イザナ「長道モテすぎ!」続編
イザナ「長道モテすぎ」の続編です。まずはそちらから見てもらえると嬉しいです。原作がどうなろうと、誰が何と言おうと私は長道×イザナを推します!
長道とデートをすることになったイザナ。デートの準備は佐々木の力を借り何とか済ましたが、いまいちデートに誘った長道の真意をつかめずにいた。一方長道はヒ山に何やらアドバイスを受けていた。
ーーイザナ部屋ーー
イザナ「デート、何着ていこうかなぁ・・。」
ベットの上で足をパタパタしながらつぶやく。
あの約束のあと、早速長道親衛隊に属していない仄達に相談にいった。しかし・・・。
イザナ(仄達の私服があんなにダサいなんて。僕だってオシャレなほうじゃないけどアレよりマシだよなぁ。)
クローン技術で量産化された仄シリーズ。
見た目は年頃の女の子だが、精神年齢は5歳程度なので、オシャレや恋愛には全く興味なし(中には例外もいるが)、イザナにアドバイスできるはずもなかった。
イザナ(星白、纈だったら良い助言くれそうだけど、あいにくあの二人も長道親衛隊の一員だからなぁ。)
周りは皆ライバル、しばらく考えたが適当な相談相手は思いつかなかった。
イザナ(・・明日、自分で探してみるか。)
ーーショッピングモールーー
イザナ(う~ん、どれが良いのか全然分かんない。)
かれこれ一時間は店をまわっている。しかしどうしてもボーイッシュな服に手を伸ばしてしまう。
イザナ(こんなんじゃ、いつもの僕と変わらない。)
???「あら、科戸瀬じゃない。」
イザナ「えっ?」
目の前にはすらっと背の高い女性が。
イザナ「佐々木さん!こんにちは。」
佐々木「こんにちは。珍しいな、今日はあいつと一緒じゃないのか?」
イザナ「えっ?」
佐々木「あぁ谷風は確か補習だったな。そうか、次のデートに着ていく服を買いに来たのか。」
イザナ「な、何言ってるんですかっ、そもそも僕女の子じゃないし、そんな関係じゃないし、今度だって遊びに行くだけだしっ!」
佐々木「おいおい、そんなに慌てるなよ。じゃあ何でこんなフリフリ系のかわいい服ばっかおいてる店でばったり会うんだよ。」
イザナ「そ、それは。」
佐々木「中性だからって引け目感じることないさ。最近お前かわいくなったって評判だぞ。この前も訓練生の男どもが話してるのを耳にしたし。」
イザナ「///」
佐々木「もっと自分に素直になれ。それに体が女性化するのを待ってたら他に先を越されるぞ。谷風はどうやら天然たらしのようだからな。」
イザナ「うっ、確かにそうかも・・。実は正直いうと、今度の休みにデートっぽいものをするんです。だからそのとき着ていく服を探してたんですけど。」
佐々木「ほう、それはいいチャンスだな。しかしその様子だと全然買い物が進んでないようだが。」
イザナ「・・僕いつも男の子っぽい服しか着てなかったから、どういうのが良いのか分からなくって。」
佐々木「なるほどね。よしっ、じゃあ私が協力してやる。」
イザナ「本当ですか!?」
佐々木「ああ。私も昔は色々遊んだし、男がどんなのを好むか心得てるつもりだ。」
イザナ「ありがとうございます。何か佐々木さんにはいつも助けてもらってますね。」
佐々木「気にすんなって。ユレには昔さんざん世話になったから孫のあんたに恩返しってやつさ。」
イザナ(前々から思ってたけど、おばあちゃんと佐々木さんてどんな関係なんだろう。友達って感じだけど、もしかして佐々木さんもああ見えて結構年いってんのかな?)
佐々木「今何か失礼なこと考えなかった?」
イザナ「い、いえ、別に。それにしてもここの店、佐々木さんのイメージとは違うと思うんですけど。」
佐々木「ふふふ、たまには年甲斐もなくはしゃいでみたくなるものさ///」
イザナ「うっ、何か寒気が。」
佐々木「おい、そんな引いた目で見るな。とにかく行くぞ、まずはあっちからだ。」
こうして僕は佐々木さんに見立ててもらった服で長道とのデートに臨むのであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
デート当日
(うん、これで準備はばっちりだ。)
佐々木に教えてもらった通り、うっすら化粧を施したイザナの顔からは少年ぽさが消え、愛らしい魅力ある女性へと変身していた。
(急に、こんな姿になって長道ビックリしないかな・・。でも今日はデートなんだ。)
(それにしてもブラジャーまで買わせるなんて佐々木さん何考えてるんだろ。確かに最近何となく胸が膨らんできている感じがしていたけどまだつけるほどじゃないのに。)
いつもより形が分かる胸にそっと手を当てる。
(もしかして長道にせまられるところまで計算してる!?でも長道はそんな積極的じゃないし、段階というものが。でもでもそういう雰囲気になったらキ、キスくらいまでならOKしちゃおうかな。って何考えてるんだ!)ブンブン
(まぁ、手を繋げたらそれだけでもう十分嬉しいけどね。)
ーー待ち合わせ場所ーー
大きな噴水前
長道(ちょっと早く来すぎたかな。)
近くにあったベンチに腰を下ろす。
長道(それにしてもデートって何をすればいいのか。)
前にヒ山に言われたことを思い出す。
~回想~
『あなた、いいかげんにしなさいよ?そんなんだと周りの子たちが可哀そうだわ。』
『は、はぁ。でも勝手についてくるし、どう断っていいのかよく分からなくて。』
『あきれた。地下での生活が長いから多少鈍感なのは目をつぶるけど、さすがにほうっておけないわ。あなた、気になる子はいるの?』
『??』
『・・じゃあ言葉を変えるわ。一緒に居たいと思う子はいる?』
しばらく考えてふとある人物が思い浮かんだ。
『います。』
『じゃあその子をデートに誘いなさい。』
『デートって何ですか?』
『その“一緒に居たい子”とするものよ。』
『具体的には何をすればいいんですか。』
『ほんと色恋沙汰に関する知識はこれっぽちもないのね、、。まぁ育てたのがヒロキだからしょうがないけど。休日に映画や遊園地なんかに誘うのよ。相手の好きそうな場所を選ぶとなお良いわね。』
『それじゃ遊びに行くのと変わらないじゃないですか。』
『全然違うわよ。少しテクニック教えるけど、相手の良いと思ったところはとにかく褒めなさい。口に出さないと気持ちは伝わらないから。あと、さりげないボディタッチも重要よ。あくまでもさりげなくね。それと相手の子にはデートだってことちゃんと伝えるのよ。』
『は、はい。』
~~~~~~~~~~~~
そのあと“一緒に居たい子”と会って約束を取り付けた。デートの意味をよく知らないけど、ヒ山さんの助言通りにはっきりと告げた。そのときなぜだか分からないけど顔が熱くなるのを感じた。それと、デートと言った時あの子の顔はとても嬉しそうで、凄く可愛いと思った。
長道(とにかくヒ山さんに言われた通りやってみよう。そうすればデートの意味が分かるかもしれない。)
うつむいて考えていると聞き覚えのある声が。
「おまたせ、長道。もう来てたんだね。」
顔を上げると、そこにはいつもと違うイザナの姿があったーーー
長道「あ、あぁ。今日は早く目が覚めて・・・」ぽーー
イザナ「?どうしたの長道。」
長道「えっと、いやその、、。そういう服も着るんだなと思って。ちょっとびっくりした。」
イザナ「!やっぱり変だよね。」モジモジ
長道「そういう意味じゃなくて!可愛いし良く似合ってると思う。」
イザナ「あっありがとう!」パァァァ
長道「・・・ハッ!えーと、じゃあ行こうか。」
普段とは違うぎこちない雰囲気だが決して悪くない、むしろ心地よい気分。
イザナはいつもより少しだけ距離を縮めて歩いた。長道に気づかれるかもしれないがまぁいいだろう。
イザナ「今日は何の映画見るの?」
長道「ゴースト~ニューヨークの幻~。」
イザナ「えっ!?それ僕が前に見たいって話したやつじゃん!覚えててくれたの?」(けっこう反応薄かったのに)
長道「まぁ話聞いてて面白そうだっだから。」(実は映画の名前忘れててヒ山さんに教えてもらったんだけど)
イザナ「すごく嬉しいよ長道!ありがとう。」ニコニコ
長道「///」テレテレ
イザナ(でもこの映画って恋愛ものだよね・・。長道の趣味と合わない気がするんだけど。も、もしかして僕にあわせてくれたのかな?)ドキドキ
長道(なんかすごくイザナから女を感じる。服装だけじゃなくて何か別の・・。それにしてもこの胸の高鳴りは何なんだろう。)ドキドキ
イザナ「あっ、映画館着いたよ。」テテテー、コッチコッチ
長道「お、おう。」タッタッタッ
ーー映画館ーー
長道「ポップコーンとコーラ買ってきたぞ。」
イザナ「定番だね。」
ゲキジョウデノエイガノロクオンサツエイハキンシデス
イザナ「あっ映画泥棒だ。面白いよねあれ。」
長道「うん、あれのフィギュアも人気らしい。俺も何気にほしい。」
イザナ「へぇ~」(プレゼントしたら喜ぶかな//)
※イザナは結構貢ぐタイプである。
長道「そろそろ始まりそうだな。」
イザナ「長道、途中で寝ないでよ。」
長道「多分大丈夫だ。」
イザナ「ホントかなぁ。。」
そして
約2時間後、そこには号泣する長道とイザナの姿があった・・・
イザナ「ながてぇ、しにゃないでね゛ぇ、じぇったい゛」グスグス フキフキ
長道「あぁ!おでは、だいじな゛ひどを゛、おいでいぐなんてこどはじぇったい゛しな゛い!」ダラダラ
イザナ「もう、ごれで、はなふぎなよ。」スペアハンカチ
長道「あ、あ゛り゛がどう゛」チーン
イザナ「ふう落ち着いてきた。それにしてもこんなに泣いたの久しぶり。」
長道「俺も。映画寝ずに最後まで観れたの久しぶり。」
イザナ「そっち!?」
長道「はは、冗談冗談。俺普段こういう映画観ないけど、なかなか良いもんなんだな。」
イザナ「でしょ?アクションばかりが映画じゃないんだから。」エッヘン
長道「あぁ、また一緒に来ような!」ニコッ
イザナ「え!?そ、そうだね。また一緒に・・。」ドクンドクン
長道(あれ?また一段とイザナが可愛く・・)ジーッ
イザナ「///えーと、まだお祭りまで時間あるし、そこの喫茶店でちょっと休憩していく?」
長道「そ、そうだな。外にいるのも暑いし、ちょっとのど乾いてきた。」(なぜか緊張して)
カランカランッ イラッシャイマセー
店員「ご注文は?」
イザナ「僕はメロンソーダとパンケーキを。」
長道「パフェとアイスコーヒーを。」
店員「はい、承りました。」
イザナ「意外に甘党だよね。」
長道「まぁな。それにしても、イザナも腹減ってたのか?」
イザナ「こういうのは気分が大事なんだよ。」
長道「ふ~ん?」
イザナ(本当は女の子アピールしたんだけど全然気づいてないな、鈍感。)ジトー
長道「???」
オマタセシマシター
長道「おぉ、うまそう!いただきまーす。」パクパク
イザナ「そんながっつかなくても。ほらクリームが」ヒョイパクッ
長道「えっ///」
イザナ「えっ?」
長道「い、いや。ありがとう///」
イザナ「あっ。」(やった後で気づいたけど、これってかなり大胆な行動だよね・・・)カーッ
長道・イザナ(///)
しばらく黙々と食べる二人
イザナ「う~ん。美味しいけどもうお腹いっぱいかも。長道食べる?」
長道「えっ?いいの?じゃあ遠慮なく」パクパク
イザナ「ほんと幸せそうに食べるよねぇ。」
長道「そうかな。まぁ食べてる時が一番生きてるって実感できるんだよね。」
イザナ「そうなんだ。何か羨ましいな。」
長道「でもすぐお腹減るし、面倒臭いぞ。」モグモグ
イザナ「ふふふ、長道いっつも授業中お腹鳴ってるもんね。」
長道「最初は何の音だ!?って大騒ぎだったもんな。最近は皆慣れてきたみたいだけど。よしっ、ごちそうさま。美味しかった~。」
イザナ「ごちそうさま。」
ーお会計ー
アリガトウゴザイマシター
長道「そろそろ祭りが始まってる頃だな。」
イザナ「あっ、ちょっと寮に寄っていい?」
長道「いいけど、なんか忘れ物?」
イザナ「ちょっとね。」
長道「まぁ、通り道だから大丈夫だよ。」
イザナ「ありがとう。」
ーイザナ部屋の前ー
イザナ「おまたせ。」
長道「遅かったな・・って。」
イザナ「へへっ。せっかくだから浴衣に着替えてみました//」
長道「・・・。」
イザナ「ど、どうしたの長道。」
長道「えっ!?あぁいや。お祭り気分が出ていいな!(つい見とれてしまった)」
イザナ「でしょ。まぁ私服のままのほうが動きやすいんだけどね。」
長道「こけないよう気をつけろよ。じゃあ行くか。」
イザナ「あっ、うん。(褒めてはくれないか・・)」シュン
長道(あれ、何かイザナが落ち込んでる。どうしてだ?)
イザナ「会場はこっちだよね・・。」クルリ
長道(うーん、こういうときは・・)
イザナ「?長道?」
長道「その浴衣、イザナによく似合ってるよ。」
イザナ「!」
長道「イザナは水色とか緑とかを選ぶイメージがあるけど。俺は何というか、そういう赤色なんかのほうがイザナに合ってると思う。」
イザナ「ありがとう//」
長道「おう。さぁ行こうか!」
イザナ「うん!」
ーお祭り会場ー
イザナ(今日の長道何か変。すごくストレートというか、積極的というか、キザっぽいというか。まぁ嬉しいんだけど//)
イザナ(でも女心がまるで分かってない長道がどうして??も、もしかしてハーレム状態のせいで女慣れしちゃったのかな・・)
イザナ(だとしたらやばいよ。長道がタラシになっちゃう。)
長道(イザナがさっきから黙ってる。もしかして俺の一連の言動が気に入らなかったのか?ヒ山さんに言われた通り思ったことをそのまま伝えているはずだが。)
長道(それと前に纈がいってた、女の子が言われて嬉しい言葉ランキングっていうのも参考にさせてもらってる。)
長道(はっ!でもこれは親しくない相手から言われたらキモイだけ、とも言ってた・・。)
長道&イザナ(まさか・・ね。)
長道「んと、とりあえず出店回るか。」
イザナ「そ、そうだね。」
長道「おっ、射的だ。やるか?」
イザナ「うん。久しぶりだなぁ。」
イザナ「よっ、あれ。全然当たらないや~。」
長道「どれどれ、今度は俺が。・・・よっしゃ!」
イザナ「すごいよ長道!」
長道「へへっ。ほら景品のぬいぐるみ。これ狙ってたんだろ?」
イザナ「くれるの!?ありがとう、大切にするね!」
長道「どういたしまして。」
イザナ「あっ、あっちで金魚すくいやってるよ!」
長道「よっしゃ、荒らしてやるぜ!」
その後も出店を巡った二人
イザナ「活き活きしてるね長道!金魚すくいはダメダメだったけど。」
長道「グサッ。ま、まぁ金魚捕れてもその後飼うの面倒だからな。それに祭りの醍醐味はやっぱ食べることだよ。」
イザナ「やきそばにフランクフルトにタコ焼きにリンゴ飴・・。食べすぎでしょ。」クスクス
長道「食べ物は俺の大切なエネルギー源だから。おっ、そろそろ花火が上がる頃だぞ。」
イザナ「・・ねぇ長道。ちょっと遠いけどあそこのベンチで座って見ない?」
長道「?あぁ、あの上にあるベンチね。確かに人少ないし穴場だな。十分見えそうだし。」
イザナ「うん、ちょっと足が疲れちゃって。ごめんね。」
長道「そうか。こっちこそ気づかなくて悪かったな。」
イザナ「ううん。」
ーベンチー
ヒュルルルルドーーーーーーーーーーーン、パチパチパチ
長道「すげぇ、きれいだな。」
イザナ「ほんとだね。シドニアももっとこういうお祭りが増えればいいな。」
長道「たしかにな。そのためにもガウナを殲滅しないと。」
イザナ「うん、任せた!」
長道「おいおい。」
イザナ「ははは、僕は戦いが苦手だから。」
長道「イザナも最近成績伸びてるじゃないか。衛人の動きも以前より格段に良くなってるし。」
イザナ「ありがと//」
イザナ(やっぱり長道はやさしいな。こんな僕にも気遣ってくれる。)
長道「おっ、仕掛け花火だ。凝ってるなぁ。」
イザナ(告白するには絶好のシチュエーションだけど、今の関係が壊れるのは怖い。)
長道「ん?どうした?」
イザナ「ううん、何でもない。」
イザナ(このままでいいよね。)
長道「花火クライマックスだな。」
イザナ「凄い盛り上がりだね。」
イザナ(あぁ、永遠に花火が続けばいいのに。)
長道「終わったみたいだな。」
イザナ「そうだね・・。」
長道「・・・なぁ、イザナ。」
イザナ「えっ?なに」
長道「ん・・・・。」チュッ
イザナ「~~~~~~!?」
長道「えっと。今日は付き合ってくれてありがとうな。楽しかったよ。」
イザナ「・・・えっ、あ、う、うん。」
長道「良かったらまたデートしてくれ。」
イザナ「!!(これはもしかして)」
長道「何か照れるな//」
イザナ(告白される!?)キタイノマナザシ
長道「じゃあ帰るか。」
イザナ「うん!・・・ってあれ?」
長道「?どうした?」
イザナ「あ、いや。そうだね、帰ろう。」
イザナ(あれあれ?今の中に告白の要素あった?でもキスされたよね?)
イザナ考え込んでいる間に寮に帰宅
ーイザナ部屋の前ー
長道「じゃあまたな。」
イザナ「うん、またね。」
ガチャリバタン
イザナ(さて、分析タイムだ。)
(長道はここしばらく長道親衛隊に取り囲まれていた。)
(久しぶりに会った長道は、女の子が喜びそうな言葉をサラっと言えるようになっていた。)
(僕はデート後にキスはされたが告白はされていない。)
(つまり、長道は親衛隊たちによって女慣れしてしまい軟派な男になってしまった。)
(親衛隊にあらかた手をつけてしまった長道は次なる相手として僕を選んだ。)
イザナ「そうか、僕は恋人じゃなくてセフレなんだね・・。」
ー数日後 食堂ー
長道「こんにちはヒ山さん。」
ヒ山「あら、いらっしゃい。どうしたの?元気ないわね。」
長道「それが、最近イザナに避けられてて。」
ヒ山「喧嘩でもしたの?」
長道「実はこの前ヒ山さんにアドバイスもらってデートに誘ったのってイザナなんです。」
ヒ山「そうだったの。まぁそうじゃないかって思ってたけど。それでデートうまく行かなかったの?」
長道「いや、最後までイザナが怒った感じはなかったんですけど。むしろ楽しんでくれてたみたいだし。」
ヒ山「イザナは顔に出やすいから怒ったらすぐ分かるだろうしね。」
長道「うーん、そういえばデートの帰り道は何かずっと考え事をしてたような気がします。話しかけても上の空というか。」
ヒ山「とりあえず、デートの詳細を聞かせてもらいましょうか。」
長道「はい、えーとかくかくしかじかです。」
ヒ山「・・・デートの終わりにキスをしたと。」
長道「はい、ヒ山さんに教えてもらった通りキスというスキンシップをしました。すごく恥ずかしかったですけど。」
ヒ山「告白はしてないと。」
長道「告白って何ですか?」
ヒ山「・・・私はデートプランは教えたけど、肝心なことを伝えてなかったみたいね。ごめんなさい。」
長道「???」
ヒ山「責任とって今日はみっちりあなたに恋愛の極意をたたきこんであげるわ!」
長道「はっ、はい。宜しくお願いします。」
ー次の日 廊下ー
イザナ(正直セフレでもいいかなって思ったけど、やっぱり無理。しばらく長道と距離を置いてその気はないってアピールしよう。)
イザナ(面と向かって断れないなんて、へタレだなぁ・・。)
ヒ山「おはよう、イザナ。」
イザナ「あっ、おはようございます、ヒ山さん。」
ヒ山「最近長道と一緒じゃないのね。」
イザナ「えっ?あぁ、彼は別カリキュラムを受けてるからスケジュールが合わないんですよ。」
ヒ山「ふーん。そういえば、今日の夜なんだけど空いてる?仕込みの準備を手伝ってもらいたいんだけど。」
イザナ「夜ですか?大丈夫ですよ。」
ヒ山「じゃあ21時に食堂に来て。待ってるわ。」
イザナ「はい、分かりました。」
ー21時 食堂ー
ガチャ
イザナ「ヒ山さん、いますかー?」
長道「やぁ、イザナ、久しぶり。」
イザナ「えっ??長道!?長道も手伝いに呼ばれたの?」
長道「いや、実はヒ山さんに頼んでイザナを呼び出してもらったんだ。」
イザナ「どういうこと?」
長道「とりあえず座って。」
イザナ「う、うん。」
長道「一週間ぶり、あのデート以来だな。」
イザナ「・・そうだね。」
長道「あれから、イザナに避けられるようになった。」
イザナ「べっ別に避けてなんか。」
長道「嘘つかなくていいよ。原因が俺にあるって分かったから。」
イザナ「えっ?」
長道「あの夜、俺は大事なことを伝えてなかった。」
イザナ「・・・。」
長道「実は俺、デートがどういうものか知らなかったんだ。ましてや人を好きになることがどういうことかなんて。」
長道「でも、ヒ山さんに教えてもらった。そしたら気づいたんだ、ある人にそういう感情を向けてるなって。」
長道「その感情を確かめるためにデートをした。その人の笑顔を見るたびに俺も嬉しくて、そして胸が苦しくて。」
イザナ「うん・・。」
長道「自分の気持ちに確信を持った俺はその人にキスをした。キスは好きな人同士でやるものだって聞いてたから、受け入れてもらえばその人も俺のことが好きなんだって。」
イザナ「あっ。」
長道「勘違いしてたんだ。俺だけ満足してイザナの気持ち聞いてなかった。」
長道「だから遅いかもしれないけど、言わせてほしい。俺はイザナが好きだ、他の誰よりも。こんな鈍感な俺だけど、付き合ってください!」
イザナ「・・・。」
長道「イザナ?」
イザナ「ごめん、長道。」ポロポロ
長道「な、なんで泣いてんだ!?やっぱり俺なんかにキスされて傷ついたのか?」
イザナ「ううん、違う。実は僕も勘違いしてた。」
長道「えっ?」
イザナ「あのね、長道を避けてたのはキスされたのが嫌だったからじゃないよ。むしろすごく嬉しかった。」
長道「そうなのか?//」
イザナ「うん。だけどね、正直長道が何を考えてるのか分からなくて。もしかしたら僕遊ばれてるのかななんて考えちゃってさ。」
長道「そんなことない!」
イザナ「へへっ、長道がそんなことするわけないよね。でも最近の長道は女の子にすごくモテるから女慣れしちゃったのかなと思って。」
長道「あっ・・・。」
イザナ「だから好きでもない子ともキスするのかな、なんて馬鹿なこと考えちゃった。本当最低だよね僕。」
イザナ「こんな僕でも付き合ってくれる?」
長道「あぁ、もちろんだ!」
イザナ「僕、嫉妬深いよ?」
長道「イザナが不安にならないように親衛隊も解散させるよ。」
イザナ「えへへ、ありがとう。これからよろしくね長道。」チュッ
長道「///」
イザナ「順番逆になっちゃったから改めて、ね。」
長道「イザナ・・。」ギュッ
ヒ山「はーい。いいところ邪魔して悪いけど、明日の仕込み手伝ってくれない?」
長道「ひっヒ山さん居たんですか!?」
ヒ山「当り前じゃない、私の食堂なんだから。」
イザナ「手伝ってってのは嘘じゃなかったんですね・・。」
ヒ山「そうよ。はい、時間がないからさっさとやるわよ。」
長道&イザナ「はーい。」
こうして長道とイザナはめでたく付き合うことになりました。
END
もっと長道のハーレム描写を描きたかったのですが、収集がつかなくなりそうなので、二人に焦点を絞りました。題名変えようかなぁ。
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