【艦これ】青年期の終わり、夏の宿題
深海棲艦との最終決戦から6年。
かつての火の粉は別の場所に飛び火していた。
※独自の解釈・設定があります。ご注意ください。
正式な続編です。
このSSは、『最後から三番目の真実』の続編です。
*
最終決戦から6年。
深海提督を名乗る人物が、深海棲艦を率いて日本海軍に宣戦布告した事件は、今となっては過去の出来事と化している。
再び平和を取り戻した日本は、平和ボケをしていたのかもしれない。
少なからず、"彼ら"の出現を許してしまう程には…
___________日本海軍 軍令部
元帥「はぁー、提督から昇進したはいいけど、事務仕事ばっかで国防している気がしないね」
大淀「日本全国の泊地からの報告書がここに集まってきていますからね」
元帥「なんだかね、俺の人生は既に終わってしまっているような気がするよ」
大淀「というと?」
元帥「あいつと鎮守府を発展させていた時が第二の青春で、最終決戦が人生の絶頂期で、あとは下がっていくだけ…」
大淀「整備士さんみたいなこと言いますね」
元帥「俺も老けたのかな…」
大淀「まだ30代にもなっていないでしょうに…。まさか、いなくなろうなんて考えてませんよね?」
元帥「そんな、整備士じゃあるまいし」
大淀「ですが、あの事件の後、あなたはどんどん整備士さんのようになっていきました」
元帥「心配してくれてるのか?」
大淀「ええ、もちろん」
元帥「嬉しいね。大丈夫、いなくならんさ。黙って消えた後に、残された者の気持ちを知っているからな」
大淀「ふふっ…そうですか」
元帥「大淀には、引退まで付き合ってもらうからな」
大淀「どこまででも、ついて行きますよ」
元帥「頼んだよ」
大淀「ええ」
元帥「ああ、そうだ。大淀」
大淀「なんでしょう」
元帥「あの件、動きはあったか?」
大淀「それは…アサインメントのことですか?それならまだ動きはありません」
元帥「…そうか。にしても、宗教なのかテロ組織なのか…」
大淀「深海提督を救世主として、教祖が教えを説く。その目的は深海提督が残した課題の達成…」
元帥「まるでキリスト教だよな。にしてもあいつが残した課題って…」
大淀「彼らが言うには、悪の打倒と言っていますが」
元帥「明らかに標的って俺たちだよな」
大淀「間違いないかと」
元帥「…にしても、深海提督が海軍を打倒しようとしたなんて、だいぶ曲げられてるな」
大淀「本当の彼は、軍上層部に事実関係を認めさせるために戦いを使っただけですからね。しかも誰一人殺していない」
元帥「この国が思想の自由を説いてるから、まだ取り締まることもできないし。相手が動いてからしか対処できないなんて、最初から負けてるようなもんじゃないか」
大淀「せめて、事態をマシにするのが精一杯ですね」
元帥「…参ったね、本当に」
下士官「元帥殿!」
元帥「なんだね」
下士官「たった今、報告がありました…」
元帥「言いたまえ」
下士官「大湊警備府が…占拠されました…」
元帥「なんだと!?」
下士官「あと、大湊警備府から入電が…」
"我らが救世主、深海提督の残した最後の課題。我々は最終決戦のこの聖地から、世界の悪を打倒するために立ち上がる"
元帥「なあ大淀」
大淀「はい」
元帥「どうやら俺の人生は、まだ退屈しなさそうだ」
___________大湊警備府
大湊提督「ーーー!ーー!」
教祖「静かにしていただけませんかねー。大事な祈りの最中なので」
大湊提督「ブハッ…ハー、ハー、なんだね君は!?」
教祖「おや、猿轡が外れてしまいました…」
大湊提督「何者かと聞いているんだ!」
教祖「…私は深海提督の崇高な理念を世に伝えるためにいる。言わば後継者です」
大湊提督「あのクソ生意気な青二才の後継者だと?バカバカしい」
教祖「あなたは磔の救世主を刺した一人。当然、報いを受けなければなりません」
大湊提督「は…?何を言っているんだね?」
パァン!
大湊提督「うわああああ!足が!足があああ!」
教祖「この程度、あの方の心の痛みに比べれば…」
「おい!何をしている!?」
教祖「ヲ級さん…罪ある者に、天罰を与えているのです」
ヲ級「テイトクの後継者だと聞いていたが、違うな。オマエは違う」
教祖「滅相も無い!私こそが、正式な後継者です」
ヲ級「テイトクは、誰かを痛めつけたりなんかしない。誰よりも痛みを知っているから」
教祖「残念です…この崇高な理念を理解して頂けると思ったのですが…レ級」
ヲ級「は…?うぐっ…」
レ級「イヒヒヒ…」
教祖「あなたには、しばらくじっとしてて頂かないと…」
ヲ級「くそっ…なんでこいつが……」
教祖「それはもちろん、従順な教徒だからですよ」
ヲ級「クソ野郎が…!」
教祖「最後まで深海提督と共にいたあなたは、まさに聖母。私の母にふさわしい…」
ヲ級「…何を言っている?」
教祖「この聖戦が終結した暁には、私はあなたの体より生まれ変わり、真の救世主になれる!」
ヲ級「気持ち悪いな。誰がオマエなんか産んでやるか!」
教祖「あなたの気持ちは問題ではありません。全ては必然なのです…レ級、そいつを房に入れておけ」
ヲ級「おいオマエ!待て!ふざけるな!ぐっ…」
レ級「イヒヒッ…」
ヲ級「…………テイ…トク…」
___________日本海軍 軍令部
大淀「うーん、どうやら、敵は最終決戦の続きをしたいみたいですね」
元帥「幸いなのは、敵が戦略に疎いことだな」
大淀「陥落する直前に大湊から来た報告だと、敵はリ級、ル級、ネ級、タ級、レ級といった重装甲高火力の深海棲艦20体ほどで一斉に攻撃してくるそうです。一隻だけヲ級がいるも戦闘には参加せず。そして、襲撃直前に通信機器の不具合があったとも…」
元帥「通信機器の不具合?それは深海棲艦がやったのか?」
大淀「もしかしたら、アサインメントの信者がやったのかもしれません」
元帥「なるほど」
大淀「それと、敵の戦略ですが、先ほどの通信の不具合、そして警備府唯一の戦艦陸奥のいないスキに攻撃されたそうです」
元帥「警備府内部の情報って一般人でも知れるのか?」
大淀「開示はされていません」
元帥「じゃあ、なんで知られたんだろうな。戦艦がいないスキも、通信施設の位置も」
大淀「それは…」
元帥「すまない、愚問だったな」
大淀「いえ、考えられるのは、スパイかそれとも…」
元帥「はあ…また最終決戦の時みたいに人と戦うのか…」
大淀「相変わらず、敵は深海棲艦だけではないのですね」
元帥「まったく…こんなことしているから…まあ、嘆いても仕方あるまい」
大淀「そうですね」
元帥「それで、敵は戦艦でゴリ押しって感じなのか」
大淀「航空機や潜水艦を使った搦め手を好む整備士さんとは反対ですね」
元帥「とはいえ…最終決戦から軍縮もあり、今の戦力で多数の戦艦を相手にするのはキツい。既に大湊の陸奥はやられてるわけだろう?」
大淀「報告がないので分かりませんが、おそらくは」
元帥「ではこちらに残っている戦艦は、大和、長門、伊勢、日向。そのぐらいだな」
大淀「加賀や瑞鶴、翔鶴を使って航空機での攻撃は…」
元帥「うーん、戦艦に固まって弾幕張られたら厳しい」
大淀「…駆逐艦で機動戦というのは…」
元帥「みんながみんな夕立のように強ければいいが、そうではないからな…」
大淀「…これって詰んでますかね」
元帥「深海棲艦が固まるとこんなに面倒だとは…」
大淀「とりあえず、最終決戦の続きであれば横須賀鎮守府に来ます。それまでに何とかしないといけません」
元帥「…敵は戦艦だけ…そうなんだな?」
大淀「報告ではそうなっております」
元帥「それだったら手がないわけじゃない。敵は弾も燃料も多くはない」
大淀「…というと?」
元帥「撃たせるだけ撃たせればいいさ。横須賀鎮守府に通達を"いわき沖でくい止めろ"と」
大淀「了解いたしました」
_______福島県 いわき沖
大和「また大手を振って出撃するなんてね」
電「戦艦ばっかりなんて怖いのです…」
瑞鶴「敵は脳筋らしいから、提督の作戦通りにやれば大丈夫でしょ」
日向「まあ、そうなるな」
瑞鶴「さあ、来たわよ!」
レ級「イヒヒヒヒ…」
大和「全門、斉射!」
_______大湊警備府 独房
ヲ級「……………」
ガチャ
ヲ級「…誰だ?」
教祖「私ですよ」
ヲ級「けっ!口を聞くんじゃなかった」
教祖「そう言われると悲しくなりますね」
ヲ級「だったらクビでも吊ってるんだな」
教祖「さて、冗談はこの辺にして、本題に入りましょう」
ヲ級「…?」
教祖「さあ、こちらです。大尉」
あきつ丸「ほう…これが噂の深海棲艦ですか」
ヲ級「オマエ…陸軍か…?」
あきつ丸「おや、人間界のこともご存知で?」
ヲ級「テイトクが言っていた。陸軍に気をつけろと」
あきつ丸「テイトクというのは深海提督のことですかね?」
ヲ級「そうだ」
あきつ丸「なら話は早い。教えていただけませんかね。彼のことと、あなたたちのこと」
ヲ級「イヤだ。誰が話すか」
あきつ丸「…残念ですよ、こちらは穏便に済ませたいのに」
ヲ級「は…?」
あきつ丸「少し躾が必要なようですね」
_______海軍 軍令部
大淀「報告します」
元帥「やってくれ」
大淀「いわき沖での戦いは、全員大破、駆逐艦電が轟沈しました。残った艦は横須賀鎮守府で入渠しています」
元帥「…………」
大淀「報告にはなかった未確認の潜水艦が複数、そして空母ヲ級は参戦していなかったようです」
元帥「…………」
大淀「海上だけならまだしも、海中からの飽和攻撃が致命的となったと考えられます」
元帥「……大淀」
大淀「はい」
元帥「………ちょっと煙草吸ってくる」
大淀「…了解しました」
元帥「すぐ戻るから」
大淀「…………」
大淀「…元帥は煙草なんて吸わないじゃないですか」
………………
…………
……
元帥「…………」
元帥(…あいつがいれば、勝てたのかな…)
整備士『苦しい時もある。夜眠れぬこともあるだろう。どうしても壁がつき破れなくて、俺はダメな人間だと劣等感にさいなまれるかもしれない。私自身、その繰り返しだった…』
元帥「ついに、見えないものまで見え始めた…」
整備士『綾の鼓でも鳴らしてみせようか』
元帥「やめてくれ。俺はマダムじゃない」
整備士『ベシーの手紙』
元帥「フラニーとゾーイーか…」
整備士『べシーは見えないイタリック体の文を沢山書くそうだ。よく見れば、イタリック体で強調されたような部分がある』
元帥「そう言うお前は、全身がイタリック体でできているような奴だからな。どこを見ればいいのやら」
整備士『望遠鏡を逆に覗けば、顕微鏡になる』
元帥「…ああ、なるほど」
整備士『事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである』
元帥「すまないが、ニーチェは嫌いなんだ」
整備士『カントには敵わないね』
元帥「いつもお前は俺に答えをくれるな」
整備士『違うね、本当は分かっているはずなんだ。どうすればいいのか』
元帥「だったら、見つける手伝いをしてくれたわけか」
整備士『言っておくが、善意からではないよ』
元帥「ありがとう」
大淀「元帥!」
元帥「ああ、大淀か」
大淀「…元帥。探しましたよ」
元帥「すまない」
大淀「ショックなのは分かりますが…」
元帥「いや、もう大丈夫だ」
大淀「…?」
元帥「俺には守護天使様がついているらしいからね」
大淀「…本当に大丈夫ですか?」
元帥「最高の気分だよ。女神様じゃないのが悔やまれるが」
大淀「…よく分かりませんが、立ち直ったのなら良かったです」
元帥「…さて、我が軍の右翼は押されている。中央は崩れかけている。撤退は不可能。状況は最高、これより反撃する!」
大淀「はい!」
_______ 大湊警備府
ヲ級「…………」
あきつ丸「………もう拷問を始めてかなり経った。何故吐かない?」
ヲ級「…………」
あきつ丸「睨んでいるのは、反抗のつもりか?」
ヲ級「…………」
あきつ丸「………はぁ…もうやめだ」
教祖「あきつ丸殿…!お帰りになられるのですか?」
あきつ丸「ああそうだ。お前、話と違うじゃないか」
教祖「…………何のことでしょう…?」
あきつ丸「こいつの吐く情報を引き換えに、我々は支援をしていた。だがその情報が手に入らないんじゃ意味がない」
教祖「そんな…!聞き出す方法が悪かったんじゃ…!?」
あきつ丸「こちらのミスだと言いたいのか?」
教祖「い…いえ!そんな……」
あきつ丸「まあいい。既に相当な苦しみを与えたが、あれは死んでも吐かない。この交渉は無しだ」
教祖「ま、待ってください!今支援が無くなっては!」
あきつ丸「そんなこと、我々の知ったことではない」
教祖「……くっ…お前が悪いんだからな…」
あきつ丸「なんだ?まさか我々と戦おうと言うんじゃないだろうな」
教祖「……レ級」
レ級「イヒヒヒ!」
ゴスッ
あきつ丸「グハッ…」
教祖「お前が悪いんだからな…私の目標を邪魔させはしない」
_______日本海軍 軍令部
元帥「深海棲艦は、次は横須賀に来るな」
大淀「はい。間違いないかと」
元帥「どのくらいで来ると思う?」
大淀「2日ほどかと思われます」
元帥「なるほど」
大淀「作戦は、いかがなさいましょうか」
元帥「退役予定だった潜水艦を呼び戻せ、それと駆逐艦を横須賀に集めろ」
大淀「了解しました。しかし…どうしてこの構成で?」
元帥「東京海底谷って知っているか?」
大淀「もちろんです。水深が100mもない東京湾で500m以上落ち込んでいる峡谷ですよね」
元帥「そうだ。東京湾に潜水艦が入って来るとどうなる?」
大淀「鎮守府のある奥まで行くとなれば浅すぎて戦闘行動ができません。東京海底谷で止まることになるでしょう」
元帥「これで海底の脅威は消える。万が一侵入してきても、潜水艦お得意の隠密性はなくなる。爆雷投下で終わりだ」
大淀「しかし、戦艦は…」
元帥「長門はまだ健在だ。そして大和もいる」
大淀「修理の大和さんを出撃させるのですか!?」
元帥「鎮守府付近なら砲台程度にはなる」
大淀「そうかもしれませんが…」
元帥「大丈夫だ。大和には弾は飛んでこない」
大淀「……?」
元帥「艦隊っていうのは先頭が止まれば全ての動きが止まるだろ?」
大淀「そうですね」
元帥「幸い、俺たちにはそういった任務に最適な艦が万全の状態で残っている。それに、湾っていうのは地理的優位性があるんだよ」
大淀「確かに…これで撃破できるかもしれませんが…」
元帥「失敗したらお終いだな」
大淀「………」
元帥「なんて顔してるんだ」
大淀「だって…」
元帥「安心しろ。俺たちには守護天使様がついているんだ」
大淀「守護天使っていうのは、まさか…」
元帥「…そうだ。さて、この作戦に名前でもつけようか」
大淀「名前ですか?」
元帥「ウィットに富んだやつがいいな。考えてくれ」
大淀「そうですね"夏の宿題"なんてどうでしょうか」
元帥「最高だ!8月31日の悪あがきをしようじゃないか」
_______ 大湊警備府 独房
…………
あきつ丸「……………」
ヲ級「…………」
あきつ丸「………っは!」
ヲ級「起きたか」
あきつ丸「あなたは…ヲ級さんですか」
ヲ級「オマエ、口調変わりすぎだぞ」
あきつ丸「………なぜ助けたのですか…」
ヲ級「…なぜ?」
あきつ丸「私はあなたに対して酷い行いをしました。仲間を利用しようとさえ…」
ヲ級「オマエがかわいそうな奴だったからだ」
あきつ丸「かわいそう?」
ヲ級「ああ、消耗品程度の扱いを受けているザコと同じ目をしている」
あきつ丸「……私が消耗品だと?」
ヲ級「そういう奴に限って自分は違うと考え、逃避思考を忠誠心だと言って正当化している」
あきつ丸「なっ…」
ヲ級「いつか飛び抜けることができる、そう考えながら死んでいくんだよ。大抵は」
あきつ丸「…ずいぶんな物言いですね」
あきつ丸「テイトクの受け売りだ。暇だから話してみろ。オマエのこと」
大尉「…私は孤児院の中から陸軍大臣に選ばれた1人です。大臣が私を上の世界へと引き上げてくれた。特別だと言ってくれた」
ヲ級「………」
あきつ丸「大臣は少女を好んで集めていました。私は一生懸命大臣に尽くしました」
ヲ級「………」
あきつ丸「しかし、私が成長すると、大臣は私に関心を示さなくなった。私は気を引こうと躍起になりましたが、徒労に終わりました」
ヲ級「……」
あきつ丸「それでも諦めきれず、何でもすると申し出て、送られてきたのがここです」
ヲ級「…人類の敵の巣窟にひとりでか」
あきつ丸「結果はこのザマですよ。笑ってくれて構いません」
ヲ級「笑えない冗談だな。あともうひとつ。陸軍にはテイトクと最終決戦について、どういう情報がある?」
あきつ丸「…名前はともかく、内容は何も知らないに等しい。だからアサインメントを支援したのです」
ヲ級「なるほどな…」
あきつ丸「それも失敗に終わってしまいましたが…」
ヲ級「………」
あきつ丸「………」
ヲ級「……さて」
あきつ丸「何をするつもりですか?」
ヲ級「本を読むんだ。一冊見つけた」
あきつ丸「…何というタイトルですか?」
ヲ級「ゆうこく…と読むのか?これは」
あきつ丸「見せてください。…はい、憂国で合ってます。文字は読めるのですか?」
ヲ級「昔テイトクに教えてもらったからな。しかしこの本は難しい漢字が多くて読みづらい」
あきつ丸「………じゃあ」
ヲ級「……?」
あきつ丸「私が教えましょうか」
ヲ級「いいのか?」
あきつ丸「もちろん」
____東京湾口
提督《諸君ら、配置についたか?》
夕立「大丈夫っぽい!」
不知火「既に全員が戦闘配置についています」
提督《これより、横須賀基地防衛作戦“夏の宿題”を開始する》
夕立「…その名前誰が考えたっぽい?」
提督《おそらく元帥だろう。鬼のような人かと思っていたが、意外とお茶目なんだな》
夕立「…今はね。ただ少し前は…」
提督《いや、すまない。作戦に集中しよう。段取りは覚えているな?》
不知火「敵潜水艦は海底谷で足止め、背後から奇襲。海上戦力は私たち誘導し、大和の射程圏内に」
提督《そうだ。君たちの動きが重要になる》
____日本海軍軍令部
元帥「軍内の反体制派の摘発はどうなっている?」
大淀「呉鎮守府所属の提督と数名の国防族議員が、収賄と国家反逆罪で捕まっています」
元帥「大湊警備府の様子は?」
大淀「依然様子は不明、ただ、全戦力を鎮守府攻略に向けていると思われるので、中にはアサインメントの信者しかいないと思われます」
元帥「よし、待機させてた海兵隊を突入させろ」
大淀「…よろしいのですか?」
元帥「責任は全て私がとる」
大淀「了解しました」
元帥「それと、三沢空港への便をとってくれ」
大淀「…ご自身で行かれるのですか?」
元帥「あいつの最後を知っているヲ級に会えるかもしれないだろ?」
大淀「了解しました」
続編キタ――(゚∀゚)――!!
続き期待