櫻子「会長の声を聞きたい!」
向日葵「急になにを言い出しますのあなたは」
櫻子「会長の声を聞きたいんだよ!」
向日葵「はぁ・・・」
櫻子「気にならない?会長の声」
向日葵「気にはなりますけど・・・会長に失礼ですわよ」
櫻子「でも西垣先生だけ聞こえるなんてずるいじゃん!?だから聞くんだー!」タッタッタッタ
向日葵「ちょっ・・・櫻子!」
~~~理科準備室~~~
櫻子「失礼します!会長いますか!?」
西垣先生「大室か?どうした?」
櫻子「あのー会長はどこに?」
西垣先生「松本か?さっき生徒会室に行ったぞ」
櫻子「そうですか!わかりました。ありがとうございます」
西垣先生「ああ・・・」(何だったんだ?)
櫻子「さてどうするかなー・・・普通やっても聞こえないかもしれないし、なにかいい方法ないかなー・・・」
櫻子「お、歳納先輩と船見先輩だ」
京子(ししし・・・)ソローリ
京子「結衣ーー!」
結衣「うわ!?やめんか!」ベシ
京子「ごめんごめん!ビックリした?」イテテ
結衣「ったくー・・・」
櫻子「後ろから脅かすか・・・・」
櫻子「・・・ふむ。やってみるか」
~~~生徒会室~~~
櫻子(よし・・・後ろからそーっと)ソローリ
りせ「・・・・・」
櫻子「わっ!」
りせ「!!」ビク
櫻子「会長こんにちは!」
りせ「・・・・・」
櫻子「すいませんびっくりさせちゃって」
りせ「・・・・・」フルフル
櫻子(ダメだ・・・。驚く声さえ聞こえなかった・・・)
りせ「・・・・・」
櫻子(うぅー、何言ってるか聞き取れない・・・)
櫻子「いやーその別に用はないんですけど・・・会長の声が聞いてみたくてついやっちゃいまして」
りせ「・・・・・?」
櫻子(どうすればいいのこれ?・・・そうだ!直接耳を傾ければ聞こえるかも!)
櫻子「すいません会長!もう一回喋ってみてください!」
りせ「・・・・・・」ボソボソ
櫻子(まったく聞こえねぇーー!)
ガラガラ
西垣先生「松本いるかー?」
りせ「・・・・・」
櫻子「西垣先生!」
西垣先生「ん、どうした松本?」
りせ「・・・・・」
西垣先生「なになに?『大室さんが私の声を聞きたい』とな?」
りせ「・・・・・」コクン
西垣先生「なるほどそれで大室は松本を探してたのか・・・」
櫻子「なんで先生は会長の言葉が分かるんですか?」
西垣先生「それは秘密だ」
櫻子「ちぇ・・・」
りせ「・・・・・」
西垣先生「よし。あれを使おう」
櫻子「あれって?」
西垣先生「松本の声が聞こえるイヤホンだ」
櫻子「え!そんなのあるんですか?」
西垣先生「ああ、もし杉浦や池田たちが松本と二人で重要な仕事を任されたときのために話せるようにな」
りせ「・・・・・・・」
西垣先生「じゃあ松本。このマイクをつかって喋って見てくれ」
りせ「・・・・・」コクン
櫻子「へぇー、どれどれ」
りせ「聞こえる大室さん?」
櫻子「うわすごい!よく聞こえる!」
西垣先生「そうだろそうだろ!」
りせ「はじめてね。話すの」
櫻子「そうですね!」(やばい!会長の声カワイイ!)
西垣先生「じゃあ私は理科準備室に戻るからな」
櫻子「あ、はい」
りせ「ありがとうございます」
櫻子「しかしなんか二人きりって初めてですね」
りせ「そうね」
櫻子「会長って西垣先生以外に話し相手いないんですか?」
りせ「ええ、だからこういうのちょっと恥ずかしい」
櫻子「え?何で?」
りせ「いままで西垣先生しか話せる人いなかったから・・・」
櫻子「そうなんですか・・・」(意外と恥ずかしがり屋なんだ)
りせ「だからね・・・ちょっと大室さんがうらやましい」
櫻子「え・・・?///」
りせ「明るくて元気で大きい声の大室さんを見てると何だかあごがれちゃうの」
櫻子「いやいやそんな!照れますなぁ~」
りせ「ふふ・・・」
櫻子「会長の声聞けて良かったです!また一緒にお話ししてもいいですか?」
りせ「もちろんいいよ」
櫻子「はい!ありがとうございます!」
櫻子「じゃあ私夕飯の当番なんでそろそろ帰ります」
りせ「あ!じゃあ校門までいっしょにどう?」
櫻子「いいですよ」
りせ「ありがとう」
~~~校門~~~
櫻子「それじゃあまたあした!」
りせ「また明日」
西垣先生「どうだった松本?」
りせ「とっても楽しかった」
西垣先生「そうか!どうだ松本?大室だけじゃなく杉浦や池田ともしゃべってみたいか?」
りせ「そうですね・・・。必ず」
西垣「そうかそうか・・・はっはっは」
~~~櫻子の家~~~
櫻子「今日会長と話してみたんだ」
向日葵「えぇ!?ホントに!?」
櫻子「西垣先生が会長と喋れるイヤホン貸してくれてさー、会長の声かわいかったよー!」
向日葵「そんなに素敵な声でしたの?」
櫻子「そう!向日葵よりいい声してた」
向日葵「殴りますわよ?」
櫻子「しかし西垣先生は会長の声どうやって聞いてるんだろう?」
向日葵「さぁ・・・西垣先生しか分かりませんわね」
櫻子「うーん・・・まあいっか!」
おわり
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