2019-09-25 22:34:29 更新

概要

ちょっと諸事情で再アップです



これは「ちょっと普通じゃない女提督がブラック鎮守府を立て直すそうです」の主人公今村提督とその艦隊の過去編です



今村「ファイア!」


迅「サンダー!」


野村「ケアルガ!」


研究者「もうここまでできるようになったのか…」


今村「お兄さんたち、今日はこれで終わりでいいの?」


迅「眠たいんだよな…」


野村「そんなこと言っちゃダメだよ迅」


研究者「ううん今日でもう終わりだよ」


今村「そうなの?」


研究者「うん、研究がちょうど終わったんだ。これからうちへ帰せるよ」


野村「本当ですか!?」


研究者「そうだね、だからじゅんb…」


警備員「研究者さん!深海棲艦が侵入してきました!」


研究者「くそ!どうしてここに!」


警備員「わかりません!」


ドォン


研究者「くそ!ここまできやがったか!」


ヌ級「…」


研究者「こいつらは希望なんだ!絶対殺させてたまるか!」


今村「お兄さん!?お兄さん!」



今村提督「お兄さん!」ハァハァ


今村提督「またあの時の…」


つい最近夢を見る


昔のあの時の夢


まるで忘れるなと言ってるかのようにまとわりついているあの日のこと


今村提督「…今日から鎮守府勤務になるんだったっけ…早く行かないとね…」


〜大本営〜


今村提督「失礼します」


中将「…来たか」






中将「まずは少将昇進おめでとう。私も鼻が高いよ」


今村提督「ありがとうございます。これも中将さんが私を育ててくれたおかげです」


中将「君の実力だろう?私はそれを手伝っただけに過ぎないよ」


中将「さて…本題だが…」


中将「正直ここに送るのは私としては嫌なんだ」


今村提督「それはまたどうしてですか?」


中将「厄介払いみたいなものなんだよ…」はぁ


中将「君の鎮守府は名古屋港だ。しかも艦娘の派遣はなし資材援護なし君の能力なら深海棲艦もやれるだろうと元帥除く上層部が勝手に決めたんだ…」


中将「しかも鎮守府は占拠されている…深海棲艦にね」


中将「それでも行くのかい?」


今村提督「…行きます」


中将「わかった…すぐに行こう…」


〜名古屋港西エリア〜


中将「これでは気休め程度にしかならないが持って行ってくれ…」


今村提督「水上電探…爆雷投射機…対深海棲艦用デザートイーグル…こんなに頂いてしまっていいんですか…?」


中将「これはあくまで護身用だからね…これ以上は目をつけられるからすまない…」


今村提督「…ありがとうございます」


中将「それじゃあ私はこれで…」


今村提督「今までお世話になりました…」








今村提督「まずは艦娘ね…」


今村提督「迅のところへ行くか…」


今村提督「舞鶴か…水上経由じゃないときついね…」


今村提督「…いつものことだろ…何キレてんだよ私」


疎まれるのは仕方ないことじゃないか


なにイラついてるんだよ私は


今村提督「…行こう」


今村提督「とりあえず電探と爆雷投射機は装備しておこう…」


港に行けばどうせ深海棲艦はいるんだろうね…


行くしか選択肢はないけど









今村提督「はぁ」


ヌ級だったもの「」


今村提督「持ってる刀も心許ない…行けるといいけど…」


そういって私は海へ


あの辛い思い出の海へ駆り出した








木曾「木曾だお前に最高の勝利を与えてやる」


A提督「木曾か…砲撃が得意ではないようだな…」


木曾「すまない」


A提督「はぁ…俺の鎮守府は夜戦突入前に仕留めきれないと意味が無い。砲撃が弱い部類のお前では活躍すらできないな」


木曾「…そうか、すまない」


A提督「すまないじゃねぇよ」


A提督「お前のために資材を消費した俺の努力はなんだ?この役立たずが」


木曾「それは…」


A提督「しかし解体したいところだが木曾自体そうも頻繁に出るものでは無いと聞く」


A提督「情けとして解体はしないでやる。そこにある使えない砲塔以外全て捨ててこの鎮守府から出てけ。お前みたいなやつは邪魔なんだよ」


木曾「わかった…」








木曾「…知ってたさ俺はそもそも攻撃すら弱っちい軽巡だしな…」


木曾「これで俺も立派な野良艦娘か」



せめてもう少しなにかに強みがあれば


しかし俺は改二にすらなれない弱っちぃ存在のひとりだった


木曾「どこか陸上をまずは探さねぇと…」


木曾「…!あれは…」


ル級「…」


チ級「…」


木曾「相手はもう気づいてる…か。やれるだけやるとしよう…それで沈むのなら本望だ。戦えたんだからな…」








今村提督「…やはり使えないね」


こんなことならもう少し強度のある刀をもって行けばよかったと後悔する


迅のところへ着いたら4本くらい刀をもらおう


ヲ級「…ヲ…!」


今村提督「うるせぇ」


ヲ級は私に殴られ顔がひしゃげる


深海棲艦らしく声すらあげない


今村提督「そういやヲ級は杖をもってたな」


今村提督「殴り殺すくらいには強度もあると聞くもらうか」


気休め程度にはなるだろう


その矢先だった


???「お前らの指揮官は無能だなぁ!」


疲弊しながら諦めの目をしているのに言ってることはブラフには見えない


そんな艦娘に出会った


それが私と木曾ちゃんの出会いだった










木曾「くそ…やっぱ無理か…」


ぶん殴るだけの俺にル級は厳しかったようだ


ル級「…」


木曾「は…ははは…こうなりゃやけだ…やってやるさ」


木曾「この武器すらまともに持ってない艦娘すら沈めることが出来ないとは…」


木曾「お前らの指揮官は無能だなぁ!」


そういってル級めがけて俺は持っていた砲塔をひとつ外しぶん投げた


しかしル級にはかすり傷程度のダメージにしかならない


ここで俺の戦いは終わりか


木曾「この木曾を沈めたことを誇るがいい!」


そういって死を覚悟したそのときだった


今村提督「沈むとか簡単に言わないでおくれよ悲しいじゃないの」


目の前にヲ級の杖を持った提督の格好をした女が現れた


…それが俺が一生を添い遂げると決めた今村提督との出会いだったんだ









さてさてどうしたものか


まぁ素手でなんとかなるでしょ


今村提督「覚悟はいいなル級くん?」


ル級「!」


ル級は目の前へ自分へのダメージを考えず砲撃をしてくる


やることなすことめちゃくちゃってわけか


今村提督「まぁ効かないんだけどね…」


これくらいなんともないっての


ル級「…!…!」


今村提督「とりあえず砲撃ご苦労さん砲弾(たま)返すわ」


そういって私は砲弾を投げる


弾は後ろのヌ級に当たったようだ


ル級「…!!」


ル級は目の前をぶん殴ろうと必死なようだ


今村提督「ほいじゃあご苦労さよならよ」






俺は何を見てるんだ?


続けざまに目の前の俺がは手も足も出なかったル級を圧倒する女性


そしてトドメに拳銃をル級にぶち込んで倒してしまった


木曾「あ、ありがとう…」


今村提督「いいよいいよむしろ砲弾すら撃てない武器でよくあそこまで粘ったもんだ」


木曾「俺の名は木曾だ。あんたは?」


今村提督「今村」


今村提督「よければだけどまずは私についてこない?」


木曾「ここだと死を待つだけか…わかった」







今村提督「ついたね」


木曾「ここは…?」


今村提督「迅っていう提督の鎮守府よ。ちょっと資材をもらいに来たんだ」


今村提督「とりあえず今はわたしのところ所属の艦娘で話を通すけど許してね」


木曾「わかった」










今村提督「もしもし?」


迅「おおどうした?今日が鎮守府着任日だったろ?」


今村提督「それだけどカクカクしかしか四角いムーブで」


迅「まるまるうっうーうまうまかなるほどな」


今村提督「資材各種4000くらい譲ってくれないかな?あと武器を10個くらい」


迅「わかった剣でいいか?」


今村提督「うん、ごめんね」


迅「別にかまやしねぇよ。あいつは認知してるのか?」


今村提督「してないんじゃないかな…」


迅「伝えとくよ。とりあえずもうひとつ鎮守府紹介するからそこへ向かってみるといい」


迅「あと木曾。お前は弱くないさ。俺が保証するぜ」


木曾「…ああ」








今村提督「さてここからは陸上経由だけど…」


今村提督「木曾ちゃんどうする?」


木曾「…仲間にしてもらってもいいか?」


今村提督「そりゃ嬉しいねぇ。艦娘が一人もいなかったしありがたいよ。」


今村提督「これからよろしくね」


木曾「ああ」








伊良湖鎮守府


今村提督「ついたね…」


木曾ちゃんはおそらく別の提督にいらないと言われたんだろう


それで追い出された…


許せるわけないけど今はそういうことやってる場合じゃないね…


伊良湖提督「お待ちしておりました今村提督さんですね?」


今村提督「はい、貴重な時間を割いていただきありがとうございます」


伊良湖提督「いえいえ艦娘用の武器でしたね?それならこちらで砲台は都合がつけれたので持っていってください」


伊良湖提督「その代わりですが…2人艦娘を引き取ってほしいんです」


今村提督「はぁ…それはどうしてでしょうか…」


伊良湖提督「ダブりです…今回が初めてでして…匿いたいですがそうしたくとも鎮守府監査でほかのみんなを巻き込むわけには行かず…」


今村提督「なるほど…」


伊良湖提督「とりあえずあっていただいても?」


今村提督「わかりました」







まさかダブりになってしまうとは思わんかったなぁ


しかもほぼ同期の鳳翔と一緒かぁ…


提督が優しくてよかったわ


もしこれでブラックとかなら完璧に捨て艦やったろうな…


そろそろ来るやろうしちょっと準備しとかんと






今村提督「お邪魔します」


龍驤「軽空母龍驤や。よろしゅうな」


鳳翔「同じく軽空母鳳翔ですよろしくお願い致します」


木曾「…まじかダブり艦娘って鳳翔さんと龍驤さんだったのか…」


まぁ驚くわなぁ…うちらはかなりの旧式や


とてもじゃないが他空母には勝てへん


伊良湖提督「どうでしょうか?」


今村提督「確か遭遇じゃなくて建造なんですよね?」


伊良湖提督「2人には話しましたがそうです…なので艤装はお渡しできません」


伊良湖提督「龍驤さん、鳳翔さん。本当にすみません…」


鳳翔「しかたないですよ建造回数と艤装の数、そして解体数が合わないと鎮守府監査でほかの方々に迷惑をかけてしまいます」


龍驤「しかも異例の建造ダブりなんやろ?建造だったら初めての艦娘じゃない限りは本来同じ艦娘の艤装しか作られないはずやったしな」


今村提督「なら私のところで艤装を作ります」


伊良湖、木曾、龍驤、鳳翔「…え?」








今村提督「なら私のところで艤装を作ります」


それしか方法ないしね…


伊良湖提督「できるんですか…?」


今村提督「元帥と私と迅ならできます」


今村提督「ただいくらかお願いしたいんですがいいですかね?」


伊良湖提督「できる限りで協力しますよ」


今村提督「改修資材ネジではないどこにでもあるネジを2個と紙1枚と木材を1個お願いしたいんです」


今村提督「いいですかね?」


伊良湖提督「わかりました!それくらいなら用意可能です!」


今村提督「それらさえあればうちで作れます。あとですが…」


今村提督「ボート貰えますか?」


伊良湖提督「わかりました!本当にすみません…」


今村提督「いえいえ、むしろ対空爆撃ができる子達を迎えることができるのでありがたいです」


伊良湖提督「では…よろしくお願い致します…」


今村提督「はい…」


これが私と龍驤ちゃんと鳳翔さんの出会いだったんだ


私にとってはかけがえのない6人のうちの3人だ




















木曾「前代未聞だろ…」


俺はそう呟いた


実際前代未聞のことをふたつも目の前でやってのけたんだ


びっくりもする


俺たちは名古屋まで用意されたボートを使い帰っていた


龍驤さんには小刀を


鳳翔さんには弓を


伊良湖の提督からもらったみたいだ


俺から見れば羨ましいな


そんなことを思っていたその時


今村提督「1回3人に説明しておこうか」


今村提督は俺たちに顔を向けずに喋り始めた


今村提督「私は普通の人間じゃない。龍驤ちゃんならよくわかると思う。魔法を使ってるんだ」


そう言われたが俺は…俺たちは驚きもしなかった


実際俺たちは魔法みたいな存在だ


だからこそ驚きなんてすりゃしない


…あの時までは







そうだろうとは私も思ってました


だってあの時艤装を作ると言った時どう見ても嘘をついてるような眼をしてなかったのですから


今村提督「驚きもしないんだね」


龍驤「そりゃまぁ今村提督の目の前にうちらっていう魔法がおるさかい別段驚きもせんよ」


今村提督「ははは…そうだね」


鳳翔「それにしても…木曾さんからききましt…「木曾でいい。鳳翔さん」」


木曾「別にさん付けされるほどすごいことはしちゃいねぇっす。むしろ侮辱されるべきだしな」


木曾「みっともねぇことにおれは死ぬ1歩手前だったんっすよ。今村提督に会うまでは」


木曾「助けられたんだ」


…木曾さん…


木曾「だから木曾って呼んでください」


鳳翔「わかりました…」


今村提督「いやいやみっともないなんて冗談言わんといてよ」


今村提督さんがその時悲しい顔をしていました





今村提督「むしろ壊れて使えない砲台持ってあそこまで粘っていたこと自体すごいよ」


私は木曾ちゃんをみっともないなんて思ってない


そう俺に言う


木曾「…そうか」


俺は何も言い返せなかった


…違うな言い返さなかったんだ


嬉しかったから


開口一番役立たずと言われたあの時と違う


ソレが言葉からにじみでてたんだ


今村提督「さて…ついたよ」


事前に説明を受けていた俺たちは目の前の鎮守府に踏み入れた













今村提督「とりあえずだけど執務室は無事だからそこで寝ていてもらっていいかな?」


今村提督「今は戦える状況じゃないでしょ?」


私たちに今村提督さんは言う


その言葉は戦力外通告ではなくただの諭しだということは伝わった


そして私たちは疲れきって寝てしまったんです


弓を引けそうにもなかった


私たちが持っている武器はただの護身用であり深海棲艦相手には通らないから


そうして朝になり


木曾ちゃんが立ち尽くしてるのを見て


私たちは…絶句したんです






今村提督「さてさて狙ってきてる深海棲艦を倒しておくとしましょうか」


私はそういって目の前を見すえる


化け物がものすごい数目の前に現れる


今村提督「来いよ」


その言葉を聞き突撃してくる深海棲艦


私は斬るだけじゃダメだということを知っている


今村提督「『エクリプスメテオ』」


深海棲艦頭上に大きな隕石が現れる


今村提督「どうせ一回立て直すんだ壊れてもかまやしないわ!」


目の前にいる敵が溶けていく喩えでも比喩でもない本当の意味で溶けていく


そして私は目の前の戦艦級を斬る


斬る、斬り伏せる通らないなら通るまで傷口を広げればいい、ただそれだけだった


残った深海棲艦はまだまだ居る


今村提督「さぁショータイムだ!」


今村提督「なぁサッカーしようぜ?お前らボールな」


そういって私は目の前のチ級の頭を蹴り出す


今村提督「『刹那ブースト』」


今村提督「からの『ゴッドキャノン』」


チ級の頭は深海棲艦をなぎ倒していく


だがまだまだわんさかわいてくる


今村提督「『三千世界』」


こうして敵を斬りつけ敵が全ていなくなる頃には


朝日が出ていた


木曾「…!?今村提督!お前どうして…」


あーらら血だらけになってるところ見られちった


仕方ないか


木曾「どうして俺たち何かのためにここまでするんだよ!」


その言葉を聞き私悲しくなる


今村提督「君たちはあくまで武器を担いだ人間じゃないそしてその武器が使えないんなら戦えるものが守るのが当然でしょ?」


そうして私は服と顔を洗うためにトイレへ行くことにした










俺は正直言ってあの時怖かった


砲塔も魚雷も爆雷も水上機も艦載機も使えない


ただ殴ることしか出来ない


相手は後ろからの前から、横から四方八方から攻めてくる


最後にやけくそなった時には今村提督が現れた


その時同時に情けないと思った


俺は本来守るべき存在に守られたんだ


そんなみっともない話があるか?


今村提督「違うに決まってんじゃん」


木曾「…口から出てたか」


木曾「…俺は今村提督に助けられた時嬉しかったんだ。それは同時に自分じゃ勝てないと勝手に思い込んだとも言えちまう」


木曾「そして本来守られるべき存在のやつに守ってもらってしまった。それはみっともない話だろ?」


今村提督「ないないないない何言ってんの?よーく考えなよあの時のこと」


今村提督「何も使えない状況逃げることも出来ないそんな状況。それで私はこのとおりイレギュラー」


今村提督「あの状況で守るべき相手は守られるべき相手は誰?木曾ちゃんじゃない?」


木曾「それでも俺は軍艦だったんだ御国のために戦うことしかできなかった。乗組員は…いや、国と人間は俺が守るべき存在に代わりはない」


今村提督「じゃあわかった。これから私が危ないと思ったら助けてね?」


木曾「それはいいが…」


今村提督「迅もいってたでしょう」


お前は弱くないって


木曾「…」


今村提督まるで俺の心を見透かしているかのように俺を見つめていたんだ


その時俺はこの人には勝てないと思った


今度は今村提督が守ってくれたように守りたいと思ったんだ









鳳翔「すいません今村提督」


今村提督「ん?」


鳳翔「ちょっとお話いいですか?」


今村提督「いーよー」


鳳翔「正直失礼だと思いますが…私はあなたが怖いです…」


今村提督「ふむ、その理由は?」


鳳翔「深海棲艦倒して血だらけになってるあなたを見て…まるで本当にこの世の生き物なのかなって思っちゃいまして…すみません」


今村提督「正論だねぇ…私自身ぶっちゃけると何者なのかわかんないんだよね」


鳳翔「それはどうしてでしょうか?」


今村提督「昔からこの能力を恨んでたから」


今村提督「そうしてるうちに自分が人なのかわからなくなったんだよ。実際大本営で下っ端勤務してた私はいろんな上司に化け物めと言われたよ」


今村提督「ぶっちゃけると私はおそらく人の形をした艦娘のなりそこないなんじゃないかな」


鳳翔「…」


あなたは…まるで自分は人じゃないと人でありたくないと言うんですか…?


あなたは…こんなにも悲しい顔をしてるのに…


鳳翔「私たちと同じなんですね…」


鳳翔「人ではないけど人自分がまるで自分じゃないみたい」


鳳翔「良かったです。あなたは怖い人じゃなかった。先程の無礼、申し訳ございませんでした」


今村提督「私の方こそありがとね。私たちは似たもの同士か…仲良くできるといいな」


鳳翔「はい、こちらこそ」


私はこの人は普通じゃないからこそ私たちと同じ目線になろうとしたんだろうなと


いつまでもこの人と一緒にいたい


そう思うようになりました










今村提督「さてさてまずは建て直しといきますかー」


そういって私はみんなに説明をする


今村提督「これから私が建て直すからちょっとみんな少し周り見張っててね〜何かあったら呼んでちょーよー」


木曾「わかった」


龍驤「わかったで」


鳳翔「了解です」


今村提督「『ザ・ワールド』時よ止まれ!」


まぁこれすればそんな心配もないんだけど


さてあとはサイコキネシスで…


〜ザ・ワールド内時間14時間後〜


今村提督「よしできたほんじゃ『メイド・イン・ヘブン』時よ加速しろ!」


そう言って私は止まっていた時を無理やり普通の時間に戻す


ぶっちゃけスタンド練習しすぎたおかげでまるまる一日はとめられちゃうからねうん


原作設定?原作でもドンドンとめられる秒数増えてたしね?


それで動きだした時に解除すれば元通り


まぁこのおかげでまたもや驚かれたけどこればっかりはさすがに自分でも最初びっくりしたし仕方ないよね


そして私は資材を運び込み武器の作成へと赴いた














今村提督「まずは木曾ちゃんだね。聞いた話だと砲撃は得意じゃないんだとか、あと水上機も嫌いなんだったね」


木曾「そうだな」


今村提督「うお!いきなり出てこないでよびっくりするじゃないのさ〜」


木曾「あ、いやすまない…」


今村提督「いやいやええよええよ。とりあえずまずはどういったものがいいかな?」


木曾「敵の懐へ飛び込んで戦えるものがいいな…正直遠距離は苦手だ」


今村提督「かしこまり〜そんじゃまずはここにある剣とナックル使ってどっちが使いやすいか教えてくれない?」


木曾「了解した」


〜数分後〜


木曾「やはり剣だなそっちの方が戦いやすい」


今村提督「了解〜んじゃ最初は深海棲艦へダメが入るよう砲撃に使う弾薬を使う剣にしよう」


木曾「…?どういうことだ?」


今村提督「テッテレー爆式砲剣〜(某ネコ型ロボット風ダミ声)」


木曾「お、おう…これは?」


今村提督「相手を切り付ける時にトリガー引いて爆発させるんだよ。仕組みは剣によく見ると溝があるでしょ?その部分に小さな砲弾が仕込まれてるんだ。だから遠距離からの敵に向けて撃ったり相手の砲撃から守ったりできるよ。装弾数は90発リロードいらずでなくなったら持つ部分を変えればいいから常に弾薬はもちはこべるんだ」フンスフンス


木曾「お、おうわかった…砲塔はどうするんだ?」


今村提督「対空用に機銃積めばOK!その武器が基本だよ」


木曾「わかった。その…わざわざありがとな…」


今村提督「これからの仲間に遠慮入らんぜよ!趣味で武器考えて作ってるだけだし問題ないよん」


木曾「ありがと…とりあえず試し斬りしてくるぜ」


今村提督「ほーいいってらっさーい」


今村提督「さてさて…残り資材各3900次は龍驤ちゃんだねぇ…ちょっと呼ぶかぁ」







こりゃ驚きだ


木曾「どれだけ威力高いんだよこれ…」


斬りつけて試しにトリガー引いてみたら…


藁葺きの的だったもの「強スギィ!」


的が消えてなくなった…


消し炭になるとかやばいぞ…


しかも反動が微小とかどうやったらこんなものが作れるんだ…


まず現在の技術でできるのか…?










今村提督「さてさて龍驤なにかご要望は?」


龍驤「そうやなー…空母っちゅーのは近接が苦手ってのは分かると思うんやけどそれを補えるものってあるか?」


今村提督「ならちっちゃいロボットなんてどう?」


今村提督「こういうのなんだけどさ」


そう言ってうちに足がキャタピラになっとるへんてこなロボットを差し出したんや


龍驤「なんやこれ」


今村提督「アキレスタンクっていうロボットでこういうロボットの総称はリトルバトラーエクスペリエンス、通称LBXなんだ」


龍驤「それはわかったが…空中で戦うのに変わりはないで?」


今村提督「そう言うと思ってねこれだけのリストから選んでほしいんだ」


アキレスディード


オーディーン


アキレスD9


フェアリー


イフリート


オーディーンMKⅡ


ゼロ


ゼノン


今村提督「どうかな」


そう言って渡されたカタログにはおそらく空中行動可能なLBXが並んどった


その中でうちは


龍驤「これええかな?」


ゼロと呼ばれるものを選んだんや


今村提督「了解。じゃあもう使えるし試してみようか」


そう言ってうちへゼロを使い的への攻撃を今村提督は促した


龍驤「行くで。ゼロ」


うちは大技と思われる攻撃を選び


ゼロ「アタックファンクション」


ゼロ「グロリアスレイ」


的へと攻撃したんやけど…


的「我が生涯に一片の悔い無し!!」


龍驤「うそやろ?」


的にでっかい穴が空いとった


しかも綺麗に何個も何個も


龍驤「こんな威力があるもん…ええの?」


今村提督「いいよ〜こっちも同じことやって見ますか〜」


そう言って今村提督は自分のアキレスタンクを使い


今村提督「必殺ファンクション!」


アキレスタンク「アタックファンクション」


アキレスタンク「地獄乱舞」


そう言って目の前の的へ攻撃したんや


すると


的だったもの「みろぉ!私がゴミのようだァ!」


…跡形もないやんけどうやったらこうなるんや…


今村提督「極めりゃこういうこともできるよ」


龍驤「は…あはははは…」


もうわらうしかないわこんなん…






龍驤「ほんと何から何まですまんな…」


今村提督「大丈夫だモーマンタイとりあえず色々といじれるし自分好みに作ってみな〜わからんところは後で聞くよ〜」


龍驤「うーんそうするわ。そんじゃまた後でな」


そう言って龍驤ちゃんはどこかへ行ったようだ


さてさて鳳翔さんの武器を作らないとねぇ…


今村提督「鳳翔さんはゆみの使い方がうまいみたいだし…艤装と一体化した武器にした方が良さそうだね…」


今村提督「まぁ完璧に趣味だけどさ」


私はまぁ後でいいかなぶっちゃけ資材足りないし


今村提督「よしできた。携帯式クロスボウ」


いわゆる常に発射できる状態の武器である


簡単に言えば手につけられるボタンで発射できるってことなんだけどね


今村提督「あともうひとつは滑車型にすべきか…それとも和式型にすべきか…うーむ」


普通の艤装は確か和式だがそちらだとある程度力を入れると折れそうだしなぁ…


でも滑車型は使い心地が違うはず…


今村提督「うーむどうしたもんか…」


プルルルルル…


今村提督「ん…誰からだろ…」


今村提督「はーいもしもし…」


迅「大変だぞ…」


今村提督「いやいきなりどうした迅」


迅「演習、今日、OK?」


今村提督「OK把握まだ艤装できてないんだけど…」


迅「いや相手にするのはお前だってよ」


今村提督「はぁ!?私で6人相手にするの!?」


迅「しかもこれは元帥公認だ…つまりお前潰す気だぞ…」


今村提督「…やるだけやる。あとどれ位?」


迅「3時間後、相手は戦艦で固めてきてる。気をつけろよ…」


今村提督「わかったありがとね」


…先に私の武器だなこりゃ


1個はできてる、あともうひとつはあれ作るか…


そうして私はもらった刀を溶かして武器を作り始めるのだった







〜3時間後〜


木曾「…」


龍驤「…」


鳳翔「…」


今村提督「今日はわざわざこんな辺境まで御足労頂きありがとうございます。A提督」


A提督「いえいえこちらこそしかも提督自らお相手くださるそうで」


今村提督「いえいえ、では始めましょうか」


木曾「今村提督、少し話がある始まるまで時間があるんだろ?少しだけ付き合ってくれ」


今村提督「?ほいよ」












今村提督「んで話ってのは?」


木曾「俺を捨てたのはあいつだ…そしてあいつの鎮守府は夜戦前にトドメを指すのが戦法みたいでな…気をつけてくれ」


今村提督「…わかったありがとね」


…っちそういうことかよ


んじゃあ容赦できねぇな…













鳳翔「今村提督さん大丈夫なのでしょうか…」


龍驤「大丈夫やろ。あの人なまくら刀で深海棲艦をめったぎりにしてたんやぞ?」


鳳翔「それはそうですが…相手はあの海外艦…しかもビスマルクさんとガングートさんがいます…他にはウォースパイトさん…イタリアさんも…おまけにローマさんにリシュリューさんまで…」


ああ…心配でたまりません…









A提督「さて…ルールはペイント弾しy今村提督「実弾使用A提督も戦闘に参加してくださって大丈夫です」」


木曾、龍驤、鳳翔「!?」


A提督「…わかりました。おい、ビスマルク」


ビスマルク「わかったわアトミラールそちらの提督さん、本当にいいのね?」


今村提督「構いませんよ」


A提督「それでは…始めましょうか」


A提督「イタリア!ローマ!連携で挟み撃ちにしろ!ガングートはその援護射撃だ!」


イタリア、ローマ、ガングート「了解(です)(したわ)(だ)」


今村提督「行くよ、まずはアキレスタンク!行っちゃって!」


ガングート「なんだこいつは?ちっちゃいロボットか?こんなものくらい」ガシャコン


今村提督「アキレスタンク!必殺ファンクション!」


アキレスタンク「アタックファンクション」


アキレスタンク「崩天撃」


ガングート「なんだ!?ぐぉ!」


今村提督「まずは一体!」


A提督「なにが起こった!ガングート!」


ガングート「すまない…アドミラール…ちっちゃいロボットに艤装を壊されてしまった…撤退する…」


A提督「くそ!使えないやつめ!ローマ!イタリア!そのまま包囲を崩すな!ウォースパイト!リシュリュー!殺す気でいい!相手へぶち込め!」


ウォースパイト、リシュリュー「アミラル了解したわ」


ウォースパイト「お相手さんごめんなさいね…!」ドォン


今村提督「来たね…行くよ…バスターソード」


今村提督「『画竜点睛』!」


ウォースパイト「砲弾をはじき返した!?きゃあ!」


リシュリュー「ウォースパイト!くっ!」ドォンドォン


今村提督「『時空の壁』!」


リシュリュー「な…なんでこっちに砲弾が…ああ!」


A提督「ウォースパイト!リシュリュー!」


ウォースパイト「すいません…」


リシュリュー「2人とも綺麗に艤装だけ壊されました…」


A提督「っちぃ!こうなりゃ…ローマ!イタリア!目の前の今村提督に向かって二人とも突撃しろ!至近距離で砲撃をかませ!」


ローマ「…」


イタリア「…」


今村提督「ついにカミカゼですか御相手さん」


ドォン


イタリア「…え?」


ローマ「どうして私たち無事なの…?」


今村提督「艤装だけ壊させてもらうよ。怖かったっしょ?とりあえず大破申告して撤退なさいな」


A提督「おい!状況を報告しろ!」


ローマ「突撃する瞬間回避され二人とも艤装を壊されました…撤退します…」


A提督「クソがァ!この使えないヤツらめ!」


ビスマルク「もう私しかいない…こうなれば」


ビスマルク「弾着射撃!いって!」ドォンドォン


今村提督「…」キィンキィン


ビスマルク「クソ…受け流された!」


今村提督「ゴメンだけど遅いよ」


今村提督「『凶斬り』」


ビスマルク「きゃあ!う…」


A提督「おい!ビスマルク!おい!」


今村提督「艤装は壊した。あとはあなただけです」


A提督「くそ!これでもくらえやぁ!」


今村提督「今更ガトリングガンが効くわけないでしょうがぁ!」


A提督「くそ使えねぇ!どいつもこいつもぉ!」


今村提督「何が使えないだゴラァ!」


A提督「ひぃ!」


今村提督「お前がちゃんと考えてないだけだろうがよぉ!しかもなんだ!?あの無茶な突撃命令は!お前は艦娘を殺す気か!?」


A提督「戦うために必要なだけだろ!代わりはいくらでもいる!」


今村提督「艦種艦名はいくらでも同じのはいるけどなぁ!『同じ艦娘』はひとりとして同じやつはいねぇんだよ!」


今村提督「もういい!これくらって気絶してろ!」


今村提督「『ジャジャン拳』!」ドグゥ


A提督「か…は…」


今村提督「あ、やりすぎた」










木曾「どうしてこうなった」


龍驤「いやどうしてこうなってんねん!どんだけ強いんや今村提督!」


鳳翔「よかった…今村提督さんが無事で…」


木曾、龍驤「今それどころじゃないよね!?」


ガングート「私はあの提督が恐ろしくてならないよ…」


ビスマルク「どうしてあれだけの砲撃を捌ききれるのよ…」


イタリア「かっこいい…」


ローマ「すごかった…」


リシュリュー「もう笑うしかないわよあれは…」


ウォースパイト「あれ直接くらってたら私たちどうなってたの…?」


今村提督…お前…まじで恐ろしいよ…










迅「…でA提督は全治6ヶ月の大怪我と」


今村提督「うん…ごめん」


迅「…はぁ、俺がこいつより階級上じゃなきゃお前完璧に終わってたぞ…」


迅「とりあえずこいつは当分無理だからそっちの鎮守府メンバー全員こっちへ一時的に所属してもらうぞ」


ビスマルク「わかったわ…」


今村提督「んじゃあみんな元気でね」


ガングート「いや君のせいだと思うんだが…」









今村提督「木曾ちゃん、まぁこれで気にしなくていいはずよ」


木曾「すまない…本当にありがとう…」


今村提督「気にしなくていいさ、でもみっともないと思わないこと、これからはみっともなくないし君はもう弱くないんだからね」


木曾「…わかった…本当に…ありがとう」


これでなんとかなったかな?


さてさてそろそろみんなの武器を作りきらないとね







演習後すぐに今村提督さんは装備作成に行きました


私も呼ばれましたのでおそらく要望を聞くのでしょう


龍驤ちゃんと木曾ちゃんは何故か大喜びで武器の調整をしていますが…


一体何があったのでしょう?


今村提督「というわけで鳳翔さん要望は?」


鳳翔「そうですね、できるなら威力が強い弓…でしょうか」


今村提督「…作れるヤツだと滑車と和弓を合体させたようなやつになるけどいい?」


鳳翔「構いませんよ。どういうやつなのですか?」


今村提督「古代兵装弓と言ってこんなやつ…」


そう言って見せてくれた資料には如何にもめかめかしいとても普通の弓とはまるで違うそんな弓でした


今村提督「大丈夫…?」


鳳翔「問題ありません。作っていただいたら使わせていただきますね」


今村提督「わかった。すぐ作るよ。あとこれ」


鳳翔「これは…クロスボウですか?それにしては小さい…」


今村提督「こっちで艦載機、これから作る弓は普通に攻撃用にしてほしいんだ」


鳳翔「それは…どういう…?」


今村提督「調べたけど艦載機は飛ばすことができればあとは自分で指示を出せるんだよね?」


鳳翔「そうですね。だから弓で弾いて射出するのですが…」


今村提督「艤装は壊れたら発射できないでしょう?こっちはあくまで武器で艤装じゃないのよ」


鳳翔「なるほど中破した時など危ない場面で攻撃できないのは危険ですしね…わかりました」


今村提督「ありがとう〜それじゃあ作ってk鳳翔「今村提督さん」」


鳳翔「演習お疲れ様でした。でも今回みたいな無茶はしないでくださいね」


鳳翔「私たちには提督はあなたしかいないですから」


今村提督「…善処するよ」


少しはわかってくれたのでしょうか…


今日はもう遅いですし寝ましょう…












今村提督「…できた古代兵装弓」


今村提督「少し…夜風に当たろうか」


〜名古屋港水族館跡〜


今村提督「水族館か…そういえば縁すらない場所だったね…」


…入ってみようか


今村提督「…魚達は全ていないか」


今村提督「…そりゃご飯与えてくれる人もいないしそうなるよね」


昔はここにも人はいたんだよね…それを深海棲艦は…


今村提督「いや…深海棲艦も飼われ続ける生き物を見てなにか思うことがあったのかもしれないね」


今村提督「生き物…か」


私は生き物なのだろうか


人でもない艦娘でもない深海棲艦でもない世界中のどれの生き物とも言えないのかもしれない


化け物なのかもしれない


今村提督「…私だって人でありたいさ。でも私は人じゃない」


消え入りそうな言葉で私はそうつぶやく


今村提督「私を守るために死んだ研究員さんたちは恨むのかもしれない」


今村提督「だけど私は人でありたかったんだ」


その言葉は廃墟とかした水族館へ虚しくこだまするだけだった










今村提督「…」


艦娘は人間ではない


それならなんで人の形をするんだ?


しかも女性の


返ってくる言葉は


昔軍艦とかは彼女と女性扱いされていたという人もいれば


我々人間に歩み寄りやすいからという人もいる


人の形をした化け物とは言ったものである


今村提督「まるで今の私だね」


そう言って水族館だったものを私はあとにした










そういえば私は壊れているのだろうか


もし壊れているとしたらどうやったら治るのだろう


もしかしたら一生なおらないのかもしれない


今村提督「…忘れるわけがないさ」


忘れてはいけない


今村提督「私はバケモノさ。しかもタチの悪い人の形をしたね」


私は埠頭で考え続けることにした








木曾「化け物か」


眠れないからきてみたが…やはりか


あいつはまるで人でありたいと思っているようだった


そうじゃなきゃ鳳翔さんが言う通りあの時の悲しそうな顔に説明がつかない


俺たちがいるじゃねぇか今村提督、少しは頼ってくれよ


そんな言葉もかけられない


俺たちは今村提督に頼って貰えるような実力を持ってないだろう


今村提督は…まるで海の奥深くを見据えるかのように深く深く青い目をしていた


お前は人だろう?


人じゃなきゃ…お前はなんなんだ?


まるでそれを自問自答するかのように


後ろからでもわかるくらい


あいつは…暗い


まるで自分には笑顔が似合わないというような


そんな後ろ姿をしていた


なぁ今村提督


いつかでいい


俺たちに相談してくれよ






[第1章終]





今村提督『疾風双刃』


的「いい斬撃してんねぇ!通りでねぇ!」ズバァん


今村提督『エターナルブリザード』


的「お慈悲〜^」キーン


今村提督「確か10時くらいから野村っちから電話が来るって迅が言ってたよね…そろそろか…」


ぷrrrrrrrrrrrrrr


今村提督「はい、今村です」


野村「やぁ、今村久しぶりだね」


今村提督「お久しぶりです。元帥?」


野村「やめてくれ…」


野村「昨日演習があったんだってね?あれは僕が公認したものじゃないんだよ…」


今村提督「あ〜…元元帥の方か」


野村「おそらくねだからそれに関する勢力の者達の左遷を決定したよ」


野村「それで昨日は迷惑をかけたからちょうどいい人材を送ることにするよ。そろそろそちらについているはずだ」


今村提督「人材?今んところは艦娘は3人いるけど…」


野村「僕らとは別の能力持ちでちょっと訳アリなんだ」


今村提督「迅は大きい鎮守府だから無理だしちょうどいいから送ったっつー事ね…」


野村「いや…君のことを話したらぜひとも力になりたいと言ってね本人たっての要望だよ」


今村提督「それでも押し付けたことに変わりはないでしょ…」


野村「ははは…まぁとりあえずよろしく頼む。あとそちらに依頼を持たせてもあるんだ漁師からの依頼だよ」


今村提督「わかったそれじゃあね」


野村「では、またね」


パタん


そろそろ着くって言ってたし門へ迎えに行かないとね…




〜名古屋港鎮守府門前〜


今村提督「その子とやらは一体どこじゃろな…」


???「あの〜…すいません。ここに提督さんはいますか?」


今村提督「あ、もしかして野村っちが言ってた子?私が提督の今村です。よろしくね」


???「提督さんでしたか。申し訳ございません。私はこれから今村提督さんの提督補佐に入ります。マエリベリーハーンと言いますよろしくお願いしますね」


今村提督「こちらこそよろしくね」








今村提督「そういえば君は能力もちなんだってね」


メリー「はい、まぁ役に立たないと思いますけどね…」


今村提督「私のことは聞いてるんだよね?念の為能力についてもう一回説明しておきたいんだけどイイ?」


メリー「はい、お願いします」


今村提督「私の能力は魔法を使って全てのゲームやアニメ技の再現ができるんだ。例えば…」


今村提督『波動拳』


メリー「わぁ…」


今村提督「こんな感じだねとは言っても欠点もある」


今村提督「それは技名を言わないと技としてまだ認識されないこと。まだ練習不足なんだ」


メリー「そうなんですね…」


今村提督「一応武器も作れるよ魔法で形を整えるけどね」


今村提督「というわけでメリーちゃんにはこれ」


メリー「これは…?」


今村提督「チンクエディアだよ、ファンタジー系でよく出てくる短剣」


メリー「それをなぜ…?」


今村提督「いやいや私も出撃するよ?だから鎮守府には誰もいなくnメリー「羅針盤ないんですよね?」」


今村提督「痛いところついてくるな…」


メリー「すいません…私の能力的にその代わりができそうなので…」


今村提督「そういや聞いてなかったね。メリーちゃんの能力って何?」


メリー「結界見ることが出来る目です」


今村提督「なるほど、確かに戦闘海域は結界が張られるはずだからね…結界が見えれば逆に言えば羅針盤なしで戦えるってわけか」


メリー「そうですね」


今村提督「じゃあボート改造してバトルシップにしようか」


メリー「…あ、わかりました」


今村提督「初めて私の言動に驚かない子に会えた…」


メリー「私はこういうの慣れてますので」


今村提督「そうなんだそれじゃあよろしくね」









今村提督「というわけで新たに仲間になりましたマエリベリーハーンちゃんです」


メリー「マエリベリーハーンです。メリーと呼んでください」


木曾「わかった。よろしくな俺は木曾っていう軽巡洋艦の艦娘だ」


龍驤「うちは龍驤という軽航空母艦の艦娘や。よろしゅうな」


鳳翔「同じく軽航空母艦の鳳翔です。よろしくお願いしますね」


今村提督「まずはメリーちゃん依頼について説明してもらえるかな?」


メリー「はい、今回はある漁師さんからの依頼です」


岩津漁師『新しく鎮守府が復興したそうじゃね。よければだけんど直接話がしたい。とは言ってもできる限り近海の安全を確保してほしいってだけだけども、余裕があればその近海以上に手を出して魚をいっぱいとってきたいんじゃよ。頼めるだろうか』


メリー「これが依頼です。あとこの近海には重巡や軽巡の深海棲艦の他に軽空母が確認されています。なので対空させやすい三式弾があるといいそうです。今回はあくまで安全確保ですが依頼は漁を行うということなので魚等傷つけず立ち回る必要があり戦闘海域にはサメとマグロが生息しています。敵艦載機を全て撃墜できるようなサポートができる艦娘が必要です耐久力面も考えるなら重巡がいいと思われます」


今村提督「というわけで建造するんだけどどうせだしみんなで建造しよう。というわけ」


龍驤「なるほどわかったで」


鳳翔「たしかにいいかもしれませんね」


木曾「確かにありだな記念にもなる。初めての建造のな」


今村提督「というわけで満場一致メリーちゃんもいっくよー」


メリー「そもそもデータ管理してる私がいないと能力わかりませんよ…」


今村提督「( 'ω')ア、ハイ」










〜工廠〜


今村提督「というわけでやってまいりました」


木曾「食堂の斜向だけどな」


今村提督「じゃあ木曾ちゃんは燃料、龍驤ちゃんは弾薬、鳳翔さんは鋼材、メリーちゃんはボーキ入れちゃって〜」


木曾「残り資材どれだけなんだ?」


燃料1万 鋼材1万


弾薬2万 ボーキ2万


メリー「増えてません?」


今村提督「そりゃ王の財宝使ってだね…」


木曾「お前王の財宝は武器しか出ないって言ってたじゃねぇか…」


今村提督「武器しか出ないよそれを素材に変えただけ」


木曾「もう驚くのも飽きたよ…」










今村提督「入れ終わったね」


龍驤「ほんじゃあ押そか」


鳳翔「…」


木曾「…」


龍驤「…」


今村提督「…」


メリー「…」


鳳翔、木曾、龍驤、今村提督、メリー「せー…のっ!」ガコン


1時間


今村提督「たしかこのレシピ軽巡と駆逐艦はじいてるんだよね?」


メリー「そうですね!なので…」


今村提督「重巡確定だァ!」


やったで!


やりましたね!


やったな。


やったぜ!


い、いえーい


今村提督「さてメイド・イン・ヘブンで時を加速して…」


ガコンプシュー…


古鷹と言います。重巡洋艦のいいところ、たくさん知ってもらえると嬉しいです。


今村提督「きたぞぉ!」


木曾「おお…これが重巡…」


龍驤「重巡はんよろしゅうな」


鳳翔「古鷹さんでいいですか?よろしくお願いしますね」


メリー「…!?」


今村提督「どうしたん?メリーちゃん」


メリー「すいません建造ミスです…」


メリー「本来の古鷹さんの平均ステータスを全てかなり下回ってますが身体能力だけは突出して高いみたいです…」


今村提督「つまり…?」


メリー「艤装で行動する際鳳翔さんよりも鈍足で」


メリー「木曾さんよりも砲撃威力がでず」


メリー「龍驤さんよりも装甲が薄いです…」


龍驤「メリーはん今どこ見ていったん?なぁ?」


メリー「と、とりあえず…欠陥です…」


今村提督「艤装がダメなんだよね?それならその身体能力生かした装備作ればいいじゃない!」


木曾「まぁそうだな現に俺達も普通じゃない武器使ってるしな」


メリー「まぁそうですねというわけで古鷹さん」


古鷹「は、はい…」


メリー「身体能力…ちゃんと測りますよ?」








〜1時間後〜


メリー「結果が出ました」


今村提督「ほいよ、なになに…」


今村提督「艤装装着時よりも未装着時の方が火力が出せる…本人曰く重火器が1番使い易い…か」


今村提督「わかった火力強めの武器作るよ」


メリー「そういえば私用のバトルシップですっけ。もう作り終わったんですか?」


今村提督「うん、見に来る?」


メリー「よろしいのであれば。操縦慣れしておかないといけませんし」


今村提督「船の操縦の資格もってるの?」


メリー「そうですね…蓮…華見に行って知り合いに振り回された時に取りました」


今村提督「あ、そうなんだ」


今村提督「それじゃあ行こうか」


〜抜錨ドック〜


今村提督「こんな感じだね」


側面

20.3cm連装砲×2


船底

爆雷投射機

九五式ソナー


甲板

7.7m連装機銃×1

設置型拘束機銃

ガトリングガン


メリー「ちょっと小さめの客船くらいの大きさですね」


今村提督「まぁ武器的に積むとなるとこうなるかなとりあえず少し近海へでてみようか」


メリー「ですね」









〜鎮守府正面海域〜


今村提督「どう?」


メリー「主にアシストと一定時間自分を守る感じみたいですね」


今村提督「そうだね。だからせいぜい駆逐をクリティカルでオーバーキルする程度くらいかな…軽巡は半分も削れないと思う」


メリー「十分ですというかそもそもこれダメージ受けてないとか頑丈すぎませんか?」


今村提督「生身の人間だしね結界を見ることが出来ること以外は、だからやりすぎるくらいでちょうどいいよ」


メリー「まぁそうですね…」


今村提督「それじゃあ戻ったら抜錨ドックに戻しておいてね。私は今から古鷹ちゃんの装備作ってくるよ」


メリー「わかりました」







〜工廠〜


今村提督「古鷹ちゃんこれからよろしくね」


古鷹「は、はい!よろしくおねがいします」


今村提督「古鷹ちゃんは重火器がいいって言ってたけど何が使いたいのかな?」


古鷹「重火器ではなく銃火器です…」


今村提督「あ、そうなんだ。でも銃火器でも近距離遠距離あるからさできるならどっちがいいかな?」


古鷹「できれば近距離ですね…狙撃はきついです…」


今村提督「ならM4カービンとそれに接合可能なM26MASSで中距離近距離できるようにするよ」


古鷹「は、はい!私なんかのためにすみません…」


今村提督「その言葉はやめてほしいな私なんかって言うけど仲間じゃん頼ろうぜ?」


古鷹「で、でも…私普通の古鷹とは違いますし…」


今村提督「得意なことで苦手なことをカバーするんだよ。艤装使って戦えないなら艤装以外で戦えばいい」


今村提督「誰だって何かしらあるんだしさ」


古鷹「はい…本当にありがとうございます…」


今村提督「それじゃあ私はちょいとしたでっかいものを作るから後でね」


古鷹「はい!」









今村提督さんと別れて数時間後


欠陥しかない私でも…今村提督のお役に立てないかな…


そんなことを思っていると


木曾「おらぁ!」ザガァン


的「もう少し左やで」


木曾「もう少し命中度上げねぇと…!」


古鷹「木曾さん練習ですか?」


木曾「古鷹さんか…まぁそうだな…対空と対潜と魚雷くらいしか俺は取り柄がねぇ。この武器で少しでも強くならねぇと…」


そう言って木曾さんは持っている爆式砲剣を構えます


木曾「っらぁ!」バァン


的「おお当たったやんでもど真ん中やないな」


木曾「くっ…」


古鷹「木曾さんってどうしてそこまで強くなりたいんですか?」


木曾「そりゃあれだ今村提督を守りたいからだな」


古鷹「でもあの人は…」


木曾「わかってる。でもな?せめてあいつを守れるくらいの力が欲しいんだ」


木曾「俺はあいつに助けられた。そしてあいつが『人でありたい』と言ってたのを聞いちまったんだ」


そんなことを…


あの人は自分の能力で苦しんでたんですね…


おそらく…まともな子供時代も送れてなかったんでしょう…


古鷹「そうなんですね…」


私はどう言えばいいのかわかりません


でも…せめてあの人の力になりたいと思う木曾さんを見て


私もよりあの人ひとの力になりたいと思うようになったのでした







今村提督「それじゃあ前もって言った通り岩津さんのところへ行くよ。電話で伺うことは伝えてあるしまずは話を聞いて作戦を立てよう」


メリー「そこまでは車ですよね?」


今村提督「まぁそうだねわたしはバイクで行くけどねメリーちゃんお願いね?」


メリー「わかりました。それでは木曾さんと古鷹さんと龍驤さんと鳳翔さんはこちらの車へ乗ってください」


今村提督「それじゃあメリーちゃん先導お願いね」


メリー「了解です」








いやーあれだねぇ

漁師さんもかなり辛いんだろうねぇ

魚が取れなきゃ商売上がったり

…これ終わったら7尾だけ漁のあとに譲ってもらおうかな

あ、さんまね





〜岩津邸〜


今村提督「それじゃあみんなはいるよ」


ピンポーン


???「ほいほーい」


今村提督「名古屋港鎮守府提督の今村です。岩津さんはいらっしゃいますか?」


岩津「おお!提督さんか!今開けますぞ!」








今村提督「では岩津さん近海の制海権を取り戻して漁ができるようにしてほしいということですが」


岩津「そうなんじゃよわしはもうすぐ死ぬかもしれん老いぼれじゃけどもうちの漁師全員がそうという訳じゃあにゃあ。そのほかの漁師とも相談した結果こうするということにしたんじゃて」


岩津「そうすれば愛知県内だけでも魚を行き渡らせることは出来るじゃろう。伊良湖の方もそれには同意してくれとった」


今村提督「わかりました伊良湖鎮守府と共同でここの制海権を取り戻します」


岩津「本当に頼んますわしはみんなに魚を食べられるようにしたいんじゃ…」


今村提督「…」


岩津「それとじゃ、海が好きなやつもおる…そういう奴らのためにもこの海を深海棲艦とかいう化け物から取り戻してほしいんじゃ…」


今村提督「伊良湖提督さんは既に準備が整ってて出撃していらっしゃるんですよね?」


岩津「ああ、それでも少し劣勢なんじゃと、今は雪風っちゅー駆逐艦と飛龍と蒼龍っちゅー空母で足止めしとるらしいが…」


今村提督「わかりました。頼って下さりありがとうございます。それでは失礼致します」


岩津「わしらは取り戻してほしいのもあるがわしらの無理難題で死んでも欲しくないんじゃ。やばいと思ったら撤退してくだせぇ。わしらは誰も責めませぬ。生きて帰ってくればまた次があるんじゃし」


今村提督「お気遣いありがとうございます…」











〜メリー車車内〜


木曾「岩津さんは本当に海が好きなんだろうな?」


メリー「それはどうしてですか?」


木曾「あの時海を思うような澄んだ目をしていた。好きじゃなきゃそんな目はしねぇ」


メリー「なるほど、とりあえず今村提督代わり出した最適な場所から突撃していきますし飛ばしますよ!」


ブロロロロロロロ


木曾「目…か」


今村提督とは真逆の目だったな


まるであいつは憎んでいるように深く暗い目をしていた









〜中部国際空港跡〜


今村提督「さぁ行くよ!メリーちゃんはあとから合流してね!」


メリー「はい!ご武運を!」


今村提督「作戦を説明する!目標は伊良湖艦隊!撤退の援護をして同海域深海棲艦を討伐!制海権と制空権の確保!」


今村提督「旗艦木曾!会敵時は単縦陣!それ以外は輪形陣で索敵をせよ!」


今村提督「私もできる限りの援護はする!対空は木曾!古鷹!鳳翔!龍驤!任せるぞ!」


木曾、龍驤、鳳翔、古鷹「了解!」


今村提督「それでは愛知近海制海権奪還作戦を開始する!」








伊良湖提督「雪風!被害状況は!」


雪風「飛龍さんが小破蒼龍さんは無傷です!でもそろそろ艦載機が無くなりそうです!」


伊良湖提督「わかった!飛龍!蒼龍!艦載機を全て発艦後撹乱行動を取らせ撤退せよ!雪風もだ!」


蒼龍「無理です提督!後ろには潜水艦が陣取ってます!」


雪風「私が殿を努めます!潜水艦に爆雷投射後撤退します!」


伊良湖提督「お前!そんなことしたらお前の退路がなくなるだろう!」


雪風「雪風は仲間を守るために沈むわけには行きません!」


雪風「しれぇ!生きて戻ってきます!」


伊良湖提督「おいやめろ!雪風!雪風ぇぇぇぇぇぇ!」










今村提督「メリーちゃん!」


メリー「はい!今合流しました!」


今村提督「結界はどこ!?」


メリー「あそこです!北西!」


今村提督「くっ!少し遠い!」


今村提督「意地でも沈ませてたまるか…!みんな急ぐよ!」


木曾、メリー、鳳翔、龍驤、古鷹「了解!」











雪風「蒼龍さんと飛龍さんの撤退はできたようですねー」


雪風「あの時…あの時はとは違います!絶対に私はしれぇのためにもみんなと一緒に生きて帰ります!」


雪風「砲雷撃戦用意!てー!」







木曾「今村提督!、古鷹さんと先に行ってくれ!」


今村提督「…わかった!」


古鷹「わかりました!」


木曾「敵艦載機発見!これより対空射撃に移る!対空射撃用意!」


鳳翔「やらせはしませんよ!艦載機発艦!」


龍驤「行くでゼロ!艦載機発艦!艦載機のみんなお仕事やで!」










雪風「爆雷投射!」


潜水級「アアア…」


雪風「敵が多い…ホントしつこいですね!このままだと…」


重巡級「ガァ…グァ」


雪風「しまった!きゃああ!」


雪風「ここで沈むわけには…!」(大破)


軽空母級「キィ…」


雪風「…!そんな…あれだけの艦載機を捌ききるのは…ここで死ぬわけには…」


雪風「(やられる…!)」


???「『フルパワーシールド!』」


雪風「…?あ、あれ?」


今村提督「もう大丈夫!退路は確保してあるよ!このまま撤退してちょうだい!」


雪風「あ…あなたは…」


今村提督「今村提督だよ!あの時は本当に助かったって伊良湖提督に伝えてもらえるかな?!」


雪風「は、はい!」


古鷹「ある程度艦載機は落としました!」


今村提督「古鷹ちゃん!敵駆動部位狙って攻撃して!動かないようにしないとダメ!大暴れできないからね!」


古鷹「了解です!」


ヲ級「アヲ…アァ…」


今村提督「なぁお前大将だろう?大将だよな?」


ヲ級「アィォ…」


今村提督「なぁ日本語喋れよ。喋れないなら…」


今村提督「しねよ」









I am the bone of my sword.

――― 体は剣で出来ている


Steel is my body, and fire is my blood.

血潮は鉄で、心は硝子


I have created over a thousand blades.

幾たびの戦場を越えて不敗


Unknown to Death.

ただの一度も敗走はなく


Nor known to Life.

ただの一度も理解されない


Have withstood pain to create many weapons.

彼の者は常に独り剣の丘で勝利に酔う


Yet, those hands will never hold anything.

故に、その生涯に意味はなく


So as I pray, UNLIMITED BLADE WORKS.

その体は、きっと剣で出来ていた



今村提督「さぁヲ級…貴様の罪、その体で償いきれるか?」


今村提督「『無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)』」


今村提督「そら!鉄のプレゼントだ!ありがたく受けとれぇ!」


ヲ級「ヲ…?ヲ…ァ…」


今村提督「まだだ!まだ終わってなぁい!」








あいつは今村提督なのか…?


あいつを今村提督と言っていいのか…?


ここにいる誰もがそう思った…


まるで…









まるでただのバケモン(モンスター)にしか見えなかったからだ









今村提督「行くぞぉ!」


今村提督「『天空』!」


あいつらのせいで船は海に出られなくなった


あいつらのせいで航空機は空へ飛び立てなくなった


今村提督「一体私たちがお前らに何をした…!」


私は憎しみを滾らせながらこの血に濡れた技を使い続ける


ヲ級「…」


木曾「待て!今村提督!何かおかしい!気をつけろ!」


ヲ級「KYOOOOOO!!!」


ゴキ…ペキ…メキ…


その時目の前のヲ級が雄叫びを上げいびつな音を立てながら変貌していくのがわかった


ヲ級?「KYIIIII!」


今村提督「深海化か…」


目の前にいるのはもうヲ級では無い


いるのはいびつな形をした空母だった


空母型深海棲艦「KIIYOOOO!」


今村提督「人型ですらなくなったか!その方が情がわかなくて済む!」






なんだよあれ…!なんだよあれは!


普通の深海棲艦じゃねぇ!


あれではただの化け物だ!


木曾「くそったれ!こいつ深海棲艦じゃないのか!」


メリー「資料で見た事があります!」


メリー「あいつは深海棲艦の中でも特異な存在で過去の艦に擬態できる個体のようです!」


メリー「形状から見て正規空母型!」


木曾「正規空母か…!」


ヲ級は元は正規空母!確かに納得出来る!


メリー「鉄とかの類ではないのでちゃんと血は出ます!だけど普通形態よりも装甲が固く攻撃力が増してます!」


木曾「っち!わかった!」


木曾「こうなりゃやれるだけやってやらァ!」








イ級「…!」


古鷹「いきなり活性化しましたね…!」


やれるだけやるしかないです…


空母のお二人…頼みます!







龍驤「どうやら…」チラリ


コレクライナントモナイデス!


ソレガドウシタァ!


鳳翔「えぇ…」


コロシテヤル!コロシテヤルゾォ!


龍驤「艦載機発進!目標!正規空母!」


鳳翔「艦載機発艦!目の前の空母を狙ってください!」


メリー「御二方!再装填に時間がかかりますが拘束を試みます!」


龍驤、鳳翔「わか(ったで!)(りました!)」









今村提督「さぁ!BADTIMEの時間だ!」


龍驤「ゼロ!行くで!」


鳳翔「艦載機の皆さんだけが攻撃方法だとは思わない事ね!」


木曾「艦載機くらい撃ち落とすことは出来らぁ!」


古鷹「イ級程度が私に勝てるとでも思っているのかしら!」


今村提督、木曾、鳳翔、龍驤、古鷹「(私たち)(俺たち)(うちら)が!」


今村提督「この海を守る!」


今村提督「『王者の牙』!」


正規空母型深海棲艦「KIIIIIIAAAAAAA!!!!」









こうして俺たちの初陣は圧倒的な差で勝利した…


だが…この今村提督をほっといていいのか…


俺は心配で仕方なかったんだ












メリー「そんなに被害はなくおわれましたね…」


木曾「だが…漁場として機能するのは当分先だな…」


鳳翔「…木曾ちゃん遠洋漁業ならできるわよね?」


木曾「まぁそれくらいなら…」


今村提督「そうだね…まずは報告しようか…」


龍驤「まぁまちぃ。木曾、曙のこと覚えとるか?」


木曾「ああ…あ、」


龍驤「そういうこっちゃ。メリーちゃんちゃっかり釣ろうとおもて持ってきた釣竿入れてあるんやけどとってくんない?」


メリー「いつの間に入れてたんですか…」


龍驤「細かいことはええやろ?木曾のことやし曙と一緒だったんやあの子がさんま釣りのプロだということは知ってるやろ?」


木曾「たしかにあいつにコツを習ったな…」


古鷹「なるほど手土産にさんまを釣ってきてあげようってわけですね!」


鳳翔「なるほど、じゃあ準備しますね!」











今村提督「というわけです」


伊良湖提督「そんなことしてたんですね…」


飛龍、蒼龍「ツッコミが追いつかない…」


伊良湖提督「とりあえずこの個体は上へ報告しないといけないですね」


今村提督「えぇ、この近海での報告はおそらくもうないですが…ほか海域での報告も出てるんで報告しておくべきですね」


伊良湖提督「ですね、そうそう、岩津さんが探してましたよ?」


今村提督「わかりました。ほんとありがとうございます」


伊良湖提督「こちらこそです。もしあの時今村提督さんたちが来なければ私は3人を沈める覚悟で戦わざるを得なかった…あの時来てくれたおかげなんです。ありがとうございました」










鳳翔「伊良湖提督さんの話があるのですがよろしいでしょうか?」


伊良湖提督「はい、どうしましたか?」


龍驤「いや、この前のことや。助けてくれてありがとな」


伊良湖提督「いえ、私は厄介払いしただけのようなものです…あの時はすいませんでした…」


鳳翔「それでも私たちが存在自体抹消されずに済んだのはあなたのおかげです。ありがとうございました」


龍驤「というわけや気にせんといてや」


龍驤「それと渡してくれた武器あったやろ?あれ、正式にもろうてもええかな?」


伊良湖提督「えぇ、それくらいしか出来ませんが…」


鳳翔「ありがとうございます」


龍驤「うちらは伊良湖提督と今村提督に救われたんや。ありがとな」


鳳翔「それでは私たちはこれで」


伊良湖提督「…すいませんせめてその武器にあなたがたのお名前を彫らせてください」




2057

鳳翔

龍驤





鳳翔「…ありがとうございますここまでしていただいて…」


伊良湖提督「私のせめてもの贖罪です」


龍驤「おおきにな…」








今村提督「岩津さん?」


岩津「おお!帰ってきてくださったか…!無事で何よりです…」


今村提督「ですけど…」


ーーーーー


岩津「なるほど…漁場は遠洋漁業しかまだ出来そうにないと…」


今村提督「お詫びと言ってはなんですが…」


岩津「いや、ええんです遠洋漁業だけでもできるようになったのは嬉しいんじゃよ」


岩津「こちらこそお礼として伊良湖提督さんとこと今村提督さんとこに時たま採れたてを卸しますお礼として受け取ってくだされ」


今村提督「そこまでして頂かなくても…」


岩津「わしらはもしこのままじゃと死んどりましたて、何より海の魚を産まれてくる子供たちに食わせてあげられるのも嬉しいんじゃよ」


今村提督「そうですか…」


岩津「本当にありがとうございました。」









後日岩津さん達漁師から採れたての魚介類が届けられた


伊良湖提督さんたちは特に頑張ってくれた子達に多めに報酬としてご飯を作ったそう


提督が料理出来るところは鳳翔さんみたいな人達には負担が少ないんだろうね


一方私たちは


木曾「ご飯できたぞ」


今村提督「刺身…?」


木曾「ああ、俺は刺身を担当したんだ」


龍驤「うちは魚介つくねくしを作ったで」


古鷹「私は味噌汁です」


鳳翔「あとは私が作りました。みんなでいただきましょう」



イタダキマス



今村提督「私も料理したかったんだけどなぁ」


普通の艦娘ちゃん達と違って料理できる子達ばかりでした


ちなみに私が作ったこともあったけど鳳翔さんが負けた…とメンタルブレイクしかけたので料理禁止になりました…



[第2章~完~]











木曾「なぁ今いいか?今村提督?」


今村提督「ん?どうしたの?」


木曾「いや…俺も技を使ってみたくてな…なにか教えて欲しいんだ」


今村提督「いいよ〜木曾ちゃんなら剣の技がいいっしょ。ちょっとまっててね〜」


〜数分後〜


木曾「あの剣と違いこの剣は少し長いんだな」


今村提督「まぁねこれから練習するのは『天空』武器を上へぶん投げつつ相手を勝ちあげて天空から叩きつける技だよ」


木曾「おお…だがそれってかなり難しいんじゃないのか?」


今村提督「回転してる剣を飛びながらキャッチできるようになればすぐできます」


木曾「いやそれがむずかしいn今村提督「さぁやるよ〜」」


チョ…マ…ギャアアアアアア


古鷹「今なにか聞こえたような…」


メリー「気のせいじゃないですか?あ、そこを少し左に傾けるとちょうどよく当たりますよ」


古鷹「あ、ほんとだ。でも銃の扱いも長けてるんだねメリーちゃん」


メリー「ハワイで元帥さんに習いましたから」


古鷹「…コナン?」


メリー「あ、わかるんですね」


古鷹「よく漫画読んでるし…」


メリー「ああそうだったんですね。ならこの技なんて古鷹さんならできるんじゃありませんか?」


古鷹「ああサクラ大戦の『乾杯』ですか、確かに出来そうだね」


メリー「あとこれもできるんじゃないですか?」


古鷹「これは…『デスペラード』か…ジャムらないように今村提督さんに頼めばできるかも」


メリー「じゃあ練習してみましょうか。私もできる限りサポートします」


古鷹「おねがいするね」


メリー「ついでだし投擲武器もあるとよさげですね」


古鷹「そうだね銃だけじゃ対応出来ないかも」


メリー「でしたらスタングレネードとスモークグレネードとかグレネードがあるといいですね」


古鷹「自分でも作ってみるよ」


メリー「鉄じゃなくてもいいですしね」









龍驤「なぁ鳳翔、弓やけどさ、なんか今村提督いわく深海棲艦も穿つことができるらしいんやけど鳳翔はどうなん?」


鳳翔「うーん…できないこともないだろうけど…」


鳳翔「あ、この弓ならできるかも」


龍驤「そか、それやったら練習しとくとええかもな」


鳳翔「そうね、少しでも力になれるようにならないといけないものね」


龍驤「うちも負けてられへんな…お互い頑張ろ?」


鳳翔「えぇ、頑張りましょ」










古鷹、龍驤、鳳翔「あの!今村提督さん(や)!」


今村提督「3人同時にどうしたの…?」


鳳翔「ちょっと技を見てもらいたいと思いまして…」


今村提督「あ、わかった〜木曾ちゃんの訓練終わったしいいよ〜」


木曾「」


龍驤「何があったんや…」


古鷹「もしかしてあのとき聞こえてきたのって…木曾ちゃんの悲鳴…?」




ーーーーー


鳳翔「…いきます!」


弓矢「まず1射目!」バシュ


弓矢「ほいから二射目」ズバン


弓矢「ラスト三射目ぇ!」バァン


的「粉々ですわぁ」


今村提督「なるほど間髪入れずに射ることで弦の振動を増幅させぶれやすいけど威力がある…『トリニティレイブン』だね?」


鳳翔「はい、これなら深海棲艦相手にも通るのではないかなと思いまして」


今村提督「いいじゃんいいじゃん!自分で技を編み出すのはすごいよ!」


鳳翔「そ、そうですか?えへへ…」


古鷹(かわいい)


龍驤(なんやこの可愛い生物)


今村提督(和む)


龍驤「さて次はうちやな!」


ーーーーー


龍驤「いくで!ゼロ!」


ゼロ「アタックファンクション」


ゼロ「グングニル」


ズドォン


的「この的がぁ…この的がァァァァァァァァ…!」


今村提督「グングニル…いつの間に習得を…」


龍驤「どや?かっこいいやろ。うち頑張って覚えたんよ!」


今村提督「すごいじゃん!グングニルは難しいほうなのに覚えちゃうなんて!」


龍驤「もっと褒めてくれてもええんやで!」エッヘン


古鷹(軽空母の暁ちゃんかな?)


鳳翔(癒されますね…)


今村提督(和む)


古鷹「次は私ですね。危ないので防弾シールドとか用意してください」


ーーーーー


古鷹「いきます!」


散弾「破片ばらまくやで」ダァン


連射弾「それに当たって軌道変えるやで」ダダダダダダダダァン


的「全部外れるかと思ったら広範囲に当たるようになってたでござる(・∀・)」ボロボロ


今村提督「なるほど!乾杯とデスペラード合わせたのか!これなら後ろもカバーできるしいいね!」


古鷹「他にはグレネードも用意してありますよ」スカートめくり


今村提督「おおう…なかなか大胆だね…なんにせよ組み合わせるなんてよく思いついたね!すごいよ!」


古鷹「今村提督に褒められちゃいました♪フフ♪」


龍驤(可愛い)


鳳翔(可愛い)


今村提督(可愛い)


木曾「は!…死ぬとこだったぜ…」


今村提督「お、目を覚ましたね。じゃあ最後木曾ちゃん覚えた技を見せちゃって〜」


木曾「お、おう…」


ーーーーー


木曾「……………………………………………!」


木曾「てぇん!」ズバァん


木曾「くぅう!」ざぁん!


サンドバッグ「真っ二つやで」パッカーン


今村提督「『天空』どう?みんな?」


古鷹「空へかちあげて真下へ叩きつけるなんて…」


龍驤「この前やってたやつやんな?木曾、よう頑張ったなぁ…」


鳳翔「すごい…(語彙力喪失)」


木曾「あたぼうよ!これくらいできなくて今村提督を守れるもんか!」


古鷹(何このイケメン)


龍驤(どことなく子供っぽいけど)


鳳翔(凛々しさがつたわってくるわ…)


今村提督(しゅき…♡)






今村提督「というわけでみんな必殺技を習得したわけだけど少し近海の残党掃除ついでに技の練習してみない?」


木曾「いいねぇ。実践と的当ては違う。動く相手にどれだけ通じるかやってみよう」


今村提督「でも個人個人で技を撃ってもどうしようもないでしょ?だからみんなには連携を取ってもらうよ」


今村提督「簡単に説明すると開幕は艦載機と同時に龍驤ちゃんと鳳翔さんの必殺技である程度減らす」


今村提督「そのあと古鷹ちゃんの必殺技でさらに相手を減らす攻撃する」


今村提督「最後に私と木曾ちゃんで必殺技しながらその援護をみんなでするって感じだね」


今村提督「どう?やってみない?」


龍驤「ええな!そうすれば効率よく倒せるやん!」


鳳翔「いいですね。これでしたらかなり戦いやすいと思います」


古鷹「ですね。私みたいな戦法だと1人ではできることできないことがあります」


木曾「決まりだな」


今村提督「だね。じゃあいこっか!」


全員「おー!」








〜愛知近海〜


岩津「…なんじゃあこりゃあ」


イ級「我が生涯に一片の悔い無し!」


リ級「私の生涯には悔いしかないんだけど」


チ級「そんなことよりおうどん食べたい」


古鷹「…できました…!」


岩津「今のは…?」


今村提督「アニメやゲームの技を使っただけですよ?」


岩津「な、なら!スペシウム光線とかは…」


今村提督「『スペシウム光線』!」


タ級「どうして私まで〜!?」


岩津「ふぉおおお…!」


龍驤「…あかんわこれ…岩津さんまであっちへ行ってもうた…」


鳳翔「まぁまぁ理解してもらえるのはいいことですし」


木曾「まぁそうだが…」


岩津「じゃ、じゃあ!ライダーキックとかはできるので!?」


今村提督「できますよ〜」


岩津「おおお!」


漁師A「岩津さんの特撮好きがここにきて…」


漁師B「今村提督さん…べっぴんだな…」


漁師C「俺木曾さんが好きだな」


漁師D「俺非公式木曾ファンクラブ第2号」


漁師E「おまえら仕事しろ!」



〜数時間後〜


木曾「あれから数時間…」


鳳翔「サインやら握手やら…」


龍驤「必殺技やらを見学されて…」


古鷹「今村提督に至っては…」ちら


今村提督「勝利の法則は決まった!」


漁師A「次!次はサイクロンジョーカー!」


今村提督「さぁお前の罪を数えろ!」


漁師E「ではエグゼイドを!」


今村提督「ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!」


メリー「まさか仮面ライダー決めゼリフ完コピしててそれを披露し続けるとは思いませんでしたよ…」


岩津「で、では!エグゼイドの宝生永夢ぅ!」


龍驤「そっちもできるんかい!趣味ちゃうやんけ!特撮好きとか聞いとらんで!?」


今村提督「いや、迅が好きでよく見てたら覚えちった。迅は声真似しつつシーン完コピするよ?」


木曾「」


メリー「もうやだこの人」







岩津「今日は本当にありがとうございました!これはお礼ですけぇ、受け取ってくだんせぇ」


今村提督「毎回ありがとうございます。また護衛が必要な時はよろしくお願いしますね」


漁師「ありがとうございました〜」






今村提督「それじゃあ今日は疲れたしお疲れ様!明日は少し愛知本部へ行かなきゃ行けないからお留守番よろしくね〜」


今村艦隊「はい!」


私はそう言って部屋へと戻る


笑顔で言ったものの


悔しさでいっぱいだった


なんで私が、


なんで私たちだけが


今までそういった出来事が頭に浮かぶ


呼び出された理由は至極簡単


私があそこにいることが迷惑なんだそう


危険因子は愛知にはいらない


証人として岩津さんと伊良湖提督さんが呼ばれている


迷惑をかけてしまい酷く自分に嫌悪感を示す


今村提督「最近私ばっかだなぁ…」


迅たちは上手くやれてるのになぁ


今村提督「あはははは…」


私の虚しい笑い声が部屋にこだまし続けていた












〜翌朝〜


今村提督「それじゃあみんな留守お願いね?」


木曾「それはいいが…愛知支部へ行くのは何が理由なんだ?」


今村提督「色々な報酬とかの話だよ?」


鳳翔「じゃあご飯作って待ってますね」


古鷹「私は銃の整備をしておきますもしかしたらもう一丁お願いするかもですが…」


今村提督「ああそれなら元の砲台を改造して銃にしてあるからそれ使ってみてくれないかな」


古鷹「了解です」


龍驤「んじゃうちはちょっとそこら回ってくるわ」


今村提督「それじゃあお願いね」


ブロロロロロロロロロロロロロロロロロ…



木曾「…」


鳳翔「…」


古鷹「…」


龍驤「…」


メリー「…」


メリー「盗聴器…バレないように昨日のうちにメガネにセットしておきましたよ」


木曾「すまないな。今村提督はなんか隠してそうなんだ」


龍驤「じゃなきゃ涙声で笑う声が夜中聞こえんて」


鳳翔「愛知支部…一体何があるんでしょうね…」


古鷹「場合によっては…」


全員「…」こくん


木曾「殺るしかねぇよな」


拝啓今村提督さん


あなた達の艦隊は少しヤンデレ気質があるようです


かく言う私もですが










〜海軍愛知支部〜


今村提督「さてと…」


???「もう着いてらしたんですね」


今村提督「あ、伊良湖提督さん…ほんとお手数お掛けしてすいません…」


伊良湖提督「いえいえ私とてあの言い方はないと思ってますし」


???「そうですぞ。わしらとてあの扱いは恩人への侮辱としか取れんわい」


今村提督「岩津さん…ありがとうございます。それではまた後で…」ツカツカツカ


伊良湖提督「…」


岩津「…」


伊良湖提督「なんであの人があんな目に遭わなきゃいけないんだろう…」


岩津「わしとてそう思いますて…」








〜名古屋港鎮守府〜


木曾「侮辱…?」


龍驤「あーあかんわ。少し理性欠きそうやわ」


鳳翔「もう少し聞いてみましょう…」


古鷹「ですね。ですけど…」


メリー「艤装使えば後で痛い目見そうなんでみなさん私のバトルシップに武器積んどいてください。場合によっちゃ突貫ですし」


こうして5人はかなり結束力が高くなっているのであった





コンコン


今村提督「失礼します」


愛知支部長「やっと来たようですね」


今村提督「話は伺っております」


愛知支部長「それなら話は早い。なんであの時「必殺技」とやらで戦いに参加したんですか?」


今村提督「艦娘の撃沈を防ぐためです」


愛知支部長「確かに希少種との遭遇ですし仕方ないのかもしれません。でもこれを一般人が見て恐れられたらどうするんです?」


今村提督「…はい、申し訳ございませんでした…」


愛知支部長「申し訳ございませんでした?そんな言葉で済むことですか?」


愛知支部長「聞けばあなたの艦娘達は非正規の武器を使ってたようですね?」


今村提督「あれは艤装自体がなくしかも火力を出すことすら難しい状況でしたので…私が作って渡しました」


愛知支部長「しかもひとりは欠陥艦娘、そして2名は引渡し、そして最後の一人に至っては野良で撃沈寸前だったと」


今村提督「それがどうかされましたか…?」


愛知支部長「引渡しの方はいいとして欠陥の方と野良の艦娘は見捨ててもよかったでしょう?艦娘一体の維持にどれだけ費用かかると思ってるんですか?」


今村提督「…はい」


愛知支部長「まぁいいでしょう。処分は追って伝えます。あなたは処分が決定するまで名古屋港鎮守府で謹慎処分です」


今村提督「…わかりました。失礼致します…」










木曾「離してくれ龍驤さん!」


龍驤「気持ちはわかるが怒りで目の前見失ってはあかん!行こうにも行けなくなるで!」


古鷹「…」


鳳翔「古鷹さんもです!少し冷静に…!」


メリー「…あーうんみんな乗り込んでください。もう知り合い以外全員根絶やしにしますわ」


鳳翔、龍驤「お前も落ち着くんだよ!」








今村提督「…」


岩津「…ひでぇ話だな…」


今村提督「実際話の筋は通ってますし…私のわがままが原因です」


岩津「わしなら助けられる子は助ける」


岩津「だが…」


今村提督「…」






伊良湖提督「私から見れば助けるのは当然かと」


愛知支部長「それがどうかしたんですか?あなたもあなたですよ?」


伊良湖提督「…は?」


愛知支部長「大破してないのに撤退とは片腹痛い。馬鹿げてますよ」


伊良湖提督「言いましたよね。艦載機が全て無くなっていたと」


愛知支部長「雪風がいたでしょう。その子のデコイにすればよかったんです」


伊良湖提督「あなたはまだ傷が浅いから戦闘力のない子は盾にしろと?」


愛知支部長「えぇ、だってあんな兵器なんか別に何体でも量産できるでしょう?あなたこそたかだか兵器に何を言ってるんですか」


伊良湖提督「…」




岩津「二人揃って謹慎処分とはねぇ…」


今村提督「私のせいで…」


伊良湖提督「…」ガチャ


今村提督「伊良湖提督さん…すみませんでした…」


伊良湖提督「あなたのせいじゃないですよ…」


私に関わった人達はろくな目に合わない


もういっそ1人の方がいいのかもなぁ…


今村提督「…少々トイレへ行ってきます」


岩津「ああ…」











龍驤「…」


雪風「…」


鳳翔「…」


飛龍「…」


蒼龍「…」


古鷹「…」


木曾「…」


メリー「あなたがたもですか?」


雪風「はい、こっそり妖精さんを入れておいてよかったです」


鳳翔「…でも…」


飛龍「…ですね」


全員「あの人達のフォローが先決(だな)(ね)(やね)(ですね)」


メリー「1回…戻りましょうか…」


全員「…」こくん


今村提督…(伊良湖提督さん…)


なんでお前は(あなたは)


そういう大事なことを1人で背負おうとするんだよ(するんですか)…











〜伊良湖鎮守府〜


伊良湖提督「ただいま」


雪風「しれぇ!おかえりなさい!」


飛龍「おかえりなさい司令官。どうでした?」


蒼龍「伊良湖提督さんお疲れ様!」


伊良湖提督「…」

ーーーー


今村提督「みんなに悟られないようにみんなに休暇があてがわれたことにしましょう。私たちは書類整理でいいくるめられますし…」


ーーーー


伊良湖提督「みんな!お前達に1ヶ月休暇があてがわれたぞ〜!愛知支部長が活躍を見て褒めてくれたんだ!私は書類整備があるから明日から街へ行ってみたりしてはどうだい?」


飛龍「…」


雪風「…」


蒼龍「…」


雪風「…嘘ばっかり」


伊良湖提督「…?」


飛龍「…ごめんなさい…妖精さんに盗聴してもらってました…」


蒼龍「だ、だって…伊良湖提督さんの様子がおかしかったんだもん!心配だったんだもん…」


雪風「しれぇ…いいえ、伊良湖提督さん、わかってます。謹慎処分なんですよね…」


伊良湖提督「…あははバレてたのか…その通り私が原因でね」


蒼龍「私達が撤退しちゃったせいだよね…」


飛龍「私たちがせめて肉壁をしていれば」


バチン


飛龍「…」


伊良湖提督「ふざけるな!」


伊良湖提督「私が君たちは見殺しにしようなんて考えるわけないだろう!?そういうことしたら私は泣くぞ!?」


伊良湖提督「私は君たちがたとえ欠陥艦娘だったとしても撤退を選んでいた!君たちに死なせるつもりで戦わせたことは1度もない!」


伊良湖提督「頼むからそういうことを言わないでくれ!」


伊良湖提督「これ以上…自分のせいだなんて言わないでくれ…!」




ーーーー


今村提督「…ただいま〜」


木曾「…おう、おかえり」


メリー「…」


今村提督「1ヶ月の休暇だってさ〜…私は書類整理しないといけないけどね〜」


木曾「…辛かったな」


今村提督「…あははははまぁね〜疲れたよ〜」


木曾「謹慎なんだってな…」


今村提督「…うん」


今村提督「ちょっと1人にしてほしいから部屋に行くね…」





ピコン


木曾「…」


木曾(今村提督の方はかなり参ってるみたいだ。そっちはどう?)


(伊良湖提督の方もかなり参ってるみたいです…)雪風


木曾「もうどうすりゃいいんだよ…」









バタン


今村提督「…アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ…」


今村提督「ねぇ迅、野村っち…私はあなた達が羨ましいよ…」


今村提督「私みたいに不器用じゃないしさ」


今村提督「もういっそ1人の方がいいのかもなぁ…一人だと迷惑かけないし…」




アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ…






龍驤「…ウチらを助けてくれた提督がなんでこんな目に遭わなあかんのや…」


メリー「…」


鳳翔「サポートもへったくれもない…こんな状況で…どうサポートすればいいのですか…」


古鷹「私が欠陥艦娘だったから…」


龍驤「…んなもん関係ないやんか」


古鷹「でも見捨てればいいって支部長言ってたじゃないですか…」


……………………………


古鷹「…ご飯…作ってきますね…」


メリー「…私も」


龍驤「あ、おい!…どうすりゃええんやて…」









迅「…野村」


野村「話は聞いているよね…」


迅「まぁな」


野村「あいつら悪いことしてたかな?」


迅「いいや?」


野村「だよなぁ…こりゃどう見ても支部長の妬みと嫌がらせだな…」


迅「お前元帥だろ?その立場利用できんのか?」


野村「できないこともないけど支部長だからねぇ…?」


迅「…だな」


ブー…ブー…


野村「もしもし?」


野村「メリーじゃないか。どうしたんだい?」


野村「ふむ、確かにそれなら行けるか…」


野村「わかったすぐ取り掛かろう」


迅「どうしたんだ?」


野村「いや何…支部長からアイツらを奪い取る算段がついただけさ」






今村提督「…」


メリー「…失礼します」


今村提督「…ん?どったの〜…」


メリー「大本営元帥から伊良湖提督さんと関係者全員大本営出頭だそうです」


今村提督「わかったよ〜…ははは…ついに野村っちにまで見放されたか〜…あはははははは…」


メリー「…」


思ったより精神に来てるようですね…


頼みますよ…


野村さん…






愛知支部長「はぁ〜…艦娘にあそこまで感情移入するなんてねぇ」


愛知支部長「呆れてモノも言えない」


愛知支部長「兵器なんてどんなときも使い捨てだろうに」


テケテケテンテンテケテンテン


愛知支部長「はい。こちら愛知支部」


野村「ああ、君か。私だ」


愛知支部長「あ、これはどうも…どうされましたか?」


野村「早速で悪いけど…君KU☆BIだから」


愛知支部長「…へ?」


野村「いやータレコミがあってね」


野村「君…空母の艦載機が全てなくなってるならデコイにすればいいって言ったそうじゃないか」


愛知支部長「それh…野村「問答無用」」


野村「君には空母のあり方をもう一度勉強し直してもらう」


愛知支部長「それはつまり…?」


野村「愛知支部長中将から少佐へ降格。士官学校へ入り直してもらおう」


愛知支部長「それだけは御容赦を…」


野村「確かにそこまでするのはかわいそうだね…」


愛知支部長「それでしたらなにとz野村「だが断る」」


野村「明日には荷物をまとめておきなさい。私自ら出迎えさせてもらうよ」


野村「卓越した知識を持っているだけ君には期待してたのに残念だよ」


愛知支部長「それだけはご勘弁を!なにt野村「じゃあまた明日ね」」


ツーツーツー…


愛知支部長「そんな…」







迅「ちと電話してくる」


野村「いってら」






迅「おう、もしもし…」


迅「じゃあ頼むぜ姉妹としてな」


迅「おう、元気そうでなによりだ一航戦として話してやってくれ」


迅「姉妹として元気づけてやってくれないか?」


迅「もしもし?同じ陽炎型だったろ?少し勇気づけてやってくれ」


迅「すみませんけど…同じ空母仲間として元気づけてやってくれませんか?」




迅「まぁこれでなんとかなるだろ」






野村「おかえり誰と電話してたの?」


迅「なぁにアイツらに縁のある艦娘にちょっと頼み事さ」









ピロロロロ


木曾「もしもし、木曾だ」


球磨「よかったくまー繋がったくまね〜」


木曾「…?」


球磨「そういや木曾は建造艦娘だったクマね。球磨だクマー」


木曾「球磨ねぇ?誰からこの電話番号聞いたんだ?」


球磨「迅からだクマー。とりあえずそっちの提督さんとうまくやれてるクマか?」


木曾「それどころじゃねぇんだよ…」


球磨「なるほどクマ。じゃあお前に変わるクマ」


迅木曾「もしもし?俺か?」


木曾「俺か…一体用事はなんだよ…」


迅木曾「いや、簡単に言うと功績が認められず逆に追い詰められているとは聞いてたからな…球磨ねぇが心配で電話かけたってわけだ」


木曾「なるほどな…」


迅木曾「まぁ俺の声的に心配はなさそうだな」


木曾「…ないわけじゃねぇよ」


迅木曾「支えきれるか心配だってか」


木曾「さすが俺だな」


迅木曾「そりゃお前は俺だからな。はっきり言うぞ。お前とかみんなが支えなくてどうするんだ?」


迅木曾「恩にむくいるチャンスだろ?これを逃す手はねぇだろ」


木曾「泣きながら笑ってるくらい精神おいつめられてる今村提督をどう支えりゃいいんだよ…」


迅木曾「今村提督はなお前が仲間になった次の日すぐに電話してきたぞ」


迅木曾「どうやら今村提督は(木曾)に助けられたんだとよ」


迅木曾「それ以来もし仲間にするなら木曾ちゃんを仲間にしたいって提督になる前から話してたらしい」


木曾「…そうかよ」


迅木曾「木曾のことが好きなんだとよ。しかも木曾と言ってもお前がだとよ」


木曾「ぶっ!どういうことだよそれ!」


迅木曾「助けた時から好きだったんだとよよかったじゃねぇか」


木曾「急に言われてもなぁ!」


球磨「クマーお前もホントは恩に報いたいんじゃなくて好きになってるだけクマ。その証拠にお前を見捨てりゃよかった。って言ってたあのクソのその言葉聞いた瞬間飛び出しそうになってたってメリーから聞いたクマ」


木曾「…」


球磨「あれはどうしてなんだクマ?お前の性格上俺のプライドが許さねぇ!って言うわけじゃないのはわかるくま」


木曾「ホントは…あいつのことが大好きさ、あの時も俺のプライドがとかではなくただ助けて貰った今村提督がけなされた気がしてよ…」


球磨「正直になれたかクマ、じゃあ次何するべきか分かってるはずクマ」


木曾「ああ…ありがとな球磨ねぇとそっちの俺」


迅木曾「じゃあながんばれよ」


球磨「じゃあなクマお前自身が今村提督の支えクマファイトクマよ」









鳳翔「…」


古鷹「焦げてますよ鳳翔さん…」


鳳翔「あら…すいません」


古鷹「…」ティロリロリん


鳳翔「…」ピrrrrrr


鳳翔「はい…もしもし…」


古鷹「私も電話みたいなので席外しますね」


鳳翔「えぇ…」







???「ひっさしぶりー加古だよー」


古鷹「加古…?一体どうしたの…?」


加古「いやなー?古鷹どうしてるかなーって思ってさー」


古鷹「今はご飯作ってる最中だよ」


加古「そかー、本題だけどさー」


加古「姉ちゃんは今村提督のことどう思ってるのー?」


古鷹「ブー!い、いきなり何!?」


加古「だから今村提督のことどうよ?」


古鷹「そりゃ…あの人は私みたいな艦娘にも優しくてかっこよくて…頼りにしてるけど…」


加古「そっか、今村提督今どうしてる?」


古鷹「泣きながら笑ってる…」


加古「うわ…重症じゃん…古鷹ご飯作ったらさ、今村提督のそばにいてあげたらどう?」


古鷹「そうしたいのはやまやまだけど…」


加古「?」


古鷹「私なんかがそばにいていいのかなって…」


加古「あったりまえじゃーん!古鷹とかみんながそばにいないと人間って案外脆いもんだよ?」


加古「だからさ…今村提督のそばにいてあげた方がいいと思う」


加古「あの人と会ったことあるけど深海棲艦となると目の色と性格変わるっしょ?」


加古「こっちの提督から聞いたけど自分達が子供の頃庇ってくれた研究員たちが1人除いて全滅したんだって」


加古「それ以来わたしにもっと力があればって思って深海棲艦倒すことに責任感じちゃってるみたいなんだ」


加古「ああいうタイプは1人で勝手に自滅してくよ…誰かが支えてあげないとしかも今村提督はひとりやふたりでは支えられないほど責任に押しつぶされてかけてるしさ」


加古「ほかの人も誘ってみんなでそばにいてあげようよ」


古鷹「そう…だね」


加古「そうそう!あの人はさ、ああいう性格なんだよ〜だから姉ちゃんたちで支えないといけないと思うんだ」


古鷹「ありがとね」


加古「いいってもんさー悩み事やアドバイスは加古におまかせーってね!」






鳳翔「もしもし?鳳翔です」


瑞鳳「もしもし、瑞鳳です」


鳳翔「あら瑞鳳さん、どうしたんですか?」


赤城「私もいますよ」


鳳翔「赤城ちゃんまで…」


瑞鳳「メリーちゃんから話は聞いてます。雰囲気最悪みたいですね…」


鳳翔「えぇ…なんて言いますか…今村提督さんが…」


赤城「そうですか…鳳翔さんならすぐ支えてあげようって頑張るのかと思いましたけど…」


鳳翔「今村提督さんは木曾ちゃん好きみたいですし…やっぱり好きな子が一番支えになりますよ」


瑞鳳「…えーと?もしかして…木曾ちゃんが今村提督の好みだって思ってます…?」


鳳翔「違うんですか…?」


赤城「今村提督さん普通に古鷹さんや鳳翔さんも好きですよ。しかも友としてではない方で」


鳳翔「oh......」


瑞鳳「まぁそういうことです…好きな子が1番支えになるのなら鳳翔さんも行かないと」


鳳翔「……ですね…行ってきます…すいません」


瑞鳳「いえいえまぁあれですよ。みんな鳳翔さんたちが心配なんです」


赤城「みんなあなたの背を見て育ってますからね」


鳳翔「えぇ…みんなありがとう…」プツン












龍驤「メリーちゃんもLBX使えたんやな」←イカロスライモンフォース使用


メリー「とは言っても狙撃とナックルとか相性最悪ですけどね」←フェンリル使用


龍驤「そういや祥鳳と日向伊勢から電話あってん」


龍驤「むっちゃ心配されたわ。失敬なうちがそんなにヤワに見えるんかて」


メリー「悩んではいるんですよね?」


龍驤「まぁな。うちは鳳翔みたいに気が利かんし古鷹みたいに献身的ではない。そして木曾みたいになにか誇れることがあるわけでもない」


龍驤「大変なんやであいつらに気を回すの」


メリー「はぁ…」


龍驤「まぁ時間が解決してくれるやろ。実際鳳翔はもう立ち直って頑張ってるしな」


メリー「龍驤さんは今村提督さんとこ行かないんですね」


龍驤「あほ抜かせ。うちは恋ってより友達って意味で好きなんや」


龍驤「恋してるヤツらのそばにちょこんとおるのが友達や。それが一番のベストポジションやで」


メリー「龍驤さんらしいですね」


龍驤「そりゃどうも」


龍驤「んじゃ電話してやりますかね」


メリー「どこへ電話されるので?」


龍驤「そりゃ支部長の被害者やろ。しかもうちらのとばっちりの方」


メリー「あー…だいたい察しました」


龍驤「ほんじゃ」









飛龍「…伊良湖提督さん…司令室から出てこないね…」


蒼龍「だね…」


雪風「…」ハンコオシー


蒼龍「雪風…」


シレーシレードーンナウミモキットダイジョオーブー


蒼龍「雪風、電話…」


雪風「あ…すいません…少し離れますね…」パタンぬ


飛龍「…」


蒼龍「…」


ナーンカーイモクリカエスー


飛龍「ごめん電話…行ってくる…」


蒼龍「…うん」






飛龍「もしもし…」


龍驤「この前は世話んなったな。今村提督んとこの龍驤様やで〜」


飛龍「龍驤?どうしたの?」


龍驤「迷惑かけた思うてな。お詫びついでにそっちは今どうなってんのかなって」


飛龍「雪風がほんとしょんぼりしてて…伊良湖提督は司令室から出てこないし…」


龍驤「思ったより深刻やないか…」


飛龍「でさ…蒼龍もなんか暗いしさ…解決策がなくてさ…どうしたらいいのかわかんなくてさ…」ポロポロ


龍驤「そりゃ辛かったなぁ…だけどまずは伊良湖提督やな」


飛龍「うん…」


龍驤「ちなみに3人の練度は?」


飛龍「全員99…」


龍驤「指輪は?」


飛龍「本当はあの戦いのあと3人同時に渡す予定だったみたい…」


龍驤「お前さんらは?」


飛龍「伊良湖提督が好きでよく3人で誰が結婚するかって話してた…」


龍驤「…わかった。3人集まって司令室へ特攻せぇ」


飛龍「無理だって…鍵かかってるもん…」


龍驤「ぶち壊すくらいの気概みせぇや」


飛龍「私のせいだって伊良湖提督に言っちゃったから…」


龍驤「ついでに謝れ」


飛龍「だから…」


龍驤「うじうじしすぎや。好きな人を支えんといて何が好きやねん。いいから行ってこい。それで伊良湖提督のこと支えたれ」


飛龍「…」


龍驤「好きなんやろ?」


飛龍「…わかった」


龍驤「それでええ」


飛龍「そっちはどう?」


龍驤「うち以外全員今村提督んとこへ行ってる」


飛龍「そっか…」


龍驤「じゃあうちもひっつきに行くさかいほんじゃな」


飛龍「うん、じゃあね…」













黒潮「久しぶりやな〜」


雪風「黒潮さん、お久しぶりです」


黒潮「なんか暗いな〜…あれやろ。伊良湖提督やろ?」


雪風「はい…」


黒潮「それやったらまぁ元気づけたるべきやろな」


黒潮「そっちのことはよう聞いとったし簡単に言うと3人で突貫して来て伊良湖提督を元気づけたれ」


雪風「飛龍さんたちが…」


黒潮「雪風らしゅうないなぁ。いつも見たく振り回してええねん。2人ともそろそろ立ち直るやろ」


雪風「…はい、わかりました」


黒潮「雪風、こういう時くらいはいきあたりばったりでええねん。それが一番雪風らしいしな」


黒潮「じゃ、頑張りや〜」プツン





雪風「そう…だよね。こういう時くらい私たちで支えてあげないと…!しれぇぇぇぇ!!!!!!」





木曾「…」たたたたた


古鷹「…」すたたたた


木曾「古鷹さん。あなたもか」


古鷹「えぇやっぱり…」


鳳翔「私もいますよ」


木曾、古鷹「鳳翔さん!」


龍驤「追いついたわ…んじゃ入ろか」


木曾「じゃあ皆さん行きましょう…」








ドア「これから慰めに来るってのに鍵かけるほど野暮じゃねぇやい」バァン


木曾、龍驤、鳳翔、古鷹「今村提督!」


今村提督「みんな…?明日にはクビになる私に何か用…?」


木曾「クビかどうか決まってないだろ!?」


鳳翔「そうですよ!とりあえずご飯食べて…」たっぱ詰めごはん&お惣菜


今村提督「いいよ…みんなを守るって言っといてこのザマじゃ顔向けできないし…」


古鷹「いいから食べてください!」お惣菜オシコミー


今村提督「モゴゴゴゴ!」


龍驤「お前引きずりすぎや!みんな心配しとんのやぞ!」


今村提督「でも事実だし…」


木曾「いいか!?」


木曾「何もお前だけに背負わせる気はねぇ!」


古鷹「そうです!あなたがクビになるなら私たちも艦娘やめてどこまでもついて行きますからね!」


鳳翔「私たちはそれくらい今村提督さんのことが好きなんです!」


龍驤「そう言うことや、うちもお前が好きやしな、みんな心配しとんねん」



木曾、古鷹、龍驤、鳳翔「だから二度とそういうことは(言うんじゃねぇ!)(言わないで!)(言わないでください!)(言うなや)」


今村提督「…!」


今村提督「みんな…ごめん…ごめんねぇ…」ウク…ヒック



ウワァァァァァァァン





メリー(まぁそういうことですよ今村提督さん。みんなあなたのことを好きなんです。あなたに救われたんですから)







雪風「しれぇぇぇぇぇ!!」ドダダダダダ


飛龍「雪風!私も行くよ!」ズダダダダダ


蒼龍「えっちょ二人とも!待ってぇ!」タタタタタタ


ドア「壁とはぶち破るためにあるのさ!」ばきゃぁん!


伊良湖提督「うおぉ!びっくりするじゃないか…」


雪風「しれぇ!」ダキィ


飛龍「い、伊良湖提督ぅ!/////」鯖折りぃ


蒼龍「し、しれぇ!/////」ばきぃ!


伊良湖提督「お…おれ…おれ…る」ミシミシミシバキ


雪風、飛龍、蒼龍「あ」


雪風「しれぇ!?しれぇ!応答してください!しれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


飛龍「伊良湖提督!?ちょ!これどうすんの!?」


蒼龍「知らないよ!これマジでどうするのさ!」





伊良湖提督「しぬところだった…」


雪風「ごめんなさい…」


飛龍「申し訳ございませんでした…」


蒼龍「すいません…」


伊良湖提督「…プッ、ハハハハハハハ!」


雪風「どうして笑えるんですか…」ドン引き…


飛龍「さっきので頭まで…?」引き


蒼龍「うわぁ…」


伊良湖提督「なんで!?」


伊良湖提督「ただ単にみんながいつも通りで笑えてきただけさ…心配かけてごめんね」


伊良湖提督「もう大丈夫だよ」


雪風「…もう!心配したんですからね!」ポカポカポカポカ


飛龍「よかった…この前はごめんなさい…あんなこと言っちゃって」


蒼龍「私も…ごめんなさい…」


伊良湖提督「気にしてないさ。こっちこそ心配かけちゃったしお愛顧にしよう」


シレェェェェェェェェェェェ!


イラコテイトクサンダイスキー!


ワ、ワタシモダイスキー/////!


ウワッチョヤメテ…ギャアアアアア!






〜翌日〜


迅「来たな」


今村提督「まぁ今日で最後になりそうだけどね…」


伊良湖提督「まぁその時は艦娘全員でどっか高飛びしましょう」


あっはっはっ


迅「…聞かなかったことにしたいです」





野村「やぁきたね二人とも」


今村提督「お久しぶりです元帥」


伊良湖提督「お久しぶりでございます」


野村「堅苦しくしなくていいよ…まぁとりあえず処遇だけどね?」


今村提督「…」


伊良湖提督「…」


野村「まずは伊良湖提督から、君は少将から中将へ昇進。愛知支部長をやってもらう」


伊良湖提督「え?」


野村「いやねぇ…さすがにあんなこと言うやつを支部長へ置いとけるわけないじゃない」


野村「というわけで今回の功績とか今までの実績を見て愛知支部長へ昇進ってわけ。まぁこれからもよろしくね。艦娘達も自動的に愛知支部長直属部隊となるよ」


伊良湖提督「あ、ありがとうございます…」


野村「とりあえず君のところの艦娘ちゃんたちにも来てもらってるしあとで用事があるからきてね」


野村「次に今村提督」


今村提督「はい」


野村「君も少将から中将へ昇進。そのかわり鎮守府調査役になってもらいたい」


今村提督「…?」


野村「うんまぁわかるわけないことは知ってるけども…ちょっとショックだよ…」


野村「A提督って覚えてる?」


今村提督「あの私がぶっ飛ばした…」


野村「調べたけどちょっとあれでね〜。それと同じまたはそれよりひどい鎮守府の淘汰するために調査役になってほしいんだ」


野村「まぁ調査だけじゃなくて実働部隊にもなってもらうけどね」


野村「表向きは普通の鎮守府で裏ではそういう鎮守府を担当してもらいたい」


今村提督「…は、はぁ…」


野村「じゃあこれで終わり、伊良湖提督これから少し付き合ってね」






元愛知支部長「…」


野村「時刻通り来てくれたようだね」


元愛知支部長「あの…考え直していただくことは…」


野村「ダメ、まずは香取さんに勉強を担当してもらうんだけどその前に」


野村「飛龍蒼龍、来なさい」


飛龍、蒼龍「はい」


元愛知支部長「!!!」


野村「空母の2人にまずは艦載機について教えてもらうよ」


飛龍「わかりました」


元愛知支部長「ま、まさか…」


野村「君がデコイにしろと言った空母だ、君は言ったのは捨て艦しろと言ったようなものなのだよ。わかるね?」


野村「それじゃあよろしくね」


蒼龍「わかりました」


飛龍「さて元愛知支部長さん」


飛龍、蒼龍「あ の 時 の 言 葉 忘 れ た と は 言 わ せ な い よ 」


元愛知支部長「あ、ああ…」


伊良湖提督「すいませんね。元愛知支部長。元帥から直々に頼まれまして」


伊良湖提督「しっかりとおぼえてくださいね」












今村提督「ただいま〜…」


木曾「話は聞いてるぜ。A提督みたいなところ潰すんだろ?」


今村提督「いや荷が重いんだよね…」


木曾「そりゃなんでだ?今村提督なら進んでやりそうだが…」


今村提督「抵抗する提督は弁明の余地なしの場合は即刻ころせ…だってさ」


木曾「そりゃ確かに重いな…」


今村提督「でもやるよ。木曾ちゃんみたいな子を増やしたくないし」


木曾「…そうかい」


木曾「それはさておき」


木曾「今日はご馳走だから腹すかしとけよ。じゃあ仕込みに行ってくる」


今村提督「わかった〜…」


バタン





木曾「俺みたいなやつ…か」


俺たちにもその話は来ていた


しかしだ


俺達が提督を殺す…


それが意味すること


決してそれは軽んじることは出来なかった


木曾「まぁそれくらい背負ってやるさ…」


そう覚悟して俺は進んで茨よりも辛い道を選んだ


まさかそれが正解になるとも思わずにな





一方その頃


伊良湖提督「えーと?これは一体なんでしょうか御三方?」シバリツケー


雪風「決まってるじゃないですか」


飛龍「私たち3人」


蒼龍「正妻は誰なのか」


雪風、飛龍、蒼龍「決めてもらいますy伊良湖提督「3人」」


雪風「それじゃ答えになってません!」


伊良湖提督「だから3人全員正妻になりやがれって言ってるんだよ!?優劣つけられるかぁ!」


伊良湖鎮守府では第1次正妻戦争が起ころうとしているのだった


伊良湖提督「いいからお前ら全員正妻になりやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」









迅「伊良湖のところは今修羅場だろうな」


野村「だねぇ…」


野村「それはそうと…これどう思う?」


迅「…いきなり相性最悪だな。古鷹ちゃんにとって辛いもんだろこれ…」


野村「でもやってもらうしかないよ」


野村「そういや今村がなにか巨大なやつ作ろうとしてるみたいだけど…」


迅「これだってよ」ピラ


野村「…もうやだこの子」


野村「ん?ってこれ普通の資材じゃ作れないよね?」


迅「だから古鷹ちゃんに遠征頼んでるんだってさ」


野村「…時間は?」


迅「確かいつも…あ」


野村「あそこの時刻って…」


野村、迅「…やばくね?」






今村提督「じゃあ古鷹ちゃん資材回収よろしくね」


古鷹「はい!行ってきますね!」


木曾「頼られて嬉しそうだな…」


龍驤「料理うまいし銃のカスタムとかよくできるのにまさかほかの兵器や武器の組立カスタムは苦手とはなぁ…」


鳳翔「龍驤ちゃん、それ私へのあてつけ?」


メリー「鳳翔さんそうじゃないと思いますよ…」


龍驤「鳳翔はご飯作ってくれとるやないか…なんでそうなるんや…」


鳳翔「べっつに古鷹ちゃんも料理できますしー?」プクー


今村提督(可愛い)


メリー(これが天使ですか…)


木曾(ふくれっ面する鳳翔さん可愛い…)


龍驤(言い出しっぺやけどさすがにこの顔みて和まない方がおかしい気がする…)


鳳翔「なんでみんなそんな顔緩んでるんですかもぉー!」プンスコポカポカ


木曾「今村提督が耐えきれずに倒れたぞ!」


龍驤「あかんうちもだめや…」ぱたり


メリー「龍驤さぁん!?」


鳳翔「あわわ…だ、大丈夫ですか!?」


メリー「私もダメです」バタン


木曾「鳳翔さんが可愛いすぎる件について」ドタン


鳳翔「え、えぇ!?どうしてこうなるの〜!?」




古鷹「これくらい手に入ればいいかな〜」


??「こっこのぉ!倒れてくださいよ!」ドォン


古鷹「?あれって…」


??「このぉ!このぉ!」


古鷹「襲われてる!?助けなきゃ!資材は転送装置もらってるからそれで…よし!」








古鷹「沈めさせてたまるものですか!」


古鷹「スタングレネード!」


バシュン


深海棲艦「~!?」


古鷹「これで!『ヘッドショット』!」


深海棲艦「グァ…」


古鷹「まだまだぁ!」


古鷹「アイスグレネード!」


キィン


古鷹「大丈夫!?って青葉じゃない!どうしたの!?」


青葉「古鷹…姉ちゃん…?」


深海棲艦「ォォォォォォォォ!!!!」


古鷹「…おい」ズダァン


深海棲艦「ォ…」


古鷹「死にたくなければ失せなさい。目障りよ」


深海棲艦「…ァァァァァァ」


ズドォン


古鷹「…」


古鷹「2度はないわよ…?」


深海棲艦「…!」ゾルっ


深海棲艦「ぇぃぇぁぁぁ…」


古鷹「フゥこれでいいかな。青葉、大丈夫…?」


青葉「古鷹おねぇちゃん…ありがとうございます…みんなが待ってるので…戻りますね…」


古鷹「…ホントに?」


青葉「え?」


古鷹「ホントに待ってるのならここから本来の出撃ルートから外れてないはずなの。探しに来てないはずがないわよね?」


古鷹「事情は後で聞くよ。まずは私たちの鎮守府へついてきて」


青葉「でも…早く戻らないと…」


古鷹「いいからいくよ」







古鷹「ただ今戻りました〜…」


今村提督「おーおかえり〜後ろの子はどうしたの〜」


木曾「今村提督よく見ろ。少し違和感感じねぇか?」


今村提督「そうだねぇ引き取ったりした子でもない限り重巡は20.3cm砲つけてるはずだけどねぇ…」


木曾「なぁ青葉さんでいいか?」


木曾「あんたなんで12cm単装砲1個だけなんだ?」


青葉「装備を落としちゃいまして…それより早く帰らないと…」


龍驤「どしたん?」


木曾「青葉さんが何故か早く帰りたがってるんですよ。鳳翔さんに飯の用意と入渠ドック開けておいてくれって頼んで貰えませんか?」


古鷹「じゃあ入渠ドック連れてきますね」


青葉「でも…早く帰らないと…あっちょ…」


古鷹「問答無用だよ」


ハヤクカエラナイトテイトクニ…


木曾「古鷹さんが遠征に行った場所の近くに1個鎮守府あったよな?」


今村提督「電話で聞いたあそこの鎮守府所属の可能性はあるね」


今村提督「しかも去り際の言葉も気になるね」


今村提督「…メリーちゃん」


メリー「間違いないかと」


メリー「つい最近艤装に取りつけていたというログがありましたがどう見ても20.3cm砲の取り付け箇所の大きさと一致しません」


今村提督「木曾ちゃん、艤装ではなく隠密兵器準備。ついでに私が深海棲艦の兵器が攻めてきた感じにコントロールするから月光を9体用意」


木曾「わかった」


メリー「私はバトルシップの準備ですね」


今村提督「うん、龍驤ちゃんにアサシンの準備をさせておいて」


木曾「古鷹さんにはガス圧式麻酔拳銃だな」


今村提督「じゃあ青葉ちゃんがご飯食べたあと一時間後決行で」


木曾「おう」







〜数十分後〜


青葉「美味しいです!さすが鳳翔さん!」


鳳翔「あらあら嬉しいわね〜」


今村提督「よく食べるねぇ」


木曾「まぁこっちも美味しそうに食べてくれるだけでも嬉しいだろ」


古鷹「青葉ちゃん…えへへ〜可愛いんだから〜…」


龍驤「こっちはこっちでダメやな…」


今村提督「さて、そろそろいいかな?」


青葉「?」


今村提督「青葉ちゃんが1人で深海棲艦と戦ってたってことはさ、なにかあった感じだよね?」


青葉「…」


今村提督「そしてそれって何があったの?早く帰らないとってうわ言みたいにさっきまで言ってたけど」


青葉「…」


今村提督「せめて所属だけでも教えてくれない?」


青葉「…駿河湾鎮守府です」


今村提督「…ごめんね、ちょっと私らも用事がある鎮守府みたいなんだ」


今村提督「単刀直入に聞くね?そっちの鎮守府で何が起こってるの?」


青葉「知りません…」


今村提督「じゃあ聞き方を変えるよ。あなたは捨て艦だったの?」


今村提督「ごめんね。辛いよね…わかってるけど大事なことだからさ。教えてくれないかな?」


青葉「…はい、捨て艦でした」


今村提督「建造、ドロップ、依願、青葉ちゃんはどれ?」


青葉「依願です…」


青葉「適応したのが青葉だったんです…」


今村提督「…そっか」


今村提督「今村艦隊、これより作戦開始とするよ」


今村提督「目標が駿河湾鎮守府、間取図はもらってるから裏にある山から潜入開始。私は月光とピースウォーカー連れ艦娘を陽動するよ」


青葉「あの…?」


今村提督「ああごめん。先にいっておくね」


今村提督「元帥から駿河湾鎮守府の艦娘保護の命令が私のところに出てるんだ」


今村提督「青葉ちゃんはメリーちゃんと一緒にいて」


今村提督「龍驤ちゃん、アサシンの準備は?」


龍驤「できとるで」


今村提督「古鷹ちゃん、麻酔拳銃は?」


古鷹「装備してあります」


今村提督「鳳翔さんは木曾ちゃんと一緒に潜入」


今村提督「木曾ちゃんはCQCおぼえてるね?」


木曾「大丈夫だ」


鳳翔「わかりました」


今村提督「古鷹ちゃん龍驤ちゃんは潜入後出動しなかった艦娘をねむらせて保護してね何かあればその無線機に話しかけてくれれば聞こえるから」


今村提督「メリーちゃんは青葉ちゃんと一緒にいて陽動された艦娘に事情を伝えて保護して、これだとおそらく捨て艦が防衛してると思う」


メリー「理由は?」


今村提督「ただの防護壁扱い、おそらくだけどね」


メリー「わかりました。話が通じない場合は?」


今村提督「渡した麻酔針でねむらせて」


メリー「了解です」


今村提督「それじゃあ行くよみんな!作戦開始!」











〜駿河湾〜




今村提督「いくよ月光3-3-3で別れて包囲攻撃!」


月光「自爆シーケンスへ移行…」


艦娘A「自爆…?逃げないと…!」


今村提督「その必要は無いよ?」


艦娘A「あなたは…?」


今村提督「これただのはったり、目的は君たちを保護して大本営に匿ってもらうことだからね」


艦娘A「…本当?」


今村提督「うん、そこの船に乗ってて!」


メリー「話が通じてよかった…皆さん乗ってくださいね」


艦娘B「助かったぜ…俺たちみたいに捨て艦されたヤツらはまだいいが…鎮守府に残ってる奴らはちと骨が折れるぜ?」


艦娘C「実は鎮守府に残ってるメンバーは全員覚醒剤投与で中毒状態。痛みすらないと思うよ…」


青葉「そんな…」


今村提督「…ごめんこんな時にあれだけどルーティーン入るよ。…贖罪の余地すら与えん」


メリー「はい、了解です」


カチ



〜スネークイーター〜


今村提督「…」





龍驤「まじかいな…こりゃねむりゃせんな…」


妙高「…」


那智「…」


足柄「…」


羽黒「…」


大鳳「…うぐ」


五十鈴「…gskwmhygb」


古鷹「…移動は出来そうです」


龍驤「フルトン回収やな」














B提督「…」


木曾「呆れたぜ…」


鳳翔「自分は呑気にテレビ鑑賞…」


B提督「それがどうかしたのかね?」


B提督「ちゃんと防衛はできてるだろう?」


木曾「捨て艦が防衛扱いかよ…」


B提督「まぁどちらにせよ…」


B提督「お前達には2つ道がある」


B提督「このまま死んでいく道か」


B提督「服従を選ぶ道か」


B提督「そのふたつだ。選ぶんだな!」


バキャァン


今村提督「じゃああんたにゃ1本の道しかないな!B提督よぉ!」


今村提督「ごめん!遅れたね!」


木曾「今村提督!保護したヤツらはフルトン回収してあるぞ!」


今村提督「ワープホール使ってこっちへ来てるから把握済みだよ!」


鳳翔「相手は拳銃型注射器を持ってます!注意してください!」


今村提督「それくらいならなんとかできるよ」


今村提督「さて…どうしてやろうかね」


B提督「タダでやられるとでも?」


今村提督「まぁそうだろうね。拳銃と注射器もってる時点でわかる事さ」


今村提督「だけどね」


今村提督「あなたは私たちに注目しすぎだ」


ダァン


B提督「うぐぉ!なんだ!?」


今村提督「ナイス龍驤ちゃん!」


龍驤『おおきに!』


今村提督「まぁこれであなたは腕が使えなくなったわけだけどどうする?」


B提督「っち!」


今村提督「俳句を詠め、介錯してやる」


B提督「知るかよ」


今村提督「あっそ」



ーーーーー



今村提督「…」


木曾「大丈夫か?」


今村提督「大丈夫」


今村提督「随分未練があるようだね。君」


????「」


今村提督「誰か心当たりない?最初にこの鎮守府で轟沈したのは誰?」


艦娘B「俺らしいな」


????「…」


今村提督「そっか君と同じ子か」


艦娘B「倒してやらなきゃかわいそうだよな…」


今村提督「…だね。でもさ、最後に言って欲しかった言葉とかあるんだと思う」


艦娘B「そうじゃなきゃ深海棲艦でもない化け物なんかにならねぇよな…」


今村提督「…まぁ任せてちょうだいな」


木曾「…頼むぜ」








今村提督「辛かったね、助けてくれたんだよね、みんなを守ってくれてありがとう。そしてさよならだよ」


????「お…れ…こ」


今村提督「…そっか」


今村提督「『急急如律令』」


????「…」










木曾「やり残した未練が強ければ強いほど俺達は轟沈したあとは深海棲艦にはならねぇ」


木曾「怨念となって漂い続ける」


今村提督「…」


木曾「あいつは俺達艦娘を憎んでた訳では無い」


木曾「あの化け物は…ただ、守りたかっただけなのだろう」


木曾「ほかの艦娘たちに事情を聞いたんだが」


木曾「深海棲艦になってしまった軽巡が2人」


木曾「そのうちの一人はみんなを守るため轟沈したあとも水面の上で立ち続けたらしい」


今村提督「…」


木曾「急いで戻ろう、緊急手術だ」


今村提督「だね、みんなの治療と覚醒剤を抜く手術」


木曾「あのB提督は救えねぇさ」


今村提督「よかったんだよ殺しちゃって」


今村提督「いこう」




今村提督「もしもし、野村っち?」


野村「ハイハイどうした?」


今村提督「緊急オペ、救急車6台用意して」


野村「何があった?」


今村提督「覚醒剤過剰投与、今からやるからおねがい」


野村「わかったが…そんなにいるのか?」


今村提督「下手すると捨て艦扱いの子達も疑いがあるからね」


野村「…自分の意思でか?」


今村提督「強制」


野村「わかった、だけど僕もついてくよ」


今村提督「了解」


ぴっ


今村提督「というわけでみんなとりあえず海軍病院へきてちょうだい。一応みんな採血させてもらうよ」







野村「とりあえず6台用意して来たが何人投与されたことが確定してるんだい?」


今村提督「6人だね。おまけに歩行不可能状態」


野村「名前は?」


今村提督「妙高、那智、羽黒、足柄、五十鈴、大鳳」


今村提督「五十鈴は言語能力も低下してる」


野村「骨が折れるね…急ぐよ」





木曾「青葉さん、とりあえずあなたも行った方がいい」


古鷹「しかも志願なんだよね?余計覚醒剤投与されてるか調べた方がいいよ」


青葉「はい…」


艦娘A「私たちも行きますね」


野村「他の子達は用意されたバスに乗ってくれ」


艦娘B「先行ってるぜ青葉」




今村提督「それでは頼みます」


軍医「わかりました、しかし…こうも多量の薬物反応となると…」


野村「そうですか…」


軍医「それでは」ビー


今村提督「…野村っち」


野村「五十鈴以外はなんとかなるだろうけど五十鈴は治っても一生下半身不随だろうね…」


今村提督「腕にも後遺症が残る…」


野村「トドメに五十鈴は調べたら依願艦娘…当然家族もいるだろう…」


今村提督「頭下げても許して貰えるようなものでもない。ましてや自分の家族が覚せい剤過剰投与で死にかけてたとなると…」


野村「もっと早くに気づけなかった僕が悪いね…」


青葉「それはないですよ、さらに言うなれば五十鈴ちゃんに家族はいません」


今村提督「…どういうこと?」


青葉「幼なじみなんですよ五十鈴ちゃんと私」


青葉「それであの子は早いうちから家族を亡くしてます」


今村提督「そうなんだ…」


青葉「下半身不随を治すために艦娘になったと聞いてますので…それでまた下半身不随となると…」


青葉「でも早くに気づけなかったから悪いわけがないです。こうして私たちが助かったんですから… 」


野村、今村提督「…」


今村提督「野村っちてさ、ケア魔法得意だったよね?」


野村「そうだけど」


今村提督「私のMPおもくそあるしそれを利用すれば治せるんじゃない?」


野村「いけないことも無いけど…今村提督にかなりの負担がかかるからもう少しMPが回復してからの方が…」


今村提督「そんな悠長な事言ってらんないよ。呪文教えて」





軍医「手術終了しました…」


野村「ありがとうございます」


軍医「明日は安静にしておきましょう。意識が戻ったとき混乱するかもしれません」


野村「わかりました…そばに今村提督がいるそうです」


軍医「了解です。では」





今村提督「五十鈴ちゃん、助けに来るのが遅れてごめんね…」


今村提督「『ケアルガ』」


今村提督「うっ…グゥゥ…さすがに反動が強いね…」


今村提督「それでも私は治すけどもさ…」


今村提督「『ヒール』」


今村提督「『ダメージノッキング』」






メリー「…まさかこんな所にあるとはね…」


メリー「ここなら…戻れるかもしれない…」


メリー「『私のいた世界』に…」






〜数日後〜

青葉「早く目を覚ましてくださいよ五十鈴…私はあなたより性能も何もかも下だけどあなたを尊敬してたんですからね?」


青葉「あなたが憧れの存在だったからこそ艦娘になろうって思えたんです」


五十鈴「…」


今村提督「青葉ちゃん定期検診だよ」


青葉「あ、はい!わかりました!」







野村「古鷹ちゃんには辛い出来事なはずなんだけどさ…」


古鷹「青葉〜えへへー」


野村「あれ絶対別のこと考えてるよね…?」


今村提督「青葉ちゃんに会えた喜びがオーバーフローしてるんじゃないかな…」


青葉「古鷹おねぇちゃーん!」


古鷹「青葉〜」デレンデレン


野村「…」


今村提督「…」


野村、今村提督(可愛いから別にいいか)ホワンホワン


野村、今村提督「というか」


野村、今村提督「青葉ちゃんは古鷹ちゃんのことおねぇちゃんって言うっけ…?」


ドア|_・)


龍驤「なんやあの可愛い艦娘」


木曾「完璧にデレンデレンだな…」


鳳翔「古鷹ちゃんみたいな子が娘だったらなぁ…」


木曾「鳳翔さんって毎回ズレたこと考えてないか…?」


龍驤「やなぁ…それと問題はあの甘々な空気の中どうやって羽黒が目を覚ましたことを報告するかやな…」


木曾「無理だな…」






木曾「…今村提督も無茶するよな」


今村提督「仕方ないじゃん」


今村提督「それで羽黒ちゃん、大丈夫?」


羽黒「は、はい…なんとか…」


今村提督「とりあえずみんなが目を覚ましてから話は聞くよ」


今村提督「今は休んでて」








野村「今村提督、まだ不完全だよね?君こそ大人しくしなよ」


今村提督「別に霞んで見える程度だしなんて事ないよ」


野村「まぁとりあえず、今回の事件で不可解なことを考えよう」


今村提督「まずはなんで依願の子は捨て艦だろうと覚せい剤を盛ったのか」


野村「それは依願の子は現代の知識があるからね反撃させないためだと思う」


今村提督「次はなんぜ青葉ちゃんだけ単身で海域へ放り出されたのか」


野村「逃げたわけじゃないことはわかってる。青葉ちゃん曰く提督の命令で諜報活動しててその帰りだったらしいけど…」


今村提督「青葉ちゃんが持ち帰った情報は(伊勢湾、東京湾)だったね」


野村「あと陸軍から逃亡者発生、逃亡者は艦娘ってことくらい」


野村「陸軍の艦娘は2人しかいなかったね」


今村提督「うーん…何があったんだろう…」


野村「そして最後」


今村提督「深海棲艦化した軽巡2人」


野村「怨念となっていた艦娘Bちゃんの型の子はありえないね」


今村提督「聞いた話だとネームシップ2人だったらしい」


野村「所属復歴を見ると軽巡ネームシップは天龍、長良、川内、夕張、阿賀野が轟沈してるね」


今村提督「弁慶の立ち往生をした子ともう1人はどう轟沈したのかだね」


今村提督「とりあえずここの鎮守府で最古参だった大鳳ちゃんが目覚めるまで保留で」


野村「そうだね、そしてあのB提督だけど…」


今村提督「どうかしたの?」


野村「あそこの鎮守府担当ではないはずなんだよ」


今村提督「じゃあ別に誰かが鎮守府を担当してたことになるね…」


野村「なにか嫌な予感がするよ…」









五十鈴「…ぅ」


青葉「五十鈴!?な、ナースコールナースコール…」


ナース「どうされました?五十鈴が目を覚ましました!?」


青葉「はい!提督さん達を呼んできてもらえますか!?」


ナース「はい!」


ゲンスイサーンイマムラサーン


五十鈴「あお…ば…?」


青葉「うん…!私だよ…!青葉だよ…!」


五十鈴「ごめんね…心配かけちゃって…」


青葉「いいんだよ…!五十鈴さえ無事なら…!」





木曾「なぁ」


艦娘B「どうした?」


木曾「ネームシップ以外で撃沈した軽巡って誰がいる?」


艦娘B「そうだな…神通と那珂だったはずだ。それがどうかしたか?」


木曾「いやな…どうにも腑に落ちねぇんだ」


艦娘B「何がだよ」


木曾「この前の今村提督がトドメをさしたあの子がもし…最初に轟沈した奴らだったらだ」


木曾「もしこの読みが当たってたら…もしかすると別の艦娘が深海棲艦化しているのかもしれない」


艦娘B「なるほどな…一応言っておくがそいつら2人とも依願だったらしいぜ」


木曾「そうか…深海棲艦化した依願艦娘がいるなんて前代未聞だよな…」


艦娘B「そうだとおもうぜ」


木曾「杞憂で終わってくれればいいが…」





五十鈴「…」


今村提督「五十鈴ちゃんちょっといい?」


五十鈴「はい」


今村提督「まず五十鈴ちゃんの下半身だけど…」


今村提督「おそらく当分しびれが取れないと思う」


五十鈴「それって…」


今村提督「当分は内地で絶対安静ってことこればっかりは完璧に治せなかったよ」


五十鈴「そう…ですか」


今村提督「でね、五十鈴ちゃんにちょっとしたお願いがあってきたんだ」


五十鈴「はい、なんでしょうか?」


今村提督「よければだけど内地で指導役やってみない?」


五十鈴「?」


今村提督「これからだけど元帥と話し合って建造された子以外、つまり依願の子達には訓練を積んでから出てもらおうってことになったんだ」


今村提督「それで戦闘経験もあって戦術に長けている五十鈴ちゃんに声がかかったってわけ」


今村提督「どう、やってみる?」


五十鈴「…その役目拝命させていただきます」


今村提督「よかった」


今村提督「それとだけどあなたが1番覚せい剤を投入されてたんだけどどうしてなの?」


五十鈴「実は何人か駆逐艦の子を逃がしまして」


五十鈴「そのことがバレてって感じです」


今村提督「なるほど…」


五十鈴「できるならその子達はそっとしておいてあげてください」


今村提督「それはちょっとできないかな…」


五十鈴「どうして…」


今村提督「いや別に悪い意味ではないよ、おそらく艤装取り付け口接着状態でしょ?」


五十鈴「そうですけど…」


今村提督「それを取り除いてあげたいんだ。普通に生活も出来ないしね」


今村提督「だからごめん居場所を教えて貰えると助かるんだけどわかるかな?」


五十鈴「詳しい場所はわかりませんが…」


五十鈴「潜伏できる場所へ誘導しておいたんです。まだそこにいるかもしれません」


今村提督「わかった、ありがとね」








青葉「今村さん、今からどちらへ?」


今村提督「海岸にある洞窟」


青葉「で、そこに逃げた子達が潜伏してるんですね」


今村提督「説得お願いね」


青葉「任せてください!」




〜海岸洞窟〜


青葉「皆さん大丈夫ですか〜」


深海艦載機「ぅぅ」


今村提督「青葉ちゃん下がってて」


今村提督「真空魔」


今村提督「深海棲艦がいるとはね…」


ヲ級「…」


五月雨、大潮、朝霜「」


青葉「大丈夫です。ヲ級さん、攻撃する気は私たちはありませんよ」


今村提督「とりあえずこれ付けて、翻訳機だから」


ヲ級「ヲ、聞こえてるか?」


今村提督「うんバッチリ」


ヲ級「先程は失礼した。この子達は私を助けてくれたのだ」


今村提督「?」


ヲ級「私は落ちこぼれでなお前が消した艦載機取り出せるのならよく見るといい」


今村提督「機銃がない…ね」


ヲ級「生まれながら艦載機をずっとこうだった。おまけにだ」


ヲ級「『私には軽巡の頃こいつらを守って撃沈した記憶がある』」


今村提督「もしかしてだけど仁王立ちして撃沈したというのは…」


ヲ級「残念だがそれは違う。私はその隣にいた軽巡だ」


今村提督「…名前は?」


ヲ級「川内、仁王立ちしてた方は阿賀野だ」


今村提督「…じゃあ阿賀野ちゃんは」


ヲ級「残念だが深海棲艦にもなれずそのままだ」


ヲ級「こいつらはわたしがいなくなったあと逃げ出したんだってな」


今村提督「えぇ、それで艦娘を辞めさせるために取りつけ口を破壊する手術を受けてもらおうと説得にね」


ヲ級「だったらもう一つお願いしてもいいだろうか」


ヲ級「私の血液を少し調べた」


ヲ級「そしたら深海棲艦が化け物にならずに済んでる理由がわかってな」


ヲ級「これを使えば深海棲艦化した姉妹を治せるかもしれない」


今村提督「あなたは?」


ヲ級「治す手立てはあるのだが…そのためには同じ個体の血液が必要だな」


今村提督「じゃその子達は…」


ヲ級「あの子達は軽巡のままだ」


今村提督「なら治せないんじゃない?」


ヲ級「鎮守府司令室机の3番目の棚にパスワードのメモがあるそれを使って工廠近くの扉を片っ端から調べるといい」


ヲ級「そこに冷凍保存された軽巡タイプの深海棲艦がある。それを使うといい」


今村提督「あなたの個体はないのね」


ヲ級「だから少し考えがあってな」


今村提督「それは?」


ヲ級「睡眠弾と銃をくれないか?」


今村提督「なるほどつれてくると」


ヲ級「ああ、済まないがよろしく頼む」


今村提督「わかったよその代わり私も連れてって」


ヲ級「下手すると死ぬぞ」


今村提督「問題ないよ、ワクチンが作れるなら艦種全ての血液を入手しておきたい」


今村提督「とりあえずこの話は筒抜けだったけど。ごめんね」


ヲ級「それはわかってたさむしろみんなに向けて言っていた」


今村提督「バレてたか」


ヲ級「一応拘束してくれ信用できないやつもいるだろう」


今村提督「わかった。私も急いで血液入手出来るように準備するよ」




駿河鎮守府


朝霜「つまりあたい達は」


五月雨「艦娘から人間に」


大潮「なれるんですね!」


野村「だから少し手術で取り付け口を取り除くよ」


朝霜、大潮、五月雨「はーい!」






今村提督「さてヲ級ちゃんもとい川内ちゃん、説明して貰えるかな」


ヲ級「ああ、まず先に言っておくと口調が違うのは深海棲艦化すると見た目と性格も変わるってことだ。だから信用出来ない者もいるだろうが話だけは聞いてくれ」


ヲ級「私たちの血液にはお前達の言う深海棲艦の血が流れているが深海棲艦化できずただ思念体となって漂う存在もあるだろう」


ヲ級「あれは深海棲艦化するのを失敗した個体なんだ」


ヲ級「そして深海棲艦化したものがその化け物にならずに済んでる理由は血液にある」


ヲ級「私たちの血液には鎮静効果があるんだ」


ヲ級「しかもこの効果を増幅させることが出来ればある種類の生物とおなじ血液の成分に近いものなることもわかっている」


ヲ級「それは艦娘、お前達だ。ただ汚染されると深海棲艦化してしまうと思えばいい。しかもこの汚染は負の感情が起因する」


ヲ級「逆に言えば汚染される濃度つまり艦娘の血液をさらに濃い濃度で注射すれば深海棲艦化が直せるとも言う」


ヲ級「しかし直したところで負の感情は消えない負の感情が残ったままなおしてもまた深海棲艦化する恐れがある。しかし今回は負の感情はも薄れていると思ってくれ」


ヲ級「強さを表すなら艦娘の血液<深海棲艦の血液で、汚染される理由はそれだ」


ヲ級「そしてこの深海棲艦の血液は艦娘の血液を希釈したものに等しい」


ヲ級「常に深海棲艦の血が艦娘の血を希釈しているってことだ」


ヲ級「その希釈された血液を濃度を戻して注射して汚染された血液をまるごと入れ替えれば治せるという訳だ」


今村提督「なるほど、そのためにはまず深海棲艦の血液がどんな成分であるかを決定づけてワクチンで代用できる成分を探すという訳だ」


ヲ級「そう思ってくれると助かる。いちいちひとり助けるためにひとり深海棲艦を鹵獲するのはリスキーすぎる」


ヲ級「さらに場合によっては…他にも深海棲艦化した艦娘の可能性もある」


ヲ級「あっち側には話がつけてあるからなその子達を全員戻すとしよう」






古鷹「今村提督さんこれで合ってますか?」


今村提督「そうそうあとはこれと組み合わせれば…出来た」


古鷹「なんですかそれ?」


今村提督「いやねぇ…ちょっと考えて神威鮮血の作中技術を血液に置き換えれないかとね」


今村提督「聞いたんだけど深海棲艦ってあれ服じゃなくて外殻が変容した姿らしいのよ」


古鷹「つまり神威鮮血の繊維喪失みたいに外殻壊して血液を吸収しようってわけですね」


今村提督「キルラキルにも詳しいんだね。まぁそういうこと。で、あとはこの瓶にチューブ通してそこに血液を送ればいいってことさ」


今村提督「…古鷹ちゃん。今回は一筋縄ではいかないと思う。人型の深海棲艦からしか出てこないからね」


古鷹「それは重々承知です。私も行きますしね」


今村提督「…うん」


古鷹「絶対帰ってきましょう。誰か一人でも欠けたら私は怒りますよ」


今村提督「古鷹ちゃんは怒ると怖いからね。絶対帰ってこよう」


古鷹「ですよ」


今村提督「…」



(無理だよ…)






今村提督「…」


メリー「なんですか?いきなり呼び出して」


今村提督「いやごめんねいきなり呼び出して」


今村提督「…秘封倶楽部のメリーちゃん?」


メリー「…」


今村提督「別に隠してたことは怒るつもりは無いよ?それよりもどう?自分の世界へ帰る手立ては見つかった?」


メリー「…いえ」


今村提督「嘘ばっかり、見つかったんでしょ?でももう少しだけ帰るのを待ってくれないかな?」


メリー「それはなぜでしょうか…?」


今村提督「私きっと帰って来れないからさ。最後にケアを任せたいんだ」


今村提督「私ってさ、どじだかr」パァン


メリー「…」


今村提督「…痛いじゃん」


メリー「…あなたがいなくなったら木曾さん達はどうなるんですか」


今村提督「そりゃ迅や野村っちの艦隊になるでしょ。ぶっちゃけもう疲れたんだよね」


メリー「嘘ばっかり!本当は死にたくないくせに!一緒にいたいくせに!疲れたとか関係ないくせに!どうして諦めるんですか!」


今村提督「…」


今村提督「私のお母さんはね…」


今村提督「木曾ちゃんなんだ」


メリー「…!?」


今村提督「とはいっても今の木曾ちゃんでは無いけどね」


今村提督「退役艦娘ってやつ。それでついでだしってついさっき血液検査を受けたんだ」


今村提督「そしたら約半分が深海棲艦とほぼ同一の血液になってた」


メリー「それってどういう…」


今村提督「私の体ってね半分艦娘、半分深海棲艦の血が流れてるの」


今村提督「とはいっても前は艦娘の血液なんて微量程度だったんだけどね」


今村提督「最近になって増えてきちゃったんだ」


今村提督「このままだと深海棲艦になるのも時間の問題」


今村提督「あの川内ちゃんことヲ級ちゃんはね依願艦娘、つまり元人間だったんだ」


今村提督「私が深海棲艦になるのも何ら間違ってないと思ってね」


メリー「でも…」


今村提督「もう…いいんだ…私だってあの子達に私を殺させたくない」


今村提督「だから刺し違えてくる」


今村提督「って訳にもいかないけどね。まぁ…海へ行けない場所へ行こうと思う」


メリー「…木曾さん達がそれを許すとでも?」


今村提督「だからヲ級には頼んで…理性のない深海棲艦を連れてきてもらう」


今村提督「それで偽装する」


メリー「…」


今村提督「最後くらい嘘つきたい年頃なんだよ」


今村提督「だから…帰る前にみんなのケアをよろしくね」


メリー「…」


今村提督「じゃあ、私は明日の準備が残ってるから先に戻るよ」







木曾「…」


龍驤「…」


鳳翔「…」


古鷹「…」




今村提督「…~♪」


茜色お願いこれ以上誰かの未来を壊さないで

泣きながらまた考える笑顔に隠したまま

赤目色それが私なら誰かの未来を救えるかな

不器用で情けない一人ぼっちの作戦だ


今村提督「最後くらい道化師みたいに笑っててやろう…お母さん…ごめんね」



青葉「…」





野村「今村お前留守番な」


今村提督「えぇ〜いいじゃん行っても〜ケチんぼなんだから〜」


野村「ケチもクソもあるか!MP回復してないくせに無茶するんじゃないよ」


今村提督「ちぇ〜」


野村「というわけで今村提督の代わりに僕が行く。木曾さん達は一時的に指示に従ってくれ」


木曾「わかった」


今村提督「野村っち〜だったらこれ使ってよ〜」


野村「これって剣の装改じゃないか」


今村提督「本当はこっちの神威鮮血と断ち切りバサミ使うはずだったんだけどね。じゃあ任せたよ」


野村「わかった…」







今村提督「で、なんだけど」


青葉「なんですか今村さん」


今村提督「なんで青葉ちゃんに私は縛られてるのかな?」


青葉「そりゃ逃げ出させないため?」


今村提督「逃げ出さないためって逃げ出すわけないじゃんか〜」(づ ̄ ³ ̄)づブーブー


青葉「とりあえず着きましたよ」


ヲ級「来たか」


青葉「はい連れてきましたよ川内さん」


ヲ級「まずだが今村提督、おそらくあなたの深海棲艦の血液はタイプ一致がない」


今村提督「そりゃそうでしょ深海棲艦と艦娘が夜の営みして生まれたんじゃないし私は」


ヲ級「そこでだお前と同じ成分、しかも同じ血液型の艦娘を用意すればいいって結論に至ってな」


木曾「というわけで俺がここにいる」


今村提督「あれ?さっきいったんじゃなかった?」


木曾「あれは迅さんの鎮守府の俺だぞ?」


今村提督「なるほどこの私を騙したわけだ」(ง `▽´)╯ハッハッハ!!


木曾「野村さんも知ってるしな」


木曾「というわけで輸血開始だ」


今村提督「えぇ〜それで治るわけないじゃんか〜」


ヲ級「だったら私と姉妹が治らんってことになるが?信用出来なかったのか?」


今村提督「」


今村提督「でも木曾ちゃんはどうなるの?」


ヲ級「つまるところ血液抜けば人はしぬ」


ヲ級「ならば血液を抜いても死ななきゃいいってわけだ」


今村提督「だからどうやるのさ」


ヲ級「気化冷凍法って…知ってるよな?」


ーーーーーー


木曾「大胆なことを考えたな…俺の血液を輸血パックで何個も生成するのに時間がかかるなら当の本人凍らせてコールドスリープさせときゃいい」


ヲ級「喋る暇があるならレバーを食え、血液増やして人間一人分の血液を用意するぞ」


ヲ級「…にしても驚いた。まさかあそこで行方くらますつもりでいたとはな」


木曾「みんなにも大丈夫だとは伝えてある。あとは俺が頑張らなきゃな」


迅「…俺空気?」


メリー「私も空気?」


迅「メリーさん…将棋しません?」


メリー「ポケモン厳選しながらでいいのなら」


迅「じゃあポケモン勝負で」


メリー「元レート2000台の私に勝てるとでも?」


迅「どうせ毎シーズンレート1200ですよ…」


青葉「懐かしいですねぇポケモン」


迅「青葉ちゃん持ってるの?」


青葉「ありますよ」


迅「じゃあ勝負しようよ」


青葉「いいですよ〜私のヒガナ統一に勝てますかね?」


迅「じゃあ天敵の氷統一使う」


メリー「私はレッド統一で」


ヤイノヤイノ


木曾「あっちはあっちで盛り上がってるな…」


ヲ級「ポケモンか…こうなる前は普通にレートランキング1位をよくかっさらってたがな…」


木曾「なんのポケモン使ってたんだ?」


ヲ級「ムラっけオニゴーリ」


メリー「ムラッケキライ」


迅「オニゴーリガァガメンハジィ!」


青葉「オニゴーリイヤァァァァァ」


木曾「トラウマ抉ってないか…?」


ヲ級「そりゃ誰でもトラウマだろうよムラっけオニゴーリは」




野村「ヲ級こと川内には話が通じてるとりあえず向かうのは北西部だ」


野村「ワクチンになる血液の条件は2つ、人型タイプの深海棲艦であること」


野村「基本同艦種のタイプしかワクチンにならない」


迅木曾「そこでまず2人の深海棲艦と落ち合う予定になっている。少し時間を遅れてほかの艦種の子も連れてくるそうだ」


迅木曾「聞いている通り本来は川内さんが先導するはずだったが今村提督のアホな行動で川内さんは残らざるを得なくなった」


迅木曾「帰ったら今村提督をぶん殴ってやれ」



ーーーーーー


(都合上深海棲艦側も艦娘表記となります。ただ戻れない子もいるのでその子達は元〇〇となりますチ級とか…ね?)


那珂「来たか」


神通「きたようですね」


野村「おまたせしてすみません。ヲ級さん来れませんでした」


那珂「話は聞いてるとりあえずあと3人がこちら側だ。それと協力したいといってきた深海棲艦もいるその子達にも話は聞いてくれ」


神通「まずは説明させてもらいます」


神通「川内さんが血液検査できた理由はその協力者です。元から私たちの基地の深海棲艦は艦娘側のメンバーが多くてこの基地からは攻撃した深海棲艦はほぼいません」


野村「ほぼというのは?」


神通「本当に恨みを持ったままの元艦娘もいるってことです」


神通「その子達はもう完璧に沈んでもういませんけどね」


神通「それでほかの深海棲艦に話をしたところ汚染されすぎているメンバー除き5名私と那珂さんと大井さん北上さん春雨さんが艦娘に戻れることが発覚、他メンバーはその協力とこれからの悲劇の防止のために使って欲しいと協力してくれます」


野村「汚染されすぎているメンバーはどうするんだ?」


神通「基地に残り沈んだ子を引き取って貰えるように動くそうです」


野村「だったら身元を引き受けるのは僕にしておこう」


那珂「それはありがたい」


那珂「一応説明するが沈んだばかりでは深海棲艦にはならない。深海棲艦になる前に海面へ浮上させ、そのまま曳航する」


那珂「沈み続けると深海のミネラルが作用を起こし深海棲艦になることも確認済みだ」


野村「わかった」


那珂「そろそろ集まるだろう。集まったら近くの島に上陸する」


野村「血液サンプルはどれくらいの量を予定しています?」


那珂「一応1人につき…約100mlだな」


那珂「こちらにも貧血という概念はあるものでな、申し訳ない」


野村「血液が流れている以上仕方ないです」









今村提督「…」


木曾「あとどれ位だ?」


ヲ級「そうだなあと100mlだ」


木曾「ちょっとくらくらしてきてな」


ヲ級「無茶するな倒れてもらう訳にはいかん」


木曾「ああ…少し水飲んでくる」


青葉「いよっしゃぁ!私の勝ちですね!」


メリー「私の負けですね」


迅「終始読みまくってて何が起きとんのか分からんかったわ…」


ヲ級「お前らはまずポケモンやめて少しは付き合え」












〜とある島〜



長門「とりあえず汚染されすぎたメンバーの代表は私と雷と電だ」


元電「まぁ今更戻る気にもなれんしちょうどいい」


元雷「実を言うと俺ら以外の子からは血液サンプルはもらってるそっちは大丈夫だ」


迅木曾「質問だが雷電はレ級でいいよな?レ級は複合型と聞くが主にどういう艦種に有効なんだ?」


元長門「正確には変異型、複合型とは違うな。レ級になった艦娘にも作用するが正空軽空雷装にも作用するらしい」


古鷹「らしいというのは?」


元電「俺達に血液を打って試してみたのさ」


元雷「作用はしたが俺達は汚染されすぎてたってわけ。もしかするとレ級の血液は作用するか未確定ってことだ」


元長門「とはいえ多くの艦種の血液があるに越したことはない」


鳳翔「なるほどわかりました」


那珂「だがこっちからもひとつお願いがしたい」


野村「できる限りは要望を飲むよ」


神通「ありがとうございます。私たちみたいな子は別としてこの元雷電たちみたいに戻れない子もいます。受け取り場所によっては悪目立ちし殺されかねません」


那珂「だから引渡し場所を目立たない場所にする必要と引き取り要請できるような手段が欲しい」


龍驤「悪用しないという証明はできるんかいな?」


元長門「まぁ当然だな。そのために手段の提案がある。川内の艦載機を使うんだ」


野村「戻ったとき所有してたものは残るのか?」


元長門「そうだな、ヲ級の艦載機などは残ったままになる」


迅木曾「それに通信機引っつけて連絡するのか」


元長門「そういうことだ、しかしそれだけだとまだ信用に足るまい」


那珂「だから引渡し時はこちらは丸腰で行う。そちらは万が一のために艤装をつけたままにしてくれても構わない」


野村「こちらが丸腰相手を殺さないという自信があるんだ?」


那珂「そりゃそうだろう元帥の野村さん」


野村「…バレてたか」


那珂「撃沈したのはつい最近だったからな。さすがに知ってるさ」


神通「なのであなたがたが信用に値すると思いました」


春雨「元帥が目の前で話を聞いてくれてる時点でね」


野村「わかった、受け取り場所は2箇所にしよう」


野村「ひとつはこの島、もうひとつは東北、さらに青森近くの島だ」


元長門「了解した受け渡す時の場所はこちらが指定だな?」


野村「それでお願いするよ、それじゃあ血液も貰ったし1回さっきのメンバーを連れて行って治療しよう」


迅木曾「復帰するか退役するかは本人に任せる。深海棲艦になるくらいだから嫌な思いでもあるだろう」


元長門「それじゃあお願いする」


元電「俺達は無理だったがそいつらは治してやってくれ」


元雷「暗い海の底で暮らすよりは幾分かマシだ」


野村「わかったそれzy」


迅木曾「ちょっと待った。連絡だ」


野村「どうかしたのかな?」


木曾『今村提督血液入れ替え成功するも体が処理追いつかず暴走 そっちで治療する用具を青葉が渡しに行った 野村行動隊は至急戻られたし』


迅木曾「入れ替えが仇になったか…」


野村「迅木曾くん、治療の方お願いしてもいい?」


迅木曾「わかった、ついでだ迅自体もこれの報告を受けて急いで向かってるそうだ行ってきて欲しい」


那珂「なにやらただ事じゃあないようだな」


神通「私たちも戻り次第そちらの援護をさせてもらいます。急いで行ってきてください」





木曾「だぁクソ!治るんじゃなかったのか!」


川内「あんな超人的な力持っといて耐えれないと想像できなかった私が悪かったよ!」


木曾「それもそうだがそっちじゃねぇ!」


木曾「どう見ても『深海棲艦の甲殻らしきもの』が見えるんだが!?」


川内「嘘だろ!?失敗ではないのにどうしてだ!!!」


木曾「耐えきれない以前に既に深海棲艦の汚染量が上回ってたんだ!!」


川内「クソ!とりあえず鎮静剤打って血液の検査し直しだ!」


今村提督「はやクにゲて…カラダがイうコトキイテない…!」


迅「木曾くん!通信で済まない!あと数分でそちらへつく!状況説明を頼む!」


木曾「迅さん!今村提督の意識はある!しかし深海棲艦にのまれかけだ!オマケにいつものバスターソード持ってて余計手がつけられん!技名言わないと技出せなかったのに今じゃ無詠唱で出せてやがる!」


迅「わかった!今から誘導してくれ!場所は海岸だ!」


川内「話は聞いていた!そっちへ連れていく!」







迅「クソ!間に合ってくれよ!」


迅「おい野村ァ!」


野村『分かってる!海岸に誘導してくれてるんだよね!』


迅「こっちが先に着く!早く追いつけ!ちょっと切羽詰まってるぞ!」


野村『わかった!』






木曾「うお!引き寄せられる!」


川内「なんだよあの既視感あるのは!地面すら抉りとってやがる!」


木曾「おまけにちっちゃな飛行機が攻撃してきて隙が見つからねぇ!」


迅「今追いついた!状況は!?」


木曾「変なやつ2体出してきて引き寄せられたり上空から攻撃されたりで隙がねぇ!」


迅「よりにもよってザハンドとエアロスミスかよ!」


川内「なんで使えるんだよ!既視感あると思ったらジョジョか!」


迅「俺が少し足止めすっからお前らは野村を引っ張ってこい!あいつは遅すぎだ!」


野村「誰が遅いって!」


迅「お前だよ!とっととやるぞ!お前しかあいつの今の行動の対処法ないんだよ!」


野村「木曾くんと川内さんは他メンバーと合流!急いで川内さんの治療へ!」


木曾「わかった!」


川内「なにか秘策があるんだな!?任せるぞ!」





迅「さて…!今村ァ!深海棲艦に負けてんじゃねぇ!」


今村提督「チがう!艦娘の血ニ適応デきナイ!」


野村「同じ血液タイプなのになんで!?」


迅「簡単さ!今村提督に輸血した木曾の血が拒絶反応起こしてんだよ!」


野村「なるほど!理解出来ん!」


迅「とりあえず解決策は知ってる!まずは大人しくさせるぞ!」


野村「わかった!『ゴールドエクスペリエンス』!」


迅「『ヨシツネ』!」


野村「行くぞ!」


迅「おう!」






那珂「やっと戻れた!とりあえず援護に行くよ!」


神通「はい!助けてもらえたお礼も兼ねてですけどね!」


北上「木曾大丈夫かね…」


大井「今はそう考えるしかありません!行きますよ!」


春雨「私が先に行ってきます!」


古鷹「私と鳳翔さんは遅いから遅れる!みんな先に行って!」


龍驤「艦載機で先に偵察してくるわ!」


青葉「急ぎます!」


迅木曾「間に合ってくれよ!」






木曾「川内!治せたか!?」


川内「うん!さっさと行くよ!!!!」






今村提督『なんで止まってくれないのさ!クソ!止まれポンコツがァ!止まれってんだよクソが!』


野村「強い…!」


迅「クソ!ヨシツネ!『修羅転生』!」


ヨシツネハシュラトナッタ


迅「八艘飛び!!」


イマムラテイトクニハコウカガナイ


迅「くそ!なんでこいつ…!」


野村「なんで…」


迅、野村「なんでザ・ワールドオーバーヘブンが使えるんだよ!」


今村提督「クッソがぁ!頼むカラトまれぇ!」


迅木曾「鳳翔と古鷹以外今追いついた!」


迅「すまん援護でも怪しいがやるしかない!」


龍驤「わかっとる!いくでゼロ!」


迅木曾「後ろから援護はできるだけする!やれるだけやってくれ!」


那珂「私たちも行くよ!」







木曾「おっらぁ!」


ギィン


今村提督「うぐ…」


木曾「くっそ的確に弾いてきやがる…」


川内「全砲門斉射!ってー!」


チュイン


川内「異次元すぎるでしょ!砲弾が避けちゃってるよ!」


木曾「他のみんなはやられちまってるし…!鳳翔さんと古鷹さんと俺らで足止めしてる間に目をさましゃいいけどな!」


川内「無理だよ!その前に私たちが鳳翔さんたちが来るまで耐えることに専念しないと!」


木曾「耐えれるかすら怪しい状態だな!」


木曾「だがやるしかねぇ!」







古鷹「着きましたよ!」


鳳翔「みんなは…!」



迅木曾「グッ…」


古鷹「どうしたんですか!?」


迅木曾「すまない…全員やられた…!提督達が立ち直って立ち向かいに行ったが返り討ちだ…!」


古鷹「そんな…!?っ!」


ぼご


古鷹「ガフ…」


鳳翔「古鷹さん!?」


迅木曾「逃げろ…今の俺たちじゃ対抗手段はない…」


今村提督?「………」


鳳翔「そんなの…嫌です!」


今村提督?「……」


鳳翔「『トリニティレイブン』!!!」


今村提督?「…」


鳳翔「『トリニティレイブン』!」


今村提督?「………」


鳳翔「そんな…」


今村提督?「…ガ」


ズドン


鳳翔「う…」


どさ…






汝は我


我は汝


我は汝の心の海より出でし者……幽玄の奏者「オルフェウス」なり


貴様は愚かだ


勝てもしない勝負をしなんの策も取らぬ大馬鹿者だ


だからこそ我は気に入った


我を呼び出すがいい


さすればこの状況を打破できよう


我と同じ力を呼び出せし者の近くにその答えはある


あとは貴様次第だ





鳳翔「野村さん達が使ってたこの持ち物…」


鳳翔「これを使えば…」


鳳翔「来てください…『オルフェウス』さん!」




オルフェウス『我を呼び出せし強き者よ お前の願い…聞き遂げた』


鳳翔「お願いします…」


バタ…


今村?「オガァザァン」


オルフェウス『力に呑まれし愚かな者よ!今ここで裁きを下す!』


オルフェウス『メギドラオン!』


今村?「ヒィ…ギィ」


オルフェウス『鉄槌は下された…あとはお前達しだいだ』









木曾「ぐっ…鳳翔さんは来てくれたか…?」


鳳翔「」


木曾「おい!鳳翔さん!大丈夫か!?」


今村?「おぐぅ…」


木曾「まだ倒れねぇのか…」


今村?「キソ…ちゃん…」


木曾「意識が戻ったのか!?」


今村?「まだ…制御ハ無理…」


今村?「弱点ヲ説明すルよ」


木曾「そこ狙って死なねぇんだよな!?」


今村?「弱点はォなか…お腹にエネルギーが溜まってるはずだから…そこ狙って…」


木曾「わかった!」


ドっゴン


今村?「グッ…」


木曾「これでいいか!?」


今村?「うン…これで…拘束できるはず…」





〜病院〜

野村、迅「はぁ…」


木曾、迅木曾「なんというか…」


川内「馬鹿というか…」


那珂「凄いというか…」


今村「どったの?」


野村「もういいや…病室戻る…」


今村「いやーごめんね〜ああでもしないと自制出来なくてさ〜」


木曾「だからってみぞおちにぽっかり穴開けろって言われた時はびっくりだったよ…」


今村「そうでもしないと停止しないと思っただけさ」


迅木曾「元帥のゴールドエクスペリエンスがいなければお前そのまま死んでたんだぞ…!?わかってんのか?」


今村「反省してます…」


木曾「まぁ鳳翔さんがだいぶダメージ入れたおかげでできたみたいだけどな」


今村「龍驤ちゃんは?」


木曾「鳳翔さんについてる。まだ目を覚まさないらしい」


迅木曾「龍驤さんキレてたぞ。『何無茶してくれとんねんあのバカ提督は!鳳翔はん目を覚ましたら2人であいつぶん殴ったらな気ぃすまんわ!』ってよ」


今村「今はやめて…死ぬ…」


川内「ていうか古鷹さんは大丈夫なの?」


今村「なんとか内臓へのダメージは減らせたけどいかんせん地面にぶつかる時辺り所悪くて…」


那珂「確か当分入院なんだっけ」


木曾「まぁこれも罰だ。あんたは当分出撃禁止。でも指示だけしてもらうからな?」


今村「はい…」


野村「そういえばメリーが今朝からずっといないんだがどうしたんだ?」


迅「だな元の世界が見つかったらしいことはいいのだが一体何があって姿を見せないんだ?」


野村「もう帰ろうとしてたりしてな」


迅「まさか、どうせお腹とか壊したくらいだろ」




メリー「…どうしてこうなるのよ…」


烈風「…」


信濃「…」


チヌ「…」


桜花十一号「…」


回天「…」


メリー「どうして『昔の兵器がここにあるのよ』」


???「あら、それは簡単なことです」


???「この者達は幻想郷にいるべきではなかった」


メリー「…本当にあったのね、幻想郷は…でも全てを受け入れるのではなかったの?」


???「幻想郷でもさすがに受け入れることは出来ないものはありますのよ?」


???「だからこちらへお流しします」


???「ただし、搭乗員の怨念も背負って、ですけどね」


メリー「そんなことしたら…」


???「そもそもこちらでは現役でしょう?むしろ感謝して欲しいくらいです」


???「さてあなたはこちらの世界を経由しなければ戻れません」


???「ですが時間はごまんとあります。別れの時間を差しあげましょう」


メリー「…っ」






ーーーーーーー


????「ねぇメリー世界線って知ってる?」


メリー「この世界以外にも世界があり似ているものもあれば似ていないものもある…だっけ」


????「まぁそういう解釈でいいよ。このゲームが本当の世界線もあったりするし」


メリー「それはもしかして遅刻も言い訳のつもり?」


????「う…ま、まぁそういうことで調査に忙しかったのさ」


メリー「言い訳がうまいことで」


ーーーーーーー



どうしてこうなった?


私はただ元の世界に戻りたかっただけなのに


そのためにほかの世界を壊さないといけないの?


それが正しいことなの?


ーーーーーーー



木曾「メリー、どこいくんだ?」


メリー「っ!木曾…さん…」


木曾「龍驤さんと迅提督を呼びにいけ、足止めくらいはする」


メリー「だけど…!」


木曾「野村元帥に頼んで今村提督を完全治癒させるんだ。急げ。元の世界へ戻るんだろ?」


メリー「でも!」


木曾「いいからいけ!!!」



ーーーーーーー


青葉「…さぁここから私の正念場です。木曾さん気づいてませんが本体以外の足止めが一番大事なんですよ。艤装さえあればそれくらいちゃんとしますからね」


ーーーーーーー


メリー「はぁ…!はぁ…!今村さん!」


迅「おおうどうした?あいつなら今いきなり『ピンチな気がする』とかいって龍驤の制止振り切って強制回復で出てったぞ」


メリー「…今村さんらしいですね…ははは…」


迅「まぁだいたい状況は察してるさ。野村も既に向かってる。メリー、連れてってくれないか?」



ーーーーーーー


木曾「っらぁ!」


チヌ「…」ギィン


木曾「くっそ…装甲が硬ぇ…!これじゃああいつに近寄れねぇぞ…!」


八雲紫「あら、このままだとこの国は滅んじゃいますよ?」


木曾「っちぃ!」


ーーーーーーー


龍驤「鳳翔!動いたらあかんやろ!何やっとんのや!」


鳳翔「大丈夫ですよ。疲れはとれてます。さらに言うなら…今村提督さん絶対向かってますし。そこに合流して援護だけでもとね」


龍驤「どうせ聞く気は無いんやろな!あーもうわかったわ!いくで!」


ーーーーーーー


野村「無理だけはしないようにね!一応ある程度回復はさせたけどさ!」


古鷹「はい!にしてもですよ!どうして(昔の兵器)が襲ってくるんです!?オマケになんか恨み節聞こえてますけど!」


野村「わからん!どちらにせよ倒さにゃこの国は終わりだぞ!こんなくそみたいに強いやつほっといたら深海棲艦より厄介だし!!」


ーーーーーーー


今村提督「非人道兵器ばっかなのね!?道理で恨み節ばっかなわけだよ!!!」


回天「イヤダシニタクナイワタシニハサイシガイルンダ」


今村提督「やりづらいったらありゃしなかったよほんとにさぁ!!!」


ーーーーーーー


青葉「やる時はやりますからね!」


桜花十一号「オクニノタメニワタシハシヌ」


青葉「そんなの知ったこっちゃねぇですよ!!!対空射撃!行きますよー!」


ーーーーーーー


メリー「はぁ…はぁ…」


迅「ヨシツネ!『八艘飛び』!」


チィン


迅「ヨシツネ!」


メリー「なんでよ…なんでここにこれがあるの…?」


迅「意味わかんねぇよ…装備してないのになんで動いてんだ…!どう見ても『榛名の艤装』だろこれぇ!」


メリー「パンチひとつでヨシツネ倒せることもおかしいですよ!」


迅「やりたかねぇがとっておきだすしかねぇな!」


ーーーーーーー


今村「なんであなたと相対するんですかねぇ…ここはあなたの世界じゃないでしょうに…」


???「さぁな?俺にもさっぱりだ」


???「だが相対した以上戦うしかないようだけどな。」


今村「だから嫌なんだよ…それじゃあ行きますよ。「通りすがりの仮面ライダーさん」」


カメンライドダブル


ディケイド「さぁこの世界も破壊してやろう」


ーーーーーーー


木曾「てめぇ…!何しやがった!」


八雲紫「さぁ?一体何をしたんでしょうね?」


木曾「ふざけんじゃねぇ!今村提督の方からどっかで聞いたようなベルト音声聞えたんだぞ!」


八雲紫「ふふふ…別にただつまらなさそうだったので少々お相手をとね…」


木曾「こんの…クソ野郎がァァ!」


八雲紫「おっと直情的ですわねぇ?今村提督がそんなに大事なのですか?」


木曾「大事に決まってんだろうが!『天空』!」


八雲紫「あらあら当たってませんよ?」


木曾「っちぃ!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


今村「いきなりダブルってのは相性わりぃね!」


ディケイド「まぁそれくらい君の動きを見ればわかるさ。」


今村「だったら、これなんてどう?」


今村「『血風独楽』!」


ディケイド「それならこっちだな。」


カメンライドブレイド


今村「!?」


今村(なんでわざわざブレイドで応戦してきた…?他に適任のライダーはいるだろうに…もしかして…!)


今村「それじゃあこれでもくらいな!『アキレスタンク!必殺ファンクション!』」


アキレスタンク「必アタックファンクション」


『ビッグバンパンチ』


ディケイド「ふむ…ならこれかな?」


カメンライドオーズ


フォームライドサゴーゾ


今村「!」


今村(やっぱりそうだ!まだ完全にアプデが終わってない!おそらくあそこで鎧武を出さないあたり少なくとも鎧武から新しいライダーのカードは持っていない!)


今村「それならこれで行ける!」


今村「『ドットブラスライザー!必殺ファンクション!』」


ドットブラスライザー「アタックファンクション」


『グロリアスレイ』


ディケイド「っち!捌ききれん!」


チュドォン


今村「これでやれたはず…!」


ディケイドファイナルフォームライド


コンプリートフォーム


ディケイド「ま…『こいつを使わなきゃ捌ききれん』ってだけだがな。」


今村「ック…!」


ディケイド「まぁ私も忙しい。新たなライダーの力を手に入れないといけないからね。ここらでお暇するよ」


ディケイド「それじゃあね。『この世界の提督さん』」


今村「なんとかなった…かな…」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


迅「っらぁ!」


ギィン


くっそ硬ぇぞこいつ!榛名ってこんなに重くて硬い艤装だったか!?


古鷹「迅提督!横から来てます!」


迅「おう!ヨシツネ!『修羅転生!』」


ヨシツネハシュラトナッタ


迅「ヨシツネ!少しの間足止め頼むぜ!」


古鷹「そこ!」


ピキィン


ナイッス古鷹!アイスグレネードは助かる!


迅「身動き取れない今がチャンス!」


駆動部を狙えばさすがに動けまい…!


ブゥン


迅「んな!?ぐっ!」


古鷹「迅提督!?」


ボォン


古鷹「!しまった!」


???「いきます!『トリニティレイヴン!』」


チュィン


鳳翔「間に合いましたね!」


古鷹「鳳翔さん!?怪我してるんじゃ!」


龍驤「無理はさせへんで!ったく!」


迅「龍驤!」


龍驤「さぁ!こっからはうちらのステージや!いくで!ゼロ!」


鳳翔「すいません迅提督さん少しお話があります」


龍驤「古鷹ぁ!ちと足止め頼むでぇ!」


古鷹「はい!」


ホナイクデェ


イキマス!


迅「話ってなんでしょうか?」


鳳翔「すいませんその召喚する時いつも使ってらっしゃる武器を貸していただけますか?」


迅「そりゃまたどうして」


鳳翔「使えるかもしれないんです。そのぺるそなというものを…」


迅「まぁ見て見ないことにはわかりませんし使ってください。さっきので私もペルソナも効果が薄いのがわかりましたし」


鳳翔「ありがとうございます!」


鳳翔「来てください…!オルフェウスさん!」


オルフェウス「…」


鳳翔「私も戦います!『トリニティレイブン』!」


迅「オルフェウス…鳳翔さんに適正があったのか…」


古鷹「オルフェウス!?鳳翔さん使えたんですか!?」


龍驤「鳳翔さん使えたんか!?初めて知ったで!?」


迅「鳳翔さん!オルフェウスは攻撃に属性はありません!艤装を止めるならメギドラオンで攻撃してからその技を当ててください!もちろん駆動部分にね!」


鳳翔「はい!オルフェウスさん!メギドラオンです!」


ブォッ


ドッガァン!


迅「今です!」


鳳翔「『トリニティレイブン』…!上手く当たってくださいよ…」


ヒュオ


ジジジッぶぅn…


迅「止まった…か」


鳳翔「なんとか…なりましたn…」


ドサッ


迅、古鷹、龍驤「鳳翔(!?)さん!)」


鳳翔「ちょっと…無理しすぎちゃいました…」


ーーーーーーーー


八雲紫「あら3つ信号がなくなりましたね」


木曾「俺たちを舐めてかかるからだ!っおっらぁ!」


八雲紫「あなたの攻撃は当たってませんけどね」


木曾「っちぃ!」


どうして当たらねぇんだよ!なにかカラクリでもあるのか!?


ーーーーーーー


今村「さてさて…あとは厄介なのは首謀者…一体誰なんでしょうかね…まぁ察しがつくけど…」


木曾ちゃん、予想してる相手が合ってるならそいつは「からくりはないよ」


力じゃなくて別の方法を考えるしかないんだよねぇ…


木曾ちゃんならいけるかもだけど。


今の武器ならなんとかなるよ


ーーーーーーー


八雲紫「必死ですね。そろそろこっちとしてはくたばって欲しいのですが」


木曾「当たり前だ!お前何しようとしたかわかってんのかよ!」


八雲紫「あるべき場所に送り返しただけですのに…」


木曾「っち…!」


いちいち電車やら邪魔が多すぎる!


ただでさえこの武器使うので精一杯なのに…!


…?待てよ?


〜~


今村「この武器は〜~で」


〜~


くそ!なんて言ってたんだっけか!?


突破口はそこにあるはz…


八雲紫「隙あり♥」


木曾「なっ…!?」


後書き

今村提督波乱万丈すぎませんかね…
八雲紫VS木曾ちゃん
勝ち目薄すぎなこのマッチ
果たして木曾ちゃんは武器の説明を思い出せるのか
まぁ伏線っぽいけど伏線じゃなくて突破口が序盤説明したあれなんですけどね


このSSへの評価

1件評価されています


2019-06-06 11:58:34

このSSへの応援

1件応援されています


2019-06-06 11:58:34

このSSへのコメント


このSSへのオススメ


オススメ度を★で指定してください