海未「私の憧れ」
穂乃果の家で穂乃果と海未ちゃんの昔の話をします。
今日は、久しぶりの休日だ。ミューズの
活動がないときでも弓道部の練習があったり逆もまた然りで…それで、今日は穂乃果と穂乃果の家で2人だけで話そうということになっています。久しぶりの穂乃果の家…楽しみです。
穂乃果の家
5分前ですか…まぁ穂乃果のことですし
ピンポーン
二階から、ドタドタと物凄いで準備をしている音が聞こえる。また寝坊ですか…
二階の窓から、穂乃果は身を乗り出して
穂乃果「海未ちゃん!やっと来たね!待ちくたびれたよ!入ってていいよ!」
私が穂乃果の家のドアを開けると、穂乃果は物凄い速さで階段を降りてきた。その素早さを遅刻しないために使ってくださいとツッコミたくなる気持ちを抑えながら久しぶりの穂乃果の家に入った
海未「お邪魔します」
ほの母「あら、海未ちゃん!久しぶりねこんな穂乃果がお世話になってます」
家に入ると、穂乃果のお母さんが厨房から声をかけてくれた
海未「いえいえ、いつも穂乃果に助けてもらっています」
穂乃果「もぉ〜お母さん!穂乃果をまだ子供扱いして!」
ほの母「今日も、いつも通り寝坊してたじゃないの、…海未ちゃん今日はゆっくりしていって!」
海未「では、お言葉に甘えて…」
穂乃果「ここで話すのもなんだし居間行こ!」
ーーーーーーー
居間
穂乃果「雪穂ー!お茶‼︎」
雪穂「はいはい…まったく…人使いが荒いったらありゃしない…あっ海未さん!姉がお世話になっています」ペコリ
雪穂は、穂乃果の妹で姉とはまるで正反対な人です。まぁ正反対といってもなんだかんだで雪穂もおっちょこちょいですけど…
海未「やはり、穂乃果の妹の雪穂は礼儀正しいですね。穂乃果ときたら…」
穂乃果「聞こえてるよ海未ちゃん‼︎」
雪穂「お姉ちゃんが言ってたんですけど今日は、2人だけで秘密の話をするとかしないとか?」
穂乃果「そうだよね!海未ちゃんのあんな話やこんな話まで満足するまで帰さないからね‼︎」
あんな話やこんな話って何ですか…
海未「じゃあ何話します?」
穂乃果「ハイハイハイ‼︎えっとねー…」
海未「考えてから手をあげてくださいよ」
雪穂「海未さん、私がリクエストいいですか?」
海未「構いませんよ」
すると雪穂は
「私、海未さんにお姉ちゃんがいるって聞いたことがあるんですけど、そのお姉ちゃんにまつわる話を聞きたいです」
お姉ちゃん…か
海未「いいでしょう…それじゃあ私が幼かった頃の話です」
小さい頃の私は、
臆病で
泣き虫で
人見知りで…
そんな私を変えてくれたのは、穂乃果、ことりはもちろんのことですがもう一人いるんです。
小学二年生の頃、その時は穂乃果とは友達ではありませんでした。私は、舞踊に弓道、剣道といかにも日本‼︎みたいな家系で育ちました。その園田家の長女として生まれた姉は、とても気まぐれな人で…例えるなら穂乃果!あなたみたいな人です。姉は、努力しなくてもなんでもできる…つまり私みたいな努力家と違って、天才だったわけで私とは正反対でした。私は単純にそんな姉を尊敬していました。
穂乃果「海未ちゃんのお姉ちゃんって今なにしてるの?」
海未「あの人のことですから、世界中を旅していますよ…」
本当にあの人は…気まぐれすぎます。だって成人式が終わって2日で、外の景色を見たいのでと置き手紙を残してイギリスへ旅立ってしまうんですよ⁉︎あぁ話が逸れました。
小学二年生の頃の私は、人見知りで気軽に喋れる友達がいなかったのです。今も人見知りがありますが…そして、下校の時にいつも姉と一緒に帰っていました。
姉「今日の学校は楽しかった?」
海未「はい!とても楽しかったですよ!
でも…」
姉「どうしたの?」
海未「い、いえ!なんでもないです!」
この頃の私は、姉に友達がいないことを知られたくなかったんでしょうね。クラスの子に話しかけるのが怖くて怖くて…
雪穂「意外ですね…海未さんがそんなに人見知りだったなんて…」
海未「その人見知りは、姉によって克服するんですけどね」
穂乃果「海未ちゃん凄かったんだよ!初めて会った時なんか足ガクガクでさ!」
海未「もぅ穂乃果!」
友達を作るために私は、社交的な姉に質問をしてみました。
自宅
海未「お姉ちゃん!どうしてお姉ちゃんは、友達がいっぱいできるの?」
姉「うーん、いつも笑顔で話してるからかな…ほら!人って第一印象が大事っていうし!」
海未「笑顔ですか…」メモメモ
ーーーーーーー
学校
さて、今日こそ笑顔作戦!
園田海未、笑顔ですよ!
ニコッ
モブ子A「園田…さん?どうしたのそんな顔して…具合悪いの?」
海未「え?」
不思議に思って鏡を見てみると、そこにはまるで狂ったピエロのような笑顔が…
海未「…」バタッ
完全に不覚でした。作り笑いがこんなに難しいなんて…しかも今の笑顔でクラスメイトから、すごい目で見られるように…
穂乃果「海未ちゃん、修羅場くぐり抜けてきてるんだね…」
なかなか深刻そうな顔をして穂乃果がつぶやく。
海未「あの時は、顔から火が出ると思いましたよ、実際失神してしまいましたし…」
このことで大失敗をした私は、姉に相談をします。
ーーーーーーー
自宅
姉「笑顔が作れない?どれ、一回やってみな?」
海未「こう…でしょうか?」ニコッ
姉「これは、なかなか…」
その顔からして、大体は予想できた。
海未「どうすればいいでしょうか!友達を作りたいんです!」
姉は、真剣な顔をしてから
姉「…よし!公園行こう!」
海未「え?なんでですか?」
姉「いいからいいから!」
突然のことだった、姉曰く公園は友達を作るのにもってこいだということで…半信半疑の私は、渋々公園へ行きました。
雪穂「海未さんのお姉さんって、うちのお姉ちゃんみたいですね、やるったらやるみたいな…」
海未「今思うと、穂乃果そっくりでしたね…」
公園に行くと、穂乃果、ことりたちがかくれんぼをしていました。もちろん当時はそんなこと知るはずなくただのクラスメイトでしたから
姉「よーし、海未!あの子たちのところへ行って、仲間に入れてもらいな!」
あの頃の私には無謀すぎるミッションだった。そんなことできるはずもなく
海未「むっ無理ですよ!私にはできません!」
姉「そんなこと言ってるから、いつまでたっても友達を作れないんでしょ!さっ早く!」
姉は、そっと私の背中を押してくれた
穂乃果「…あなただあれ?」
海未「えっと…やっぱり無理ですっ!」ダッ
臆病な私は、その場から立ち去りました。やだって言われるのが怖くて、嫌いって言われるのが怖くて…
姉「はぁ…木の陰に隠れてても意味ないよ…しょうがないなぁ!」
海未「どうしよう…逃げて来ちゃった…」
タッタッタッ
誰かの足音が聞こえる、誰?
怖い…
?「みぃーつけた‼︎次は、あなたが鬼ね!」
顔をみると、髪はオレンジでとても綺麗な目をしている女の子だった。
?「私は高坂穂乃果!よろしくね!あなたの名前は?」
胸が爆発しそうだ、逃げたくなった…でもここで引き下がるわけには…
海未「海未!そ、園田海未って言います!」
穂乃果「海未ちゃんか…よろしくね!ほら、次は海未ちゃんが鬼だよ!」
海未「わぁ…はい!」
姉「よかったよかった…」
ーーーーーーー
姉「もうそろそろ、帰るよー」
海未「はーいお姉ちゃん!」ニコッ
姉「穂乃果ちゃん!海未に声かけてくれてありがとね!」
穂乃果「ううん、楽しかったから全然大丈夫だよ!海未ちゃん!また遊ぼうね!」
海未「はい!」
姉「海未ちゃんと笑えるじゃん!」
そのとき私は、生まれて初めて友達と遊んで笑えました
海未「えへへ…」
ーーーーーーー
海未「こんな具合で穂乃果たちと友達になったのです」
雪穂「へぇーねえ、お姉ちゃ……ハァ…寝てるし」バシッ
雪穂は、机にあった雑誌で穂乃果の頭を叩いた。すると穂乃果は、どうやら寝ぼけているようで
穂乃果「⁉︎戦争か⁉︎」
海未「なに馬鹿なこと言ってるんですか…」
雪穂「今日は海未さんと秘密の話するんじゃなかったの?」
穂乃果「そうだよ!まさか穂乃果が忘れて、いつの間にか寝てたとでも思ってるの⁉︎」
穂乃果…相変わらずあなたは嘘をつくのが苦手ですね…
海未「バレバレですよ、さて続きいきますよ」
中学2年生のころ私は姉と喧嘩をしました。
姉「じゃあ行ってきます。ついて来ちゃダメよ?」
事の発端は、弓道のことでした。いつも通りに、練習に励んでいると姉が出かけに行くのが見えました。それも、毎日。
姉も、前までは一緒に練習をしていたのに…不思議に思って姉に質問をしたんです。
海未「お姉ちゃん、最近どうしましたか?毎日出かけているようなので…」
すると姉は、その話に触れられたくなかったようで
姉「なんでもないよ、友達と遊びに行ってるだけ…海未は、穂乃果ちゃんたちとちゃんと仲良くしてる?」
海未「もちろんです!お姉ちゃんもいくら上手に出来るからってしっかり練習もしないと、ダメですよ‼︎」
私は、昔から姉を目標にして弓道をしてきましたので、目標にしている姉がサボっているように見えていたんです。
ーーーーーーー
数日後
その日も、姉は出かけて行きます。もうこれで1週間です!あれだけ言ってるのに練習に来ない姉を叱ろうとこっそり後をついて行きました。
海未「もう堪忍袋の尾が切れました!今日こそはお姉ちゃんに言い聞かせます‼︎」
姉は、1人でケーキ屋へ向かっていました。練習をサボるだけでなく、1人でこっそりケーキを食べてるなんて…
ここで私は限界でした。私は、姉の手を掴み言いました。
海未「お姉ちゃん!何してるんですか⁉︎こんなところほっつき歩いて、さぁ家に帰って練…」パンッ
右頬が痛いヒリヒリする
姉「なんで…なんでいるのよ⁉︎あれだけ言ったじゃない‼︎」
私は、怒られました。それも姉は今まで見せたことのない鬼の形相で…
海未「ヒッ…ごめんなさい」ダッ
姉「ちょっ…海未!」
そのとき、怖くて怖くてたまらなくなり逃げ出しました。
穂乃果「あの海未ちゃんをおびえさせるって…海未ちゃんのお姉ちゃんって鬼か何か?」
海未「あの時の顔は今でも忘れられません…」
ーーーーーーー
海未の部屋
その後私は、部屋にこもっていました。
すると
コンコン
姉「海未…さっきはごめん。ついカッとなっちゃって…海未、今日ってなんの日かわかる?」
海未「今日ですか?…分かりません」
姉「フフッやっぱりあなた面白いわ…もしよかったら下に降りてきてくれない?
できたらでいいわ…それじゃ」
それだけ言うと姉は立ち去った。いつもはあんなに明るくて呑気な姉がこんなに真剣に語るなんて…
海未「行きますか…」
私は、重い足取りで階段を降りて行きました。するとあたりが真っ暗でした。
海未「何なんですかあの人は、下に降りて来いと言って行ったら誰もいないじゃないですか…」
私は、ブツブツ文句を言いつつ電気をつけた。
姉「海未‼︎誕生日おめでとう‼︎」パーン
明るくなった途端に、クラッカーの音が部屋中に響いた。唖然とする私に姉は
姉「今日は、3月15日ですよ。14歳の園田海未さん!」
あっ私誕生日だった…
穂乃果「気づくの遅くない?」
海未「あの時は、最後の大会が近くて誕生日なんて忘れてました…」
姉「あのさ…私ここ一週間ぐらい出かけていたでしょ?それ海未のプレゼントやケーキを選んだりしてたんだ。ごめんね心配させて…」
姉は、頬を染めながら告白した。なんだそういう事か…
海未「ごめんなさい、そんなことも知らずに私は…」
姉「いいってことよ!それより、プレゼント開けて見て!」
そう言うと姉は、薄い箱を取り出した。開けてみると…
海未「詩集?」
包み紙の中には、一冊の詩集が入っていた。
姉「海未ってさ、しっかりしてそうで意外なところでくじけちゃうでしょ?そんな時に、少しでも海未を勇気付けたかったから…試合も近いしね!」
海未「フフッ、ありがとうございます!
」
ーーーーーーー
海未「この出来事のせいで私が黒歴史を残す事になったんですよ、まぁその詩集のおかげで何度も立ち直れましたが」
雪穂「黒歴史?」
そのとき穂乃果は口を滑らして
穂乃果「海未ちゃんったらその詩集が気に入ってこっそりノートにポ…」
海未「そのことは、3人だけの秘密でしたよね…ねぇ穂乃果?」ニコッ
穂乃果の顔は凍りついた。そもそも、あんな年頃の子に詩集なんてプレゼントするのが悪いと思います。
海未「さて、それでは穂乃果の番です」
穂乃果「うーん…よし!じゃあこの話!」
ここから先は、穂乃果視点です
穂乃果「海未ちゃん、ほむまんってどうやって出来たかしってる?」
海未ちゃんは、首を傾げている
穂乃果「これはね…」
ーーーーーーー
ちょうど1年前くらい、高坂家で新メニュー開発会議があったのこの時のほむらは、新しい商品が出なくてお客さんも少しずつ減っていっていた。
ほの母「これから始めます。何かアイデアがある人は?」
穂乃果「ハイ!私は、パン饅頭がいいと思う!ご飯が飽きちゃったし…中にあんことか入れたらいいと思う!」
もちろんそんなことはだめで
ほの母「却下。次の人は?」
雪穂「ハイ!ここは、和菓子から一転して洋菓子を売り出そう!和と洋のミックス!どう⁉︎ようかんケーキとか」
ほの父「…」ソンナノツクレナイ
穂乃果「じゃあどうするのさ〜」
結局、その時にいい意見が出ることはなかったの
海未「理由がご飯が飽きたからって…雪穂のほうがまともじゃないですか」
穂乃果「わたしだって、必死に考えたんだよ‼︎」
ーーーーーーー
ある日、私が店番をしている時
ガラッ
穂乃果「いらっしゃいませ!…ん?」
どこかで見たことあるようなないような女の人が来店した。うまくおもいだせない
女「おすすめってあります?なんかこう新商品みたいなの」
穂乃果「ごめんなさい、今いいアイデアが思いつかなくて…」
女「あら、そうなの?私でよければ何か手伝いましょうか?時間はたっぷりあるはずだし…」
お客さんの意見も取り入れたいしね…
穂乃果「ぜひ、お願いします‼︎」
女「元気があっていいね!あなた名前は?」
穂乃果「高坂穂乃果です!」
そのとき女の人の顔が変わった
女「高坂…高坂?…‼︎あなた海未とお友達の!」
穂乃果「なんでそのこと?」
女「いつも、うちの海未がお世話になっております。私、園田海未の姉です」
海未「ストップ!まさかあの時…」
穂乃果「まぁまぁ落ち着いて…」
ーーーーーー
穂乃果「園田さん、お願いします!」
姉「最初にいきなりだけど意見を言わせてもらうわね。この店は勿体無い。ほら、周りを見てみて確かにこの店の外観は綺麗だけれど、重要な中身、つまり商品にインパクトがないのよ!インパクトがないということは、一度来てもらったらもう次はこないわ。この店ならではの商品を作ればいいと思うの。」
穂乃果「中身?インパクト?」
姉「少し難しかったかしらね?簡単に言うと、この店ならではの商品を作ることこのことが重要よ!」
流石、園田家はみんな的確な指示や評価ができるのか…さすがの一言に尽きる…
穂乃果「ほむら…」
姉「ん?ほむら?」
穂乃果「うちの店の名前です。この名前を使っていけば…」
姉「そう!穂乃果ちゃん鋭いわね、店の名前を使えば頭に残りやすいの。ほむら…ほむら…ほむまん‼︎」
穂乃果「ほむまん?ほむら+まんじゅうですか?」
姉「いいんじゃない⁉︎中にあんこを入れた揚げ饅頭!」
穂乃果「それだ!ありがとうございます!ぜひこのアイデアを使わしてもらいます!」
姉「いいのよ、…ヤバい!もう時間みたいまた今度来れたらほむまん食べさせてもらうわ、それじゃあ!」
そう言うと、勢いよく店から出て行った。その、10秒後
ガラッ!
海未「すみません!姉を見ませんでしたか?あの人私との約束をすっぽかして…」ハァハァ
海未ちゃんの話によると、これから一緒に遠征に行くみたいだった。でも私は
穂乃果「ごめん…みてないや!」
海未ちゃんのおかげでほむまんができました!
ーーーーーーー
海未「なんであの時嘘をついたのですか?」ギュゥゥ
穂乃果「痛いよ、海未ちゃん!あれは仕方なく…」
海未「仕方なく…?」ギュゥゥ
穂乃果「ごめんなさーい」
♬〜絵里からのメールだった
ハラショー!今、ロシアにいるのだけれどあなたのお姉さまにあったわ!あなたと違ってまるで穂乃果みたいな人ね、正直驚いたわ…姉妹でこんなに違うだなんてね…あと、お姉さまからの伝言よ「今日の夕方頃そっちに帰ってきます」だそうよ!久しぶりの再会をたのしんで!
ロシアって…飛び回りすぎです…
穂乃果「本当にすごいね、海未ちゃんのお姉ちゃんは…」
今は、4時ですか…帰ってくるのは明日になるんじゃ…
ガラッ!
?「サップラーイズ‼︎」パーン
3人「…」ポカーン
姉「園田さんだよ!海未がお世話になっています!海未元気だった?」
海未「お姉ちゃん?なんでここに?」
姉「絵里ちゃんとドッキリを仕掛けたの!昔、ロシアに行った時に偶然知り合ってね…昨日帰ってきたから、驚かせようと思って!あっ高坂さんのお母さんには許可とってるから」
姉を見ると、三角帽子に鼻メガネ…恥ずかしくなります。でも久しぶりに会えてよかった…
穂乃果「海未ちゃんそっくりだね…」
姉「いや〜照れちゃうな〜そんなにまじまじと見られるのは…」
海未「何言ってるんですか…もう家には行ったのですか?」
姉「1回顔出してきたよ!いや〜それにしても大きくなったね海未!姉として嬉しいよ!」
海未「あなたは相変わらず見たいですね…」
姉「お褒めの言葉として受け取っておくわ、可愛い妹の顔も見れたことだし…じゃあそろそろお別れね」
海未「⁉︎もうですか?」
姉「ごめんね、海外からの仕事が山のようにあってまぁ楽しいからいいのだけれど…海未も自分のやりたいことをやれるような人になりなさいよ!約束よ!それではみなさんお元気で!」
ガララッ
嵐のように去っていった。いつもそうだった。気づいたらいなくなっている
穂乃果「カッコいいなぁ海未ちゃんの
お姉ちゃんは…ワイルドだね」
海未「あなた、ワイルドの意味履き違えていますよ…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私は、姉をそれでも尊敬している。
姉には感謝してもしきれないほどのことを教えてもらった。このことを、私なりの方法でいろいろな人に伝えてゆきたい
穂乃果「海未ちゃん、アメリカ行っちゃうの?」
穂乃果は、目をウルウルさせて訴えかける
海未「すみません、4年前の約束を果たさなければいけません。…そもそも一度決めたことは変えませんから!」
穂乃果「海未ちゃん…お姉ちゃんみたいになったね」
穂乃果は、微笑んだ。穂乃果に、高校卒業後から一度も会っていなかったのもあるせいか、とても大人っぽい顔つきになっていた。
大学では、ひたすら英語にロシア語イタリア語フランス語といろいろな国の言葉を勉強した。
20歳になったらやりたいことがあったから。それは、世界中を旅すること。姉の背中を追いかけて…
海未「待っていてくださいね!」
このSSへのコメント