2020-05-13 21:59:08 更新

概要

地獄の士官学校ライフが始まる・・・


前書き

時雨のおとなしいイメージが崩壊していく・・・


何故人間は働かなければいけないのだろうか?


世間一般的に言うと「お金を稼ぐため」とか「社会に貢献するため」「生きるため」とかそんな答えしか返ってこないのであろう。


だが、俺は違う。


仕事は、人類を暇にしないために与えられているものなんだって思ってる。


ほとんどの人類は、私利私欲でしか動かない。情で動くのは、ごく一部だ。だからこそ、杉原千畝等が大々的に偉人として現代まで語り継がれてきているのだ。


もし、人が過度な暇を与えられたら何をすると思う?


『戦争』だ。正確に言えば『人類同士で行われる戦争』だ。


人は過ちを繰り返す。歴史の授業をしたところで何の意味もない。結局人は、奪って得るというものに価値があると思ってしまっている。


だから、仕事を与えることで適度な暇しか与えない。実際、適度な休暇を与えられる会社で働いていたら、戦争がしたいなんて考えないだろう。戦争を起こそうとするのは、いつも決まって、追い詰められている側の人間だ。


ドイツ叱り、日本叱り、中世のイギリスだってそうだ。植民地競争にいち早く乗り出したからと言って、侵略を止めることをしなかった。


そう思っているだろう。しかし、実際には、止めることができなかったのだ。


これ以上、歴史の復習をしても面白くないから、話を戻そう。


仕事は、戦争を起こさないための薬として作用しているといえるだろう。実際に先進国では、戦争は起きていない。


しかし、薬は足らなければ効果が薄いし、多すぎれば毒にもなるのだ。


紛争地と呼ばれるところは、仕事が足りない。というか、報酬が足りない。といったほうが正確だと思うが。前記したであろう「生きるため」の最低限より圧倒的に少ないだろう。


そして多すぎても毒になるというのは、現代(2010~2020)の短いスパンで見た過労死者や自殺者の多さである。


もしも、自殺しようとしていた人や過労死しそうな人が、これ以上自分たちみたいに自殺者(過労死者)が増えてほしくないからと思って、こんな世界変えてやる!!などと意気込んだら?それが、大きな集まりになったら?


そうなることは、限りなく低い。(前記したように、他人のために能動的に動けるほど人間は他人のことを思いやらないからだ)しかし、可能性がないわけではない。


このことを考慮したうえで聞いてほしい。


士官学校ってなんでこんなにきついの?





士官学校入学!!


元帥「柚希君、士官学校に入学して、一年後には提督になってもらうから。」


とこんなことを言われて、いろんな書類を書かされている。別に書類だけだったらいいのだが、テストも入っていた。元帥、曰くしっかりやらないときついところ行かせるから、しっかりやってね。とのことだった。


急にテストなんて聞いてないし、三日で書類とテストを終わらせろだ?ふざけてんじゃないのかって思うほどのブラックだ。入学する前からこんなことさせるとかほんと何考えてるの?とキレそうになった。というか、キレた。


寮に入り、自室に向かう。周りからは奇怪なものを見るような目で見られた。大量の封筒と、めちゃんこ分厚くて、広辞苑が入っているのではないかってくらい膨らんでいる手提げを持っている見知らぬ人が寮の中を通っていたら、明らかにおかしいだろう。


さっさと、用意された部屋に入る。


一人部屋のようで、家具とかは何もなく、段ボールと布団しかなかった。


大量の封筒を地面に置き、手提げも投げ捨てる。結構大きい音が鳴って、少し驚いた。


しかし、テストを受けて疲れているせいか、すぐに睡魔が襲ってきて、そのまま意識を手放した。


二日目の朝、日が昇らないうちに目が覚めたみたいだ。音が出ない程度の体を動かし、体の状態をチェックしていく。


あまりよくないが、お勉強をやるくらいはできるだろう。


残りの分のテストを終えたところで起床ラッパが鳴った。時計とかはないので、外を見て起床時間を推測する。多分六時くらいだろう。


少ししてから、自室の扉が叩かれた。


扉を開けると、ごみを見るような目で見てくる少し背の高い女性ががいた。


??「あんたの世話係になったから。それだけ。」


柚希「わ、わた、私はどうすればいいのでございましょうか?」


俺は、極度のあがり症で大人の女性と面と向かって話すことができないのである。一人は例外だが。


??「まずは、食堂に行きましょう。寮の案内もされてないでしょ?」


柚希「は、はい。」


??「あと、同学年だからそんなにかしこまらなくていいわよ。敬語使えなさそうだし。」


柚希「す、すいません。」


??「そのコミュ障何とか直さないと、クラスの笑われ者にされちゃうわよ。」


柚希「は、はい。」


??「はぁ、先が思いやられるわ。」


柚希「すいません。」ショボーン


??「一応名乗っておくわね。私は、柊 曹(ひいらぎ つかさ)。あんたは?」


柚希「私は、柚希 白兎(ゆずき はくと)であります、です。」


柊「だから、敬語は使えもしない敬語を使うのはやめてって言ったでしょ。」


柚希「は、はい。」ショボーン


柊「あんた、妖精さんが見えるだけじゃ提督は務まらないの知ってる?あんた向いていないわよ。提督に。」


柚希「あはははは、はぁ」タメイキ


柊「私の迷惑にならないようにしてよね。」


柚希「頑張ります。」


柊(なんで、元帥様はこんな男から学べるところがあるとか言ったのかしら?まったく学べるところなんてないじゃない。)


柊「食堂についたわ。一応ここでは、食事は無料になってるから好きに頼んでいいわよ。」


柚希「へぇー。食べ放題なのかぁー。」ジュルリ


柊(もしかして大食いキャラ?)


柚希「え?こんな量が多いのですか?これでも小さいサイズ?嘘ですよね?実は大盛りとかではないのですか?」


柊(何を頼んだのかしら?)


最小盛り朝食セット(ご飯茶碗いっぱいの米、サラダ、みそ汁)


二人とも席に座り、手を合わせて いただきますといい食事を始める。


するとすぐに、


柚希「あのー、えっと、少しお米を食べていただけませんか。」オドオド


柚希は米には手を付けていなかった。


柊「あんた、その量を食べれないの?死ぬわよ?きっつい訓練とかあるんだから。今日はいいけど、明日からはしっかり食べてもらうからね。」


と言い、半分食べてくれた。


柊「あんたどんな食生活してんのよ?朝は食べれないとか?」


柚希「え?いつも食事は、一食しか食べていなかったもので、三食もあると聞いて、食べ過ぎてはいけないと思ったので。はい。」


柊「あきれた。あんたどういう生活を送っていたのか容易に想像できるわ。」


柚希「そ、そうですか。」


柊(どうせ、引きこもりのにーとってやつで夜中までげーむってやつをやっていて生活リズムが崩れているんでしょ。)


柊「学校は、明日から始まるから。きちんと生活リズム取り戻しておきなさい。」


柚希「わかりました、です。」


柊「もうツッコまないわ。」


柚希「これが世に聞くギャグってものですね!!」キラキラ


柊「そうね。」アキラメノキョウチ


柊(相手するだけで疲れるわ。誰か世話係変わって・・・)







柊「いい朝ね。今日はいいことが起こりそうだわ。」


私は、顔を洗って寝間着からジャージに着替え外に出る。どうせ、あいつは今でも寝ているのだろう。そんなことを考えながら走っていると、後ろから肩を叩かれた。すぐ後ろを向く。しかし誰もいない。不思議に思いながらも走り出した。五分後くらいにまた肩を叩かれた。しかし誰もいない。不気味だったので、すぐに部屋に戻った。


柚希の部屋に向かう。決して肩を叩かれて一人で部屋にいることが怖くなったとかではない。そうだ。わ、私は彼を幽霊から守ってあげるだけなのだ。私は幽霊なんか信じていないんだからな!!


柚希の部屋に到着し、ノックする。しかし返事はない。さっきのこともあり怖くなるが、一人でいるよりはましだし、どうせ、グース兼ねているだろうと思って、ドアノブをひねった。鍵はかかっていなかった。鍵をかけないなんて防犯的にどうなのと思いながら中に入ってゆく。


しかし、彼はいなかった。それどころか、布団すらひかれていなかった。段ボールの上に乗った大量の書類と筆記具、綺麗にたたまれた布団。それしかなかった。まだ五時である。明らかにおかしい。六時が起床時間と教えていなかったので、早く起きたのだろうか?


本当に謎な人物だ。と感じながら書類に目を通してゆく。


流し読みしたが、難しいテストも簡単に出来ているし、まだ習っていないところもあっている。深海棲艦に対する知識が並みの訓練生以上だった。こんな詳細を表せるのは、ラボの研究員か前線で戦って深海棲艦に肉薄された提督ぐらいだろう。しかし、陣形とかはからきしで、単縦陣すら理解していなかった。このことより、ラボの研究員だろうと推測したが、その可能性は低いといえる。基本的ラボは研究のためなら何でもするところだ。そんなところに善人なんていないだろう。妖精さんは善人にしか寄ってこないと、授業で教わった。妖精さんが寄ってこないと、訓練生にはなれない。だから、ラボの人間がここにいるのはおかしいのだ。


考え込んでいると、また肩に触れられた。またか、と思いながら振り向くと、汗だくの柚希がいた。


柊「ぎゃあああああ!!」


私は驚いた。音もなく入ってくるなんて反則だろう。しかも影が薄いから驚かすことに関しては、右に出る者はいないと思う。


柚希「だ、大丈夫ですか?」


彼は、驚かそうとして肩をたたいたわけではなく、私が考え事に集中していたということか。


柊「ごめんなさい。急に大きい声を出してしまって。」


柚希「大丈夫。でも、ここは私の部屋のはずですが・・・」


柊「起床の時間を教えていなかったから教えに来ただけよ。返事がなかったから中に入っていたってわけ。わかった?」


柚希「それは、その、すいません。この時間帯はいつも運動していますから。」


柊「あと、鍵くらいかけなさいよ。不法侵入者がいるかもしれないでしょ。」


柚希「わかりました。今度からは鍵をかける、です。それで、朝飯は何時からだ、でしょうか?」


柊「朝食の前にお風呂に行ってきなさい。運動したんでしょ。」


柚希「この時間はお風呂やっているのか、ですか?」


柊「二十四時間いつでもやっているわよ。まあ、清掃の時間とかはあるけどね。」


柚希「そうなのか、です。ありがとうございますです。お風呂終わったらすぐに朝飯行くんですが、一緒に行ってくれないですか?」


柊「何でよ?」


柚希「お金がないんです。」オサイフパカ


柊「一文無しなの!?あんた頭おかしいんじゃないの?」


柚希「いつもは物々交換だったから、でありました。」


柊「はぁ、呆れた。まあいいわ。これからの食費は私が面倒見てあげる。でも、貸しだからね。きちんと返してよ。」


柚希「わかった。頑張ってみる、ます。」


と言って、お風呂に向かってしまった。


柊(本当に何なの?まったく別の世界を生きているような感じがするわ。田舎者ってこうなのかしら?)


と、食堂に向かいながら考えていた。


すれ違う時かすかに火薬のにおいがした。






三十分後、柚希が食堂に現れた。髪が濡れているままなので、お風呂から上がってすぐだということは分かった。しかし、髪が長い。身長の低さも尾あるのだろうが、腰くらいまで髪が伸びていた。顔も中性的なので、女の子と言われても違和感がないほどだ。だが、眼鏡をつけていることにより、ダサくなってしまっているだろう。黒縁の大きなメガネは、あの小顔には不釣り合いだ。


柚希がきょろきょろしていたので、「こっちー。」とフランクに呼びかけた。すぐに気が付き、駆け寄ってくる。なぜ走る必要があるのかわからなかったが、そんなことはどうでもいいのだ。今はおなかがすいていて、あまり物事を考える気分ではない。


柚希が合流したのち、食堂の注文口まで行く。いつもの激辛カレーを頼む。考え事をしたいときとか、徹夜するときの朝とかはいつも頼んでいるものだ。なぜこれにしたかと聞かれたら、なんとなくとしか答えられないが。


柚希も同じものを頼んで、さっきの席に着いた。周りからのうっすら聞こえる会話は私たちのことを話しているのだろうなと思いながらもスプーンをとる。いつも一人だった私が、柚希と一緒に朝食をとっている光景は珍しいのだろう。


柚希は、最初にカレーを口に含んだ時にせき込み、顔を真っ赤にして涙をため込みながらこっちを見た。多分辛かったのだろう。結構な甘党なのだろうか?


ずっと、涙目になりながらもなんとか完食した。


食事の間は、どちらとも無言だった。柚希のほうは、食べることに精いっぱいという感じだったし、私も今朝のことで頭がいっぱいだったからだ。


きちんと御馳走様と言い、食器を返却し自室に戻った。


真夜中、急に目が覚めた。目が冴えわたる。こんな感じで徹夜ができればどんなにいいことか。そんなことを考えながら、外を見る。


暗いと感じることはなかった。ただ昼間のようにすべてが見えていた。外には、一人の人間がいた。今にも海に入りそうだった。私は慌てて、自室から飛び出した。自殺なんてやめてほしかった。


走って、外に出る。早く早くと体を急かすが、いつもより体が重く感じられた。


波止場につき大声を出す。そうしないと、行ってしまいそうだったからだ。


しかし、私の声に気が付いていないようだ。いつもならどんな耳してんのよと悪態をつけるが、今はそんな状況ではなかった。


ただただ、怖い。そんな感情が私を包み込んだ。その人は、右足を上げて、そして、下した。そこには地面はない。しかし、慌てるようなそぶりも、ただ海に落ちていった。その人は頭から海に落ちた。水しぶきが上がる。そこまで海との高低差はないが、それでも、二メートルは優にある。助けようとして手を伸ばしても届く距離ではない。私はその場にへたり込み。自分の無力さをかみしめながら、意識を手ばなした。


朝起きると自室にいた。少し磯臭く、濡れているところあったがそんなことはあまり気にならなかった。何故なら昨日のことが夢だったからだ。もし夢じゃなかったら、人が死んだということになる。人の死に向き合える自信がないし、助けられなかった自分を呪いたくなる。


マルロクマルマル、柚希を起こす。どうせ、昨日だけしか自主訓練していないんだろう。と思って、部屋に入る。相変わらず鍵はしていなかった。そして、昨日と同じように誰もいなかった。嫌な予感がして、外に出る。


すぐに柚希は見つかった。走りこんでいたみたいだ。結構磯臭かった。火薬のにおいもほんの少しする。


私は、早く風呂に入って食堂に集合するように伝えた。


彼が見つかってほっとしていた。


マルロクサンマル、食堂に柚希がやってきた。結構お風呂に入るスピード上がったなと思った。柚希を呼び、食堂で注文する。柚希は、辛くないカレーってありますか?と聞いていたが、ないといわれたので、辛くなくて安いものでお願いします。と曖昧な注文をした。


出てきたのは、サンマのかば焼き、ご飯、みそ汁、漬物だった。私は二日連続で激辛カレーだったが。

柚希はおいしそうにサンマを食べなながら、こっちを見てきた。これからの予定を気にしているのだろう。私は、スプーンを止めこれからの予定を話した。


私はクラスの委員長だったので、早く行かなければいけない。その旨をしっかり説明して、先に学校へ向かった。


私はクラスで、柚希を見てため息をついてしまった。だって、正装で来いと言ったのに、大きめの外套を着ていた。それも軍の指定したものではなく、自前と思われるものだった。結構使いこんでいるのか、擦れたり、ところどころに縫った跡があった。皆真っ白で綺麗な軍服なのに、真っ黒でくたびれた外套で来た転校生は、浮いてしまうのだった。これから彼のあだ名は、『貧乏人』や『負け犬』となるのであった。


ただ、妖精さんが見えるだけの何も知らない転校生は、避けられ続けた。


誰も寄り付かないので、私が教育係を続行させられた。


二カ月が経過した。彼の成績は過去最低だといわれた。座学はできないし、戦術も覚えられない。ずっと候補生だなと教官に言われた。しかし、彼も頑張っているようで、仲が良くなった後輩に勉強を教えてもらい、何とか最低限出来るようにはなっていった。しかし、その最低限は、私たちがこの学校に入学する前のレベルだった。


運命の艦娘選択式。これは成績が良い順に艦娘を選んでゆくイベントだ。







艦娘選択式


この艦娘選択式では、指導艦(1~3艦)と、訓練艦3艦を成績順に選んでゆく。


私は次席だったので、指導艦、扶桑、山城、飛鷹、訓練艦、五十鈴、秋月、初風を獲得した。


六艦を獲得できるのは、主席と次席のみだった。あとは五艦、最下位は四艦しか獲得できない。


勿論柚希は四艦だけだった。指導艦、古鷹、訓練艦、神州丸、時雨、島風。全員何かしら問題を持っている余りもの軍団だ。


古鷹は、指導艦なのに重巡だから余ってしまい、神州丸は索敵くらいしかできないし、時雨は海に出ることに恐怖しているし、島風は速さを求めるがあまり誰の指示にも従わなくなってしまった。


この落ちこぼれ集団では、合格することはおろか、艦隊決戦すらできないだろう。


あと四カ月でどうにかして戦えるようにしなければいけないのに、このメンバーはきついだろう。


私は、柚希のところに行って、慰めるつもりで「次頑張ろう。」と同情を込めて言ってしまった。


柚希「次はありませんし、私一人で勝てます、です。」


私は思わず「はぁ!?」と言ってしまった。


柊「艦娘の強さわかっていないの?人間が太刀打ちできるようなものじゃないわよ!!」


柚希「人間なら無理、です。人間でしたらね。」


と含みを持たせた言葉を発した。


柚希「それに今期で提督になれないと、提督には一生なれない、です。」


柊「そんなのわからないじゃない!!」


柚希「わかるんだよ、です。」


柊「あんたは年数が少ないの!まだまだ初心者なだけ!だか」


柚希は、言い終わる前に四角いプレートみたいなものを投げてきた。そこには、特殊作戦艦隊旗艦と書かれていた。


柚希は、投げ渡した後、すぐに歩いて行ってしまった。






艦隊訓練開始!!


艦隊選択式から三日後、柚希の部屋に四艦は集まっていた。


柚希「じゃあ、今日から艦隊訓練するぞ。まずは、走り込みだ。俺のペースに合わせてついてこい。結構長いから覚悟しておけよ。三十分後に身軽な服装で競技場集合。」


と言って解散させた。勿論古鷹も走る。


三十分後


島風「そんな重そうなものもって大丈夫なの?」


柚希「大丈夫だ。問題ない。」


古鷹「体力測定ですよね?途中でへばりませんか?」


柚希「大丈夫だ。」


柚希は、身長位もある対物ライフルを背負っていたからだ。


柚希「早く始めないと夜まで走ることになるぞ。」


と言い、スタートラインへ向かった。


柚希「もう一回言うぞ。これは長距離走だ。俺のペースより早くてもいいが、できるだけ長く走り続けろ。」


そう言って、走り出した。ジョギングより少し早い程度だった。島風は、「おっそーい!!」と言いながら前に行ってしまった。


あとのみんなは、黙々とついてくるだけだった。


夕日が落ちて来る頃、最後まで残っていた古鷹さえも脱落した。しかし、柚希は走るのをやめない。


柚希が走り終えたのは、あれから二日経った夜だった。艦娘たちは愕然としていたが、これが普通なのだ。


柚希「二日しか体力が持たないとは、俺も体力が落ちたな。」


時雨「君は昔何をしていたんだい?」


柚希「いろんなことさ。」


島風「おっそーい!けどすっごーい!!」


古鷹「体力がなくなったという割には、疲れていないようですが。」


柚希「そんなことはないさ。きちんと疲れている。」


神州丸「陸軍みたいなやり方嫌いではないです。」


柚希「明日の朝から、地獄のトレーニングしてやるから今日はもう寝ろ。夜更かしは何とかの敵とか言っていたのを聞いたことがあるぞ。」


時雨「お肌、または乙女だね。」


柚希「そうとも言う!」


柚希「さっさと寝とけよ。おやすみ。」


柚希「だが、古鷹は俺の部屋に来い。」


古鷹「了解しました。」






ー柚希の部屋ー


柚希「まあ、座ってくれ。これからの方針とかを話していこう。」


古鷹「了解しました。」


柚希「まず、ランニングトレーニングを見て何を思った?」


古鷹「そうですね。私も結構精一杯であまり覚えていませんが、島風さんにはこの練習は適していないかと思います。」


柚希「続けてくれ。」


古鷹「彼女は、早さを求めすぎているのでこのような長距離は、走りづらいかと。」


柚希「他は?」


古鷹「神州丸さんは合格ラインと言えるでしょう。陸軍で鍛えられていただけはあります。しかし、時雨さんは、体力が足りていない感じですね。」


柚希「なるほど。わかった。」


古鷹「あの、寝なくて大丈夫なのですか?早く寝たほうが。」


柚希「大丈夫だ。心配してくれてありがとうな。古鷹的にはどんな訓練をさせたほうが良いと思う?」


古鷹「私は、早く洋上で艤装の訓練を開始したほうが良いと思います。」


柚希「それは、ほとんどのところでやっていることなのか?」


古鷹「?艤装の訓練から始めるところしかいませんよ。」


柚希「そうか。どうするかなぁー。」


古鷹「何を迷っているのですか?」


柚希「古鷹、一つ選べ。中途半端にいい成績で、ブラック鎮守府に行って沈むか、それとも、留年になるかもしれないがブラック鎮守府でも生き延びれるようにするか。どっちがいい?」


古鷹(ブラック鎮守府・・・艦娘を兵器として扱う、非人道的な鎮守府。)


柚希「古鷹が提案した訓練方法じゃ、時間が足りないと思ってる。」


柚希「もちろん、ブラック鎮守府ではない鎮守府に着任できる可能性もあるけど、半端もんが飛ばされるのは大体ブラック鎮守府だ。」


柚希「ブラック鎮守府に入りたくないなら、上から五番目以内に入らなければいけない。それくらいブラック鎮守府は多いんだ。」


古鷹「何でそんなことを知っているのかは詮索しません。」


柚希「助かる。」


古鷹「私は、教官ですが、それ以前に一人の艦娘です。仲間が沈むことはあってはならないことです。」


柚希「それで?」


古鷹「私はあなたについていきます。あなたなりの訓練方法でお願いします。」


柚希「わかった。そっちのほうが都合がいいしな。」


古鷹「何かあったのですか?」


柚希「総合大会まで、演習場が使えなくなった。隔離されたとことで訓練しろと。明日の朝は引っ越しだな。」


古鷹「そんなことがあっていいんですか!?」


柚希「これが海軍だ。」


古鷹「そんな。」


柚希「まぁ大丈夫だって。何とかしてやるから。」





ー翌朝ー


柚希「はい、今日の朝訓練は中止で、お引っ越しします。」


時雨「何で引っ越すんだい?」


古鷹「えっと、「危険回避のためだよ。」


柚希「俺たちは、これから安全装置を外した艤装をいついかなる時も装備するんだ。」


時雨「頭沸いてるの?」


柚希「おまっ、まあいい。この方法で、今期最強の艦隊に勝った時、罰ゲームだからな。」


時雨「勝てる気がしないんだけど。」


柚希「やってみないとわからないのさ。まあ、俺は勝つビジョンだっけ。まあそんなのが見えてるから大丈夫だ。問題ない。」


時雨「馬鹿を相手にすると疲れるよ。」┐(´∀`)┌ヤレヤレ


柚希「本当にオブラートに包むってことを知らないようだな。」(#^ω^)ピキピキ


時雨「ごめんごめん、配慮が足りていなかったね。」


柚希「お前だけ、甘味券やらねえかんな。」


時雨「なんだい?頭で勝てないからってそんな嫌がらせをするのかい?」


柚希「うぐぐぐぐぐ。」


柚希「そんなことはどうでもいいんだよ!!早く引っ越しするぞ!!」


時雨「何で重いもの持たせるのさ!!」


柚希「うっせえ!筋トレだ!」


時雨「こんなところで腹いせしないでくれないかな!!」


柚希「早く運べ!!」


古鷹・神州丸(こんなんで大丈夫かな?)


島風「おっそーい!!」


柚希「島風!そっちじゃないぞ!!」


島風「おう!?」


柚希「島風、目的地が分からないなら突っ走るんじゃない。必要以上に疲れちゃうぞ。」


島風「はーい。」





神州丸「あれが、私たちの寝床ですか?」


柚希「そうだ。」


神州丸「なんというか、昔を思い出します。」


柚希「最低限、雨風をしのげればすればいいからな。」


時雨(あんなボロイところいつ崩れるかわかったもんじゃないよ。彼は、私たちを殺そうとしているのかな?)


柚希「本当は、木の上なんかで寝るのだが、流石に初心者には厳しいかなと思ってな。廃墟を見つけてきた。」


古鷹「ここは、使用してもよい施設なのでしょうか?」


柚希「昔使っていたし、大丈夫だろ。あんな大きな横須賀鎮守府なんていらないんだよ。」


柚希「ここは、特殊作戦艦隊が使っていたところだ。急ピッチで作られたが、そこまで損傷も少ない。なかなかいい建物だ。」


柚希「昔の最強と言われた艦隊が使っていた使っていた建物だぜ。テンション上がらないか?」


時雨「そんなこと関係ないよ。汚いことには変わりないさ。」


柚希「お前には、ロマンが分かっていない!!」


時雨「熱血系はNG」


柚希「なんだと、熱血系のどこが悪いんじゃ!!」


時雨「うざい。」


島風「めんどくさい。」


島風・時雨「面白くない。」


柚希「熱血系の良さがわからないなんて、まだまだお子様だな。」


時雨「頭が悪い君には言われたくないよ。」


柚希「あーもう!ちゃっちゃと運ぶぞ!!」(図星)


柚希「古鷹、ちびども使って少し掃除したら使えるようになるから、掃除しておいて。」


古鷹「了解です。」


古鷹「訓練生さんはどちらに?」


柚希「俺は買い物。あと、柚希でいいよ。」


古鷹「了解いたしました。」


柚希「じゃあ、行ってくるわ。」




島風「行っちゃたね。」


時雨「そうだね」


島風「帰ってこないのかな。私たち捨てられたんじゃないかな?」


時雨「あの糞野郎はやりそうだね。」


古鷹(本当に捨てられていそうで怖いですね。)


神州丸「そんなことはないですよ!絶対帰ってきます!!」


古鷹「一応、艤装は展開しておいてください。」


時雨「本当にやるの?」


古鷹「はい。」


時雨「まあ教官が言うならしかたないか。」


古鷹「艤装を展開し終えたら、使えそうな部屋を探して清掃しましょう。」


三人「はい!!」





柚希「熊野か。今日は何をしに来たんだ?」


熊野「散弾銃の見繕いに。」


柚希「何するんだ?」


熊野「この前食べた猪肉が美味しかったので、自分でとれるようにしようかなと。」


柚希「それで、散弾銃か。」


熊野「軍役なのに、銃が自由に使えないってどういうことですの!?」


柚希「知るかよ。」


熊野「一応、国家試験通って銃の使用許可が下りたんですの。」


柚希「成程なぁ。」


熊野「なんかおすすめとかあります?」


柚希「狩猟用だろ。ベネリのM4なんてどうだ?セミオートだからポンプアクションする必要がない。バードショットからスラグまで入る汎用性の高さとかが売りだ。」


熊野「詳しいですわね。」


柚希「まあな。だが、スラグは反動がでかいから、しっかり射撃場行くんだぞ。」


熊野「わかりましたわ。お礼にさっき買ってきた鹿肉を分けて差し上げます。独特の臭みが最高ですわよ。」


柚希「ありがとう。いつか一緒に狩猟でも行きたいな。」


熊野「その時が来るまでお待ちしております。ちなみに提督は今何をしておりますの?」


柚希「訓練生のお守り。」


熊野「大変そうですね。」ウフフ


柚希「大変だよ。面倒なこといっぱいあるし。」


熊野「でも楽しそうで。」


柚希「楽しくなんかねえよ。」


熊野「にやけてる顔をどうにかしてから言ってくださいまし。」


柚希「にやけてねえって。」


熊野「鏡で見てみます?」


柚希「遠慮しておきます。」


柚希「俺は忙しんだから帰るからな。鹿肉ありがとうな。」


熊野「どういたしまし手ですわ。それと頑張ってください。」


柚希「ああ。頑張る。」





ー夕方ー


島風「柚希、おっそーい!!」


柚希「いろいろ買っていたら遅くなったんだよ。察しろ。」


古鷹「一応、二部屋使えるようにしましたが。」


柚希「そうか。ありがとうな。」


時雨「逃げ出したのかと思ったよ。」


柚希「俺が逃げ出すと思うか?」


時雨「うん。」


柚希「まじか。」


時雨「それだけ信用がないってことなんだよ。わかってる?」


柚希「なんか、すまんかった。」


時雨「なんでそこで突っかかってこないのさ!!」


柚希「お前は俺に何を求めているんだよ!!」


ギャーギャー


神州丸「荷物運びますか。」


古鷹「そうね。」



ー十分後ー


時雨・柚希「ぜえぜえ。」


柚希「なかなかやるじゃないか。」


時雨「君もね。」


ガシッ 固い握手をした。


島風「これどんな青春マンガ?」




ー一時間後ー


柚希「みんな外に来い。夜ご飯の時間だ。」


四人「はーい。」


柚希「いいか、熱いから気をつけろよ。」


時雨「これは何だい?」


柚希「鹿肉のステーキ。熱いうちにご飯と一緒に食べると最高だぞ。」


時雨「ごはんないじゃん。」


古鷹「ごはんは、あの飯盒で炊いているのよ。」


柚希「野菜盛るから紙皿もってこい。」


四人「はーい。」


柚希「はい、トマト。」


島風「おう!?トマトいらない!!」


柚希「好き嫌いは許さん!!アレルギーは別だが。」


島風「私、トマトアレルギー!!」


柚希「そんなもん無かったろ!!」


時雨「僕、柚希アレルギー。」


柚希「傷つくんですけど。」


神州丸「すいません。私落花生のアレルギーがあって。」


柚希「知ってる。だから、落花生は最後にトッピングするから。」


神州丸「ありがとうございます。」


時雨「明らかに、対応が違うんですけど。」ジト


柚希「そう思っているのはお前だけだぞ。」


全員(え?みんな思っているんですけど!?)





五人「ご馳走様でした。」


時雨「こんなに鹿肉が美味しいなんて。食わず嫌いはよくないな。」


島風「トマトきらーい。」


神州丸「配慮、感謝します。」


古鷹「こんなにおいしい料理を食べたのは、間宮さんぶりくらいでしょうか。」


柚希「買ってきた布団セットを使って寝ろ。明日は朝早いからな。」




ー翌朝ー


古鷹「まだ、日は出ていないみたいですね。」ノビー


古鷹「皆さんは寝ているようで。掃除だけでも疲れますからね。」


古鷹「艤装を出しっぱなしにしたことがなかったので、体が痛いですね。」


カリカリカリ、カリカリカリ


古鷹「ネズミでしょうか?音のほうへ行ってみましょう。」


ガチャ


柚希「おはよう。よく眠れたか?」


古鷹「こんな時間から何をしているのですか?」


柚希「いろいろな契約。めんどくさいったらありゃしない。」


古鷹「しっかり寝ましたか?」


柚希「ああ、二時間くらい寝たぞ。」


古鷹「二時間!?」


柚希「古鷹うるさい。」


古鷹「すいません。ですが、しっかりと睡眠をとらないと体調を崩されてしまいます。起床まで時間はあります。寝てください。」


柚希「今から、朝食取らなきゃいけないんだ。」


古鷹「そんなこといいですから寝てください!!」


柚希「大丈夫だって。」


古鷹「私はあなたが寝るまでここから離れませんからね。」ジト


柚希「はぁ、降参だよ。」


柚希「昨日作った、釣り竿がある。人数分作ったから、あのバカ二人を起こして手伝わせるといい。神州丸はお前の判断に任せる。」


古鷹「了解しました。」


古鷹「私が起こすまで寝ていてくださいね。」


柚希「はいはい。」



古鷹「皆さん起きてさい。」


神州丸「神州丸起床しました。」


時雨「うーん。眠いよー。」


島風「あと三十分~」


古鷹「十周」ボソッ


時雨「時雨、起きたよ。」キリッ


島風「島風起床いたしました!!」


古鷹「はぁ。」




ー埠頭ー


古鷹「今から釣りをしてもらいます。」


古鷹「釣れた分が今日の朝ごはんです。」


古鷹「もし、釣れなかった場合。今日は、ご飯とサラダだけになります。」


古鷹「死ぬ気で釣りましょう。」


時雨「うおおお!!釣るぞ!!」


島風「釣らねばいけない戦いがここにある!!」ゴゴゴ



ー二時間後ー


柚希「どうだー?釣れたかー?」


古鷹「柚希さん!!寝ていてくださいと言いましたよね!?」


柚希「だって二時間たってるんだもん。」


古鷹「え?嘘!?」


柚希「どれどれ。あーやっぱり。」


古鷹「すいません。」


柚希「あの二人が問題だな。」


柚希「おーい。」


時雨「なんだい?僕は今忙しんだ。」


柚希「そんなに噛みつかなくても。」


時雨「何のようだい?」


柚希「岩場を狙え。それと地団太を踏むな。魚が逃げる。」


柚希「島風もだ。お前ら少し落ち着け。」


時雨「落ち着けるわけないじゃないか。今日の朝ごはんがかかっているんだよ!?」


島風「そうだ。そうだー!!」


柚希「あっそ。古鷹、神州丸、あっち行くぞ。」


古鷹・神州丸「了解しました。」


時雨「島風、たくさん釣ってあっと言わせてやろうよ。」


島風「いいね。魚が欲しければ、土下座しろ―なんて言っちゃう?」


時雨「すごくいい案だと思う。」


島風「えへへー。」






ー一時間後ー


柚希「大量だな。」


古鷹「そうですね。」


柚希「一時間で十匹も釣れるなんて思わなかったぜ。」


柚希「神州丸のソナーはすごいな。索敵に使える。」


柚希六匹・古鷹一匹・神州丸三匹


柚希「あっちはどうかな。」


柚希「おーい。」


時雨「大きな音出さないでよ。ぶっ飛ばすよ。」


柚希「物騒だな。その感じを見ると釣れていないんだな。」


時雨「あと五分あれば釣れるし!!」


島風「そうだそうだー!」


柚希「いや、無理だろ。」


時雨「その決めつけが、未来の可能性を潰すんだよ。」


柚希「わかったような口を聞かない。」


時雨「君より、頭がいい自信があるんだけど。」フン


柚希「あー、もういいよ。あと五分だけだからな。きちんとタイマーも付けるぞ。」


時雨「頭のほうは訂正しないんだ。」


柚希「だって、座学最下位ですし。」


時雨「なんかごめん。」



ー五分後ー


ピピピ、ピピピ


柚希「五分経ったぞ。」


時雨「釣れなかった・・・。」


島風「嘘・・・」


柚希「嘘じゃない。現実を見ろ。」


柚希「ちなみに俺のはやらんからな。」


時雨「何でさ!!」


島風「けちんぼ!!」


柚希「なんとでも言え。」


時雨「君は部下を飢えさせて殺す気なのかい?」ウルウル


島風「死にたくないよー!!」ウルウル


柚希「やらんぞ。」


時雨・島風「え!?」


柚希「頼る相手を間違ってる。まずは同期を頼れ。」


時雨・島風「神州丸―!!」ウルウル


神州丸「いいのですか?」コンワク


柚希「自己判断だ。自分の心に聞いてみろ。」


神州丸「わかりました。」


時雨・島風「」(;゚д゚)ゴクリ…


神州丸「分けましょう。食べきれないですし。」


古鷹「これでよかったのですか?」ボソボソ


柚希「別に分けちゃいけないなんて言ってないしな。」ボソボソ


柚希「頭の中でいっぱい考えてるだろうが、最終的に正しいと思ったことをしっかりと実行できるかどうか試した。」ボソボソ


柚希「価値観なんかは、あまり戦闘とかでは注目されないが意外と重要なんだよな。価値観なんて曝け出すことは、心を許した相手ぐらいにしかしないが、こういった小さいイベントでもしっかり見ていればわかるもんだ。」ボソボソ


古鷹「勉強になります。」ボソボソ


古鷹「しかし、その六匹はどうするのですか?」ボソボソ


柚希「干して、おつまみにする。」ボソボソ


古鷹「少しもらってもいいですか?」ボソボソ


柚希「酒はないがな。」ボソボソ


古鷹「大丈夫です。」ボソボソ


時雨「なに二人で、ボソボソ喋っているのさ?」


柚希「大人の話!!」


時雨「あんたが大人だったら、僕は老人だよ!!」


柚希「はぁ!?」


時雨「悔しかったら反論してみなよ。お馬鹿さん!!」


柚希「おめえ、絶対泣かすからな!覚悟しておけよ!!」


時雨「やれるものならやってごらんよ!!」


柚希「マラソ「いや、


時雨「やっぱやめようよ。そういういじめ。よくないと思うんだ。」


この後めちゃくちゃ走らせた。



ー夕方ー


柚希「ほら、早く釣竿を持って埠頭まで行くんだよ。」


柚希「飯は出てこないからな。自分で獲るしかない。あとは分かるな。」


時雨「神州丸をこっちにしてもらえないでしょうか?」


柚希「二人で頑張れよ。神州丸はこっちだ。」


時雨「もしかして、神州丸がいないと釣れないの?」


柚希「いや、神州丸がいなくても釣れるが、神州丸がかわいそうだと思ってな。お前らといると釣れるものも釣れないよ。」


時雨「そんな豪語するなら、柚希一人でいいんじゃない?」


島風「そうだ!そうだー!」


神州丸「私は、柚希殿と一緒がいいのですが。」


古鷹「私もです。」


時雨「駄目だね。」


時雨「ここはこの艦隊をまとめるものとして『一人』でしっかり引っ張って行ってもらわなきゃ。」


島風「釣れなくて、泣きついても上げないんだからね。」


柚希「あのなぁ、三日ぐらいなんも食わなくてもしっかり動けるんだわ。だから一食ぬいたって大丈夫だし。」


時雨「じゃあ、今日と明日絶食してもらうから。」


柚希「おう、いいぞ。」


時雨「もし、提督が食材を手に入れても全部譲渡すること。いい?」


柚希「いいが、その分の腹いせで訓練がきつくなるぞ。」


島風「どうせ、泣きつくのは目に見えているんだから、早めにやめておいたほうがいいんじゃない?」


柚希「やめるわけねえだろ。ただし、」


時雨「なんだい?怖気付いたかい?」


柚希「黙れ、早とちり野郎。」


時雨「直球で罵倒してくれとはいい度胸じゃないか。」(#^ω^)ピキピキ


柚希「俺がとった食材の所有権は俺にある。これだけは明確にしておこうじゃないか。」


時雨「なんだい。そんなことだったのかい。いいよ。」


島風「じゃあ、今から開始!!」



ー二時間後ー


時雨チームオールゼロ


時雨「どうなっているか見に行こうよ。」


古鷹「ずっと座っていることにも退屈しましたし見に行きますか。」


島風「絶対釣れてないよ。」


神州丸「割と魚影は多かったのですが、釣れませんでしたね。」ウーン



柚希「ん?どうしたんだ?」


古鷹「柚希さんの調子はどうかと思いまして。」


柚希「上々だな。いっぱい釣れた。」


バケツ「もう入らんで」ドッサリ


時雨・島風「」( ゚Д゚)


神州丸「すごいですね。」


柚希「今日は入れ食いだったな。釣ってて気持ちよかった。」


時雨「さあ、早くその魚を渡してもらおうか。」


柚希「プライドもへったくれもねえな。」


時雨「うっさい!!」


柚希「時雨さんよ、何か忘れていないか?」


時雨「なんだい?」


柚希「この魚の所有権は俺にある。」


時雨「そうだね。」


柚希「俺は食べれない。」


時雨「だからくれるんでしょ!?」


柚希「俺がキープするとは思わなかったのか?」


柚希「朝の実験で、乾燥させれば多分四日は持つことが分かった。」


時雨「」アオザメ


島風「時雨?顔色悪いよ?」


時雨「ど、どうか!私たちに食べ物を恵んでください!!」ドゲザ


柚希「おまっ、本当にプライド無いな!!」


時雨「プライドがあったら飯は食えるのかい?」


柚希「はぁ。」


時雨「お願いします!!!」スガリツク


柚希「だが、断る!!」ゲスガオ


時雨「」Σ(゚д゚lll)ガーン


柚希「あ、古鷹と神州丸には二匹づつやるからな。倒れられては困る。」


島風「私の分は!?」


柚希「お前も共犯だ。」


島風「」Σ(゚д゚lll)ガーン


島風・時雨「お願いします!!魚をください!!」コンガン


柚希「俺は、執務があるから先に戻るわ。古鷹、火に気をつけろよ。」


古鷹「了解いたしました。」


柚希「それじゃあな。」


時雨「その魚を置いてけー!!」


柚希「断る!!」


時雨・島風「あ、ああ。」ポロポロ


古鷹・神州丸「あげますから泣かないでください!!」


時雨・島風「ありがどう。」ポロポロ



ー翌朝ー


古鷹「起きてください!!」


時雨「ふあぁぁぁぁ~」


島風「もう朝?」


神州丸「おはようございます。」


古鷹「朝早くのほうが釣れるらしいので、早めの時間に起こしました。」


時雨「ということはまだ起床時間ではないということなのかい?」


古鷹「はい。」


島風「じゃあ寝るー!」


古鷹「寝てもよろしいのですが、釣れなかったとき分けませんよ。」


時雨「大丈夫さ。きっと釣れる。」


島風「大丈夫、大丈夫。」


神州丸「私は、やります。」


古鷹「わかりました。ではついてきてください。」


古鷹「柚希さん、少しお魚をもらいたいのですが?」


柚希「ん?朝か?」


古鷹「まだ日は出てきていませんが。」


柚希「寝過ごしたか。まあいい。んで?何の用?」


古鷹「魚が欲しいです。」


柚希「なに用?」


古鷹「釣りの餌に。」


柚希「わかった。少し待っとけ。」


神州丸「お魚を釣りの餌に?」


古鷹「そうよ。」


古鷹「昨日使っているのを見ましたから。」


神州丸「しっかり見ているんですね。」


古鷹「上手な人をまねてみることも大事なことです。」


神州丸「なるほど。」


柚希「これでいいか?」


古鷹「はい。」


神州丸「なんで、干したものを餌にするんですか?」


柚希「そのほうがにおいが出て魚が寄ってきやすくなるから。」


柚希「俺のところはめっちゃ臭くなってるがな。入らないほうがいいぞ。」


神州丸「わかりました。」


柚希「あと、神州丸は別メニューやらせるから。」


柚希「古鷹、馬鹿二人組は、今日も走り込みで。神州丸は待機。」


古鷹「了解いたしました。」


古鷹「しかし、別々にしてよろしいのですか?」


柚希「役割が違うから早めに教えておかないと、この短い訓練期間で終わらなくなっちまう。」


柚希「しかも体力的には及第点とっているしな。」


柚希「島風、時雨はまず体力づくりがまだ終わっていないから走らせてるだけだし。」


柚希「あと、生意気言ってくるから少し痛い目見てもらおうかなって。」


古鷹(こっちのほうが強いと思いますがね。)


柚希「というわけで、ちょっと俺留守にするから。俺のとった魚全部古鷹と神州丸にあげる。それじゃあ、行ってきます。」


古鷹「では、釣りを開始しますか。」


神州丸「はい!」



ー某所ー


??「どうしたんだい?君がこんなところに来るなんて?」


柚希「少し手伝ってほしいことがあってな。」


??「嫌だね。どうせ面倒くさいことに巻き込まれるから。」


??「私の代わりに熊野を行かせるよ。それで何とかならないのかい?」


柚希「できれば来てほしい。」


??「今、君が何をやっているのかは、把握済みなんだよ?」


??「新人の訓練とか面倒くさいしやる気が出ない。」


??「司令官、適材適所という言葉を知っているかい?」


柚希「知ってるさ。」


??「だったら、この後の言葉もわかるよね?」


柚希「『私は教育者として向いていない。』だろ。」


??「ハラショー!完璧だね。」


??「相手は揚陸艦なんだ。駆逐艦を教えるのとは訳が違う。」


??「だから、熊野が適任だと判断した。」


??「どうだい?これでも私がいいというのかい?」


柚希「ああ、お前が欲しい。」キリッ


??「そこまで求められるとは。少し恥ずかしいな。」(〃´∪`〃)ゞテレテレ


??「わかったよ、司令官。響、抜錨する。」


響「んで、何をするんだい?」


柚希「サバイバル、訓練有りの。」


響「私は訓練に参加すればいいのかい?」


柚希「いや、指導してもらうぞ。神州丸の。」


響「具体的には?」


柚希「あの古い建物を使ったCQB(近距離戦闘)をしてもらう。テスト用に贈られてきたものが届いているからそれを使ってもらう。」


響「いくつも仕事を抱え込んでいると、どれかが疎かになるよ。」


柚希「忠告ありがとう。」


響「じゃあ、昔連れて行ってくれたバーで一晩飲んでくれたら一緒に行こう。」


柚希「分かった。今晩だけだからな。」




バーにて


響「確かここのはずだ。こんな分かりづらいところ初見じゃわかんないと思うけどね。」


柚希「響と一緒に入った覚えないんだけどなあ。」


響「あの時も常に監視していたからさ。」


柚希「なにそれ、怖い。」


響「愛ゆえさ。君は私に心をくれたんだ。慕って当然だと思うのだが。」


柚希「そんなもんかね?乙女心は分からん。」


響「君が乙女心を理解していたら、もう結婚しててもおかしくはないからね。」


柚希「マジ?」


響「マジ。」


柚希「外で話すのもあれだから中に入らないか?」


響「そうだね。久しぶりに司令官の料理が食べたいな。」


柚希「無茶言うな。ここは店だぞ。」


響「無茶かどうかは聞いてみないとわからないじゃないか。」


カランカラン


マスター「いらっしゃいませ。」


響「久しぶりだね。」


マスター「お久しぶりです。お連れ様とはどんな関係で?」


響「夫婦さ。」


マスター「これは、お似合いの低身長夫婦ですね。」


柚希「茶化すな。」


マスター「」( ゚Д゚)


マスター「嘘だろ?」


柚希「久しぶりだな。」


マスター「死んだんじゃないのか?」


柚希「そこにいる奴とおんなじで、不死鳥だからな。」


マスター「あは、はははは。おいおい、待ってくれよ。嘘だろ?」


柚希「ところがどっこい、嘘じゃありません!!」


マスター「本当にお前らしいよ。」


マスターは、嗚咽を殺しながら泣いて、数分が経った。


柚希「おいおい、お客に酒を持ってくるのがバーテンダーのマスターだろ。しっかりしろよ。」


マスター「言われなくてもわかっている。だが注文していないだろ。そっちにも落ち度があるんじゃないか?」


柚希「常連客が来たら、黙っていつものだしてくれるんじゃないのか?」


マスター「お前は常連じゃないだろ。」


響「カッコつけて常連客面するのよくないと思うよ。」


マスター「ほら、お嫁さんからも言われているぞ。」


柚希「うっせぇ!こんなウォッカ臭いやつを嫁にする気はねえよ。」


響「知っているかい?ウォッカていうのは水を意味するんだ。水ににおいもへったくれもないだろう?」


マスター「こりゃあ、一本取られちまったなあ。旦那さんよ。」


柚希「旦那じゃねえっつうの!!」


マスター「冗談は置いておいて、ここは旦那様のいつものを出すとしよう。」コト、コト


響「コーラみたいなものは何だい?」


マスター「それはガラナ、日本では北海道でしか売っていない炭酸。お酒は入っていないよ。さらに甘くしたコーラという表現が適していると思う。」


柚希「よくあったな。俺が来ることを予想していたのか?」


響「さっきの反応からしてそんなことはないってわかりきっているじゃないか。」


柚希「それもそうだな。じゃあ何であるんだ?」


マスター「お前の墓を作って、水の代わりにこれをぶっかけてやろうかなって。」


柚希「笑い飛ばす場面だろ?マスター。」


マスター「すまん。簡単にお前がいないところを想像できてしまって、笑い飛ばすどころか、涙が出てきやがったぜ。」


柚希「そんなんじゃ、接客もできないだろ。今日は閉店だ。そして、親友として飲もうぜ。」


マスター「ああ、すまんな。ありがとう。」


マスター「おっと、奥さん。男の友情物語がつまらないからって、先に飲み始めるのは~」


マスター「褒められたことではないと思うが?」


響「長話がいつまでも終わらなくて、明日になっちゃうと思ったので。」


マスター「忠告しておこう。それはイッキで飲んだらやばいことになるよ。」


響「ほう。そいつは怖い。」


マスター「ストリチナヤ(ウォッカ)をショットで飲めるのは知っているが、それでもやめたほうがいい。」


響「ということは、40度よりも高いということか。」


マスター「ほんの少しショットで味わってみるといい。」


響「確かに量が少ないな。」


響「いただきます。」


響「!!」( ゚Д゚)


響「これ、消毒の奴じゃないか!!」


響「これを飲んでいるというのかい?」


響「控えめに言って頭おかしい。」


マスター「だってよ。頭おかしい判定された旦那さん。」


柚希「まだ続けるのか?」


マスター「勿論です。」


柚希「はぁ・・・」


柚希「そのオンザロックとってくれ。」


響「?」


柚希「その小さいグラスのことだよ。」


響「ああ、これね。はい。」


ゴソゴソ、キュッキュッ、ピチャン、キュッキュッ、コト


柚希「飲んでみな。」


響「一滴?」


マスター「それは飲むじゃなくて、舐めるだな。」


柚希「やかましいわ!!」


響「オエッ、同じだ。」


響「こんなまずいのよく飲めるね。」


柚希「慣れだよ。慣れ。」


響「絶対慣れの領域じゃない。」


柚希「そうかもしれないな。」



-一時間後ー


柚希「じゃあ、行くぞ。」


響「楽しかったよ。」


柚希「何円くらいだ?」


マスター「今日はタダにしてやる。お前が生きてるってことを知れただけで十分な価値があるからな。」


柚希「また、時間が空いたら来るわ。」


マスター「おう!いつまでも待ってるぞ。」


響「楽しかったよ。ダスヴィダーニャ。」


マスター「いつでも大歓迎だからな!!」


マスター「またのご来店をお待ちしております、不死鳥二人組。」ボソッ



響、訓練艦になるってさ


柚希「ただいまー。」


時雨・島風「」テテテテ


時雨・島風「柚希ー!!」ギュウッ


時雨「魚釣って!!」


島風「ごはんと野菜だけだとツラいの!!」


柚希「古鷹?どういうことだ?」


古鷹「すません柚希さん。私たちでは魚を釣ることはできなかったので、こういう状態になっています。」


柚希「あの干した魚を食べればよかったのに・・・」


古鷹「それが、私たちも意地になってしまい・・・」


柚希「全滅・・・か。わかった。」


柚希「皆は、建物内で待機しているように。」


柚希「響、タオルとか持っていないか?」


響「持っているけど、今からやるのかい?お酒とか抜けきっていないんじゃないかい?」


柚希「大丈夫だ。」


響「ならいいんだ。早く帰ってきてよ。」


柚希「おう!!」



ー一時間後 食堂ー


島風「もう、フタヒトマルマルだよ。お腹空いちゃった。」


時雨「もう、柚希を呼びに行ったほうがいいんじゃないかな?」


神州丸「私は、待ちます。あの人は私たちのことを考えられなくなるような人ではありませんから。」


古鷹「時雨さん待ちましょう。すぐ帰ってきますよ。」


響「ふーん。」


時雨「なにさ。こっち向いて。」


響「いや、声に出す前に行動しないのかなと思って。」


時雨「あなたが、柚希の何かは知りませんが、ここは士官学校です。集団行動するのは当たり前だと思うのですが。」


響「あとで、柚希から言われるかもしれないけど先に行っておくよ。」


響「定石に従ったところでなにもいいことはない。当たり前を信じすぎないほうがいい。」


響「定石に従ってうまくいくというのは、全員が練度が高くイレギュラーが少なくなった精鋭というのが前提になっていなければならない。しかも、どんなに苦しい状況でも自分の仕事をしっかりとこなさなければならない。これは大変難しいことだ。」


響「同時に定石は、新しい発想を潰す害にしかならない。」


響「定石を知っていることは大切だが定石を使えという決まりはない。ただ、紳士的だ等の無価値な価値観で評価に加点されるくらいだ。」


響「私たちのやっていることは何だ?スポーツマンシップに則って行うスポーツか?」


響「明確な違反が決まっているゲームか?」


響「誰かが中立の立場に立って審判してくれているものなのか?」


響「違うだろう!!これは戦争だ!!」


響「明確な勝利条件が見えない、ルールもない、あっても戦勝国が改ざん可能。不正をしていたとしても数年隠し通せばなかったことのようになっている!」


響「それなのに、馬鹿正直に真正面から相手するなんて愚の骨頂だね。」


響「あの人は、昔の戦争で負けたと言っていた。」


響「『だから、チートを使ってでも勝ってみせるんだ。』って。」


響「その意気込みに惹かれたから私は彼に協力している。」


響「だって、面白そうじゃないか。まったく価値観が違う強者が新しい方法を示してくれる。それを私たちが実行する。それがうまくいったときに頭の固いお偉いさんに『ざまぁ』って言えるかもしれない。そう考えるとわくわくしないかい?」


響「別に頭が可笑しいと思うならそれでいい。人の価値観に口出す趣味はない。好きに蔑んでくれ。」


響「ただし、この期間は死ぬ気でしごかれてもらう。司令官がいるうちは、しっかり司令官に従ってもらわないと困るからね。」



この後、すごい豪勢な魚料理がふるまわれた。


ー翌朝ー


柚希「みんな集まったな。」


古鷹「マルヨンマルマル、時間どおりです。」


時雨「まだ眠いんだけど・・・」


島風「というか、あの人誰?あの白髪の・・・」


柚希「自己紹介してなかったのか?」


古鷹「しておりませんでしたね。」


柚希「マジか。自分のことをとことん隠すやつだからなぁ。昔っから変わっていないなぁ。」


島風「それで?名前とか、性格とかは?」


柚希「あいつは、響。性格はミステリアスとしか言えないな。あと変なところで情熱的だな。」


神州丸「彼女は柚希さんの過去を知っているみたいでしたが、どういう関係だったのですか?」


柚希「んー、一緒に戦ったことがあるくらいの関係かな。」


神州丸「回答ありがとうございます。」


時雨「そんなことより、早く釣りを始めないと魚が取れなくなっちゃうよ!!」


島風「柚希、おっそーい!!」


柚希「静かにしないと魚は釣れないぞ。」


シーン


柚希「あはは、どうしても魚が釣りたいんだな。」


時雨「シッ!!魚が逃げちゃうでしょ!!」


柚希「はいはい。」




ー三時間後ー


響「ふぁぁぁ。おはよう司令官。釣りは順調かい?」


柚希「一応釣れたぞ。」


響「そうか、朝ご飯を楽しみにしておくよ。」


柚希「ああ、そうしてくれ。」


柚希4匹・古鷹3匹・神州丸、時雨、島風0匹


時雨・島風「どうじでだよー!!じぎじょー!!」



ーマルハチマルマルー


柚希「今日も一日頑張ろう。いただきます。」


柚希以外の全員「いただきます!!」


響「やはり提督の作るご飯は美味しいな。」


時雨「柚希?なんでなにもしていない響が食べているのさ?」


柚希「余っていたから。というか、これから働いてもらうから。」


響「働くなんて聞いていないが?」


柚希「言ってなかったか?」


響「司令官、私は夫婦の営みをするとしか聞いていない。」


島風「そういうことはいけないと思います!!」カオマッカ


時雨「よそでやってくれない?」


古鷹「付き合っていたのですか?」


柚希「勘弁してくれ。」


響「冗談さ。私はここで司令官のサポートをすることになった響だ。自己紹介を忘れていたのを思い出してね。今更だが、よろしく。」


柚希「まぁ、響は明日から訓練を見てもらう。今日は自由にしておいてくれ。」


響「了解。」


柚希「今日は、みんなで訓練をする。時雨たちがどれだけ育っているか知りたいしな。」




ーフタマルマルマルー


時雨「ヴァーぎづがっだー!!」


島風「もう走れない・・・」


古鷹「結構きついですね。」一緒に走った


神州丸「だいぶ慣れました。」


響「これくらいでへばっていたら司令官のトレーニングについていけないよ。」ヨユウ~


柚希「今日は、みんなへばっているみたいだからストックしていた魚を食べるぞ。」


島風「え~?新鮮な魚がいい!!」


柚希「んじゃあ、今から釣るに行くか?」


島風「それは嫌!!」


柚希「だったらストックしている魚で我慢しろ。」


島風「はぁーい。」



ー数分後ー


柚希「神州丸は明日から別メニューだ。三階で待っていろ。業務連絡はこれくらいにして、いただきます。」


艦娘たち「いただきます!!」




後書き

元のパソコンの修理が終わったので、別アカウントで更新するというかたちをとります。


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4件コメントされています

1: K,E 2020-04-11 09:28:08 ID: S:0qO_Fp

初コメです!

作者さん ベネリM4を薦めるだと…
いいセンスだ!
(ジョン・ウィックでめっちゃ活躍していた銃なのですごく好きです! 自分のSSでも、ちょっとだけ登場しました)

-: - 2020-04-14 10:13:15 ID: -

このコメントは削除されました

3: 白熊の人ver1.1 2020-04-14 14:15:25 ID: S:Sqc_2n

コメントありがとうございます!!

4: 白熊の人ver1.1 2020-04-14 14:16:34 ID: S:Ygp2Yp

大物のライターさんからコメントをもらえるなんて光栄です!!


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