時刻は0330。草木も眠る何とかとは良く言うが、そろそろ夜明けも近いと言うこんな時間に、自慢の愛車を駆る男、提督が居た。

最近見つけたと言う隠れた海岸線を走り抜けると、何やら前方で何かやっているようだった。

憲兵 ﾋﾟｰﾋﾟﾋﾞｯ

提督 (あれ？今日検問やってるんだ、珍しいな…)車止めて窓開ける

提督「はい？」

憲兵「あ、夜逃げしてるとこスイマセン」

提督「してねぇよ別に、普通に車運転してるだけじゃねぇかよ、なんだお前」

憲兵「検便にご協力願えますか？」

提督「検問だろ？検便！？何でここでウンコしてお前に渡さなきゃいけないんだよ、検問だろう？」

あれ、この流れどっかで見たような気がするんだよなぁ、気のせいかなぁ？

憲兵「検問にご協力願えますか？」

提督「手短にしてくれよな」

憲兵「有難う御座います。じゃあ車来たら止めてください、僕向こうから来ます」

提督「手伝うほうの協力？そっちなの？」

憲兵「はい」

提督「何で俺がやらないといけないんだよ、お前がやるんだろ」

そりゃあこの時間幾ら人が来ないからって、通りすがりの提督に任せちゃダメだろ

憲兵「ｸﾞｽｯ…五時間ここに居たんですけど、一台も車来なくて…」

提督「場所変えろよ！五時間一人で何してたんだよ」

憲兵「寂しくて、恋しくて」

提督「なだそうそうか、知らねぇよんなの」

なだそうそうって、懐かしい曲だな

憲兵「あ、今暖かいコーヒー淹れますね」

提督「淹れるな、もてなすな俺を」

憲兵「でもこんな時間にどちらに行かれるんですか？」

提督「海に行くんだよ」

憲兵「卵を産みに行くんですか？ 」

提督「海ガメか俺は！海に行くの、産みに行くんじゃなくて、海に行くの」

憲兵「あそうですか、でもこんな時間に海って、密輸ですか？」

提督「違うわ、何で密輸しに行くんだよ、そうじゃなくて、今から駅に彼女を迎えに行って、海を見に行くんだよ」

憲兵「あ、恋人を沈める場所の確認…」

提督「違うわ！何で彼女殺すんだよ、何かさ速く検問ぽいことしてくんないかな？」

憲兵「あじゃあ免許証良いですか？」

人って五時間一人だとこうなるのかな？

提督「免許証ね…よいしょっと…はい」

憲兵「あこれ僕の免許証です」

提督「名刺交換か！要らねぇよお前のこれ。見るとこねぇだろ…」

憲兵「あははははっ！」

提督「なんだよ？」

憲兵「変な髪型ですねっ」

提督「やかましいわ、やかましいわｺﾗｧ」

憲兵「これ、もしかして僕を笑わす為に？」

提督「そんなわけ無いだろ、何でお前を笑わす為に変な髪型にしてわざわざ写真撮るんだよ、免許なんて大概皆変な頭なんだよ」

憲兵「ちょっと何言ってるか分からない」

提督「何で何言ってるか分からないんだよ、写真なんて朝撮るだろ、皆変な髪型してんだよんなのよ」

憲兵「あれ？…年下だったのかお前」ﾊﾞｼﾝｯ

提督「痛って何やってんだお前、何やってんの？」

憲兵「スイマセン」

提督「お前車んなかで立ってんだぞこれ、オープンカーじゃねぇぞこれ、関係ねぇだろｺﾗｧ、年上？関係ねえだろ年齢なんてよ、バイトで知り合ってんじゃねぇぞこのやろう」

憲兵「でもどっかで見た顔だなぁ…」

提督「会ったことねぇなお前みたいな変な憲兵」

あれ？向こうも気付いてるのか？

憲兵「いや絶対どっかで見てる！」

提督「知らねぇよ！」

憲兵「あこれ免許で見たんだっけ」

提督「返せよ！ったく」

確認しておくが、飛龍との待ち合わせは0400、

今0345。間に合わないな時間に。約束守れない男は嫌わ(ry

憲兵「お酒は飲まれてますか？」

提督「飲んでねえよ」

憲兵「じゃあ息吐いて貰えます？せーの」

提督・憲兵「「はぁ～」」

提督「何だこれは、誕生日のロウソク消しかこれよ」

憲兵「あじゃあ耳にかけて貰って良いですか？」

提督「ゲイの検問？ゲイの検問かこれ可笑しいだろ」

憲兵のゲイ疑惑って誰得何だよって話だよ

道に転がっている機械を指差して

提督「そこに機械あんだろそれ」

憲兵「えこれで良いんですか？」

提督「使えよ早くよ」

憲兵「じゃあこれにひーひーふってお願いします！」

提督「何でラマーズ法なんだよ、頑張ってもウンコしか出ねぇぞ、ハーだろ普通」

憲兵「ハーってお願いします」

提督「ハーっ」

提督「何も出ねぇだろ？」

憲兵「いや出たら可笑しいですよ」

提督「とによ…ってえ？」

憲兵「これだってスピード計る機械…」

提督「早く言えよ！車のスピード計る機械でハーってやっちゃったよ俺！馬鹿じゃねぇの」

憲兵「だって、お客さんがこれでいいって」

提督「誰がお客さんだよ！客になったつもりねぇよ馬鹿たれ」

スピードガンで図ったらアルコール量100何キロとか出るのかな

憲兵「まあでも車に乗るときはお酒控えてくださいね」

提督「大丈夫だ、俺こう見えて下戸だからさ、殆ど飲まないんだよ！」

憲兵「いやどうも見えないですけど」

提督「いやだからさ、良く飲みそうだって言われるんだけど、一滴も飲めないんだよ」

憲兵「別にそうは思わない」

提督「分かったようるせぇな、良く言われるんだよ」

憲兵「とにかく控えてくださいって事です！」

提督「控えるも何も一滴もも飲めねぇんだよ、ほっとけ」

憲兵「紙に控えてくださいって言ってるんです！」

提督「何で紙なんだよ！何て書くの？」

憲兵「お酒って」

提督「間違って買って帰るわ！」

人って忙しいときに手が回らなくなることが多いけど、今まさにそうだよね

憲兵「まあ良く言うじゃないですか」

提督「何て言うんだよ？」

憲兵「乗るなら乗るな！」

提督「乗ってないじゃん！乗るなら飲むなね？」

憲兵「飲むなら、飲むな」

提督「飲んでもないじゃん、飲むなら乗るな、乗るなら飲むなだよ」

憲兵「飲むなら、乗るな」

提督「そうそうそう」

憲兵「乗るなら、飲むな」

提督「そうそう！そうだよ」

憲兵「食べる前に、飲む」

節子、それ安全用語ちゃう、太田○酸や

提督「何の話だよ、良いか酒は飲んでも飲まれるなって言うんだよ」

憲兵「焼き肉焼いても家焼くな」

提督「関係無いだろ焼き肉は！暇か、すげえ暇か、俺もう行くかんな」

憲兵「あぁちょっと待ってください！」

提督「何だよさっきから！」

憲兵「この先でシートベルトの検問あります」

提督「まとめてやれよ、もういいぜ」

～結局約束の時間を大幅に過ぎて到着し、飛龍と大喧嘩して色々あったのはまた別のお話…