提督「再任…ですか?」
プロローグ
俺は提督…だった者だ。
かつて俺は艦娘に暴行を加えてしまった。
暴行といってもゲンコツだが…それでも立派な暴力。憲兵に見つかって解雇された。
だが…
提督「再任…ですか?」
元帥「そうだ」
驚きを隠せない。俺は罪を犯したのに。
提督「でも…俺は…俺は艦娘に暴力を振るっていたんですよ!」
元帥「ああ」
提督「何故…」
元帥「そう自分を卑下するな。…いいか?これはチャンスだ。それも人生で一度きりのな」
チャンス…?
元帥「もう一度。もう一度やり直したいというなら、好きにしろ」
提督「元帥…!」
嬉しかった。何よりも嬉しかった。
たとえ相応の理由があったとしても、また着任させてくれるなんて。
元帥「だがこれだけは忠告しておく。」
元帥「…気をつけろ」
元帥の目が変わった。
その強張った表情を後に、「今日」は終わりを迎える。
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第一章「変わり果てた鎮守府」
着任の日。俺は期待を胸に鎮守府へ向かった。
なんと、以前着任していた鎮守府に再任することになったのだ。
俺を支えてくれた戦友達。
ああ、会うのが楽しみでたまらない。
提督「…ここか」
曖昧な記憶だったが、懐かしい匂いがした。
…あまりいい匂いではなかったが。
比叡のカレーかな?
そんなことを思いながら門をくぐる。
鎮守府が近づいてくる。
だが。
どうもおかしい。
提督がいないからといっても静かすぎる。
それに…
提督「なんだこの匂い…どう考えてもカレーの匂いじゃないぞ…」
比叡のカレーでもこんな匂いしない。
腐い…そんな匂い。
恐る恐る鎮守府を回る。
やはりおかしい。人影が全くない。
ひとまず、司令室に行こう。
話はそれからだ。
……
…
.
提督「司令室…ここだな」
扉を開ける。
「誰かいるかもしれない」という期待を抱きながら。
…だがその期待は、淡く砕けていった。
響「」
なんだ。なんだこれ。
響…?
提督「寝てるのか…?なあ、寝てるんだろ?ハハ…」
響。かつての秘書艦。
彼女の活躍ぶりはすごかった。
キス島でMVPを取ったし、ときには戦艦棲姫をも沈めていた。
その彼女が…
血に濡れた床で、倒れていた。
提督「うああああああああ!!!!!」
思わず悲鳴を上げる。
誰か。誰かいないのか。
提督「響…響…!?しっかりしろ、響!」
そんな…
死…
響「……………し………………」
そんな考えがよぎったが、それは彼女の発する言葉でかき消された。
提督「響!」
響「君は…前の…?」
提督「ああそうだ!待ってろ、医療室に…!」
響「ダメッ!!!!」
提督「!?」
突然出される音に、俺は驚く。
響「"あれ"を見たら……君も…おかし…く…うっ…」ゲホゲホ
響が何を言っているのか、俺にはよくわからない。
でも、
震えながらそう訴える姿には、どこか儚いものがあった。
提督「響」
提督「これは命令だ」
提督「同行しろ」
そう言って走る。
速く。早く。
はやく。
何だか続きが楽しみになります
DELTA ONEさん、コメントありがとうございます。
作者はちびりそうになって執筆をやめましたが…
もしネタがなければこちらも続きを書きたいと思います。
ゲンコツ1発だけならまだ皆んな許してくれますって、ただ...血まみれなのが気になります。
チビりそうになれば1回止めて他の作品を読んでみたりすると面白いですよ( ^o^)
何が起こってるのでしょうかね…。
ちな、
[chapter: 章タイトル ]
の 章タイトル ったとこだけ書き換えると太文字で表示されますので試してみてください!
一飛曹さん、コメントありがとうございます。
なるほど!太字になるのですね。
教えて下さりありがとうございます!