2018-02-20 16:11:51 更新

概要

長門率いる部隊が深海棲艦と戦闘中、未知なる敵の出現に・・・


前書き

のんびり更新していきます。

※何気にあるゲームネタ使ってます。


「各員! 一斉砲火!!」


旗艦の長門が全艦娘に指示をする。


深海棲艦が再び勢力を拡大し襲撃、長門旗艦率いる主力部隊から4編成部隊は迎撃を開始する。


「こちら第4編成旗艦! 周囲の敵部隊を殲滅!!」


「よし! 第2編成、3編成部隊! 状況はどうなってる?」


「こちら第2編成旗艦! 敵の数は残りわずかです!!」


戦況は長門側が有利のようだ。


「よし!! 第3編成! そちらの状況は?」


長門が残りの部隊に連絡する。


「第3部隊応答せよ! ・・・第3部隊? 第3部隊! どうした! 何かあったのか!!」


長門が叫んで、


「こ、こちら第3部隊・・・全員大破、撤退をします!」


「全員大破!? 一体どうしたと言うのだ!?」


長門は驚きを隠せない、なぜなら各編成全ての部隊に鎮守府屈指の艦娘たちを率いれていたのだ。


「繰り返す! 第3編成、何があった? 敵の情報は!?」


「!? こ、来ないでぇ!! 来ないでぇ・・・きゃあああっ!!!!」


通信が途絶えた、


「!? おい! 第3部隊! 応答せよ!! くそっ!!」


長門が皆に号令をかける。


「戦闘可能な部隊は直ちに第3部隊の救援へ向かえ! 繰り返す! 直ちに・・・」


長門の指示で残存部隊が進軍を開始した。


・・・・・・


「一番近い部隊は、第2部隊だな・・・おい、陸奥! 聞こえるか?」


「こちら陸奥・・・そんなに大きな声で言わなくても聞こえるわ!」


「第3部隊の通信が途絶えた、直ちに救援に向かわれたし!!」


「了解、もう少しで目的の海域に着くわ!」


数分後に第3部隊のいる海域に入り、


「!? 負傷している部隊を発見! すぐに救出、帰還します!!」


「了解、こちらも鎮守府へと帰還する。」


長門も皆に無線で知らせて合図を送るが・・・


「!? 何、あれは!!? 撃てぇ!! 撃てぇ!!」


突如、陸奥からの叫び声の後に無数の砲撃の音がして、


「おい陸奥! どうした、何があった!?」


「ああ、きょ 巨大な深海棲艦が出現!! 全長は数十メートル!! 繰り返す! 超巨大深海棲艦が出現!!」


「巨大深海棲艦だと!?」


「ああっ!? 3名大破! 更に2人負傷!!」


「陸奥! もういい!! 負傷者を連れて今すぐ撤退しろ!!」


「ああ! 駄目、間に合わない!! きゃあああ!!!!」


陸奥からの通信が途絶えた。


「おい! 陸奥! 応答しろ!! 陸奥!!」


長門の呼びかけに言葉は帰ってこなかった・・・


・・・・・・


「さて、今日も1日頑張りますか!」


村雨が暖簾を掛け、店を開く。


「貴方、今日のメニューは何ですか?」


提督は村雨のために仕事を辞め、今では店の手伝いをしている。


「今日は、少し豪華にうな丼とステーキ丼にする。」


「はい、わかりました♪」


村雨は本日のお勧めメニューとして店前に貼りだした。


提督が戻ってきたことでまた調理を受け持ち、店に来る客が少しであるが増えてきた。


「提督の料理を食べに来る常連さんも出来て、売り上げも上がりました♪」


「ふふ、そういう村雨だってお前の笑顔見たさに来店する客だっているだろう?」


「そうですね、まぁ結果オーライってことで♪」


2人で楽しく会話をしている所へ、


「大変です・・・大変です!!」


店に血相を変えた海風がやって来た。


「あら海風、どうしたの? そんなに血相変えて?」


「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」


急いできたのか、息が荒く落ち着くまでに時間が掛かった。


「海風、何かあったの?」


村雨が近づき、


「ち、鎮守府が・・・」


「? 鎮守府がどうかしたの?」


「鎮守府が・・・私がいた鎮守府が・・・」


海風は叫んだ。


「深海棲艦に、占領されました!!」


・・・・・・


「少しは落ち着いた? はい、お水。」


「あ、ありがとうございます。」


村雨からもらった水を勢いよく飲み干す海風。


「それで、本当なの? 深海棲艦に鎮守府を占領されたって?」


「はい、長門さん率いる部隊がほぼ壊滅状態となって帰還し、修復の最中に敵が押し寄せてきて、


 抵抗も空しく、あっという間に鎮守府が敵の手に渡りました。」


海風は詳しく説明する。


「なるほどね、それで白露たちは無事なの?」


「はい、残った艦娘たちは別の鎮守府に引き取られています。」


「そう、良かった。」


村雨は一安心する。


「出撃中の長門さんたちはたくさんの負傷者を出しつつも、全員無事で何とか別の鎮守府に搬送されましたが・・・」


海風は下を向いた。


「どうしたの? 何かあったの?」


村雨の問いに、


「長門さん、それに皆・・・艦娘の艤装が全て深海棲艦に奪われてしまいました。」


・・・・・・


「どういう事? 艤装を奪われたって?」


訳が分からず困惑する村雨、


「長門さんたちは辛うじて帰還できましたが、その最中に襲撃を受けて・・・鎮守府を占領されました。


 それと同時に食糧庫や武器庫も全て占領され、私たちは成すすべもなく鎮守府を出るしかありませんでした。」


海風は渋々語った。


「なるほどね・・・」


村雨は事の重大さに気づく。


「今更、村雨さんにこんな事を言うべきではありませんが、お願いします!」


海風は頭を下げて、


「「依頼」として私たちを助けてくれませんか?」


海風は鎮守府の危機を「依頼」として村雨に相談したが、


「残念だけど、断るわ。」


村雨からの意外な一言。


「!? そんな! どうしてですか!?」


海風は驚きを隠せない。


「私と提督はお互いの生活のために「依頼」の仕事は辞めたの。 それに私と提督はもう鎮守府と関わりがない・・・


 つまり一般人なの、 その一般人に艦娘であるあなたが頼むのはおかしくない?」


「ううっ・・・」


「むしろ逆でしょ? 早く平和になるように敵を倒してくれませんか?」


「・・・・・・」


「昔の事を今更蒸し返すつもりはないけど、提督が戦闘の末負傷した時、長門さんたちは何をしたか覚えてる?」


「そ、それは。」


海風は無言になる。


「戦力外になった提督を突き放した長門さんたちに私が「協力します!」と言うとでも思ってるの? でも、今度は逆の


 立場になってしまっているわけだけど・・・」


「・・・・・・」


「因果応報ね、それが分かったらさっさと出て行ってくれる?」


「・・・・・・」


海風は何も言えずに、店から出て行った。


・・・・・・


就寝時間になり、村雨は布団を敷き、


「貴方~、そろそろ寝ませんか~?」


扉を開けて部屋を覗くと、


「・・・・・・」


机に座って何やら難しい顔をしている提督、


「あ・な・た♪」


村雨は背後から「わっ」と驚かせた。


「!? どうした村雨?」


慌てる提督に、


「布団敷きましたよ~、早く寝ませんか?」


「ああ、そうだな。」


机に散らばった書類らしきものをほったらかしてそのまま布団に入った。


・・・・・・


「提督?」


「ん、どうした?」


「海風の事を気にしているんですか?」


「・・・・・・」


「提督が何を考えているかはわかりませんが、昔あんなことがあったのに今更「助けてくれ」なんてどうなのでしょう?」


「・・・・・・」


村雨の言う事は最もで、一時期負傷して戦力外になった提督は周りから突き放されたことがある、


村雨も提督の看護をすると言った瞬間に皆から避けられ、「孤立」した経緯がある。


「それから提督が復帰して、私も店を開いて・・・その後鎮守府の方針が変わり「依頼」をしていましたが・・・」


海風から鎮守府事情を聞き、少しでも「手助け」になればと「依頼」として鎮守府の皆を助けていたが、


「私たちの生活を優先して「依頼」を辞めた・・・それは海風も了承してくれているはず、それなのに今更・・・」


村雨の言葉には不満と苛立ちが聞いていてわかる。


「まぁ、オレは別に海風の事を気にしているわけではないんだがな。」


「え、そうなんですか?」


意外な言葉に村雨は驚く、


「オレが気になっているのは鎮守府の事ではなく、深海棲艦の方だ。」


提督は説明する。


「深海棲艦は日に日に技術を向上させている。」


「・・・・・・」


「不可視化や主砲を弾く鏡面装甲・・・それに今回は未知なる敵勢力。」


「・・・・・・」


「このままだと、鎮守府どころか街自体も危険地帯になる気がする。」


提督は心境を語った。


・・・・・・

・・・



ここは長門達が搬送された鎮守府、


大破になりつつ、無事生還した第3編成と旗艦陸奥の第2部隊は入渠中、残りの長門や鎮守府所属の艦娘たちが


全体会議を行っていた。


「我らの戦力はほぼ壊滅的である、敵に艤装と武器を奪われ再度開発するにも時間と資源が掛かりすぎる!」


全くその通りである、全員の艤装を再開発するとなると、何か月掛かるかわからないし、いつ敵が襲撃してくるかもわからない。


「鎮守府正面に軽巡と重巡を配備している、これで少しの迎撃は可能であろう。」


対策は取るものの、戦力は十分でない。


「・・・・・・」


長門と一緒に会議に参加していた海風は、


「本当に何とかしないと・・・もう一度、村雨さんに頼んでみようかしら?」


他に頼れる当てがない、海風は会議を終えた後また店へと向かった。


・・・・・・


「いらっしゃい・・・おや、海風か。」


「あっ、お疲れ様です、提督。」


カウンターには村雨はいなく、代わりに提督がいた。


「あ、あの! 提督!」


海風は頭を下げ、


「お願いします! 鎮守府を・・・鎮守府の皆を助けてくれませんか?」


必死でお願いする海風に、


「悪いけど、断る。」


案の定村雨と同じで断る提督、


「どうしてですか?」


理由が知りたく、提督に問う海風。


「オレが昨日出した結論だが・・・間違いなく鎮守府は壊滅し、艦娘たちは全滅すると思っているからだ。」


提督が出した結論はあくまで想像であるが、海風にはリアルに感じた。


「で、でもまだ長門さんや提督達は諦めていません!」


海風は反論するが、


「考えても見ろ、敵深海棲艦はここ数年の間に技術が急向上しているだろう。」


「技術、ですか?」


「敵側の「不可視化」に主砲を弾く「鏡面装甲」、そして今度は未知なる敵勢力・・・徐々に技術が向上して艦娘たちも


 対策が困難になっているだろう?」


「・・・はい。」


「それに対して、鎮守府側は何かしら対策を取っているか? ただ新艦娘の着任だけで


 敵の技術に対抗する術など何1つ身に着けていないだろう?」


「・・・・・・」


「そのことから出される結論は1つ、鎮守府と艦娘は壊滅し、勢力がさらに拡大した深海棲艦は街中を襲撃、


 世界は深海棲艦によって滅びる! それがオレの出した結論だが?」


「・・・・・・」


提督の出した結論にはとても信憑性があり、海風は何も言い返せない。


「だから、こんなところで無駄な説得をする暇があるなら、早く鎮守府に戻って何かしらの対策を立てた方がいい・・・


 と思うんだが、海風はどう思っている?」


提督が問うと、


「・・・わかりました、他に頼れる当てがなく提督と村雨さんにお願いしようとしました。 確かに虫が良すぎますよね、


 一般人に艦娘がお願いするなんて・・・申し訳ありませんでした、失礼します!」


海風は何かを決意したようで無言で店から出て行った。


「海風。」


提督は海風の後ろを見つめていた。


・・・・・・


数日後、


鎮守府では苦渋の末の強行突撃の会議を開いていた。


「駆逐艦各員はこれを装着しておくこと!」


駆逐艦全員に渡された武器は何と、


「ば、爆弾ですか?」


装備は爆弾だけでしかも起爆式、それはつまり・・・


「敵に出来るだけ接近せよ、攻撃する必要はない。 距離を確認した後、自分で起爆スイッチを押せ・・・健闘を祈る!」


提督から放った「死刑宣告」、もちろん皆は反対したが、


「このままでは全滅する、駆逐艦たちの自爆で敵主力への道を開いてもらい、後に長門達を突撃させる。


 苦渋の決断だが勝利のため、命令に従って欲しい、以上だ!」


提督はそれだけ伝えると会議室から出て行く、残された駆逐艦たちはただ呆然と立ち尽くしていた。


・・・・・・


「爆弾を装備しろって・・・」


駆逐艦の皆は困惑し、一部では泣く艦娘も、


「こんな任務嫌だよぉ。」


爆弾の起爆は確実な「死」を意味する、そんな任務を自ら志願する駆逐艦は誰もいなかった。


「・・・・・・」


海風も体に無数の爆弾を括り付けて、準備する。


「!? 海風! ちょっと!?」


それを見た白露が止める。


「正気なの!? そんなことしたら絶対に助からないよ! わかってるの!?」


姉としての気遣いだろうか、必死で制止しようとさせる白露。


「提督の命令です、それに従うのが私たち艦娘の仕事です。」


海風は忠実で仲間想い、無謀な作戦にも文句1つ言わず従う一方で、妹には姉としての優しさを持つ。


「大丈夫です、仮に私が沈もうと後続の長門さんたちが反撃してくれる! そう信じていますから。」


「海風・・・。」


「白露さん、先に逝きます・・・さよならです。」


海風は準備を終えるとそのまま部屋から出て行った。


・・・・・・


「後は出撃するだけですが。」


海風にはまだ未練があるようで、


「最後に、村雨さんに江風たちの事を頼んでおこうかな。」


江風たちの事が気になる海風、時間が経てば提督に強制的に爆弾を装着させられるだろうけど、


「せめて、江風たちを村雨さんに託しておきたいです。」


海風はもう一度村雨に会いに料亭へと向かった。


・・・・・・


ここは村雨の料亭、


「何やら騒がしいですね。」


外ではサイレンが鳴り、街の人々も家の中へと避難し始める。


「また敵の襲撃ですか、この地区一帯も危険なんですかね。」


村雨が呟いていると、


「いらっしゃいませ・・・あら、海風、って何その恰好は!?」


村雨は驚く、海風の体には無数の爆弾が装着されていたからだ。


「お願いがあります、村雨さん!」


海風は何かを決意した眼差しで村雨を見つめる。


「鎮守府の提督から、駆逐艦全員に爆弾を装着して敵陣に突撃し、自爆しろとの命令が下りました。」


「・・・・・・」


「海風は準備が整いましたので、先方として突撃しに参ります。 でも、江風たちがまだ装着できていません・・・


 恐らくまだ心の準備が出来ていないものと思われます!」


「・・・・・・」


「村雨さんにお願いがあります、江風・・・江風や白露さんたちを、お願いします!」


「海風、あなた一体何を言ってるの?」


「私は先に逝きます、残った妹たちと皆をどうか・・・よろしくお願いします!!」


海風はそれだけ言うと、料亭から出て行き、


「ちょっ! 海風! 待ちなさい!!」


村雨は海風を追いかけた。


「・・・・・・」


提督は2人をずっと見つめていた。


・・・・・・


「待って! 待ちなさいって!!」


村雨は何とか追いつき、海風を止めた。


「何故止めるんですか村雨さん。」


海風の決意には迷いが無いが、どこか寂しげな表情が伺える。


「どうして海風が全部背負おうとするのよ!」


「・・・・・・」


「悪いのは海風じゃない! それなのにどうして海風が責任を背負おうとするの?」


「・・・・・・」


「どうして海風は、そうやって全部1人で抱え込もうとするのよ! ふざけないで!」


村雨は海風の頬を思いきり平手打ちをした。


「!?」


海風は驚くが、それ以上に村雨が堪えていたであろう涙をぽろぽろと流していき、


「私は海風が嫌いとか言っているんじゃない!! 海風はこの件から外れなさい! と言ってるの!


 それなのに・・・何で私の気持ちが分からないのよ!!」


「・・・村雨さん。」


「ふざけないでよ・・・ふざけないでよ。」


拳を震わせ、表情は怒っているが瞳からはボロボロ涙を流していた。


「・・・ごめんなさい。」



改めて知った村雨の気持ち、海風を貶していたわけではなく「鎮守府の問題から手を引いて」と言いたかったようだ。


それを海風は「私が何とかしないと」と自ら率先したことがこうした状況を作ってしまったのだ。



「村雨さん、ごめんなさい。」


海風も堪えきれず、泣き始める。


「それで海風は駆逐艦の皆のために、先行として突撃するつもりだったの?」


「・・・・・・」


海風は首を振った。


「そんなことは私が許さないわ! 妹とか皆のためとかそれ以上に、簡単に自分の命を捨てないでよ!」


「・・・・・・」


「もっと自分の命を大事にしなさい! それが江風たちのためであり、皆のためでもあるんだから。」


「村雨さん・・・」


「だから早くその体に装着した爆弾を全て外しなさい、そんなもの装着していたら皆怖がるわ。」


「・・・はい。」


海風は村雨に言われて体に装着していた全ての爆弾を外した。


・・・・・・


「提督、海風を休ませたいから部屋を貸してくれる?」


提督から許可を貰い、海風を部屋で休ませた。


「はぁ~、何とか思い留まってくれた。」


村雨は安心して息を漏らす。


「相変わらずだな、村雨は。」


「? 何がです?」


「いつも「自分よりも周り」、そして海風も「自分よりも皆」、2人は似た者同士だな。」


「そ、そうですか~。」


「うん、似た者同士・・・しかし。」


提督は少し考え、


「駆逐艦たちに爆弾装着、無能提督はまた無駄な戦略を立てたもんだな。」


提督は怒り心頭だ。


「これだから技術向上のない無能は嫌なんだ、結局部下に問題を押し付けて何の解決もしない。」


提督は意を決して、


「明日にでも、鎮守府に赴くか。」


提督は鎮守府へ行くことにした。


・・・・・・


翌日、


3人は鎮守府へと向かった。


「な、な、長門さん! 大変です!」


門番をしていた駆逐艦娘が会議室に駆け込む。


「何だ? 今は会議中だ! 用があるなら後にしてくれないか?」


「そ、それが・・・」


「? 何かあったのか?」


駆逐艦娘は慌ただしく、長門は問いた。


・・・・・・


「何だよ、オレを見た瞬間尻尾を巻いて逃げやがって!」


提督は「はぁ~」っとため息をついて、


「まぁいいか。 門番もいない事だし、鎮守府に入るぞ。」


3人は鎮守府の中に入った。


・・・・・・


3人を出迎えたのは、


提督の秘書艦の長門だった。


「海風に村雨・・・海風は我が鎮守府の艦娘、村雨は鎮守府から勝手に出て行った艦娘、そして。」


長門は提督を睨む。


「貴様は、この鎮守府に呼んだ覚えは無いのだが?」


「ああ、別に呼ばれていない。 明石に用があるだけだ、明石に会わせてくれ。」


提督の用件は明石に会う事のようだが、


「断る、悪いことは言わないから早々に鎮守府から出て行くことだ!」


「それは無理だ、別にお前が駄目と言ってもオレは用があるんだ、失礼する。」


そう言って、提督は工廠場へと向かおうとして、


「待て貴様! まだ話が終わってないぞ!」


長門は提督に手を出すが、


「!? 村雨!?」


長門の手を村雨が掴み、


「提督は長門さんに構っている場合ではありませんので。」


「・・・・・・」


「提督の用件が済んだら、相手になりますよ・・・この私がね!」



ボキィ!! (指が折れる音)



「!? なっ!? ううっ。」


指を折られて、苦しむ長門。


「では失礼します、提督待ってくださ~い♪」


村雨は提督について行った。


・・・・・・


「提督、ちょっとすいません。」


村雨が目の前に扉に止まる。


「? どうした?」


提督が聞くと、


「少しでいいので、白露たちに会わせてもらえませんか?」


その扉の先には、白露たちがいるようだ。


「ああ、いいよ。」


提督の許可を貰い、村雨は勢いよく扉を開ける。


「誰・・・って村雨じゃん!!」


真っ先に白露が叫び、他の皆も駆け寄った。


「村雨ぇ~! 元気だったぁ!?」


「村雨、無事でよかった。 どう? ちゃんと生活できてる?」


「村雨の姉貴、また会えて嬉しいよ!」


姉妹艦の久々の再会に喜ぶ皆。


「!? 海風の姉貴!!」


後ろで見ていた海風に江風が気づいて、


「海風の姉貴! まだ行ってなくて良かった!! 姉貴がいなくなったら江風はどうすればいいんだよ!!」


嬉しさのあまり、泣きだす江風。


「・・・ごめんね江風、それ山風も。」


側でじっと見つめていた山風。


「ううん、気にして無いから。 でも、もうあんなことはしないで。」


「うん、わかってる。」


「・・・・・・」


白露型の姉妹たちが再会する姿を見つめる提督、


「あっ! ちょっと提督ぅ!!」


白露が提督に噛みつき、


「あたしはまだ認めてないんだからねぇ!! 村雨とのことなんか!!」


「・・・・・・」


「でも、村雨が提督を選んだんだから文句は言わないけど・・・でも、村雨を泣かしたら絶対許さないから!!」


長女らしい発言に、


「わかってる、安心して見守ってくれ・・・義姉さん。」


「なっ! ふん! わかればいいのよ!」


「でも、昨日泣かしちゃったんだよねぇ・・・村雨を。」


「なっ!!」


直後に白露の説教を受ける提督。


「あらあら。」


側で笑いながら見守る村雨、


「もう少し話をしたいのだが、明石に用があってな・・・用が済んだらまたここに来るよ。」


提督は何とか白露をなだめて部屋を後にした。


「村雨! あんな提督の一体どこに惚れたのよ!?」


「・・・・・・」


村雨は少し考え、


「優しさ・・・かな♪」


「むむむ・・・」


何も言い返せない白露だった。


・・・・・・


ここは工廠場、


「明石はいるか?」


明石を探す、すると、


「あら、提督。 お久しぶりです!」


開発中だった明石が提督に近づき、


「どうしたんです? 提督業を辞めて店を開いたあなたが?」


明石の問いに、


「オレがここに来た理由、それはお前が一番わかっているはずだが?」


提督の言葉に、


「・・・なるほど、つまり”あれ”を取りに来たんですね?」


明石には心当たりがあるようで、


「提督の依頼により、極秘で開発した武器と艤装はすぐに用意できます、ですが。」


明石は何故か下を向く、


「? 確かもう1つ頼んであったはずだが?」


提督からの質問に、


「もう1つは、私が前にいた鎮守府の地下に収納してあります、ですがその鎮守府は・・・敵に占領されています!!」


明石は素直に打ち明けた。


・・・・・・


「困ったなぁ。」


提督は悩み、


「海風から敵勢力の詳細を聞いて、これなら勝機があると思ったが・・・」


肝心の”あれ”が別鎮守府且つ敵に占領されたとなると、


「駄目だと思うが、一応聞いてみるか。」


提督は会議室へと向かった。


・・・・・・


会議室では、あれだけ拒否をし続けていた駆逐艦たち全員に爆弾を括り付けられ、長門からの説明を受けていた。


「本当に申し訳ない、提督を説得しようとしたが無理であった。」


長門は駆逐艦たちに謝罪を込めて作戦内容を話す。


「新たに出現した巨大深海棲艦の撃破が最大の目的、しかし周りに多数の敵部隊が防衛! 駆逐艦たちは


 防衛している敵部隊の撃破を指示する・・・我ら長門部隊は隙が出来た巨大深海棲艦に総力で打撃を与える!」


長門は説明を続け、


「お前たちの事は絶対に忘れない! 各員、出撃準備を開始! 準備が出来た者から進軍せよ!!」


その時だった、


「止めとけ! その作戦は失敗だ!」


会議室に入って来た提督が横槍を入れた。


「貴様! まだいたのか! 何の用だ!!」


長門は再び提督を睨む。


「お前はバカか? そんなことをしても敵に損傷すら与えられない! やるだけ無駄だ!」


「貴様、私の作戦に文句を言うか!」


「本当は分かっているはずだ、そんな無駄死にさせても大した成果を得られないことぐらいは。」


「・・・・・・」


「とにかく止めろ、無駄死にするだけだ・・・それを踏まえてオレから提案がある。」


提督が長門に代わって説明する。


「駆逐艦6人、オレに力を貸してほしい。 オレはもう提督としての身分は無いから、命令する筋合いではない。


 ただ、この戦いに勝ちたいならオレに提案がある、誰かオレに従ってくれる駆逐艦はいないか?」


提督は願うが、駆逐艦娘は誰1人手を上げない。


「貴様の提案が何だか知らんが、お前のために命を投げ出す艦娘がいると思うか!」


長門の叱責に、


「そうだな、悪かった。 信じて欲しかったが・・・仕方がない、 忘れてくれ。」


提督は諦めて会議室から出て行った。


・・・・・・


「提督、このままでよろしいんですか?」


村雨が聞くと、


「仕方がない、余計なおせっかいだっただけだ。 後は長門達が決める事だ、部外者のオレがとやかく言う筋合いはない。」


そう言って、門から出ようとした・・・その時だった、


「あたしが力になるよ!」


白露だった。


「僕も、提督を信じてみるよ。」


「提督さんの言ってる事、嘘に見えないから、やるっぽい~!」


時雨と夕立まで現れ、


「私も手伝います! 2人にはいつもお世話になっているので!」


「江風も・・・海風の姉貴がやるならあたしもやるぜぇ!」


「春雨も・・・村雨姉さんが信じた司令官なら力を貸します!」


他にも山風や五月雨たちも集まり、


「皆!」


村雨も喜び、


「・・・ありがとう。」


提督は皆に感謝した。


・・・・・・


提督が改めて作戦を説明する。


「長門が言っていた、新型であろう”超巨大深海棲艦”、偵察隊の調べによると全長は約45mらしい。」


「45m・・・大きすぎますね。」


「当然ながら、巨体から繰り出される一撃は強力無比であり、戦艦すら大破に陥っている。 しかも艦娘たちの攻撃は


 ほとんど効果がない・・・恐らく再生機能を有していると思われる。」


「再生機能、倒すことは出来ないんですか?」


海風が聞くと、


「いや、ほとんどの場合再生機能に対する回復値以上の損傷を叩き出せば、再生が追い付かなくなるはずだ。


 つまり、艦娘たちの火力では”回復値以下”ってことだ。」


「回復値以上・・・そんな火力の武器なんてこの世界にあるのですか?」


「ああ、オレが明石に極秘で頼んだ”あれ”なら可能だと思う。」


「? ”あれ”、ですか?」


「うん、そこで皆に頼みたいのは・・・」


提督が白露たちに命令を出す。


「前に明石がいた鎮守府からその”あれ”を奪還することが白露たちに頼みたい任務だ、多数の敵に占領されているから


 戦力的に厳しい、そこで見張りの薄い時に忍び込んで地下倉庫奥へと向かって欲しい。」


「なるほど・・・」


「万が一気づかれてしまったらその時は戦うしかない、その時は気を引き締めて戦闘に臨んで欲しい!」


「わかりました、鎮守府地下倉庫に収納されている”あれ”を奪還します!」


「ありがとう! では、これよりこの中から6人を選ぶ、皆集まってくれ!」 


提督は性能や判断力から適切な編成を合わせていった結果、


「旗艦は海風、後続に江風・白露・時雨・夕立・春雨で編成を取る!」


「わかりました! 旗艦はこの海風が責任を持って承ります!」


海風は敬礼をする。


「頼むぞ、あの巨大深海棲艦を倒すには海風たちの手に掛かっている! それでは、健闘を祈る!」


提督の号令により、海風たちは目的の鎮守府へと向かった。


「海風に皆、頼むぞ。」


提督が祈っている中、


「? おや、久しぶりだな。」


目の前に見覚えのある艦娘が現れ・・・


・・・・・・

・・・



「ここが目的の鎮守府。」


草むらから鎮守府を目視する海風たち。


「・・・敵が密集していますね、気づかれたら一巻の終わりですね。」


敵勢力は海風たちの数十倍にも及んでいた。


「でも、私や江風、白露さんはあの鎮守府に来るのは初めてです・・・あの鎮守府に詳しい方がいれば、抜け道が分かるのですが・・・」


そう思っていると背後から、


「私が案内します。」


振り向くとそこには、


「翔鶴さん! それに、サラトガさん!」


空母の2人が後ろに立っていて、


「私は昔あの鎮守府の秘書艦をしていたので、建物内の構造は覚えています。」


翔鶴が前に出て、海風たちに説明する。


「助かります、それにしてもどうしてここに?」


海風が問うと、


「私たちも、実を言うと長門さんのやり方には賛同できなくて。」


「そしたら海風ちゃんたちがあの提督と作戦会議しているのを見て、提督に私に参加許可を頂いたんです!」


それを聞いて、


「助かります! 2人がいれば十分戦力になります! 翔鶴さん、地下への案内をお願いします!」


「わかりました、では皆さん! 私についてきてください!」


翔鶴が先導し、それに続いて海風たちがついて行った。


・・・・・・


翔鶴のおかげで、容易に鎮守府地下に潜りこめた皆。


「気を付けて、地下にも深海棲艦がたくさん見回っています。」


翔鶴の号令により、足を止めては進むの繰り返し、それでも翔鶴の的確な判断により、戦闘無しで地下深くまで侵入できた。


「!? 待ってください!」


翔鶴が皆を止める。


「隔壁が閉まっている・・・開ける必要がありますが、音で気づかれてしまいます!」


普段は開けっ放しであるはずの隔壁、恐らく敵深海棲艦によって閉められたようだ。


「別のルートは無いですか?」


海風が問うと、


「残念ですが・・・このルートでしかありません。」


翔鶴と海風が考えている最中、


「何やってるの海風! 早く開けちゃいなさい!!」


と、白露が勝手にスイッチを起動、大きな音が鳴り隔壁が開き始める。


「白露さん! 一体何を!?」


背後から敵が迫ってくる、それに対して、


「時雨! 夕立! 春雨! ここはあたしたちが食い止めるよ!!」


白露の号令と共に、時雨たちが前に出る。


「わかった、海風たちは早く進んで!」


「夕立たちに任せるっぽい~!」


「海風さん! ここは私たちに任せて早く先に!」


4人が一斉に砲撃を開始、


「わかりました、すぐに戻ります。 お願いします!!」


海風と残りの皆は奥へと進み、白露は隔壁を再び閉めて、


「さぁ、あたしたち白露型の力を見せてやろうじゃない!!」


白露たちは奮闘した。


・・・・・・


海風たちは更に地下奥まで進んでいき、


「もう少しで最奥端に着きます!」


翔鶴の先導で、迷うことなく進む海風たち、


「!? また隔壁が!?」


目的のルートにまたもや隔壁が閉まっていて、


「この奥に進めば最後のエリアのはずなのですが・・・」


どうやら、提督と明石が言っていた”あれ”はこの隔壁の先にあるらしい、


「!? この音は!?」


翔鶴たちが耳を澄ます、敵深海棲艦が近づいてくる音だ。


「・・・戦闘は免れませんね、仕方がありません!」


翔鶴は意を決して、隔壁を開く・・・音で気づいた敵は翔鶴たちに向けて進軍してきた。


「ここまで来たのですから、負けません!」


海風は主砲を構えるが、


「!? さ、サラトガさん!」


サラトガに止められ、


「海風ちゃんは行って!」


と、サラトガに持ち上げられ、開いたばかりの隔壁の隙間に投げた。


「翔鶴さん! 早く閉めて!」


サラトガの指示で、隔壁を閉める翔鶴。


「翔鶴さん! サラトガさん! それに江風!!」


海風は閉じる直前の隔壁に僅かに手を伸ばすが、


「海風の姉貴は先に行ってくれ、ここは江風たちが!」


江風が意気込んだ瞬間、隔壁が閉まった。


「翔鶴さん! サラトガさん! 江風ぇ!!」


海風はスイッチを押すが、開かない・・・翔鶴にロックされたようだ。


「・・・・・・」


1人で前に進むしかない、海風は主砲を構えながら1人奥まで進んでいった。


・・・・・・


「ここが、最後のエリアのはず。」


幸いにも、敵はいなく最後であろうエリアに入る海風。


「ここに提督が言っていた”あれ”が・・・」


海風は辺りを見回す。


「あっ、あそこにスイッチが。 このエリアの明かりかしら?」


壁にある光ったスイッチ、海風は迷うことなく押す。


その瞬間、暗かったエリアが一瞬にして明るくなり、


「・・・!? こ、これが!?」


海風は目の前にある”あれ”を見て驚いた。


・・・・・・


「はぁ・・・はぁ・・・時雨と夕立そして春雨、弾は残ってる?」


中破になった白露が皆に残弾数を尋ねる。


「僕はもう弾切れかな、損傷も小破。 戦闘は無理、かな。」


「夕立は、残り数発っぽい~、春雨は~?」


「私も、残り1発ですね。」


敵の猛攻は防いだものの、再度の戦闘は困難であった。


「次襲ってきたら、あたしたちはもうダメかもね。」


一番損傷の大きい白露が地面に座りながら呟いた。


・・・・・・


「最後の1体! ・・・撃破しました!」


サラトガが残りの1体を撃破、防衛は成功した。


「江風ちゃん、大丈夫? 苦しいなら座って休んで。」


大破になった江風が息を漏らしながら、地面に座り込む。


「江風は・・・まだやれる、海風の姉貴はたどり着いたかな?」


江風だけでなく、翔鶴は中破・サラトガは小破に追い込まれた。


「艦載機発着艦困難です。」


「サラの艦載機も、十分な数とは言えません。」


白露たちと同じで、次の戦闘は困難のようだ。


「・・・こちら翔鶴! 提督ですか!?」


無線が鳴り、翔鶴が手に取る。


「やっと通じたか、敵によって妨害電波を出されていたようだ。」


翔鶴たちが奮闘してくれたおかげで、電波が直り無線が通じたようだ。


「私たちは大丈夫です、白露さんたちの事が心配です。」


「先ほど、連絡した。 損傷しているものの、全員無事だ。」


「そうですか、良かったです!」


全員の無事に安堵の息を漏らす翔鶴たち。


「もう1つ朗報だ、海風が”あれ”を見つけた、作戦は成功だ!!」


提督の言葉に翔鶴たちは更に喜んだ。


「これより帰還せよ、翔鶴たちは白露たちと合流、地下から共に脱出すること!」


「了解しました、江風さんサラトガさん・・・行きましょう!」


翔鶴は江風を担いで、地下からの脱出を目指した。


道中で白露たちと再開し、中破の白露を担いで皆で地下から脱出した。


・・・・・・

・・・



翔鶴たちは地下から脱出した・・・が、


「!? そんな! 作戦は成功したのに!?」


翔鶴たちは絶望した。


地上には敵深海棲艦が無数に滞在、翔鶴たちを見た瞬間に全勢力が主砲を構えた。


「終わった、ね。 あたしたち。」


白露が目の前の光景を見て腰を下ろした。


「今回ばかりは、無理かな。」


弾がほとんど残っておらず、主砲を構えることが出来ない時雨や夕立たち。


「サラも、これだけの数を相手には・・・出来ません。」


サラたちも腰を下ろした。


無数の敵が翔鶴たちを目指して進軍、最早抵抗する気力もなく諦めかけた、その時だった。


翔鶴たちの背後に突如響く開閉音、地下から何かが上がってくるようだ。


「また敵の増援? そんなに出なくたって私たちはもう抵抗できないわよ。」


背後まで敵に取られ、逃げることが出来ないと悟る皆・・・だったが、


「!? 何あれ!?」


翔鶴たちが見た物、それは・・・



巨大人型ロボット・・・全長は数十メートルにも及ぶ、これは一体!?



「翔鶴さん、それに皆! 私の後ろに隠れて!!」


ロボットから無線で声がする、その声はまさしく、


「海風さん!?」


翔鶴たちはすぐに分かった。


「ここは海風に任せてください!」


そう言ってロボットは前進、一歩一歩、歩くごとに巨体の影響で地震のように響く振動。


敵が瞬時にロボットへ猛攻撃、無数の砲撃が繰り出されるが、


「す、すげぇ!! 全くびくともしていない!!」


あれだけ無数の砲撃に対してロボットは損傷すらしていない。


ロボットの腕が地面に向けて叩きつけられ、その範囲内にいた敵部隊は一瞬で吹き飛び、地面に大穴が開いた。


「何て威力!! 確かにこれなら、巨大深海棲艦を倒せるかもしれません!!」


そう思っている内に、徐々に敵勢力を削って行き、


「江風たちは絶対に私が護る!!」


普段叫ばない海風の声に共有してるのか、ロボットが腕を叩きつけ、最後の1体を葬り去った。


「よくやった海風! このままあの深海棲艦の元まで移動させる! 覚悟はできているか?」


無線で知らせる提督に、


「はい、出来ています!!」


「よし、これより巨大深海棲艦撃破作戦に移る! 任せたぞ、海風!!」


提督の迎えの輸送部隊により、巨大ロボットは運ばれ損傷を負った翔鶴たちも無事搬送された。


・・・・・・


ここは長門がいる鎮守府、


長門達は鎮守府前に編成を組み待機、


「・・・! 巨大深海棲艦が出現した!」


前方には巨大深海棲艦、周りには護衛であろうか多数の深海棲艦まで進軍して来ている。


「駆逐艦たちは所定の位置へ着け! 合図があるまで待機だ!」


全身に爆弾を取り付けた駆逐艦たちが指示されたとおりに移動する。


「戦艦部隊は正面に展開! 巨大深海棲艦に対して一斉砲火する!!」


長門の指示で陸奥たちが正面に展開している最中、


「長門、貴方と話したいと言う人が・・・」


陸奥が無線を渡した。


「こんな時に一体誰が! こちら長門! 一体何者だ!」


長門の質問に、


「懲りない奴だなぁ、そんなに無駄死にさせたいのか?」


覚えのある声、長門は声を聞いて、


「貴様! まだいたのか!」


長門は怒り心頭だ。


「さっさと退け! 今から海風がそちらに向かう!」


「海風? 勝手に貴様の指示に従って、無断で出た白露型の艦娘、そしてそれに続き白露たちまで・・・」


「彼女たちは悪くない、責めるならオレを責めな。」


「ああ、この戦いが終わったら必ず報復する! それで、海風が来るとはどういう事だ?」


無線で話していると、上空が急に真っ暗になり、


「? 何だ?」


長門が上を見上げる、


「海風、準備はいいか?」


提督の言葉に、


「はい、海風はいつでも戦えます!」


「よし・・・投下地点を確認! 切り離す!!」


直後に輸送機に繋がれていたロープが切れ、海風が乗ったロボットが地面に降りた。


「何だ、あの巨大なロボットは!!?」


長門達は驚く、


「オレの作戦、まだ言ってなかったな。」


提督が無線で答えた、


「巨大には・・・巨大だよ!!」


・・・・・・


「海風、突撃します!!」


海風の気持ちに連動してロボットが進軍を開始した。


敵の巨大深海棲艦も海風を補足すると前進、体中に装着された無数の主砲が海風めがけて降り注ぐ。


しかし、無数の砲撃にも関わらず、ロボットは怯まず海風は進軍を続ける。


「何て装甲! あれだけ砲撃を受けても傷一つついていないぞ!!」


長門達は驚きを隠せない。


「海風! 接近したらパンチだ! 殴って殴って敵を粉砕しろ!!」


提督の指示で、間合いを詰めた海風。 腕に力を込め・・・


「この海域から、出ていけぇ!!」


バキイィィィィ!!!!


右フックが敵側面に直撃、何かの部品が破壊した音がする。


「まだまだぁ!!」


バキイィィィィ!!!!


左フックが敵正面に直撃し、前方の装甲が半壊した。


「何と! あれだけ砲撃しても損傷すら与えられなかったのに!!」


徐々に巨大深海棲艦が損傷していく姿に驚きを隠せない長門。


「提督! 巨大深海棲艦の周囲にいた敵部隊が一斉に進軍してきています!」


巨大深海棲艦の護衛だろうか、周囲で待機していた敵部隊が全て海風に向けて進軍を開始した。


「海風はあいつだけ見ていろ! こいつらはオレと村雨が相手する、行くぞ!!」


「はいは~い♪ 私はいつでも戦闘オッケーです♪」


既に海上で待機していた提督と村雨、襲い掛かる敵部隊を順次撃破していった。


「あの提督、それに村雨・・・何て戦闘力だ。」


2人の行動で敵部隊が徐々に減って行く。


「わかりました! お2人に任せます!!」


海風は相手を再び巨大深海棲艦に合わせると戦闘を開始、何度も打撃を加える。


回復値以上の損傷を与えられ、再生できない巨大深海棲艦が突如眩しく光り始めた。


「! あいつ自爆するつもりだ!」


こんな場所で自爆すれば、自分たちはおろか側にある鎮守府自体も無事では済まない。


「海風に任せてください!!」


何か案があるのか、無線で知らせる海風に、


「・・・わかった、お前に任せる。」


海風を信じる提督。


再び間合いを詰め、海風が構える。


「もう誰も傷つけさせません! 誰も沈ませません! だからぁ!!」


海風の気持ちに反映してロボも腕を後ろに構えて溜め込み・・・


「二度と来るな化け物ぉ!!」



バキイィィィィ!!!!



溜めた渾身のアッパーがさく裂!! 巨大深海棲艦は宙を舞い、上空に上がった瞬間、



ドガアアアアンンンン!!!!



自爆、上空での爆破のため、被害がほとんど出ずに済み・・・勝った!


「よくやった海風! 巨大深海棲艦は自爆、こちらも敵部隊を全て撃破、オレたちの勝利だ!」


その言葉と共に、鎮守府周りで待機していた駆逐艦たちの歓喜の声が上がり、皆装着していた爆弾を外していた。


「・・・・・・」


その光景を見ていた長門もただその場に佇んでいた。


・・・・・・

・・・



数日後、















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