2019-06-23 10:30:07 更新

概要

何のひねりもないコ哀SSです。


SNS上の投稿がきっかけで黒の組織に工藤新一が生きていると疑われ、やがて江戸川コナンが工藤新一、灰原哀が宮野志保(シェリー)である事実に辿り着かれてしまった。


雪の降るある日、登校中のコナンがジンにより連れ去られて使われていない倉庫に監禁され、そのことが風邪で学校を休んでいた哀のいる阿笠博士の家に電話で伝えられ、正午までに哀が来なければコナンを殺し、哀が来ても二人とも殺すと言われたため、コナンを見殺しにできない哀は阿笠の運転するビートルで倉庫へ向かった。


-午前11時57分-


銃口を向けるジンとロープで縛られたコナンの間に息を切らせながら走ってきた哀が割って入り、哀はジンに撃たれ重傷を負いながらも時間稼ぎをした。


正午すぎに阿笠からの連絡でFBIが駆けつけ、ジンは拘束されて哀は限界ギリギリのところで助けられた。


組織はジンが捕らえられたことがきっかけで幹部が次々と逮捕され、弱体化していき工藤新一やシェリーを追うことはできなくなった。


-数日後-


コナン「ハッ!目が覚めたか灰原!」


哀「...く、工藤君...ここは?」


コナン「病院だよ。助かったんだぜ、灰原」


哀「...そう、ところであなたは怪我はないの?」


コナン「ねーよ。それにしてもよくその体で人の心配ができるな...まだ痛いだろ? 」


哀「あなたを守れたのだから痛みなんてどこかへ吹き飛んだわ...」


この時哀はコナンが誰よりも好きで愛していることに気づいた。


哀「(体が勝手に工藤君を守ろうとした...そして気づいたら撃たれていた...)」


しかしコナンには待たせている彼女がいる。所詮は哀の片想いだ。


毛利蘭「コナン君お帰り。ねぇ、哀ちゃんって誰に撃たれて入院してるの?さっまで病院に行ってたんでしょ?そもそも子供が銃で撃たれるなんておかしいよ!」


コナン「あ、それは...」


言葉を詰まらせるコナンを見て何かあると感じた蘭は翌日哀の病室に向かった。


蘭「哀ちゃん、あなた一体何者なの...?」


哀「(ハァ...そりゃバレるわよね...)」


哀「仕方ないわね、長い話になるけどいい?」


哀はついに蘭に正体を明かし、コナンが新一であることも教えた。


放心状態の蘭が我にかえって口を開く。


蘭「...そう、なんだ...」


哀「怒ったでしょ?私が工藤君の人生を狂わせたのだから...」


蘭「そうなことないよ!あなたが新一を命懸けで守ってくれたんじゃない!だから...なんてお礼を言っていいか...」


哀「蘭さん...」


蘭「ねえ?哀ちゃんって新一のこと好きなんでしょ?」


蘭は話を聞くうちに哀のコナンに対する愛に気がついたようだ。


哀「そんなことない、工藤君はあなたが守らなきゃいけないのよ?」


蘭「違うわ、新一にはいざとなったら迷わず自分の命を捨てようとしたあなたこそ必要なのよ...これからは哀ちゃん、いや宮野さんがピンチの時は新一がきっと助けに来てくれるよ。だからいつまでも二人で頑張ってね...」


哀「ちょっと!蘭さん!」


-その夜-


蘭はコナンに哀から真実を聞いたこと、哀がコナンを誰よりも愛していることを伝えて自分は二人の愛の邪魔をしないと言った。


蘭「前から疑ってたけどやっぱりずっとそばにいたんだね新一...私、それだけで十分嬉しいよ」


コナン「本当にそれでいいのか?蘭...」


蘭「私は二人が幸せならそれでいいし、私もそれを見てると幸せな気持ちになれるよ...」


コナン「オレにとってはそれが幸せなのかな...?」


蘭「だって哀ちゃんは新一の命の恩人だし私より色んな意味でよっぽど強いんだから安心でしょ!だからこれからも江戸川コナンとして哀ちゃんを大事して...お願いよ?」


コナンと蘭はゆっくりと恋人としての最後の夜を過ごした...


-数ヶ月後-


コナン「退院できてよかったな、灰原...



哀「あなたがリハビリを手伝ってくれたおかげよ」


コナン「なあ灰原、蘭の言う通りオレには灰原が必要だとわかったよ」


哀「そうね...私もやっぱりあなたといる時間が一番幸せだわ」


そして二人はいつまでも強い絆で結ばれた...


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