僕はそうだと思ってる」


ミカサ「でも、だとしたら、私達が関わっていいものなのだろうか?」


アルミン「うん…少し気が引けちゃうね…」


ミカサ「ええ…私達は見守ることしかできない…」


アルミン「やっぱり、そうだよね…」


ミカサ「アルミンはこのことで悩んでいたの?」


アルミン「うん。なんとか力になれないかなって…でも、僕はやっぱり無力だ…」


ミカサ「それは違う」


アルミン「え?」


ミカサ「下手に干渉されるよりは、見守ってたほうがずっといい。アルミンは正しい選択をしている」


アルミン「そうかなぁ?」


ミカサ「きっとそう」


アルミン「…そっか、ありがとうミカサ。なんだか楽になったよ」


ミカサ「それなら良かった」


ミカサ「ところで…」


アルミン「?」


ミカサ「アルミンの初恋は?」


アルミン「え?ぼ、僕の初恋?」


ミカサ「アルミンと、そういう話、あまりしたことがない。ので、聞いてみたい」


アルミン「ぼ、僕の初恋は…」


僕が小さい頃、話したことある女の子なんて、ヒストリアかミカサしかいない…


ヒストリアがエレンを好きなのは知っていたから…


ミカサ「…」ワクワク


ぼ、僕の好きだった人は…


アルミン『君だよ、ミカサ』


アルミン(そんなこと言えるわけないじゃないか!///)カオマッカ


ミカサ「アルミン?」


アルミン「な、なな、なんでもない!///」プイッ


案外、僕はまだミカサのことが…


アルミン「〜〜///」ブンブン


ミカサ「???」


アルミン「ぼ、僕、エレンにパン届けにいくね!じゃあ!」


ミカサ「…結局、アルミンの初恋は…?」







ー男子寮ー


アルミン「エレーン?いるかー?」


エレン「…ん」


アルミン「ほら、昼食のパン、持ってきたよ?」


エレン「腹、減ってない」


アルミン「…そっか。無理して食べなくてもいいけど、食べないと体力落ちちゃうよ?」


エレン「今は、いい」


アルミン「うん…分かったよ」


エレン「…」


アルミン「それじゃ、僕は街にでも行ってくるよ」


エレン「なあ、アルミン」


アルミン「なあに?」


エレン「…ありがとな」


アルミン「はは、何回お礼言うのさ」


エレン「…別に、言いたくなったんだからいいだろ」


アルミン「うん…そうだね」


エレン「気をつけて行ってこいよ」


アルミン「うん。分かった。エレンも元気出してね?」


エレン「ああ、明日には元に戻ってるさ」


アルミン「ならいいけど、じゃあ行ってきます」


エレン「おう、行ってら」







ー街ー


アルミン「…」キョロキョロ


久々に街に出たけど…


やっぱり、すごい人だなぁ…


アルミン「…」スタスタ


ミカサに顔合わせるの恥ずかしくて、街に出ちゃったけど…


これといって、やることもないなぁ…


アルミン「ふぅ…」ドンッ


誰かの肩にぶつかった。


アルミン「あ、ごめんなs…ユミル?」


ユミル「あ?あぁ、アルミンか」


アルミン「一人でこんなところにいるなんて、珍しいね」


ユミル「お前に言われたかねぇよ」


アルミン「ははは、それもそうかもね」


ユミル「エレンとミカサはどうしたんだ?」


アルミン「今日は僕の個人的な用事があって…2人を付き合わせちゃ悪いと思ったんだ」


事情を説明するのも面倒なことになるだろうから適当な嘘をついた。


ユミル「ふ〜ん…」


アルミン「…」


あれ…バレたかな?


アルミン「ユミルこそ、クリスタはどうしたの?」


ユミル「別に私はあんたらみたいに、いつでもどこでもクリスタと一緒ってわけじゃなきんだよ」


アルミン「2人が別々にいるところなんて見たことないけど?」


ユミル「…お前、やっぱクリスタのこと」


アルミン「…?」


ユミル「いや、なんでもねぇよ」


アルミン「???」


ユミル「…クリスタは今寝込んでる。何かあったらしいな」


アルミン「!」


ユミル「…」


アルミン「そうなんだ…」


ユミル「…なあ、一つ聞いていいか?」


アルミン「なんだい?」


ユミル「お前、クリスタのこと好きか?」


アルミン「ん?え?」


ユミル「好きかって聞いてんだよ」


アルミン「好きだけど…?」


ユミル「恋愛感情はあるのか?」


アルミン「え?そ、それは、ないかな…」


ユミル「…そうか。ならいい」


アルミン「ユミル、何用で街に来たの?」


ユミル「私は…その、あれだ。新しい髪留めをだな…」


アルミン「そっか、僕も付いて行ってあげよっか?」


ユミル「は?」


アルミン「特別欲しい本がある訳でもないから、暇なんだ」


ユミル「そうか…別に、いいけどよ…」


アルミン「ユミルもたまには可愛い髪留めにしてみれば?」


ユミル「はぁ?なんでだよ?」


アルミン「ユミル、顔立ちは綺麗なんだからさ」


ユミル「お前の方が可愛い顔してんだろ」


アルミン「なっ!?か、可愛くなんかない!」


ユミル「はっ!クリスタの次くらいに可愛いよwww」ケラケラ


アルミン「くそッ!」


ユミル「はははっ!面白いな、お前!」ケラケラ


アルミン「ぐぬぬ…」


ユミル「ほら、早く行くぞ」


アルミン「えっ?」


ユミル「私の…選んでくれるんだろ?」


アルミン「あ、う、うん!」










エレン「…」


バシャ…


バシャ…


エレン「ふぅ…」


顔も洗って、少しはすっきりしたな…


エレン「明日も訓練なんだぞ…!」


そうだ。


このままじゃいけない。


エレン「切り替えろ、俺…」


夜は食堂、行ってみるか…








クリスタ「…」


また、演じなくちゃ…


クリスタ「私は、クリスタ・レンズ…」


誰にでも優しくて…


周りからも信頼されて…


そんないい子を演じるんだ…


クリスタ「私は、クリスタ・レンズ…!」






ー夜:食堂ー


アルミン「あ、エレン!待ってたよ!」


エレン「おう、サンキュー」


ミカサ「早く食べよう」


エレン「あんま急かすなよ、飯は逃げないぜ?」


アルミン「ははは、ミカサだってエレンのこと待ってたんだから」


エレン「そっか…ありがとな、ミカサ」


ミカサ「私たち3人は家族だから、当たり前」


アルミン「えへへ、そうだよね。よし、食べよう!」


エレン「おう」


ミカサ「いただきます」







サシャ「…!」


クリスタ「サシャ、こんばんは」ニコッ


サシャ「こんばんはです!早く食べましょう!」


クリスタ「そんなに急がなくたって、ご飯は逃げないよ?」


ユミル「おうお前ら、揃ってたのか」


クリスタ「うん…って、あれ?」


ユミル「どうした?」


クリスタ「ユミルの髪留め…」


サシャ「とっても似合ってます!」


クリスタ「うん!凄く可愛い!」


ユミル「そ、そうか?ありがとな」


クリスタ「でもユミル、いっつも地味な色を好むのに…今日のはちょっと派手なんだね!」


ユミル「ああ、まあな」


サシャ「でも、ビンクとは…攻めましたね!ユミル!」


ユミル「なんだよ芋女?喧嘩売ってんのか?」


サシャ「ど、どうしてそうなるんですか!?」


ユミル「お前だからな」


サシャ「ひ、ひどいです!!!」


クリスタ「あはは」クスクス









エレン(俺が居なくても、あいつはあんなに笑えるんだ…)


ヒストリア(エレンは一人ぼっちの私とは違うんだ…)








ー翌日ー


キース「これより立体機動の訓練を行う!」


キース「今回の訓練は2人1組のペアを作ってもらう。貴様らの協調性を見るのが目的だ」


キース「もちろん、機動力、斬撃、判断力も総合的に確認する。心して臨め!」


全員「ハッ!」


キース「組み分けはこちらで発表させてもらう。因みに、基準は男と女のペアであることと普段関わりが少なそうな者である」


キース「まずは4組行ってもらおう。最初はアッカーマンとキルシュタイン!」


ジャンミカ「ハッ!」


ジャン(ミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサミカサ)


ミカサ(…誰?)


キース「次に…フーバーとレオンハート!」


ベルトルト(アニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニ)


アニ(つまり、関わりが少なそうに見えてるってことか…ならいい)



キース「そして、ブラウンとブラウス!」


ライナー「よろしくな、サシャ」


サシャ「はひ、よほひくへす!」モグモグ


キース「貴様…何をやっている…?」


サシャ「」




サシャ(?)「」


キース「オホン…最後に、イェーガーとレンズ!」


エレクリ「!?」


キース「返事はどうしたッ!?」


エレクリ「は、ハッ!」


エレクリ(なんでこのタイミングで…)


キース「どいつも成績上位者だ。他の者はよく見てしっかり学ぶが良い。始めろ!」






クリスタ「…」バシュゥゥウウ


エレン「…」バシュゥゥゥウウウ


なんで、ヒストリアは…


俺が嫌いになった?


いくら考えても…


俺には分からねぇよ。


『私は…エレンが、嫌い』


どうしてだよ…


やっと会えたのに…


やっと想いを言い合えたのに…


俺が何をしたって言うんだ…


クリスタ「エレン!!!前ッ!!!!!」


エレン「え…?」





























エレン「!」


クリスタ「あ、エレン。目が覚めたんだね」


エレン「ここは…?」


クリスタ「医務室だよ」


エレン「そうか…」


クリスタ「…」


エレン「…」


クリスタ「…」


エレン「あれ、なんで、俺はここに…?」


クリスタ「なんでって…エレンは訓練中の事故で…」


エレン「事故…?」


クリスタ「覚えて、ないの?」


エレン「ああ、どんな事故だったんだ?」


クリスタ「立体機動の訓練で、木にぶつかってそのまま落ちちゃったんだよ。ちょうど草が茂ってる所に落ちたから命は助かったんだけど…」


エレン「そうか、それで俺は…」


クリスタ「痛い所はない?」


エレン「頭と、腰あたりかな…」


クリスタ「やっぱり、衝撃が強かったんだね。安静にしてなきゃダメだよ?」


エレン「ああ、ありがとな」


クリスタ「それじゃ、私行くから」


エレン「おう。あ、そうだ」


クリスタ「?」


エレン「ところでお前、名前なんて言うんだ?」


クリスタ「!?」


ガラガラ


ミカサ「エレン!大丈夫!?!?」ガシッ


エレン「や、やめろよミカサ!てか、痛ぇ!」


ミカサ「ご、ごめんなさい」


アルミン「怪我人なんだから、優しくしてあげないと…エレン、大丈夫?」


エレン「ああ、大丈夫だ。心配かけたな。ごめん」


ミカサ「家族なんだから、気にしなくていい」


アルミン「そうだよ?」


エレン「そう言われてもな…」


ミカサ「そもそも、エレンは私たちにいつも心配ばかりかける」


エレン「な、なんだと!?」


アルミン「あはは…」


エレン「あ、あれ?さっきの奴は?」


ミカサ「さっきの奴?クリスタのこと?」


エレン「ん?あいつクリスタって言うのか」


アルミン「ああ、ヒストリアって言って欲しかったのかな?」


エレン「んん?ヒストリア?」


アルミン「え?」


エレン「俺をずっと看病してくれた奴だぞ?誰だったんだ?」


アルミン「え、誰って…分からないの?」


エレン「ああ…まだ全員のことを覚えてはないみたいだ…見たことない訓練兵もいるんだな」


アルミカ「!?」


アルミン「ぼ、僕クリスタのこと見てくる!ミカサはエレンを見ておいて!」


ミカサ「わ、分かった」


エレン「どうしたんだ?あいつ…」








アルミン「はぁ!はぁ!」タッタッタッ


僕とミカサが入った時は居たはずだから…


おそらくヒストリアは、エレンが自分のことを忘れてしまったことがショックで部屋から飛び出したんだろう。


とは言え、訓練所を出たとは考えにくい。


食堂もない。人が多い。


それ以外で行きそうな場所は…女子寮か…馬小屋かな?


とりあえず、馬小屋行ってみよう!












クリスタ「はぁ…はぁ…」


ここが一番落ち着くかもしれない。


私の最初の友達がいるから。


小さい頃から、この大きな友達と一緒にいる時間が私に安らぎを与えてくれていた。


ブラッシングをして、餌を与えて、糞などの掃除をする。


この、人があまり好まない作業が、私は好きだった。


「ヒストリア!!」


クリスタ「!?」


アルミン「よかった、やっぱりここに居た…」ハァ…ハァ…


クリスタ「だ、大丈夫?」


アルミン「今は、僕の事にかまってる場合じゃないはずだ。本題に入ろう」


アルミン「君とエレンは付き合ってたんだろ?」


アルミン「そして一昨日の夜に別れた…違うかい?」


クリスタ「あ、あってる…」


アルミン「どうして、別れたの?君がエレンの事を今でも大好きなのは分かるよ?」


クリスタ「えっ?」


アルミン「だって、君も昨日落ち込んでたろ?ユミルが一人で街に出てた事からなんとなく予想出来る」


クリスタ「アルミンに隠し事、出来る気がしないよ…」


アルミン「エレンは恐らく、クリスタのこと…いや、ヒストリアのことだけを忘れている」


アルミン「その記憶を取り戻すには、君の力が不可欠なんだ」


クリスタ「でも、私のことを知らない方が、エレンは悲しまなくて済む…」


アルミン「4年前君がエレンの前から姿を消した後、エレンが言ってたんだ…」


〜〜〜


アルミン『エレン、ヒストリアと会えなくなったんだろ?大丈夫かい?』


エレン『…ああ、平気だ。もう会えないけど、俺はあいつが笑ってくれれば、それでいい』


〜〜〜


ヒストリア「!!」


アルミン「君は良くても、ヒストリアはダメなはずだ。エレンに忘れられていいのかい、ヒストリア?」


ヒストリア「…嫌だ」


ヒストリア「エレンに忘れられたくない!エレンに私を否定されたくない!エレンなしで私は笑えない…!」


アルミン「なら、その想いをエレンに言うんだ。きっと答えてくれるよ」


ヒストリア「うん!ありがとうアルミン!」


アルミン「頑張れ、ヒストリア!」






アルミン「後はエレンが…まあ、ミカサなら気付いてるよね…」










ー医務室ー


エレン「どうしたんだ?あいつ…」


ミカサ「…」


エレン「ミカサ?聞いてんのか?」


ミカサ「エレン、下手な小芝居はやめた方がいい」


エレン「?」


ミカサ「クリスタのこと…覚えてるんでしょ?」


エレン「だから、その、クリスタ?って奴なんか…」


ミカサ「耳が赤くなってる。嘘ついてる証拠」


エレン「…はぁ、そう言えば知ってるんだったなお前」


ミカサ「カルラおばさんが言ってた。多分今は私とアルミンしか知らない」


エレン「アルミンも知ってんのか?」


ミカサ「アルミンの観察力をなめない方がいい。私がカルラおばさんに聞くより早く知っていた」


エレン「はぁ、お前らは良い意味でも悪い意味でも、俺のことをよく分かってんだな」


ミカサ「…昨日、アルミンからエレンとクリスタのことを聞いたのだけど…」


ミカサ「エレンはクリスタが好きなの?」


エレン「いや、俺が好きなのはヒストリアだ」


ミカサ「そう。付き合っているの?」


エレン「いや、別れた。俺が一方的に振られちまったよ…はは」


ミカサ(アルミンの推測通り…)


エレン「でも、未だに分からねぇんだ。なんで俺が振られたのか」


ミカサ「それは、ヒストリアの口から聞くべき」


エレン「ああ、そうかもな」


ガラガラ


ヒストリア「はぁ、はぁ、エレン!」


エレン「!」


ミカサ「私は先に食堂に向かっている。後は二人で」


ヒストリア「うん。ありがとうミカサ」




エレン「…」


ヒストリア「エレン…本当に私のこと分からないの?」


エレン「ごめん、俺…」


ヒストリア「そっか」


エレン「いや、ちがッ」


ヒストリア「今から言うことは、エレンには全く訳がわからないかもしれない…」


ヒストリア「だけど、聞いて欲しい」


ヒストリア「私は、エレンが心配だった」


ヒストリア「エレンは多分、私を守ろうとするから…」


ヒストリア「そんなんじゃ、エレンが危険に晒されちゃう。私はエレンが不幸になることだけは嫌だったの。もちろんアルミンもね」


ヒストリア「だから、エレンに嫌われればいいと思って…エレンにあんな酷いこと…」


ヒストリア「ごめんね…エレン」


エレン「…バーカ」


ヒストリア「?」


エレン「お前を守ることすら出来ない奴に、巨人を駆逐することなんてできねぇよ」


エレン「だから、心配すんなよ」


エレン「俺が守ってやる」


エレン「俺を、信じろ」


ヒストリア「うん…うん!」


ヒストリア「…ってあれ?エレン、私のこと…」


エレン「俺、騙してたんだ。記憶をなくしたりなんかしてねぇよ」


ヒストリア「ば、ばかぁ!本当に忘れちゃったかと思ったんだよ!?」


エレン「だから、謝ろうと思ったのに…お前、どんどん話し始めるから…」


ヒストリア「うっ…でも、ばかばかばかぁ!!!」ポカポカ


エレン「ご、ごめん…」


ヒストリア「うぅ…」ギュッ


エレン「泣くなよ…笑ってるお前の方が俺は好きなんだぜ?」ダキッ


ヒストリア「ぐすっ…えへへ、うん!」ニコッ










ミカサ「上手くいったみたい」


アルミン「うん、そうだね」


ミカサ「そろそろ盗み聞きするのもやめよう」


アルミン「食堂行こっか」


ミカサ「それにしても、エレンかっこよかった」


アルミン「あはは、僕もエレンみたいになりたいなぁ」


ミカサ「…アルミンはアルミンのままでいい」


アルミン「え?」


ミカサ「アルミンはエレンと違ってよく周りが見えているし、判断力にも優れている。今回だってアルミンのおかげで2人の仲が保たれたと言っても過言ではない」


ミカサ「その、つまり…」


ミカサ「アルミンにはアルミンのいいところがあるということ」


アルミン「へへ、ありがと」


ミカサ「だから…アルミンもかっこいい…」ボソッ


アルミン「ん?」


ミカサ「別に…なんでもない///」


アルミン「??」







エレン「そろそろ、泣き止んで目も赤くなくなったか?」


クリスタ「うん」


エレン「じゃあそろそろ食堂に行こうぜ」


クリスタ「ね、ねぇエレン!」


エレン「なんだよ?」


クリスタ「あの、本当にこの前言ったことは嘘だから…その、もう一度…」


エレン「俺はお前と別れたつもりはねぇぞ?」


クリスタ「!?」


エレン「お前が一方的に嫌いだって言っただけで、別れるってことに関しては何も言ってないだろ?」


クリスタ「そ、そう、だけど…」


エレン「俺は、お前が好きだ。お前が離れたくなったって、離してやらないからな」


クリスタ「えへへ…私を束縛するの?」クスクス


エレン「いや、別に、束縛ってわけじゃねぇけどさ…」アセアセ


クリスタ「少しくらいなら、束縛してもいいよ?」


エレン「いや、大丈夫だって!」


クリスタ「ふふっ、そっか」


クリスタ「じゃあ私もエレンが離れたくなっても、離してあげないよ?」


エレン「離れたくなんかなんねーよ」


クリスタ「えへへ…大好きだよ、エレン」ギュッ


エレン「ああ、俺も大好きだ」ダキッ


私は何を迷っていたんだろう。


エレンがいないと私は何もできないのに。


エレンが私の生きる意味なのに。


そんなエレンと別れようだなんて…


もし、エレンや私が命を狙われることがあっても…


エレンがいれば、なんでも乗り越えられる。


私はもう、一人ぼっちじゃないんだ…!


クリスタ「…あったかい///」ギューッ


ー完ー


後書き

まずは、読んでくださった方々、ありがとうございました。

そして、前作からだいぶ長い間を空けてしまったこと、深くお詫び申し上げます。

待ってくださった方、前作にコメントくださった方、本当にありがとうございました。

さて、本作ではいきなりヒストリアがエレンを振るというシーンから始まりました。

これは、本作のアルミンとミカサの会話シーンでも出てきた、『なんでもない日常』が壊されるということをイメージして書きました。

流石に超展開すぎたかな、と思うところでもありますが…w

しかしこれは原作の進撃の巨人に通じるところがあると思います。

日常なんてものは存在しない。

古くから、諸行無常という言葉がある通り、この世の全ては変化しながら存在しています。

だからこそ世界は残酷であり、そして美しいのだと思います。

本当に読んでくださりありがとうございました!!!


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このSSへのコメント

16件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2015-07-21 02:03:19 ID: EHI7j3BH

お疲れ様です!高校生です。
今回もよかったですよ^_^確かに展開速かったけど、あえていきなりクリスタがエレンをふるところから始まるのは、読み手を引きつける感じで良いと思います。(素人が偉そうにすいませんm(._.)m)
やっぱり作者さんのSSはすごいイメージしやすいというか、頭の中にすーっと入っていく感じがして、好きです。
これからも書いてくれるのかな?
書くなら応援してます!!

2: ODA兵士長 2015-07-21 07:56:08 ID: _VtE8wGy

>>1
嬉しいコメントありがとうございます!

こんなに長いコメント貰ったの初めてですw
本当に励みになります^_^

えっと、次回作は…
流石にこの続きはもう書きませんw既に蛇足感が酷いのでw

ただ、新しいものを書きたいなとは思っているので、完成したら是非読んで下さいね!

長文失礼しました。

3: あすく 2015-08-06 15:10:47 ID: JGWXQgol

ケータイ壊れて直してから一番最初に読んだSSです。

前作がとても好きだったので、続編出てるの知るの遅すぎたぁ!!ってなりました。

誤字がちょくちょくあるのが、やっぱり人が書いてるんだなーって感じがしていい味になってるって受け止めときます。

エレヒス作品だと、どうしてもミカサの立ち位置が…と、なってしまう中、アルミンとくっつけてくれたのは嬉しいです。

これからもあなたの作品を楽しみにしてます。頑張ってください。

4: ODA兵士長 2015-08-11 23:02:52 ID: _f7Yn7Om

>>3
嬉しいコメントありがとうございます!!

誤字、ありましたか?w
できるだけ無くすように努力はしてるんですが…w
見直しておきます!

アルミカはやるかやらないかですごく悩みました!
でも、自分的にもやってよかったかなとは思ってますw

新作を書き始めてはいるのですが、なかなか進んでなくて…
そんな中、本当に励みになるコメントありがとうございます!!!

次回作もよろしくお願いします!

5: SS好きの名無しさん 2015-09-10 18:00:17 ID: Dtf4e3rD

初めまして
最近、進撃のss.にはまっていて、
おもしろいものないかな?
と思い探していたら、このss.に出会いました。
どんどん読んでいくにつれて、次はどうなるのかな?と、気になってまともに授業もうけていませんでした。
次回作書いていただけたらとても嬉しいです!

最後ですが、これからも応援させていただきます!!

6: ODA兵士長 2015-09-14 12:44:23 ID: VfU5cp8I

>>5
ありがとうございます!!!

でも、授業はちゃんと受けてくださいw

次回作はほぼ完成してますw
あと、エンディング決めて、見直して、誤字脱字無くしたりしたら投稿します!
是非読んでくださいねw

あと、良かったらアルアニの方もよろしくです!

7: SS好きの名無しさん 2015-10-04 16:26:27 ID: UWf638gY

進撃の巨人好きの俺にとってはすごく楽しく読ませていただきました!!
進撃の巨人の世界はとても辛く残酷なことばっか起きますが、だからこそこういう美しい恋愛がキラキラと輝いて見えていつまでも幸せにと素直に思うことができました!
最後に、作者さんお疲れさまです!これからもみなさんが楽しめる作品を書いてって下さいね!!
応援してます!

8: SS好きの名無しさん 2015-10-07 12:51:51 ID: o0htaRdb

泣ける

9: ODA兵士長 2015-10-08 01:20:18 ID: t7qS7UA6

>>7
ご愛読、応援、本当にありがとうございます!!!

自分はSSとは、「ここの空白の時間は何があったのかな?」「もしこうだったら…」「こんなことあったらいいな」みたいな思いから生まれるものだと思ってます。

進撃の巨人はシュールなネタはありつつも、全体的に残酷な作品です。
だからこそ、読者は登場人物たちに感情移入しやすく、様々なSSが生まれるんだと思います。
進撃の巨人SSは数え切れないほどありますからね…w

またSSを通して、さらに「進撃の巨人」を好きになることもできます。
自分はそんなSSが書けたらいいなって思ってます。
応援よろしくお願いします^_^

10: ODA兵士長 2015-10-08 01:21:07 ID: t7qS7UA6

>>8
そのコメントに自分が泣きますw
ありがとうございます!

11: チェロォ(^-^)/ 2016-02-27 17:18:24 ID: 8NzSibIP

とても面白かったです!
文章がとても上手で最後まで読みました!!

12: ODA兵士長 2016-02-28 14:42:30 ID: CS36nWVV

>>11
自分なんかまだまだですよ…
上手な人は本当にお上手ですから…w

もっといい文章書けるように頑張ります!ありがとうございました!!!

13: SS好きの名無しさん 2019-09-08 12:20:38 ID: S:EtcI4E

アルクリがよかったなぁけど面白かったですこれからも頑張ってくださいね♪ニコッ

14: SS好きの名無しさん 2019-09-08 12:21:12 ID: S:eDAz5o

アルクリがよかったなぁけど面白かったですこれからも頑張ってくださいね♪ニコッ

15: SS好きの名無しさん 2020-09-19 10:32:09 ID: S:JdEVUa

10年後も残っていてほしいぐらい名作

16: SS好きの名無しさん 2023-02-28 11:51:53 ID: S:2tkQzz

最高じゃないか


このSSへのオススメ

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1: あすく 2015-08-06 15:11:47 ID: JGWXQgol

エレヒス好きにはたまらんなぁ

2: SS好きの名無しさん 2015-08-13 10:03:29 ID: 6WwGfgUs

このss作った人は神なの?

3: SS好きの名無しさん 2015-09-10 18:03:51 ID: Dtf4e3rD

好きすぎて授業が頭に入らないです

4: チェロォ(^-^)/ 2016-02-27 17:19:04 ID: 8NzSibIP

この人すごくね?wwww
この本出してもいいと思うよ
(^-^)/

5: SS好きの名無しさん 2017-06-08 17:23:35 ID: tMIV3fqW

すごい


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