2015-01-27 20:28:50 更新

昼休み 2年生教室


穂乃果「ごちそうさま~」


ことり「あれっ。穂乃果ちゃん、今日はそれだけでいいの?」


穂乃果「うん。なんか、もうお腹いっぱいで」


海未「珍しいですね。穂乃果がパン一つで満足するなんて」


穂乃果「まぁ、食べ過ぎても良くないからね」アハハ


海未「体調が悪いのですか?」


穂乃果「そ、そんなことないよ!」アセアセ


――

放課後 部室


絵里「穂乃果、どうしたの?今日は声が出てないわよ」


穂乃果「あれー?ごめんごめん、気合いが足りてないのかな」


絵里「そうじゃなくて、何だか声がかすれてる気がするの」


真姫「そうね。高音を出すのが辛そうだったわ」


穂乃果「そ、それはこの曲にまだ慣れてないからだよゲフンゲフン」


真姫「その咳は?」


穂乃果「えーと、これはむせたからだよ!」


――

真姫「もしかして穂乃果、風邪引いたんじゃないの?」


穂乃果「ち、違うよ!ほら、バカは風邪引かないって言うし!」


海未「自分で言いますか…」


真姫「そんなこと言って…熱もあるじゃない」ピトッ


穂乃果「え~と、え~と…おかしいね、スピリチュアルだね!」アハハ


ことり「ことりも穂乃果ちゃんの熱計りたいちゅん!」


――

絵里「真姫が言うなら間違いはないわね。穂乃果、今日は早く帰って休みなさい」


穂乃果「で、でもぉ…」


海未「絵里の言う通りですよ。風邪は引き始めが肝心です」


穂乃果「そんな、後生だから…」


真姫「何で今日に限ってそんなに頑張るのよ。何か休めないわけでもあるの?」


――

凛「あっ、わかったにゃ。穂乃果ちゃん、明日休みたくないから、粘ってるんだね!」


絵里「明日っていうと…」


花陽「μ’sみんなで新しくできたテーマパークに遊びに行くはずですよね」


海未「…呆れました。穂乃果、あなたは明日遊びに行くために風邪を引いたのを隠していたのですね」


穂乃果「ソ、ソンナコトナイヨ!?イミワカンナイナァ!」


希「穂乃果ちゃん、棒読みになってるで」


――

海未「穂乃果、大人しく帰って休みなさい」


穂乃果「だ、だってぇ…せっかく明日はみんなで遊びに行くはずなのにぃ」


真姫「そんな状態では、無理して行っても楽しめないわよ」


穂乃果「い、嫌だよ!穂乃果だけ仲間はずれなんて!」


絵里「そんなわけないでしょ。計画は延期して、穂乃果の具合が良くなってからにするわ」


穂乃果「で、でも…みんなだって明日、楽しみにしてたはずだよね?」


――

にこ「それはそうだけど…あんたが具合悪いなら仕方ないじゃない?」


穂乃果「わかった、こうしよう!明日の出発時間までに穂乃果が風邪を治したら全員参加で計画通りに!これでいいよね!?」


海未「必死ですね…」


絵里「どうする、みんな?」


凛「穂乃果ちゃんの風邪が治ったら、問題はないんじゃないかにゃー?」


真姫「まぁ、治ったらの話よ。無理そうなら意地張らずにメールよこしなさいよね」


穂乃果「よーし!そうと決まれば高坂穂乃果、全身全霊をかけて風邪を治してくるよ!今日は大事をとって帰るね!」ダッ


――

希「穂乃果ちゃん、あんなん言うてたけど大丈夫かいな?」


真姫「喉にくる風邪は治るのにしばらく時間がかかるから、正直なところ明日は厳しいと思うわ」


海未「まったくです。これで無理をすれば今後の練習にも支障をきたします」


ことり「でも、穂乃果ちゃんあれだけ必死だったし…一応、期待して待ってあげようよ?」


絵里「それもそうね」


凛「もし穂乃果ちゃんがダメだったら、そのままみんなでラーメンを食べに行こうにゃー」


――

夕方 高坂家


穂乃果「体温計、氷枕、あったかい布団、抗生物質…ふふふ、風邪治療に不足はないよ!」


雪穂「お姉ちゃん、風邪引いたの?伝染さないでよね」


穂乃果「大丈夫だよ、今日中に治すから!」


穂乃果「薬を飲んで布団をかぶってぐっすり眠る!そしてたっぷり汗をかけば完璧だよ!」


穂乃果「みんな、待っててね!9人そろってこそのμ’sだからね!」


雪穂「いやいや、明日はただ遊びに行くだけでしょ?」


――

穂乃果「はふはふ、やっぱりお母さんの作ってくれるおかゆは美味しいなぁ」


穂乃果「卵とネギもたっぷりだし…これなら風邪菌もイチコロだね!」


穂乃果「ふぁ~、ごちそうさま!」


穂乃果「でも、さすがにこれだけじゃ足りないよね~」


穂乃果「おーい、雪穂ー!」


――

雪穂「何か用?」


穂乃果「冷凍庫に買ってきたアイスがあるから持ってきてよ」


雪穂「私はお姉ちゃんの召使いじゃないんだよ?」


穂乃果「うぅ…実の姉が病に苦しんでいるというのに…」ゲフンゲフン


雪穂「はぁ…もう、面倒くさいなぁ」


穂乃果「ありがとー!雪穂、大好き!」


――

雪穂「お姉ちゃん、ずいぶんアイス買ってきたんだね。どれ食べるの?」


穂乃果「んーとね。このバニラモナカとチョコミントカップとお月見大福マロン味を」


雪穂「食べ過ぎでしょ!病人の食欲じゃないよ!」


穂乃果「アイスは冷たくて喉のとおりが良くなるって、この前テレビでやってたよ」


雪穂「それなら一個だけにすれば?」


穂乃果「…雪穂。お姉ちゃんは病気なんだよ?こういう時くらい優しくしてよ」ウルウル


雪穂「はいはい…わかったから嘘泣きはやめて」


穂乃果「わかってくれればいいんだよ。あー、美味しいなぁ」パクッ


――



穂乃果「あははは!何このお笑いコンビ。面白~い!」ゲラゲラ


雪穂「…お姉ちゃん」


穂乃果「いや~。絶対今年ブレイクするよ、この二人。私が保証する!」


雪穂「お姉ちゃん、さっき自分で言ったこと忘れたの!?病人なら大人しく寝ててよ!」


穂乃果「だって、こんな早くに寝られないよ」


雪穂「寝れなくても布団に入ってれば少しでも良くなるかもしれないでしょ!」


穂乃果「おっと、この時間だとあのドラマが始まっちゃう。チャンネル変えよっと」


雪穂「それは録画してるから今度観たらいいじゃん!」


穂乃果「そんな悠長なこと言ってたら流行に乗り遅れちゃうよ」


雪穂「もうやだ、このバカ姉…」


――

翌朝


穂乃果「げぇっほ!げほ、げほ。う~、寒気がする~」ガタガタ


雪穂「だから言ったのに…」


穂乃果「大丈夫だよ、問題ないよ。私はスクールアイドルだから…」


雪穂「何その超理論…」


穂乃果「雪穂、そこの上着とってぇ」


雪穂「これ?どうするつもり?」


穂乃果「どうするって、着替えなきゃ。みんな待ってるし…」


雪穂「はぁ!?バカなの!?」


――

穂乃果「9時に駅前集合なの。遅れないようにしなきゃ…」イソイソ


雪穂「そんな状態で遊びに行くの!?」


穂乃果「行くって言っちゃったし…」ゲホゲホ


雪穂「もし倒れたりしたらどうするの!海未さんたちに迷惑かけることになるよ!」


穂乃果「だから大丈夫だって…」フラァ


雪穂「危ない!」ガシッ


――

穂乃果「う~」ゴホゴホ


雪穂「これで決定だね。お姉ちゃん、携帯貸して。私が代わりにメールしとくから」


穂乃果「それだけは…それだけは…」


雪穂「こんな状態で行って、風邪を伝染しでもしたらどう責任とるの?」


穂乃果「う~」フラフラ


雪穂「風邪って思ったより伝染りやすいんだよ?μ’s全体に拡がりでもしたら、ラブライブの参加だってできなくなるかもよ」


穂乃果「そ、それもやだぁ…」ゲフンゲフン


雪穂「だったら大人しく寝てて。早く風邪治すのが第一だよ」


――

穂乃果「わ、わかったよ。今日はうちで大人しく寝てる…」


雪穂「やっとわかってくれたのね」ホッ


穂乃果「…でも、みんな穂乃果のことを待ってるから、条件があるの」


雪穂「え?」


穂乃果「雪穂。お姉ちゃんの最期のお願いを聞いて…」


――

雪穂「いやいや、最期って縁起でもない。それに、こじらせてはいるけどただの風邪だから」


穂乃果「お願い…私の代わりにみんなと遊びに行って…」


雪穂「…は?」


穂乃果「それさえしてくれたら、おとなしく寝てるから…」ゴホッ


雪穂「い、意味わかんないよ!だいたい、そんなの無理だって!」


穂乃果「大丈夫、こんな時のために…」スッ


――

雪穂「え、何これ?ウィッグ?」


穂乃果「特製ほのまげウィッグだよ。これさえ着ければ、私と見分けはつかないから…」


雪穂「えぇぇぇ!?何それ、無理だってそんなの!」


穂乃果「雪穂、私信じてる…。雪穂は私のたった一人の妹だから、ほのまげウィッグさえ着ければ、私とそっくりになるって…」


雪穂「いやいや、無茶言わないで!」


――

穂乃果「みんなもね、今日遊びに行くのを楽しみにしてたんだよ。でも、みんな優しいから、穂乃果が休むなら延期するって言うんだよ…」


雪穂「そこはみなさんの優しさに甘えたらいいんじゃないの?」


穂乃果「それはできないよ。それに、まだ風邪が治ってないって言えば心配させちゃうし…」


雪穂「お姉ちゃんの気持ちはわかるけど、私が行ったところでどうするの?お姉ちゃん一人を残すわけにもいかないし…」


穂乃果「大丈夫だよ、今日はお母さんもいてくれるから。ね、雪穂。お願いだから…」


雪穂「もう~、これっきりだよ!?」


――

穂乃果「さすがは私の妹…」ゲフンゲフン


雪穂「で、これを着ければいいわけ?」ホノマゲ


穂乃果「やってみて。サイズはピッタリのはずだから」


雪穂「…こう?」キャストオン


穂乃果「よしっ!思ったとおり、そっくりだよ」


雪穂「これ、すぐにバレるんじゃ…」


穂乃果「そんなことないよ。ほら、私とそっくり!」テカガミ


雪穂「う~ん…。大丈夫かなぁ?」


――

穂乃果「それじゃ、後はそこに掛けてある私の服を着ていってね」


雪穂「それにしても、なんでこんなウィッグがあるわけ?」キガエチュウ


穂乃果「いや~、うまく使えば雪穂を私の身代わりにして練習をサボったりできるかなーって」アハハ


雪穂「…呆れた。そんなことのためにわざわざ用意したの?海未さんが聞いたら怒るよ」


穂乃果「ん~、さすがは私の妹。服まで代えれば私とうり二つだね!」


――

雪穂「何か気が進まないなぁ…」


穂乃果「ほらほら、そんな顔しないで。高坂穂乃果はいつも笑顔で元気いっぱいなんだから」


雪穂「他でもない、そのお姉ちゃんのせいでこんなことになってるんだけど…」


穂乃果「まぁまぁ、今度何かおごってあげるから」


雪穂「…駅前に9時集合でいいんだっけ?」


穂乃果「そうそう。行き帰りはみんなで移動するから、特に心配はいらないよ。私の分までたっぷり楽しんでおいで」


雪穂「それじゃ、遅れないようにもう出るから」


穂乃果「頼んだよ~!」


雪穂「まったく、もう。お姉ちゃんは調子いいんだから…」


――

8:40 駅前


雪穂「あぁ、あれか。お姉ちゃんが言ってたのは」


雪穂「それにしても、なんでこんなよくわからない彫像の前に集合なんだろ?」


雪穂「もっとわかりやすい場所ならいくらでもあるのに」


雪穂「まぁ、お姉ちゃんに決めさせるとこんなもんだよね…」ハァ


――

8:45


絵里「あら。早いわね、海未。って、海未にはいつもどおりかしら」


海未「おはようございます、絵里」


絵里「穂乃果から何か連絡はあった?」


海未「いえ、まだ何も」


絵里「たぶん、集合時間ぎりぎりまで粘ってから、諦めてメールをよこすはずよ」クスッ


海未「穂乃果らしいですね」


絵里「あらっ。あれって…穂乃果?」


――

海未「そんなわけありませんよ。穂乃果は風邪ですし」


絵里「でも、あれって穂乃果じゃない?」


海未「仮に穂乃果が強引に風邪を治したところで、こんな早くに集まっているわけがありませんよ」


絵里「そ、そうよね。穂乃果が集合時間より早くに集まったためしなんてないし…」


海未「そうですよ」


――

雪穂「あっ、海未さんに絵里さん。おはようございます」ペコリ


絵里「ハラショー!やっぱり穂乃果だわ!」


海未「な…これは何かの間違いです!遅刻常習犯の穂乃果が15分も余裕をもって集まるわけがありません!」


雪穂「い、いやだなぁ。私だってたまには早起きしますよ」アハハ


雪穂「(ていうか、お姉ちゃん本当に信用ないなぁ。これでよくμ’sのリーダーをやれてるよ…)」


絵里「そ、それより具合は大丈夫なの?」


雪穂「は、はい。昨日は薬を飲んで大人しく寝てましたから」


海未「ほ、本当ですか?昨日は穂乃果お気に入りのバラエティとドラマがあったから、てっきり夜更かししてると思っていましたが…」


雪穂「か、風邪を治す方が大事ですし…。それに、録画してればいつでも観れますから」


――

絵里「今日の穂乃果は何だかクレバーだわ…」


雪穂「いや、そんな…いつも通りですよ?」


海未「…待ってください」


雪穂「はい?ど、どうしました海未さん?」


海未「それです!その言葉遣いはどうしたんですか!?」


雪穂「(あっ、しまった!つい、いつも通りに…)」


――

絵里「そ、そういえばさん付けなんておかしいわ」


雪穂「え、え~と、これはその…薬の副作用だよ!」


海未「何を言ってるのです。そんな奇妙な副作用があるものですか」


雪穂「じ、冗談だってば~。海未ちゃん、そこは突っ込むところだよ!」


絵里「何か怪しいわ…」


海未「私の眼はごまかせませんよ」


雪穂「(ま、まずい。このままだとバレちゃう。こうなったら…)」


――

雪穂「えーん、海未ちゃんのいじわる~」ダキッ


海未「ほ、穂乃果!?//」


雪穂「穂乃果、風邪を治しながら一生懸命考えた冗談だったのに~。海未ちゃん、どうして笑ってくれないの~?」ウワメヅカイ


海未「わ、わかりましたから離れてください!絵里も見てますよ//」


雪穂「(海未さんがちょろくて助かった…)」


――

9:00


ことり「穂乃果ちゃん、風邪治って良かったね!ことり、穂乃果ちゃんと一緒に行けて嬉しいよ!」


雪穂「えへへ。ことりちゃん、心配かけてごめんね」


真姫「昨日の今日でよく治したわね」


海未「そこが穂乃果らしいともいえますが」


希「おまけに、えりちたちより早くに集まっとったそうやん?」


にこ「火事場のばかぢからってやつかしら?穂乃果がいたもんだから、てっきり遅刻したかと思って焦ったわよ」


雪穂「あはは…」


――

絵里「後は凛だけね」


にこ「そういや、穂乃果の陰に隠れてるけど、あいつもしょっちょう遅刻するわよね」


海未「もう少しかかりそうですかね?」


花陽「あっ、いまメールが来ました」


希「まさか、いま起きたとか言わんよね?はは、それはさすがにないか…」


花陽「…希ちゃん、ビンゴです」


希「あららら…スピリチュアルやね」


――

にこ「ちょっとー、どうすんのよ?電車の乗り換え時間とか全部ずれるわよ」


真姫「お昼のキャラクターパレードには間に合うの?私、あれすごく楽しみにしてたのに…」


にこ「あれ?真姫ちゃん、意外とかわいい趣味があるのね」ニシシ


真姫「い、いいでしょ別に!好きなんだから!//」


花陽「凛ちゃんのうちからだと、30分はかかりそうかな…」


絵里「参ったわねぇ…どうしたものかしら?」


雪穂「それなら大丈夫です」


――

雪穂「凛さんが30分後、多く見積もって40分後に到着するとして、ここからの電車は44分発。乗り換えでは待ち時間3分で10時42分の電車に乗れます」


雪穂「元の予定では乗り換えの待ち時間が20分あったので、そこまで遅れることにはなりません」


雪穂「バスは予定していた路線とは別のにしましょう。私が調べてきた路線なら、混雑を避けつつテーマパーク前に降りることができます」


雪穂「それと、キャラクターパレードは毎月第2土曜日はデラックスバージョンなので、開始時間は30分遅れます。この時間なら十分に間に合いますよ」


――

雪穂「(はっ、しまった!また素でしゃべっちゃった…。ば、バレたかな…)」


絵里「す、すごいわ穂乃果!ハラショーよ!」


海未「お、驚きました。まさか穂乃果がここまで事前にリサーチをしていたとは…」


ことり「穂乃果ちゃん、みんなのために調べてきてくれたんだね!」


にこ「穂乃果が調べてきてくれたおかげで何とかなりそうね。良かったわね、真姫ちゃん」


真姫「あ、ありがとう穂乃果!これでキャラクターパレードが見られるわ!愛してる、バンザーイ!」ダキッ


雪穂「ど、どうも…」


雪穂「(お姉ちゃんが遅刻した時に備えて練ってたプランが役に立ってよかった…)」ホッ


――

9:35


凛「み、みんなごめんにゃー!」ハァハァ


にこ「ったく、ようやく来たわね。早く行くわよ」


凛「かよちん、もしかして凛のせいで予定が全部ダメになったりしてないよね?」


花陽「大丈夫だよ、凛ちゃん。穂乃果ちゃんが調べてくれたおかげで、予定どおりに見れそうだよ」


凛「よ、よかったにゃー!穂乃果ちゃん、ありがとう!」


――

テーマパーク【ネオヨコハマミルキィランド】


にこ「一時はどうなるかと思ったけど、無事着いたわね」


絵里「それもこれもみんな穂乃果のおかげだわ。あぁ、こんな賢くてかわいい妹がもう一人ほしいわ」ギュッ


雪穂「き、気持ちだけ受け取っておくね絵里ちゃん」アハハ


凛「それにしても大きいにゃー」キョロキョロ


真姫「あっ、あっちで記念撮影ができるわ!にこちゃん、私並んでくるからカメラお願い!」ダッ


にこ「着ぐるみとの記念撮影にあんなにはしゃぐなんて、真姫ちゃんもけっこう子どもっぽいわね…」


希「まぁ、ええやん。真姫ちゃんの意外な一面が見れるのも悪くないやろ、にこっち?」


――

海未「それにしても、これだけ広いとどこから見ていいか迷いますね」


花陽「人もたくさん…」


凛「穂乃果ちゃん、何かいいアイディアはないかにゃあ?」


雪穂「この間遊びに行った友だちのtwitter情報だと、開園してすぐは一番人気の地獄の35°コースターにひとが殺到するらしいよ」


絵里「それって、あっちにあるアトラクションのことかしら?」


ことり「うわぁ、ここから見てもすごい行列だね…」


雪穂「始めは別のアトラクションを選んだ方が、待ち時間を無駄にしなくていいみたい。オススメは、絶叫系でかぶって意外と忘れやすい、断末魔エアロスクリュードライバーだね」


――

絵里「それじゃあ、みんなで移動しましょうか」


海未「真姫たちも戻ってきたようですね」


真姫「やったわ!シャロちゃんとツーショットで記念撮影できたわ!」キャッキャッ


にこ「はしゃぎすぎよ、真姫ちゃん…」


希「こうして見ると、にこっちがお母さんみたいやなぁ」


――

東エリア


凛「ここがさっき言ってたところ?」


海未「先ほどのアトラクションと比べて、だいぶ空いてますね」


雪穂「メインゲートの前にあるコースターの方に、どうしても注目がいきやすいみたいだよ。閉園前だと、こっちに乗り忘れてたひとが押しかけて、逆に行列ができるんだって」


絵里「詳しいわね、穂乃果」


花陽「穂乃果ちゃんがいるおかげで、ガイドさんがついてるみたい」


雪穂「(お姉ちゃんが楽しめるように、発売されたばかりのガイドブック読み込んでおいてよかった…)」


――

凛「ワクワクしてきたにゃー!早く乗りたい!」


真姫「で、でもこれってけっこう怖そうじゃない…?」ゴクリ


雪穂「絶叫マシンマニアの間だと、こっちこそがここのラスボスってもっぱらの噂みたいだよ」


にこ「あれあれー?真姫ちゃんもしかして怖がってるー?」ニヤニヤ


真姫「な…そんなわけないでしょ!//」


にこ「それじゃあ、乗るときは真姫ちゃんが先頭ね」


真姫「ヴェエエ!?」


――

にこ「どうしたの?本当は絶叫マシンに怖くて乗ったことがないとか?」ニヤニヤ


希「にこっち、けっこうSやなぁ…」


にこ「どうなの、真姫ちゃん?」ニヤニヤ


真姫「こ、怖いわけないデッショー!私が先頭に乗って、お手本を見せてあげるわ!」


海未「(わかりやすい釣り針にかかりましたね、真姫…)」


――

凛「凛もスリルを味わいたいから先頭にするにゃ!」


にこ「2人ずつ座れるみたいね。それじゃ、私は真姫ちゃんの後ろ」


希「ほな、うちはにこっちの隣にしよ」


にこ「希、あんたも絶叫系平気なの?」


希「まぁ、せっかく来たんやし、乗るんやったら前の方がおもろいしなぁ」


にこ「そんなこと言って、本当は真姫ちゃんがビビって泣きわめくのを間近で見たいんでしょ?」ヒソッ


希「あちゃあ、ばれとったか。せやかて、真姫ちゃんの泣き顔は一見の価値ありやしなぁ」コソッ


にこ「あんたもワルねぇ」ヒソッ


希「にこっちほどではないよ」コソッ


真姫「大丈夫、だいじょうぶ、ダイジョウブ…。怖くないわ、絶対怖くない…」ブツブツブツ


――

ことり「ことりは怖いの苦手だから…穂乃果ちゃんの隣がいいなぁ」スリッ


海未「待ちなさい、ことり。怖いのと穂乃果の隣に座ることがどう関係するのですか」


ことり「そ、それは穂乃果ちゃんの隣だと安心するからだよ…」


海未「それなら、私も怖いのが苦手なので穂乃果の隣にします」


ことり「な…!海未ちゃん、それわざとらしすぎるよ!海未ちゃんに怖いものなんかないでしょ!」


海未「わざとらしいのはことりの方です!絶叫マシン怖いアピールをしつつ、しれっと穂乃果の隣に座ろうとするんですから!」


ことり「海未ちゃんは独占欲が強すぎるよ!そういう重たい女は嫌われるって週刊誌に書いてあったよ!」ワーワー


海未「その言葉、そっくりそのまま返しますよ!」ギャーギャー


――

雪穂「もうっ、やめてよ二人とも!」


海未「ほ、穂乃果…」


ことり「ホノカチャン…」


雪穂「せっかくみんなで楽しむために来たのに、こんなところでもケンカするの?」


海未「そ、それは…」


ことり「ちゅん…」


雪穂「穂乃果のことを大事に想ってくれるのは嬉しいけど、みんなが気分よく過ごせるようにしてね。わかった?」


海未「は、はい。返す言葉もございません…」


ことり「穂乃果ちゃん、ごめんなさいちゅん…」


雪穂「はい、それじゃ二人とも仲直りね!」


――

海未「ことり、先ほどは申し訳ありませんでした…」


ことり「ことりの方こそごめんね?私たち二人で穂乃果ちゃんを取り合うなんて、みっともないよね…」


雪穂「はいはい、これでこの話はもうおしまい!次からは交代で隣に座ってあげるからね」


海未「ほ、本当ですか!」


ことり「穂乃果ちゃん、ありがとう!」


絵里「海未とことりの扱いまでうまくなってるわ…」


花陽「今日の穂乃果ちゃん、本当に頼れるお姉さんって感じ…」


――

雪穂「それじゃ、私はみんなの後ろに座るからね」


絵里「花陽が私の隣で」


海未「ことりは私の隣です」


にこ「これで準備万端ね。さ、行くわよ真姫ちゃん」ニヤニヤ


真姫「ど、どんと来いよ!真姫ちゃんにかかれば絶叫マシンがなんぼのモンよ!」


凛「何かもうキャラ崩壊してるにゃー」


花陽「まぁ、真姫ちゃんはさっきの記念撮影の時点でけっこうキャラ崩壊してたような…」


――

ことり「うわぁ…いざ乗ると緊張してくるね…」ドキドキ


海未「穂乃果によると、4連続8の字スピンがここの醍醐味だそうですが」


花陽「凛ちゃん、よく先頭に乗れるなぁ…」


絵里「この位置でもなかなか迫力がありそうよ」


にこ「さ~て、勇気のある真姫ちゃんにならって楽しみましょうか」ニヤニヤ


希「にこっち、完全にワルの顔になっとるやん」クスクス


凛「あ、動きだしたよ!」


真姫「だ、大丈夫、だいじょうぶ、ダイジョーブ…」ガタガタ


――

ことり「ふえぇぇ。ことり、絶叫マシンの上がっていくときが一番怖いよ~」ピィピィ


海未「言うなれば、生殺しの状態ですからね」


真姫「ううぅ…」マッサオ


にこ「真姫ちゃ~ん。息してる~?」ニヤニヤ


真姫「あ、当たり前デッショー!こ、怖くなんかないんだから…」ガチガチ


希「真姫ちゃんの歯が当たってる音、ここまで聴こえるで」


――

凛「止まったにゃ。いよいよ来るかにゃ?」ガコン


真姫「下は見ない、したはみない、シタハミナイ…」ブツブツブツ


花陽「来るとわかってても緊張します…」


絵里「けっこう焦らすわね…」


真姫「ま、まだなのォ?もういい加減に」チラッ


グオッ


真姫「し…て…」


――

真姫「きゃああぁああぁあ!?」


真姫「だめ!死ぬ!死んじゃううぅうう!」


真姫「あひゃあぁあ!飛んでる!お空飛んでりゅうぅうううぅ!」


真姫「嫌ぁああぁァ!?逆さま、逆さまよぉおおぉぉ!」


真姫「た…高い高いぃいい!落ちるゥ!落ちりゅぅうううううぅ!」


真姫「ふ、ふっひょぉおおおぉお!!」


真姫「だめだめだめェ!無理、無理よこんなのぉおおぉお!」


真姫「イミワカンナァアアァイ!!!」ビエーン


――

凛「いやー、面白かったにゃー!」


絵里「えぇ。こんなスリル、めったに味わえるものじゃないわね」


花陽「想像以上の迫力でした…」


海未「ことりは大丈夫でしたか?」


ことり「怖かったけど…でも、海未ちゃんが隣にいてくれて安心したかな//」


海未「こ、ことり…//」


雪穂「(ウィッグが飛ばされないかひやひやした…)」


――

真姫「キョウモオソラガキレイネ」ピヨピヨ


希「にこっち~、いくらなんでもこれはやりすぎちゃう?」


にこ「え~?だって、真姫ちゃんが絶叫系は平気だって言うから」シレッ


雪穂「真姫ちゃん、大丈夫?」


真姫「ワタシナンデイキテルノカシラ?イキテルコトニバンザーイ」ピヨピヨ


海未「これは重症ですね…」


ことり「あんまりにこちゃんが悪ノリするから…」


――

雪穂「真姫ちゃん。穂乃果と一緒にこっちに来て」


真姫「ナニ?マッキー、オネエチャンニツイテク」トコトコ


花陽「真姫ちゃんには悪いけど、なんかかわいいね」


凛「いまの真姫ちゃんはにこちゃんよりロリだにゃあ」


絵里「この真姫も妹にほしいチカ…」


にこ「ちょっと、あたしとキャラ被らせないでよ」


希「にこっち。自分でロリ属性を認識してるのは、それはそれで問題ある思うんやけど…」


――

海未「穂乃果はどこに行くつもりでしょう?」


ことり「マップを見ても、このへんは特に何もないはずだけど…」


雪穂「あっ、見つけた。海未ちゃん、ちょっと真姫ちゃんのことお願い」


真姫「オネエチャン、ドコイクノ?」


にこ「どうするつもりかしら?」


――

雪穂「はい、真姫ちゃん。これ食べて元気出して」


真姫「アイシュクリーム!マッキー、アイシュダイシュキ!」


にこ「結局、食べ物で釣るのね」


雪穂「真姫ちゃん、美味しい?」


真姫「オイチイ!」ニパー


花陽「か、かわいいです…//」


絵里「わかる、わかるわよ花陽。あなたも妹属性萌えなのね」


凛「絵里ちゃんもかよちんもロリコンだと思うにゃあ」


希「凛ちゃん、それは誤解を招く表現やで。一部は正しい思うけど」


――

真姫「ゴチソウサマ」ポンポン


花陽「癒されますね、この笑顔…」


絵里「えぇ、どれだけ法を犯しても独占したい笑顔だわ…」


海未「絵里がさらっと物騒な発言をしてますね」


真姫「あら?私、今まで何してたのかしら?」キョトン


ことり「真姫ちゃんが元に戻ってる!」


にこ「ただアイスを食べただけなのに?」


――

雪穂「良かった。真姫ちゃん大好物のトマト味アイスなら何とかなると思ったけど」


海未「トマト味ですか?」


雪穂「さっきのは他のアイスと違って、ミルキィファームズ特製ベジタブルアイスなの。このエリアの外回りに一件しかないから、けっこう見逃すひとも多いんだけど、絶品なんだよ」


ことり「なんだかことりも食べたくなってきちゃった」


花陽「白米味とかないかなぁ?」


絵里「お昼にはまだ少し早いし、みんなで買いましょうか」


凛「賛成!凛、どの味にしようかなぁ?」


――

海未「それにしても、突然のトラブルにも難なく対処するとは見事です」


絵里「妹至上主義者の私から見ても、小さい子の扱い方が完璧だったわ」


真姫「そういえば、にこちゃんに何かされたような気がするけど…」


にこ「何のこと?」スットボケ


真姫「まぁいいわ。私はトマトアイスを買ってくるから」


希「また食べるん?」


――

凛「アイス美味しかったにゃー!」


花陽「こんなに美味しいなら、白米味も増やしてほしいなぁ」


真姫「あぁ~、シンプルなのに深みがあって飽きがこない味だわ」キラキラ


ことり「そういえば、もうすぐパレードの時間じゃない?」


真姫「すっかり忘れてたわ!ど、どうしよう。今からだといい場所がとれないかも…」オロオロ


――

雪穂「大丈夫だよ、真姫ちゃん。ここから北エリアに沿って移動すれば、パレードを上から見れる橋があるよ」


真姫「そんな隠れスポットがあったの!?それなら話が早いわ。みんなで行きましょう!」ダッ


凛「真姫ちゃん、もう走ってるにゃー」


雪穂「真姫ちゃん、そっちじゃなくてこっちだよ~!」


にこ「はぁ、本当に子どもっぽいんだから…」


――

希「…さてはにこっち、いつものクールでかっこいい真姫ちゃんが見れないから不満なんやろ?」


にこ「な…そんなワケないでしょ!なんであたしがそんなこと考えるのよ!?//」


希「慌てるとこ見ると、図星なんやな?」ニヤニヤ


にこ「か、勝手なこと言わないで!//」


海未「二人とも、早くしないと真姫たちに置いていかれますよ」


希「ま、うちは無邪気な真姫ちゃんも好きやけどなぁ。にこっちは相手にいろいろ求めすぎるタイプやろ?ほな、うちは先に行くで」スタスタ


にこ「あーもう、意味わかんないにこー!//」


――

北エリア


真姫「すごい!こんな間近でパレードが見れるのね!」


雪穂「ここの橋の近くは目立つアトラクションもないから、混雑しない見物スポットなんだよ」


ことり「本当にいい場所だね。普通に横から見ると、ひとが多くてほとんど見えないのに…」


真姫「あ!あれは大人気アニメキルミーベイベーとのコラボパレードだわ!写真撮らなきゃ!」カシャカシャ


花陽「真姫ちゃん、元に戻っても子どもみたいでかわいい…」


絵里「μ’sのロリ妹枠は真姫でいいチカ」カシャカシャ


凛「もう絵里ちゃん自分でロリコンって認めてるよ」


海未「そっとしておいてあげましょう」


――

希「あいにくやけど、今日はクール真姫ちゃんは見れそうもないなぁ、にこっち」


にこ「もう!その話いつまで引っ張るのよ!まるであたしが真姫ちゃんに気があるみたいに…//」


希「おやおや、うちはそないなこと一言も言うとらんよ?」


にこ「くーっ!バカにするのもいい加減にするにこー!//」スタスタ


希「あっ。どこ行くん、にこっち?」


にこ「お腹空いたから、ちょっとそのへんで何か食べてくるわよ」プンプン


――

真姫「はぁ~、この感動は一生モノだわ…」ウットリ


ことり「良かったね、真姫ちゃん!」


絵里「真姫がはしゃいでるかわいい写真、いっぱい撮れたチカ」


花陽「絵里ちゃん、後でそれ送ってね」


凛「そろそろお腹が空いてきたにゃー」グウゥ


海未「ちょうどいい頃合いですから、昼食にしましょうか」


――

希「食べるところもたくさんありそうやな。穂乃果ちゃん、何かおすすめある?」


雪穂「そうだねぇ…。西エリアのカフェテリアゾーンは、和洋中何でもメニューがそろってるよ」


凛「ラーメンもあるかにゃあ?」


花陽「凛ちゃん、ラーメンはいつでも食べてるでしょ」


ことり「そういう花陽ちゃんも、さっきは白米味のアイスがないか真っ先に探してたよね」アハハ


花陽「そ、それは…お米と小さい女の子はいつでも美味しいから//」


海未「花陽もロリコンでした」


絵里「とりあえず、移動しましょうか」


――

西エリア


ことり「メニューがたくさんあるね。ことり、迷っちゃうよ~」


希「炭火焼肉サンドとかあるやん!うち、これにしよかな」


凛「にゃ!特製魚介醤油ラーメンなんかもあるにゃ!」


花陽「ご飯大盛り…いや、特盛じゃないと足りないかなぁ?」


真姫「コラボメニューがあるわ!特製グッズのオマケ付きですって!?これにするわ!」


海未「各々、好きなものを選んでるようですね」


絵里「あの奥のところ、眺め良さそうよ」


雪穂「みんな、選び終わったら集まってね~」


――

北エリア


にこ「ふー、ようやくお腹が満足したわ」


にこ「それにしても、混雑しすぎよ。たかだか軽食を買うのにもずいぶん待たされたわ」


にこ「真姫ちゃん、ずっとパレード見てたのかしら?」


にこ「あれ…誰もいない」


にこ「なんかもうパレードも終わってるわね」キョロキョロ


にこ「ま、まさかこれって…」


にこ「迷子になってる!?」ガーン


――

にこ「う、嘘でしょ。きっと希あたりが言いだして、あたしを驚かすためにみんなで隠れてるに決まってるわ…」


にこ「希ー!出て来なさい!隠れてるのはわかってんのよ!」


にこ「う…」シーン


にこ「これ、本格的にまずいパターン…?」ダラダラ


――

にこ「…そうだ!携帯で連絡すればいいじゃない!うっかりしてたわ…」


にこ「…待った。もしここで連絡を取ったとしたら…」モウソウチュウ


凛『にこちゃん、高校生にもなって迷子になったのかにゃー?』


海未『最上級生の威厳も何もありませんね』フッ


絵里『ハラショー…。迷子になるなら、今度からにこは誘わない方がいいわね』ハァ


希『にこっち、隠さんでもええんやで。ほんまは心細くて泣いとったんやろ?』プークスクス


真姫『…にこちゃん、さんざん私のことをバカにしてたくせに、一番子どもなのはにこちゃんじゃない。見た目も中身も小学生そのものね』


にこ「ダメにこ!それだけは宇宙ナンバーワンアイドルにこにーの名誉にかけても絶対ダメにこ!//」


――

西エリア


凛「ラーメンおいしかったにゃー!」


ことり「結局ラーメンにしたんだね」


真姫「やったわ!オマケグッズでレアものを当てたわ!」


海未「さて、午後からはどうしましょうか」


絵里「まだ見てないアトラクションがたくさんあるわ。どれから見たらいいかしら?」


雪穂「ここからなら、南エリアに沿って移動すればメインアトラクションが一通り楽しめるよ」


――

凛「それじゃあ、早速移動するにゃ!」


花陽「凛ちゃん、食べて急に走るとよくないよ」


絵里「そうね。さすがに食べてすぐはさっきみたいな絶叫マシンは避けたいわね」


ことり「想像しただけで、大変なことになりそう…」


希「ほな、午後の1発目は激しくないアトラクションにしとこか。それでええよね、にこっち…あれ?」


――

海未「そういえば、にこはどこですか?」


真姫「お手洗いにでも行ったのかしら?」


希「あぁーっ!しもた、にこっちのことすっかり忘れとった!」


ことり「もしかしてはぐれちゃった!?」


――

希「そうや、さっきのパレードの時や。にこっち、お腹空いたから言うて、どこかに食べに行ったんやった…」


絵里「希、何でそういう大事なことを先に言わないの!」


希「ごめんエリち…。うちも浮かれとったわ…」


花陽「どうしよう。この人混みのなかだと、とてもじゃないけど探せないよ…」


――

北エリア


にこ「いない。ここにもいない…」キョロキョロ


にこ「もうっ!あいつらにこにーを放ったらかしにして、どこ行ったのよ!」


にこ「さっきからあちこち探してるのに…」


にこ「こ、これってかなりまずくない?」


にこ「い、嫌よ。迷子になったまま午後は一人ぼっちなんて…」


にこ「う!あの時の悪夢が…」


――

にこ「今でも忘れない。あれは、中学生のこと…」


にこ「当時、ぼっちで友だちのいなかったあたしは、当然修学旅行でも一人」


にこ「他の子のグループに混ぜてもらうことは、友だちがいないことを認めるみたいで、あたしのプライドが許さなかった」


にこ「結果、2日目の自由行動時間、あたしは一人さみしくテーマパークを歩き回る羽目になった…」


にこ「うぅ、あの時と変わらないじゃない…」グスッ


にこ「で、でもこっちから連絡したらあいつらにバカにされる!そんなの絶対ムリ!」


――

西エリア


ことり「そうだ。にこちゃんから何か連絡が来てるんじゃない?」


海未「そうですね。各自、携帯を確認しましょう」


絵里「特にきてないわね…」


希「うちにも…」


真姫「誰も連絡は受けてないみたいね。ていうか、もしかしてにこちゃん、迷子になったと思われたくないとかで、我慢して連絡してないんじゃない?」


凛「にこちゃんならいかにもありそうだにゃあ…」


――

海未「しかし、悠長なことは言ってられません。すぐににこの携帯に連絡しましょう」


真姫「でも、何て伝えるのよ?へたなことを言うと、にこちゃんがふてくされるわよ」


花陽「困りました…」


雪穂「海未ちゃん、私に任せて。考えがあるの」


ことり「穂乃果ちゃん…!穂乃果ちゃんなら何とかしてくれると思ってたよ!」


絵里「ここは穂乃果に任せましょう」


――

北エリア


にこ「うぅ~、もうどうすればいいのよぉ」グスッ


にこ「あ、着信が…」ニッコニッコニー


にこ「どうしよう…。誰からかしら」


にこ「穂乃果から…」


にこ「えぇい!出る以外にないでしょ!」ピッ


――

にこ「もしもし、穂乃果?」


雪穂『に、にこちゃ~ん。助けてよぉ~』ビエーン


にこ「へ?ち、ちょっとどうしたのよ!?」


雪穂『穂乃果、お土産を買いにいこうと思ったら、みんなとはぐれて迷子になっちゃったよ~』グスン


にこ『はぁ!?何やってんのよ、あんたは!』


雪穂『にこちゃん、今どこにいるの?穂乃果、一人で心細いよぉ…』


にこ『えーと、あたしは…北エリアの橋のところにいるわ。さっきのパレードを見たところよ』


雪穂『本当?それじゃ、今から行くから待っててね!』ピッ


にこ「本当に大丈夫かしら?あ、でもこれで穂乃果を探してたって言えば、あたしが迷子になったことにならなくて済むんじゃない?やったにこ!」


――

西エリア


雪穂「にこちゃんはパレードを見た橋のところにいるみたいだね」


絵里「さすがよ穂乃果!にこが迷子になったことを触れないまま場所を聞き出すなんて!」


海未「これはもはや職人技です…」


雪穂「それじゃあ、今から橋のところに戻ろう。私が先ににこちゃんに駆け寄って、みんなはその後、穂乃果を探しに来て偶然会ったってことにしよう」


ことり「穂乃果ちゃん、細かい気配りができて素敵ちゅん…」


――

北エリア


雪穂「にこちゃーん!」


にこ「こっちよ!」


雪穂「ふえぇ~ん。穂乃果、不安で泣きそうだったよ~!」ギュッ


にこ「しょうがないわねぇ、あんたは…」


ことり「あ!あっちに穂乃果ちゃんがいるよ!」


海未「穂乃果!無事でしたか」


雪穂「海未ちゃ~ん!」ギュッ


凛「穂乃果ちゃんが見つかってよかったにゃあ」


雪穂「にこちゃんが電話に出てくれなかったら、私…」ヒクッ


絵里「にこも穂乃果を探しててくれたの?」


にこ「え、えぇそうよ。穂乃果から電話があったもんだから、ここに来るように言っておいたのよ」


希「さすがやな、にこっち。いざという時はほんま頼りになるで」


にこ「あ、当たり前でしょ!これでも先輩なんだから、後輩の面倒をみるのは当然の義務よ!」


――

にこ「ふ~、なんとか先輩としての面子は保てたにこ…」


凛「にこちゃん、あれで迷子になったことがバレてないって思ってるのかにゃ?」ヒソッ


希「にこっちは変なとこでプライド高いからなぁ。ほとぼりが冷めたら、うちからもそれとなく、穂乃果ちゃんに感謝するよう言っておくわ」コソッ


ことり「それじゃあ、みんなそろったところで移動しようか」


海未「ここからだと少し歩くことになりそうですね」


雪穂「中央エリアを突っ切ると混雑するから、もう1回西エリアに移ってから南エリアを目指した方が良さそうだね」


絵里「そうね。そうしましょう」


――

南エリア


凛「あー!これ面白そう!」


花陽「激流葬ボートクルージング?なんだか、またすごそうだね…」


絵里「なんだかんだでお昼から時間も経ったし、こういうのもいいかもしれないわね」


ことり「真姫ちゃん、大丈夫そう?」


真姫「そ、それは…落下しないなら大丈夫よ」


海未「ゴール直前のナイアガラゾーンが最高のスリルをお届けします、と看板に書いてますね」


真姫「やっぱり遠慮しておくわ」


――

雪穂「真姫ちゃんは穂乃果と一緒にもう少し控えめなアトラクションにしようか?」


真姫「そ、そうしてもらえると助かるわ」


花陽「わ、私も穂乃果ちゃんたちと一緒がいいな…」


絵里「それなら、ここからはグループごとに行動しましょうか」


海未「そうですね。何かあれば、穂乃果に連絡すれば良さそうですし」


凛「にこちゃんみたいに迷子になっても平気だにゃ!」


希「り、凛ちゃん。それは言わない約束やで…」


凛「あ…うっかりしてたにゃ」


にこ「」


――

にこ「…どおりでおかしいと思ったにこ。あれだけ頭が冴えてた穂乃果が迷子になるはずがないって…」ズーン


花陽「に、にこちゃん…」


にこ「…どうせあたしは高校3年になっても迷子になる3流スクールアイドルよ」ドヨーン


希「あかん。にこっちが完全に自信喪失モードや…」


にこ「にこはぼっちがお似合いにこ。いくらでもバカにすればいいにこ…」


――

真姫「何言ってるのよ、にこちゃん!」


にこ「ま、真姫ちゃん?」


真姫「何を勘違いしてるの?ここにいる仲間は、にこちゃんのことを心配することはあっても、バカにするようなことは絶対しないわ」


真姫「それくらい…いつもみんなと一緒にいるならわかってよ」


真姫「それに、にこちゃんは他の誰よりもμ’sの仲間を信頼しているでしょ。私たちだって同じ気持ちなんだから!」


にこ「ま、真姫ちゃん…」ウルウル


――

にこ「う、うわぁ~ん」ダキッ


真姫「にこちゃん…」


にこ「あたし…迷子になったなんて知れたら、みんなにバカにされると思ってたのよ…」グスッ


にこ「だ、だから。穂乃果があたしのことを庇ってくれたのをいいことに、自分だけ面子を保とうとしたの…」


真姫「もうっ、にこちゃんは変なところで細かいんだから」


にこ「うぅ…反省してるにこ…」


――

絵里「どうやら丸く収まったようね」


希「せやな。やっぱりにこっちには真姫ちゃんがついておらんとあかんな」


凛「にこちゃんの一人芝居で時間が無駄になったにゃ。急いで回るにゃ!」


花陽「元はといえば、凛ちゃんが口を滑らせたせいだと思うけど…」


ことり「グループ分けしようって話だったよね?それじゃあ、ことりは穂乃果ちゃんと一緒がいいな!」


海未「私は…あまり穂乃果を独占しすぎては先ほどの二の舞なので、凛たちと行動します」


真姫「にこちゃんはどうするの?」


にこ「ま、真姫ちゃんがいるならどっちでもいいわ…//」


雪穂「それじゃ、時間いっぱいまで思いっきり楽しもうか!」


――

夕方


凛「さっき乗った空中要塞ゴンドラ、ものすごく面白かったよ!かよちんも一緒に乗ればよかったのに」


花陽「わ、私は絶叫系は次の機会でいいかな…」


海未「ここは絶叫系が豊富ですね。あれだけ乗って、ことりは大丈夫でしたか?」


ことり「うん。私、だんだん慣れてきたかも!」


絵里「ハラショー…。お化け屋敷があんなに怖いとは思わなかったチカ…」ブルブル


希「エリち、絶叫は平気なのに、あのテのはからきしやね」


真姫「お土産買う時間も考えると、アトラクションはあと一つくらいかしら?」


――

にこ「ねぇ、最後はみんなで同じアトラクションにしない?」


凛「グッドアイディアだにゃー!」


海未「そうなると、絶叫系は除外ですかね」


真姫「そうね。私が乗れないもの」


ことり「何かないかなぁ?あっ、あれなんかどう?」


――

花陽「あれは…コーヒーカップ?」


にこ「ちょっと子どもっぽくない?」


ことり「そ、そうだよね。やっぱり、穂乃果ちゃんに決めてもらった方がいいかな?」


雪穂「待って、ことりちゃん。ここのコーヒーカップ、好きなひとと乗ると両想いになれるって有名なんだよ」


海未「何ですと!?」


にこ「それ本当!?」


――

希「ロマンチックで最後を飾るにふさわしいんやない?」


真姫「そうね。ちょうど夕陽をバックにして映えるし」


花陽「私もいいと思います」


ことり「よかった、みんなに賛成してもらえて」


海未「そうと決まれば問題は…」


にこ「誰と乗るかってことね…」ゴクリ


――

凛「凛はかよちんと一緒に乗るにゃー」


花陽「そういえば、二人だけで乗るのは今日初めてだね」


希「ほな、うちはえりちにご一緒願おうかな」


絵里「私も最後は希と一緒がいいわ。やっぱり、なんだかんだで一番気が許せる関係だもの」


――

ことり「穂乃果ちゃん、最後はことりと一緒に…」


海未「穂乃果は当然私と一緒ですよね」


ことり「あっ…」


海未「これではさっきと同じですね…」


ことり「穂乃果ちゃん、私と海未ちゃんの3人一緒でいいかな?」


海未「私からもお願いします」


雪穂「もちろんいいよ!さっ、行こう!」


――

にこ「あ、あの真姫ちゃん…」


真姫「何よ?」


にこ「あ、あたしと一緒に乗ってくれない?」


真姫「そんな畏まらなくても一緒に乗るわよ。というか、後は私とにこちゃんだけでしょ?」


にこ「あ、ありがとう…//」


――

凛「あっ、これ回すと速くなるみたいだよ!」グルグル


花陽「ピャア!?凛ちゃん、あんまり回さないでぇ~!」


希「ええムードやなぁ。乗ったら両想いゆうのもまんざらやないわ」


絵里「本当ね」


――

ことり「夕陽の降り注ぐなかで、二人きりのコーヒーカップ。とってもロマンチックだね」


海未「私たちは3人ですがね」


ことり「でも、それが私たちなんじゃないかなぁ。どんな時でも、この3人はいつも一緒だったもん」


雪穂「そうだね。ことりちゃんと海未ちゃんはいつも私のそばにいてくれるもんね」


海未「いつも3人でいることが、私たちらしいと言えるかもしれませんね」


ことり「海未ちゃん、穂乃果ちゃん。これからもよろしくね!」


海未「こちらこそ。私たちの友情は永遠です」


雪穂「また一つ、私たちの大切な思い出が増えたね!」


――

真姫「ねぇ、さっきの話どう思う?」


にこ「え?何のことにこ?」


真姫「穂乃果が言ってた話よ。両想いになれるって話」


にこ「そ、そういえばそんなこと言ってたわね」


真姫「にこちゃんは信じる?」


――

にこ「な、何でそんなこと聞くのよ…」


真姫「別に、たいした意味はないけど。にこちゃんはそういう話興味あるのかなって」


にこ「…あたしは信じる。両想いになれるって話」


真姫「へぇ、意外ね。希ならともかく、にこちゃんがこういう話を信じるなんて」


にこ「だって、現にあたしは好きなひとと一緒に乗ってるわけだし…あっ!?//」


――

真姫「に、にこちゃん?まさか、私のこと…//」


にこ「あ、あの、これは、その…//」シドロモドロ


真姫「す、好き…って、言ったわよね、いま?//」


にこ「い、言ってないから!そんなの…//」


真姫「う、嘘!絶対言ったわ!聞いてたんだから!//」


にこ「絶対絶対言ってないにこ!//」


――

真姫「…本心で言ってくれたの?」


にこ「真姫ちゃん…」


真姫「ほ、本当だったら、私も、その…う、嬉しくないわけじゃないけど…//」


にこ「えっ、そ、そうなの?」


真姫「…//」


にこ「な、なんとか言いなさいよ…//」


希「なんや、そちらのカップルさんはお熱いなぁ」


にこ「と、取り込み中よ!//」


――

駅前


凛「今日はたっぷり楽しめたにゃー!」


絵里「これからも時々はこんな風にみんなそろって出かけたいわね」


花陽「真姫ちゃんのお土産、重そうだね…」


ことり「園内限定ぬいぐるみ、あんなに買ったもんね」


真姫「だ、大丈夫よ。ここまで持って来られれば、後は家に帰るだけだわ」ヨロッ


にこ「ったく、郵送にしてもらえばいいじゃないの…」


真姫「それだと今日の夜から抱いて寝られないデッショー!」


希「にこっちも文句言いながら運ぶの手伝ってあげとるやん」


にこ「こ、これはその…な、何でもないわよ!//」


――

ことり「今日は穂乃果ちゃんが大活躍だったね!」


海未「まったくです。思えば、朝からトラブル続きでしたが、すべて穂乃果のおかげで丸く収まりました」


凛「本当だにゃ。にこちゃんなんか迷子になるし…」


にこ「そ、それはもういいでしょ!てか、しょっぱなに遅刻してきたあんたに言われたくないわよ!」


絵里「穂乃果のおかげで、他の誰よりも楽しめたと思うわ」


雪穂「えへへ…ありがとう、みんな」


――

海未「それでは遅くなりましたし、ここで解散にしましょうか」


雪穂「(よかった、無事に乗り切ったみたい…)」


希「あ、にこっち。荷物が傾いてるで」


にこ「へ?あわわっ、これ真姫ちゃんから預かってるやつなのに…」フラフラ


ドン


雪穂「ひゃっ!?」


ドテン


――

にこ「あいたたた…」


真姫「大丈夫、にこちゃん!?」


にこ「あっ、真姫ちゃんのお土産が…」


真姫「そんなのどうだっていいわ!にこちゃん、怪我はない?」


にこ「ま、真姫ちゃん…//」


雪穂「いたたた…」


ことり「穂乃果ちゃん、大丈夫!?…あれ?」


――

雪穂「あっ、しまった!ほのまげウィッグが取れて…!」


海未「ゆ、雪穂ではないですか!?」


凛「穂乃果ちゃんじゃなかったにゃー!」


絵里「嘘、全然気づかなかったわ…」


希「スピリチュアルやね…」


雪穂「あうぅ…」


――

雪穂「す、すみませんでした!」


雪穂「お姉ちゃん、本当は風邪が治ってないんです」


雪穂「でも、みなさんを心配させたくないって言って…。これを使って私に代わりに行くよう頼んできたんです…」ホノマゲ


雪穂「騙すような真似をしてごめんなさい!せっかく、μ’sのみなさんの大切な思い出に、私なんかが入り込んで…」


――

海未「雪穂、なぜ謝るのです?」


雪穂「だ、だって私はみなさんを騙すようなことをして…」


ことり「でも、それってみんなのためを想ってくれた穂乃果ちゃんのお願いだよね?だったら、何も謝るようなことじゃないと思うなぁ」


絵里「そうよ。むしろ、私たちは感謝してもしきれないくらいだわ」


凛「穂乃果ちゃん…じゃなくて、雪穂ちゃんのおかげで、凛たちすっごく楽しめたよ!」


花陽「何かあっても、全部雪穂ちゃんが解決してくれたもんね」


――

真姫「今日はみんなにとって特別な日になったと思うし…ね、にこちゃん?」


にこ「え、えぇそうよ!みんな楽しめたからそれでいいじゃない!」


希「終わりよければすべてよし、ゆうしなぁ。うちらみんな、雪穂ちゃんのおかげで大切な一日を過ごせたんやで」


雪穂「みなさん…」


――

海未「ふふふ、それにしても穂乃果らしいですね。まさか、雪穂を自分の代わりに連れて来るとは」


ことり「みんなのことを心配させたくないっていう穂乃果ちゃんの優しい気持ち、雪穂ちゃんがしっかり届けてくれたね」


真姫「そんなところがいかにも姉妹でそっくりだわ」


花陽「雪穂ちゃん、今度みんなで遊びに行くときも一緒に来てほしいな」


凛「雪穂ちゃんが一緒なら、にこちゃんが迷子になっても心配ないにゃ」


にこ「だからその話はもういいでしょーが!」


希「今度は穂乃果ちゃんも一緒に、全員で行きたいなぁ」


絵里「私も亜里沙に声をかけておくわ」


――

雪穂「(よかった、最初はどうなることかと思ったけど…)」


雪穂「(私にとっても、大切な一日になったみたい)」


雪穂「(お姉ちゃんたちの輪の中に、少しだけ入っていけた気がするし)」


雪穂「(こんな風にみんなで一緒に過ごせるのって、やっぱりいいなぁ)」


雪穂「(今度はお姉ちゃんのふりをする必要もないから…もっと楽しめるはずだよね)」


雪穂「(だから、そのためにも早く風邪を治してね、お姉ちゃん!)」


おわり


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2018-01-22 00:13:57

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2018-06-30 19:09:25

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1: SS好きの名無しさん 2015-01-28 02:47:21 ID: YgQ0fOsV

ぐへへへ

2: るび 2015-01-28 03:19:37 ID: g0dEzyXE

冗長。遊園地での雪穂と絡まないやりとりは削ったほうがいいかと思います。

3: SS好きの名無しさん 2015-01-31 13:04:15 ID: NaNXZ7oR

よかった

4: SS好きの名無しさん 2015-02-23 23:25:25 ID: qs5KvzP0

雪穂が優秀すぎる
乙乙

5: SS好きの名無しさん 2015-03-31 04:02:17 ID: JruhIS4K

はらしょー…


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1: SS好きの名無しさん 2017-12-04 21:45:42 ID: bVeZ77Z1

穂乃果らしい。


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