2017-10-27 12:49:08 更新

5

The Sacrifice 2


“犠牲という運命は変わらない”


主演

ビル





ゾーイ「ほら、まず左足を前に右足を後ろに」


Undyne「こうか?」


ゾーイ「そうそう、そして脇を締めて、ストックに頬を乗せる、スコープ内の中央の点をあの缶に合わせて」「そしてセフティを解除して、、さあいくよ?引き金に指をかけて、、発射!」


Undyne「くらえこの空き缶野郎!」『Mini14で発砲し、命中する』


ゾーイ「ナイスショット!」


Undyne「ガハハハッ!中々楽しいな!」


ゾーイ「喜んでもらえて嬉しいわ」


フランシス「こいつも中々イカすぜ?ほらよ」『M1014を渡す』


ゾーイ「まあこれなら多少狙いがズレても弾が散らばってくれるから大丈夫よ」


Undyne「どれどれ、、よーし、、」『構える』


フランシス「おっと待て待て、何ならこのトマトに向かってぶっぱなしたらどうだい?パスタのソース作りとしてな!ガハハハ!」


Undyne「おお!そいつぁ良いな!」『フランシスが置いたトマトに狙いをつける』「銃を向けられて怖いか?、、笑えちくしょう!」『発砲、トマトが粉々になる』


Undyne「ヒャッハー!ざまあみろこのトマト野郎!」『粉々のトマトに中指を立てながら』


ルイス(今夜のパスタは鉛弾混じりだな、、)


Papyrus「ねえねえ!俺様にも撃たせて!」


ゾーイ「良いわよ、ほらコレ」『ビルのM16a2を渡す』


Papyrus「よーし、、」『空き缶に狙いを定める、、』


『バキンバキンバキンバキン!!!』


Papyrus「わぁっ!」『思わず後ろに転ける』


ゾーイ「あ、ごめん、フルオートにしたまま渡しちゃった、、」


ビル「たくっ、気を付けんか」『セフティをかける』


Papyrus「ああビックリした!、、さて気を取り直して、、」


ビル「ふぅ、、?!ゴホゴホッ!、、」『咳き込む』


ゾーイ「ちょっと、大丈夫?」


ビル「、、ああ、大丈夫じゃ、、」『掌を見て何かを思い、服に拭う』(ふんっ、、今までのツケが殺しに来よったか)


ルイス「ん?ビル、何処に行くんだ?」


ビル「ちょっと散歩じゃ、晩飯までには戻る」


一同「?」








ビル「やあAsgore王」


Asgore「やあビルお爺さん」


ビル「相変わらず奥さんとは喧嘩中かね?」『居間の椅子に腰掛けて』


Asgore「まあね、、でもしょうがないことだよ、、」『隣の椅子に腰掛ける』


ビル「気にしなさんな、きっといつかは仲直りが出来る日が来る」『Asgoreの肩を叩く』


Asgore「それで用は何かね?」


ビル「ふぅ、、まず今いる人間の中で一番早く倒れるのはワシじゃろう、そこでだ、1つ頼みがある」


Asgore「、、待ってくれ、何故そう言える?」


ビル「恐らくじゃが、ワシは肺癌を患っておる」


Asgore「それは、、治せないのかい?」『深刻な顔で』


ビル「いんや治せなくはない、、じゃがワシはもう大分生きた、充分じゃわい」「それに変な話、ワシがもしココに落ちることなく地上で戦ってても結局何かで自分を犠牲にしてそうな気がしてな」


Asgore「、、、それで頼み事とは?」


ビル「あと1つの魂で結界を壊せるんじゃろう?もしワシが倒れたら、もし地上が安全になったら、ワシの魂を使え」『決意のこもった眼差しで』


Asgore「、、、、分かった、、」


ビル「ありがとう」『席を立つ』


Asgore「ああ待ちたまえ、折角来てくれたんだ、紅茶の一杯でもどうだい?」


ビル「ああ頂こう、それとタバコ吸っても良いか?」


Asgore「タバコか、少し待ってくれ、部屋から最高の1本を持ってくるよ」『寝室に向かった』



ーーー



Asgore「わたしも大分長いこと生きてきたよ、妻が出来て、息子が産まれて、、息子が大きくなった辺りに、人間の子供が落ちてきたんだ」『葉巻をくわえながら』


ビル「Torielから聞いておる、そりゃもう息子と同じように可愛がってやったんじゃろう?」『同じく葉巻をくわえて』


Asgore「ああそうだ、だが可哀想な事に、、とても重い病気を患ってしまってな、私達には手に負えなかった、、それで息子は、亡くなったその子の魂を吸収して、その子の願いを叶える為に地上に出て、人間に殺された、、」


ビル「そりゃあ人間全員を敵とみなしてもおかしくはないな」


Asgore「そうだ、だけども妻はそれに絶望し、この城から出ていってしまったんだ、、」


ビル「じゃが内心は本気ではなかったんじゃろう?」


Asgore「、、、私は絶望に包まれたこの地下世界に希望を見出だしかっただけだ、でも間違っていたよ、、」


ビル「誰にでも間違いはあるさ、一番問題なのは正しいことの判別がつかなくなる事じゃ」

「人間同士の争いの1つ、ベトナム戦争、ワシは兵士として参加した、、、」


「『回想』

???「???!、、いったい何の真似だ!!」


???「邪魔するな???、引っ込んでろ」『銃を突き付けてた少女を放す』


???「!、、貴様いったい何時から銃殺隊になったんだ!」『???を殴り、喧嘩になる』


ビル「、、、」『どうしていいか分からない顔で傍観する』」




ビル「その戦争を体験した元兵士が製作した映画があってな、その映画で主人公がこう言うのさ、「理性で理解できないのが地獄なら、ココが正しくそうだ」ってな」「確かに彼の言う通りじゃったよ」


Asgore「君も戦争を体験してるのか、、わたしも戦争体験者だ」「君が産まれるずっとずっと前に起こした人間との戦争さ」


ビル「戦争は良くない、、結果はどうあれお互いに死体が出るんじゃからな、、」「じゃあ何の為にワシは戦ったんじゃ?それで行き着いたのが“仲間の為に戦う”ってことじゃ」「1発弾丸が頭を掠めたら“国の為”とか“勝利に貢献する為とか”もうどうでも良くなる」


Asgore「、、、」『戦争中のある出来事を思い出す』



ーーー


ビル「、、おっともうこんな時間か、長居したな」『立ち上がる』


Asgore「本当に君達人間に会えて良かったよ、特に君とね」『ビルと握手を交わす』


ビル「それは光栄じゃな、じゃあ頼んだぞ、それと他の皆には秘密にな」


Asgore「分かっている、秘密は守るさ」「それと気が向いたら構わず来てくれ、また一緒に語り合おう、君が倒れない内にね」


ビル「ああそうさせてもらうよ」『外に出る』






ビル「ん?貴様は、、」


Flowey「やあ爺さん」


ビル「ふんっ、あん時のお花ちゃんか、ワシを殺しに来たのかい?」


Flowey「そんな気はもう一切無いよ」「陰で聞かせて貰ったさ、、それでボクの昔の、、人間の親友のことを思い出してね、、」


ビル「ということはお前さんはやはり、、Asriel、、Dreamurか」


Flowey「そうだよ、勘が鋭い君なら博士のラボで見た記録とかで大方予想はついただろうね」「、、ボクは“本来の世界”の秘密を知っている、“本来の世界”ならこの後に何が起こるのか、もね」「でもどういうワケかすっかり変わってしまったようだ」


ビル「ふん、ワシにとってはどうでも良いわい、ワシ等はただココで安全に静かに暮らす事を望んどるだけじゃ、その後は地上に出れる状態になるのか、それともこの地下世界で生涯を終えるのかは知らんがの」「まあいずれにせよワシが一番早く逝っちまうのは変わりない」


Flowey「そうかい、まあボクもこの先ずっと平穏に暮らそうと考えてるよ、もう何やっても無駄だからね」


ビル「賢い判断じゃな、じゃあワシは帰るからの」『背を向けて廊下を歩いていく』


Flowey(あの四人が落ちてきた辺りからおかしいとは思った、、まあいい、このまま流れに身を任せるとしよう)(だけどFrisk、、恐らくだけどもう君に会えない、、ちょっと残念だね、、)『帰っていくビルの背中を見ながら』



ーーー



ビル「戻ったぞ」


フランシス「おお遅かったな爺さんよ、遂にボケて道が分からなくなったか?」


ビル「まだまだボケとらんわいバカ者、ところでお前さんは誰だったかな?」『意地悪な笑みを浮かべて』


フランシス「やっぱりボケてるじゃねえか」『笑いながら』


ルイス「ほらビルの分だよ」『パスタを差し出す』「あらかた鉛弾は取り除いた筈だけど気を付けてくれ」『小声で』


ビル「ふん、まだ膝に喰らった散弾が少し残っとるのに、今更体内に入るのを気にするとでも思ったのか?」『少しニヤケながら』


ゾーイ「珍しいわね、ビル、貴方がジョークを言うなんて」『少し訝しげに』


ビル「たまには良いじゃろう、それに膝の事は本当の話じゃ」


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