鈴谷の思い
ここの鈴谷は提督のことが大好きです。
感想とかもらえると嬉しいです。
鈴谷は提督のことが好き。
ほかの誰よりも好き。
てーとくと一緒にいると、すごく落ち着く。なんて言うのかな安心感があるというか…心地よいってゆーか……
それを感じちゃったから、ずっと一緒にいたくなっちゃうんだ。
でも鈴谷は艦娘で、てーとくは人間。
普通だったらおかしいっていうよね……
でも本当におかしいのかな?本当に普通じゃないのかな?
そんなことを考える鈴谷は間違ってる?
そもそも間違いって何?生きてるものすべて普通じゃなきゃダメなの?
…………わかんない…
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てーとくと初めて会ったのは鎮守府の工廠だった。
大型建造の建造ドックから出て、その時にてーとくを対面して、あいさつもして、鎮守府内を色々な所を案内されたの。
当然恋愛感情なんてこの時はなかった。
少しずつてーとくに好きになっていったのは、秘書艦を任されたころ。
うちの艦隊は最前線の主力艦隊の後方支援や哨戒任務が主な仕事。
そういったこともあって、艦隊の構成は重巡と軽巡がほとんどの割合を占めている。
だから着任後すぐに鈴谷は艦隊の旗艦を任されることになったの。
それからは演習や出撃の毎日だった。
演習で勝ったり負けたり、出撃で戦果を挙げられたり挙げられなかったり。
時にはちょっとキツイ負け方をして落ち込んでいるときも、てーとくはいつも優しかった。
それと同時に確かな闘志を宿していた。その心に、その眼に。
だから鈴谷も心が折れなかったし、また頑張ろうって思えた。
そしてそれはいつしか恋心に変わっていったの。
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秘書艦の仕事は戦うことだけじゃない。
大本営に送る書類の作成の手伝いも重要な仕事。
めんどくさいなーと思ったけどそれなりにマジメにやったよ。
その時に、ふとてーとくの横顔を見たの。
そしたら予想以上に距離が近くて胸の鼓動が落ち着かなかった。
一番近くでてーとくの瞳はとっても凛々しくてきれいだった。
「鈴谷」
「ひゃい!?」
普段はてーとくのほうから話しかけることがあんまり無かったから、変な声が出ちゃったよ……
「どうしたんだ?なんか分からないことでもある?」
「い・いやそんなことないよーーアハハハハッ!!」
「???」
鈴谷、変だと思われたかな…まさかちょっと話しかけられたくらいで動揺しちゃうなんて!バカバカ!鈴谷のバカっ!!
ってゆーかこれだけ近い距離で見つめても反応しないなんて!
自分で言うのもなんだけど、艦娘は可愛い子が多いし、鈴谷だって負けてないと思ってる。む、胸だって大きいしぃ~…
不服だ。
てーとくだって少しくらいは緊張とかしてくれてもいいじゃん!
はぁ~…てーとくは鈴谷に興味ないのかな…ううっ………
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そんなこんなで鎮守府での生活も慣れてきたころ、うちに大きい任務が通達された。
任務内容は、北方海域で最近新しいタイプの深海棲艦が確認されて、それを撃滅せよという内容だった。
正直に言うとなんでうちの艦隊が?と思ったけど、どうやら他の主力艦隊は近々大規模な作戦に参加するため、戦力を割り当てることができないらしい。
色々突っ込みたい気持ちはあったけど、鈴谷も航空巡洋艦になったことだし、腕試しもしたかったからこの作戦を了承した。
そして作戦当日、鈴谷はこの任務の旗艦を任された。はっきり言って驚いたよ。てっきり空母の誰かが旗艦になると思ったから。
さすがの鈴谷もこれには意見具申を申し出た。そしたら提督は…
「空母は艦載機を発艦させることに集中させたいんだ。だからこそ鈴谷には空母のサポートをしつつ、新型の深海棲艦に攻撃を仕掛けてもらいたいんだ。」
……今提督に言われたことは、今までやったことがないものだった。不安ももちろんある。でもこれは航空巡洋艦鈴谷にしかできないことなんだ。だったら鈴谷も提督の期待に応えなくっちゃ!
「うん!りょーかい!うまくできたらなんかごほーび…ちょーだい!!」
するとてーとくは明らかに取り乱した。帽子を深くかぶり、視線をそらした。そして一言「行ってきなさい」と言った。
(ちょっと照れ…てる?……ふぅ~ん♪ちょっとは期待してもいいのかな♡)
こうして鈴谷たちは北方海域に向かって出撃した。でも…まさかあんなことになるなんてね…………
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これは屈辱…なの…?それとも…絶望…?
今の鈴谷にはただ黙って俯くことしかできない。
新型の深海棲艦…自らを北方棲姫と名乗った。いままで鈴谷が戦ってきた相手とは比べ物にならないくらい…強い。
今戦えるのは鈴谷だけ。あとの子は全員大破状態になっちゃった…かく言う鈴谷も中破なんだけどね…!
痛みをこらえて、北方棲姫を見据えながら立ち上がろうとするが、体に力が入らない……
なすすべがない。このままじゃ鈴谷たちは海の底に…………
作戦自体は順調だった。空母の攻撃で相手を減らし残った相手を鈴谷たちが倒す。いつものパターンだ。
だけど、北方棲姫の正確無比な攻撃とそれを放つタイミング。そして空母を一撃で大破にするほどの高火力。
状況は一変した。鈴谷たちの艦隊はあっという間に壊滅寸前まで追い込まれた。
艦隊の旗艦としての責任を果たすために… 戦う以外、道はない!!
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「ぐっ・・・!」
ホントに精密機械かのように的確に攻撃を当ててくる。
それだけじゃない、まるでこっちの手を読んでいるかのように攻撃が当たらない。
北方棲姫の攻撃は当たる。鈴谷の攻撃は当たらない。
まるで出来レース。どっちが勝つか最初から決まってるかのように。
どうにかしなくちゃ…焦り、焦燥感、いら立ち。その気持ちだけが心を支配する。
気が付けばもう弾薬も燃料も残り少ない。
鈴谷だってもう分かっている。これ以上戦うのは勇敢じゃない。ただの蛮勇だ。
「カエレ!シズメ!」
「っ……!!」
「ナニ!?」
「とどめを刺せると思った?これでもくらえーー!!」
一瞬の隙を突き、鈴谷の主砲攻撃が北方棲姫を直撃した。
でも北方棲姫は倒れなかった。中破状態にするのがやっとだった。
今の攻撃はただの偶然。今度こそほんとに打つ手なしじゃん……
はー……こんなことなら一度だけでもてーとくとデートでもしたかったなぁ・・・
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ドォーン!!!!
後ろからおそらく戦艦クラスの砲撃音が鳴り響く。
「ワッ!?」
不意打ちの攻撃で北方棲姫も流石にたじろぐ。
「鈴谷!なにをぼさっとしているの!今のうちに撤退するわよ!」
聞こえてきたのは、うちの鎮守府の数少ない戦艦伊勢だった。
「伊勢!?て、撤退って!?」
「提督がこれ以上の任務遂行は不可能と判断したわ。だから早く!」
「待って!大破した艦は!?」
「それなら今駆逐艦達が曳航しているわ!」
「そ…そっか…………」
鈴谷と伊勢は全速力で北方海域から離脱した。
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「大丈夫かしら?」
今の状態は伊勢に肩を組むような形で、寄りかかっているような体勢になっている。
「伊勢さん…その…ありがとうございました。」
自分の無力さに自己嫌悪しながらも笑顔を作る。
今はとにかく一人になりたい。考える時間が欲しかった。
「……鈴谷、しゃべらなくてもいいからよく聞いて。」
「実はねこの作戦は本来私たちだけで行う作戦じゃなかったの。」
「いくつかの鎮守府が合同で新型の深海棲艦を撃滅する。それが本当の作戦。」
「…………なんで、てーとくは…」
「提督もこのことについては、全く知らなかったみたい。大本営の本当の作戦は多分こうよ。」
「まずは鈴谷たちが新型の深海棲艦に対して攻撃を行う。次に大本営と深いつながりがある鎮守府の艦隊が、鈴谷たちとは違うルートで目的地に向かう。そして鈴谷たちがある程度消耗し撤退するかもというタイミングでその艦隊は現れ、攻撃を仕掛け、その新型の深海棲艦を撃滅する。するとどうなると思う?戦果や名誉はすべてその鎮守府のものよ。鈴谷たちのことなんて最初からいなかったかのようにね。」
「そ…それって……」
「鈴谷たちは囮に…違うわね、捨て駒にされたのよ。」
それを言う伊勢さんの口調は、冷静ながらも不快感を含む声だった。
「でも…その艦隊はあの海域に現れなかったけど…」
「………その艦隊はどうやら道中で壊滅したらしいわ。」
鈴谷は伊勢さんのいうことが信じられなかったよ。だってその艦隊は鈴谷たちより明らかに練度が高いはずなのに……
「どうして……」
「それについては分からないわ。推測だけどその別ルートにも強力な深海棲艦がいたのかもね。その艦隊でも太刀打ちできないほどの強い敵が。」
一瞬の沈黙が流れた。こういう雰囲気は普段だったら敬遠するけど、今は波の音がゆっくりと流れるのが居心地いい。
「でもね鈴谷、そんな状況でも提督はずっと諦めてはいなかったよ。」
「その艦隊が来ないと分かった瞬間、提督はすぐに私たちを出撃させたわ。鈴谷たちを援護するようにとね。で、実際来てみたらあの状況だったというわけ。」
「そう…だったんだ。てーとくは最後まで諦めなかったのに、鈴谷は一瞬とはいえ諦めちゃったよ…鈴谷ってダメな艦娘だね…」
「本当にダメなのは大本営の方よ。でも一瞬とはいえ旗艦である鈴谷が諦めちゃったのは、随伴艦に対しても、同じ鎮守府の仲間に対しても、提督に対しても失礼なことなのよ。それだけは分かってちょうだい。」
「う…ううっ…ぐすっ…」
「よーし!じゃあ旗艦としての振る舞いをこの伊勢がこれからたっぷりと教えちゃうからねー!!」
「…ふぇっ?」
「少しばかり覚悟しといてねー!!はははははっ!!!」
「ち、ちょ…まって…」
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あの北方海域の戦闘から数日後、鈴谷は伊勢さんと演習をしていた。
伊勢さんの特訓はやはりというか厳しかった。具体的に何がきついのかははっきりとはわからないけど、きついものはきついの!
で、ある日の演習中、伊勢さんは鈴谷に対してこう言ったの。
「鈴谷、突然だけど『悪』って何だと思う?」
「悪…?」
「世の中は綺麗事を並べるだけではどうすることもできないの。どんな人間でも裏があるようにね。きれいな山だと思って登ってみたら実はごみの山だったかのように。」
「あの作戦は間違いなく『悪意』があった。それに…」
「……?」
「今度行われる大規模な作戦もはっきり言うと『悪意』に近いわ。提督から概要だけは聞いたけど、いくら練度の高い艦娘を推そうとも、たとえ優秀な指揮官を据えようとも、この作戦は疑問しか湧かないわ。」
「いったいどんな作戦なの?」
「掻い摘んでいえば鈴谷が受けた仕打ちと大して変わらないわ。艦娘と提督のことなんて二の次、自分自身が一番かわいいのよ。」
「それを踏まえて鈴谷に聞くけど、『悪』って何だと思う?」
「…………そんなの……知っちゃこっちゃないよ。何が『悪』で、何が『善』なんてどうでもいい。ただ…」
「もし仲間が傷ついて倒れていたら鈴谷は戦うよ。それに努力や鍛錬による正当な結果を大本営が否定するようだったら…鈴谷は大本営を肯定は出来ないかな。」
「それだけだよ。」
「ふふっなるほどねぇ~興味深いねえ~だったらその理想をかなえるために鈴谷はどうする?」ガシャン
「決まってるよ、強くなりたい。艦隊を守れるくらいにはね。」ガシャン
「『提督を』の間違いじゃないの~(・∀・)ニヤニヤ」
「ななな、なにいってるんしゅか!!?」
「あははっ!そんなに動揺しなくてもね~分かってますよ~!」
「なっ…!今日は絶対に負けないから!!」
でも結局伊勢さんにはかなわなかったよ…
「はははははっ!まだまだ未熟!」
「うっさいわ!!次は、次は勝つからね!!」
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あれから数週間が経った。今頃は大規模作戦の真っ只中で、聞いた話だとかなりの激戦でこれまで何人もの提督や艦娘が犠牲になったという。歯がゆい思いもあったけど、うちの艦隊は前の作戦で壊滅寸前になってしまい、今は艦隊を再建している最中だ。とてもそんな艦隊が戦力になるとは思えなかった。だから現状は哨戒任務をただ淡々とこなす日々を過ごしている。
「はーあっ…なーんか退屈だなあ~」
以前だったらてーとくにちょっかいを出したり、他の子と和気あいあいとだべってたりしてたけど、あれ以来少しずつうちの艦隊も変わりつつあった。自主練をする子や戦術指南書を読む子がちらほら見かけるようになった。そしててーとくもここ最近は執務室から出ることがほとんど無くなり、かなり忙しいみたい。
「なにしようかなー」
鎮守府の廊下を意味もなく歩いていると、突然それは起きた。
「きゃーーー!!提督がーーーーーー!!」
突然の悲鳴、執務室からだ、その方向に向かって走り出す。するとそこには夕張がいた。
「急に大声出してどうしたのさ!?」
「あっ!鈴谷!その…提督が…急に倒れて…」
「えっ!?」
「ちょっと改修のことで執務室まで来たら…椅子の後ろで…」
「倒れてるてーとくを見たと。取りあえずベットまで運ぶよ夕張。」
「分かったわ!」
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「じゃあ私は食堂に行ってなんか飲み物をさがしてくるね」
そう言って夕張はてーとくの部屋から出た。…にしてもここがてーとくの部屋かぁ~そういえば入るの初めてかも。見た限り必要最低限の家具や本棚があるくらいの至って普通の部屋だった。
「てーとくのばかぁ…どうして秘書艦の鈴谷に頼らないかなあ」
ずっと鈴谷は思っていた。てーとくは鈴谷だけじゃなく他の子とも隔たりがあることに。事務的な会話以外はほとんどなく、それどころか、てーとくからは滅多に話しかけることはないと今更ながら感じる。
てーとくは鈴谷たちのことどう思ってるんだろう…戦友?知り合い?それとも兵器………?
結局考えても答えは出なかった。でも何かしらの理由で鈴谷たちのことを避けてるのは間違いない。それを知るのは…少し怖い。
それでも鈴谷は諦めたくない…!いつか絶対デートくらいはしてやるんだから!
「それにしても夕張のやつ遅いな……」
なかなかやってこない夕張に若干ムカついたが、それと同時にあるものが目に付く。
「うわ…海軍関係の本ばっかり…てーとくいつも執務終わってからもここで勉強してたのかな。」
そう考えたらなんだか悲しくなってくる。鈴谷たちがもっとしっかりしていればてーとくは倒れることもなかったのに…
「お待たせ~鈴谷、って本棚の前に立って何してるの?」
「い、いや別にぃ~ただ目についただけだから。」
嘘は言ってない。
「あっ、もしかしてエロ本でも探してたの?」
「いいいいい、いやそんなことないし!!」
「しーっ…静かにしなきゃ、まだ提督寝てるじゃないの。」
「あっ…」
「鈴谷って誤魔化すのが下手すぎじゃない?」
「だから、違うって。」
「ふ~ん、まあいいけど。それとエロ本は下から2番目の棚に入ってるわよ。ねえ明石。」
「そこで私に振るのやめなさいよ。提督が倒れたと聞いて急いできたんだから。」
「ねえ二人とも…なんでそんなこと知ってるの?」
「それは部屋にカメラを…はっ!?」
「夕張。それどこにあるの?教えてよ。」
「ち、ちょっと鈴谷~目が笑ってないよーアハハハハッ…」
「今から鈴谷と演習する?もちろん夕張は装備なしで。」
「す、すみませんでしたー」
急いでカメラを撤去する夕張。そしてその間に明石が色々と手当てをしたらしい。
「ふう…あとは寝ていれば取りあえず大丈夫。ただの過労だったみたいね。って睨まないでくださいよー鈴谷さん。」
「まったく…誰のせいだと思ってんの?」
「た、確かにこれはやりすぎかなと思ってましたけど…でも…」
明石は少し言い淀った後、鈴谷に悪魔の囁きを吹きかけてきたの。
「鈴谷さんの知らない提督、知りたくないですか?」
「なっ!?」
ーーーーーーーーーー
てーとくの事を知りたくないと言ったら嘘になる。でも盗撮まがいのことでてーとくの事を知ったところで何になるというの?しかもそれが知られたくない事だったら?間違いなく嫌われ、今まで以上に距離を置かれるのは間違いない。よし、ここはキッパリと断ろう!そうすれば今まで通りだ。うん、今まで通り…
「………す、すこ……」
「う、うーん……あれここは…」
「提督の部屋です。まったく急に倒れたものですから慌てたんですよ?」
「っ…そ、そうか夕張…迷惑をかけた…」
「迷惑をかけてる自覚があるなら、今後は無茶しないでくださいね?」
「あ、ああ…」
力のない声だったがとりあえず目を覚ましたことにホッとした。と同時にもう少しで明石の策略にハマるところだった…
「ホントだよ!急に夕張の悲鳴が聞こえたから何なの!?って思ったらテートクが倒れてるじゃん!すっごく心配したんだからね!」
「わ、わかったよ…以後ないようにするから…」
「当たり前ですよ提督。あなたはここの最高責任者なんですから勝手に倒れられたら困りますよー」
「明石にも…迷惑をかけたな…」
「とりあえず今日はゆっくり休んでくださいね?ただでさえ最近あまり休んでないように思えたもので…」
「…………」
「私たちのことも頼ってくださいね。ここにいる子たち全員提督の役に立ちたいと思ってるんですよ?」
と明石は鈴谷たちに目を向けた。
「まあ、それはそれとして提督、喉乾いてるでしょう?飲み物持って来ましたから飲んでくださいね。あとタオルも持って来たので汗をよく拭いてね鈴谷さん。」
「えっ!?あたし!?」
「これも秘書艦の仕事ですよーー(^^)っ」
「い、いやそれはさすがに悪い…」
「はーい!病人はされるがままに看病されちゃってくださいねー!」
「ちょ…夕張抑えるなって…」
ーーーーーーーーーー
飲み物を飲んだ後、体の汗を拭くためてーとくは上半身裸になる。さすが軍人と言うべきか引き締まった体だ。それに見惚れつつもすぐに拭き始める。まずは背中から、続いて横腹、脇の下、首回り、お腹、胸の辺り、そして顔を拭いていく。
てーとくの体を拭いているうちにこみ上げる思い。この人を守ってあげたいと、心の底から思う。体はがっしりしているが、背はお世辞にも背が高いとはいえない。その体でこの国の命運がかかっていると思うと、やっはり1人では荷が重いのではないかと思う。
でもてーとくはあたし達になかなか心を開いてはくれない…こんなにも近くにいるのに…寂しい…
(………少しアシストでもしてあげましょうかねぇ〜)
そう心の中で思っているのが明石である。明石は鈴谷の思いを分かっている人物だ。鈍感な提督とヘタレな鈴谷、だからこそ今の状況を楽しんでる反面、もやもやしているわけでもあるのだ。
(提督、鈴谷さんいつまでたっても進展がないのが悪いんですよ…フフフッ)
「あっ、夕張ちょっと頼みたいことがあるんだけど…ってうわわっ!?」
こうして明石はうまい具合に鈴谷に向かってよろけるのだった。
ーーーーーーーーーー
鈴谷の背中に衝撃が走る。明石が鈴谷にぶつかり、そしてそれはてーとくの方向へ体勢を崩す。そして倒れてくる鈴谷に対し慌てるてーとく。そして…
鈴谷はてーとくとキスしちゃった…///
「わあっ!」
「うおあっ!」
夕張と明石が驚く声を挙げる。
「う、うおわああああああああっ!!!」
鈴谷はてーとくのことを思いっきりビンタした。
「も、もう二度とお見舞いなんてこないからねーーー!!!バカヤローーー!!!!」
とっさにてーとくの部屋から出る。
「ちょっとした冗談じゃないですかー鈴谷さん!」
明石がそう言いながら部屋を出る。
「お、おいてかないでよーー!!」
夕張も部屋から出ようとするが、提督に腕をつかまれる。
「て、提督!?」
「夕張、このことは…」
「分かってますって、誰にも言いませんよ。だから安心してください。」
「だったら良いんだ…」
顔を赤面させうっすらと涙目になっている提督。その姿にかわいいと思いつつも、なんとか慰めの言葉を掛ける夕張。
「提督、そんな顔しないでください。鈴谷だって嫌じゃなかったんです。ただ単に恥ずかしいと思っただけですからね!」
「で、でも…」
「あーもう!いいですかよーく聞いてください!鈴谷はねぇ、鈴谷は…!提督のことが好きなんですよ!!」
「………は?」
「提督がなんでこんなにも私たちと距離を置いてるのかは知りませんが、少なくとも鈴谷の気持ちには応えてあげてください。そうでなければ鈴谷がかわいそうです。」
「………」
「よく考えて答えを出してください。それがどっちになろうとも提督の考えた答えならば鈴谷は納得するでしょう。」
「………それじゃお大事になさってください…失礼します。」
夕張も部屋から出て提督一人になり、提督はただ窓の方を見ながら瞑想する。それは夕暮れになっても、夜になっても続いた。
「……ふぅ…鈴谷お前は…」
それを言う提督の姿はどこか悲しげに見えた。
ーーーーーーーーーー
あれから数日の時が流れた。うちの艦隊も再建が進み、大規模作戦も成功との報告が入った。それと引き換えに多数の提督と艦娘が犠牲になったという。
そういうこともあってか、うちの艦隊も前線部隊に配属されることになった。急な話だったけど、鈴谷たちには拒否権なんてないからね。まあそれはそれで望むところではあるのだけれど、鈴谷には一つ重大な懸念がある。それは…
あれからてーとくとまともに話せてないことだ。
てゆーかあのキスまがいなことをしたせいで、明らかに距離を置かれてるし~!明石ぃ…余計なことをしてくれたよ。
いや、そもそも今までもまともに会話したのは事務的な話で、プライベートなことは一切話したことが無いけど…無いけど!!
前線に行くことになったら戦いも厳しくなるし、何より生きて帰れる保証なんて何もない。デートどころかまともに会話することも出来なくなるんじゃ…
それだけは避けなくちゃ!幸いまだ、異動するまで少し時間がある。その間に誤解を解かなくては!
それにしても…まかりなりにもあれが鈴谷のファーストキスなんだよね…
ーーーーーーーーーー
「さてと、どうする?」
そうは思ったものの、実際のところどうしていいかは分からない。誰かに相談する?それとも少し自分で考える?
結論が出ない。こういう時、世間の女の子たちはどうしているのか興味がある。そして自分自身の不甲斐なさが嫌になってくる。そうこう悩んでいるうちに執務室の前まで来てしまった。今日もまたぎくしゃくしたまま過ごすのか…そう思った。
「失礼しまーす。きょうもよろしく!」
鈴谷はいつもどうりの明るいあいさつをする…が今日は様子が違った。具体的にはてーとくがいないのだ。いつもだったら鈴谷が来る前に仕事をしているあのてーとくがいない。いったいどうしたのかと思っていると、突然鎮守府全体の放送が流れてきた。
「あー提督だ。急に放送をしてしまったことは申し訳ない。だがどうしても全員に通達したいことがあるんだ。」
いったい何だろうか?まさか異動の予定が早まったとか!?
「今日から異動するまでの間、君たちには休暇を取らせる。これはここに所属している艦娘全員に該当する。そして拒否することは認めない。」
それは予想外の言葉だった。もうじき前線に配属されるこの時に?鈴谷はてーとくの意図が分からなかった。
「そして、もう一つ連絡事項がある。本日19:00に艦娘全員食堂に集合するように。以上だ。」
放送が終わる。そしてしばらくするとてーとくが執務室に入ってきた。
「鈴谷、おはよう。分かってるとは思うが今日から君たちは休暇に入る。そして私もな。」
「えっ!?てーとくもなの!ってゆーか突然休暇ってどういうことなの!?」
「ここに来るまでにも言われたよいろんな子に。理由は…今は聞かないでおいてくれないか?」
「なんでさ?」
てーとくはそれ以上喋らなかった。こういう時のてーとくは最後まで喋らないから詮索しても意味がないのだ。
「はーっ、分かった。じゃあ鈴谷も休暇に入るからね。あと、自分一人だけで仕事しないよーに!わかった!?」
「分かってるさ。少しの間の休暇、存分に楽しめよ。」
こうして鈴谷たちにはしばらくの間休養が与えられることになった。
ーーーーーーーーーー
食堂に集まるまでの時間まで何をしようか悩んでいると、後ろから声を掛けられる。
「おーい!!鈴谷ー!おーい!!」
「あっ、衣笠じゃん!ちーっす!!」
声をかけてきたのは衣笠だった。衣笠とはほぼ同じ時期に着任したこともあって、この鎮守府では一番仲がいい艦娘だ。ノリもいいし基本的に休みの日には衣笠といることがほとんどである。
「鈴谷ーこれからだけどなんか予定ある?」
「いや、特にないよ~」
「そりゃよかった。休みといっても秘書艦の鈴谷さまには、提督と何かしらの予定でもあるんじゃないかと思ってさ~」ニヤニヤ
「何にもないよ~だってあの提督だもん!」
「ふむふむ、いまだに進展なしか。いい加減押し倒せばいいのに~きっとイチコ…って!いだだだだっ!!鼻摘ままないで!!!んあっーー!」
「余計な事言わないの!で、なんか用なの?」
「いたたたたっ…いや特に用事がなかったら、私の部屋であそぼーと思ったのさ。もう他にも誘ってるからさー」
「もち、いいよー!じゃあ久しぶりに間宮でも行こうよ!」
「さんせー!鈴谷のおごりね!」
「割り勘だっつーの!」
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それから鈴谷たちは衣笠の部屋に行き、すでに部屋で待っていた球磨と阿賀野で映画を見たり、テレビを見たり、ただただゴロゴロしたりと楽しい休暇を過ごしていた。そしてあっという間に昼になり衣笠が提案をする。
「じゃんけんで負けた人は私たちの昼を作ってもらいまーす!!」
衣笠を除いて全員が不満を挙げたが、最終的にはじゃんけんをして鈴谷は負けたの。そして今は部屋のキッチンを借りて料理をしようとしたら、こんどは阿賀野がこう言った。
「阿賀野、スパゲッティがいいな~♪」
「いや、鈴谷はカレーを作ろうと…」
「はーい!衣笠さんもスパゲッティがいいでーす!」
「鈴谷のカレーは金曜日になったら食堂で食べられるから、球磨もスパゲッティがいいクマ~♪」
「ほら、早くスパゲッティの材料買ってきなさい鈴谷~」
「それが作ってもらう側の言うことか!!」
鈴谷はそう言い衣笠の部屋を出てスパゲッティの材料を買う。酒保で材料を買ってスパゲッティを作り始める。
まずった…鈴谷は悟った。明らかに茹で時間が長すぎて麺が太い。理由は茹で時間を間違えたからだ、4分くらいオーバーしている。
若干気落ちしつつも、麺の上にかけるだけのソースを入れ、パスタが完成する。
「なんかもちゃもちゃするんだけどー」
「麺ふっと!!どんだけ茹でたのよ!!」
「ぐーーーーーまーーーーーー!!」
「文句言わないで早く食べろっつーの!!」
「だっておいしくないもん!!」
「まずいじゃない阿賀野!!」
「そこまで言ってないじゃない!!」
「早く食べろって言うけど、こんな山盛りのパスタ早く食べれないって!もーー!」
「たっぷりと味わってもらうからね衣笠~♪」
「そうですねwwwたっぷりあるねwwwww」
「……………」
「どうしたの球磨、死んだ魚の目してるじゃん。」
「……………鈴谷」
「…なに?」
「もう少し頑張るクマ」
「はい…」
ーーーーーーーーーー
どんちゃん騒ぎの昼食も終え、その後も鈴谷は衣笠、阿賀野、球磨と共に良き休日を過ごしていた。そしてあっという間に食堂に集まる時間になった。
「さて、そろそろ時間かな。」
「ち、ちょっと待って鈴谷!!このままビリじゃ終われないよ!」
「人生ゲームなんて、2回もやるようなものじゃないって阿賀野。はい、さっさと片付けるよー。」
「ところで提督はみんなを集めて何するんだろうね?」
「この時間で食堂なんて言ったら、だいたい分かるクマ。」
「ちょっと手伝ってよー2人とも!」
「1位になった球磨がやることじゃないクマ♪」
「えーっと…3位の衣笠さんがするような事じゃないよー。」
「ざけんなーーー!!!」
鈴谷たちは、10分遅刻した。
ーーーーーーーーーー
そして食堂では、球磨…と言うよりおそらく全員が思った事であろう、今までには無かった豪勢な食事がズラリと並べられていた。その光景を見て居ても立っても居られない駆逐艦の面々と一部の空母。鈴谷たちも例外ではなかった、衣笠と阿賀野は目をキラキラさせ、球磨はまともに言葉すら発せず鳴き声なのか、威嚇なのか分からない状態になっていた。
てーとくの話はそこそこにパーティーが始まった。食べすぎた者や飲みすぎた者、普段は余り喋らない子やクールな子も心なしか楽しんでいるように思えた。それはおそらくもうじきもっと厳しい戦いがあるのも関係しているだろう。
パーティーも終盤になると、飲んだくれは眠りにつき、他の一部の子は料理が無くなったからなのか、片づけをしていた。鈴谷もそれを手伝い、粗方済んだころにはもう時計は23時を過ぎていた。
ほどなくしてパーティーも終わり、それぞれが食堂から出ていく。パーティーは楽しかったがこうして終わってみると、一抹の寂しさを感じた。
「はあー疲れた…」
お風呂に入り、歯磨きをして鈴谷はベットにうつぶせに倒れてそう呟く。すると突然ドアのノック音が響く。鈴谷は若干煩わしいと思ったが部屋のドアを開ける。そこにはてーとくがいた。
「ほうーてーとくじゃんちーっす!どうしたのこんな時間にさ?」
「いや、仕事が休みといっても流石に夜の見回りくらいはしとかないと思ってさ。秘書艦の仕事としてちょっと来てもらえないかと思ったんだけど、どうかな?」
鈴谷はてーとくの発言が気になった。普段はてーとく1人でやってたのに急に『秘書艦の仕事』で誘われたのだ。何かあると思いながらも、今日は朝にてーとくと話して以来顔も会わせなかったので鈴谷は付いていくことにした。
「うーんもうしょうがないなぁーいいよ付いてっても。」
「そうか、ありがとう鈴谷。」
そういっててーとくは少しだけはにかむように笑った。
『!!てーとく///い、今のは反則だよ~もう~!!!』
「どうしたんだ鈴谷?」
「い、いやなんでもないよ~!さあさあもう行こうよ!ねっ!」
慌てるてーとくをよそに急いで部屋を出る鈴谷。その後姿を見ながら提督はある決心を固めていた…
ーーーーーーーーーー
さて、鎮守府の見回りといっても範囲は膨大、すべての確認を終えるまで約一時間もかかってしまい、時計の針はとっくに0時を過ぎていた。てーとくは鎮守府内に戻るのかと思いきや、『最後に見ておきたいところがある』と言って足早に歩いていく。そして着いた場所は鎮守府のはずれにある灯台だった。
「うい~こんなところまで見回るんだー、結構大変だね。」
「………………」
「てーとく、前から思ってたけどほんとに働きすぎ!だからあの時倒れたんだよ!」
「………………」
「てーとく聞いてる?」
「!?」
鈴谷の突然の上目遣いにたじろぐ提督。
「もー!ちゃんと聞いてないと怒るんだからね!」
「いやーすまん。ちょっとな。」
「まあいいけど、それで見回りはこれで終わり?」
「まあ…これで一通り見終わったんだけど…」
「??なーに?」
「少し鈴谷と話がしたい良いか?」
「へっ!?…え、えっと、その…」
「嫌だったら…」
「べ、別に嫌じゃないし!てーとくの話したいことって何?」
「…………取りあえず座ろうか。」
「うん……」
ーーーーーーーーーー
鈴谷とてーとくが座り、少しばかりの沈黙の後先に口を開いたのはてーとくだった。
「さて、何から話そうか。」
「ちょ!話すこと決めてなかったの!?」
「いや、よくよく考えてみれば鈴谷と話すなんてこと今まであんまりなかったからさ、思いのほか緊張しちゃって…」
「わかった、わかった!てーとくは話下手だもんね。じゃあまずは鈴谷の話を聞いてよ!」
「鈴谷は自分に話したいことでもあるのか?」
「たーーーーーーっくさんあるんだよ!!てーとく♪今夜はとことん付き合ってもらうよーー!」
それからは鈴谷は普段、衣笠や阿賀野と球磨と仲がいいことや、今日の休暇の話のこともたくさん話した。鈴谷が一時期伊勢さんに弟子入りをしていた時の話もした。北方棲姫とのこともたくさん話した。そして、鈴谷が初めてこの鎮守府に来た頃の話も。鈴谷は時間も忘れるくらいたくさん話しちゃった!てーとくは時折相打ちを打ちながら鈴谷の話を聞いていただけだったけど、いままで無かったことだからそれだけでも嬉しかった。そんなこんなで話をしていたら時間は1時をとうに過ぎていた。
「あちゃーだいぶ話しちゃったね。ごめんね!こんな長話に付き合ってもらっちゃって!」
「全然構わないさ。今まで知らなかった鈴谷のことも聞くことも出来たから良かったよ。」
「それなら良かった!じゃあ次はてーとくの番だよ!鈴谷もてーとくのこといろいろ知りたいなぁ~♪」
「まあ、つまらない話かもしれないよ?自分の話なんて。」
「いいの!鈴谷はてーとくのことを聞きたいの!」
「よし分かった。じゃあ最初は…」
鈴谷はてーとくの話を真剣に聞いた。てーとくの子供のころの話や、高校を卒業した後は一旦は普通の会社に就職していたことや、その会社を突然辞めなくなってはいけなくなったことも話してくれた。そしてある時急に妖精が見えるようになって、その妖精に提督になってくれと要請され、てーとくはその妖精のお願いを聞き入れてそのまま提督になったこと。でも提督の仕事になかなか慣れなくて最初は失敗を重ねてしまったことも赤裸々に話してくれた。
こうしててーとくの話を聞いていると鈴谷はてーとくのことを何にも知らなかったとつくづく実感させられる。これでもてーとくに一番長いこと隣にいたはずなのに。なんだか寂しい思いを感じた。
「さて、自分の話はこれくらいだけど…つまらなかったろ?」
「ううん全然。むしろてーとくのことをいろいろ知ることが出来て嬉しいよ!ありがと!」
「…………鈴谷1つ聞きたいことがある。」
「うん?なにてーとく?」
「鈴谷はどうして自分のことをこんなにも知りたいと思ったんだ?」
「…………」
「自分は鈴谷に対しては、仕事の話以外ほとんどと言っていいほど会話をしてこなかったし、特別何をしたわけでもない。それなのにどうしていつも嫌な顔せず秘書艦の仕事をしてくれるんだ?」
「自分はそれをどうしても鈴谷に聞きたい。」
「…………」
ーーーーーーーーーー
てーとくの質問の意味は何だろう?それが分からないまま答えてもいいのだろうか?はっきり言うと鈴谷はこの質問の答えを持っている。それはもちろん…
てーとくのことが好きだから
ただそれだけ。それだけで十分。でも今それを言ってもいいのだろうか?その不安が頭をよぎる。
でも…これはチャンス、チャンスじゃん!!ここで言わなきゃ多分ずっと言わないまま異動する。そしてもしかしたら…沈むかもしれない。
……………………うん…………うん!
「そ、それはね………」
「てーとく!あなたのことがだいすきだからだよ!!」
…………ついに言ってしまった。今のこの思いを、鈴谷の思いを言っちゃった!!
どうしようものすごくはずかしいてーとくのかおがみれないやっばやばいよこれほんとまじどうしよう
「…………鈴谷」
「…………」
「正直言うと…鈴谷が自分に対して好きって言ってもらえるとは思ってなかった。むしろ苦手なんじゃないかと思ってた。」
「…………」
「これは…告白ってことなんだよね。」
「…………うん」
「鈴谷…」
「……!!??」
えっ!?今鈴谷抱きしめられてる?うっそ信じられないあのてーとくが…
恥ずかしい…でも…嬉しい…ああっ…これがてーとくの優しさ…
出来ることならこのまま時間が止まってくれたらいいのに……
ーーーーーーーーーー
「鈴谷、こんな自分を好きになってくれてありがとう。」
「うん、鈴谷急に抱きしめられてびっくりしちゃったけど、てーとくの気持ちも分かったしそれだけでも十分なんだけど…」
「やっぱり言葉で聞きたいなあ~!鈴谷だってこれでも勇気を出して言ったんだからね!」
「え、えっとそれは~……」
「ほれほれ~♪言ってくれるまで止めないぞ~♪」
「……………っっ!」
「こういう時じゃないと素直になれないぞ~♪」
「…ふふふっ…やっぱり言えない?」
「でも大丈夫!言葉に出してくれなくてもてーとくの今の反応で分かるからね。だから…」
「これからも…ずっと一緒にいようね!てーとく!!!」
ーーーーーーーーーー
これだけを書くのに三時間くらいかかった。
そしてこれが前半くらい。5月30日
意味深な最後にしました。5月30日
今回はここまで。ラブコメ要素どこいった?
そしてまったく口調が鈴谷じゃないというね。5月31日
自分の思い描く伊勢さんが書けて良かった。こういう伊勢あんまり見かけないので。
そして次も鈴谷と伊勢の絡みです。5月31日
再び伊勢パートでした。次からはまたラブこれに戻します。6月1日
中途半端ですが今日はここまで。明石さんは裏表のない素晴らしい人です。
そして1000pvありがとうございます!6月5日
だいぶ構成に苦労しましたが何とか形にすることが出来ました!
看病するssはたくさんありますが、自分が書くとなんでこんなにもイチャイチャできないんだろうか。
そして物語は終盤に入っていきます。よろしくお願いします!6月11日
早く鈴谷を蕩ける顔にしたい。
あと、この物語楽しんでいただけてますか?楽しんでいただけてるのならば幸いです。6月13日
というわけで休みパートでした。パスタの茹ですぎは誰もが経験することだと思う。
次はおそらく食堂パートになるかと思います。よろしく!
あと2000PVありがとうございます!6月17日
食堂パートを書こうと思いましたが、かなり長くなりそうだったので取りやめました。
この話はあくまで鈴谷のラブコメなのでご了承ください。
あと書いてる途中でctrlキーを間違えて押してしまい、保存しないで戻ってしまい書いたの全部消えたのはちょっと落ち込んだ。こういった経験は皆さんありますでしょうか?6月24日
次回最終回に出来たらいいと思います。6月29日
これにて自分の中ではこの物語は完結なんですが、後日談とか要望があれば可能な限り応えたいと思います。
何もなければこのまま完結して新しい話の構想に入ります。
最後になりましたが、こんな拙い文章力でなおかつ鈴谷が好きなだけで始めたこのssを見てくださってありがとうございます!また会いましょう!6月30日
3000PVありがとうございます!6月30日
完結しました!7月3日
生きて帰ってきてくれ…
1の人コメントありがとう!
結構あっさり伊勢さんが救出しました!
楽しんでるぜ!
ゆっくりでも良いので頑張って下さいね!
3の人ありがとうございます!拙い文章ですがよろしくです!
お疲れ様でした!次回作にも期待してます!
5の人ありがとうございます!よろしければまた!
6は自分です…すいません